JP3925852B2 - 防犯センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焦電素子等の受動型赤外線検出素子(以下、PIR素子という)を用いた防犯センサに係り、特に、妨害物によりマスキングされた場合に、このような妨害物を検知する機能を備えた防犯センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
PIR素子を用いた防犯センサは、周知のように、PIR素子が、検知エリア内の人体から放射される熱線(遠赤外線)を受けて、人体と周囲温度の差に基づいて人体を検知するように構成されている。
【0003】
ところで、この種の防犯センサでは、防犯センサの前面に紙テープを貼り付けたり、白い塗料をスプレーして塗布する等、熱線を遮断して防犯センサが人体を検知できないような妨害行為がなされることがある。このような妨害行為はマスキングと称されている。
【0004】
上記のようなマスキングに対して、防犯センサをマスキングしている妨害物の有無を検知する機能を防犯センサに備えることが提案されている。
例えば、特開平2−287278号公報では、防犯センサ内に、赤外線または可視光を投光する発光素子と、その反射光を受光する受光素子を設け、カバーの内面からの反射光に、カバーの外側の妨害物からの反射光が加わって受光素子への入射光量が増加するのを検出することで、カバーの外側に妨害物があることを検出するようにしている。
【0005】
また、特開平11−96467号公報では、要するに、PIR素子と、その検知エリアを設定する光学系とがカバーで覆われた防犯センサにおいて、検知エリアの外方に、カバーを通して第1の検知用光線を投光し、この検知用光線の妨害物からの反射光を受光して第1のしきい値と比較して妨害物を検知する第1の妨害物検知手段と、前記カバー内の迷光のみを受光し、第2のしきい値と比較して妨害物を検知する第2の妨害物検知手段の2つの妨害物検知手段を備えている。
【0006】
以上のように、マスキングされた場合に妨害物を検知するための構成は提案されているのであるが、何れにしても、妨害物の有無の検知は、マスキングされた場合の受光素子の出力と、マスキングされていない場合の受光素子の出力との差に基づいて行っている。
【0007】
そのような妨害物を検知する機能を備えた防犯センサの従来の回路のブロック構成の例を図7に示す。
1は熱線を放射する人体を検知する受動型赤外線センサ部(以下、PIRセンサ部と称す)であり、PIR素子2と、信号処理回路3で構成されている。信号処理回路3は、PIR素子2の出力信号を増幅し、閾値との比較を行って、信号が閾値以上である場合に人体を検知したことを示す検知信号を出力するものである。
制御回路20は、CPU及びその周辺回路で構成され、信号処理回路3から前記検知信号を受けると、人体を検知したことを示す発報信号をコントロールパネル等の警備の処理を行う装置(図示せず。以下、警備処理装置と称する)に出力する。このような構成及び動作のPIRセンサ部はPIR素子を用いた防犯センサでは周知である。
【0008】
この防犯センサは、PIRセンサ部1の他に、マスキングされた場合に妨害物を検知するための妨害物検知部10を備えている。妨害物検知部10は、所定の波長の光を発光する発光素子11、駆動回路12、パルス発生回路13、発光素子14から発光された光を受光する受光素子14、電流/電圧変換回路(以下、I/V変換回路と記す)15、増幅回路16、ゲート回路17、A/D変換回路18で構成されている。
【0009】
ここで、発光素子11から発光される光は、受動型赤外線センサ部の動作に影響を与えないように、PIR素子2の感度域外の光とする必要がある。従って、発光素子11としては、PIR素子2の感度域外の光を発光するものであればどのような光を発光するものでもよいが、ここでは発光素子11は近赤外線を発光するものとする。従って、ここでは受光素子14は近赤外線を受光するものとする。
【0010】
そして、発光素子11及び受光素子14は上記公開公報に示されていると同様に、防犯センサのカバーの内部の所定の箇所に設けられている。この発光素子11及び受光素子14は、妨害物が置かれたとき、その妨害物からの反射光を良好に受光できるように配置されることは当然である。
【0011】
また、駆動回路12、パルス発生回路13、I/V変換回路15、増幅回路16、ゲート回路17及びA/D変換回路18の各回路は、防犯センサの内部に設けられる回路基板に搭載されている。
【0012】
制御回路20はパルス発生回路13に対して、所定の周期のタイミングパルスを出力している。パルス発生回路13は、このタイミングパルスに基づいて、所定のパルス幅を有するパルス信号を発生する。このパルス信号は駆動回路12とゲート回路17に入力される。駆動回路12はパルス発生回路13から入力されるパルス信号に基づいて発光素子11を発光させる駆動パルス信号を生成して発光素子11に出力する。これによって、発光素子11からパルス状の近赤外線がタイミングパルスの周期で投光される。なお、発光素子11としては、通常、近赤外線を発光する発光ダイオードが用いられている。
【0013】
これらの発光素子11、駆動回路12及びパルス発生回路13は、所定の波長の光、ここでは近赤外線を、所定の周期で投光する投光手段を構成している。
【0014】
図8(a)、(b)はこのような防犯センサの概略の平面図であり、カバー40の内部には、人体の検知エリアを定めるための光学系41、発光素子11、受光素子14が収容されている。光学系41は通常反射鏡で形成されている。なお、図8においてはPIR素子1、及び図7に示す回路を搭載する回路基板等は図示を省略している。
【0015】
そして、上述したようにして発光素子11から投光した近赤外線の一部は図8(a)のAで示すように、カバー40を透過するが、残りの近赤外線はカバー40の内面で反射し、その反射光の一部は図中Bで示すように受光素子14に入射する。これが迷光であり、防犯センサがマスキングされていない場合は図8(a)に示すように迷光が受光素子14に入射している。
【0016】
本明細書では、図8(a)に示すようにマスキングされていない状態を通常状態と称することにする。
【0017】
これに対して、図8(b)に示すように妨害物50によってマスキングされた場合には、カバー40を透過した近赤外線は妨害物50で反射し、その反射光の一部は、図中Cで示すように、再びカバー40を透過して受光素子14に入射する。このように、発光素子11から投光し、妨害物50で反射して受光素子14に入射する近赤外線を本明細書では妨害物反射光と称することにする。
従って、マスキングされた場合には迷光と妨害物反射光が受光素子14に入射する。
【0018】
さて、再び図7に戻って、妨害物検知部10の説明を続ける。
受光素子14は、投光手段の発光素子11から発光された光に感度を有する素子、ここでは近赤外線に感度を有する素子であり、通常、フォトダイオードや、フォトトランジスタで構成される。このような受光素子14の出力は電流で現れるので、電圧に変換するのが通常である。図7のI/V変換回路15はそのためのものである。なお、I/V変換回路15は単にI/V変換を行うだけではなく、反転増幅機能あるいは非反転増幅機能をも有しているのが通常である。ここでもI/V変換回路15は反転増幅機能あるいは非反転増幅機能を有するものとし、便宜的に、発光素子11から近赤外線が投光されたときのI/V変換回路15の出力は正のパルスであるとする。
【0019】
I/V変換回路15の出力信号は増幅回路16で増幅される。I/V変換回路15と増幅回路16の結合は交流結合でも、直流結合でもよいが、交流結合とするのがよい。なぜなら、制御回路20においてマスキングされたことを確実に検知するためには、通常状態の場合とマスキングされた場合とで信号の電圧差が大きいことが望まれ、そのためには増幅回路16の利得を大きくすることが考えられるが、後述するように、防犯センサの内部電源電圧は 5V程度であり、I/V変換回路15の出力電圧は 2V程度となる場合もあり、また、増幅回路16としては通常は汎用の演算増幅器が用いられ、そのような汎用の演算増幅器の最大出力電圧は電源電圧より略 1.5V程度低いところにあることを考慮すると、I/V変換回路15と増幅回路16を交流結合とした場合の方が直流結合とした場合よりも増幅回路16の利得を大きくとることができるからである。
【0020】
また、増幅回路16は反転増幅回路でもよく、非反転増幅回路でもよいが、ここでは理解を容易にするために、便宜的に非反転増幅回路であるとする。
【0021】
増幅回路16の出力はゲート回路17に入力される。ゲート回路17にはパルス発生回路13で生成された駆動パルス信号が供給されており、ゲート回路17は駆動パルス信号がある時のみ閉路して、増幅回路16から出力された信号を通過させる。これにより、増幅回路16の出力信号は、発光素子11が近赤外線を投光している期間のみゲート回路17を通過することになり、近赤外線が投光されない期間の不要なノイズ成分を除去することができる。このような手段はノイズ除去手段の一つとして周知の手段である。なお、増幅回路16とゲート回路17の結合は直流結合とする。また、図7ではゲート回路17は増幅回路16の後段に配置しているが、I/V変換回路15と増幅回路16の間に設けてもよいものである。
【0022】
ゲート回路17を通過した信号は、A/D変換回路18でデジタル値に変換されて制御回路20に入力される。なお、A/D変換回路18はサンプル/ホールド回路も含んでいるものとする。
【0023】
制御回路20は、A/D変換回路18からのデジタル値を、予め設定されている閾値と比較する。この閾値は、通常状態における増幅回路16の出力電圧より高い値であって、且つカバー40から所定の距離の範囲内に妨害物が置かれてマスキングされた状態における増幅回路16の出力信号よりは低い値となされている。なお、入力されるデジタル値と閾値との比較は、実際には、発光素子11から近赤外線が投光される期間のみ行われる。制御装置20はパルス発生回路13に対してタイミングパルスを供給しており、従って発光素子11から近赤外線が投光される期間を認識できるので、近赤外線が投光される期間のみA/D変換回路18からのデジタル値と閾値との比較を行うことができる。
【0024】
そして、制御回路20は、デジタル値が閾値以上である場合にはマスキングされていることを示すマスキング信号を警備処理装置に出力する。このマスキング信号は上記の発報信号とは異なる形態の信号である。
【0025】
以上のようであるので、受光素子14に入射される近赤外線は、通常状態では迷光のみであるのに対して、マスキングされた場合には迷光に加えて、妨害物反射光が加わるので、受光素子14の受光量は、マスキングされた場合の方が通常状態の場合より大きくなり、従って、A/D変換回路18から制御回路20に入力されるデジタル値は、マスキングされた場合には通常状態の場合に比べて大きくなり、制御回路20からマスキング信号が出力されることになるのである。
【0026】
なお、マスキング信号を出力するときの制御回路20の動作について付言すると、制御回路20は、A/D変換回路18からのデジタル値が所定回数連続して閾値以上となった場合にマスキング信号を出力する動作を行い、デジタル値が閾値以上となった回数が当該所定回数未満の場合にはマスキング信号は出力しない。これはいわゆる平均化の処理であり、このような平均化の処理を行うのは、例えば昆虫などが防犯センサの近傍を飛んだ場合に誤ってマスキングされたと判定しないようにするためである。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、迷光の光量と、妨害物反射光の光量を比較すると、一般に、後者は前者より非常に小さい。即ち、迷光はカバー40の内面で反射しているので、発光素子11から受光素子14に入射するまでの光路長も短く、また、カバー40の内面は、通常滑らかに仕上げられているので、発光素子11から投光して受光素子14に入射するまでの間の近赤外線の減衰は少ないのに対して、妨害物反射光はカバー40を透過するのであるが、元々カバー40は遠赤外線を良好に透過する高密度ポリエチレンで形成されているのに加えて、警戒エリアの方向を悟られないようにするために防犯センサの内部が見えないように着色されているので近赤外線の透過率は低く、しかもカバー40を2回透過するので大きく減衰するからである。この現象は妨害物50がカバー40から離されて置かれた場合にはより顕著なものとなる。
【0028】
従って、図7に示す従来の構成では、通常状態の場合と、マスキングされた場合とで、受光素子14の受光量の差は非常に小さく、増幅回路16で増幅してもそれら両者の出力信号の差もごくわずかしかなく、その結果、A/D変換回路18から出力される両者のデジタル値のステップ差も小さいので、妨害物によってマスキングされた場合にも制御回路20でマスキングされたことを検知するのが非常に難しくなる場合があるという問題があった。
【0029】
具体的な数値例を挙げて説明すると次のようである。
まず、制御回路20はCPUを用いて構成されるが、防犯センサでは画像処理などの高度の信号処理は要求されず、しかも安価であることが要求されることから、CPUとしては4ビットまたは8ビットのものが用いられるのが一般的である。そして、このようなCPUにデジタル値を供給するために用いられるA/D変換回路18は一般的には8ビットのものが用いられる。
【0030】
また、CPUの電源電圧は近年では低電圧化が図られているが 3〜 5V程度であるのが一般的である。ここでは 5Vであるとする。
【0031】
I/V変換回路15の出力は上述したように正のパルスとするが、その出力の正のパルスには 0.5Vのバイアス電圧が付加されているものとする。上述したようにI/V変換回路15は増幅機能を有しており、従って、出力信号にいくらかのバイアス電圧があるのは通常のことである。
【0032】
次に増幅回路16についてであるが、この増幅回路16としては安価に構成するために、広く使用されている汎用の演算増幅器を用いるのが一般的である。そして、汎用の演算増幅器の場合、最大出力電圧は電源電圧より略 1.5V程度低い電圧である。
【0033】
増幅回路16を構成する演算増幅器の電源電圧については、CPUの電源電圧と異ならせることは可能であるが、そうすると電源が2系統必要となり、コストの上昇を招いてしまう。そこで、通常は電源は1系統となされる。従って、この場合には、増幅回路16を構成する演算増幅器の電源電圧はCPUと同じ 5Vであるとする。即ち、ここでは当該演算増幅器は正電源のみの片電源で使用するものとする。周知のように演算増幅器を正負の両電源で使用すれば片電源の場合よりダイナミックレンジは広くなり、従って利得を大きくとることができるが、その場合には電源は正負の2系統が必要となり、上述したようにコストの上昇を招いてしまうことになる。そこで、ここでは増幅回路16としての演算増幅器は 5Vの片電源で使用するものとする。このことによって、当該演算増幅器の最大出力電圧は略 3.5V程度となる。
【0034】
なお、演算増幅器を片電源で使用する場合にはバイアスを与える必要があるが、ここではそのバイアス電圧は 0.5Vであるとする。従って、当該演算増幅器のダイナミックレンジは、バイアス電圧である 0.5Vから最大出力電圧である略 3.5V程度までの範囲となる。
【0035】
また、当該演算増幅器の利得は、上述のように、出力電圧が最大出力電圧以下で、且つ、少なくとも通常状態では信号が飽和しない値に設定する必要があり、実際には、迷光の光量、受光素子14の特性、I/V変換回路15の特性、増幅回路16の演算増幅器のダイナミックレンジ等を考慮して設定すればよい。ここでは、後述のように通常状態の場合でもI/V変換回路15の出力電圧が 2V以上になることもあることを考慮して、更には多少の余裕を持たせて 1倍であるとする。
【0036】
次に、A/D変換回路18のリファレンス電圧についてであるが、この場合には演算増幅器の最大出力電圧が略 3.5V程度であるので、リファレンス電圧は 3.0V程度に設定するのが一般的である。周知のように、ビット数が決まっている場合には、A/D変換回路18のリファレンス電圧を高く設定するとA/D変換回路18のダイナミックレンジは広がるが、分解能が低くなってしまい、逆にA/D変換回路18のリファレンス電圧を低く設定すると分解能は高くできるが、ダイナミックレンジが狭くなってしまう。そこで、A/D変換回路18のリファレンス電圧を設定するに際しては、分解能とダイナミックレンジを勘案する必要があるのであるが、ここでは演算増幅器の最大出力電圧が 3.5V程度であることをも考慮して、リファレンス電圧は 3.0V程度に設定するものとする。従って、この場合にはA/D変換回路18は 0V〜 3.0Vの範囲の電圧を8ビットのデジタル値に変換することになり、入力電圧が 0Vの場合には出力デジタル値は00H(添え字のH は16進数を示す。この点について以下同じである。)、入力電圧が 3.0V以上の場合には出力デジタル値はFFH となる。
【0037】
上記の各値はあくまでも一例であるが、特殊なものではなく、通常用いられている値の範囲内である。
【0038】
以下、本発明者の実験例を図9を参照して説明する。図9は、図7のI/V変換回路15及び増幅回路16の出力信号の波形の例を示す図である。なお、I/V変換回路15及び増幅回路16の出力は、実際には発光素子11から投光される近赤外線の周期と同じ周期を有するパルス列となるが、図9では図が煩雑になるのを避けるために、単に一つのパルスのみを示している。
【0039】
さて、本発明者が種々の実験を行ったところ、I/V変換回路15の出力電圧が、通常状態の場合には図9(a)のように2.30V、マスキングされた場合には図9(b)のように2.35Vとなる場合があった。この場合、両者の絶対的な電圧差はわずかに0.05Vに過ぎない。妨害物50の近赤外線に対する反射率、その置かれ方、妨害物50とカバー40の距離等によっては、I/V変換回路15の出力電圧がこの程度になることは十分にあり得ることである。
【0040】
このような信号が増幅回路16の演算増幅器で増幅されるのであるが、ここでは演算増幅器の利得は 1倍、バイアス電圧は 0.5Vであるから、増幅回路16の出力電圧は、通常状態の場合には図9(a)と同じく 2.3V、マスキングされた場合には図9(b)と同じく2.35Vとなる。当該演算増幅器の最大出力電圧は略 3.5V程度であるから、何れの場合にも信号は飽和していないことが分かる。そして、このことから利得を 1倍とすることの妥当性は明らかであろう。
【0041】
しかし、この場合、通常状態の場合の増幅回路16の出力電圧 2.3Vと、マスキングされた場合の増幅回路16の出力電圧2.35Vとの電圧差は 0.05Vに過ぎない。
【0042】
増幅回路16の出力パルス信号はゲート回路17を通過してA/D変換回路18でデジタル値に変換されるのであるが、通常状態の場合の 2.3VをA/D変換したデジタル値と、マスキングされた場合の2.35VをA/D変換したデジタル値とのステップ差は4ステップに過ぎない。
【0043】
そして、制御回路20のCPUは、A/D変換回路18からのデジタル値を閾値と比較するのであるが、この場合には、閾値はアナログ値換算で 2.3Vより高く、且つ 2.35V未満となされているから、結局、この場合には、CPUはデジタル値で4ステップ以内の差を判定することになる。しかし、光や電気的な外来ノイズの影響やA/D変換回路18における量子化誤差等のA/D変換誤差を考慮すると、このような場合にマスキングされているか否かを良好に判定することは実質的には無理である。
【0044】
勿論、上述したように、増幅回路16の利得を大きくすれば、通常状態の場合における増幅回路16の出力信号と、マスキングされた場合における増幅回路16の出力信号との絶対的な電圧差を大きくすることができるので、制御回路20におけるマスキングされているか否かの判定をより確実に行うことができるのであるが、上述したような低コスト等の防犯センサに求められる種々の制約、電源電圧や増幅回路16として汎用の演算増幅器を用いる等の各回路に求められる種々の制約、あるいは外来ノイズの影響、更には発光素子11と受光素子14の素子の特性のばらつきや、カバー40の近赤外線に対する反射率及び透過率のばらつき等を考慮すると、上述した従来の回路構成では増幅回路16の利得をむやみにおおきくすることはできないのである。
【0045】
実際、上記の場合、例えば増幅回路16の利得を 1.5倍とすると、通常状態の場合でも増幅回路16の出力電圧は 3.2Vとなってしまい、A/D変換回路18のリファレンス電圧を超えてしまい、マスキングされていないにもかかわらず制御回路20ではマスキングされていると判断されてしまうという問題が生じる。
【0046】
以上のように、従来では、妨害物の置かれ方、妨害物のカバーからの距離等によっては、マスキングされていることを良好に検知することができない場合があるのである。
【0047】
また、特に特開平11−96467号公報に開示されているものにおいては、図7の受光素子14からA/D変換回路18までの回路系を2系統備える必要があるのでコストが高くなるという問題がある。
【0048】
そこで、本発明は、低コストを実現すると共に、マスキングされた場合に、マスキングされたことを従来よりも確実に検知することができる防犯センサを提供することを目的とするものである。
【0049】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の防犯センサは、人体を検知する受動型赤外線センサ部と、マスキングされた場合に妨害物を検知するための妨害物検知部とを少なくとも備える防犯センサにおいて、妨害物検知部は、所定の波長の光を所定の周期で投光する投光手段と、投光手段から投光された光に感度を有する受光素子と、受光素子の出力電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路と、電流/電圧変換回路のバイアス電圧と、マスキングされていない通常状態における電流/電圧変換回路の出力電圧との間の電圧がスライス電圧として設定され、電流/電圧変換回路の出力信号のうち、スライス電圧以上の信号のみを出力するスライス回路と、スライス回路の出力信号を増幅する増幅回路と、増幅回路の出力信号をA/D変換するA/D変換回路と、A/D変換回路の出力を予め定められた閾値と比較することによってマスキングされているか否かを検知する制御回路とを少なくとも備えることを特徴とする。
請求項2記載の防犯センサは、請求項1において、前記スライス回路と前記増幅回路は交流結合であることを特徴とする。
請求項3記載の防犯センサは、請求項1または2において、前記スライス電圧は手動調整可能となされていることを特徴とする。
請求項4記載の防犯センサは、請求項1または2において、前記スライス電圧は前記制御回路から供給されることを特徴とする。
請求項5記載の防犯センサは、請求項1乃至の何れか1項において、前記投光手段から投光される光は近赤外線であることを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る防犯センサの一実施形態を示すブロック図であり、図中、21はスライス回路、22はスライス電圧設定手段を示す。図1において、図7に示す構成要素と同じものについては同一の符号を付し、重複する説明を最小限にとどめることにする。
【0051】
また、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、PIRセンサ部を備えるものには一般的に適用することができるものである。従って、本発明は、PIRセンサ部とTVカメラとを備える防犯センサにも好適に適用できるものである。このように、少なくともPIRセンサ部を備える防犯センサは全て本発明でいう防犯センサの範疇に入るものである。
【0052】
なお、以下においては、I/V変換回路15は、従来と同様に、反転増幅機能あるいは非反転増幅機能を有するものとし、発光素子11から近赤外線が投光されたときのI/V変換回路15の出力は正のパルスであるとする。更に、増幅回路16は反転増幅回路でもよく、非反転増幅回路でもよいが、ここでは理解を容易にするために便宜的に非反転増幅回路であるとする。
【0053】
発光素子11及び受光素子14の配置は従来と同様であるので図示は省略するが、防犯センサのカバーの内部に配置されている。そして、発光素子11及び受光素子14は、妨害物が置かれたとき、その妨害物からの妨害物反射光を良好に受光できるように配置されることは当然である。
【0054】
図1に示す構成は、図7に示す構成とは、I/V変換回路15と増幅回路16との間にスライス回路21を設けた点で異なっている。スライス回路21に供給されるスライス電圧はスライス電圧設定手段22で設定される。
【0055】
ここで、スライス回路21は電圧制限回路の一種であり、入力信号の電圧がスライス電圧未満である場合にはスライス電圧を出力し、入力信号の電圧がスライス電圧以上である場合には入力信号からスライス電圧を差し引いた信号を出力するものである。
【0056】
即ち、いま、スライス電圧設定手段22で設定されたスライス電圧がVS であるとし、図2(a)に示すような信号がスライス回路21に入力されたとすると、入力信号のパルスのピーク部分の電圧VI はスライス電圧VS を越えているので、当該部分の出力は図2(b)に示すようにVI となるが、それ以外の部分はスライス電圧未満であるので、出力電圧はVS となる。
【0057】
この種の電圧制限回路は全て本明細書でいうスライス回路の範疇に入るものである。
【0058】
図1では、スライス電圧設定手段22は可変抵抗器で構成され、手動調整可能となされている。そして、スライス電圧は、通常状態におけるI/V変換回路15の出力電圧より小さい電圧に設定する。
【0059】
また、図1において、スライス回路21と増幅回路16の結合は直流結合としても、交流結合としてもよいが、ここでは交流結合とする。その理由は、図7のI/V変換回路15と増幅回路16とを交流結合とするのが望ましいとした理由と同じである。
【0060】
I/V変換回路15とスライス回路21との結合は直流結合である。そうしないとI/V変換回路15の出力信号を良好にスライスできなくなるからである。更に、増幅回路16とゲート回路17との結合は、従来と同じく直流結合である。
【0061】
なお、図1では、スライス回路21と増幅回路16とは別個に構成するものとしているが、演算増幅器を用いれば、スライス回路21の機能、及び増幅回路16の機能を一つの演算増幅器で実現することができる。
【0062】
以下、動作について説明する。まず、一般的な説明を行う。なお、以下においても信号の波形については単に一つのパルスのみを示すことにする。
【0063】
いま、通常状態におけるI/V変換回路15の出力信号の電圧が図3(a)に示すようにVN 、マスキングされた場合におけるI/V変換回路15の出力信号の電圧が図3(b)に示すようにVM であるとする。そして、これらの両信号の電圧差Vd (=VM −VN )は非常に小さい場合があることは上述した通りである。なお、図3(a)、(b)において、VB1はI/V変換回路15のバイアス電圧である。
【0064】
スライス回路21のスライス電圧はスライス電圧設定手段22によって図3(a)、(b)に示すVS に設定されているとする。上述したように、このスライス電圧VS は、通常状態におけるI/V変換回路15の出力信号の電圧VN よりも低い電圧になされている。
【0065】
そして、I/V変換回路15の出力信号はスライス回路21においてスライス電圧でスライスされ、増幅回路16に入力されるが、ここではスライス回路21と増幅回路16とは交流結合されているので、増幅回路16のバイアス電圧をVB2とすると、増幅回路16への入力信号の中心電圧はVB2となる。従って、通常状態では図3(c)のようになり、マスキングされている場合は図3(d)のようになる。
【0066】
スライス回路21の出力信号は増幅回路16で増幅されるのであるが、増幅回路16の利得をn(倍)とすると、そのバイアス電圧はVB2であるので、増幅回路16の出力信号は、通常状態では図3(e)に示すようになり、マスキングされた状態では図3(f)に示すようになるので、通常状態の場合と、マスキングされた状態とでは、増幅回路16の出力信号の電圧差はn×Vd となる。
【0067】
そして、増幅回路16の出力信号はゲート回路17を通過して、A/D変換回路18でA/D変換され、制御回路20で閾値と比較されることになる。
【0068】
ここで重要なことは、増幅回路16において増幅の対象となる信号が、その前段のスライス回路21によって電圧制限されて振幅が従来よりも小さくなっていることである。そのため、従来よりも増幅回路16のダイナミックレンジを見かけ上広げることが可能となり、増幅回路16の利得nを従来よりも大きくできるのである。
【0069】
即ち、図7に示す従来の構成では図3(a)、(b)に示すI/V変換回路15の出力信号の直流分をカットして増幅回路16で増幅しているので、増幅回路16での増幅の対象となる信号の振幅は、通常状態では(VN −VB1 )、マスキングされた状態では(VM −VB1 )であるのに対して、図1に示す構成では、増幅回路16で増幅される信号の振幅は、通常状態では(VN −VS )、マスキングされた状態では(VM −VS )となり、従来の場合より小振幅の信号となっている。このことによって、増幅回路16の最大出力電圧が従来と同じであったとしても、そのダイナミックレンジを見かけ上広げることができ、そのために増幅回路16の利得を従来よりも大きく採ることができるのである。
【0070】
そして、その結果、増幅回路16の出力時点でみると、通常状態における場合と、マスキングされた場合との信号の絶対的な電圧差を従来よりも大きくすることができ、以て、マスキングされた場合に、そのことを従来よりも確実に検知することができるのである。
【0071】
次に、数値の例を挙げて説明すると次のようである。ここでは、スライス電圧設定手段22で設定されたスライス電圧は2.00Vであるとする。その他については従来との比較のために上記と同じとする。即ち、I/V変換回路15の出力信号には 0.5Vのバイアス電圧が付加されているとし、制御回路20を構成するCPUは4ビットまたは8ビット、電源電圧は全て 5V、A/D変換回路18は8ビットで、そのリファレンス電圧は 3.0Vとする。また、増幅回路16としては汎用の演算増幅器を用いるものとし、そのバイアス電圧は 0.5Vとする。従って、当該演算増幅器の最大出力電圧は略 3.5Vとなり、そのダイナミックレンジは 0.5Vから最大出力電圧までの範囲となる。
【0072】
さて、いま、I/V変換回路15の出力電圧が、通常状態の場合には2.30V、マスキングされた場合には2.35Vであったとする。
【0073】
この場合、スライス回路21でスライスされ、交流結合によって増幅回路16の演算増幅器に入力される信号の振幅は、増幅回路16のバイアス電圧 0.5Vを中心として、通常状態の場合には図4(a)のように 0.3(=2.30−2.00)Vとなり、マスキングされた状態では図4(b)のように0.35(=2.35−2.00)Vとなる。
【0074】
そして、いま、増幅回路16の演算増幅器の利得を 3倍とすると、当該演算増幅器の出力信号は、通常状態では図4(c)に示すようになり、ピーク部分の電圧は1.40Vであり、マスキングされた状態では図4(d)に示すようになり、ピーク部分の電圧は1.55Vである。何れの場合にも信号は演算増幅器による増幅によって飽和せず、また、A/D変換回路18のリファレンス電圧未満であることが分かる。そして、このことから演算増幅器の利得を 3倍とすることは妥当であることは明らかであろう。
【0075】
そして、この場合には、通常状態における増幅回路16の出力信号と、マスキングされた状態における増幅回路16の出力信号との電圧差は0.15Vとなるが、この0.15Vという電圧差は、A/D変換回路18で8ビットのA/D変換を行った場合には12ステップ差に相当し、A/D変換後のステップ差は従来よりも大きくなる。
【0076】
A/D変換後のステップ差が12ステップ差程度あれば、光や電気的な外来ノイズの影響やA/D変換回路18における量子化誤差等のA/D変換誤差を考慮したとしても、制御回路20では良好に閾値との比較を行うことができ、以て精度よくマスキングされているか否かを判定することが可能である。なお、この場合には、制御回路20の内部に設定されている、A/D変換回路18からのデジタル値と比較するための閾値は、アナログ値換算で1.40Vより高く、且つ1.55V未満となされていることは当然である。
【0077】
このように、図1に示す構成によれば、増幅回路16の入力信号はスライス回路21によって小振幅信号となされるために、増幅回路16の利得を従来よりも大きくとることが可能となるのである。これは、増幅回路16のダイナミックレンジが見かけ上広がることに他ならない。
【0078】
そして、そのために、通常状態とマスキングされた状態とで、増幅回路16の出力時点での信号の絶対的な電圧差を大きくすることができるので、制御回路20でのマスキングされたか否かを検出する精度を従来より向上させることができるのである。上記の数値の例によれば、増幅回路16の利得を従来の少なくとも 3倍とすることができるから、制御回路20におけるマスキングされたか否かの検出を行う精度を従来の 3倍以上に向上できるということになる。
【0079】
このことは、換言すれば、図1に示す構成によれば、妨害物が防犯センサのカバーから従来より遠い距離に置かれた場合にもマスキングされたことを検知することができるということである。
【0080】
なお、ここで、スライス電圧、増幅回路16の利得、A/D変換回路18のリファレンス電圧、及び制御回路20の閾値の設定について付言しておく。事務室等に設置される防犯センサについては、上記の各値は設計値を用いればよいが、設置環境や設置の仕方によっては、設計値を用いたのでは良好に妨害物の検知を行うことができない場合もあり得る。そのような場合には、例えば、防犯センサを実際に設置した後に種々の実験を行ってこれらの値を最適な値に設定すればよい。その際の対策としては、図1の構成においては、スライス電圧はスライス電圧設定手段22を構成する可変抵抗器により設定すればよく、増幅回路16の利得は周知の手法によって回路パラメータを変更可能としておけばよく、A/D変換回路18のリファレンス電圧についてはディップスイッチ(図示せず)で設定可能としたり、可変抵抗器で設定可能としておけばよく、更に制御回路20の閾値については、例えばディップスイッチ(図示せず)によって設定可能としておけばよい。
【0081】
以上のようであるので、この防犯センサによれば、通常状態における受光素子14の受光量と、マスキングされた場合における受光素子14の受光量との差が非常に小さい場合にも、マスキングされたことを確実に検知することができる。また、この防犯センサでは回路系を必要最小限にとどめることができるので、低コストを実現することができる。
【0082】
以上、本発明に係る防犯センサの一実施形態について説明したが、以下に変形例を示す。
図5、図6はスライス回路21へのスライス電圧の供給の手法の変形例を示す図であり、図1ではスライス電圧はスライス電圧設定手段22を手動で調整するものとしたが、図5、図6では制御回路20から供給するようにしている点で異なっている。その他の点は図1と同じである。
【0083】
図5では制御回路20を構成するCPUとしてアナログ電圧を出力できるものを用いた場合の構成例であり、制御回路20を構成するCPUのアナログ電圧出力端子からアナログのスライス電圧をスライス回路21に供給している。
【0084】
図6は、制御回路20を構成するCPUとしてパルス出力端子を備えるものを用いた場合の例であり、制御回路20のパルス出力端子からパルスを出力し、そのパルスを、抵抗とコンデンサからなる積分回路25で積分してスライス電圧を得、そのスライス電圧をスライス回路21に供給している。そして、積分回路25の出力電圧であるスライス電圧はA/D変換回路26でデジタル化されて制御回路20にフィードバックされる。そして、制御回路20は、スライス電圧が所定の値になるように、積分回路25に供給するパルスのデューティ比あるいはパルス幅を制御する。これによってスライス電圧は所定の値に安定化されてスライス回路21に供給される。
【0085】
そして、図5、図6に示すように、スライス電圧を制御回路20で制御可能となされている場合には、スライス電圧の設定を制御回路20に自動的に行わせるようにすることもできる。その場合には、例えば、防犯センサを設置後、制御回路20にテストモードを設定して、通常状態の場合のA/D変換回路18の出力を制御回路20に取り込ませ、制御回路20では、その取り込んだ値を平均化して、その平均値がA/D変換回路18のリファレンス電圧の半分程度の値となるようにスライス電圧を設定すればよい。このようにすれば、発光素子11や受光素子14の特性のばらつきや、カバーの近赤外線に対する反射率、透過率等のばらつきを吸収することができる。
【0086】
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他にも種々の変形が可能であることは当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防犯センサの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のスライス回路21を説明するための図である。
【図3】図1の構成における通常状態の場合と、マスキングされた場合における回路各部の信号の例を示す図であり、図3(a)は通常状態におけるI/V変換回路15の出力信号の例を示し、図3(b)はマスキングされた場合におけるI/V変換回路15の出力信号の例を示し、図3(c)は通常状態での増幅回路16の入力信号の例を示し、図3(d)はマスキングされた状態での増幅回路16の入力信号の例を示し、図3(e)は通常状態での増幅回路16の出力信号の例を示し、図3(f)はマスキングされた状態での増幅回路16の出力信号の例を示している。
【図4】図1の構成において、具体的な数値を設定した場合における通常状態の場合と、マスキングされた場合における回路各部の信号の例を示す図であり、図4(a)は通常状態での増幅回路16の入力信号の例を示し、図4(b)はマスキングされた状態での増幅回路16の入力信号の例を示し、図4(c)は通常状態での増幅回路16の出力信号の例を示し、図4(d)はマスキングされた状態での増幅回路16の出力信号の例を示している。
【図5】スライス回路21へのスライス電圧の供給の手法の変形例を示す図である。
【図6】スライス回路21へのスライス電圧の供給の手法の他の変形例を示す図である。
【図7】妨害物を検知する機能を備えた防犯センサの従来の回路のブロック構成の例を示す図である。
【図8】妨害物を検知する機能を備えた防犯センサの概略の平面図であり、図8(a)は妨害物が無い場合を示し、図8(b)は妨害物50が置かれた場合を示している。
【図9】図7に示す従来の構成における本発明者の実験例を説明すると共に、従来の構成の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1…受動型赤外線センサ部(PIRセンサ部)、2…PIR素子、3…信号処理回路、10…妨害物検知部、11…発光素子、12…駆動回路、13…パルス発生回路、14…受光素子、15…電流/電圧変換回路(I/V変換回路)、16…増幅回路、17…ゲート回路、18…A/D変換回路、20…制御回路、21…スライス回路、22…スライス電圧設定手段、25…積分回路、26…A/D変換回路、40…カバー、50…妨害物。

Claims (5)

  1. 人体を検知する受動型赤外線センサ部と、マスキングされた場合に妨害物を検知するための妨害物検知部とを少なくとも備える防犯センサにおいて、
    妨害物検知部は、
    所定の波長の光を所定の周期で投光する投光手段と、
    投光手段から投光された光に感度を有する受光素子と、
    受光素子の出力電流を電圧に変換する電流/電圧変換回路と、
    電流/電圧変換回路のバイアス電圧と、マスキングされていない通常状態における電流/電圧変換回路の出力電圧との間の電圧がスライス電圧として設定され、電流/電圧変換回路の出力信号のうち、スライス電圧以上の信号のみを出力するスライス回路と、
    スライス回路の出力信号を増幅する増幅回路と、
    増幅回路の出力信号をA/D変換するA/D変換回路と、
    A/D変換回路の出力を予め定められた閾値と比較することによってマスキングされているか否かを検知する制御回路と
    を少なくとも備えることを特徴とする防犯センサ。
  2. 前記スライス回路と前記増幅回路は交流結合であることを特徴とする請求項1記載の防犯センサ。
  3. 前記スライス電圧は手動調整可能となされていることを特徴とする請求項1または2記載の防犯センサ。
  4. 前記スライス電圧は前記制御回路から供給されることを特徴とする請求項1または2記載の防犯センサ。
  5. 前記投光手段から投光される光は近赤外線であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の防犯センサ。
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