JP2004160591A - 回転工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マイクロドリルは、炭化タングステンを主成分とする硬質相と、コバルトを主成分とする結合相とからなる超硬合金を含む。マイクロドリルは、中心軸に沿って延在する中心部10と、中心部10を覆い、外周刃4が形成される外周部20とを備える。外周部20は、外周面5を有し、外周面5の半径をRとするとき、中心部10の半径xは0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たす。中心部10は、中心部10全体に占める割合でA質量%のコバルトを含み、外周部20は、外周部20全体に占める割合でB質量%のコバルトを含む。AおよびBは、0.5≦B/A<1の関係を満たす。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般的には、超硬合金を素材とする回転工具に関し、より特定的には、炭化タングステンを主成分とする硬質相と、コバルトを主成分とする結合相とからなる超硬合金を素材とする回転工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロドリルおよびマイクロルータなどの回転工具を、超硬合金素材から作成することが知られている。超硬合金とは、元素周期表IVA、VA、VIA族の金属の炭化物粉末を硬質相とし、鉄属金属粉末を結合相とした粉末を焼結結合した合金を言う。現在実用化されている超硬合金としては、硬質相に炭化タングステン(WC)を、結合相にコバルト(Co)を使用し、これらの粉末を押し出し法またはプレス法により成形し焼結したものがある。
【0003】
また、マイクロドリルおよびマイクロルータなどの回転工具は、高速回転した状態でプリンタ基板などの被削材に対して加工を行なう。特に、近年における半導体装置の微細化により、これらの回転工具によって加工される穴径は小さくなっている。このため、回転工具自身も小径化の傾向にあり、耐折損性および耐チッピング性の特性がより高いレベルで求められている。また、これらの回転工具は、使用寿命を長くすることを目的として耐磨耗性に優れていることが要求される。そして、このような諸特性を改善するために様々な工夫が多くの研究者によってなされている。
【0004】
回転工具の素材となる超硬合金では、硬質相および結合相の組成はもちろんのこと、合金組織中の硬質相の結晶粒径、および結合相の含有率などによってその特性が大幅に変化する。より具体的に言えば、結合相であるコバルトが超硬合金中に占める割合を小さくすることによって硬度の高い素材を得ることができる。これにより、回転工具の耐磨耗性を向上させることができる。また、結合相であるコバルトが超硬合金中に占める割合を大きくすることによって靭性の高い素材を得ることができる。これにより、回転工具の耐折損性および耐チッピング性を向上させることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−121333号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−269809号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平11−221708号公報
【0008】
【特許文献4】
特開2000−712号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、耐折損性と耐磨耗性とは相反する特性であるため、これらの特性の両方を兼ね備えた回転工具を実現することは困難である。つまり、回転工具の耐磨耗性を向上させるためにコバルトの割合を小さくすると耐折損性が低下し、回転工具の耐折損性を向上させるためにコバルトの割合を大きくすると耐磨耗性が低下する。
【0010】
このため、加工を行なう者は、回転速度および被削材の種類などの使用条件から回転工具に求められる特性を把握した上で、耐折損性および耐磨耗性のいずれか一方に優れた回転工具を選択し使用しなければならない。この場合、加工を行なう者は、多くの種類の回転工具を準備しておかなければならず、利便性およびコスト性に劣るという問題が発生する。
【0011】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、耐折損性および耐磨耗性を併せ持つことによって、広範な被削材および切削条件に対応することができる回転工具を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った回転工具は、炭化タングステンを主成分とする硬質相と、コバルトを主成分とする結合相とからなる超硬合金を含む回転工具である。回転工具は、中心軸に沿って延在する中心部と、中心部を覆い、外周刃が形成される外周部とを備える。外周部は、外周面を有し、外周面の半径をRとするとき、中心部の半径xは0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たす。中心部は、中心部全体に占める割合でA質量%のコバルトを含み、外周部は、外周部全体に占める割合でB質量%のコバルトを含む。AおよびBは、0.5≦B/A<1の関係を満たす。
【0013】
このように構成された回転工具によれば、回転工具は、中心部全体に占める割合でA質量%のコバルトを含む中心部と、外周部全体に占める割合でB質量%のコバルトを含む外周部とからなる同軸構造に形成されている。本発明の発明者等は、回転工具に耐磨耗性が必要とされる部分は、加工時において被削材と直接接触する外周刃であり、その外周刃が形成される外周部であること、また、回転工具に耐折損性が必要とされる部分は、回転工具の中心軸に沿って延在する中心部であることを知見した。そしてこの知見から、コバルトが含まれる割合が所定の範囲に調整された中心部と外周部とから構成される本発明を完成させるに至った。
【0014】
すなわち、中心部および外周部のそれぞれに含まれるコバルトの割合を、0.5≦B/A<1の関係を満たすように調整する。結合相のコバルトが含まれる割合を小さくすると、回転工具の硬度が高くなり耐磨耗性を向上させることができる。また結合相のコバルトが含まれる割合を大きくすると、回転工具の靭性が高くなり耐折損性を向上させることができる。したがって、B/A<1の関係を満たすようにコバルトの割合を調整すれば、外周部および中心部でそれぞれ硬度および靭性が高くなり、結果として耐磨耗性および耐折損性の両方に優れた回転工具を実現することができる。
【0015】
他方、B/Aが0.5よりも小さい場合、外周部は硬度が高くなりすぎて脆くなり、外周部に形成された外周刃にチッピングが生じるおそれがある。また、中心部では剛性が低下して、加工時に回転工具が塑性変形する。また、塑性変形した回転工具と被削材との間で摩擦力が増大するため、回転工具が折損するという問題が生じる。したがって、0.5≦B/Aの関係を満たすようにコバルトの割合を調整すれば、上述の弊害を解消した回転工具を実現することができる。
【0016】
また、中心部の半径xを、0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たすように調整する。中心部の半径xが0.05Rよりも小さい場合、回転工具全体に占める中心部の割合が小さすぎるため、コバルトを相対的に多く含む中心部による耐折損性の向上を十分に図ることができない。これに対して中心部の半径xが0.9Rよりも大きい場合、回転工具全体に占める外周部の割合が小さすぎるため、硬度が相対的に低い中心部に外周刃の一部が形成されるおそれが生じる。この場合、回転工具の耐磨耗性を十分に向上させることができない。したがって、0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たすように中心部の半径xを調整すれば、上記の弊害を解消して所望の特性を有する回転工具を実現することができる。
【0017】
以上に説明した理由から、本発明によれば、耐折損性および耐磨耗性の両方に優れた特性を持つことによって、広範な被削材および切削条件に対応することができる回転工具を提供することができる。
【0018】
また好ましくは、超硬合金は、クロムおよびバナジウムの少なくとも一方を含み、結合相であるコバルトの質量%に対するクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合が、0.04以上0.3以下である。
【0019】
このように構成された回転工具によれば、超硬合金がクロムおよびバナジウムの少なくとも一方を含むことによって、硬質相である炭化タングステンの結晶成長を抑制することができる。これにより、炭化タングステン結晶を微粒組織とすることができる。しかし、結合相であるコバルトの質量%に対してクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合が0.04より小さい場合、炭化タングステンの結晶成長を十分に抑制することができない。このため、超硬合金中に異常に大きく成長した炭化タングステン結晶粒が発生し、その炭化タングステン結晶粒を起点として回転工具が折損したりチッピングが発生するおそれが生じる。また、結合相であるコバルトの質量%に対してクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合が0.3よりも大きい場合、超硬合金の焼結性が著しく低下し組織中に巣ができるおそれがある。その巣は回転工具が折損する際の起点となり得るため、回転工具の耐折損性が低下する。また、過剰に添加されたクロムおよびバナジウムの少なくとも一方の炭化物が脆化物質を生成し、回転工具の耐磨耗性および耐折損性を低下させる。
【0020】
したがって、結合相であるコバルトの質量%に対してクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合を0.04以上0.3以下とすることによって、上述の弊害を解消し、硬質相である炭化タングステンの結晶を微粒組織とすることができる。これにより、回転工具の耐磨耗性および耐折損性をさらに向上させることができる。
【0021】
また好ましくは、回転工具は、中心部と外周部との間に設けられて、0.001R以上0.1R以下の厚みを有する中間部をさらに備える。中間部は、中間部全体に占める割合で、B質量%より大きくA質量%より小さい値のコバルトを含む。
【0022】
このように構成された回転工具によれば、所定の割合でコバルトを含む中間部を中心部と外周部との間に設けることによって、中心部と外周部との境界部分の強度を向上させることができる。つまり、中間部を設けることによって、コバルトが含まれる割合が中心部から外周部にかけて急激に変化することがない。このため、熱膨張率の差によって焼結時に中心部と外周部との境界部分で歪や応力集中などが発生することを抑制できる。この場合、中間部の厚みが0.001Rよりも小さければ、回転工具全体に占める中間部の割合が小さすぎるため、中間部を設けたことによる上述の効果を十分に得ることができない。また、中間部の厚みが0.1Rよりも大きければ、外周部に形成された外周刃で十分な硬度を得られず、回転工具の耐磨耗性を向上させることができない。したがって、中間部の厚みを0.001R以上0.1R以下とすることによって、中間部を設けたことによる上述の効果を十分に発揮し、所望の特性をもつ回転工具を実現することができる。
【0023】
また好ましくは、中間部内のコバルトの割合は、中心部側から外周部側に向かうにつれて、A質量%より小さい値からB質量%より大きい値まで段階的に減少する。このように構成された回転工具によれば、中心部から外周部にかけてコバルトが含まれる割合が段階的に変化するため、熱膨張率の差によって焼結時に中心部と外周部との境界部分で歪や応力集中などが発生することをより確実に抑制できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
超硬合金から回転工具を作成するために円柱型の丸棒素材が使用される。この丸棒素材は、一般的に原料粉末を粉砕混合したものを押し出し成形またはプレス成形し、その後焼結するという製造工程を経て得られる。このような製造工程によって得られる丸棒素材は通常、材質の組成が全体的に均一であり、硬質相の粒度および結合相の含有量などによって素材の特性が決定される。また、耐磨耗性と耐折損性とは相反する特性と考えられており、耐磨耗性を向上させると耐折損性が低下し、耐折損性を向上させると耐磨耗性が低下する傾向にある。発明者等は、これらの相反する特性を両立させる技術について検討を行ない、回転工具において耐磨耗性および耐折損性のそれぞれが必要される部位の最適化を図ることを見出した。
【0025】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるマイクロドリルを示す側面図である。図1を参照して、マイクロドリル1は、シャンク部3と、シャンク部3と連なり、外周刃4が形成される切刃部2とから構成されている。切刃部2の先端にはテーパー形状のリップ7が形成されている。シャンク部3は、マイクロドリル1に回転力を与える機構に把持される。マイクロドリル1は、炭化タングステン(WC)を硬質相とし、コバルト(Co)を結合相とする超硬合金の丸棒素材から作成されている。
【0026】
図2は、図1中の矢印IIに示す方向から見たマイクロドリルを示す正面図である。図3は、図1中のIII−III線上に沿った断面図である。図2および図3を参照して、切刃部2は、マイクロドリル1の回転軸に沿って延在し半径xで形成された中心部10と、中心部10を覆って形成された外周部20とによって構成されている。外周部20は、マイクロドリル1の回転軸に沿って半径Rで延在する外周面5を有する。外周面5上であって切刃部2の先端側には外周刃4が形成されている。より詳細に言えば、外周刃4は、図1に示すリップ7の終点からマージン長さと呼ばれる所定の幅で外周面5上に形成されている。中心部10の半径xと、外周部20が有する外周面5の半径Rとは、0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たす。
【0027】
中心部10は、中心部10全体に占める割合でA質量%のコバルトを含む超硬合金から形成されている。外周部20は、外周部20全体に占める割合でB質量%のコバルトを含む超硬合金から形成されている。中心部10および外周部20に含まれるコバルトの割合は、0.5≦B/A<1の関係の関係を満たすように調整されている。なお、本実施の形態では、シャンク部3が切刃部2の延長上に存在し、マイクロドリル1が単一の丸棒素材から作成されているため、シャンク部3も中心部10と外周部20とによって構成されている。しかし、本発明は、少なくとも切刃部2が中心部10と外周部20とから構成されていれば良い。
【0028】
この発明の実施の形態1に従った回転工具としてのマイクロドリル1は、炭化タングステンを主成分とする硬質相と、コバルトを主成分とする結合相とからなる超硬合金を含む。マイクロドリル1は、中心軸に沿って延在する中心部10と、中心部10を覆い、外周刃4が形成される外周部20とを備える。外周部20は、外周面5を有し、外周面5の半径をRとするとき、中心部10の半径xは0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たす。中心部10は、中心部10全体に占める割合でA質量%のコバルトを含み、外周部20は、外周部20全体に占める割合でB質量%のコバルトを含む。AおよびBは、0.5≦B/A<1の関係を満たす。
【0029】
なお、本実施の形態では、本発明をマイクロドリル1に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的なドリル、ルータおよびリーマなどの回転工具に適用しても良い。なおルータの場合、外周刃は、切刃部の先端側のみならず切刃部が有する外周面の全体に渡って形成される。
【0030】
このように構成されたマイクロドリル1によれば、中心部10には外周部20と比較して相対的に高い割合でコバルトが含まれているため、中心部10の靭性は高い。このため、マイクロドリル1の耐折損性を向上させることができる。また、外周部20には中心部10と比較して相対的に低い割合でコバルトが含まれているため、外周部20の硬度は高い。このため、マイクロドリル1の耐磨耗性を向上させることができる。これにより、マイクロドリル1が加工中に折損して交換を要する頻度が低減し、さらに外周部20に形成された外周刃4が加工時に被削材との摩擦によって磨耗する速度が低減するため、マイクロドリル1の工具寿命を飛躍的に伸ばすことができる。また、中心部10および外周部20のそれぞれに含まれるコバルトの割合を0.5≦B/Aの関係を満たすように調整しているため、外周刃4にチッピングが起こったり、中心部10の耐塑性変形性が低下してマイクロドリル1が加工中に折損するといった事態を回避できる。さらに、中心部10の半径xが所定の範囲に設定されているため、コバルトの割合が調整された中心部10および外周部20が上述の効果を十分に発揮することができる。結果、マイクロドリル1を耐磨耗性および耐折損性の両方に優れたものとし、マイクロドリル1によって広範な被削材および切削条件に対応することができる。
【0031】
また超硬合金は、クロム(Cr)およびバナジウム(V)の少なくとも一方を含んでも良い。結合相であるコバルトの質量%に対するクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合は、0.04以上0.3以下である。このように構成されたマイクロドリル1によれば、マイクロドリル1を構成する超硬合金中の炭化タングステンの結晶成長を抑制し結晶粒径を小さくすることができる。また、クロムおよびバナジウムの少なくとも一方の割合を上述の範囲内に設定することによって、マイクロドリル1を構成する超硬合金の焼結性が損なわれたり、超硬合金中にクロムおよびバナジウムの炭化物が脆化物質を生成したりすることを防止できる。したがって、超硬合金中の炭化タングステンの結晶粒径を小さくすることによって、マイクロドリル1の耐磨耗性および耐折損性をさらに向上させることができる。
【0032】
なお、本実施の形態におけるマイクロドリル1を用いて、半導体装置のプリント基板に穴あけ加工などを行なうことができる。プリント基板は、たとえばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂またはフッ素樹脂などを材料として形成されており、プリント基板の使用目的を考慮して適切な材料が選択される。この中で、ポリイミド樹脂およびフッ素樹脂は、他の樹脂と比較して耐熱性に特に優れており、基板が高温条件下に置かれる場合などに使用される。但し、このポリイミド樹脂およびフッ素樹脂は加工性が悪く難削材に分類される。このため、穴加工によるドリルの磨耗の程度が大きく、工具寿命はこれらの樹脂に直接接触する外周刃の耐磨耗性により決定される場合が多い。このため、マイクロドリル1を特にポリイミド樹脂およびフッ素樹脂などで形成された加工性の悪いプリント基板に使用することで、工具寿命を顕著に向上させることができる。
【0033】
(実施の形態2)
図4は、この発明の実施の形態2におけるマイクロドリルを示す正面図である。図4に示す正面図は、図2の示す正面図に対応している。図4を参照して、実施の形態2におけるマイクロドリル1は、実施の形態1におけるマイクロドリル1と比較して、中間部30をさらに備える。
【0034】
マイクロドリル1は、半径xで形成された中心部10と、中心部10を覆って形成された中間部30と、さらに中間部30を覆って形成され、半径Rの外周面5を有する外周部20とによって構成されている。中間部30は、外周部20との境界面が半径yとなるように形成されている。中間部の厚みy−xは、0.001R≦y−x≦0.1Rの関係を満たす。
【0035】
図5は、図4中のマイクロドリルに含まれるコバルトの割合を示すグラフである。図5を参照して、中間部30は、中間部30全体に占める割合でC質量%のコバルトを含む超硬合金から形成されている。Cは、Bよりも大きく、Aよりも小さい値である。
【0036】
この発明の実施の形態2に従ったマイクロドリル1は、中心部10と外周部20との間に設けられて、0.001R以上0.1R以下の厚みを有する中間部30をさらに備える。中間部30は、中間部30全体に占める割合で、B質量%より大きくA質量%より小さい値のコバルトを含む。
【0037】
マイクロドリルの材料となる超硬合金の丸棒素材は、その製造工程の1つである焼結工程時に高温条件下に置かれる。超硬合金に含まれるコバルトの割合が中心部10と外周部20とで異なる場合、両者の熱膨張率も異なる。このため、焼結工程時に中心部10と外周部20との境界部分において歪や応力集中などが発生するおそれがある。
【0038】
しかし、このように構成されたマイクロドリル1によれば、中心部10と外周部20と間に位置する中間部30は、所定の割合でコバルトを含むため、中心部10と外周部20の境界部分でコバルトの割合が急激に変化することがない。これにより、焼結工程時における上述の弊害を防止し、耐磨耗性および耐折損性に優れたマイクロドリルを作成することができる。
【0039】
また、中間部30による上述の効果を十分に得るために、中間部30の厚みを所定の範囲内に調整している。つまり、中間部30の厚みが0.001Rより小さい場合、厚みが薄すぎて中間部30を設けたことによる効果を十分に得ることができない。また、中間部30の厚みが0.1Rよりも大きい場合、外周刃4の内周側の一部が中間部30で形成されマイクロドリル1の耐磨耗性が犠牲となるおそれが生じる。
【0040】
なお、本実施の形態では、中間部30に含まれるコバルトの割合をC質量%としたが、中間部30が中心部10に接する側から外周部20に接する側に向けて、中間部30内のコバルトの割合をA質量%からB質量%まで傾斜的に変化させても良い。また、中間部30内のコバルトの割合は、中心部10側から外周部20側に向かうにつれて、A質量%より小さい値からB質量%より大きい値まで段階的に減少しても良い。
【0041】
これらの場合、中心部10から外周部20に向けてコバルトが含まれる割合はより滑らかに変化するため、熱膨張率の差によって発生する焼結工程時の歪や応力集中などをより確実に抑制できる。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
粒径1.0μmの炭化タングステン(WC)粉末、コバルト(Co)粉末、炭化クロム(Cr3C2)粉末および炭化バナジウム(VC)粉末を所定の割合で配合し、20時間かけて湿式混合を行なった。これにより、超硬合金の原料粉末として表1のサンプルaからiに示す混合粉末を準備した。
【0043】
【表1】
【0044】
続いて、表1に示すサンプルaからiの中から適当に選択した混合粉末を材質として直径1.0mmの丸棒状をプレス成形し、1000℃の温度で中焼を行なった。その後、プレス成形したものを半径xの円柱状に加工し、マイクロドリルの中心部を作成した。さらに、表1に示すサンプルaからiの中から適当に選択した外周部の材質となる混合粉末を、中心部のまわりに充填しプレス成形した。プレス成形したものを1380℃の温度で焼結し、その後1320℃の温度でHIP(Hot Isostatic Process)処理を行ない、直径3.5mmの丸棒素材を作成した。最後に、この丸棒素材をシャンク部(直径3.175mm)と切刃部(直径0.8mm、外周面の半径R=0.4mm)とに加工した。以上の工程により、中心部が半径x(mm)、外周部の厚みがR−x(mm)となり、外周面の半径と中心部の半径との比がx/Rとなるマイクロドリルを作成した。
【0045】
中心部および外周部に使用する混合粉末の組合せをかえてサンプルNo.1から11までのマイクロドリルを作成した。中心部に占めるコバルトの割合をA質量%とし、外周部に占めるコバルトの割合をB質量%として、両者の比B/Aを求めた。また、それぞれの素材(焼結体)の断面において、中心部および外周部の各部位のコバルト量をエネルギ分散型蛍光X線分析装置により測定し、B/Aを算出した。本実施例ではエネルギ分散型蛍光X線分析装置を使用したが、分析方法は他のどの方法を用いても良い。さらに、含有するコバルトの質量%に対するクロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合(Cr+V)/Coを求めた。このとき、焼結体のIPC分析によって定量し求めた。湿式分析またはエネルギ分散型蛍光X線分析などの他の方法を用いても良い。混合粉末の組合せ、各寸法関係、および各組成割合の関係を表2に示した。
【0046】
【表2】
【0047】
表2を参照して、サンプルNo.1から4のマイクロドリルは本発明による実施品であり、サンプルNo.5から11のマイクロドリルは本発明による効果を確認するために作成した比較品である。
【0048】
ガラス層とエポキシ樹脂層とが交互に4層重ね合わされた厚み1.6mmのプリント基板を2枚重ねにして準備した。サンプルNo.1から11のマイクロドリルを用いて、このプリント基板に穴あけを行なった。マイクロドリルの回転数を150000rpmの範囲内とし、送り速さを15μm/rev.で一定とした。プリント基板に行なった穴あけ加工数(個)、および外周刃の磨耗割合(%)を表3に示した。なお、加工前および加工後において外周刃が形成されている外周面の直径を測定し、測定した直径の減少率からマイクロドリルの磨耗割合(%)を求めた。
【0049】
さらに、50本ずつ用意したサンプルNo.1から11のマイクロドリルを用いて、4000個の穴あけを行ない折損状況を調べた。50本中で折損したマイクロドリルの本数を表3に示した。
【0050】
【表3】
【0051】
表1から表3を参照して、外周部および中心部に含まれるコバルトの割合の比B/Aが0.5≦B/A<1の関係を満たし、かつ中心部の半径xと外周部の半径Rとの比x/Rが0.05≦x/R≦0.9の関係を満たすサンプルNo.1から4のマイクロドリルでは、磨耗割合および折損数とも低い値に抑えられた。
【0052】
これに対して、B/Aが1より大きいサンプルNo.5および6のマイクロドリルでは、磨耗割合および折損数(特に磨耗割合)が大きい値となった。また、B/Aが0.5より小さいサンプルNo.7および8のマイクロドリルでは、折損数が大きい値となった。さらに、x/Rが0.05よりも小さいサンプルNo.9、x/Rが0.9よりも大きいサンプルNo.10および外周部が設けられていないサンプルNo.11では、磨耗割合および折損数が大きい値となった。以上の結果から、本発明によるマイクロドリルが、耐磨耗性および耐折損性の両方に優れていることを確認できた。
【0053】
また、クロムおよびバナジウムをコバルトに対して0.04以上0.3以下の範囲内の割合で含まないサンプルNo.3および4のマイクロドリルは、上述の範囲内の割合でクロムおよびバナジウムを含むサンプルNo.1および2のマイクロドリルと比較して、折損数が若干大きい値となった。サンプルNo.3および4のマイクロドリルの組織観察を行なったところ、サンプルNo.3のマイクロドリルでは炭化クロムの脆化炭化物を、サンプルNo.4のマイクロドリルでは結晶粒が大きく成長した炭化タングステンを観察することができた。以上の結果から、所定の割合でクロムおよびバナジウムが添加されることによって、マイクロドリルの耐磨耗性および耐折損性がさらに向上することを確認できた。
【0054】
(実施例2)
実施例1に記載の工程と同様の工程により、中心部と外周部との間に中間部を介在させたサンプルNo.12から18のマイクロドリルを作成した。特に、サンプルNo.15および18のマイクロドリルでは、2種類の混合粉末サンプルを選択し2層の中間部を介在させた。外周面の半径Rと中間部の厚みとの比を求めた。中間部の混合粉末の組合せ、各寸法関係、および各組成割合の関係を表4に示した。
【0055】
【表4】
【0056】
表4を参照して、サンプルNo.12から15のマイクロドリルは、中心部に含まれるコバルトの割合より小さく外周部に含まれるコバルトの割合より大きい値でコバルトを含む中間部を、厚み0.001R以上0.1R以下で有する。サンプルNo.2および16から18のマイクロドリルは、本発明による効果を確認するために作成されたものである。
【0057】
実施例1に記載のプリント基板に、実施例1と同一の加工条件で穴あけを行なった。プリント基板に行なった穴あけ加工数(個)、および外周刃の磨耗割合(%)を表5に示した。さらに、50本ずつ用意したサンプルNo.12から18のマイクロドリルを用いて、4000個の穴あけを行ない折損状況を調べた。50本中で折損したマイクロドリルの本数を表5に示した。
【0058】
【表5】
【0059】
表4および表5を参照して、所定の割合でコバルトを含み、所定の厚みで形成された中間部を有するサンプルNo.12から15のマイクロドリルでは、中間部が設けられていないサンプルNo.2のマイクロドリルと同様に折損数が0となった。また、所定の厚みで形成されていない中間部を有するサンプルNo.16から18のマイクロドリルでは、50本中1本が折損するこという結果になった。以上の結果から、所定の割合でコバルトを含む中間部を所定の厚みで形成すれば、マイクロドリルの耐折損性が向上する可能性があることを確認できた。
【0060】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に従えば、耐折損性および耐磨耗性を併せ持つことによって、広範な被削材および切削条件に対応することができる回転工具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるマイクロドリルを示す側面図である。
【図2】図1中の矢印IIに示す方向から見たマイクロドリルを示す正面図である。
【図3】図1中のIII−III線上に沿った断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2におけるマイクロドリルを示す正面図である。
【図5】図4中のマイクロドリルに含まれるコバルトの割合を示すグラフである。
【符号の説明】
1 マイクロドリル、4 外周刃、5 外周面、10 中心部、20 外周部、30 中間部。
Claims (4)
- 炭化タングステンを主成分とする硬質相と、コバルトを主成分とする結合相とからなる超硬合金を含む回転工具であって、
中心軸に沿って延在する中心部と、
前記中心部を覆い、外周刃が形成される外周部とを備え、
前記外周部は、外周面を有し、前記外周面の半径をRとするとき、前記中心部の半径xは0.05R≦x≦0.9Rの関係を満たし、
前記中心部は、前記中心部全体に占める割合でA質量%のコバルトを含み、前記外周部は、前記外周部全体に占める割合でB質量%のコバルトを含み、前記AおよびBは、0.5≦B/A<1の関係を満たす、回転工具。 - 前記超硬合金は、クロムおよびバナジウムの少なくとも一方を含み、結合相であるコバルトの質量%に対する前記クロムおよびバナジウムの質量%の合計の割合が、0.04以上0.3以下である、請求項1に記載の回転工具。
- 前記中心部と前記外周部との間に設けられて、0.001R以上0.1R以下の厚みを有する中間部をさらに備え、前記中間部は、前記中間部全体に占める割合で、B質量%より大きくA質量%より小さい値のコバルトを含む、請求項1または2に記載の回転工具。
- 前記中間部内のコバルトの割合は、前記中心部側から前記外周部側に向かうにつれて、A質量%より小さい値からB質量%より大きい値まで段階的に減少する、請求項3に記載の回転工具。
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