JP2005109028A - 有機電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

有機電界効果トランジスタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間の接触抵抗が充分に低減された有機FET及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 有機FET1はゲート絶縁膜4の一側に設けられたゲート電極2、ゲート絶縁膜4の他側に設けられた有機半導体層6、ゲート絶縁膜4の他側であって有機半導体層6の上に設けられたソース電極10及びドレイン電極12、及び、有機半導体層6とソース電極10及びドレイン電極12との間にそれぞれ設けられたバッファ層8から構成されるものである。バッファ層8は、永久双極子モーメントを有する化合物から主として構成されるものである。
【選択図】 図1


Description

本発明は、有機電界効果トランジスタ(有機FET;field-effect transistor)及びその製造方法に関する。
トランジスタやダイオード等の半導体素子に用いる半導体材料として、有機半導体が注目されている。有機半導体を利用した有機半導体素子は、半導体層が印刷法、スプレー法、インクジェット法等の簡便なプロセスで形成され得るので、無機半導体を用いた素子に比して格段に安価に製造することができる。また、大面積で且つ軽量、薄型の集積回路を平易に作製できる可能性がある。
近年、有機半導体のキャリア移動度が向上し、アモルファスシリコンに匹敵する程度の移動度を発現し得るものが見出されている。このような有機半導体の材料としては、ペンタセン、ポリアルキルチオフェン等が知られている。
これらの有機半導体を用いた有機半導体素子のなかでも、有機FETは、興味深い研究対象の1つであり、軽量且つ薄型の液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ICカード等への応用が期待されている。
これらの有機FETにおいては、ソース電極、ドレイン電極等の電極は、金属等の無機材料から構成されることが一般的である。しかし、これらの電極と有機材料からなる有機半導体層とは親和性が低く、これに起因して電極と有機半導体層との間の接触抵抗が大きくなる傾向にあった。そのため、有機FETは、印加するゲート電圧の損失を生じ易く、無機半導体を用いたFETと同等の電流値を得るためには過剰なゲート電圧が必要とされる場合が多かった。このように、これまでの有機FETは、有機半導体が本来有している高い移動度にもかかわらず、実用的な電圧の範囲で使用することが困難であった。
金属等の無機材料からなる電極と有機半導体との接触抵抗を低減する試みとしては、例えば、以下に示すような方法が検討されている。すなわち、まず、下記特許文献1には、有機FETにおいて、有機半導体と対の性質を有するドーパントを半導体層におけるソース電極及びドレイン電極に接する領域にドープさせる方法が記載されている。こうして電極と有機半導体とを接合させた有機FETにおいては、ドーパントをドープさせた領域に電荷移動錯体が形成されており、この電荷移動錯体によってキャリア密度が増加して、これにより電極と有機半導体層との接触抵抗が低減されている。
また、下記非特許文献1には、有機半導体素子において、双極子の大きさが異なる複数の官能基を有しているアルカンチオールを電極上にグラフトさせ、このアルカンチオールからなる単分子膜上に有機半導体層を形成させる方法が記載されている。こうして電極と有機半導体とを接合させた有機半導体素子においては、電極表面の単分子膜により表面の仕事関数がシフトして、電極と有機半導体層との接触による電位障壁が低くなり、これにより両者の接触抵抗が低減されている。
特開2002−204012号公報 I. H. Campbell et al, "Applied Physics Letters", vol 71, pp3528(1997).
しかし、上記従来技術に記載されているような方法によっても、電極と有機半導体間の接触抵抗が不都合な程に大きくなってしまう傾向にあった。このため、実用的な有機FETを得るためには、両者の接触に関して更なる改良が必要であった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間の接触抵抗が充分に低減された有機FET及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者が、上記従来技術による接触抵抗を低減する方法を適用した有機半導体素子について更に検討を行ったところ、電極と有機半導体との間の接触が好ましくない状態となってしまうのは、以下に示すような原因によることが判明した。すなわち、まず、上記特許文献1に記載の有機FETは、有機半導体層におけるソース及びドレイン電極付近のキャリア密度を高めることによって、キャリアの移動による電極−有機半導体層間の電気的な相互作用を起こり易くしている。しかし、かかる手法によっても、ソース及びドレイン電極と有機半導体層との親和性は低いままであったため、充分に接触抵抗を低減することができなかった。
また、ソース電極及びドレイン電極が有機半導体層上に形成されている、いわゆるトップコンタクト型の有機FETにおいては、これらの電極は蒸着等により形成されることが一般的である。しかし、上記特許文献1に記載の有機FETのように、電極と有機半導体とを直接接触させた場合、有機半導体層が蒸着時の高温によって熱ダメージを受けることが多く、これにより電極との接合部付近において有機半導体層が劣化してしまう場合があった。このような有機半導体層の劣化も、電極と有機半導体層との接触抵抗を増大させる一因となっていた。
さらに、上記非特許文献1に記載の方法においては、電極表面に予め単分子膜を形成させた後に、この電極上に有機半導体層を形成させていたため、単分子膜を構成しているアルカンチオールは、電極に対して常に一定の方向に配向する傾向にあった。このため、製造された有機FETにおいては、単分子膜がキャリアの流れる方向とは逆の方向に分極してしまっている場合があった。こうなると、電極及び有機半導体層間のキャリアの移動が、単分子膜の有する逆の分極状態によって抑制され、これにより両者の接触抵抗が大きくなる傾向にある。
本発明者は、このような知見に基づいてさらに研究を進めた結果、任意の分極状態を生じ得るバッファ層を、ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間に導入することにより、両者の接触抵抗を低減できるとともに、キャリアの移動が生じやすくなることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の有機FETは、ソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極と、有機半導体層とソース電極及びドレイン電極のうち少なくとも一方の電極との間に形成されており、永久双極子モーメントを有する化合物を含むバッファ層とを備えることを特徴とする。
このような構成を有する有機FETにおける、永久双極子モーメントを有する化合物を含むバッファ層は、容易にその分極状態を変化させることができる。そして、バッファ層を所定の方向に分極させることで、ソース又はドレイン電極と有機半導体層との間の接触抵抗を更に低減することができるようになる。具体的には、ソース電極、チャネル及びドレイン電極からなる経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有するように分極させることができる。有機FETにおいて、ソース又はドレイン電極と有機半導体層との間にこのような分極状態のバッファ層が形成されていると、これらの間でキャリアの移動が極めて生じやすくなり、その結果、ソース又はドレイン電極と有機半導体層との間の抵抗が大幅に小さくなる。
バッファ層をこのように分極させることで、キャリアの移動が生じやすくなる要因については未だ明らかでないものの、本発明者は次のように考察している。上記構成を有する有機FETの動作においては、例えば有機半導体層がp型半導体である場合には、ソース電極側が正、ドレイン電極側が負となるように電圧を印加しつつゲート電極に負の電圧を印加することによって、この場合のキャリアとなる正孔が、ソース電極、チャネル及びドレイン電極の経路を移動する。また、有機半導体層がn型半導体である場合には、ソース電極側が負、ドレイン電極側が正となるように電圧を印加しつつゲート電極に正の電圧を印加することにより、この場合のキャリアとなる電子が、ソース電極、チャネル及びドレイン電極の経路を移動する。
このような経路でキャリアの移動が生じるとき、上述した分極状態とされたバッファ層は、キャリアが注入される側にこのキャリアと異なる極性の電荷を有することになる。この結果、例えば、ソース電極−有機半導体層間に設けられたバッファ層は、ソース電極から強くキャリアを引き抜く作用を有し、また、ドレイン電極−有機半導体層間に設けられたバッファ層は、有機半導体層から強くキャリアを引き抜く作用を有するようになる。そして、バッファ層がこのような作用を有しているため、ソース電極からチャネルへのキャリアの移動、又は、有機半導体層からドレイン電極へのキャリアの移動が極めて容易に生じるようになる。このように、ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間にバッファ層を形成させることで、両者の電気的相互作用が増大し、これによりキャリアのトンネル注入が生じやすくなって、ソース又はドレイン電極と有機半導体層との間のキャリアの移動が容易となるものと考えられる。但し、作用はこれらに限定されない。
また、前述したトップコンタクト型の有機FETを製造する場合、本発明の有機FETにおいては、ソース又はドレイン電極はバッファ層上に形成されることになる。このため、本発明の有機FETは、ソース又はドレイン電極を有機半導体層上に直接形成させていた従来の有機FETに比して、電極を蒸着させる際に受ける有機半導体層の熱ダメージが低減されており、これによる有機半導体層の劣化が少ないものとなる。
さらに、本発明者らが検討したところ、上記特許文献1に記載の有機FETは、長時間大気に晒されたり使用回数が増加したりすると、有機半導体層が経時的な劣化を生じてしまう可能性があることが判明した。これは、この有機FETにおいては、ソース及びドレイン電極付近の有機半導体層にのみドープさせたドーパントが、徐々に有機半導体層の他の領域への拡散やマイグレーションを生じてしまうためである。こうなると、オフ時においても不都合に大きな電流が流れるようになり、いずれトランジスタとしての使用が困難となる。
これに対して、上記本発明の有機FETによれば、実質的に単一の有機半導体から構成される有機半導体層であってもソース又はドレイン電極との間の接触状態を改善することが可能である。従って、上記従来の有機FETのように有機半導体層中にドーパント等を導入する必要がなく、このため、ドーパントの拡散等に起因した有機半導体層の経時劣化は生じ得ない。
バッファ層を主として構成している永久双極子モーメントを有する化合物としては、共鳴効果により電子吸引性を示す官能基若しくは共鳴効果により電子供与性を示す官能基がπ共役構造に結合してなり、非対称の電荷分布を有しているπ共役分子、又は、誘起効果により電子吸引性を示す官能基若しくは誘起効果により電子供与性を示す官能基が直鎖状の炭化水素構造に結合してなる構造を繰り返し単位として有しており、非対称の電荷分布を有している重合体が好ましい。これらの化合物は、永久双極子モーメントを有する有機化合物であり、有機材料である有機半導体層との親和性に極めて優れるものである。このため、ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層とを直接接触させる場合に比して、両者の親和性の低さに起因する接触抵抗の増大を少なくすることができる。
より具体的には、共鳴効果により電子吸引性を示す官能基は、アルデヒド基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基のうち少なくとも1つの基であると好ましく、また、共鳴効果により電子供与性を示す官能基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基及びアルキルアミノ基のうち少なくとも1つの基であると好ましい。
また、これらの官能基が結合するπ共役構造としては、ベンゼン環構造、より好ましくは一つ又は複数のベンゼン環を有するπ共役構造が挙げられる。上述の官能基がこのようなπ共役構造に結合してなり、非対称の電荷分布を有しているπ共役分子は、より大きな双極子モーメントを有するようになり、かかるπ共役分子から構成されるバッファ層は、更に容易に分極状態を形成し得る。このようなπ共役分子としては、パラニトロアニリンが特に好ましい。
また、誘起効果により電子吸引性を示す官能基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルデヒド基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基のうち少なくとも1つの基であると好ましい。これらの官能基が直鎖状の炭化水素構造に結合してなる繰り返し単位を有する重合体も、上記π共役分子と同様に、大きな双極子モーメントを有するようになる。このような重合体としては、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。
そして、バッファ層を構成しているこれらの永久双極子モーメントを有する化合物が、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有するように配向することによって、バッファ層に上述したような分極状態が形成される。
また、本発明による有機FETの別の形態は、ソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極と、ソース電極及びドレイン電極のうち少なくとも一方の電極と有機半導体層との間に形成され、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有しているバッファ層とを備えることを特徴とする。このような構成を有する有機FETにおいて、バッファ層は永久双極子モーメントを有する化合物を含むものであると好ましい。
この有機FETにおいては、バッファ層が上述のような分極状態となっているため、キャリアを強く引きつける作用を有している。このため、ソース又はドレイン電極と有機半導体層との間でキャリアの移動が極めて生じやすくなっており、これにより電極−有機半導体層間の抵抗が大幅に低減される。
また、本発明による有機FETの製造方法は、ソース電極及びドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極とを備える上記本発明の有機FETを平易に製造する方法であって、ソース電極及びドレイン電極のうち少なくとも一方の電極と有機半導体層との間に、永久双極子モーメントを有する化合物から主として構成されるバッファ層を形成する工程を有することを特徴とする。
このようにして製造された有機FETに、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有するようにバッファ層を分極させる工程を更に実施することにより、この有機FETにおけるバッファ層に上述したような分極状態を生じさせることができる。
より具体的には、本発明による有機FETの製造方法は、ゲート電極及び絶縁層を含む積層体を形成する工程、積層体における絶縁層が形成された側に有機半導体層を形成する工程、積層体における有機半導体層が形成された側にバッファ層を形成する工程、積層体におけるバッファ層が形成された側にソース電極及びドレイン電極を当該各電極のうち少なくとも一方の電極がバッファ層上に位置するように形成する工程、及び、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有するようにバッファ層を分極させる工程の各工程を有することを特徴とする。このような製造方法によって、有機半導体層上にソース電極及びドレイン電極が形成された、いわゆるトップコンタクト型の有機FETが製造される。
また、本発明による有機FETの製造方法は、有機半導体層の下部にソース及びゲート電極を備えるボトムコンタクト型の有機FETを平易に製造するための方法も提供する。かかる製造方法は、すなわち、ゲート電極及び絶縁層を含む積層体を形成する工程、積層体における絶縁層が形成された側にソース電極及びドレイン電極を形成する工程、ソース電極及びドレイン電極のうち少なくとも一方の電極上にバッファ層を形成する工程、有機半導体層をソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方との間にバッファ層を挟むように形成する工程、及び、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有するようにバッファ層を分極させる工程の各工程を有することを特徴とする。
これらの有機FETの製造方法においては、バッファ層は、ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方と有機半導体層との間に形成される。従って、バッファ層を分極させる工程は、バッファ層がソース電極と有機半導体層との間及びドレイン電極と有機半導体層との間の両方に設けられる時は、各バッファ層に対して実施し、バッファ層がいずれか一方にのみ形成される時は、当該バッファ層に対してのみ実施することになる。
本発明によれば、ソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間の接触抵抗が低減された有機FET及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、図面の位置関係に基づくものとする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機FETの要部を模式的に示す断面図である。有機FET1はゲート絶縁膜4(絶縁層)の一側(図中下側)に設けられたゲート電極2、ゲート絶縁膜4の他側(図中上側)に設けられた有機半導体層6、ゲート絶縁膜4の他側(図中上側)であって、有機半導体層6の上に設けられたソース電極10及びドレイン電極12、及び有機半導体層6とソース電極10及びドレイン電極12との間にそれぞれ設けられたバッファ層8を有しており、いわゆるトップコンタクト型の構成を有する有機FETである。
このような構成を有する有機FET1におけるゲート電極2は、チャネルとして機能する後述の有機半導体層6を通るドレイン電流量を制御する機能を有している。このゲート電極2は、例えば、ポリシリコン、ドープトSi、金属、導電性ポリマー等の導電性部材からなり、基板としての役割も兼ねるものである。なお、基板としてガラス材、セラミックス材、プラスチック材等の絶縁性基板をゲート電極2とは別に設けることもでき、その場合、これらの基板上に上述した材料等からなるゲート電極2を形成させる。
ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁膜4は、適宜の誘電性を発現し得る材料から構成される。具体的には、例えば、SiO、Al、Si、TiO等の無機誘電体や、ポリイミド、マイラー、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート等の有機高分子等が挙げられる。また、ゲート電極2が酸化されて誘電性を示すような材料からなる場合、ゲート絶縁膜4は、このゲート電極2の表面に酸化を施して形成された酸化膜とすることもできる。このようなゲート電極2及びゲート絶縁膜4としては、例えばSi及びSiOが挙げられる。
また、ゲート絶縁膜4上に形成された有機半導体層6は、後述するソース電極10及びドレイン電極12との間の電流路となる、いわゆるチャネルとしての機能を有するものである。かかる有機半導体層6は、このチャネル構造が実現されるような半導体特性を有する有機物であれば、p型、n型の区別なく適用でき、例えば、p型半導体としてはペンタセン、テトラセンといった直列配置された4つ又は5つ以上のオルト縮合ベンゼン環からなる多環体(アセン)、ポリアルキルチオフェン、チオフェンオリゴマー等が挙げられ、n型半導体としてはC60、フッ素化フタロシアニン類等が挙げられる。
バッファ層8は、有機半導体層6とソース電極10及びドレイン電極12との間に、この両者の接触が生じないように形成されている。有機FET1においては、このバッファ層8は分極した状態で形成されている。
図2(a)及び図2(b)は、有機半導体層6にp型半導体を用いた場合のバッファ層8周辺の領域R、Rの模式拡大図である。図示されるように、一対のバッファ層8は、それぞれソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアである正孔と異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にこのキャリアと同じ極性の電荷を有している。より具体的には、有機半導体層6とソース電極10との間に形成されたバッファ層8(図2(a)、R)は、ソース電極10に近い側に負の電荷を有し、且つ、有機半導体層6に近い側に正の電荷を有している。また、有機半導体層6とドレイン電極12との間に形成されたバッファ層8(図2(b)、R)は、ドレイン電極12に近い側に正の電荷を有し、且つ、有機半導体層6に近い側に負の電荷を有している。なお、有機FET1において、有機半導体層6にn型半導体を用い、チャネルを通るキャリアが電子となる場合には、バッファ層8は、図2(a),(b)で示される分極状態と逆の方向に分極した状態となる。
ここで、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路とは、有機FET1を動作させる際に電流が流れる経路を意味し、このような経路は、例えば、図1中、点線Lによって示されるものである。
このバッファ層8は、永久双極子モーメント、すなわち極性を有している化合物(以下、「極性化合物」と略す。)から主として構成される。ソース電極10及びドレイン電極12と有機半導体層6との接触状態をより良好にするためには、極性化合物の有している双極子モーメントは、2D以上であると好ましく、3〜20Dであるとより好ましく、3〜12Dであると更に好ましい。また、永久双極子モーメントを有する化合物としては、安定に成膜でき、且つ膜形成後の安定性にも優れるものが好ましい。
極性化合物としては、有機系の極性化合物と、無機系の極性化合物とを用いることができる。有機系の極性化合物としては、具体的には、共鳴効果により電子吸引性を示す官能基、若しくは共鳴効果により電子供与性を示す官能基がπ共役構造に結合してなるπ共役分子や、誘起効果により電子吸引性を示す官能基、若しくは誘起効果により電子供与性を示す官能基が直鎖状の炭化水素に結合した構造を単量体単位として有する重合体が挙げられる。これらの化合物においては、立体的に対称性を有しないように上述の官能基が配置されている。そして、これにより極性化合物に非対称の電荷分布が形成され、その結果、極性化合物は永久双極子モーメントを有するようになる。
共鳴効果により電子吸引性を示す官能基とは、例えばベンゼン等のπ共役構造に結合し、共鳴によってこのπ共役構造の電子密度を減少させるような効果を有する官能基をいう。具体的には、例えば、アルデヒド基(−CHO)、アルキルカルボニル基(−COR;Rはアルキル基を示す。以下同様。)、カルボキシル基(−COOH)、アルコキシカルボニル基(−COOR)、シアノ基(−CN)、ニトロ基(−NO)等が挙げられる。また、共鳴効果により電子供与性を示す官能基とは、上述の例においてπ共役構造の電子密度を増加させる効果を有する官能基をいい、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I等)、ヒドロキシル基(−OH)、アルコキシ基(−OR)、アミノ基(−NH)、アルキルアミノ基(−NR)、アルキル基(−R)等が挙げられる。
これらの共鳴効果により電子吸引性又は電子供与姓を示す官能基が結合するπ共役構造としては、下記一般式(1)で表される一つのベンゼン環を有するπ共役構造や、下記一般式(2a)又は(2b)で表される複数のベンゼン環を有するπ共役構造が例示できる。
Figure 2005109028


Figure 2005109028

上記式中、Xは共鳴効果により電子吸引性又は電子供与性を示す上述した官能基であり、nは1〜6、mは0〜3の整数を示す。なお、上記式(1)、(2a)及び(2b)で表される化合物において、Xで表される官能基を複数有している場合、複数のXはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、分子が対称性を有しないような組み合わせとなるように選択される。
このような化合物としては、具体的には、パラニトロアニリン、エチル安息香酸、アミノベンゾニトリル、アミノベンゾフェノン、5−アセチル−2−メトキシベンズアルデヒド、アミノ安息香酸、シアノフェノール、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、4’−ニトロ−4−ビフェニルアミン、4’−ヒドロキシ−4−ビフェニルカルボン酸、4’−ヒドロキシ−4−ビフェニルカルボニトリル、4’−エチル−4−ビフェニルカルボン酸、6−アミノ−2−ナフタレンカルボン酸、6−フルオロ−2−ナフトアルデヒド、6−メトキシ−2−ナフトニトリルが例示できる。なかでも、パラニトロアニリンは、バッファ層に用いた場合に所定の方向に配向しやすい性質を有していることから好ましい。
また、誘起効果により電子吸引性を示す官能基とは、当該官能基が結合している構造の電子密度を、σ結合を介して減少させる効果を有する官能基をいう。このような官能基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルデヒド基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
これらの官能基が結合する直鎖状の炭化水素構造としては、炭素数1〜3の炭化水素構造が好ましく、エチレンに基づくモノマー単位がより好ましい。このような構造を有する繰り返し単位としては、例えば、下記式(3)で表される構造が好適である。
Figure 2005109028

式中、Yは、水素原子又は上述した誘起効果により電子吸引性又は電子供与性を示す官能基である。なお複数のYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、形成される重合体が対称性を有しないような組み合わせとなるように選択される。極性化合物となる重合体は、このような繰り返し単位を有してなるものであり、その重量平均分子量は、10万〜300万程度であると好ましい。
このような重合体としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリシアン化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステルが例示できる。これらの中でもポリフッ化ビニリデンが好ましい。
また、無機系の極性化合物としては、上述した範囲の双極子モーメントを有しており、また成膜性に優れるという特性を有している無機化合物を適宜選択して用いることができる。このような無機化合物としては、例えば、BaO(7.954D)、LiO(6.84D)等が好ましい。
さらに、このバッファ層8上に形成されているソース電極10及びドレイン電極12は、公知の導電性材料から構成されるものであり、この両電極10,12のうち少なくとも一方は、金属材料からなることが好ましい。金属材料としては、Au、Ag、Cu、Pt等、通常電極用の材料として用いられるものを特に制限なく適用できる。
次に、図3を参照しつつ、有機FET1を製造する手順の一例について説明する。図3は、有機FET1の製造方法を模式的に示す工程図である。まず、n型シリコン等からなり、基板を兼ねるゲート電極2を準備した後(図3(a))、このゲート電極2に適宜の熱処理を施し、30〜500nm程度の厚さの熱酸化膜(SiO膜)からなるゲート絶縁膜4を形成し、ゲート電極2及びゲート絶縁膜4からなる積層体5を形成する(図3(b))。なお、ゲート電極2が基板を兼ねるような材料から構成されるものでない場合は、別途基板を準備した後、この上に金属等からなる層を公知の方法で積層してゲート電極2を形成させ、さらにその上に絶縁性材料等を蒸着等してゲート絶縁膜4を形成させることもできる。
次に、上述したような有機半導体材料を、蒸着等により積層体5におけるゲート絶縁膜4上に積層して、10〜100nm程度の厚さの有機半導体層6を形成する(図3(c))。また、有機半導体材料として、例えば分子量300以下の低分子量モノマーを用いる場合等、蒸着によると均一な膜形成が困難となるときには、このモノマーを溶媒とともに有機高分子材料等からなるマトリクス材の中に分散させた溶液を用い、これをスピンコート法等によりゲート絶縁膜4上に塗布することにより有機半導体層6を形成させることもできる。このマトリクス材としては、例えば、ポリイミド、マイラー、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート等を用いることができる。
その後、有機半導体層6上に、好ましくは0.5〜10nmの厚さのバッファ層8を、後の工程でソース電極10及びドレイン電極12を形成させる位置に該当する有機半導体層6上の部位に形成する(図3(d))。かかるバッファ層8は、永久双極子モーメントを有する化合物から主として構成されるものである。バッファ層8の形成方法としては、蒸着、スパッタ等による方法や、極性化合物を含む材料を溶媒に溶解させ、この溶液を有機半導体層6上にスピンコート法等の公知の方法で塗布した後に、溶媒を乾燥させる方法等が例示できる。蒸着法による場合、バッファ層8を形成させる部位に開口部を有するようなシャドウマスクを介して蒸着を実施する等により、上述した所望の位置にバッファ層8を形成させることができる。
さらに、こうして形成されたバッファ層8上に、Au等の金属からなる電極材料を蒸着等することにより、それぞれ厚さ50〜200nm程度のソース電極10及びドレイン電極12を形成し、有機FET1を得る(図3(e))。この場合、チャネル長は0.1〜100μm程度とし、チャネル幅は0.1〜10mm程度とすることが好ましい。
本発明による有機FETの製造においては、上述した工程により有機FET1を製造した後、さらに、有機FET1におけるバッファ層8に所定の分極を生じさせる工程を実施することが好ましい。具体的には、例えば、有機半導体層6がp型半導体材料から構成され、キャリアが正孔となる場合には、有機半導体層6とソース電極10との間に形成されたバッファ層8に対しては、ソース電極10に近い側に負の電荷を、有機半導体層6に近い側に正の電荷をそれぞれ有するように分極させ、また、ドレイン電極12と有機半導体層6との間に形成されたバッファ層8に対しては、ドレイン電極に近い側に正の電荷を、有機半導体層6に近い側に負の電荷を有するように分極させる。
このような分極を生じさせるための具体的な方法としては、バッファ層8に電圧を印加する方法が挙げられる。例えば、上述のように有機半導体層6がp型半導体から構成される場合、ソース電極10と有機半導体層6間のバッファ層に対しては、バッファ層8におけるソース電極10に近い側が正、有機半導体層6に近い側が負となるように電圧を印加する。一方、ドレイン電極12と有機半導体層6との間のバッファ層8に対しては、バッファ層8におけるドレイン電極12に近い側が負、有機半導体層6に近い側が正となるように電圧を印加する。バッファ層8への電圧印加は、積層体に形成されたソース及びドレイン電極10,12及びゲート電極2に対して上述の条件を満たすように電圧を印加することにより実施できる。なお、有機FET1の有機半導体層6がn型半導体から構成されるものである場合には、分極工程において上記と逆方向に電圧を印加することになる。
これらの条件でバッファ層8に電圧が印加されると、バッファ層8を構成している極性化合物は双極子モーメントを有しているため、各電極に印加された電位に対応するように分子の向きを変え、上述した方向に電荷を有するように配向するようになり、こうしてバッファ層8に分極状態が形成される。
この際、分子の配向状態の変化を生じやすくする観点からは、有機FET1を加熱しながら電圧を印加することが好ましい。例えばバッファ層が重合体から主として構成されるものである場合、加熱は、この重合体のガラス転移温度以上の温度で実施することが望ましい。こうすることで、重合体の分子構造を比較的自由に変化させることができるようになり、電圧の印加による重合体の配向状態の変化が更に生じやすくなる。また、配向後に有機FET1をガラス転移温度以下に冷却すると、重合体の配向状態が固定されて好適な分極状態を維持することが容易となる。
有機FET1において、上述してきたようにバッファ層8が分極していると、ソース及びドレイン両電極10,12と有機半導体層6との間においてキャリアの移動が容易に生じるようになる。このため、両電極10,12と有機半導体層6との接触抵抗は、電極と有機半導体とを直接接合させていた従来の有機FETに比して極めて小さいものとなる。
また、バッファ層8は、永久双極子モーメントを有している有機化合物から構成されるものであるため、有機半導体層6との親和性が良好である。このようなバッファ層8をソース及びドレイン両電極10,12と有機半導体層6との間に介在させることにより、互いに親和性の低い両電極10,12と有機半導体層6とを直接接触させた場合に比べて、これらの間の抵抗を大幅に低減することができるという作用も有するようになる。
さらに、ソース電極10及びドレイン電極12はバッファ層8を介して有機半導体層6上に形成されていることから、両電極10,12を蒸着等により形成させる際の有機半導体層6への熱ダメージは極めて少なくなり、従来問題となっていた有機FETの製造時に生じる有機半導体層の劣化は殆どない。
以上、本発明の有機FETの第1実施形態について説明したが、このようなトップコンタクト型の有機FETは、必ずしも上述した構成を有するものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、バッファ層8は、必ずしもソース電極10及びドレイン電極12の両方と有機半導体層6との間に形成されている必要はなく、両電極10,12のうち少なくとも一方と有機半導体層6との間に形成されていれば、接触状態の改善効果は発揮され得る。なお、両電極10,12のうちのいずれか一方のみが金属材料から形成されている場合には、金属からなる電極の側にバッファ層8が形成されていることが望ましい。
また、バッファ層8は、少なくともソース電極10及びドレイン電極12と有機半導体層6とが接触しないように設けられていればよい。このため、例えば、上部に形成される電極10,12よりもバッファ層8のサイズが大きくてもよい。
次に、本発明の有機FETの第2実施形態について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る有機FETの要部を模式的に示す断面図である。有機FET11は、いわゆるボトムコンタクト型の構成を有する有機FETであり、ゲート絶縁膜4(絶縁層)の一側(図中下側)にチャネルを通るドレイン電流量を制御するためのゲート電極2が形成され、またゲート絶縁膜4の他側(図中上側)に、一定の間隔をおいて配置されたソース電極10及びドレイン電極12を有している。さらに、ゲート絶縁膜4の他側(図中上側)であって、ソース電極10及びドレイン電極12上に、極性化合物から主として構成されるバッファ層18が形成されており、これらのバッファ層18の上方及び間には、ソース電極10及びドレイン電極12の間のチャネルとなる有機半導体層6が形成されている。この有機FET11の各構成は上述した有機FET1と同様の材料から形成され得る。また、バッファ層18は、ソース電極、チャネル及びドレイン電極によって構成される経路において、ソース電極に近い側にチャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、ドレイン電極に近い側にキャリアと同じ極性の電荷を有している。
この有機FET11は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、ゲート電極2を準備し、この上にゲート絶縁膜4を上記有機FET1における場合と同様の方法で形成して積層体を得る。次に、この積層体のゲート絶縁膜4上に所定の間隔で配置されたソース電極10及びドレイン電極12を形成する。この場合、両電極10,12の形成方法は特に限定されないが、例えば、ゲート絶縁膜4上に電極の材料をスパッタリングにより成膜させた後、フォトリソグラフィ等によりパターニングする方法が例示できる。
次いで、形成されたソース電極10及びドレイン電極12の上に、有機FET1における場合と同様の手段で極性化合物からなるバッファ層18を形成させる。この際、バッファ層18は、両電極10,12とこれらの上に形成させる有機半導体層6との接触が生じないようにするため、両電極10,12を覆うようにして形成させることが望ましい。
バッファ層18の形成後、各電極上に形成されたバッファ層18の上方及び間に、ソース電極10及びドレイン電極12の電流路となるように有機半導体層6を形成して、有機FET11を得る。この有機半導体層6の形成方法としては蒸着法が好ましい。
こうして有機FET11を製造した後、バッファ層18に所定の分極を生じさせる工程を更に実施する。この分極の工程においては、例えば、有機半導体層6にp型半導体を用い、キャリアが正孔となる場合、得られた有機FET11においては、有機半導体層6とソース電極10との間に形成されたバッファ層が、ソース電極10に近い側に負の電荷を、有機半導体層6に近い側に正の電荷をそれぞれ有し、また、ドレイン電極12と有機半導体層6との間に形成されたバッファ層8が、ドレイン電極12に近い側に正の電荷を、また、有機半導体層6に近い側に負の電荷を有するように分極を生じさせる。一方、有機半導体層6にn型半導体を用いた場合には、バッファ層8は上記と逆の状態となるように分極を生じさせる。かかる分極の工程は、上述した有機FET1の製造時と同様にして実施することができる。
なお、バッファ層18に分極を生じさせる方法としては、このような方法に必ずしも限定されず、種々の方法を適用することができる。例えば、有機FET11における有機半導体層6上に、分極を生じさせるための分極用の電極を形成する方法が挙げられる。図5は、分極用電極を更に有する有機FETの要部を模式的に示す断面図である。図示されるように、有機FET21は、有機FET11における有機半導体層6上に、更に分極用電極20を備えた構成を有している。
この有機FET21においては、ソース電極10又はドレイン電極12と分極用電極20との間に電圧を印加することによって所定の分極を生じさせることができる。具体的には、例えば、有機半導体層6がp型半導体からなる場合、ソース電極10と有機半導体層6との間に形成されたバッファ層18に対しては、分極用電極20が負、ソース電極が正となるように電圧を印加し、ドレイン電極12と有機半導体層6との間のバッファ層8に対しては、分極用電極20が正、ドレイン電極12が負となるように電圧を印加する。この分極工程の終了後には、分極用電極20は、有機FET21から除去することが好ましいが、FETとしての機能を損なわない限り、分極用電極20は、有機FET21に設置されたままであっても構わない。
このように構成されたボトムコンタクト型の有機FET11及び有機FET21は、上述した有機FET1と同様に種々の変形が可能である。例えば、バッファ層18は、必ずしもソース電極10及びドレイン電極12の両方の上に形成されている必要はなく、いずれか一方の上に形成されていれば、ソース電極10又はドレイン電極12と有機半導体層6との接触状態の改善効果が発揮され得る。
この有機FET11及び有機FET21においては、有機半導体層6とソース電極10及びドレイン電極12とは、これらの間に極性化合物から主として構成されるバッファ層18を介在させた状態で接触している。このため、有機FET1における場合と同様に、バッファ層18によって、両電極10,12と有機半導体層6とは接触による抵抗は極めて小さいものとなる。
以上、本発明によるトップコンタクト型及びボトムコンタクト型の構造を有する有機FETについて説明してきたが、本発明の有機FETは必ずしもこれらの構造に限定されない。具体的には、例えば、有機半導体層の一側にソース電極及びドレイン電極のいずれか一方の電極が形成され、他側に他方の電極が形成されたトップアンドボトムコンタクト型有機FETや、ソース電極とドレイン電極との間にゲート電極が形成されており、ゲート電極の周囲にソース電極及びドレイン電極間のチャネルとなる有機半導体層が形成されている縦型有機FET等も本発明の有機FETに含まれる。そして、いずれの有機FETにおいても、ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方の電極と有機半導体層との間に、極性化合物から主として構成されるバッファ層が形成されており、これによりソース電極又はドレイン電極と有機半導体層との間の接触抵抗が低いものとなる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[有機半導体素子の製造]
(参考例1)
ガラス基板(#7059、コーニング社製)上に、抵抗加熱蒸着源を用いて金を真空蒸着して厚さ100nmの下部電極を形成した。この下部電極上に、ポリフッ化ビニリデンのシクロヘキサノン溶液をスピンコートにより塗布した後、減圧下で乾燥させて10nmの厚さのバッファ層を形成した。次に、このバッファ層上に1×10−6Torr(1.33×10−4Pa)の真空条件でペンタセンを真空蒸着して、100nmの厚さの有機半導体層を形成させた。さらに、この有機半導体層上に金を真空蒸着して厚さ100nmの上部電極を形成させて積層体を得た。そして、得られた積層体を50℃に加熱しながら、下部電極の電圧を0Vとし、上部電極に+10Vの電圧を印加した後、室温に戻して有機半導体素子を得た。
(比較参考例1)
バッファ層を形成させなかったこと以外は、参考例1と同様にして有機半導体素子を得た。
[特性評価]
参考例1及び比較参考例1で得られた有機半導体素子に、半導体パラメータ・アナライザ(4155C、Agilent Technologies社製)を用い、上部電極に印加する電圧を−15〜+15Vの範囲で連続的に変化させて、それぞれ得られる電流値を測定した。図6は、参考例1及び比較参考例1の有機半導体素子で得られた印加電圧に対する電流値(印加電圧に対する電流値を示す曲線を以下、「電圧−電流曲線」と略す。)を示すグラフである。なお、図中の印加電圧の値は、下部電極側を0Vとしたときの上部電極側の電位を示している。図6中、実線で示される曲線が参考例1の有機半導体素子により得られた電圧−電流曲線を、点線で示される曲線が比較参考例1の有機半導体素子により得られた電圧−電流曲線をそれぞれ示している。
図6より、バッファ層を形成させた参考例1の有機半導体素子は、バッファ層を形成させなかった比較参考例1の有機半導体素子に比して、下部電極対して上部電極の電位を正とした場合、すなわち、素子形成時と同一の方向に電圧を印加した場合に顕著に大きい電流値が得られることが判明した。
[有機FETの製造]
(実施例1)
まず、ゲート絶縁膜として約200nmの熱酸化膜を形成させたゲート電極を兼ねる高ドープのn型シリコン基板(バルク抵抗率:1Ωcm)を準備し、これを9×25mmの矩形板状に切り出した。次に、この基板におけるゲート絶縁膜上に、ペンタセンを真空蒸着して、約50nmの厚さの有機半導体層を形成させた。
この有機半導体層上に、チャネル部となるべき部分をセパレートしたシャドウマスクを介してパラニトロアニリンを真空蒸着し、厚さ約2nmのバッファ層を形成した。さらに、このバッファ層上に厚さ約80nmの金の膜を真空蒸着してソース電極及びドレイン電極を形成させ、トップコンタクト型の有機FETを得た。なお、チャネル長を20μmとし、チャネル幅を5mmとした。
(実施例2)
有機半導体層上に、ポリフッ化ビニリデンのシクロヘキサノン溶液をスピンコートした後、減圧下で乾燥させてバッファ層を形成したこと以外は実施例1と同様にして有機FETを製造した。
次に、この有機FETを減圧下で50℃に加熱した状態で、ゲート電極に対して+50Vの電圧をソース電極に、ゲート電極に対して−50Vの電圧をドレイン電極にそれぞれ独立に印加した後、室温まで冷却して特性評価用の有機FETとした。
(比較例1)
バッファ層を形成させなかったこと以外は、実施例1と同様にして有機FETを得た。
(特性評価)
実施例1〜2及び比較例1で得られた有機FETについて、ゲート電圧に対するドレイン電流の変化を測定した。この測定は、半導体パラメータ・アナライザ(4155C、Agilent Technologies社製)を用いて行い、種々の値のドレイン/ソース電極間の電圧(ドレイン電圧)に対して、ゲート/ソース電極間の電圧(ゲート電圧)を連続的に変化させた場合に、ソース電極及びドレイン電極間に流れる電流(ドレイン電流)の値をモニターすることにより行った。
次に、得られたゲート電圧に対するドレイン電流の変化のプロットから、FET構造における電界効果移動度及びゲート電圧のしきい値(Vth)を算出した。具体的には、ドレイン電圧を−100Vとしたときの、ゲート電圧の値に対するドレイン電流の値の平方根をプロットした。移動度は、このプロットにおいて十分に飽和領域が得られる条件であるゲート電圧−50Vにおける接線の傾きから算出した。また、Vthはこの接線におけるX軸の切片を読み取ることにより導き出した。得られた移動度及びVthの結果を表1に示す。

Figure 2005109028

表1より、バッファ層を有する実施例1及び実施例2の有機FETは、バッファ層を有していない比較例1の有機FETに比して、移動度が有意に高く、またしきい電圧も低いことが判明した。特に、製造時に電圧を印加してバッファ層を分極させた実施例2の有機FETが顕著に良好な結果を示したことから、バッファ層がキャリアの移動方向に沿って分極している場合に、最も優れた結果が得られることが判明した。
本発明の第1実施形態に係る有機FETの要部を模式的に示す断面図である。 (a)及び(b)は、有機半導体層6にp型半導体を用いた場合のバッファ層8周辺の領域R、Rの模式拡大図である。 有機FET1の製造方法を模式的に示す工程図である。 本発明の第2実施形態に係る有機FETの要部を模式的に示す断面図である。 分極用電極を更に有する有機FETの要部を模式的に示す断面図である。 参考例1及び参考例2の有機半導体素子で得られた印加電圧に対する電流値を示すグラフである。
符号の説明
1…有機FET、2…ゲート電極、4…ゲート絶縁膜、5…積層体、6…有機半導体層、8…バッファ層、10…ソース電極、11…有機FET、12…ドレイン電極、18…バッファ層、20…分極用電極、21…有機FET。

Claims (13)

  1. ソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、
    前記チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極と、
    前記有機半導体層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち少なくとも一方の電極との間に形成されており、永久双極子モーメントを有する化合物を含むバッファ層と、
    を備える有機電界効果トランジスタ。
  2. 前記永久双極子モーメントを有する化合物は、共鳴効果により電子吸引性を示す官能基若しくは共鳴効果により電子供与性を示す官能基がπ共役構造に結合してなり、非対称の電荷分布を有しているπ共役分子、又は、誘起効果により電子吸引性を示す官能基若しくは誘起効果により電子供与性を示す官能基が直鎖状の炭化水素構造に結合してなる構造を繰り返し単位として有しており、非対称の電荷分布を有している重合体、である請求項1記載の有機電界効果トランジスタ。
  3. 前記共鳴効果により電子吸引性を示す官能基は、アルデヒド基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基のうち少なくとも1つの基であり、前記共鳴効果により電子供与性を示す官能基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基及びアルキルアミノ基のうち少なくとも1つの基である請求項2記載の有機電界効果トランジスタ。
  4. 前記π共役構造は、一つ又は複数のベンゼン環を有するπ共役構造である請求項2又は3記載の有機電界効果トランジスタ。
  5. 前記誘起効果により電子吸引性を示す官能基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルデヒド基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基のうち少なくとも1つの基である請求項2記載の有機電界効果トランジスタ。
  6. 前記永久双極子モーメントを有する化合物は、ポリフッ化ビニリデン又はパラニトロアニリンである請求項1記載の有機電界効果トランジスタ。
  7. 前記バッファ層に含まれる前記永久双極子モーメントを有する化合物は、前記ソース電極、前記チャネル及び前記ドレイン電極によって構成される経路において、前記ソース電極に近い側に前記チャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、前記ドレイン電極に近い側に前記キャリアと同じ極性の電荷を有するように配向している請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機電界効果トランジスタ。
  8. ソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、
    前記チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極と、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち少なくとも一方の電極と前記有機半導体層との間に形成され、前記ソース電極、前記チャネル及び前記ドレイン電極によって構成される経路において、前記ソース電極に近い側に前記チャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、前記ドレイン電極に近い側に前記キャリアと同じ極性の電荷を有しているバッファ層と、
    を備える有機電界効果トランジスタ。
  9. 前記バッファ層は、永久双極子モーメントを有する化合物を含むものである請求項8記載の有機電界効果トランジスタ。
  10. ソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネルとなる有機半導体層と、前記チャネルを通る電流量を制御するためのゲート電極と、を備える有機電界効果トランジスタを製造する方法であって、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち少なくとも一方の電極と前記有機半導体層との間に、永久双極子モーメントを有する化合物を含むバッファ層を形成する工程を有する有機電界効果トランジスタの製造方法。
  11. 前記バッファ層を形成する工程を実施した後に、前記ソース電極、前記チャネル及び前記ドレイン電極によって構成される経路において、前記ソース電極に近い側に前記チャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、前記ドレイン電極に近い側に前記キャリアと同じ極性の電荷を有するように前記バッファ層を分極させる工程を更に有する請求項10記載の有機電界効果トランジスタの製造方法。
  12. 前記ゲート電極及び絶縁層を含む積層体を形成する工程と、
    前記積層体における前記絶縁層が形成された側に、前記有機半導体層を形成する工程と、
    前記積層体における前記有機半導体層が形成された側に、前記バッファ層を形成する工程と、
    前記積層体における前記バッファ層が形成された側に、前記ソース電極及び前記ドレイン電極を当該各電極のうち少なくとも一方の電極が前記バッファ層上に位置するように形成する工程と、
    前記ソース電極、前記チャネル及び前記ドレイン電極によって構成される経路において、前記ソース電極に近い側に前記チャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、前記ドレイン電極に近い側に前記キャリアと同じ極性の電荷を有するように前記バッファ層を分極させる工程と、
    を有する請求項11記載の有機電界効果トランジスタの製造方法。
  13. 前記ゲート電極及び絶縁層を含む積層体を形成する工程と、
    前記積層体における前記絶縁層が形成された側に、前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する工程と、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち少なくとも一方の電極上に、前記バッファ層を形成する工程と、
    前記有機半導体層を、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に前記バッファ層を挟むように形成する工程と、
    前記ソース電極、前記チャネル及び前記ドレイン電極によって構成される経路において、前記ソース電極に近い側に前記チャネルを通るキャリアと異なる極性の電荷を有し、前記ドレイン電極に近い側に前記キャリアと同じ極性の電荷を有するように前記バッファ層を分極させる工程と、
    を有する請求項11記載の有機電界効果トランジスタの製造方法。
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