JP2004158579A - 転写用マスク基板の製造方法、転写用マスク基板、及び転写用マスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転写用マスクの製造工程において、前記レジスト層の形成前に、マスクの製造工程において発生する薄膜層の応力変化を相殺する応力制御層を前記薄膜層上に形成する工程と、
前記レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチングする工程
とをさらに含むことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は荷電粒子線等を用いたリソグラフィー技術に用いられる転写用マスクに関し、特に電子線を用いた半導体デバイス等の製造のためのリソグラフィー技術に用いるステンシルマスク等の転写用マスク基板、転写用マスクの製造方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
配線パターン等を形成するためのリソグラフィー技術において、形成パターンが非常に微細化するに伴い、従来からの汎用技術である光リソグラフィー技術ではパターン形成が困難になり、更なる微細化に向け電子線、イオンビームなどの荷電粒子線やX線源等の短波長ビームを用いた露光技術が積極的に検討されている。中でも電子線描画技術は初期の点ビーム描画から、矩形ビームのサイズや形状を変化させて描画を行う可変成形描画法、続いて、パターン精度の向上や描画時間の短縮などの観点から、マスクを介してパターンの一部を部分的に一括して描画しこれを繰り返す部分一括描画法が提案され、発展が図られてきた。そして、部分一括描画法に引き続き、8年程前にS.D.Bergerらによって新しい電子投射システム(SCALPELシステム)が提案された。その後、同様の描画システム(PREVAILシステム)やこれらの描画システムに適用するための転写マスク(レチクル)構造およびその作製方法に関する提案が種々なされてきた。
【0003】
例えば、H.C.Pfeifferらによって発明されたPREVAILシステムでは、概略的には各小領域に所定のサイズ、配置にて形成された貫通孔(アパーチャ)パターンを形成したステンシルマスクを用意し、前記小領域に荷電粒子線を照射し、貫通孔パターンによって成形されたビームを光学系にて感光材を形成した被露光基板上に貫通孔パターンを縮小転写するものであり、マスク上に分割形成された所定パターンを被露光基板上にて繋ぎ合わせながらデバイスパターンを形成するものである(特許文献1参照)。このシステムのために提案されている転写マスクは、パターン部が全く遮蔽されない貫通孔からなるステンシルタイプのマスクを主構造としている(特許文献2及び特許文献3参照)。ステンシルタイプのマスクでは、パターン領域を裏面側からストラット(strut)(桟)構造で分割、補強することによりパターン領域の撓みの低減が図られ、これによってパターン位置精度の向上等が図られている。
【0004】
またSCALPELシステムのためのマスク構造は主としてステンシルマスクよりも散乱マスク(レチクル)が提案されている(特許文献2参照)。これら記載によれば、マスク構造はSiN等のメンブレン(自立した薄膜)上に重金属層を形成し、この重金属層に所望のパターン形成を施したものであり、電子ビームは双方の層に照射されるが、電子線散乱体の有無により電子散乱度が異なり、この散乱度の違いを利用してウエハ上でのビームコントラストを得て、パターンの縮小転写を行う方法である。
【0005】
これらの露光システムは荷電粒子線の特徴である高解像性を満足し、0.1μmより微細なパターン形成を可能としており、部分一括法と比較した場合、ショットサイズの大幅な拡大(例えば、被露光基板上の最大ショットサイズが5μmから250μmへ拡大)等によりデバイスの製造におけるスループット向上が図られ(例えば、最小線幅0.08μm、8インチ基板で、30枚/時以上のスループット)、汎用デバイス生産対応も可能な装置能力を有しており、実用性の高いシステムである。
【0006】
上記のようなリソグラフィー用マスクは、マスクパターンの位置精度が、転写パターンの重ね合わせ精度の観点より非常に重要である。特に薄膜自立膜にパターンが形成されるされる場合、その膜応力の影響で容易にパターン位置精度が低下してしまうという問題点があった。
このような問題点に関しては、薄膜自立膜の応力を引張方向で極力小さくしておき、パターン形成するための感光材(レジスト)の膜応力が小さい材料を選定することや、熱処理条件によりレジストの低応力化を図る方法が提案されている
【0007】
(非特許文献1参照)。
【特許文献1】
特許第2829942号公報
【特許文献2】
特開平10−261584号公報
【特許文献3】
特開平10−260523号公報
【非特許文献1】
S. Tsuboi, et al. Jpn. J. Appl. Phys. 35. 2845(1996)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような、薄膜自立膜の応力を引張方向で極力小さくしておき、レジストの応力を低減させる方法では、レジスト応力をゼロにすることはできないことから、解決策としては限界があった。さらに、パターンが形成される薄膜自立膜は、通常自立膜化のために最低限の引張応力を生じさせておく必要があるが、この薄膜自立膜にパターン形成することにより、膜の連続性が低減することにより、パターン形成前後で自立膜応力が変化してしまうことが避けられないという問題点があたった。そのため、高精度な位置精度(10nm以下)を安定的に得られるようにマスクを製造することは困難であった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度な位置精度で転写用マスクを製造することができるような転写用マスクの製造方法、及びその方法によって得られた高精度な位置精度を有する転写用マスク、並びに、高精度な位置精度で転写用マスクを製造することが可能な転写用マスク基板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)裏面エッチング加工によって薄膜層を支持するための支持体を形成するための基板と、該基板上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する基板を用意する工程と、
基板の裏面エッチング加工を行う工程と、
前記薄膜層上に、レジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層に対し所定のマスクパターンを描画・現像してレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンを用いて薄膜層にマスクパターンを形成する工程と
を有する転写用マスクの製造方法において、
前記方法は、前記レジスト層の形成前に、マスクの製造工程において発生する薄膜層の応力変化を相殺する応力制御層を前記薄膜層上に形成する工程と、
前記応力制御層を、前記マスクパターンの形成と共にエッチングする工程
とをさらに含むことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
(構成2)薄膜層にマスクパターンを形成した後、応力制御層を除去する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の転写用マスクの製造方法。
(構成3)応力制御層が、アモルファスカーボン、DLC、SiOX、SiOXNYから選択される材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の転写用マスクの製造方法。
(構成4) 構成1〜3から選ばれる一項に記載の転写用マスクの製造方法によって製造されたことを特徴とする転写用マスク。
(構成5) 薄膜層を支持するための支持体と、該支持体上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する転写用マスク基板であって、
前記薄膜層上に、マスクの製造工程において発生する薄膜層の応力の変化を相殺する応力制御層を有することを特徴とする転写用マスク基板。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明者は、転写用マスクの製造工程において発生する応力変化に注目し、転写用マスクの製造工程において発生する応力変化を相殺(補正)する応力制御膜を、レジスト層を形成する前に薄膜層上に形成することによって、転写用マスクの製造工程によって発生する応力変化を抑え、マスクパターンの位置精度を向上させることができるということを見出し、本発明に至った。
ここで、薄膜における全応力は下記の式1で示すことができる。
[式1]
全応力(S)[N・M]=膜内部応力 (σ) ×厚さ ( t )
【0011】
また、転写用マスクの製造工程における膜構成は、薄膜層及びレジスト層の2層であるとすると、転写用マスクの製造工程(パターン描画〜マスク完成)の全応力変化は、レジストの全応力(SR)+薄膜層の全応力変化(SC)と見積もることができる。
従って、予め製造工程において発生する全応力変化を見積り、その応力変化を相殺するような応力を有する圧縮応力層を、応力変化に影響を及ぼすと考えられるレジスト層の形成の前に形成することによって、結果として全応力変化を抑えることができる。即ち、全応力変化が、引張応力側である場合は、応力制御層は、圧縮応力側へ作用する薄膜とする。
【0012】
以下、図1及び図2に示される従来のステンシルマスクの製造工程図を用いて、本発明の原理を具体的に説明する。尚、図2は、図1における点線領域Aの部分拡大図である。 まず、裏面エッチング加工によって薄膜層を支持するための支持体を形成するための基板と、該基板上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する基板1(SOI基板等)を用意する(図1(1)及び図2(1)参照)。次に、裏面側よりエッチング加工を施して、ストラットを形成する(図1(2)及び図2(2)参照)。次に、基板表面にレジスト層3を形成する(図1(3)及び図2(3)参照)。尚、このレジスト層は、内部応力を有しており、例えば、日本ゼオン(株)社製ZEPレジストで18〜25MPa、東京応化(株)社製PHS系レジストで8〜15MPaである。
次に、裏面がエッチングされた薄膜エリアにアライメント調整しながらマスクパターンを描画後現像し、レジストパターン4を形成した(図1(4)及び図2(4)参照)。このレジストをエッチングマスクとして、SF6をエッチング主ガスとしてSi薄膜層をエッチングして、開口パターン5をSi薄膜層6に形成した(図1(5)及び図2(5)参照)。例えば、このときのSi薄膜層6のエッチング前の内部応力は、高密度パターン(密度40%のパターンを指すこととする。以下同様。)で10MPa、エッチング後の内部応力は4.5MPaであり、応力変化は5.5MPaであり、低密度パターン(密度10%のパターンを指すこととする。以下同様。)でのSi薄膜層6のエッチング前の内部応力は10MPa、エッチング後の内部応力は7.9MPaであり、応力変化は2.1MPaであった。
引続き、残存したレジストパターンを剥離し(図1(6)及び図2(6)参照)、次いでエッチングストッパー7を除去してステンシルマスク8を得た(図1(7)及び図2(7)参照)。
このように、従来の方法によって得られたステンシルマスクは、図1(7)及び図2(7)中Bで示される薄膜層の歪み量(位置精度)が大きく、例えば、厚さ0.5μmZEPレジスト(15MPa)のレジスト層を用い、膜厚2μmの薄膜層に高密度パターン(密度40%)を形成した場合の全応力変化は、(15MPa×0.5μm)(SR)+(5.5MPa×2μm)(SC)=18.5N/m となる。
【0013】
図3は、応力制御層を用いた場合(本発明)と用いない場合(従来例)について、各製造工程における応力変化を示すものである。尚、製造工程において、1:基板の状態、2:レジスト塗布およびベーク、3:レジストパターニング、4:薄膜層エッチング、5:レジスト剥離、6:エッチングストッパー除去、である。この図からわかるように、ステンシルマスクの製造工程において、上記例では18.5N/mの応力変化が発生してしまうのに対し、本発明では飛躍的に改善されることがわかる。
図4は、応力制御層を用いた場合(本発明)と用いない場合(従来例)について、全応力変化に対するマスクパターンの位置づれを示したものである。この図からわかるように、本発明においては、パターンの位置づれが飛躍的に改善されることがわかる。
【0014】
なお、応力制御層は、理想的には、全応力を完全に相殺するものであることが望ましいが、±20%、望ましくは±10%程度ずれていても、本発明の効果を有する。
応力制御層は、アモルファスカーボン、DLC、SiOX、SiOXNYから選択される材料を用いることができる。このような材料の場合、応力の調整は、アモルファスカーボン、DLCのようなカーボン系の場合は、成膜条件により調整可能であり、SiOX、又はSiOXNYの場合は、成膜条件の他、酸素の含有量や窒素の含有量(SiOXについては、X=1〜2、SiOXNYについてはX=0.2〜1.9、Y=0.1〜1.6)により制御可能である。
また、応力制御層は、薄膜層とレジスト層との間に形成されることから、マスクパターンの形成と共にエッチングされる、即ち、マスクパターンを形成するためのエッチングマスク層としてのレジストパターンを用いてエッチングされる。尚、ステンシルマスクを製造する場合、応力制御層は、薄膜層(シリコン)をエッチングに先だってエッチングされるので、薄膜層(シリコン)をエッチングする際のエッチングマスクとしても機能させることが可能である。その場合、応力制御層がカーボン系の場合は、同じエッチングガスを用いたドライエッチングにおいてエッチング可能であるため、同じレジストパターンで応力制御層と薄膜層を連続的にエッチングすることが可能である。応力制御層がSiOX、又はSiOXNYの場合は、薄膜層(Si)のエッチングと異なるドライエッチングガスを用いることから、薄膜層(Si)のエッチングの前にレジストパターンを除去することが、薄膜層(Si)のエッチングの不具合を防止するという観点から好ましい。
【0015】
また、応力制御層は、最終的には、選択的に除去されることが好ましい。除去する方法としては、例えば応力制御層がカーボン系の場合は、レジストパターンと共に、酸素を用いたアッシング等で容易に除去することができる。また、応力制御層がSiOX、又はSiOXNYの場合は、バッファードフッ酸(BHF)等により選択的に除去することが可能である。
本発明は、ステンシルマスクの製造に適用させることが、ステンシルマスクが歪みの影響が大きいことから、有効であると考えられるが、自立性薄膜層を用いる他の転写用マスクにも適用することは可能である。
また、本発明において用いられる、裏面エッチング加工によって薄膜層を支持するための支持体を形成するための基板と、該基板上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する基板としては、Si/SiO2/Siの構造を有する、所謂SOI(Silicon On Insulator)基板や、エッチングストッパーとして、SiO2の代わりに、金属、金属化合物、炭素、炭素化合物等を用いたものでもよい。
また、本発明における製造方法においては、基板の裏面加工は、応力制御層形成の前、応力制御層形成後など、任意の工程で行うことが可能である。従って、本発明の転写用マスク基板は、支持体は、裏面加工をする前のもの及び裏面加工を施した後のものを含む。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明する。
図5〜図8は、実施例1〜4によるステンシルマスクの製造工程図である。尚、図5〜図8は、図2と同様の部分拡大図である。
(実施例1)
以下、実施例1を図5の製造工程図を用いて説明する。
まず、SOI基板1を用意した(図5(1)参照)。次に、裏面側よりエッチング加工を施して、ストラットを形成した(図5(2)参照)。裏面加工のためのエッチングマスク(図示せず)レジスト、SiO2、Cr、Ti、Ta、Zr、Mo、Wの各種金属のほか、上述の窒化クロム(CrN)、窒化チタン(TiNX)、窒化タンタル(TaNX)、窒化ジルコニウム(ZrNX)、窒化モリブデン(MoNX)および窒化タングステン(WNX)などを用いることができる。裏面加工にはSF6を主エッチングガスに用い、エッチング形状制御のためにCXFY系のガスを用いる。この時のガス導入は混合状態かSF6とCXFYガスを交互に導入する。
次いで、Si薄膜層6上に応力制御層9を形成した(図5(3)参照)。この応力制御膜9は、図9の表に示されるような薄膜である。尚、図9において、マイナスの応力は圧縮応力側を示すものとする。
【0017】
次に、基板表面にレジスト層3を形成してベーキングを行った(図5(4)参照)。尚、レジスト層は、図9の表に示されるような薄膜である。
次に、裏面がエッチングされた薄膜エリアにアライメント調整しながらマスクパターンを電子線描画にて描画後現像し、レジストパターン4を形成した(図5(5)参照)。このレジストをエッチングマスクとして、SF6をエッチング主ガスとして応力制御層9及びSi薄膜層をエッチングして、開口パターン5をSi薄膜層6に形成した(図5(6)(7)参照)。このときの、開口パターンの種類、薄膜層の膜厚、膜応力等については、図9に示すとおりであった。
引続き、残存したレジストパターン4を剥離、及び応力制御層9の除去を行った(図5(8)参照)。
最後に、エッチングストッパー7の除去を行い、ステンシルマスク8を得た(図5(9)参照)。
本実施例によれば、応力制御層によりマスク製造工程にて発生する応力変化量が相殺され、2.5N/m以下の応力変化量が得られた。その結果、マスクパターンの位置づれが5μm以下のステンシルマスクが得られた。
【0018】
(実施例2)
図6は、実施例2のステンシルマスクに係る製造工程図である。本実施例は、実施例1における応力制御層、レジスト層、開口パターンの種類、薄膜層の膜厚、膜応力等についてを、図9のように変更し、裏面加工と応力制御層形成工程を逆とした以外は、実施例1と同様に製造を行った例である。
本実施例によれば、応力制御層によりマスク製造工程にて発生する応力変化量が相殺され、1.5N/m以下の応力変化量が得られた。その結果、マスクパターンの位置づれが2.5μm以下のステンシルマスクが得られた。
【0019】
(実施例3)
図7は、実施例3のステンシルマスクに係る製造工程図である。本実施例は、実施例1における応力制御層、レジスト層、開口パターンの種類、薄膜層の膜厚、膜応力等についてを、図9のように変更し、さらに、応力制御層のエッチング後にレジストパターンを剥離し、しかる後にSi薄膜層のエッチングを施した以外は、実施例1と同様に製造を行った例である。尚、応力制御層の材料の変更に伴ないエッチング条件については適宜選定されることは言うまでもなない。
本実施例によれば、応力制御層によりマスク製造工程にて発生する応力変化量が相殺され、0.2N/m以下の応力変化量が得られた。その結果、マスクパターンの位置づれが0.4μm以下のステンシルマスクが得られた。
【0020】
(実施例4)
図8は、実施例4のステンシルマスクに係る製造工程図である。本実施例は、実施例3における応力制御層、レジスト層、開口パターンの種類、薄膜層の膜厚、膜応力等についてを、図9のように変更し、裏面加工と応力制御層形成工程を逆とした以外は、実施例2と同様に製造を行った例である。
本実施例によれば、応力制御層によりマスク製造工程にて発生する応力変化量が相殺され、1.0N/m以下の応力変化量が得られた。その結果、マスクパターンの位置づれが1.3μm以下のステンシルマスクが得られた。
【0021】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例においては、裏面加工を応力制御膜形成前と後に行う例を示したが、これに限定されるものではない。
また、レジストの種類や膜厚についても、上記に限定されるものではない。尚、レジストについては、本発明を用いた場合であっても、低応力であることが好ましく、また膜厚も薄い方が好ましい。
【0022】
【発明の効果】
本発明の転写用マスクの製造方法によれば、転写用マスク製造工程において、レジスト層形成前に、マスク製造工程において発生する応力変化を相殺する応力制御層を形成する工程を有することから、高精度な位置精度で転写用マスクを製造することができる。また、本発明の転写用マスクによれば、そのような転写用マスクの製造方法を用いることによって高精度な位置精度を有する転写用マスクが得られる。また、本発明の転写用マスク基板によれば、高精度な位置精度で転写用マスクを製造することが可能な転写用マスク基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のステンシルマスクの製造工程図である。
【図2】従来のステンシルマスクの製造工程図である。
【図3】本発明と従来例について、各製造工程における応力変化を示す図である。
【図4】本発明と従来例について、全応力変化に対するマスクパターンの位置づれを示した図である。
【図5】実施例1に係るステンシルマスクの製造工程図である。
【図6】実施例2に係るステンシルマスクの製造工程図である。
【図7】実施例3に係るステンシルマスクの製造工程図である。
【図8】実施例4に係るステンシルマスクの製造工程図である。
【図9】実施例1〜実施例4における各膜の応力等を示す図である。
【符号の説明】
1 SOI基板
2 ストラット
3 レジスト層
4 レジストパターン
5 開口パターン
6 Si薄膜層
7 エッチングストッパー
8 ステンシルマスク
9 応力制御層
Claims (5)
- 裏面エッチング加工によって薄膜層を支持するための支持体を形成するための基板と、該基板上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する基板を用意する工程と、
基板の裏面エッチング加工を行う工程と、
前記薄膜層上に、レジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層に対し所定のマスクパターンを露光・現像してレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンを用いたエッチングにより薄膜層にマスクパターンを形成する工程と
を有する転写用マスクの製造方法において、
前記方法は、前記レジスト層の形成前に、マスクの製造工程において発生する薄膜層の応力変化を相殺する応力制御層を前記薄膜層上に形成する工程と、
前記応力制御層を、前記マスクパターンの形成と共にエッチングする工程
とをさらに含むことを特徴とする転写用マスクの製造方法。 - 薄膜層にマスクパターンを形成した後、応力制御層を除去する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の転写用マスクの製造方法。
- 応力制御層が、アモルファスカーボン、DLC、SiOX、SiOXNYから選択される材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の転写用マスクの製造方法。
- 請求項1〜3から選ばれる一項に記載の転写用マスクの製造方法によって製造されたことを特徴とする転写用マスク。
- 薄膜層を支持するための支持体と、該支持体上に形成されたエッチングストッパー層と、該エッチングストッパー層上に形成された薄膜層を有する転写用マスク基板であって、
前記薄膜層上に、マスクの製造工程において発生する薄膜層の応力の変化を相殺する応力制御層を有することを特徴とする転写用マスク基板。
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