JP3934803B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクの吸収性、発色性、及び保存性に優れる等、インクジェット記録材料としての基本的な特性を満たしたインクジェット記録材料に関し、特に、表面の光沢度が高い上記録後の光沢度の低下が非常に小さい、高級感のある高品位な記録画像を得ることができるインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の動作原理によりインクの微小液滴を飛翔させ、紙などの記録用紙に付着させて画像や文字などの記録を行なう技術である。この技術を用いた記録装置は、動作が高速で低騒音である上多色化が容易であること、さらに現像や定着などの化学薬品を使用した画像形成処理が不要であることなどから、種々の用途において急速に普及している。
【0003】
また、多色インクジェット記録技術を用いると、製版方式による多色印刷やカラー写真方式によって形成される画像と比較して遜色のない、高品位な記録画像を得ることも可能であり、少部数の印刷用途に対しては印刷物を安価に作製することができる。そこで最近ではインクジェット記録技術がフルカラーの画像記録分野にまで広く応用されている。
【0004】
従来、インクジェット記録方式で使用される記録用紙として、通常の印刷や筆記用途に用いられる上質紙やコーテッド紙が対応できるように、記録装置やインク組成などについてさまざまな面からの検討がなされている。その一方では、記録装置の高速化や高精細化あるいはフルカラー化などに見られるように、最近のインクジェット記録装置の大幅な性能向上は、インクジェット記録方式による記録技術の可能性を広げ、新たな用途を年々拡大している。そこで、インクジェット記録用紙に対してもより高品位志向の記録適性が求められるようになり、従来より更に高度な品質特性が要求されるようになった。
【0005】
従来から、インクジェット記録用紙には、優れた画像品質、及び、インクジェット記録後にも記録画像部の光沢度が低下しないという2つの要件を兼ね備えたものが要求されてきたが、昨今はこれに加えて、カラー写真方式の印画紙と同等の、高級感のある優れた記録画像を形成し得る記録適性が求められている。このような、カラー写真方式の印画紙と同等の記録画像を得るには、上述の要件に加え、インクジェット記録用紙の表面光沢そのものについても従来より高光沢であること、さらに地肌部と記録画像部がともに写真印画紙表面と同等な光沢度を有することが必要である。これらの記録画像に対する要求品質は、最近では『写真調画質』として端的に表現され、一般に広く知られるようになった。
【0006】
該記録用紙に要求される品質は、記録用紙に記録された画像中の個々のインクドットの濃度が高いこと、ドットの形状が真円に近いこと、色調が明るく鮮やかな発色をすること、インクの吸収が速く複数のインクドットが重なった場合にも記録用紙の表面でインクが流れ出したり滲んだりしないこと、記録用紙表面に対して水平方向へのインクドットの拡散が必要以上に大きくなく、かつ、ドットの周辺が滑らかでぼけのないことである。
【0007】
さらに、記録用紙の表面光沢度が高く、かつ、記録用紙に記録された画像部は地肌部と比較しても光沢度の低下が非常に小さいことが、高品位な記録画像を得るためには重要な要素となる。
しかしながら、一般にインクジェット記録用紙における記録画像部の光沢度は地肌部に比べると低下する。この現象は、該記録用紙の表面に付着したインクが、インク受容層に吸収されると同時にインク受容層中に含まれる樹脂や填料の再溶解や膨潤を引き起こす結果、記録用紙の表面構造が崩れるために発生すると考えられている。
【0008】
これらの問題を解決するために、以下に略記する如く、従来からいくつかの提案がなされてきた。
先ず、優れた画像品質を得る方法としては、例えば、低サイズの原紙に表面加工用の塗料を塗工したインクジェット記録用紙(特開昭52−53012公報)や、尿素−ホルマリン樹脂粉末を内添したシートに水溶性樹脂を含浸させたインクジェット記録用紙(特開昭53−49113号公報)が開示されている。これら普通紙タイプのインクジェット記録用紙は、インクの吸収は速やかであるもののドットの周辺がぼけ易く、ドット濃度も低いという欠点がある。
【0009】
また、特開昭55−5830号公報には、支持体表面にインク吸収性の良い塗工層を設けたインクジェット記録用紙が開示され、特開昭55−51581号公報には、塗工層中の填料としてシリカ粉末を使用した例が開示されている。これらのコーテッド紙タイプのインクジェット記録用紙の場合には、付着したインクのドット径やドット形状、ドット濃度や色調再現の点で普通紙タイプのインクジェット記録用紙より改善されている。
【0010】
一方、これらのインクジェット記録用紙に使用されるインクとしては、水溶性染料を使用した水性インクが現在では主流であるが、この場合には、記録用紙上に形成された画像に水がかかった場合には、記録画像部から染料が再び溶解して滲み出すため記録物の価値が著しく損なわれるという、記録用紙の耐水性についての欠点があった。
また、インク受容層に水溶性樹脂を多く含有している場合には、インクとの接触によりそれらの樹脂の膨潤や溶解が起こり、記録部(インクとの接触部分)の光沢度が地肌部に比べて低下するという欠点があった。
【0011】
これらの欠点を改良するためには、インク受容層中に多孔質のカチオン性水和アルミニウム酸化物粒子を含有させ、記録用紙の耐水性を改善することが提案されている(特公平3−24906号公報)。これはカチオン性水和アルミニウム酸化物の多孔性に着目したものであり、インクや水などの液状物質は細孔に入り込むと同時に細孔内に閉じ込められるので、インクによるインク受容層の膨潤及び溶解が極めて起こり難くく、記録後の画像部の光沢度の低下を抑えることができるというものである。
【0012】
この提案によって、優れた画像品質と、インクジェット記録後にも記録画像部の光沢度が低下しないという2つの要件を兼ね備えたインクジェット記録用紙の製造が可能となったが、この方法では、未だ、記録後の表面光沢度が十分に高いと言えるインクジェット記録用紙を得ることはできなかった。
【0013】
記録後の表面光沢度が十分に高いインクジェット記録用紙を得るための手段としては、インクジェット記録用紙をカレンダー装置などの加熱されたスチールロールと弾性ロールの間に圧着通過させる方法の他、特開平6−79967号公報に開示されているような、加熱された鏡面ドラムに湿潤状態でインク受容層を圧着乾燥するキャスト法(例えば、特開平6−79967号公報)などがある。
【0014】
例えばアルミナヒドロゲルスラリーを濾過、圧搾、乾燥、粉砕、分級して得られる水和アルミニウム酸化物粉末や、無定型シリカなどの2次粒子である多孔質の無機粒子(特公平3−24906号公報)をバインダーと共に支持体上に直接塗工し、インク受容層として塗膜を形成させたインクジェット記録用紙においては、上述の方法で高光沢表面を得ることはできるものの、多孔質な無機微粒子によって形成される細孔が崩れやすいので、インク吸収性が低下し良好な画像品質を得ることができなかった。
【0015】
一般的な表面処理技術として知られているカレンダー処理は、シート状の基材を加熱された鏡面を有するスチールロールと弾性ロールの間に圧着通過させる方法であり、基材の鏡面スチールロールと接する面に処理効果が現れる。この技術は、紙の品質を向上させる最終仕上げ工程に用いられ、その目的は、不均一な紙の表面を均一でより平滑な表面にすることと、紙の表面に良質な光沢性を与えることである。
【0016】
そこで、同様にしてインクジェット記録用紙の最終仕上げにカレンダー処理を行った場合には、ロール間にかかる高線圧により、シートの表層に塗工された塗膜を平滑にし用紙表面に光沢を付与することはできるものの、ロール間の圧力によってインク吸収層に存在する空隙が崩れて減少するために、インク吸収容量が低下するという欠点がある。従って、インクジェット記録用紙の最終仕上げとしては、カレンダー処理は一般に不向きな方法とされていた。
【0017】
一方、キャスト法を使用する場合には、支持体に塗工するインク受容層に用いるアルミナゾルなどのアルミナ水和物粒子の性質上、塗料の粘度や固形分濃度等に制約が多い上、塗工量を多くしてインク受容層を厚くすることが困難であるという欠点がある。これは、アルミナゾルなどのアルミナ水和物粒子の場合には、塗料中の固形分濃度を高くすると極端に粘度が上昇し、塗料としての適性に不都合を生じるためである。したがって、厚いインク受容層を形成させてインク吸収性を十分に確保することということができないので、良好な画像品質を得ることができない。
【0018】
また、写真印画紙の表面光沢は、その60度鏡面光沢度を測定すると95%程度と非常に高い。インクジェット記録用紙にこのような表面光沢が付与されれば、高級感ある記録用紙を得ることが可能である。しかしながら、実際には、光沢度の測定値において写真印画紙以上の光沢度を該記録用紙に付与することは難しい。そこで、本発明者らは、該記録用紙に見た目の高級感を与えうるのに必要な表面光沢度を鋭意検討したところ、60度鏡面光沢度が60%以上あれば、官能的に写真印画紙と同等以上の高級感を得られることが判明した。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、支持体上に、多孔質で高光沢且つインク吸収性に優れた厚膜の記録層を設けるべく鋭意検討した結果、多孔質の第1層と、第1層の細孔を残すように、且つ60度鏡面光沢度が未記録部と記録画像部ともに80%以上の光沢を付与するように第2層の記録層を設けることにより、良好な結果を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の目的は、地肌部(未記録部)と記録画像部の表面光沢が共に高く、カラー写真方式の印画紙と同等又はそれ以上の記録画像品質を有する、高級感のある記録画像を得ることのできるインクジェット記録材料を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、支持体上に、無機微粒子とバインダ樹脂を主成分とする多孔質な第1のインク受容層、及び、該インク受容層上に酢酸セルロース及び/又はコロイダルシリカ複合系スチレンアクリル共重合体を含む樹脂を主成分とする第2のインク受容層を有するインクジェット記録用紙であって、上記第1のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が5〜50g/mであり、第2のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が0.1〜1.0g/mであると共に、第2のインク受容層によって第1のインク受容層上の細孔が完全には塞がれておらず、且つ、第2のインク受容層表面の60度鏡面光沢度が未記録部と記録画像部ともに 80%以上であることを特徴とするインクジェット記録用紙により達成された。特に、第1のインク受容層中の細孔半径が1〜500nmであり、かつ、平均細孔半径が100nm以下であると共に、第2のインク受容層が第1のインク受容層表面の細孔を完全に塞ぐことがない程度に多孔質な構造を有することが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明において使用可能な支持体は、インクジェット記録用紙の支持体となり得る強度がある公知の支持体の中から適宜選択すれば良く、紙以外にも、プラスチックフィルム(ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の各種フィルム)や、紙の表面に樹脂フィルムを貼合したシート、溶融樹脂によって加工したいわゆるラミネート紙等、様々な基材を利用することができる。
【0022】
本発明においては特に紙を使用することが好ましい。例えば、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、TMP、CMP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等と公知の糊料を主成分とすると共に、バインダ、サイズ剤、定着剤、及び紙力増強剤等を混合し、各種の抄紙方式によって得た原紙、及び、更に上述の原紙上に製紙分野でいうサイズプレス処理やコート処理(コート紙、アート紙、キャスト紙等の場合)、カレンダー処理等を施した紙などを用いることができる。
【0023】
支持体上に形成される第1のインク受容層に使用される無機微粒子は、平均粒子径が10〜500nmで、塗工液を塗布乾燥後、多孔質の層を形成するものであれば良いが、例えば、金属酸化物微粒子がコロイド粒子として溶媒中に分散した酸化物ゾル(例えば、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等)を使用することができる。本発明においては、特に、無機微粒子が、その平均粒子径が10〜500nmであるベ−マイトのアルミナ水和物粒子であって、固形分濃度が15〜30重量%であるときのpHが2〜6のアルミナゾルを使用することが好ましい。
【0024】
このようなアルミナゾルの製法としては、アルミニウムプロポキシドなどのアルミニウムアルコキシドを加水分解して得られるアルミナ水和物を含むスラリーに、塩酸や酢酸などの酸を添加する、あるいは超音波を利用して解膠するなどの方法がある(例えば、特開平03-275510号、特開平03-281384号、特開平03-285814号、特開平03-285815号、特開平04-275917号、特開平05- 24823号、特開平05- 24824号、特開平05- 32413号、特開平06- 64918号、特開平06- 64919号、特開平07-291621号、特開平08-295509号、及び特開平08-333115号などの各公報)。
【0025】
一方、第1のインク受容層内に形成される無機微粒子間の細孔は、インク吸収性を阻害しないかぎり小さいことが好ましい。例えば、細孔半径が3μmと大きくなるような無機微粒子を第1のインク受容層として用いた場合には、第2のインク受容層用の塗工液を塗工した際に、該塗工液が速やかに第1のインク受容層中に吸収されてしまうため、第1のインク受容層上に樹脂が留まらず、第2のインク受容層が形成できないばかりでなく光沢表面を得ることもできない。
【0026】
そこで、第1のインク受容層に形成される細孔の細孔半径を小さくすると、第2のインク受容層を塗工した場合に、該第2のインク受容層用の塗工液の第1のインク受容層への吸収速度が抑制され、第1のインク受容層上に樹脂がより多く留まるので、その間に乾燥を行えば光沢面を有する第2のインク受容層を形成することができる。本発明においては、アルミナ水和物粒子間に形成される細孔の半径が1〜500nmであり、かつ、その平均細孔半径が実質的に100nm以下であることが特に好ましい。
【0027】
第1のインク受容層に用いるバインダ樹脂としては、上述の無機微粒子や酸化物ゾルと混合可能であると共に、支持体上に塗工・乾燥させることにより皮膜を与えられる公知の樹脂の中から適宜選択することができるが、インク吸収性をより向上させるには、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロドリン、水溶性セルロース等の水溶性樹脂、及び/又は、スチレン―ブタジエン共重合体などの共役ジエン系重合体、アクリル重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体等の水性分散樹脂(ポリマーラテックス)を使用することが望ましい。
【0028】
第1のインク受容層における無機微粒子/樹脂の乾燥固形分の重量比率は97/3〜70/30であることが好ましい。インク受容層中の無機微粒子の重量比が97を超えると塗工乾燥後の皮膜が脆くなり、インク受容層が支持体から剥離脱落する粉落ち現象を起こしやすくなる。一方、インク受容層中の無機微粒子の重量比が70より小さいとインク受容層へのインクの吸収性が劣化する。本発明においては、特に、無機微粒子/樹脂の重量比は、95/5〜85/15であることが好ましい。
【0029】
インク吸収性の良否は、インクジェット記録した際の画像部の境界滲みとビ−ディング現象の程度が一つの目安となる。境界滲みは、単色もしくは2色以上のインクで隙間なく隣り合わせに記録されたベタ画像部において、隣り合った異なる色の境界が判別しにくくなる現象である。また、ビーディングとは、ベタ画像部に限らず、記録画像に一種の縞模様状あるいはまだら状に濃淡ムラが認められる現象である。
【0030】
どちらの現象も、インクジェット記録装置のインクノズルから射出されたインク滴が記録用紙に均一に全て吸収されるということがないため、吸収されなかったインク滴がインク受容層の表面に滞留するため起こる。境界滲みは、記録用紙上に連続射出されたインク滴がインク受容層に吸収しきれず、該受容層から溢れ、さらに隣り合う画像部に滲み出るため画像の境界を判別しにくくする。他方、ビーディング現象は、境界滲みを起こすほどインク吸収性が劣るということはないが、連続射出されたインク滴が完全にインク受容層に吸収される前に、該受容層上で連なって記録画像中に濃淡ムラを形成する現象である。
【0031】
インク吸収性が劣る場合には、この境界滲みとビーディング現象が顕著に発生する。なお、第1のインク受容層用の塗工液には、必要に応じて顔料分散剤、カップリング剤、ゲル化剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤又は抑泡剤、界面活性剤、蛍光増白剤、着色染料、着色顔料、定着剤、酸化防止剤、UV吸収剤、耐水化剤などの各種添加剤を配合することもできる。
【0032】
第1のインク受容層の塗工量はインクジェット記録適性を左右する重要な因子となる。第1のインク受容層にアルミナ微粒子を用いた場合には、記録剤となるインクの溶媒である水やアルコールなどをこのアルミナ層に吸収させることができると同時に、インクの発色成分となる色素を定着(担持)させることも可能である。
【0033】
また、上述の第1のインク受容層は、比較的厚い皮膜として形成された場合にも透明性が非常に高いので、インクジェット記録技術を用いて記録された記録層中の色素がより鮮明に見え、高度な発色性を有する記録画像を得ることができる。本発明において、これらのインク吸収性や発色性などのインクジェット記録適性を満足するために必要な第1のインク受容層の塗工量は、5〜50g/mであることが好ましく、特に、20〜50g/mの塗工量であることがより好ましい。
【0034】
第2のインク受容層は、インク吸収性を阻害することなく上述の第1のインク受容層の優れた特性を維持するために、多孔質構造をもつことが好ましい。好ましい第2のインク受容層の構造は、インク吸収性の観点から、連続した均質な乾燥皮膜ではなく第1のインク受容層上に多孔性皮膜として形成され、第1のインク受容層の表面に形成されている細孔を完全に塞ぐことのない構造となることである。第2のインク受容層が連続した均質な乾燥皮膜である場合には、第1のインク受容層に形成された細孔を塞ぐため、インク吸収性が著しく悪くなる。第2のインク受容層の多孔質構造は、電子顕微鏡等で確認することができる。
【0035】
本発明においては、インクジェット記録用紙の優れた記録画像品質と高光沢かつ高級感のある表面を形成させるという2つの目的を両立させる必要がある。そこで、優れた記録画像品質と高い表面光沢度及び高級感を満足させるために、第2のインク受容層における乾燥固形分の塗工量は、0.1〜1.0g/ あることが好ましい。
【0036】
第2のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が0.1g/mよりも薄い場合には、塗工された液のほとんどすべてが、乾燥前に第1のインク受容層中に吸収されてしまうため、インク吸収性が良好で優れた記録画像品質を得ることはできるものの、インクジェット記録用紙の表面光沢を高くすることができない。また、第2のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が1.0g/mよりも厚い場合には、高い表面光沢を得ることができるものの、この厚みでは、もはや多孔質構造を有する皮膜を形成しにくく、均質な連続皮膜を形成する。したがって、第2のインク受容層が第1のインク受容層表面の細孔を塞ぐためにインクに対するバリヤ性が発生し、第1のインク受容層のインク吸収性が阻害されるので、優れた記録画像品質を得ることができなくなる。
【0037】
第2のインク受理層に使用できる樹脂は、酢酸セルロース及び/又はコロイダルシリカ複合系スチレンアクリル共重合樹脂を含有することが必要である。
また上記の樹脂に加え、乾燥皮膜形成後は表面光沢及びインクの吸収性(透過性)がともに高い材料、例えば、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、水溶性セルロース、アクリル、ポリアクリルアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、アセタール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン―酢酸ビニル、ポリスチレンなどの樹脂を単体あるいは混合して用いることができる。
上記のような樹脂を用いることにより、第1のインク受容層上に多孔質構造を有し、かつ、60度鏡面光沢度が未記録部と記録画像部ともに80%以上の光沢面を持つ第2のインク受容層を効率良く形成することができる。
【0038】
第2のインク受容層に用いられる樹脂は、それぞれ以下に示すような物性を有する樹脂であるが、機能発現機構と物性との関連性については未だ明らかではない。
ポリビニルアルコールの場合には、鹸化度が5〜45モル%であって平均重合度が100〜2,500の樹脂が特に好ましく、特に、100〜150℃の熱溶融温度を有するものが良い。ポリビニルピロリドンの場合には、22万〜280万の平均分子量を有することが特に好ましい。また、水溶性セルロースの場合には、2%水溶液の粘度が50cps以上の樹脂であることが好ましい。
【0039】
ポリエステル樹脂の場合には、水と有機溶媒の混合溶媒の中に、平均分子量が1万〜2万のポリエステル樹脂からなる微粒子を分散させたサスペンジョン、または、水溶性ポリエステル樹脂を使用することが特に好ましい。酢酸セルロースの場合には、平均アセチル含有量が10〜60重量%のものが好ましい。また、アセタール樹脂の場合には、アセタール化度が60モル%以上であり、かつアセチル基含有量が3モル%以下、平均重合度が500〜1,500の樹脂を使用することが好ましい。
【0040】
コロイダルシルカ複合系スチレンアクリル共重合樹脂の場合には、エチレン性不飽和結合を有するモノマーをスチレンと共にコロイダルシリカの存在下で共重合して得た樹脂からなる微粒子を分散したサスペンジョンを用いることが好ましい。エチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなどのアクリル酸エステル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル等を用いることができる。スチレンアクリル共重合樹脂とコロイダルシリカの複合比率は、乾燥重量比で10/90〜90/10の範囲であることが好ましい。
【0041】
ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂を使用する場合には、ガラス転移温度があまり低すぎると、インクジェット記録用紙を重ねて保管する際に記録面と裏面とが圧力によって接着する危険があるので、ガラス転移温度が-10℃より高い樹脂であることが好ましい。
【0042】
第2のインク受容層には、60度鏡面光沢度が未記録部と記録画像部ともに80%未満とならない範囲で、必要に応じて様々な粒径のコロイダルシリカ、無定形シリカ、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、カオリン、クレー、ゼオライトなどの各種無機微粒子や、プラスチックピグメントなどの樹脂粉末などを適宜添加して使用することができる。
さらに、その他の添加剤として、可塑剤、顔料分散剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤又は抑泡剤、界面活性剤、蛍光増白剤、着色染料、着色顔料、定着剤、酸化防止剤、UV吸収剤、耐水化剤などの各種添加剤を配合することもできる。
【0043】
本発明のインクジェット記録用紙のインク受容層の形成方法としては、ブレードコータ、エアナイフコ一夕、ロールコータ、カーテンコータ、ダイコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、グラビアコータなどによる通常の塗工方法を用いることができ、塗膜の乾燥には、熱風や赤外線などによって乾燥固化する方法を用いる。
【0044】
また、本発明のインクジェット記録用紙に使用できるインクとしては、記録画像を形成するに必要な色素と、その色素を分散させるに必要な分散媒または溶剤から主として構成されるインクが用いられる。インク中の色素としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分散染料、油性染料及び各種顔料などを用いることができることが知られているが、これらの、従来から公知の色材の中から適宜選択して用いることができる。また、インクの分散媒または溶媒として使用される液体には、水及びアルコール類やグリコール類などの水溶性有機溶剤が用いられるが、いずれにしても、0.1〜20重量%という通常の範囲の色素配合量として特に問題はない。
【0045】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録用紙は、多孔質で厚いインク受容層を有するので、インク吸収性が良好であるのみならずインク受容能も大きく、特にカラー画像の記録適性に優れた高度な発色性を有している。その上、表面光沢度が優れており、記録後の記録画像部の表面光沢度の低下も少ないので、インクジェット記録によって極めて高品位な画像を記録することができる。
【0046】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を具体的に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中で示す部及び%は、それぞれ重量部及び重量%を意味している。また、諸物性値の測定は下記の要領で行なった。
印字機器としては、プリンタ1としてキヤノン(株)製のインクジェットプリンタ(BJC―420J)、プリンタ2としてセイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンタ(PM700C)を用い、インクは、夫々のメーカー指定の純正インクであるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(BK)を使用した。
【0047】
インク受容層の塗工量としては、JIS P8124に準じた坪量の測定により、インク受容層を設けたインクジェット記録用紙の坪量と該記録用紙に用いた支持体の坪量を夫々実測し、両者の坪量の差を算出して用いた。光沢度は、インク受容層表面をJIS Z8741に準じ、光沢度計GM−3D(村上色彩研究所製)を用いて実測した(光の入射角60°)。また、記録画像の色濃度は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の夫々のベタ部の反射濃度を測色計SPM 100(グレタグ社製)を用いて実測した。インク吸収性は記録画像部の境界滲みとビーディングによりそれぞれ評価した。
【0048】
境界滲みについては、夫々のインクジェットプリンターを用い、30mm×30mmの正方形の大きさで、隙間なく隣り合せに記録したシアンとマゼンダの混色青部とマゼンダとイエローの混色赤部において、該青部と該赤部の境界での滲み具合を、目視による官能評価に基づいて3段階評価を行った。評価内容は次の通りである。
インキのはじき、にじみ、溢れが認められず、高品位な記録画像である:○
インキのはじき、にじみ、溢れが若干認められるが、記録品位は保たれている:△
インキのはじき、にじみ、溢れが認められ、記録品位は損なわれている:×
上記の評価基準に準じた場合、高品位な記録画像を得るためには△以上の評価が必要である。
【0049】
ビーディングについては、夫々のインクジェットプリンターを用いて記録したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、及びブルー(シアンとマゼンタの混色)、レッド(マゼンタとイエローの混色)、グリーン(シアンとイエローの混色)のベタ画像部における色の濃淡ムラの有無を、目視による官能評価に基づいて3段階評価した。評価内容は次の通りである。
記録画像部に色の濃淡ムラが認められず、高品位な記録画像である:○
記録画像部に僅かに色の濃淡ムラが認められるが、記録品位は保たれている:△
記録画像部に色の濃淡ムラが認められ、記録品位は損なわれている:×
上記の評価基準に準じた場合、高品位な記録画像を得るためには△以上の評価が必要である。
【0050】
比較例1.
反応容器にイオン交換水810gとイソプロパノール676gを仕込み、液温を75℃に加熱した。次いで、撹拌下にアルミニウムイソプロポキシド306gを添加し、液温を75〜80℃に保持し、攪拌速度600rpmにて20時間の加水分解を行った。次いでイオン交換水400gを加えながら加熱し、イソプロパノールを留去した。得られた固形分濃度10重量%のアルミナ水和物のスラリ−の液温を95℃に保ちながら、解膠剤として10重量%のアミド硫酸水溶液を、ベーマイト中のアルミニウム原子1モルに対してアミド硫酸の量が11ミリモルになるように添加した。解膠は、95℃の液温下で15時間行い、さらにこの液を濃縮して、固形分濃度が21重量%でpHが4.5のアルミナゾルを得た(特開平08-333115号公報に開示されている製法)。
【0051】
インクジェット記録材料の支持体としては、上質紙であるNPiフォーム(坪量145g/m2、日本製紙(株)製)を用いた。
第1のインク受容層形成用の塗工液としては、上述のアルミナゾル100部に対して、バインダ樹脂であるポリビニルアルコール(PVA−117、クラレ製)6.5部及び水523部からなる、濃度17%の水性分散液を調製した。この塗工液を、マイヤーバーにて、乾燥固形分の塗工量が30g/mになるように上記の支持体上に塗工し、130℃の熱風循環式乾燥機中で3分間乾燥して第1のインク受容層を形成した。
【0052】
第2のインク受容層形成用の塗工液として、鹸化度が35モル%で、平均重合度が300であるポリビニルアルコール80部と20℃のガラス転移温度を有するポリエステル樹脂20部(バイロナールMD―1400、東洋紡績(株)製)、イソプロピルアルコール2,450部及び水2,450部からなる、濃度2%の水性分散液を調製した。この塗工液を、既に設けた第1のインク受容層上に、マイヤーバーを用いて乾燥固形分の塗工量が0.3g/mになるように塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0053】
比較例2.
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、鹸化度が35モル%であり、平均重合度が300であるポリビニルアルコール80部と67℃のガラス転移温度を有するポリエステル樹脂20部(バイロナールMD-1200、東洋紡績(株)製)、イソプロピルアルコール2,450部及び水2,450部からなる、濃度2%の水性分散液を調製した。この塗工液を、既に設けた第1のインク受容層上に、マイヤーバーを用いて乾燥固形分の塗工量が0.3g/mになるように塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0054】
実施例
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、酢酸セルロース(アセテートフレーク、帝人(株)製)1部及びアセトン99部からなる濃度1%の溶液を調製し、この塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥固形分の塗工量が0.2g/mになるように第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0055】
比較例3
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、ポリビニルブチラール(KS―1、積水化学工業(株)製)10部、メタノール245部及び水245部からなる濃度2%の溶液を調製し、この塗工液を、マイヤーバーを用いて乾燥固形分の塗工量が0.2g/mになるように第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0056】
比較例4
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、ポリビニルピロリドン85部(K―90、ISP社製)とメラミン樹脂15部(スミレッズレジン613、住友化学工業(株)製)及び水1,330部からなる濃度7%の塗工液を調製し、この塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥固形分の塗工量が2g/mになるように第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0057】
実施例
第1のインク受容層までは比較例1の場合と全く同様に作製した。次に、第2のインク受容層の塗工液として、コロイダルシリカ複合系スチレンアクリル樹脂(モビニール8050、ヘキスト合成(株)製)を水で希釈し、濃度1%の塗工液を調製し、この塗工液を、マイヤーバーを用いて乾燥固形分の塗工量が0.2g/mになるように前記第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0058】
比較例
上質紙であるNPiフォーム(坪量145g/m2、日本製紙(株)製)上に、比較例1で使用した第1のインク受容層形成用塗工液を、乾燥固形分の塗工量が20g/mとなるように塗工し、100℃程度に加熱された鏡面ドラムに押し当てて乾燥させ(製紙分野でいうキャスト法)、インクジェット記録用紙を得た。
【0059】
比較例
上質紙であるNPiフォーム(坪量145g/m2、日本製紙(株)製)上に、比較例1で使用した第1のインク受容層形成用塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥固形分の塗工量が30g/mとなるように塗工し、インクジェット記録用紙を得た。
【0060】
比較例
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、濃度3%のポリビニルアルコール(B―24、信越化学工業(株)製)水溶液を調製した。得られた塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥固形分の塗工量が5g/mになるように該第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で2分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0061】
比較例
第1のインク受容層までは比較例1の場合と同様に作製し、第2のインク受容層の塗工液として、ポリビニルアルコール(B―04、信越化学工業(株)製)1部及び水999部からなる濃度0.1%の水溶液を調製した。得られた塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥固形分の塗工量が0.02g/mになるように該第1のインク受容層上に塗工し、120℃の熱風循環式乾燥機中で1分間乾燥してインクジェット記録用紙を得た。
【0062】
実施例及び比較例で得られたインクジェット用紙の評価結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003934803
【0063】
実施例1及び実施例の場合には、いずれもインク吸収性が良好であり、優れた記録画像品質を有するインクジェット記録が行えた。また、地肌部の表面光沢度は80%以上と高く、かつ記録画像の質感も高品位であり高級感のある記録が可能であった。これに対して、比較例では、地肌部の表面光沢度はやや高いもののインク吸収性が劣り、また、発色濃度が低いため優れた記録画像を得ることはできなかった。
【0064】
また、比較例では、インク吸収性は良好であるが、地肌部の表面光沢度が低く、かつ記録画像部の表面光沢度も低下しており、高品位な記録画像を得ることができなかった。さらに、比較例では、地肌部の表面光沢度は非常に高いものの第2のインク受容層にバリヤ性が生じているためか、インク吸収性が非常に劣り高品位な記録画像を得ることができなかった。また、比較例では、インク吸収性に優れ、かつ優れた記録画像品質が得られたが、地肌部及び記録画像部の表面光沢度が低く、高級感のある記録画像が得られなかった。
以上の結果は本発明によるインクジェット記録用紙の有用性を実証するものである。

Claims (4)

  1. 支持体上に、無機微粒子とバインダ樹脂を主成分とする多孔質な第1のインク受容層、及び、該インク受容層上に酢酸セルロース及び/又はコロイダルシリカ複合系スチレンアクリル共重合を含む樹脂を主成分とする第2のインク受容層を有するインクジェット記録用紙であって、上記第1のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が5〜50g/mであり、第2のインク受容層の乾燥固形分の塗工量が0.1〜1.0g/mであると共に、第2のインク受容層によって第1のインク受容層上の細孔が完全には塞がれておらず、且つ、第2のインク受容層表面の60度鏡面光沢度が未記録部と記録画像部ともに 80%以上であることを特とするインクジェット記録用紙。
  2. 第1のインク受容層を構成する無機微粒子の平均粒子径が10〜500nmであって、前記無機微粒子間に形成された細孔が、半径が1〜500nmで有ると共に平均細孔半径が100nm以下である、請求項1に記載されたインクジェット記録用紙。
  3. 第1のインク受容層における無機微粒子とバインダ樹脂の重量比が、97/3〜70/30である請求項1又は2に記載されたインクジェット記録用紙。
  4. 第1のインク受容層が透明性の高い層である、請求項1〜3の何れかに記載されたインクジェット記録用紙。
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