JP2004161618A - 腎機能低下の予防剤及び改善剤 - Google Patents

腎機能低下の予防剤及び改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有する腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を提供すること。
【解決手段】酵母細胞壁画分を有効成分とする、腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤からなる。該酵母細胞壁画分を有効成分として投与することにより、腎機能低下の予防を図ると共に、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善を図る。該酵母細胞壁画分としては、酵素処理した酵母から可溶性菌体成分を除去した菌体残渣、及びその処理物を用いることができる。本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、飲食品や動物の飼料に添加して、腎機能低下の予防用及び/又は改善用の飲食品又は飼料として用いることができる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤、及び該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料、更に詳しくは、酵素処理した酵母又は非酵素的に処理した酵母から、可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣或いはその処理物を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤及び該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】
腎疾患患者、特に腎不全患者は年々増加の傾向にあり、その治療法としては、人工透析或いは腎移植が行われている。また、薬剤による腎疾患症状の改善を図る治療薬としても種々の薬剤が開発されている。
一般に、腎機能低下に伴う諸症状の治療には、その疾患の種類、症状に応じて副腎皮質ホルモン、免疫抑制剤、非ステロイド系消炎剤、降圧利尿剤などの薬物療法やタンパク質摂取制限などの食事制限が行われている。そして腎機能が高度に障害される腎不全に対しては、特に有効な薬物療法もなく、腎不全患者に対しては、苦痛を伴う人工透析が行われており、人工透析患者数はすでに20万人を突破したことが報告されている。
人工透析は一般的に、患者が週に数回人工透析施設に出向き、数時間拘束されなければならず、また、高額な費用を要することから、精神的にも肉体的にも、患者に対して重度の負担を与えるものであることは周知である。
【0003】
一方で、腎疾患症状の改善のために、薬剤も使用されている。現在使用されている腎機能改善剤には、副作用の強いものが多く、治療効果も限定されている。例えば、アラビアゴム等の一部の食物繊維やオリゴ糖による窒素排泄促進効果が知られているが(Bri. J. Nutr. 75, 461−469, 1996、J. Nutr. Biochem. 9, 613−620, 1998)、嗜好面から長期の摂取は困難であり、多量摂取による悪心や腹部膨満感、下痢も報告されていることから継続的な治療には適さない。
上記のように、腎不全患者の直接的な治療には人工透析が用いられている。しかし、人工透析による代謝老廃物、水分等の除去も決して十分なものとはいえない。そこで、腎疾患患者の体内への老廃物の蓄積を抑制し、排泄を促進することで、より有効に該患者の症状の進行を遅らせ、尿毒症症状を改善し透析導入期を遷延化させることができれば、それによって延命を図りうる。したがって、このような観点からの、より安全な新しい技術、薬剤薬物及びそのような機能を有する飲食品の開発が望まれると共に、腎不全を事前に予防する観点からの腎機能低下の予防剤の開発も望まれている。
【0004】
腎疾患の症状改善剤に関する技術や薬剤については、今までに多くのものが開示されている。例えば、マメ科植物の含有するフラボノイド、サポニン又はそれらの配糖体からなる群から選ばれた少なくとも一つを有効成分として含有する尿素窒素代謝改善剤(特公平8−32632号公報)が開示されている。しかし、該改善剤は、その製造が難しい上、その作用機作に不明な点が多く、また、その効果の確認にも不明瞭な点が残る。また、ビフィズス菌の発酵代謝物を有効成分とする腎機能改善剤(特開平1−163128号公報)が開示されている。しかし、投与期間が5日間と非常に短期のデータの有効性のみ明らかにされており、長期摂取における有効性が明確にされていない。更に、食物種子の外皮から得られる食物繊維を有効成分とする腎疾患改善剤/食品「(日本食品化工株式会社製「日食セルファー」)」(特開平2−101016号公報)が開示されている。しかし、この腎疾患改善剤の場合、単に腎不全ラットの生存期間が対照群で2.7日であるところを被検物質投与により3.4日に延長しているという結果が示されているだけで、腎疾患改善剤としての効果がもう一つ明確にされていない。
【0005】
また、キトサンを有効成分として含有するリン吸着剤(特開平5−213762号公報)が開示されている。しかし、腎疾患の結果二次的に引き起こされる高リン血症の治療には有用であるが、腎疾患そのものの改善効果はない。
その他、腎疾患患者用の低カリウムかつ低リンの大豆タンパク質(特開平2−87979号公報)、電解質含量を低減化させた食物繊維(特開平4−210639号公報)、リン・カリウム含量を低減化させた食物繊維組成物(特開平6−70720号公報)等が開示されているが、これらに関しても二次的に生じる症状(高リン血症・高カリウム血症等)の一部を改善するに過ぎない上、臨床効果は認められていない。
【0006】
このように、腎疾患の症状改善剤に関する多くの技術や薬剤が開示されているが、腎疾患患者の体内への老廃物の蓄積を抑制し、排泄を促進する作用を有する効果的なものはなく、このような観点からの、より安全な新しい技術、薬剤薬物の開発が望まれているところである。
【0007】
一方、酵母又は酵母菌体構成成分については、従来より、該成分を有効成分として、これを薬理用組成物として利用する試みがなされている。例えば、酵母細胞壁を塩基性有機溶媒中でクロルスルホン酸または無水硫酸で硫酸化するか、または酵母細胞壁を冷却糊状化した濃硫酸と混和して硫酸化し、次いでアルカリ塩とする、消化性潰瘍治療作用及び抗動脈硬化作用を有する多糖類硫酸エステル混合物およびそのアルカリ金属塩類の製造法(特開昭49−48894号公報)や、酵母細胞壁を塩基性有機溶媒中でクロルスルホン酸または無水硫酸で硫酸化するか、または酵母細胞壁を冷却糊状化した濃硫酸と混和して硫酸化し、次いでアルカリ塩とする多糖類硫酸エステル混合物及びそのアルカリ金属塩類の製造法(特開昭56−31955号公報)や、サッカロミセス属に属する酵母菌体よりペプチドマンナンAを抽出し、該抽出物よりペプチドマンナンAを摂取する新規生理活性物質ペプチドマンナンAの製造法(特開昭49−69808号公報)や、酵母細胞壁にペプシンを作用させて、アミノ酸やマンノースを含む抗潰瘍作用を有する複合タンパク質SP−1の製法(特開昭62−39527号公報)が知られている。
【0008】
また、酵母等を由来とするマンナンを有効成分とする抗アレルギー剤(特開昭63−119427号公報)や、天然物であるが故に副作用を懸念する必要が全くない乾燥ビール酵母を有効成分とする抗潰瘍剤(特開平1−313434号公報)や、食物中の繊維源、糞便増量剤及び短鎖脂肪酸を供給するために十分な量の酵母由来のβ−グルカンからなり、哺乳動物における消化を改良し、血清コレステロールのレベルを減少し、そして体重低下を増強する、哺乳動物に投与するための食物補足組成物(特表平4−505997号公報)や、菌体内成分を溶出分離して調製した酵母細胞壁内にマグネシウム塩を内包してなるマグネシウム補給用素材を含有する飲食品、医薬品(特開平9−107919号公報)や、酵母関連高分子からなる抗体産生細胞抑制剤及びこの抗体産生細胞抑制剤を含有する、自己免疫疾患用の食品や医薬品などの組成物(特開平9−188626号公報)や、ビール酵母のプロテアーゼ加水分解物と利水薬とを含有するアトピー性皮膚炎等の予防・治療に適した皮膚状態改善組成物(特開平9−227390号公報)が知られている。
【0009】
更に、酵母細胞壁画分に関しては、酵母細胞壁画分は、種々の用途に用いることが知られているもので、酵母細胞壁画分としては、その製造法に起因すると思われる種々の組成比のものが知られているが(特開2001−055338号公報、特開2002−153263号公報)、その薬理用組成物としての利用として、該酵母細胞壁画分を、便秘の予防及び/又はその症状改善剤として、或いはアレルギー性疾患の予防及び/又はその症状改善剤として用いることが知られている(特開2001−055338号公報)。しかし、酵母細胞壁画分の腎機能低下に対する予防効果及び/又は急性及び慢性の腎不全による腎疾患の症状改善効果は知られていない。
【0010】
酵母から酵母細胞壁画分を調製する際の、酵母や酵母細胞壁の処理については、従来より、その利用目的に応じて、種々のものが知られている。例えば、酵母の自己消化残さの無味無臭化に関する技術として、ビール酵母を水蒸気蒸留及び有機溶媒により処理して、ビール酵母の風味を改善したもの(特開昭63−22177号公報)や、酵母エキス抽出残渣をアルカリ及び酸で処理した後に高濃度のオゾン処理を行い、さらにエタノール処理をすることにより酵母エキス抽出残渣、すなわち酵母自己消化残渣の脱色、脱臭をしたもの(特開平4−248968号公報)や、酵母又は酵母処理物を酸及び加熱処理することによって酵母特有の異味異臭を低減させたもの(特開平6−70751号公報)や、酵母自己消化不溶物をエタノールで懸濁させた後アルカリ下で攪拌処理することで、異味異臭の原因物質を溶出させ、さらに遠心分離によって溶出物質を除去することで酵母自己消化不溶物特有の異味異臭を除去したもの(特開平9−103266号公報)が知られている。その他酵母菌体や酵母細胞壁の処理方法に関する技術としては、酵母菌体を高圧噴射衝撃式ホモゲナイザーにより破砕し、熱水抽出し、後に微粒化できなかった酵母細胞壁を遠心分離して、調味料として使用するもの(特開平9−117263号公報)等が知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開昭49−48894号公報
【特許文献2】
特開昭49−69808号公報
【特許文献3】
特開昭56−31955号公報
【特許文献4】
特開昭62−39527号公報
【特許文献5】
特開昭63−22177号公報
【特許文献6】
特開昭63−119427号公報
【特許文献7】
特開平1−163128号公報
【特許文献8】
特開平1−313434号公報
【特許文献9】
特開平2−87979号公報
【特許文献10】
特開平2−101016号公報
【特許文献11】
特開平4−210639号公報
【特許文献12】
特開平4−505997号公報
【特許文献13】
特開平4−248968号公報
【特許文献14】
特開平5−213762号公報
【特許文献15】
特開平6−70720号公報
【特許文献16】
特開平6−70751号公報
【特許文献17】
特開平9−103266号公報
【特許文献18】
特開平9−107919号公報
【特許文献19】
特開平9−117263号公報
【特許文献20】
特開平9−176202号公報
【特許文献21】
特開平9−188626号公報
【特許文献22】
特開平9−227390号公報
【特許文献23】
特開2001−55338号公報
【特許文献24】
特開2002−153263号公報
【非特許文献1】
Bri. J. Nutr. 75, 461−469, 1996
【非特許文献2】
J. Nutr. Biochem. 9, 613−620, 1998
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有する腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく、腎機能予防活性及び/又は改善活性を有する物質について鋭意探索した結果、酵母細胞壁画分がの広い予防効果及び/又は治療効果を有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤からなり、酵母細胞壁画分を有効成分として投与することにより、腎機能低下の予防を図ると共に、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善を図るものである。該酵母細胞壁画分としては、酵素処理した酵母から可溶性菌体成分を除去した菌体残渣、或いは溶媒等を用いた化学的処理、又は破砕分画等による機械処理等によって得られた菌体残渣、更には該菌体残渣を、アルカリ、酸、アルコール、オゾン又は過酸化水素での処理、或いはそれらの複数を組み合わせた処理を施したもの等、種々の酵母細胞壁画分を用いることができる。
【0014】
本発明の酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下に対する広い予防効果及び/又は治療効果を有し、腎機能低下の予防のために及び/又は急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状改善のために、効果的に用いることができる。本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、飲食品や動物の飼料に添加して、腎機能低下の予防用及び/又は改善用の飲食品又は飼料として用いることができる。
本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有すると共に、天然物由来であり、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ安全で比較的安価であるという実用上の効果を有する。したがって、その平易な適用が可能であり、例えば、人工透析を受けている急性及び慢性腎不全患者や、人工透析を受けるまでには至っていないが、腎機能低下によりタンパク制限を受けている患者等の腎疾患患者や腎疾患動物に経口投与することで、過剰なタンパク質の吸収を抑制し、尿素窒素等の尿毒症物質の産生を抑制し、排泄を促進することによって、腎機能低下の予防及び/又は症状の改善を図ることができる。
【0015】
具体的には本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項1)や、腎機能低下の予防及び/又は改善が、血中尿素窒素の低下によることを特徴とする請求項1記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項2)や、腎機能低下の改善が、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善であることを特徴とする請求項1又は2記載の腎機能低下の改善剤(請求項3)や、酵母細胞壁画分が、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項4)や、酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣として、高圧ホモジナイザー処理し、洗浄した酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣を用いることを特徴とする請求項項1〜4のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項5)からなる。
【0016】
また本発明は、請求項1〜5のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加したことを特徴とする腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料(請求項6)からなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、酵母細胞壁画分を腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤として用いて、腎機能低下の予防及び/又は腎不全による腎疾患の症状の改善を図ることよりなる。
本発明において用いる酵母細胞壁画分としては、酵母菌体から例えばタンパク質、アミノ酸、核酸などの水又は極性溶剤に可溶性の菌体成分を除去したものが挙げられ、酵素的、化学的或いは機械的処理によっても調製可能であり、特に限定されるものではないが、該酵母細胞壁画分は、通常酵素処理により酵母菌体を溶菌して可溶性菌体成分を菌体外に分離・除去することにより調製することができる。該酵素処理方法は、いずれも酵母菌体内成分を酵母エキスとして製造する際に用いる方法であることからして、製造コストの点等を考慮すると、酵母細胞壁画分として、酵母エキス製造における副生成物である酵母エキス抽出残渣を用いることが有利である。該酵母エキス抽出残渣としては、従来公知の方法で得られる酵母エキス残渣であれば、特に制限されることなく使用することができる。
【0018】
(原料酵母)
本発明に用いられる酵母細胞壁画分の原料となる酵母としては、分類学上酵母に属し、可食性の酵母であれば特に制限はなく、ビール醸造工程の副生成物であるビール酵母の他、パン酵母、アルコール酵母、清酒用酵母などを用いることができる。このような酵母としては、例えば、ビール酵母、パン酵母の属するサッカロマイセス属のサッカロマイセス・セレビッシェ(Saccharomyces cerevisiae)あるいはサッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、その他サッカロマイセス・ルーキシ(Saccharomyces rouxii)、サッカロマイセス・カールスバーゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・ポンベ(Saccharomyces pombe)、またメタノール資化性酵母であるキャンディダ属のキャンディダ・ウティリス(Candida utilis)、キャンディダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、キャンディダ・リポリティカ(Candida lipolytica)、キャンディダ・フレーベリ(Candida flaveri)、キャンディダ・ボイジニィ(Candida boidinii)等を、さらにトルラ属のロドトルラ・ミニュータ(Rhodotrura minuta)等を挙げることができる。
【0019】
(酵母細胞壁画分の調製)
本発明において用いる酵母細胞壁画分としては、酵母菌体から例えばタンパク質、アミノ酸、核酸などの水又は極性溶剤に可溶性の菌体成分を除去したものをいい、該酵母菌体からこれら可溶性菌体成分を除去することにより得られる酵母細胞壁画分は、通常酵素処理により酵母菌体を溶菌して可溶性菌体成分を菌体外に分離・除去することにより調製することができる。かかる酵素処理方法としては、酵母菌体の酵素を使用するいわゆる自己消化法や、外部からプロテアーゼ、ヌクレアーゼ、グルカナーゼ、エステラーゼなどの酵素を添加する酵素添加法や、それらを併用する方法などを例示することができ、かかる酵素処理酵母菌体から、可溶性菌体成分を遠心分離などの除去方法を施すことによって酵母細胞壁画分を得ることができる。
【0020】
前記のとおり、上記例示の酵素処理方法は、いずれも酵母菌体内成分を酵母エキスとして製造する際に用いる方法であることからして、製造コストの点を考慮すると、酵母細胞壁画分として、酵母エキス製造における副生成物である酵母エキス抽出残渣を用いることが有利である。かかる酵母細胞壁画分として、例えば市販されているビール酵母細胞壁(田辺製薬株式会社製「イムセルBF」)を用いることができる。
本発明において用いる、酵母細胞壁画分としては、上記のようにして酵母の酵素処理により可溶性菌体内成分を除去して得られた酵母細胞壁画分を、酸性水溶液で処理し、更に可溶化分を除去した酵母菌体残渣として調製しても良い。
より具体的には上記酵母細胞壁画分を0.01〜2N、好ましくは0.1〜0.5Nの例えば塩酸、硫酸、硝酸等の酸で処理した後、その懸濁液を遠心分離等により上清と酵母菌体残渣に分離し、この酵母菌体残渣を採取することにより調製することができる。また、酸処理に際しては80℃前後に加熱することが好ましい(特開2000−044878号公報)。
【0021】
(酵母菌体の高圧処理、洗浄)
本発明において、酵母菌体を酵素処理し、菌体内可溶化分を除去して酵母細胞壁画分を調製するに際して、予め或いは酵素処理後に原料酵母菌体或いは酵母エキス抽出残渣を高圧処理することができる。該高圧処理を行うことにより、高圧処理後に行われる水洗浄と相俟って、速やかな酵素処理と、菌体内可溶化分として、酵母エキス抽出残渣に含まれるアミノ酸、核酸等の呈味エキス成分や酵母特有の苦味成分等の食物繊維以外の夾雑物を効率よく除去しうる。該高圧処理は、酵母エキス抽出残渣に高圧を負荷する処理であればどのような処理でもよく、酵母菌体あるいは酵母エキス抽出残渣のいずれにおいても使用することができる。高圧処理として、高圧ホモジナイザー処理、フレンチプレス処理、エクストルーダー処理等を具体的に例示することができるが、これらの高圧処理の中でも夾雑物の除去効率の点で高圧ホモジナイザー処理が好ましい。かかる酵母エキス残渣の高圧処理としては、例えば高圧ホモジナイザー処理の場合、好ましくは100〜1500kg/cm、より好ましくは500〜1500kg/cmの圧力下での高圧処理を挙げることができる。また、かかる酵母エキス抽出残渣の高圧処理は、夾雑物の除去効果をさらに高めるために、複数回実施したり、種類のことなる上記の各種高圧処理を2種類または3種類適宜組み合わせて使用することもできる。
【0022】
酵母エキス残渣の高圧処理に続いて行われる水洗浄の方法としては、エキス分や苦味成分等の高圧処理後の水可溶性画分と、水不溶性の酵母細胞壁画分を分離できる方法であればどのような方法でもよく、必要に応じて加水・攪拌した後の遠心分離処理、濾過処理等の方法を挙げることができるが、作業効率を考慮すると遠心分離処理の方が好ましい。水洗浄に用いられる水としては通常の上水道水を用いることができるが、夾雑物の除去効率を低下させない範囲で、酸性水、アルカリ性水、アルコール(エタノール)含有水を用いることもできる。また、洗浄回数については、夾雑物の除去の程度・度合いにより適宜選択することができる。そして、高圧処理、水洗浄処理の後、必要に応じて、有機溶剤処理、酵素処理、酸、アルカリ処理等を行い、より純度の高い酵母細胞壁画分とすることもできる。
【0023】
(アルカリ処理、水洗浄)
本発明において用いる、特に好ましい酵母細胞壁画分としては、酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣を、アルコール処理及び/又は酸処理及び/又はオゾン処理することなく、アルカリ処理後水洗浄することにより得られる酵母細胞壁画分を挙げることができる。なお、該アルカリ処理水洗浄の前後の両方或いはどちらかに前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理を単一或いは複数ずつ、適宜組み合わせて行っても良い。また該アルカリ処理水洗浄の前後の両方に前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理を、単一と複数の組み合わせ或いは複数と単一の組み合わせで行うことができる。更に全ての処理において、前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理において同一の処理を単回のみならず、複数回ずつや単回と複数回の組合わせで行っても良い。該酵母細胞壁画分は、より優れた腎機能改善効果を奏するばかりでなく、自己消化による特有の異味異臭がなく、経口摂取に適している。
かかる酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣の処理における、アルカリ処理後の水洗浄処理としては、酵母エキス抽出工程においてスラリー状の酵母菌体をアルカリ処理後水洗浄し、酵母菌体から得られた酵母エキス抽出残さをさらにアルカリ処理し、その後水洗浄処理することが好ましいが、酵母菌体あるいは酵母エキス抽出残渣のいずれか一方に対してアルカリ処理後水洗浄を行ってもよい。
【0024】
上記スラリー状の酵母菌体のアルカリ処理としては、例えば、固形分濃度を5〜20重量%、好ましくは8〜12重量%、より好ましくは約10重量%に調整した酵母菌体スラリーに、そのpHが8〜12、好ましくは、9〜10となるように水酸化ナトリウムを添加し、0〜20℃、好ましくは0〜10℃での攪拌処理を挙げることができ、また、かかるアルカリ処理後の水洗浄としては、通常の水洗浄方法を用いることができ、アルカリ処理後の菌体を遠心分離機等で脱水した後に行うことが洗浄効率の点からして好ましく、かかる洗浄工程は複数回行うこともできる。また、上記酵母エキス抽出残渣のアルカリ処理としては、例えば、固形分濃度を5〜20重量%、好ましくは8〜12重量%、より好ましくは約10重量%に調整した酵母エキス抽出残渣スラリーに、そのpHが8〜12、好ましくは、9〜10となるように水酸化ナトリウムを添加し、0〜70℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜30℃での攪拌処理を挙げることができる。
【0025】
また、かかるアルカリ処理後の水洗浄としては、通常の水洗浄方法を用いることができ、アルカリ処理後の酵母エキス抽出残渣を遠心分離機等で脱水した後に行うことが洗浄効率の点からして好ましく、かかる洗浄工程は複数回行うこともできる。エタノール処理、オゾン処理、酸処理を行うことなく、このようなアルカリ処理後水洗浄処理により、異味異臭原因物質が簡便かつ低コストで除去することができ、単独で摂取する場合はもちろん、他の食品素材と混合使用する場合であっても、かかる食品素材の風味を損なうことがない無味無臭の酵母細胞壁画分を得ることができる。
【0026】
(アルカリ処理後水洗浄−高圧後水洗浄の併用処理)
本発明の酵母細胞壁画分としては、例えば酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣をアルカリ処理後水洗浄し、さらに高圧処理・水洗浄を施すことにより得られることが特に望ましい。かかる酵母細胞壁画分としては、凍結乾燥物、噴霧乾燥物、自然乾燥物、熱風乾燥物等の乾燥物中の食物繊維含量が75重量%以上、特に80重量%以上で、タンパク質含量が15重量%以下、特に10重量%以下であるものが特に好ましい。ここで、食物繊維含量は、以下に示す酵素−重量法により測定した値である。
【0027】
すなわち、500ml容トールビーカー2個に採取量の差が20mg以内であるように試料を1gずつ分取し(S)、0.08mol/Lリン酸緩衝液(pH8.0)を50mlずつ、及びターマミル(NOVO NORDISK社製, 120L)を0.1mlずつ添加し、沸騰水中で約5分間隔で振とうしながら30分間加熱する。放冷後、0.275mol/L水酸化ナトリウム溶液10mlでpH7.5±0.1に調整し、リン酸緩衝液に50mg/mlの濃度で溶解させたプロテアーゼ溶液(SIGMA社製「P−5380」)を0.1mlずつ添加した後、60℃、30分間振とうする。放冷後、0.325mol/L塩酸溶液10mlでpH4.3±0.3に調整し、アミログルコシダーゼ溶液(SIGMA社製「A−9913」)を0.1mlずつ添加した後、60℃、30分間振とうする。その後、60℃に加温した95%エタノールを4倍容ずつ加え、室温で1時間放置後、あらかじめ約1.1gのセライトでろ過層を形成させてある2G2のガラスフィルターを用い、吸引ろ過する。残留物を78%エタノール20mlで3回、次いで95%エタノール10mlで2回以上、最後にアセトン10mlで2回以上洗浄し、105℃で一晩乾燥させる。恒量測定(R1、R2)後、一つは525℃で5時間灰化させ、灰分含有率(A)を算出する。
【0028】
もう一つはケルダール法(係数6.25)によりタンパク質含有率(P)を算出する。試料を添加せず同様の方法により処理した各値をブランク値とする。それぞれの値をもとに以下の計算式によって食物繊維含量を算出する。食物繊維(重量%)=(R×(1−(P+A)/100−B)/S×100
R:残留物の重量(平均値、(R1+R2)/2、mg)
P:残留物中のタンパク含有率(%)
A:残留物中の灰分含有率(%)
S:試料採取量(平均値、mg)
B:ブランク(mg)
B(mg)=r×(1−(p+a)/100)
r:ブランク残留物の重量(平均値、mg)
p:ブランク残留物中のタンパク含有率(%)
a:ブランク残留物中の灰分含有率(%)
また、タンパク質含量はケルダール法で測定した値であり、例えば文献「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p101」記載の方法に準じて行うことができる。
【0029】
本発明において用いる、酵母細胞壁画分としては、上記のような処理の他に、酵母の可溶性菌体内成分を除去して得られた得られた酵母細胞壁画分を、アルコール、オゾン、Hの各種処理やそれらの組合わせ処理によって処理した酵母細胞壁画分を用いることができる。これらの処理により、酵母細胞壁画分の脱臭や脱色等を行い、酵母細胞壁画分の性状を改善して用いることができる。
【0030】
本発明において酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤としての薬理用組成物は、酵母細胞壁画分を単独又は酵母細胞壁画分と他の成分若しくは素材との混合物からなり、酵母細胞壁画分の有する薬理作用の対象となる腎不全に係る疾病に対する予防及び/又は症状改善用の薬理用組成物をいい、更に本発明は、該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した該腎機能低下の予防用及び/又は症状改善用の飲食品又は飼料を含むものである。
かかる本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、固形状(固形状、粉末状、顆粒状、その他)、ペースト状、液状、あるいは混濁状のいずれの形態でもよく、単独で、あるいは他の飲食品素材に添加・配合して、例えば経口的に投与することにより使用することができる。
【0031】
本発明の酵母細胞壁画分を添加・配合する他の飲食品素材として、例えば、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、果汁ジュース、野菜ジュース、果汁と野菜の混合ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、ビスケット、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等の菓子類や、食パン、フランスパン、ロールパン等のパン類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味料や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、豚カツ、ハンバーグ、コロッケ、サラダ等の各種惣菜等の各種食品を挙げることができる。また、本発明の酵母細胞壁画分は他の飼料、即ち動物用飼料素材、例えばペットフード、家畜用飼料、水産飼料、草食獣、肉食獣、水鳥、家禽類、霊長類、爬虫類、両生類を始めとする動物園用飼料に添加・配合することができる。
本発明の酵母細胞壁画分をこれら各種の飲食品や飼料に添加・配合することで、特に、食事制限の多い慢性腎不全等の患者のQOL(quality of life)の改善や腎機能の低下が認められる上記各種動物の治療・症状改善に貢献することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、特に断らない限り、実施例中に示された酵母菌体重量は全て実状態での重量(ドライウエイト)である。
【0033】
実施例1(酵母細胞壁画分:BYCの調整)
ビール醸造工程より副生成物として得られる、発酵後ビール酵母スラリーの重量を正確に量った後、固形分が10重量%になるように加水した。水酸化ナトリウムをpH9となるまで添加し、10℃で攪拌処理を行った後、遠心分離を行った。固形分が10重量%になるように加水した懸濁液を50℃、17時間の反応条件で自己消化させた後、さらにプロテアーゼを添加し50℃で18時間酵素反応を行い、その後、遠心分離を行うことで可溶性菌体成分を除去した。得られた酵母細胞壁残さを、高圧ホモジナイザー(APV社製「Blue−top 40. 80H」)を用いて4回高圧処理を行った。まず、60℃下900barで2時間、次に、75℃下500barで2時間高圧処理を3回行った。該高圧処理液状物を水で4倍に希釈・攪拌後、遠心分離機(アルファラバル社製「FEUX512型」)を用い、5300rpmで2時間固液分離を行い、エキス分の洗浄・除去を行った。この洗浄・除去操作をさらに3回繰り返し、酵母細胞壁画分スラリー(以下「BYCスラリー」と略す)を製造した。
【0034】
このBYCスラリーを凍結乾燥したものを酵母細胞壁画分:BYCとし、その成分分析を行った。水分は試料を常圧下105℃で5時間加熱する常圧加熱乾燥法(「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p4」参照)により、タンパク質は前述のケルダール法により、脂質は酸分解法(「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p128」参照)により、灰分は前述の直接灰化法により、食物繊維は前述の酵素−重量法により、糖質は水分、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分の合計を全量から差し引くことによりそれぞれ測定した。測定は三回行い、その平均値を重量%で示した。かかるBYCスラリーの製造は2回行い、これら2ロットのBYCスラリーの凍結乾燥物の成分分析値を表1に示した。
なお、以下の実施例2,4、5ではBYCとして表1の凍結乾燥物1を、また実施例3ではBYCとして表1の凍結乾燥物2を、それぞれ使用した。
【0035】
【表1】
Figure 2004161618
【0036】
実施例2(正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果)
(1)材料及び方法
Wistar系雄ラット(7週齢)を正常粉末食(CE−2、日本クレア)の自由摂食下で1週間予備飼育し実験環境への順化を行った後、体重を指標に1群6匹で3群に群分けした。供試飼料(被検サンプル)としては、表2に組成が示されている実施例1により調整されたBYCを5,10%の各割合で正常粉末食と混合したものを用いた。
【0037】
【表2】
Figure 2004161618
【0038】
供試飼料を2週間自由摂食させ、試験終了直前の2日間、各個体の糞便を採取した。その後エーテル麻酔下で腹大動脈より全採血を行い、エチレンジアミン四酢酸二カリウム二水和物により抗凝固処理を施した血液ならびに遠心分離により血清を取得し分析に供した。血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)は、ウレアーゼインドフェノール法にて測定を行った。
採取した糞は、凍結乾燥を施し乾燥重量を測定した。さらに乾燥糞をパーソナルミル(IKA社製 分析用粉砕器A10)を用いて粉砕後、ケルダール法により糞中窒素含量を測定した。同じくケルダール法により測定した1日摂取窒素量と糞中窒素量の差を1日摂取窒素量で序した値をタンパク質の見掛けの吸収消化率とした。
【0039】
(2)結果
以上の実験結果を図1〜4に示す。
BYCの2週間にわたる混餌投与の結果、5%混餌より有意かつ用量依存的な糞乾燥重量の増加が観察された(図1)。また、ケルダール法により測定した糞中窒素排泄量はBYCの用量依存的に有意な増加を示しており(図2)、従って糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率はBYCの混餌投与により用量依存的な低下を示した(図3)。
またこのとき、血中尿素窒素濃度はBYC混餌投与群にてBYCの用量依存的に低下する傾向が認められた(図4)(尿素は、クレアチニン、尿酸などと共に含窒素物質の最終代謝産物であり、主として腎臓を通して体外へ排泄されることから腎機能の指標とされる。つまり、老廃物である血中尿素窒素濃度の低下は、腎機能の改善を意味しており、この結果はBYCによる腎機能改善効果を示唆している。)。
以上より、正常ラットへのBYCの混餌投与により、糞量の増加、糞中窒素排泄量の増加、タンパク質の見かけの消化吸収率の低下、血中尿素窒素の低下が観察された(これらの結果から、BYCは小腸にて過剰なタンパク質の吸収を抑制することで、その代謝産物である尿素を始めとした尿毒症物質の体内への貯留を抑制し、腎臓への負担を軽減することによって腎不全の進行抑制、諸症状の改善に有効に働くことが示唆される。)。
【0040】
実施例3(他繊維との比較)
試験例1
調製例5で得られた酵母細胞壁画分の水中での膨潤能と、他の食物繊維素材として日食セルファー(日本食品化工株式会社製)との比較を行うため、消化管内を人工的に再現した環境下における水中沈定体積を測定した。サンプルとして酵母細胞壁画分および日食セルファー各1gをそれぞれ100mlメジューム瓶にとり、1/15Mリン酸緩衝液(NaHPOを4.7g、KHPOを4.5gとり、蒸留水を加え1Lに定容、pH6.8)を50ml加えて攪拌した。超音波処理及び脱気処理を1分間行い、さらに超音波処理を3分間継続して行った後、100mlメスシリンダーに移し、上記緩衝液を加えて100mlに定容した。15分間静置後、各サンプルの沈定体積(ml/g)の測定を行った。結果を図5に示す。図5からもわかるように、酵母細胞壁画分は日食セルファーに比べて、水中での高い膨潤能を有することが判明した。
【0041】
試験例2
(1)材料及び方法
実施例2にならいWistar系雄ラット(7週齢)を体重および血清尿素窒素値を指標に1群6匹で3群に群分けした。供試飼料(被検サンプル)としては、実施例1により調整されたBYC凍結乾燥物2を5%の割合で、表3に成分を示す日食セルファーを5%の割合で正常粉末食と混合したものを用いた(表4)。
供試飼料を2週間自由摂食させ、試験終了直前の2日間、各個体の糞便を採取した。その後エーテル麻酔下で腹大動脈より全採血を行い、エチレンジアミン四酢酸二カリウム二水和物により抗凝固処理を施した血液ならびに遠心分離により血清を取得し分析に供した。血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)は、ウレアーゼインドフェノール法にて測定を行った。
採取した糞は、凍結乾燥を施し乾燥重量を測定した。さらに乾燥糞をパーソナルミル(IKA社製;分析用粉砕器A10)を用いて粉砕後、ケルダール法により糞中窒素含量を測定した。同じくケルダール法により測定した1日摂取窒素量と糞中窒素量の差を1日摂取窒素量で序した値をタンパク質の見掛けの吸収消化率とした。
【0042】
【表3】
Figure 2004161618
【0043】
【表4】
Figure 2004161618
【0044】
(2)結果
以上の実験結果を図6〜10に示す。
BYCおよび日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果、日食セルファー投与群にて糞便乾燥重量は最大値を示した(図6;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。しかし糞便中の窒素含量は、対照群と比較しBYC投与群にて有意に増加しているものの、セルファー投与群ではBYC投与群の約1/3程度であった(図7;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。その結果、糞便中への窒素排泄量は、対照群およびセルファー投与群と比較しBYC投与群にて有意な増加が認められ(図8;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)、糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率はBYC投与群にて有意な低下を示した(図9;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。
また血中尿素窒素濃度は、14日にわたる各供試飼料の投与の結果、対照群およびセルファー投与群においても若干の低下が認められたものの、BYC投与群においては明らかに有意な低下が認められた(図10;図中、*は、投与前の値に対し、危険率5%以下で有意差を認める。**は、投与前の値に対し、危険率1%以下で有意差を認める。)。
以上より、BYCは日食セルファーと比較し繊維含量が低いにも関わらず、有意な糞中窒素排泄量の増加、タンパク質の見かけの消化吸収率の低下、血中尿素窒素の低下を示した。よってこの結果は、膨潤能をはじめとするBYC独自の性質によるものと思われる。
【0045】
実施例4(腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果)
(1)材料及び方法
SD系雄ラット(6週齢)を正常粉末食(CE−2、日本クレア)の自由摂食下で1週間予備飼育後、ADR(アドリアシン注、協和発酵工業)を3mg/kg静脈内に投与し2週間後に2mg/kgを静脈内に投与した。ADRの媒介は生理的食塩液を用い、同量(2ml/kg)の生理的食塩液を投与したラットを正常対照群とした。ADR2回目の投与より2週間後に代謝ケージを用いて24時間尿を、また尾部先端部より血清を取得し、体重、タンパク尿および血清尿素窒素を指標として1群10匹で3群を構成した。群分け後、正常対照群には正常粉末食(Control+Std.)を、ADR腎不全ラットへは正常粉末食(ADR+Std.)、5%BYC混餌食(ADR+BYC5%)、10%BYC混餌食(ADR+BYC10%)を給餌した。投与期間中、1〜2週間間隔で尾部先端部より採血を、また、4週間間隔で代謝ケージを用いて24時間尿を採取した。
【0046】
(2)結果
以上の実験結果を図11〜14に示す。
ADRのラットへの反復静脈内投与により進行性の慢性腎不全症状を惹起できた。血清尿素窒素及び血清クレアチニン値の経時的推移を図11、12に示した。正常食飼育下のADR腎不全ラットでは摂食処置2週間後より血清尿素窒素及び血清クレアチニン値の急峻な上昇が認められたが、BYC混餌投与により血清尿素窒素および血清クレアチニン値ともに、その上昇は顕著に抑制された。血清リン値は、血清尿素窒素および血清クレアチニン値の上昇に遅れて摂食処置約4週後より観察され、BYCの混餌投与により、ほぼ正常状態まで上昇は抑制された(図13)。尿タンパク値においてもADR投与により著明な上昇が観察されたが、BYC混餌投与によりタンパク尿の改善が認められた(図14)。また、赤血球数はADR腎不全ラットで減少が観察されたが、BYCの混餌投与により有意に増加し腎性貧血の改善が認められた。
以上より、BYCの混餌投与によりこれまでにない腎不全の進展抑制作用が認められた。また、腎不全の合併症でもある腎性貧血に関しても改善効果が認められたことから、BYCは腎不全の進行抑制、諸症状の改善に有効であるといえる。
【0047】
実施例5(健常人に対するBYCのタンパク排泄促進効果)
9名の健常人に対し、朝夕食後にそれぞれ4gのBYCを28日間にわたり経口投与した。その後、投与開始時(1日目)と投与開始後28日目にそれぞれ上腕部から10mlずつを採血し、実施例2記載の方法に従って血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)を測定した。測定結果は、9名の平均値±標準偏差で示した。その結果、9名中8名について、血中尿素窒素濃度の低下が認められ、値は、投与開始時(1日目):14.6±1.6mg/dLに対し、投与開始後(28日目):11.3±2.4mg/dlと有意な低下が認められた(図15)。また、このとき被験者の体重に殆ど変化はなく、血液検査、血液化学及び内分泌パラメーター(総タンパク、アルブミン、ビリルビン、GOT、GPT、LDH、ALP、γ−GTP、総コレステロール、中性脂肪、ナトリウム、カリウム、血糖、白血球数、赤血球数等)は全て正常範囲であった。(よって安全性に全く問題はなく、医薬品や日常の食品素材として利用できるものである。)
【0048】
実施例6(BYC添加・配合飲食品の製造)
以下の表5に示す配合でBYC配合ビスケットを、表6に示す配合でBYC配合ハンバーグを、表7に示す配合でBYC配合ソーセージを、表8に示す配合でBYC配合野菜ジュースを、表9に示す配合でBYC配合ヨーグルトを製造した。
【0049】
【表5】
Figure 2004161618
【0050】
【表6】
Figure 2004161618
【0051】
【表7】
Figure 2004161618
【0052】
【表8】
Figure 2004161618
【0053】
【表9】
Figure 2004161618
【0054】
【発明の効果】
本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有すると共に、天然物由来であり、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ安全で比較的安価であるという実用上の効果を有する。したがって、その平易な適用が可能であり、例えば、人工透析を受けている急性及び慢性腎不全患者や、人工透析を受けるまでには至っていないが、腎機能低下によりタンパク制限を受けている患者等の腎疾患患者や腎疾患動物に経口投与することで、過剰なタンパク質の吸収を抑制し、尿素窒素等の尿毒症物質の産生を抑制し、排泄を促進することによって、腎機能低下の予防及び/又は症状の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果の糞乾燥重量の増加の観察結果を示す図である。
【図2】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素排泄量の結果を示す図である。
【図3】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果の糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率についての結果を示す図である。
【図4】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの用量と血中尿素窒素濃度の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施例における、BYCと日食セルファーの膨潤能についての比較試験において、BYC及び日食セルファーの水中沈定体積の結果を示す図である。
【図6】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果の糞乾燥重量の増加の観察結果を示す図である。
【図7】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素含量の結果を示す図である。
【図8】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素排泄量の結果を示す図である。
【図9】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果の糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率についての結果を示す図である。
【図10】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの混餌投与を行った場合の、血中尿素窒素濃度の関係を示す図である。
【図11】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清尿素窒素の継時的推移を示す図である。
【図12】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清クレアチニン値の継時的推移を示す図である。
【図13】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清リン値の継時的推移を示す図である。
【図14】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、尿タンパク値の継時的推移を示す図である。
【図15】本発明の実施例における、健常人に対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、9名の健常人に対し、朝夕食後にBYCを経口投与した場合の血清中の尿素窒素濃度を測定した結果を示す図である。

Claims (6)

  1. 酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。
  2. 腎機能低下の予防及び/又は改善が、血中尿素窒素の低下によることを特徴とする請求項1記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。
  3. 腎機能低下の改善が、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善であることを特徴とする請求項1又は2記載の腎機能低下の改善剤。
  4. 酵母細胞壁画分が、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。
  5. 酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣として、高圧ホモジナイザー処理し、洗浄した酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣を用いることを特徴とする請求項項1〜4のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加したことを特徴とする腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料。
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