JP2004154068A - ピザクラストの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストの製造方法を提供する。
【解決手段】米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する炊飯工程と、該炊飯米を常温以下に冷却する冷却工程と、冷却後の炊飯米に対して、0.5〜0.8重量倍の小麦粉及び他のピザクラスト原料を添加して低速で混合する工程と、を含むことを特徴とする。得られたピザクラスト10は、クラスト生地16中に柔らかい炊飯米の粒18がその形状を留めたまま均一に分散されている。
【選択図】 図1
【解決手段】米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する炊飯工程と、該炊飯米を常温以下に冷却する冷却工程と、冷却後の炊飯米に対して、0.5〜0.8重量倍の小麦粉及び他のピザクラスト原料を添加して低速で混合する工程と、を含むことを特徴とする。得られたピザクラスト10は、クラスト生地16中に柔らかい炊飯米の粒18がその形状を留めたまま均一に分散されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピザクラストの製造方法に関し、詳細には、ピザクラスト本来の優れた食感を維持しながら、和風のテイストを加味したピザクラストの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピザは、通常、小麦粉を主原料とし、オーブンで焼成することにより調製されたピザクラスト上に、ピザソースを塗布した後、魚介類、野菜類、或いはベーコンなどの肉加工品等の各種具材とシュレッドチーズと称される短冊型に裁断されたチーズ片とをトッピングし、加熱、焼成して供されたり、未焼成の状態で、冷凍、チルドの状態で半製品として流通されている。
これらのピザは、我国ににおいても気軽に食せる代表的なイタリア料理として広く普及しており、タンパク質の豊富な具材と小麦粉と主とするクラストを用いたピザは手軽で栄養豊かな食事として注目され、近年はピザ専門のレストランも増え、また外食のみならず、冷凍食品としても広く流通し、家庭でも様々な味のピザが楽しめるようになってきている。しかしながら、これらのピザの需要者の中心は若者や子供などの若年層であり、その優れた栄養バランスから、年配者にも好まれる和風のテイストを有する新しいピザが求められていた。
【0003】
和風の新規な食感のピザを開発する目的で、調味液により芯が残る程度に炊きあげた米に小麦粉などのつなぎ材を添加して成形、焼成するピザクラストの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この製造方法により得られたピザクラストは、ご飯粒を小麦粉や卵などをバインダーとして成形した、米粒の外観ははっきりと残るおにぎり様のクラストであり、従来のピザクラストとは外観も食感も全く異なる別異の食物であった。
また、ピザクラストのベタ付きを抑制する目的で、原料である小麦粉に米粉を混合したピザクラストも提案されているが(例えば、特許文献2参照。)、触感にサクサク感が加わるものの、和風のテイストを実現するものではなかった。
【0004】
【特許文献1】
特公平5−2302号公報
【特許文献2】
特開平10−257847号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を考慮した本発明の目的は、本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、お年寄りから若年層までの広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストを製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは検討の結果、水を通常より多めに添加して柔らかく炊き上げた炊飯米を利用することで上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明のピザクラストの製造方法は、米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する炊飯工程と、該炊飯米を常温以下に冷却する冷却工程と、冷却後の炊飯米に対して、0.5〜0.8重量倍の小麦粉及び他のピザクラスト原料を添加して低速で混合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記他のピザクラスト原料としては、公知の原料、例えば、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどを含むことが好ましい。
また、製造容易性の観点からは、前記冷却工程において、炊飯米が15℃以下、さらに好ましくは10℃前後に冷却されることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のピザクラストの製造方法は、ピザクラスト(以下、適宜、クラストと称する)を製造する前処理において、洗浄した米を通常の米の炊飯に用いられるよりも、40〜60%多い水を加えて柔らかく炊き上げることを特徴とする。
【0009】
以下、本発明の製造方法について工程に従って順次説明する。
本発明の製造方法における炊飯工程は、米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する工程である。原料の米を計量し、水洗し、常法により所定時間水に浸漬した後、水きりを行い、米に対して1.5〜1.8重量倍の水を添加して炊飯される。好ましくは、1.6〜1.7倍量の水を添加する。
通常、白米の炊飯においては、米に対して、1.1〜1.2重量倍、平均的には1.12重量倍の水を添加して炊飯されるが、本発明の方法においては通常の炊飯における水よりも50%程度水を多くして炊飯することにより良好な食感を得ている。水の添加量が1.5重量倍未満であると、クラストの焼成工程において炊飯米中の水分が失われ、米粒が硬くなって食感が低下する。また、添加する水が多すぎる場合、炊飯米が柔らかくなりすぎ、保形性が低下して、混合工程において米粒の形が崩れやすくなり、炊飯米の感触が失われ、好ましくない。
【0010】
原料である米は、得ようとする食感に応じて適宜選択することができ、うるち米、もち米、赤米などから任意に選択され、これらを複数種混合して用いることもできる。なお、タイ米やカリフォルニア米なども目的に応じて使用することができ、また、白米のみならず、炊飯条件を制御することにより玄米なども使用できるが、本発明の目的である優れた和風テイストを実現するためには、うるち米、もち米から選択することが好ましい。
原料米としていわゆる無洗米を用いる場合には、前記水洗工程を省略しうることは言うまでも無い。
【0011】
炊飯した米はその後冷却される。この冷却工程では、少なくとも常温以下に冷却されるが、引き続き行われるクラストの発酵工程における温度制御性を考慮すれば、15℃以下となるまで冷却されることが好ましく、さらに好ましくは10℃前後である。
冷却された炊飯米は、ピザクラストの原料である小麦粉やその他の材料とともに低速で混合される。炊飯米に対する小麦粉との添加量は、炊飯米1に対して、0.5〜0.8重量倍、即ち、炊飯米と小麦粉の混合比率は、重量比で40/60〜85/15程度であることが好ましく、さらに好ましくは、55/45〜65/35程度である。炊飯米の割合が低すぎると米の優れた触感が得難く、高すぎると保形性が低下したり、ピザクラスト本来のふんわりした感触が得難くなるため、いずれも好ましくない。
【0012】
炊飯米を混合した後のピザクラストの製造工程は、公知のものをいずれも適用できる。ピザクラスト生地の調整法には、直捏法と中種法があるが、いずれの方法を適用してもよい。
以下、引き続き行われるクラスト生地製造の一般的な工程について述べるが、以下の工程はこれに限定されるものではない。
まず、前記のように、原料である炊飯米、小麦粉、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどをミキサーで1〜2分程度、低速混合して生地を調製し、得られた生地を5〜15分間かけて一次発酵を行う。炊飯米が柔らかいため、高速の混合を行うことが好ましくないため、生地を延伸し、4〜8層程度の折り、それを延伸してさらに6〜10層程度に折るといった、延伸、折り工程を繰り返して炊飯米を均一分散させることが好ましい。この延伸、折り工程を完了した後、所定のサイズにカッターで切断し、所定の発酵温湿度条件下で二次発酵させてクラストの生地を得る。
このクラスト生地を焼成し、放冷して焼成済みのピザクラストが完成する。
【0013】
ここでピザクラスト生地の調製に使用するミキサー、プレス機、発酵装置、オーブン等の各種装置については、特に限定されず、ピザクラストの製造に通常用いられる公知の装置を適宜選択して用いればよい。用いるオーブンも固定式、運行式のいずれのものを用いてもよい。
本発明の製造方法を適用し得るピザクラストの組成についても、炊飯米と小麦粉との混合比率を上記好ましい範囲に設定する他には特に制限はなく、ピザクラストの製造に通常用いられる材料、具体的には、例えば、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどを、通常の割合で用いればよい。また、目的に応じて、原料の小麦粉に、澱粉、麦等を混合したり、イーストの代わりにベーキングパウダーを用いて発酵工程なく調製したものなどを用いても、本発明の効果を損なうことなく、適用することができる。
【0014】
また、ピザクラスト生地の品質を改良する目的で添加される各種の添加剤、例えば、脂肪酸グリセリンエステル等の乳化剤、L−アスコルビン酸、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、L−シスチン、α−アミラーゼ、プロテアーゼなどの小麦粉改良剤、イーストフード等の製剤、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム等の安定剤、ショートニング、バター、マーガリン、ラード、硬化油、その他の動物性又は植物性油脂、砂糖、ブドウ糖、液糖、果糖、澱粉糖、糖アルコール類、卵、香料等を本発明の効果を損なわない範囲において併用することもできる。
【0015】
図1は、本発明の製造方法により得られたピザクラスト10の一態様を示す斜視図であり、図2は、その断面図である。ピザクラストには、焼成時の所望されない気泡の膨張を防止する孔12が規則的に設けられている。図2にも明らかなように、本発明の製造方法により得られたピザクラストは、小麦粉を主成分とし、イースト発酵させて得られた細かい気泡14を内包する弾力がありやわらかなクラスト生地16中に、柔らかく炊き上げられた炊飯米18がその形状を留めたまま均一に分散されており、これにより、中身はふんわりした弾力があり、外側がカリッと香ばしく焼きあがったピザクラストの内部に、柔らかくもちっとした炊飯米が分散され、ご飯本来の香味をも同時に楽しむことができる。
【0016】
クラストの形状は任意であり、図1に示すような平面視において円形のものが一般的ではあるが、楕円形であってもよく、長方形、或いは正方形などの多角形であってもよい。図3は、本発明の製造方法により得られた平面視が長方形のピザクラストの一態様を示す斜視図である。このような形状は、家庭用のオーブントースターによる調理に好適である。
これらの態様はいずれも厚みが比較的均一なクラストを表しているが、これに限定されるものではなく、平面視における周縁部の厚みが中央部に比較して厚くなっている所謂フチ付きタイプのピザクラストであってもよい。
【0017】
本発明の製造方法により得られたピザクラストは、そのままチルド或いは冷凍してレストランや家庭向けに流通、販売してもよく、或いは、焼成後のピザクラストの表面にチーズ片などの様々な具材を載せたピザパイとして供給することもできる。
【0018】
具材の代表例としてのチーズ片について説明する。ピザパイに用いるチーズ片には特に制限はなく、材料としては、プロセスチーズ、ナチュラルチーズなど目的に応じで選択して用いることができるが、ナチュラルチーズの場合、チェダーチーズ、ゴーダチーズ、エメンタールチーズ、モツァレラチーズ、ミモレットチーズのように水分量の少ないハードタイプのものを用いることが、食感及びハンドリング性の観点から好ましい。
また、チーズ片の形状も任意であるが、短冊状、直方体、球形、不定形の砕片状、粉末状などいずれでもよい。一般的には、所謂シュレッドチーズと呼ばれる厚さ0.5〜2mm、幅3〜7mm、長さ5〜20mm程度の小短冊状のものが汎用される。
【0019】
得られたピザクラスト中央部に、常法により所望のピザソース、具材、前記したチーズ片などをトッピングすることでピザパイが完成する。これは加熱調理して供されるほか、個別包装され、半生製品としてチルド流通食品として販売されたり、個別包装の前、或いは後に冷凍されて、冷凍ピザパイとして販売される。
本発明の製造方法により得られた炊飯米入りのピザクラストは、ごはんの風味が全体を特徴付けているため、具材としては、汎用のチーズ、サラミ、トマトなどに限らず、例えば、茄子、鶏肉なども好適に使用でき、ピザソースとしても、例えば、醤油風味、ゆず風味、味噌風味などの和風のソースをも好適に用いることができる。
【0020】
本発明の製造方法により得られたピザクラストは、クラスト生地の中に柔らかくごはんの香味をもった炊飯米の粒がその形状を損なうことなく均一に分散されており、若年層のみならず、ごはんの食感を好む比較的高年齢層にも受入れ性が高い。このようなクラストは、具の載置後、直ちに焼成され食卓に供されるピザパイ、具の載置後、冷凍工程、包装工程、その後の輸送を経て供給される、冷凍或いはチルド流通のピザパイのいずれにも好適に適用することができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(実施例1)
<ピザクラストの製造>
クラスト生地原料として、白米1000gを水洗し、水に90分間浸漬した後、水を1680g(白米の1.68倍量)添加して炊飯した。得られた炊飯米を、炊飯米の中心部が10℃になるまで冷却した。
次に、冷却された炊飯米600g、強力粉400g、水200g、食塩12g、砂糖5g、植物油100g及びイースト12gをミキサーにより低速で1分30秒間混合した。この混合物(クラスト生地)を10分間一次発酵させた後、延伸機にて圧延して延伸し、6層に折り、さらに延伸して8層に折るという生地延伸工程を施した後、カッターにて所定のサイズに切断し、ピザクラストを調製した。その後、37℃80%RHの条件で、8分間二次発酵させた後、270℃のオーブンで5分間焼成して、ピザクラストを製造した。この実施例1における工程表を図4に示す。
【0022】
<ピザの製造>
得られた炊飯米入りのピザクラストに、テリヤキソース(ジェーシー・フーズネット株式会社製)20gを塗布し、次いで、チーズ45g、鶏肉30gをトッピングしてピザパイを製造し、これを−20℃〜−40℃の急速凍結機で凍結後、透明のポリエチレンテレフタレート製の袋に入れて開口部を熱融着して密閉し、−15℃〜−25℃で保存した。
【0023】
<ピザクラストの評価>
保存後、袋を開袋してピザパイを取りだし、オーブンレンジを用い、250℃で9分間加熱調理し、加熱調理後のピザパイについて、官能評価による外観、食感及び風味の評価を行った。
(官能評価)
加熱調理後のピザパイを円芯状に8分割し、パネラーにより試食評価を行った。パネラーは、10代、20代、30代、40代、50歳以上の各年齢層を10名づつ、50名を選択した。
その結果、各年齢層ともに、風味が良好と評価したものが7名を超えており、嗜好される風味であることが確認された。また、自由意見において、やわらかさ、表面のサクサク感、内部のもちもち感、及び、ごはんの風味が高く評価されていることがわかった。このことから、実施例のピザパイは嗜好性が高いことが推定される。
【0024】
(比較例1)
前記実施例1のピザクラストの製造方法において、炊飯米を炊飯する時の水の添加量を1200g(白米の1.2倍量)に変えた他は、実施例1と同様にしてピザクラストを製造した。
得られたピザクラストを実施例1と同様に、具材をトッピングして焼成し、ピザパイを得て、実施例1と同様に評価した。
【0025】
その結果、ピザクラスト中の炊飯米が、クラストの焼成、ピザパイの焼成の2度の焼成工程において水分が失われ、硬い米粒様になってしまい、食感が著しく悪化していることがわかった。
このため、官能評価では、各年齢層ともに、風味が良好としたパネラーは、3名以下であった。
【0026】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、お年寄りから若年層までの広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストを製造し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られた、ピザクラストの一態様を示す斜視図である。
【図2】本発明の製造方法により得られた、ピザクラストの一態様を示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法により得られた平面視が長方形のピザクラストの一態様を示す斜視図である。
【図4】実施例1のピザクラスト製造方法の工程図である。
【符号の説明】
10 ピザパイ
16 ピザクラストの生地
18 炊飯米
【発明の属する技術分野】
本発明はピザクラストの製造方法に関し、詳細には、ピザクラスト本来の優れた食感を維持しながら、和風のテイストを加味したピザクラストの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピザは、通常、小麦粉を主原料とし、オーブンで焼成することにより調製されたピザクラスト上に、ピザソースを塗布した後、魚介類、野菜類、或いはベーコンなどの肉加工品等の各種具材とシュレッドチーズと称される短冊型に裁断されたチーズ片とをトッピングし、加熱、焼成して供されたり、未焼成の状態で、冷凍、チルドの状態で半製品として流通されている。
これらのピザは、我国ににおいても気軽に食せる代表的なイタリア料理として広く普及しており、タンパク質の豊富な具材と小麦粉と主とするクラストを用いたピザは手軽で栄養豊かな食事として注目され、近年はピザ専門のレストランも増え、また外食のみならず、冷凍食品としても広く流通し、家庭でも様々な味のピザが楽しめるようになってきている。しかしながら、これらのピザの需要者の中心は若者や子供などの若年層であり、その優れた栄養バランスから、年配者にも好まれる和風のテイストを有する新しいピザが求められていた。
【0003】
和風の新規な食感のピザを開発する目的で、調味液により芯が残る程度に炊きあげた米に小麦粉などのつなぎ材を添加して成形、焼成するピザクラストの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この製造方法により得られたピザクラストは、ご飯粒を小麦粉や卵などをバインダーとして成形した、米粒の外観ははっきりと残るおにぎり様のクラストであり、従来のピザクラストとは外観も食感も全く異なる別異の食物であった。
また、ピザクラストのベタ付きを抑制する目的で、原料である小麦粉に米粉を混合したピザクラストも提案されているが(例えば、特許文献2参照。)、触感にサクサク感が加わるものの、和風のテイストを実現するものではなかった。
【0004】
【特許文献1】
特公平5−2302号公報
【特許文献2】
特開平10−257847号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を考慮した本発明の目的は、本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、お年寄りから若年層までの広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストを製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは検討の結果、水を通常より多めに添加して柔らかく炊き上げた炊飯米を利用することで上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明のピザクラストの製造方法は、米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する炊飯工程と、該炊飯米を常温以下に冷却する冷却工程と、冷却後の炊飯米に対して、0.5〜0.8重量倍の小麦粉及び他のピザクラスト原料を添加して低速で混合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記他のピザクラスト原料としては、公知の原料、例えば、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどを含むことが好ましい。
また、製造容易性の観点からは、前記冷却工程において、炊飯米が15℃以下、さらに好ましくは10℃前後に冷却されることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のピザクラストの製造方法は、ピザクラスト(以下、適宜、クラストと称する)を製造する前処理において、洗浄した米を通常の米の炊飯に用いられるよりも、40〜60%多い水を加えて柔らかく炊き上げることを特徴とする。
【0009】
以下、本発明の製造方法について工程に従って順次説明する。
本発明の製造方法における炊飯工程は、米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する工程である。原料の米を計量し、水洗し、常法により所定時間水に浸漬した後、水きりを行い、米に対して1.5〜1.8重量倍の水を添加して炊飯される。好ましくは、1.6〜1.7倍量の水を添加する。
通常、白米の炊飯においては、米に対して、1.1〜1.2重量倍、平均的には1.12重量倍の水を添加して炊飯されるが、本発明の方法においては通常の炊飯における水よりも50%程度水を多くして炊飯することにより良好な食感を得ている。水の添加量が1.5重量倍未満であると、クラストの焼成工程において炊飯米中の水分が失われ、米粒が硬くなって食感が低下する。また、添加する水が多すぎる場合、炊飯米が柔らかくなりすぎ、保形性が低下して、混合工程において米粒の形が崩れやすくなり、炊飯米の感触が失われ、好ましくない。
【0010】
原料である米は、得ようとする食感に応じて適宜選択することができ、うるち米、もち米、赤米などから任意に選択され、これらを複数種混合して用いることもできる。なお、タイ米やカリフォルニア米なども目的に応じて使用することができ、また、白米のみならず、炊飯条件を制御することにより玄米なども使用できるが、本発明の目的である優れた和風テイストを実現するためには、うるち米、もち米から選択することが好ましい。
原料米としていわゆる無洗米を用いる場合には、前記水洗工程を省略しうることは言うまでも無い。
【0011】
炊飯した米はその後冷却される。この冷却工程では、少なくとも常温以下に冷却されるが、引き続き行われるクラストの発酵工程における温度制御性を考慮すれば、15℃以下となるまで冷却されることが好ましく、さらに好ましくは10℃前後である。
冷却された炊飯米は、ピザクラストの原料である小麦粉やその他の材料とともに低速で混合される。炊飯米に対する小麦粉との添加量は、炊飯米1に対して、0.5〜0.8重量倍、即ち、炊飯米と小麦粉の混合比率は、重量比で40/60〜85/15程度であることが好ましく、さらに好ましくは、55/45〜65/35程度である。炊飯米の割合が低すぎると米の優れた触感が得難く、高すぎると保形性が低下したり、ピザクラスト本来のふんわりした感触が得難くなるため、いずれも好ましくない。
【0012】
炊飯米を混合した後のピザクラストの製造工程は、公知のものをいずれも適用できる。ピザクラスト生地の調整法には、直捏法と中種法があるが、いずれの方法を適用してもよい。
以下、引き続き行われるクラスト生地製造の一般的な工程について述べるが、以下の工程はこれに限定されるものではない。
まず、前記のように、原料である炊飯米、小麦粉、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどをミキサーで1〜2分程度、低速混合して生地を調製し、得られた生地を5〜15分間かけて一次発酵を行う。炊飯米が柔らかいため、高速の混合を行うことが好ましくないため、生地を延伸し、4〜8層程度の折り、それを延伸してさらに6〜10層程度に折るといった、延伸、折り工程を繰り返して炊飯米を均一分散させることが好ましい。この延伸、折り工程を完了した後、所定のサイズにカッターで切断し、所定の発酵温湿度条件下で二次発酵させてクラストの生地を得る。
このクラスト生地を焼成し、放冷して焼成済みのピザクラストが完成する。
【0013】
ここでピザクラスト生地の調製に使用するミキサー、プレス機、発酵装置、オーブン等の各種装置については、特に限定されず、ピザクラストの製造に通常用いられる公知の装置を適宜選択して用いればよい。用いるオーブンも固定式、運行式のいずれのものを用いてもよい。
本発明の製造方法を適用し得るピザクラストの組成についても、炊飯米と小麦粉との混合比率を上記好ましい範囲に設定する他には特に制限はなく、ピザクラストの製造に通常用いられる材料、具体的には、例えば、食塩、水、砂糖、油脂、イーストなどを、通常の割合で用いればよい。また、目的に応じて、原料の小麦粉に、澱粉、麦等を混合したり、イーストの代わりにベーキングパウダーを用いて発酵工程なく調製したものなどを用いても、本発明の効果を損なうことなく、適用することができる。
【0014】
また、ピザクラスト生地の品質を改良する目的で添加される各種の添加剤、例えば、脂肪酸グリセリンエステル等の乳化剤、L−アスコルビン酸、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、L−シスチン、α−アミラーゼ、プロテアーゼなどの小麦粉改良剤、イーストフード等の製剤、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム等の安定剤、ショートニング、バター、マーガリン、ラード、硬化油、その他の動物性又は植物性油脂、砂糖、ブドウ糖、液糖、果糖、澱粉糖、糖アルコール類、卵、香料等を本発明の効果を損なわない範囲において併用することもできる。
【0015】
図1は、本発明の製造方法により得られたピザクラスト10の一態様を示す斜視図であり、図2は、その断面図である。ピザクラストには、焼成時の所望されない気泡の膨張を防止する孔12が規則的に設けられている。図2にも明らかなように、本発明の製造方法により得られたピザクラストは、小麦粉を主成分とし、イースト発酵させて得られた細かい気泡14を内包する弾力がありやわらかなクラスト生地16中に、柔らかく炊き上げられた炊飯米18がその形状を留めたまま均一に分散されており、これにより、中身はふんわりした弾力があり、外側がカリッと香ばしく焼きあがったピザクラストの内部に、柔らかくもちっとした炊飯米が分散され、ご飯本来の香味をも同時に楽しむことができる。
【0016】
クラストの形状は任意であり、図1に示すような平面視において円形のものが一般的ではあるが、楕円形であってもよく、長方形、或いは正方形などの多角形であってもよい。図3は、本発明の製造方法により得られた平面視が長方形のピザクラストの一態様を示す斜視図である。このような形状は、家庭用のオーブントースターによる調理に好適である。
これらの態様はいずれも厚みが比較的均一なクラストを表しているが、これに限定されるものではなく、平面視における周縁部の厚みが中央部に比較して厚くなっている所謂フチ付きタイプのピザクラストであってもよい。
【0017】
本発明の製造方法により得られたピザクラストは、そのままチルド或いは冷凍してレストランや家庭向けに流通、販売してもよく、或いは、焼成後のピザクラストの表面にチーズ片などの様々な具材を載せたピザパイとして供給することもできる。
【0018】
具材の代表例としてのチーズ片について説明する。ピザパイに用いるチーズ片には特に制限はなく、材料としては、プロセスチーズ、ナチュラルチーズなど目的に応じで選択して用いることができるが、ナチュラルチーズの場合、チェダーチーズ、ゴーダチーズ、エメンタールチーズ、モツァレラチーズ、ミモレットチーズのように水分量の少ないハードタイプのものを用いることが、食感及びハンドリング性の観点から好ましい。
また、チーズ片の形状も任意であるが、短冊状、直方体、球形、不定形の砕片状、粉末状などいずれでもよい。一般的には、所謂シュレッドチーズと呼ばれる厚さ0.5〜2mm、幅3〜7mm、長さ5〜20mm程度の小短冊状のものが汎用される。
【0019】
得られたピザクラスト中央部に、常法により所望のピザソース、具材、前記したチーズ片などをトッピングすることでピザパイが完成する。これは加熱調理して供されるほか、個別包装され、半生製品としてチルド流通食品として販売されたり、個別包装の前、或いは後に冷凍されて、冷凍ピザパイとして販売される。
本発明の製造方法により得られた炊飯米入りのピザクラストは、ごはんの風味が全体を特徴付けているため、具材としては、汎用のチーズ、サラミ、トマトなどに限らず、例えば、茄子、鶏肉なども好適に使用でき、ピザソースとしても、例えば、醤油風味、ゆず風味、味噌風味などの和風のソースをも好適に用いることができる。
【0020】
本発明の製造方法により得られたピザクラストは、クラスト生地の中に柔らかくごはんの香味をもった炊飯米の粒がその形状を損なうことなく均一に分散されており、若年層のみならず、ごはんの食感を好む比較的高年齢層にも受入れ性が高い。このようなクラストは、具の載置後、直ちに焼成され食卓に供されるピザパイ、具の載置後、冷凍工程、包装工程、その後の輸送を経て供給される、冷凍或いはチルド流通のピザパイのいずれにも好適に適用することができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(実施例1)
<ピザクラストの製造>
クラスト生地原料として、白米1000gを水洗し、水に90分間浸漬した後、水を1680g(白米の1.68倍量)添加して炊飯した。得られた炊飯米を、炊飯米の中心部が10℃になるまで冷却した。
次に、冷却された炊飯米600g、強力粉400g、水200g、食塩12g、砂糖5g、植物油100g及びイースト12gをミキサーにより低速で1分30秒間混合した。この混合物(クラスト生地)を10分間一次発酵させた後、延伸機にて圧延して延伸し、6層に折り、さらに延伸して8層に折るという生地延伸工程を施した後、カッターにて所定のサイズに切断し、ピザクラストを調製した。その後、37℃80%RHの条件で、8分間二次発酵させた後、270℃のオーブンで5分間焼成して、ピザクラストを製造した。この実施例1における工程表を図4に示す。
【0022】
<ピザの製造>
得られた炊飯米入りのピザクラストに、テリヤキソース(ジェーシー・フーズネット株式会社製)20gを塗布し、次いで、チーズ45g、鶏肉30gをトッピングしてピザパイを製造し、これを−20℃〜−40℃の急速凍結機で凍結後、透明のポリエチレンテレフタレート製の袋に入れて開口部を熱融着して密閉し、−15℃〜−25℃で保存した。
【0023】
<ピザクラストの評価>
保存後、袋を開袋してピザパイを取りだし、オーブンレンジを用い、250℃で9分間加熱調理し、加熱調理後のピザパイについて、官能評価による外観、食感及び風味の評価を行った。
(官能評価)
加熱調理後のピザパイを円芯状に8分割し、パネラーにより試食評価を行った。パネラーは、10代、20代、30代、40代、50歳以上の各年齢層を10名づつ、50名を選択した。
その結果、各年齢層ともに、風味が良好と評価したものが7名を超えており、嗜好される風味であることが確認された。また、自由意見において、やわらかさ、表面のサクサク感、内部のもちもち感、及び、ごはんの風味が高く評価されていることがわかった。このことから、実施例のピザパイは嗜好性が高いことが推定される。
【0024】
(比較例1)
前記実施例1のピザクラストの製造方法において、炊飯米を炊飯する時の水の添加量を1200g(白米の1.2倍量)に変えた他は、実施例1と同様にしてピザクラストを製造した。
得られたピザクラストを実施例1と同様に、具材をトッピングして焼成し、ピザパイを得て、実施例1と同様に評価した。
【0025】
その結果、ピザクラスト中の炊飯米が、クラストの焼成、ピザパイの焼成の2度の焼成工程において水分が失われ、硬い米粒様になってしまい、食感が著しく悪化していることがわかった。
このため、官能評価では、各年齢層ともに、風味が良好としたパネラーは、3名以下であった。
【0026】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、お年寄りから若年層までの広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストを製造し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られた、ピザクラストの一態様を示す斜視図である。
【図2】本発明の製造方法により得られた、ピザクラストの一態様を示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法により得られた平面視が長方形のピザクラストの一態様を示す斜視図である。
【図4】実施例1のピザクラスト製造方法の工程図である。
【符号の説明】
10 ピザパイ
16 ピザクラストの生地
18 炊飯米
Claims (3)
- 米に対して、1.5〜1.8重量倍の水を添加して米を炊飯する炊飯工程と、
該炊飯米を常温以下に冷却する冷却工程と、
冷却後の炊飯米に対して、0.5〜0.8重量倍の小麦粉及び他のピザクラスト原料を添加して低速で混合する工程と、
を含むことを特徴とするピザクラストの製造方法。 - 前記他のピザクラスト原料が、食塩、水、砂糖、油脂、イーストを含むことを特徴とする請求項1に記載のピザクラストの製造方法。
- 前記冷却工程が、炊飯米を15℃以下に冷却する工程である請求項1又は請求項2に記載のピザクラストの製造方法。
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JP2006325550A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Jc Comsa Corp | ナンの製造方法 |
CN102960462A (zh) * | 2012-12-05 | 2013-03-13 | 陈佳黎 | 松花粉豆浆及其制备方法 |
JP6374137B1 (ja) * | 2017-09-06 | 2018-08-15 | 株式会社Asaostyle | 生地および生地の製造方法 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323529A patent/JP2004154068A/ja active Pending
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