JP2004167600A - 2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、2電極エレクトロガスアーク溶接方法及び2電極エレクトロガスアーク溶接装置 - Google Patents

2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、2電極エレクトロガスアーク溶接方法及び2電極エレクトロガスアーク溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 厚鋼板の立向1パス溶接において、優れた溶接作業性及び良好な低温靭性が得られる2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、2電極エレクトロガスアーク溶接方法及び2電極エレクトロガスアーク溶接装置を提供する。
【解決手段】 極厚の被溶接材1の表面側に摺動銅板2をあてがい、裏面側に固定式裏当て材3を当て、表面側が裏面側より幅広の開先内に2本の溶接ワイヤ4及び5を板厚方向に離して配置し、被溶接材1を2電極エレクトロガスアーク溶接する。このとき、表面側溶接ワイヤ4のみをオシレートし、裏面側溶接ワイヤ5はオシレートしない。また、溶接ワイヤ4及び5には、ワイヤ全質量あたりMnを1.5乃至2.5質量%、SiOを0.10乃至1.00質量%、Niを0.5乃至3.0質量%、Tiを0.10乃至0.50質量%及びBを0.004乃至0.020質量%含有するフラックス入りワイヤを使用する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、厚鋼板の立向1パス溶接が可能な2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、2電極エレクトロガスアーク溶接方法及び2電極エレクトロガスアーク溶接装置に関する。
エレクトロガスアーク溶接は、高能率立向溶接方法として、船舶、石油貯蔵タンク及び橋梁等の幅広い分野で採用されており、溶接の合理化及び継手品質の安定化に貢献している。特に、船舶分野では、コンテナ船のシャーストレーキ及びハッチコーミング部等の板厚が50mm以上の極厚板の溶接に適用されている。
しかしながら、このような極厚板の溶接方法において、従来の1電極1パス溶接方法では、溶接速度が大幅に低下すると共に、融合不良等の欠陥は発生しやすくなる。そこで、これらの問題点を解消し、作業効率を向上させるため、各種の2電極エレクトロアークガス溶接方法及びその装置が提案されている(例えば、特許文献1乃至5参照)。
特許文献1には、厚肉立向き突合せ継手に対して、厚肉の被溶接板の表面側が裏面側より広幅の立向き突合せ継手開先に、板厚方向に並べて2本の溶接ワイヤを送給し、両溶接ワイヤによるアークの熱源範囲に関して、表面側熱源範囲を裏面側熱源範囲より大きくすると共に、両溶接ワイヤを板厚に沿う方向にオシレートさせて溶接することにより、被溶接板の材質を劣化させることなく、高品質かつ高能率な溶接を実現できるエレクトロガスアーク溶接方法及びその装置が提案されている。
特許文献2は、垂直鋼板に上下方向に延びる開先に、フラックス入りワイヤを供給しつつ、上方向に溶接する立向エレクトロガス溶接装置において、開先の深さ方向に並んだ開先の奥側と開口側を溶接する第1電極及び第2電極、台車、第1電極及び第2電極を開先深さ方向に揺動駆動する振動手段及び第1電極に正極性アークを、第2電極に逆極性アークを発生させる溶接電源を備えることにより、厚物の立向きエレクトロガスアーク溶接を、各部良好な溶込みで、高速で行い、溶融スラグのスパッタの発生を抑制する技術を開示している。
特許文献3は、厚鋼板の開先を2電極立向エレクトロガスアーク溶接する際に、板厚方向に溶接電極を2本配置し、摺動銅板側電極にフラックス入りワイヤを使用し、裏当材側電極にソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤを使用して、両電極を揺動させて溶接することを基本とし、摺動銅板側電極にスラグ生成率がワイヤ溶融量に対して2.7乃至5.5%であるフラックス入りワイヤを使用し、裏当材側電極にスラグ生成率がワイヤ溶融量に対して2.6%以下であるソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤを使用し、摺動銅板側電極と裏当材側電極のワイヤ極間距離を10乃至38mm、更に摺動銅板側電極のワイヤ送給速度を裏当材側電極のワイヤ送給速度の1乃至1.5倍、かつ両極の平均ワイヤ送給速度を14乃至20m/分とすることにより、35乃至90mm厚鋼板を、立向1パス溶接にて、優れた溶接作業性と良好な溶け込み形状で溶接する方法を開示している。
特許文献4には、裏当材側電極として、スラグ生成率が溶着金属に対する質量%で0.5乃至2.6%である鋼ワイヤ又はフラックス入りワイヤを使用し、摺動銅板側電極としてスラグ生成率が溶着金属に対する質量%で2.7乃至5.5%であるフラックス入りワイヤを使用し、更に裏当材側電極及び摺動銅板側電極ワイヤ中のC、Si、Mn、Ti、Bの組成を規定した2電極エレクトロガスアーク溶接方法により、良好な溶接作業性と優れた溶接金属性能が得られる2電極エレクトロガスアーク溶接方法が提案されている。
特許文献5には、極厚の被溶接板の一方の面に摺動銅当金を、他方の面に固定式裏当材を夫々当てて、その開先内に2本の溶接電極を板厚方向に並べて挿入して被溶接板を溶接する極厚鋼材の2電極立向エレクトロガスアーク溶接方法において、摺動銅当金側の溶接電極としてワイヤ全量に対して、金属弗化物及びその他の成分組成を規定したフラックス入りワイヤを使用し、固定式裏当材側の溶接電極としてソリッドワイヤを使用することにより、厚鋼板を溶接する際に、良好な低温靭性及び良好な溶接作業性が得られる2電極立向エレクトロガスアーク溶接方法が提案されている。
特開平8−187579号公報 (第2−3頁、第1図) 特開平10−118771号公報 (第2−3頁、第3図) 特開平11−285826号公報 (第2−3頁、第1図) 特開平11−197884号公報 (第3−4頁、第1図) 特開2002−103041号公報 (第3−4頁、第1図)
しかしながら、特許文献1乃至3に記載の従来の溶接方法では、2電極ともオシレートしており、溶接長が短い場合は使用できるが、溶接長が長くなると、裏面側ワイヤのオシレートの影響により、裏面側ワイヤがアーク不安定となり、裏ビードの不良(余盛、ビード幅)、スパッタ発生量過多の現象が発生しやすくなる。また、付着したスパッタによるシールド不良及びチップ融着のため、溶接の中断及び手直しを余儀なくされ、溶接能率を低減させている。
また、特許文献4に記載の溶接方法は、スラグ生成率及び成分を規定することで優れた作業性を得ることができるが、これも基本的にワイヤ極間距離を一定にたもち板厚方向に揺動させることが前提である。
更に、特許文献5に記載の溶接方法は、2本のワイヤのうち開先開口部側は組成を細かく限定したフラックス入りワイヤを使用し、裏当て材側はソリッドワイヤを使用する組み合わせにより、良好な作業性及び低温靭性を得ており、ワイヤの揺動に関しては言及されていない。
更にまた、前述の特許文献2に記載されているような従来の2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、表面側及び裏面側に配置された2つの電極が共にオシレートしているため、両方の電極にオシレート装置を組み込むか、又は両方の電極を一体化して1つの装置で同期させてオシレートしなければならない。そのため、従来の2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、大型で、複雑であるという問題点がある。更に、2つの電極が一体化されている場合は、一方の電極のみを使用することができないという問題点もある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、厚鋼板の立向1パス溶接において、優れた溶接作業性及び良好な低温靭性が得られる2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、2電極エレクトロガスアーク溶接方法及び2電極エレクトロガスアーク溶接装置を提供することを目的とする。
本願第1発明に係る2電極エレクトロガスアーク溶接方法は、被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接方法において、前記溶接ワイヤはフラックス入りワイヤであり、表面側の溶接ワイヤのみを板厚方向にオシレートさせて、両ワイヤの極性を逆にして溶接することを特徴とする。
本発明においては、裏面側ワイヤのアーク安定性を確保するために、裏面側ワイヤをオシレートせず、板厚方向の位置を固定する。また、スパッタ発生量を低減するため、表面側ワイヤ、裏面側ワイヤともにフラックス入りワイヤを使用し、更に、双方の極性を逆にすることにより、アーク干渉を防止し、良好なアーク安定性を確保する。
この2電極エレクトロガスアーク溶接方法において、前記表面側ワイヤの極性を逆極性、前記裏面側ワイヤの極性を正極性とすることが好ましい。これにより、両極間のアーク干渉を防止することができるため、良好な溶接作業性を確保できる。また、前記裏面側ワイヤと前記被溶接板の裏面との距離を3乃至50mmにしてもよい。これにより、溶落、余盛過大、外観不良及び融合不良等を防止することができるので、優れた裏ビード外観及び形状が得られる。更に、前記フラックス入りワイヤは、例えば、ワイヤ全質量あたり、Mn:1.5乃至2.5質量%、SiO:0.10乃至1.00質量%、Ni:0.5乃至3.0質量%、Ti:0.10乃至0.50質量%、B:0.004乃至0.020質量%を含有する。このフラックス入りワイヤを使用することにより、入熱量が多くても衝撃性能が低下せず、靱性が優れた溶接金属が得られる。
本願第2発明に係る2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に第1及び第2の2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接装置において、前記第1の溶接ワイヤを前記開先内に送給すると共に前記開先に沿って移動する溶接台車と、前記溶接台車に脱着自在に取り付けられ前記第2の溶接ワイヤを前記開先内の前記第1溶接ワイヤよりも前記裏当材側の位置に送給する送給部材と、前記溶接台車に設けられ前記第1の溶接ワイヤを前記被溶接板の板厚方向にオシレートさせるオシレート装置と、前記第1及び第2の溶接ワイヤに極性が相互に逆の電圧を印加する電源と、を有することを特徴とする。
本発明においては、裏面側ワイヤをオシレートせず、表面側ワイヤのみオシレートするため、裏面側ワイヤにはオシレート装置が不要である。また、表面側ワイヤのみで溶接が可能な場合は、裏面側ワイヤを取り外すことができる。その結果、装置が簡略化及び軽量化される。
この2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、前記溶接台車に挿入部が設けられており、前記送給部材に前記挿入部を嵌合する取付部が設けられており、前記取付部を前記挿入部に嵌合させた状態で、前記取付部を前記挿入部にネジ留めすることにより、前記送給部材を前記溶接台車に固定することができる。又は、前記溶接台車にU字型の取付部が設けられており、前記送給部材に前記取付部に差し込まれる挿入部が設けられており、この挿入部を前記取付部に嵌入した状態で、前記挿入部を前記取付部にネジ留めすることにより、前記送給部材を前記溶接台車に固定することができる。
本願第3発明に係る2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤは、被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に前記被溶接板に相対的に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に前記被溶接板に対して固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接に使用する2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、Mn:1.5乃至2.5質量%、SiO:0.10乃至1.00質量%、Ni:0.5乃至3.0質量%、Ti:0.10乃至0.50質量%、B:0.004乃至0.020質量%を含有することを特徴とする。
本発明においては、Mn、Ni、Ti及びB含有量を上述の範囲内にすることにより、板厚及びギャップの増加により入熱量が増加した場合においても、溶接金属の衝撃性能が低下することを防止できる。これにより、2電極エレクトロガスアーク溶接のような入熱溶接においても、靱性が優れた溶接金属を得ることができる。また、SiO含有量を0.10乃至1.00質量%とすることにより、アークが安定して、良好な溶接作業性を確保することができる。
本発明によれば、表面側ワイヤ及び裏面側ワイヤにフラックス入りワイヤを使用し、裏面側の溶接ワイヤはオシレートさせず、表面側の溶接ワイヤのみを板厚方向にオシレートさせて、両ワイヤの極性を逆にして溶接することにより、厚鋼板の立向1パス溶接において、優れた溶接作業性及び良好な低温靭性を得ることができる。
以下、本発明の実施形態に係る2電極エレクトロガスアーク溶接装置について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置を示す側面図であり、図2(a)は表面側溶接ワイヤを送給する溶接台車を示す平面図であり、図2(b)は裏面側溶接ワイヤを送給する送給部材を示す平面図である。また、図3は溶接ワイヤの供給部を示す側面図である。図1に示すように、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク装置には、開先内に表面側溶接ワイヤ4を送給すると共に開先に沿って移動する溶接台車26と、開先内の表面側溶接ワイヤ4よりも裏当材側の位置に裏面側溶接ワイヤ5を送給する送給部材29とが設けられている。この送給部材29は、溶接台車26に脱着自在に取り付けられている。また、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置には、表面側溶接ワイヤ4及び裏面側溶接ワイヤ5に、極性を相互に逆の電圧を印加する電源が設けられている。更に、図3に示すように、表面側溶接ワイヤ4及び裏面側溶接ワイヤ5は、夫々、管状のトーチ16及びトーチ17に挿入され、その内部を通って先端部から開先内に供給される。
図2(a)に示すように、溶接台車26には、表面側溶接ワイヤ4を開先内に案内するトーチ16を支持するアーム21が設けられている。このアーム21にはクランプ23が取り付けられており、クランプ23でトーチ16を挟み込むことにより、トーチ16の位置を保持している。また、アーム21はその位置を前後左右に移動させることができ、これにより、トーチ16の位置、即ち、表面側溶接ワイヤ4の供給位置を調整することができる。更に、溶接台車26には、オシレート装置25が組み込まれており、このオシレート装置25により表面側溶接ワイヤ4が被溶接板の板厚方向にオシレートされる。更にまた、溶接台車26には左右に2個ずつ上下2段に計8個の車輪27が設けられている。そして、この車輪27を被溶接板上に開先に沿って設けられたレール28に転接させ、車輪27をモーター等により回転させることにより、溶接台車26を開先に沿って移動させる。
また、図2(b)に示すように、送給部材29には、裏面側溶接ワイヤ5を開先内に案内するトーチ17を支持するアーム22が設けられている。このアーム22にもクランプ24が取り付けられており、このクランプ24でトーチ17を挟み込むことにより、トーチ17の位置を保持している。なお、アーム22は、前述のアーム21と同様に、その位置を前後左右に移動させることができ、これにより、トーチ17の位置、即ち、裏面側溶接ワイヤ5の供給位置を調整することができる。
更に、送給部材29は、溶接台車26に脱着自在に取り付けられている。図4(a)は溶接台車に送給部材を取り付ける方法を示す分解側面図であり、図4(b)は図4(a)に示すA−A線による分解断面図である。その取付方法としては、例えば、図4(a)及び(b)に示すように、供給部材29にU字型の取付部30を設け、溶接台車26には取付部30に嵌合される挿入部31を設ける。そして、取付部30と挿入部31とを嵌合させた状態、即ち、取付部30で挿入部31を挟み込んだ状態で、取付部30を挿入部31にネジ留めする方法がある。このように、供給部材29に取付部30を設けることにより、2電極エレクトロガスアーク溶接装置の溶接台車30として、従来の1電極用の溶接台車を使用することができる。なお、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置においては、送給部材29にオシレート装置は組み込んでいない。
上述のように、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、表面側ワイヤ4にのみオシレート装置25を組み込み、裏面側ワイヤ5はクランプ24により保持しているだけで、オシレート装置は組み込んでいない簡単な装置である。このため、装置全体を簡素化及び軽量化することができる。また、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置は、裏面側溶接ワイヤ5を容易に脱着することができるため、2電極溶接が必要になった時点で、裏面側溶接ワイヤ5を追加することができる。このように、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置においては、下方を溶接する場合は表面側溶接ワイヤ4のみ使用して1電極で溶接し、2電極溶接が必要になったときに、裏面側溶接ワイヤ5を追加することができるため、例えば、近時大型化され、板厚が80乃至100mmに達するコンテナ船シャーストレーキ部等のように、板厚が上方になるに従い厚板になるものの溶接にも適用することができる。
次に、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置の動作、即ち、2電極エレクトロガスアーク溶接方法について説明する。図5は本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法を示す平面図であり、図6はその側面断面図である。図5及び図6に示すように、先ず、1対の厚鋼板からなる被溶接板1を垂直方向に延びる開先11を有して、水平方向に対向させて配置し、この開先11内を溶接金属10で埋めて、立向突合せ継手を形成する。この開先11は、例えば、V字形であり、表面側の開先幅が、裏面側の開先幅より広いものである。
次に、開先11の裏面側(被溶接板の裏面側)に、裏当材3を固定的に配置する。本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法においては、溶接作業中に裏当材3は移動しない。一方、開先11の表面側(被溶接板の表面側)に、上方に向けて移動する摺動銅板2を配置する。この摺動銅板2には大気が溶接部に侵入しないようにシールドするシールドガス(例えば、COガス)を噴出するガス噴出口8が摺動銅板2の上部に設けられている。また、摺動銅板2には、摺動銅板2を冷却する冷却水通路6が内設されており、この冷却水通路6に冷却水を供給する供給口7が摺動銅板2の下部に設けられている。
次に、裏面側溶接ワイヤ5を被溶接板の裏面から3乃至50mmの位置に配置する。なお、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法においては、裏面側溶接ワイヤ5はオシレートしない。即ち、板厚方向には移動しない。一方、表面側溶接ワイヤ4は被溶接板の板厚方向で適宜の幅でオシレートする。
そして、これらの表面側溶接ワイヤ4及び裏面側溶接ワイヤ5と、摺動銅板2を、適宜の溶接台上に設置し、この溶接台を被溶接板1の表面に平行に上方に移動させることにより、表面側溶接ワイヤ4及び裏面側溶接ワイヤ5と、摺動銅板2とを一体的に同一速度で上方に移動させて、立向突合せ溶接を実施する。
なお、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法においては、表面側ワイヤ4及び裏面側ワイヤ5にはいずれもフラックス入りワイヤを使用し、更に表面側ワイヤ4及び裏面側ワイヤ5の極性を相互に逆にして溶接する。これにより、良好な溶接作業性を得ることができる。
本発明者らの実験研究の結果、従来の2電極エレクトロガスアーク溶接方法では、2電極ともオシレートしており、溶接長が短い場合は使用可能であるものの、溶接長が長く、ギャップ変動等の開先のバラツキが多い実溶接施工では、裏面側ワイヤのオシレートの影響により、裏面側ワイヤがアーク不安定となり、裏ビードの不良(余盛、ビード幅)、スパッタ発生量過多の現象が発生しやすくなる。付着したスパッタによるシールド不良及びチップ融着のため、溶接の中断及び手直しを余儀なくされ、溶接能率を低減させる原因となる。
このため、本実施形態においては、裏面側ワイヤ5はオシレートせず、表面側ワイヤ4のみをオシレートさせることにより、アーク安定性を向上させ、スパッタ発生量を低減している。これにより、長尺で開先のバラツキが大きい実溶接施工に対しても、良好な溶接作業性を確保できる溶接方法を確立することができる。本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法における推奨溶接条件を下記表1に、板厚毎の推奨溶接条件の一例を下記表2に示す。また、板厚毎のオシレート条件の一例を下記表3に示す。更に、図7(a)は被溶接板の板厚が80mmである場合の溶接方法を示す平面図であり、図7(b)は被溶接板の板厚が35mmである場合の溶接方法を示す平面図である。更にまた、図8は被溶接板の板厚が80mmである場合の溶接方法を示す側面断面図である。図7(a)及び図8に示すように、被溶接板の板厚が80mmである場合は、例えば、開先角度αを20°、裏面側開先幅を10mmとし、オシレートストロークAを15mm、表面側ワイヤ4と裏面側ワイヤ5との極間距離Lを25mm、裏面側ワイヤの狙い位置mを35mmとして溶接する。また、被溶接板1の板厚が80mmである場合は、図7(b)に示すように、例えば、極間距離Lを10mmとし、前述の被溶接板の板厚が80mmである場合と同様に溶接する。なお、オシレート速度は、1.5乃至7.5cm/秒とすることが好ましい。
Figure 2004167600
Figure 2004167600
Figure 2004167600
また、表面側ワイヤ及び裏面側ワイヤの極性の組み合わせを、一方を正極、他方を逆極とすることにより、両極間のアーク干渉を防ぎ、良好な溶接作業性が確保できる。なお、好ましくは表面側ワイヤを逆極、裏面側ワイヤを正極とすることであり、これにより、裏面側ワイヤのアークの広がりが増し、裏面まで十分にアークが達し、良好な裏ビードを形成することが可能となる。
更に、本発明者らの実験の結果によると、裏面側ワイヤの固定位置が裏ビード外観、形状に大きな影響を与えることが確認された。裏面側ワイヤの固定位置が裏面から3mm以上50mm以下では、良好な裏ビード外観、形状が得られるが、裏面から3mm未満では、溶落及び余盛過大が生じ、裏面から50mmを超えた場合、余盛不足等の外観不良及び融合不良等が確認された。従って、良好な裏ビード外観、形状を得るには、裏面側ワイヤの固定位置は、裏面から3乃至50mmとすることが必要である。
更にまた、従来の2電極エレクトロガスアーク溶接方法では、使用するワイヤとして、ソリッドワイヤとフラックス入りワイヤの組み合わせがあるが、ソリッドワイヤを使用した場合、アークが安定せず、スパッタ発生量が増加する傾向にある。このため、トーチ又は摺動銅板周辺にスパッタが付着し、チップ融着及びシールド不良等を引き起こし、溶接の中断の原因となる。そこで、本発明では表面側ワイヤ及び裏面側ワイヤにアーク安定性が良いフラックス入りワイヤを使用することにより、スパッタ発生量を低減し、良好な溶接作業性及び健全な継手品質を得ることできる。
次に、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法で使用するフラックス入りワイヤについて、より詳細に説明する。本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤは、ワイヤ全質量あたり、Mnを1.5乃至2.5質量%、SiOを0.10乃至1.00質量%、Niを0.5乃至3.0質量%、Tiを0.10乃至0.50質量%及びBを0.004乃至0.020質量%を含有する。
以下、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおける各成分の数値限定理由について説明する。
Mn:1.5乃至2.5質量%
Mnは脱酸剤として作用し、溶接金属の靱性への影響が大きい。Mn含有量が1.5質量%未満では溶接金属の靱性が不足する。一方、Mn含有量が2.5質量%を超えると溶接金属の強度が高くなりすぎて靱性が劣化する。よって、Mn含有量は、1.5乃至2.5質量%とする。なお、より好ましくは、Mn含有量が1.6乃至2.3質量%である。これにより、靱性がより向上する。
SiO :0.10乃至1.00質量%
一般に、エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおけるスラグ発生成分としては、CaFが使用されており、本発明のフラックス入りワイヤにおいても、このCaFを使用する。このとき、SiOは必須の成分であり、スラグ造滓剤として作用する。但し、SiO含有量が0.10質量%未満ではスラグ量が過少となり、表ビード外観が不良になる。一方、SiO含有量が1.00質量%を超えると、溶融池上のスラグが過剰になって埋もれアーク状態になる。その結果、アークが不安定になり、スパッタが増加する。よって、SiO含有量は、0.10乃至1.00質量%とすることが好ましい。
前述の特許文献4に記載の従来のフラックス入りワイヤにおいては、溶融金属中のスラグ含有量を2.7質量%以上にすることを推奨しているが、溶融金属中のスラグ含有量が2.7質量%以上であると、溶融池上のスラグ量が過剰になって埋もれアークとなり、アークが不安定になるという問題がある。このため、溶融金属量に対するスラグ量の割合は、2.7質量%未満とすることが好ましい。これにより、アーク安定性が良好になる。また、より好ましくは、溶融金属量に対するスラグ量の割合は0.5乃至2.5質量%である。これにより、アーク安定性及びビード外観がより一層良好になる。
Ni:0.5乃至3.0質量%
Niは、溶接金属の靱性を向上させる効果がある。但し、Ni含有量が0.5質量%未満ではその効果が少なく、Ni含有量が3.0質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎて、靱性が劣化する。なお、より好ましくは、Ni含有量が0.9乃至2.7質量%である。これにより、靱性がより向上する。
Ti:0.10乃至0.50質量%
Tiは、前述のNiと同様に、溶接金属の靱性を向上させる効果がある。但し、Ti含有量が0.10質量%未満ではその効果が少なく、また、スラグ剥離性が劣る。一方、Ti含有量が0.50質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎて、靱性が劣化する。なお、より好ましくは、Ti含有量が0.15乃至0.30質量%である。これにより、靱性がより向上する。
B:0.004乃至0.020質量%
Bは、前述のNi及びTiと同様に、溶接金属の靱性を向上させる効果がある。但し、B含有量が0.004質量%未満ではその効果が少ない。一方、B含有量が0.020質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎて、靱性が劣化すると共に、高温割れの危険性が高くなる。なお、B含有量を0.004乃至0.015質量%とすることがより好ましい。これにより、靱性がより向上する。
また、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいては、Mn、Ni、Ti及びBの含有量のバランスが重要である。これらの成分を上述の範囲にすることにより、2電極エレクトロンアーク溶接法による厚鋼板の立向1パス溶接において、良好な溶接作業性及び良好な低温靱性が得られる。
なお、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法においては、裏面側溶接ワイヤ及び表面側溶接ワイヤに同一組成のワイヤを使用することもできるが、裏面側と表面側とで溶接ワイヤの組成を変えることが好ましい。また、本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法においては、裏面側溶接ワイヤをオシレートせずに溶接することにより、溶接長が短いときには問題にならなかった裏面側溶接ワイヤのアーク不安定によるスパッタの多発を防止しているが、裏面側のワイヤ組成を適性化することにより、その効果をより向上することができる。そのワイヤ成分の中でも特に、SiOはスパッタ発生量に関連が深く、裏面側溶接ワイヤにおいては、SiO含有量を高めにするとよい。具体的には、裏面側溶接ワイヤのSiO含有量は0.3乃至1.0質量%であることが好ましい。また、このとき、表面側溶接ワイヤのSiO含有量は0.1乃至0.5質量%であることが好ましい。溶接ワイヤにおけるSiO含有量が上述の範囲を超えると、溶融池上のスラグ量が過剰になって、埋もれアーク状態になり、アーク不安定及びスパッタの増加が懸念される。更に、裏面側溶接ワイヤは開先の奥にあり、表面側に比べて付着してしまったスパッタを取り除くことが難しいため、裏面側溶接ワイヤのスパッタ発生は特に抑制することが望ましい。
以下、本発明の実施例について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。下記表4は実施例及び比較例のワイヤの種類、極性、オシレート条件を示す。また、下記表5は各実施例及び比較例の溶接作業性を示す。但し、表4におけるFCWはフラックス入りワイヤ(Flux Cored Wire)であり、表5の○は実施例1−8と同等の性能の場合、◎はこの実施例1−8より優れていた場合、△は実施例1−8よりやや劣る場合、×は劣る場合である。なお、試験条件は、被溶接板1の形状が、厚さが80mm、幅が500mm、長さが3000mm、開先角度が20°、開先形状がV字形で、開先ギャップは溶接スタート側が4mm、溶接エンド側が8mmである。即ち、実構造物でのギャップ変動を考慮し、溶接スタート側の下端部にて開先ギャップを4mmとし、溶接エンド側の上端部にて開先ギャップを8mmとしたテーパギャップを設けた。
Figure 2004167600
Figure 2004167600
比較例1−1乃至1−4は表面側ワイヤ、裏面側ワイヤの種類による溶接作業性への影響を示したものである。ソリッドワイヤとソリッドワイヤの組み合わせ(比較例1−1)では、アークが不安定となり、スパッタが大量に発生するため、シールド不良及びチップ融着等を引き起こし、溶接の継続が不能となった。また、ソリッドワイヤとフラックス入りワイヤとの組み合わせ(比較例1−2、1−3)では、ソリッドワイヤのアーク安定性が低く、スパッタ発生量が多くなる傾向にある。特に、表面側ワイヤをフラックス入りワイヤ、裏面側ワイヤをソリッドワイヤとした場合(比較例1−2)は、板厚が大きくなればなるほど、裏面側トーチに付着したスパッタを除去することが著しく難しくなり、チップ融着が起こりやすくなる。
それに対して、フラックス入りワイヤとフラックス入りワイヤの組み合わせ(比較例1−4)では、アーク安定性が良好であり、良好なビード外観及びビード形状を確保できた。また、スパッタ発生量が少ないため、トーチ及び摺動銅板のガス噴出口へのスパッタ付着量が少なく、安定した溶接を行うことができた。
次に、比較例1−4乃至1−7は、表面側ワイヤ、裏面側ワイヤの極性の影響を示したものである。両極の極性が同じ場合(比較例1−4、1−7)は、両極間でアーク干渉が発生し、アーク安定性が損なわれる結果となった。一方、両極の極性を逆にした場合(比較例1−5、1―6)、両極間でのアーク干渉は発生せず、良好なアーク安定性が確保できた。特に、表面側ワイヤを逆極、裏面側ワイヤを正極とした場合(比較例1−6)は、裏面側ワイヤのアークは広がりがあり、溶込みが広くなるため、裏面まで十分アークが達し、良好な裏ビードを形成することが可能である。
次に、比較例1−6乃至1−13は、表面側ワイヤ及び裏面側ワイヤのオシレートによる溶接作業性への影響を示したものである。表面側ワイヤ及び裏面側ワイヤはいずれもオシレートした場合(比較例1−6、比較例1−7、比較例1−14、比較例1−15)は、オシレートによりアーク安定性が低下し、スパッタ発生量が増加する。この方法では、溶接長が短い場合は使用可能であるものの、溶接長が長く、ギャップ変動等の開先のバラツキが多い実溶接施工では、裏面側ワイヤのオシレートの影響により、裏面側ワイヤがアーク不安定となり、裏ビードの不良(余盛、ビード幅)、スパッタ発生量過多等の現象が発生しやすくなる。付着したスパッタによるシールド不良及びチップ融着のため、溶接の中断及び手直しを余儀なくされ、溶接能率を低減させる原因となる。
これに対し、本発明の実施例1−8及び実施例1−9では、表面側ワイヤのみをオシレートさせ、表面側ワイヤを固定することにより、ギャップ変動等の開先形状のバラツキが多い長尺の実施工に対しても、良好なアーク安定性を確保することが可能となった。
また、表面側ワイヤを固定、裏面側をオシレート又は固定した場合(比較例1−10乃至1−13)は、表面側の溶込みが十分得られず、融合不良等の溶接欠陥が発生した。従ってオシレートに関しては、表面側ワイヤをオシレート、裏面側ワイヤを固定することにより、実施工に適した良好な溶接作業性を得ることができる。
下記表6は、裏面側ワイヤの固定位置が裏ビード外観、形状に及ぼす影響を示したものである。実施例2−3乃至2−2−10の場合は、裏面側ワイヤの固定位置が裏面から3mm以上50mm以下であるので、良好な裏ビード外観及びビード形状が得られるが、裏面から3mm未満の場合(比較例2−1及び2−2)では、溶落及び余盛過大となり、裏面から50mmを超えた場合(比較例2−11及び2−12)は、開先裏面側が十分溶融せず、余盛不足等の外観不良及び融合不良等が確認された。従って、良好な裏ビード外観、形状を得るには、裏面側ワイヤの固定位置は、裏面から3乃至50mmとすることが必要である。
Figure 2004167600
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2においては、先ず、下記表7に示す組成のフラックス入りワイヤを作製した。なお、下記表4に示すワイヤ成分において、残部はFe、Si及びC等である。また、比較例No.3−21は、従来のフラックス入りワイヤである。
Figure 2004167600
次に、実施例及び比較例の各ワイヤを使用して、厚さ80mm、幅500mm、長さ1500mmの被溶接板を、2電極エレクトロガスアーク溶接方法により立向1パス溶接を行い、その溶接作業性及び溶接金属の衝撃性能に関して評価を行った。このときの溶接条件は、開先形状をV字型、開先ギャップを8mmとし、入熱量は全て約600kJ/cmとした。また、衝撃試験は、JISZ3128に規定されている溶接継手の衝撃試験方法により、−20℃における衝撃値vEを測定し、その値が41Jのものを○、41J未満のものを×とした。更に、溶接作業性の評価は、実施例であるNo.3−11のフラックス入りワイヤを基準にして、No.3−11より優れているものを◎、同等のものを○、やや劣るものを△、劣るものを×にした。以上の結果を下記表8に示す。
Figure 2004167600
上記表8に示すように、Mn含有量が1.5質量%未満である比較例3−2のワイヤ、Ni含有量が0.5質量%未満である比較例3−3のワイヤ、Ti含有量が0.1質量%未満である比較例3−5のワイヤ及びB含有量が0.004質量%未満である比較例3−7のワイヤは、焼入れ性が不足しているため衝撃値が低く、特に、比較例3−3のワイヤでは、表ビード外観不良も発生した。また、Mn含有量が2.5質量%を超えている比較例3−1のワイヤ、Ni含有量が3.0質量%を超えている比較例3−4のワイヤ及びTi含有量が0.50質量%を超えている比較例3−6のワイヤは、溶接金属の強度が高くなりすぎて、衝撃性能が低下した。更に、B含有量が0.020質量%を超えている比較例3−8のワイヤは、B含有量が多いため、耐高温割れ性が劣化し、高温割れが発生した。更にまた、SiO含有量が0.10質量%未満である比較例3−9のワイヤでは、スラグ量が過少となり表ビード外観不良が発生した。更にまた、SiO含有量が0.25質量%を超えている比較例3−10のワイヤでは、溶融池上のスラグ量が過多となり、埋もれアーク状態になった。その結果、アークが不安定になり、スパッタ発生量が増加した。更にまた、従来品である比較例3−21は、Mn含有量、Ni含有量、Ti含有量、B含有量が本発明の範囲外であるため衝撃値が低く、更に、溶接作業性においても、Tiが0.10質量%未満であるためスラグ剥離性が劣っていた。
一方、本発明の範囲内である実施例3−11乃至3−20及び実施例3−22乃至3−24のワイヤでは、衝撃性能及び溶接作業性能共に良好であった。
本実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接装置を示す側面図である。 (a)は表面側溶接ワイヤを送給する溶接台車を示す平面図であり、(b)は裏面側溶接ワイヤを送給する送給部材を示す平面図である。 溶接ワイヤの供給部を示す側面図である。 (a)は溶接台車に送給部材を取り付ける方法を示す分解側面図であり、(b)は(a)に示すA−A線による分解断面図である。 本発明の実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法を示す平面図である。 本発明の実施形態の2電極エレクトロガスアーク溶接方法を示す側面断面図である。 (a)は被溶接板の板厚が80mmである場合の溶接方法を示す平面図であり、(b)は被溶接板の板厚が35mmである場合の溶接方法を示す平面図である。 被溶接板の板厚が80mmである場合の溶接方法を示す側面断面図である。
符号の説明
1:被溶接板
2:摺動銅板
3:裏当て材
4:表面側溶接ワイヤ
5:裏面側溶接ワイヤ
6:冷却水通路
7:供給口
8:ガス噴出口
10:溶接金属
11:開先
12:溶融金属
13:スラグ
16、17:トーチ
21、22:アーム
23、24:クランプ
25:オシレート装置
26:溶接台車
27;車輪
28;レール
29:送給部材
30:取付部
31:挿入部
A:オシレートストローク
:表面側ワイヤの奥停止位置
:表面側ワイヤの手前停止位置
L:極間距離
m:裏面側ワイヤの狙い位置
n:突き出し長さ
t:板厚
α:開先角度

Claims (8)

  1. 被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接方法において、前記溶接ワイヤはフラックス入りワイヤであり、表面側の溶接ワイヤのみを板厚方向にオシレートさせて、両ワイヤの極性を逆にして溶接することを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接方法。
  2. 前記表面側ワイヤの極性を逆極性、前記裏面側ワイヤの極性を正極性としたことを特徴とする請求項1に記載の2電極エレクトロガスアーク溶接方法。
  3. 前記裏面側ワイヤと前記被溶接板の裏面との距離が3乃至50mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の2電極エレクトロガスアーク溶接方法。
  4. 前記フラックス入りワイヤは、ワイヤ全質量あたり、Mn:1.5乃至2.5質量%、SiO:0.10乃至1.00質量%、Ni:0.5乃至3.0質量%、Ti:0.10乃至0.50質量%、B:0.004乃至0.020質量%を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の2電極エレクトロガスアーク溶接方法。
  5. 被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に第1及び第2の2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接装置において、前記第1の溶接ワイヤを前記開先内に送給すると共に前記開先に沿って移動する溶接台車と、前記溶接台車に脱着自在に取り付けられ前記第2の溶接ワイヤを前記開先内の前記第1溶接ワイヤよりも前記裏当材側の位置に送給する送給部材と、前記溶接台車に設けられ前記第1の溶接ワイヤを前記被溶接板の板厚方向にオシレートさせるオシレート装置と、前記第1及び第2の溶接ワイヤに極性が相互に逆の電圧を印加する電源と、を有することを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接装置。
  6. 前記溶接台車には挿入部が設けられており、前記送給部材には前記挿入部を嵌合する取付部が設けられており、この取付部を前記挿入部に嵌合させた状態で、前記取付部を前記挿入部にネジ留めすることにより、前記送給部材が前記溶接台車に固定されることを特徴とする請求項5に記載の2電極エレクトロガスアーク溶接装置。
  7. 前記溶接台車にはU字型の取付部が設けられており、前記送給部材には前記取付部に差し込まれる挿入部が設けられており、この挿入部を前記取付部に嵌入した状態で、前記挿入部を前記取付部にネジ留めすることにより、前記送給部材が前記溶接台車に固定されることを特徴とする請求項5に記載の2電極エレクトロガスアーク溶接装置。
  8. 被溶接板の表面側が裏面側より幅広で上下に延びる開先に対し、表面側に前記被溶接板に相対的に上方に摺動する摺動銅板を当て、裏面側に前記被溶接板に対して固定された裏当材を当てると共に、前記開先内に2本の溶接ワイヤを前記表面側と裏面側に離隔させて配置し、前記開先を立向突合せ溶接する2電極エレクトロガスアーク溶接に使用する2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、Mn:1.5乃至2.5質量%、SiO:0.10乃至1.00質量%、Ni:0.5乃至3.0質量%、Ti:0.10乃至0.50質量%、B:0.004乃至0.020質量%を含有することを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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