JP4733174B2 - 可融性反応性媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録要素、及びこの要素を使用した印刷方法に関する。より具体的には、本発明は、トップ層が、この層が融解させられたときに、同じ粒子(同じポリマー分子を含む)及び/又は別のこのような粒子中に少なくとも2つの相補架橋官能基を含有する可融性多官能ポリマー粒子を含む、記録要素に関する。
典型的なインクジェット記録又は印刷システムにおいて、媒体上に画像を生成するために、インク液滴が高速でノズルから記録要素又は記録媒体に向かって射出される。インク液滴又は記録液は一般に、記録剤、例えば染料又は顔料、及び多量の溶剤を含む。溶剤、又はキャリヤ液は典型的には、水及び有機溶剤、例えば一価アルコール、多価アルコール、又はこれらの混合物から形成される。
インクジェット記録要素は典型的には、支持体の少なくとも1つの表面上に、少なくとも1つのインク受容層を有して成る。インク受容層は典型的には、毛管作用を介してインクを吸収する多孔質層、又はインクを吸収するために膨潤するポリマー層である。透明膨潤性親水性ポリマー層は、光を散乱させず、従って最適な画像濃度及び色域をもたらすが、しかし乾燥するのに望ましくないほど長い時間がかかることがある。多孔質インク受容層は通常、バインダーによって結合された無機又は有機粒子から成る。インクジェット印刷プロセス中、インク液滴は毛管作用によって急速に多孔質層内に吸収され、そして画像はプリンタから出た直後に指触乾燥状態になる。従って、多孔質塗膜はインクの高速「乾燥」を可能にし、そして耐スミア性画像を生成しはするものの、多孔質層は、多数の空気・粒子界面によって、印刷された画像の濃度を低くする光散乱を生じさせる。
さらに、インクジェット記録要素上に印刷を施すことにより調製されたインクジェット・プリントは、環境によって劣化されやすい。これらは特に、水及び大気ガス、例えばオゾンとの接触から生じる損傷を受けやすい。オゾンはインクジェット染料を漂白し、このことは濃度を損なう。多孔質層は、孔が開いていることを考えると、大気ガスに特に曝されやすい。画像形成後の水との接触から生じる損傷は、トップ塗膜の艶消し、望ましくない染料拡散による染料のスミア、及び画像記録層の著しい分解からも生じる水スポットの形態を成すおそれがある。これらの欠点を克服するために、インクジェット・プリントがしばしばラミネートされる。しかし、ラミネーションは高価であり、別個の材料ロールを必要とする。
最も上側の可融性多孔質層を有するインクジェット受容体を提供することによりラミネーションを回避し、しかも保護されたインクジェット・プリントを提供しようという努力がなされている。このようなインクジェット記録要素は当業者に知られている。画像を印刷した後で上側層を融解させることは、耐水・ステイン性のための保護上塗り層を提供し、しかも改善された画像品質のために光散乱を低減するという利点を有する。
例えば、米国特許第4,785,313号明細書及び米国特許第4,832,984号は、上側可融性多孔質インク輸送層と、無孔質の下側膨潤性高分子インク保持層とを支持体上に有して成るインクジェット記録要素に関する。
例えば、欧州特許出願公開第0858905号明細書は、熱可塑性粒子を熱焼結することにより形成された可融性多孔質インク輸送最外層と、画像を形成するために最外層に適用されたインクを吸収して保持するための下側多孔質インク保持層とを有するインクジェット記録要素に関する。下側多孔質インク保持層は、主に難溶性顔料から構成される。画像形成後、最外層は無孔質にさせられる。
欧州特許出願公開第1,188,573号明細書は、順番に、シート状紙基板、基板上に塗布された少なくとも1つの顔料層、及び顔料層上に塗布された少なくとも1つのシーリング層を含むインクジェット記録材料に関する。また、顔料層とシーリング層との間に存在する任意選択の染料捕捉層も開示されている。
米国特許第6,497,480号明細書(Wexler)は、可融性インク輸送層と可融性染料捕捉層との両方を含むインクジェット媒体を開示する。インク・キャリヤ液流体を吸収するために、可融性層下のベース層を採用することができる。
画像形成要素のための保護上塗り層及び架橋型上塗り層も、当業者に知られている。例えば、米国特許第6,436,617号明細書は、エポキシ材料及び熱可塑性酸ポリマーを含む水分散性ラテックス粒子と、水溶性親水性ポリマーと、疎水性処理された結合増粘剤とを含む、写真画像要素のための保護上塗り層に関する。親水性ポリマーは、他の材料の凝集を容易にする写真処理中にほとんど洗い流される。この凝集のための別の駆動力は、写真処理と関連する乾燥中の高められた温度である。
米国特許第6,548,182号明細書は、塗膜が、架橋剤としての水溶性オキサゾリン化合物と組合わさって複数のカルボキシル基を有する水溶性ポリマーを含む、インクジェット記録材料に関する。欧州特許出願公開第0 320 594号明細書は、可融性インクジェット媒体中で使用するための水性の架橋性樹脂分散体を開示しているが、可融性インクジェット媒体中では高分子粒子は乳化剤化合物と反応する。
同一譲受人による米国特許出願第10/881,127号明細書は、上から順番に:
(a)(i)反応性官能基を有する熱可塑性ポリマーを含む可融性ポリマー粒子、(ii)熱可塑性ポリマー上の反応性官能基を架橋することができる相補反応性官能基を有する多官能化合物、及び(iii)任意選択のバインダーを含む可融性多孔質顔料捕捉層;ならびに
(b)任意選択のインク・キャリヤ液受容層
を支持体上に有して成るインクジェット記録要素を開示している。支持体は単独で又はインク-キャリヤ-液体受容層と組合わさって、液体吸収溜め層として機能することもできる。
同様に、同一譲受人による米国特許出願第10/881,264号明細書は、上から順番に:
(a)(i)反応性官能基を有する熱可塑性ポリマーを含む可融性ポリマー粒子、(ii)熱可塑性ポリマー上の反応性官能基を架橋することができる相補反応性官能基を有する多官能化合物、及び(iii)任意選択のバインダーを含む可融性多孔質インク輸送層;
(b)可融性ポリマー粒子、媒染剤、及び任意選択の親水性バインダーを含む可融性染料捕捉層;ならびに
(c)任意選択のインク・キャリヤ液受容層
を支持体上に有して成るインクジェット記録要素を開示している。
本発明の目的は、印刷後に融解させることができる上側多孔質層を含む、改善されたインクジェット記録要素を提供し、これにより高濃度画像を得ることである。本発明の別の目的は、画像を耐水・ステイン性にするように印刷後に融解させることができる保護上側多孔質層を有する改善されたインクジェット記録要素を提供することである。
これらの目的及びその他の目的は、順番に:
a)(i)同じポリマー分子、粒子中で互いに架橋し、そして/又は別の当該粒子中の当該反応性官能基と架橋することができる、少なくとも2つの異なる反応性官能基を有する熱可塑性ポリマーをそれぞれが含む可融性多官能ポリマー粒子、及び(ii)任意選択のバインダーを含む上側可融性多孔質層;ならびに
b)可融性又は非可融性であり、且つインク・キャリヤ液を受容し得る、任意選択的に媒染剤を含んでよい任意選択の下側多孔質層
を支持体上に有して成るインクジェット記録要素を含む本発明に基づいて達成される。
支持体は任意選択的に、液体吸収層又は溜め層として、単独で、又は任意選択の下側多孔質層と組合わさって機能することができる。このインクジェット記録要素は、染料系インク、顔料系インク、又はその両方と一緒に使用するために意図されたものを含む。染料系インクで印刷する場合、インクジェット記録要素は、下側多孔質層が好ましくは上側可融性多孔質層とは別個の一次染料捕捉層として機能するように構成することができる。顔料系インクで印刷する場合には、インクジェット記録要素は、下側多孔質層なしで構成することができ、或いは、下側多孔質層が好ましくは溜め層として機能するように構成することもできるが、しかし、印刷のために使用されるインクの組成いかんでは、上側可融性多孔質層が、染料捕捉層又は顔料捕捉層として機能し、そして任意選択の下側多孔質層が溜め層として機能することも可能である。
第1の態様において、上側可融性多孔質層は、好ましくは顔料捕捉上側層として機能するように構成されている。
第2の態様において、上側可融性多孔質層は、好ましくは上記とは異なり顔料捕捉上側層及び染料捕捉上側層の両層として機能するように構成されており、すなわち印刷された画像は、インクの組成とは無関係に上側可融性多孔質層内に形成される。
さらに第3の態様において、上側可融性多孔質層は、好ましくはインク受容層として機能するように構成されており、そして上側可融性多孔質層の下方には、可融性ポリマー粒子(必ずしも架橋可能ではない)と、任意選択の媒染剤と、任意選択の親水性バインダーとを含む下側可融性多孔質染料捕捉層が位置している。また、任意選択的に、下側可融性多孔質染料捕捉層の下方にインク・キャリヤ液受容層が位置している。
この第3の態様において、染料捕捉層及び/又は支持体は任意選択的に、単独で又は任意選択のインク・キャリヤ液受容層と組合わさって、液体吸収溜め層として或る程度機能することができる。
またこの第3の態様において、上側可融性多孔質層は任意選択的に、染料を含む水性インクの一部又は全てがより高親水性の材料を含む下側層に移るのを促進するために、疎水性高分子バインダーを含むことができる。このように、インク中の着色剤は2つの可融性層間に分配することができ、或いは、インク着色剤の実質的に全てを下側可融性多孔質染料捕捉層に輸送することもでき、この場合、上側可融性多孔質層はインク輸送層と呼ぶことができる。
上記第1及び第3の態様は、好ましくは顔料系インク又は染料系インクで印刷するために構成された記録要素に関与するが、いずれのタイプのインクでも、要素上に印刷を施すことが可能である。例えば、第2の態様におけるインク輸送層は、顔料捕捉層として機能することもでき、或いは、顔料捕捉層は、染料捕捉層として機能することもできる。また、第2の態様におけるように、採用されるのが顔料系インクであるか染料系インクであるかとは無関係に使用するために意図された「汎用」記録要素を構成することが可能である。このような汎用記録要素の好ましい態様において、上側可融性多孔質層の下側には別個の染料捕捉層がなく、従って可融性層はただ1つである。
本発明の好ましい態様の場合、可融性多官能ポリマー粒子は、実質的に球形及び単分散である。単分散粒子は流体吸収を制御するために有利であり、そして乾燥時間を改善するために使用することができる。他方において、単分散型粒子は、形成するのがより困難になることがある。
ビーズ内のポリマーの重量平均分子重量を、数平均分子量で割算したものとして定義されたUPA単分散度(「Dp」)は、Microtrac(登録商標)超微粒子分析装置(Leeds及びNorthrup)によって50 %中央値で測定して、好ましくは1.5未満、より好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.1未満である。これは、粒子サイズ分布が比較的狭いことを言う別の方法であり、このことは、粒子(又は「ビーズ」)サイズとの組合わせにおいて、所望の毛管作用にとって重要である。
本発明を用いることによって、インクジェット・インクで印刷され、続いて融解されたときに、改善された耐水性及び耐ステイン性及び高い印刷濃度を有するインクジェット記録要素が得られる。
本発明に従って形成されたインクジェット媒体は、追加の有利な特性を示すことができる。いくつかの場合、架橋反応は、光沢耐久性を改善することができる。別の潜在的な利点は、本発明が可融性粒子中でより低いTgのポリマーを使用するのを可能にすることであり、このことは、比較的低い融解温度を可能にする。
さらに別の潜在的な利点は、インクジェット記録要素内の可融性多官能ポリマー粒子が、あとで融解中に架橋される熱可塑性ポリマーを含むので、このようなポリマー粒子は、あとで架橋されない従来技術のポリマー粒子よりも低いTgで開始する(融解前に存在する)ことができる。融解後、多官能ポリマー粒子のTgは、次いで、架橋により例えば50℃から100℃に上昇することができる。こうして、1つの態様において、印刷されていないインクジェット媒体中のポリマー粒子のTgは、融解を容易にするために粘着温度を下回るように設定することができ、次いで融解後には、Tgは所望の粘着防止特性を得るために高くなっていることになる。これについてはさらに下記に論じる。
本発明の別の態様は、インクジェット印刷方法であって: A) デジタルデータ信号に応答するインクジェット・プリンタを用意し;B) インクジェット・プリンタに、上記インクジェット記録要素を装填し;C) インクジェット・プリンタにインクジェット・インク組成物を装填し;D) デジタルデータ信号に応答して、インクジェット・インク組成物を使用して、本明細書中に記載されたインクジェット記録要素上に印刷を施し;そしてE) 少なくとも最上顔料捕捉層を融解させる、工程を含む、インクジェット印刷方法に関する。好ましい態様の場合、最上可融性層だけが融解される。
「多孔質層」という用語は、液体拡散ではなく毛管作用によって、適用されたインクを吸収する層を定義するために使用される。(同様に、多孔質要素という用語は、少なくとも1つの多孔質層、少なくとも画像受容層を意味する。) 有孔率は、バインダーに対する粒子のジオメトリーによって影響を与えることができる。混合物の有孔率は、臨界顔料容積濃度(CPVC)に基づいて予測することができる。
本明細書中に使用されるように、インクジェット媒体中の層に関する「上」、「上方」、「上側」、「下」、「下方」、「下側」などの用語は、支持体上における層の順序を意味するが、しかし、層がすぐに隣接し合うこと又は中間層がないことを必ずしも示すものではない。
本発明の方法に関して、「顔料捕捉層」という用語は、使用中、適用されたインクジェット・インクのほとんど(50重量%超)、好ましくは少なくとも約75重量%、より好ましくは実質的に全てが留まる層を定義するために、本明細書中で使用される。
1つ又は2つ以上の隣接層に適用することができる「染料捕捉層」という用語は、実質的に適用された画像の濃度に関与する層を定義するために、本明細書中で使用される。好ましくは、1つ又は2つ以上の染料捕捉層が存在する。好ましくは、染料捕捉層は使用中、印刷されたインクジェット・インク中の染料着色剤によって提供される画像の濃度の全部で50 %超、より好ましくは濃度の少なくとも約75 %、最も好ましくは実質的に全てを提供する。この濃度は、染料捕捉層内に保持された着色剤の量に相当する。
「インク輸送層」という用語は、染料捕捉層の上方に位置する層を定義するために使用される。インク輸送層は、適用された画像の濃度にある程度関与し得るが、しかし好ましくは、実質的には染料捕捉層ほどではない。
本発明の方法に関して、「画像受容層」という用語は、顔料捕捉層、染料捕捉層、又は染料・顔料捕捉層として使用される1つ又は2つ以上の層を定義するように意図される。
本発明の方法に関して、「インク・キャリヤ液受容層」(「溜め層」又は「ベース層」と呼ばれることもある)は、相当量のインク・キャリヤ液を吸収する1つ又は2つ以上の画像受容層の下側の層を定義するために使用される。使用中、インクのためのキャリヤ流体のかなりの量、好ましくはほとんどがインク・キャリヤ液受容層内に受容されるが、しかし、この層は、画像含有層の上方にはなく、そして画像含有層(顔料捕捉層又は染料捕捉層)自体でもない。好ましくは、単一のインク・キャリヤ液受容層がある。
「インク受容層」又は「インク保持層」という用語は、適用されたインク組成物を受容することができ、インクジェット記録要素内に画像を形成するために使用される、インク・キャリヤ流体及び着色剤を含む1種又は2種以上のインク組成物の任意選択の部分を吸収又は捕捉する全ての層を含む。インク受容性層は従って、画像が染料及び/又は顔料によって形成された画像受容層、又は後で乾燥によって除去されるものの、インク組成物中のキャリヤ液が適用時に吸収されるインク・キャリヤ液受容層を含むことができる。典型的には、支持体の上方の全ての層はインク受容性であり、支持体はインク受容性であってもなくてもよい。
「熱可塑性ポリマー」という用語は、典型的には広範囲の架橋を行う前に熱を加えたときのポリマー流を定義するために使用される。
本発明の上側可融性多孔質層内に採用された可融性多官能ポリマー粒子は、多孔質層の形成を助成する粒子サイズを有することができる。本発明の特に好ましい態様の場合、可融性ポリマー粒子の平均粒子サイズは好適には、約5〜約10,000 nmであり、そして粒子の単分散度(Dp)は1.5未満、好ましくは1.3未満、より好ましくは1.1未満である。好ましくは、前記可融性多孔質トップ層内の可融性ポリマー粒子のサイズは、約50〜5,000 nm、より好ましくは0.1〜約2 μm、最も好ましくは0.2〜1 μmである。
上記のように、上側可融性多孔質層は、顔料捕捉層、インク輸送層、又は染料・顔料捕捉層として任意に使用することができる。
多官能ポリマー粒子を融解させると、層の元の多孔質構造内に存在する空気・粒子界面は、実質的に排除され、そして非散乱性の、実質的に連続的な保護上塗り層が画像上に形成される。本発明の好ましい態様において、上側可融性多孔質層内の可融性多官能ポリマー粒子は、連鎖成長ポリマー、例えばスチレンポリマー、ビニルポリマー、エチレン-塩化ビニルコポリマー、ポリアクリレート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、及び/又は酢酸ビニル-塩化ビニルコポリマーを含む。本発明の特に好ましい態様の場合、可融性多官能ポリマー粒子は、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートモノマーから誘導された1つ又は2つ以上のモノマー単位を含むポリアクリレートポリマー又はコポリマー(例えばアクリルビーズ)から成り、アルキル基の炭素原子数は好ましくは1〜6である。
上記のように、上側可融性多孔質層内の可融性多官能ポリマー粒子は、互いに相補的な種々の反応性官能基を有するポリマーを含む。ポリマーの重量平均分子量は、5,000〜1,000,000であることが可能であり、そしてそのガラス転移温度は好ましくは、-50℃〜120℃である。好ましくは、多官能ポリマー粒子のTgは、約20℃超〜約120℃未満、より好ましくは約50℃超〜約90℃未満、そして最も好ましくは約80℃未満である。多官能ポリマーは、線状又は分枝状であってよく、そして官能基は、ポリマー分子内の同じ鎖上(例えば線状ポリマーの主鎖内)、又はポリマー分子内の異なる鎖上(例えば、分枝状ポリマーの場合、異なる鎖セグメント上)、又はその両方に位置することができる。
多官能ポリマー粒子は、1つ又は2つ以上の非反応性モノマーと、2つ又は3つ以上の反応性官能モノマーとを含む(異なるタイプの)モノマーの混合物の反応生成物であってよく、これらの反応性官能モノマーのそれぞれは、架橋反応において別の反応性官能モノマー上の相補架橋官能基と反応することができる架橋官能基を含む。こうして、多官能ポリマー粒子のそれぞれにおける第1の反応性官能モノマー単位上の第1の反応性官能基は、同じ粒子内又は1つ又は2つ以上の粒子上の同じ分子内又は別の分子上に位置する第2の反応性官能モノマー単位上の第2の反応性官能基と、分子内架橋反応及び/又は分子間架橋反応において相補的に反応することができる。このような反応性官能モノマーは、下記基:シアネート、オキサゾリン、エポキシ、酸、無水物、酸塩化物、ヒドロキシル、フェノール、アセトアセトキシ、チオール、及び/又はアミン官能基、のうちの1つ又は2つ以上を含有するモノマーを含むことができる。
上側可融性多孔質層は、種々異なる粒子の混合物を含むことができ、或いは、同じ粒子だけを含むこともできる。例えば、上側可融性多孔質層は、(種々異なる)多官能ポリマー粒子の混合物、又は多官能ポリマー粒子と多官能粒子又は非官能粒子との混合物を含んでよい。とは言うものの、多官能ポリマー粒子は、上側可融性多孔質層内に少なくとも相当量の重量で存在する。上側可融性多孔質層内の粒子の重量の好ましくはほとんど、より好ましくは実質的に全て、最も好ましくは全てが、それぞれが同じポリマー粒子内に相補反応官能基を有する多官能ポリマー粒子である。
好ましくは、多官能ポリマー粒子は、0.1〜50モルパーセント、より好ましくは1〜50モルパーセント、最も好ましくは30モルパーセント未満の反応性モノマー単位を含むことができる。架橋量があまりにも多いと、望ましくない脆性が生じるおそれがある。多官能ポリマー粒子は、50〜99.9モルパーセントの非反応性モノマー単位を含むことができる。
任意選択的に、0.1〜100モルパーセント、より好ましくは1〜50モルパーセントの相補反応性モノマー単位を含む多官能架橋用化合物を添加することができ、多官能粒子は、他の粒子又は多官能架橋化合物と反応することができる。多官能架橋用化合物は、同じ(単官能)又は異なる(多官能)0〜99.9モルパーセントの非反応性モノマー単位を含んでよい。このような非粒子状多官能架橋用化合物は、同時係属中の米国特許出願第10/881,264号明細書及び同第10/881,127号明細書に開示されている(両方とも全体を参考のため本明細書中に引用する)。同日付けで出願された同時係属中の米国特許出願第11/078,275号明細書(全体を参考のため本明細書中に引用する)に開示されているように、多官能架橋用化合物が隣接層から拡散することも可能である。
好ましい態様の場合、多官能ポリマー粒子は、1グラム当量の官能基を含有する固形物のグラム数として定義された「官能基当量」(モノマー当量とも呼ばれる)(「g/当量」)によって特徴付けすることができる。本発明のインクジェット記録要素内の粒子(全部)上に位置する第2の又は相補的な反応官能基に対する、可融性多孔質層内の多官能ポリマー粒子上、より具体的には熱可塑性ポリマー上に位置する第1官能基のg/当量比は、平均して1.0/0.1〜0.1/1.0であり、そしてより好ましくは、平均して1.0/0.5〜0.5/1.0である。これは例えば、多官能ポリマー粒子と反応するように組合わされた他のタイプの粒子又は化合物上に位置する追加の官能基の場合には変化することがある。
上記のように、多官能ポリマー粒子は、相補反応性多官能基を含む。例えば、多官能ポリマー粒子は、エポキシ官能基と反応することになる1つ又は2つ以上の他の官能モノマー単位、例えばポリマー粒子中のアミン、カルボン酸、ヒドロキシル、チオール、無水物、又は同様の反応性官能基を含むモノマー単位との組合わせにおいて、エポキシ官能モノマー単位を含むことができる。同様に、オキサゾリン基も、種々のプロトン官能モノマーと相補的に反応することになる。
オキサゾリン官能モノマー単位の好ましい例は、2-ビニル-2-オキサゾリン及び2-イソプロペニル-2-オキサゾリンのようなモノマーから誘導される。プロトン・タイプの反応性官能基を有する官能モノマー単位の例は、酸官能モノマー、例えばメタクリル酸、又はヒドロキシ官能モノマー、例えばヒドロキシアルキル(メト)アクリレート、例えばヒドロキシエチル(メト)アクリレートから誘導されるモノマー単位を含む。さらに下で説明するように、酸モノマーはエチレン系不飽和型酸、モノプロトン酸又はジプロトン酸、ポリマーを調製するために使用される、他のモノマーと共重合可能な二塩基酸の無水物又はモノエステルであってよい。最も好ましい酸モノマーはアクリル酸、メタクリル酸、及びイタコン酸である。
一般に、多官能ポリマー粒子内のエポキシ官能反応性基は、ポリマー粒子中、例えば多官能ポリマー粒子中のカルボン酸(--COOH)、環状無水物、ヒドロキシル(-OH)、第一アミン(-NH2)基又はチオール基(--SH)は、エポキシ官能モノマー、及び下記モノマー:全て一般的であり商業的に入手可能なモノマーであるメタクリル酸(MAA)、ヒドロキシアルキルメタクリレート、例えばヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、又はアミノアルキルメタクリレート、例えばアミノプロピルメタクリレートのうちの1種又は2種以上から誘導されたモノマー単位を含むことができる。熟練化学者には明らかなように、融解中の相補官能基の反応を加速するために、触媒を使用することができる。例えば、アルコールの場合、反応を加速するために、4-ジメチルアミノピリジンのような触媒を使用することができる。
別の態様の場合、同じポリマー粒子中の別の官能基、例えばカルボン酸、酸塩化物、アミン、フェノール、ヒドロキシ、及びチオールと同様に反応するために、多官能ポリマー粒子中のオキサゾリン官能基を使用することができる。本発明の1つの態様の場合、多官能ポリマー粒子は、同じポリマー粒子中の他の非開環官能基と反応することができる少なくとも1つの開環基、エポキシド、又はオキサゾリン基を有する、例えばプロトン基、例えばカルボン酸含有モノマーを有する反復単位を含有することができる。有用なプロトン反応性モノマーの中には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、及びマレイン酸、及びこれらの無水物が含まれる。
高分子多官能粒子を形成するのに適した共重合可能なモノマーは、コンベンショナルなビニルモノマー、例えば一般式:
Figure 0004733174
のアクリレート及びメタクリレートを含み、上記式中、R2は、水素又はアルキル、好ましくはメチルであり、そしてR5は、無置換型又は置換型の最大炭素原子数20の直鎖状又は分枝状の脂肪族、脂環式、又は芳香族基である。有用又は好適な共重合可能なモノマーは、例えば:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、エトキシエチル、メトキシエチル、エトキシプロピル、フェニル、ベンジル、シクロヘキシル、ヘキサフルオロイソプロピル、又はn-オクチル-アクリレート及び-メタクリレート、並びに、例えばスチレン、アルファ-メチルスチレン、1-ヘキセン、塩化ビニルなどを含む。
本発明の1つの好ましい態様の場合、多官能ポリマー粒子は、下記式:
Figure 0004733174
によって表されるオキサゾリン基を含み、上記式中R1〜R5は、例えば(I)におけるR1を、式(II):
Figure 0004733174
に基づく分枝状又は非分枝状ビニル基となるように選択することにより、分枝状又は非分枝状ビニルオキサゾリン化合物を提供するように選択され、上記式中、R8は、水素、分枝状又は線状C1-C20アルキル部分、C3-C20シクロアルキル部分、C6-C20アリール部分、及びC7-C20アルキルアリール部分から成る群から選択される。R1がこのようなビニル基である場合、R2〜R5は、同じか又は異なるものであり、水素、分枝状又は線状C1-C20アルキル部分、C3-C20シクロアルキル部分、C6-C20アリール部分、及びC7-C20アルキルアリール部分から選択される。
モノマーから誘導されたオキサゾリン官能モノマー単位は、同じ多官能ポリマー粒子上の他の相補反応性官能基、例えば-COOH、-NH、-SH、及び-OHに対して反応性の部分を有するポリマーを提供することになる(又はその逆)。Brenton他、「官能化オキサゾリンの調製(Preparation of Functionalized Oxazolines)」、Synthetic Communications、22(17)、2543-2554(1992);Wiley他「オキサゾリンの化学(The Chemistry of Oxazolines)」、Chemical Reviews、第44巻、447-476(1949);及びFrump, John A.,「オキサゾリン、これらの調製、反応、及び用途(Oxazolines, Their Preparation, Reactions, and Applications)」Chemical Reviews、第71巻、483-505(1971)(開示内容を参考のため本明細書中に引用する)において、オキサゾリン化合物の調製に関する詳細な論議を見いだすことができる。
オキサゾリン基を有する多官能ポリマー粒子の例は、付加重合可能なオキサゾリンモノマーと、これと共重合可能なモノマーとを共重合することにより得られるようなオキサゾリン基を含有するポリマーを含む。付加重合可能なオキサゾリンの例は、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-エチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン、及び2-イソプロペニル-4,5-ジメチル-2-オキサゾリンを含む。これらはそれぞれ単独で、又は互いに組み合わせて使用することができる。例えば、ビニルオキサゾリンの一例であるモノマー2-イソプロペニル-2オキサゾリンは、下記構造によって表される。
Figure 0004733174
このような付加重合性オキサゾリンモノマーと共重合可能である反応性モノマーは、一例として、他のオキサゾリン含有ポリマー、例えば2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、及び2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン、アクリレート又はメタクリレート、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、及び2-エチルヘキシルメタクリレート;不飽和型カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、及びマレイン酸;不飽和型ニトリル、例えばアクリロニトリル及びメタクリロニトリル;不飽和型アミド、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、及びN-メチロールメタクリルアミド;ビニルエステル、例えば酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル;ビニルエーテル、例えばメチルビニルエーテル及びエチルビニルエーテル;オレフィン、例えばエチレン及びプロピレン;ハロゲン含有アルファ-、ベータ-不飽和型モノマー、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、及びフッ化ビニル;及びアルファ-、ベータ-不飽和型芳香族モノマー、例えばスチレン及びアルファ-メチルスチレンを含む。
本発明の別の態様において、多官能ポリマー粒子中の開環反応性基は、エポキシ官能ポリマーによって提供される。好ましいエポキシ含有多官能ポリマー粒子は、オキシラン含有モノマー、例えばエピクロロヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、4-ビニル-1-シクロヘキセン-1,2-エポキシドなどに基づくが、他のエポキシ含有モノマーが使用されてもよい。
1つの態様における上記多官能ポリマー粒子は、粒子のコロイド分散体を形成するために、対応モノマーから合成することができる。好ましい態様の場合、この方法は、第1及び第2のレドックス開始剤成分を含むレドックス重合開始剤系、酸化剤、及び還元剤の存在において、水性溶剤中で、少なくとも2種の異なるモノマーと、それぞれ2種の異なる反応性官能基とを反応させることを含み、反応温度は約50℃未満、好ましくは40℃未満に維持されるので、反応性官能基は実質的に反応しないままであり、これにより、平均粒子サイズ10 μm未満の多官能ポリマー粒子の水性分散体の形態で、モノマーの重合生成物を形成する。
レドックス開始剤成分は、組合わせにおいて、イオンラジカルを生成する化合物である。酸化剤が還元剤と組合わされるので、重合開始剤系は典型的にはラジカル生成体を含む。過酸化水素は、このようなラジカル生成体の一例であり、他の可能な例は、過硫酸塩、例えば過硫酸アンモニウム及び過硫酸カリウム;ヒドロペルオキシド、例えばt-ブチルヒドロペルオキシド、及びクメンヒドロペルオキシド;第二セリウム塩、過マンガン酸塩、亜塩素酸塩;及び次亜塩素酸塩を含む。このようなラジカル生成体は好ましくは、重合性モノマーの0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜2重量%の量で使用される。
還元剤に関しては、好適な化合物は、L-アスコルビン酸、又はそのアルカリ金属塩、亜硫酸塩、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム;チオ亜硫酸ナトリウム;酢酸コバルト、硫酸銅及び硫酸鉄を含む。このような還元剤は好ましくは、重合性モノマーの0.01〜10重量%、及びより好ましくは0.1〜2重量%の量で使用される。過硫酸塩酸化剤及びメタ亜硫酸塩還元剤が好ましい。
好ましいレドックス重合開始剤系は、イオンラジカルを生成することができる水溶性開始剤、例えば過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウム;過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、又は過硫酸アンモニウム、過酸化物、及びメタ重亜硫酸ナトリウムなどを含む。好ましくは、水溶性の過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、又は過硫酸アンモニウムが採用される。
多官能ポリマーを形成するためのモノマーは、水性溶剤中でエマルジョン、懸濁液、又は可溶性混合物を形成することができる。好ましくは、開始剤成分がモノマー中で可溶性であるモノマーエマルジョン又は懸濁液が採用される。
好ましい態様の場合、重合反応は、50℃以下、好ましくは40℃未満の温度で行われる。1つのこのような態様の場合、多官能粒子を形成する方法は、(1)異なる反応性官能基を有する少なくとも2つのモノマー、第1レドックス開始剤組成物(例えば酸化剤)、及び界面活性剤を含む水性モノマーエマルジョンを形成し、(2)第2レドックス開始剤(例えば還元剤又は還元剤及び酸化剤)を含む水性混合物を形成し、そして(3)モノマーの重合生成物を形成するために長時間にわたって、水性混合物に水性モノマーエマルジョンを添加する、ことを含む。好ましくは、水性混合物は脱イオン水を含む。分散生成物は濾過し、そして所望の場合には、第2の水性溶剤中に分散することができる。
このようなプロセスは有利には、狭い粒子サイズ分布を有するサブミクロン又はミクロンサイズの極めて微細な多官能粒子を提供する。平均粒子サイズは、10 μm未満である。これは、改善された塗膜特性に貢献する。分散体はまた貯蔵中優れた安定性を有する。塗布に使用するための、水性分散体中の多官能高分子粒子の濃度は、固形分の好ましくは10〜60重量%、より好ましくは20〜40重量%である。
好適には、工程(1)、(2)及び(3)において、温度は本質的に、約50℃未満、好ましくは40℃未満の温度に維持されるので、反応性官能基は実質的に反応しないままである。具体的には、工程(3)において、重合温度は、約50℃未満、好ましくは40℃未満の温度に維持されるので、反応性官能基は実質的に反応しないままである。有利には、いくつかの事例において、プロセスはほぼ室温で実施することができる。いずれの事例においても、温度は、粒子を完全反応された粒子(100℃を上回る温度に曝す)と比較する示差走査熱量測定(DSC)によって測定することができるように、反応性官能基が実質的に維持される(未反応)ように設定されるべきである。
レドックス重合開始剤系は、種々の方法で提供することができる。例えば、モノマーエマルジョンに添加された水性混合物は酸化剤を、好ましくはモルに基づいて還元剤よりも少ない量で含むことができる。
インクジェット要素において、多官能ポリマー粒子は、例えば加熱された融解装置ニップ内で融解させられると流動して架橋するように意図されており、これにより、優れた画質及びプリント耐久性能を有するインクジェット表面塗膜及び媒体を達成する。
上側可融性多孔質層内で採用される粒子と任意選択のバインダーとの粒子対バインダー比は、約100:0〜60:40、好ましくは約100:0〜90:10であってよい。一般に、上記範囲外の粒子対バインダー比を有する層は通常、良好な画質を提供するほど十分には多孔質にはならない。
上側可融性多孔質インク捕捉層は通常、約1 g/m2〜約50 g/m2の量で存在する。好ましい態様において、可融性多孔質層は、約1 g/m2〜約10 g/m2の量で存在する。
熱及び/又は圧力を加えることによって融解させると、元の層構造内に存在する空気・粒子界面は排除され、そして印刷された画像を含有する非散乱性の実質的に連続的な層が形成される。可融性多孔質層が、画像濃度を著しく高めるにしたがって、非散乱性層に変換可能であることが、本発明の重要な特徴である。
任意選択の多孔質インク・キャリヤ液受容層は、実質的に全ての着色剤が取出される上側可融性多孔質層を通過した後のインク・キャリヤ液を受容する。任意選択の多孔質インク・キャリヤ液受容層は、インクが多孔質インク輸送層、及び実質的に全ての染料が取出される多孔質染料捕捉層を通過したあとに、インク・キャリヤ液を受容する。インク・キャリヤ液受容層は、いかなるコンベンショナルな多孔質構造であってもよい。好ましい態様の場合、インク・キャリヤ液受容層は、約1 g/m2〜約50 g/m2、好ましくは約10 g/m2〜約45 g/m2の量で存在する。この層の厚さは、使用される支持体が多孔質であるか無孔質であるかに依存することができる。
一般に、多孔質インク・キャリヤ液受容層の厚さは、約1 μm〜約50 μmとなり、通常、その上に位置する上側可融性多孔質層の厚さは、約2 μm〜約50 μmとなる。
本発明の好ましい態様において、インク・キャリヤ液受容層は、有機又は無機粒子を含有する連続的な、同一の広がりを有する多孔質層である。使用することができる有機粒子の例は、例えば米国特許第6,492,006号明細書(Kapusniak他)に開示されているようなコア/シェル粒子、及び、米国特許第6,475,602号明細書(Kapusniak他)に開示されているような均質粒子を含むことができる。これらの開示内容を参考のため本明細書中に引用する。この層内に使用することができる有機粒子の例は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、セルロース誘導体、ポリビニル樹脂、エチレン-アリルコポリマー及び重縮合ポリマー、例えばポリエステルを含む。
インク・キャリヤ液受容層内に使用することができる無機粒子の例は、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、粘土、炭酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、又は酸化亜鉛を含む。
本発明の好ましい態様の場合、多孔質インク・キャリヤ液受容層は、約20重量%〜約100重量%の粒子、及び約0重量%〜約80重量%の高分子バインダー、好ましくは約80重量%〜約95重量%の粒子、及び約20重量%〜約5重量%の高分子バインダーを含む。好ましい態様の場合、高分子バインダーは、親水性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分加水分解型ポリ(ビニルアセテート/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド)、スルホン化又はリン酸化ポリエステル、及びポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジオン、寒天、クズウコン、グアール、カラギナン、トラガカント、キサンタン、及びラムサンなどを含む。好ましくは、親水性ポリマーは、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアセテート)、又はこれらのコポリマー、又はゼラチンであってよい。
インク・キャリヤ液受容層に機械的な耐久性を付与するために、上記バインダーに対して作用する架橋剤を少量で添加することができる。このような添加剤は層の凝集力を改善する。カルボジイミド、多官能アジリジン、アルデヒド、イソシアネート、エポキシド、多価金属カチオン、ビニルスルホン、ピリジニウム、ピリジリウムジカチオンエーテル、メトキシアルキルメラミン、トリアジン、ジオキサン誘導体、クロムアルム、硫酸ジルコニウム、ホウ酸、及びホウ酸誘導体などのような架橋剤を使用することができる。好ましくは、架橋剤は、アルデヒド、アセタール又はケタール、例えば2,3-ジヒドロキシ-1,4-ジオキサンである。
多孔質インク・キャリヤ液受容層は、開放孔ポリオレフィン、開放孔ポリエステル、又は開放孔膜を含むこともできる。開放孔膜は、位相反転の周知の技術に従って形成することができる。開放孔膜を含む多孔質インク受容層の例は、米国特許第6,497,941号明細書(2002年12月24日付け発行)、及び同第6,503,607号明細書(2003年1月7日付け発行)(両方ともLandry-Coltrain他、参考のため本明細書中に引用する)に開示されている。
本発明の特に好ましい態様の場合、インク・キャリヤ液受容層は、針状メタケイ酸カルシウム、及び任意選択的に、高分子バインダー中の有機及び/又は無機の粒子を含む連続的な、同一の広がりを有する多孔質メタケイ酸カルシウム含有ベース層であり、メタケイ酸カルシウムの長さは1 μm〜約50 μmである。本発明において使用することができるメタケイ酸カルシウムの例は、VANSIL針状珪灰石を含む。このような材料は、メタケイ酸カルシウム又はCaSiO3のために一般に使用される式によって表すこともできる。例えばVANSIL WGは、高アスペクト比の長針等級の珪灰石である。特定のインクジェット記録系に依存する他の有用な等級は、全て、コネチカット州Norwalk在、R.T. Vanderbilt Co., Inc.から商業的に入手可能な、VANSIL HR-1500及びHR-325を含む。
上述のように、本発明の第1の態様は、好ましくは顔料捕捉上側層として機能するように構成された上側(好ましくは最も上側)可融性多孔質層を伴い、本発明の第2の態様は、好ましくは上記とは異なり顔料捕捉層及び染料捕捉層の両方として機能するように構成された上側(好ましくは最も上側)可融性多孔質層を伴い、すなわち、印刷された画像は、インクの組成とは無関係に上側可融性多孔質層内に形成され、そしてさらに第3の態様において、上側可融性多孔質層は好ましくは、可融性ポリマー粒子(必ずしも架橋可能ではない)と、任意選択の媒染剤と、任意選択の親水性バインダーとを含む下側可融性多孔質染料捕捉層の上方で、インク輸送層として機能するように構成されている。
この第3の態様において、上側可融性多孔質層は加えて、皮膜形成疎水性バインダーを含有することができ、このバインダーは、やはり可融性の下側染料捕捉層の場合に有利であり得る。少量のバインダーの存在は、より高い融解前原料維持力、耐久性、及び取扱い能力を提供することができる。本発明において有用な皮膜形成疎水性バインダーは、水中に分散され得るいかなる皮膜形成疎水性ポリマーであってもよい。しかし、本発明の好ましい態様の場合、バインダーはない。バインダーが使用される場合、これは好ましくは少量で使用されるのがよい。
上側インク輸送層からインクを受容する可融性染料捕捉層との組合わせにおいて、好ましくはインク輸送層として機能するように構成された上側可融性多孔質層の場合、可融性染料捕捉層は好ましくは、実質的に全ての染料を維持し、そしてインク・キャリヤ液が任意選択の下側の多孔質インク・キャリヤ液受容層及び/又は任意選択的に多孔質の支持体に向かって通過するのを可能にすることができる。
熱及び/又は圧力を加えることによって融解させると、染料捕捉層(画像層とも呼ばれる)の元の層構造内に存在する空気・粒子界面は排除され、そして印刷された画像を含有する非散乱性の実質的に連続的な層が形成される。可融性多孔質インク輸送層及び下側の染料捕捉層の両方が、画像濃度を著しく高めるにしたがって、非散乱性層に変換可能であることが、本発明のこの態様の重要な特徴である。
本発明のこの態様の染料捕捉層内に採用される可融性ポリマー粒子は、典型的には約0.1 μm〜約10 μmであるが、これよりも小さな粒子も可能である。染料捕捉層内に採用される粒子は、可融性である任意のポリマー、すなわち、熱及び/又は圧力を加えることによって不連続的な粒子から実質的に連続的な層へ変換され得るポリマーから形成することができる。本発明の好ましい態様において、可融性ポリマー粒子は、天然ポリマーのエステル誘導体、例えば酢酸酪酸セルロース、縮合ポリマー、例えばポリエステル又はポリウレタン、又は付加ポリマー、例えばスチレンポリマー、ビニルポリマー、エチレン-塩化ビニルコポリマー、ポリアクリレート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、及び酢酸ビニル-塩化ビニルコポリマーなどを含む。
染料捕捉層内に採用されるバインダーは、可融性ポリマー粒子を結合するのに役立ついかなる皮膜形成ポリマーであってもよい。好ましい態様の場合、バインダーは、アクリル酸ポリマー、酢酸ビニルポリマー、又はポリウレタンの水性分散体から誘導された疎水性皮膜形成バインダーである。
染料捕捉層内に媒染剤が好ましくは採用される。このような媒染剤は、インクジェット染料に対して効果的に本質的な任意の材料であってよい。媒染剤は、多孔質インク輸送層から受容されたインクから染料を取り出し、そして染料捕捉層内部に染料を定着させる。このような媒染剤の例は、米国特許第6,297,296号明細書、及びこれに引用された参考文献に開示されているようなカチオン格子、米国特許第5,342,688号明細書に開示されているようなカチオン性ポリマー、米国特許第5,916,673号明細書に開示されているような多価イオンを含む。これらの開示内容を参考のため本明細書中に引用する。これらの媒染剤の例は、高分子第四アンモニウム化合物、又は塩基性ポリマー、例えばポリ(ジメチルアミノエチル)メタクリレート、ポリアルキレンポリアミン、及びジシアノジアミドとのこれらの縮合生成物、アミン-エピクロロヒドリン重縮合物を含む。さらに、レシチン及びリン脂質化合物を使用することもできる。このような媒染剤の具体例は、次のもの:すなわち、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド/エチレングリコールジメタクリレート、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド);ポリ(2-N,N,N-トリメチルアンモニウム)エチルメタクリレートメトスルフェート;ポリ(3-N,N,N-トリメチルアンモニウム)プロピルメタクリレートクロリド;ビニルピロリジノンとビニル(N-メチルイミダゾリウムクロリド)とのコポリマー;ビニルアルコールとビニルアミン又はその第四級化アンモニウム類似体とのコポリマー;及び(3-N,N,N-トリメチルアンモニウム)プロピルクロリドで誘導体化されたヒドロキシエチルセルロースを含む。好ましい態様の場合、カチオン性媒染剤は、第四アンモニウム化合物である。
媒染剤と適合性であるために、バインダー、及び可融性粒子を含むポリマーは好ましくは荷電されていないか、又は媒染剤と同じ電荷を有する。もしポリマー粒子又はバインダーが、媒染剤の電荷とは反対の電荷を有すると、コロイド不安定性及び望ましくない凝集が生じるおそれがある。
1つの具体的な態様において、染料捕捉層内の可融性粒子は約95〜約60重量部であってよく、バインダーは約40〜約5重量部であってよく、そして媒染剤は約2〜約40重量部であってよい。より好ましくは、染料捕捉層は、約80重量部の可融性粒子、約10重量部のバインダー、及び約10重量部の媒染剤を含む。染料捕捉層は、約1 g/m2〜約50 g/m2、より好ましくは約1 g/m2〜約10 g/m2の重量で記録要素内に存在することができる。
本発明のインクジェット記録要素において使用される支持体は、不透明、半透明、又は透明であってよい。例えば普通紙、樹脂塗布紙、ポリエステル樹脂を含む種々のプラスチック、例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)及びポリ(エステルジアセテート)、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸、フッ素樹脂、例えばポリ(テトラ-フルオロエチレン)、金属フォイル、種々のガラス材料などを使用することができる。好ましい態様の場合、支持体は、下記例において使用されるような開放構造紙支持体である。本発明において採用される支持体の厚さは、約12 μm〜約500 μm、好ましくは約75 μm〜約300 μmであってよい。
所望の場合には、支持体に対するベース層の付着力を改善するために、支持体にベース層又は溶剤吸収層を適用する前に、支持体の表面をコロナ放電処理することができる。
インクジェット記録要素が他の画像記録物品、又は画像記録デバイスの駆動又は輸送メカニズムと接触し得るので、添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、及び艶消し粒子などを、これらが当該特性を劣化させない程度に要素に添加することができる。
耐水・ステイン性、表側と裏側との耐熱粘着性、受け入れられ得る原料保持力、及びカールのバランスを提供するために、支持体の、インクジェット記録要素とは反対側に裏側塗膜を塗布することもできる。今述べた特徴のうちのいくつか又は全てを付与するための好ましい塗膜は、分散型疎水性ポリマー粒子を含有する高分子塗膜、例えばポリマーラテックスである。加えて、この裏側塗膜は表側塗膜と同様に、他の画像記録物品、又は画像記録デバイスの駆動又は輸送メカニズムと接触し得るので、添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、及び補強艶消しスペーサ粒子を提供するための無機粒子を、これらが当該特性を劣化させない程度に塗膜に添加することができる。
インク・キャリヤ液受容層及び上側可融性多孔質層を含む上記層は、当業者において広く使用される支持体材料上へのコンベンショナルな塗布手段によって塗布することができる。態様に応じて、染料捕捉層及びインク輸送層は、支持体材料上に同様に塗布することができる。塗布方法の一例としては、巻線ロッド塗布、エアナイフ塗布、スロット塗布、スライドホッパー塗布、グラビア、及びカーテン塗布などが挙げられる。これらの方法のうちのいくつかは、3つの全ての層の同時塗布を可能にし、このような塗布は製造経済の観点から好ましい。
本発明の要素上に印刷した後、上側可融性多孔質層は、表面上に実質的に連続的な上塗り層を形成するために、熱及び/又は圧力で融解される。融解時には、この層は、非光散乱性にさせられる。融解及び同時に行われる架橋は十分に完全であるべきである。不十分な融解又は架橋は、粘着性の表面をもたらすおそれがあり、そして、もし可融性多孔質層が多孔質のままであるならば、インクジェット要素は耐水・ステイン性とはならず、また、所望の粘着防止特性を有することもない。
所期の目的にとって効果的な任意の形式で、融解を達成することができる。融解ベルトを採用する融解方法の説明を、米国特許第5,258,256号明細書に見いだすことができ、そして融解ローラを採用する融解方法の説明を、米国特許第4,913,991号明細書に見いだすことができ、これらの開示内容を参考のため本明細書中に引用する。融解ローラが使用される場合、融解は、本発明の低Tg反応性ポリマー粒子によって有利に容易にされる。
好ましい態様の場合、要素の表面と熱融解部材、例えば融解ローラ又は融解ベルトと接触させることにより、融解が達成される。こうして、例えば可融性表面と接触している剥離ライナーを伴うか又は伴わずに、加熱されたローラ対に要素を通し、温度を約60℃〜約160℃に加熱し、輸送速度約0.005 m/秒〜約0.5 m/秒で5〜約15 MPaの圧力を用いることにより、融解を達成することができる。
上述のように、可融性ポリマー粒子のより低い初期Tgは、セルロースエステルのいくつかの従来技術の可融性ポリマー粒子に対して必要となるような350°Fの代わりに、比較的低い温度及び/又は低い圧力、例えば約300°F未満で融解を行うための利点であり得る。融解及び架橋に続いて、粘着の問題が回避されるように、インクジェット要素のトップ層のより高いTgが得られる。また、本発明に従って形成することができるインクジェット媒体の更なる利点は、要素を融解させるために必要となる熱を少なくすることができるので、変形なしに、そして艶を低下させること又は平滑面に不都合な影響を与えることなしに、比較的高温時に融解要素からインクジェット要素を剥離できることである。このことは、さもなければ、インクジェット要素が剥離前に冷却するのに十分な時間を有するようにより長い接触を可能にするために必要となり得るベルト融解装置と比較して、融解ローラの使用を容易にする。
本発明によるインクジェット記録要素は、顔料系インク又は染料系インク、又はこれらの混合物で印刷することができる。本発明の記録要素を画像形成するために使用することができるインクジェット・インクが当業者によく知られている。インクジェット印刷において使用されるインク組成物は典型的には、溶剤又はキャリヤ液、染料又は顔料、保湿剤、有機溶剤、洗剤、増粘剤、及び保存剤などを含む液体組成物である。溶剤又はキャリヤ液は水だけであってよく、或いは、他の水混和性溶剤、例えば多価アルコールと混合された水であってもよい。有機溶剤、例えば多価アルコールが主要なキャリヤ又は溶剤液体であるインクを使用することもできる。特に有用なのは、水と多価アルコールとの混合溶剤である。このような組成物中に使用される染料は、典型的には水溶性の直接タイプ又は酸タイプの染料である。このような液状組成物は、例えば米国特許第4,381,946号;同第4,239,543号;及び同第4,781,758号の各明細書を含む従来技術において広範囲に記載されている。これらの開示内容を参考のため本明細書中に引用する。
本発明を説明するために、下記の例を提供する。
ポリマー粒子分散体P-1及びP-11を下記のように調製した。他に断りのない場合、粒子サイズは、Microtrac(登録商標)超微粒子分析装置(Leeds及びNorthrup)によって50 %中央値で測定した。
ポリマー粒子P-1の合成
ポリマー粒子分散体は、下記成分を採用して、エマルジョン重合技術によって調製した:
部分A: 脱イオン水 (100 g)
過硫酸カリウム (0.15 g)
Na2S2O5 (0.9 g)
(メタ亜硫酸ナトリウム)
部分B: 脱イオン水 (120 g)
グリシジルメタクリレート (5.37 g)
エチルメタクリレート (17.4 g)
ブチルメタクリレート (39.0 g)
メタクリル酸 (3.25 g)
過硫酸カリウム (0.8 g)
SDS (0.25 g)
3-メルカプトプロピオン酸 (0.75 g)
部分(A)を、窒素入口、機械的撹拌器、及び凝縮器を有する1L 3首フラスコに先ず装入した。フラスコを35℃の一定温度浴内に浸漬し、そして20分間にわたって窒素でパージした。
部分(B)を混合物に添加した。モノマーエマルジョンの供給中ずっと撹拌を維持した。モノマーエマルジョン(B)の添加時間は2時間であった。
モノマーエマルジョンの添加後30分間にわたって、重合を続けた。
混合物を室温まで冷却し、そして濾過した。最終固形物は約22 %であり、そして最終粒子サイズは約0.51 μmであった。単分散度は、UPAによって測定して1.03であった。試料P-1の平均分子量は46,000(数平均)及び97,000(重量平均)であった。
異なる組成物又はモノマーを使用する以外には、ポリマー粒子P-2〜P-11の合成を同様に行った。
下記表Iは、異なるポリマー組成物の詳細を示す。
Figure 0004733174
本発明による種々のインクジェット記録要素を下記のように調製した:
例1
メタケイ酸カルシウム(コネチカット州Norwalk在、R.T. Vanderbilt Company Inc.のHR-325 WOLLASTONITE(珪灰石))、プラスチック顔料ラテックス(ジョージア州Marietta在、Dow ChemicalのHS3000 NA高Tgアクリル中空ビーズ(1 μm)、及びポリビニルアルコール(日本国大阪在Nippon GohseiのGH17 GOHSENOL)を乾燥重量比45/45/10で含有する25 %固形分水溶液を形成した。次いで、支持体上にインク・キャリヤ液受容層を提供するために、ホッパー塗布機を使用して、この水溶液をDOMTAR QUANTUM 80紙上に乾燥レイダウン率26.9 g/m2(2.5 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例2
18 %水性分散体を形成するために、分散体P-8を希釈した。次いで、非反応性熱可塑性ポリマー粒子を含む可融性多孔質層を含む比較記録要素を形成するために、この水性分散体を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例3
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-1を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例4
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-2を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例5
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-3を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例6
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-6を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例7
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-7を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例8
分散体中の粒子の乾燥重量に基づいて18 %水性分散体を形成するために、(1)高分子粒子P-4、(2)コロイド・カチオン媒染剤ジビニルベンゼン-コ-N-ビニルベンジル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド、及び(3)ポリ(ビニルアルコール)(Nippon GohseiのGH17 GOHENSOL)の分散体を、乾燥重量比75/15/10で希釈した。次いで、支持体上のインク・キャリヤ液受容層の上に塗布された染料捕捉層を含む記録要素を形成するために、この分散体を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例9
18 %水性分散体を形成するために、ポリマー粒子分散体P-5を希釈した。次いで、支持体上のインク・キャリヤ液受容層の上に塗布された染料捕捉層の上に塗布されたインク受容層を含む比較記録要素を形成するために、この分散体を、例8の染料捕捉層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例10
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-1を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例8上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例11
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-2を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例8上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例12
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-3を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例8上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例13
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-6を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例8上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例14
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-7を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例8上に乾燥レイダウン率6.2 g/m2(0.6 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例15
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-9を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例16
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-10を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
例17
18 %水溶液を形成するために、ポリマー粒子分散体P-11を使用した。次いで、本発明による記録要素を形成するために、この水溶液を、例1のインク・キャリヤ液受容層上に乾燥レイダウン率8.6 g/m2(0.8 g/ft2)で塗布して乾燥させた。
印刷
例2〜7、例9〜14、及び例15〜17に、Eastman Kodak顔料インクを備えたCANON i960インクジェット・プリンタで印刷を施し、試験ターゲットは、原色及び二次色のそれぞれの集合である1 cm2カラー・パッチから成った。各パッチは100 %濃度で印刷した。
例9〜14にはまた、CANON染料系インクが装着されたCANON i550プリンタで印刷を施し、試験ターゲットは、原色及び二次色のそれぞれの集合である1 cm2カラー・パッチから成った。各パッチは100 %濃度で印刷した。
融解及び試験
印刷された要素を1時間にわたって乾燥させておき、次いで、76 cm/分のゾルゲル塗布型ポリイミド・ベルトに当てて、加熱されたニップ内で125℃及び4.2 kg/cm2で融解した。カラー・パッチ及び印刷されていない白色領域上に、一滴の水、コーヒー、及びフルーツポンチ(赤色素#40及び青色素#1を含有するHAWAIIAN PUNCH)と置き、そして10分間にわたって硬化させておき、そして次いで拭い取った。液滴を置いた各領域を、表面に対するステイン、ウォーターマーク、及び変形に関して視覚的に検査した。ステイン、ウォーターマーク、又は変形が検出された場合には、これに失格の等級を割り当てた。ステイン、ウォーターマーク、又は変形が見られない場合には、これに合格の等級を割り当てた。表2はその結果を要約する:
Figure 0004733174
Figure 0004733174
Figure 0004733174
Figure 0004733174
データは、塗膜を熱硬化させるために多官能ポリマー粒子が使用される全ての事例において、優れた耐ステイン性が得られたことを明示する。このような多官能ポリマー粒子が使用されない場合には、得られた耐ステイン性は貧弱であった。

Claims (3)

  1. 融解させたときに、同じ分子、粒子又は別個の粒子中の熱可塑性ポリマーを架橋するように互いに反応することができる少なくとも2つの異なる反応性官能基を有する該熱可塑性ポリマーを含む可融性多官能ポリマー粒子を含んで成る可融性多孔質層を支持体上に有して成るインクジェット記録要素であって、
    該可融性多官能ポリマー粒子を含む該熱可塑性ポリマーが、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートモノマーから誘導された1つ又は2つ以上のモノマー単位を含むポリアクリレートポリマー又はコポリマーであり、該アルキル基の炭素原子数は1〜10であり、
    該可融性多官能ポリマー粒子が、1.3未満の単分散度を有し、
    該少なくとも2つの異なる反応性官能基が、ヒドロキシル基及びエポキシ基、ヒドロキシル基及びカルボン酸基、オキサゾリン基及びカルボン酸基、エポキシ基及びカルボン酸基、アセトアセトキシ及びアミン官能基、又は無水物及びアミン官能基から成る群より選ばれる
    インクジェット記録要素
  2. 該可融性多孔質層が該要素内の最も上側の多孔質層である請求項1に記載の要素。
  3. A. デジタルデータ信号に応答するインクジェット・プリンタを用意し;
    B. 該プリンタに請求項1に記載のインクジェット記録要素を装填し;
    C. 該プリンタにインクジェット・インク組成物を装填し;
    D. 該デジタルデータ信号に応答して、該インクジェット・インク組成物を使用して、該インクジェット記録要素上に印刷を施し;そして
    E. 少なくとも該可融性多孔質層を、該層が無孔質になるように融解させる、
    工程を含んで成る
    インクジェット印刷方法。
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