JP2007248550A - マゼンタトナー - Google Patents
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Abstract
【課題】高着色力で、かつ優れた負帯電性を有するマゼンタトナーを提供する。
【解決手段】少なくともマゼンタ顔料C.I.Pigment RED 184、顔料分散剤に酸価が0〜10mgKOH/g、アミン価が1〜10mgKOH/gの変性ポリウレタン系分散剤、および結着樹脂を含有し、付着量0.3mg/cm2のときのIDが1.4〜2.0であり、現像剤として15秒攪拌後の帯電量が20(‐μC/g)以上であることを特徴とするマゼンタトナー
【選択図】なし
Description
(3)本発明は、前記変性ポリウレタン系分散剤の重量平均分子量が2000以上100000以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のマゼンタトナーである。
(4)本発明は、前記変性ポリウレタン系分散剤の添加量が、前記マゼンタ顔料100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のマゼンタトナーである。
(5)本発明は、前記変性ポリウレタン系分散剤が、トナー中に0.1重量%以上10重量%以下の割合で含有されていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のマゼンタトナーである。
(7)本発明は、前記マゼンタトナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が、1.00〜1.20であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のマゼンタトナーである。
(8)本発明は、前記マゼンタトナーの付着量0.3mg/cm2のときの画像濃度が、
1.4〜2.0であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のマゼンタトナーである。
(9)本発明は、前記マゼンタトナーを現像剤として15秒攪拌した後の帯電量が、20(−μC/g)以上であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載のマゼンタトナーである。かかる帯電量が20(−μC/g)未満であると、現像ローラとの静電的吸引力が減少し、画像濃度の低下を招くことがある。
(11)本発明は、前記反応可能な部位を有する重合体が、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(i)であることを特徴とする上記(10)に記載のマゼンタトナーである。(12)本発明は、前記変性ポリエステル(i)の反応可能な置換基がイソシアネート基であることを特徴とする上記(11)に記載のマゼンタトナーである。(13)本発明は、前記結着樹脂が、前記変性ポリエステル(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)を含有し、(i)/(ii)の重量比が5/95〜30/70である上記(12)に記載のマゼンタトナーである。
色調、着色度、及び透明性などの全てを満足する電子写真用乾式マゼンタトナーを得ることができ、種々の環境下において安定した摩擦帯電特性を有する電子写真用乾式マゼンタトナーを得ることができる。
これが、例えば、PR184以外の顔料を用いた場合、本色調、着色度、および透明性などの特性は満足させることが出来るが、本来、トナーとして負帯電性を有さなければならないところ、顔料分散剤のアミン価により、トナーが正帯電性をもったり、負帯電性を持ったとしても非常に弱い帯電特性になってしまう。
これに対して、顔料としてPR184を用いた場合は前記理由により、帯電特性の不具合が生じず、色調、着色度、摩擦帯電特性、および透明性などの全てを満足させるマゼンタトナーを得ることが出来る。
また、変性ポリウレタン系分散剤は、顔料分散性の点で、結着樹脂との相溶性が高いことが好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤やジイソシアネートで変性したポリウレタン等のポリウレタン誘導体が好ましい。
1)ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の1部を、水酸基1個を有する化合物と反応させ、更に未反応のイソシアネート基の一部と両末端に活性水素を有する化合物とを反応させ、次に上記反応において未反応のイソシアネート基を活性水素を有する置換基、および第3級アミノ基又は複素環基を有する化合物を反応させて得られる分散剤。
これらの3種類の分散剤は、それぞれ1)は特許文献4に、2)は特許文献5に、3)は特許文献6に記載されている。
変性ポリウレタン系分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるスチレン換算重量でのメインピークの極大値の分子量で、2000以上が好ましく、3000以上が顔料分散性においてより好ましい。特に、5000〜50000程度が好ましく、5000〜30000がより好ましい。分子量が500より小さいと極性が高くなり、着色剤の分散性が低下しやすく、分子量が100000を超えると溶剤との親和性が高くなり、着色剤の分散性が低下しやすい
変性ポリウレタン系分散剤の添加量は、着色剤100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることが好ましく、5重量部以上30重量部以下であることがより好ましい。1重量部より少ないと分散能が低くなり、50重量部を超えると帯電性が低下しやすいからである。
着色剤の分散液における着色剤と有機溶媒との配合割合が5:95から50:50の範囲にあることが好ましい。着色剤の配合割合がこれより少ないとトナー作製時に分散液量が多くなり、トナー作製の効率が低下しやすく、着色剤の配合割合がこれより多いと顔料の分散が不十分になりやすい。
これらのうち、低温定着性、色再現性等に優れる点でポリエステル樹脂を用いることが好ましい。ポリエステル樹脂は、変性ポリエステル(i)、変性されていないポリエステル(ii)を用いることができる。これらは、単独で使用してもかまわないが、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上するため、(i)および(ii)を併用することが好ましい。以下、(i)および(ii)についての詳細を記す。
さらに、活性水素基が複数存在する化合物であれば、ポリエステル末端同士を結合させたものも含まれる(ウレア変性ポリエステル、ウレタン変性ポリエステル等)。また、ポリエステル主鎖中に二重結合等の反応性基を導入し、そこからラジカル重合を起こして側鎖に炭素−炭素結合のグラフト成分を導入したり、二重結合同士を橋かけしたものも含まれる(スチレン変性、アクリル変性ポリエステル等)。
が挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化し、[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常、0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化すると共に、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になり、また、40重量%を超えると、低温定着性が悪化する。
る。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常、1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。変性ポリエステルの数平均分子量は、後記の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、上記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常、20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
ここで、本発明におけるトナーのピーク分子量は、具体的に次のような手順で決定される。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー社製)
温度:40℃
溶媒:THF
流速:0.35ml/min
試料:0.15%の試料を0.4ml注入
試料の前処理:トナーをテトラヒドロフランTHF(安定剤含有 和光純薬製)に0.15wt%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液を100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
28mgKOH/gである。酸価を持たせることにより、負帯電性となりやすい傾向があり、また、定着時における紙との親和性が増大し、定着力が強くなる。
測定装置 :電位差自動滴定装置 DL−53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極 :DG113−SC (メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度 :23℃
Stir
Speed [%] 25
Time [s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration [mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume [mL] 1.0
Wait time [s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
at maximum volume [mL] 10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n = 1
comb.termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行う。
試料調整 :トナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は上記記載の装置にて計算することが出来るが、具体的には次のように計算する。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量(ただしNはN/10KOHのファクター)
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。その後100℃±5℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解する。更に分解を完全にするため再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁を良く洗う。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行いOH価を求める(JISK0070−1966に準ずる。)。
ここで、本発明におけるガラス転移点(Tg)とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能をもちいてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのTgに相当する。
また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。
トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
らの帯電制御剤、離型剤は、マスターバッチ、樹脂と共に溶融混練することもでき、有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、例えば、ソープフリー乳化重合、懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン等の重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる
例えば、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、トナーバインダーは以下の方法等で製造することができる。ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイド等公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)を得る。さらに、(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸等の酸類、又は水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば、酢酸ピニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド又はこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子又はその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエステル等のポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が使用できる。
って表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
で測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Multisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い
、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行った。
測定は装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
、2.5μmよりも小さいと転写性、クリーニング性が低下したり、フィルミングやキャリアへのスペント等が発生しやすくなる。
れる。また、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー及びシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒径1μm以下のものが好ましい。平均粒径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー又は非磁性トナーとしても用いることができる。
であることを特徴とする。
(実施例1)
−−微粒子分散液1の調製−−
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部及びジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧で5時聞反応させた後、該反応容器に無水トリメリット酸30質量部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(1)を得た。該ポリエステル樹脂(1)は、重量平均分子量(Mw)が6,700であり、ガラス転移温度(Tg)が43℃であり、酸価が20mgKOH/gであった。
水990質量部、前記微粒子分散液183質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスル
ホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相)を得た。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下、230℃にて5時間反応させて、低分子ポリエステルを合成した。
得られた低分子ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,500、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5mgKOH/gであり、水酸基価が51であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記低分子ポリエステル410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた反応可能な置換基を有する変性ポリエステルの遊離イソシアネート含有量は、1.53質量%であった。
水1200質量部、着色剤としてのPR184(クラリアントジャパン製Toner Magenta F8B LV3162)540質量部、ポリマー分散剤である「EFKA−4080」(変性ポリウレタン アミン価:3.6〜4.1、EFKA Chemicals社製)108部及び前記ポリエステル樹脂(1)1200質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、顔料分散体を調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、前記カルナバワックスの分散を行った。
次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液1324質量部を添加し、前記マスターバッチ500質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、1時間混合した。次いで前記混合液を25℃に保ちエバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分)は、50質量%であった。
反応容器中に、前記有機溶媒相749質量部、前記反応可能な置換基を有する変性ポリエステル115質量部、及びイソホロンジアミン(和光純薬製)化合物2.9質量部を仕
込み、ホモミキサー(特殊機化製TKホモミキサーMKII)を用いて5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器中に前記水相1200質量部を添加し、前記ホモミキサーで、回転数9,000rpmにて3分間混合した。その後攪拌機で20分攪拌し、乳化スラリーを調製した。 次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、前記乳化スラリーを仕込み、25℃にて脱溶剤行った。有機溶剤を除去した後45℃にて15時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後で濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。ここで得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩うと、実施例1のトナー母体粒子が得られた。
得られた実施例1のトナー母体粒子2.5質量部と、外添剤としてのシリコーンフェライトキャリア(芯材粒径45μm)97.5質量部をターブラーミキサー(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて攪拌処理し、実施例1のトナー1を製造した。
実施例1の顔料分散剤をEFKA−4060(アミン価1〜6)に変更した以外は実施例1と同様にトナー2を得た
実施例1の顔料をPR57:1(大日本インキ化学工業製)に変更した以外は実施例1と同様にトナー3を得た
ポリマー分散剤「EFKA−4080」(変性ポリウレタン アミン価:3.6〜4.1、EFKA Chemicals社製)を加えなかった以外は実施例1と同様にトナー4を得た
得られた各トナー10gとフェライトキャリア100gとを温度28℃、湿度80%の環境内で混合し、ブローオフ法にてトナーの帯電量を測定した。また、このときの帯電分布はシャープであった。トナーの粒径は、前記マルチサイザーIII(ベックマンコールタ
ー社製)で測定した。
ベルトの温度が可変となる様に調整を行ってベタ画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定した。これを5点測定しマゼンタ色の画像濃度の平均を求
めた。
濁度は、OHP用の透明シートにベタのカラー画像を定着し、濁度測定装置を用いて測定した。
Claims (13)
- 少なくとも、マゼンタ顔料C.I.Pigment RED184と、酸価が0〜10mgKOH/gでアミン価が1〜10mgKOH/gの変性ポリウレタン系分散剤と、および結着樹脂と、を含有することを特徴とするマゼンタトナー。
- 前記変性ポリウレタン系分散剤が、前記結着樹脂と相溶性を有することを特徴とする請求項1に記載のマゼンタトナー。
- 前記変性ポリウレタン系分散剤の重量平均分子量が、2000以上100000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマゼンタトナー。
- 前記変性ポリウレタン系分散剤の添加量が、前記マゼンタ顔料100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 前記変性ポリウレタン系分散剤が、トナー中に0.1重量%以上10重量%以下の割合で含有されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 前記マゼンタトナーの体積平均粒径(Dv)が、2.5〜5.5μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 前記マゼンタトナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が、1.00〜1.20であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 前記マゼンタトナーの付着量0.3mg/cm2のときの画像濃度が、1.4〜2.0
であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のマゼンタトナー。 - 前記マゼンタトナーを現像剤として15秒攪拌した後の帯電量が、20(−μC/g)以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体からなる結着樹脂、マゼンタ顔料及び変性ポリウレタン系分散剤を溶解又は分散させ、該溶解又は分散物を水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液から溶媒を除去することにより得られることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 前記反応可能な部位を有する重合体が、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(i)であることを特徴とする請求項10に記載のマゼンタトナー。
- 前記変性ポリエステル(i)の反応可能な置換基が、イソシアネート基であることを特徴とする請求項11に記載のマゼンタトナー。
- 前記結着樹脂が、前記変性ポリエステル(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)を含有し、(i)/(ii)の重量比が5/95〜30/70である請求項12に記載のマゼンタトナー。
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