JP2004158709A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電界効果トランジスタの半導体層4として、ピレン、ペロピレン、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、およびこれらの誘導体から選択された少なくとも1つの化合物からなる薄膜を形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロニクス、フォトニクス、バイオエレクトロニクス等の分野で使用される半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物からなる半導体層を備えた有機薄膜半導体装置は、シリコン等の無機物からなる半導体層を備えた従来の半導体装置と比較して、半導体層をポリマーフィルム上に直接、常温で形成できる等の利点を有している。これにより、半導体装置の低コスト化やフレキシブル化が可能になると期待されている。
【0003】
従来より研究されている有機半導体材料としては、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、オリゴチオフェン等の共役系高分子と、アントラセン、テトラセン、ペンタセン等のアセン系(ベンゼン環が線状に繋がっているタイプの)縮合多環芳香族化合物(以下、「ポリアセン化合物」と称する。)が挙げられる。
【0004】
特に、ポリアセン化合物は、分子間凝集力が強いため高い結晶性を有し、これにより高いキャリア移動度が得られることから、半導体として優れた特性を発現することが報告されている。そして、ポリアセン化合物の蒸着膜または単結晶を用いた半導体装置として、トランジスタ、太陽電池、レーザー等への応用が検討されている(例えば、非特許文献1〜5参照)。
【0005】
縮合多環芳香族化合物を有機半導体材料として使用することに関しては、さらに、アントラセン誘導体薄膜(例えば、非特許文献6参照)、ペリレン誘導体(例えば、非特許文献7参照)等についての報告がある。また、複雑な合成を経て得られるヘキサベンゾコロネン誘導体(例えば、非特許文献8参照)についての報告がある。
【0006】
さらに、有機薄膜トランジスタの半導体層として、ドーピングが施された縮合ベンゼン環の数が4以上13以下である縮合多環芳香族化合物薄膜を使用することも報告されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、これ以外の本発明に関する公知文献として特許文献2が挙げられる。
一方、半導体層によるキャリア輸送方向が基板と垂直な方向である「縦型」半導体装置は、最近、電極間距離を膜厚程度に狭くできることと、電極間のキャリアパスを面にできることから、高速素子、大電流素子、パワー素子等としての利用が期待されている。この縦型半導体装置としては、SIT(スタティックインダクショントランジスタ:静電誘導)やTBC型(トップ・ボトムコンタクト型)素子が挙げられる。
【0007】
【非特許文献1】
ショーンら,「サイエンス」,289巻,p.559,2000年
【非特許文献2】
ショーンら,「サイエンス」,287巻,p.1022,2000年
【非特許文献3】
ジミトラコポウラスら,「ジャーナル・オフ・アプライド・フィジクス」,80巻,p.2501,1996年
【非特許文献4】
ショーンら,「ネイチャー」,403巻,p.408,2000年
【非特許文献5】
クロークら,「IEEE・トランザクション・オン・エレクトロン・デバイシス」,46巻,p.1258,1999年
【非特許文献6】
ローゼイら,「サイエンス」,296巻,p.328,2002年
【非特許文献7】
スプリンガー,「オーガニック・エレクトロニック・マテリアルス(ファルチオニ,グロッソ編)」,p.320,2001
【非特許文献8】
イトウら,「ジャーナル・オフ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー」,122巻,p.7698,2000年
【特許文献1】
特開平5−55568号公報
【特許文献2】
特開平9−232589号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の共役系高分子やポリアセン化合物は、これらの分子と大気中の酸素との間で電荷移動錯体を形成し易い。そのため、特にペンタセン等のポリアセン化合物からなる薄膜を半導体層として用いたトランジスタは、オフ電流が高くなるため、休止状態での消費電力が高くなるという課題がある。また、これらの分子は条件によっては酸化されやすい性質を有し、酸化によって半導体として特性が変化し易いため、特性を安定化させる必要がある。
【0009】
また、前述の共役系高分子やポリアセン化合物では、縦型半導体装置の半導体層として好適な配向の薄膜(すなわち、化合物の分子面が基板面と平行に配向されている構造の薄膜)を形成することが難しい。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、有機化合物からなる半導体層を備えた半導体装置として、良好でしかも安定した特性を有する半導体装置を得ること、および高い増幅率(オフ電流に対するオン電流の比)を有する電界効果トランジスタを得ること、さらにはキャリア移動度の高い縦型半導体装置を容易に得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、互いにパラ位となる配置の二個の水素基を有するベンゼン環が存在しない縮合多環芳香族化合物、またはその誘導体からなる薄膜を半導体層として有する半導体装置を提供する。
この半導体装置としては、薄膜材料をなす前記化合物の分子が平面構造を有し、▲1▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている形態、▲2▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている形態、▲3▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている部分と、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている部分を有する形態が挙げられる。
【0011】
本発明はまた、ピレン、ペロピレン、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、およびこれらの誘導体から選択された少なくとも1つの化合物からなる薄膜を半導体層として有する半導体装置を提供する。
【0012】
薄膜材料をなす前記化合物の分子は平面構造(ベンゼン環の平面)を有するため、本発明の半導体装置としては、▲1▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている形態、▲2▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている形態、▲3▼前記薄膜が、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている部分と、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている部分を有する形態が挙げられる。
【0013】
アセン系の縮合多環芳香族化合物は、ベンゼン環が線状に繋がっている分子構造を有するため、少なくとも末端のベンゼン環は、互いにパラ位となる配置の二個の水素基を有する。これに対して、本発明の半導体装置で半導体層を構成する化合物は、縮合多環芳香族化合物であるがアセン系とは異なり、互いにパラ位となる配置の二個の水素基を有するベンゼン環が存在しない。
【0014】
この分子構造の違いに起因して、本発明の半導体装置で半導体層を構成する化合物は、アセン系の縮合多環芳香族化合物と比較して、大気中の酸素に対する高い安定性が得られると考えられる。
したがって、本発明によれば、ポリアセン化合物からなる薄膜を半導体層として用いた場合と比較して、良好でしかも安定した特性を有する半導体装置が得られるとともに、オフ電流が低く、高い増幅率(オフ電流に対するオン電流の比)を有する電界効果トランジスタが得られる。
【0015】
分子構造が平面構造である縮合多環芳香族化合物からなる薄膜においては、化合物の分子面同士が平行に配向した状態で薄膜が形成され、分子面に垂直な方向に高いキャリア移動度と低抵抗が発現する。そのため、化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている構造の薄膜は、キャリア輸送方向が基板に平行方向である「横型」半導体装置の半導体層として好ましい。化合物の分子面が基板面と平行に配向されている構造の薄膜は、キャリア輸送方向が基板と垂直な方向である「縦型」半導体装置の半導体層として好ましい。
【0016】
本発明においては、薄膜の配向状態として前記▲1▼〜▲3▼の形態をとることができるため、半導体装置が「横型」であるか「縦型」であるかに合わせて、好適な形態の半導体層を得ることができる。本発明で使用する化合物によれば、薄膜の形成条件に応じて、前記▲1▼〜▲3▼のいずれかの形態の薄膜が得られる。例えば、真空蒸着法により成膜速度を極めて遅く(例えば、基板温度−50℃〜80℃で、0.01〜10nm/分)して成膜した場合に、▲2▼の形態、すなわち、化合物の分子面が基板面と平行に配向されている薄膜を得ることができる。したがって、本発明によれば、前記特定の化合物を使用することで、キャリア移動度の高い縦型半導体装置を容易に得ることができる。
【0017】
本発明はまた、ピレン、ペロピレン、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、およびこれらの誘導体から選択された少なくとも1つの化合物からなる薄膜を半導体層として有し、少なくとも前記薄膜からなるチャネル部にドーパントを含有しない電界効果トランジスタを提供する。
【0018】
この電界効果トランジスタによれば、前記半導体層にドーパントが含有されている電界効果トランジスタと比較して、オフ電流が低くなって休止状態での消費電力が低くなる。ただし、電極と半導体層との界面には、界面の電気的な接合状態を良好にするためにドーパントが含有されていることが好ましい。したがって、前記界面にドーパントを含有させる際には、チャネル部にドーパントが拡散しないようにする必要がある。これにより、消費電力が低く、増幅率が高い電界効果トランジスタが得られる。
【0019】
なお、本発明の半導体装置で半導体層を構成する化合物は、アセン系の縮合多環芳香族化合物と比較して、ドーピングされ難い性質がある。
本発明の半導体装置において、前記特定の化合物からなる薄膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、レーザー蒸着法等のドライ成膜方法と、基板上に溶液や分散液を塗布した後に、溶媒や分散媒を除去することで薄膜を形成するウエット成膜方法が挙げられる。
【0020】
本発明の半導体装置において、薄膜を形成する基板材料としては、種々の材料が利用可能であり、例えばガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等半導体基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリスチレン等の樹脂基板、紙、不織布等を用いることができる。
【0021】
本発明の半導体装置の例としては、ダイオード、薄膜トランジスタ、メモリ、フォトダイオード、発光ダイオード、発光トランジスタ、ガスセンサー、バイオセンサー、血液センサー、免疫センサー、人工網膜、味覚センサー等が挙げられる。
本発明の半導体装置は、半導体層として特定の化合物を使用することに特徴があり、本発明の半導体装置の製造方法としては、前記半導体層の形成方法以外の点では全て従来より公知の方法が採用できる。前記半導体層のパターニング方法としても、従来より公知のフォトリソグラフィ工程およびエッチング工程を採用することができる。なお、本発明の半導体装置の製造方法において、溶液を用いた工程を行う場合には、前記半導体層をなす化合物に対して可溶性である溶媒をしないか、使用する場合には、バリア層等を設けて接触しないようにすることが好ましい。
【0022】
本発明の半導体装置の一例である薄膜トランジスタは、ディスプレイを構成する画素のスイッチング用トランジスタ、信号ドライバー回路素子、メモリ回路素子、信号処理回路素子等として好適に使用できる。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ、分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、粒子回転型表示素子、エレクトロクロミックディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、具体的な実施例を提示することにより説明する。
[第1実施例]
以下の方法で、電界効果トランジスタを形成した。
【0024】
先ず、図1(a)に示すように、ヘビードーピングされているシリコン基板1の両面に、熱酸化法により、厚さ200nmで酸化シリコン(SiO2 )膜2を形成した。次に、一方の酸化シリコン膜2上に、リフトオフ法により一対のソース・ドレイン電極3を形成した。この状態を図1(b)に示す。
リフトオフ法による電極形成の際に、レジストとしては、東京応化製の「OFPR−100」を使用した。ソース・ドレイン電極3用の薄膜としては、チタン薄膜10nmと金薄膜40nmを電子線蒸着法でこの順に形成した。また、レジストパターンの剥離後に、酸素プラズマを2分間照射する「デスカム処理」を行うことにより、レジスト残留物を除去した。
【0025】
次に、Dr.Ehrenstorfer社製のオバレンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力1×10−7Torr(バックプレッシャー1×10−8Torr)、成膜速度10nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりオバレン薄膜4を厚さ110nmで形成した。図1(c)はこの状態を示す。
オバレンは、下記の(1)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
【0026】
【化1】
【0027】
ここで、得られたオバレン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.1nmの(00l)面(l=1,2,3)を示すピークが観測された。この面間距離は、オバレン分子面の長軸の長さに相当するため、分子面が基板面と垂直に配向されている構造のオバレン薄膜が得られたことが分かった。
このようにして、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを作製した。この電界効果トランジスタにおいて、オバレン薄膜4のソース・ドレイン電極3間の部分がチャネル41となる。
【0028】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.5cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×106 であった。
【0029】
また、このトランジスタを、大気中の、蛍光灯からの光が照射されている、照度約1000lux 、紫外線(波長365nm)強度0.05mW/cm2 の場所に、1ヶ月放置し、その後に再度、前記と同じ方法でトランジスタ特性を調べたところ、キャリア移動度は0.5cm2 /V・sであり、性能低下は認められなかった。
[第2実施例]
オバレン薄膜4に代えてヘキサベンゾコロネン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0030】
ヘキサベンゾコロネン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。Dr.Ehrenstorfer社製のヘキサベンゾコロネンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力5×10−7Torr(バックプレッシャー1×10−8Torr)、成膜速度50nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりヘキサベンゾコロネン薄膜4を厚さ110nmで形成した。
ヘキサベンゾコロネンは、下記の(2)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
【0031】
【化2】
【0032】
ここで、得られたヘキサベンゾコロネン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.0nmの(00l)面(l=1,2,3)を示すピークが観測された。この面間距離は、ヘキサベンゾコロネン分子面の長軸の長さに相当するため、分子面が基板面と垂直に配向されている構造のヘキサベンゾコロネン薄膜が得られたことが分かった。
【0033】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.1cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×105 であった。
【0034】
また、このトランジスタを、実施例1と同じ場所に、1ヶ月放置し、その後に再度、前記と同じ方法でトランジスタ特性を調べたところ、キャリア移動度は0.11cm2 /V・sであり、性能低下は認められなかった。
したがって、この第2実施例の方法でヘキサベンゾコロネン薄膜を形成した場合には、良好な特性の横型の電界効果トランジスタが得られる。
[第3実施例]
オバレン薄膜4に代えてヘキサベンゾコロネン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0035】
ヘキサベンゾコロネン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。Dr.Ehrenstorfer社製のヘキサベンゾコロネンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力1×10−8Torr(バックプレッシャー5×10−9Torr)、成膜速度1nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりヘキサベンゾコロネン薄膜4を厚さ100nmで形成した。
【0036】
ここで、得られたヘキサベンゾコロネン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離0.37nmの回折面を示すピークが観測された。この面間距離はヘキサベンゾコロネン単結晶の分子間距離に対応するため、分子面が基板面と平行に配向されている構造のヘキサベンゾコロネン薄膜が得られたことが分かった。
【0037】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.002cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×104 であった。
【0038】
次に、図1(c)およびその平面図に相当する図2に想像線(2点鎖線)で示すように、一方のソース・ドレイン電極3の上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極3のうちの一方の電極3Aと、ヘキサベンゾコロネン薄膜4の上に形成された電極5と、ヘキサベンゾコロネン薄膜4の両電極3A,5の間の部分42と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
【0039】
この両電極3A,5の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−7S/cmであった。また、2つの電極3の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−9S/cmであった。これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は0.2cm2 /V・sと推定される。
【0040】
したがって、この第3実施例の方法でヘキサベンゾコロネン薄膜を形成した場合には、良好な特性の縦型の電界効果トランジスタが得られる。
[第4実施例]
オバレン薄膜4に代えてヘキサベンゾコロネン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0041】
ヘキサベンゾコロネン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。Dr.Ehrenstorfer社製のヘキサベンゾコロネンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力8×10−8Torr(バックプレッシャー6×10−9Torr)、成膜速度10nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりヘキサベンゾコロネン薄膜4を厚さ110nmで形成した。
【0042】
ここで、得られたヘキサベンゾコロネン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離0.37nmの回折面を示すやや幅広のピークと、1.0nmの回折面を示すピークが観測された。また、この薄膜の組織を偏光顕微鏡で観察したところ、結晶配向の違いによる海島構造が形成されていた。これにより、分子面が基板面と平行に配向されている部分と、分子面が基板面と垂直に配向されている部分と、を有する構造のヘキサベンゾコロネン薄膜が得られたことが分かった。
【0043】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.04cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×104 であった。
【0044】
次に、図1(c)およびその平面図に相当する図2に想像線(2点鎖線)で示すように、一方のソース・ドレイン電極3の上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極3のうちの一方の電極3Aと、ヘキサベンゾコロネン薄膜4の上に形成された電極5と、ヘキサベンゾコロネン薄膜4の両電極3A,5の間の部分42と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
【0045】
この両電極3A,5の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−8S/cmであった。また、2つの電極3の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−8S/cmであった。これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は0.04cm2 /V・sと推定される。
【0046】
したがって、この第4実施例の方法でヘキサベンゾコロネン薄膜を形成した場合には、縦型の場合でも横型の場合でも同等な特性の電界効果トランジスタが得られる。
[第5実施例]
オバレン薄膜4に代えてサーカムアントラセン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0047】
サーカムアントラセン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。ピッチから抽出した針状結晶のサーカムアントラセンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力5×10−9Torr(バックプレッシャー5×10−9Torr)、成膜速度30nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりサーカムアントラセン薄膜4を厚さ90nmで形成した。
サーカムアントラセンは、下記の(3)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
【0048】
【化3】
【0049】
ここで、得られたサーカムアントラセン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.4nmの(00l)面(l=1,2,3)を示すピークが観測された。この面間距離は、サーカムアントラセン分子面の長軸の長さに相当するため、分子面が基板面と垂直に配向されている構造のサーカムアントラセン薄膜が得られたことが分かった。
【0050】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.18cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×105 であった。
【0051】
また、このトランジスタを、実施例1と同じ場所に、1ヶ月放置し、その後に再度、前記と同じ方法でトランジスタ特性を調べたところ、キャリア移動度は0.18cm2 /V・sであり、性能低下は認められなかった。
したがって、この第5実施例の方法でサーカムアントラセン薄膜を形成した場合には、良好な特性の横型の電界効果トランジスタが得られる。
[比較例1]
オバレン薄膜4に代えてペンタセン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0052】
ペンタセン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。アルドリッチ社製のペンタセンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力2×10−8Torr(バックプレッシャー5×10−9Torr)、成膜速度10nm/min、基板温度30℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1のソース・ドレイン電極3が形成されている面に、真空蒸着法によりペンタセン薄膜4を厚さ100nmで形成した。
【0053】
ペンタセンは、下記の(4)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
【0054】
【化4】
【0055】
ここで、得られたペンタセン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.5nmの(00l)面(l=1,2,3)を示すピークが観測された。この面間距離は、ペンタセン分子面の長軸の長さに相当するため、分子面が基板面と垂直に配向されている構造のペンタセン薄膜が得られたことが分かった。
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を負側とした場合に、ドレイン電流の増幅が認められ(チャネル41がpチャネルとして作用し)、トランジスタ作動が確認できた。
【0056】
また、ドレイン飽和電流から求めたキャリア移動度は0.2cm2 /V・sであり、電流増幅率(ゲート電圧0Vと−50Vでの「on電流/off電流」)は1×103 であった。
また、このトランジスタを、実施例1と同じ場所に、1ヶ月放置し、その後に再度、前記と同じ方法でトランジスタ特性を調べたところ、キャリア移動度は0.13cm2 /V・sであり、性能低下が認められた。
【0057】
次に、図1(c)およびその平面図に相当する図2に想像線(2点鎖線)で示すように、一方のソース・ドレイン電極3の上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極3のうちの一方の電極3Aと、ペンタセン薄膜4の上に形成された電極5と、ペンタセン薄膜4の両電極3A,5の間の部分42と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
【0058】
この両電極3A,5の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−9S/cmであった。また、2つの電極3の間の抵抗測定により求めた電導度は1×10−6S/cmであった。これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は2×10−4cm2 /V・sと推定される。
[比較例2]
ペンタセン薄膜4にドーピングを施した以外は前記第1比較例と同じ方法で、図1(c)に示す構造の電界効果トランジスタを形成した。
【0059】
ペンタセン薄膜4に対するドーピングは、ペンタセン薄膜4の形成後のシリコン基板1をガラス容器内に入れ、この容器内にヨウ素を入れて蓋をし、10分間保持することにより行った。これにより、ペンタセン薄膜4は茶色に変色したため、ドーピングが行われたことが確認できた。
ここで、得られたヨウ素ドーピング後のペンタセン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.8nmの(00l)面(l=1〜8)を示すピークが観測された。この結果からもヨウ素がドーピングされたことが確認できた。
【0060】
得られた電界効果トランジスタの電流−電圧特性を、シリコン基板1をゲート電極として測定した結果、ゲート電圧を印加してもドレイン電流−電圧曲線の変化は認められず、トランジスタとして作動しないことが分かった。また、2つの電極3の間の抵抗測定により求めた電導度は10S/cmであった。
以上のように、比較例1の方法で得られた横型の電界効果トランジスタは、第1〜第5実施例で得られた横型の電界効果トランジスタよりも電流増幅比が小さいとともに、同一条件での蛍光灯耐性が低いことが分かる。また、比較例1の方法では、良好な特性の縦型の電界効果トランジスタが得られない。
【0061】
したがって、第1〜第5実施形態の電界効果トランジスタは、比較例1の電界効果トランジスタよりも、良好でしかも安定した特性を有し、高い増幅率を有する電界効果トランジスタとなっている。また、第3実施例の方法により、キャリア移動度の高い縦型半導体装置を容易に得ることができる。
なお、比較例1と比較例2との比較から、ペンタセン薄膜にドーパント(ヨウ素)を含有することにより、電界効果トランジスタとしての特性は低下するが、電極間の導電度は高くなることが分かる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、有機化合物からなる半導体層を備えた半導体装置として、良好でしかも安定した特性を有する半導体装置が得られる。また、高い増幅率を有する電界効果トランジスタが得られる。さらに、キャリア移動度の高い縦型半導体装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態において、電界効果トランジスタの形成方法を説明するための断面図である。
【図2】実施形態において、縦型の電界効果トランジスタとしての特性を調べる方法を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 酸化シリコン膜
3 ソース・ドレイン電極
4 半導体層
41 チャネル
42 チャネル
5 電極
Claims (9)
- 互いにパラ位となる配置の二個の水素基を有するベンゼン環が存在しない縮合多環芳香族化合物、またはその誘導体からなる薄膜を半導体層として有する半導体装置。
- 前記化合物の分子は平面構造を有し、前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている請求項1記載の半導体装置。
- 前記化合物の分子は平面構造を有し、前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている請求項1記載の半導体装置。
- 前記化合物の分子は平面構造を有し、前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている部分と、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている部分を有する請求項1記載の半導体装置。
- ピレン、ペロピレン、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、およびこれらの誘導体から選択された少なくとも1つの化合物からなる薄膜を半導体層として有する半導体装置。
- 前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている請求項5記載の半導体装置。
- 前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている請求項5記載の半導体装置。
- 前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている部分と、前記化合物の分子面が基板面と平行に配向されている部分を有する請求項5記載の半導体装置。
- ピレン、ペロピレン、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、およびこれらの誘導体から選択された少なくとも1つの化合物からなる薄膜を半導体層として有し、少なくとも前記薄膜からなるチャネル部にドーパントを含有しない電界効果トランジスタ。
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