JP2004156292A - 立体ラーメン式高架構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】桁サイズの縮小、発生土の低減、杭支持力の確保、桁の軽量化等を実現した立体ラーメン式高架構造を提案する。
【解決手段】柱部材としてのコンクリート充填鋼管柱からなる鋼製柱3の下部を、地中に打設した鋼管ソイルセメント杭または回転圧入杭からなる鋼管杭4に差し込み、該差し込み部に充填する接合コンクリートにより前記鋼製柱3と鋼管杭4を一体化することで橋脚2を構築すると共に、橋軸直角方向に隣接する前記鋼製柱3に鋼製の枕梁用横桁13を結合し、橋軸方向に隣接す枕梁用横桁13に鋼製桁14を結合したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路や鉄道の立体ラーメン式高架構造、すなわち鋼製立体交差構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体ラーメン形式の高架橋は、経済性の面より、鉄筋コンクリート構造が主に採用されている。従来構造では、耐震性能を持たせようとすると部材寸法が大きくなるなどの問題点がある。これらの問題点を解決する構造として、例えば、特許文献1に開示の技術がある。この特許文献1に開示の技術は、柱部材としてのコンクリート充填鋼管柱の下部を、場所打ち杭の上部に一体に形成した合成鋼管杭に定着させるとともに、橋軸方向に隣接するコンクリート充填鋼管柱間に縦桁部材としての中空断面あるいは開断面の鉄筋コンクリート梁を架設する。
【0003】
前記構造により、上部構造の重量を軽減するとともに、下部構造の定着方法に特定の方法を採用すること等によりせん断破壊の抑制、高い靭性の確保及び地中梁の省略を図ることができるというものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−164517号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の立体ラーメン高架構造では、基礎杭が場所打ち杭に限定されているため、杭部分の剛性が大きく、桁の変形を拘束しやすい欠点がある。立体ラーメン構造では、温度変化によって桁が伸縮しようとするのを、柱、ならびに杭によって拘束しようとする。柱および杭が比較的剛な場合、桁の伸縮が拘束され、軸力が拘束力として桁に作用する。このため、柱、杭の拘束、すなわち剛性が大きくなるほど、温度変化により桁に作用する軸力が大きくなり、桁サイズが大きくなるという欠点を有する。
【0006】
また、従来の立体ラーメン構造では、場所打ち杭の頭部に改めて合成鋼管杭を築造する必要があり、施工の効率、経済性の面で問題がある。さらに、場所打ち杭では、杭を築造するために現地土の掘削が必要になり、このために廃土が発生し、その処理に問題を抱えている。
【0007】
本発明が達成しようとする狙いは、従来技術を改良するもので、桁サイズの縮小、発生土の低減、杭支持力の確保、桁の軽量化等を実現した立体ラーメン式高架構造の提供である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明は次のように構成する。
【0009】
第1の発明は、柱部材としての鋼製柱の下部を地中に埋設した鋼管杭に差し込み、該差し込み部に充填する接合コンクリートにより前記両部材を一体化することで橋脚を構築すると共に、橋軸直角方向に隣接する前記鋼製柱に鋼製横桁を結合し、橋軸方向に隣接する前記鋼製横桁に鋼製桁を結合したことを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、前記橋脚をコンクリート充填鋼管柱で構成したことを特徴とする。
【0011】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記鋼管杭を鋼管ソイルセメント杭で構成したことを特徴とする。
【0012】
第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記鋼管杭を回転圧入鋼管杭で構成したことを特徴とする。
【0013】
第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明において、前記鋼管杭と鋼製柱を1杭1柱の対応関係に設けたことを特徴とする。
【0014】
第6の発明は、第1〜第5のいずれかの発明において、橋軸方向に延長する複数の鋼製桁の各桁間に間隔をおいて鋼製の枕梁用横桁を結合することで枕梁用鋼殻を構成し、この枕梁用鋼殻に前記鋼製柱の上端を挿入するように配置し、前記鋼製柱の上端に充填されたコンクリートによって枕梁用鋼殻と鋼製柱が結合されていることを特徴とする。
【0015】
第7の発明は、第1〜第5のいずれかの発明において、鋼製横桁を、上面が開放されている箱状枠体からなる枕梁用鋼殻で構成し、該枕梁用鋼殻の上部に橋軸方向に延長する複数の鋼製桁を固着すると共に、該枕梁用鋼殻の底部を貫通して鋼殻内部に鋼製柱の上端を挿入し、枕梁用鋼殻内および鋼製柱の上端に充填されたコンクリートによって枕梁用鋼殻と鋼製柱が結合されていることを特徴とする。
【0016】
【作用】
全体系を一体化した立体ラーメン高架構造において、橋脚の基礎杭が場所打ち杭であると、杭部分の剛性が大きく、温度変化による桁の伸縮に対する拘束が大きくなる欠点があるが、本発明では、橋脚の杭基礎に鋼管杭を用いると共に、1柱1基礎杭形式としたことによって、桁の温度による伸縮に対する拘束が小さくなる。このため桁のサイズを小さくできる。
【0017】
また、杭基礎を鋼管杭とした場合、支持力の不足が懸念されるが、支持力の大きく取れる鋼管ソイルセメント杭、あるいは回転圧入杭などを用いることにより、所期の支持力を確保するとともに、これらの鋼管杭は、現場での発生土が少ないか、または、全く発生せず、したがって、廃土の処理問題を解決することができる。さらに、鋼管杭と鋼製柱の接合部に、コンクリート充填結合方式を用いたことにより、施工誤差の吸収が容易になる。さらに、桁を鋼製桁としたことにより高架構造が軽量化され、耐震性能の向上が図れる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0019】
図1〜図7は、本発明の立体ラーメン式高架構造を鉄道高架橋1に適用した例を示す。この鉄道高架橋1の橋脚2は、鋼製柱3の下部を杭基礎である鋼管杭4に接合して構成される。鋼製柱3は、例えばコンクリート充填鋼管柱(CFT柱)で構成さる。また鋼管杭4は、例えば、鋼管ソイルセメント杭あるいは、回転圧入杭で構成する。
【0020】
鋼管杭4についてさらに説明する。杭基礎を鋼管杭とした場合、通常の鋼管杭では、支持力の不足が懸念されるが、鋼管ソイルセメント杭あるいは回転圧入杭は、通常の鋼管杭に比べて支持力を大きく取ることができることに鑑みて、本実施形態では、鋼管杭4を鋼管ソイルセメント杭4a(図2)あるいは回転圧入杭4b(図3)で構成することで、高架構造の橋脚に必要な支持力を確保している。
【0021】
鋼管杭4が、図2に示す鋼管ソイルセメント杭4aの場合は、現地地盤にセメントミルクを注入・混合撹拌ソイルセメント柱7を造成すると同時に、該鋼管杭4aを回転埋設する。鋼管ソイルセメント杭4aには上部接合範囲(L)の部分を残してソイルセメント8が充填されている。この鋼管ソイルセメント杭4aの場合は、該鋼管杭4aとソイルセメント柱7が一体化されるので上部の荷重を確実に支持できる。
【0022】
また、図3bに示す回転圧入杭4bの場合は、鋼管本体4cの先端に回転翼4dを有しており、杭施工機械により鋼管本体4cを回転させることで、回転翼4dが地盤5を撹乱しながら回転圧入される。
【0023】
回転圧入杭4bの場合は、鋼管本体4cの外側に出っ張った回転翼4dの面積の大きさで回転圧入杭4bに掛る荷重を支持する。また、回転圧入杭4bの回転圧入時に回転翼4dが直径(D)の範囲の地盤5を撹乱軟化することで、鋼管本体4cの周辺地盤に撹乱層10が形成され、この撹乱層10が軟地盤化しているため、回転圧入杭4bに水平方向の力が作用した時、この撹乱層10によって大きな反力を生じることなしに水平変位を吸収できる。
【0024】
前記鋼管ソイルセメント杭4aと回転圧入杭4bのいずれの場合も、場所打ち杭に比べて、現場での発生土はきわめて少ないか、または全く発生せず、したがって、廃土処理のためのダンプ搬送に伴う交通公害、環境問題などの発生が少ない。
【0025】
鋼製柱3と鋼管杭4との接合は、図2または図3に示すように、差し込み接合構造とする。各図に示すように、接合範囲(L)の鋼管内接合部空間に鋼製柱3の下部を所定の深さ挿入し、所定位置に鋼製柱3の下部を仮保持したうえ、鋼製柱3の下端の抜け止め用プレート11が埋設されるように、鋼管内接合部空間に接合用コンクリート12を充填する。鋼製柱3の下端に固着した抜け止め用プレート11が存在することで、接合用コンクリート12が硬化することにより、鋼管杭4と鋼製柱3は一体化する。前記のコンクリート充填方式による結合構造とすることで、鋼管杭4と鋼製柱3相互の接合誤差の吸収が容易になる。
【0026】
前記のように構成された橋脚2は、高架橋の予定路線に沿って橋軸直角方向に複数間隔をおいて並列され、この並列の組が橋軸方向に所定の間隔をおいて多数組立設される。複数の橋脚2と高架桁との結合構造は、図4、図5に示す結合構造(第1例)または、図6、図7に示す結合構造(第2例)とされる。以下、第1例と第2例の詳細を順に説明する。
【0027】
図4、図5に示す結合構造の第1例において、橋軸方向に延長する鋼製桁14が橋脚2を両側から挟むように2本1組で平行に配置されており、鋼製桁14の上に高架橋の床版15が構築されている。図4の例では、4本2組の鋼製桁14で床版15が支持されている。
【0028】
各鋼製桁14の間は、橋軸方向に所定の間隔をあけて2本1組で平行に配置したH形鋼製の枕梁用横桁13が溶接又はボルト接合されおり、枕梁用横桁13と鋼製桁14で矩形に取囲まれる範囲が枕梁用鋼殻16として構成される。枕梁用横桁13は、桁高さが鋼製桁14のウェブ高さと同等あるいは若干短く設定されたH形鋼あるいはI形断面の桁構造であり、鋼製桁14の橋軸直角方向のスパンで切断されている。なお、枕梁用横桁13は、フランジにより充填コンクリートの抜け出しを防ぐ効果も期待されるので、枕梁用横桁13としては、H形鋼あるいはI形断面の桁構造だけでなく、溝形(コ字状)部材を用いてもよい。
【0029】
こうして橋軸直角方向に形成される複数の枕梁用鋼殻16のうち、左右両側の枕梁用鋼殻16内に鋼製柱3の上部が挿入されており、さらに鋼製桁14と枕梁用横桁13とで囲まれた各枕梁用鋼殻16内には、コンクリート17が充填されている
【0030】
枕梁用鋼殻16に挿入されている鋼製柱3の上端は開口しており、その内部にコンクリートが充填可能になっている。なお、鋼製柱3をコンクリート充填鋼管としない場合には、係止部付きの落し蓋22を鋼管橋脚内に挿入して、鋼製柱3の上端部のみにコンクリート17を充填するようにするとよい。
【0031】
第1例では、鋼製桁14に枕梁用横桁13を溶接またはボルト接合して枕梁用鋼殻16が構成され、枕梁用鋼殻16と鋼製柱3と床版15とが、枕梁用鋼殻16内および鋼製柱3の上端部に充填されたコンクリート17によって一体化されて、鋼製桁14と鋼製柱3とが剛結合される。また第1例では、鋼製柱3に中空鋼管またはコンクリート充填鋼管を用いているので通常のRC橋脚などと比べて温度変化等によって鋼製桁14の発生する軸力が低減されている。また、枕梁のコンクリート17は、枕梁用鋼殻16で拘束されているので、高い耐荷性能を得ることができる。
【0032】
第1例では、鋼製桁14と鋼製柱3との力の伝達は、枕梁用鋼殻16内のコンクリート17を介してなされるので、枕梁用鋼殻16における橋脚接合部18内には、コンクリート17との結合強度を向上させ、せん断抵抗を増大させるためのずれ止めを設けることが望ましい。例えば、図4、図5においては、鋼製桁14のフランジには、開孔鋼板20がずれ止めとして設けられている。また、鋼製桁14の上フランジの上面にはスタッド21が溶植されている。さらに、枕梁用鋼殻16内における鋼製柱3の外周面には鉄筋または丸鋼や平鋼19などが溶接されている。
【0033】
図3、図4に示す鋼製桁14と鋼製柱3との剛結合構造を用いた高架橋の構築手順を説明する。
【0034】
▲1▼鋼製柱3を基礎の鋼管杭4上に立設した後、高架橋の作業足場を構築する。▲2▼鋼製桁14や枕梁用横桁13をクレーンで運び上げ、枕梁用鋼殻16を組立てる。そして、鋼製桁14および枕梁用鋼殻16を所定位置で仮支持する。なお、第1例では、枕梁用鋼殻16と鋼製柱3とを枕梁用のコンクリート17で間接的に結合するため、枕梁用鋼殻16と鋼製柱3との位置決め、接合には高い施工精度が要求されない。
【0035】
▲3▼枕梁用鋼殻16の下面に型枠を配置して、枕梁用鋼殻16と鋼製柱3にコンクリート17を充填する。第1例では、枕梁へのコンクリート打設時に鋼殻16が型枠として機能するため、型枠設置作業を簡略化できる。
▲4▼高架橋の床版15を形成するために型枠を設置し、型枠内に配筋した後、型枠内にコンクリート17を充填して、高架橋が構築される。
【0036】
前記一連の作業により、枕梁用鋼殻16と一体化したコンクリート製の枕梁により、鋼製桁14と、鋼製柱3と、床版15とが剛結合された高架橋が完成する。
【0037】
次に、図6、図7は、第2例における鋼製桁14と鋼製柱3との剛結合構造を示した図であり、各図を参照して、実施形態1と共通要素には共通符号を付して説明する。この第2例では、枕梁用鋼殻16aが上面が開放されている鋼製の箱状枠体で構成され、その底面に開設された挿通孔を通して鋼製柱3の上部が枕梁用鋼殻16aに挿入されている。また、枕梁用鋼殻16a内において、挿通孔の両側には、橋軸方向に沿って補強板16bが直立している。
【0038】
また、鋼製柱3が挿入された枕梁用鋼殻16aの上に鋼製桁14が交差しており、鋼製桁14の上に床版15が構築されている。枕梁用鋼殻16aと鋼製桁14と床版15とは、コンクリート17によって一体化されており、鋼製桁14と、鋼製柱3と、床版15とが剛結合されている。鋼製桁14の枕梁用鋼殻16aとの交差部では、鋼製桁14の上フランジの上面および鋼製桁14の下フランジの下面に開孔鋼板20がずれ止めとして溶接されている。第2例でも、鋼製柱3に中空鋼管またはコンクリート充填鋼管を用いているので、温度変化等により鋼製桁に発生する軸力が低減されている。また、枕梁のコンクリート17は、箱状枠体からなる枕梁用鋼殻16aで拘束されているので高い耐荷性能を得ることができる。なお、図6、図7のように補強板16bの直上に鋼製桁14を配置する必要は必ずしもなく、鋼製桁14と補強板16bとをずらして配置してもよい。
【0039】
図6、図7に示す、鋼製桁14と鋼製柱3との剛結合構造を用いた高架橋の構築手順を説明する。
【0040】
▲1▼鋼製柱3を基礎上に立設した後、高架橋の作業足場を構築する。
▲2▼枕梁用鋼殻16aをクレーンで運び上げ、枕梁用鋼殻16aの挿通孔に鋼製柱3を挿入して、鋼製柱3の上部で、枕梁用鋼殻16aを仮支持する。なお、第2例では、枕梁用鋼殻16aの挿通孔は、鋼製柱3の直径よりも大径であるため、この作業で施工精度が要求されることはない。
▲3▼枕梁用鋼殻16aの下面に型枠を配置して、枕梁用鋼殻16aと鋼製柱3にコンクリート7を充填する。このとき、箱状枠体製の枕梁用鋼殻16aが型枠として機能するため、型枠設置作業を簡略化できる。その後、枕梁用鋼殻16aの上に鋼製桁14をクレーンで配置する。
【0041】
▲4▼枕梁用鋼殻16aの上と高架橋の床版部分に型枠を設置し、型枠内に配筋した後、型枠内にコンクリート17を充填する。これにより高架橋の床版15とともに枕梁が構築される。
【0042】
前記一連の作業により、枕梁用鋼殻16aと一体化したコンクリート製の枕梁により、鋼製桁14と、鋼管橋脚2と、床版15とが剛結合された高架橋が完成する
【0043】
なお、実施形態で示した構成を適宜設計変更して実施することは、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る立体ラーメン式高架構造における橋脚を、鋼製柱に鋼管杭を接合して構成したことで次の効果がある。従来のように橋脚の基礎杭が場所打ち杭であると、杭部分の剛性が大きく、温度変化による桁の伸縮に対する拘束が大きくなる欠点があるが、本発明では、橋脚の杭基礎に鋼管杭を用いると共に、1柱1基礎杭形式としたことによって、桁の温度による伸縮に対する拘束が小さくなり、それにより桁のサイズを小さくできる。また、杭基礎を鋼管杭とした場合、支持力の不足が懸念されるが、支持力の大きく取れる鋼管ソイルセメント杭、あるいは回転圧入杭などを用いることにより、所期の支持力を確保できると共に、杭本体の周辺地盤に形成される軟化地盤により水平力にたいする鋼管杭の柔軟性をより一層確保できる。さらに、これらの鋼管杭は現場での発生土が少ないか、または、全く発生せず、したがって、廃土の処理問題を解決することができる。
【0045】
また、鋼管杭と鋼製柱の接合部に、コンクリート充填結合方式を用いたことにより、施工誤差の吸収が容易になる。さらに、鋼製柱を用いることで、構造物の占有スペースを減らすことができスリムな構造となるので、マッシブなコンクリート構造に比べて、高架構造の軽量化、コストダウンが実現され、さらに美観に優れるなどの効果もある。またさらに、桁を鋼製桁としたことにより高架構造が軽量化され、耐震性能の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る立体ラーメン式高架橋の斜視図である。
【図2】図1における橋脚のA部、つまり鋼製柱と鋼管杭(鋼管ソイルセメント杭)の接合部の断面図である。
【図3】図2の変更例として、鋼管杭を回転圧入杭で構成した例の断面図である。
【図4】橋脚と鋼製桁との剛結合構造の第1例の横断面斜視図である。
【図5】(a)は、図4における橋軸直角方向の一部断面図、(b)は、同(a)のC−C(橋軸直角方向)断面図である。
【図6】橋脚と鋼製桁との剛結合構造の第2例の横断面斜視図である。
【図7】(a)は、図6における第2例の橋軸直角方向の一部断面図、(b)は、同(a)のE−E(橋軸直角方向)断面図である。
【符号の説明】
1 鉄道高架橋
2 橋脚
3 鋼製柱
4 鋼管杭
4a 鋼管ソイルセメント杭
4b 回転圧入杭
5 地盤
6 杭孔
7 ソイルセメント柱
8 ソイルセメント
10 撹乱層
11 抜け止めプレート
12 接合用コンクリート
13 枕梁用横桁
14 鋼製桁
15 床版
16 枕梁用鋼殻
16a 枕梁用鋼殻
17 コンクリート
18 橋脚接合部
19 鉄筋または丸鋼、平鋼
20 開孔鋼板
21 スタッド
22 落し蓋

Claims (7)

  1. 柱部材としての鋼製柱の下部を地中に埋設した鋼管杭に差し込み、該差し込み部に充填する接合コンクリートにより前記両部材を一体化することで橋脚を構築すると共に、橋軸直角方向に隣接する前記鋼製柱に鋼製横桁を結合し、橋軸方向に隣接する前記鋼製横桁に鋼製桁を結合したことを特徴とする立体ラーメン式高架構造。
  2. 前記鋼製柱をコンクリート充填鋼管柱で構成したことを特徴とする請求項1記載の立体ラーメン式高架構造。
  3. 前記鋼管杭を鋼管ソイルセメント杭で構成したことを特徴とする請求項1または2記載の立体ラーメン式高架構造。
  4. 前記鋼管杭を回転圧入鋼管杭で構成したことを特徴とする請求項1または2記載の立体ラーメン式高架構造。
  5. 前記鋼管杭と鋼製柱を1杭1柱の対応関係に設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の立体ラーメン式高架構造。
  6. 橋軸方向に延長する複数の鋼製桁の各桁間に間隔をおいて鋼製の枕梁用横桁を結合することで枕梁用鋼殻を構成し、この枕梁用鋼殻に前記鋼製柱の上端を挿入するように配置し、前記鋼製柱の上端に充填されたコンクリートによって枕梁用鋼殻と鋼製柱が結合されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の立体ラーメン式高架構造。
  7. 鋼製横桁を、上面が開放されている箱状枠体からなる枕梁用鋼殻で構成し、該枕梁用鋼殻の上部に橋軸方向に延長する複数の鋼製桁を固着すると共に、該枕梁用鋼殻の底部を貫通して鋼殻内部に鋼製柱の上端を挿入し、枕梁用鋼殻内および鋼製柱の上端に充填されたコンクリートによって枕梁用鋼殻と鋼製柱が結合されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の立体ラーメン式高架構造。
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