JP2005268681A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通され、コンデンサの界面抵抗による抵抗分を低減でき、また、該陰極導電層が簡便な工程で導通でき、量産性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供。
【解決手段】 誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、陰極形成部3をマス目状に残して絶縁性塗膜4を被覆する工程、陰極形成部に固体電解質層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔5を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、固体電解質上及び貫通孔断面に陰極導電層を形成する工程、コンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペースト(カーボンペースト及び/または銀ペースト)を転写印刷させて形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、陰極形成部3をマス目状に残して絶縁性塗膜4を被覆する工程、陰極形成部に固体電解質層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔5を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、固体電解質上及び貫通孔断面に陰極導電層を形成する工程、コンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペースト(カーボンペースト及び/または銀ペースト)を転写印刷させて形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の表面に、導電性高分子からなる固体電解質層を形成させてなる固体電解コンデンサの製造方法に関する。
アルミニウム等の弁作用金属箔表面に誘電体酸化皮膜を形成し、該誘電体酸化皮膜上に固体電解質として電気伝導度の高い導電性高分子を形成させてなる固体電解コンデンサは、静電容量が高く、等価直列抵抗(以下、「ESR」と略記する。)が低い優れた特性を有する。
上記固体電解コンデンサの製造方法に関しては、例えば特許文献1を例示することができ、その要旨とするところは、誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属表面に、マス目状パターンを残して絶縁性塗膜を形成する工程、該マス目内に導電性プレコート層を形成する工程、導電性プレコート層上に電解重合による導電性ピロール膜を形成する工程、電解重合による導電性ポリピロール膜上にスクリーン印刷や、メタルマスクを用いてカーボン及び銀ペーストで陰極導電層を形成する工程、マス目毎に切り離してコンデンサ素子を作成し、製品化する工程を包括する固体電解コンデンサの製造方法である。
上記製造方法によれば、一枚の弁作用金属箔上に、複数のコンデンサ素子を同時に形成することができ、比較的簡便な方法で、量産性にも適しているが、コンデンサ素子の陰極導電層を形成させた後、マス目毎に切り離してコンデンサ素子を作製することから、コンデンサ素子両面に形成された陰極導電層は、電気的導通がなく、個々のコンデンサ素子断面に導通処理(例えば、コンデンサ素子断面を化成させた後、導電性塗膜を形成させる等)を施し、両面の陰極導電層を導通させていたが、工程が煩雑となり、量産性に劣るという解決すべき課題を有していた。
上記課題を解決するために、本発明者らは、特願2004−020209号において、「誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、コンデンサ素子の陽極引出部及び陰成形成部を設け、陰極形成部をマス目状に残して絶縁性塗膜を被覆する工程、陰極形成部に化学重合導電性高分子からなる導電性プレコート層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、導電性プレコート層及び貫通孔内の陰極形成部断面に、順次、電解重合導電性高分子からなる固体電解質層及び陰極導電層を形成する工程、マス目毎にコンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含し、かつ上記工程により、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、貫通孔内の陰極形成部断面に形成させた陰極導電層を介して電気的に導通されてなることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法」を提案した。
上記製造方法によれば、一度に多数のコンデンサ素子断面に導通処理を施すことができ、工程が簡便であり、量産性に優れているが、該製造方法の陰極導電層を形成する工程において、従来は、スクリーン印刷により、コンデンサ素子の片面にカーボンペースト及び/または銀ペーストからなる導電性ペーストを塗布し、乾燥させた後、裏面にも同様の操作を行い、この操作を複数回繰り返して陰極導電層を形成させていた。
しかしながら、スクリーン印刷法を利用した従来の陰極導電層の形成方法では、コンデンサ素子の片面に導電性ペーストを塗布すると、これらのペーストの回り込みにより、裏面にも不均一に導電性塗膜が形成されてしまい、寸法精度及び外観面で不良となる場合があった。また、導電性塗膜を片面ずつ形成させるため、両者の導電性塗膜界面に導通不良(界面抵抗)が発生し、コンデンサの抵抗分が増大し、改善すべき課題が残されていた。
コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通され、コンデンサの界面抵抗による抵抗分を低減でき、また、該陰極導電層が簡便な工程で導通でき、量産性に優れた固体電解コンデンサの製造方法が望まれていた。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、コンデンサ素子の陰極形成部をマス目状に残して絶縁性塗膜を形成し、該マス目内に固体電解質層、陰極導電層を順次形成させ、マス目毎にコンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通され、コンデンサの界面抵抗による抵抗分を低減でき、また、該陰極導電層が簡便な工程で導通でき、量産性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、固体電解コンデンサの陰極導電層形成工程において、転写印刷法を応用することにより、陰極導電層の界面抵抗を大幅に低減し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、コンデンサ素子の陽極引出部及び陰成形成部を設け、陰極形成部をマス目状に残して絶縁性塗膜を被覆する工程、陰極形成部に固体電解質層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、固体電解質上及び貫通孔断面に陰極導電層を形成する工程、マス目毎にコンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペーストを転写印刷させて形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
また、本発明は、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペーストを、コンデンサ素子両面に同時に転写印刷させて形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
以下、本発明の固体電解コンデンサの製造方法について詳細に説明する。
本発明に用いられる弁作用金属箔としては、アルミニウム、タンタル、ニオブまたはチタンからなる群から選ばれる少なくとも1種が用いられ、以下、弁作用金属としてアルミニウム箔を用いた三端子型の固体電解コンデンサの製造方法について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。なお、図1は、アルミニウム箔に、マス目状に絶縁性塗膜を被覆させた概略平面図であり、図2は、固体電解質層形成後に貫通孔を穿った例を示す概略平面図である。
まず、図1に示すように、表面にエッチング層及び誘電体酸化皮膜を形成させた大面積アルミニウム箔1の両面に、コンデンサ素子の陽極引出部2及び陰成形成部3を設け、陰極形成部3を残してマス目状に絶縁性塗膜4を被覆する。
上記絶縁性塗膜としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂またはシリコン樹脂等が用いられる。
ついで、マス目内の陰極形成部3に固体電解質層を形成させる。固体電解質層は、過硫酸アンモニウム等の酸化剤を用いて、ピロール、チオフェンまたはそれらの誘導体モノマーを化学重合させる従来公知の方法により形成することができる。また、コンデンサ素子の特性を向上させるため、化学重合導電性高分子上に、後に述べる、電解重合導電性高分子を形成させてもよい。
次に、図2に示すように、陰極形成部の外周部に貫通孔5を穿った後、化成処理を施す。該貫通孔5は、陽極引出部2に隣接しない陰極形成部3の外周部の少なくとも一部に設けられ、図2は、陰極形成部の対向する2辺に貫通孔を穿った例を示す。該貫通孔を穿つ手段としては、金型による打ち抜き加工や、ドリル等による切削加工、あるいはレーザー加工が適用可能である。
ついで、化成処理により、貫通孔内の陰極形成部断面に誘電体酸化皮膜を形成させると同時に、先の工程で欠損が生じた誘電体酸化皮膜を修復させる。該化成処理は、通常、アジピン酸アンモニウム溶液中で陽極酸化させて施される。
次に、電解重合導電性高分子を形成させる場合は、上記化成処理の後に、先に形成させた化学重合導電性高分子層を導電性プレコート層とし、該プレコート層上に電解重合により導電性高分子を形成させる。
電解重合導電性高分子は、電解液中、ピロール、チオフェンまたはそれらの誘導体モノマーを電解重合させる従来公知の方法により形成することができ、導電性プレコート層に給電ワイヤを接触させて陽極とし、電流を印加させることにより、導電性プレコート層上に電解重合膜を形成でき、かつ、該電解重合膜は、回り込みにより、貫通孔内の陰極形成部断面にも形成される。
次に、固体電解質層の表面に、導電性ペーストを転写印刷させて、陰極導電層を形成させる。
転写印刷に用いられる転写ローラは、柔軟性のあるシリコンゴム製ローラが好ましく、印刷対象物の厚さに適応した転写ローラを用いることにより、陰極形成部の外周に設けた貫通孔断面にも同時に導電性ペーストを塗布することができる。
本発明に用いられる導電性ペーストは、電子部品の製造工程で一般的に用いられる導電性ペーストが使用できるが、好ましくは、乾燥温度が120℃以下で、乾燥時間が30分以下の導電性ペーストであり、該ペーストを使用することにより、良好な陰極導電層を形成させることができる。
図3は、転写印刷装置を用いて、弁作用金属箔上に導電性ペーストを転写印刷させる本発明の一実施態様を示す概略図であり、該図に示すように、互いに向かい合った転写ローラ6に、導電性ペースト7を付着させた後、固体電解質層8が形成された弁作用金属箔を転写ローラ6の間に巻き込んで、導電性ペースト7を弁作用金属箔の固体電解質上に転写印刷させ、導電性ペーストが所望の厚さに塗布されるまで、この操作を繰り返した後、加熱・乾燥させて、陰極導電層を形成する。
上記転写印刷法によれば、導電性ペーストは、コンデンサ素子両面の陰極形成部及び陰極形成部の外周に設けた貫通孔断面にも同時に塗布されるので、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層は、導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通することができ、コンデンサの抵抗分を低減することができ、また、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、簡便な工程で導通でき、量産性に優れている。
さらに、転写印刷後の導電性ペーストは、加熱・乾燥させずに、重ね塗りが可能であり、従来のスクリーン印刷法のように、導電性ペースト印刷の度に加熱・硬化させる必要がなく、連続して塗布することができ、製造コストを低減することができる。
次に、陰極導電層を形成後、陽極引出部2に形成させた絶縁性塗膜を剥離または研削除去してアルミニウム金属を露出させ、ついで、図2中、点線で示す切断箇所に沿って、個々のコンデンサ素子に切り離し、コンデンサ素子を得る。なお、図4は、本発明のコンデンサ素子の一実施態様を示す一部破断断面であり、図5は、本発明の3端子型固体電解コンデンサの構成を示す概略断面図である。
図4に示すように、本発明の固体電解コンデンサの製造方法により作製されたコンデンサ素子は、弁作用金属箔1の両面に、エッチング層及び誘電体酸化皮膜1’を形成させ、絶縁性塗膜4により区画された陰極形成部内に、固体電解質層8を形成させ、ついで、化成処理により、陰極導電層の外周に設けた貫通孔断面に誘電体酸化皮膜9を形成させた後、陰極導電層10を形成させて得られる。
次に、図5に示すように、上記コンデンサ素子を、リードフレームに載置し、陽極引出部2を陽極端子11に接続させ、陰極導電層10を導電性接着剤12を用いて陰極端子13に接着させ、ついで、外装用樹脂14でモールドさせて、本発明の固体電解コンデンサを完成する。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、コンデンサ素子の陽極引出部及び陰成形成部を設け、陰極形成部をマス目状に残して絶縁性塗膜を被覆する工程、陰極形成部に固体電解質層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、固体電解質上及び貫通孔断面に陰極導電層を形成する工程、マス目毎にコンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペーストを転写印刷させて形成させることを特徴とするものであり、本発明によれば、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通され、コンデンサの界面抵抗による抵抗分を低減することができ、また、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、簡便な工程で導通でき、量産性に優れている。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき説明する。実施例中、「%」は「質量%」を表す。なお、本発明は、実施例により、なんら限定されない。
実施例
図5に示す3端子型固体電解コンデンサを、以下に示す手順で作製した。
図5に示す3端子型固体電解コンデンサを、以下に示す手順で作製した。
まず、図1において、弁作用金属箔1としてアルミニウム箔(縦60mm×横40mm×厚さ40μm)を用い、該箔の表面をエッチング処理により粗面化させた後、アジピン酸アンモニウム水溶液中、電圧10Vで化成処理して、表面に誘電体酸化皮膜を形成させた。
上記箔に、図中、陽極引出部2(縦10mm×横5mm)及び陰極形成部3(縦10mm×横10mm)を設け、陰極形成部3を除く部分にエポキシ樹脂を塗布し、加熱、硬化させて絶縁性塗膜4を被覆した。
ついで、上記箔を、ピロールモノマー30%エタノール溶液中に浸漬した後、支持電解質であるパラトルエンスルホン酸アンモニウム15%及び酸化剤である過硫酸アンモニウム15%水溶液中に、浸漬・乾燥させる操作を3回繰り返して、陰極形成部3内に化学重合ポリピロール膜からなる導電性プレコート層を形成させた。
ついで、図2に示すように、陽極引出部2に隣接しない陰極形成部3の対向する2辺を、金型を用いて貫通孔5を穿ち、アジピン酸アンモニウム溶液中、電圧10Vで化成処理した。
ついで、上記箔を、ステンレス容器中、ピロールモノマー0.4mol/Lと、支持電解質である1,7−ナフタレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム0.4mol/Lとのアセトニトリル溶液からなる電解重合液中に浸漬し、先に形成させた化学重合ポリピロール膜の表面に、ステンレスワイヤを接触させて陽極とし、陰極形成部1個あたり0.3mAの電流で、90分間、電解重合させ、電解重合ポリピロール膜を形成させた。該操作により、陰極形成部3内に、化学重合ポリピロール膜及び電解重合ポリピロール膜からなる固体電解質層を形成させた。
ついで、図3に示す転写印刷装置を用いて、両面に形成させた陰極形成部3内の固体電解質層上に、カーボンペースト(日本黒鉛工業(株) T602)を転写印刷させて、加熱・硬化させた後、銀ペースト(日本黒鉛工業(株) M1255)を2回、転写印刷させた後、加熱・硬化させて、陰極導電層を形成させた。
陰極導電層を形成させた後、図2に示す陽極引出部2に形成させた絶縁性塗膜を機械的に研削除去してアルミニウム金属を露出させ、ついで、図中点線で示す切断箇所を、ダイヤモンドカッター刃を装着したダイサーを用いて切断して、個々のコンデンサ素子に切り離し、コンデンサ素子を得た。
得られたコンデンサ素子を、図5に示すようにリードフレームに載置し、陽極引出部2をリードフレームの陽極端子11へ接合し、陰極導電層10を、導電性接着剤12(銀ペースト)を用いて陰極端子13に接着し、ついで、エポキシ樹脂製の外装用樹脂14でモールドさせて、固体電解コンデンサを完成した。
得られたコンデンサの周波数120Hzにおける静電容量(以下、「C」と略記する。)及び誘電損失(以下、「tanδ」と略記する。)、周波数1kHzにおけるESR及び電圧6.3Vを印加し、1分後のLCをそれぞれ測定した。試験に供したコンデンサ50個の各平均値を表1に示す。
比較例
実施例に記載の陰極導電層を形成する工程において、陰極導電層を、以下に記載するスクリーン印刷法により形成させた以外は実施例と同様にして、比較例の3端子型固体電解コンデンサ作製した。上記スクリーン印刷法では、まず、カーボンペーストをスクリーン印刷法で塗布し、加熱・硬化させ、ついで、銀ペーストをスクリーン印刷法で塗布し、加熱・硬化させる操作を2回繰り返して陰極導電層を形成させた。なお、上記操作は、片面づつ交互におこなった。
実施例に記載の陰極導電層を形成する工程において、陰極導電層を、以下に記載するスクリーン印刷法により形成させた以外は実施例と同様にして、比較例の3端子型固体電解コンデンサ作製した。上記スクリーン印刷法では、まず、カーボンペーストをスクリーン印刷法で塗布し、加熱・硬化させ、ついで、銀ペーストをスクリーン印刷法で塗布し、加熱・硬化させる操作を2回繰り返して陰極導電層を形成させた。なお、上記操作は、片面づつ交互におこなった。
得られたコンデンサについて、実施例と同様にして、C、tanδ、ESR、LCをそれぞれ測定し、結果を表1に示す。
表1に示すように、陰極導電層を転写印刷法により形成させた本発明の固体電解コンデンサは、従来の同スクリーン印刷により形成させた比較例のコンデンサに比べ、ESRが低く、電気特性に優れている。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法によれば、簡便な工程により陰極導電層をコンデンサ素子両面に同時形成させることができ、かつ、製造工程を短縮でき、量産性に優れている。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法によれば、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が導電性塗膜の界面を生じることなく電気的に導通され、コンデンサの界面抵抗による抵抗分を低減することができ、また、コンデンサ素子両面に形成させた陰極導電層が、簡便な工程で導通でき、量産性に優れ、3端子型固体電解コンデンサをはじめ、汎用型の固体電解コンデンサへも適用可能である。
1 弁作用金属箔(アルミニウム箔)エッチング層及び誘電体酸化皮膜
1’ エッチング層及び誘電体酸化皮膜
2 陽極引出部
3 陰極形成部
4 絶縁性塗膜
5 貫通孔
6 転写ローラ
7 導電性ペースト
8 固体電解質層
9 誘電体酸化皮膜
10 陰極導電層
11 陽極端子
12 導電性接着剤
13 陰極端子
14 外装用樹脂
1’ エッチング層及び誘電体酸化皮膜
2 陽極引出部
3 陰極形成部
4 絶縁性塗膜
5 貫通孔
6 転写ローラ
7 導電性ペースト
8 固体電解質層
9 誘電体酸化皮膜
10 陰極導電層
11 陽極端子
12 導電性接着剤
13 陰極端子
14 外装用樹脂
Claims (5)
- 誘電体酸化皮膜を形成させた弁作用金属箔の両面に、コンデンサ素子の陽極引出部及び陰成形成部を設け、陰極形成部をマス目状に残して絶縁性塗膜を被覆する工程、陰極形成部に固体電解質層を形成する工程、陰極形成部の外周部の少なくとも一部に貫通孔を穿ち、ついで、該貫通孔内の陰極形成部断面を化成する工程、固体電解質上及び貫通孔断面に陰極導電層を形成する工程、マス目毎にコンデンサ素子を切り離して製品化する工程を包含する固体電解コンデンサの製造方法において、陰極導電層を形成する工程が、導電性ペーストを転写印刷させて形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
- 陰極導電層を形成する工程が、導電性ペーストを、コンデンサ素子両面に同時に転写印刷させて形成することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 固体電解質層が、化学重合により形成させた導電性高分子からなることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 固体電解質層が、化学重合により形成させた導電性高分子及び電解重合により形成させた導電性高分子の少なくとも2層からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 導電性高分子が、ポリピロール、ポリチオフェン及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2008205130A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Nichicon Corp | チップ形固体電解コンデンサ、およびその製造方法 |
JP2008300407A (ja) * | 2007-05-29 | 2008-12-11 | Nec Tokin Corp | 表面実装薄型コンデンサ |
CN114899011A (zh) * | 2022-05-05 | 2022-08-12 | 肇庆绿宝石电子科技股份有限公司 | 一种高压叠片电容器及其制备方法 |
-
2004
- 2004-03-22 JP JP2004082050A patent/JP2005268681A/ja active Pending
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