JP2004167581A - 熱延鋼材の圧延方法、熱延鋼材の圧延装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粗バーが通過する開口部の面積を最小にすることにより、加熱コイル長を短縮し、発生発熱量を小さくして消費電力の低減を可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供する。
【解決手段】スラブを粗圧延する粗圧延装置1と粗圧延された粗バー2を仕上げ圧延する仕上圧延装置10とを配置する。粗圧延装置1と仕上圧延装置10との間に粗バーを加熱する粗バー加熱装置7と、粗圧延装置1と粗バー加熱装置7の間に配置され、粗バー2の幅方向の通過位置を案内するサイドガイド3bを設ける。粗バー2の曲がり量に対応して、粗バー加熱装置7を粗バー2の幅方向に移動させる位置制御装置20を設ける。粗バー加熱装置7の幅方向の開口寸法を、粗バー2の幅Wと曲がり量WCから位置制御装置による粗バー加熱装置7の移動量を差し引いた値を基準として設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】スラブを粗圧延する粗圧延装置1と粗圧延された粗バー2を仕上げ圧延する仕上圧延装置10とを配置する。粗圧延装置1と仕上圧延装置10との間に粗バーを加熱する粗バー加熱装置7と、粗圧延装置1と粗バー加熱装置7の間に配置され、粗バー2の幅方向の通過位置を案内するサイドガイド3bを設ける。粗バー2の曲がり量に対応して、粗バー加熱装置7を粗バー2の幅方向に移動させる位置制御装置20を設ける。粗バー加熱装置7の幅方向の開口寸法を、粗バー2の幅Wと曲がり量WCから位置制御装置による粗バー加熱装置7の移動量を差し引いた値を基準として設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粗バーを加熱する粗バー加熱装置の消費電力を押さえ、粗バー加熱装置と粗バーが衝突しないように案内する熱延鋼材の圧延装置及び圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱延鋼帯は、加熱炉においてスラブを所定温度に加熱し、加熱されたスラブを粗圧延装置で所定厚さに圧延して粗バーとなし、次いで、粗バーの両端部をエッジヒータにより加熱した後、複数基のスタンドからなる連続熱間仕上圧延装置において仕上圧延して所定厚さの熱延鋼帯となし、この熱延鋼帯を、ランアウトテーブル上の冷却スタンドにおいて冷却した後、コイラーで巻取ることにより製造される。
【0003】
図3及び図4は、従来から知られている熱延鋼材の圧延装置の一例を示すもので、特開平9−314201号公報(特許文献1)に記載された装置である。この圧延装置において、粗圧延装置1と複数スタンドからなる連続熱間仕上圧延装置10との間には、レベラーと呼ばれる粗バー平坦度矯正装置6、粗バーを誘導加熱する粗バー加熱装置7、放射温度計8およびエッジヒータ9がこの順序で設けられている。
【0004】
平坦度矯正装置6の入側にはサイドガイド3aが、平坦度矯正装置6と粗バー加熱装置7との間にはサイドガイド3bが、そして、粗バー加熱装置7とエッジヒータ9との間にはサイドガイド3cがそれぞれ設けられている。平坦度矯正装置6の入側および出側には、反り検出器4a,4bが設けられており、その検出値に基づいて、制御装置5により平坦度矯正装置6が制御されるようになっている。
【0005】
粗圧延装置1で圧延された粗バー2は、テーブルロール11に搬送されて平坦度矯正装置6に送り込まれ、平坦度矯正装置6によって、その先端部の上反りや波打ちなどの平坦度不良が矯正される。その際、反り検出器4a,4bによって検出された粗バー2の反りの程度によって、制御装置5により平坦度矯正装置6が適切に制御される。
【0006】
このようにして平坦度不良が矯正された粗バー2は、次いで粗バー加熱装置7によりその幅方向全体にわたり連続的に加熱され、その全体の温度が上昇し、更に、エッジヒータ9により両エッジ部が加熱されてその温度低下分が補償され、幅方向に均一な温度分布となる。
【0007】
この間において、粗バー2は、図3および図4に示すようにサイドガイド3a,3b,3cによって、粗バー2の幅方向中心線12と、平坦度矯正装置6や粗バー加熱装置7などから成る圧延ラインの中心線13とのずれが0になるように搬送される。すなわち、搬送される粗バー2が粗バー加熱装置7やエッジヒータ9と衝突することがなく、また粗バー加熱装置7での加熱中に、粗バー2の幅方向温度分布に偏りが生ずることがないように制御される。
【0008】
その後、粗バー2は、仕上圧延装置10によって所定の板厚に仕上圧延され、熱延鋼帯となるが、前記のように粗バー2と圧延ラインとの中心線を一致させることにより、粗バー加熱装置7およびエッジヒータ9における加熱で生じた幅方向の温度分布の偏りに起因する、鋼帯幅方向の形状不良や仕上圧延中における鋼帯の蛇行現象は防止される。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−314201号公報
【特許文献2】
特開平9−314216号公報
【特許文献3】
特開平10−27678号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような圧延装置において、粗バー加熱装置7としては、中央部に窓状の開口部7aを形成したソレノイド型加熱コイルを備え、その開口部7a内に粗バー2を通過させながら粗バー2を誘導加熱し、その幅全体を昇温するものが使用される。そして、この粗バー加熱装置7を通過させて粗バー2を仕上圧延装置10に送る場合、粗バー2が粗バー加熱装置7と衝突して加熱コイルを損傷させるのを防止する必要がある。そのため、前記のような従来技術では、粗バー加熱装置7の入り側にサイドガイド3bを設け、このサイドガイド3bの中心線に中心線が一致するように粗バー加熱装置7を設置していた。
【0011】
しかし、粗バー2は、粗圧延装置1によりスラブから粗バーに圧延されるが、その際、粗バー2の先端が左右のどちらかに曲がることが多い。この曲がった先端部分はキャンバと呼ばれ、キャンバの曲がり長さは最大100mm程度になる。このため、粗バー2の左右いずれの側にキヤンバが生じても粗バー2が粗バー加熱装置7の開口部7aの内壁に接触することなく通過できるように、図5に示すように、従来は粗バー加熱装置7の開口部の幅WIを、粗バー2の幅Wとその曲がり量WCの2倍(曲がり量が粗バーの左右両方向にあるため)に所定のクリアランスα(粗バーの通過時における許容隙間量α)を考慮して、次のように決定していた。
【数1】
WI=W+2×WC+2×α
【0012】
しかし、粗バー2に100mm程度の曲がり量WCが生じると、これは粗バーの幅の10%にも達するので、このような曲がり量WCの2倍もの余裕をみた従来の開口寸法では、銅管で巻かれた加熱コイル内の断面積が大きくなり、加熱コイル効率が低下するという問題があった。特に、粗バー加熱装置は、幅1000mm程度もある粗バー2を加熱するものであり、その消費電力は20から30MWにも達するものであるから、粗バー加熱装置7の開口寸法WIの増大は省電力の観点からは無視できないものであった。
【0013】
また、粗バー加熱装置7の消費電力を低減するために、極力開口寸法を小さくすると、曲がり量が一定値を越えたり、反り異常値が発生すると粗バー加熱装置7と粗バー2が衝突し、粗バー加熱装置7を破損させるおそれもあった。
【0014】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、その目的は、粗バーが通過する開口部の面積を最小にすることにより、加熱コイル長を短縮し、発生発熱量を小さくして消費電力の低減を可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。すなわち、本発明は、粗バーの形状によって粗バー加熱装置をサイドガイド中心線から幅方向にずれた位置に配置したり、曲がり量に追従してサイドガイド中心線から幅方向に移動させることにより、粗バー加熱装置の開口部の内壁と粗バーとの許容隙間を極力小さくすることで、加熱装置の開口寸法の縮小を可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、粗バー加熱装置の開口寸法を縮小しつつも、粗バーを粗バー加熱装置に安全に案内することを可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。すなわち、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすると、粗バーが加熱装置に衝突する可能性が高くなるが、本発明は、粗バーの曲がり量や平坦度を測定して粗バーの曲がり量や反りが大きい時は粗バーの搬送を停止することで、小さな開口寸法の粗バー加熱装置であっても不測の事故を防止できるようにした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1の発明は、スラブを粗圧延する粗圧装置と、粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、前記粗バー加熱装置の中心位置を前記サイドガイド中心線に対して前記粗バーの曲がり量の所定割合分ずらして配置し、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するようにしたことを特徴とする。
【0017】
このような構成を有する請求項1の発明によれば、粗バー加熱装置の中心位置をサイドガイド中心線に対して粗バーの曲がり量の所定割合分、例えば曲がり量の1/2ずらして配置し、その状態で粗バーを粗バー加熱装置に案内するようにしたため、粗バー加熱装置をずらして配置した分だけ粗バーのエッジ部分と粗バー加熱装置の開口部の内壁との隙間を確保することが可能になり、サイドガイドの中心線と粗バー加熱装置の中心線を一致させた状態に比較すると、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることが可能になる。
【0018】
請求項2の発明は、スラブを粗圧延する粗圧装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置との間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、前記粗バーの曲がり量に応じて前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させるようにしたことを特徴とする。
【0019】
このような構成を有する請求項2の発明によれば、粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を粗バーの幅方向に移動させるようにしたため、粗バー加熱装置を移動させた分だけ粗バーのエッジ部分と粗バー加熱装置の開口部の内壁との隙間を確保することが可能になり、サイドガイドの中心線と粗バー加熱装置の中心線を一致させた状態に比較すると、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることが可能になる。特に、粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を移動させることにより、粗バーの曲がり量に移動量を追従させることが可能になり、粗バーの曲がり量に変化があっても、常に粗バー加熱装置の開口部の内壁と粗バーのエッジの隙間を適正な寸法に保つことができる。
【0020】
請求項3の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の熱延鋼材の圧延方法において、前記粗バーの曲がり量または反り量が所定の値以上であるときに、前記粗バーが前記粗バー加熱装置に進入する前に前記粗バーの搬送を停止するようにしたことを特徴とする。
【0021】
このような構成を有する請求項3の発明によれば、粗バーの曲がり量が大きく、粗バー加熱装置を移動させたり、サイドガイドの中心線からずらしただけでは、粗バー加熱装置の開口部に粗バーが当たるような場合に、粗バーの搬送を停止して粗バーと粗バー加熱装置が衝突するような事故の発生を防止できる。
【0022】
請求項4の発明は、前記請求項1の発明を装置の観点から把握したものであって、スラブを粗圧延する粗圧延装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置とを配置した熱延鋼材の圧延装置において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に配置され、前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置と、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に配置され、前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドと、前記粗バーの曲がり量に対応して前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させる粗バー加熱装置の位置制御装置とを備え、前記粗バー加熱装置の幅方向の開口寸法を、前記粗バーの幅と曲がり量及び前記位置制御装置による粗バー加熱装置の移動量を基準として設定したことを特徴とする。
【0023】
このような構成を有する請求項4の発明における「前記粗バー加熱装置の幅方向の開口寸法を、前記粗バーの幅と曲がり量及び前記位置制御装置による粗バー加熱装置の移動量を基準として」とは、従来のように粗バーの幅寸法、粗バーの曲がり量および開口部の内壁と粗バー間の許容隙間量を基準として開口寸法を設定するのではなく、粗バーの曲がり量を対応した粗バー加熱装置の移動量を加味して開口寸法を決定することを意味する。その結果、本発明によれば、粗バー加熱装置の移動量に対応して開口寸法を小さくすることが可能となり、それに従って、加熱装置を構成する加熱コイルの巻線長を短縮することができ、加熱コイルの抵抗値の低減による省電力化が達成できる。
【0024】
請求項5の発明は、前記請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗圧延装置の出側に配置された粗バーの曲がり量の測定を含む形状測定装置と、この形状測定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする。
【0025】
このような構成を有する請求項5の発明によれば、形状測定装置によって測定した粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を移動させるので、粗バーの曲がり量に粗バー加熱装置を追従させて移動させることが可能になる。その結果、粗バー加熱装置とサイドガイドの中心線を一致させた場合に比較して、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることができる。
【0026】
請求項6の発明は、前記請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗バーの曲がり量を統計値的に求めてテーブルを作成しておき、このテーブルに従って前記粗バー加熱装置の幅方向の移動量を決定する移動量決定装置と、この移動量決定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする。
【0027】
このような構成を有する請求項6の発明によれば、粗バーの種類や圧延条件などに応じて粗バー加熱装置の移動量を予め決定できるので、粗バー加熱装置の移動量の決定が容易であると共に、移動操作も簡単かつ短時間で済む。
【0028】
請求項7の発明は、前記請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記形状測定装置により検出した粗バーの曲がり量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする。
【0029】
請求項8の発明は、前記請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の前段に前記粗バーの反り量の検出装置を備え、この反り量の検出装置により検出した粗バーの反り量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする。
【0030】
このような構成を有する請求項7または請求項8の発明によれば、粗バーの曲がり量や反り量が粗バー加熱装置の移動量(または中心線からのずらし量)を超えて大きいことを検出した場合には、停止装置により粗バーの搬送を停止することが可能になり、粗バーが粗バー加熱装置に衝突するなどの事故を防止できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。なお、前記従来技術で説明した熱延鋼材の圧延装置と同一の部分には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0032】
(1)実施の形態の構成
図1に示すように、本実施の形態において、粗バー2の粗圧延装置1の出口部分には、形状測定装置20が設けられている。この形状測定装置20は、粗バー2の曲がり量を測定するものであって、粗バー2の先端部分がどの方向(幅方向の左右いずれかの方向)にどの程度の量だけ曲がっているかを測定するものである。この形状測定装置20は粗バー加熱装置7の位置制御装置21に接続され、形状測定装置20で検出された粗バー2の曲がり量が位置制御装置21に入力されるようになっている。
【0033】
位置制御装置21の出力側は、粗バー加熱装置7の駆動装置22に接続されている。すなわち、本実施の形態において、粗バー加熱装置7はレールや車輪によって粗バー2の幅方向に移動可能に設けられ、この粗バー加熱装置7にシリンダやモータなどの駆動源を有する駆動装置22が連結されている。
【0034】
ここで、位置制御装置21と駆動装置22とは、位置制御装置21から刻々と出力される粗バーの曲がり量データに追従して、駆動装置22が常時粗バー加熱装置7を移動させるものでも良いし、粗バーの曲がり量はその先端部が大きいことから、位置制御装置21が先端部の曲がり量を検出した場合に、粗バー2の進入前にその曲がり量に応じて駆動装置22が粗バー加熱装置7を予め一定量(例えば、曲がり量の1/2の幅だけ)移動させておくものでも良い。
【0035】
前記位置制御装置21には、前記粗バー2の曲がり量を統計値的に求めてテーブルを作成しておき、このテーブルに従って前記粗バー加熱装置の幅方向の移動量を決定する移動量決定装置23が設けられている。すなわち、粗バー2の曲がり量は、粗バーの種類や寸法、あるいは粗圧延装置1による粗圧延工程の処理内容によってほぼ一様に決定されることから、これら粗バー2や粗圧延装置1の状況に応じた曲がり量を統計的に求めておくことにより、個々の粗バー2ごとにその曲がり量を計測しなくても、曲がり量が決定される。そこで、この移動量決定装置23は、粗バー加熱装置7に進入する粗バーに応じてその曲がり量、すなわちその曲がり量に対応した粗バー加熱装置7の移動量を決定して、駆動装置22に出力する。
【0036】
ところで、本実施の形態においては、従来技術とは異なり、平坦度矯正装置6と粗バー加熱装置7との間にサイドガイドを設けることなく、両者を近接配置している。そして、この両者の間に、粗バー2の反り量の検出装置24が設けられている。この反り量検出装置24と前記形状測定装置20とは、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置25に接続されている。この粗バー停止装置25は、前記形状測定装置20または反り量検出装置24において検出した曲がり量または反り量が所定の値以上の場合に、粗バー2を搬送するテーブルロールなどの搬送装置を停止させるものである。
【0037】
(2)実施の形態の作用
このような構成を有する本実施の形態の圧延装置においては、粗圧延装置1から送り出された粗バー2が形状測定装置20に達すると、この形状測定装置20により粗バー2の曲がり量とその曲がり方向が測定される。この測定値は、位置制御装置21に出力され、位置制御装置21においては、この曲がり量に対応した粗バー加熱装置7の移動量を算定して、これを駆動装置22に出力する。
【0038】
この場合、位置制御装置21が粗バー加熱装置7を粗バー2の曲がり量に刻々と追従する構成の場合には、前記形状測定装置20から逐次入力される測定値に応じて、駆動装置22を駆動して粗バー加熱装置7を移動させる。また、位置制御装置21が、粗バー2の先端の曲がり量の大きな部分に合わせて粗バー加熱装置7を移動させる構成の場合には、形状測定装置20から入力された最大曲がり量に応じて粗バー加熱装置の移動量を決定し、駆動装置22を動作させる。
【0039】
前記のように位置制御装置21においては、粗バー2の曲がり量に基づく粗バー加熱装置7の移動量の決定がなされるが、この移動量の決定は、一例として、次のようになされる。すなわち、粗バー2の最大曲がり量WCに対して、その所定の割合(好ましくは1/2)を、粗バー2の曲がり方向にサイドガイドの中心線から粗バー加熱装置7を移動させるものとする。このようにすると、図2に示すように、粗バー2が粗バー加熱装置7に達した場合に、粗バー2の縁と粗バー加熱装置7の開口部内壁との間において、粗バー2の曲がり方向側には曲がり量WC+クリアランスαの隙間が形成され、粗バー2の曲がり方向と反対側にはクリアランスαの隙間が形成される。
【0040】
このことは、開口部の寸法を予め粗バーの両側にそれぞれ1/2×WCの隙間を形成しておけば、粗バー加熱装置7を1/2×WCだけ粗バーの曲がり方向に移動させることで、粗バーの曲がり側には、本来の1/2×WCの隙間に加えて粗バー加熱装置の移動分である1/2×WIの隙間が形成させることになるので、合計としては従来技術の開口部の片側に形成されていた隙間量WCが確保されることを意味する。その結果、本実施の形態おいては、下記の式のように、開口部全体の幅WIを、粗バーの幅W、隙間量WC及びクリアランスαの合計値によって決定することができ、従来技術に比較して開口寸法WIをWC分削減することができる。
【数2】
WI=W+WC+α
【0041】
前記のように位置制御装置21においては、粗バー加熱装置7の移動量が決定されるものであるが、この移動量の決定は必ずしも形状測定装置20からの曲がり量の測定値に従うことはない。粗バーの種類、形状、圧延条件などにより曲がり量が経験則的に判定できる場合には、そのデータを収納したテーブルを有する移動量決定装置23からの出力により、位置制御装置21から駆動装置22に入力する粗バー加熱装置7の移動量が決定される。このような移動量決定装置23によれば、形状測定装置20により逐次曲がり量を計測する作業が不要となり、駆動装置22の制御が容易になると共に、同一種類、同一圧延条件の粗バー2を取り扱う場合には、予め粗バー加熱装置の移動量を決定してその分粗バー加熱装置を移動させておくだけで、粗バーの処理が可能となり、操作が簡便に行える。
【0042】
更に、本実施の形態においては、前記形状測定装置20及び粗バー加熱装置7の前段に設けられた反り量検出装置24が、粗バーの搬送停止装置25に接続されているため、これら各装置20,24において一定値以上の曲がり量や反り量が検出された場合には、この検出値に従って、停止装置25が粗バー2の搬送を停止する。その結果、曲がり量や反り量が想定の範囲以上に大きい場合には、粗バー2が粗バー加熱装置7に衝突することを防止できるので、従来技術に比較して、WC分開口寸法を小さくしておいても、不測の事態が生じることがない。
【0043】
特に、可能性は非常に低いが、何らかの原因で粗バーの一部にキャンバの曲がり方向とは反対方向への突出部分が存在すると、本実施の形態では、曲がり方向と反対側の隙間がクリアランス相当分αしか存在しないので粗バーのエッジと開口部内壁とが接触することも考えられる。しかし、前記のように本発明においては、そのような異常な変形部分を形状測定装置20などにより検出して、粗バーの搬送を停止することができるので、開口寸法が縮小化されていても、十分な安全性は確保できる。
【0044】
(3)他の実施の形態
本発明は、前記実施の形態に記載のような鋼板の圧延装置にのみ限定されるものではなく、その他の鋼材の圧延装置全般に広く適用可能である。例えば、ビレットを圧延する際も、このビレットに連続鋳造後に曲がりを生じている場合が多いが、このビレットを熱間圧延前にソレノイド型加熱コイルを有する粗バー加熱装置で誘導加熱する場合にも応用できる。
【0045】
【発明の効果】
以上の実施の形態に示す通り、本発明によれば、粗バー加熱装置の開口寸法を縮小できるので、それに伴い、誘導加熱装置を構成するソレノイド型加熱コイルの巻線長を短縮できる。そして、消費電力の削減率=削減後の巻き線長/巻き線長によって現されるが、粗バーの曲がり量はその幅のかなりの割合に達することから、曲がり量相当分開口寸法が小さくなることは、消費電力削減の効果も大きい。また、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくできる結果、粗バーと加熱コイルとの隙間を小さくすることが可能となり、特に曲がり方向と反対側はクリアランスαのみの隙間であることから、加熱コイルの効率、すなわち加熱コイルの電気エネルギーを粗バーの熱エネルギーに変換する際の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す平面図。
【図2】本発明による粗バー加熱装置の開口寸法を示す図。
【図3】従来の圧延装置の一例を示す平面図。
【図4】従来の圧延装置の一例を示す側面図。
【図5】従来の圧延装置における粗バー加熱装置の開口寸法を示す図。
【符号の説明】
1…粗圧延装置
2…粗バー
3a,3b,3c…サイドガイド
4a,4b…検出器
5…制御装置
6…平坦度矯正装置
7…粗バー加熱装置
8…放射温度計
9…エッジヒータ
10…仕上圧延装置
11…テーブルロール
12…粗バーの幅方向中心線
13…圧延ラインの中心線
20…形状測定装置
21…位置制御装置
22…粗バー加熱装置の駆動装置
23…移動量決定装置
24…反り量検出装置
25…粗バー搬送停止装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、粗バーを加熱する粗バー加熱装置の消費電力を押さえ、粗バー加熱装置と粗バーが衝突しないように案内する熱延鋼材の圧延装置及び圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱延鋼帯は、加熱炉においてスラブを所定温度に加熱し、加熱されたスラブを粗圧延装置で所定厚さに圧延して粗バーとなし、次いで、粗バーの両端部をエッジヒータにより加熱した後、複数基のスタンドからなる連続熱間仕上圧延装置において仕上圧延して所定厚さの熱延鋼帯となし、この熱延鋼帯を、ランアウトテーブル上の冷却スタンドにおいて冷却した後、コイラーで巻取ることにより製造される。
【0003】
図3及び図4は、従来から知られている熱延鋼材の圧延装置の一例を示すもので、特開平9−314201号公報(特許文献1)に記載された装置である。この圧延装置において、粗圧延装置1と複数スタンドからなる連続熱間仕上圧延装置10との間には、レベラーと呼ばれる粗バー平坦度矯正装置6、粗バーを誘導加熱する粗バー加熱装置7、放射温度計8およびエッジヒータ9がこの順序で設けられている。
【0004】
平坦度矯正装置6の入側にはサイドガイド3aが、平坦度矯正装置6と粗バー加熱装置7との間にはサイドガイド3bが、そして、粗バー加熱装置7とエッジヒータ9との間にはサイドガイド3cがそれぞれ設けられている。平坦度矯正装置6の入側および出側には、反り検出器4a,4bが設けられており、その検出値に基づいて、制御装置5により平坦度矯正装置6が制御されるようになっている。
【0005】
粗圧延装置1で圧延された粗バー2は、テーブルロール11に搬送されて平坦度矯正装置6に送り込まれ、平坦度矯正装置6によって、その先端部の上反りや波打ちなどの平坦度不良が矯正される。その際、反り検出器4a,4bによって検出された粗バー2の反りの程度によって、制御装置5により平坦度矯正装置6が適切に制御される。
【0006】
このようにして平坦度不良が矯正された粗バー2は、次いで粗バー加熱装置7によりその幅方向全体にわたり連続的に加熱され、その全体の温度が上昇し、更に、エッジヒータ9により両エッジ部が加熱されてその温度低下分が補償され、幅方向に均一な温度分布となる。
【0007】
この間において、粗バー2は、図3および図4に示すようにサイドガイド3a,3b,3cによって、粗バー2の幅方向中心線12と、平坦度矯正装置6や粗バー加熱装置7などから成る圧延ラインの中心線13とのずれが0になるように搬送される。すなわち、搬送される粗バー2が粗バー加熱装置7やエッジヒータ9と衝突することがなく、また粗バー加熱装置7での加熱中に、粗バー2の幅方向温度分布に偏りが生ずることがないように制御される。
【0008】
その後、粗バー2は、仕上圧延装置10によって所定の板厚に仕上圧延され、熱延鋼帯となるが、前記のように粗バー2と圧延ラインとの中心線を一致させることにより、粗バー加熱装置7およびエッジヒータ9における加熱で生じた幅方向の温度分布の偏りに起因する、鋼帯幅方向の形状不良や仕上圧延中における鋼帯の蛇行現象は防止される。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−314201号公報
【特許文献2】
特開平9−314216号公報
【特許文献3】
特開平10−27678号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような圧延装置において、粗バー加熱装置7としては、中央部に窓状の開口部7aを形成したソレノイド型加熱コイルを備え、その開口部7a内に粗バー2を通過させながら粗バー2を誘導加熱し、その幅全体を昇温するものが使用される。そして、この粗バー加熱装置7を通過させて粗バー2を仕上圧延装置10に送る場合、粗バー2が粗バー加熱装置7と衝突して加熱コイルを損傷させるのを防止する必要がある。そのため、前記のような従来技術では、粗バー加熱装置7の入り側にサイドガイド3bを設け、このサイドガイド3bの中心線に中心線が一致するように粗バー加熱装置7を設置していた。
【0011】
しかし、粗バー2は、粗圧延装置1によりスラブから粗バーに圧延されるが、その際、粗バー2の先端が左右のどちらかに曲がることが多い。この曲がった先端部分はキャンバと呼ばれ、キャンバの曲がり長さは最大100mm程度になる。このため、粗バー2の左右いずれの側にキヤンバが生じても粗バー2が粗バー加熱装置7の開口部7aの内壁に接触することなく通過できるように、図5に示すように、従来は粗バー加熱装置7の開口部の幅WIを、粗バー2の幅Wとその曲がり量WCの2倍(曲がり量が粗バーの左右両方向にあるため)に所定のクリアランスα(粗バーの通過時における許容隙間量α)を考慮して、次のように決定していた。
【数1】
WI=W+2×WC+2×α
【0012】
しかし、粗バー2に100mm程度の曲がり量WCが生じると、これは粗バーの幅の10%にも達するので、このような曲がり量WCの2倍もの余裕をみた従来の開口寸法では、銅管で巻かれた加熱コイル内の断面積が大きくなり、加熱コイル効率が低下するという問題があった。特に、粗バー加熱装置は、幅1000mm程度もある粗バー2を加熱するものであり、その消費電力は20から30MWにも達するものであるから、粗バー加熱装置7の開口寸法WIの増大は省電力の観点からは無視できないものであった。
【0013】
また、粗バー加熱装置7の消費電力を低減するために、極力開口寸法を小さくすると、曲がり量が一定値を越えたり、反り異常値が発生すると粗バー加熱装置7と粗バー2が衝突し、粗バー加熱装置7を破損させるおそれもあった。
【0014】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、その目的は、粗バーが通過する開口部の面積を最小にすることにより、加熱コイル長を短縮し、発生発熱量を小さくして消費電力の低減を可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。すなわち、本発明は、粗バーの形状によって粗バー加熱装置をサイドガイド中心線から幅方向にずれた位置に配置したり、曲がり量に追従してサイドガイド中心線から幅方向に移動させることにより、粗バー加熱装置の開口部の内壁と粗バーとの許容隙間を極力小さくすることで、加熱装置の開口寸法の縮小を可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、粗バー加熱装置の開口寸法を縮小しつつも、粗バーを粗バー加熱装置に安全に案内することを可能とした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。すなわち、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすると、粗バーが加熱装置に衝突する可能性が高くなるが、本発明は、粗バーの曲がり量や平坦度を測定して粗バーの曲がり量や反りが大きい時は粗バーの搬送を停止することで、小さな開口寸法の粗バー加熱装置であっても不測の事故を防止できるようにした熱延鋼材の圧延方法及び圧延装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1の発明は、スラブを粗圧延する粗圧装置と、粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、前記粗バー加熱装置の中心位置を前記サイドガイド中心線に対して前記粗バーの曲がり量の所定割合分ずらして配置し、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するようにしたことを特徴とする。
【0017】
このような構成を有する請求項1の発明によれば、粗バー加熱装置の中心位置をサイドガイド中心線に対して粗バーの曲がり量の所定割合分、例えば曲がり量の1/2ずらして配置し、その状態で粗バーを粗バー加熱装置に案内するようにしたため、粗バー加熱装置をずらして配置した分だけ粗バーのエッジ部分と粗バー加熱装置の開口部の内壁との隙間を確保することが可能になり、サイドガイドの中心線と粗バー加熱装置の中心線を一致させた状態に比較すると、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることが可能になる。
【0018】
請求項2の発明は、スラブを粗圧延する粗圧装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置との間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、前記粗バーの曲がり量に応じて前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させるようにしたことを特徴とする。
【0019】
このような構成を有する請求項2の発明によれば、粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を粗バーの幅方向に移動させるようにしたため、粗バー加熱装置を移動させた分だけ粗バーのエッジ部分と粗バー加熱装置の開口部の内壁との隙間を確保することが可能になり、サイドガイドの中心線と粗バー加熱装置の中心線を一致させた状態に比較すると、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることが可能になる。特に、粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を移動させることにより、粗バーの曲がり量に移動量を追従させることが可能になり、粗バーの曲がり量に変化があっても、常に粗バー加熱装置の開口部の内壁と粗バーのエッジの隙間を適正な寸法に保つことができる。
【0020】
請求項3の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の熱延鋼材の圧延方法において、前記粗バーの曲がり量または反り量が所定の値以上であるときに、前記粗バーが前記粗バー加熱装置に進入する前に前記粗バーの搬送を停止するようにしたことを特徴とする。
【0021】
このような構成を有する請求項3の発明によれば、粗バーの曲がり量が大きく、粗バー加熱装置を移動させたり、サイドガイドの中心線からずらしただけでは、粗バー加熱装置の開口部に粗バーが当たるような場合に、粗バーの搬送を停止して粗バーと粗バー加熱装置が衝突するような事故の発生を防止できる。
【0022】
請求項4の発明は、前記請求項1の発明を装置の観点から把握したものであって、スラブを粗圧延する粗圧延装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置とを配置した熱延鋼材の圧延装置において、前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に配置され、前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置と、前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に配置され、前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドと、前記粗バーの曲がり量に対応して前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させる粗バー加熱装置の位置制御装置とを備え、前記粗バー加熱装置の幅方向の開口寸法を、前記粗バーの幅と曲がり量及び前記位置制御装置による粗バー加熱装置の移動量を基準として設定したことを特徴とする。
【0023】
このような構成を有する請求項4の発明における「前記粗バー加熱装置の幅方向の開口寸法を、前記粗バーの幅と曲がり量及び前記位置制御装置による粗バー加熱装置の移動量を基準として」とは、従来のように粗バーの幅寸法、粗バーの曲がり量および開口部の内壁と粗バー間の許容隙間量を基準として開口寸法を設定するのではなく、粗バーの曲がり量を対応した粗バー加熱装置の移動量を加味して開口寸法を決定することを意味する。その結果、本発明によれば、粗バー加熱装置の移動量に対応して開口寸法を小さくすることが可能となり、それに従って、加熱装置を構成する加熱コイルの巻線長を短縮することができ、加熱コイルの抵抗値の低減による省電力化が達成できる。
【0024】
請求項5の発明は、前記請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗圧延装置の出側に配置された粗バーの曲がり量の測定を含む形状測定装置と、この形状測定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする。
【0025】
このような構成を有する請求項5の発明によれば、形状測定装置によって測定した粗バーの曲がり量に応じて粗バー加熱装置を移動させるので、粗バーの曲がり量に粗バー加熱装置を追従させて移動させることが可能になる。その結果、粗バー加熱装置とサイドガイドの中心線を一致させた場合に比較して、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくすることができる。
【0026】
請求項6の発明は、前記請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗バーの曲がり量を統計値的に求めてテーブルを作成しておき、このテーブルに従って前記粗バー加熱装置の幅方向の移動量を決定する移動量決定装置と、この移動量決定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする。
【0027】
このような構成を有する請求項6の発明によれば、粗バーの種類や圧延条件などに応じて粗バー加熱装置の移動量を予め決定できるので、粗バー加熱装置の移動量の決定が容易であると共に、移動操作も簡単かつ短時間で済む。
【0028】
請求項7の発明は、前記請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記形状測定装置により検出した粗バーの曲がり量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする。
【0029】
請求項8の発明は、前記請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置において、前記粗バー加熱装置の前段に前記粗バーの反り量の検出装置を備え、この反り量の検出装置により検出した粗バーの反り量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする。
【0030】
このような構成を有する請求項7または請求項8の発明によれば、粗バーの曲がり量や反り量が粗バー加熱装置の移動量(または中心線からのずらし量)を超えて大きいことを検出した場合には、停止装置により粗バーの搬送を停止することが可能になり、粗バーが粗バー加熱装置に衝突するなどの事故を防止できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。なお、前記従来技術で説明した熱延鋼材の圧延装置と同一の部分には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0032】
(1)実施の形態の構成
図1に示すように、本実施の形態において、粗バー2の粗圧延装置1の出口部分には、形状測定装置20が設けられている。この形状測定装置20は、粗バー2の曲がり量を測定するものであって、粗バー2の先端部分がどの方向(幅方向の左右いずれかの方向)にどの程度の量だけ曲がっているかを測定するものである。この形状測定装置20は粗バー加熱装置7の位置制御装置21に接続され、形状測定装置20で検出された粗バー2の曲がり量が位置制御装置21に入力されるようになっている。
【0033】
位置制御装置21の出力側は、粗バー加熱装置7の駆動装置22に接続されている。すなわち、本実施の形態において、粗バー加熱装置7はレールや車輪によって粗バー2の幅方向に移動可能に設けられ、この粗バー加熱装置7にシリンダやモータなどの駆動源を有する駆動装置22が連結されている。
【0034】
ここで、位置制御装置21と駆動装置22とは、位置制御装置21から刻々と出力される粗バーの曲がり量データに追従して、駆動装置22が常時粗バー加熱装置7を移動させるものでも良いし、粗バーの曲がり量はその先端部が大きいことから、位置制御装置21が先端部の曲がり量を検出した場合に、粗バー2の進入前にその曲がり量に応じて駆動装置22が粗バー加熱装置7を予め一定量(例えば、曲がり量の1/2の幅だけ)移動させておくものでも良い。
【0035】
前記位置制御装置21には、前記粗バー2の曲がり量を統計値的に求めてテーブルを作成しておき、このテーブルに従って前記粗バー加熱装置の幅方向の移動量を決定する移動量決定装置23が設けられている。すなわち、粗バー2の曲がり量は、粗バーの種類や寸法、あるいは粗圧延装置1による粗圧延工程の処理内容によってほぼ一様に決定されることから、これら粗バー2や粗圧延装置1の状況に応じた曲がり量を統計的に求めておくことにより、個々の粗バー2ごとにその曲がり量を計測しなくても、曲がり量が決定される。そこで、この移動量決定装置23は、粗バー加熱装置7に進入する粗バーに応じてその曲がり量、すなわちその曲がり量に対応した粗バー加熱装置7の移動量を決定して、駆動装置22に出力する。
【0036】
ところで、本実施の形態においては、従来技術とは異なり、平坦度矯正装置6と粗バー加熱装置7との間にサイドガイドを設けることなく、両者を近接配置している。そして、この両者の間に、粗バー2の反り量の検出装置24が設けられている。この反り量検出装置24と前記形状測定装置20とは、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置25に接続されている。この粗バー停止装置25は、前記形状測定装置20または反り量検出装置24において検出した曲がり量または反り量が所定の値以上の場合に、粗バー2を搬送するテーブルロールなどの搬送装置を停止させるものである。
【0037】
(2)実施の形態の作用
このような構成を有する本実施の形態の圧延装置においては、粗圧延装置1から送り出された粗バー2が形状測定装置20に達すると、この形状測定装置20により粗バー2の曲がり量とその曲がり方向が測定される。この測定値は、位置制御装置21に出力され、位置制御装置21においては、この曲がり量に対応した粗バー加熱装置7の移動量を算定して、これを駆動装置22に出力する。
【0038】
この場合、位置制御装置21が粗バー加熱装置7を粗バー2の曲がり量に刻々と追従する構成の場合には、前記形状測定装置20から逐次入力される測定値に応じて、駆動装置22を駆動して粗バー加熱装置7を移動させる。また、位置制御装置21が、粗バー2の先端の曲がり量の大きな部分に合わせて粗バー加熱装置7を移動させる構成の場合には、形状測定装置20から入力された最大曲がり量に応じて粗バー加熱装置の移動量を決定し、駆動装置22を動作させる。
【0039】
前記のように位置制御装置21においては、粗バー2の曲がり量に基づく粗バー加熱装置7の移動量の決定がなされるが、この移動量の決定は、一例として、次のようになされる。すなわち、粗バー2の最大曲がり量WCに対して、その所定の割合(好ましくは1/2)を、粗バー2の曲がり方向にサイドガイドの中心線から粗バー加熱装置7を移動させるものとする。このようにすると、図2に示すように、粗バー2が粗バー加熱装置7に達した場合に、粗バー2の縁と粗バー加熱装置7の開口部内壁との間において、粗バー2の曲がり方向側には曲がり量WC+クリアランスαの隙間が形成され、粗バー2の曲がり方向と反対側にはクリアランスαの隙間が形成される。
【0040】
このことは、開口部の寸法を予め粗バーの両側にそれぞれ1/2×WCの隙間を形成しておけば、粗バー加熱装置7を1/2×WCだけ粗バーの曲がり方向に移動させることで、粗バーの曲がり側には、本来の1/2×WCの隙間に加えて粗バー加熱装置の移動分である1/2×WIの隙間が形成させることになるので、合計としては従来技術の開口部の片側に形成されていた隙間量WCが確保されることを意味する。その結果、本実施の形態おいては、下記の式のように、開口部全体の幅WIを、粗バーの幅W、隙間量WC及びクリアランスαの合計値によって決定することができ、従来技術に比較して開口寸法WIをWC分削減することができる。
【数2】
WI=W+WC+α
【0041】
前記のように位置制御装置21においては、粗バー加熱装置7の移動量が決定されるものであるが、この移動量の決定は必ずしも形状測定装置20からの曲がり量の測定値に従うことはない。粗バーの種類、形状、圧延条件などにより曲がり量が経験則的に判定できる場合には、そのデータを収納したテーブルを有する移動量決定装置23からの出力により、位置制御装置21から駆動装置22に入力する粗バー加熱装置7の移動量が決定される。このような移動量決定装置23によれば、形状測定装置20により逐次曲がり量を計測する作業が不要となり、駆動装置22の制御が容易になると共に、同一種類、同一圧延条件の粗バー2を取り扱う場合には、予め粗バー加熱装置の移動量を決定してその分粗バー加熱装置を移動させておくだけで、粗バーの処理が可能となり、操作が簡便に行える。
【0042】
更に、本実施の形態においては、前記形状測定装置20及び粗バー加熱装置7の前段に設けられた反り量検出装置24が、粗バーの搬送停止装置25に接続されているため、これら各装置20,24において一定値以上の曲がり量や反り量が検出された場合には、この検出値に従って、停止装置25が粗バー2の搬送を停止する。その結果、曲がり量や反り量が想定の範囲以上に大きい場合には、粗バー2が粗バー加熱装置7に衝突することを防止できるので、従来技術に比較して、WC分開口寸法を小さくしておいても、不測の事態が生じることがない。
【0043】
特に、可能性は非常に低いが、何らかの原因で粗バーの一部にキャンバの曲がり方向とは反対方向への突出部分が存在すると、本実施の形態では、曲がり方向と反対側の隙間がクリアランス相当分αしか存在しないので粗バーのエッジと開口部内壁とが接触することも考えられる。しかし、前記のように本発明においては、そのような異常な変形部分を形状測定装置20などにより検出して、粗バーの搬送を停止することができるので、開口寸法が縮小化されていても、十分な安全性は確保できる。
【0044】
(3)他の実施の形態
本発明は、前記実施の形態に記載のような鋼板の圧延装置にのみ限定されるものではなく、その他の鋼材の圧延装置全般に広く適用可能である。例えば、ビレットを圧延する際も、このビレットに連続鋳造後に曲がりを生じている場合が多いが、このビレットを熱間圧延前にソレノイド型加熱コイルを有する粗バー加熱装置で誘導加熱する場合にも応用できる。
【0045】
【発明の効果】
以上の実施の形態に示す通り、本発明によれば、粗バー加熱装置の開口寸法を縮小できるので、それに伴い、誘導加熱装置を構成するソレノイド型加熱コイルの巻線長を短縮できる。そして、消費電力の削減率=削減後の巻き線長/巻き線長によって現されるが、粗バーの曲がり量はその幅のかなりの割合に達することから、曲がり量相当分開口寸法が小さくなることは、消費電力削減の効果も大きい。また、粗バー加熱装置の開口寸法を小さくできる結果、粗バーと加熱コイルとの隙間を小さくすることが可能となり、特に曲がり方向と反対側はクリアランスαのみの隙間であることから、加熱コイルの効率、すなわち加熱コイルの電気エネルギーを粗バーの熱エネルギーに変換する際の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す平面図。
【図2】本発明による粗バー加熱装置の開口寸法を示す図。
【図3】従来の圧延装置の一例を示す平面図。
【図4】従来の圧延装置の一例を示す側面図。
【図5】従来の圧延装置における粗バー加熱装置の開口寸法を示す図。
【符号の説明】
1…粗圧延装置
2…粗バー
3a,3b,3c…サイドガイド
4a,4b…検出器
5…制御装置
6…平坦度矯正装置
7…粗バー加熱装置
8…放射温度計
9…エッジヒータ
10…仕上圧延装置
11…テーブルロール
12…粗バーの幅方向中心線
13…圧延ラインの中心線
20…形状測定装置
21…位置制御装置
22…粗バー加熱装置の駆動装置
23…移動量決定装置
24…反り量検出装置
25…粗バー搬送停止装置
Claims (8)
- スラブを粗圧延する粗圧装置と、粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、
前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、
前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、
前記粗バー加熱装置の中心位置を前記サイドガイド中心線に対して前記粗バーの曲がり量の所定割合分ずらして配置し、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するようにしたことを特徴とする熱延鋼材の圧延方法。 - スラブを粗圧延する粗圧装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置によって所定の形状の熱延鋼材を製造する熱延鋼材の圧延方法において、
前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置とを配置し、
前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置との間に前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドを配置し、
前記粗バーの曲がり量に応じて前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させるようにしたことを特徴とする熱延鋼材の圧延方法。 - 前記粗バーの曲がり量または反り量が所定の値以上であるときに、前記粗バーが前記粗バー加熱装置に進入する前に前記粗バーの搬送を停止するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱延鋼材の圧延方法。
- スラブを粗圧延する粗圧延装置と粗圧延された粗バーを仕上げ圧延する仕上圧延装置とを配置した熱延鋼材の圧延装置において、
前記粗圧延装置と前記仕上圧延装置との間に配置され、前記粗バーを幅方向全体にわたって加熱する粗バー加熱装置と、
前記粗圧延装置と前記粗バー加熱装置の間に配置され、前記粗バーの幅方向の通過位置を案内するサイドガイドと、
前記粗バーの曲がり量に対応して前記粗バー加熱装置を前記粗バーの幅方向に移動させる粗バー加熱装置の位置制御装置とを備え、
前記粗バー加熱装置の幅方向の開口寸法を、前記粗バーの幅と曲がり量及び前記位置制御装置による粗バー加熱装置の移動量を基準として設定したことを特徴とする熱延鋼材の圧延装置。 - 前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗圧延装置の出側に配置された粗バーの曲がり量の測定を含む形状測定装置と、この形状測定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置。
- 前記粗バー加熱装置の位置制御装置は、前記粗バーの曲がり量を統計値的に求めてテーブルを作成しておき、このテーブルに従って前記粗バー加熱装置の幅方向の移動量を決定する移動量決定装置と、この移動量決定装置の出力に応じて前記粗バー加熱装置を幅方向に所定量移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする請求項4記載の熱延鋼材の圧延装置。
- 前記形状測定装置により検出した粗バーの曲がり量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置。
- 前記粗バー加熱装置の前段に前記粗バーの反り量の検出装置を備え、この反り量の検出装置により検出した粗バーの反り量が所定の値以上の場合に、前記粗バーを前記粗バー加熱装置に案内するまでの位置で停止させる粗バー停止装置を設けたことを特徴とする請求項4、請求項5または請求項6に記載の熱延鋼材の圧延装置。
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