JP2004160950A - 画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 - Google Patents
画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004160950A JP2004160950A JP2002332444A JP2002332444A JP2004160950A JP 2004160950 A JP2004160950 A JP 2004160950A JP 2002332444 A JP2002332444 A JP 2002332444A JP 2002332444 A JP2002332444 A JP 2002332444A JP 2004160950 A JP2004160950 A JP 2004160950A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image forming
- forming apparatus
- setting
- initial setting
- searched
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】画像形成装置の初期設定をユーザによる操作なしに容易に行なうと共にユーザに応じた適切な初期設定を特別な操作なしに行なう。
【解決手段】カラーレーザプリンタのコントローラのROMなどに記憶された設定情報更新日時が初期値「0」であるときには、ネットワークに接続されたプリンタの中から設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索し(S100,S110)、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する(S120,S130)。そして、この選定されたプリンタのROMなどから設定情報を取得してカラーレーザプリンタの設定情報を更新すると共に(S140)この初期設定処理を実行した日時で設定情報更新日時を上書きする(S150)。この結果、画像形成装置の初期設定をユーザによる操作なしに容易に行なうと共にユーザに応じた適切な初期設定を特別な操作なしに行なうことができる。
【選択図】 図4
【解決手段】カラーレーザプリンタのコントローラのROMなどに記憶された設定情報更新日時が初期値「0」であるときには、ネットワークに接続されたプリンタの中から設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索し(S100,S110)、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する(S120,S130)。そして、この選定されたプリンタのROMなどから設定情報を取得してカラーレーザプリンタの設定情報を更新すると共に(S140)この初期設定処理を実行した日時で設定情報更新日時を上書きする(S150)。この結果、画像形成装置の初期設定をユーザによる操作なしに容易に行なうと共にユーザに応じた適切な初期設定を特別な操作なしに行なうことができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法に関し、詳しくは、紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置およびこうした画像形成装置の初期設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタや複写機などの画像形成装置としては、操作パネルや接続されたコンピュータなどを介して給紙装置設定や省電力設定などの各種設定項目をユーザの好みなどに応じた値に設定するものが一般に知られている。この装置では、より適切な設定を行なうために、各種設定項目の設定値の履歴を記憶すると共に使用頻度の高い設定値を電源投入時などのデフォルト値として用いる手法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168173号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした画像形成装置を新規に導入する際には、所望の設定内容となるようにユーザにより操作パネルなどを介して設定を行なわなければならない。また、企業などに複数の画像形成装置が設置される場合には、各装置の設定内容は同様となることが多いにも拘わらず、新規導入の都度、各装置に対して同様の設定を行なう必要が生じる。これでは、重複した無駄な作業が発生してしまう。
【0005】
本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、画像形成装置の初期設定をユーザによる操作なしに容易に行なうことを目的の一つとする。また、本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、ユーザに応じた適切な初期設定を特別な操作なしに行なうことを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の画像形成装置は、
紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする初期設定手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の画像形成装置では、ネットワークに接続されると共に初期設定を実行すると判定されたときには、接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、この検索された画像形成装置の種類や設定内容に基づいて自動で初期設定を行なう。従って、ネットワークに接続するだけで、より容易に適切な初期設定を行なうことができる。なお「設定内容」には、給紙装置設定,トナーセーブモード,省電力設定,エミュレーション設定などの設定内容が含まれる。
【0009】
こうした本発明の画像形成装置において、前記判定手段は、まだ初期設定がされていないときには初期設定を実行すると判定し、すでに初期設定がされているときには初期設定を実行しないと判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、すでに初期設定がされているときに重ねて初期設定を行なうことを防止することができる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置において、前記所定の種類の画像形成装置は、前記初期設定を実行する画像形成装置と型式が同一の装置,該画像形成装置と製造者が同一の装置,該画像形成装置と画像形成方式が同一の装置のうち少なくとも一つを含む装置であるものとすることもできる。こうすれば、型式や製造者,画像形成方式などが同一の画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定を行なうことができる。なお「画像形成方式」には、電子写真方式やインクジェット方式などが含まれる。
【0011】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記検索手段は、前記ネットワークに接続された所定の種類の画像形成装置のうち、最も最近に設定内容の更新がなされた画像形成装置を検索する手段であるものとすることもできる。こうすれば、最も最近に設定内容の更新がなされた画像形成装置の設定内容などに基づいて、初期設定を行なうことができる。
【0012】
こうした本発明の画像形成装置において、前記初期設定手段は、前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには、該検索された画像形成装置の設定内容のうち所定の設定内容については該検索された画像形成装置の設定値を用いて初期設定し、該所定の設定内容以外の設定内容については既定の設定内容を初期設定とする手段であるものとすることもできる。こうすれば、検索された画像形成装置の設定内容の中から適切な設定値のみを用いて初期設定を行なうことができる。この態様の本発明の画像形成装置において、前記初期設定手段は、前記所定の設定内容については前記検索された画像形成装置の設定値を前記初期設定を実行する画像形成装置に適合するように変換した値を用いて初期設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、異種の画像形成装置であっても変換した設定値を用いて初期設定を行なうことができる。
【0013】
本発明の画像形成装置の初期設定方法は、
紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置の初期設定方法であって、
(a)ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定し、
(b)前記ステップ(a)により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、
(c)前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする
ことを要旨とする。
【0014】
この本発明の画像形成装置の初期設定方法では、ネットワークに接続されると共に初期設定を実行すると判定されたときには、接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、この検索された画像形成装置の種類や設定内容に基づいて自動で初期設定を行なう。従って、ネットワークに接続するだけで、より容易に適切な初期設定を行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である画像形成装置として機能するカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。実施例のカラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されており、図示するように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)などの色毎に分解された画像を帯電された感光体63上にレーザを照射して静電潜像として形成する露光器62と、各色のトナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kから供給される各色のトナーを用いて感光体63上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器61と、感光体63上に現像された各色のトナー像を転写ベルト64に重ねて転写してカラートナー像を形成する一次転写ユニット71と、用紙カセット65から用紙を搬送する搬送ユニット66と、搬送された用紙に転写ベルト64に形成されたカラートナー像を転写する二次転写ユニット67と、用紙上に転写されたカラートナー像を用紙に融着定着させて排紙する定着ユニット68と、こうしたカラーレーザプリンタ60全体の動作を制御するコントローラ70とを備える。
【0016】
図2は、コントローラ70の機能ブロックを示すブロック図である。コントローラ70は、図示するように、CPU90やRAM92,ROM94を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、各種センサ(例えば、温度センサなど)による検出値やその他の入力信号(例えば、操作者によるプリント指示信号など)が信号ラインを介して入力され、これらの入力信号に基づいて露光器駆動制御部97や現像器駆動制御部98,一次転写ユニット駆動制御部99,二次転写ユニット駆動制御部100,定着ユニット駆動制御部101,搬送ユニット駆動制御部102などを介して露光器62や現像器61,一次転写ユニット71,二次転写ユニット67,定着ユニット68,搬送ユニット66などのカラーレーザプリンタ60の各部の動作を制御する。また、コントローラ70は、図示しないカラーレーザプリンタ60の操作パネルやカラーレーザプリンタ60に接続されたクライアントコンピュータなどから入力されるカラーレーザプリンタ60の設定情報をROM94などに書き込み、この設定情報に基づいてカラーレーザプリンタ60の各部の動作を制御している。なお、露光器62や現像器61,一次転写ユニット71,搬送ユニット66,二次転写ユニット67,定着ユニット68などについては、通常のカラーレーザプリンタやカラーの複写機と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0017】
図3は、コントローラ70のROM94などで管理されるカラーレーザプリンタ60に関する情報の一例を示す説明図である。実施例では、ROM94などには、図示するように、カラーレーザプリンタ60に関するプリンタ情報とカラーレーザプリンタ60の設定に関する情報が記憶されるように構成されており、プリンタ情報としては、カラーレーザプリンタ60のID(プリンタID)や型式名,カラーレーザプリンタ60の製造者のIDなどが挙げられ、設定情報としては、カラーレーザプリンタ60の設定情報を更新した日時のほか、用紙カセット65などの給紙装置に関する設定(例えば、用紙サイズや用紙タイプなど)や印刷設定(例えば、解像度や縮小印刷,トナーセーブなど),プリンタ設定(例えば、節電時間や自動排紙,自動エラー解除など),エミュレーション設定(例えば、プリンタモードなど)などが挙げられる。これらの情報のうち、プリンタ情報は、カラーレーザプリンタ60を製造する際などにROM94などに書き込まれ、設定情報は、カラーレーザプリンタ60を製造する際などに初期値が書き込まれると共に、カラーレーザプリンタ60の操作パネルや接続されたクライアントコンピュータなどを介して設定情報の入力がなされたときや後述するコントローラ70による初期設定処理の際などに更新される。なお、設定情報更新日時は、初期値として「0」が書き込まれ、いずれかの設定情報が更新されるたびにその更新を行なった日時で上書きされる情報である。
【0018】
次に、実施例のカラーレーザプリンタ60に関する動作、特に、カラーレーザプリンタ60の初期設定を行なう処理について説明する。図4は、カラーレーザプリンタ60がネットワークに接続された状態で電源がONされたときにカラーレーザプリンタ60のコントローラ70により実行される初期設定処理の一例を示すフローチャートである。実施例では、初期設定処理の説明については図4のフローチャートを用いるが、理解の容易のために、図5に例示する印刷システム10のように、ネットワークとしてのLAN25に実施例のカラーレーザプリンタ60が接続された状態を具体的な事例として説明する。具体例の印刷システム10は、図示するように、実施例のカラーレーザプリンタ60のほか、カラーレーザプリンタ30aやモノクロレーザプリンタ30b,インクジェットプリンタ30c,クライアントコンピュータ20などがLAN25を介して接続されており、クライアントコンピュータ20などから転送された印刷ジョブを各プリンタ30a,30b,30cや実施例のカラーレーザプリンタ60などで印刷する。なお、図6に例示するように、カラーレーザプリンタ60に対して、カラーレーザプリンタ30aは製造者IDと型式とが共に同一の機種であり、モノクロレーザプリンタ30bは製造者IDと型式とが共に異なる機種であり、インクジェットプリンタ30cは製造者IDは同一であるものの型式が異なる機種であるものとする。
【0019】
初期設定処理では、まず、図4に示すように、カラーレーザプリンタ60のコントローラ70のROM94などに記憶された設定情報更新日時を参照し、この設定情報更新日時が初期値「0」でないときにはすでに初期設定としてなんらかの設定情報の更新がされているから、後続の処理は行なわず、この初期設定処理を終了する(ステップS100)。
【0020】
一方、設定情報更新日時が初期値「0」であるときには、LAN25に接続されたプリンタの中から設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索する(ステップS110)。実施例では、設定情報のコピー元となり得るプリンタの種類を予め定めて対象プリンタ一覧表としてコントローラ70のROM94などに記憶しておき、この対象プリンタ一覧表に定められた種類のプリンタを検索するものとした。図7に例示する対象プリンタ一覧表では、プリンタの製造者IDと型式名との組み合わせでプリンタの種類を特定している。なお、対象プリンタ一覧表においてプリンタの種類毎に設定されている「優先順位」については、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する処理(ステップS130)で用いられる情報であり、詳細は後述する。図5の具体例では、図6と図7との比較から分かるように、カラーレーザプリンタ30aとモノクロレーザプリンタ30bは、製造者IDと型式名との組み合わせが対象プリンタ一覧表に定められているからコピー元となり得るプリンタとして検索され、インクジェットプリンタ30cは、製造者IDと型式名との組み合わせが対象プリンタ一覧表に定められていないからコピー元となり得るプリンタとして検索されないことになる。なお、LAN25に接続された各プリンタの製造者IDや型式名は各プリンタの図示しないROMなどに記憶されており、これらの情報をLAN25を介して取得してコピー元となり得るプリンタであるか否かを判断する。
【0021】
こうして、設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索した結果、該当するプリンタが一台も検索されなかった場合には後続の処理をスキップしてこの初期設定処理を終了し、該当するプリンタが検索されたときには、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する(ステップS120,S130)。実施例では、対象プリンタ一覧表に定められたプリンタの種類毎の優先順位に従って設定情報のコピー元とするプリンタを選定するものとした。また、優先順位に従って選定したプリンタが複数ある場合(即ち、同一の種類のプリンタが複数ある場合)には、設定情報の更新がなされた日時が最も新しいプリンタを選定するものとした。ここで、設定情報の更新日時が最も新しいかどうかの判断は、設定情報の更新日時を各プリンタのROMなどから取得すると共に、この取得した設定情報更新日時を比較して判断する。図5の具体例では、コピー元となり得るプリンタとして検索されたカラーレーザプリンタ30aとモノクロレーザプリンタ30bは、カラーレーザプリンタ30aの種類(製造者ID=“A”,型式名=“AP−001”)の方が対象プリンタ一覧表に定められた優先順位が高い(優先順位=“1”)から、カラーレーザプリンタ30aが設定情報のコピー元とするプリンタとして選定される。
【0022】
そして、設定情報のコピー元として選定されたプリンタのROMなどから設定情報を取得してカラーレーザプリンタ60の設定情報を更新する(ステップS140)。実施例では、設定情報のコピー元とするプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を予め定めて対象項目一覧表としてROM94などに記憶しておき、この対象項目一覧表に定められた設定項目についてコピー元のプリンタにおける設定値を取得するものとした。図8は、対象項目一覧表の一例を示す説明図である。図示するように、図7に例示した対象プリンタ一覧表に定められたプリンタの種類(製造者IDと型式名)毎にコピーする設定項目が定められている。このように、コピー元とするプリンタの種類毎にコピーする設定項目を定めるのは、プリンタの種類によって設定情報を構成する設定項目が異なることがあるため、コピー元のプリンタの設定情報の全てをコピーすることができない場合があることに基づく。なお、カラーレーザプリンタ60の設定情報を更新する際には、取得した設定値をそのままコピーして更新するのは勿論のこと、取得した設定値をカラーレーザプリンタ60に適合するように変換し、この変換した値を用いて更新するものとしてもよい。こうすれば、異なる種類のプリンタ(具体例ではモノクロレーザプリンタ30bやインクジェットプリンタ30c)の設定情報に基づいてカラーレーザプリンタ60の設定情報を更新することができる。
【0023】
こうして、カラーレーザプリンタ60の設定情報の更新がなされると、この初期設定処理を実行した日時で設定情報更新日時を上書きし(ステップS150)、初期設定処理を終了する。前述したように、設定情報更新日時が初期値「0」でないときにはこの初期設定処理による初期設定は行なわれないから、一旦初期設定が行なわれた後に更に自動で設定情報が変更されることを防止することになる。
【0024】
以上説明した実施例のカラーレーザプリンタ60によれば、ネットワークに接続して電源をONするだけで、そのネットワークに接続された他のプリンタの設定情報をコピーして初期設定を行なうことができる。さらに、設定情報をコピーするプリンタを選定すると共に選定したプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を定めるから、より適切なプリンタの設定内容をコピーすることができると共に異種のプリンタであっても適切な設定項目のみをコピーすることができる。
【0025】
ここで、実施例のカラーレーザプリンタ60では、ステップS100の処理を実行するコントローラ70が判定手段に相当し、ステップS110〜S130の処理を実行するコントローラ70が検索手段に相当し、ステップS140〜S150の処理を実行するコントローラ70が初期設定手段に相当する。
【0026】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、コントローラ70のROM94などに記憶された設定情報更新日時が初期値「0」であるか否かに基づいて初期設定を行なうか否かを判断するものとしたが、すでに初期設定が行なわれているか否かを判断できればよく、例えば、初期設定済みフラグを用いて判断するものとしても構わない。また、すでに初期設定が行なわれていても、更に初期設定を行なうものとしても差し支えない。この場合、初期値とは異なる値に変更されている設定項目については上書きしないように初期設定を行なうものとすればよい。さらに、すでに初期設定が行なわれているか否かに拘わらず、その他のルールで初期設定を行なうか否かを判断するものとしてもよいのは勿論である。
【0027】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、対象プリンタ一覧表は、プリンタの製造者IDと型式名との組み合わせでプリンタの種類を特定するものとしたが、その他の情報でプリンタの種類を特定するものとしてもよく、例えば、プリンタの方式(例えば、電子写真方式やインクジェット方式など)を用いて特定するものとしてもよい。また、対象プリンタ一覧表はなくてもよく、この場合、プリンタの種類を問わずネットワークに接続された全てのプリンタをコピー元となり得るプリンタとして検索すればよい。
【0028】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元となり得るプリンタが一台も検索されなかった場合には、直ちに初期設定処理を終了するものとしたが、設定情報更新日時の更新を行なった後に初期設定処理を終了するものとしてもよい。こうすれば、カラーレーザプリンタ60の製造時などに設定された初期値により初期設定を行なったこととすることができる。この結果、次回の初期設定処理による更なるプリンタの検索などを回避することができる。
【0029】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元とするプリンタは、プリンタの種類毎に定められた優先順位や設定情報の更新日時に基づいて選定するものとしたが、その他のルールで選定するものとしてもよい。また、設定情報のコピー元とするプリンタとして複数のプリンタを選定するものとしてもよく、この場合、コピーする設定項目毎にコピー元とするプリンタを選定するものとすればよい。
【0030】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元とするプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を予め定めて対象項目一覧表としてROM94などに記憶しておくものとしたが、プリンタの種類を問わず所定の設定項目をコピーするものとしても構わない。この場合、コピーした設定項目のうち、カラーレーザプリンタ60の設定情報として適用可能な項目すべてを用いて設定情報を更新するものとすればよい。
【0031】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、カラーレーザプリンタ60の設定情報として、給紙装置に関する設定や印刷設定,プリンタ設定,エミュレーション設定などを例示したが、これらの情報に限られず、その他の情報を設定情報としてもよいことは勿論である。
【0032】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、カラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたものとしたが、複数感光体方式や直接転写方式のフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタや複写機としてもよい。また、モノクロレーザプリンタやインクジェットプリンタとしても構わない。
【0033】
実施例では、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタ60の形態として説明したが、同様な画像形成装置の初期設定方法の形態とするものとしても構わない。
【0034】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図。
【図2】コントローラ70の機能ブロックを示すブロック図。
【図3】コントローラ70で管理される情報の一例を示す説明図。
【図4】初期設定処理の一例を示すフローチャート。
【図5】具体例の印刷システム10の構成の概略を示す構成図。
【図6】具体例の印刷システム10の各プリンタの種類を示す説明図。
【図7】対象プリンタ一覧表の一例を示す説明図。
【図8】対象項目一覧表の一例を示す説明図。
【符号の説明】
10 印刷システム、20 クライアントコンピュータ、25 LAN、30a,30b,30c プリンタ、40C,40M,40Y,40K トナーカートリッジ、60 カラーレーザプリンタ、61 現像器、62 露光器、63 感光体、64 転写ベルト、65 用紙カセット、66 搬送ユニット、67 二次転写ユニット、68 定着ユニット、70 コントローラ、71 一次転写ユニット、90 CPU、92 RAM、94 ROM、97 露光器駆動制御部、98 現像器駆動制御部、99 一次転写ユニット駆動制御部、100 二次転写ユニット駆動制御部、101 定着ユニット駆動制御部、102 搬送ユニット駆動制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法に関し、詳しくは、紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置およびこうした画像形成装置の初期設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタや複写機などの画像形成装置としては、操作パネルや接続されたコンピュータなどを介して給紙装置設定や省電力設定などの各種設定項目をユーザの好みなどに応じた値に設定するものが一般に知られている。この装置では、より適切な設定を行なうために、各種設定項目の設定値の履歴を記憶すると共に使用頻度の高い設定値を電源投入時などのデフォルト値として用いる手法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168173号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした画像形成装置を新規に導入する際には、所望の設定内容となるようにユーザにより操作パネルなどを介して設定を行なわなければならない。また、企業などに複数の画像形成装置が設置される場合には、各装置の設定内容は同様となることが多いにも拘わらず、新規導入の都度、各装置に対して同様の設定を行なう必要が生じる。これでは、重複した無駄な作業が発生してしまう。
【0005】
本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、画像形成装置の初期設定をユーザによる操作なしに容易に行なうことを目的の一つとする。また、本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、ユーザに応じた適切な初期設定を特別な操作なしに行なうことを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の画像形成装置は、
紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする初期設定手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の画像形成装置では、ネットワークに接続されると共に初期設定を実行すると判定されたときには、接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、この検索された画像形成装置の種類や設定内容に基づいて自動で初期設定を行なう。従って、ネットワークに接続するだけで、より容易に適切な初期設定を行なうことができる。なお「設定内容」には、給紙装置設定,トナーセーブモード,省電力設定,エミュレーション設定などの設定内容が含まれる。
【0009】
こうした本発明の画像形成装置において、前記判定手段は、まだ初期設定がされていないときには初期設定を実行すると判定し、すでに初期設定がされているときには初期設定を実行しないと判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、すでに初期設定がされているときに重ねて初期設定を行なうことを防止することができる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置において、前記所定の種類の画像形成装置は、前記初期設定を実行する画像形成装置と型式が同一の装置,該画像形成装置と製造者が同一の装置,該画像形成装置と画像形成方式が同一の装置のうち少なくとも一つを含む装置であるものとすることもできる。こうすれば、型式や製造者,画像形成方式などが同一の画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定を行なうことができる。なお「画像形成方式」には、電子写真方式やインクジェット方式などが含まれる。
【0011】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記検索手段は、前記ネットワークに接続された所定の種類の画像形成装置のうち、最も最近に設定内容の更新がなされた画像形成装置を検索する手段であるものとすることもできる。こうすれば、最も最近に設定内容の更新がなされた画像形成装置の設定内容などに基づいて、初期設定を行なうことができる。
【0012】
こうした本発明の画像形成装置において、前記初期設定手段は、前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには、該検索された画像形成装置の設定内容のうち所定の設定内容については該検索された画像形成装置の設定値を用いて初期設定し、該所定の設定内容以外の設定内容については既定の設定内容を初期設定とする手段であるものとすることもできる。こうすれば、検索された画像形成装置の設定内容の中から適切な設定値のみを用いて初期設定を行なうことができる。この態様の本発明の画像形成装置において、前記初期設定手段は、前記所定の設定内容については前記検索された画像形成装置の設定値を前記初期設定を実行する画像形成装置に適合するように変換した値を用いて初期設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、異種の画像形成装置であっても変換した設定値を用いて初期設定を行なうことができる。
【0013】
本発明の画像形成装置の初期設定方法は、
紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置の初期設定方法であって、
(a)ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定し、
(b)前記ステップ(a)により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、
(c)前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする
ことを要旨とする。
【0014】
この本発明の画像形成装置の初期設定方法では、ネットワークに接続されると共に初期設定を実行すると判定されたときには、接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、この検索された画像形成装置の種類や設定内容に基づいて自動で初期設定を行なう。従って、ネットワークに接続するだけで、より容易に適切な初期設定を行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である画像形成装置として機能するカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。実施例のカラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されており、図示するように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)などの色毎に分解された画像を帯電された感光体63上にレーザを照射して静電潜像として形成する露光器62と、各色のトナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kから供給される各色のトナーを用いて感光体63上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器61と、感光体63上に現像された各色のトナー像を転写ベルト64に重ねて転写してカラートナー像を形成する一次転写ユニット71と、用紙カセット65から用紙を搬送する搬送ユニット66と、搬送された用紙に転写ベルト64に形成されたカラートナー像を転写する二次転写ユニット67と、用紙上に転写されたカラートナー像を用紙に融着定着させて排紙する定着ユニット68と、こうしたカラーレーザプリンタ60全体の動作を制御するコントローラ70とを備える。
【0016】
図2は、コントローラ70の機能ブロックを示すブロック図である。コントローラ70は、図示するように、CPU90やRAM92,ROM94を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、各種センサ(例えば、温度センサなど)による検出値やその他の入力信号(例えば、操作者によるプリント指示信号など)が信号ラインを介して入力され、これらの入力信号に基づいて露光器駆動制御部97や現像器駆動制御部98,一次転写ユニット駆動制御部99,二次転写ユニット駆動制御部100,定着ユニット駆動制御部101,搬送ユニット駆動制御部102などを介して露光器62や現像器61,一次転写ユニット71,二次転写ユニット67,定着ユニット68,搬送ユニット66などのカラーレーザプリンタ60の各部の動作を制御する。また、コントローラ70は、図示しないカラーレーザプリンタ60の操作パネルやカラーレーザプリンタ60に接続されたクライアントコンピュータなどから入力されるカラーレーザプリンタ60の設定情報をROM94などに書き込み、この設定情報に基づいてカラーレーザプリンタ60の各部の動作を制御している。なお、露光器62や現像器61,一次転写ユニット71,搬送ユニット66,二次転写ユニット67,定着ユニット68などについては、通常のカラーレーザプリンタやカラーの複写機と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0017】
図3は、コントローラ70のROM94などで管理されるカラーレーザプリンタ60に関する情報の一例を示す説明図である。実施例では、ROM94などには、図示するように、カラーレーザプリンタ60に関するプリンタ情報とカラーレーザプリンタ60の設定に関する情報が記憶されるように構成されており、プリンタ情報としては、カラーレーザプリンタ60のID(プリンタID)や型式名,カラーレーザプリンタ60の製造者のIDなどが挙げられ、設定情報としては、カラーレーザプリンタ60の設定情報を更新した日時のほか、用紙カセット65などの給紙装置に関する設定(例えば、用紙サイズや用紙タイプなど)や印刷設定(例えば、解像度や縮小印刷,トナーセーブなど),プリンタ設定(例えば、節電時間や自動排紙,自動エラー解除など),エミュレーション設定(例えば、プリンタモードなど)などが挙げられる。これらの情報のうち、プリンタ情報は、カラーレーザプリンタ60を製造する際などにROM94などに書き込まれ、設定情報は、カラーレーザプリンタ60を製造する際などに初期値が書き込まれると共に、カラーレーザプリンタ60の操作パネルや接続されたクライアントコンピュータなどを介して設定情報の入力がなされたときや後述するコントローラ70による初期設定処理の際などに更新される。なお、設定情報更新日時は、初期値として「0」が書き込まれ、いずれかの設定情報が更新されるたびにその更新を行なった日時で上書きされる情報である。
【0018】
次に、実施例のカラーレーザプリンタ60に関する動作、特に、カラーレーザプリンタ60の初期設定を行なう処理について説明する。図4は、カラーレーザプリンタ60がネットワークに接続された状態で電源がONされたときにカラーレーザプリンタ60のコントローラ70により実行される初期設定処理の一例を示すフローチャートである。実施例では、初期設定処理の説明については図4のフローチャートを用いるが、理解の容易のために、図5に例示する印刷システム10のように、ネットワークとしてのLAN25に実施例のカラーレーザプリンタ60が接続された状態を具体的な事例として説明する。具体例の印刷システム10は、図示するように、実施例のカラーレーザプリンタ60のほか、カラーレーザプリンタ30aやモノクロレーザプリンタ30b,インクジェットプリンタ30c,クライアントコンピュータ20などがLAN25を介して接続されており、クライアントコンピュータ20などから転送された印刷ジョブを各プリンタ30a,30b,30cや実施例のカラーレーザプリンタ60などで印刷する。なお、図6に例示するように、カラーレーザプリンタ60に対して、カラーレーザプリンタ30aは製造者IDと型式とが共に同一の機種であり、モノクロレーザプリンタ30bは製造者IDと型式とが共に異なる機種であり、インクジェットプリンタ30cは製造者IDは同一であるものの型式が異なる機種であるものとする。
【0019】
初期設定処理では、まず、図4に示すように、カラーレーザプリンタ60のコントローラ70のROM94などに記憶された設定情報更新日時を参照し、この設定情報更新日時が初期値「0」でないときにはすでに初期設定としてなんらかの設定情報の更新がされているから、後続の処理は行なわず、この初期設定処理を終了する(ステップS100)。
【0020】
一方、設定情報更新日時が初期値「0」であるときには、LAN25に接続されたプリンタの中から設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索する(ステップS110)。実施例では、設定情報のコピー元となり得るプリンタの種類を予め定めて対象プリンタ一覧表としてコントローラ70のROM94などに記憶しておき、この対象プリンタ一覧表に定められた種類のプリンタを検索するものとした。図7に例示する対象プリンタ一覧表では、プリンタの製造者IDと型式名との組み合わせでプリンタの種類を特定している。なお、対象プリンタ一覧表においてプリンタの種類毎に設定されている「優先順位」については、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する処理(ステップS130)で用いられる情報であり、詳細は後述する。図5の具体例では、図6と図7との比較から分かるように、カラーレーザプリンタ30aとモノクロレーザプリンタ30bは、製造者IDと型式名との組み合わせが対象プリンタ一覧表に定められているからコピー元となり得るプリンタとして検索され、インクジェットプリンタ30cは、製造者IDと型式名との組み合わせが対象プリンタ一覧表に定められていないからコピー元となり得るプリンタとして検索されないことになる。なお、LAN25に接続された各プリンタの製造者IDや型式名は各プリンタの図示しないROMなどに記憶されており、これらの情報をLAN25を介して取得してコピー元となり得るプリンタであるか否かを判断する。
【0021】
こうして、設定情報のコピー元となり得るプリンタを検索した結果、該当するプリンタが一台も検索されなかった場合には後続の処理をスキップしてこの初期設定処理を終了し、該当するプリンタが検索されたときには、検索されたプリンタの中から設定情報のコピー元とするプリンタを選定する(ステップS120,S130)。実施例では、対象プリンタ一覧表に定められたプリンタの種類毎の優先順位に従って設定情報のコピー元とするプリンタを選定するものとした。また、優先順位に従って選定したプリンタが複数ある場合(即ち、同一の種類のプリンタが複数ある場合)には、設定情報の更新がなされた日時が最も新しいプリンタを選定するものとした。ここで、設定情報の更新日時が最も新しいかどうかの判断は、設定情報の更新日時を各プリンタのROMなどから取得すると共に、この取得した設定情報更新日時を比較して判断する。図5の具体例では、コピー元となり得るプリンタとして検索されたカラーレーザプリンタ30aとモノクロレーザプリンタ30bは、カラーレーザプリンタ30aの種類(製造者ID=“A”,型式名=“AP−001”)の方が対象プリンタ一覧表に定められた優先順位が高い(優先順位=“1”)から、カラーレーザプリンタ30aが設定情報のコピー元とするプリンタとして選定される。
【0022】
そして、設定情報のコピー元として選定されたプリンタのROMなどから設定情報を取得してカラーレーザプリンタ60の設定情報を更新する(ステップS140)。実施例では、設定情報のコピー元とするプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を予め定めて対象項目一覧表としてROM94などに記憶しておき、この対象項目一覧表に定められた設定項目についてコピー元のプリンタにおける設定値を取得するものとした。図8は、対象項目一覧表の一例を示す説明図である。図示するように、図7に例示した対象プリンタ一覧表に定められたプリンタの種類(製造者IDと型式名)毎にコピーする設定項目が定められている。このように、コピー元とするプリンタの種類毎にコピーする設定項目を定めるのは、プリンタの種類によって設定情報を構成する設定項目が異なることがあるため、コピー元のプリンタの設定情報の全てをコピーすることができない場合があることに基づく。なお、カラーレーザプリンタ60の設定情報を更新する際には、取得した設定値をそのままコピーして更新するのは勿論のこと、取得した設定値をカラーレーザプリンタ60に適合するように変換し、この変換した値を用いて更新するものとしてもよい。こうすれば、異なる種類のプリンタ(具体例ではモノクロレーザプリンタ30bやインクジェットプリンタ30c)の設定情報に基づいてカラーレーザプリンタ60の設定情報を更新することができる。
【0023】
こうして、カラーレーザプリンタ60の設定情報の更新がなされると、この初期設定処理を実行した日時で設定情報更新日時を上書きし(ステップS150)、初期設定処理を終了する。前述したように、設定情報更新日時が初期値「0」でないときにはこの初期設定処理による初期設定は行なわれないから、一旦初期設定が行なわれた後に更に自動で設定情報が変更されることを防止することになる。
【0024】
以上説明した実施例のカラーレーザプリンタ60によれば、ネットワークに接続して電源をONするだけで、そのネットワークに接続された他のプリンタの設定情報をコピーして初期設定を行なうことができる。さらに、設定情報をコピーするプリンタを選定すると共に選定したプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を定めるから、より適切なプリンタの設定内容をコピーすることができると共に異種のプリンタであっても適切な設定項目のみをコピーすることができる。
【0025】
ここで、実施例のカラーレーザプリンタ60では、ステップS100の処理を実行するコントローラ70が判定手段に相当し、ステップS110〜S130の処理を実行するコントローラ70が検索手段に相当し、ステップS140〜S150の処理を実行するコントローラ70が初期設定手段に相当する。
【0026】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、コントローラ70のROM94などに記憶された設定情報更新日時が初期値「0」であるか否かに基づいて初期設定を行なうか否かを判断するものとしたが、すでに初期設定が行なわれているか否かを判断できればよく、例えば、初期設定済みフラグを用いて判断するものとしても構わない。また、すでに初期設定が行なわれていても、更に初期設定を行なうものとしても差し支えない。この場合、初期値とは異なる値に変更されている設定項目については上書きしないように初期設定を行なうものとすればよい。さらに、すでに初期設定が行なわれているか否かに拘わらず、その他のルールで初期設定を行なうか否かを判断するものとしてもよいのは勿論である。
【0027】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、対象プリンタ一覧表は、プリンタの製造者IDと型式名との組み合わせでプリンタの種類を特定するものとしたが、その他の情報でプリンタの種類を特定するものとしてもよく、例えば、プリンタの方式(例えば、電子写真方式やインクジェット方式など)を用いて特定するものとしてもよい。また、対象プリンタ一覧表はなくてもよく、この場合、プリンタの種類を問わずネットワークに接続された全てのプリンタをコピー元となり得るプリンタとして検索すればよい。
【0028】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元となり得るプリンタが一台も検索されなかった場合には、直ちに初期設定処理を終了するものとしたが、設定情報更新日時の更新を行なった後に初期設定処理を終了するものとしてもよい。こうすれば、カラーレーザプリンタ60の製造時などに設定された初期値により初期設定を行なったこととすることができる。この結果、次回の初期設定処理による更なるプリンタの検索などを回避することができる。
【0029】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元とするプリンタは、プリンタの種類毎に定められた優先順位や設定情報の更新日時に基づいて選定するものとしたが、その他のルールで選定するものとしてもよい。また、設定情報のコピー元とするプリンタとして複数のプリンタを選定するものとしてもよく、この場合、コピーする設定項目毎にコピー元とするプリンタを選定するものとすればよい。
【0030】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、設定情報のコピー元とするプリンタの種類に応じてコピーする設定項目を予め定めて対象項目一覧表としてROM94などに記憶しておくものとしたが、プリンタの種類を問わず所定の設定項目をコピーするものとしても構わない。この場合、コピーした設定項目のうち、カラーレーザプリンタ60の設定情報として適用可能な項目すべてを用いて設定情報を更新するものとすればよい。
【0031】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、カラーレーザプリンタ60の設定情報として、給紙装置に関する設定や印刷設定,プリンタ設定,エミュレーション設定などを例示したが、これらの情報に限られず、その他の情報を設定情報としてもよいことは勿論である。
【0032】
実施例のカラーレーザプリンタ60では、カラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたものとしたが、複数感光体方式や直接転写方式のフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタや複写機としてもよい。また、モノクロレーザプリンタやインクジェットプリンタとしても構わない。
【0033】
実施例では、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタ60の形態として説明したが、同様な画像形成装置の初期設定方法の形態とするものとしても構わない。
【0034】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図。
【図2】コントローラ70の機能ブロックを示すブロック図。
【図3】コントローラ70で管理される情報の一例を示す説明図。
【図4】初期設定処理の一例を示すフローチャート。
【図5】具体例の印刷システム10の構成の概略を示す構成図。
【図6】具体例の印刷システム10の各プリンタの種類を示す説明図。
【図7】対象プリンタ一覧表の一例を示す説明図。
【図8】対象項目一覧表の一例を示す説明図。
【符号の説明】
10 印刷システム、20 クライアントコンピュータ、25 LAN、30a,30b,30c プリンタ、40C,40M,40Y,40K トナーカートリッジ、60 カラーレーザプリンタ、61 現像器、62 露光器、63 感光体、64 転写ベルト、65 用紙カセット、66 搬送ユニット、67 二次転写ユニット、68 定着ユニット、70 コントローラ、71 一次転写ユニット、90 CPU、92 RAM、94 ROM、97 露光器駆動制御部、98 現像器駆動制御部、99 一次転写ユニット駆動制御部、100 二次転写ユニット駆動制御部、101 定着ユニット駆動制御部、102 搬送ユニット駆動制御部。
Claims (8)
- 紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記検索手段により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする初期設定手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記判定手段は、まだ初期設定がされていないときには初期設定を実行すると判定し、すでに初期設定がされているときには初期設定を実行しないと判定する手段である請求項1記載の画像形成装置。
- 前記所定の種類の画像形成装置は、前記初期設定を実行する画像形成装置と型式が同一の装置,該画像形成装置と製造者が同一の装置,該画像形成装置と画像形成方式が同一の装置のうち少なくとも一つを含む装置である請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記検索手段は、前記ネットワークに接続された所定の種類の画像形成装置のうち、最も最近に設定内容の更新がなされた画像形成装置を検索する手段である請求項1ないし3いずれか記載の画像形成装置。
- 前記初期設定手段は、前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには、該検索された画像形成装置の設定内容のうち所定の設定内容については該検索された画像形成装置の設定値を用いて初期設定し、該所定の設定内容以外の設定内容については既定の設定内容を初期設定とする手段である請求項1ないし4いずれか記載の画像形成装置。
- 前記初期設定手段は、前記所定の設定内容については前記検索された画像形成装置の設定値を前記初期設定を実行する画像形成装置に適合するように変換した値を用いて初期設定する手段である請求項5記載の画像形成装置。
- 前記設定内容は、給紙装置設定,トナーセーブモード,省電力設定,エミュレーション設定などの設定内容である請求項1ないし6いずれか記載の画像形成装置。
- 紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置の初期設定方法であって、
(a)ネットワークに接続されたとき、初期設定を実行するか否かを判定し、
(b)前記ステップ(a)により初期設定を実行すると判定されたときには前記接続されたネットワークに存在する所定の種類の画像形成装置を検索し、
(c)前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されたときには該検索された画像形成装置の種類および該検索された画像形成装置の設定内容に基づいて初期設定し、前記ステップ(b)により前記所定の種類の画像形成装置が検索されなかったときには既定の設定内容を初期設定とする
初期設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002332444A JP2004160950A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002332444A JP2004160950A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004160950A true JP2004160950A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32809524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002332444A Pending JP2004160950A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004160950A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008027127A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-07 | Brother Ind Ltd | 情報処理装置、機器設定システム、及びプログラム |
JP2009037322A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム |
CN102209164A (zh) * | 2010-03-29 | 2011-10-05 | 京瓷美达株式会社 | 图像形成系统、图像形成装置以及图像形成装置搜索方法 |
JP2011211304A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Kyocera Mita Corp | 画像形成システムおよび画像形成装置 |
US8711398B2 (en) | 2009-01-07 | 2014-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Image processing system, image processing apparatus, control method for image processing apparatus, and storage medium |
JP2016103141A (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | デバイス管理システムおよびデバイス管理プログラム |
JP2016206859A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置の管理システム |
JP2017068403A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | 通信装置、通信システムおよびコンピュータプログラム |
-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002332444A patent/JP2004160950A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008027127A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-07 | Brother Ind Ltd | 情報処理装置、機器設定システム、及びプログラム |
JP4506732B2 (ja) * | 2006-07-20 | 2010-07-21 | ブラザー工業株式会社 | 情報処理装置、機器設定システム、及びプログラム |
JP2009037322A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム |
US8711398B2 (en) | 2009-01-07 | 2014-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Image processing system, image processing apparatus, control method for image processing apparatus, and storage medium |
CN102209164A (zh) * | 2010-03-29 | 2011-10-05 | 京瓷美达株式会社 | 图像形成系统、图像形成装置以及图像形成装置搜索方法 |
JP2011211304A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Kyocera Mita Corp | 画像形成システムおよび画像形成装置 |
US8477355B2 (en) | 2010-03-29 | 2013-07-02 | Kyocera Document Solutions Inc. | Image forming system and image forming apparatus settings search method using WS-discovery |
CN102209164B (zh) * | 2010-03-29 | 2014-07-02 | 京瓷办公信息系统株式会社 | 图像形成系统、图像形成装置以及图像形成装置搜索方法 |
JP2016103141A (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | デバイス管理システムおよびデバイス管理プログラム |
JP2016206859A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置の管理システム |
JP2017068403A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | 通信装置、通信システムおよびコンピュータプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4352345B2 (ja) | 印刷装置 | |
JP3596857B2 (ja) | 印刷装置および画像処理方法 | |
JP4821708B2 (ja) | 印刷装置 | |
US7317880B2 (en) | Image forming device for controlling density adjustment based on a type of development unit | |
JP5168309B2 (ja) | 印刷装置および印刷システム | |
JP2004160950A (ja) | 画像形成装置および画像形成装置の初期設定方法 | |
JP4026540B2 (ja) | プリンタ、その設定方法、そのプログラム及びカートリッジ | |
JP2006030422A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4844594B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成装置における画像安定化方法 | |
JP2004310725A (ja) | 印刷ジョブ実行管理装置およびこれに用いられるプログラム並びに印刷ジョブ実行管理方法 | |
JP4539669B2 (ja) | 印刷装置 | |
JP5011741B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4893267B2 (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2006010975A (ja) | 画像形成装置および画像形成システム並びに印刷ジョブ送信装置 | |
JP4682537B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成装置用プログラム | |
JP2004133769A (ja) | 画像形成装置の制御用モジュール生成装置およびその生成方法 | |
JP2006212821A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010145682A (ja) | 画像形成装置、画像形成制御方法及びコンピュータが実行可能なプログラム | |
JP2004133017A (ja) | 画像形成装置の設定情報管理装置およびその管理方法 | |
JP2012018278A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007155765A (ja) | 画像形成装置、通信方法および通信プログラム | |
JP2004354923A (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2006272636A (ja) | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム | |
JP2007322698A (ja) | 画像形成装置、画像形成システム、記録媒体、及び、画像形成装置の制御方法 | |
JP2006267591A (ja) | 印刷装置、濃度調整方法及びコンピュータプログラム |