JP2017065738A - プラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法 - Google Patents

プラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法を提供する。【解決手段】口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の飲料に対する耐熱性を有する角型のPETボトルであって、胴部は、1段内方に凹んだ圧力吸収パネル32を備え、圧力吸収パネル32は、対辺の間に延びるリブを備え、水平方向に、圧力吸収パネル32の両端部から中央に向け、PETボトルの内方に湾曲し、高温の飲料が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持される。【選択図】図4

Description

本発明は、プラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法に関し、より詳細には、成形したプラスチックボトルに液体を高温で殺菌処理しながら充填するいわゆるホット充填に対応したプラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法に関する。
内容物として飲料等の液体が充填される容器としてプラスチックボトルが多く用いられている。プラスチックボトルの製造には、射出成形機等で、樹脂から試験管状のプリフォームを成形し、ブロー成形機でプリフォームをボトル状に成形する方法が多く用いられている。そして、プラスチックボトルに内容物を充填する方法としては、高温(例えば85℃)の状態の液体をプラスチックボトルに充填するいわゆるホット充填と、常温(例えば30℃)の状態の液体を充填するアセプティック充填とがある。
アセプティック充填ではプラスチックボトルに耐熱性を必要としないため、その成形が比較的容易である。このため、アセプティック充填の方式においては、プラスチックボトルのブロー成形機が充填機とインライン化された無菌充填システムが形成されている事例も多い。そして、プラスチックボトルがインラインで成形される場合には無菌充填システムに供給される容器の形態をプラスチックボトルより嵩の小さなプリフォームへと変更することができ、容器の製造元からの輸送効率を大幅に、例えば6倍以上に増やすことが可能となる。したがって、プラスチックボトルのブロー成形機がインライン化されたアセプティック充填による無菌充填システムは、容器の輸送費用の削減や、環境負荷の低減に寄与している。
一方で、アセプティック充填による無菌充填システムに比べて、ボトル購入なのでブロー成形機を導入せず初期費用を抑えることができるホット充填のシステムも多く用いられている。しかしながら、ホット充填による方法では、高温の液体によってプラスチックボトルが変形しないようにプラスチックボトルに耐熱性を付与する対策が必要となり、例えば、口部、又は胴部を結晶化させるための時間が必要でありそれ故製造能力が低く、ボトル毎のコストが高くなる。
特許文献1には、容器成形を行った後、成形された容器を内容物充填工程に直接移送し、内容物を口部非結晶ポリエステル容器に充填し、密封後殺菌時における容器口部温度が、61℃以上で容器の含水率によって定まるガラス転移温度未満の温度(80℃以下)となる範囲内で容器殺菌する容器詰め内容物の製造方法が開示されている。
特開2004−331205号公報
特許文献1の容器詰め内容物の製造方法によれば、成形された容器を内容物充填工程に直接移送することによって、容器成形から内容物充填までの時間を短縮することにより、容器が外部環境から吸収する湿気の量が減少し、それだけ容器の含水率を低く維持することができるとされている。そして、61℃以上で容器の含水率によって定まるガラス転移温度未満の温度範囲内の充填温度(61〜80℃)により内容物を容器に充填することにより充分な商業的無菌性を得ることができるので、容器のガラス転移温度がこの温度範囲内にある口部非結晶ポリエステル容器を使用することが可能とされている。
しかしながら、特許文献1には、プラスチックボトルのブロー成形機と、充填機とをインライン化することについての記載が一切なされていない。すなわち、特許文献1には、インライン化によって、加湿による耐熱性低下が少ない状態でプラスチックボトルになることについての記載が一切なされていない。更に、特許文献1には、内容物が充填されてから冷却されるまでの容器に対する熱、及び圧力の変化による影響についての記載が一切なされていない。
そこで本発明の目的は、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトル、充填体、及び充填体の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルであって、胴部は、1段内方に凹んだ圧力吸収パネルを備え、前記圧力吸収パネルは、対辺の間に延びるリブを備え、水平方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲し、前記高温の前記液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、前記内方への湾曲が維持されることを特徴とする。
更に、前記リブは、前記中央で最深であることを特徴とする。
前記圧力吸収パネルは、更に、鉛直方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲することを特徴とする。
更に、前記胴部の表面粗さRaが0.3μm以上、3μm以下であることを特徴とする。
更に、前記プラスチックボトルを構成する素材がポリエチレンテレフタレートであり、前記胴部の密度が1.367g/cm以上、1.380g/cm以下であることを特徴とする。
更に、前記胴部の結晶化度が25%以上、39%以下であることを特徴とする。
更に、前記胴部が、10mm×50mmの切り取り片に切り出され、前記切り取り片の85℃で、300mm/分での引張破壊ひずみが40%以上、68%以下であることを特徴とする。
更に、前記高温の前記液体の温度は71℃以上、95℃以下であることを特徴とする。
更に、前記高温の前記液体の温度は81℃以上、90℃以下であることを特徴とする。
更に、前記プリフォームから前記プラスチックボトルへの縦延伸倍率は1.8以上、4.0以下であることを特徴とする。
更に、前記プリフォームから前記プラスチックボトルへの横延伸倍率は1.8以上、3.0以下であることを特徴とする。
更に、肩部は、前記胴部との接続端から鉛直方向に延びる直線部を有し、前記直線部の長さは、5mm以上、10mm以下に形成されることを特徴とする。
更に、底部は、略平板環状の底壁から内方へ突出するドームと、前記ドームに放射状に設けられたリブとを備え、前記底壁から前記ドームの中央部までの高さは、4mm以上、20mm以下であることを特徴とする。
更に、本発明は、上述のプラスチックボトルと、前記高温の前記液体とを備える充填体であって、前記充填体の前記常温での減圧量が1kPa以上、15kPa以下であることを特徴とする。
更に、本発明は、口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルに前記高温の前記液体が充填された充填体の製造方法であって、前記プリフォームの胴部を加熱する工程と、前記プリフォームから金型を用いて前記プラスチックボトルをブロー成形する工程と、前記プラスチックボトルに前記高温の前記液体を充填する工程と、前記プラスチックボトルの口部にキャップを装着する工程と、前記プラスチックボトルの前記口部と前記キャップとを転倒殺菌する工程と、前記プラスチックボトルを冷却する工程とを備え、前記ブロー成形する工程の中で、前記プラスチックボトルに冷却エアを吹き付ける工程を更に備え、前記プリフォームの前記胴部を115℃以上、135℃以下に加熱し、前記金型の胴金型の温度を90℃以上、125℃以下とし、前記胴金型は、少なくとも一部の表面に粗面部を有し、すべての工程をインライン方式で行い、前記プラスチックボトルは、1段内方に凹んだ圧力吸収パネルを備え、前記圧力吸収パネルは、対辺の間に延びるリブを備え、水平方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲し、前記高温の前記液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、前記内方への湾曲が維持されるように作製されることを特徴とする。
本発明によれば、口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルであって、胴部は、1段内方に凹んだ圧力吸収パネルを備え、圧力吸収パネルは、対辺の間に延びるリブを備え、水平方向に、圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、プラスチックボトルの内方に湾曲し、高温の液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持されるので、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、リブは、中央で最深である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形がより抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
圧力吸収パネルは、更に、鉛直方向に、圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、プラスチックボトルの内方に湾曲する構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形がより抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、胴部の表面粗さRaが0.3μm以上、3μm以下である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを良好な賦形性で提供することができる。
更に、プラスチックボトルを構成する素材がポリエチレンテレフタレートであり、胴部の密度が1.367g/cm以上、1.380g/cm以下である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能なより高い耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、胴部の結晶化度が25%以上、39%以下である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能なより高い耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、胴部が、10mm×50mmの切り取り片に切り出され、切り取り片の85℃で、300mm/分での引張破壊ひずみが40%以上、68%以下である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能なより高い耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、高温の液体の温度は71℃以上、95℃以下であるので、効果的にプラスチックボトルの内部を殺菌することができる。
更に、高温の液体の温度は81℃以上、90℃以下であるので、効果的にプラスチックボトルの内部を殺菌することができる。
更に、プリフォームからプラスチックボトルへの縦延伸倍率は1.8以上、4.0以下であるので、インラインで作製され、ホット充填に適用可能なより高い耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、プリフォームからプラスチックボトルへの横延伸倍率は1.8以上、3.0以下であるので、インラインで作製され、ホット充填に適用可能なより耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、肩部は、胴部との接続端から鉛直方向に延びる直線部を有し、直線部の長さは、5mm以上、10mm以下に形成される構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたプラスチックボトルを良好な賦形性で提供することができる。
更に、底部は、略平板環状の底壁から内方へ突出するドームと、ドームに放射状に設けられたリブとを備え、底壁からドームの中央部までの高さは、4mm以上、20mm以下である構成によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形がより抑制されたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、本発明によれば、上述のプラスチックボトルと、高温の液体とを備える充填体であって、充填体の常温での減圧量が1kPa以上、15kPa以下であるので、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制された充填体を提供することができる。
更に、本発明によれば、口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルに高温の液体が充填された充填体の製造方法であって、プリフォームの胴部を加熱する工程と、プリフォームから金型を用いてプラスチックボトルをブロー成形する工程と、プラスチックボトルに高温の液体を充填する工程と、プラスチックボトルの口部にキャップを装着する工程と、プラスチックボトルの口部とキャップとを転倒殺菌する工程と、プラスチックボトルを冷却する工程とを備え、ブロー成形する工程の中で、プラスチックボトルに冷却エアを吹き付ける工程を更に備え、プリフォームの胴部を115℃以上、135℃以下に加熱し、金型の胴金型の温度を90℃以上、125℃以下とし、胴金型は、少なくとも一部の表面に粗面部を有し、すべての工程をインライン方式で行い、プラスチックボトルは、1段内方に凹んだ圧力吸収パネルを備え、圧力吸収パネルは、対辺の間に延びるリブを備え、水平方向に、圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、プラスチックボトルの内方に湾曲し、高温の液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持されるように作製されるので、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制された充填体の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係るプリフォームの一例が示された正面図である。 本実施形態に係るプラスチックボトルの一例としてのPETボトルが示された正面図である。 図2のPETボトルの平面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 図3のVII方向矢視図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図7のIX−IX線断面図である。 図2のPETボトルの底面図である。 本実施形態に係る充填体の製造装置が模式的に示された概略図である。 プリフォームの加熱装置の一例が示された断面図である。 プリフォームと、ブロー成形後のPETボトルとが模式的に示された断面図である。 本実施形態に係る充填体の製造工程の概要が示された流れ図である。 PETボトルへの冷却エアの吹き付けの一例が示された概略図である。 PETボトルの胴部の壁部における厚さ方向の断面と、結晶化度との関係が模式的に例示された概略図である。 高温の飲料が充填されてから冷却されるまでのPETボトルの内部における温度の経時変化の一例が示されたグラフである。 高温の飲料が充填されてから冷却されるまでのPETボトルの内部における圧力の経時変化の一例が示された概略図である。 別の実施形態に係る充填体の製造工程の概要が示された流れ図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。まず、本実施形態に係る充填体の製造方法において用いられるプリフォーム1(予備成形体)の構成を詳細に説明する。図1は本実施形態に係るプリフォーム1の一例が示された正面図である。なお、以下では、説明の便宜上、プリフォーム1の一端側の開放された側が上を向いた図1の状態におけるプリフォーム1の口部10を上とする。
本実施形態に係るプリフォーム1は、一端側が開放された有底筒状であって、開放された側の口部10と、底の側の胴部15とを備える。口部10は、その上端に円形の開口部11を有するとともに外方に突出する環状のサポートリング12をその下端に有する。
口部10の外周には、ここでは図示せぬブロー成形機でプリフォーム1がボトル状に成形された後に図示せぬ蓋が取り付けられるためのねじ部13が設けられる。更に、口部10は、その外周におけるサポートリング12と、ねじ部13との間に外方に突出する環状のカブラ14を有する。なお、サポートリング12は、カブラ14よりも外方に突出する。なお、本実施形態に係る充填体の製造方法において用いられるプリフォーム1では口部10が非結晶である。すなわち、本実施形態に係る充填体の製造方法では、口部10の結晶化の工程を省略することができる。
口部10は、ブロー成形機による成形後もその形状が変化しない。したがって、本実施形態に係るプリフォーム1の口部10の外径(ねじ谷径D2に相当)、内径、ねじ山径D3、及び高さは例えば、飲料用のPETボトルで標準的に用いられている寸法とされることが好ましい。
口部10は例えば、PCO(Plastic Closure Only)1810規格や、PCO1881規格に対応した寸法とされると良い。より具体的に、口部10の内径は21.74mm±0.13mmであることが好ましい。更に、口部10の外径は24.94mm±0.13mmであることが好ましい。更に、口部10の高さは21.00mm±0.25mm(PCO1810規格)、及び17.00mm±0.25mm(PCO1881規格)のいずれかであることが好ましい。なお、口部10の高さは、サポートリング12の下面から口部10の上端までの距離である。なお、耐熱性を向上させるためにねじ谷径D2は24.60mm以上、27.20mm以下であることが好ましい。
胴部15は、円筒状であって、ブロー成形の際に、ボトルの形状となるように膨らむ部分である。胴部15は、口部10(サポートリング12の下面)に連接された首部16と、首部16に連設された胴中部17と、胴中部17に連設された底部18とを有する。
首部16は例えば、口部10の側から胴中部17の側に向かって縮径する逆円錐台状に構成されている。すなわち、首部16の上端(サポートリング12の直下)における胴径より首部16の下端における胴径は小とされている。更に、首部16は、ブロー成形性を良好にする観点から、口部10の側から胴中部17の側に向かって厚みが増すように構成されていても良い。すなわち、首部16の上端における肉厚より首部16の下端における肉厚は大とされていても良い。
胴中部17の胴径、及び肉厚は上下方向にほとんど変化しない略真円筒形状である。ただし、胴中部17には、射出成形によるプリフォーム1の作製の際に用いられる金型からの取り出しを容易にするための傾斜である抜き勾配が設けられていても良く、その胴径、及び肉厚が上下方向にわずかに変化していても良い。
底部18は外方に湾曲した略半球状に構成されている。なお、底部18は、円錐形状であったり、角に丸みを持った円柱形状であったり、その他の形状であっても良い。底部18には、プリフォーム1が射出成形によって作製される際の溶融樹脂の流入口(ゲート)において付随的に形成された固化した部分が付着する。図1には、その部分が切り取られた後の形態が示されている。
なお、サポートリング12の下面から底部18の下端までの距離が胴部15の高さH1である。更に、胴中部17における外周面側の直径が胴部15の外径D1とされる。胴部15の高さH1は50mm以上、90mm以下であることが好ましい。更に、胴部15の外径D1は16mm以上、25mm以下であることが好ましい。
プリフォーム1の材料としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン−ビニルアルコール共重合体、植物等を原料としたポリ乳酸等のブロー成形が可能な種々のプラスチックを用いることができる。しかしながら、プリフォーム1は、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、特に、ポリエチレンテレフタレートが主成分とされることが好ましい。なお、上述された樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤を配合することができる。
プリフォーム1を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50℃以上、90℃以下であり、融点(Tm)が200℃以上、275℃以下の範囲にあるものが好適である。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているものの、エチレンテレフタレート単位以外に、イソフタル酸や、ナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸と、プロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
ポリエチレンテレフタレートは熱可塑性の合成樹脂の中では生産量が最も多い。そして、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、耐熱性、耐寒性や、耐薬品性、耐摩耗性に優れる等の種々の特性を有する。更に、ポリエチレンテレフタレート樹脂はその原料に占める石油の割合が他のプラスチックと比べて低く、リサイクルも可能である。このように、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする構成によれば、生産量の多い材料を用いることができ、その優れた種々の特性を活用することができる。
ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコール(エタン−1,2−ジオール)と、精製テレフタル酸との縮合重合によって得られる。ポリエチレンテレフタレートの重合触媒として、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、及びアルミニウム化合物の少なくとも一つが用いられることが好ましい。これらの触媒が用いられることによって、アンチモン化合物が用いられるよりも、高い透明性を有し、耐熱性に優れた容器を形成することができる。
プリフォーム1は、主原料となるペレット形状のポリエチレンテレフタレートが射出成形されることによって形成されたものである。射出成形には、ホッパドライヤ、ホッパ、加熱シリンダ、スクリュ、金型、冷却機等を備える射出成形装置が用いられる。ペレット形状のポリエチレンテレフタレートが、乾燥、可塑化、射出、及び加圧、並びに冷却の工程を経てプリフォーム1が形成される。
なお、プリフォーム1は多層で構成されていても良い。多層の内の少なくとも1層はバリア層や、酸素吸収層を有する構成であっても良い。バリア層には例えば、ポリアミドや、エチレン−ビニルアルコール共重合体が用いられる。酸素吸収層には、酸化可能有機成分、及び遷移金属触媒の組み合わせ、あるいは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層が用いられる。このようなバリア層や、酸素吸収層によって、酸素透過防止機能を付与することができる。
なお、プリフォーム1が単層で構成される場合においても、酸素除去化合物としての例えばポリアミドがポリエチレンテレフタレートに混合されても良い。このような構成によって、単層であっても、酸素透過防止機能を付与することができる。なお、紫外線遮蔽性等の他の特性についても同様である。
次に、本実施形態に係る充填体の製造方法において形成されるプラスチックボトルの構成を詳細に説明する。図2は本実施形態に係るプラスチックボトルの一例としてのPETボトル2が示された正面図である。すなわち、プラスチックボトルを構成する素材がポリエチレンテレフタレートである。図3は図2のPETボトル2の平面図である。図2、及び図3に例示されたPETボトル2は水平方向の断面視が略正方形の角ボトルである。PETボトル2は、口部10と、肩部20と、胴部30と、底部40とを有する。なお、上述されたように、PETボトル2の口部10の構成はプリフォーム1の口部10の構成と同様である。そして、PETボトル2の口部10は非結晶である。
肩部20は、その上側が口部10のサポートリング12の下面に連なり、一方で、その下側が胴部30に連なる。肩部20は、上方から下方に向かって拡径する略四角錐台の形状を有する。
肩部20は、胴部30との接続端から鉛直方向に延びる直線部21を有していることが好ましい。肩部20の下端は成形の際に局所的に薄くなりやすく、そして、成形収縮によって生じるくぼみ、いわゆるヒケが生じやすい。しかしながら、肩部20は、胴部30との接続端から鉛直方向に延びる直線部21を有する構成によって賦形性を良好とすることができる。そして、直線部21の長さLは、5mm以上、10mm以下に形成されることが好ましく、2mm以上、10mm以下に形成されることがより好ましい。
胴部30は、互いに同一の形状からなる4つの壁部31が周(水平)方向に連接して、全体として略正四角筒の形状を有している。壁部31の各々は、圧力吸収パネル32を備える。
ここでは、圧力吸収パネル32の詳細について説明する。図4は図2のIV−IV線断面図であり、図5は図2のV−V線断面図であり、図6は図2のVI−VI線断面図である。なお、図4では上側が、図5では右側が、PETボトル2の内方を示す。壁部31は、1段内方に凹んだ圧力吸収パネル32を備える。圧力吸収パネル32は、PETボトル2の内部の圧力変化、特に減圧変化を吸収し、かつPETボトル2の強度、特に、胴部30の水平方向の荷重に耐える強度である側壁強度を保持する機能を有する。
圧力吸収パネル32は、周囲の壁部31の表面から1段内方に凹んだ段壁面33と、段壁面33から内方に更に凹んで段壁面33の対辺の間、例えば水平方向に直線状に延びる複数の凹状リブ34(リブ)とを有している。更に、段壁面33の周囲を取り囲み、段壁面33に対して傾斜する傾斜面が形成されている。壁部31と、段壁面33とは傾斜面によって接続されている。
図5に示されるように、壁部31の表面から1段内方に凹んだ段壁面33までの深さsは、周囲の壁部31の表面から1.0mm以上、3.5mm以下、好ましくは2.5mmである。深さsが小さすぎると、増圧時に、圧力吸収パネル32が反転して戻らなくなり、一方で、深さsが大きすぎると、PETボトル2の成形時に、賦形不良や、過延伸による白化が発生しやすくなる。
圧力吸収パネル32を構成する段壁面33は、段壁面33の両端部から中央に向け、PETボトル2の内方に湾曲し、高温の液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持されるように構成される。より具体的には、図4に例示されるように段壁面33は水平方向に、左右両端から中央に向け、PETボトル2の内方に湾曲している。一方で、図5に例示されるように垂直方向においても、段壁面33の上下両端から中央に向け、PETボトル2の内方に湾曲していても良い。このように構成されることによってPETボトル2が陽圧になっても、圧力吸収パネル32の段壁面33は鉛直となるまでは変形せず、その後に、PETボトル2が陰圧になると内側に湾曲するという挙動を示すようにすることができる。
段壁面33の左右両端や、上下両端を結ぶ線から段壁面33の中央での湾曲量d1は、0.5mm以上、3mm以下であることが、PETボトル2の内部の圧力変化を吸収しながら強度を保持する観点から好ましい。湾曲量d1が0.5mmより小であると、陽圧によって、PETボトル2の外側に出っ張りやすくなり、その結果として、圧力吸収の効果が発揮されにくくなる。一方で、湾曲量d1が3mmより大であると、減圧の際に屈曲点になってしまったり、内容量が減少してしまったりする。
そして、段壁面33の左右の幅w1に対する段壁面33の中央での湾曲量d1の比d1/w1は、0.01以上、0.20以下であることが好ましい。幅w1と湾曲量d1との比d1/w1が0.01より小であると、陽圧によって、PETボトル2の外側に出っ張りやすくなり、その結果として、圧力吸収の効果が発揮されにくくなる。一方で、幅w1と湾曲量d1との比d1/w1が0.20より大であると、減圧の際に屈曲点になってしまったり、内容量が減少してしまったりする。
段壁面33の表面に凹凸を有していない構成であると、陽圧によって、PETボトル2の外側に出っ張りやすくなる。そこで、凹状リブ34を有する構成とされることによって、段壁面33の剛性が高まる。しかしながら、凹状リブ34が多くなりすぎると、圧力吸収パネル32が、PETボトル2の内外に変形できなくなり、圧力吸収の機能が失われる。したがって、凹状リブ34の本数、及び寸法が適切となるように設計される。図2等の例示では凹状リブ34は9本配置されている。
各凹状リブ34は、段壁面33の左端から右端まで連続的に延びている。そして、凹状リブ34は、段壁面33の上端から下端まで上下方向の全域にわたって等間隔に形成されている。段壁面33は、その中央部において、PETボトル2の圧力変化の影響を最も受けやすい。したがって、凹状リブ34の形成される領域は、圧力吸収パネル32の上下方向の全域に限らず、圧力吸収パネル32の一部、例えば圧力吸収パネル32の上下方向の中央部のみであっても良い。
凹状リブ34は、圧力吸収パネル32内において、少なくとも4本以上12本以下配置されることが好ましい。凹状リブ34の本数がこの範囲とされることによって、減圧吸収機能を充分に発揮することができ、更に、PETボトル2に加わった応力を分散させ、PETボトル2を補強する効果が充分に得られる。
凹状リブ34は、その深さが一定に形成されていても良いものの、左右両端から中央に向けてより深くなるように形成されることが好ましい。凹状リブ34は中央で最深である構成によれば、陽圧によって、PETボトル2の外側に出っ張りやすくなることを防止することができる。
凹状リブ34の中央での深さd2は、0.5mm以上、3mm以下であることが、PETボトル2の内部の圧力変化を吸収しながら強度を保持する観点から好ましい。深さd2が0.5mmより小であると、陽圧によって、PETボトル2の外側に出っ張りやすくなり、その結果として、圧力吸収の効果が発揮されにくくなる。一方で、深さd2が3mmより大であると、減圧の際に屈曲点になってしまったり、内容量が減少してしまったりする。なお、複数の凹状リブ34の中央での深さd2は、各々がすべて同じ値である必要はなく、異なる値であっても良い。
PETボトル2はわずかながら、酸素の透過性を有している。そして、PETボトル2内での保存が長期間に及ぶと、内容物によっては酸化が起こり、これによって、PETボトル2内が減圧する。その他にも、内容物の充填時と、保管時との温度差によってもPETボトル2の内部の圧力が変化する。内部で減圧が生じたPETボトル2は内方に引っ張られて変形が生じる。このとき、圧力吸収パネル32は、段壁面33と、凹状リブ34との凹凸面が伸ばされることによって容易に内方に向けて変形する。圧力吸収パネル32は、PETボトル2内が減圧された際に、PETボトル2の内方に凹むことによって、PETボトル2全体の変形を防止する役割を果たす。すなわち、圧力吸収パネル32は、PETボトル2の壁部31の外方には出っ張らず、内方にはある程度凹むように構成されている。
なお、圧力吸収パネル32は、PETボトル2内が増圧された際にもPETボトル2全体の変形を防止する役割を果たす。このような構成を有する圧力吸収パネル32によって、PETボトル2の開栓時に、PETボトル2の壁が内方へ押圧されて内容物が口部10から押し出されてこぼれることも防止することができる。そして、圧力吸収パネル32は、胴部30の剛性を高めることができる。
PETボトル2の壁部31はラベルが装着される部位である。ラベルは、例えば、PETボトル2に被せられた筒状のポリスチレン(PS:PolyStyrene)や、ポリエチレンテレフタレート(PET:PolyEthylene Terephthalate)等の熱収縮性フィルムに熱風を当てて収縮させるシュリンクラベルによって装着される。そして、筒状の熱収縮性フィルムの寸法は予め定められた値に決まっているので、壁部31が膨れていると、熱収縮性フィルムが詰まったり、入らなかったりする不具合が生じる。
しかしながら、圧力吸収パネル32を備えることによって、壁部31の外方への出っ張りが阻止され、ラベルの装着が円滑に行われ、生産性を向上させることができる。更に、圧力吸収パネル32を備えることによって、PETボトル2に内容物が充填された商品の外観を良好に保ち、商品価値の低下を防止することができる。
なお、上述のように、圧力吸収パネル32は、水平方向に延びる複数の凹状リブ34を備えることが圧力が分散される点でより好ましいものの、任意の方向に延びる凹状や凸状の図示せぬリブを有していても良い。
更に、凸状のリブの場合には、PETボトル2が陽圧の際にリブの凸部が、壁部31の表面より外方に突出しないように設計されることが好ましい。したがって、PETボトル2が陽圧の際に、凸状のリブの突出方向の真横からPETボトル2を見ると凸状のリブは見えない。このように構成されるリブは、PETボトル2の対面の寸法に影響を与えない。したがって、本実施形態に係るPETボトル2は段ボール等への箱詰めの積載効率が優れている。更に、本実施形態に係るPETボトル2は、シュリンクラベルの装着に影響を与えない効果も有している。
図7は図3のVII方向矢視図であり、図8は図7のVIII−VIII線断面図であり、図9は図7のIX−IX線断面図である。PETボトル2は、圧力吸収パネル32の上方、及び下方に、壁部31を横切る環状の横溝35を有することが好ましい(図2、及び図7参照)。横溝35は、側壁強度を向上させる機能を有する。なお、横溝35は、ラベルの装着の際の位置合わせに用いることもできる。一方で、PETボトル2は、横溝35を有さない構成の方が成形性は良好となる。
一方で、横溝35のような水平方向の補強リブが1本でも存在すると、そこがクッションとなり、上下方向の荷重に対して、座屈はしないものの変位が大きくなる。そして、変位が小さい範囲での上下方向の荷重に耐える強度である座屈強度が下がる。そこで、横溝35が形成されている場合には、PETボトル2は、隣り合う壁部31の間に、縦方向に延びる縦溝36を有することが好ましい(図2、及び図7参照)。縦溝36は、胴部30の座屈強度を向上させる。縦溝36は、同じ箇所に、少なくとも1本形成される。場合によっては、縦溝36は、同じ箇所に2本から3本形成されていても良い。しかしながら、縦溝36の数が多すぎると、凹凸が多くなり、賦形性が悪くなる。
なお、PETボトル2が横溝35を有する構成の場合には、上述された肩部20の直線部21が可及的に長く形成されることが賦形性の観点から好ましい。
図8は図7のVIII−VIII線断面図であり、図9は図7のIX−IX線断面図である。これらはいずれも、PETボトル2の水平方向の切断面が示されている。したがって、縦溝36は幅方向が示され、横溝35は延びる(周回)方向が示されている。
縦溝36は、幅w2、深さd3を有する。なお、幅w2、及び深さd3は、縦溝36のPETボトル2の最外方に突出している箇所を基準とする。そして、縦溝36は、その上端、及び下端での傾斜部を除いて均一の深さd3でPETボトル2の縦方向に延びる。
縦溝36の幅w2は、1mm以上、8mm以下であることが好ましい。縦溝36の幅w2が1mmより小であると、効果がなくなるとともに、賦形性が悪くなる。一方で、縦溝36の幅w2が8mmより大であると、壁部31が狭くなって望ましくない。
縦溝36の深さd3は、0.5mm以上、5mm以下であることが好ましい。縦溝36の深さd3が0.5mmより小であると、効果がなくなる。一方で、縦溝36の深さd3が5mmより大であると、賦形性が悪くなりやすい。
図9に示されるように、横溝35は、縦溝36との交差する箇所付近において深さd4を有する。横溝35の深さd4は、縦溝36の深さd3よりも小であり、深さd4に対する深さd3の比d3/d4は1.1〜1.5であることが座屈強度、及び賦形性の観点から好ましい。比d3/d4が1.1よりも小であると、PETボトル2が、鉛直方向の荷重を受けた際に変形が生じやすくなる。一方で、比d3/d4が1.5よりも大であると、賦形性が悪くなりやすい。
横溝35は、壁部31の水平方向の中央付近において深さd5を有する。横溝35の深さd5は、0.5mm以上、3mm以下であることが好ましい。横溝35の深さd5が0.5mmより小であると、効果がなくなる。一方で、横溝35の深さd5が3mmより大であると、賦形性が悪くなりやすい。
胴部30の最も下側の領域がヒール部37である。ヒール部37は、プリフォーム1からPETボトル2が成形される際に、プリフォーム1の底部18(図1参照)からの距離が長く、その分だけ延伸倍率が高くなるので、薄肉化し、時には白化してしまいやすい箇所である。
図10は図2のPETボトル2の底面図である。底部40はその上方が、胴部30の下方に連なる。底部40は、底壁41と、ドーム42と、リブ43とを有している。略平板環状の底壁41は、胴部30に対して垂直方向に延び、PETボトル2の接地面となる。ドーム42は、底壁41の内周において底壁41から、PETボトル2の内方(上方)へ突出するように構成され、底部40の強度を向上させる機能を有する。リブ43は、ドーム42に底面視で放射状に複数設けられており、ドーム42を補強する機能を有する。
底部40は、ドーム42と、リブ43とを有することで、熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても外側に出っ張りにくく構成されており、陽圧に屈して変形することを可及的に防止できる。しかしながら、図2に示される底壁41からドーム42の中央部42cまでの高さhは仮に、ドーム42が熱によって変形してもPETボトル2の接地面よりも高く維持されるように設計されれば良い。より具体的に、底壁41からドーム42の中央部42cまでの高さhは、4mm以上、20mm以下であることが好ましい。高さhがこの範囲とされることによって仮に変形したとしても、底壁41より外方に突出することが防止され、PETボトル2のがたつきや、転倒を防止することができる。したがって、充填体をインラインで、外観が良好な状態で作製することができ、充填体の搬送適性や、積載効率が低下することを防止することができる。
なお、底部40の構成は、図2等の例示に限らず、熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても外側に出っ張りにくく構成されていれば良い。
なお、サポートリング12の下面から底部40の下端の底壁41までの距離が胴部30の高さH2である。更に、胴部30における一組の対辺の間の距離がPETボトル2の胴部30の外径D4とされる。
PETボトル2の特にサポートリング12より下の形状は、図2等の例示に限らず、プリフォーム1がブロー成形されることによって形成され、熱、及び陽圧によって過度に変形せず、陰圧を吸収してその形状を保つことができる角ボトルであればどのような形状であっても良い。そして、胴部30に形成される圧力吸収パネル32や、横溝35、縦溝36の形状についても、その効果が充分に機能する範囲で自由に設計することができる。
本実施形態に係るPETボトル2にはサイズによる限定はなく、種々のサイズに対して適用することができる。例えば、PETボトル2の容積が100ml以上、2000ml以下であっても良い。PETボトル2の全高は100mm以上、300mm以下であっても良く、胴部30の外径D4は30mm以上、80mm以下であっても良い。更に、PETボトル2の質量は例えば、1000mlに対しては20g以上、40g以下、500mlに対しては15g以上、25g以下であると良い。
以上のような構成によって、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたPETボトル2を提供することができる。
なお、このようにして成形された口部10と肩部20と胴部30と底部40とを有するPETボトル2と、このPETボトル2に充填される内容物と、内容物の充填されたPETボトル2を密閉するキャップとによって本実施形態に係る充填体が構成される。
次に、本実施形態に係る充填体の製造装置について詳細に説明する。図11は、本実施形態に係る充填体70の製造装置100が模式的に示された概略図である。本実施形態に係る充填体70の製造装置100は、プリフォーム1の胴部15を加熱する加熱部と、プリフォーム1から金型を用いてPETボトル2をブロー成形する成形部と、PETボトル2に高温の液体を充填する充填部と、PETボトル2の口部10にキャップを装着する装着部と、PETボトル2の口部10とキャップとを転倒殺菌する転倒殺菌部と、PETボトル2を冷却する冷却部とを備える。そして、本実施形態に係る充填体70の製造装置100は、予備成形体であるプリフォーム1からPETボトル2を成形する装置や、PETボトル2に高温の液体を充填する装置等がすべてインライン方式で構成されることを特徴とする。
なお、ここでのインライン方式とは、成形部と、充填部とが連結している(シンクロ)方式でも良く、成形部と、充填部とが離れてPETボトル2がエア搬送されるセパレート式でも良い。更に、本実施形態に係る充填体70の製造装置100においてインライン方式で構成される種々の装置の中にはプリフォーム1を形成する射出成形装置等が含まれていても良い。
ボトル成形機110は、加熱部としての加熱装置111と、成形部としての二軸延伸ブロー成形装置112とを有する。プリフォーム1がボトル状に成形されるにあたってまず、プリフォーム1の加熱が行われる。
図12は、プリフォーム1の加熱装置111の一例が示された断面図である。なお、図12は、プリフォーム1の搬送方向に対して垂直方向の断面を示す。
加熱装置111は、搬送装置113と、ヒータ114とを備える。搬送装置113は、プリフォーム1の胴部15を周方向に均等に加熱するために、プリフォーム1の軸を中心に回転させながら搬送するように構成される。ヒータ114は、複数の例えばハロゲンランプによって構成され、ブロー成形に適した温度、例えば115℃以上、135℃以下にプリフォーム1の胴部15を加熱するように構成されている。更に、加熱装置111は、ヒータ114からの熱をプリフォーム1の胴部15に反射させるための反射板115や、ヒータ114からの熱を加熱装置111の外方へ逃がさないようにするための遮蔽部材116等を備えていても良い。なお、図12の加熱装置111では、プリフォーム1は口部10が下側を向いた状態で搬送、及び加熱されている。
図13は、プリフォーム1と、ブロー成形後のPETボトル2とが模式的に示された断面図である。二軸延伸ブロー成形装置112は、金型117と、延伸ロッド118と、図示せぬエア供給装置と、これらを制御する制御装置とによって構成される。なお、図13には、下向きのブロー成形方法の二軸延伸ブロー成形装置112が例示されているものの、材料が重力の影響を受けにくい上向きのブロー成形方法が用いられても良い。
金型117は、形成されるPETボトル2に対応した形状を有して例えば、胴部30に対応して半割りで構成される胴金型117aと、底部40に対応した底金型117bとを有する。胴金型117aの表面の温度は、例えば90℃以上、125℃以下、好ましくは90℃以上、120℃以下、より好ましくは90℃以上、115℃以下に制御されるように構成されている。一方で、底金型117bの表面の温度は、5℃以上、30℃以下に制御されるように構成されている。なお、胴金型117aの表面の温度は、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移点(Tg)を超えている。
金型117の表面の温度が120℃以下とされることによって、金型117の材質として例えば、重量が大きく、取り扱う上での作業負荷の大きなステンレスの焼き入れ焼き戻し鋼や、金型用鋼材ではなくアルミニウムを用いることができる。アルミニウムが用いられることによって、金型117の加工が容易となって設計の自由度が上がるとともに、作製費用を抑えることができる。また金型117の重量が軽くなるため、金型交換作業が容易となる。
胴金型117aは、少なくとも一部の表面、より具体的にはPETボトル2のヒール部37と接触する箇所にしぼ加工(粗面加工)が行われた粗面部117Rを有することが好ましい。粗面部117Rの形成方法には特に限定はなく、サンドブラストや研磨処理等の物理的な処理方法であっても良く、エッチング等の科学的な処理方法であっても良い。ヒール部37は一般的に賦型しにくい箇所である。これは、本実施形態に係る充填体70の製造装置100において設定されているプリフォーム1の加熱温度や、胴金型117aの表面の温度において特に顕著となる。しかしながら、ヒール部37と接触する箇所に粗面部117Rが設けられることによって離形が良くなり、局所的な過度な収縮が生じることが防止され、その結果としてPETボトル2の賦形性が向上する。
延伸ロッド118は金型117の内部を伸縮自在に構成される。そして、延伸ロッド118は、金型117に口部10の取り付けられたプリフォーム1の胴部15を縦(軸)方向に延伸するように構成される。エア供給装置からは、圧力、及び温度の調節されたエアPが吹き出されるように構成される。エアPは、金型117に取り付けられたプリフォーム1の内部に供給されれば良く、延伸ロッド118から吹き出されても良く、延伸ロッド118とは別の部材から吹き出されても構わない。エアPは、プリフォーム1の胴部15を横(径)方向に延伸するように構成される。延伸ロッド118から吹き出されるエアPは、胴部15の表面温度を下げて急冷させるとともに、耐熱性を向上させる。
図11に示されるように、ホット充填機120は、充填部としてのフィラ121と、装着部としてのキャッパ122とを有する。フィラ121は、加温殺菌された高温の液体の内容物例えば飲料50を高温、例えば71℃以上、95℃以下、より好ましくは81℃以上、90℃以下でそのまま、PETボトル2に注入するように構成されている。装着部としてのキャッパ122は、飲料50の充填されたPETボトル2の口部10にキャップ60を装着するように構成される。なお、PETボトル2は、装着されたキャップ60によって密閉され、充填体70を構成する。
転倒殺菌部としての転倒殺菌機130は、充填体70を予め定められた時間例えば30秒90度以上に傾けて、高温の飲料50の熱によって、充填体70の内部特に、PETボトル2の口部10と、キャップ60とを殺菌するように構成される。なお、殺菌時間は、飲料50の種類、及び温度に応じて適宜設計される。
冷却部としてのパストライザ140は、熱交換液としての複数の温度の水を貯留する例えば4槽の恒温槽と、ノズル等の噴出口とを有する。パストライザ140は、高温水例えば70℃の水を散布して充填体70を外側から加温殺菌した後に、散布する水の温度を段階的に下げていき、最終段階で、低温水例えば30℃の水を散布して充填体70(PETボトル2)を冷却するものである。パストライザ140による冷却は、充填体70に充填された飲料50の風味の変化を防ぐ効果を有する。パストライザ140の1槽目に収容される液体の温度は70℃以下であることが好ましい。70℃以下で、充填体70を急冷させることによってPETボトル2の胴部30への熱によるダメージを少なくすることができる。
充填体70の製造装置100は、これらの装置の後段として、ラベラ、及びケーサ150、並びに印字装置、及び検査装置等を有する。ラベラは、充填体70(PETボトル2)にラベルを貼りつけるものである。ケーサは、予め定められた数例えば24本毎に充填体70を段ボールに箱詰めするものである。以上に挙げられた装置等が用いられて本実施形態に係る充填体70が製造される。
次に、本実施形態に係る充填体70の製造方法について詳細に説明する。図14は、本実施形態に係る充填体70の製造工程の概要が示された流れ図である。本実施形態は少なくとも、プリフォーム1の胴部15を加熱する工程と、プリフォーム1から金型117を用いてPETボトル2をブロー成形する工程と、PETボトル2に高温の飲料50を充填する工程と、PETボトル2の口部10にキャップ60を装着する工程と、PETボトル2の口部10とキャップ60とを転倒殺菌する工程と、PETボトル2を冷却する工程とを備える。そして、本実施形態は、プリフォーム1からのPETボトル2の成形や、PETボトル2への高温の飲料50の充填等の工程をすべてインライン方式で行うことを特徴とする。以下では、各工程を更に詳細に説明する。
まず、ボトル成形機110へのプリフォーム1の供給が行われる(ステップS1)。なお、上述されたように、本実施形態に係る充填体70の製造装置100にはプリフォーム1を形成する射出成形装置や圧縮成形装置、圧縮射出成形装置等がインライン方式で構成されていても良い。そして、この場合には、ボトル成形機110へ供給されるプリフォーム1の射出成形装置での形成がインライン方式で行われる。そして、ボトル成形機110へはプリフォーム1がコールドパリソン方式や、ホットパリソン方式で、かつインライン方式で供給される。本実施形態に係る充填体70の製造方法においては口部10が非結晶のプリフォーム1が用いられる。供給されたプリフォーム1は整列された上で搬送される。
次に、プリフォーム1の加熱が行われる(ステップS2)。ボトル成形機110の加熱装置111に搬送されたプリフォーム1の胴部15は複数のヒータ114によって、例えば115℃以上、135℃以下の温度に加熱される。
加熱されるプリフォーム1の温度が115℃未満の場合には耐熱性が不足しており、その後に成形されたPETボトル2は、高温の内容物を充填するホット充填に対応することができず、いびつに変形する。一方で、加熱されるプリフォーム1の温度が135℃を超える場合にはボトル成形前のプリフォーム1は結晶化しすぎてブロー成形ができなくなる。その点で、加熱されるプリフォーム1の温度が135℃以下であれば結晶化が多少進むものの、ブロー成形することは可能な状態である。
次に、プリフォーム1の延伸によるPETボトル2のブロー成形が行われる(ステップS3)。加熱されたプリフォーム1は、二軸延伸ブロー成形装置112の金型117に装着される。本実施形態に係る充填体70の製造方法においては胴金型117aの表面の温度が90℃以上、125℃以下、好ましくは90℃以上、120℃以下、より好ましくは90℃以上、115℃以下とされる。この範囲の温度とされることによって、PETボトル2の外表面、特に胴部30が結晶化され、耐熱性を有する構成となる。したがって、後の工程において、高温の飲料50を充填することを可能としたPETボトル2を作製することができる。胴金型117aの表面の温度が90℃未満の場合には耐熱性が低くなり、一方で、胴金型117aの表面の温度が125℃を超える場合には、PETボトル2が胴金型117aに接触した際の初期収縮が大きくなって変形、すなわちヒケが発生しやすくなる。
ここで、本実施形態においては、加熱されるプリフォーム1の温度、及び胴金型117aの表面の温度がともに一定水準を上回ることで、その効果が具現される。そして、プリフォーム1の胴部15の温度は、胴金型117aの表面の温度より高いことがより好ましい。胴部15の温度が、胴金型117aの表面の温度より高いと上述された初期収縮が起こりにくくなる。
まず、金型117に装着されたプリフォーム1の胴部15が延伸ロッド118によって縦方向に延伸される。この際のプリフォーム1からPETボトル2への縦延伸倍率は1.8以上、4.0以下であることが好ましい。ここで、縦延伸倍率とは、プリフォーム1の胴部15の高さH1(図1、及び図13参照)に対するPETボトル2の胴部30の高さH2(図2、及び図13参照)の比H2/H1である。非晶部と、結晶部との集合体であるアモルファス構造を有するプリフォーム1の分子は延伸によって配向結晶化がおこり、その結果として、PETボトル2の強度、剛性、及び耐熱性が上がる。したがって、後の工程において、高温の飲料50を充填することを可能としたPETボトル2を作製することができる。縦延伸倍率が1.8未満の場合にはプリフォーム1の分子の配向性が上がらず、一方で、縦延伸倍率が4.0を超える場合にはPETボトル2が成形しにくくなる。
更に、エア供給装置から、圧力、及び温度の調節されたエアPが吹き出されてプリフォーム1の内部に供給される。まず、プリフォーム1の縦方向への延伸とともに供給される例えば5bar以上、20bar以下の低圧エアP1によってプリフォーム1の胴部15が横方向に、胴金型117aに当たらない程度に延伸(プリブロー)される。その後に、プリフォーム1の胴部15が、例えば20bar以上、38bar以下の高圧エアP2によって横方向に、胴金型117aに当たるまで0.5秒から2.5秒程度で延伸される。
この際のプリフォーム1からPETボトル2への横延伸倍率は1.8以上、3.0以下であることが好ましい。ここで、横延伸倍率とは、プリフォーム1の胴部15の外径D1(図1、及び図13参照)に対するPETボトル2の胴部30の外径D4(図2、及び図13参照)の比D4/D1である。プリフォーム1の分子は横方向の延伸によっても同様に配向結晶化がおこり、その結果として、PETボトル2の強度、剛性、及び耐熱性が上がる。したがって、後の工程において、高温の飲料50を充填することを可能としたPETボトル2を作製することができる。横延伸倍率が1.8未満の場合にはプリフォーム1の分子の配向性が上がらず、一方で、横延伸倍率が3.0を超える場合にはPETボトル2が成形しにくくなる。
なお、PETボトル2の胴部30の結晶化が進み過ぎて延伸しにくくならないように、プリフォーム1が金型117に装着されてからPETボトル2の形状に延伸されるまでは予め定められた時間内に収まるように制御される。
本実施形態に係る充填体70の製造方法において、ブロー成形する工程の中で、PETボトル2に冷却エアの吹き付けが更に行われても良い(ステップS4)。図15は、PETボトル2への冷却エアC1の吹き付けの一例が示された概略図である。
二軸延伸ブロー成形装置112の金型117に二軸延伸ブロー成形されたPETボトル2が張り付く。そして、延伸ロッド118が、金型117、及びPETボトル2の内側に配置される。延伸ロッド118には、冷却エア吹き付け部119が設けられている。冷却エア吹き付け部119は、エア供給装置に連通しており、圧力、及び温度の調節された高圧の冷却エアC1が吹き出されるように構成されている。冷却エア吹き付け部119を備えることによって、PETボトル2が胴金型117aに接触した際の初期収縮による変形を改善することができる。なお、冷却エアC1の圧力は高圧エアP2と同じで良く、冷却エアC1の吹き付けの時間は高圧エアP2の1/10から4/5程度で良い。より詳細には、冷却エアC1の吹き付けの時間は、0.1秒から1.5秒、及び高圧エアP2の時間の1%から90%、より好ましくは60%から80%のいずれかであることが好ましい。
延伸ロッド118には径(横)方向に通気孔が形成されており、PETボトル2の胴部30の内表面に対して略垂直方向に冷却エアC1が吹き付けられる。PETボトル2の胴部30は胴金型117aに触れるとすぐに収縮が始まる。そこに、冷却エアC1が吹き付けられることによって胴部30が、胴金型117aの方向に押し付けられてその変形が抑えられるとともに胴部30に耐熱性が付与される。したがって、ブロー成形されて高温状態のPETボトル2の胴部30は冷却エアC1が吹き付けられることによって結晶化がより促進される。冷却エアC1の温度は、1℃以上、30℃以下であることが好ましい。冷却エアC1の温度が1℃未満の場合には、胴部30に温度分布が生じてひずみが発生しやすくなり、一方で、冷却エアC1の温度が30℃を超える場合には、胴部30が冷却されにくくなって、その耐熱性が落ちる。
別の方法として、延伸ロッド118から吹き出される高圧エアP2を段階的に冷却エアC1に切り替えるようになされても良い。この方法によっても、PETボトル2の胴部30は結晶化が促進される。ブロー成形における高圧エアP2を吹き込む工程の内でその終了段階から例えば1%から90%、より好ましくは60%から80%の時間において冷却エアC1の割合を漸増させるようになされると良い。なお、その時間が短すぎる場合には、この方法による効果が表れにくくなり、時間が長すぎる場合には、胴部30の結晶化が促進されにくくなる。
なお、PETボトル2の胴部30の外表面側にも冷却エアC1を吹き付けることが好ましい。こうすることで、PETボトル2の胴部30の外表面側も結晶化が促進される。なお、胴部30の外表面への冷却エアC1の吹き付けは金型117が開いてから行われても良く、次の工程に移るまで吹き付けが継続されるようになされても良い。
このように、PETボトル2の胴部30に冷却エアC1が吹き付けられることによって、胴部30の収縮を効果的に抑えながら胴部30に耐熱性を付与することができ、更に、胴部30の表面温度を速やかに下げてPETボトル2の作製に要する速度を短縮することができる。更に、PETボトル2の胴部30に冷却エアC1の吹き付けが行われる場合には胴部30の収縮を効果的に抑えることができるため、胴金型117aの表面の温度を例えば125℃のようにより高く設定することができる。したがって、冷却エアC1の吹き付けが行われることによって、結晶化をより促進することができ、より高い温度の耐熱性を有するPETボトル2を作製することができる。
ここで、図16は、PETボトル2の胴部30の壁部31における厚さ方向の断面と、結晶化度との関係が模式的に例示された概略図である。ここで、結晶化度とは、結晶領域部分と、非晶領域部分との和に対する結晶領域部分と定義される。そして、図16には、壁部31の外側31oが左側に、壁部31の内側31iが右側に、壁部31の内部31mがその間に示されている。
壁部31の外側31oは胴金型117aが接触することによってその結晶化度が上がる。一方で、壁部31の内側31iは急冷されることによってその結晶化度が上がる。PETボトル2に充填される高温の飲料50が接触するのは壁部31の内側31iである。したがって、壁部31の内側31iの結晶化度を上げることが肝要である。
胴部30の結晶化度は図16において、結晶化度分布曲線c1で示されるように、壁部31の外側31o>壁部31の内側31i>壁部31の内部31mの分布であることが好ましい。更に、胴部30の結晶化度は、結晶化度分布曲線c2で示されるように、壁部31の外側31o=壁部31の内側31i>壁部31の内部31mの分布であることがより好ましい。本実施形態では、これらのような分布となるようにPETボトル2がインラインで作製されることによってホット充填された充填体70がインラインで作製されることが実現される。
PETボトル2の胴部30の結晶化度は25%以上、39%以下であることが好ましい。結晶化度がこの範囲であればプリフォーム1から、耐熱性を有するPETボトル2を賦形性良く成形することができる。なお、PETボトル2の胴部30の結晶化度は密度から導出することができる。その他に、PETボトル2の胴部30の結晶化度はラマン分光分析によっても評価することができる。
本実施形態に係る充填体70の製造方法によって作製されたPETボトル2の胴部30の密度は1.367g/cm以上、1.380g/cm以下である。PETボトル2の胴部30の密度は、胴部30の一部を例えば1cm四方に切り取った切り取り片を試料として、比重法、例えば密度勾配管法によって測定することができる。インライン方式で構成される製造装置100で作製された充填体70におけるPETボトル2の胴部30の密度を測定することによって、本実施形態に係る充填体70の製造方法が用いられたか否かを判定することができる。
更に、本実施形態に係る充填体70の製造方法によって作製されたPETボトル2の胴部30の引張破壊ひずみは40%以上、68%以下である。
PETボトル2の胴部30の引張破壊ひずみの計測方法としては、胴部30の一部を例えば短辺10mm×長辺50mmに切り出された切り取り片が試料とされ、長辺方向に延びる試料の一方が固定された上で85℃で、300mm/分で長辺方向に引っ張られる。そして、PETボトル2の胴部30の引張破壊ひずみは、何%引っ張った際に切れるかを計測することによって調べることができる。インライン方式で構成される製造装置100で作製された充填体70におけるPETボトル2の胴部30の引張破壊ひずみを計測することによって、本実施形態に係る充填体70の製造方法が用いられたか否かを判定することができる。なお、ここでは、試料が切れる際に示す最大の荷重が引張強さであり、更に断面積で除された値が引張応力である。
ブロー成形されたPETボトル2は金型117から離れる。本実施形態に係る充填体70の製造方法においてはインライン方式であるためブロー成形の時間が可及的に短くされており、PETボトル2に収縮が生じやすい状況になっている。しかしながら、胴金型117aの粗面部117Rにはしぼ加工が行われているため、粗面部117Rとヒール部37とは、ベタな面ではなく点での接触となり、ヒール部37が内側に収縮したり、波打ったりすることがなくヒケが生じにくい。したがって、PETボトル2の賦形性を良好にすることができる。更に、本実施形態に係る充填体70の製造方法では、耐熱ボトルと比べて製造の時間を短縮することができ、製造効率を高め、製造費用を下げることができる。
本実施形態に係る充填体70の製造方法によって作製されたPETボトル2のヒール部37の表面粗さ(Ra)は0.3μm以上、3μm以下である。この程度の表面粗さであれば、耐熱性を有しながら透明であるという特徴を維持することができる。ヒール部37の表面粗さの指標としては例えば、算術平均粗さRaを用いることができる。算術平均粗さRaの計測方法としては、レーザ顕微鏡によって得られた3次元データを画像解析することによって調べることができる。インライン方式で構成される製造装置100で作製された充填体70におけるPETボトル2の胴部30、特にヒール部37の表面粗さを計測することによって、本実施形態に係る充填体70の製造方法が用いられたか否かを判定することができる。
次に、図14に示されるように、ホット充填機120へのPETボトル2の供給が行われる(ステップS5)。本実施形態に係る充填体70の製造装置100はインライン方式で構成されているため、成形されたPETボトル2は速やかに、ホット充填機120に供給される。供給されたPETボトル2は、例えば複数の回転する円板状の搬送ホイールの各々の外周部に取り付けられたグリッパによって順次受け渡しが行われ、フィラ121まで運ばれる。なお、PETボトル2の成形後、ホット充填機120に供給されるまでの時間は10秒以内であることが好ましい。このように、本実施形態に係る充填体70の製造方法はインライン方式であるため、PETボトル2が加湿による耐熱性の低下が少ない状態で飲料50の充填に供される。
一方で、ホット充填機120では、PETボトル2に充填される飲料50の加温殺菌が行われる(ステップS6)。加温殺菌は、飲料50の特性、例えば酸性度や水分活性に応じて、120℃で4分間や、85℃で30分間等といったように所定の温度、及び保持時間に適宜設定されてなされる。
そして、ホット充填機120のフィラ121においてPETボトル2への飲料50の充填が行われる(ステップS7)。フィラ121は、加温殺菌された高温の液体の内容物例えば飲料50を高温、例えば71℃以上、95℃以下、より好ましくは81℃以上、90℃以下でそのまま、PETボトル2に注入する。飲料50の充填されたPETボトル2は同様に、グリッパによって順次受け渡しが行われ、キャッパ122まで運ばれる。
本実施形態に係る方法で作製されたPETボトル2は、ホット充填として広く供されている胴金型117aの温度が160℃以上で成形されたようなもの程には耐熱性を有していない。しかしながら、PETボトル2は、上述された温度範囲、例えば71℃以上、95℃以下、より好ましくは81℃以上、90℃以下の高温の飲料50が充填されるのに充分な耐熱性を有するように作製される。そして、本実施形態に係る充填体70の製造方法においては、PETボトル2が成形された直後の最も耐熱性が維持された時点での飲料50の充填が行われる方法が用いられる。したがって、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、PETボトル2に、高温の飲料50を問題なく充填することができる。
このように、PETボトル2は高温の飲料50を充填することを可能としている。このため、例えば71℃以上、95℃以下、より好ましくは81℃以上、90℃以下の高温の飲料50でPETボトル2の内面を充分に殺菌することができる。そして、充分な殺菌が行われることによって、充填体70に飲料50とともに酸素が封入されても好気性の雑菌が繁殖する危険性が極めて低いため、PETボトル2に飲料50が必ずしも満注充填されなくても構わない。したがって、本実施形態に係る方法によれば、充填が満注であるほど生じやすくなるPETボトル2の外面における菌の繁殖や、飲料50が高温であるほど生じやすくなる特に口部10の熱変形を効果的に防止することができる。
なお、上述されたように、本実施形態に係る充填体70の製造方法においては、PETボトル2のブロー成形と、PETボトル2への飲料50の充填とがインライン方式で行われるため、PETボトル2の耐熱性が高い状態で維持されている。しかしながら、PETボトル2の耐熱性をより維持する観点からは、充填体70の製造装置100の内で少なくとも、PETボトル2のブロー成形が行われてからPETボトル2への飲料50の充填が行われるまでの間の領域においては予め定められた湿度以下、好ましくは40%以下の環境でPETボトル2が保持されるとなお良い。
次に、ホット充填機120のキャッパ122にはキャップ60の供給が行われる(ステップS8)。なお、キャップ60に対しては、例えば紫外線照射による滅菌が行われても構わないものの、本実施形態に係る充填体70の製造方法においてはキャップ60が、飲料50の充填前には非滅菌であっても良い。なお、キャップ60が滅菌されることによって、飲料50の充填温度や、パストライザ140の温度を下げることができ、充填体70の製造の際に必要とされるPETボトル2の耐熱性を下げることができる。
そして、キャッパ122において、PETボトル2へのキャップ60の装着が行われる(ステップS9)。これによって、本実施形態に係る充填体70が形成される。なお、ここまでの工程は、例えば無菌領域のような清浄度や、温度、湿度等の環境条件について管理が行われている空間において実行されることが好ましい。形成された充填体70は例えばコンベア等の搬送帯によって転倒殺菌機130まで運ばれる。
次に、転倒殺菌機130によって充填体70の転倒殺菌が行われる(ステップS10)。転倒殺菌機130は充填体70を例えば横倒ししながら搬送する。充填体70が転倒されることによってキャップ60や、PETボトル2の特に口部10付近の内面は高温の飲料50と接触することで殺菌される。
続いて、パストライザ140によって充填体70の冷却が行われる(ステップS11)。上述されたように、パストライザ140の1槽目に収容される液体の温度は70℃以下であることが好ましい。70℃以下で、充填体70を急冷させることによってPETボトル2の口部10への熱によるダメージを少なくすることができる。その後に、パストライザ140の2槽目以降によって充填体70の内部の飲料50の液温が段階的に下げられていき、最終的には常温となるまで冷却される。
その後に、ラベラ、及びケーサ150によって充填体70にラベルが貼りつけられた上で段ボールに箱詰めされる。以上の方法によって本実施形態に係る充填体70が製造される。
ここで、PETボトル2への高温の飲料50の充填が行われるステップS7から、PETボトル2へのキャップ60の装着が行われるステップS9を経て、充填体70の冷却が行われるステップS11までの容器内の圧力、及び温度について詳細に説明する。
図17は、高温の飲料50が充填されてから冷却されるまでのPETボトル2の内部における温度の経時変化の一例が示された概略図であり、図18は、同様に圧力の経時変化の一例が示された概略図である。なお、図17、及び図18において、充填される飲料50の温度は85℃とされ、75℃の液体が収容されたパストライザ140の1槽目で5分間冷却された試験区ex1が実線で示されている。一方で、図17、及び図18において、充填される飲料50の温度は同様に85℃とされ、65℃の液体が収容されたパストライザ140の1槽目で10分間冷却された試験区ex2が点線で示されている。更に、図18において大気圧が、二点鎖線で示されている。
図17に示されるように、高温の飲料50の充填直後から5分間程度は、PETボトル2の内部が70℃以上に保たれている。結晶化が完全には行われていないPETボトル2はこの間には、軟化、及び収縮しやすい状態になっている。更に、図18に示されるように、高温の飲料50の充填、及びキャップ60の装着後に、容器内に残った空寸の空気の膨張、及びPETボトル2の収縮によってPETボトル2はこの間には陽圧化している。したがって、この間のPETボトル2は外方に変形しやすい状態になっている。なお、試験区ex1の方がより高く陽圧化している。一方で、高温の飲料50の充填から10分以上経過した後は、PETボトル2の内部が65℃以下となって軟化しやすい状態は収まり、空寸の空気が収縮することによってPETボトル2は陰圧化している。
したがって、PETボトル2の仕様として、熱がかかった状態での膨らみに対して強く、更に、その後に、減圧したときに形が崩れないという強度が必要となる。PETボトル2ではその形状によって、陽圧、及び陰圧に対する強度が保持される。
角型のPETボトル2は、4つの壁部31が面として機能するため、圧力変化を効果的に吸収することができる。更に、内側に湾曲する圧力吸収パネル32は、外側に出っ張りにくいため、陽圧に屈して変形することを可及的に防止でき、かつ外側に反って固まる可能性が低いため、陰圧も効果的に吸収することができる。更に、凹状リブ34は、圧力吸収パネル32を補強するため、圧力吸収パネル32の過度な変形を防止することができる。特に、中央で最深である凹状リブ34は、陽圧の際に外側により出っ張りにくくすることができるため、圧力変化をより効果的に吸収することができる。
圧力吸収パネル32が、外側に反って固まった状態から平坦な状態を通り越えて内側に凹まされることは、内側に反った状態からそのまま内側に引っ張られることと比べると難しい。仮に、圧力吸収パネル32が、外側に反って固まった状態となって圧力低下の際に変形しない場合には、PETボトル2に変形が生じることになる。一方で、仮に、圧力吸収パネル32が、外側に反って固まった状態から圧力低下の際に変形する場合には、圧力吸収パネル32の変形量が大きくなってPETボトル2にダメージを与えることになる。しかしながら、PETボトル2は、熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても外側に出っ張りにくく、高温の飲料50が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持されるように構成されている。このため、PETボトル2は、陰圧に対して効果的に圧力吸収効果を発揮することができる。
更に、PETボトル2はその作製の際に仮に、4つの壁部31に偏肉が生じていたとしても熱、及び圧力変化によって変形しにくく、充填体70の外観に不良が生じにくい。このため、充填体70の作製、特にPETボトル2の成形を容易にするとともに、充填体70の作製の効率、及び歩留まりを向上させることができる。したがって、PETボトル2に高温の飲料50の充填された充填体70をインラインで、外観が良好な状態で作製することができる。
更に、PETボトル2の底部40も、内側に突出するドーム42と、放射状のリブ43とを有し、熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても外側に出っ張りにくく構成されているため、陽圧に屈して変形することを可及的に防止できる。更に、底壁41からドーム42の中央部42cまでの高さhが規定されることによって仮に変形したとしても、底壁41より外方に突出することが防止される。したがって、充填体70をインラインで、外観が良好な状態で作製することができ、充填体70の搬送適性や、積載効率が低下することを防止することができる。
本実施形態に係る充填体70の製造方法によって作製された充填体70の減圧量は1kPa以上、15kPa以下である。充填体70の減圧量は、圧力計、例えば隔膜(ダイアフラム)式圧力計によって測定することができる。減圧量の測定は、圧力計が備える検出器と連通する穿孔針を充填体70のヘッドスペースに差し込んで行われる。インライン方式で構成される製造装置100で作製された充填体70の減圧量を測定することによって、本実施形態に係る充填体70の製造方法が用いられたか否かを判定することができる。なお、この際の充填体70の減圧量には内容物に応じた値が適宜設定される。
以上に説明が行われた各工程を備えることによって、ホット充填に適用可能な耐熱性を有するPETボトル2、及び飲料50がホット充填された充填体70がインラインで作製される充填体70の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、予め成形されたプラスチックボトルが内容物の充填装置に供給される方法とは異なり、PETボトル2が成形されてから時間をおかずに高温の飲料50を充填する工程に進むことができる。このため、PETボトル2の胴部30の結晶化度が下がる前に充填が始められ、その耐熱性を低下させずに高温の飲料50を充填することができる。なお、ボトル成形機110(二軸延伸ブロー成形装置112)と、ホット充填機120(フィラ121)との間のPETボトル2の搬送路を単に接続するよりもこれらの機械を1つの装置として結合することで、その効果はより高まる。
広く用いられている耐熱ボトルが成形される際には胴金型117aの温度が、例えば150℃以上、165℃以下のように高く設定されている。胴金型117aの温度が上がると、初期収縮が大きくなって変形が生じたり、金型117の材質が限定されて費用が嵩んだり、外部環境、特に気温との温度差が大きくなって耐熱ボトルの耐熱性や形状等の品質のばらつきが大きくなったりする。更に、胴金型117aの温度が上がると、高圧エアP2が吹き付けられる時間を増やす必要があり、製造能力が落ちる。これに対し、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、広く用いられている耐熱ボトルよりもPETボトル2の耐熱性が低くても高温の飲料50を充填することが可能であって胴金型117aの温度を下げることができる。このため、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば上述された問題が生じることを防止することができる。
更に、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、予め成形されたプラスチックボトルが内容物の充填装置に供給される方法よりも高速でPETボトル2の成形ができるインライン方式が用いられているため、充填体70の製造の費用を下げることができる。
更に、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、PETボトル2ではなくプリフォーム1が供給される方式が用いられているため、材料の輸送の費用を下げることができる。すなわち、PETボトル2がインラインで成形される場合には、充填体70の製造装置100に供給される容器の形態をPETボトル2より嵩の小さなプリフォーム1へと変更することができ、容器の製造元からの輸送本数を大幅に、例えば6倍以上に増やすことが可能となる。したがって、PETボトル2のボトル成形機110がインライン化された本実施形態に係る充填体70の製造装置100、及び製造方法は、容器の輸送費用の削減や、環境負荷の低減に寄与することとなる。
次に、別の実施形態に係る充填体70の製造方法について詳細に説明する。図19は、別の実施形態に係る充填体70の製造工程の概要が示された流れ図である。別の実施形態に係る充填体70の製造方法は図14に示される製造方法に対し、PETボトル2に冷却エアC1を吹き付ける工程(ステップS4)が省略されることを特徴とする。なお、ここでは、別の実施形態に係る製造方法において、図14に示される製造方法と同様の部分の説明については適宜省略される。
別の実施形態に係る製造方法では、図14に示される製造方法と同様に、プリフォーム1の延伸によるPETボトル2のブロー成形が行われる(ステップS3)。ただし、別の実施形態に係る充填体70の製造方法においては胴金型117aの表面の温度が90℃以上、115℃以下とされる。
ここでも、ステップS2において加熱されるプリフォーム1の胴部15の温度は、胴金型117aの表面の温度より高くされることが好ましい。胴部15の温度が、胴金型117aの表面の温度より高いと初期収縮が起こりにくくなる。
そして、図14に示される製造方法と同様に、金型117に装着されたプリフォーム1の胴部15が延伸ロッド118によって縦方向に延伸される。更に、縦方向に延伸されたプリフォーム1の胴部15が高圧エアP2によって横方向に、胴金型117aに当たるまで延伸される。
別の実施形態に係る充填体70の製造方法では、ブロー成形する工程の中で、PETボトル2に冷却エアC1の吹き付け(ステップS4)が省略される。しかしながら、別の実施形態に係る充填体70の製造方法においては胴金型117aの表面の温度が90℃以上、115℃以下とされるとともに、加熱されるプリフォーム1の胴部15の温度は、胴金型117aの表面の温度より高くされる。これによって、プリフォーム1の胴部15が延伸されて胴金型117aに当たった際の初期収縮が効果的に抑えられる。したがって、別の実施形態に係る充填体70の製造方法では、PETボトル2に冷却エアC1を吹き付ける工程(ステップS4)が省略されても、ホット充填に適用可能な耐熱性を有するPETボトル2、及び飲料50がホット充填された充填体70を作製することができる。
なお、ブロー成形が行われたPETボトル2はホット充填機120への供給が行われ(ステップS5)、その後は、図14に示される製造方法と同様の工程を経て充填体70が作製される。
別の実施形態に係る充填体70の製造方法は図14に示される製造方法と同様の効果を奏する。
これに加えて、別の実施形態に係る充填体70の製造方法では胴金型117aの表面の温度がより低く設定できるため、金型117の材質として例えば、ステンレスの焼き入れ焼き戻し鋼や、金型用鋼材ではなくアルミニウムを用いることができる。アルミニウムが用いられることによって、金型117の加工が容易となって設計の自由度が上がるとともに、作製費用を抑えることができる。更に、別の実施形態に係る充填体70の製造方法では冷却エアC1の吹き付けを行うための装置を不要とすることができる。したがって、冷却エア吹き付け部119を備えていない二軸延伸ブロー成形装置112を用いることができ、汎用性を高めることができる。更に、別の実施形態に係る充填体70の製造方法では、冷却エアC1を吹き付ける工程(ステップS4)が不要であるため、PETボトル2、及び飲料50がホット充填された充填体70の作製の速度を向上させることができる。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係る充填体70の製造方法は、プリフォーム1の胴部15を加熱する工程と、プリフォーム1から金型117を用いてPETボトル2をブロー成形する工程と、PETボトル2に高温の飲料50を充填する工程と、PETボトル2の口部10にキャップ60を装着する工程と、PETボトル2の口部10とキャップ60とを転倒殺菌する工程と、PETボトル2を冷却する工程とを備え、ブロー成形する工程の中で、PETボトル2に冷却エアC1を吹き付ける工程を更に備え、プリフォーム1の胴部15を115℃以上、135℃以下に加熱し、金型117の胴金型117aの温度を90℃以上、125℃以下とし、胴金型117aは、少なくとも一部の表面に粗面部117Rを有し、すべての工程をインライン方式で行うことを特徴とする。
更に、本実施形態に係る充填体70の製造方法によってPETボトル2は、1段内方に凹んだ圧力吸収パネル32を備え、圧力吸収パネル32は、対辺の間に延びる凹状リブ34を備え、水平方向に、圧力吸収パネル32の両端部から中央に向け、PETボトル2の内方に湾曲し、高温の飲料50が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持されるように作製されることを特徴とする。
そして、本実施形態によれば、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたPETボトル2、飲料50がホット充填された充填体70、及び充填体70の製造方法を提供することができる。
以下に、実施例を示して、本開示を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
<材料、及び製造方法>
[実施例1]
図14に示される本実施形態に係る充填体70の製造方法によってPETボトル2が作製された。その際に、PETボトル2のヒール部37に対応して表面に粗面部117Rを有するようにしぼ加工された胴金型117aが用いられた。しぼ加工は、粒度がF100(粒径が75μmから212μm)の酸化アルミニウムが砥粒として用いられたエアーブラストによって行われた。プリフォーム1は、ポリエチレンテレフタレート製であった。プリフォーム1の胴部15は125℃に加熱され、胴金型117aの表面の温度は125℃とされた。ブロー成形する工程(ステップS3)には、PETボトル2に冷却エアC1を吹き付ける工程(ステップS4)が含まれた。
[比較例1]
胴金型117aの表面が鏡面加工とされた以外は実施例1と同様とされた。
<評価方法>
(ブロー成形評価)
実施例1、及び比較例1のPETボトル2の各々についてブロー成形性の評価がなされた。表1には、ブロー成形によって作製された各PETボトル2の目視による成形評価の結果が示され、○:賦形不良なし、×:賦形不良発生、で表記されている。
(官能検査)
実施例1、及び比較例1のPETボトル2の各々の中から触感(手触り)の良さが優れているボトルを20代〜70代の100人のモニタに選定していただいた。各PETボトル2の中から各モニタに選定されたものが一人一点として集計された。表1には、合計点数が表記されている。
(総合評価)
上述されたブロー成形評価、及び官能検査に基づいて、実施例1、及び比較例1のそれぞれのPETボトル2の総合評価がなされた。表1には、総合評価の結果が示されている。総合評価は、○:良好、×:適性なし、で表記されている。
Figure 2017065738
上述された実施例から以下の点が導き出された。表1に示されたように、実施例1は、ブロー成形性が良好であり、触感に優れていた。なお、ヒール部37の表面粗さを計測したところ、1μmであった。比較例1は、ブロー成形時に、特にヒール部37において、内側に収縮し、波打つ等の賦形不良が発生したものの、触感にはやや優れていた。
本実施形態に係る充填体70の製造方法においてはインライン方式であるためブロー成形の時間が可及的に短くされており、PETボトル2に収縮が生じやすい状況になっている。しかしながら、以上の実施例1の結果から、本実施形態に係る充填体70の製造方法では、良好なブロー成形性、かつ触感に優れるPETボトル2を製造することができることが示された。
<材料、及び製造方法>
[実施例2]
図14に示される本実施形態に係る充填体70の製造方法によって、図2等に示されるPETボトル2に高温の飲料50の充填された充填体70が作製された。すなわち、PETボトル2をブロー成形する工程(ステップS3)と、PETボトル2に高温の飲料50を充填する工程(ステップS7)とがインライン方式で行われ、圧力吸収パネル32の内方への湾曲が、高温の飲料50の充填から常温に冷却されるまで維持される等といった特徴を有している。プリフォーム1は、ポリエチレンテレフタレート製であった。飲料50には85℃の水が用いられた。プリフォーム1の胴部15は125℃に加熱され、胴金型117aの表面の温度は125℃とされた。ブロー成形する工程(ステップS3)には、PETボトル2に冷却エアC1を吹き付ける工程(ステップS4)が含まれた。圧力吸収パネル32は、水平方向に、圧力吸収パネル32の両端部から中央に向け、PETボトル2の内方に湾曲するように形成された。
[比較例2]
圧力吸収用のパネルが、水平方向に、容器の内方に湾曲せず、鉛直方向に平坦に形成された以外は実施例2と同様とされた。
<評価方法>
(外観検査)
実施例2、及び比較例2のPETボトル2の各々について外観の評価がなされた。
上述された実施例から以下の点が導き出された。実施例2は、充填体70の圧力吸収パネル32がPETボトル2の外側に飛び出すことはなく、良好な外観を有していた。比較例2は、圧力吸収用のパネルが1面乃至4面において外側に飛び出すものがあり、外観が良好ではなかった。
以上の実施例2の結果から、本実施形態に係るPETボトル2は、熱によって変形しやすい状態で陽圧化しても外側に出っ張りにくく、高温の飲料50が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、内方への湾曲が維持された。すなわち、本実施形態に係る充填体70の製造方法によれば、PETボトル2に、高温の飲料50を問題なく充填することができることが示された。したがって、本実施形態では、インラインで作製され、ホット充填に適用可能な耐熱性を有し、かつ充填時の容器内の圧力変化による変形が抑制されたPETボトル2、充填体70、及び充填体70の製造方法を提供することができることが示された。
本開示は、内容物として液体が充填される種々の充填体70の製造に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態や実施例に限定されるものではない。本開示の充填体70は、内容物に、例えば、水、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、果汁、清涼飲料等の各種非炭酸飲料、及び炭酸飲料、あるいはしょうゆ、ソース、みりん等の調味料、食用油、酒類を含む食品等、洗剤、シャンプー、化粧品、医薬品、その他を収容した、あらゆる充填体70に有用であり、容器が耐熱性を有するので、自動販売機や店舗等での加温販売にも適している。
1 プリフォーム
2 PETボトル(プラスチックボトル)
10 口部
15 プリフォーム1の胴部
20 肩部
21 直線部
30 PETボトル2の胴部
31 壁部
32 圧力吸収パネル
33 段壁面
34 凹状リブ(リブ)
37 ヒール部
40 底部
41 底壁
42 ドーム
42c ドーム42の中央部
43 リブ
50 飲料(液体)
60 キャップ
70 充填体
100 製造装置
110 ボトル成形機
111 加熱装置(加熱部)
112 二軸延伸ブロー成形装置(成形部)
117R 粗面部
117a 胴金型
120 ホット充填機
121 フィラ(充填部)
122 キャッパ(装着部)
130 転倒殺菌機(転倒殺菌部)
140 パストライザ(冷却部)
C1 冷却エア
D1 プリフォーム1の外径
D4 PETボトル2の外径
d1 段壁面33の中央での湾曲量
d2 凹状リブ34の中央での深さ
H1 プリフォーム1の胴部15の高さ
H2 PETボトル2の胴部30の高さ
h 底壁41からドーム42の中央部42cまでの高さ
L 直線部21の長さ

Claims (15)

  1. 口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルであって、
    胴部は、
    1段内方に凹んだ圧力吸収パネル
    を備え、
    前記圧力吸収パネルは、
    対辺の間に延びるリブ
    を備え、
    水平方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲し、前記高温の前記液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、前記内方への湾曲が維持されることを特徴とする
    プラスチックボトル。
  2. 前記リブは、前記中央で最深であることを特徴とする
    請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記圧力吸収パネルは、
    更に、鉛直方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲することを特徴とする
    請求項1乃至2のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記胴部の表面粗さRaが0.3μm以上、3μm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記プラスチックボトルを構成する素材がポリエチレンテレフタレートであり、前記胴部の密度が1.367g/cm以上、1.380g/cm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  6. 前記胴部の結晶化度が25%以上、39%以下であることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記胴部が、10mm×50mmの切り取り片に切り出され、前記切り取り片の85℃で、300mm/分での引張破壊ひずみが40%以上、68%以下であることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  8. 前記高温の前記液体の温度は71℃以上、95℃以下であることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  9. 前記高温の前記液体の温度は81℃以上、90℃以下であることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  10. 前記プリフォームから前記プラスチックボトルへの縦延伸倍率は1.8以上、4.0以下であることを特徴とする
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  11. 前記プリフォームから前記プラスチックボトルへの横延伸倍率は1.8以上、3.0以下であることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  12. 肩部は、前記胴部との接続端から鉛直方向に延びる直線部を有し、
    前記直線部の長さは、5mm以上、10mm以下に形成されることを特徴とする
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  13. 底部は、
    略平板環状の底壁から内方へ突出するドームと、
    前記ドームに放射状に設けられたリブと
    を備え、
    前記底壁から前記ドームの中央部までの高さは、4mm以上、20mm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のプラスチックボトルと、
    前記高温の前記液体と
    を備える充填体であって、
    前記充填体の前記常温での減圧量が1kPa以上、15kPa以下であることを特徴とする
    充填体。
  15. 口部が非結晶であるプリフォームから成形され、充填される高温の液体に対する耐熱性を有する角型のプラスチックボトルに前記高温の前記液体が充填された充填体の製造方法であって、
    前記プリフォームの胴部を加熱する工程と、
    前記プリフォームから金型を用いて前記プラスチックボトルをブロー成形する工程と、
    前記プラスチックボトルに前記高温の前記液体を充填する工程と、
    前記プラスチックボトルの口部にキャップを装着する工程と、
    前記プラスチックボトルの前記口部と前記キャップとを転倒殺菌する工程と、
    前記プラスチックボトルを冷却する工程と
    を備え、
    前記ブロー成形する工程の中で、前記プラスチックボトルに冷却エアを吹き付ける工程
    を更に備え、
    前記プリフォームの前記胴部を115℃以上、135℃以下に加熱し、前記金型の胴金型の温度を90℃以上、125℃以下とし、
    前記胴金型は、少なくとも一部の表面に粗面部を有し、
    すべての工程をインライン方式で行い、
    前記プラスチックボトルは、1段内方に凹んだ圧力吸収パネル
    を備え、
    前記圧力吸収パネルは、
    対辺の間に延びるリブ
    を備え、
    水平方向に、前記圧力吸収パネルの両端部から中央に向け、前記プラスチックボトルの内方に湾曲し、前記高温の前記液体が充填された後に密閉され、常温に冷却されるまで、前記内方への湾曲が維持されるように作製されることを特徴とする
    充填体の製造方法。
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