JP3558000B2 - 熱間圧延鋼帯の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粗圧延機と仕上圧延機との間にシートバーを加熱する誘導加熱装置を備える熱間圧延設備を用いた熱間圧延鋼帯の製造方法に関し、上記誘導加熱装置の変形・損傷を防止するためのシートバーの反り矯正を効果的に行うことができる熱間圧延鋼帯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱間圧延鋼帯の製造過程において、長手方向に亘って均一な品質を有する鋼帯を得るために、粗圧延後のシートバーの段階で加熱を行い、シートバーの温度の均一化を図ることが従来から行われている。その加熱方法としては、例えば特開平11−123425号公報に開示されているように、粗圧延機と仕上圧延機との間において誘導加熱装置を用いて加熱する方法が知られている。
【0003】
このような誘導加熱装置によりシートバーの加熱を行う場合、加熱効率を高めるために誘導加熱コイルを可能な限りシートバーに近接させる必要があり、このため誘導加熱装置の高さ方向の開口寸法をできるだけ小さくすることが望まれている。
【0004】
一般に、誘導加熱コイルとシートバーとの間隔は200mm程度であり、この場合における加熱効率は約50%程度である。また、誘導加熱コイルを保護するために誘導加熱コイルとシートバーとの間に断熱材等を設ける場合には、誘導加熱装置とシートバーとの間隔は実質的に約150mm程度の狭い間隔となる。
【0005】
このようなことから、粗圧延後のシートバーの長手方向の下流側の端部(以下、「シートバー先端部」若しくは単に「先端部」ともいう。)または長手方向の上流側の端部(以下、「シートバー後端部」若しくは単に「後端部」ともいう。)に或る程度の反りが生じている場合には、シートバー先端部またはシートバー後端部が誘導加熱装置に接触・衝突して、断熱材を破損し、場合によっては誘導加熱コイルを変形・損傷し、長時間に亘って誘導加熱を行うことができなくなる場合がある。
【0006】
このような問題への方策として、上記公報には、誘導加熱装置の入側にシートバーの反りを矯正する反り矯正装置を設けて、誘導加熱装置へ搬送する前にシートバーの反り矯正を行うことにより、誘導加熱装置の破損を防止する方法が開示されている。
【0007】
また、上記公報には、反り矯正装置の出側にシートバーの反り検出装置を設け、上記反り検出装置による検出結果に基づき、シートバーの反り量が所定許容範囲内の場合には反り矯正装置による更なる矯正処理を行わずに、シートバーの反り量が所定許容範囲を超えた場合には、一旦シートバーの搬送を停止し、反り矯正装置の上下の矯正ローラ間のギャップをシートバーの厚さ相当に調整し、その後逆送処理によって所定量だけシートバーを戻し、再度上記反り矯正装置で反り矯正処理を行う方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された方法には以下のような問題がある。
上記公報に記載された反り矯正装置は、上下に千鳥状に配置された矯正ローラで構成され、上下の矯正ローラ間の間隙が調整可能である、一般にローラレベラと呼ばれる矯正装置である。
【0009】
この反り矯正装置は、千鳥状に配置された上下の矯正ローラ間をシートバーが搬送され、上下方向の繰り返し曲げを受けることにより反りの矯正処理が施される。ここで、反り矯正の制御は上下の矯正ローラのギャップを調整することにより行われる。
【0010】
シートバーの先端部を除いた部位は、反り矯正処理中に矯正装置出側においてシートバーの先端部側の部位の自重による拘束を受けるため、安定した反り制御が可能であり、上述したように上下の矯正ローラのギャップを調整することにより所期の反り制御を行うことができる。
【0011】
しかし、シートバー先端部は、反り矯正処理中に矯正装置出側における拘束を受けないため、安定した反り制御を行うことができず、所期の反り制御を行うことが困難となる。
【0012】
このため、上記公報に開示されているように、反り矯正装置出側に設けた反り検出装置により許容範囲を超える反りが検出された場合に、逆送処理によって一旦所定量だけシートバーを戻してから再度矯正装置で反り矯正処理を行ったとしても、シートバー先端部では反り矯正後に許容範囲を超える反りが発生する場合がある。また、この際、上下の矯正ローラのギャップ調整によりシートバー先端部の反り発生を防ぐことができたとしても、上述のようにシートバー先端部とそれ以外の部位では矯正挙動が異なるため、シートバー先端部以外に許容範囲を超える形状不良が発生する場合も考えられる。これらの場合、逆搬送と再矯正とを再度繰り返すことになり、シートバー全体の温度低下を招き、誘導加熱の意義を喪失せしめることになる。
本発明は、上記問題点に鑑み、粗圧延機と仕上圧延機との間にシートバーを加熱する誘導加熱装置を備える熱間圧延設備を用いた熱間圧延鋼帯の製造方法に関し、上記誘導加熱装置の変形・損傷を防止するためのシートバーの反り矯正を効果的に行うことができる熱間圧延鋼帯の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上流側から下流側に向かって、粗圧延機、反り矯正装置、誘導加熱装置及び仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いて熱間圧延鋼帯を製造する方法において、誘導加熱装置の変形・損傷を防止しつつ加熱効率を向上させるため、誘導加熱前のシートバーの反り矯正を効果的に行う方法について検討を行った。その結果、以下の知見を得た。
【0014】
(A)シートバー先端部の反り矯正を、下流側から上流側へ搬送する過程で行うことにより、反り矯正処理中に矯正装置出側(ここでは上流側)においてシートバー後端部側の部位の自重による拘束を受けるようにすることができ、シートバー先端部についても所期の反り制御を行うことが可能となる。
【0015】
(B)誘導加熱装置に搬送する前のシートバー先端部の最終反り矯正を、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程で行うことにより、シートバーを上流側から下流側へ搬送する過程で行う反り矯正に起因するシートバー先端部の新たな反りの発生を防止できる。
【0016】
(C)誘導加熱装置に搬送する前のシートバー後端部の最終反り矯正を、シートバーを上流側から下流側へ搬送する過程で行うことにより、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程で行う反り矯正に起因するシートバー後端部の新たな反りの発生を防止できる。
【0017】
(D)反り矯正装置入側におけるシートバーの反り量を測定し、前記反り量が所定の値を超えた場合に、前記シートバーを最初に上流側から下流側へ搬送する過程において前記シートバーの反り矯正を行い、反り矯正装置出側における反り量を測定することにより、反り矯正装置出側における反り量が所定の許容範囲を超えたものについてのみ再度反り矯正を行うようにすることができるので、熱間圧延設備の生産性を向上させることができる。
【0018】
ここで、「所定の許容範囲」とは、シートバーを誘導加熱装置に搬送した場合にシートバーと誘導加熱装置とが接触することのないシートバーの反り量である。
【0019】
本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、シートバーの反りを矯正するローラレベラ、シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー先端部の反り矯正を、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程でローラレベラにより行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
【0020】
(2)上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、シートバーの反りを矯正するローラレベラ、シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー先端部の最終の反り矯正を、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程でローラレベラにより行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
【0021】
(3)前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー後端部の最終の反り矯正を、シートバーを上流側から下流側へ搬送する過程で前記ローラレベラにより行うことを特徴とする(2)項に記載の熱間圧延鋼帯の製造方法。
【0022】
(4)上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、該シートバーの反りを矯正するローラレベラ、前記シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、該シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、前記シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記ローラレベラの入側におけるシートバーの反り量を測定し、前記ローラレベラの入側におけるシートバーの反り量が所定の許容範囲を超えた場合に、前記シートバーを最初に上流側から下流側へ搬送する過程で前記シートバーの反り矯正を行い、前記反り矯正装置の出側におけるシートバーの反り量を測定し、前記反り矯正装置の出側におけるシートバーの反り量が所定の許容範囲を超えた場合に、請求項1、請求項2、または請求項3の何れかに記載のシートバーの反り矯正を行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
【0023】
ここで、反り矯正装置入側のシートバーの反り量は、粗圧延機と反り矯正装置との間にシートバーの反り量を変化させる工程を経ない場合には、粗圧延機から反り矯正装置までの間の任意の位置にて測定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の熱間圧延鋼帯の製造方法を適用する熱間圧延設備の一例を示す概要図である。
【0025】
同図に示すように、本発明の熱間圧延鋼帯の製造方法を適用する熱間圧延設備は、上流側から下流側に向かって、粗圧延機2、反り矯正装置5、誘導加熱装置3及び仕上圧延機4を基本構成要素として備える。
【0026】
加熱炉1により所定の温度にスラブを加熱し、粗圧延機2によりシートバーに圧延する。反り矯正装置5の入側には反り測定装置6を設け、反り矯正装置入側のシートバーの反り量を測定する。
【0027】
測定により得られた反り矯正装置入側のシートバーの反り量が所定の許容範囲内にある場合には、反り矯正装置5による反り矯正を行わずに誘導加熱装置3にまでシートバーを搬送し、誘導加熱装置3により誘導加熱を行った後、仕上圧延機4により仕上圧延を行う。
【0028】
このようにすることにより、シートバーの不要な反り矯正を回避でき、矯正装置を構成する矯正ロール51、52がシートバーと接触することにより発生し得る疵等の不具合の発生頻度を低減することができる。
【0029】
また、測定により得られた反り矯正装置入側のシートバーの反り量が所定の許容範囲を超える場合には、上記反り量が所定の許容範囲内となるように反り矯正装置5により反り矯正を行う。そして、反り矯正装置5の出側に設けた反り測定装置7により、反り矯正装置出側のシートバーの反り量を測定する。
【0030】
上記反り矯正装置出側のシートバーの反り量が所定の許容範囲内にある場合には、そのまま誘導加熱装置3までシートバーを搬送し、誘導加熱装置3により誘導加熱を行った後、仕上圧延機4により仕上圧延を行う。
【0031】
また、上記反り矯正装置出側のシートバーの反り量が所定の許容範囲を超える場合には、シートバーが誘導加熱装置3に到達する前にシートバーの搬送を一旦停止し、上記反り量が所定の許容範囲内となるように反り矯正装置5により再度反り矯正を行う。
【0032】
この場合において、シートバー先端部の反り量が所定の許容範囲を超える場合には、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程(以下、逆搬送過程ともいう)でシートバー先端部の反り矯正を行う。このようにすることにより、シートバー先端部の反り矯正処理中に矯正装置出側(ここでは上流側)においてシートバー後端部側の部位の自重による拘束を受けるようにすることができ、シートバー先端部について所期の反り制御を行うことが可能となる。
【0033】
ここで、シートバー後端部の反り量が所定の許容範囲内にある場合には、シートバーの逆搬送過程でシートバー後端部の反り矯正を行わないようにする。このようにすることにより、シートバーの逆搬送過程で行う反り矯正に起因するシートバー後端部の新たな反りの発生を防止できる。
【0034】
また、シートバー後端部の反り量が所定の許容範囲を超える場合には、シートバー先端部と同様にシートバーの逆搬送過程でシートバー後端部の反り矯正を行ってもよい。シートバーの逆搬送過程でシートバー後端部について所期の反り制御を行うことは困難であるが、反り矯正を行うことによりシートバー後端部の反り量を所定の許容範囲内とすることができる場合があるからである。
【0035】
上記のようにシートバーの逆搬送過程でシートバーの反り矯正を行った場合には、その後、反り矯正装置5の入側の反り測定装置6により反り矯正装置入側のシートバーの反り量を測定する。
【0036】
ここで、シートバー先端部の反り量が所定の許容範囲内にある場合には、その後シートバーを上流側から下流側へ搬送する過程(以下、正搬送過程ともいう)においてシートバー先端部の反り矯正を行わないようにする。このようにすることにより、シートバーの正搬送過程で行う反り矯正に起因するシートバー先端部の新たな反りの発生を防止できる。
【0037】
また、シートバー先端部の反り量が所定の許容範囲を超える場合には、上記その後のシートバーの正搬送過程においてシートバー先端部の反り矯正を行ってもよい。シートバーの正搬送過程でシートバー先端部について所期の反り制御を行うことは困難であるが、反り矯正を行うことによりシートバー先端部の反り量を所定の許容範囲内とすることができる場合があるからである。
【0038】
また、シートバー後端部の反り量が所定の許容範囲内にある場合には、上記のその後のシートバーの正搬送過程においてシートバー後端部の反り矯正を行わないようにする。このようにすることにより、不必要なシートバーの反り矯正に起因する新たな反りの発生を防止することができる。
【0039】
また、シートバー後端部の反り量が所定の許容範囲を超える場合には、上記その後のシートバーの正搬送過程においてシートバー後端部の反り矯正を行う。このようにすることにより、シートバー後端部の反り矯正処理中に矯正装置出側(ここでは下流側)においてシートバー先端部側の部位の自重による拘束を受けるようにすることができ、シートバー後端部について所期の反り制御を行うことが可能となる。
【0040】
上記のようにその後のシートバーの正搬送過程でシートバーの反り矯正を行った場合には、反り矯正装置5の出側の反り測定装置7により反り矯正装置出側のシートバーの反り量を測定する。
【0041】
上記反り矯正装置出側のシートバーの反り量が所定の許容範囲内にある場合には、そのまま誘導加熱装置3までシートバーを搬送し、誘導加熱装置3により誘導加熱を行った後、仕上圧延機4により仕上圧延を行う。
【0042】
また、上記反り矯正装置出側のシートバーの反り量が所定の許容範囲を超える場合には、上述したようにシートバーの逆搬送過程や正搬送過程におけるシートバーの反り矯正を行い、誘導加熱装置3に搬送する前のシートバーの反り量が所定の許容範囲内となるようにする。
【0043】
なお、シートバーが長尺で、シートバー先端部が誘導加熱装置入側に到達してもシートバー後端部が反り矯正装置よりも上流側に残る場合には、少なくとも反り矯正装置出側でのシートバー先端部の反り量が所定の許容範囲を超える場合に逆搬送過程におけるシートバー先端部の反り矯正を実施し、その後の正搬送過程においてシートバー後端部の反り矯正を必要に応じて実施すればよい。
【0044】
また、このように逆搬送過程においてシートバー先端部の反り矯正を実施した場合は、その後の正搬送過程において反り矯正装置出側でシートバーの反り量を測定し、シートバーの反り量が所定の許容範囲を超える場合には、上述したようにシートバーの逆搬送過程や正搬送過程におけるシートバーの反り矯正を行えばよい。
【0045】
上述した本実施態様例において、シートバーの反りの矯正条件(矯正ロール間の距離等)については、予め実機試験や数値解析を行って最適な矯正条件を求めておき、反り測定器により測定したシートバーの反り量に基づいて、反り矯正装置を制御するようにすればよい。
【0046】
また、反り測定装置には、公知の種々の反り装置を適用することができる。例えば、レーザ光等を利用した非接触式の反り測定装置やシートバーに当接させることにより反り量を測定する接触式の反り測定装置等が適用できる。
【0047】
本実施態様例においては、シートバーの逆搬送で行った反り矯正によりシートバー先端部の反り量を所定の許容範囲内とすることができた場合には、その後のシートバーの正搬送においてシートバー先端部の反り矯正を行わないようにした。しかし、既にシートバー先端部の反り量が所定の許容範囲内とすることができていることから、その後のシートバーの正搬送過程においてシートバー先端部の反り矯正を行ったとしてもシートバー先端部の反り量が所定の許容範囲を超える可能性は小さい。したがって、上記のその後のシートバーの正搬送過程においてシートバー先端部の反り矯正を行ってもよい。
【0048】
上記のその後のシートバーの正搬送過程において反り矯正を行わない、すなわち、シートバー先端部の最終反り矯正をシートバーの逆搬送過程で行った方が、シートバーの正搬送過程で行う反り矯正に起因するシートバー先端部の新たな反りの発生を防止できるので好ましい。
【0049】
また、本実施形態例においては、反り矯正装置入側に反り測定装置を設置し、これによる反り測定結果に基づいてシートバーの最初の正搬送過程で反り矯正を行うようにしたが、シートバーの最初の正搬送過程で反り矯正を行わずに、反り矯正装置出側に反り測定装置を設置し、反り矯正装置出側のシートバーの反り測定結果に基づいて、上述したシートバーの逆搬送過程のシートバーの反り矯正および/またはシートバーの正搬送過程のシートバーの反り矯正を行うようにしてもよい。
【0050】
また、本実施形態においては、反り矯正装置によってシートバーの先端部および後端部の反り矯正を行う場合について説明したが、反り矯正装置の入側および/または出側に形状測定装置を配し、その測定結果に基づいてシートバーの長手方向中央部について全長で任意の位置に生じる中伸び、耳波、または、シートバー全幅で一様に生じる波形状等の形状不良の矯正を上記反り矯正装置により併せて行うようにすることもできる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の熱間圧延鋼帯の製造方法によれば、特に反り矯正が困難であるシートバー先端部の反り矯正を効果的に行うことができるので、誘導加熱装置の変形・損傷を防止しつつ加熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱間圧延鋼帯の製造方法を適用する熱間圧延設備の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
1:加熱炉 2:粗圧延機
3:誘導加熱装置 4:仕上圧延機
5:反り矯正装置 51、52:矯正ロール
6、7:反り測定装置
Claims (4)
- 上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、該シートバーの反りを矯正するローラレベラ、前記シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、該シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、前記シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー先端部の反り矯正を、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程で前記ローラレベラにより行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
- 上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、該シートバーの反りを矯正するローラレベラ、前記シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、該シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、前記シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー先端部の最終の反り矯正を、シートバーを下流側から上流側へ搬送する過程で前記ローラレベラにより行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
- 前記誘導加熱装置に搬送する前のシートバー後端部の最終の反り矯正を、シートバーを上流側から下流側へ搬送する過程で前記ローラレベラにより行うことを特徴とする請求項2に記載の熱間圧延鋼帯の製造方法。
- 上流側から下流側に向かって、鋼片をシートバーに粗圧延する粗圧延機、該シートバーの反りを矯正するローラレベラ、前記シートバーの全周に近接した開口を形成して配置される誘導加熱コイルを備え、該シートバーを幅方向の全域で加熱する誘導加熱装置及び、前記シートバーに仕上圧延を行って熱間圧延鋼帯を製造する仕上圧延機を備える熱間圧延設備を用いてシートバーを経て熱間圧延鋼帯を製造する方法において、前記ローラレベラの入側におけるシートバーの反り量を測定し、前記ローラレベラの入側におけるシートバーの反り量が所定の許容範囲を超えた場合に、前記シートバーを最初に上流側から下流側へ搬送する過程で前記シートバーの反り矯正を行い、前記反り矯正装置の出側におけるシートバーの反り量を測定し、前記反り矯正装置の出側におけるシートバーの反り量が所定の許容範囲を超えた場合に、請求項1、請求項2、または請求項3の何れかに記載のシートバーの反り矯正を行うことを特徴とする熱間圧延鋼帯の製造方法。
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