JP2004165215A - 光電センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することを可能にする。
【構成】発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、発光素子10の駆動電流Iを電流値可変可能に出力する電源部40と、電源部40を制御して発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させる一方、受光素子20の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力する機能を有した制御部30と、検知信号D1、D2、D3をアナログに変換して信号αとして出力する出力回路50とを有している。
【選択図】 図1
【構成】発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、発光素子10の駆動電流Iを電流値可変可能に出力する電源部40と、電源部40を制御して発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させる一方、受光素子20の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力する機能を有した制御部30と、検知信号D1、D2、D3をアナログに変換して信号αとして出力する出力回路50とを有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光素子と受光素子とを用いて物体の有無を検知する光電センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光電センサは発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する基本構成になっている。即ち、検知領域内に物体が侵入すれば、発光素子から発せられた光が当該物体に反射して受光素子で受光され、これに伴って、受光素子から出力される信号のレベルが変化し、物体の侵入が検知される。
【0003】
検知領域については発光素子及び受光素子との位置関係や向き等により定まり、受光素子や発光素子を複数個用いると、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−168967号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、受光素子や発光素子を複数個用いた場合、装置の小型化及び低コスト化を図ることが非常に困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能な光電センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光電センサは、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する装置であって、発光素子の駆動電流を電流値可変可能に出力する電源部と、発光素子の駆動電流の大きさを変化させるために電源部を制御する制御部とを具備したことを特徴としている。
【0008】
制御部については、例えば、電源部を制御して発光素子の駆動電流の大きさを変化させる一方、受光素子の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する機能を有した構成のものがある。
【0009】
好ましくは、発光素子の駆動電流の大きさを所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成のものを用いることが望ましい。
【0010】
本発明の別の光電センサは、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する装置であって、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと互いに異なる複数の基準値とを各々比較するとともに当該比較結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する構成となっていることを特徴としている。
【0011】
本発明の別の光電センサは、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと基準値とを比較し、当該比較結果を検知信号として出力し、その後、前記基準値を変化させ、基準値変化毎に、受光素子の出力レベルと当該基準値とを比較するとともに当該比較結果を検知信号として出力する構成となっていることを特徴としている。
【0012】
好ましくは、前記基準値を所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成のものを用いることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は光電センサの構成図、図2は同センサの制御部の出力回路を示す回路図、図3は同センサの電源部の動作を示すための図であって、制御部から出力される制御信号と発光素子の駆動電流との関係を示すタイミングチャート、図4は同センサの物体検知原理を説明するための図であって、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域を示す図である。
【0014】
ここに掲げる光電センサは図4に示すように発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、単に物体の近接の有無だけでなく、その近接距離を3段階で測定することが可能になっている。ここでいう検知領域A1は、発光素子10及び受光素子20の前方であって距離L0からL1までに相当する部分をいう。同様に、検知領域A2、A3は、発光素子10及び受光素子20の前方であって距離L0からL2、距離L0からL3までに相当する各部分をいう。
【0015】
同センサは、具体的には発光素子10及び受光素子20以外に、図1に示すように発光素子10の駆動電流Iを電流値可変可能に出力する電源部40と、電源部40を制御して発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させる一方、受光素子20の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力する機能を有した制御部30と、検知信号D1、D2、D3をアナログに変換して信号αとして出力する出力回路50とを有した構成となっている。以下、各構成部の詳細について説明する。
【0016】
発光素子10及び受光素子20はここでは赤外線用の発光LED、及びフォトトランジスタ又はフォトダイオードを用いており、図4に示すように隣り合わせで配置されている。即ち、検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入すれば、発光素子10から発せられた光が当該物体に反射して発光素子20で受光され、受光素子20から出力される電圧のレベルが増加して変化するようになっている。
【0017】
電源部40は制御部30から出力された制御信号OUT1、2、3に応じて動作する3つの定電流回路が並列接続された回路となっていて、図3に示すように制御信号OUT1、2、3がHレベルであるときには、駆動電流Iの大きさがI1、I2、I2に変化するようになっている。
【0018】
発光素子10に流れる駆動電流Iの大きさがI1であるときには、受光素子20により検知領域A1内の物体の有無を検知することが可能である。同様に、発光素子10に流れる駆動電流Iの大きさがI2、I3であるときには、受光素子20により検知領域A2、A3内の物体の有無を検知することが可能である。これは発光素子10の光強度が駆動電流の大きさに比例して大きくなるという発光素子の特性に基づいている。
【0019】
制御部30は受光素子20の出力電圧が所定値以上であったときには検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したと判定する判定部31と、判定部31の判定結果に基づいて検知信号D1、D2、D3を出力する出力部32と、電源部40を制御するために制御信号OUT1、2、3を図3に示すパターンで繰り返し出力する発光制御部33とを有した構成となっている。
【0020】
ここでは制御部30としてマイコンを用いており、内蔵メモリに予め記録されたプログラムがCPUにより実行されることにより判定部31及び発光制御部33としての機能を発揮するようになっている。同プログラムの内容については後述する。
【0021】
受光素子20の出力電圧はマイコンのアナログ入力ポートを通じて入力されている。出力部32はマイコンのI/Oに相当する部分であり、図2(A)又は(B)に示す構成となっている。図2(A)に示すものはN−ch出力用、図2(B)に示すものはP−ch出力用である。いずれの回路についてもトランジスタQ1、Q2、Q3がオンすると、検知信号D1、D2、D3を出力するようになっている。
【0022】
出力回路50は図2(A)に示すように抵抗r1と抵抗r2、r3、r4(r2<r3<r4)との分圧抵抗回路であり、検知信号D1、D2、D3に応じて分圧比が変化し、その分圧電圧が信号αとして出力するようになっている。図2(B)に示す回路も同様であって、抵抗r1’と抵抗r2’、r3’、r4’(r4’<r3’<r2’)との分圧抵抗回路であり、検知信号D1、D2、D3に応じて分圧比が変化し、その分圧電圧が信号αとして出力するようになっている。
【0023】
以上のように構成された光電センサの動作及び物体検知原理について説明し、併せて制御部30にて処理されるプログラムの内容について説明する。
【0024】
まず、図外のスイッチがオンにされると、制御部30は図2に示すように制御信号OUT1、2、3を順次出力する。すると、電源部40から出力される駆動電流Iの大きさが図2に示すようにI1、I2、I3へと順次的に大きくなり、これに伴って発光素子10の光強度が3段階に大きくなる。これは、発光素子10の発光領域が実質的に3段階に拡大することを意味している。
【0025】
制御部30は制御信号OUT1を出力している期間に受光素子20の出力電圧を入力し、同電圧が所定値以上であったときには検知領域A1内に物体が侵入したとして検知信号D1をアクティブにし、Hレベルの検知信号D1を出力する。同様に、制御信号OUT2,OUT2を出力している期間に受光素子20の出力電圧を入力し、同電圧が所定値以上であったときには検知領域A2、A3内に物体が侵入したとして検知信号D2、D3をアクティブにし、Hレベルの検知信号D2、D3を出力する。すると、制御信号OUT1、2、3からなるデジタル値が出力回路50によりアナログ値に変換され、出力回路50からアナログの信号αとして出力される。
【0026】
制御部30においては上記した処理が繰り返し行われる。即ち、発光素子10の光強度は3段階に順次大きくされた後、元に戻され、再び3段階に順次大きくされ、このようなパターンが繰り返し行われる。その間に、受光素子20の出力電圧に基づいて検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが順次判定され、その判定結果がデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力される。そして出力回路50により検知信号D1、D2、D3がアナログの信号αに変換されて出力される。
【0027】
このように同センサから出力される信号αの電圧レベルにより検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判る。具体的には、物体が同センサに向かって近接すると、検知信号D1、D2、D3が順番にアクティブに変化していき、これに伴って信号αの電圧レベルが大きくなる。よって、信号αの電圧レベルを見れば、物体の近接距離を3段階で判ることになる。
【0028】
以上のように構成された光電センサによる場合、従来例による場合とは異なり、受光素子20や発光素子10を複数個用いることなく、物体の有無を検知領域A1、A2、A3にわたって検知することが可能になる。発光素子10及び受光素子20の個数を増加させる必要がないという点で、センサの小型化及び低コスト化を図ることができる。また、本実施形態においては、外部信号の入力が不要であるだけでなく、アナログ出力形式になっているので、周辺回路の構成が単純になり、この点でもセンサ小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0029】
上記した光電センサを以下のように設計変更してもかまわない。例えば、制御部30においてマイコンのアナログ出力ポートを利用して検知信号D1、D2、D3を直接にアナログの信号αを出力するようにする。また、受光素子20の出力をそのまま外部出力し、制御部30において、発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させるために電源部40を制御するだけの機能に止めるようにする。この場合、発光素子10の駆動電流Iの大きさを所定のパターンで繰り返し変化させたり、外部信号の入力に応じて電源部40を制御するようにすると良い。さらに、デジタルの検知信号D1、D2、D3をアナログに変換することなく直接にパラレルで出力したり、マイコンを用いることなくハードウエアにより同一の機能を実現するようにしても良い。特に、発光素子及び受光素子については、赤外線用発光LEDとリモコン用の受光ICを使用することが可能である。即ち、赤外線用発光LEDから発せられた一定波長の搬送波(バースト波)が物体に反射し、リモコン用の受光ICにより受光され、リモコン用の受光ICにより一定波長の搬送波が検出されると、検知領域に物体が有るとして信号を出力する形態をとっても良い。この場合、同信号を制御部に入力して上記と同様の処理を行ってデジタル又はアナログで出力したり又は直接出力するようにすると良い。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について主として図5及び図6を参照して説明する。図5は光電センサの検知回路の回路図、図6は同検知回路の動作を説明するための図であって、受光素子の出力段に接続されたバッファアンプの出力電圧波形を示す図である。なお、第1の実施の形態と同一の構成部分について同一の部品番号を付して表すものとする。
【0031】
ここに掲げる光電センサは図4に示すように発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、単に物体の近接の有無だけでなく、その近接距離を3段階で測定することが可能になっている。第1の実施の形態と大きく異なるのは、電源部40に相当するものがなく、発光素子10に流す駆動電流Iが一定にされており、制御部30の代わりに図6に示すような検知回路60が用いられている点である。なお、図6においては発光素子10及び駆動電流Iを生成する駆動回路等が図示省略されている。
【0032】
同センサは、発光素子10を発光させる一方、受光素子20の出力レベルと互いに異なる3つの基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 (Vth1 <Vth2 <Vth3 ) とを各々比較するとともに当該比較結果をデジタルの検知信号D1’ 、D1’ 、D3’ として出力する構成となっている。発光素子10を発光させるには駆動電流Iを供給する必要があるが、その大きさは発光素子10から発した光が検知領域A3の全てに到達し得る値(I3)に設定されている。受光素子20の出力に基づいて検知信号D1’ 、D1’ 、D3’ を生成するのが検知回路60である。
【0033】
検知回路60は受光素子20の出力を増幅するバァファアンプ61と、抵抗R1〜抵抗R4の分圧抵抗回路であって基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を生成する基準電圧発生回路65と、バッファアンプ61の出力電圧vと基準値Vth1 、Vth2 、Vth2 とを大小比較し、その比較結果を検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ として出力するコンパレータ62、63、64とを有した構成となっている。
【0034】
以上のように構成された光電センサの動作及び物体検知原理を説明する。まず、図外のスイッチがオンにされると、発光素子10に駆動電流Iが供給され、発光素子10から一定強度の光が発せられる。物体が同センサに近接する方向に検知領域A3、A2、A1内に順次侵入すると、図6に示すように受光素子20の出力レベルが上昇する。これは、物体と発光素子10及び受光素子20との間の距離に反比例して発光素子20で受光される反射光の強度が上昇するからである。これに伴って、バッファアンプ61の出力電圧vが基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を順次超えると、これに伴って検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ が順次アクティブ、ここではHレベルとなる。逆に言うと、物体が検知領域A3、A2、A1内に順次侵入した時点で、検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ が順次アクティブとなるように、基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 の大きさが設定されている。
【0035】
このように同センサから出力される検知信号D1’ 、D2’ 、D3’ のデジタル値により検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判り、物体の近接距離が3段階で判ることになる。即ち、受光素子20や発光素子10を複数個用いることなく、物体の有無を検知領域A1、A2、A3にわたって検知することが可能になり、第1の実施の形態と同様のメリットを奏する。特に、第1の実施の形態とは異なる電源部40や制御部30が不要であるので、センサの小型化及び低コスト化を一層図ることが可能になる。
【0036】
上記した光電センサを以下のように設計変更してもかまわない。例えば、検知回路60の後段にD/A変換回路を設けて、アナログ出力形式にする。また、検知回路60においてコンパレータを一つとし、基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を所定のパターンで繰り返し変化させる。即ち、発光素子10を発光させる一方、受光素子20の出力レベルと基準値とを比較し、当該比較結果を検知信号として出力し、その後、基準値を変化させ、基準値変化毎に、受光素子20の出力レベルと基準値とを比較するとともに当該比較結果を検知信号として出力する構成にしてもかまわない。このような検知信号であっても基準値を変化させるタイミングさえ把握すれば、検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判り、物体の近接距離が3段階で判ることになる。特に、発光素子及び受光素子については、赤外線用発光LEDとリモコン用の受光ICを使用することが可能である。即ち、赤外線用発光LEDから発せられた一定波長の搬送波(バースト波)が物体に反射し、リモコン用の受光ICにより受光され、リモコン用の受光ICにより一定波長の搬送波が検出され、且つその受光強度が複数の基準値のうちの一つの基準値以上であったときには、当該基準値に対応する検知領域に物体が有るとして信号をデジタル又はアナログで出力する形態をとっても良い。
【0037】
なお、本発明に係る光電センサは上記実施の形態に限定されず、例えば、検知領域については3つに限定されず、複数であれば良く、発光素子及び受光素子の種類、配置方法等についても適宜設計変更すれば良い。
【0038】
【発明の効果】
以上、本発明の請求項1又は2に係る光電センサによる場合、発光素子の駆動電流の変化を通じて発光素子の発光領域が実質的に拡大/縮小する構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になる。発光素子及び受光素子の個数を増加させる必要がないという点で、装置の小型化及び低コスト化を図る上でメリットがある。
【0039】
本発明の請求項3に係る光電センサによる場合、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知するに当たり外部信号の入力が不要な構成となっているので、周辺回路の構成が単純になり、この点で装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能になる。
【0040】
本発明の請求項4に係る光電センサによる場合、検知すべき物体と発光素子及び受光素子との間の距離に反比例して発光素子の出力レベルが低下することを利用したもので、受光素子の出力レベルに基づいて物体の有無を判定しているが、その判定レベルの基準となる基準値が互いに異なる複数の値にされた構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になり、請求項1及び2の場合と同様のメリットがある。また、その検知結果がデジタル又はアナログの検知信号として一度に出力されるので、検知の高速応答という点でもメリットがある。
【0041】
本発明の請求項5に係る光電センサによる場合、検知すべき物体と発光素子及び受光素子との間の距離に反比例して発光素子で受光される反射波の光強度が低下することを利用したもので、受光素子の出力レベルに基づいて物体の有無を判定するものの、その判定レベルの基準となる基準値を変化させる構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になり、請求項1及び2の場合と同様のメリットがある。
【0042】
本発明の請求項6に係る光電センサによる場合、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知するに当たり外部信号の入力が不要な構成となっているので、請求項3と同様のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための光電センサの構成図である。
【図2】同センサの制御部の出力回路を示す回路図である。
【図3】同センサの電源部の動作を示すための図であって、制御部から出力される制御信号と発光素子の駆動電流との関係を示すタイミングチャートである。
【図4】同センサの物体検知原理を説明するための図であって、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を説明するための光電センサの検知回路の回路図である。
【図6】同判定部の動作を説明するための図であって、受光素子の出力段に接続されたバッファアンプの出力電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
10 発光素子
20 受光素子
30 制御部
40 電源部
50 出力回路
I 駆動電流
A1、A2、A3 検知領域
【発明の属する技術分野】
本発明は発光素子と受光素子とを用いて物体の有無を検知する光電センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光電センサは発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する基本構成になっている。即ち、検知領域内に物体が侵入すれば、発光素子から発せられた光が当該物体に反射して受光素子で受光され、これに伴って、受光素子から出力される信号のレベルが変化し、物体の侵入が検知される。
【0003】
検知領域については発光素子及び受光素子との位置関係や向き等により定まり、受光素子や発光素子を複数個用いると、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−168967号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、受光素子や発光素子を複数個用いた場合、装置の小型化及び低コスト化を図ることが非常に困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能な光電センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光電センサは、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する装置であって、発光素子の駆動電流を電流値可変可能に出力する電源部と、発光素子の駆動電流の大きさを変化させるために電源部を制御する制御部とを具備したことを特徴としている。
【0008】
制御部については、例えば、電源部を制御して発光素子の駆動電流の大きさを変化させる一方、受光素子の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する機能を有した構成のものがある。
【0009】
好ましくは、発光素子の駆動電流の大きさを所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成のものを用いることが望ましい。
【0010】
本発明の別の光電センサは、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する装置であって、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと互いに異なる複数の基準値とを各々比較するとともに当該比較結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する構成となっていることを特徴としている。
【0011】
本発明の別の光電センサは、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと基準値とを比較し、当該比較結果を検知信号として出力し、その後、前記基準値を変化させ、基準値変化毎に、受光素子の出力レベルと当該基準値とを比較するとともに当該比較結果を検知信号として出力する構成となっていることを特徴としている。
【0012】
好ましくは、前記基準値を所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成のものを用いることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は光電センサの構成図、図2は同センサの制御部の出力回路を示す回路図、図3は同センサの電源部の動作を示すための図であって、制御部から出力される制御信号と発光素子の駆動電流との関係を示すタイミングチャート、図4は同センサの物体検知原理を説明するための図であって、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域を示す図である。
【0014】
ここに掲げる光電センサは図4に示すように発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、単に物体の近接の有無だけでなく、その近接距離を3段階で測定することが可能になっている。ここでいう検知領域A1は、発光素子10及び受光素子20の前方であって距離L0からL1までに相当する部分をいう。同様に、検知領域A2、A3は、発光素子10及び受光素子20の前方であって距離L0からL2、距離L0からL3までに相当する各部分をいう。
【0015】
同センサは、具体的には発光素子10及び受光素子20以外に、図1に示すように発光素子10の駆動電流Iを電流値可変可能に出力する電源部40と、電源部40を制御して発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させる一方、受光素子20の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力する機能を有した制御部30と、検知信号D1、D2、D3をアナログに変換して信号αとして出力する出力回路50とを有した構成となっている。以下、各構成部の詳細について説明する。
【0016】
発光素子10及び受光素子20はここでは赤外線用の発光LED、及びフォトトランジスタ又はフォトダイオードを用いており、図4に示すように隣り合わせで配置されている。即ち、検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入すれば、発光素子10から発せられた光が当該物体に反射して発光素子20で受光され、受光素子20から出力される電圧のレベルが増加して変化するようになっている。
【0017】
電源部40は制御部30から出力された制御信号OUT1、2、3に応じて動作する3つの定電流回路が並列接続された回路となっていて、図3に示すように制御信号OUT1、2、3がHレベルであるときには、駆動電流Iの大きさがI1、I2、I2に変化するようになっている。
【0018】
発光素子10に流れる駆動電流Iの大きさがI1であるときには、受光素子20により検知領域A1内の物体の有無を検知することが可能である。同様に、発光素子10に流れる駆動電流Iの大きさがI2、I3であるときには、受光素子20により検知領域A2、A3内の物体の有無を検知することが可能である。これは発光素子10の光強度が駆動電流の大きさに比例して大きくなるという発光素子の特性に基づいている。
【0019】
制御部30は受光素子20の出力電圧が所定値以上であったときには検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したと判定する判定部31と、判定部31の判定結果に基づいて検知信号D1、D2、D3を出力する出力部32と、電源部40を制御するために制御信号OUT1、2、3を図3に示すパターンで繰り返し出力する発光制御部33とを有した構成となっている。
【0020】
ここでは制御部30としてマイコンを用いており、内蔵メモリに予め記録されたプログラムがCPUにより実行されることにより判定部31及び発光制御部33としての機能を発揮するようになっている。同プログラムの内容については後述する。
【0021】
受光素子20の出力電圧はマイコンのアナログ入力ポートを通じて入力されている。出力部32はマイコンのI/Oに相当する部分であり、図2(A)又は(B)に示す構成となっている。図2(A)に示すものはN−ch出力用、図2(B)に示すものはP−ch出力用である。いずれの回路についてもトランジスタQ1、Q2、Q3がオンすると、検知信号D1、D2、D3を出力するようになっている。
【0022】
出力回路50は図2(A)に示すように抵抗r1と抵抗r2、r3、r4(r2<r3<r4)との分圧抵抗回路であり、検知信号D1、D2、D3に応じて分圧比が変化し、その分圧電圧が信号αとして出力するようになっている。図2(B)に示す回路も同様であって、抵抗r1’と抵抗r2’、r3’、r4’(r4’<r3’<r2’)との分圧抵抗回路であり、検知信号D1、D2、D3に応じて分圧比が変化し、その分圧電圧が信号αとして出力するようになっている。
【0023】
以上のように構成された光電センサの動作及び物体検知原理について説明し、併せて制御部30にて処理されるプログラムの内容について説明する。
【0024】
まず、図外のスイッチがオンにされると、制御部30は図2に示すように制御信号OUT1、2、3を順次出力する。すると、電源部40から出力される駆動電流Iの大きさが図2に示すようにI1、I2、I3へと順次的に大きくなり、これに伴って発光素子10の光強度が3段階に大きくなる。これは、発光素子10の発光領域が実質的に3段階に拡大することを意味している。
【0025】
制御部30は制御信号OUT1を出力している期間に受光素子20の出力電圧を入力し、同電圧が所定値以上であったときには検知領域A1内に物体が侵入したとして検知信号D1をアクティブにし、Hレベルの検知信号D1を出力する。同様に、制御信号OUT2,OUT2を出力している期間に受光素子20の出力電圧を入力し、同電圧が所定値以上であったときには検知領域A2、A3内に物体が侵入したとして検知信号D2、D3をアクティブにし、Hレベルの検知信号D2、D3を出力する。すると、制御信号OUT1、2、3からなるデジタル値が出力回路50によりアナログ値に変換され、出力回路50からアナログの信号αとして出力される。
【0026】
制御部30においては上記した処理が繰り返し行われる。即ち、発光素子10の光強度は3段階に順次大きくされた後、元に戻され、再び3段階に順次大きくされ、このようなパターンが繰り返し行われる。その間に、受光素子20の出力電圧に基づいて検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが順次判定され、その判定結果がデジタルの検知信号D1、D2、D3として出力される。そして出力回路50により検知信号D1、D2、D3がアナログの信号αに変換されて出力される。
【0027】
このように同センサから出力される信号αの電圧レベルにより検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判る。具体的には、物体が同センサに向かって近接すると、検知信号D1、D2、D3が順番にアクティブに変化していき、これに伴って信号αの電圧レベルが大きくなる。よって、信号αの電圧レベルを見れば、物体の近接距離を3段階で判ることになる。
【0028】
以上のように構成された光電センサによる場合、従来例による場合とは異なり、受光素子20や発光素子10を複数個用いることなく、物体の有無を検知領域A1、A2、A3にわたって検知することが可能になる。発光素子10及び受光素子20の個数を増加させる必要がないという点で、センサの小型化及び低コスト化を図ることができる。また、本実施形態においては、外部信号の入力が不要であるだけでなく、アナログ出力形式になっているので、周辺回路の構成が単純になり、この点でもセンサ小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0029】
上記した光電センサを以下のように設計変更してもかまわない。例えば、制御部30においてマイコンのアナログ出力ポートを利用して検知信号D1、D2、D3を直接にアナログの信号αを出力するようにする。また、受光素子20の出力をそのまま外部出力し、制御部30において、発光素子10の駆動電流Iの大きさを変化させるために電源部40を制御するだけの機能に止めるようにする。この場合、発光素子10の駆動電流Iの大きさを所定のパターンで繰り返し変化させたり、外部信号の入力に応じて電源部40を制御するようにすると良い。さらに、デジタルの検知信号D1、D2、D3をアナログに変換することなく直接にパラレルで出力したり、マイコンを用いることなくハードウエアにより同一の機能を実現するようにしても良い。特に、発光素子及び受光素子については、赤外線用発光LEDとリモコン用の受光ICを使用することが可能である。即ち、赤外線用発光LEDから発せられた一定波長の搬送波(バースト波)が物体に反射し、リモコン用の受光ICにより受光され、リモコン用の受光ICにより一定波長の搬送波が検出されると、検知領域に物体が有るとして信号を出力する形態をとっても良い。この場合、同信号を制御部に入力して上記と同様の処理を行ってデジタル又はアナログで出力したり又は直接出力するようにすると良い。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について主として図5及び図6を参照して説明する。図5は光電センサの検知回路の回路図、図6は同検知回路の動作を説明するための図であって、受光素子の出力段に接続されたバッファアンプの出力電圧波形を示す図である。なお、第1の実施の形態と同一の構成部分について同一の部品番号を付して表すものとする。
【0031】
ここに掲げる光電センサは図4に示すように発光素子10の発光領域と受光素子20の受光領域とが重なった検知領域A1、A2、A3内の物体の有無を検知するセンサであって、単に物体の近接の有無だけでなく、その近接距離を3段階で測定することが可能になっている。第1の実施の形態と大きく異なるのは、電源部40に相当するものがなく、発光素子10に流す駆動電流Iが一定にされており、制御部30の代わりに図6に示すような検知回路60が用いられている点である。なお、図6においては発光素子10及び駆動電流Iを生成する駆動回路等が図示省略されている。
【0032】
同センサは、発光素子10を発光させる一方、受光素子20の出力レベルと互いに異なる3つの基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 (Vth1 <Vth2 <Vth3 ) とを各々比較するとともに当該比較結果をデジタルの検知信号D1’ 、D1’ 、D3’ として出力する構成となっている。発光素子10を発光させるには駆動電流Iを供給する必要があるが、その大きさは発光素子10から発した光が検知領域A3の全てに到達し得る値(I3)に設定されている。受光素子20の出力に基づいて検知信号D1’ 、D1’ 、D3’ を生成するのが検知回路60である。
【0033】
検知回路60は受光素子20の出力を増幅するバァファアンプ61と、抵抗R1〜抵抗R4の分圧抵抗回路であって基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を生成する基準電圧発生回路65と、バッファアンプ61の出力電圧vと基準値Vth1 、Vth2 、Vth2 とを大小比較し、その比較結果を検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ として出力するコンパレータ62、63、64とを有した構成となっている。
【0034】
以上のように構成された光電センサの動作及び物体検知原理を説明する。まず、図外のスイッチがオンにされると、発光素子10に駆動電流Iが供給され、発光素子10から一定強度の光が発せられる。物体が同センサに近接する方向に検知領域A3、A2、A1内に順次侵入すると、図6に示すように受光素子20の出力レベルが上昇する。これは、物体と発光素子10及び受光素子20との間の距離に反比例して発光素子20で受光される反射光の強度が上昇するからである。これに伴って、バッファアンプ61の出力電圧vが基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を順次超えると、これに伴って検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ が順次アクティブ、ここではHレベルとなる。逆に言うと、物体が検知領域A3、A2、A1内に順次侵入した時点で、検知信号D3’ 、D2’ 、D1’ が順次アクティブとなるように、基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 の大きさが設定されている。
【0035】
このように同センサから出力される検知信号D1’ 、D2’ 、D3’ のデジタル値により検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判り、物体の近接距離が3段階で判ることになる。即ち、受光素子20や発光素子10を複数個用いることなく、物体の有無を検知領域A1、A2、A3にわたって検知することが可能になり、第1の実施の形態と同様のメリットを奏する。特に、第1の実施の形態とは異なる電源部40や制御部30が不要であるので、センサの小型化及び低コスト化を一層図ることが可能になる。
【0036】
上記した光電センサを以下のように設計変更してもかまわない。例えば、検知回路60の後段にD/A変換回路を設けて、アナログ出力形式にする。また、検知回路60においてコンパレータを一つとし、基準値Vth1 、Vth2 、Vth3 を所定のパターンで繰り返し変化させる。即ち、発光素子10を発光させる一方、受光素子20の出力レベルと基準値とを比較し、当該比較結果を検知信号として出力し、その後、基準値を変化させ、基準値変化毎に、受光素子20の出力レベルと基準値とを比較するとともに当該比較結果を検知信号として出力する構成にしてもかまわない。このような検知信号であっても基準値を変化させるタイミングさえ把握すれば、検知領域A1、A2、A3内に物体が侵入したか否かが判り、物体の近接距離が3段階で判ることになる。特に、発光素子及び受光素子については、赤外線用発光LEDとリモコン用の受光ICを使用することが可能である。即ち、赤外線用発光LEDから発せられた一定波長の搬送波(バースト波)が物体に反射し、リモコン用の受光ICにより受光され、リモコン用の受光ICにより一定波長の搬送波が検出され、且つその受光強度が複数の基準値のうちの一つの基準値以上であったときには、当該基準値に対応する検知領域に物体が有るとして信号をデジタル又はアナログで出力する形態をとっても良い。
【0037】
なお、本発明に係る光電センサは上記実施の形態に限定されず、例えば、検知領域については3つに限定されず、複数であれば良く、発光素子及び受光素子の種類、配置方法等についても適宜設計変更すれば良い。
【0038】
【発明の効果】
以上、本発明の請求項1又は2に係る光電センサによる場合、発光素子の駆動電流の変化を通じて発光素子の発光領域が実質的に拡大/縮小する構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になる。発光素子及び受光素子の個数を増加させる必要がないという点で、装置の小型化及び低コスト化を図る上でメリットがある。
【0039】
本発明の請求項3に係る光電センサによる場合、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知するに当たり外部信号の入力が不要な構成となっているので、周辺回路の構成が単純になり、この点で装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能になる。
【0040】
本発明の請求項4に係る光電センサによる場合、検知すべき物体と発光素子及び受光素子との間の距離に反比例して発光素子の出力レベルが低下することを利用したもので、受光素子の出力レベルに基づいて物体の有無を判定しているが、その判定レベルの基準となる基準値が互いに異なる複数の値にされた構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になり、請求項1及び2の場合と同様のメリットがある。また、その検知結果がデジタル又はアナログの検知信号として一度に出力されるので、検知の高速応答という点でもメリットがある。
【0041】
本発明の請求項5に係る光電センサによる場合、検知すべき物体と発光素子及び受光素子との間の距離に反比例して発光素子で受光される反射波の光強度が低下することを利用したもので、受光素子の出力レベルに基づいて物体の有無を判定するものの、その判定レベルの基準となる基準値を変化させる構成となっているので、従来例による場合とは異なり、受光素子や発光素子を複数個用いることなく、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知することが可能になり、請求項1及び2の場合と同様のメリットがある。
【0042】
本発明の請求項6に係る光電センサによる場合、物体の有無を複数の検知領域にわたって検知するに当たり外部信号の入力が不要な構成となっているので、請求項3と同様のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための光電センサの構成図である。
【図2】同センサの制御部の出力回路を示す回路図である。
【図3】同センサの電源部の動作を示すための図であって、制御部から出力される制御信号と発光素子の駆動電流との関係を示すタイミングチャートである。
【図4】同センサの物体検知原理を説明するための図であって、発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を説明するための光電センサの検知回路の回路図である。
【図6】同判定部の動作を説明するための図であって、受光素子の出力段に接続されたバッファアンプの出力電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
10 発光素子
20 受光素子
30 制御部
40 電源部
50 出力回路
I 駆動電流
A1、A2、A3 検知領域
Claims (6)
- 発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する光電センサにおいて、発光素子の駆動電流を電流値可変可能に出力する電源部と、発光素子の駆動電流の大きさを変化させるために電源部を制御する制御部とを具備したことを特徴とする光電センサ。
- 請求項1記載の光電センサにおいて、前記制御部は、電源部を制御して発光素子の駆動電流の大きさを変化させる一方、受光素子の出力に基づいて物体の有無を判定し、当該判定結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する機能を有した構成となっていることを特徴とする光電センサ。
- 請求項1又は2記載の光電センサにおいて、前記制御部は、発光素子の駆動電流の大きさを所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成となっていることを特徴とする光電センサ。
- 発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する光電センサにおいて、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと互いに異なる複数の基準値とを各々比較するとともに当該比較結果をデジタル又はアナログの検知信号として出力する構成となっていることを特徴とする光電センサ。
- 発光素子の発光領域と受光素子の受光領域とが重なった検知領域内の物体の有無を検知する光電センサにおいて、発光素子を発光させる一方、受光素子の出力レベルと基準値とを比較し、当該比較結果を検知信号として出力し、その後、前記基準値を変化させ、基準値変化毎に、受光素子の出力レベルと当該基準値とを比較するとともに当該比較結果を検知信号として出力する構成となっていることを特徴とする光電センサ。
- 請求項5記載の光電センサにおいて、前記基準値を所定のパターンで繰り返し変化させる機能を有した構成となっていることを特徴とする光電センサ。
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