JP2004158580A - 積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法及び該方法によるコンデンサ - Google Patents

積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法及び該方法によるコンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な工程で、効率よくコンデンサを製造でき、かつよりESRの小さい優れた特性の積層型アルミ固体電解コンデンサを提供。
【解決手段】誘電体酸化皮膜を形成したアルミニウム箔上1に、陽極引出部分3と、導電性プレコート層12と導電性高分子膜13との固体電解質層及び導電体層14とのマス目状パターンを複数個形成したコンデンサ素子シートを切断して得たコンデンサ素子を積層した積層コンデンサ素子を用いるコンデンサの製造法であって、導電性プレコート層12を形成する前または後に、マス目状パターン内に、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔11を少なくとも1個穿ち、ついで導電性プレコート層12、導電性高分子膜13及び導電体層14を順次形成させて得たコンデンサ素子シートを切断した後、複数枚のコンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂18で接合させると共に、貫通孔内に導電性樹脂を充填させるコンデンサの製造方法である。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法と該方法により作製された積層型アルミ固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、弁作用金属表面に、誘電体酸化皮膜を形成した後、絶縁性樹脂を用いて、マス目状パターンを多数形成させ、該マス目状パターン上に、導電性高分子からなる固体電解質層を形成し、さらにカーボン層、銀層からなる導電体層を形成させた後、各パターン毎に切断して、コンデンサ素子を得た後、該素子を複数個積層させ、次に、導電体層同士は銀ペーストで接着した後、陰極リードを引き出し、またアルミニウム箔端面のアルミニウム金属露出部は陽極リードを引き出し、ついで、リードフレームに各々接合させて、固体電解コンデンサを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
該方法は、小型大容量の固体電解コンデンサを、簡便な工程の組み合わせで作製でき、量産性にも優れているが、各パターン毎に切断するため、導電体層が表裏2面に分離してしまい、切断面を、絶縁性塗膜等で絶縁した後、銀ペースト等を用いて、分離された2面の導電体層を導通させ、陰極リードに接合しなければならず、工程が煩雑である等の改善すべき点が残されていた。
【0004】
また、コンデンサ素子の導電体層とリードフレームの陰極とを、金ワイヤー等の金属ワイヤーで接合させることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
該方法は、特許文献1に比し、工程が簡便となるものの、金属ワイヤーの電気抵抗が高くなり、作製されたコンデンサの等価直列抵抗(以下「ESR」と略記する。)が大きくなる等の解決すべき点が残されていた。また、該方法を用いて積層コンデンサを作製する場合には、積層させる素子数分の金属ワイヤーが必要となり、工程は煩雑になるうえ、弁作用金属とリードワイヤーとの接触によるショート不良等も懸念される。
【0006】
簡便な工程で、効率よく製造でき、よりESRの小さい優れた特性の積層型アルミ固体電解コンデンサが要望されていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−159983号公報(第2〜4頁、第1〜4図)
【特許文献2】
特開平8−130166号公報(第2〜4頁、第1〜6図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的とするところは、簡便な工程で、効率よくコンデンサを製造でき、かつよりESRの小さい優れた特性の積層型アルミ固体電解コンデンサを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、上記課題を解決するアルミニウム固体電解コンデンサの製造方法を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の第1の実施態様は、アルミニウム箔両面上に誘電体酸化皮膜を形成させた後、陽極引出部分と、導電性プレコート層と導電性高分子膜とからなる固体電解質層及び導電体層とのマス目状パターンを複数個形成させたコンデンサ素子シートを得る工程、該素子シートを切断させて、コンデンサ素子を得る工程、該コンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させ、積層コンデンサ素子を得る工程、該積層素子の陽極引出部分のアルミニウム箔とリードフレームの陽極とを導通させ、該積層素子の各導電体層とリードフレームの陰極とを導通させる工程、及び外装樹脂で外装を施す工程を包括する積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法において、誘電体酸化皮膜を形成させる前または後に、若しくは導電性プレコート層を形成させる前に、固体電解質層及び導電体層を形成させるマス目状パターン内の各々の位置に、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔を少なくとも1個穿った後、化成修復し、ついで導電性プレコート層、導電性高分子膜及び導電体層を順次形成させて得たコンデンサ素子シートを切断させた後、複数個のコンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させると共に、貫通孔内に導電性樹脂を充填させ、積層コンデンサ素子とした後、該積層素子の陽極引出部分のアルミニウム箔を陽極リードを介してリードフレームの陽極と導通させ、該積層素子の導電体層の裏面とリードフレームの陰極とを、導電性樹脂で導通させることを特徴とする積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法と、該方法により作製された積層型アルミ固体電解コンデンサである。
【0011】
また、本発明の第2の実施態様は、アルミニウム箔両面上に誘電体酸化皮膜を形成させた後、陽極引出部分と、導電性プレコート層と導電性高分子膜とからなる固体電解質層及び導電体層とのマス目状パターンを複数個形成させたコンデンサ素子シートを得る工程、該素子シートを切断させて、コンデンサ素子を得る工程、該コンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させ、積層コンデンサ素子を得る工程、該積層素子のアルミニウム箔の陽極引出部分とリードフレームの陽極とを導通させ、該積層素子の各導電体層とリードフレームの陰極とを導通させる工程、及び外装樹脂で外装を施す工程を包括する積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法において、導電性プレコート層を形成させた後、固体電解質層及び導電体層を形成させるマス目状パターン内の各々の位置に、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔を少なくとも1個穿った後、化成修復し、ついで導電性高分子膜及び導電体層を順次形成させて得たコンデンサ素子シートを切断させた後、複数個のコンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させると共に、貫通孔内に導電性樹脂を充填させ、積層コンデンサ素子とした後、該積層素子の陽極引出部分のアルミニウム箔を陽極リードを介してリードフレームの陽極と導通させ、該積層素子の導電体層の裏面とリードフレームの陰極とを、導電性樹脂で導通させることを特徴とする積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法と、該方法により作製された積層型アルミ固体電解コンデンサである。
【0012】
以下、本発明の積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法について、図面を参照して、詳細に説明する。
【0013】
図1は、アルミニウム箔上に絶縁性塗膜でパターンを形成した平面図である。
【0014】
図2は、切断箇所を示す平面図である。
【0015】
図3は、本発明の第1の実施態様により作製された、4枚のコンデンサ素子を積層させた時の積層型アルミ固体電解コンデンサを示す断面模式図である。
【0016】
図4は、図3のA部分を示す拡大図である。
【0017】
図5は、本発明の第2の実施態様により作製された、4枚のコンデンサ素子を積層させた時の積層型アルミ固体電解コンデンサを示す断面模式図である。
【0018】
図6は、図5のB部分を示す拡大図である。
【0019】
本発明に用いられるコンデンサ素子は、特開平5−159983号公報、特開平6−314639号公報、特開平6−314640号公報、特開平6−314641号公報等に開示された方法に準じて作製することができるが、特開平6−314640号公報の開示された方法を例にとり、以下に説明する。
【0020】
大面積のアルミニウム箔1の表面をエッチングした後、アジピン酸アンモニウム等の水溶液中で陽極化成を行い、表面に誘電体酸化皮膜2を形成させた後、図1に示すように、誘電体酸化皮膜2を形成させたアルミニウム箔1の両面に、陽極引出部分3と固体電解質層を形成させる部分4を一対とするパターン(第1のパターン)を残して、エポキシ樹脂等を用いて第1の絶縁性塗膜5を形成させる。次に、第1のパターンより少なくとも一部が大きいパターン(第2のパターン)を残して、シリコン樹脂等を用いて第2の絶縁性塗膜6を形成させる。続いて、第2のパターン内に露出した第1の絶縁性塗膜5の一部7上及び第2の絶縁性塗膜6の一部上に、銀ペースト等を用いて、電解重合時に給電電極となる導電性塗膜8を形成させる。この時、導電性塗膜8は、第1のパターン内に露出した誘電体酸化皮膜2に接触しないように離して形成させる。第2のパターン内には、誘電体酸化皮膜2、第1の絶縁性塗膜5の一部7及び導電性塗膜8の一部9が露出する。
【0021】
続いて、図2に示すように、第2の絶縁性塗膜6上に形成させた導電性塗膜8の一部上に、エポキシ樹脂等を用いて第3の絶縁性塗膜10を形成させ、導電性塗膜8をマスキングする。この時、導電性塗膜8の末端部はマスキングしないで露出したままにしておく。
【0022】
各コンデンサ素子の固体電解質層及び導電体層14を形成させる第2のパターン内の各々の位置に、ドリル等による穿孔や金型等による打抜き等により、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔11を少なくとも1個穿った後、アジピン酸アンモニウム等の化成液中に浸漬し、貫通孔11部分を化成修復する。
【0023】
前記説明では、貫通孔を導電性プレコート層を形成させる前に穿った例を示したが、該貫通孔は前記工程の誘電体酸化皮膜を形成させる前または後に、マス目状パターンを形成させる所定の位置に穿っておき、その後、該パターンを形成させても良い。
【0024】
貫通孔11の径は、直径0.1〜0.6mmφであるが、好ましくは、直径0.2〜0.6mmφである。また、貫通孔11は、パターン内の固体電解質層及び導電体層14を形成させる概略中央部分に、少なくとも1個穿たれるが、その数は、作製されるコンデンサ素子のサイズにより、コンデンサ特性を損なわない範囲で、適宜選択される。また、貫通孔11の位置は、コンデンサ素子を積層させることを考慮して、アルミニウム箔1の同位置となるように形成させる。
【0025】
次に、第2のパターン内に露出した誘電体酸化皮膜2、第1の絶縁性塗膜の一部7及び導電性塗膜8の一部9上に、導電性プレコート層12を形成させる。この時、第1のパターンで露出する陽極引出部分3には、導電性プレコート層を形成させない。
【0026】
導電性プレコート層12の形成は、導電性高分子モノマーの化学重合、マンガン塩の熱分解、TCNQ錯体溶液の含浸、乾燥等、周知の方法を用いることができるが、ピロールモノマー溶液及び酸化剤溶液を各々一定量滴下して化学重合ポリピロール膜を形成させる方法が好ましい。
【0027】
その後、導電性プレコート層12上に、電解重合により、ポリピロール等の導電性高分子膜13を形成させる。電解重合方法は、周知の方法を用いることができる。
【0028】
ついで、電解重合導電性高分子膜13の表面に、銀ペーストやカーボンペーストを用いて、導電体層14を形成させる。
【0029】
以上の処理を、アルミニウム箔の裏面にも行い、コンデンサ素子シートを得る。
【0030】
次に、陽極引出部分3と固体電解質層を形成させる部分4を残して、第1の絶縁性塗膜5及び第2の絶縁性塗膜6上を、カッター等の機械的手段やYAGレーザー等の熱的手段を用いてマス目毎に切り離して、コンデンサ素子を作製する。
【0031】
作製した複数個のコンデンサ素子の導電体層14同士を、導電性樹脂18で接合させると共に、貫通孔11内に導電性樹脂18を充填させ、積層コンデンサ素子を得る。
【0032】
上記積層コンデンサ素子のアルミニウム箔1の陽極引出部分3に陽極リード15を、電気的若しくは熱的手段を用いて接合させて、リードフレームの陽極16と導通させ、また、導電性樹脂18を用いて、積層コンデンサ素子の導電体層14の裏面とリードフレームの陰極17とを導通させる。
【0033】
その後、樹脂モールドまたは外装ケースに密封する等の外装19を施して、図3及び図4に示す、本発明のアルミニウム固体電解コンデンサを完成する。
【0034】
図5は、本発明の第2の実施態様により作製された、コンデンサ素子4枚を積層させた時の積層型アルミ固体電解コンデンサを示す断面模式図であり、図6は、図5のB部分を示す拡大図である。
【0035】
本発明の第2の実施態様では、アジピン酸アンモニウム等の水溶液中で陽極化成を行い、表面に誘電体酸化皮膜2を形成させた、大面積のエッチドアルミニウム箔1を、上記の第1の実施態様と同様にして、導電性プレコート層12を形成後、固体電解質層及び導電体層14を形成させるマス目状パターン内の各々の所定の位置に、ドリル等による穿孔や金型等による打抜き等により、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔を少なくとも1個穿った後、アジピン酸アンモニウム等の化成液に浸漬し、貫通孔11部分を化成修復させる。以下、第1の実施態様と同様にして、本発明の積層型アルミ固体電解コンデンサを完成する。
【0036】
本発明では、各パターンごとにコンデンサ素子を切断した後、切断面を絶縁性塗膜などで絶縁した後、銀ペースト等を用いて陰極リードに接合する従来の方法に比べ、個々に分離された該素子の切断面を絶縁することなく、簡便な工程で、効率よくコンデンサを製造できる。また、個々のコンデンサ素子の導電体層と陰極リードフレームとを金ワイヤー等で接合する従来の方法に比べ、接合回数を減らすことができるので、量産性に優れている。
【0037】
さらに、本発明の積層型アルミ固体電解コンデンサは、ESRが小さく、優れたコンデンサ特性を有している。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、実施例に基づき、図面を参照して、説明する。なお、本発明は、実施例により、なんら限定されない。
【0039】
実施例1
特開平6−314640号公報の実施例1に準じて、図1に示すように、表面をエッチングしたアルミニウム箔(縦30mm×横50mm、厚さ50μm)1を、アジピン酸アンモニウム水溶液中、電圧13Vで化成処理し、誘電体酸化皮膜2を形成した。陽極引出部分(縦1mm×横3mm)3と固体電解質層を形成させる部分(縦5mm×横3mm)4の2つに分離されたマス目状の第1のパターン(縦2列×横8列)を残して、エポキシ樹脂をスクリーン印刷して、第1の絶縁性塗膜5を形成した。続いて、陽極引出部分3と固体電解質層を形成させる部分4のマス目状の第1のパターンを残して、シリコーン樹脂をスクリーン印刷して、第2の絶縁性塗膜6(第2のパターン)を形成した。続いて、図1に示すように、該絶縁性塗膜5上に、銀ペーストを塗布し、魚の骨状に導電性塗膜8を形成した。
【0040】
第2のパターン内には、誘電体酸化皮膜2、第1の絶縁性塗膜5の一部7及び導電性塗膜8の一部9が露出している。裏面も同様に処理した。
【0041】
ついで、固体電解質層及び導電体層14を形成させるマス目状パターンの各々の中央部に、直径0.4mmφのエンドミルで、貫通孔11を1カ所穿った後、アジピン酸アンモニウム化成液中に浸漬し、電圧13Vで化成処理し、貫通孔11部分を化成修復した。
【0042】
続いて、第2のパターン内に、8チャンネルのマルチチャンネルマイクロピペット(SOCOREX社製)を用い、ピロールモノマー30質量%のエタノール溶液5μlを滴下し、1分間放置した後、さらに8チャンネルのマルチチャンネルマイクロピペットを用い、過硫酸アンモニウム0.1mol/lの水溶液10μlを滴下した。その後、5分間放置した後、水洗、乾燥して、導電性プレコート層12である化学重合ポリピロール膜を形成した。裏面も同様に処理した後、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、電圧13Vで化成修復した。
【0043】
次に、導電性塗膜8の端部の一部分を電源に接続し、ピロールモノマー0.4mol/l、p−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム0.4mol/l及びアセトニトリルの電解液を含むステンレス容器中に浸漬した。導電性塗膜8を陽極とし、ステンレス容器との間に定電流電解重合(0.3mA/ピン、90分)を行い、電解重合ポリピロール膜13を形成した。
【0044】
形成させた電解重合ポリピロール膜13上に、カーボンペースト及び銀ペーストを塗布して、導電体層14を形成した。ついで、粘着テープでリングに固定し、ダイサー(ディスコ製DAD−341)を用いて、図2に示す切断箇所を切断して、16個のコンデンサ素子を作製した。
【0045】
ついで、4個のコンデンサ素子の導電体層14同士が重なり合うように積層させ、導電性樹脂18である銀ペーストで導電体層14を接着させると共に、各貫通孔11内に銀ペーストを充填させて、積層コンデンサ素子を得た。
【0046】
上記の積層コンデンサ素子のアルミニウム箔1の陽極引出部分3に、陽極リード15を超音波ハンダ機を用いて接合させて、リードフレームの陽極16と導通させ、また、導電性樹脂18である銀ペーストを用いて、積層コンデンサ素子の導電体層14の裏面とリードフレームの陰極17とを導通させた。
【0047】
さらに、エポキシ樹脂でモールドして、外装16を施して、図3及び図4に示す積層型アルミ固体電解コンデンサ(定格電圧6.3V、定格静電容量45μF)を完成した。
【0048】
完成した積層型アルミ固体電解コンデンサの初期特性である、120Hzでの静電容量(以下「C」と略記する。)、120Hzでの損失角の正接(以下「tanδ」と略記する。)100kHzでのESR、及び漏れ電流(以下「LC」と略記する。)を測定した。結果を表1に示す。
【0049】
実施例2
実施例1において、導電性プレコート層形成後に、貫通孔11を穿ち、ついで貫通孔11部分を化成修復させた以外は、実施例1に準じて、図5及び図6に示す積層型アルミ固体電解コンデンサ(定格電圧6.3V、定格静電容量45μF)を完成した。実施例1と同様にして、完成したコンデンサの初期特性を測定した結果を表1に示す。
【0050】
比較例
実施例1において、貫通孔11を形成させず、また、表裏2面に分離している各々の導電体層14を、金ワイヤーを介して、リードフレームの陰極と導通させた以外は、実施例1に準じて、積層型アルミ固体電解コンデンサ(定格電圧6.3V、定格静電容量45μF)を完成した。実施例1と同様にして、完成したコンデンサの初期特性を測定した結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 2004158580
【0052】
表1に示すように、実施例1〜2は、比較例に比し、ESRがより小さくなっており、また、貫通孔11による容量低下や漏れ電流の増大は見られない。
【0053】
【発明の効果】
本発明では、各パターンごとにコンデンサ素子を切断した後、切断面を絶縁性塗膜などで絶縁した後、銀ペースト等を用いて陰極リードに接合する従来の方法に比べ、個々に分離された該素子の切断面を絶縁することなく、簡便な工程で、効率よくコンデンサを製造できる。また、個々のコンデンサ素子の導電体層と陰極リードフレームとを金ワイヤー等で接合する従来の方法に比べ、接合回数を減らすことができるので、量産性に優れている。
【0054】
さらに、本発明の積層型アルミ固体電解コンデンサは、ESRが小さく、優れたコンデンサ特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム箔上に絶縁性塗膜でパターンを形成した平面図である。
【図2】切断箇所を示す平面図である。
【図3】本発明のアルミニウム固体電解コンデンサの概略断面図である。
【図4】図3のA部を示す拡大図である。
【図5】本発明のアルミニウム固体電解コンデンサの他の態様を示す概略断面図である。
【図6】図5のB部を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム箔
2 誘電体酸化皮膜
3 陽極引出部分
4 固体電解質層を形成させる部分
5 第1の絶縁性塗膜
6 第2の絶縁性塗膜
7 第1の絶縁性塗膜の一部
8 導電性塗膜
9 導電性塗膜の一部
10 第3の絶縁性塗膜
11 貫通孔
12 導電性プレコート層
13 導電性高分子膜
14 導電体層
15 陽極リード
16 陽極リードフレーム
17 陰極リードフレーム
18 導電性樹脂
19 外装

Claims (5)

  1. アルミニウム箔両面上に誘電体酸化皮膜を形成させた後、陽極引出部分と、導電性プレコート層と導電性高分子膜とからなる固体電解質層及び導電体層とのマス目状パターンを複数個形成させたコンデンサ素子シートを得る工程、該素子シートを切断させて、コンデンサ素子を得る工程、該素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させ、積層コンデンサ素子を得る工程、該積層素子のアルミニウム箔の陽極引出部分とリードフレームの陽極とを導通させ、該積層素子の各導電体層とリードフレームの陰極とを導通させる工程、及び外装樹脂で外装を施す工程を包括する積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法において、誘電体酸化皮膜を形成させる前または後に、若しくは導電性プレコート層を形成させる前に、固体電解質層及び導電体層を形成させるマス目状パターン内の各々の位置に、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔を少なくとも1個穿った後、化成修復させ、ついで導電性プレコート層、導電性高分子膜及び導電体層を順次形成させて得たコンデンサ素子シートを切断させた後、複数個のコンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させると共に、貫通孔内に導電性樹脂を充填させ、積層コンデンサ素子とした後、該積層素子の陽極引出部分のアルミニウム箔を陽極リードを介してリードフレームの陽極と導通させ、該積層素子の導電体層の裏面とリードフレームの陰極とを、導電性樹脂で導通させることを特徴とする積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法。
  2. アルミニウム箔両面上に誘電体酸化皮膜を形成させた後、陽極引出部分と、導電性プレコート層と導電性高分子膜とからなる固体電解質層及び導電体層とのマス目状パターンを複数個形成させたコンデンサ素子シートを得る工程、該素子シートを切断させて、コンデンサ素子を得る工程、該コンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させ、積層コンデンサ素子を得る工程、該積層素子のアルミニウム箔の陽極引出部分とリードフレームの陽極とを導通させ、該積層素子の各導電体層とリードフレームの陰極とを導通させる工程、及び外装樹脂で外装を施す工程を包括する積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法において、導電性プレコート層を形成させた後、固体電解質層及び導電体層を形成させるマス目状パターン内の各々の位置に、直径0.1〜0.6mmφの貫通孔を少なくとも1個穿った後、化成修復させ、ついで導電性高分子膜及び導電体層を順次形成させて得たコンデンサ素子シートを切断させた後、複数個のコンデンサ素子の導電体層同士を、導電性樹脂で接合させると共に、貫通孔内に導電性樹脂を充填させ、積層コンデンサ素子とした後、該積層素子の陽極引出部分のアルミニウム箔を陽極リードを介してリードフレームの陽極と導通させ、該積層素子の導電体層の裏面とリードフレームの陰極とを、導電性樹脂で導通させることを特徴とする積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 貫通孔の直径が、0.2〜0.6mmφであることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法。
  4. コンデンサ素子が、少なくとも2枚であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の製造方法を用いて作製した積層型アルミ固体電解コンデンサ。
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