JP2004161824A - 着色樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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康博 芝井
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Abstract

【課題】樹脂粒子を高濃度に着色でき、しかも有害な有機溶剤を用いることない環境負荷の少ない着色粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂粒子14と染料15の少なくとも2種類を超臨界流体16中あるいは亜臨界流体中で混合させた後、減圧することで該樹脂粒子14が染料にて染色された着色樹脂粒子11となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は静電荷現像用トナーおよびインク、免疫診断用粒子等に用いられる着色樹脂粒子およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下記特許文献1には、水に不溶性でかつ油性有機溶剤に可溶な染料を油性有機溶剤に溶解させて得られる染料溶液を水系媒体中に微分散させて染料エマルションを調整し、この染料エマルションと、染色すべきポリマー粒子の水系媒体によるポリマー粒子エマルションとを混合してポリマー粒子を染色する方法を提案している。
【0003】
特許文献2には、合成樹脂粒子を、界面活性剤の存在下で分散染料を加え加温した水性媒体中で攪拌することにより染色する方法が提案されている。
特許文献3には、合成樹脂粒子を、この樹脂粒子に対する重量比にて5以上であって、且つ、上記樹脂粒子の軟化点以上、軟化点よりも40℃高い温度以下に加温した水からなる染色媒体にて、無水シリカ微粉の存在下に、攪拌下に水溶性染料にて染色する方法が提案されている。
上記の方法は染料の形態に違いはあるが、いずれも水系で樹脂粒子と染料を接触させる方法で染色を行う方法である。そのため、染色には時間がかかるとともに、高濃度に染色するには限界があった。また、染色時に用いる溶剤や界面活性剤等を取り除く排水処理による、環境への負荷が少なからず問題となっていた。
【0004】
本発明者らは、超臨界流体中あるいは亜臨界流体中にて溶解して、着色剤成分と混合し、上記超臨界流体中あるいは亜臨界流体中における結着樹脂成分の溶解度を低下せしめて、上記結着樹脂成分を、結着樹脂成分の内部に着色剤成分を分散させながら粒子状に析出させる、特許文献4に記載の方法を提案している。
この方法は有害な有機溶剤や界面活性剤および水を用いないために、環境への負荷も小さいが、着色剤が顔料に限られており、また、造粒とともに顔料を複合化させるため、顔料の複合化には限界があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−363331号公報
【特許文献2】
特開平5−134458号公報
【特許文献3】
特開平8−278664号公報
【特許文献4】
特開2001−312098号公報
【特許文献5】
特開平10−133417号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
静電荷現像用トナーおよびインク、免疫診断用粒子等に用いられる着色粒子は用途が違っても、よりコストパフォーマンスの高い粒子を提供しなくてはならず、近年より着色力の高い粒子が望まれている。
また、その製造方法に関しては有害有機溶剤使用量削減やエネルギー消費量低減など、より環境への負荷の少ない製造方法が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、樹脂粒子への着色力の向上、かつ環境への負荷低減に対応した着色粒子の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、樹脂粒子と染料を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で混合させる混合工程と、混合後、減圧する減圧工程とを備えることを特徴とする。このとき、着色される樹脂粒子は超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で溶解しない樹脂であり、染料は油溶性染料である。
<作用効果>
超臨界流体は減圧することで気体に変化するため染料の溶解性を簡単に、しかも大きく変化させることができる。そのため、樹脂粒子を高濃度に染色できる。
また、油溶性染料は樹脂と相溶性が良く、また、超臨界流体にも溶解性が高いため樹脂粒子を高濃度に着色できる。
【0009】
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、樹脂粒子と染料を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で混合させる混合工程と該混合工程終了後、減圧する減圧工程とにより製作される着色樹脂粒子に対して、前記の超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で染料との混合工程と減圧工程を繰り返すことを特徴とする。
<作用効果>
この樹脂粒子と染料との混合・減圧工程の操作を繰り返すことでより高濃度に染色できる。
【0010】
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、樹脂粒子が混合する染料と同色の顔料の1種類以上を色剤成分として含有している。
<作用効果>
予め樹脂粒子中に顔料が内包されていることで、より着色力の高い粒子を得ることができる。
【0011】
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、混合工程において、超臨界流体中あるいは亜臨界流体中に少なくとも1種類以上の溶媒を混入するとともに、該溶媒は、超臨界流体中あるいは亜臨界流体中に溶媒を混入したときの染料の溶解性が、該溶媒単独での染料の溶解性よりも高い溶媒であることを特徴とする。
<作用効果>
溶剤を配合することで染料の溶解性の変化をより大きくすることができるため、樹脂粒子を高濃度に着色できる。
【0012】
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、超臨界流体あるいは亜臨界流体が、二酸化炭素であることを特徴とする。
<作用効果>
二酸化炭素は無害であり、臨界点も約31℃と比較的低いため、エネルギー消費量も少ない環境に優しい方法で着色粒子を提供できる。
【0013】
本発明の着色樹脂粒子は、前記の製造方法により樹脂粒子が染料で染色されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の着色粒子の製造方法は、樹脂粒子と染料の少なくとも2種類を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中(以下の、超臨界流体の記載では、特に断らないかぎり亜臨界流体も含むものとする)で混合させた後、減圧することにより樹脂粒子が染料にて染色され、この染色された樹脂粒子を取り出すことにより得られる。
超臨界流体は拡散速度が高く染料とともに樹脂粒子中に浸透する、また、減圧することで気体に変化するため染料の溶解性を簡単に、しかも大きく変化させることができる。そのため、染料は樹脂粒子中に更に浸透し樹脂粒子を高濃度に染色できる。
そして、このようにして製作された着色樹脂粒子を、再度染料と超臨界流体中で混合させた後、減圧することにより、より濃度の高い着色樹脂粒子を取り出すことができる。
【0015】
また、樹脂粒子中に着色剤成分としてブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の内の何れかの色の顔料が含まれていてもよい。これは、予め樹脂粒子中に顔料が内包されていることで、より着色力の高い粒子を得ることができる。
さらに、超臨界流体中に溶媒を混合してもよい。この溶媒は溶媒を混入したときの染料の溶解性が、超臨界流体中において染料の溶解性が高くなるような溶媒とする。この溶媒は、少なくとも1種類以上の溶媒を、あるいは亜臨界流体中に混合する。溶剤を配合することで染料の溶解性の変化をより大きくすることができるため、樹脂粒子を高濃度に着色できる。
このような溶剤としてはエタノール・メタノール等のアルコール系、酢酸エチル・酢酸ブチル等のエステル系、トルエン・キシレン等の芳香属系などがあるが、環境への負荷低減の観点や溶解性の変化が大きいことにより、エタノールがもっとも好適に用いることができる。
【0016】
また、樹脂粒子と混合する染料が油溶性染料である。油溶性染料は樹脂と相溶性が良く、また、超臨界流体にも溶解性が高いため樹脂粒子を高濃度に着色できる。
更に、超臨界流体は、二酸化炭素とする。二酸化炭素は、臨界点も約31℃と比較的低いため、エネルギー消費量も少なく、環境に優しい方法で着色粒子を提供できる。
【0017】
次に、図面を参照して本発明を詳述する。
本発明の製造方法は、樹脂粒子と染料の少なくとも2種類を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で混合させた後、減圧することで該樹脂粒子が染料にて染色し、着色された樹脂粒子を製作するものである。
物質の温度・圧力をある一定条件(臨界点)以上に設定すると、気相と液相における密度が等しい状態の流体となり、この臨界点近傍以上の温度・圧力下での流体が超臨界流体と呼ばれている。また、超臨界点未満であっても、臨界点に近い条件でも超臨界流体に近い状態となり、このような流体を亜臨界流体と呼ぶ。
【0018】
超臨界流体あるいは亜臨界流体中では、気体の性質と液体の性質が共に現れる。例えば、密度は液体に近く(気体の数100倍程度)、粘度は気体に近く(液体の1/10ないし1/100程度)、拡散係数も液体の1/10ないし1/100程度、熱伝導度は液体に近い(気体の100倍程度)とすることができる。
超臨界流体は、一般的に非常に物を溶かす力が大きく、温度・圧力の変化により物質の溶解力を大幅に変化させることができる性質を有している。これは、反応溶媒や抽出溶媒としては非常に優れたものであり、近年、物質の分離・抽出・精製等の分野で盛んに研究がされている。例として、コーヒーにおけるカフェイン抽出や、廃棄物の分離・抽出等が挙げられる。
ここで、超臨界流体として使用可能な物質として、例えば、CO、N、CH、C、CFH、NH、CFCl、CHOH、COH、HO等が挙げられるが、前述したように、臨界点が比較的低く、安全性の点でCOがもっとも好適に用いることができる。
【0019】
この超臨界中に特定の樹脂粒子と油溶性染料を配合すると、高分子量である樹脂粒子は溶解しないが、染料は溶解する。この状態で攪拌を続けると、一部の染料は樹脂粒子中に浸透し樹脂粒子を染色することができる。更にこの後、反応容器内の超臨界流体を、減圧することにより、染料の溶解性が低下してくる。油溶性染料と樹脂粒子は相溶性が良いため、染料は樹脂粒子中に浸透し樹脂粒子を更に高濃度に染色できる。
【0020】
油溶性染料としては樹脂と相溶し、超臨界流体に溶解するものであれば特に限定することはないが、例えば,「C.I.ソルベントエロー2,6,14,15,19,21,33,56,61,80,149」,「C.I.ソルベントオレンジ1,2,6,14,37,40,44,45」,「C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121,132,218」,「C.I.ディスパースレッド9」,「C.I.ソルベントブルー2,11,12,25,35,36,55,73」,「C.I.ソルベントブラック3,5,7,22,23,27」,「C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27」等が例示できる。それぞれ、単独で用いても良いし、2種類以上を併用してもよい。
染料の溶解性を高めるために超臨界流体中に溶剤を用いることができる。この時用いることができる溶媒としては、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)や、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等)や、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、炭化水素類(トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン等)や、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルアセテート、アルキルカルボン酸エステル等)や、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン等)などがある。ここで、溶媒による樹脂粒子の変性の抑制や環境への負荷低減の観点からアルコール類が好適であり、その中でもエタノールがもっとも好適に用いることができる。
【0021】
前記樹脂粒子中には着色剤成分としてブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の内の何れかの色の顔料が含まれていてもよい。
ブラック顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイトなどがある。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキがある。
マゼンタ顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどがある。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキなどがある。
【0022】
この時用いる樹脂粒子の製造方法としては、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、液中乾燥法等の水中で作製する方法、NAD重合法等の非水溶媒中で作製する方法、混練粉砕法、スプレードライ法等の媒体を用いずに作製する方法、特許文献5に記載の超臨界中から樹脂成分を析出させる方法等がある。
樹脂成分としては、超臨界流体中で溶解せず、前記油溶性染料相溶性があるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/アクリル共重合体などのスチレン系樹脂や、ポリエチレン、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン/ビニルアルコール共重合体などのエチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、また、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、マレイン酸系樹脂等を用いることができる。
【0023】
超臨界流体中に樹脂粒子を安定に分散させるために分散安定化剤を用いても良い。分散安定化剤としては特に限定されないが、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂が挙げられる。配合量としては特に限定はないが、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下が望ましい。以上であると粉体性能としての保存安定性等への問題がある。
【0024】
次に、本発明の着色樹脂粒子を作製する製造装置を図面により説明する。図1は製造装置の構成説明図である。
まず、超臨界流体とする物質が充填されたガスボンベ1より、反応容器7に向けガスが供給される。このガスは加圧ポンプ2により所望の圧力に高められる。また、溶剤3も同様に加圧ポンプ4で所望の圧力まで高められる。これら高圧ガスや溶剤3はバルブ5、6を介して反応容器7に送られる。このとき、図示しないが、予熱コイル等で高圧ガスを所望の温度近くまで温調してもよい。また、反応容器7へ導入する前に、超臨界ガスと溶剤3とを図示していないが予め別の容器中で混合しておいてもよい。
【0025】
反応容器7中には、樹脂粒子成分14と染料成分15が封入されている。この反応容器7は例えばヒーター8やあるいは図示していないが恒温水槽等で所望の温度となるよう構成されている。また、前記のバルブ5、6により、反応容器7内は所望の圧力となるように調整される。これら温度、圧力は温度計12、圧力計13によりモニターされる。このようにして反応容器7中には超臨界状態となった超臨界流体16、溶剤3、樹脂粒子成分14、染料成分15が混合された状態となる。このとき、必要に応じて、図示していないが、攪拌装置(例えば、プロペラ状の攪拌装置等)にて反応容器7内を攪拌してもよい。
【0026】
一定時間経過した後、減圧バルブ9を開くことによって、反応容器7内を減圧する。減圧することにより、超臨界流体17中に溶解していた染料の溶解度は著しく低下し、その結果染料は樹脂粒子中に浸透してゆく。この染料の樹脂粒子中への浸透により、樹脂粒子を染色することができる。
染色された粒子11は粒子捕集箱10および反応容器7中にて採取される。
【0027】
(実施例)
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
尚、樹脂粒子の粒子径はレーザー回折式粒径測定装置(LA−920;堀場製作所社製)で測定した体積平均粒子径である。
【0028】
樹脂粒子≪P−1≫の作成
ポリエステル樹脂(三洋化成工業(株)社製;EP208)塊を粗砕の工程を経て、ジェット式粉砕機によって微粉砕した後、風力分級を行った。得られた粒子の平均粒子径は7.2μmであった。
【0029】
樹脂粒子≪P−2≫の作成
下記のモノマー配合にガラスビーズを加え、SG分散機(太平システム社製)にて2000rpmで1時間分散を行った。
Figure 2004161824
上記顔料分散液をポリビニルアルコール(日本合成化学社製;GH−17)が2重量%配合された水溶液300ml中に投入し、高速櫛歯型分散機(キネマティカ社製;ポリトロン)にて15000rpmで15分間分散を行った。
上記懸濁液を攪拌装置、温度計、窒素導入口、および冷却管を備えた500mlセパラブルフラスに仕込み、窒素雰囲気下で昇温を開始し、内温80℃で5h重合を行った。その後、凍結乾燥機にて乾燥および解砕させ、平均粒子径が6.8μmの樹脂粒子粉末を得た。
【0030】
樹脂粒子≪P−3≫の作成
顔料をカーボンブラック顔料(キャボット社製;MOGAL−L)に変更した以外は樹脂粒子≪P−2≫の作成と同様の方法で平均粒子径が6.9μmの樹脂粒子粉末≪P−3≫を得た。
【0031】
樹脂粒子≪P−4≫および≪P−5≫の作成
顔料はFastogen Blue 5415(シアン顔料;大日本インキ化学製造社製)およびイエロー顔料(Fast Yellow 7410;三洋色素社製)を10重量部、顔料分散剤(EFKA−4046;エフカーケミカルズ社製)を5重量部加えメチルエチルケトンにて固形分濃度が25%になるように調整を行った。その後特殊機化工業(株)製フィルミックス56型を用い、40m/sで5分間分散することにより分散ペースト≪W−1≫および≪W−2≫をそれぞれ得た。
≪W−1≫および≪W−2≫の分散ペースト50部に三井化学(株)社製ポリエーテル樹脂;TPO−349(酸価=13mgKOH/g・MW=37000)を100重量部溶解・配合した後、アンモニア水を配合した脱イオン水450部中にこれを投入しポリトロンにて攪拌することで懸濁液を作った。その後、この分散液を減圧することでメチルエチルケトンを除去した後、更に脱イオン水を加え洗浄・濃縮を繰り返した後、凍結乾燥機にて乾燥および解砕させ、平均粒子径が6.5μmおよび6.7μmの樹脂粒子粉末≪P−4≫および≪P−5≫を得た。
【0032】
超臨界流体を用いた着色粒子≪T−1≫および≪T−2≫の作成例
攪拌機・ヒーター・温度および圧力モニターが組み込まれた1000mlの高圧反応容器に≪P−1≫50重量部および油溶解性染料(C.I.ソルベントレッド109)4重量部、分散安定化剤としてフッ素系樹脂1重量%を投入した。密閉した後、炭酸ガスを加圧ポンプにより圧力が25MPaになるまで供給した。内温80℃で攪拌しつつ1h経過後、減圧バルブを開放し反応容器内の混合物を粒子採取箱内に排出し、および容器内の粒子を回収することでマゼンタ色の粒子≪T−1≫を得た。
更に≪T−1≫の着色粒子40重量部と油溶解性染料(C.I.ソルベントレッド109)4重量部を高圧反応容器仕込み≪T−1≫と同じ条件で染色することでマゼンタ色の粒子≪T−2≫を得た。得られた粒子の粒子径は7.4μmであった。
【0033】
超臨界流体を用いた着色粒子≪T−3≫および≪T−4≫の作成例
攪拌機・ヒーター・温度および圧力モニターが組み込まれた1000mlの高圧反応容器に≪P−2≫の樹脂粒子80重量部および油溶解性染料(C.I.ソルベントレッド109)5重量部、エタノール200mlを投入した。密閉した後、炭酸ガスを加圧ポンプにより圧力が20MPaになるまで供給した。内温55℃で攪拌しつつ1h経過後、減圧バルブを開放し反応容器内の混合物を粒子採取箱内に排出、および容器内に残った粒子を回収することでマゼンタ色の粒子≪T−3≫を得た。得られた粒子の粒子径は7.0μmであった。
樹脂粒子を≪P−3≫に変更、および油溶解性染料をC.I.ソルベントブラック23に変更した以外は≪T−3≫と同様の方法でブラック色の粒子≪T−4≫を得た。得られた粒子の粒子径は6.8μmであった。
【0034】
超臨界流体を用いた着色粒子≪T−5≫および≪T−6≫、≪T−7≫の作成例
攪拌機・ヒーター・温度および圧力モニターが組み込まれた1000mlの高圧反応容器に≪P−4≫の樹脂粒子100重量部および油溶解性染料(C.I.ソルベントブルー55)8重量部、エタノール100mlおよび分散安定剤としてポリウレタン系の樹脂(BYK−182;ビックケミー社製)1.5重量部を投入した。密閉した後、炭酸ガスを加圧ポンプにより圧力が23MPaになるまで供給した。内温75℃で攪拌しつつ1h経過後、減圧バルブを開放し反応容器内の混合物を粒子採取箱内に排出、および容器内に残った粒子を回収することでシアン色の粒子≪T−5≫を得た。得られた粒子の粒子径は6.9μmであった。
樹脂粒子を≪P−5≫におよび油溶解性染料をC.I.ソルベントエロー15に変更した以外は≪T−5≫と同様の方法でイエロー色の粒子≪T−6≫を得た。得られた粒子の粒子径は7.0μmであった。
更に≪T−6≫の着色粒子80重量部と油溶解性染料(C.I.ソルベントエロー15)5重量部を高圧反応容器仕込み≪T−6≫と同じ条件で染色することでイエロー色の粒子≪T−7≫を得た。得られた粒子の粒子径は6.6μmであった。
【0035】
【比較例】
≪T−1≫および≪T−3≫の染料をそれぞれ赤色水溶性染料「カヤノール・レッド・NBR」(日本化薬(株)製)および「アイゼン・ローダミンB」(保土谷化学工業(株)製)に変更した以外は同様の方法で行った。得られた粒子をそれぞれ≪T−8≫および≪T−9≫とする。得られた粒子の粒子径はそれぞれ6.6μmと6.8μmであった。
【0036】
【評価】
実施例≪T−1≫〜≪T−7≫、≪P−1≫〜≪P−5≫および比較例≪T−8≫≪T−9≫の粒子100重量部と、シランカップリング剤とジメチルシリコーンオイルとで表面処理している疎水性シリカ微粉体(BET比表面積120m/g)0.50重量部とを混合して、負摩擦帯電性の粒子を調製した。
得られたトナーをシリコンコートされた平均粒径60μmフェライトコアキャリアにトナー濃度が5重量%となるように調整して混合し、2成分の現像剤とした。シャープ社製AR−C150を用いでシャープ社製フルカラー専用紙(品番:PP106A4C)上に粒子の付着量が0.4mg/cmになるように調整して印字させ、外部定着機を用いて評価画像を作成した。
得られた画像の濃度をマクベス濃度計にて評価を行った。ブラック色で1.6以上、カラー色で1.4以上を高着色度の目安とした。
【0037】
【表1】
Figure 2004161824
【0038】
【発明の効果】
本発明は、安全な超臨界あるいは亜臨界二酸化炭素を用いている、そのため環境への負荷の少ない方法で着色粒子を製造できる。
また、本発明は、超臨界流体あるいは亜臨界流体は圧力を変化させることで染料の溶解性を低下させることができることから、樹脂粒子を超臨界流体あるいは亜臨界流体中で染料と混合させた後、減圧する方法で高濃度に着色された着色樹脂粒子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】着色樹脂粒子の製造装置の構成説明図
【符号の説明】
1 ガスボンベ
2,4 加圧ポンプ
3 溶剤
5,6 バルブ
7 反応容器
8 ヒーター
9 減圧バルブ
10 粒子捕集箱
13 圧力計
14 樹脂粒子成分
15 染料成分
16 超臨界流体

Claims (6)

  1. 染料で染色された樹脂粒子の製造方法であって、
    樹脂粒子と染料を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で混合させる混合工程と、
    該混合工程終了後、減圧する減圧工程とを備え、
    前記樹脂粒子は超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で溶解しない樹脂であり、染料は油溶性染料であることを特徴とする着色樹脂粒子の製造方法。
  2. 染料で染色された樹脂粒子の製造方法であって、
    樹脂粒子と染料を超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で混合させる混合工程と該混合工程終了後、減圧する減圧工程とにより製作される着色樹脂粒子に対して、前記の超臨界流体中あるいは亜臨界流体中で染料との混合工程と減圧工程を繰り返すことを特徴とする着色樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記樹脂粒子は混合する染料と同色の顔料が1種類以上色剤成分として含有していることを特徴とする請求項1または2記載の着色樹脂粒子の製造方法。
  4. 前記混合工程において、超臨界流体中あるいは亜臨界流体中に少なくとも1種類以上の溶媒を混入するとともに、該溶媒は、溶媒単独での染料の溶解性に比較して、超臨界流体中あるいは亜臨界流体中に溶媒を混入したときの染料の溶解性が高い溶媒であることを特徴とする請求項1または2記載の着色樹脂粒子の製造方法。
  5. 前記超臨界流体あるいは亜臨界流体は、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1または2記載の着色粒子の製造方法。
  6. 請求項1ないし5記載の製造方法により製作された、染料で染色された着色樹脂粒子。
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