JP2004162274A - ベランダ騒音低減構造 - Google Patents

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Keitaro Mori
圭太郎 森
Shinichiro Nozawa
伸一郎 野澤
Fumio Kurosaki
文雄 黒崎
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Abstract

【課題】耐久性や耐候性に優れかつベランダを通して建物内部に外部から進入する騒音を低減できるベランダ騒音低減構造を提供する。
【解決手段】ベランダ2に、このベランダ2の手摺3より上方の上部空間の少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽板5が、前記上部空間に対して出退可能に設けられている。上部空間を遮蔽板5によって遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音の一部は遮蔽板5によって反射されるので、騒音を低減できる。また、遮蔽板5は騒音を反射することができれば、どのような材質のものでもよく、従来のように多孔質の材料を使用する必要がないので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマンション等のベランダに設けられて、外部から建物内へ進入する騒音を低減するベランダ騒音低減構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道線路や幹線道路に近接するマンション等では、鉄道線路や幹線道路で発生する騒音がマンション内の居住空間に響き易いので、例えば窓を二重ガラスにしたり外壁の防音性を高めるなど、高規格化によって防音性能を向上させていた。しかし、高規格化に伴って建物の建設費が増大してしまうという問題があるので、例えば、建物のベランダの天井部に吸音材を取り付け、この吸音材によって、騒音の一部を吸音することで防音性を高めるようにした技術がある(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
「外部騒音測定時における建物の反射・遮蔽の影響」日本建築学会大会学術講演梗概集 2001年9月p169−172
【非特許文献2】
「沿線建物のファザードの遮音性向上について」日本建築学会大会学術講演梗概集 2001年9月p173−176
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような建物のベランダの天井部に吸音材を取り付ける従来の技術では、吸音材の耐久性・耐候性を考慮しなければならない。つまり、吸音材は多孔質の材料で形成されているため、孔に微細な塵埃や水分が詰まり易く、このため、ベランダ等の外部に晒されている部分に吸音材を設ける場合、吸音材の耐久性・耐候性を確保するには、十分なメンテナンスを施さなければならなないという問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、耐久性や耐候性に優れかつベランダを通して建物内部に外部から進入する騒音を低減できるベランダ騒音低減構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、ベランダ2を通して建物内部に外部から進入する騒音を低減するベランダ騒音低減構造であって、
前記ベランダ2には、このベランダ2の手摺3より上方の上部空間の少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽板5が、前記上部空間に対して出退可能に設けられていることを特徴とする。
【0007】
ここで、遮蔽板は、騒音を反射できるものであれば、どのような材質のもので形成してもよいが、透光性を有する材料で遮蔽板を形成すれば、遮蔽状態でも採光性を確保できる。
また、遮蔽板をベランダの手摺より上方の上部空間に対して出退可能に設ける場合、例えば、ベランダに縦レールを設け、この縦レールに沿って遮蔽板を、前記上部空間と手摺の内側との間で昇降させるようにすればよい。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ベランダの手摺より上方の上部空間の少なくとも一部を遮蔽板によって遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音の一部は遮蔽板によって反射されるので、騒音を低減できる。
また、遮蔽板は騒音を反射することができれば、どのような材質のものでもよく、従来のように多孔質の材料を使用する必要がないので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、遮蔽板をベランダの手摺より上方の上部空間から退避することによってこの上部空間を開放できるので、採光性や通風性も容易に確保できる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば図5に示すように、請求項1に記載のベランダ騒音低減構造において、
前記遮蔽板は、ベランダ2の上部に取り付けられたシャッタケース12に収納可能に設けられたシャッタ11であることを特徴とする。
【0010】
なお、ベランダの手摺には、シャッタを下降させて前記上部空間を遮蔽した際に、シャッタの下端部が係合して、シャッタの巻き上げを防止する係合部を設けるのが望ましい。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、遮蔽板がシャッタであるので、シャッタケースをベランダの上部に取り付けることによって、ベランダの手摺より上方の上部空間に遮蔽板を容易に設けることができ、また、シャッタを巻き上げてシャッタケースに収納することによって、ベランダの手摺より上方の上部空間を容易に開放できる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項1に記載のベランダ騒音低減構造において、
前記遮蔽板は、ベランダ2の上部に取り付けられたブラインド16であることを特徴とする。
【0013】
なお、ベランダの手摺には、ブラインドを下降させて前記上部空間を遮蔽した際に、ブラインドの下端部が係合して、ブラインドの巻き上げを防止する係合部を設けるのが望ましい。
また、ブラインドは軽量であるので、風等で飛散しないように、ベランダに飛散防止枠等を設けるのが望ましい。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、遮蔽板がブラインドであるので、ベランダの手摺より上方の上部空間に遮蔽板を容易に設けることができ、また、ブラインドを引き上げることによって、ベランダの手摺より上方の上部空間を容易に開放できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、例えば図7および図8に示すように、ベランダ2を通して建物内部に外部から進入する騒音を低減するベランダ騒音低減構造であって、
前記ベランダ2の上方の天井部2aには、この天井部2aの天井面に対してベランダ2の外側を向くように傾斜して、外部からの騒音の少なくとも一部を、前記ベランダ2に面して形成された開口部1aより外側に反射する反射面20aが設けられていることを特徴とする。
【0016】
ここで、前記反射面は、平面状でもよく曲面状でもよい。また、反射面は一つの平面や曲面で形成されていてもよく、複数の平面や曲面で形成されていてもよい。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、外部から進入してくる騒音の少なくとも一部は反射面によって開口部より外側に反射されるので、騒音を低減できる。つまり、上記のような反射面がない通常の建物では、斜め下方から伝搬してくる騒音はベランダの天井部で反射して建物内に開口部を通して進入するが、本発明ではこの斜め下方から伝搬してくる騒音の少なくとも一部が反射面によって開口部の外側に反射されるので、騒音を低減できる。
また、反射面は騒音を反射することができれば、どのような材質のもので形成してもよく、従来のように多孔質の材料を使用する必要がないので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、反射面はベランダ上方の天井部に設けられているので、採光性や通風性も容易に確保できる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、例えば図10に示すように、請求項4に記載のベランダの騒音低減構造において、
前記反射面20aは、前記騒音を乱反射することを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、前記反射面で騒音が乱反射するので、反射面で反射して建物の内部に開口部を通して進入する騒音をさらに低減できる。
つまり、反射面で騒音の少なくとも一部が開口部の外側に反射されるが、反射面で開口部に向けて反射しようとする騒音もある。この騒音が反射面で乱反射するので、乱反射した騒音の一部は、開口部より外側に反射するものもあり、この結果、建物内部に開口部を通して進入する騒音をさらに低減できる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、例えば図11に示すように、請求項4または5に記載のベランダ騒音低減構造において、
前記反射面20aと天井面との間には、前記ベランダ2に面して形成された開口部1aを開閉可能とするシャッタ11のシャッタケース12が設けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、前記反射面と天井面との間にシャッタケースが設けられているので、このシャッタケースを外部から隠すことができ、よってシャッターケースによって建物の外観を損なうのを防止できる。
また、シャッタによってベランダへの出入口となる開口部を開閉可能できるので、シャッタを閉じることによって、夜等は外部からの騒音の進入をさらに低減できるとともに、防犯上優れたものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のベランダ騒音低減構造の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係るベランダ騒音低減構造を備えたマンション等の建物の概略側面図である。
この図に示すように、本実施の形態では、建物1に近接してレールRが敷設されており、このレールR上を走行する電車Dから騒音が発生し、この騒音が建物1に向けて斜め上方に伝搬する。
【0023】
建物1は、レール側に向けてベランダ2が各階に設けられており、各ベランダ2には手摺3が設けられている。また、各階のベランダ2の上方には、それより上階のベランダの床が建物1から張出しており、上階のベランダの床の下面が各階のベランダの天井部2aとなっている。なお、最上階のベランダ2では、それより上階にベランダがないので、建物1から天井部2aが張出している。
【0024】
各ベランダ2には、このベランダ2の手摺3より上方の上部空間の少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽板5が、前記上部空間に対して出退可能に設けられており、この遮蔽板5は前記上部空間から下方に移動することによって前記上部空間から退避してこの上部空間を開放し、上方に移動することによって前記上部空間に進出してこの上部空間を遮蔽するようになっている。
すなわち、図2および図3に示すように、手摺3と天井部2aとの間には上下2段の遮蔽板5a,5bが設けられており、これら遮蔽板5a,5bはレール7によって上下動可能に支持されている。レール7は以下のようにして設けられている。
すなわち、図3および図4に示すように、ベランダ2には上下に長尺な複数の支持フレーム8…が横方向に所定間隔でかつ平行に立設されており、各フレーム8の下部には、壁部9が設けられている。
【0025】
支持フレーム8はベランダ2の床面から天井部2aの近傍まで延在するものであり、この支持フレーム8の側面と前記壁部9の側面には、レール7が固定されている。
このレール7は、支持フレーム8に固定されて上下方向に延在する縦レール部7aと、この縦レール部7aからベランダ2の外方に向けて延出する上下4本の第1横レール部7bと、縦レール部7aの下部から第1横レール部7bとは逆側、すなわち建物側に延出する上下2本の第2横レール部7cとを備えている。第1横フレーム部7bは支持フレーム8に固定されており、第2横フレーム部7cは壁部9に固定されている。
なお、ベランダ2の両端に位置する支持フレーム8,8および両端に位置する壁部9には、その内側を向く側面にレール7が固定され、中央側に位置する2本の支持フレーム8,8および2個の壁部9にはその両側面にそれぞれレール7が固定されている。
【0026】
第1横レール部7bの先端部には下方に突出する係合部7dが形成されている。また、上2本の第1横レール部7b,7b間の距離は、遮蔽板5aの高さより若干短く設定されており、下2本の第1横レール部7b,7b間の距離は、遮蔽板5bの高さより若干短く設定されている。
さらに、第2横レール部7c,7c間の距離は、遮蔽板5a,5bの高さより若干短く設定されており、また第2横レール部7cの長さは、遮蔽板5a,5b2枚分の厚さより長くなっている。
【0027】
一方、遮蔽板5a,5bの側端部には、前記レール7に案内されて移動可能な移動部10,10が取付けられており、この移動部10,10間の距離は、上下2本ずつの第1横レール部7b,7b間および上下の第2横レール部7c,7c間の距離と等しく設定されている。
そして、このような遮蔽板5a,5bは、その移動部10,10がレール7に沿って移動することによって、上下に移動するようになっており、移動部10,10が第1横レール部7b,7bに沿って外側に若干移動して、係合部7d,7dに係合することによって、手摺3より上方の上部空間に遮蔽板5a,5bが保持されるようになっている。
【0028】
また、遮蔽板5a,5bはその移動部10,10が第1横レール部7b,7bに沿って内側に若干移動し、さらに縦レール部7aに沿って下降することによって、前記上部空間を開放し、縦レール部7aの下部から第2横レール部7c,7cに沿って内側に横移動することによって、壁部9,9間に収納されるようになっている。
なお、遮蔽板5a,5bには、図示は省略するが、取手が取付けられており、この取手を手で掴んで上下動、横移動させることによって、遮蔽板5a,5bが上下動、横移動するようになっている。
【0029】
本実施の形態のベランダ騒音低減構造では、ベランダ2の手摺3より上方の上部空間を遮蔽板5a,5bによって遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音の一部が遮蔽板5a,5bによって反射されるので、騒音を低減できる。つまり、図1に示すように、騒音(実線の矢印で示す。)は斜め下方から伝搬してきて、その一部が遮蔽板5a,5bで反射(実線の矢印で示す。)され、残りの一部が遮蔽板5a,5bや手摺3等を透過し、天井部2aで反射して建物内部に進入する(破線の矢印で示す。)ので、遮蔽板5,5bで反射した騒音の分だけ建物内に進入する騒音を低減できる。
【0030】
また、遮蔽板5a,5bは騒音を反射することができれば、どのような材質のものでもよく、従来のように多孔質の材料を使用する必要がないので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、遮蔽板5a,5bを下降させることによってベランダ2の手摺3より上部空間を開放できるので、採光性や通風性も容易に確保できる。なお、遮蔽板5a,5bを例えば透明なアクリル板で形成すれば、前記上部空間を遮蔽板5a,5bによって遮蔽した状態においても、採光性を確保できる。
加えて、2枚の遮蔽板5a,5bを備えているので、前記上部空間の開放量を調整することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図5は第2の実施の形態を示すものである。第2の実施の形態は、第1の実施の形態における遮蔽板5を、シャッタ11で構成したものである。
すなわち、建物の各階のベランダ2の天井部2aには、シャッターケース12が取付けられており、このシャッタケース12の正面部は、天井部2aから垂設された化粧壁13によって覆われており、これによってシャッターケース12が外部から見えないようになっている。
シャッタ11は、シャッタケース12内に巻き上げられた状態で収納されるようになっており、収納することによって、手摺3より上方の上部空間を容易に開放できる。
また、手摺3の上端面には係合部14が設けられており、シャッタ11の下端部には係合部14に係合する被係合部15が取付けられている。
【0032】
本実施の形態によれば、シャッタ11によって手摺3より上方の上部空間を遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音の一部がシャッタ11によって反射されるので、騒音を低減できる。
また、シャッタは市販のものを使用することができ、容易に取付けることができるとともに、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、シャッタ11を巻き上げてシャッタケース12に収納することによって、ベランダの手摺3より上方の上部空間を容易に開放できる。
加えて、シャッタ11を降ろした際には、その被係合部15を手摺3に設けられた係合部14に係合することによって、シャッタ11を遮蔽状態に保持できる。
【0033】
(第3の実施の形態)
図6は第3の実施の形態を示すものである。第3の実施の形態は、第1の実施の形態における遮蔽板5を、ブラインド16で構成したものである。
ブラインド16は、ヘッドボックス16aから複数本のラダーコード(図示略)を介して多数段のスラット16bが吊下支持され、同ラダーコードの下端にボトムレール(図示略)が吊下支持され、さらに、各スラット16bに複数本の昇降コード(図示略)が挿通され、同昇降コードの一端が前記ボトムレールに接続され、他端部はヘッドボックス16a内に案内されて、操作される周知の横型のブラインドである。
このようなブラインド16は、ベランダ2の天井部2aにヘッドボックス16aが取付けられ、このヘッドボックス16aの正面部は、天井部2aから垂設された化粧壁13によって覆われており、これによってヘッドボックス16aが外部から見えないようになっている。
【0034】
また、ブラインド16は、飛散防止枠17によって両側が支持されており、この飛散防止枠17によって、ブラインド16が風等によって飛散するのを防止している。なお、飛散防止枠17は、例えば手摺3の上面とベランダ2の天井部2aとの間に横方向に所定間隔で設ければよく、隣り合う飛散防止枠17,17間にブラインド16を配置する。
また、手摺3の上端面には係合部18が設けられており、ブラインド16のボトムレールには係合部18に係合する被係合部19が取付けられている。
【0035】
本実施の形態によれば、ブラインド16によって手摺3より上方の上部空間を遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音の一部がブラインド16によって反射されるので、騒音を低減できる。
また、ブラインドは市販のものを使用することができ、容易に取付けることができるとともに、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、ブラインド16を引き上げてヘッドボックス16aに収納することによって、ベランダの手摺3より上方の上部空間を容易に開放できる。
加えて、ブラインド16を降ろした際には、その被係合部19を手摺3に設けられた係合部18に係合することによって、ブラインド16を遮蔽状態に保持できる。
【0036】
(第4の実施の形態)
図7および図8は第4の実施の形態を示すものである。これらの図に示すように、建物1の各階にあるベランダ2の天井部2aには、反射板20が取付けられており、この反射板20の下面が反射面20aとされている。
この反射面20aは、曲面となっており、天井部2aの天井面に対してベランダ2の外側を向くように傾斜している。そして、この反射面20aは、外部から進入する騒音の少なくとも一部を外方に反射するようになっている。つまり、騒音の一部を建物1のベランダに面して形成された窓等の開口部1aより外側に反射するようになっている。
なお、反射面は、上記のような曲面状の反射面20aに限ることなく、例えば、図9に示すように、鋸状の反射板21をベランダ2の天井部2aに取付け、この反射板21の下面のうち、天井部2aの天井面に対してベランダ2の外側を向くように傾斜している傾斜面を反射面21aとしてもよい。
また、図10に示すように、ベランダ2の天井部に半楕円球状の曲面部22を形成し、この曲面部22のうち天井面に対してベランダ2の外側を向くように傾斜している傾斜面を反射面22aとしてもよい。
【0037】
本実施の形態によれば、外部から進入してくる騒音の少なくとも一部は反射面20a,21a,22aによって開口部1aより外側に反射されるので、騒音を低減できる。つまり、上記のような反射面20a,21a,22aがない通常の建物では、斜め下方から伝搬してくる騒音はベランダ2の天井部2aで反射して建物1内に、開口部1aを通して進入するが、本実施の形態ではこの斜め下方から伝搬してくる騒音の少なくとも一部が反射面20a,21a,22aによって開口部1aより外側に反射されるので、騒音を低減できる。
また、反射面20a,21aを形成する反射板20,21は騒音を反射することができれば、どのような材質のもので形成してもよく、従来のように多孔質の材料を使用する必要がないので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。また、半楕円球状の曲面部22は、ベランダを施工する際に形成すればよく、例えばコンクリートで形成されるので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、反射面20a,21a,22aはベランダ上方の天井部に設けられているので、採光性や通風性も容易に確保できる。
【0038】
(第5の実施の形態)
図11は第5の実施の形態を示すものである。第5の実施の形態では、第4の実施の形態における反射面20aが、騒音を乱反射するようになっている。騒音を乱反射させるには、反射面20aの表面の凹凸の周期を、騒音の波の1波長よりも大きく設定すればよい。
【0039】
本実施の形態によれば、反射面20aで騒音を乱反射するので、反射面20aで反射して建物の内部に開口部を通して進入する騒音をさらに低減できる。
つまり、反射面20aで騒音の少なくとも一部が開口部1aの外側に反射されるが、反射面20aで開口部1aに向けて反射しようとする騒音もある。この騒音が反射面20aで乱反射するので、乱反射した騒音の一部(実線矢印A)は、開口部1aより外側に反射するものもあり、この結果、建物内部に開口部1aを通して進入する騒音(破線矢印B)をさらに低減できる。
【0040】
(第6の実施の形態)
図12は第6の実施の形態を示すものである。第6の実施の形態では、第4または第5の実施の形態において、反射面20aを形成する反射板20と、ベランダ2の天井部2aとの間に、シャッターケース12を設けたものである。このシャッターケース12には、シャッタ11が巻き上げられた状態で収納されるようになっている。このシャッタ11は、ベランダ2への出入口となる開口部1aを開閉するものである。
【0041】
本実施の形態によれば、第4または第5の実施の形態と同様の効果を得られるには勿論のこと、反射板20と天井部2aとの間にシャッタケース12が設けられているので、このシャッタケース12を外部から隠すことができ、よってシャッターケース12によって建物1の外観を損なうのを防止できる。
また、シャッタ11によってベランダ2への出入口となる開口部1aを開閉可能できるので、シャッタ11を閉じることによって、夜等は外部からの騒音の進入をさらに低減できるとともに、防犯上優れたものとなる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、ベランダの手摺より上方の上部空間を遮蔽板によって遮蔽することによって、外部から進入してくる騒音を低減できる。
また、遮蔽板は騒音を反射することができれば、どのような材質のものでもよいので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、遮蔽板をベランダの手摺より上方の上部空間から退避することによって、この上部空間を開放できるので、採光性や通風性も容易に確保できる。
【0043】
請求項2に記載の発明によれば、遮蔽板がシャッタであるので、ベランダの手摺より上方の上部空間に遮蔽板を容易に設けることができ、また、シャッタを巻き上げてシャッタケースに収納することによって、ベランダの手摺より上方の上部空間を容易に開放できる。
【0044】
請求項3に記載の発明によれば、遮蔽板がブラインドであるので、ベランダの手摺より上方の上部空間に遮蔽板を容易に設けることができ、また、ブラインドを引き上げることによって、ベランダの手摺より上方の上部空間を容易に開放できる。
【0045】
請求項4に記載の発明によれば、外部から進入してくる騒音の少なくとも一部が反射面によって開口部より外側に反射されるので、建物内部に侵入する騒音を低減できる。
また、反射面は騒音を反射することができれば、どのような材質のもので形成してもよいので、特別なメンテナンスを施す必要もなく、耐久性や耐候性に優れたものとなる。
さらに、反射面はベランダ上方の天井部に設けられているので、採光性や通風性も容易に確保できる。
【0046】
請求項5に記載の発明によれば、前記反射面で騒音が乱反射するので、反射面で反射して建物の内部に開口部を通して進入する騒音をさらに低減できる。
【0047】
請求項6に記載の発明によれば、反射面と天井面との間にシャッタケースが設けられているので、このシャッタケースを外部から隠すことができ、よってシャッターケースによって建物の外観を損なうのを防止できる。
また、シャッタを閉じることによって、夜等は外部からの騒音の進入をさらに低減できるとともに、防犯上優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すもので、ベランダ騒音低減構造を備えた建物の概略側面図である。
【図2】同、遮蔽板とベランダを示す側面図である。
【図3】同、遮蔽板とレールを示す斜視図である。
【図4】同、遮蔽板とレールを示す側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示すもので、ベランダの側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示すもので、ベランダの側面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示すもので、建物の側面図である。
【図8】同、ベランダの要部の側面図である。
【図9】同、反射面の変形例を示すベランダの要部の側面図である。
【図10】同、反射面の変形例を示すベランダの要部の側面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態を示すもので、ベランダの要部の側面図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態を示すもので、ベランダの側面図である。
【符号の説明】
1 建物
1a 開口部
2 ベランダ
2a 天井部
3 手摺
5,5a,5b 遮蔽板
11 シャッタ
12 シャッターケース
16 ブラインド
20a,21a,22a 反射面

Claims (6)

  1. ベランダを通して建物内部に外部から進入する騒音を低減するベランダ騒音低減構造であって、
    前記ベランダには、このベランダの手摺より上方の上部空間の少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽板が、前記上部空間に対して出退可能に設けられていることを特徴とするベランダ騒音低減構造。
  2. 請求項1に記載のベランダ騒音低減構造において、
    前記遮蔽板は、ベランダの上部に取り付けられたシャッタケースに収納可能に設けられたシャッタであることを特徴とするベランダ騒音低減構造。
  3. 請求項1に記載のベランダ騒音低減構造において、
    前記遮蔽板は、ベランダの上部に取り付けられたブラインドであることを特徴とするベランダ騒音低減構造。
  4. ベランダを通して建物内部に外部から進入する騒音を低減するベランダ騒音低減構造であって、
    前記ベランダの上方の天井部には、この天井部の天井面に対してベランダの外側を向くように傾斜して、外部からの騒音の少なくとも一部を、前記ベランダに面して形成された開口部より外側に反射する反射面が設けられていることを特徴とするベランダ騒音低減構造。
  5. 請求項4に記載のベランダの騒音低減構造において、
    前記反射面は、前記騒音を乱反射することを特徴とするベランダ騒音低減構造。
  6. 請求項4または5に記載のベランダ騒音低減構造において、前記反射面と天井面との間には、前記ベランダに面して形成された開口部を開閉可能とするシャッタのシャッタケースが設けられていることを特徴とするベランダ騒音低減構造。
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