JP2021181099A - アーク溶接用トーチ冶具 - Google Patents

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一浩 児嶋
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Abstract

【課題】厚板溶接用の多電極サブマージアーク溶接用の溶接機が使用でき、かつ、多電極サブマージアーク溶接で用いる溶接条件を大きく変更することなく、フラックスを用いないで、ガスシールドアーク溶接できる技術を提供する。【解決手段】ガスシールドアーク溶接で、電極11と被溶接部材との間にアークを発生させるアーク溶接用トーチ冶具であって、電極11を囲繞するノズル12と、電極11とノズル12との間に設けられたシールドガスの通路と、ノズルを冷却する手段を備え、直径3.2〜6.4mmの電極ワイヤを送出し、電極電流を500A以上とすることができるトーチ10を複数備え、トーチ10のうち最も溶接進行方向前方側のトーチ10が、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に0°超、30°以下傾いていることを特徴とするアーク溶接用トーチ冶具。【選択図】図1

Description

本発明は、厚鋼板を多電極で高能率にアーク溶接するために用いるアーク溶接用トーチ冶具に関する。
厚鋼板の溶接には、高効率で溶接ができるサブマージアーク溶接が主に用いられている。サブマージアーク溶接では、フラックスを多量に使用するため、それに要するコストが問題となっている。このため、サブマージアーク溶接と同等の効率性を有し、かつ、溶接材料コストの削減を達成できる溶接方法の開発が求められている。
フラックスの使用量を低減あるいは削減して、厚鋼板を高能率に溶接できるとされる技術として、特許文献1、2に示すような技術がある。
特許文献1には、鋼板の突き合わせ部にガスシールドアーク溶接を行ない、ガスシールドアーク溶接の後方でサブマージアーク溶接を行なう複合溶接方法に関して、ガスシールドアーク溶接を2電極以上で行なうとともにガスシールドアーク溶接の第1電極でワイヤ径1.4〜2.4mmの溶接用ワイヤを使用し、かつ第1電極の電流密度を320A/mm以上とするとともに、前記ガスシールドアーク溶接の最後尾の電極と前記サブマージアーク溶接の第1電極との電極間距離を40〜100mmとする技術が開示されている。
特許文献2には、板厚12mm以上の鋼板を、直径3mm以上のソリッドワイヤを用いて、Ar+COの混合ガス雰囲気中で、鋼板表裏面を各1パスでガスシールドアーク溶接する技術が開示されている。
特開2010−221298号公報 特公昭54−31753号公報
フラックスを用いるガスシールドアーク溶接の場合、溶接前にフラックスの散布し、溶接後に除去する必要があり、さらに、使用したフラックスの処理を行う必要があるため、製造コストが高くなる問題がある。
特許文献1の技術は、依然としてフラックスを用いるサブマージアーク溶接が実施されており、コストの改善の点では十分でない。
また、特許文献2では、フラックスを用いていないが、太径のワイヤを取り扱えるガスシールド溶接トーチを準備する必要があるという問題がある。
そこで、本発明は、厚板溶接用の多電極サブマージアーク溶接機が使用でき、かつ、多電極サブマージアーク溶接で用いる溶接条件を大きく変更することなく、フラックスを用いずにガスシールドアーク溶接できる技術を提供し、厚鋼板の溶接における製造コストの低減を図ることを課題とする。
本発明では、前記の課題に対して、厚板溶接用の多電極サブマージアーク溶接機を用い、フラックスを散布することなく、電極の周囲からシールドガスを噴出できるトーチを複数用いて溶接部をガスによりシールドして、シールド雰囲気を維持した状態で、大径のワイヤを用いてアーク溶接することによって上記課題を解決した。本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)ガスシールドアーク溶接で、電極と被溶接部材との間にアークを発生させるアーク溶接用トーチ冶具であって、前記電極を囲繞するノズルと、前記電極とノズルとの間に設けられたシールドガスの通路と、前記ノズルを冷却する手段を備え、直径3.2〜6.4mmの電極ワイヤを送出し、電極電流を500A以上とすることができるトーチを複数備え、前記トーチのうち最も溶接進行方向前方側のトーチが、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に0°超、30°以下傾いていることを特徴とするアーク溶接用トーチ冶具。
(2)前記トーチのうち最も溶接進行方向前方側のトーチが、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に5〜30°傾いていることを特徴とする前記(1)のアーク溶接用トーチ冶具。
(3)前記トーチうち最も溶接進行方向前方側のトーチが送出する電極ワイヤの直径が3.2〜4.0mmであることを特徴とする前記(1)又は(2)のアーク溶接用トーチ冶具。
本発明によれば、厚鋼板の溶接において、溶接部をガスによりシールドして、シールド雰囲気を維持した状態でアーク溶接できるので、フラックスの使用が不要となり、溶接材料、及び溶接作業にかかるコストを大幅に低減できる。
本発明のアーク溶接用トーチ冶具を構成するトーチの概略を示す図である。 本発明のアーク溶接用トーチ冶具のトーチの配置の一例を示す図である。 アーク現象の様子を示す図である。 本発明のアーク溶接用トーチ冶具を用いて形成されたビード外観示す写真を用いた図である。 本発明のアーク溶接用トーチ冶具を用いて形成されたビードのX線画像を示す写真を用いた図である。 溶接ビード断面を示す写真を用いた図である。
以下、本発明の基本的な実施の形態を、図面を用いて説明する。
本発明では、基本的に、既存の多電極サブマージアーク溶接機を用いて、溶接部にフラックスを散布することなく、本発明のトーチ冶具を配置し、溶接部周辺をシールドガス雰囲気に維持しつつ、アーク溶接機を溶接しようとする鋼板(以下「母材鋼板」という)間に形成された開先に沿って相対的に移動させて、開先を1パスあるいは多パスで溶接を行う。
図1を参照して説明する。本発明のアーク溶接用トーチ冶具を構成するトーチ10は、電極11と、電極11を囲繞するノズル12を備え、電極とノズルとの間を通路として、シールドガス供給部13より供給されるシールドガスを流すことができる。また、ノズルを冷却する冷却媒体供給部14を備える。電極は、直径3.2〜6.4mmの電極ワイヤを送出し、電極電流を500A以上とすることが可能である。
トーチ10は、溶接部に近い位置に配置されるため、アーク溶接を行うと高温となり、ノズル12の温度が上昇するので、冷却媒体供給部14に冷却水等の冷却媒体を供給することにより、ノズル12が冷却される。
電極ワイヤとしては、直径3.2〜6.4mmのワイヤを用いる。このため、溶接トーチの先端部に設けられ、電極ワイヤに溶接電流を通電する通電チップの内径もワイヤ径に応じて直径3.2〜6.4mmの内径を有するものを用いる。最も溶接進行方向前方側のトーチが送出する電極ワイヤの直径は、スパッタの発生を抑制する観点から、3.2〜4.0mmとすることが好ましい。
本発明は、厚さ10mm以上の厚鋼板を母材鋼板とし、その鋼板に形成された開先部に対し本発明のアーク溶接用トーチ冶具を用いて溶接を行う際に好適である。
母材鋼板の厚さを10mm以上となると、通常、多電極ガスシールドアーク溶接では、母材鋼板間に形成された開先内を1パス(一層盛り)で溶接できない。例えば、板厚100mmの厚鋼板の場合、多パス溶接になり、従来のフラックスを使用するサブマージアーク溶接では、1パスごとにスラグを除去する必要が生じる。本発明では、フラックスを使用しないので、スラグを除去する手間が省け、作業効率が大幅に上昇する。本発明においては、板厚の上限は特に限定されない。
アーク溶接トーチ冶具を構成するトーチの数は、母材鋼板の板厚に応じて、たとえば2〜5本の間で適宜選択できる。図2にアーク溶接トーチ冶具を構成するトーチの配置の一例を示す。図2に示すように複数のノズルを、それぞれ異なる角度で設置することができる。なお、図2では、複数のノズルが連結具21により連結されて1つのアーク溶接トーチ冶具20を構成しているが、アーク溶接トーチ冶具20の構成は、複数のトーチが含まれていれば、これに限定されるものではない。
本発明のアーク溶接トーチ冶具においては、冶具を構成する複数のトーチのうち最も溶接進行方向前方側のトーチは、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に0°超、30°以下、好ましくは5〜30°、より好ましくは10〜30°傾けて配置する。これは、溶融プールが最も前方のトーチよりも先行し、その部分が十分にシールドされずにブローホールが発生することを抑制するためである。さらに後極側にガスが流れ、後極ガス気流との相乗効果でシールド範囲が広がり複数電極における電極間のシールド効果も得られる。
図3にアーク現象の様子を示す。(a)は本発明のアーク溶接トーチ冶具を用いてアーク溶接を行ったものであり、溶融プールが先行していない。(b)は最も前方のトーチを被溶接部材と垂直にしたものであり、最も前方のトーチよりも溶融プールが先行している。
このようにトーチ10が配置されたアーク溶接トーチ冶具を用いてシールドガスを溶接部に供給しながら溶接することにより、溶接部がガスによりシールドされ、シールド雰囲気を維持した状態でアーク溶接を行うことが可能となり、フラックスを散布することなく良好なアーク溶接を行うことができる。
厚鋼板の溶接にあたっては、各トーチの先端を、鋼板上10〜30mm程度の位置にセットする。
アーク溶接は、電極を囲繞するノズルからシールドガスを流して、シールド雰囲気とした後、溶接をスタートし、シールドガス雰囲気を維持しながら開先内を溶接する。
溶接条件としては、通常の多電極サブマージアーク溶接の条件を採用することができる。
本発明では、フラックスを用いないため、スパッタの発生は避けられない。スパッタの発生を少なくするには、少なくとも先行電極は、サブマージアーク溶接で通常用いられているアーク電圧より低い電圧にして、アークをいわゆる埋もれアークの状態にすることが望ましい。
シールドガスは、種々のガスを用いることができるが、CO、Ar単独のガスあるいは、ArとCOの混合ガスを用いることが好ましい。Ar単独の場合はアークの安定する条件範囲が狭いので、COガス、又はArと10〜30体積%COの混合ガスが特に好ましい。
シールドガスの供給量は、溶接部周辺がシールドガス雰囲気に維持できる量であればよく、例えば、100l/minが例示できる。
以上説明した実施の形態は本発明の一例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、上記以外の実施の形態も実施可能である。
次に、本発明の実施可能性及び効果を確認するために実施例を示す。
図1に示すトーチを、1本目のトーチは鋼板に対して垂直から−15°、2本目は−5°、3本目は10°傾けて配置したアーク溶接トーチ冶具を用いてアーク溶接を行った(負の角度は溶接進行方向前方側に、正の角度は溶接進行方向後方側に傾いていることを意味するものとする)。1本目と2本目、2本目と3本目のトーチの先端は、それぞれ35mm離した。電極ワイヤには、1電極目は3.2mm径、他は4.0mm径のものを用いた。シールドガスにはAr−20%COガスを用い、溶接中、各トーチから100l/minの量で流した。
厚鋼板には底部角度が70°で深さ9mmのV溝からなる開先加工を施し、シールドガスを流した後、開先内を1パスで溶接した。
溶接時の電流は1本目のトーチからそれぞれ、700、700、600Aとし、電圧はそれぞれ、29V、33V、29Vとした。電流は、1本目は直流、2本目、3本目はそれぞれ、位相0°、120°の交流電流とした。溶接速度は1m/minとした。
これらの条件は、同じ開先を3電極でサブマージアーク溶接する際に採用される条件と同様の条件である。
溶接後のビード外観の写真を図4に、ビードをX線で撮影した写真を図5に、ビード断面の写真を図6に示す。これらの写真に示されるように、本発明による方法では、サブマージアーク溶接で得られるビード形状と同等のものが得られた。また、ビード内部に欠陥も認められなかった。
以上より、本発明によれば、厚板溶接用の多電極サブマージアーク溶接用の溶接装置を使用し、かつ、多電極サブマージアーク溶接で用いる溶接条件を大きく変更することなく、フラックスを用いないで、ガスシールドアーク溶接できることが確認された。
10 トーチ
11 電極
12 ノズル
13 シールドガス供給部
14 冷却媒体供給部
20 アーク溶接トーチ冶具
21 連結具
22 鋼板

Claims (3)

  1. ガスシールドアーク溶接で、電極と被溶接部材との間にアークを発生させるアーク溶接用トーチ冶具であって、
    前記電極を囲繞するノズルと、前記電極とノズルとの間に設けられたシールドガスの通路と、
    前記ノズルを冷却する手段を備え、直径3.2〜6.4mmの電極ワイヤを送出し、電極電流を500A以上とすることができるトーチを複数備え、
    前記トーチのうち最も溶接進行方向前方側のトーチが、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に0°超、30°以下傾いている
    ことを特徴とするアーク溶接用トーチ冶具。
  2. 前記トーチのうち最も溶接進行方向前方側のトーチが、被溶接部材に対して垂直から溶接進行方向前方側に5〜30°傾いていることを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接用トーチ冶具。
  3. 前記トーチうち最も溶接進行方向前方側のトーチが送出する電極ワイヤの直径が3.2〜4.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のアーク溶接用トーチ冶具。
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