JP2004160677A - トレッドゴム部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム押出機本体からの順次の押出しによって、短繊維が厚さ方向に近い向きで配向するトレッドゴム部材を自動的に形成できる。
【解決手段】ゴム押出機本体2から押出される短繊維入りゴムGを、下流側に向かって、横断面における向き合う2辺xの長さが増すことにより前記2辺xと平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路6に流すことにより、短繊維fが前記2辺xと平行に近づく配向をなす複数の一次配向ゴムG1を形成する。又各配向流路6からの一次配向ゴムG1を、重ね流路8に通すことにより、2辺x側の面で重なるトレッドゴム部材Tを集合出口7から吐出させる。
【選択図】 図2
【解決手段】ゴム押出機本体2から押出される短繊維入りゴムGを、下流側に向かって、横断面における向き合う2辺xの長さが増すことにより前記2辺xと平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路6に流すことにより、短繊維fが前記2辺xと平行に近づく配向をなす複数の一次配向ゴムG1を形成する。又各配向流路6からの一次配向ゴムG1を、重ね流路8に通すことにより、2辺x側の面で重なるトレッドゴム部材Tを集合出口7から吐出させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、短繊維をトレッド面への法線に対して45°以下の角度で配向する断面横長矩形状のトレッドゴム部材を効率よく形成しうるトレッドゴム部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スタッドレスタイヤでは、氷上性能を向上させるために、路面掘り起こし摩擦や粘着摩擦を増加させる必要があり、従来から、トレッドゴムの氷路面に対する摩擦係数を上げる種々の研究が試みられている。その一つとして、トレッドゴム中に短繊維を配合することが提案されており、特に短繊維を、トレッド面への法線に対して45°以下とした厚さ方向に近い向きに配向させることにより、路面掘り起こし能力が高まり、より高い摩擦力が得られることが知られている。
【0003】
ところで、トレッドゴムは、通常、図9(A)に示すように、カレンダーロールやゴム押出機によって連続的に押出し成形される帯状のゴム部材g1により形成されるが、このときゴム中の短繊維fは、ゴム流れによって押出し方向に配向する。従って、このゴム部材g1をそのままトレッドゴムTgに使用した場合には、短繊維fはタイヤ周方向に近い向きに配向してしまい、優れた摩擦力が得られなくなる。
【0004】
そこで、短繊維を厚さ方向に近い向きに配向させるため、図9(B)の如く、押出し成形される薄いゴム部材g2を、トレッドゴムTgの厚さtに相当する振幅でジグザグ状に折り畳む手法(特許文献1)、及び図9(C)の如く、薄いゴム部材g2をトレッドゴムTgの厚さtに相当する巾で切断し、得られた切断片g2aを並び替えて重ね合わせる手法(特許文献2)などが提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−310396号公報
【特許文献2】
特開2002−210842号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこれら手法は、押出し成形以後の作業に多くの時間と労力が必要となり、量産化を難しいものとしている。
【0007】
そこで本発明は、ゴム押出機本体からの順次の押出しによって、短繊維が厚さ方向に近い向きで配向するトレッドゴム部材を自動的に形成することができ、生産性を高めその量産化に大きく貢献しうるトレッドゴム部材の製造方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、断面横長矩形状をなし、かつ短繊維がその長辺側の表面への法線に対して45°以下の角度で配向するトレッドゴム部材の製造方法であって、
短繊維入りゴムを押出すゴム押出機本体の吐出口から、
入口から下流側に向かって、横断面における向き合う2辺の長さが増すことにより前記2辺と平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路に流すことにより、短繊維が前記2辺と平行に近づく配向をなす複数の一次配向ゴムを形成するとともに、
各配向流路の出口からの前記一次配向ゴムを、前記2辺で重ねる重ね流路を通し、前記2辺側の面で重なるトレッドゴム部材を集合出口から吐出することを特徴としている。
【0009】
又請求項2の発明では、前記配向流路は、前記吐出口に接続されかつ高さD0かつ上下で向き合う前記2辺の長さ方向の巾H0の矩形状の第1の流入口から、高さD1かつ上下で向き合う2辺の長さが増した巾H1の横長矩形状の第1の流出口までのびる第1の配向ゴム流路と、
この第1のゴム流路に連なるとともに、前記第1の流出口と断面同形状をなしかつこの第1の流出口に接続される第2の流入口から、この第2の流入口とは縦横90゜の角度を向き変えした縦長矩形状をなす第2の流出口まで同一断面同形状を有して捻れ状にのびる第2の配向ゴム流路とからなり、
かつ前記第1の流入口の断面積S0(=D0×H0)と、前記第1の流出口の断面積S1(=D1×H1)との比S1/S0は0.9〜1.1、かつ巾H0と巾H1との比H1/H0を2.0〜4.0としたことを特徴としている。
【0010】
又請求項3の発明では、前記集合出口の巾Lは、前記第2の流出口の巾D1の総和ΣD1の0.96以上かつ1.0倍未満、かつ前記集合出口の高さMは、前記第2の流出口の高さH1の0.96以上かつ1.0倍未満としたことを特徴としている。
【0011】
又請求項4の発明では、前記第1の配向ゴム流路は、押出方向の流路長さLAを25mm以上かつ、前記高さD1を5mm以下としたことを特徴としている。
【0012】
又請求項5の発明では、前記短繊維は、直径0.03〜0.15mm、長さ0.05〜1.0mmかつゴム基材100重量部に対して3〜20重量部配合することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明のトレッドゴム部材Tの製造方法を実施しうるゴム押出し装置1の一部を概念的に示す側面図、図2は短繊維入りゴムGが通るゴムの流路を略示する斜視図である。
【0014】
図1において、ゴム押出し装置1は、短繊維入りゴムGを吐出口2Aから押出すゴム押出機本体2の前端に、口金3を有する押出しヘッド4を具える。
そして、この口金3には、図2に略示する如く、
・ 下流側に向かって、横断面における向き合う2辺x、xの長さが増すことにより、この2辺x、xと平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路6と、
・ 各配向流路6からの一次配向ゴムG1を、前記2辺x、xで重ね合わせて一体化させるとともに、この一体化したトレッドゴム部材Tを先端の集合出口7から吐出させる重ね流路8とを設けている。
【0015】
これにより、図7の如く、断面横長矩形状をなしかつその長辺側の表面ysへの法線Nに対して、短繊維fが45°以下の角度θで配向するトレッドゴム部材T、言い換えると、トレッド面Tsへの法線Nに対する角度θを45°以下とした厚さ方向に近い向きに短繊維fを配向させたトレッドゴム部材Tを、ゴム押出機本体2からの順次の押出しによって自動的に形成できる。なお角度θは、法線Nと短繊維fとを含む一つの平面S内で測定した、法線Nと短繊維fとの間の角度を意味する。
【0016】
又前記ゴム押出機本体2(図1に示す)としては、シリンダ9内に、スクリュー軸10を収納した周知構造のものが使用でき、該スクリュー軸10を駆動させることにより、短繊維入りゴムGを混練しながら押進し、その前端の吐出口2Aから押出す。
【0017】
次に、前記口金3に設ける複数の配向流路6は、互いに間隔を有して横並びで配列するとともに、各配向流路6は、本例では、前記吐出口2Aに接続される上流側の第1の配向ゴム流路11と、これに連なる下流側の第2の配向ゴム流路12とから構成される。
【0018】
前記第1の配向ゴム流路11は、図3に拡大して示すように、高さをD0かつ上下で向き合う2辺x、xの長さ方向の巾をH0とした矩形状の第1の流入口11aから、高さD1かつ上下で向き合う2辺x、xの長さが増すことにより巾H1を前記巾H0よりも大とした横長矩形状の第1の流出口11bまで直線状に延在している。なお本例では、前記高さ及び巾は、夫々下流側に向かって一定の割合で変化している。
【0019】
従って、前記第1の配向ゴム流路11は、その横断面における向き合う2辺x、xの長さが下流側に向かって順次増加し、これによって前記2辺x、xと平行なx方向のゴム流れを生じさせる。その結果、図4に概念的に示すように、短繊維入りゴムGが流過する過程で、短繊維fにはx方向に向くモーメントが終始作用することとなり、前記第1の流出口11bから、短繊維fがx方向に近づく配向をなす一次配向ゴムG1を吐出させることができる。
【0020】
このとき、前記第1の流入口11aの断面積S0(=D0×H0)と、第1の流出口11bの断面積S1(=D1×H1)との比S1/S0を、0.9〜1.1の範囲に、かつ巾H0と巾H1との比H1/H0を、2.0〜4.0の範囲に設定するのが好ましい。
【0021】
前記比S1/S0が前記範囲を越えると、流速及び圧力の変化が過大となってゴム流れが不均一となり、又比H1/H0が2.0未満では、短繊維fに作用するモーメント自体が過小となって、それぞれ配向の度合いを充分に高めることができなくなる。又比H1/H0が4.0を越えると、断面形状の変化が大きくなるため、押出し圧力を高く設定することが必要となり、装置の耐久性などに不利を招く。
【0022】
又この第1の配向ゴム流路11では、押出方向の流路長さLAを25mm以上かつ、前記高さD1を5mm以下とするのも好ましい。前記高さD1が5mmを越えると、厚さの中央側で短繊維fが配向し難くなり、又前記流路長さLAが25mm未満になると、短繊維fに前記モーメントが作用する時間が短くなり、夫々配向の度合いを損ねる傾向となる。
【0023】
次に、前記第2の配向ゴム流路12は、前記第1の流出口11bとは断面同形状をなしかつこの第1の流出口11bに接続される横長矩形状の第2の流入口12aから、この第2の流入口12aとは縦横90゜の角度を向き変えした縦長矩形状をなす第2の流出口12bまで、同一断面同形状を有して捻れ状に延在する。即ち、第2の流出口12bは、その高さがH1かつ巾がD1となり、又前記2辺x、xは縦向きとなって左右両側で対向する。
【0024】
このように、前記第2の配向ゴム流路12では、全長に亘って同一断面同形状を有するため、前記一次配向ゴムG1を、その短繊維fの配向状態(x方向への配向状態)を維持したまま第2の流出口12bから押出すことができる。しかし、第2の流入口12aと流出口12bとは縦横90゜で向き変えしているため、第2の流入口12aで横向きであった短繊維の配向は、流出口12bと同様に縦向きに向き変えすることとなる。
【0025】
なお前記配向流路6として、図5に示す如く、第の流出口11bを、前記2辺x、xを縦向きとした縦長矩形状とし、前記第2の配向ゴム流路12を用いて向き変えすることなく、短繊維fを直接に縦向き配向させることも可能である。しかし、かかる場合には、重力の関係で、前記出口11bの上端部までゴム流れを安定化させることが難しく、又非常に高い押出し圧力も必要となる。
【0026】
そこで本例では、第1の配向ゴム流路11を用いて、短繊維fをいったん横向きに配向させ、しかる後、第2の配向ゴム流路12を用いて縦向き配向に向き変えさせているのである。これにより、低い押出し圧力で、配向の度合いが高い一次配向ゴムG1を高品質で形成することができる。
【0027】
次に、前記重ね流路8は、図2の如く、各配向流路6の第2の流出口12bに流入口13aが接続する複数の枝流路13と、各枝流路13の流出口13bが集合する一つの集合出口7とから構成される。このとき、互いに隣り合う流出口13bが間隔を有することなく横並びすることにより、各配向流路6からの一次配向ゴムG1は、その2辺x、x側の側面で重なり合って接合され、一体化したトレッドゴム部材Tとなって集合出口7から吐出される。なお前記枝流路13の流入口13aは、前記第2の流出口12bと断面同形状をなす。
【0028】
ここで、本例では、前記集合出口7の巾Lを、前記第2の流出口12bの巾D1の総和ΣD1の0.96以上かつ1.0倍未満、かつ前記集合出口の高さMを、前記第2の流出口12bの高さH1の0.96以上かつ1.0倍未満に設定している。これによって、各一次配向ゴムG1を、前記集合出口7において互いに圧接させることができ、その接合強度を高め、以後の工程(例えば生タイヤ成形工程など)において、一次配向ゴムG1が剥離するのを防止している。なお比L/ΣD1、及び比M/H1が0.96より小さいと、短繊維fの配向を乱す恐れが生じる。
【0029】
又本例では、前記重ね流路8において、図6に示す如く、枝流路13の流出口13bにおける流路巾w(枝流路の長さ方向と直角な向きの巾)を、前記集合出口7の中心線Jに最も近い最内の枝流路13iから最外の枝流路13oに向かって、順次増加させている。これは、外側の枝流路ほど流路長さが長くなってゴム流れの抵抗が増大するからであり、従って、前記流路巾wを流路長さに応じて増加させることにより抵抗が均一化し、枝流路13間でのゴム流れの変動を抑えることができる。なお本例では、前記流入口13aの巾D1の0.8倍とした最内の枝流路13iの巾wiから、前記巾D1の1.2倍とした最外の枝流路13oの巾woまで、巾wを一定の比率で増加させている。
【0030】
このように、ゴム押出機本体2の吐出口2Aから押出される短繊維入りゴムGを、複数の前記配向流路6に通すことにより、短繊維fが縦向き配向する複数の一次配向ゴムG1を形成する。そして、この一次配向ゴムG1を前記重ね流路8に通過せしめ、一次配向ゴムG1の各側面を互いに重ね合わせて接合することにより、トレッド面Tsへの法線Nに対し短繊維fが45°以下の角度θで配向するトレッドゴム部材Tを、前記集合出口7から連続的にかつ安定して吐出させることが可能となる。
【0031】
なお短繊維入りゴムGとして、直径0.03〜0.15mm、長さ0.05〜1.0mmの例えばカーボンファイバ、グラスファイバ等の短繊維fを、ゴム基材100重量部に対して3〜20重量部配合させたものが好適に使用できる。
【0032】
又図8に、本発明の製造方法によって製造されたトレッドゴム部材Tをトレッド部に用いたスタッドレスタイヤの一例を示す。このような短繊維配合のトレッドゴム部材Tを用いる場合には、トレッドゴム部材Tのトレッド面における巾TTを、タイヤ断面巾TWの0.6〜0.9倍の範囲とするのが好ましい。
【0033】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0034】
【実施例】
図2に示す本発明の製造方法によって製造されたトレッドゴム部材を用い、図8に示すスタッドレスタイヤ(195/65R15)を表1の仕様に基づき試作するとともに、各タイヤの氷上性能(操縦安定性、制動性)及び、耐摩耗性能を、比較例1と比較しその結果を表1に記載した。
【0035】
なお比較例1は、図9(A)の如く、ゴム押出機により短繊維を押出し方向(タイヤ周方向)に配向させたトレッドゴムを使用している。又短繊維入りゴムは、実施例、比較例ともに、直径0.05〜0.10mm、長さ0.10〜0.40mmのグラスファイバーの短繊維を、ジエン系ゴム100重量部に対して、10重量部配合したものを使用している。
【0036】
(1)氷上性能(操縦安定性);
試供タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(200kPa)にて乗用車(2500cc、後輪駆動)の全輪に装着し、氷盤状のテストコース(気温−4℃)を走行したときの操縦安定性を、ドライバーの官能評価により、比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0037】
(2)氷上性能(制動性);
前記車両を用い、氷盤状のテストコースで、速度40km/hから急制動をかけ、停止するまでの距離の逆数を比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0038】
(3)耐摩耗性能;
前記車両を用い、市街地を通常走行し、15000km走行後の偏摩耗量を測定し、その逆数を比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成しているため、ゴム押出機本体からの順次の押出しによって、短繊維が厚さ方向に近い向きで配向するトレッドゴム部材を自動的に形成することができ、生産性を高めその量産化に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトレッドゴム部材の製造方法を実施しうるゴム押出し装置の一部を概念的に示す側面図である。
【図2】短繊維入りゴムが通るゴムの流路を略示する斜視図である。
【図3】配向流路を拡大して示す斜視図である。
【図4】配向流路による短繊維の配向を説明する線図である。
【図5】配向流路の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】重ね流路を示す平面図である。
【図7】トレッドゴム部材の短繊維の配向を説明する斜視図である。
【図8】トレッドゴム部材を用いたタイヤの一例を示す断面図である。
【図9】(A)〜(C)は、従来技術の問題点を説明する線図である。
【符号の説明】
2 ゴム押出機本体
2A 吐出口
6 配向流路
7 集合出口
8 重ね流路
11 第1の配向ゴム流路
11a 第1の流入口
11b 第1の流出口
12 第2の配向ゴム流路
12a 第2の流入口
12b 第2の流出口
f 短繊維
G 短繊維入りゴム
G1 一次配向ゴム
N 法線
T トレッドゴム部材
x 2辺
【発明の属する技術分野】
本発明は、短繊維をトレッド面への法線に対して45°以下の角度で配向する断面横長矩形状のトレッドゴム部材を効率よく形成しうるトレッドゴム部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スタッドレスタイヤでは、氷上性能を向上させるために、路面掘り起こし摩擦や粘着摩擦を増加させる必要があり、従来から、トレッドゴムの氷路面に対する摩擦係数を上げる種々の研究が試みられている。その一つとして、トレッドゴム中に短繊維を配合することが提案されており、特に短繊維を、トレッド面への法線に対して45°以下とした厚さ方向に近い向きに配向させることにより、路面掘り起こし能力が高まり、より高い摩擦力が得られることが知られている。
【0003】
ところで、トレッドゴムは、通常、図9(A)に示すように、カレンダーロールやゴム押出機によって連続的に押出し成形される帯状のゴム部材g1により形成されるが、このときゴム中の短繊維fは、ゴム流れによって押出し方向に配向する。従って、このゴム部材g1をそのままトレッドゴムTgに使用した場合には、短繊維fはタイヤ周方向に近い向きに配向してしまい、優れた摩擦力が得られなくなる。
【0004】
そこで、短繊維を厚さ方向に近い向きに配向させるため、図9(B)の如く、押出し成形される薄いゴム部材g2を、トレッドゴムTgの厚さtに相当する振幅でジグザグ状に折り畳む手法(特許文献1)、及び図9(C)の如く、薄いゴム部材g2をトレッドゴムTgの厚さtに相当する巾で切断し、得られた切断片g2aを並び替えて重ね合わせる手法(特許文献2)などが提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−310396号公報
【特許文献2】
特開2002−210842号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこれら手法は、押出し成形以後の作業に多くの時間と労力が必要となり、量産化を難しいものとしている。
【0007】
そこで本発明は、ゴム押出機本体からの順次の押出しによって、短繊維が厚さ方向に近い向きで配向するトレッドゴム部材を自動的に形成することができ、生産性を高めその量産化に大きく貢献しうるトレッドゴム部材の製造方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、断面横長矩形状をなし、かつ短繊維がその長辺側の表面への法線に対して45°以下の角度で配向するトレッドゴム部材の製造方法であって、
短繊維入りゴムを押出すゴム押出機本体の吐出口から、
入口から下流側に向かって、横断面における向き合う2辺の長さが増すことにより前記2辺と平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路に流すことにより、短繊維が前記2辺と平行に近づく配向をなす複数の一次配向ゴムを形成するとともに、
各配向流路の出口からの前記一次配向ゴムを、前記2辺で重ねる重ね流路を通し、前記2辺側の面で重なるトレッドゴム部材を集合出口から吐出することを特徴としている。
【0009】
又請求項2の発明では、前記配向流路は、前記吐出口に接続されかつ高さD0かつ上下で向き合う前記2辺の長さ方向の巾H0の矩形状の第1の流入口から、高さD1かつ上下で向き合う2辺の長さが増した巾H1の横長矩形状の第1の流出口までのびる第1の配向ゴム流路と、
この第1のゴム流路に連なるとともに、前記第1の流出口と断面同形状をなしかつこの第1の流出口に接続される第2の流入口から、この第2の流入口とは縦横90゜の角度を向き変えした縦長矩形状をなす第2の流出口まで同一断面同形状を有して捻れ状にのびる第2の配向ゴム流路とからなり、
かつ前記第1の流入口の断面積S0(=D0×H0)と、前記第1の流出口の断面積S1(=D1×H1)との比S1/S0は0.9〜1.1、かつ巾H0と巾H1との比H1/H0を2.0〜4.0としたことを特徴としている。
【0010】
又請求項3の発明では、前記集合出口の巾Lは、前記第2の流出口の巾D1の総和ΣD1の0.96以上かつ1.0倍未満、かつ前記集合出口の高さMは、前記第2の流出口の高さH1の0.96以上かつ1.0倍未満としたことを特徴としている。
【0011】
又請求項4の発明では、前記第1の配向ゴム流路は、押出方向の流路長さLAを25mm以上かつ、前記高さD1を5mm以下としたことを特徴としている。
【0012】
又請求項5の発明では、前記短繊維は、直径0.03〜0.15mm、長さ0.05〜1.0mmかつゴム基材100重量部に対して3〜20重量部配合することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明のトレッドゴム部材Tの製造方法を実施しうるゴム押出し装置1の一部を概念的に示す側面図、図2は短繊維入りゴムGが通るゴムの流路を略示する斜視図である。
【0014】
図1において、ゴム押出し装置1は、短繊維入りゴムGを吐出口2Aから押出すゴム押出機本体2の前端に、口金3を有する押出しヘッド4を具える。
そして、この口金3には、図2に略示する如く、
・ 下流側に向かって、横断面における向き合う2辺x、xの長さが増すことにより、この2辺x、xと平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路6と、
・ 各配向流路6からの一次配向ゴムG1を、前記2辺x、xで重ね合わせて一体化させるとともに、この一体化したトレッドゴム部材Tを先端の集合出口7から吐出させる重ね流路8とを設けている。
【0015】
これにより、図7の如く、断面横長矩形状をなしかつその長辺側の表面ysへの法線Nに対して、短繊維fが45°以下の角度θで配向するトレッドゴム部材T、言い換えると、トレッド面Tsへの法線Nに対する角度θを45°以下とした厚さ方向に近い向きに短繊維fを配向させたトレッドゴム部材Tを、ゴム押出機本体2からの順次の押出しによって自動的に形成できる。なお角度θは、法線Nと短繊維fとを含む一つの平面S内で測定した、法線Nと短繊維fとの間の角度を意味する。
【0016】
又前記ゴム押出機本体2(図1に示す)としては、シリンダ9内に、スクリュー軸10を収納した周知構造のものが使用でき、該スクリュー軸10を駆動させることにより、短繊維入りゴムGを混練しながら押進し、その前端の吐出口2Aから押出す。
【0017】
次に、前記口金3に設ける複数の配向流路6は、互いに間隔を有して横並びで配列するとともに、各配向流路6は、本例では、前記吐出口2Aに接続される上流側の第1の配向ゴム流路11と、これに連なる下流側の第2の配向ゴム流路12とから構成される。
【0018】
前記第1の配向ゴム流路11は、図3に拡大して示すように、高さをD0かつ上下で向き合う2辺x、xの長さ方向の巾をH0とした矩形状の第1の流入口11aから、高さD1かつ上下で向き合う2辺x、xの長さが増すことにより巾H1を前記巾H0よりも大とした横長矩形状の第1の流出口11bまで直線状に延在している。なお本例では、前記高さ及び巾は、夫々下流側に向かって一定の割合で変化している。
【0019】
従って、前記第1の配向ゴム流路11は、その横断面における向き合う2辺x、xの長さが下流側に向かって順次増加し、これによって前記2辺x、xと平行なx方向のゴム流れを生じさせる。その結果、図4に概念的に示すように、短繊維入りゴムGが流過する過程で、短繊維fにはx方向に向くモーメントが終始作用することとなり、前記第1の流出口11bから、短繊維fがx方向に近づく配向をなす一次配向ゴムG1を吐出させることができる。
【0020】
このとき、前記第1の流入口11aの断面積S0(=D0×H0)と、第1の流出口11bの断面積S1(=D1×H1)との比S1/S0を、0.9〜1.1の範囲に、かつ巾H0と巾H1との比H1/H0を、2.0〜4.0の範囲に設定するのが好ましい。
【0021】
前記比S1/S0が前記範囲を越えると、流速及び圧力の変化が過大となってゴム流れが不均一となり、又比H1/H0が2.0未満では、短繊維fに作用するモーメント自体が過小となって、それぞれ配向の度合いを充分に高めることができなくなる。又比H1/H0が4.0を越えると、断面形状の変化が大きくなるため、押出し圧力を高く設定することが必要となり、装置の耐久性などに不利を招く。
【0022】
又この第1の配向ゴム流路11では、押出方向の流路長さLAを25mm以上かつ、前記高さD1を5mm以下とするのも好ましい。前記高さD1が5mmを越えると、厚さの中央側で短繊維fが配向し難くなり、又前記流路長さLAが25mm未満になると、短繊維fに前記モーメントが作用する時間が短くなり、夫々配向の度合いを損ねる傾向となる。
【0023】
次に、前記第2の配向ゴム流路12は、前記第1の流出口11bとは断面同形状をなしかつこの第1の流出口11bに接続される横長矩形状の第2の流入口12aから、この第2の流入口12aとは縦横90゜の角度を向き変えした縦長矩形状をなす第2の流出口12bまで、同一断面同形状を有して捻れ状に延在する。即ち、第2の流出口12bは、その高さがH1かつ巾がD1となり、又前記2辺x、xは縦向きとなって左右両側で対向する。
【0024】
このように、前記第2の配向ゴム流路12では、全長に亘って同一断面同形状を有するため、前記一次配向ゴムG1を、その短繊維fの配向状態(x方向への配向状態)を維持したまま第2の流出口12bから押出すことができる。しかし、第2の流入口12aと流出口12bとは縦横90゜で向き変えしているため、第2の流入口12aで横向きであった短繊維の配向は、流出口12bと同様に縦向きに向き変えすることとなる。
【0025】
なお前記配向流路6として、図5に示す如く、第の流出口11bを、前記2辺x、xを縦向きとした縦長矩形状とし、前記第2の配向ゴム流路12を用いて向き変えすることなく、短繊維fを直接に縦向き配向させることも可能である。しかし、かかる場合には、重力の関係で、前記出口11bの上端部までゴム流れを安定化させることが難しく、又非常に高い押出し圧力も必要となる。
【0026】
そこで本例では、第1の配向ゴム流路11を用いて、短繊維fをいったん横向きに配向させ、しかる後、第2の配向ゴム流路12を用いて縦向き配向に向き変えさせているのである。これにより、低い押出し圧力で、配向の度合いが高い一次配向ゴムG1を高品質で形成することができる。
【0027】
次に、前記重ね流路8は、図2の如く、各配向流路6の第2の流出口12bに流入口13aが接続する複数の枝流路13と、各枝流路13の流出口13bが集合する一つの集合出口7とから構成される。このとき、互いに隣り合う流出口13bが間隔を有することなく横並びすることにより、各配向流路6からの一次配向ゴムG1は、その2辺x、x側の側面で重なり合って接合され、一体化したトレッドゴム部材Tとなって集合出口7から吐出される。なお前記枝流路13の流入口13aは、前記第2の流出口12bと断面同形状をなす。
【0028】
ここで、本例では、前記集合出口7の巾Lを、前記第2の流出口12bの巾D1の総和ΣD1の0.96以上かつ1.0倍未満、かつ前記集合出口の高さMを、前記第2の流出口12bの高さH1の0.96以上かつ1.0倍未満に設定している。これによって、各一次配向ゴムG1を、前記集合出口7において互いに圧接させることができ、その接合強度を高め、以後の工程(例えば生タイヤ成形工程など)において、一次配向ゴムG1が剥離するのを防止している。なお比L/ΣD1、及び比M/H1が0.96より小さいと、短繊維fの配向を乱す恐れが生じる。
【0029】
又本例では、前記重ね流路8において、図6に示す如く、枝流路13の流出口13bにおける流路巾w(枝流路の長さ方向と直角な向きの巾)を、前記集合出口7の中心線Jに最も近い最内の枝流路13iから最外の枝流路13oに向かって、順次増加させている。これは、外側の枝流路ほど流路長さが長くなってゴム流れの抵抗が増大するからであり、従って、前記流路巾wを流路長さに応じて増加させることにより抵抗が均一化し、枝流路13間でのゴム流れの変動を抑えることができる。なお本例では、前記流入口13aの巾D1の0.8倍とした最内の枝流路13iの巾wiから、前記巾D1の1.2倍とした最外の枝流路13oの巾woまで、巾wを一定の比率で増加させている。
【0030】
このように、ゴム押出機本体2の吐出口2Aから押出される短繊維入りゴムGを、複数の前記配向流路6に通すことにより、短繊維fが縦向き配向する複数の一次配向ゴムG1を形成する。そして、この一次配向ゴムG1を前記重ね流路8に通過せしめ、一次配向ゴムG1の各側面を互いに重ね合わせて接合することにより、トレッド面Tsへの法線Nに対し短繊維fが45°以下の角度θで配向するトレッドゴム部材Tを、前記集合出口7から連続的にかつ安定して吐出させることが可能となる。
【0031】
なお短繊維入りゴムGとして、直径0.03〜0.15mm、長さ0.05〜1.0mmの例えばカーボンファイバ、グラスファイバ等の短繊維fを、ゴム基材100重量部に対して3〜20重量部配合させたものが好適に使用できる。
【0032】
又図8に、本発明の製造方法によって製造されたトレッドゴム部材Tをトレッド部に用いたスタッドレスタイヤの一例を示す。このような短繊維配合のトレッドゴム部材Tを用いる場合には、トレッドゴム部材Tのトレッド面における巾TTを、タイヤ断面巾TWの0.6〜0.9倍の範囲とするのが好ましい。
【0033】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0034】
【実施例】
図2に示す本発明の製造方法によって製造されたトレッドゴム部材を用い、図8に示すスタッドレスタイヤ(195/65R15)を表1の仕様に基づき試作するとともに、各タイヤの氷上性能(操縦安定性、制動性)及び、耐摩耗性能を、比較例1と比較しその結果を表1に記載した。
【0035】
なお比較例1は、図9(A)の如く、ゴム押出機により短繊維を押出し方向(タイヤ周方向)に配向させたトレッドゴムを使用している。又短繊維入りゴムは、実施例、比較例ともに、直径0.05〜0.10mm、長さ0.10〜0.40mmのグラスファイバーの短繊維を、ジエン系ゴム100重量部に対して、10重量部配合したものを使用している。
【0036】
(1)氷上性能(操縦安定性);
試供タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(200kPa)にて乗用車(2500cc、後輪駆動)の全輪に装着し、氷盤状のテストコース(気温−4℃)を走行したときの操縦安定性を、ドライバーの官能評価により、比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0037】
(2)氷上性能(制動性);
前記車両を用い、氷盤状のテストコースで、速度40km/hから急制動をかけ、停止するまでの距離の逆数を比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0038】
(3)耐摩耗性能;
前記車両を用い、市街地を通常走行し、15000km走行後の偏摩耗量を測定し、その逆数を比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど優れている。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成しているため、ゴム押出機本体からの順次の押出しによって、短繊維が厚さ方向に近い向きで配向するトレッドゴム部材を自動的に形成することができ、生産性を高めその量産化に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトレッドゴム部材の製造方法を実施しうるゴム押出し装置の一部を概念的に示す側面図である。
【図2】短繊維入りゴムが通るゴムの流路を略示する斜視図である。
【図3】配向流路を拡大して示す斜視図である。
【図4】配向流路による短繊維の配向を説明する線図である。
【図5】配向流路の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】重ね流路を示す平面図である。
【図7】トレッドゴム部材の短繊維の配向を説明する斜視図である。
【図8】トレッドゴム部材を用いたタイヤの一例を示す断面図である。
【図9】(A)〜(C)は、従来技術の問題点を説明する線図である。
【符号の説明】
2 ゴム押出機本体
2A 吐出口
6 配向流路
7 集合出口
8 重ね流路
11 第1の配向ゴム流路
11a 第1の流入口
11b 第1の流出口
12 第2の配向ゴム流路
12a 第2の流入口
12b 第2の流出口
f 短繊維
G 短繊維入りゴム
G1 一次配向ゴム
N 法線
T トレッドゴム部材
x 2辺
Claims (5)
- 断面横長矩形状をなし、かつ短繊維がその長辺側の表面への法線に対して45°以下の角度で配向するトレッドゴム部材の製造方法であって、
短繊維入りゴムを押出すゴム押出機本体の吐出口から、
入口から下流側に向かって、横断面における向き合う2辺の長さが増すことにより前記2辺と平行なゴム流れを生じさせる複数の配向流路に流すことにより、短繊維が前記2辺と平行に近づく配向をなす複数の一次配向ゴムを形成するとともに、
各配向流路の出口からの前記一次配向ゴムを、前記2辺で重ねる重ね流路を通し、前記2辺側の面で重なるトレッドゴム部材を集合出口から吐出することを特徴とするトレッドゴム部材の製造方法。 - 前記配向流路は、前記吐出口に接続されかつ高さD0かつ上下で向き合う前記2辺の長さ方向の巾H0の矩形状の第1の流入口から、高さD1かつ上下で向き合う2辺の長さが増した巾H1の横長矩形状の第1の流出口までのびる第1の配向ゴム流路と、
この第1のゴム流路に連なるとともに、前記第1の流出口と断面同形状をなしかつこの第1の流出口に接続される第2の流入口から、この第2の流入口とは縦横90゜の角度を向き変えした縦長矩形状をなす第2の流出口まで同一断面同形状を有して捻れ状にのびる第2の配向ゴム流路とからなり、
かつ前記第1の流入口の断面積S0(=D0×H0)と、前記第1の流出口の断面積S1(=D1×H1)との比S1/S0は0.9〜1.1、かつ巾H0と巾H1との比H1/H0を2.0〜4.0としたことを特徴とする請求項1記載のトレッドゴム部材の製造方法。 - 前記集合出口の巾Lは、前記第2の流出口の巾D1の総和ΣD1の0.96以上かつ1.0倍未満、かつ前記集合出口の高さMは、前記第2の流出口の高さH1の0.96以上かつ1.0倍未満としたことを特徴とする請求項2記載のトレッドゴム部材の製造方法。
- 前記第1の配向ゴム流路は、押出方向の流路長さLAを25mm以上かつ、前記高さD1を5mm以下としたことを特徴とする請求項2又は3記載のトレッドゴム部材の製造方法。
- 前記短繊維は、直径0.03〜0.15mm、長さ0.05〜1.0mmかつゴム基材100重量部に対して3〜20重量部配合することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のトレッドゴム部材の製造方法。
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JP2015071287A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-04-16 | バンドー化学株式会社 | 樹脂成形品の製造方法 |
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2002
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