JP2004155200A - インクジェット記録要素 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、インクを瞬時に吸収し、像形成後に、良好な品質を有し、耐水性および耐摩耗性を有する画像を提供する、新規な多孔質インクジェット記録要素を提供することである。本発明のもう1つの目的は、製造が容易な多孔質インクジェット記録要素を提供することである。
【解決手段】 異なるガラス転移温度を有する少なくとも2種のタイプの疎水性ポリマー粒子を含む可融性多孔質画像受容層を担持している支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、実質的に単分散である第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が約60℃よりも高いTg を有し、第2のタイプの疎水性ポリマー粒子が約25℃よりも低いTg を有する、インクジェット記録要素。
【選択図】 なし

Description

本発明は、2種のタイプのポリマー粒子を含有している多孔質インクジェット記録要素に関する。
典型的なインクジェット記録システムまたはインクジェット印刷システムにおいては、インク液滴が、記録要素または記録媒体に向かってノズルから高速で噴射され、媒体上に画像を生ずる。インク液滴(または記録液体)は、一般に、記録薬剤(例えば、染料または顔料)および大量の溶媒を含んでなる。溶媒(またはキャリア液体)は、概して、水および有機材料(例えば、一価アルコール、多価アルコール、またはそれらの混合物)から作られている。
インクジェット記録要素は、概して、少なくとも一方の表面に、インク受容層または画像受容層を担持している支持体を含んでなり、このような要素には、不透明な支持体を有する、反射式観察を目的とするもの、および透明な支持体を有する、透過光による観察を目的とするものが含まれる。
インクジェット記録要素の重要な特性は、それらが印刷後に素速く乾燥する必要があるということである。この目的のために、液体インクを有効に含有するのに十分な厚みおよび細孔容積を有する限り、ほぼ瞬間的な乾燥を提供する多孔質記録要素が開発されてきた。例えば、多孔質記録要素は、微粒子含有コーティングを支持体に適用して、磨かれた平滑面と接触させた状態で乾燥させる、キャストコーティングによって製造することができる。
インクジェット記録要素上に印刷することによって調製されるインクジェットプリントは、環境劣化を受けやすい。それらは、とりわけ、水およびオゾンなどの大気中のガスとの接触に起因する損傷に対して脆弱である。この像形成後の水との接触に起因する損傷は、トップコートの光沢の損失に起因するウォータースポット(water spot)、好ましくない色素拡散に起因する色素汚れ(smearing)、および画像記録層全体の溶解という形態をとる場合さえある。オゾンは、インクジェット色素を漂白し、濃度を損失させる。これらの欠陥を克服するために、インクジェットプリントを積層することが多い。しかしながら、積層は、材料の剥離ロールを必要とするので高価である。プリントの保護は、画像が形成された後にインクジェット要素の表面上にポリマーの溶液または分散体を塗布することによって提供することもできる。水性コーティング溶液は、水が除去されるとフィルムを形成することが可能なポリマー分散体であることが多い。しかしながら、多種多様な表面特性の故に、すべてのインクジェット受容体に遍く適合するように水性ポリマー溶液を配合するのは困難である。
代わりに、2層構造を有するインクジェット記録要素(例えば、欧州特許出願公開明細書第 1 078 775号、特開昭59-222,381号公報、および米国特許第 4,832,984号明細書に記載されている)が用いられてきた。これらの要素は、概して、膨潤可能または多孔質のいずれかのインク保持層上に存する熱可融性粒子の多孔質インク移送トップコートを有する。印刷時、インクは、上記トップコートを通過し、インク保持層中に進む。次に、上記トップコート層がシールされて、耐水性および耐汚染性を有するプリントを提供する。熱可融性粒子を含有しているこのようなトップコートは、概して、バインダーを含有しているか、または熱的に焼結されているかのいずれかであり、このようにして、像形成工程および融着工程の前に、ある程度の機械的結合性を層に提供している。
特開昭 56-99,694号公報には、直径が 0.1〜 5.0μm のラテックスまたはワックスの粒子を画像受容層が含有しているインクジェット記録要素が開示されている。この記録要素は多孔質表面を有し、上記画像受容層は、非常に不十分な結合性を有し、画像欠陥を生ずる粉落ちを支持体が生ずる傾向がある。
欧州特許出願公開明細書第 0 858 905号には、粒状熱可塑性樹脂を塗布し、そのガラス転移温度(Tg )よりも高いけれども、その最低フィルム形成温度(MFFT)よりも低い温度で乾燥することによって、多孔質最外層を含んでなる記録媒体を調製することが開示されている。しかしながら、この要素には、所望の結果を達成するためには、上記Tg とMFFTとの間で上記乾燥温度を非常に正確に制御しなければならないという点において問題がある。
欧州特許出願公開明細書第 0 858 906号は、良好なインク容量を有するベース材料、多孔質インク受容層、および多孔質表面層に関する。しかしながら、別個のインク受容層を使用することを必要とせずに良好なインク容量を得るのが望ましい。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
米国特許第 4,832,984号明細書 米国特許第 6,399,156号明細書 欧州特許出願公開明細書第 1 078 775号 欧州特許出願公開明細書第 0 858 905号 特開昭59-222,381号公報
本発明の目的は、インクを瞬時に吸収し、像形成後に、良好な品質を有し、耐水性および耐摩耗性を有する画像を提供する、新規な多孔質インクジェット記録要素を提供することである。本発明のもう1つの目的は、製造が容易な多孔質インクジェット記録要素を提供することである。
これらの目的および他の目的は、異なるガラス転移温度を有する少なくとも2種のタイプの疎水性ポリマー粒子を含む可融性多孔質画像受容層を担持している支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、実質的に単分散である第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が約60℃よりも高いTg を有し、第2のタイプの疎水性ポリマー粒子が約25℃よりも低いTg を有する、インクジェット記録要素を含む本発明によって達成される。
本発明の使用により、インクジェットインクを用いて印刷される際に、「瞬時に」指触乾燥状態になり、良好な画質を有し、そして、融着後に、十分な耐摩耗性および耐水性を有する、多孔質インクジェット記録要素が得られる。
融着後のインク受容層において光を散乱させるものが無いので、本発明の要素は、インクジェット透過性媒体および医療用像形成媒体にとりわけ好適である。
本発明において使用される実質的に単分散である第1のタイプの疎水性ポリマー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて、または界面活性剤を用いずに、エチレン系不飽和モノマーを乳化重合させることによって調製することができる。単分散ポリマー粒子の製造においては、いずれの好適なエチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物を使用してもよい。使用してもよいものとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、脂肪酸のモノエチレン系不飽和エステル(例えば、酢酸ビニル、酢酸アリル、ステアリン酸ビニル、ピバル酸ビニル)、脂肪酸のモノエチレン系不飽和アミド(例えば、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルピロリドン)、エチレン系不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸のエステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2-クロロエチル、アクリル酸2-シアノエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n-ブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸イソボルニル、メアクリル酸イソボルニル、アクリル酸n-オクチル、マレイン酸ジエチル、イタコン酸ジエチル)、エチレン系不飽和モノカルボン酸アミド(例えば、アクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、イソブチルアクリルアミド、n-プロピルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリロイルモルホリン)、およびこれらの混合物が挙げられる。全モノマー混合物に対して5質量%以下の水溶性モノマーを共重合させて、粒子の安定性を改良してもよい。好ましい水溶性コモノマーの例としては、スルホン酸または硫酸のエチレン系不飽和塩(例えば、アクリルアミド -2-メチルプロパン−スルホン酸ナトリウム、ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビニルベンジルスルホン酸カリウム、ビニルスルホン酸ナトリウム)、モノエチレン系不飽和化合物(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル)、およびモノエチレン系不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸)が挙げられる。
望まれる場合には、紫外線吸収部分、酸化防止剤部分、または架橋用部分を含有しているモノマーを上記単分散ポリマー粒子の形成において使用して、画像の耐光堅牢性または他の性能を改良してもよい。使用することができる紫外線吸収モノマーの例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2004155200
Figure 2004155200
本発明において用いられる単分散ポリマー粒子の形成において使用することができる典型的な架橋用モノマーとしては、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、またはこれらの誘導体)、ジエチレンカルボン酸のエステルおよびアミド(例えば、二メタクリル酸エチレングリコール、二アクリル酸エチレングリコール)、および他のジビニル化合物(例えば、ジビニルスルフィド化合物またはジビニルスルホン化合物)が挙げられる。ジビニルベンゼンおよび二メタクリル酸エチレングリコールがとりわけ好ましい。
単分散ポリマー粒子の調製の例は、"Emulsion Polymerization and Emulsion Polymers", P. A. Lovell and M. S. El-Aasser, John Wiley & Sons, Ltd., 1997、および米国特許第 4,415,700号明細書において見出すことができる(これらの開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。
本発明において使用される単分散ポリマー粒子は、非多孔質である。非多孔質とは、ボイドが無いか、または液体に対して透過性ではない粒子を意味する。これらの粒子は、平滑な表面を有していても、粗い表面を有していてもよい。
本発明において使用される25℃未満のTg を有する第2のタイプの疎水性ポリマーは、水性媒体中で安定化させることができるならば、いずれの組成のラテックスまたは疎水性ポリマーであってもよい。このような疎水性ポリマーは、一般に、縮合ポリマーまたは付加ポリマーのいずれかに分類される。縮合ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエーテル、ポリカーボネート、多酸無水物、および上述のタイプの組み合わせを含んでなるポリマーが挙げられる。付加ポリマーは、単分散ポリマー粒子の調製について上記に記載したビニルタイプのモノマーの重合によって形成されるポリマーである。水不溶性ホモポリマーを形成するモノマーを含んでなるポリマーが好ましく、このようなモノマーのコポリマーもまた好ましい。好ましいポリマーは、全体としてのポリマー組成がラテックスを形成するのに十分に水不溶性であるならば、水溶性ホモポリマーを生ずるモノマーをも含んでなっていてもよい。本発明のラテックスまたはコロイド状分散体の水性相は、例えば、粘度および流動性を制御するために、水溶性ポリマーを含有していてもよい。上記水性相は、カチオン性、アニオン性、双性イオン性、または非イオン性のタイプの界面活性剤をも含んでいてもよい。付加タイプのポリマーに好適なモノマーのさらなる列挙は、米国特許第 5,594,047号明細書において見出される(この開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。
本発明の好ましい態様において、上記第1のタイプのポリマー粒子のTg は、約60℃〜約 140℃である。もう1つの態様において、上記第2のタイプの疎水性ポリマーのTg は、約−60℃〜約25℃である。さらにもう1つの好ましい態様において、約60℃〜約 140℃のTg を有する上記単分散ポリマー粒子は、約 0.2μm 〜約2μm の平均粒径を有する。この平均粒径は、粒子の50容量%がそれよりも小さい大きさ(または直径)として定義される。
さらにもう1つの好ましい態様において、上記単分散ポリマー粒子は、約2未満の10進比を有し、この10進比は、単分散の指数であり、粒径分布曲線の第90百分位数における粒径の第10百分位数における粒径に対する比として定義される。百分位数は、指し示されている大きさよりも小さい容量の所定の百分率として定義される。なおさらにもう1つの好ましい態様において、上記高Tg 単分散ポリマー粒子の上記低Tg 疎水性ポリマーに対する質量比は、約10:1〜約 2.5:1である。
本発明において用いられる要素上への印刷後、上記可融性多孔質インク受容層を、熱および/または圧力によって融着させて、実質的に連続的な透明層を表面上に形成させる。融着時、この層は、非光散乱性となる。融着は、企図される目的に有効な、いずれの手法によって達成してもよい。融着ベルトを用いる融着方法の記載については米国特許第 5,258,256号明細書において見出すことができ、融着ローラーを用いる融着方法の記載については米国特許第 4,913,991号明細書において見出すことができる(これらの開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。
好ましい態様において、融着は、上記要素の表面を熱融着部材(例えば、融着ローラーまたは融着ベルト)と接触させることによって達成される。従って、例えば、融着は、上記要素を、約 0.005m/分〜約 0.5m/分の移送速度において5〜約15 MPaの圧力を使用して、約60℃〜約 160℃の温度に加熱された1対の熱ローラーに通すことによって、達成することができる。
上記画像受容層は、例えば、pH調節剤、レオロジー調節剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、殺生剤、滑剤、ワックス、色素、蛍光増白剤などの添加剤をさらに含有していてもよい。
上記画像受容層は、従来の前計量または後計量の塗布方法(例えば、ブレードコーティング、エアナイフコーティング、ロッドコーティング、ロールコーティング、スロットダイコーティング、カーテンコーティング、スライドコーティングなど)によって、基材の一方または両方の表面に適用することができる。塗布方法の選択は操作の経済性から定まり、これは、次に、コーティング固形分、コーティング粘度、およびコーティング速度などの調合物の仕様を決定するであろう。
融着前の上記画像受容層の厚みは、約10〜約 100μm 、好ましくは約20〜約70μm の範囲に及ぶことができる。必要とされるコーティング厚は、インク溶媒を吸収するための溜めとしてコーティングが作用する必要性によって定まる。一般に、上記画像受容層は、約10g/m2〜約60g/m2の量で塗布される。さらに、上記可融性多孔質画像受容層の細孔容積は、一般に、約5〜約50 mL/m2である。
本発明のインクジェット記録要素において使用される支持体は、不透明であっても、半透明であっても、または透明であってもよい。使用してもよいものとしては、例えば、普通紙、樹脂コート紙、積層紙(例えば、米国特許第 5,853,965号、同 5,866,282号、同 5,874,205号、同 5,888,643号、同 5,888,681号、同 5,888,683号、および同 5,888,714号の各明細書に記載されているもの)、および、例えば、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリエステルジアセテート)、セルロース系材料(例えば、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、および三酢酸セルロース)、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)、金属箔、種々のガラス材料などの種々のプラスチックが挙げられる。また、上記支持体は、ボイドを含有しているポリオレフィン、ポリエステル、または膜であってもよい。ボイド含有ポリエステルの調製の例は、米国特許第 5,354,601号および同 6,379,780号の各明細書において見出すことができる。ボイド化膜は、相逆転の既知の技法によって形成させることができる。本発明において用いられる支持体の厚みは、12〜 500μm 、好ましくは75〜 300μm とすることができる。
望まれる場合には、本発明の多孔質粒子層の支持体に対する接着性を改良するために、ベース層または溶媒吸収層を支持体に適用する前に、支持体の表面にコロナ放電処理を施してもよい。
本明細書において開示されている記録要素は主にインクジェットプリンターにおいて有用であると言及してきたけれども、それらをペンプロッター集成装置のための記録媒体として使用することもできる。ペンプロッターは、インク溜めと接触している毛管の束からなるペンを使用して、記録媒体の表面に直接筆記することによって作動する。
インクジェット印刷方法において、インク液滴は、毛管作用によって上記多孔質コーティング中に迅速に吸収され、画像は、プリンターから出てきた直後に指触乾燥状態にある。ゆえに、多孔質コーティングにより、インクの速い「乾燥」が可能となり、耐汚れ性を有する画像が生ずる。
上記画像記録要素は他の画像記録物品または画像記録装置の駆動機構もしくは移送機構と接触することになる場合があるので、例えば、界面活性剤、滑剤、艶消し粒子などの添加剤を、それらが重要な性質を悪化させない程度に、上記要素に添加してもよい。
本発明の記録要素を像形成させるのに使用されるインクジェットインクは、当該技術分野において、よく知られている。概してインクジェット印刷において使用されるインク組成物は、溶媒またはキャリア液体、染料または顔料、湿潤剤、有機溶媒、洗浄剤、増粘剤、保恒剤などを含んでなる液体組成物である。上記溶媒またはキャリア液体は単なる水であってもよく、または多価アルコールなどの他の水混和性溶媒と混合された水であってもよい。また、多価アルコールなどの有機材料が主たるキャリアまたは溶媒液体であるインクを使用してもよい。特に有用なものは、水と多価アルコールとの混合溶媒である。このような組成物において使用される染料は、概して、水溶性の直接染料または酸性タイプの染料である。このような液体組成物は、例えば、米国特許第 4,381,946号、同 4,239,543号、および同 4,781,758号の各明細書などの従来技術に広範に記載されている(これらの開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。
本発明を説明するために、以下の例を提供する。
例1
単分散ポリマー粒子の調製
以下に示す3種の方法の1種から、本発明の粒子を調製した。
方法A:界面活性剤の存在下でのアニオン性単分散ポリマー粒子の調製
753gの脱塩水、2.56gのAerosol MA-80 (Cytek Industries, Inc.)、および種々の量の炭酸ナトリウムを添加することによって、2リットルの反応用フラスコを用意した。これらのフラスコの内容物を、窒素雰囲気中で 150 RPMで撹拌しながら、80℃に加熱した。 649gの脱塩水、3.38gのAerosol MA-80 、および3.78gの過硫酸ナトリウムを用いて、水性相添加用フラスコを用意した。1011.4gのメタクリル酸エチルおよび 164.6gのメタクリル酸メチルを添加することによって、モノマー相添加用フラスコを用意した。次に、3.43gの過硫酸ナトリウムを上記反応用フラスコに添加した。2分以内に、 498gの上記水性相および 820gの上記モノマー相を3時間かけて添加した。次に、これらの反応器内容物を、80℃において2時間加熱し、次に20℃に冷却し、そして 200μm のポリクロス(polycloth) を通して濾過した。このラテックスを、限外濾過によって、固形分50%まで濃縮した。このラテックスの粒径は、添加されるモノマー相および炭酸ナトリウムの量によって制御した。界面活性剤および開始剤の濃度は、モノマーに対して、それぞれ 0.5質量%および 0.7質量%の一定値に保った。例えば、炭酸ナトリウムを伴わない40%の反応固形分においては、粒径の中央値は 517.7ナノメートルであり、7.84gの炭酸ナトリウムを伴う50%の反応固形分においては、粒径の中央値は 831.6ナノメートルであった。 800ナノメートルの粒子が望まれる場合には、上記モノマー相を少しずつ供給して、モノマーが溜まったり、発熱が大きくなったりするのを避ける必要があった。これを行うために、 507gの上記水性相を 3.5時間かけて装填した。同時に、40gの上記モノマー相を最初の30分間に亘って装填し、次に、次の3時間に亘って 940gを装填した。
方法B:界面活性剤が無いアニオン性単分散ポリマー粒子の調製
2000gの脱塩水を添加することによって、12リットルのMorton反応用フラスコを用意した。このフラスコの内容物を、窒素雰囲気中で 150 RPMで撹拌しながら、80℃に加熱した。1987gの脱塩水および13.2gのメタ重亜硫酸ナトリウムを用いて、第1の水性相添加用フラスコを用意した。1973gの脱塩水および26.4gの過硫酸ナトリウムを用いて、第2の水性相添加用フラスコを用意した。2182gのメタクリル酸エチルおよび 364gのメタクリル酸メチルを添加することによって、モノマー相添加用フラスコを用意した。次に、各々の添加用フラスコから上記反応用フラスコへの装填を5g/分で開始した。上記添加用フラスコは、必要に応じて再装填した。種々の時間において試料を採取し、所望のラテックス粒径に達した際に上記モノマー相の供給を停止した。酸化還元開始剤溶液の装填を上記モノマー相の添加の終了を超えて30分間延長して、残留モノマーができるだけ残らないようにした。これらのフラスコの内容物を80℃において1時間撹拌し、次に20℃に冷却し、そして 200μm のポリクロス(polycloth) を通して濾過した。このラテックスを、限外濾過によって、固形分50%まで濃縮した。
方法C:界面活性剤が無いカチオン性単分散ポリマー粒子の調製
4000gの脱塩水を添加することによって、12リットルのMorton反応用フラスコを用意した。このフラスコの内容物を、窒素雰囲気中で 150 RPMで撹拌しながら、80℃に加熱した。1974gの脱塩水および26.4gの 2,2'-アゾビス (2-メチルプロピオンアミジン) 二塩酸塩を用いて、開始剤溶液添加用フラスコを用意した。2182gのメタクリル酸エチルおよび 364gのメタクリル酸メチルを添加することによって、モノマー相添加用フラスコを用意した。次に、各々の添加用フラスコから上記反応用フラスコへの装填を5g/分で開始した。上記添加用フラスコは、必要に応じて再装填した。種々の時間において試料を採取し、所望のラテックス粒径に達した際に上記モノマー相の供給を停止した。酸化還元開始剤溶液の装填を上記モノマー相の添加の終了を超えて30分間延長して、残留モノマーができるだけ残らないようにした。これらのフラスコの内容物を80℃において1時間撹拌し、次に20℃に冷却し、そして 200μm のポリクロス(polycloth) を通して濾過した。このラテックスを、限外濾過によって、固形分50%まで濃縮した。
比較用ポリマー粒子CP−1の調製(ブロードな粒径分布)
混合しながら68℃において 112.7gの酢酸エチルに47.9gの酢酸酪酸セルロース (Eastman Chemicals CAB 551-0.2)を溶解させることによって、有機組成物を調製した。 361.3gの水に13.4gのAlkanol XC(商標)(DuPont Corp.)10%溶液を溶解させ、68℃に加熱することによって、水性組成物を調製した。この水性相を上記有機相に低剪断混合を使用して添加し、これらの組み合わされた相をGaulinコロイドミル高剪断ミキサーに2回通して、微粒子のプレミックスを形成させた。得られたプレミックスをロータリーエバポレーターにかけて上記酢酸エチルを除去し、酢酸酪酸セルロースの微粒子分散体を生じさせた。
比較用ポリマー粒子CP−2の調製(ブロードな粒径分布)
CP−2は、上記水性相およびモノマー相を併せ、予め乳化させ、そして単一の添加用フラスコから上記反応用フラスコに供給したことを除き、方法Aと同様に調製した。このモノマーのエマルションは安定ではなく、上記反応器中でモノマーの溜まりがあり、そして反応熱は一定ではなかった。超微粒子分析装置(Ultrafine Particle Analyzer) によって得られる粒径分布データは、二峰性の粒径分布を示した。
ポリマー粒子の特性評価
ガラス転移温度
乾燥した上記ポリマー材料のTg を、20℃/分の加熱速度を使用して、示差走査熱分析(DSC)によって測定した結果を、下記表IIに示す。Tg は、本明細書においては、ガラス転移の変曲点として定義される。
粒径測定
Leeds & Northrupによって製造された超微粒子分析装置(UPA)によって、ポリマー粒子の特性評価を行った。粒径データを表すためのグラフが、(図1において示されているような)ヒストグラムおよび(図2において示されているような)累積プロットの2つの形で得られる。図2における百分位数の点は、指し示されている大きさよりも小さい容量の所定の百分率を示す。この50%は、「平均粒径」として使用される。10進比は、第90百分位数の点における粒径の第10百分位数の点における粒径に対する比として定義される。この10進比が小さいほど、粒径分布がより狭い。例えば、図2によれば、第90百分位数は0.74μm であり、第10百分位数は0.31μm であるので、従って、10進比は2.39(0.74割る0.31)である。
上記例において使用されるポリマーの調製方法、組成、および性質を表IIに要約する。
Figure 2004155200
低Tg 粒子分散体B−1
B−1は、ポリウレタンの分散体、 Witcobond W-320(商標)(CK Witco Corporation)である。この分散体は非イオン性であるので、アニオン性またはカチオン性のポリマー粒子分散体と適合している。この分散体の平均粒径は3μm であり、Tg は−12℃である(いずれも、CK Witco Corporationからの引用である)。
対照標準要素C−1の調製
塗布前にコロナ放電によって処理されたポリエチレンコート紙上に粒子CP−1およびB−1を含んでなる水溶液を塗布することによって、単層のインクジェット多孔質媒体を調製した。CP−1およびB−1の濃度は、それぞれ36質量%および 7.2質量%であった。 0.4%のアニオン性界面活性剤、Olin 10G(商標)(Olin Corp.)をコーティング溶液において使用して、塗布時の表面張力を制御した。このコーティング溶液を 108.9g/m2(10cc/ft2)に塗り、49℃において3分間乾燥し、次に強制空気循環によって25℃においてさらに8分間乾燥した。
対照標準要素C−2の調製
対照標準要素C−2は、ポリマー粒子CP−2を使用したことを除き、C−1と同様に調製した。
対照標準要素C−3の調製
対照標準要素C−3は、コーティング溶液が、32%のポリマー粒子P−7および 3.2%のAirvol 205(商標)ポリビニルアルコール(PVA)(Air Products Corp.)を含有していることを除き、C−1と同様に調製した。
本発明の要素1〜12の調製
要素1〜12は、ポリマー粒子P−2、P−3、P−4、P−6、P−7、P−9、P−10、P−11、P−12、P−14、P−15、およびP−16をそれぞれ使用したことを除き、C−1と同様に調製した。
走査型電子顕微鏡検査法(SEM)
1片の上記要素を切り出し、カーボンテープを用いてSEMスタブ上に取り付けた。導電性を付与するために、真空蒸着装置中で、この試料の表面に白金−パラジウムを用いて金属被覆を施した。この試料を、5 keVの電子線エネルギーを使用して、Hitachi S-4100電界放出型電子銃走査型電子顕微鏡において検査した。この試料を0°の傾斜角で像形成し、上記コーティングの代表的な画像を 2,000倍〜50,000倍の倍率範囲でキャプチュアした。
対照標準要素C−1およびC−2並びに本発明の要素1、5、および11のSEM画像を、図3〜7に示す。
インク吸収
インクジェット試料を、カラーインクカートリッジT017およびブラックインクカートリッジT026と共にEpson Stylus Photo 820プリンター中に装填し、カラーパッチおよび写真からなる予めアセンブルされたディジタル画像を印刷した。この印刷された試料が上記プリンターから排出されたら直ちに、この印刷された試料の高濃度にインクが付着した領域を指で擦った。「即乾」とは、プリントが指触乾燥状態であり、上記指による摩擦行為によって汚れたり、損傷を受けたりしなかったものと定義される。上記粒子が塗布後の乾燥時に合体して連続的なフィルムを形成した場合、インクは表面上で液滴を形成し、層を通って浸透しなかったであろう。故に、このような画像は、光学的濃度が低く、摩擦によって容易に汚れたであろう。
融着
上記印刷された試料を、 2.5cm/秒の速度で、少なくとも一方のローラーが 150℃の温度に加熱された1組の熱加圧ローラーの間で融着させた。
耐水性および耐汚染性についての試験
酢酸および水(5部:95部)の混合物1000gに1gの染料を溶解させることによって、ポンソーレッド染料溶液を調製した。直径およそ1cmのポンソーレッド染料溶液を上記試料の表面上に5分間置いた。次に、この液体を、Sturdi-Wipesペーパータオルで拭き取った。上記試験領域を目視し、記録した。画像上に染料汚染の後が残っていないということは耐水性オーバーコート層の存在を示し、画像上の赤い汚染は耐水性オーバーコート層が存在しないことを示す。
画質
上記要素を視覚的に検査し、以下の等級に従って評価した。
良好=汚れが無い
並み=若干の汚れが有る
不良=酷い汚れが有る
対照標準要素並びに本発明の要素の上記評価結果を、下記表III に要約する。
Figure 2004155200
上記結果は、本発明のインクジェット記録要素が、対照標準要素と比較して、改良されたインク吸収、画質、および耐汚染性を有していたことを示している。
例2
この例においては、多くのタイプのインクジェット要素を、医療用像形成用途において使用される透明二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム上に調製した。透過モードで観察するには、融着後のヘーズが低い画像を得るのが望ましい。
対照標準要素C−4の調製
この要素は、82.5: 7.5:3:7の質量比のヒュームドアルミナ(Cab-O-Sperse PG003(商標)(Cabot Corp.) )、PVA(GH-23 (Nippon Ghosei) )、2,3-ジヒドロキシ -1,4-ジオキサン (Clariant Corp.) 、および媒染材料MMからなり、20μm の厚みを有する単層インクジェット多孔質受容層である。MMは、87質量%の塩化N-ビニルベンジル -N,N,N-トリメチルアンモニウムおよび13質量%のジビニルベンゼンから調製される、平均粒径が80nmの架橋ヒドロゲルポリマー粒子である。このコーティング溶液において0.07%の非イオン性界面活性剤、Olin 10G(商標)(Olin)を使用して、塗布時の表面張力を制御した。
対照標準要素C−5の調製
この要素は、48.8:48.8: 2.4の質量比のPVA(Airvol 205(商標))、 5.9μm のシリカゲル(23F (Crossfield))、および2,3-ジヒドロキシ -1,4-ジオキサン (Clariant Corp.) からなり、20μm の厚みを有する単層インクジェット多孔質層である。
本発明の要素13〜26の調製
これらの要素は、種々のポリマー粒子を使用し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布したことを除き、要素1〜12と同様に調製した。各々の要素に使用した具体的な粒子については、下記表IVに列挙する。
インク吸収および融着
これらの要素についての印刷および融着は、例1と同様に行った。黒白の医療用X線画像およびグレースケールを含有している予めアセンブルされたディジタル画像を印刷に使用した。
融着後のフィルム外観
上記要素を融着後に検査し、以下の如く等級付けした。
良好=澄んでいるか、または透明である
不良=曇っている
以下の結果が得られた。
Figure 2004155200
上記結果は、インクジェット要素に一般的に使用される層組成(例えば、対照標準要素C−4およびC−5)は、それらの高い光散乱特性の故に、医療用像形成用途にはふさわしくないことを示している。本発明の要素13〜26は、速いインク吸収および十分な画質に加えて、透明な画像を提供したので、インクジェット医療用像形成用途にとりわけ好適である。
要素13は、インク受容層における細孔容積について、さらに検査した。この検査は、Micromeritics Instrument Corporation製 Mercury Intrusion Porosimetry(9520型)を使用して実行した。細孔中に浸透した水銀の容量を、水銀/試料の組み合わせに適用される液圧の関数として測定した。水銀が試料中に貫入するにつれて上記水銀/試料の部分の上にある水銀柱が減少する際の静電容量の変化によって、貫入した水銀の量として、細孔容積の量を測定した。要素13については、19.5 mL/m2の細孔容積が測定された。
例3
この例においては、2組の顔料系インクを本発明の要素3上に印刷し、次に、例1に記載したように乾燥させ、融着した。これら2組の顔料インクは、例1に記載した粒径測定用のUPAによって測定したところ、顔料分散体の平均粒径が異なっていた。Epson C80 プリンターに使用されるEpson インク(Epson インクカートリッジ T0322(シアン)、 T0323(マゼンタ)、および T0324(イエロー)に充填されている)と、米国特許第 5,679,138号、同 5,670,139号、同 6,152,999号、および同 6,210,474号の各明細書に記載されているものと類似の方法に従って本願発明者が調製した、さらに3種の顔料系インクとを、印刷に使用した。これらのインクにおいて使用した顔料の粒径については、下記表Vに列挙する。
Figure 2004155200
融着後、直径 3.5cmの領域上 200gの圧力下で、上記試料を乾燥したペーパータオルで8回擦ることによって、インクが付着した領域における耐摩擦性について、プリントを検査した。これらの要素を検査し、以下の如く等級付けした。
良好=画像が損傷を受けなかった
不良=画像が擦り取られ、表面上に引っ掻き筋ができた
以下の結果が得られた。
Figure 2004155200
上記結果は、90nm以上の平均粒径を有する顔料を本発明の要素3上に印刷すると、耐摩擦性が不良となることを示している。
これらのプリントを切断し、光学顕微鏡法によって、着色剤の位置について検査した。インク1および2において使用されている顔料は要素3の表面上に留まり、インク3〜6において使用されている顔料はインク受容層中に浸透したことは明らかであった。このことは、像形成された領域において十分な耐摩擦性を達成するためには、インクにおいて使用される顔料の平均粒径が90nm未満であるのが好ましいことを示している。
本発明を、説明のための特定の好ましい態様に関して詳細に記載してきたけれども、当業者が、本発明の真意および範囲から逸脱すること無く、変更および修正を行うことができることが理解されるべきである。
本発明の他の好ましい態様を、請求項との関連において、次に記載する。
[1] 異なるガラス転移温度を有する少なくとも2種のタイプの疎水性ポリマー粒子を含む可融性多孔質画像受容層を担持している支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、実質的に単分散である第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が約60℃よりも高いTg を有し、第2のタイプの疎水性ポリマー粒子が約25℃よりも低いTg を有する、インクジェット記録要素。
[2] 実質的に単分散である前記第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が、約 0.2μm 〜約2μm の平均粒径を有し、そして粒径分布曲線の第90百分位数における粒径の粒径分布曲線の第10百分位数における粒径に対する比が約2未満である粒径分布を有する、[1]に記載の要素。
[3] 実質的に単分散である前記第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が、約60℃〜約 140℃のTg を有する、[1]に記載の要素。
[4] 前記第2のタイプの疎水性ポリマー粒子が、約−60℃〜約25℃のTg を有する、[1]に記載の要素。
[5] 前記第1のタイプの疎水性ポリマー粒子の前記第2のタイプの疎水性ポリマー粒子に対する質量比が約10:1〜約 2.5:1である、[1]に記載の要素。
[6] 前記多孔質画像受容層が約10g/m2〜約60g/m2の量で塗布されている、[1]に記載の要素。
[7] 前記支持体が樹脂コート紙または透明ポリマーフィルムである、[1]に記載の要素。
[8] 前記多孔質画像受容層が架橋されている、[1]に記載の要素。
[9] 前記多孔質画像受容層が紫外線吸収剤を含有している、[1]に記載の要素。
[10] 前記可融性多孔質画像受容層の細孔容積が約5〜約50 mL/m2である、[1]に記載の要素。
超微粒子分析装置を使用して得られる粒径データのサンプルのプリントアウトである。 超微粒子分析装置を使用して得られる粒径データのサンプルのプリントアウトである。 上述の対照標準要素C−1の走査型電子顕微鏡写真である。 上述の対照標準要素C−2の走査型電子顕微鏡写真である。 上述の本発明の要素1の走査型電子顕微鏡写真である。 上述の本発明の要素5の走査型電子顕微鏡写真である。 上述の本発明の要素11の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. 異なるガラス転移温度を有する少なくとも2種のタイプの疎水性ポリマー粒子を含む可融性多孔質画像受容層を担持している支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、実質的に単分散である第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が60℃よりも高いガラス転移温度を有し、第2のタイプの疎水性ポリマー粒子が25℃よりも低いガラス転移温度を有する、インクジェット記録要素。
  2. 実質的に単分散である前記第1のタイプの疎水性ポリマー粒子が、 0.2μm 〜2μm の平均粒径を有し、そして粒径分布曲線の第90百分位数における粒径の粒径分布曲線の第10百分位数における粒径に対する比が2未満である粒径分布を有する、請求項1に記載の要素。
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