JPH0356424A - カリウム補給用剤、その製法及びこれを含む飲食・医薬品 - Google Patents

カリウム補給用剤、その製法及びこれを含む飲食・医薬品

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JPH0356424A
JPH0356424A JP1189153A JP18915389A JPH0356424A JP H0356424 A JPH0356424 A JP H0356424A JP 1189153 A JP1189153 A JP 1189153A JP 18915389 A JP18915389 A JP 18915389A JP H0356424 A JPH0356424 A JP H0356424A
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potassium
banana
dried
food
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JP1189153A
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Hitoshi Hario
仁 針生
Yoshikazu Isono
義員 磯野
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Otsuka Foods Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Foods Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカリウム補給用剤、その製法及びこれを含む飲
食・医薬品に関する。
従来技術とその課題 カリウム(K)は、細胞液の主要成分の一つであり、生
体は該Kを必要としている。該Iくが不足するとK欠乏
症等の病理状態に陥る。この■く欠乏症は、例えば上皮
小体(副甲状腺)機能減退症、ビタミン欠乏症、骨軟化
症、スプルー、ネフローゼ症候群、腎不全等の諸症状を
伴うことがあり、また生体内のKの低下によれば、K/
Na比がインバランス状態に陥り、血管壁の緊張等によ
る高血圧症等が発症することも近年指摘されている。
一方、急速に進む高齢化社会の中で、循環器系疾患の予
防が急務とされている。高血圧症疾患は、その引金と′
なり、主要原因となる食塩(NaCA’)の摂取量の低
減が国策としてさけばれているが、長い期間を通して形
成された民族の食文化を急激に変えることは困難であり
、実効が上らない。また、近年の疫学調査や基礎研究に
より、N a / K比の改善(Naを少なくし、Kを
増やす)が、高血圧症予防及び治療に有効であることが
確認されているが、上記理由一でNaの減量は困難であ
り、Kの増量が期待されている。
一般に成人が1日に必要とするKffiは2000〜4
000mg程度とされており、これは通常主として野菜
や果物等から摂取されている。しかしながら、現代社会
においては食生活の偏り等によるKの不足や、ストレス
、飲酒等に伴われる下痢によって体内のKの流出、欠乏
が認められ、このような状態が長期に亘ると、K欠乏症
及びそれに伴われる上記各種の疾患に罹患することとな
る。
しかして、現在上記の如きK欠乏症やK不足に対し得る
Kを含む食品添加物としては、例えば塩化カリウム(K
Cl)、リン酸カリウム、DL−酒石酸水素カリウム、
L一酒石酸水素カリウム、ピロリン酸四カリウム、ソル
ビン酸カリウム、クエン酸三カリウム等があるが、いず
れも味覚と物性に難点があり、KCA’を除いては特殊
用途に僅少用いられているに過ぎない。上記K C l
は、その強い収斂味という味覚上の難点にも係わらず、
食塩の摂取を制限されている人々の食塩代替品として一
部用いられているが、患者は食生活上苦痛を強いられて
いる。よって現在■くを効果的に補給し得る有用な組成
物はいまだ開発されていない。
また近年、生体内におけるClの過剰な存在が、活性酸
素の発生を促し、ラジカルを生じ、それが細胞の老化を
促進するといわれ、また上記CIの尿中排泄時にはCa
″イオンも同時に排泄され、これによれば生体内Ca″
イオンの低下により高血圧症を増悪する結果となる弊害
があるとされ、該C/の摂取量の制限が要望されている
之等のことを勘案すると、前記KCIlはKの補給には
有効であるが同時にCA’の過剰摂取につながり、高血
圧症等に対して悪影響を与える危険があり、かかるCA
’をできるだけ含まないK補給用剤の開発が斯界で要望
されている現状にある。
之等の現状より、Na含量及びC/含量ができるだけ少
なく、しかも呈味性に優れ、日常手軽に摂取可能で、ま
た安全性の点でも優れた天然物由来のK補給用剤が斯界
で要望されている。
一方、バナナはバショウ科バショウ属Musaの英語名
であり、和名はミバショウ(実芭蕉)といわれる東南ア
ジア原産の常緑多年草の単子葉植物である。該バナナの
果皮は僅かに飼料等として利用されてはいるが、その大
部分は廃棄されている現状にあり、これが本発明の目的
とするK補給用剤として利用できれば、廃棄物利用にも
つながると共に、得られる製品は天然物利用の点より、
化学合成品とは異なって、安全性に優れるものとなる。
本発明者らは、前記した斯界の要求を満足するK補給用
剤の提供を目的として研究を進める過程において、上記
バナナ、特にその果皮に着目し、その利用によるK補給
用剤の提供という新観点から、更に鋭意研究を重ねた結
果、上記バナナの果皮の抽出物及びこれと果肉との抽出
物が、目的に合致するK補給用剤として非常に有用であ
ることを見出だした。本発明はこの新しい知見に基づい
て完成されたものである。
課題を解決するための手段 即ち、本発明はバナナの果皮の抽出物、バナナの果皮と
果肉と(以下これを「全果」という)の抽出物及びそれ
らの乾燥物から選ばれた少なくとも1種を有効成分とす
ることを特徴とするカリウム(K)補給用剤、バナナの
果皮もしくは全果を粉砕後、粉砕物に抽出用液を加えて
固液分離して抽出物を得、次いでこれを必要に応じて乾
燥することを特徴とする上記K補給用剤の製造方法、並
びに上記K補給用剤を単独で又はバナナの果肉乾燥物と
共に配合してなる飲食・医薬品に係わる。
本発明のK補給用剤は、上記の通り、特にバナナの果皮
の利用を必須としており、これは廃棄物の有効利用につ
ながると共に、得られる製品は天然物利用の点より食品
及び医薬品分野での実用上、安全性を満足しており、ま
た味の点でも食用に好適なものである。しかもそのK補
給効果は従来例を見ない非常に優れたものである。即ち
、本発明K補給用剤のK含量は約14%(乾燥物換算重
量基準、以下同じ)にも及ぶ。これは、特にバナナの果
皮が通常約4〜8%の非常に高K含量であることに由来
している。これに対して例えば柑橘類の皮のK含量は総
じて約0.6〜1.2%の範囲に過ぎない。
また、本発明K補給用剤は、そのNa含量及びCA’含
量が共に著しく少ないことを特徴としている。因みにそ
のN a / Kモル比は約0.0001〜0.  1
の範囲にあり、またK/C /モル比は約2.0〜20
の範囲にある。
本発明K補給用剤の原料として利用できるバナナとして
は、従来より食用その他の分野で利用されてきている各
種バナナのいずれでもよい。上記バナナは大別して果実
が甘くなる生食用の品種[Musa xcuminat
a Collalと、果実が甘くならない料理用品種[
Musa  paradisiaca L.]  (英
名:planlain, Musa acun+ina
ta Collaと〜!usabalbisiana 
Colla (リュウキュウイトバショウ)とに大別で
き、之等は種々改良されているが、本発明においてはい
ずれの品種のものも有利に利用でき、同様に充分な効果
を奏し得る。上記本発明に利用できる品種の具体例とし
ては、例えばキャベンディシ:z (Cgtendis
h ) 、エナーノ、モラーノ、セニョリータ、サババ
ライエティ (Sabsvariel7 ) 、ラカタ
ン(Lacalan ) 、ラツンダン、プランテイン
、グロスマイケル(Gross Michel)、北蕉
等を例示できる。之等バナナの代表種の性質を挙げれば
下記第1表の通りである。
第   1   表 本発明K補給用剤は、上記バナナの果皮又は全果を原料
として、之等を予め必要に応じて洗浄したり、剥皮した
りした後、粉砕後、粉砕物に抽出用液を加えて固液分離
して抽出物を得、次いでこれを必要に応じて乾燥するこ
とにより製造され、本発明はかかるK補給用剤の製造方
法をも提供するものである。
上記粉砕操作、固液分離操作及び乾燥操作は、いずれも
通常の装置を用いた一般的方法に従い行なうことができ
る。最も代表的な各操作を採用した本発明方法につき更
に詳述すれば、まずバナナの果皮もしくは全果をスピド
ーカッター、家庭用ジューサー、ホモゲナイザー、マイ
コロイダーダイサー、スライサー、カッター等を用いて
適当な大きさに切断、粉砕する。上記粉砕処理に当って
は、特に必要ではないが、操作を簡便なものとするため
、後記する抽出用液の若干量を加えることもできる。ま
た粉砕処理に際しては、アスコルビン酸を全体量の数重
量%添加することもでき、これによれば、その後の操作
時の褐変のおそれを防止することができる。
更に、上記粉砕処理後には、所望のKの抽出効率を高め
且つ褐変を防止するために、必要に応じて適当な酵素処
理を行なうこともできる。この酵素処理は、例えばセル
ラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ等を用いて行ない
得る。ここで用いられる酵素としては、各種の市販品、
代表的には例えばセルラーゼAアマノ(天野製薬製)、
セルラーゼTアマノ(同上社製)、スミチームAC(新
日本化学工業製)、スミチームC(同上社製)、セルラ
クト(ノボインダストリー製)、セルロシAF(上田化
学工業製)、セルレース(長瀬産業製)、セルラーゼオ
ノヅカ(ヤクルト本社製)等のセルラーゼ類、ペクチナ
ーゼG1ペクチナーゼGL,ペクチナーゼA1ペクチナ
ーゼPL(以上天野製薬製)、ウルトラザイム(ノボイ
ンダストリー製)、ペクチネックス ウルトラSP(同
上社製)、ペクチナーゼSS(ヤクルト本社製)、ペク
チナーゼ38(同上社製)、スミチームAP2、スミチ
ームMC,スミチームspc (以上新日本化学工業製
)、スクラーゼA(三共製)、スクラーゼN(三共製)
、ペクチナーゼ(田辺製薬製)、ペクチナーゼニ号(田
辺製)、ペクチナーゼ(ナガセ)(長瀬産業製)、ペク
トリアーゼ(盛進製薬製)、ペクトリアーゼL(同上社
製)等のべクチナーゼ及びプロテアーゼA1プロテアー
ゼP1プロテアーゼN1ニューラーゼF1パパインW−
40、プロメライン、プロテアーゼM(以上天野製薬社
)、セレミックス、アルカラーゼ、ニュートラーゼ(以
上ノボインダストリー製)、パンチダーゼNP2、プロ
テアーゼYD−SS1アロアーゼAP−10(以上ヤク
ルト本社製)、スミチームAP,スミチームRP,スミ
チームLP,スミチームM1スミチームLPL,スミチ
ームMP (以上新日本化学工業製)、アクチナーゼA
s(科研製薬製)、コクラーゼSs(三共製)、メクレ
イシン(上田化学製)、デナチームAP,デナプシン、
ビオプラーゼSP4、ビオプラーゼPN4 (以上長瀬
産業製)、プロチンP1サモアーゼ、プロチンA(以上
大和化成製)等のプロテアーゼ類等を例示できる。之等
各酵素はその1種を単独で用いてもよく、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。之等酵素の使用量は、該酵素
の種類や条件等により適宜決定され特に限定的ではない
が、通常被処理粉砕物全重量に対して約0.1〜2重量
%程度の範囲から選択されるのが適当である。反応条件
は、上記各酵素の通常用いられる条件とすればよく限定
的ではないが、一般には20〜60℃程度、好ましくは
40〜50°C程度の温度条件及び1〜48時間程度、
好ましくは12〜24時間程度の反応時間を採用するの
が適当である。
次いで上記で得られる粉砕物(ペースト)に抽出用液を
加えて、これを固液分離する。上記抽出用液としては、
特に限定はないが、例えば水、エタノール及びアセトン
並びに之等の混合物が好適である。特にエタノール及び
アセトンの利用の場合は、引き続いて濃縮を行なう場合
に該濃縮操作が容易となる利点があり、また褐変防止も
可能である。之等抽出用液の添加量は、通常原料粉砕物
(固形分重量)に対して500重量%まで、好ましくは
10〜200重量%程度とするのが適当である。
上記固液分離は、通常の方法、例えば遠心分離、炉過、
デカンテーション等及び之等の組み合わせにより行なう
ことができる。遠心分離を行なう場合、その条件として
は代表的には3000rpm,20分程度を採用できる
。炉過操作は好ましくはハイフロスーパーセル(東興貿
易社)、ケージプレス等により加圧して実施することも
できる。また抽出効率を向上させるために、上記固液分
離後の沈渣に再度抽出用液を加えて固液分離操作を複数
回繰り返すこともできる。
かくして本発明の所望の抽出物を収得できる。
本発明K補給用剤は、上記の如くして得られるバナナの
果皮もしくは全果の抽出物をそのままで用いてもよく、
また適当に濃縮してもよく、更に之等を乾燥して粉末形
態等の任意の形態としてもよい。この濃縮操作及び乾燥
操作は、通常の方法、例えば加熱操作、減圧操作、凍結
乾燥等により行なうことができる。また乾燥は各種の乾
燥剤等を用いた常法により実施することもできる。
上記で得られる本発明のK補給用剤は、上記液状形態乃
至固体形態で、そのまま食用に供することもできるが、
通常適当な賦形剤、希釈剤等を用いて食品添加剤形態や
医薬品の形態に賦形することができる。かかる製剤形態
等としては、粉末剤、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤
、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤等が挙げられる。錠
剤の形態に成形するに際しては、担体として例えば乳糖
、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、
炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等
の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ
、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシ
メチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン
酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥デ
ンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラ
ン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸
ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、
乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水
素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラ
ウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デ
ンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベント
ナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ス
テアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の
滑沢剤等を使用できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の
剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸
溶被錠、フイルムコーティング錠あるいは二重錠、多層
錠とすることができる。丸剤の形態に成形するに際して
は、担体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカ
オ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラ
ビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の
結合剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用でき
る。坐剤の形態に成形するに際しては、担体として例え
ばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール
、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリ
セライド等を使用できる。
カプセル剤は常法に従い上記例示の各種の担体を利用し
て硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調
整される。更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風
味剤、甘味剤等や他の医薬品を製剤中に含有せしめても
よい。ペースト、クリーム及びゲルの形態に成形するに
際しては、希釈剤として例えば白色ワセリン、パラフィ
ン、グリセリン、セルロース誘導体、ポリエチレングリ
コール、シリコン、ベントナイト等を使用できる。
上記製剤中に含有されるべきKの量としては、特に限定
されず広範囲に適宜選択されるが、通常製剤中に1〜7
0重量%とするのがよい。
上記製剤は、これを医薬品として用いる場合、その投与
方法は特に制限がなく、各種製剤形態、患者の年齢、性
別その他の条件、疾患の程度等に応じて決定される。例
えば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプ
セル剤は経口投与される。坐剤は直腸内投与される。
上記医薬製剤の投与量は、用法、患者の年齢、性別その
他の条件により適宜選択されるが、通常Kの量が1日当
り体重1kg当り約0.3〜50n+g程度とするのが
よく、該製剤は1日に1〜4回に分けて投与することが
できる。
また上記各種形態の製剤は、これを食品添加物として、
各種の各種の生鮮食料品、加工食品等に添加配合するこ
とができる。本発明K補給用剤を添加配合できる上記食
品には、限定はなく、液状、半固形(ゼリー、プリン等
)、固形形態の各種のもののいずれでもよく、代表的に
は各種の飲料、クリームスープ、カレー等を例示できる
之等食品に対する本発明製剤の添加配合量は任意に決定
でき、特に限定されるものではないが、一般には食品重
量の1〜100重量%程度の範囲から選ばれるのが適当
である。特に本発明K補給用剤は、安全であると共に、
食品への添加配合に不利となる何らの異味臭をも有して
おらず、むしろ好ましいバナナフレーバーを有しており
、かなり多量でも食品中に添加配合できる利点がある。
本発明K補給用剤を利用して得られる上記食品の最も代
表的なものとしては、該K補給用剤、特にバナナの果皮
の水抽出物もしくはその乾燥物を、バナナの果肉乾燥物
と共に配合してなる飲食品を例示でき、該飲食品はK補
給用食品として非常に好適である。
発明の効果 本発明によれば、K補給用剤が提供される。これは天然
物からの抽出により得られるため非常に安全であり、現
在K補給剤として上市されているも(1)に見られるよ
うな胃に対する刺激性その他の副作用等は殆ど認められ
ない。また本発明品はNaCl過多の食品に添加配合す
ることによって該食品をイオンバランスのとれたものと
することができる。更に本発明品は呈味性に優れ、あら
ゆる食品に添加でき、之等に調和した天然の風味を付与
でき、添加物にありがちなケミカルな味等の異味臭を与
える不利もない。しかも本発明品は廃棄物の利用によっ
てコストが低廉である利点もある。
実  施   例 以下、本発明を更に詳しく説明するため本発明K補給用
剤有効成分の製造例、該有効成分を含む各種形態のK補
給用剤及び食品の調整例を実施例として挙げ、次いで得
られた製剤等の試験例を挙げる。
尚、各例において%とあるは重量%を示す。また各例に
おける各成分の分析は、以下の方法により行なった。
C/・・・モール法による。
Na,KXCa,Fe,Mg・・−原子吸光光度法によ
る。
水分・・・減圧加熱乾燥法による。
蛋白・・・ケルダール法による。
脂質・・・ソックスレー抽出法による。
繊維・・・ヘンネベルゲストーマン改良法による。
灰分・・・直接灰化法による。
実施例 1 有効成分の製造例 原料バナナとして前記第1表に記載のキャベンディッシ
ュを用い、その果皮3kgに水1500gを加え、家庭
用ジューサーにて粉砕した。これを3等分し、無添加の
ものを「粉砕物A」とし、0.2%セルラーゼを添加し
たものを「粉砕物B」とし、0.2%セルラーゼ、0.
2%ペクチナーゼ及び0.2%プロテアーゼを添加した
ものを「粉砕物C」とした。
また、キャベンディッシュの全果を用いて同様にして、
「粉砕物DJ  (全果粉砕物そのもの)、「粉砕物E
l  (0.  2%セルラーゼ添加粉砕物)及び「粉
砕物FJ  (0.2%セルラーゼ、0.2%ペクチナ
ーゼ及び0.2%プロテアーゼ添加粉砕物)を得た。
上記で得られた各粉砕物を、それぞれ3000rpmで
20分間遠心分離して抽出液のと沈渣とを分離し、該沈
渣に水を原料粉砕物に対して0.  3重量倍となる量
で加え遠心分離(3000rpm,20分間)して抽出
液■と沈渣とを分離し、更に該沈渣に水を原料粉砕物に
対して0.3重量倍となる量で加え遠心分離(3000
rpm,20分間)して抽出液■と沈渣とを分離した。
かくして得られた各抽出液のK+回収率を第2表に、ま
た各抽出物を合わせてなる本発明K補給用剤のK,Na
及びCA’含量を第3表に示す。
第 2 表 但し、 ( ) 内数値は原料粉砕物1kg当りの抽 出液■の収量を示す。
第 3 表 実施例 2 有効成分の製造例 原料バナナとして前記第1表に記載のキャベンディッシ
ュを用いた。
洗浄後の果皮1kgを幅5mm程度の大きさに切断し、
これに水500gを加え、家庭用ミキサーで約2分間ホ
モゲナイズした。これを遠心分離(3000rpm)L
、遠心上澄を回収した。沈殿画分に少量の水を加え、攪
拌した後、再度遠心分離を行ない、上澄を回収した。こ
の操作をもう一度繰り返し、回収した遠心上澄を集めて
果皮抽出液とした。
上記操作によりlkgの果皮から抽出液1.81を得た
。得られた抽出液の組成は下記第4表に示す通りであっ
た。また、果皮からのKめ回収率は92%であった。
第 4 表 上記抽出液に活性炭を加えて脱色を行なった。
即ち、活性炭18gを加え、攪拌後、ハイフロスーパー
セル(東興貿易製)を用い炉過を行なった。
この操作により得られた脱色抽出液の分析値は下記第5
表の通りであった。
第   5   表 実施例 3 有効成分の製造例 実施例2において、ホモゲナイズ時の褐変防止のために
アスコルビン酸1gを添加して同様の操作を行ない、更
に得られた抽出液を減圧濃縮乾固して、抽出液1kg当
たり黄色粉末約50gを得た。
この粉末の水分は3.4%であり、K含量は8.34%
であった。
実施例 4 有効成分の製造例 キャベンディッシュ5kgを洗浄後、2〜3cm程度に
カットし、スピードカッターでホモゲナイズした。これ
を実施例2の果皮抽出物製造時と同様遠心し、その遠心
上澄を全果抽出液として回収した。
上記操作により抽出液約5.  9kgを得た。この時
のK回収率は約98%であった。また、得られた抽出液
の組成は下記第6表に示す通りであった。
第 6 表 実施例 5 有効成分の製造例 原料バナナとして前記第1表に示すキャベンディッシュ
を用いた。
上記バナナの果皮3kg及び全果3kgのそれぞれを実
施例2及び実施例3と同様にしてホモゲナイズし、これ
らを3等分した。
その内の一つにはセルラーゼ(天野製薬社製、セルラー
ゼA)を2g添加[「酵素添加A」とするコシ、他の一
つにはセルラーゼ、ベクチナーゼ(天野製薬社製、ペク
チナーゼG)及びプロテアーゼ(天野製薬社製、ニュー
ラーゼF)の各2gずつを添加[「酵素添加B」とする
コし、他の一つには何らの酵素も添加することな<[「
酵素無添加」とする]、それぞれ45℃にて一夜(16
時間)放置した。
その後、上記各液を実施例2及び3と同様にして遠心分
離した。
結果は第7表に示す通りであり、上記酵素処理によって
、Kの抽出率が上昇した。また全果抽出物は、抽出され
るペクチンのためにゲル化することがあるが、セルラー
ゼ又はペクチナーゼによってこれを防止することができ
た。
第 7 表 但し、■はホモゲナイズしたペーストを遠心して得られ
た抽出液を、■は遠心残渣に3 0 0 yt(lの水
を加えて攪拌し同様にして遠心して得られた抽出液を、
また■は■の残渣に30ClrA’の水を加えた抽出液
をそれぞれ示す。
実施例 6 有効成分の製造例 キャベンディッシュを用いて水、エタノール及びアセト
ンによるKの抽出を以下の通り実施した。
即ち、まず5m[Il程度にカットした果皮1kgに水
、エタノール又はアセトンのそれぞれ2kgを加えてホ
モゲナイズした。之等を3 0 0 0 tpmの遠心
分離にかけ、上澄を回収して抽出液とした。次に、各抽
出液を減圧濃縮乾固し、水100z/に溶解させた。こ
の溶解液の分析値を下記第8表に示す。
第8表より、エタノール、アセトン等の食品加工に利用
できる溶媒を用いる場合にも、Kの抽出が行ない得るこ
とが明らかである。また、之等の溶媒を用いた時は、抽
出中の褐変が起こらず、褐変防止のためのアスコルビン
酸等の添加を必要としないことも明らかである。更に之
等の溶媒を用いた場合には、その後の濃縮操作が容易で
ある利点があり、特にエタノールの利用の場合は透明度
の高い抽出液が得られる。
第 8 表 実施例 7 高Iく含有錠剤の調製 キャベンディッシュの果肉部をスピードカッターで切断
してペースト状とし、これに実施例2と同様にして得ら
れた果皮抽出物の所定量を練り込み、凍結乾燥(60℃
に加温)を行なった。
次いで、得られた乾燥粉末を1gずつ円形に打錠して錠
剤を得た。
上記配合割合及び錠剤のK含量を第9表に示す。
得られた各錠剤は、いずれも良好なバナナの風味を有し
ていた。
第   9   表 実施例 8 高K含有フレーク状食品の調製フィリピン
産サバーバライエティを原料とした。
該バナナの果肉に、実施例2と同様にして得た果皮抽出
液の所定量を配合し、ドラムドライヤーで乾燥(118
〜120℃、30秒)し、ドラムからシート状に剥がし
た乾燥物を直ちに1 cte四方程度にカッティングし
てフレーク状食品を得た。
かくして得られた食品のK含量は第10表に示す通りで
あり、いずれも適度の甘味と良好なバナナの風味を有し
ていた。
第   10   表 ?施例 9 加工食品の調製 実施例4と同様にして製造した全果抽■出物を、下記に
示す処方のカレールーに所定量添加して、カレーを調製
した。
くカレールー処方〉 牛   脂            40gシュガーエ
ステル      0.5g小麦粉         
 31.7g食   塩             1
0gグルタミン酸ナトリウム   1g 脱脂粉乳          1.5gカレー粉   
       6.2gオニオンパウダー      
1.6gカラメル          0.5gビーフ
エキス         5g 砂   糖             2g上記全果抽
出物配合量と共に得れらたカレーの分析値を第11表に
示す。尚第11表には、該全果抽出物無添加の比較カレ
ーの同値も併記する。
その結果、N a / K比は8.2から2.6に、K
/CI比は0.14から0.48に改善された。
また得られたカレーはフルーティーな風味の美味しいも
のであった。
第 1 1 表 実施例 10 加工食品の調製 実施例6と同様にして製造したエタノール抽出物を、下
記第12表に示す処方のクリームスープに添加配合した
尚、第12表には本発明抽出物無添加の比較品処方をも
併記する。
第 12 表 かくして得られたクリームスープの分析値は、下記第1
3表に示す通りであり、N a / K比及びK/C 
Il比は、比較品に比べて改善されている。
また、本発明により得られたクリームスープ(実施例品
)は、官能的にも良好であった。
第   13   表 (以 上)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)バナナの果皮の抽出物、バナナの果皮と果肉との
    抽出物及びそれらの乾燥物から選ばれた少なくとも1種
    を有効成分とすることを特徴とするカリウム補給用剤。
  2. (2)有効成分がバナナの果皮の抽出物又はその乾燥物
    である請求項(1)に記載のカリウム補給用剤。
  3. (3)有効成分がバナナの果皮と果肉との抽出物又はそ
    の乾燥物である請求項(1)に記載のカリウム補給用剤
  4. (4)バナナの果皮もしくはこれと果肉とを粉砕後、粉
    砕物に抽出用液を加えて固液分離して抽出物を得、次い
    でこれを必要に応じて乾燥することを特徴とする請求項
    (1)に記載のカリウム補給用剤の製造方法。
  5. (5)固液分離に先立って酵素処理を行なう請求項(4
    )に記載の方法。
  6. (6)抽出用液が水、エタノール及びアセトンから選択
    される請求項(4)又は(5)に記載の方法。
  7. (7)請求項(1)、(2)及び(3)のいずれかに記
    載のカリウム補給用剤を配合してなる飲食・医薬品。
  8. (8)バナナの果肉乾燥物と請求項(1)、(2)及び
    (3)のいずれかに記載のカリウム補給用剤とを配合し
    てなる飲食・医薬品。
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