JP2009222984A - シアントナー - Google Patents

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慎一 若松
Yuji Yamashita
裕士 山下
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真弘 渡邊
Tsutomu Sugimoto
強 杉本
Masaki Watanabe
政樹 渡邉
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Abstract

【課題】色再現するための分光反射特性に優れ、鮮明なシアン色を有し、かつ環境及び人体に対して安全であり、結着樹脂に対する顔料の分散性が良好で高着色を有し、透明性が良好であるシアントナーを提供すること
【解決手段】少なくとも結着樹脂、顔料、及び顔料分散剤を含有するトナーであって、前記顔料が、(a)C.I.Pigment Blue15:3を必須成分として含むと共に、更に(b)アルミフタロシアニン及び/又は(c)無金属フタロシアニンを含み、前記トナー10gをテトラヒドロフラン40gに溶解させた溶解液を0.3mmワイヤーバーで基材上に塗布して得られる塗布膜のヘイズ度が0.1%以上25%以下であるシアントナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、レーザープリンター、ファクシミリ等における静電潜像を現像するために用いられ、カラー画像の形成に好適なシアントナーに関する。
電気的潜像を現像剤により現像して可視画像を形成する電子写真方式は、光導電性物質を含む感光体上に電気的潜像を形成し、該電気的潜像をトナーを含有する現像剤で現像してトナー画像とし、紙等の記録媒体にトナー画像を転写した後、加熱及び加圧により定着して定着画像を形成するものである。
また、電子写真方式によりフルカラー画像を形成するには、例えば、原稿からの光を色分解フィルターを通して感光体上に露光するか、あるいはスキャナーで読み取った像をレーザーで感光体上に書き込み露光して、該感光体上にイエロー画像部の電気的潜像を形成する。該電気的潜像をイエロートナーで現像して得られたイエロートナー画像を紙等の記録媒体に転写する。次いで、同様の工程によりマゼンタトナー、及びシアントナーを用いて得られたマゼンタトナー画像、及びシアントナー画像を順次イエロートナー画像上に重ね合わせることにより、フルカラー画像が形成される。
従来より、電子写真方式の画像形成には、熱可塑性樹脂と、着色剤である顔料と、帯電制御剤とを溶融混練し、粉砕してなる粉砕トナーが一般に用いられている。シアントナーでは着色剤として、一般に、シアン顔料C.I.Pigment Blue(PB)15:3が使用される。粉砕トナーでは、顔料を十分に分散させることが困難であり、そのため、このような製造方法により作製されたシアントナーは、その色再現域が赤味を帯びてしまうという問題がある。
この問題を解決するため、シアントナーに用いる顔料及び染料の改良、顔料と染料との併用による改良などが提案されている。例えば特許文献1には、緑みを帯びさせるため、グリーン顔料C.I.Pigment Green7(C.I.PG7)を添加しているが、このC.I.PG7には多量の塩素が含まれており、焼却時の際、ダイオキシンなどの危険物質を発生させる原因となるし、その副生生物であるヘキサクロロベンゼンは、環境及び人体に対して安全なものではない。
また、特許文献2〜4では、C.I.PG7以外の緑味フタロシアニンとして、アルミフタロシアニン、または無金属フタロシアニン(PB16)を使用している。特許文献2および3では、従来からの製法である粉砕トナーとして、顔料をニーダー、フラッシングなどの手法で分散を試みているが、相当の分散時間、エネルギーが必要でありコストが高くなるとともに、得られたトナー中の顔料分散も必ずしも十分ではないため、彩度が低下することが問題であった。また、特許文献4では、いわゆる乳化凝集法でPB16の使用を試みているが、塩析の工程で顔料同士が凝集し、彩度が低下する問題があった。
したがって色再現するための分光反射特性に優れ、鮮明なシアン色を有し、かつ環境及び人体に対して安全であり、結着樹脂に対する分散性が良好で高着色を有し、透明性が良好であるシアントナーは未だ得られていないのが現状である。
特開2005−173624号公報 特開2001−89682号公報 特開2002−156792号公報 特開2002−357923号公報
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、色再現するための分光反射特性に優れ、鮮明なシアン色を有し、かつ環境及び人体に対して安全であり、結着樹脂に対する顔料の分散性が良好で高着色を有し、透明性が良好であるシアントナーを提供することを目的とする。
本発明者等は、少なくとも結着樹脂、顔料、及び顔料分散剤を含有するトナーであって、前記顔料が、C.I.Pigment Blue15:3を必須とし、アルミフタロシアニン、無金属フタロシアニンを1種、もしくは2種を併用し、前記トナー10gをテトラヒドロフラン40gに溶解させた溶解液を0.3mmワイヤーバーで基材上に塗布した塗布膜のヘイズ度が0.1%以上25%以下であるトナーが前記目的を達成することができるとの知見を得て、本発明を完成した。
すなわち本発明は以下の通りのものである。
(1)少なくとも結着樹脂、顔料、及び顔料分散剤を含有するトナーであって、前記顔料が、(a)C.I.Pigment Blue15:3を必須成分として含むと共に、更に(b)アルミフタロシアニン及び/又は(c)無金属フタロシアニンを含み、前記トナー10gをテトラヒドロフラン40gに溶解させた溶解液を0.3mmワイヤーバーで基材上に塗布して得られる塗布膜のヘイズ度が0.1%以上25%以下であることを特徴とするシアントナー。
(2)(a)C.I.Pigment Blue15:3、(b)アルミフタロシアニン及び(c)無金属フタロシアニンの質量比率(a:b+c)が、95:5〜50:50であることを特徴とする(1)に記載のシアントナー。
(3)顔料分散剤として、ポリエステル系顔料分散剤を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のシアントナー。
(4)顔料分散剤として、アクリル系顔料分散剤を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のシアントナー。
(5)顔料分散剤として、ポリウレタン系顔料分散剤を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のシアントナー。
(6)トナー中における、C.I.Pigment Blue15:3、アルミフタロシアニンおよび無金属フタロシアニンの合計含有量が、1質量%〜20質量%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のシアントナー
(7)顔料分散剤の添加量が、顔料100質量部に対して1質量部以上100質量部以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のシアントナー。
(8)体積平均粒径(Dv)が、2.5μm〜5.5μmであることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のシアントナー。
(9)体積平均粒径(Dv)と、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、1.0〜1.2である(1)〜(8)のいずれかに記載のシアントナー。
(10)有機溶媒中に活性水素基を有する化合物、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、顔料及び顔料分散剤を少なくとも含むトナー材料を溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を水系媒体中で反応させて、得られた分散液から有機溶媒を除去することにより得られたことを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のシアントナー。
(11)活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体が、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル樹脂(i)であることを特徴とする(10)に記載のシアントナー。
(12)変性ポリエステル樹脂(i)の反応可能な置換基がイソシアネート基であることを特徴とする請求項11に記載のシアントナー。
(13)結着樹脂が、活性水素基を有する化合物と反応させた変性ポリエステル樹脂(i)と、変性されていないポリエステル樹脂(ii)とを含有し、これらの質量比〔(i)/(ii)〕が、5/95〜30/70であることを特徴とする(11)又は(12)に記載のシアントナー。
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、色再現するための分光反射特性に優れ、鮮明なシアン色を有し、かつ環境及び人体に対して安全であり、結着樹脂に対する顔料の分散性が良好で高着色を有し、透明性が良好であるシアントナーを提供することができる。
本発明のシアントナーは、少なくとも結着樹脂、顔料、および顔料分散剤を含み、更に必要に応じて離型剤、帯電制御剤、その他の成分を含有してなる。
前記トナーにおいては、着色剤としての顔料がトナー内部に均一に分散していることが好ましい。なお、着色剤としては、染料を用いることもできるが、耐光性に優れている点などから、顔料が用いられる。
着色剤として顔料を用いる場合には、顔料分散剤により、トナー中に顔料が均一に分散され、安定化していることが好ましい。この場合、顔料の分散粒径は、例えばレーザー散乱・回折法、レーザードップラー法、遠心沈降法、超音波減衰法、などにより測定することができる。
しかしながら、前記レーザー散乱・回折法は大希釈が必要であり、パラメータ設定が困難となる。前記レーザードップラー法は、比較的低希釈で測定可能であるが、希釈が必要である。前記遠心沈降法は測定に長時間かかる。前記超音波減衰法は測定に必要なパラメータが多く、材料種毎に設定が必要となる。
このように従来の分散粒径の測定法では、煩雑な手数がかかったり大希釈が必要であったり、時間がかかり、またいずれも正確な分散粒径を測定するのは困難であるという課題があった。
これに対し、本発明のトナーは、分散粒径と相関のある透明性の尺度としてヘイズ度を採用し、該ヘイズ度がある数値範囲となるとき、目的とするトナー中の顔料の分散度合を満たすことができる。
前記ヘイズ度は、0.1%以上25%以下であり、0.1%以上20%以下が好ましい。前記ヘイズ度が0.1%未満であると、隠蔽力が無くなって、着色力が落ちてしまい、25%を超えると、分散が不十分で、着色力、彩度が低下することがある。
ここで、前記ヘイズ度は、顔料を含むトナー10gをテトラヒドロフラン(THF)40gに溶解させた溶解液を0.3mmワイヤーバーで基材上に塗布して塗布膜を作製し、該塗布膜のヘイズ度を、例えばTMダブルビーム方式自動ヘーズコンピューター(スガ試験機株式会社製)で測定して求めることができる。
前記基材としては、透明フィルムが好適であり、PETフィルム、PPフィルム、PEフィルムなどが挙げられる。
前記顔料はC.I.Pigment Blue15:3(a)と、アルミフタロシアニン(b)、無金属フタロシアニン(c)の質量比率(a:b+c)が、95:5〜50:50であることが好ましく、90:10〜60:40がより好ましい。前記C.I.PB15:3の割合が、95質量%を超えると、色相が赤みにずれることがあり、5質量%未満であると、緑味過ぎることになることがある。
前記C.I.Pigment Blue(PB)15:3と、アルミフタロシアニンおよび無金属フタロシアニンを含むシアン顔料の前記トナー中における合計含有量は、1質量%〜20質量%が好ましく、4質量%〜10質量%がより好ましい。
以下では「C.I.Pigment Blue」を「C.I.PB」と略記する。
前記シアントナーは、顔料分散剤を併用する。前記顔料分散剤としては、ポリエステル系顔料分散剤、アクリル系顔料分散剤、及びポリウレタン系顔料分散剤のいずれかが好ましい。
前記顔料分散剤の含有量は、前記顔料100質量部に対し1質量部〜100質量部が好ましく、5質量部〜50質量部がより好ましい。前記含有量が、1質量部未満であると、効果が少なく顔料を十分に分散させて、安定化させることができないことがあり、100質量部を超えると、結着樹脂を可塑化したり、帯電特性が悪化したりと品質面で悪化するとともにコスト的にも不利に働くことがある。
本発明では、顔料分散を良好に行うため、シナジストを使用することもできる。前記シナジストとは、顔料と同様の構造をもつ誘導体であり、顔料と強い相互作用を有するとともに、高分子分散剤とも強い相互作用を有する化合物を意味する。
前記シナジストを高分子分散剤と併用することで、顔料と高分子分散剤との間を媒介し、酸量や塩基量の少ない顔料でも効果的に分散することができると考えられる。シアン用のシナジストとしては市販品を用いることができ、該市販品としては、酸性官能基を有するものとして、例えばSolsperse5000(日本ルーブリゾール社製)などが用いることができる。
前記シナジストの前記トナーにおける含有量は、0.1質量%〜1質量%が好ましい。
前記ポリエステル系顔料分散剤としては、例えばアジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB711(いずれも、味の素ファインテクノ株式会社製);ディスパロンDA−705、ディスパロンDA−325、ディスパロンDA−725、ディスパロンDA−703−50、ディスパロンDA−234(いずれも、楠本化成株式会社製)、などが挙げられる。
前記アクリル系顔料分散剤としては、例えばDisperbyk2000、Disperbyk2001、Disperbyk2020、Disperbyk2050、Disperbyk2150(いずれも、BYK Chemie社製)、などが挙げられる。
前記ポリウレタン系分散剤としては、例えばEFKA4010、EFKA4009、EFKA4015、EFKA4047、EFKA4050、EFKA4055、EFKA4060、EFKA4080、EFKA4080、EFKA4520(いずれも、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、などが挙げられる。
前記顔料分散剤の添加量は、前記顔料100質量部に対して1質量部以上100質量部以下が好ましく、5質量部〜50質量部がより好ましい。前記添加量が、1質量部未満であると、添加効果が少なく顔料を十分に分散して、安定化させることができないことがあり、100質量部を超えると、結着樹脂を可塑化したり、帯電特性が悪化したりと品質面で悪化するとともにコスト的にも不利に働くことがある。
顔料を樹脂中に分散する手法としては、結着樹脂、分散剤を二本ロールなどの分散機を用いて熱溶融させたところに顔料を添加して練りあわし、結着樹脂中に分散させてマスターバッチを作製してもよい。
また、顔料を分散させる手法は、溶液中に顔料をビーズミルで分散させるのがより好ましい。この場合、顔料のみをあらかじめ有機溶媒中に分散させて得られた顔料の分散液として用いてもよく、結着樹脂、分散剤、分散樹脂とともに有機溶媒中に直接分散させてもよい。また、顔料をあらかじめ分散させる場合であっても、顔料分散時に適度な剪断力を加えるために、結着樹脂を一部添加して粘度を調整してもよい。
分散する際のビーズは高比重、小粒径のものが好ましい。例えばビーズの材質としてはガラス、ジルコニアなどが一般的に用いられる。この場合、十分な分散を得る為には高比重のジルコニアビーズを用いることが好ましい。ビーズ径は、ビーズミルの性能にもよるが、より細かいもののほうが、過分散を起さず、再凝集を防げるので好ましい。また、結着樹脂、分散剤を二本ロールなどの分散機を用いて熱溶融させたところに顔料を添加して練りあわし、結着樹脂中に分散させてマスターバッチを作製してもよい。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものならば何如なるものでも使用することができ、例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の不飽和結合を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和結合を有するニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類等の単量体を用いた重合体若しくは共重合体、又はこれらの混合物等が挙げられる。
更に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル系縮合樹脂;これら縮合樹脂に前記ビニル系樹脂を混合したもの、又はこれら重合体の存在下でビニル系単量体を重合することによって得られるグラフト重合体などが挙げられる。これらの中でも、低温定着性、色再現性等に優れる点でポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、変性ポリエステル樹脂(i)、変性されていないポリエステル樹脂(ii)を用いることができる。これらは、単独で使用してもかまわないが、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上するため、変性ポリエステル樹脂(i)と、変性されていないポリエステル樹脂(ii)とを併用することが好ましい。
以下に、変性ポリエステル樹脂(i)、及び変性されていないポリエステル樹脂(ii)についての詳細に説明する。
本発明においては、前記変性ポリエステル樹脂とは、ポリエステル樹脂中に酸、アルコールのモノマーユニットに含まれる官能基とエステル結合以外の結合基が存在したり、また、ポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合等により結合した状態のものを意味する。例えば、ポリエステル末端をエステル結合以外のもので反応させたもの、具体的には、末端に酸基、水酸基と反応するイソシアネート基等の官能基を導入し、活性水素化合物と更に反応させ、末端を変性したり伸長反応させたものも含まれる。また、活性水素基が複数存在する化合物であれば、ポリエステル末端同士を結合させたものも含まれる(ウレア変性ポリエステル、ウレタン変性ポリエステル等)。更に、ポリエステル主鎖中に二重結合等の反応性基を導入し、そこからラジカル重合を起こして側鎖に炭素−炭素結合のグラフト成分を導入したり、二重結合同士を橋かけしたものも含まれる(スチレン変性ポリエステル、アクリル変性ポリエステル等)。
また、ポリエステルの主鎖中に構成の異なる樹脂成分を共重合させたり、末端のカルボキシル基や水酸基と反応させたもの、例えば、末端がカルボキシル基、水酸基、エポキシ基、メルカプト基によって変性されたシリコーン樹脂と共重合させたものも含まれる(シリコーン変性ポリエステル等)。
ウレア結合で変性されたポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)とアミン類(B)との反応物等が挙げられる。イソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(3)と反応させた物等が挙げられる。前記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)及び3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独又は(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。
前記ジオール(1−1)としては、例えばアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等);前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物等が挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、又はこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用が特に好ましい。
前記3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
前記ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)及び3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独及び(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。
前記ジカルボン酸(2−1)としては、例えばアルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸等);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)等が挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が特に好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)等が挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、前記のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
前記ポリオール(1)と前記ポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、2/1〜1/1が好ましく、1.5/1〜1/1がより好ましく、1.3/1〜1.02/1が更に好ましい。
前記ポリイソシアネート(3)としては、例えば脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、又はこれらの2種以上の併用が挙げられる。
前記ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。前記[NCO]/[OH]が、5を超えると低温定着性が悪化することがあり、[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化すると共に、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、1個以上が好ましく、平均1.5〜3個がより好ましく、平均1.8〜2.5個が更に好ましい。前記イソシアネート基が1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)等が挙げられる。
前記ジアミン(B1)としては、例えば芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)等が挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えばエタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えばアミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えばアミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。
なお、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物等が挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
更に必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。前記伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)等が挙げられる。
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。前記[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
本発明においては、変性されたポリエステル樹脂(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が更に好ましい。前記ウレア結合のモル比が、10%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記変性ポリエステル樹脂(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。前記変性ポリエステル(i)の質量平均分子量は、1万以上が好ましく、2万〜1000万がより好ましく、3万〜100万が更に好ましい。前記質量平均分子量が、1万未満では、耐ホットオフセット性が悪化することがある。また、前記変性ポリエステル樹脂(i)の数平均分子量は、後述する変性されていないポリエステル樹脂(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記質量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、20,000以下が好ましく、1,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。前記数平均分子量が20,000を超えると、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化することがある。
本発明においては、前記変性されたポリエステル樹脂(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、変性されていないポリエステル樹脂(ii)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。前記変性されていないポリエステル樹脂(ii)を併用することにより、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。前記変性されていないポリエステル樹脂(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物等が挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、例えば、ウレア結合やウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。したがって、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。
変性されていないポリエステル樹脂(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の質量比は、5/95〜30/70が好ましく、5/95〜25/75がより好ましく、7/93〜20/80が更に好ましい。前記(i)の質量比が5%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化すると共に、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
−離型剤−
本発明のシアントナーには、結着樹脂、及び顔料とともに離型剤を含有させることもできる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);及びジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ワックスの融点は、40℃〜160℃が好ましく、50℃〜120℃がより好ましく、60℃〜90℃が更に好ましい。前記融点が、40℃未満であると、ワックスは耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が1,000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。
前記ワックスの前記トナーにおける含有量は、0質量%〜40質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。
本発明のシアントナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有していてもよい。該帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的には、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれも、オリエント化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも、保土谷化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(いずれも、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製);銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物などが挙げられる。
前記帯電制御剤の含有量は、前記結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一律に決定されるものではないが、前記結着樹脂100質量部に対して0.1質量〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。前記含有量が、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラーとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下、画像濃度の低下を招くことがある。
なお、これらの帯電制御剤、離型剤は、マスターバッチ、樹脂と共に溶融混練することもでき、有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
−外添剤−
前記トナーの流動性や現像性、帯電性を補助するために用いられる外添剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、無機微粒子が好適である。
前記無機微粒子の一次粒径は、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20m/g〜500m/gが好ましい。
前記無機微粒子の添加量は、前記トナーに対し0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、などが挙げられる。
前記外添剤として樹脂微粒子も添加することができる。例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン;メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルの共重合体;シリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン等の重縮合系;熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。

前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
−シアントナーの製造方法−
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のトナーの製造方法の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法等が挙げられる。これらの中でも、重合法が特に好ましい。該重合法としては、有機溶媒中に活性水素基を有する化合物、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、及び顔料を少なくとも含むトナー材料を溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を水系媒体中で反応させて、得られた分散液から有機溶媒を除去する方法が好適である。
ウレア変性ポリエステルを用いる場合、トナーバインダーは以下の方法等で製造することができる。
まず、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイド等のエステル化触媒の存在下、150℃〜280℃に加熱し、必要により減圧しながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40℃〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有する変性ポリエステル(A)を得る。更に、(A)にアミン類(B)を0℃〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレン等);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等);エステル類(酢酸エチル等);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)及びエーテル類(テトラヒドロフラン等)等のイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。
ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
乾式トナーは、以下の方法で製造することができるが、これに限定されるものではない。
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。水と混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。
トナー粒子は、水系媒体中で反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)からなる分散体を(B)と反応させて形成してもよく、予め製造した変性ポリエステル(i)を用いてもよい。水系媒体中で変性ポリエステル(i)や反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中に変性ポリエステル(i)や反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)からなるトナー材料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法等が挙げられる。反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)と他のトナー組成物(以下、トナー材料と称することもある)である顔料、顔料マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤、未変性ポリエステル樹脂等は、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、予めトナー材料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させた方がより好ましい。
分散の方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2μm〜20μmにするためには高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、1,000〜30,000rpmが好ましく、5,000〜20,000rpmがより好ましい。
前記分散時間としては、特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常、0.1分間〜5分間が好ましい。分散時の温度としては高温な方が、変性ポリエステル(i)や反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
変性ポリエステル樹脂(i)、及び反応可能な置換基を有する変性ポリエステル樹脂(A)を含むトナー組成物100質量部に対する水系媒体の使用量は、50質量部〜2,000質量部が好ましく、100質量部〜1,000質量部がより好ましい。前記使用量が、50質量部未満では、トナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがあり、2,000質量部を超えると経済的でない。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いた方が、粒度分布がシャープになると共に分散が安定である点で好ましい。
トナー材料が分散された油性相を、水が含まれる液体に乳化、分散するために用いる分散剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、極めて少量でその効果を上げることができる。前記フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ〕−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル、などが挙げられる。
市販品としては、例えばサーフロンS−111、S−112、S−113(いずれも、旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M株式会社製);ユニダインDS−101、DS−102、(ダイキン工業株式会社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ化学工業株式会社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ株式会社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)、などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級又は二級アミン酸、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
市販品としては、例えばサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M株式会社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業株式会社製);メガファックF−150、F−824(大日本インキ化学工業株式会社製);エクトップEF−132(トーケムプロダクツ株式会社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)、などが挙げられる。
また、水に難溶の無機化合物分散剤としては、例えばリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。該高分子系保護コロイドとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸等の酸類;水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体(例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等);ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類(例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等);ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類(例えば、酢酸ピニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等);アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド又はこれらのメチロール化合物;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類;ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子又はその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体;ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン系;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、などが挙げられる。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。また、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルン等により、短時間の処理で十分に目的とする品質が得られる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する等の方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他、酵素による分解等の操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長及び/又は架橋反応後、洗浄除去する方がトナーの帯電面から好ましい。
更に、トナー材料の粘度を低くするために、変性ポリエステル樹脂(i)及び反応可能な置換基を有する変性ポリエステル樹脂(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。溶剤を用いた方が、粒度分布がシャープになる点で好ましい。この溶剤は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、除去が容易である点から好ましい。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらの中でも、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)100質量部に対する溶剤の使用量は、300質量部以下が好ましく、100質量部以下がより好ましく、25質量部〜70質量部が更に好ましい。溶剤を使用した場合は、伸長及び/又は架橋反応後、常圧又は減圧下にて加温し、除去する。
ウレア変性ポリエステルの場合、伸長及び/又は架橋反応時間は、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、10分間〜40時間が好ましく、2時間〜24時間がより好ましい。反応温度は、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができ、具体的には、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等が挙げられる。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。また、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルン等により、短時間の処理で十分に目的とする品質が得られる。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行われた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整えることができる。分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよいが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子又は粗粒子は、再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、前記の分級操作と同時に行うのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子等の異種粒子とを共に混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法等がある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製)を改造して、粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
このような製造方法によれば、粉体流動性、転写性に優れ、小粒径で高画質な画像を提供するトナーを得ることができる。更には、低温定着性、耐ホットオフセット性にも優れ、かつフィルミング、スペントを生じることもない。このように、各種要求特性を満足するようなトナーは、粉砕トナーも含め、従来得られていなかったものである。
−トナーの物性等−
本発明のシアントナーの体積平均粒径(Dv)は、2.5μm〜5.5μmであることが好ましい。前記体積平均粒径が、5.5μmを超えると、付着量が0.3mg/cmでは高画質の画像を得るのが困難になり、2.5μm未満であると、転写性、及びクリーニング性が低下したり、フィルミング、キャリアへのスペント等が発生しやすくなる。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、1.0〜1.2が好ましい。このようなトナーにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なくなると共に、現像ローラーへのトナーのフィルミング、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られた。
前記体積平均粒径、及び前記体積平均粒子径と個数平均粒子径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加する。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理する。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行う。測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
前記シアントナーのピーク分子量は、1,000〜30,000が好ましく、1,500〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。前記ピーク分子量が、1,000未満であると、耐熱保存性が悪化することがあり、30,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。
ここで、本発明におけるトナーのピーク分子量は、具体的に次のような手順で決定される。
−トナーのピーク分子量の測定−
・ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー株式会社製)カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF
・流速:0.35ml/min
・試料:0.15%の試料を0.4ml注入
・試料の前処理:トナーをテトラヒドロフランTHF(安定剤含有、和光純薬株式会社製)に0.15質量%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液を100μl注入して測定する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工株式会社製ShowdexSTANDARDのStd.No.S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
前記シアントナーの水酸基価としては、5mgKOH/g以上が好ましく、10mgKOH/g〜120mgKOH/gがより好ましく、20mgKOH/g〜80mgKOH/gが更に好ましい。前記水酸基価が、5mgKOH/g未満であると、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
前記シアントナーの酸価は、1mgKOH/g〜40mgKOH/gが好ましく、5mgKOH/g〜30mgKOH/gがより好ましく、15mgKOH/g〜28mgKOH/gが更に好ましい。酸価を持たせることにより、負帯電性となりやすい傾向があり、また、定着時における紙との親和性が増大し、定着力が強くなる。
ここで、前記トナーにおける酸価(AV)、水酸基価(OHV)とは、具体的に次のような手順で決定される。
・測定装置:電位差自動滴定装置DL−53 Titrator(メトラー・トレド社製)
・使用電極 :DG113−SC(メトラー・トレド社製)
・解析ソフト:LabX Light Version1.00.000
・装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
・測定温度:23℃
測定条件は、以下の通りである。
Stir
Speed[%] 25
Time[s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration[mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume[mL] 1.0
Wait time[s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set)[mV] 8.0
dV(min)[mL] 0.03
dV(max)[mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE[mV] 0.5
dt[s] 1.0
t(min)[s] 2.0
t(max)[s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
At maximum volume[mL] 10.0
At potential No
At slope No
After number EQPs Yes
n=1
comb. Termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
−酸価の測定方法−
前記酸価は、JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して、以下の条件で測定することができる。
試料調製:トナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更に、エタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は前記記載の装置にて計算することができるが、具体的には次のように計算する。
予め標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料質量(ただし、Nは、N/10KOHのファクター)
−水酸基価の測定方法−
前記水酸基価は、JIS K0070−1966に記載の測定方法に準拠して、以下の条件で測定することができる。
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。その後、100℃±5℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解する。次いで、分解を完全にするため、再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁をよく洗う。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行って、水酸基価を求める。
前記シアントナーのガラス転移温度は、40℃〜70℃が好ましい。前記ガラス転移温度が40℃未満であると、耐熱保存性が不足することがあり、70℃を超えると、低温定着性に悪影響を及ぼすことがある。
ここで、前記ガラス転移温度(Tg)は、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
〔測定条件〕
・サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
・サンプル量:5mg
・リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
・雰囲気:窒素(流量50ml/min)
・温度条件
・開始温度:20℃
・昇温速度:10℃/min
・終了温度:150℃
・保持時間:なし
・降温温度:10℃/min
・終了温度:20℃
・保持時間:なし
・昇温速度:10℃/min
・終了温度:150℃
測定した結果は、前記島津製作所製データ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線のもっとも低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次に、DSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能を用いてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのガラス転移温度(Tg)に相当する。
−現像剤−
本発明のシアントナーは、シアントナーのみからなる一成分現像剤として用いてもよいし、キャリアと共に二成分現像剤として用いてもよい。
前記二成分現像剤として用いる場合には、トナーは磁性キャリアと混合して使用される。現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対して、トナー1〜10質量部が好ましい。
前記磁性キャリアとしては、粒径20μm〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性キャリアをコアとしその表面を樹脂で被覆してなる被覆キャリアなどが挙げられる。これらの中でも、被覆キャリアが特に好ましい。
前記被覆キャリアにおける被覆用樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル樹脂、ポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。
また必要に応じて、導電粉等を被覆用樹脂中に含有させてもよい。前記導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。前記導電粉は、平均粒径1μm以下のものが好ましい。前記平均粒径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
<トナー1の作製>
−微粒子分散液1の調製−
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器内に、水683質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11質量部、スチレン83質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル110質量部、及び過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。更に、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部を加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を調製した。
得られた[微粒子分散液1]を、粒度分布測定器(LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、体積平均粒径は105nmであった。また、得られた[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移温度(Tg)は59℃、質量平均分子量は15万であった。
−ポリエステル樹脂(1)の合成−
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた。次いで、10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時聞反応させた後、該反応容器内に無水トリメリット酸30質量部を入れ、常圧下、180℃で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(1)を合成した。
得られたポリエステル樹脂(1)は、質量平均分子量が6,700、ガラス転移温度(Tg)が43℃、酸価が20mgKOH/gであった。
−水相の調製−
水990質量部、前記微粒子分散液183質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液(「エレミノールMON−7」、三洋化成工業株式会社製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相)を得た。
−低分子ポリエステルの合成−
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下、230℃にて5時間反応させて、低分子ポリエステルを合成した。
得られた低分子ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、質量平均分子量が9,500、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が51mgKOH/gであった。
−反応可能な置換基を有する変性ポリエステルの合成−
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、前記低分子ポリエステル410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた反応可能な置換基を有する変性ポリエステルの遊離イソシアネート含有量は、1.53質量%であった。
−マスターバッチの調製−
水1200質量部、着色剤としてC.I.PB15:3(東洋インキ製造株式会社製、7351)405質量部、アルミフタロシアニン顔料(山陽色素社製、A−13Y)135質量部、ポリエステル分散剤(「アジスパーPB822」、味の素ファインテクノ株式会社製)108質量部、及び前記ポリエステル樹脂(1)1200質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
−有機溶媒相の調製−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器内に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324質量部を反応容器内に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、前記カルナバワックスの分散を行った。
次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液1324質量部を添加し、前記マスターバッチ500質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、1時間混合した。次いで、前記混合液を25℃に保ちエバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度(130℃、30分)は、50質量%であった。
−乳化乃至分散−
反応容器内に、前記有機溶媒相749質量部、前記反応可能な置換基を有する変性ポリエステル115質量部、及びイソホロンジアミン(和光純薬株式会社製)2.9質量部を仕込み、ホモミキサー(特殊機化株式会社製、TKホモミキサーMKII)を用いて5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器内に前記水相1200質量部を添加し、前記ホモミキサーで、回転数9,000rpmにて3分間混合した。その後、攪拌機で20分間攪拌し、乳化スラリーを調製した。
次に、撹拌機、及び温度計をセットした反応容器内に、前記乳化スラリーを仕込み、25℃にて脱溶剤行った。有機溶剤を除去した後45℃にて15時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
−洗浄工程−
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後で濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩って、実施例1のトナー母体粒子を作製した。
−外添剤処理−
得られた実施例1のトナー母体粒子100質量部と、外添剤として疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製、一次粒子の平均粒径=10nm)0.5質量部をヘンシェルミキサーで混合して、実施例1のトナー1を製造した。
(実施例2)
−トナー2の作製−
実施例1において、顔料分散方法として、マスターバッチの調製を以下のように顔料分散液の調製へ変更し、また有機溶媒相の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー2を作製した。
−顔料分散液の調製−
酢酸エチル7,000質量部、着色剤としてC.I.PB15:3(東洋インキ製造株式会社製、7351)1050質量部、アルミフタロシアニン顔料(山陽色素社製、A−13Y)450質量部、アクリル系分散剤(Disperbyk2000、ビックケミー株式会社製)300質量部、及び前記ポリエステル樹脂(1)1,500質量部を混合し、該混合物をビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、横型湿式分散機、ダイノーミル)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で6時間分散して、顔料分散液を調製した。
−有機溶媒相の調製−
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1,324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、前記カルナバワックスの分散を行った。
次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液940質量部を添加し、前記顔料分散液1,667質量部、及び酢酸エチル250質量部を仕込み、1時間混合した。次いで、前記混合液を25℃に保ち、エバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分間)は、50質量%であった。
(実施例3)
−トナー3の作製−
実施例1において、アルミフタロシアニン顔料を、無金属フタロシアニン顔料(BASF社製、D7490)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のトナー3を作製した。
(実施例4)
−トナー4の作製−
実施例2において顔料分散液の調製でアルミフタロシアニン顔料の配合量を、無金属フタロシアニン顔料(BASF社製、D7490)に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例4のトナー4を作製した。
(実施例5)
−トナー5の作製−
実施例1において、ポリエステル分散剤(「アジスパーPB822」、味の素ファインテクノ株式会社製)108質量部を、ポリウレタン系顔料分散剤(「EFKA−4080」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)360質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5のトナー5を作製した。
(実施例6)
実施例2においてアルミフタロシアニン顔料単独で450質量部を、アルミフタロシアニン顔料(山陽色素社製、A−13Y)225質量部、無金属フタロシアニン顔料(BASF社製、D7490)225質量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例6のトナー6を作製した。
(実施例7)
実施例2において、有機溶媒相の調製を以下の通りに変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例7のトナー7を作製した。
−有機溶媒相の調製−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器中に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1,324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、前記カルナバワックスの分散を行った。
次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液2,230質量部を添加し、前記顔料分散液1,000質量部、及び酢酸エチル250質量部を仕込み、1時間混合した。次いで、前記混合液を25℃に保ち、エバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分間)は、50質量%であった。
(実施例8)
実施例2において有機溶媒相の調製を以下の通りに変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例8のトナー8を作製した。
−有機溶媒相の調製−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器中に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1,324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、前記カルナバワックスの分散を行った。
次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液質量部786を添加し、前記顔料分散液2,000質量部、及び酢酸エチル250質量部を仕込み、1時間混合した。次いで、前記混合液を25℃に保ち、エバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分間)は、50質量%であった。
(比較例1)
−トナー9の作製−
実施例1において、顔料としてC.I.PB15:3を単独で540質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のトナー9を作製した。
(比較例2)
−トナー10の作製−
実施例1において、フタロシアニン系顔料C.I.PB15:3を、塩素含有フタロシアニン系顔料C.I.Pigment Green7(大日本インキ化学工業株式会社製、Fastogen Green S、1分子中の塩素原子数=14〜15)に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2のトナー10を作製した。
(比較例3)
−トナー11の作製−
実施例1において、マスターバッチの調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー11を作製した。
−マスターバッチの調製−
水1,200質量部、着色剤としてC.I.PB15:3(東洋インキ製造株式会社製、商品名:7351)200質量部、及び前記ポリエステル樹脂(1)1,200質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
次に、上記で得られた各トナーについて、以下に記載の測定方法によって体積平均粒径(Dv)、数平均粒径(Dn)、及び比(Dv/Dn)、並びにヘイズ度を測定した。結果を表1に示す。
<トナーの体積平均粒径(Dv)、数平均粒径(Dn)、比(Dv/Dn)の測定>
各トナーの体積平均粒径(Dv)、数平均粒径(Dn)、これらの比(Dv/Dn)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Multisizer3 Version3.51)にて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5gを添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜ、次いで、イオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記「マルチサイザーIII」により、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
<ヘイズ度の測定>
各トナー10gをテトラヒドロフラン(THF)40g中に添加し、マグネティックスターラーにて攪拌し、溶解させた。得られた溶解液を透明フィルム(東山フィルム製HA−88)上に0.3mmワイヤーバーにて、厚みが5μmとなるように塗布し、塗布膜サンプルを得た。得られた塗布膜サンプルのヘイズ度をTMダブルビーム方式自動ヘーズコンピューター(スガ試験機株式会社製)により測定した。
−現像剤の作製−
得られた各トナー2.5質量部と、シリコーン被覆フェライトキャリア(芯材粒径45μm)97.5質量部とをターブラーミキサー(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて攪拌処理した。以上により二成分現像剤を作製した。
次に、得られた各現像剤を用いて、以下のようにして、反射濃度(ID)、色相(a*b*)彩度を評価した。結果を表1に示す。
<反射濃度(ID)の測定>
画像形成装置(株式会社リコー製、imagio Neo450)を用いて、普通紙及び厚紙の転写紙(株式会社リコー製タイプ6200及びNBSリコー社製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、0.25mg/cmの各トナーが現像される様に調整を行い、定着ベルトの温度(160℃)で定着して、ベタ画像出力した。得られたベタ画像について、X−Rite(X−Rite社製)により反射濃度(ID)を測定した。
<色相・彩度の評価>
色相(a*b*)はX−rite(X−Rite社製)で測定した。
彩度は、反射濃度(ID)と同時にX−rite(X−Rite社製)で測定したaを元にして彩度=√(a*2+b*2)から計算を行い求めた。なお、本発明においては彩度がジャパンカラーほぼ同等(差3以内)であることが合格である。ジャパンカラーの彩度は、具体的にはシアンで62.28である。
得られた各トナーを用いて、以下のようにして、ダイオキシン類量の測定をした。結果を表1に示す。
<ダイオキシン類量の測定>
0.45±0.02mg/cmの各トナーを画像面積が紙面の80%になるように、現像及び定着された普通紙10kgを、燃焼炉(岩谷産業株式会社製)を用いて、800℃、10秒間燃焼させ、排ガスから発生したダイオキシン類の量をHR−GC−MS法により検出し、測定した。
Figure 2009222984
以上のように、本発明によれば、人体、環境にも安全で、かつ本来のシアン色に即したシアントナーを得ることが出来る。
本発明のシアントナーは、色再現するための分光反射特性に優れ、鮮明なシアン色を有し、かつ環境及び人体に対して安全であり、結着樹脂に対する分散性が良好で高着色を有し、透明性が良好であるので、各種分野において好適に使用することができ、電子写真法による画像形成に、より好適に使用することができ、トナー入り容器、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法などに特に好適に使用することができる。
実施例における画像の色相(a*b*)の結果を示すグラフである。 図1のグラフの部分を拡大したものである。

Claims (13)

  1. 少なくとも結着樹脂、顔料、及び顔料分散剤を含有するトナーであって、前記顔料が、(a)C.I.Pigment Blue15:3を必須成分として含むと共に、更に(b)アルミフタロシアニン及び/又は(c)無金属フタロシアニンを含み、前記トナー10gをテトラヒドロフラン40gに溶解させた溶解液を0.3mmワイヤーバーで基材上に塗布して得られる塗布膜のヘイズ度が0.1%以上25%以下であることを特徴とするシアントナー。
  2. (a)C.I.Pigment Blue15:3、(b)アルミフタロシアニン及び(c)無金属フタロシアニンの質量比率(a:b+c)が、95:5〜50:50であることを特徴とする請求項1に記載のシアントナー。
  3. 顔料分散剤として、ポリエステル系顔料分散剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシアントナー。
  4. 顔料分散剤として、アクリル系顔料分散剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシアントナー。
  5. 顔料分散剤として、ポリウレタン系顔料分散剤を含有することを特徴とする請求項1〜2に記載のシアントナー。
  6. トナー中における、C.I.Pigment Blue15:3、アルミフタロシアニンおよび無金属フタロシアニンの合計含有量が、1質量%〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシアントナー
  7. 顔料分散剤の添加量が、顔料100質量部に対して1質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のシアントナー。
  8. 体積平均粒径(Dv)が、2.5μm〜5.5μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のシアントナー。
  9. 体積平均粒径(Dv)と、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、1.0〜1.2である請求項1〜8のいずれかに記載のシアントナー。
  10. 有機溶媒中に活性水素基を有する化合物、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、顔料及び顔料分散剤を少なくとも含むトナー材料を溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を水系媒体中で反応させて、得られた分散液から有機溶媒を除去することにより得られたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のシアントナー。
  11. 活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体が、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル樹脂(i)であることを特徴とする請求項10に記載のシアントナー。
  12. 変性ポリエステル樹脂(i)の反応可能な置換基がイソシアネート基であることを特徴とする請求項11に記載のシアントナー。
  13. 結着樹脂が、活性水素基を有する化合物と反応させた変性ポリエステル樹脂(i)と、変性されていないポリエステル樹脂(ii)とを含有し、これらの質量比〔(i)/(ii)〕が、5/95〜30/70であることを特徴とする請求項11又は12に記載のシアントナー。
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