JP5796389B2 - ポリエチレン系樹脂組成物および、それよりなるチューブ容器 - Google Patents
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Description
そこで、適度の柔軟性がありヒートシール性も良好であるため、高圧法低密度ポリエチレンが従来から好適に用いられていたが、該高圧法低密度ポリエチレンは耐ストレスクラッキング性(ESCR)が低いために内容物によっては容器の液もれを招く、使用に適さない内容物がある、強度が低いために内容物の膨張により破損事故を招く、などの課題を有していた。そして、この課題を克服する方法として、メタロセン系直鎖状ポリエチレンを用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
<密度>
JIS K 7112(1980年)に従い、100℃の沸騰水中に1時間浸した後に室温で放冷したものを、23℃に保った密度勾配管にて測定した。
<メルトフローレート(MFR)>
JIS K 7210(1995年)に従い、190℃,21.18Nの荷重下で測定した。
<溶融張力>
溶融張力の測定用試料は、サンプルに耐熱安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガノックス1010TM;1,500ppm、イルガフォス168TM;1,500ppm)を添加したものを、インターナルミキサー(東洋精機製作所製、商品名ラボプラストミル)を用いて、窒素気流下、190℃、回転数30rpmで30分間混練したものを用いた。
<ESCR>
ASTM D1693に準拠して、3mm肉厚のプレス成形板から38×13×3mmの試験片を打抜き、100℃の沸騰水中で1時間浸した後に23℃で24時間状態調整を行った。試験片に規定のノッチを入れ、ホルダーに設置した後、(商品名)ノニオンNS210(日本油脂製)の10%溶液中へ浸漬し、クラックの発生する迄の時間を測定した。
<エルメンドルフ引裂強度(MD、TD)>
JIS K 7128−3(直角引裂法)(1998年)に基づいて測定した。試料は押出成形によって得られたチューブ(肉厚0.5mm)を展開し、流れ方向(MD)と直交方向(TD)に試験片を打抜き、測定した。
<ヒートシール強度>
試料は押出成形によって得られたチューブ(肉厚0.5mm)を100mmの長さに切断し、片端を閉鎖しヒートシール試験に供した。ヒートシールの方法は、ヒートシールテスター(テスター産業(株)製、商品名TP−701)を用いて、末端から5mm幅の領域をシール圧力0.2MPa、シール温度140℃、シール時間2秒間でヒートシールすることにより行い、そのシール部の剥離強度は、プッシュプルスケール(イマダ製作所製、商品名FB−30)を用いて、15mm幅の短冊状に切り取ったシール部を引っ張って剥離した時の荷重を測定した。
<直鎖状低密度ポリエチレン(A)およびエチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
実施例および比較例に使用した直鎖状低密度ポリエチレン(A)およびエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、市販品を用いた。
<直鎖状低密度ポリエチレン(A)>
A−1:ダウエラストマーズ社製、(商品名)エンゲージ 8401(MFR30g/10分、密度885kg/m3)
A−2:ダウエラストマーズ社製、(商品名)エンゲージ 8200(MFR5g/10分、密度870kg/m3)
A−3:ダウエラストマーズ社製、(商品名)エンゲージ 8440(MFR1.6g/10分、密度897kg/m3)
A−4:ダウエラストマーズ社製、(商品名)エンゲージ 8150(MFR0.5g/10分、密度868kg/m3)
A−5:プライムポリマー社製、(商品名)エボリュー SP1540(MFR3.8g/10分、密度913kg/m3)
A−6:プライムポリマー社製、(商品名)エボリュー SP4005(MFR0.45g/10分、密度940kg/m3)
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
B−1:東ソー社製、(商品名)東ソーHMS CK47(MFR4g/10分、密度940kg/m3、溶融張力72mN)
B−2:東ソー社製、(商品名)東ソーHMS CK57(MFR4g/10分、密度950kg/m3、溶融張力120mN)
B−3:東ソー社製、(商品名)ニポロン−Z ZF230(MFR2g/10分、密度920kg/m3、溶融張力15mN)
B−4:東ソー社製、(商品名)ニポロンハード 2400(MFR8g/10分、密度953kg/m3、溶融張力10mN)
実施例1
直鎖状低密度ポリエチレン(A−1)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)=40重量部/60重量部をタンブラーブレンダーで混合し、さらに一軸押出機で溶融混練した後、造粒することによりポリエチレン樹脂組成物ペレットを得た。このポリエチレン樹脂組成物のESCRは60hr(F50)であった。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−2)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−3)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)=50重量部/50重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−3)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)=60重量部/40重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−3)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−4)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を成形したが、押出負荷が大きく、成形体の外観も荒れていた。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−5)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−6)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)=20重量部/80重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を得た。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−6)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−3)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を成形したが、チューブ状に成形ができなかった。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−6)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−4)=40重量部/60重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を成形したが、チューブ状に成形ができなかった。
直鎖状低密度ポリエチレン(A−3)/エチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)=20重量部/80重量部とした以外は、実施例1と同様の方法によりチューブ容器を成形した。
Claims (3)
- メタロセン化合物を触媒とした重合法で得られるエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなる共重合体で、JIS K6760に準拠した密度870〜900kg/m3、下記条件(a)で測定したメルトフローレート1.0〜100g/10minである直鎖状低密度ポリエチレン(A)と、下記条件(a)で測定したメルトフローレートが1.0g/10分以上10g/10分未満、下記条件(b)で測定した溶融張力が50mN以上、歪硬化性を有し、密度が940〜955kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)とからなるポリエチレン系樹脂組成物であり、しかも、配合割合が(A)40〜90重量%、(B)10〜60重量%であり、密度890〜930kg/m3、下記条件(a)で測定したメルトフローレート1〜50g/10min、下記条件(b)で測定した溶融張力10mN以上であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
(a)JIS K 7210(1995年)に従い、190℃,21.18Nの荷重下で測定した。
(b)バレル直径9.55mmの毛管粘度計で、長さが8mm,直径が2.095mmのダイスを流入角が90°になるように装着し、温度を160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、測定した。 - (A)と(B)の合計100重量部に対して、フェノール系熱安定剤及び/又はリン系熱安定剤0.01〜0.5重量部を含有する請求項1記載のポリエチレン系樹脂組成物。
- JIS K 7128−3(直角引裂法)(1998年)に基づいて測定した、流れ方向(MD)のエレメンドルフ引裂強度100MPa以上、ヒートシール強度55N/mm以上の、請求項1又は請求項2記載のポリエチレン系樹脂組成物からなることを特徴とするチューブ容器。
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