JP2000336451A - 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法 - Google Patents

改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000336451A
JP2000336451A JP11150421A JP15042199A JP2000336451A JP 2000336451 A JP2000336451 A JP 2000336451A JP 11150421 A JP11150421 A JP 11150421A JP 15042199 A JP15042199 A JP 15042199A JP 2000336451 A JP2000336451 A JP 2000336451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered alloy
modified
substance
content
modifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11150421A
Other languages
English (en)
Inventor
Kozo Kitamura
幸三 北村
Fumiyuki Ohara
史之 大原
Eiji Yanai
英司 矢内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Tungaloy Co Ltd filed Critical Toshiba Tungaloy Co Ltd
Priority to JP11150421A priority Critical patent/JP2000336451A/ja
Publication of JP2000336451A publication Critical patent/JP2000336451A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】粉末治金により作製される超硬合金またはサー
メットなどの焼結合金の組織構造と特性を改質した改質
焼結合金。 【解決手段】改質物質は、Ti,Zr,Hf,Ta,N
b,V,Cr,Mo,希土類元素、これらの相互合金、
それら元素の炭化物、窒化物、酸化物、およびこれらの
相互固溶体から選ばれた少なくとも1種からなり、表面
から0.2mm内部までに該改質物質の含有量が最大と
なる最大含有量位置を有し、その位置からさらに内部に
向かって該改質物質が漸減されており、該最大含有量位
置における該改質物質含有量を該改質物質を構成してい
る金属元素として測定したときに、該金属元素の含有量
が焼結合金全体に対し1質量%以下からなる、超硬合金
またはサーメットでなる焼結合金中に該焼結合金を改質
させる改質物質が含有されておる、改質焼結合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末冶金により作
製される超硬合金またはサーメットなどの焼結合金の組
織構造と特性を改質した改質焼結合金、この改質焼結合
金を母材とし、この母材上に硬質膜を被覆した被覆改質
焼結合金およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の炭化タングステン基超硬合金、ま
たは窒化チタンや炭窒化チタンを含有した窒素含有のサ
ーメットなどに代表される焼結合金は、一般に炭化タン
グステン、炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタンなど
を主成分として含有する硬質相と鉄族金属を主成分とす
る結合相とからなる合金である。この焼結合金は、高硬
度、高靱性、高強度、耐摩耗性および耐衝撃性などの優
れた特性を有している合金である。これらの焼結合金の
特性は、主として硬質相と結合相の含有比、硬質相の粒
径の大きさ、硬質相と結合相の組成成分などにより調整
されている。一般に、焼結合金の特性は、硬度および耐
摩耗性を高めると、靱性、強度および耐衝撃性を低下さ
せる傾向を示し、逆に靱性、強度および耐衝撃性を高め
ると、硬度および耐摩耗性を低下させる傾向を示すとい
う問題がある。このような二律背反的な傾向を示すとい
う焼結合金特有の問題に対して、種々の構成による解決
が提案されており、その中の一方法として提案されてい
る代表的なものに、特公昭59ー35435号公報、特
開平2ー221351号公報がある。また、焼結合金の
特性のうち、強度や靱性が重要視されることが多々あ
り、そこで極微量の添加物の効果により高強度を高めよ
うとして提案されている代表的なものに、特開平8ー1
18123号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】焼結合金の特性を高め
ようとした先行技術のうち、特公昭59ー35435号
公報には、NaCl型結晶構造化合物を5〜30容量%
含有する超硬合金母材の表面に硬質膜を被覆した被覆超
硬合金における母材が、母材表面から1〜30μmの深
さに亘って、4a,5a,6a族金属の化合物でなるN
aCl型結晶構造化合物を70〜98容量%と残り鉄族
金属の1種以上の組成を有し、母材内部より5〜50%
硬化した表面硬化層で構成、この表面硬化層と母材内部
との間に表面硬化層直下から2〜50μmの深さに亘っ
て、炭化タングステンを70〜95容量%と残り鉄族金
属の1種以上の組成を有し、母材内部より5〜50%軟
化した中間軟化層を介在させた表面被覆超硬合金部材に
ついて開示されている。また、特開平2ー221351
号公報には、Coを5〜20容量%とβ1固溶体相を2
5〜60容量%と残りがWCからなる超硬合金母材にお
ける母材表面のβ1固溶体相が70〜98容量%で、か
つβ1固溶体相が母材表面から内部に向かって減少する
β1固溶体相の濃度勾配を有し、濃度勾配が母材表面か
ら内部に向かって0.02〜1mmに亘って存在する超
硬合金について開示されている。
【0004】これらの両公報に開示されている超硬合金
は、NaCl型結晶構造化合物(β1固溶体相)の含有
した超硬合金母材に適用されるものであり、各種の超硬
合金組成のうち、適用範囲が制限されるという問題があ
る。また、超硬合金中に含有されているNaCl型結晶
構造化合物(β1固溶体相)は、濃度勾配を形成するこ
とが非常に困難であるという問題がある。さらに、両公
報に開示されている超硬合金は、NaCl型結晶構造化
合物(β1固溶体相)の濃度勾配が形成されてはいるも
のの、脆性なNaCl型結晶構造化合物(β1固溶体
相)が母材表面に多量に存在するために、微小欠損や微
小チッピングが発生し易く、過酷な用途に用いられる工
具、特に直径が1mm以下でなるプリント基板の穴あけ
用ドリルなどに代表される耐衝撃性および耐折損性を必
要とする工具に使用されると、短寿命になるという問題
がある。
【0005】極微量の添加物の効果として提案されてい
る特開平8ー118123号公報には、Coを4〜25
重量%とVおよび/またはCrを0.1〜5重量%と極
微量成分としてZr炭酸化物を0.005〜0.1重量
%と、残り平均粒径が0.7μm以下の炭化タングステ
ンからなる超硬合金製ミニチュアドリルについて開示さ
れている。同公報に開示のミニチュアドリルは、極微量
のZr炭酸化物を添加し、超硬合金の強度を高めること
に成功したというものである。
【0006】しかしながら、同公報のように酸素が含有
された超硬合金は、脆化されるという問題がある。ま
た、同公報の超硬合金は、極微量の粉末添加による方法
であることから極端に分散が悪くなり、強度を高める効
果が弱くなるという問題がある。最近の市場の要望とし
ては、プリント基板の穴あけ用ドリルの直径は、細径化
する方向にある。また、プリント基板の穴あけ用ドリル
の使用条件は、高速化の方向になっている。したがっ
て、プリント基板の穴あけ用ドリルは、耐摩耗性を低下
させずに、ますます高強度にすることが要望されている
のに対し、同公報に開示のミニチュアドリルには、極微
量の酸素が含有されており、Zr炭酸化物微量添加によ
るり不均一分散であるために、合金全体が脆化されてお
り、最近の細径化および高速化の問題に対し、耐折損性
および耐衝撃性が対応し難くなり、短寿命になっている
という問題がある。
【0007】本発明は、上述のような問題点を解決した
ものであり、具体的には、超硬合金またはサーメットで
なる焼結合金に特定の単一物質および化合物からなる微
量の改質物質を拡散させることにより均一に分散させ、
かつ焼結合金の表面から内部に向かって改質物質の濃度
勾配を形成させ、焼結合金の内部における強度自体を低
下させずに、焼結合金の表面における耐塑性変形性およ
び耐摩耗性を高めることにより、耐折損性および耐衝撃
性を向上させて、長寿命を達成させた改質焼結合金、被
覆改質焼結合金、およびその製造方法の提供を目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体装
置のプリント基板に穴あけ加工を行うための細径ドリル
に対する市場の要望がより一層の極細径化であること、
および高速加工に対応可能な細径ドリルであることか
ら、超硬合金やサーメットでなる焼結合金における硬さ
および耐摩耗性を低下させずに、強度、靱性、耐衝撃
性、耐折損性を高めて、より安定な特性にすることにつ
いて検討していたところ、従来の超硬合金やサーメット
でなる焼結合金に特定された第3物質を微量拡散および
均一分散させると、耐折損性および耐衝撃性の向上が顕
著になるという知見を得た。この知見に基づいて、本発
明を完成するに至ったものである。
【0009】本発明の改質焼結合金は、超硬合金または
サーメットでなる焼結合金を改質させる改質物質が含有
されており、該改質物質は、Ti,Zr,Hf,Ta,
Nb,V,Cr,Mo,希土類元素、これらの相互合
金、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,V,Cr,Mo,
希土類元素の炭化物、窒化物、酸化物、およびこれらの
相互固溶体から選ばれた少なくとも1種からなり、該焼
結合金の表面から0.2mm内部までに該改質物質の含
有量が最大となる最大含有量位置を有し、該最大含有量
位置からさらに該焼結合金の内部に向かって該改質物質
が漸減されており、該最大含有量位置における該改質物
質を該改質物質中に含有の金属元素として測定したとき
に、該金属元素の含有量が該焼結合金全体に対し1質量
%以下からなる合金である。
【0010】
【発明の実施の態様】本発明の改質焼結合金における焼
結合金は、従来の超硬合金およびサーメットを構成して
いる硬質相と結合相を含有している焼結合金からなり、
具体的には、炭化タングステンのみからなる硬質相と、
Coおよび/またはNiを主成分とする結合相とからな
る、例えばWC−Co系合金,WC−Ni系合金,WC
−(Co,Ni)系合金,WC−(Ni,Cr)系合
金,WC−(Co,Cr)系合金,WC−(Co,C
r,V)系合金でなる超硬合金、また炭化タングステン
と立方晶構造化合物とからなる硬質相と、Coを主成分
とする結合相とからなる、例えばWC−TaC−Co系
合金,WC−(W,Ti,Ta)C−Co系合金,WC
−(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)−Co系合金で
なる超硬合金を代表例として挙げることができる。
【0011】また、焼結合金のうち、サーメットとして
は、Ti(C,N),TiN,TiCを主成分とする硬
質相と、Coおよび/またはNiを主成分とする結合相
とからなるものであり、具体的には、Ti(C,N)−
(Ti,W)Cー(Co,Ni)系合金,Ti(C,
N)−(Ti,W)(C,N)−(Co,Ni)系合
金,Ti(C,N)−(Ti,W,Ta)Cー(Co,
Ni)系合金,Ti(C,N)−(Ti,W,Ta)
(C,N)−(Co,Ni)系合金でなるサーメットを
代表例として挙げることができる。
【0012】これらのうち、焼結合金は、Coおよび/
またはNiを主成分とする結合相を2〜30質量%と、
残りが炭化タングステンを主成分とする硬質相を含有し
た超硬合金の場合は、耐折損性および耐衝撃性の向上効
果が顕著になることから好ましいことである。また、こ
の本発明の改質焼結合金は、組成成分、形状および用途
から耐折損性および耐衝撃性を重要視する必要が生じる
ような場合に、改質物質の効果が発揮されるものであ
り、組成成分的には、特に硬質相として含有されている
炭化タングステンの平均粒径が1.5μm以下からなる
超硬合金の場合が好ましいことである。その他組成成分
的には、硬質相は、硬質相全体に対し、周期律表の4
a,5a,6a族金属の炭化物、炭窒化物、炭酸化物、
炭窒酸化物およびこれらの相互固溶体から選ばれた少な
くとも1種の立方晶構造化合物を10質量%以下と、残
部が平均粒径が1.5μm以下の炭化タングステンから
なる超硬合金の場合が好ましいことである。
【0013】さらに、組成成分的には、焼結合金を構成
しているもう一つの主要成分である結合相が結合相全体
に対し、バナジウム、クロム、炭化バナジウム、炭化ク
ロムの中の少なくとも1種の粒成長抑制物質を20質量
%以下と、残りがコバルトおよび/またはニッケルから
なる超硬合金の場合には、改質物質の効果を高めること
ができることから好ましいことである。この粒成長抑制
物質は、硬質相粒子、特に炭化タングステン粒子の成長
を抑制する効果が高く、かつ改質焼結合金の耐腐食性を
高める効果を発揮するものであり、品質の安定性および
製造の安定性から炭化バナジウムおよび/または炭化ク
ロムが好ましいものである。
【0014】本発明の改質焼結合金における改質物質
は、具体的には、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,V,
Cr,Mo,希土類元素でなる単一物質、これら2種以
上でなる(Ti,Zr)合金、(Zr,Hf)合金、
(Zr,V)合金、(Zr,Cr)合金に代表される相
互合金、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,V,Cr,M
o,希土類元素の炭化物、窒化物、酸化物、および炭窒
化チタン、炭酸化チタン、窒酸化チタン、炭窒酸化チタ
ン、炭窒化ジルコニウム、炭酸化ジルコニウム、窒酸化
ジルコニウム、炭窒酸化ジルコニウム、炭酸化タンタ
ル、炭酸化ニオブ、炭酸化バナジウム、炭酸化クロム、
炭酸化モリブデン、(Ti,Y)の酸化物、(Zr,
Y)の酸化物、(Dy,Y)の酸化物に代表される相互
固溶体、ならびにこれらと該焼結合金の構成物質である
結合相や硬質相との相互固溶体の中の少なくとも1種か
らなる場合を代表例として挙げることができる。ここで
述べている希土類元素としては、YおよびScを含めた
周期律表の3a族であるランタニド元素からなるもので
ある。
【0015】この改質物質は、焼結合金の他の特性を低
下させずに、耐折損性および耐衝撃性を顕著に向上させ
るために、焼結合金中に極微量含有させることが重要に
なる。この改質物質は、極微量でなる場合または選定さ
れる改質物質の材質により、改質物質が焼結合金を構成
している結合相および硬質相に固溶された状態で存在す
ることになる。特に、改質物質が結合相に固溶された状
態で存在している場合には、改質物質による効果が高い
ことから好ましいことである。
【0016】この改質物質は、Zr、Hf、Y、Dyお
よびこれらの元素を含有した化合物の中の少なくとも1
種からなる場合、具体的には、例えばZr、Hf、Y、
Dyの単一物質、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、
窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、炭窒化ジルコニウ
ム、炭酸化ジルコニウム、窒酸化ジルコニウム、炭窒酸
化ジルコニウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウ
ム、酸化ジスプロシウム、ジルコニウムとハフニウムの
複合炭化物、複合窒化物に代表される化合物の中の少な
くとも1種からなる場合には、特に改質物質の効果が高
くなることから好ましいことである。
【0017】この改質物質は、焼結合金の表面と内部に
より含有濃度が異なっており、焼結合金の表面から0.
2mm内部までに改質物質の含有量が最大となる最大含
有量位置を有しているものである。この最大含有量位置
が焼結合金の表面から内部に向かって0.2mmを越え
て深くなると、耐摩耗性および耐塑性変形性に対する効
果が低下するとともに、長時間による改質物質の拡散を
必要とするなど製造的なマイナス面が生ずることにな
る。また、改質物質は、この最大含有量位置からさらに
焼結合金の内部に向かって漸減されており、最大含有量
位置における改質物質を改質物質中に含有の金属元素と
して測定したときに、金属元素の含有量が焼結合金全体
に対し1質量%を越えて多くなると、耐折損性および耐
衝撃性の低下が顕著になる傾向となる。
【0018】焼結合金中における改質物質の含有濃度勾
配について、詳細に説明すると、改質物質の含有量が焼
結合金の表面から焼結合金の内部に向かって漸減した状
態になっているものである。この漸減状態の具体的な代
表例として、図1〜図6に示してある。これらのうち、
図1〜図3は、改質物質の含有量が最大となる最大含有
量位置が焼結合金の表面に存在する場合の例示である。
これらのうち、図1は、改質物質の含有量が焼結合金の
表面から内部に向かって緩徐に減少した状態を示したも
のである。また、図2は、改質物質の含有量が焼結合金
の表面から内部に向かって緩徐に減少した後、逆に緩徐
に増加し、再度緩徐に減少した状態を示したものであ
る。さらに、図3は、改質物質の含有量が焼結合金の表
面から内部に向かって緩徐に減少した後、ほぼ増減なし
の状態を維持した後、再度緩徐に減少した状態を示した
ものである。
【0019】その他、図4〜図6は、焼結合金の表面〜
0.2mm深さの合金内部までの間に改質物質の含有量
が最大となる最大含有量位置が存在する場合の例示であ
る。これらのうち、図4は、改質物質の含有量が焼結合
金の表面から内部に向かって漸増し、最大含有量位置に
達した後に、さらに合金内部に向かって漸減した状態を
示したものである。図5は、改質物質の含有量が焼結合
金の表面から内部に向かって漸減した後、漸増して最大
含有量位置に達し、その後緩徐に減少した状態を示した
ものである。図6は、改質物質の含有量が焼結合金の表
面から内部に向かってほぼ一定となった後に、合金内部
に向かって緩徐に減少した状態を示したものである。
【0020】焼結合金中における改質物質の含有量の変
動は、主として焼結合金の組成成分、改質物質の材質お
よび改質物質の拡散条件により影響を受けるものであ
る。この改質物質の含有量は、改質物質中に含有の金属
元素として測定したときに、焼結合金の最大含有量位置
における最大平均含有量が焼結合金の表面から内部に向
かって0.5mmの合金深さ位置における内部平均含有
量の1.5倍以上からなる場合には、特に改質物質の効
果が顕著になることから好ましいことである。
【0021】さらに、具体的に表現すると、改質物質の
効果を顕著に高めるためには、改質物質の含有量は、改
質物質中に含有の金属元素として測定したときに、上記
焼結合金の全体に対し、焼結合金の最大含有量位置にお
ける最大平均含有量が0.001〜1質量%である場合
が好ましく、特に最大平均含有量が0.008〜1.0
質量%であることが好ましいことである。また、焼結合
金の表面から内部に向かって0.5mm深さにおける合
金内部平均含有量が0.0001〜0.7質量%である
場合が好ましく、特に0.0005〜0.7質量%であ
る場合が好ましいことである。
【0022】上述してきた焼結合金の表面は、具体的に
は、実用される状態の表面を示し、例えば研磨加工、ラ
ップ加工、電解処理、ショット処理,ブラスト処理など
で加工や処理された焼結合金の表面、またはこれらの加
工や処理後に再加熱された焼結合金の表面、さらには焼
結後の状態でなる焼結肌面でなる場合を代表例として挙
げることができる。
【0023】上述したような改質物質の含有した焼結合
金を母材とし、この母材上に母材よりも高硬度な硬質膜
を被覆した被覆改質焼結合金とすると、強度、靱性、耐
折損性および耐衝撃性の優れた母材と、この母材上に被
覆される硬質膜とのシナージ効果を高めることになるこ
とから好ましいことである。
【0024】このときの硬質膜は、具体的には、例えば
炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン、炭酸化チタ
ン、窒酸化チタン、炭窒酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、チタンとアルミニウムを含む複合窒化物、チタンと
アルミニウムを含む複合炭窒化物、チタンとアルミニウ
ムを含む複合炭酸化物、チタンとアルミニウムを含む複
合窒酸化物、チタンとアルミニウムを含む炭窒酸化物、
ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンの中から選
ばれた1種の単一層、2種以上の混合層、または該単一
層と該混合層を含めた2種以上の積層からなる場合を代
表例として挙げることができる。
【0025】この硬質膜の膜厚さは、用途、形状、膜
質、膜の構成などにより選定する必要があり、工具とし
て使用する場合には、0.1〜20μm膜厚さでなるこ
とが耐摩耗性および耐剥離性から好ましいことである。
また、工具のうち、耐折損性または耐衝撃性を重要視す
る、例えば回転切削工具、断続切削工具などに使用する
場合には、硬質膜厚さは、0.1〜8μmでなる場合が
好ましく、さらに1〜5μmからなる場合が好ましいこ
とである。これらの硬質膜および母材を構成している硬
質相は、化学量論組成または非化学量論組成からなる場
合でもよく、特に硬質膜は、非化学量論組成でなる場合
が多々ある。
【0026】これらの改質焼結合金および被覆改質焼結
合金は、切削工具として使用されると効果が顕著に発揮
されることから好ましく、切削工具の中でも回転切削工
具、回転切削工具の中でもドリルやエンドミル、ドリル
の中でも半導体のプリント基板に穴あけ加工する微細径
のドリルとして使用されると一層その効果が発揮される
ことから、特に好ましいことである。これらの改質焼結
合金および被覆改質焼結合金は、合金中に改質物質を含
有させることが重要であり、その方法としては、大別す
ると気相法、液相法、固相法など種々の方法が考えられ
るが、以下の方法により作製すると、改質物質の濃度勾
配および含有量などの調整が容易になることから好まし
いことである。
【0027】本発明の改質焼結合金の製造方法は、超硬
合金もしくはサーメットでなる焼結合金、または該焼結
合金を作製するための粉末成形体からなる被改質体を準
備する第1工程と、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,
V,Cr,Mo,希土類元素、これらの相互合金、T
i,Zr,Hf,Ta,Nb,V,Cr,Mo,希土類
元素の炭化物、窒化物、酸化物、およびこれらの相互固
溶体から選ばれた少なくとも1種の改質物質からなる粉
末、板状体または該改質物質の粉末を含有した塗付物質
を準備する第2工程と、該第1工程における該被改質体
に該第2工程における該改質物質を含有する粉末、板状
体または該改質物質の粉末を含有した塗付物質を接触さ
せ、非酸化性雰囲気中で焼結または加熱し、該被改質体
中に該改質物質を拡散させる第3工程とを少なくとも経
て作製する方法である。
【0028】この本発明の製造方法における第1工程で
準備する被改質体は、上述したような表面状態でなる市
販の焼結合金、または焼結合金を作製するための前駆体
物質である粉末成形体を代表例として挙げることができ
る。このときの粉末成形体は、所定の配合粉末を混合粉
砕して得られた混合粉末を金型加圧成形法、押し出し成
形法、静水圧成形法、ロール成形法、鋳込み成形法など
に代表される成形方法により成形した粉末成形体,もし
くは上述の成形方法と必要に応じてフライス加工、旋削
加工、切断加工などの機械的成形方法とを組み合わせて
作製された粉末成形体を代表例として挙げることができ
る。特に、第1工程で準備する被改質体が粉末成形体で
なる場合には製造工程が簡略になること、改質物質の調
整が容易になること、および改質焼結合金の信頼性およ
び品質安定性から好ましいことである。
【0029】この本発明の製造方法における第2工程で
準備する改質体と改質物質との接触は、具体的には、カ
ーボンもしくは黒鉛の板上に改質物質を含有する粉末を
振り掛けておき、この粉末の上に改質体を載置する方
法、改質物質を含有する粉末を有機物質と混練してでき
た塗付物質を同板上に塗付し、この塗付物質の上に改質
体を載置する方法、スプレーや刷毛などにより粉末成形
体の表面に塗付物質を直接塗付する方法、改質物質を含
有する粉末中に被改質体を埋設させる方法、改質物質を
含有した粉末により形成した焼結の板状体に載置させる
方法などを代表例として挙げることができる。
【0030】この本発明の製造方法における第3工程で
行う被改質体中への改質物質の拡散は、水素ガス、窒素
ガス、アルゴンなどの不活性ガスに例示されるガス雰囲
気または真空などに代表される非酸化性の雰囲気中で焼
結および/または熱間静水圧処理により行うことができ
る。このときの焼結および/または熱間静水圧処理は、
常圧、ガス減圧、、ガス加圧、ホットプレスのような加
圧、HIP処理(熱間静水圧処理)などにより行うこと
であり、場合によっては一度焼結した後にHIP処理す
ることも緻密な焼結合金を得るために好ましいことであ
る。
【0031】次に、このようにして得た改質焼結合金の
表面に硬質膜を被覆して被覆改質焼結合金を作製する場
合は、改質焼結合金の表面を上述した焼結合金の表面と
同様の表面状態である、例えば研磨加工、ラップ加工、
電解処理、ショット処理,ブラスト処理などで加工や処
理された改質焼結合金の表面、またはこれらの加工や処
理後に再加熱された改質焼結合金の表面、さらには焼結
後の状態でなる焼結肌面でなる表面を洗浄、乾燥などの
処理後、従来から行われている化学蒸着法(以下、「C
VD法」と記す)、物理蒸着法(以下、「PVD法」と
記す)、プラズマCVD法などに代表される被覆方法に
より硬質膜を被覆し、被覆改質焼結合金とすることがで
きる。
【0032】
【実施試験1】平均粒径が0.6μmのWC(以下、
[aWC」と記す)、同0.8μmのWC(以下、「b
WC」と記す)、同1.5μmのTaC、同3μmのC
32、同1.3μmのCoからなる各出発原料粉末を
用いて、表1に示した組成成分に配合した。この各配合
粉末を有機溶剤と超硬ボールとともにボールミル容器に
装入して湿式混合、乾燥、滑剤添加を行って混合粉末を
得た。この各混合粉末を金型加圧成形して粉末成形体と
し、粉末成形体から加熱により潤剤を除去した後、表2
に記載した粉末(改質物質形成粉末)中に粉末成形体を
埋設し、真空中で表2に併記した温度による焼結とAr
ガス加圧で1380℃によるHIP処理とを施して、本
発明品1〜3を得た。
【0033】比較として、同出発原料粉末を用いて、配
合粉末を表1に併記した組成成分とし、粉末成形体を改
質物質形成粉末中に埋設することに代えて、市販のカー
ボン板上に粉末成形体を載置したこと以外は、ほぼ本発
明品と同様の工程を経て、比較品1〜3を得た。
【0034】こうして得た本発明品1〜3と比較品1〜
3の各試料について、研磨加工後、硬さと抗折力を測定
し、その平均測定値を表2に示した。また、各試料につ
いて、試料中に含有している改質物質形成粉末を構成し
ている金属元素の分析を行い、その結果を表2に併記し
た。表2の分析結果は、各試料の表面から内部に向かっ
て測定し、表面〜0.2mmまでに存在する最大含有量
位置における各金属元素の含有量(合金表面の含有量)
と、表面から約0.5mm内部における各金属元素の含
有量(合金内部の含有量)を測定し、それぞれ最大含有
量位置における改質物質構成の金属元素量と、その比と
して表示した。この金属元素は、本発明品1〜3の各合
金表面から内部に向かって漸減した濃度勾配を有してい
た。
【0035】次に、本発明品1〜3と比較品1〜3につ
いて、上述の試料と同様にして作製した直径7mmの各
ソリッドドリルを使用して、被削材:FCD450、切
削速度:50m/min、送り:0.2mm/revの
条件により耐摩耗性切削試験を行った。この試験の評価
は、30m切削後(切削長)における切刃コーナー摩耗
量を測定し、その結果を表3に示した。また、同形状の
各試料を用いて、被削材:FCD450、被削材厚さ:
20mm、穴形状:20mm(貫通穴)、切削速度:5
0m/min、送り:0.3mm/revの条件により
耐チッピング性切削試験を行った。この試験の評価は、
一つの試料につき10本切削し、切削長が30m後にチ
ッピング損傷している本数を求めて、その結果を表3に
併記した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【実施試験2】平均粒径が0.4μmのWC(以下、
[cWC」と記す)、同0.5μmのWC(以下、「d
WC」と記す)、同1.5μmのWC(以下、[eW
C」と記す)、同2μmのVC、同3μmのCr32
同1.5μmのTaC、ZrCNおよびTaN、同1.
3μmのCoからなる各出発原料粉末を用いて、表4に
示した組成成分に配合した。この各配合粉末を用いて、
混合粉末の作製、粉末成形体の作製は、ほぼ本発明品1
〜3と同様に処理し、その他改質物質の拡散および焼結
温度は、表4に示した改質物質形成粉末を有機溶媒に混
練し、これを粉末成形体の表面にスプレー塗付し、表4
に示した焼結温度により処理し、本発明品4〜6を得
た。また、比較として、同出発原料粉末を用いて、配合
組成成分および焼結温度は、表4に併記した内容とし、
その他は比較品1〜3とほぼ同様に処理して、比較品4
〜8を得た。
【0040】こうして得た本発明品4〜6と比較品4〜
8の各試料について、研磨加工後、硬さと抗折力を測定
し、その平均測定値を表5に示した。また、各試料につ
いて、試料中に含有している改質物質形成粉末を構成し
ている金属元素の分析を行い、その結果を表5に併記し
た。表5の分析結果は、本発明品1〜3および比較品1
〜3と同様にして行ったものである。この金属元素は、
本発明品4〜6の各合金表面から内部に向かって漸減し
た濃度勾配を有していた。
【0041】次に、本発明品4〜6と比較品4〜8につ
いて、上述の試料と同様にして作製した刃先部の直径
0.25mmの各プリント基板用ドリルを使用して、被
削材:FR4プリント基板で厚さ0.8mm×3枚、回
転数:80000rpm、送り:2.0m/min、の
条件により耐摩耗性切削試験を行った。この試験の評価
は、2000個の穴あけ後の切刃の摩耗量を測定し、そ
の結果を表6に示した。また、送りを3.5m/min
とした以外は、上述の耐摩耗性切削試験の場合と同形状
の各試料、同形状で同材質の被削材、および同回転数の
条件により、耐折損性切削試験を行った。この試験の評
価は、ドリルが折損するまでの穴あけ個数を求めて、そ
の結果を表6に併記した。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【実施試験3】実施試験1および2で使用したbWC、
Cr32、TaC、TaN、Coと、平均粒径が1.0
μmのNbC、Y、HfNと、平均粒径が1.0μmの
WC(以下、「fWC」と記す)と、平均粒径が1.3
のWC(以下、「gWC」と記す)との各出発原料粉末
を用いて、表7に示した組成成分に配合した。この各配
合粉末を用いて、混合粉末の作製、粉末成形体の作製、
および改質物質形成粉末の粉末成形体表面への塗付は、
ほぼ本発明品4〜6と同様に処理し、その他焼結温度
は、表7に示した温度により処理し、本発明品7〜9用
母材を得た。また、比較として、同出発原料粉末を用い
て、配合組成成分および焼結温度は、表7に併記した内
容とし、その他は比較品4〜8とほぼ同様に処理して、
比較品9〜11用母材を得た。
【0046】こうして得た本発明品7〜9と比較品9〜
11の各母材について、研磨加工後、硬さと抗折力を測
定し、その平均測定値を表8に示した。また、各母材に
ついて、母材中に含有している改質物質形成粉末を構成
している金属元素の分析を行い、その結果を表8に併記
した。表8の分析結果は、本発明品1〜3および比較品
1〜3と同様にして行ったものである。この金属元素
は、本発明品7〜9の各合金表面から内部に向かって漸
減した濃度勾配を有していた。
【0047】次いで、本発明品7〜9と比較品9〜11
用母材について、これらの各母材形状をISO規格によ
るTNGG160408が得られるものとし、この各母
材をアークプラズマイオンプレーテイング装置の反応容
器内に配置し、従来から行われている条件でTiとAl
との複合窒化物の硬質膜:(Ti,Al)N膜を膜厚さ
3μmになるように被覆し、被覆改質焼結合金である本
発明品7〜9と被覆焼結合金である比較品9〜11を得
た。
【0048】次に、本発明品7〜9と比較品9〜11に
ついて、被削材:SUS304、工具形状:TNGG1
60408、切削速度:150m/min、切り込み:
1.5mm、送り:0.3mm/rev、の条件により
旋削試験を行った。この試験の評価は、40min切削
後における平均逃げ面摩耗量と境界摩耗量を測定し、そ
の結果を表9に示した。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【発明の効果】本発明の改質焼結合金は、、焼結合金中
に含有している改質物質の材質と、この改質物質の均一
分散と、焼結合金中の改質物質の濃度勾配とにより、ほ
ぼ同一組成成分の比較焼結合金に対比し、硬さおよび耐
摩耗性を低下させることなく、逆に少々向上させる傾向
をもたせながら、なおかつ強度、靱性、耐塑性変形性を
向上させるとともに、耐チッピング性、耐折損性および
耐衝撃性を顕著に向上させるという優れた効果を有して
いるものである。また、本発明の被覆改質焼結合金は、
母材の優れた合金特性を保持させながら、母材より高硬
度の硬質膜との密着性を高めて、かつ硬質膜の特性を十
分に発揮させることを可能とした優れた被覆合金であ
る。
【0053】したがって、本発明の改質焼結合金および
被覆改質焼結合金は、例えば旋削工具,フライス工具,
ドリル,エンドミルに代表される切削用工具、特に耐衝
撃性を必要とする断続切削工具や回転切削工具として、
その中での半導体のプリント基板の穴あけ工具として使
用されている極微細径のドリル、その他ダイス,パンチ
などの型工具からスリッタ−などの切断刃,裁断刃など
の耐摩耗用工具として、ノズルや塗付工具などの耐腐食
耐摩耗用工具として、鉱山,道路,土建などに用いられ
る切断工具,掘削工具,窄孔工具,破砕工具に代表され
る土木建設用工具として優れた効果を発揮することがで
きるものである。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【図2】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【図3】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【図4】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【図5】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【図6】本発明の改質焼結合金における焼結合金の表面
から内部に向かって含有している改質物質(金属元素で
換算)の漸減状態を示す濃度勾配状態図である。
【符号の説明】
A 改質物質(金属元素換算)の最大含有量位置を表し
ている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 10/00 C23C 10/00 14/06 14/06 A // B23B 27/14 B23B 27/14 B B23C 5/16 B23C 5/16 Fターム(参考) 3C046 FF03 FF05 FF10 FF12 FF13 FF32 FF34 FF39 FF43 FF52 FF53 FF55 FF57 4K018 AD03 AD04 AD06 BB04 DA17 DA31 EA11 FA24 KA15 4K029 AA04 BA34 BA41 BA44 BA54 BA55 BA58 BA60 BB02 BC02 BD05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超硬合金またはサーメットでなる焼結合金
    中に該焼結合金を改質させる改質物質が含有されてお
    り、該改質物質は、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,
    V,Cr,Mo,希土類元素、これらの相互合金、T
    i,Zr,Hf,Ta,Nb,V,Cr,Mo,希土類
    元素の炭化物、窒化物、酸化物、およびこれらの相互固
    溶体から選ばれた少なくとも1種からなり、該焼結合金
    の表面から0.2mm内部までに該改質物質の含有量が
    最大となる最大含有量位置を有し、該最大含有量位置か
    らさらに該焼結合金の内部に向かって該改質物質が漸減
    されており、該最大含有量位置における該改質物質含有
    量を該改質物質を構成している金属元素として測定した
    ときに、該金属元素の含有量が該焼結合金全体に対し1
    質量%以下からなる改質焼結合金。
  2. 【請求項2】上記焼結合金は、コバルトおよび/または
    ニッケルを主成分とする結合相を2〜30質量%と、残
    りが炭化タングステンを主成分とする硬質相と不可避不
    純物からなる超硬合金である請求項1に記載の改質焼結
    合金。
  3. 【請求項3】上記炭化タングステンは、平均粒径が1.
    5μm以下の炭化タングステンからなる請求項2に記載
    の改質焼結合金。
  4. 【請求項4】上記硬質相は、該硬質相全体に対し、周期
    律表の4a,5a,6a族金属の炭化物、炭窒化物、炭
    酸化物、炭窒酸化物およびこれらの相互固溶体から選ば
    れた少なくとも1種の立方晶構造化合物を10質量%以
    下と、残部が平均粒径が1.5μm以下の炭化タングス
    テンからなる請求項2に記載の改質焼結合金。
  5. 【請求項5】上記結合相は、該結合相全体に対し、バナ
    ジウム、クロム、炭化バナジウム、炭化クロムの中の少
    なくとも1種の粒成長抑制物質を20質量%以下と、残
    部がコバルトおよび/またはニッケルからなる請求項2
    〜4のいずれか1項に記載の改質焼結合金。
  6. 【請求項6】上記改質物質は、Zr、Hf、Y、Dyの
    単一物質またはこれらの元素を含有する化合物の中の少
    なくとも1種からなる請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の改質焼結合金。
  7. 【請求項7】上記改質物質は、該改質物質を構成してい
    る金属元素として測定したときに、上記焼結合金の最大
    含有量位置における最大平均含有量が該焼結合金の表面
    から内部に向かって0.5mmの深さにおける内部平均
    含有量の1.5倍以上からなる請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の改質焼結合金。
  8. 【請求項8】上記改質物質は、該改質物質中に含有の金
    属元素として測定したときに、上記焼結合金の全体に対
    し、該焼結合金の最大含有量位置における最大平均含有
    量が0.008〜1質量%であり、該焼結合金の表面か
    ら内部に向かって0.5mm深さにおける内部平均含有
    量が0.0005〜0.7質量%である請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の改質焼結合金。
  9. 【請求項9】上記改質焼結合金が切削工具として使用さ
    れる請求項1〜8のいずれか1項に記載の改質焼結合
    金。
  10. 【請求項10】上記切削工具は、プリント基板の穴あけ
    用ドリルである請求項9に記載の改質焼結合金。
  11. 【請求項11】上記請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の焼結合金を母材とし、該母材上に該母材よりも高硬度
    な硬質膜を被覆した被覆改質焼結合金。
  12. 【請求項12】上記硬質膜は、炭化チタン、窒化チタ
    ン、炭窒化チタン、炭酸化チタン、窒酸化チタン、炭窒
    酸化チタン、酸化アルミニウム、チタンとアルミニウム
    を含む複合窒化物、チタンとアルミニウムを含む複合炭
    窒化物、チタンとアルミニウムを含む複合炭酸化物、チ
    タンとアルミニウムを含む複合窒酸化物、チタンとアル
    ミニウムを含む炭窒酸化物、ダイヤモンド、ダイヤモン
    ドライクカーボンの中から選ばれた1種の単一層、2種
    以上の混合層、または該単一層と該混合層を含めた2種
    以上の積層からなる請求項11に記載の被覆改質焼結合
    金。
  13. 【請求項13】上記被覆改質超硬合金は、切削工具とし
    て使用される請求項11または12に記載の被覆改質焼
    結合金。
  14. 【請求項14】上記切削工具は、ドリルまたはエンドミ
    ルの回転切削工具である請求項13に記載の被覆改質焼
    結合金。
  15. 【請求項15】超硬合金もしくはサーメットでなる焼結
    合金、または該焼結合金を作製するための粉末成形体か
    らなる被改質体を準備する第1工程と、Ti,Zr,H
    f,Ta,Nb,V,Cr,Mo,希土類元素、これら
    の相互合金、Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,V,C
    r,Mo,希土類元素の炭化物、窒化物、酸化物、およ
    びこれらの相互固溶体から選ばれた少なくとも1種の改
    質物質からなる粉末、板状体または該改質物質の粉末を
    含有した塗付物質を準備する第2工程と、該第1工程に
    おける該被改質体に該第2工程における該改質物質を含
    有する粉末、板状体または該改質物質の粉末を含有した
    塗付物質を接触させ、非酸化性雰囲気中で焼結または加
    熱し、該被改質体中に該改質物質を拡散させる第3工程
    とを少なくとも経て作製する改質焼結合金の製造方法。
  16. 【請求項16】上記第1工程における被改質体は、粉末
    成形体でなる請求項15に記載の改質焼結合金の製造方
    法。
  17. 【請求項17】上記第2工程における上記被改質体と上
    記改質物質との接触は、該改質物質を含有する粉末中に
    該被改質体を埋設させる方法、該粉末または該粉末によ
    り形成した板状体に載置させる方法である請求項15ま
    たは16に記載の改質焼結合金の製造方法。
  18. 【請求項18】上記第3工程における上記被改質体への
    上記改質物質の拡散は、焼結および/または熱間静水圧
    処理により行われる請求項15〜17に記載の改質焼結
    合金の製造方法。
JP11150421A 1999-05-28 1999-05-28 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法 Withdrawn JP2000336451A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11150421A JP2000336451A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11150421A JP2000336451A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000336451A true JP2000336451A (ja) 2000-12-05

Family

ID=15496583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11150421A Withdrawn JP2000336451A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000336451A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005529236A (ja) * 2002-06-10 2005-09-29 ケンナメタル ヴィディア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 硬質金属支持体およびその製造方法
JP2007169697A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Tungaloy Corp 切削工具用サーメット
JP2008522027A (ja) * 2005-06-27 2008-06-26 サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ 勾配形成元素としてバナジウムを用いた焼結超硬合金
US7732066B2 (en) 2001-12-26 2010-06-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Surface-coated machining tools
JP2011173212A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Kyocera Corp 表面被覆工具
KR101573068B1 (ko) * 2014-02-21 2015-12-01 주식회사 대한시브이디 금속 합금 및 이의 제조방법
US12109630B1 (en) 2023-07-28 2024-10-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Cemented carbide and cutting tool
JP7589840B1 (ja) * 2023-07-28 2024-11-26 住友電気工業株式会社 超硬合金および切削工具
US12480187B2 (en) 2023-02-07 2025-11-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Cemented carbide and cutting tool using the same
WO2026040831A1 (zh) * 2024-08-19 2026-02-26 广州航海学院 一种耐腐蚀金属涂层剂及其制备方法和应用

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7732066B2 (en) 2001-12-26 2010-06-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Surface-coated machining tools
JP2005529236A (ja) * 2002-06-10 2005-09-29 ケンナメタル ヴィディア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 硬質金属支持体およびその製造方法
JP2008522027A (ja) * 2005-06-27 2008-06-26 サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ 勾配形成元素としてバナジウムを用いた焼結超硬合金
JP4842962B2 (ja) * 2005-06-27 2011-12-21 サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ 勾配形成元素としてバナジウムを用いた焼結超硬合金
JP2007169697A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Tungaloy Corp 切削工具用サーメット
JP2011173212A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Kyocera Corp 表面被覆工具
KR101573068B1 (ko) * 2014-02-21 2015-12-01 주식회사 대한시브이디 금속 합금 및 이의 제조방법
US12480187B2 (en) 2023-02-07 2025-11-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Cemented carbide and cutting tool using the same
US12109630B1 (en) 2023-07-28 2024-10-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Cemented carbide and cutting tool
JP7589840B1 (ja) * 2023-07-28 2024-11-26 住友電気工業株式会社 超硬合金および切削工具
JP7589839B1 (ja) * 2023-07-28 2024-11-26 住友電気工業株式会社 超硬合金および切削工具
WO2025027677A1 (ja) * 2023-07-28 2025-02-06 住友電気工業株式会社 超硬合金および切削工具
WO2025027678A1 (ja) * 2023-07-28 2025-02-06 住友電気工業株式会社 超硬合金および切削工具
US12390862B2 (en) 2023-07-28 2025-08-19 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Cemented carbide and cutting tool
WO2026040831A1 (zh) * 2024-08-19 2026-02-26 广州航海学院 一种耐腐蚀金属涂层剂及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1636654B (zh) 硬质合金工具及其制造方法
JP6439975B2 (ja) サーメットの製造方法
EP2177639A1 (en) Titanium-base cermet, coated cermet, and cutting tool
US7615185B2 (en) Multicomponent ceramics powder, method of manufacturing multicomponent ceramics powder, sintered body, and method of manufacturing sintered body
EP1462534A1 (en) Compositionally graded sintered alloy and method of producing the same
EP3747575A1 (en) Coated tool, and cutting tool comprising same
JPWO2008026700A1 (ja) 切削工具及びその製造方法並びに切削方法
KR20090037345A (ko) 밀링을 위한 코팅 절삭 공구 인서트
JP2000336451A (ja) 改質焼結合金、被覆焼結合金及びその製造方法
JPH03115571A (ja) 付着性にすぐれたダイヤモンド被覆焼結合金及びその製造方法
US8512807B2 (en) Method of making cutting tool inserts with high demands on dimensional accuracy
JP2000328170A (ja) 立方晶窒化硼素含有硬質部材及びその製造方法
JP2005097646A (ja) 傾斜組織焼結合金およびその製造方法
JP2002129306A (ja) 分散強化された複合硬質膜およびこれを被覆した工具
JP4069749B2 (ja) 荒加工用切削工具
JPH0222454A (ja) 表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具の製造法
JP2001040446A (ja) ダイヤモンド含有硬質部材及びその製造方法
JP3360565B2 (ja) 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具
JP2017179474A (ja) 非金属系材料を加工するための工具に用いる超硬合金
JP3729463B2 (ja) フライス切削用強靭性超硬合金および被覆超硬合金
JPH07243023A (ja) 耐欠損性のすぐれた表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具
JPH0271906A (ja) 耐塑性変形性のすぐれた表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具
JP4484500B2 (ja) 表面被覆切削工具
KR20060110811A (ko) 바인더상 밀집 표면 영역을 갖는 코팅된 초경합금
JPH05261604A (ja) 物理蒸着硬質層被覆スローアウエイチップおよびその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801