JP2004153664A - 高周波受信装置 - Google Patents

高周波受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004153664A
JP2004153664A JP2002318200A JP2002318200A JP2004153664A JP 2004153664 A JP2004153664 A JP 2004153664A JP 2002318200 A JP2002318200 A JP 2002318200A JP 2002318200 A JP2002318200 A JP 2002318200A JP 2004153664 A JP2004153664 A JP 2004153664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
filter
output
image
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002318200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3675438B2 (ja
Inventor
Masakazu Suzuki
正教 鈴木
Koji Nakatsuji
幸治 中辻
Sanae Asayama
早苗 浅山
Atsuhito Terao
篤人 寺尾
Kazutoshi Sato
和利 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002318200A priority Critical patent/JP3675438B2/ja
Priority to CNB2003101023695A priority patent/CN1320773C/zh
Priority to US10/695,825 priority patent/US7231192B2/en
Priority to EP03025040A priority patent/EP1416642A3/en
Publication of JP2004153664A publication Critical patent/JP2004153664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3675438B2 publication Critical patent/JP3675438B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges
    • H04B1/0053Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band
    • H04B1/0057Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band using diplexing or multiplexing filters for selecting the desired band
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • H03D7/18Modifications of frequency-changers for eliminating image frequencies
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges
    • H04B1/0053Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band
    • H04B1/006Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band using switches for selecting the desired band
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/06Receivers
    • H04B1/16Circuits
    • H04B1/26Circuits for superheterodyne receivers
    • H04B1/28Circuits for superheterodyne receivers the receiver comprising at least one semiconductor device having three or more electrodes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

【課題】低価格な高周波受信装置を提供する。
【解決手段】フィルタ21、23の出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器30の出力が接続されたミキサ25と、このミキサ25の出力に接続された出力端子33とを備え、前記ミキサ25はイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタ21、23は前記ミキサ25がイメージを低減する周波数について減衰特性が緩和されたものであり、これにより、高性能なフィルタを必要としないので、低価格な高周波受信装置を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広帯域な高周波信号を受信する高周波受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来のチューナについて図を用いて説明する。図26は従来のチューナを単純化したブロック図である。
【0003】
図26において、1は入力端子である。この入力端子には約50MHzから約860MHzの高周波信号が入力される。
【0004】
2は、入力端子に接続されたアンテナフィルタである。このアンテナフィルタ2は、単同調型のフィルタであり、受信チャンネルの周波数にその同調周波数を合わせ、不要な周波数を除去する。そして3は、アンテナフィルタ2の出力が接続された高周波増幅器であり、高周波信号の増幅を行っている。
【0005】
4は、高周波増幅器3の出力が接続された段間フィルタである。この段間フィルタ4は、複同調型のフィルタで構成されている。
【0006】
5は段間フィルタ4の出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器6の出力が接続される混合器であり、この混合器はダブルバランスドミキサで構成されていた。そしてこの混合器によって所定の中間周波数(以降IFという)の信号へ周波数変換される。
【0007】
7は、混合器5の出力が供給されて、希望信号以外の信号を除去するバンドパスフィルタであり、このバンドパスフィルタの出力が出力端子8へ供給されていた。
【0008】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−297682号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、混合器で周波数変換を行うとイメージ妨害信号が生じてしまうため、この混合器の上流でイメージ妨害信号が発生する原因となる信号(以降単にイメージと言う)をフィルタで予め抑圧しておく必要があった。このため、従来の高周波受信装置においては、単同調フィルタと複同調フィルタの2段構成フィルタ等によって高性能な減衰特性を持つフィルタを用いて、イメージの周波数に対する減衰量を大きくしていた。
【0011】
しかしながら、このような従来の高周波受信装置において、同調回路を2つ有する複同調フィルタを用いるとともに、単同調フィルタの計2個のフィルタを用いることが必要であり、高価なものであった。
【0012】
そこで本発明は、この問題を解決したもので、フィルタのイメージの周波数に対する減衰特性を緩和することによって、高性能なフィルタを不要とし、低価格な高周波受信装置を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の高周波受信装置は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサがイメージを低減する周波数についての減衰特性が緩和されたものである。
【0014】
これにより、イメージリジェクションミキサがイメージを低減するので、その分フィルタではそのイメージの周波数に対する減衰量は小さくても良い。従って、高性能なフィルタを必要としないので、低価格な高周波受信装置を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサがイメージを低減する周波数についての減衰特性が緩和された高周波受信装置であり、これによりイメージリジェクションミキサがイメージを低減するので、その分フィルタではそのイメージ妨害の周波数に対する減衰量は小さくても良い。
【0016】
さらに、イメージリジェクションミキサではイメージ妨害自体を低減するので、このイメージを生じる複数の周波数に関してもその減衰量を緩和することができる。従って、従来のようにイメージとそのイメージを発生する周波数の減衰量が大きい高性能なフィルタは不要であり、安価なフィルタで構成することができるので、低価格な高周波受信装置を提供することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、フィルタとイメージリジェクションミキサとの間に高周波増幅器が挿入された請求項1に記載の高周波受信装置であり、これにより高周波増幅器が挿入されているので、一般的にNFの悪いイメージリジェクションミキサを用いてもNFの良い高周波受信装置を実現することができる。
【0018】
また、高周波増幅器の上流にフィルタがあるので、高周波増幅器に入力される不要な信号を除去することができるので、イメージリジェクションミキサで妨害信号として混合されることが少なくなる。
【0019】
さらに、高周波増幅器へ不要な信号が入力されないので、高周波増幅器の飽和などによって、信号が歪むようなことは起こり難くなる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサは共に平衡回路で形成されるとともに、前記高周波増幅器と前記イメージリジェクションミキサの間は平衡接続された請求項2に記載の高周波受信装置であり、これによりミキサの歪み特性を向上することができ、ミキサにおいて妨害が生じにくくなる。
【0021】
さらに、妨害信号の飛び込み等に対する妨害排除能力が向上するので、安定したミキサを実現できるとともに、各回路を近接して設けることができるので、小型の高周波受信装置を得ることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサの間に第2のフィルタが挿入されるとともに、前記第2のフィルタは、単同調回路で形成された請求項2に記載の高周波受信装置であり、これにより第2のフィルタを単同調としてもイメージ妨害の発生を防止することができる。さらに、第2のフィルタが単同調であるので、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明は、入力端子と高周波増幅器との間に入力フィルタが挿入されるとともに、前記入力フィルタは、単同調回路で形成された請求項2に記載の高周波受信装置であり、これにより入力アンテナフィルタを単同調としてもイメージ妨害の発生を防止することができる。さらに、入力フィルタが単同調であるので、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサ間に段間フィルタが挿入されるとともに、前記段間フィルタは、固定フィルタとした請求項5に記載の高周波受信装置であり、これにより同調回路は少なくても、イメージ妨害を防止することができる。さらに、同調回路は入力フィルタのみに設けられているので、周波数に対する回路のQ値の変化は小さくなるとともに、インピーダンスの整合のずれも小さくなる。従って、チャンネル毎での利得や波形の変動は小さくなるので、安定した受信を実現することができる。なお、特にこのことはデジタル放送を受信する場合には重要であり、低価格なデジタル受信チューナを実現することができる。
【0025】
また、同調回路が少ないのでその同調周波数を調整することが不要となるので、生産性の良い高周波受信装置を実現することができる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、固定フィルタは、ハイパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置であり、これによりハイパスフィルタの通過できる周波数を受信する場合、ハイパスフィルタのカットオフ周波数以下の低い周波数の信号により発生するイメージ妨害を防止することができる。
【0027】
これを電子チューナに応用した場合、特にUHFチャンネルを受信する場合に有用であり、VHF帯における複数の放送信号のスプリアス等によって発生するイメージ妨害を防止することができる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、固定フィルタは、ローパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置であり、これによりローパスフィルタを通過できる周波数を受信時に、ローパスフィルタのカットオフ周波数以上の高い周波数の信号により発生するイメージ妨害を防止することができる。
【0029】
これを電子チューナに応用した場合、特にVHFチャンネルを受信する場合に有用であり、UHF帯における複数の放送信号のスプリアス等によって発生するイメージ妨害を防止することができる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、固定フィルタは、バンドパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置であり、これによりバンドパスフィルタを通過できる周波数を受信時に、バンドパスフィルタの上側のカットオフ周波数以上の高い周波数の信号により発生するイメージ妨害と、バンドパスフィルタの下側のカットオフ周波数以下の低い周波数の信号により発生するイメージ妨害の両方を防止することができる。
【0031】
請求項10に記載の発明における固定フィルタは、カットオフ周波数の異なる複数個のフィルタからなると共に、これらのフィルタを受信周波数に応じて切り替え可能とした請求項6に記載の高周波受信装置であり、これにより受信周波数に応じて通過帯域の異なるフィルタへ適宜切り替えることができるので、イメージ妨害信号の発生を防止することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間が直接に接続された請求項2に記載の高周波受信装置であり、これにより高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間での信号のロスを小さくすることができるので、その間でNFが悪化することがない。従ってその分高周波増幅器にNFが悪いデバイスを使用してもイメージリジェクションミキサの出力信号のNFを維持することができる。
【0033】
また、高周波増幅器にNFの悪いデバイスが使用できるので、バイポーラトランジスタ等の安価なトランジスタを使用することができ、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【0034】
請求項12に記載の発明は、高周波増幅器はバイポーラトランジスタによって構成された請求項11に記載の高周波受信装置であり、これにより安価な高周波受信装置を実現することができる。
【0035】
請求項13に記載の発明は、少なくとも高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとは共に同じプロセスにより形成されるトランジスタで構成され、これらのトランジスタは、ひとつの集積回路内に収納された請求項2に記載の高周波受信装置であり、これにより高周波増幅器とイメージリジェクションミキサは同じプロセスで作成されているので、同一の集積回路内に収納することができ、小型の高周波受信装置を実現することができる。
【0036】
請求項14に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間が直接に接続された請求項13に記載の高周波受信装置であり、これにより高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間での信号のロスを小さくすることができるので、その間でNFが悪化することがない。従ってその分高周波増幅器にNFが悪いデバイスを使用してもイメージリジェクションミキサの出力信号のNFを維持することができる。
【0037】
また、高周波増幅器にNFの悪いデバイスが使用できるので、バイポーラトランジスタ等の安価なトランジスタを使用することができ、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【0038】
請求項15に記載の発明は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとはバイポーラトランジスタによって構成された請求項14に記載の高周波受信装置であり、これにより安価な高周波受信装置を実現することができる。
【0039】
請求項16に記載の発明は、受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下の周波数が、イメージリジェクションミキサに供給される請求項1に記載の高周波受信装置であり、これにより前記3次高調波に対して略IF周波数だけ上側の周波数以上の信号はイメージリジェクションミキサに供給されないので、前記周波数以上の複数の信号によりイメージ妨害が発生することを防止することができる。
【0040】
請求項17に記載の発明におけるフィルタは、少なくとも予め定められたカットオフ周波数以下の周波数を通過させるフィルタとし、前記カットオフ周波数は、受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下とした請求項1に記載の高周波受信装置であり、これにより前記3次高調波に対して略IF周波数だけ上側の周波数以上の信号はイメージリジェクションミキサに供給されないので、前記周波数以上の複数の信号によりイメージ妨害が発生することを防止することができる。
【0041】
請求項18に記載の発明は、高周波信号としてテレビ放送の高周波信号が入力端子に供給されるとともに、フィルタは受信帯域の周波数を通過させるフィルタが設けられたテレビ放送受信用の高周波受信装置であって、前記高周波受信装置は、前記入力端子と前記フィルタとの間に挿入された高周波増幅器と、この高周波増幅器と前記フィルタとの間にその共通端子が前記高周波増幅器の出力に接続されるとともに、その一方の出力が前記フィルタに接続されたスイッチとを備え、このスイッチの他方の出力はイメージリジェクションミキサの入力に接続されるとともに、前記フィルタのカットオフ以上の周波数を受信する場合は前記スイッチを他方側へ接続する請求項17に記載の高周波受信装置であり、これによりフィルタのカットオフ以上のチャンネル受信時には、そのチャンネルを受信時の局部発振器の発振周波数の3次高調波に対して略IF周波数だけ高い周波数はテレビ放送の帯域外となるので、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとを直結してもイメージ妨害は生じない。前記フィルタのカットオフ以下の周波数を受信する場合は、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとが直結されるので、この間のロスが小さくなりNFの良い高周波受信装置を実現することができる。
【0042】
請求項19に記載の発明は、請求項1に記載の高周波受信装置が最も低い周波数のチャンネル受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下の周波数が、入力端子に供給される高周波受信装置であり、これにより前記3次高調波に対して略IF周波数だけ上側の周波数以上の信号はイメージリジェクションミキサに供給されないので、前記周波数以上の複数の信号によりイメージ妨害が発生することを防止することができる。
【0043】
請求項20に記載の発明は、フィルタの通過特性のうちで減衰量が小さな特定チャンネルに対しては、イメージリジェクションミキサでのイメージの低減量を大きくした請求項1に記載の高周波受信装置であり、一般的にフィルタの減衰量、イメージリジェクションミキサの低減量ともに周波数による変動がある。従って、フィルタの減衰量が小さいチャンネルに対して、イメージリジェクションミキサの低減量が大きなチャンネルとを合わせることによって、そのフィルタの減衰量の不足分を補うことができ、広い受信周波数に対してイメージ妨害を抑制することができる。
【0044】
請求項21に記載の発明におけるフィルタには、少なくとも受信チャンネルに応じたイメージ周波数を減衰できる可変トラップが設けられた請求項1に記載の高周波受信装置であり、これによりイメージリジェクションミキサに入力されるイメージ信号を予め減衰させておくことができるので、さらにイメージ妨害能力を向上することができる。
【0045】
また、可変トラップは受信チャンネルに応じて、そのイメージとなる周波数を減衰することができるので、広帯域に渡ってイメージの発生を防止することができる。
【0046】
請求項22に記載の発明におけるフィルタは、VHFローバンドの周波数を通過させる第1のフィルタと、この第1のフィルタと並列に設けられるとともに、VHFハイバンドの周波数を通過させる第2のフィルタとを備え、前記第1のフィルタには可変トラップが接続され、前記可変トラップは、前記VHFローバンド受信時に受信チャンネルのイメージ周波数を減衰させるとともに、前記VHFハイバンド受信時に前記VHFローバンドの周波数を減衰させる請求項1に記載の高周波受信装置であり、これにより可変トラップによってVHFローバンド受信時に受信チャンネルのイメージ周波数を減衰させることができるので、さらにイメージ妨害特性の向上した高周波受信装置を実現することができる。
【0047】
また可変トラップは、VHFハイバンド受信時に前記VHFローバンドの周波数を減衰させることもできるので、妨害特性の向上した高周波受信装置を実現することができる。
【0048】
請求項23に記載の発明は、入力端子とフィルタ間に高周波増幅器が挿入された請求項1に記載の高周波受信装置であり、これによりNF性能の良い高周波受信装置を実現することができる。
【0049】
請求項24に記載の発明は、入力端子と高周波増幅器との間は直接に接続された請求項23に記載の高周波受信装置であり、これにより入力端子と高周波増幅器との間でロスがないのでNF性能の良い高周波受信装置を実現することができる。
【0050】
請求項25に記載の発明は、フィルタは複同調回路で形成された請求項1に記載の高周波受信装置であり、これによりフィルタは選択度の良好な複同調回路としているので、高周波増幅器に入力されるイメージ信号やイメージ妨害を発生する原因となる複数の信号を減衰させることができ、さらにイメージ妨害特性を向上することができる。
【0051】
請求項26に記載の発明におけるフィルタは、固定フィルタで形成された請求項1に記載の高周波受信装置であり、フィルタのロスが小さくなるので、NFが良好であると共に、高周波増幅器での歪みを低減することができる。
【0052】
請求項27に記載の発明は、テレビ放送の高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子が接続されるとともにUHF信号を受信する前記UHF受信部と、このUHF受信部の出力が接続される出力端子と、UHF受信部と並列に接続されたVHF受信部とを有した高周波受信装置であって、前記UHF受信部は、前記入力端子に接続されるとともにUHF周波数帯域内でその同調周波数を可変できる第1の同調型フィルタと、この第1の同調型フィルタの出力が接続された第1の高周波増幅器と、この第1の高周波増幅器の出力がその一方の入力に接続されるとともに他方の入力には第1の局部発振器の出力が接続された第1のミキサとを備え、前記VHF受信部は前記入力端子が接続されるとともにVHF周波数帯域内でその同調周波数を可変できる第2の同調型フィルタと、この第2の同調型フィルタの出力が接続された第2の高周波増幅器と、この第2の高周波増幅器の出力が接続された段間フィルタと、この段間フィルタと前記出力端子との間には、その一方の入力には前記段間フィルタの出力が接続されると共に、他方の入力には第2の局部発振器の出力が接続された第2のミキサが挿入され、前記第1のミキサと第2のミキサはイメージリジェクションミキサとするとともに、前記段間フィルタは、少なくとも予め定められたカットオフ周波数以下の周波数を通過させるフィルタとし、前記カットオフ周波数は、受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下とした高周波受信装置であり、これによりそれぞれUHFとVHFとが別々の回路で受信されることとなる。
【0053】
この場合、UHF受信側の回路においては、UHF受信時における局部発振器の発振周波数の3倍以上の高調波からIF周波数だけ低いあるいは高い周波数は、受信帯域外となる。従って、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間にフィルタを不要とすることができる。従って、高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間でのロスを小さくすることができるので、NFを良くすることができる。
【0054】
また、VHFチャンネル受信時に局部発振器のN倍(N>1の整数)の1次歪みによるイメージ妨害を起こす最も低い周波数は、最も低い周波数のチャンネル受信時の局部発振器の発振周波数の3倍以上の高調波からIF周波数だけ低い周波数であるので、この周波数以上の周波数がカットオフ周波数となるような段間フィルタを挿入することによって局部発振器のN倍の1次歪みによるイメージ妨害特性を向上することができる。
【0055】
請求項28に記載の発明は、フィルタにはVHFローバンドのイメージ周波数を減衰させる固定トラップが設けられた請求項1に記載の高周波受信装置であり、これによりVHFローバンド受信時のイメージ周波数を減衰されるので、イメージ妨害信号はさらに発生し難くなる。
【0056】
請求項29に記載の発明は、固定トラップのトラップ周波数は、VHFローバンドの略中心のチャンネルの周波数を受信する場合のイメージ周波数と略等しくした請求項28に記載の高周波受信装置であり、これによりVHFローバンド内のチャンネルを受信する場合に、受信チャンネルに対するイメージ周波数を減衰させることができる。
【0057】
請求項30に記載の発明は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子が接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその共通端子の接続されたスイッチと、このスイッチの一方の出力がその一方の入力に接続されるとともに他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたダブルバランスドミキサと、このダブルバランスドミキサの出力が接続された復調器と、この復調器の出力の一方が接続された出力端子と、前記スイッチの他方の出力と前記復調器との間には、その一方の入力に前記スイッチの他方の出力が接続されるとともに他方の入力には前記周波数可変局部発振器の出力が接続されたイメージリジェクションミキサと、前記復調回路の出力が接続されるとともに受信信号のイメージ信号の有無を判定する判定器と、この判定器の判定結果に応じて前記スイッチを制御するように接続された制御器とを備え、この判定器が前記復調信号にイメージ妨害があると判定した場合には、前記制御器は前記スイッチを前記イメージリジェクションミキサ側へ接続する高周波受信装置であり、これによりイメージ信号がある場合は、イメージリジェクションミキサが使用されるので、イメージ妨害を防止することができる。また、イメージ信号がない場合はイメージリジェクションミキサより簡素な回路構成のダブルバランスドミキサが用いられるので、低消費電力化することができる。
【0058】
請求項31に記載の発明は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサが低減するイメージ周波数の妨害信号を発生する原因となる入力側の複数の周波数についての減衰特性が緩和された高周波受信装置であり、これによりイメージリジェクションミキサではイメージ信号自体を低減するので、受信帯域内の複数の周波数の組み合わせによって生じるイメージに関しても低減できる。つまり、これらの複数の周波数に対するフィルタの減衰量を緩和することができる。従って、従来のようにイメージとそのイメージを発生する周波数の減衰量が大きい高性能なフィルタは不要であり、安価なフィルタで構成することができるので、低価格な高周波受信装置を提供することができる。
【0059】
請求項32に記載の発明は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力が接続された復調器と、この復調器の出力の一方が接続された出力端子と、前記復調回路の他方の出力が接続されるとともに受信信号のイメージ信号の有無を判定する判定器と、この判定器の出力が接続された制御器と、この制御器と前記ミキサとの間に挿入されたスイッチとを備え、前記ミキサは複数個のミキサによって形成されたイメージリジェクションミキサとするとともに、前記制御器は判定器がイメージ信号有りと判定した場合に、前記イメージリジェクションミキサのうちのいずれかひとつのミキサのみを動作させてダブルバランスドミキサとして動作させるように前記スイッチを制御する高周波受信装置であり、これによりイメージ信号がある場合は、イメージリジェクションミキサが使用されるので、イメージ妨害を防止することができる。また、イメージ信号がない場合はイメージリジェクションミキサより簡素な回路構成のダブルバランスドミキサが用いられるので、低消費電力化することができる。
【0060】
(実施の形態1)
以下、本実施の形態1について図を用いて説明する。図1は、本実施の形態1における高周波受信装置のブロック図である。
【0061】
図1において、20は、約50MHzから約860MHzのテレビ放送の高周波信号が入力される入力端子である。
【0062】
21は、入力端子20に接続された入力フィルタである。本実施の形態1においてはこの入力フィルタ21は、インダクタンスと可変容量ダイオードが並列接続された一組の同調回路をひとつだけ有した回路(以降単同調回路と言う)によって構成されたものであり、この可変容量ダイオードに供給する電圧を変化させることによってその同調周波数を可変するものである。高周波受信装置で希望チャンネルを受信する場合には、入力フィルタ21の同調周波数を希望チャンネルの周波数と略同じ周波数となるように可変容量ダイオードへの電圧を供給することによって、希望チャンネルの信号以外の信号を減衰させることができる。
【0063】
22は、入力フィルタ21の出力が接続された高周波増幅器であり、入力フィルタ21を通過した高周波信号を増幅するものである。この高周波増幅器22はその制御端子22aに加える制御電圧によって利得を可変させることができる可変利得増幅器である。
【0064】
これにより高周波増幅器22が挿入されているので、下流にNFの悪いデバイスを用いてもシステムでのNFの良い高周波受信装置を実現することができる。また、高周波増幅器22の上流にフィルタ21があるので、高周波増幅器22に入力される不要な信号を除去することができる。
【0065】
ここで、高周波増幅器22へ入力される信号の入力レベルは、高周波増幅器22が飽和しない信号レベルとすることが重要である。つまり、高周波増幅器22ではこの高周波増幅器22が飽和するような高いレベルの信号は歪んでしまい、高調波等の不要な信号を発生してしまう。従って、入力フィルタ21では、希望信号以外の信号を高周波増幅器22が飽和しないようなレベルとなるように減衰させることが重要である。入力フィルタ21は単同調回路であるため同調周波数の上側周波数と下側周波数の両方の減衰特性が得られる。
【0066】
23は、高周波増幅器22の出力が接続された第2のフィルタであり、この第2のフィルタ23は、固定のインダクタンスと固定のキャパシタンスによって定められる固有のカットオフ周波数を有した固定フィルタである。本実施の形態1においてこの第2のフィルタ23は、ローパスフィルタであり、そのカットオフ周波数は略349MHzとしている。
【0067】
24は第2のフィルタの出力が接続された不平衡・平衡変換器であり、この回路によって不平衡回路から平衡回路へと変換している。本来全ての回路を平衡回路で形成し、それらを平衡に接続すれば、外部からの妨害信号の飛び込み等に対して妨害排除能力を向上させることができる。しかしながら、入力フィルタ21やこの第2のフィルタ23を平衡とするためには、それらのフィルタをそれぞれ2組用いることが必要となるがディスクリート構成で形成した場合夫々の回路の平衡性を保つ事は難しく、また高価となるので、第2のフィルタ23の後で平衡回路へ変換している。
【0068】
25は、不平衡・平衡変換器の出力が接続されるとともに、平衡回路で形成されたイメージリジェクションミキサ(以降IRMと言う)である。このIRM25は2組のダブルバランスドミキサ(以降DBMと言う)26、27と2組の移相器28、29とから構成されている。ミキサは平衡回路で形成されているので、ミキサの歪み特性を向上することができ、ミキサにおいて妨害が生じにくくなる。
【0069】
このIRM25の構成は、まず不平衡・平衡変換回路24の出力が2つに分岐される。そしてその一方の出力がDBM26の一方の入力へと接続され、DBM26の他方の入力には、周波数可変局部発振器30の出力が接続される。このDBM26の出力は、移相器28へ接続される。
【0070】
一方、DBM27の一方の入力には、不平衡・平衡変換回路24の他方の出力が接続され、他方の入力には移相器29を介して周波数可変局部発振器30の出力が接続されている。そして、このDBM27の出力と移相器28の出力とを合成する構成としている。
【0071】
なおこのとき、移相器28と移相器29とは、これら移相器に入力された信号の位相を90度変化させるものである。つまり、移相器29は、DBM27の出力である中間周波数の信号の位相が90度遅れるように、周波数可変局部発振器30の発振周波数信号の位相を90度遅らせるものである。また、移相器28は、DBM26から出力される中間周波数の信号の位相を90度遅らせるものである。
【0072】
このような構成を有したIRM25によって、周波数可変局部発振器30の出力信号と希望チャンネルの信号とを混合し、希望チャンネルの信号を45.75MHzの中間周波信号へと周波数変換を行っている。なお、本実施の形態1における周波数可変局部発振器30の発振周波数は、希望チャンネル信号より中間周波信号の周波数(以降中間周波数と言う)だけ高い周波数とする上側へテロダイン方式としている。
【0073】
31は、移相器28の出力とDBM27の出力とが合成された信号が供給されるように接続された平衡・不平衡変換回路である。この平衡・不平衡変換回路31によって不平衡回路へと変換している。そしてこの平衡・不平衡変換回路31の出力が中間周波フィルタ32に接続される。本実施の形態において、中間周波フィルタ32は、その通過帯域の中心を略中間周波数とし、この中間周波数より略1チャンネルの周波数帯域である6MHzの半分の周波数(3MHz)以上離れた信号を減衰させるものである。
【0074】
なお、中間周波フィルタ32は不平衡であるので、この中間周波フィルタ32の前に平衡・不平衡変換回路31を設けている。そして、33は中間周波フィルタ32の出力が接続された出力端子である。この中間周波フィルタ32は歪み特性を向上させるために平衡で構成することもあり、その場合平衡・不平衡変換回路31はバッファ回路として動作させる。なお、周波数可変局部発振器30にはPLL回路34がループ接続されている。
【0075】
さらに本実施の形態1において、周波数可変局部発振器30の発振周波数が希望チャンネルの周波数に応じて変化することから、移相器29は広帯域な周波数に対し、安定して位相を変化させることができる精度が必要となる。従って、移相器29は、周波数可変局部発振器30の信号を逓倍する2逓倍回路35と、この2逓倍回路の出力が接続された分周器36によって構成し、この分周器36で、基の発振周波数に戻すいわゆるフリップフロップ型移相器である。このとき、このDBM27への入力信号の位相を90度変化させることができる。
【0076】
一方移相器28では中間周波数のみの位相が変化すれば良く、従ってある一点の周波数に対し、位相変化量の精度が優れたポリフェイズ型移相器を用いてDBM26の出力信号の位相を90度変化させている。
【0077】
次に、イメージ妨害が発生するメカニズムと、本実施の形態1の高周波受信装置に用いられているIRMにおいてイメージ妨害を抑圧する動作について図を用いて説明する。図2は、周波数と信号との関係を示す概念図であり、図3は、本実施の形態1のIRMにおける希望信号とイメージ妨害信号との位相の関係を示した図である。
【0078】
図2において、横軸40は周波数を示し、縦軸41はレベルを示している。ここでは、米国におけるテレビ放送の2チャンネルを受信する場合を、一例として説明する。42は、希望チャンネルの信号であり、その周波数43は約55.25MHzである。44は、周波数可変局部発振器30の発振信号であり、その発振周波数45は希望チャンネルの信号の周波数43よりも周波数差48だけ高い周波数としている。この場合においては、中間周波信号47の周波数46は45.75MHzであるので、発振周波数45の周波数は101MHzとなる。そしてこの発振周波数45の発振信号44と希望チャンネルの信号42の周波数43を有した希望チャンネルの信号42とがミキサによって混合され、それら信号の周波数差48である中間周波数46へ変換される。
【0079】
次に、イメージ妨害信号49の発生について説明する。イメージ妨害信号49は、ミキサによって周波数可変局部発振器30の信号と混合されて、中間周波信号47と同じ周波数に変換されるような不要な信号が、ミキサに入力される信号内に存在することによって発生するものである。つまりミキサは、入力された2つの周波数の差の周波数を出力するものであるので、発振周波数45に対して希望チャンネル信号42と周波数可変局部発振器30の周波数差分48だけ高い周波数イメージ50の信号も、中間周波数へ変換されることとなる。
【0080】
そこで、このようにミキサで変換されて、中間周波数46と同じ周波数のイメージ妨害信号49を発生する原因となる信号をイメージ51と呼び、本実施の形態1におけるイメージ51の周波数52は、146.75MHzとなっている。
【0081】
なお、このイメージ51は、この周波数52の上あるいは近傍に存在する放送信号自体がイメージとなる場合や、イメージ51の周波数52より高い周波数であって、その差の周波数差53がイメージ51の周波数52となるような複数個の放送信号54、55により生じる場合、あるいは逆にイメージ51の周波数52より低い周波数であって、その周波数の和がイメージ51の周波数52となるような複数個の放送信号56、57により生じる場合等がある。さらには、3つ以上の放送信号の和や差によってイメージ51の周波数52となる場合等もあるが、これらのイメージ妨害は、希望チャンネル信号を発振周波数45よりも低い中間周波数46へ変換するとともに、広帯域な受信周波数を有するテレビ放送受信用電子チューナのような高周波受信装置において問題となる。
【0082】
では次に、このミキサで生じるイメージ51を、本実施の形態1におけるIRMが抑圧する動作について図を用いて説明する。図3は、本実施の形態1のIRMにおける希望信号とイメージ妨害信号との位相の関係を示した図である。
【0083】
図3において、(a)はDBM26の出力信号の位相を示したものである。DBM26では周波数を変換しただけであり、希望チャンネル信号60とイメージ妨害信号61とは同じ位相となる。
【0084】
次に(b)は移相器28の出力信号における中間周波数信号66とイメージ妨害信号67との位相を示し、この移相器28によって、DBM26の出力の位相は90度遅れ、中間周波数信号66とイメージ妨害信号67の位相は共に90度遅れることとなる。
【0085】
次に(c)は、DBM27の出力信号の位相を示した図であり、移相器29によって位相を90度遅らせた信号と希望チャンネルの信号とを混合すれば、DBM27から出力される中間周波信号62の位相63は90度遅れることとなる。
【0086】
一方DBM27によって発振周波数45と混合されるイメージ50は、希望チャンネルの信号と発振周波数との周波数関係は反転しているので、DBM27の出力におけるイメージ妨害信号64の位相は、中間周波信号62と逆方向へ変化する。従って、イメージ妨害信号64の位相65は90度進むこととなる。
【0087】
そして(d)は、DBM27の出力信号(c)と移相器28の出力信号(b)とを合成した状態を示すものであり、これらの信号が合成された信号が平衡・不平衡変換回路31に供給される。これによって中間周波数信号62、66は同位相となりIRM25から出力されたイメージ妨害信号はイメージ妨害信号64に対してイメージ妨害信号67の位相差が180度となるので、イメージ妨害信号同士が打ち消しあうので、論理的にはイメージ妨害信号を完全に除去することができるものである。つまり、IRMは、通常のダブルバランスドミキサとして周波数を変換する動作に加えて、同時にイメージをキャンセルすることができるミキサである。そして以上のようにしてイメージが抑圧された信号は、平衡・不平衡変換回路31に供給されることとなる。
【0088】
しかし、現実的には2つ移相器によってイメージ妨害信号の位相を丁度180度変化させる精度を保つことは困難である。例えばこれは、移相器の周波数に対する位相の変化量のばらつきによるものや、移相器毎での位相変化量のばらつきなどによるものが挙げられる。この場合、イメージ妨害信号の位相同士の差は丁度180度とならないので、イメージ妨害信号は完全にキャンセルされず、全て除去できないこととなる。
【0089】
また、DBM26やDBM27が有する歪み等によって、高調波信号を発生し、この高調波信号によってイメージ妨害信号を生じてしまうこともあるので、本実施の形態1に示されたIRMにおいては、イメージ妨害信号を30dB程度抑圧が可能であることが確認されている。
【0090】
そこで本発明は、イメージ妨害信号を発生する原因となるイメージの周波数や、複数の信号が組み合わされてイメージを発生するような周波数に対して、IRMがイメージ妨害信号を抑圧する分だけフィルタの減衰量を緩和するものである。
【0091】
次に、IRMとフィルタの減衰特性との関係について、図を用いて説明する。図4、図5は本実施の形態1におけるフィルタの減衰特性図である。横軸は周波数を示し、縦軸はフィルタの信号のレベルあるいは減衰量を示す。
【0092】
図4において、例えば希望チャンネルがVHF2チャンネルとした場合、について説明する。北米においてVHF2チャンネルの周波数70は約55.25MHzの周波数で放送されている。北米における中間周波数71は45.25MHzであるので、IRMによって抑圧されるイメージ72の周波数73は、146.75MHzとなる。
【0093】
ここで、イメージ妨害信号74が画像等に対して影響を及ぼさない程度のレベル75とするためには、イメージ72のレベル76を60dB程度抑圧することが必要となる。IRMでは、イメージ72のレベルを30dB程度抑圧することができるので、フィルタのイメージ72の周波数73(146.75MHz)における減衰量を30dB程度に軽減しても、イメージ妨害が生じないこととなる。
【0094】
つまり、イメージ妨害信号を抑圧するために、通常のDBMを利用したミキサである場合は、減衰特性77のように急峻な特性が必要であるが、ミキサをIRMとした場合には、周波数73における減衰量を約30dBに緩和し、減衰特性78のような緩やかな特性を有したフィルタを用いることができることとなる。
【0095】
図5は、本実施の形態1において複数の高周波信号によって発生するイメージに対する抑圧の説明図である。図5においてはUHFチャンネルを想定しており、図4と同じものについては、同じ番号を付し、その説明は簡略化する。
【0096】
北米において、UHFチャンネルの周波数70aは約505.25MHzの周波数で放送されている。
【0097】
ここではイメージ72aは、希望チャンネルの周波数70aよりも低いふたつの周波数80(ここでは295.25MHz)と81(ここでは301.25MHz)との和によって生じたものである。IRMはイメージ72a自体の位相を反転することによって、イメージ72自体をキャンセルするものである。従って、複数の高周波信号によって発生するイメージに関しても抑圧することができるので、周波数80、81におけるフィルタの減衰特性も緩和することができる。
【0098】
以上の構成によってフィルタは、減衰量が大きく、急峻な減衰特性を有する高性能なフィルタは不要であり、なだらかな減衰特性を有したフィルタでもイメージ妨害を防止することができることとなる。つまり、このような広帯域な受信帯域を有した高周波受信機にIRMを用いれば、そのイメージ妨害信号を発生する原因となる特定の周波数に関しては、その減衰量を軽減できるので、フィルタは安価なフィルタで構成することができ、低価格な高周波受信装置を提供することができるものである。
【0099】
従って、本実施の形態1において、ミキサをIRM25としているので、入力フィルタ21が単同調回路で形成されていれば、イメージ51の周波数52における減衰量は30dB程度確保することができ、イメージ51を60dB程度抑圧することができる。従って、同調回路はひとつのみでもイメージ妨害を防止することができるので、フィルタは安価なフィルタで構成することができ、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【0100】
なお、本実施の形態1において、第2のフィルタ23は固定フィルタとしているので、同調回路はひとつのみとなり、その同調周波数の調整が不要となるので、生産性の良い高周波受信装置を実現することができる。
【0101】
また、同調回路は入力フィルタ21のみに有しているだけであるので、周波数に対する同調回路のQ値の変化は小さくなるとともに、インピーダンスの整合のずれも小さくなる。従って、チャンネル毎での利得や波形の変動は小さくなるので、安定した受信を実現することができる。特にこのことはデジタル放送を受信する場合には重要であり、この構成によって低価格なデジタル受信チューナを実現することができる。
【0102】
さらに、本実施の形態1において、第2のフィルタ23はそのカットオフ周波数が略349MHzのローパスフィルタとしている。これによって、ローパスフィルタを通過できる低い周波数を受信時に、349MHz以上の高い周波数の信号により発生するイメージの発生を抑圧することができる。
【0103】
なお、IRMでは周波数可変局部発振器30の発振周波数45の3倍高調波に対して中間周波数だけ上側に発生する妨害(以降3次高調波イメージという)により発生するイメージ妨害信号は除去できないことが動作解析により導かれる。そこで、本実施の形態1においては、第2のフィルタ23をローパスフィルタとし、最も低い周波数のチャンネルを受信する場合の周波数可変局部発振器30の3次高調波で発生するイメージの周波数をカットオフ周波数とすることによって、3次高調波イメージによるイメージ妨害を防止している。
【0104】
この動作については、以下に図を用いて具体的に説明する。図6はこの3倍の高調波によるイメージの説明図である。図6を用いて、例えば最も低い周波数のチャンネルであるVHF2チャンネルを受信する場合について説明する。VHF2チャンネルを受信する場合、周波数可変局部発振器30の発振周波数45は、101MHzである。従って、周波数可変局部発振器30の3次高調波90に対する3次高調波イメージ91の周波数92は、3次高調波90の周波数93から中間周波数46だけ高い略349MHzとなる。つまり、3次高調波イメージ90による妨害は、IRM25によって引き起こされるので、この3次高調波イメージ90自体をIRM25よりも上流のフィルタ21あるいは23によって予め除去しておけば、3次高調波イメージによるイメージ妨害は発生しない。
【0105】
さらに、349MHz以上の周波数以上の放送信号によるスプリアスも抑制することができるので、これらのスプリアスによる相互干渉妨害も同時に防止することができる。
【0106】
なお、本実施の形態1においては、第2のフィルタ23によって3次高調波イメージ91の信号を減衰させたが、これは入力フィルタ21や、入力端子20よりも前に3次高調波イメージ91を減衰させるフィルタを設けても良い。この場合は、高周波増幅器22へ3次高調波イメージ91や不要な信号が入力されることを防止することができるので、高周波増幅器22の歪みを小さくすることができる。
【0107】
また、例えば電子チューナにおけるVHFチャンネルのように受信周波数の中において低い方の周波数を受信する場合に、ローパスフィルタのカットオフ周波数を略VHFチャンネルのハイエンド近傍の約360MHz程度とすれば、このカットオフ周波数以上であるUHF帯の複数の放送信号によるスプリアス等が原因となって発生するイメージの発生を抑制することができ、イメージ妨害を防止することができる。
【0108】
さらに、本実施の形態1においては固定フィルタにローパスフィルタを用いたが、これはバンドパスフィルタでも良い。この場合、バンドパスフィルタを通過できる周波数を受信時に、バンドパスフィルタの上側のカットオフ周波数以上の高い周波数の信号により発生するイメージ妨害と、バンドパスフィルタの下側のカットオフ周波数以下の低い周波数の信号により発生するイメージ妨害の両方を防止することができる。
【0109】
あるいは、固定フィルタをハイパスフィルタとしても良い。この場合例えば、電子チューナにおけるUHFチャンネルのように、受信周波数の中において高い方の周波数を受信する場合に、ハイパスフィルタのカットオフ周波数をUHF帯とすれば、このカットオフ周波数以下であるVHF帯の複数の放送信号によるスプリアス等が原因となって発生するイメージの発生を抑制することができるので、イメージ妨害を防止することができる。
【0110】
さらにまた、これらの通過帯域の異なるフィルタを複数個設け、これらのフィルタを希望チャンネルに応じて切り替えるようにしても良い。これにより、受信チャンネルに応じてそのイメージの発生が少なくなるようなフィルタを選択することができる。従って、イメージ妨害信号を発生する原因の信号をさらに広い周波数に渡って抑圧することができる。
【0111】
なお本実施の形態1において、IRM25は、平衡回路で形成されているので、妨害信号の飛び込み等に対する妨害排除能力が向上し、安定したミキサを実現できるとともに、各回路を近接して設けることができるので、小型の高周波受信装置を得ることができる。
【0112】
また、イメージ51の周波数52における減衰量を30dB程度確保できれば良いのであるから、例えば入力フィルタ21を複同調回路で形成し、高周波増幅器22と不平衡・平衡変換器24とを直結しても良い。あるいは高周波増幅器22と入力フィルタ21との間に不平衡・平衡変換器24を挿入するとともに、高周波増幅器22も平衡回路とし、この高周波増幅器22とIRM25とを直結しても良い。これらどちらの形態においても、高周波増幅器22とIRM25との間での信号のロスを小さくすることができるので、その間でNFが悪化することを防止できる。従ってその分高周波増幅器22にNFが悪いトランジスタを使用してもシステム全体のNFを維持することができる。
【0113】
さらに、高周波増幅器22にNFの悪いトランジスタが使用できるので、バイポーラトランジスタ等の安価なトランジスタを使用することができ、低価格な高周波受信装置を実現することができる。加えて、IRM25や周波数可変局部発振器30、PLL34については、バイポーラトランジスタによる集積回路としているので、高周波増幅器22とIRM25や周波数可変局部発振器30、PLL34をひとつの集積回路内に収納することができ、小型な高周波受信装置を実現することができる。
【0114】
さらにまた、第2のフィルタ23は固定フィルタとしているが、これは単同調や複同調としても良い。これにより第2のフィルタ23ではイメージ妨害信号を発生する周波数における減衰特性をさらに良くすることができる。従って、イメージ妨害の発生をさらに防止することができる。
【0115】
本実施の形態1においては、入力フィルタ21は単同調としているが、特に妨害特性の許容ができる小型TVなどには、入力フィルタ21も固定フィルタでも良い。この場合、フィルタのロスが小さくなるので、NFが良好となり受信感度特性が重要な小型TV向けの電子チューナに有効である。
【0116】
また、本実施の形態において移相器28はコンデンサと抵抗によるポリフェイズ型のフィルタによって構成しているので、電力は必要とされない。従って電力を小さくすることができるので、携帯電話などの携帯用機器に用いる場合に非常に有用となる。
【0117】
(実施の形態2)
次に本実施の形態2について、図を用いて説明する。図7は、本実施の形態2における高周波受信装置のブロック図を示す。図7において、図1と同じものは同じ番号を付し、その説明は省略する。
【0118】
図7において周波数可変局部発振器30は、3つの発振器から形成されている。これは、一般的に周波数可変局部発振器30は、可変容量ダイオードとインダクタ素子とからなる回路によって形成される。しかし、周波数可変局部発振器30の発振周波数全域に渡って1個の発振器で発振できないので、一般的には複数個の発振器によって分担する。本実施の形態2においては、3つの周波数帯へ分割し、それぞれを発振器100、101、102によって分担している。なお、103は、発振器100、101、102への電源供給端子であり、この電源供給端子と発振器100、101、102との間にはスイッチ104が挿入され、このスイッチ104によって、電源供給端子と発振器100、101、102のいずれかを選択的に接続するようになっている。なお、本実施の形態2における入力フィルタは、単同調回路によって構成されたフィルタとしている。
【0119】
次に、本実施の形態2において、図8(a)は、受信周波数に対するフィルタのイメージ減衰量を示した図であり、図8(b)は、同じく受信周波数に対する移相器28、29による位相の変化量との関係を示した図である。
【0120】
図8(a)、(b)において、横軸110は、受信周波数を示し、図8(a)の縦軸111が入力フィルタ21と第2のフィルタ23とによるイメージの減衰量の和を示し、図8(b)の縦軸112が移相器による位相の変化量を示す。
【0121】
図8において、まず第1の周波数帯域113は、VHFローバンドであり、この周波数は55.25MHzから127.25MHzとしている。次に第2の周波数帯域114は、VHFハイバンドであり、133.25MHzから343.25MHzまでとしている。そして、第3の周波数帯域115は、349.25MHzから801.25MHzのUHFバンドとしている。
【0122】
ここで、フィルタの減衰量と周波数との関係を見てみると、周波数によってその減衰量は変化している。これは、入力フィルタ21を構成する同調回路は並列共振回路を採用しているためバンド内の高域周波数において負荷Qが低下して減衰特性が劣化する傾向にある。UHFバンドの高域周波数はイメージ周波数が受信バンドより高くなるため問題ないが、VHFバンドにおいては高域周波数での減衰特性劣化は特にイメージトラップの形成が困難なVHFローバンドにおいて問題となる。
【0123】
次に周波数と移相器28、29の位相変化との関係を見てみると、まず119は移相器29の位相変化曲線を示し、移相器29はバンド毎で変化量が変化する傾向がある。次に、120は移相器28の位相変化曲線を示し、移相器28は受信チャンネルの周波数に係わらず略一定に位相を変化させている。これは、移相器28では、希望チャンネルに係わらず、中間周波数のみの位相を変化させれば良いので、ポリフェイズ型の移相器等を用いることができ、位相の変化の精度が高い移相器を得ることができる。
【0124】
従って、本実施の形態2においては、フィルタの減衰量が最も小さい第1の周波数帯域113に対する移相器29の位相変化119を、最も90度に近くなるようにし、IRM25でのイメージ抑圧量を大きくなるようにしている。
【0125】
つまり、フィルタ21の減衰量が小さいチャンネルに対して、IRM25のイメージ低減量が大きなチャンネルとを合わせることによって、フィルタの減衰量の不足分を補うことができ、広い受信周波数に対してイメージを抑制することができるものである。
【0126】
(実施の形態3)
以下、本実施の形態3について図を用いて説明する。図9は、本実施の形態3における高周波受信装置のブロック図である。なお図9において、図1と同じものについては同じ符号を付し、その説明は簡略化する。
【0127】
図9において、130は共通端子130aに高周波増幅器22の出力が接続されるとともに、3つの出力端子130b、130c、130dを有したスイッチであり、このスイッチ130は、出力端子130b、130c、130dを選択的に切り替えるものである。そしてその第1の出力端子130bがIRM25に直接接続されている。次に第2の出力端子130cの出力とIRM25との間には第1のローパスフィルタ131が挿入されている。さらに、第3の出力端子130dの出力とIRM25との間には第2のローパスフィルタ132が挿入されている。
【0128】
135は、その一方の出力がPLL34に接続された選局データ発生部であり、この選局データ発生部135の入力端子135aに入力される希望チャンネル情報に基づいて、選局データを発生する。そしてPLL34ではこの選局データによって周波数可変局部発振器30の周波数を決定する。さらに、選局データ発生部135の他方の出力とスイッチ130との間には、制御器136が挿入され、この制御器136が、選局データ発生部135に応じて適切な出力端子への切り替えを行う。
【0129】
例えば図10に示されるように、ローパスフィルタ131のカットオフ周波数137は133.25MHz、ローパスフィルタ132のカットオフ周波数138は349.25MHz、としている。この場合には、VHFローバンドを受信する場合には、制御器136で、出力端子130bへ接続する。また、VHFハイバンドを受信する場合には、制御器136で、出力端子130cへ接続する。そしてUHFバンドを受信する場合には、制御器136で、出力端子130dへ接続する。これによって不要な信号がIRM25に入力されるのを防止することができるので、イメージ妨害を抑制することができる。なお、UHFバンドの場合は、イメージの周波数自身が受信帯域外になる組合せが多いため、入力フィルタ21の減衰特性だけで十分であり、フィルタを通さずに直接IRM25へ入力している。
【0130】
本実施の形態3においては、ローパスフィルタとしたが、これは受信する周波数帯域や、イメージを発生する原因となる信号の有無等に応じ、適宜バンドパスフィルタやハイパスフィルタ、あるいはそれらを組み合わせて使用しても良い。
【0131】
(実施の形態4)
以下、本実施の形態4について図を用いて説明する。図11は、本実施の形態4における高周波受信装置のブロック図である。なお図11において、図1と同じものについては同じ符号を付し、その説明は簡略化する。
【0132】
本実施の形態4は、実施の形態1における高周波受信装置を2個並列に接続し、入力端子20と一方の高周波増幅器22aの入力フィルタ21aとの間にはハイパスフィルタ140が挿入され、他方の高周波増幅器22bの入力フィルタ21bとの間にはローパスフィルタ141が挿入されたものである。なお、本実施の形態4では、ハイパスフィルタ140、ローパスフィルタ141のカットオフ周波数は、略UHFバンドのローエンドチャンネルの周波数である約350MHzとしている。
【0133】
これによりVHFチャンネルはローパスフィルタ141を有した側の受信部142で受信し、UHFチャンネルは、ハイパスフィルタ140を有した側の受信部143で受信する。従って、VHFとUHFとが別々の受信部で受信されることとなる。このとき、UHFを受信する場合、局部発振器30の発振周波数の3倍以上の高調波からIF周波数だけ低いあるいは高い周波数は、受信帯域外となる。従って、高周波増幅器22aとIRM25aとの間にはフィルタが不要である。従って、高周波増幅器22aとIRM25aとの間でのロスを小さくすることができるので、システム全体のNFを良くすることができる。
【0134】
一方VHFチャンネルにおいて発生する3倍の高調波イメージのうちで、最も低い周波数は、最も低い周波数のチャンネルを受信したときである。従って3倍の高調波イメージのうちで最も低い周波数以上の周波数をカットオフ周波数となるように第2のフィルタ24bを挿入してやれば、イメージ妨害特性を向上することができる。
【0135】
(実施の形態5)
以下、本実施の形態5について図を用いて説明する。図12は、本実施の形態5における地上波受信用デジタルチューナのブロック図である。なお図12において、図1と同じものについては同じ符号を付し、その説明は簡略化する。
【0136】
図12において、150は、高周波増幅器22とIRM25との間に挿入されたスイッチである。このスイッチ150は、高周波増幅器22の出力がその共通端子150aに接続されるとともに、その一方の出力端子150bがIRM25に接続されたものである。そして、他方の出力端子150cと出力端子33との間にはDBM151が挿入されている。
【0137】
また、IRM25の出力とDBM151の出力はともに復調器152へ接続されている。そしてこの復調器152の出力と出力端子33との間に誤り訂正器153が挿入されている。なお、誤り訂正器153は、ビタビ訂正器154と、このビタビ訂正器154の一方の出力が接続されたリードソロモン訂正器155から形成されている。ビタビ訂正器154の他方の出力は、判定器156に接続され、この判定器156の出力とスイッチ150の切り替え制御端子150dとの間には、制御器157が挿入された構成となっている。
【0138】
そして判定器156では、ビタビ訂正器の出力におけるビット誤り率を判定し、ビット誤り率が予め定められた値以上であると判定した場合に、制御器へスイッチ150をIRM25側に接続する指示を伝送する旨の信号を出力する。
【0139】
これにより、イメージ妨害によってビット誤り率が悪化したものである場合には、IRMでイメージ妨害を防止することができるので、ビット誤り率を改善することができる。また、イメージ信号がなくビット誤り率が良い状態においては、DBMを用いることができるので、消費電力を小さくすることができる。
【0140】
なお、一般にビタビ訂正器154の出力のビット誤り率が0.0002以下である場合には、リードソロモン訂正器155の訂正によって出力端子33でのビット誤り率を0とすることができる。そこで、判定器156はビット誤り率が0.0002以上となった場合に、制御器157に対しビット誤り率が0.0002を超えた旨の信号を伝送し、そしてこの信号を受け取った制御器157が、スイッチ150に対して、ミキサを切り替える旨の信号を伝送するものである。
【0141】
なお、ミキサをDBM151からIRM25へ切り替えてもビット誤り率が良化しない場合に判定器156は、ビット誤り率が0.002を超えているのはイメージによるものでないと判定し、ミキサをDBMに戻しておく。
【0142】
(実施の形態6)
以下、本実施の形態6について図を用いて説明する。図13は、本実施の形態6における地上波受信用デジタルチューナのブロック図である。なお図13において、図1、図12と同じものについては同じ符号を付し、その説明は簡略化する。
【0143】
図13において、160は、高周波増幅器22の出力とDBM27との間に挿入されたスイッチであり、161は、このスイッチ160のON,OFFの制御端子160aと判定器156との間に挿入された制御器である。なお、移相器29への電源供給を制御するようにスイッチ162が設けられている。そして、これらスイッチ162についても制御器161がON,OFFを制御できるように接続されている。
【0144】
この制御器161は、ビット誤り率が0.0002を超えた場合に、スイッチ160と162とをオンする信号を出力するものである。つまり通常スイッチ160と162をOFFとしておけば、高周波信号は、DBM26側にのみ供給されるとともに移相器29やDBM27は駆動しないので、消費電力を小さくできる。さらに、ビット誤り率が悪化した場合には、スイッチ160と162とをオンとすることによってIRMとして働き、イメージを防止することができる。
【0145】
なお、本実施の形態において、移相器28にはポリフェイズフィルタを用いているが、移相器29と同様に逓倍、分周によるフリップフロップ方式による移相器としても良い。
【0146】
(実施の形態7)
以下、本実施の形態7について図を用いて説明する。図14は、本実施の形態7における入力フィルタの回路図である。
【0147】
本実施の形態7では、入力フィルタに可変イメージトラップが設けられたものである。図14において、入力フィルタは、入力端子160と、この入力端子160には、第1のインダクタンス161と、第2のインダクタンス162の直列接続体が接続されている。この第2のインダクタンス162の出力の一方は出力端子163に接続され、他方の出力とグランドとの間には、可変容量ダイオード164が挿入されている。なお、可変容量ダイオード164のアノード側をグランド側に接続している。
【0148】
そして、入力端子160には、第1のインダクタンス161と並列に第3のインダクタンス165とスイッチ166の直列接続体が接続される。このスイッチ166は、VHFローバンドを受信する場合オフとし、VHFハイバンドを受信する場合オンとする。
【0149】
さらに、第3のインダクタンス165の出力とグランド間に第4のインダクタンス167が挿入されている。可変容量ダイオード164の容量を変化させるために、可変容量ダイオード164のカソード側へ接続された制御端子168へ供給する制御電圧を変化させる。
【0150】
そして、このように構成された同調型フィルタ169の第4のインダクタンス167とグランドとの間に第2の可変容量ダイオード170を挿入し、制御端子168をこの第2の可変容量ダイオード170のカソード側端子へ接続することによって可変トラップを構成している。
【0151】
なお、本実施の形態7における各回路の定数は、第1のインダクタンス161が300nH、第2のインダクタンス162が70nH、第3のインダクタンス165が40nHであり、第4のインダクタンス167が40nHとしている。一方可変容量ダイオード164,170は制御電圧を1Vから25Vまで変化させることによって、容量を60pFから3pFまで変化させている。
【0152】
次にこの入力フィルタの動作について、図15、図16及び図17を用いて説明する。図15は、実施の形態7における、入力フィルタの等価回路図であり、図16は、同入力フィルタのインピーダンス特性図であり、図17は、同入力フィルタの減衰特性図である。
【0153】
まず、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の動作について説明する。図15(a)は、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の等価回路を示している。この場合、スイッチ166はオフとなるので、第1のインダクタンス161と第2のインダクタンス162とによって、第1の等価インダクタンス180を形成し、第3のインダクタンス165と第4のインダクタンス167とによって、第2の等価インダクタンス181を形成する。この場合第1の等価インダクタンス180は、80nH相当で、第2の等価インダクタンス181は370nHに相当することとなる。
【0154】
従って、この入力フィルタは、第1の等価インダクタンス180、第2の等価インダクタンス181と第1の可変容量ダイオード164の容量とによる並列共振回路と、第2の等価インダクタンス181と第2の可変容量ダイオード170の容量による直列共振回路のトラップ回路によって構成されることとなる。
【0155】
次に、図16(a)は本実施の形態7における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合のインピーダンスを示し、横軸190は周波数、縦軸191はインピーダンスである。また、図17(a)は、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の減衰特性を示し、横軸210には周波数、縦軸211には減衰量を取っている。
【0156】
図16(a)において192は、入力フィルタの周波数に対するインピーダンス値の変化を示すカーブである。この入力フィルタのインピーダンスは、可変容量ダイオード170の容量によって同調用並列共振周波数より高くなるに従ってC成分からL成分へとインピーダンスは変化し、同調周波数よりも高い特定の周波数193において直列共振による極194が生じる。この極194では、そのインピーダンスは0であるので、図17(a)に見られるように入力フィルタは、周波数193において減衰特性は大きくなる。
【0157】
そこで本実施の形態7においては、その極194の周波数193を受信チャンネルのイメージの周波数となるように第2の等価インダクタンス181と可変容量ダイオード170の容量の定数を決めている。そして図17(a)に示されるように可変容量ダイオード170の容量を変化させることによってトラップ周波数210aを受信チャンネルに応じて変化させている。
【0158】
なお、カーブ195は、可変容量ダイオード170がなく第4のインダクタンス167が直接グランドに接続された場合のインピーダンスを示す。この図に示されるように、可変容量ダイオード170の有無に係わらず、この入力フィルタの同調用並列共振周波数近傍でのインピーダンスの変化は小さい。つまり、同調用並列共振周波数より高い方向については、可変容量ダイオード170の容量によりインピーダンスの変化は大きくなる。従って、可変容量ダイオード170の容量を変化させても、共振周波数近傍のインピーダンスは大きく変化しないこととなる。
【0159】
次に、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFハイバンドを受信する場合の動作について説明する。図15(b)は、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFハイバンドを受信する場合の等価回路を示している。この場合、スイッチ166はオンとなる。すると、本実施の形態においては、第1のインダクタンス161が300nHであり、第3のインダクタンス165が40nHであるので、第3のインダクタンス165側のインピーダンスが支配的となる。その場合、あたかも第1のインダクタンス161は無視して取り扱っても構わない。
【0160】
従って、この入力フィルタは、第2のインダクタンス162、第4のインダクタンス167と第1の可変容量ダイオード164の容量とによる並列共振回路と、第4のインダクタンス167と第2の可変容量ダイオード170の容量による直列共振回路のトラップ回路を構成することとなる。
【0161】
次に、図16(b)は本実施の形態7における入力フィルタが、VHFハイバンドを受信する場合のインピーダンスを示し、横軸200は周波数、縦軸201はインピーダンスである。また、図17(b)は、本実施の形態7における入力フィルタが、VHFハイバンドを受信する場合の減衰特性を示し、横軸220には周波数、縦軸221には減衰量を取っている。
【0162】
図16(b)において202は、入力フィルタの周波数に対するインピーダンス値の変化を示すカーブである。この入力フィルタのインピーダンスは、可変容量ダイオード170の容量によって同調用並列共振周波数より低くなるに従ってL成分からC成分へとインピーダンスは変化し、同調周波数よりも低い特定の周波数203において直列共振による極204が生じる。この極204では、そのインピーダンスは0であるので、図17(b)に見られるように入力フィルタは、周波数203において減衰特性は大きくなる。
【0163】
そこで本実施の形態7においては、その極204の周波数203は、VHFローバンドの周波数帯域のトラップとして働き、図17(b)に示すように、可変容量ダイオード170の容量を変化させることによってこのトラップ周波数222を変化させている。
【0164】
なお、カーブ205は、可変容量ダイオード170の容量がなく第4のインダクタンス167が直接グランドに接続された場合のインピーダンスを示す。この図に示されるように、可変容量ダイオード170の有無に係わらず、この入力フィルタの共振周波数近傍でのインピーダンスの変化は小さい。つまり、同調用並列共振周波数より低い方向については、可変容量ダイオード170の容量によるインピーダンスの変化は大きくなる。従って、可変容量ダイオード170の容量を変化させても、同調用並列共振周波数近傍のインピーダンスは大きく変化しないこととなる。
【0165】
(実施の形態8)
以下、本実施の形態8について図を用いて説明する。図18は、本実施の形態8における入力フィルタの回路図であり、入力フィルタに固定イメージトラップが設けられたものである。
【0166】
図18において、入力フィルタは、入力端子250と、この入力端子250には、第1のインダクタンス251と、第2のインダクタンス252と、第3のインダクタンス254とが直列に接続されている。
【0167】
そして、第3のインダクタンス254の出力の一方は出力端子255に接続され、第3のインダクタンス254の他方の出力とグランドとの間には、可変容量ダイオード256が挿入されている。なお、可変容量ダイオード256のアノード側をグランド側に接続している。
【0168】
そして、入力端子250と第3のインダクタンス254の入力との間には、第4のインダクタンス257とスイッチ258の直列接続体が挿入され、第4のインダクタンス257の出力とグランド間に第5のインダクタンス259が挿入されている。このスイッチ258は、VHFローバンドを受信する場合オフとし、VHFハイバンドを受信する場合オンとする。
【0169】
なお、この同調回路の同調周波数は、可変容量ダイオード256の容量を変化させることで変化させている。つまり、可変容量ダイオード256のカソード側へ接続された制御端子260へ供給する制御電圧を受信チャンネルに応じて変化させてやればよい。そして第2のインダクタンス252と並列にコンデンサ253を挿入することによって固定トラップを構成している。
【0170】
なお、本実施の形態8における各回路の定数は、第1のインダクタンス251が300nH、第2のインダクタンス252が60nH、第3のインダクタンス254が70nHであり、第4のインダクタンス257が40nH、第5のインダクタンス259を40nHとしている。一方可変容量ダイオード256は制御電圧を1Vから25Vまで変化させることによって、容量を60pFから3pFまで変化させている。
【0171】
次にこの入力フィルタの動作について、図19、図20及び図21を用いて説明する。図19は、実施の形態8における、入力フィルタの等価回路図であり、図20は、同入力フィルタのインピーダンス特性図であり、図21は、同入力フィルタの減衰特性図である。
【0172】
まず、本実施の形態8における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の動作について説明する。図19(a)は、本実施の形態8における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の等価回路を示している。この場合、スイッチ258はオフとなるので、第1のインダクタンス251と第3のインダクタンス254とによって、第1の等価インダクタンス270を形成し、第4のインダクタンス257と第5のインダクタンス259とによって、第2の等価インダクタンス271を形成する。この場合第1の等価インダクタンス270は、370nH相当で、第2の等価インダクタンス271は80nHに相当することとなる。
【0173】
従って、この入力フィルタは、第1の等価インダクタンス270、第2の等価インダクタンス271と可変容量ダイオード256の容量と、第2のインダクタンス252による並列共振回路と、第2のインダクタンス252とコンデンサ253による固定トラップ回路から構成されることとなる。
【0174】
次に、図20(a)は本実施の形態8における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合のインピーダンスを示し、横軸280は周波数、縦軸281はインピーダンスである。また、図21(a)は、本実施の形態8における入力フィルタが、VHFローバンドを受信する場合の減衰特性を示し、横軸300には周波数、縦軸301には減衰量を取っている。
【0175】
図20(a)において282は、入力フィルタの周波数に対するインピーダンス値の変化を示すカーブである。この入力フィルタのインピーダンスは、コンデンサ253の容量によって同調用並列共振周波数より高くなるに従ってC成分からL成分へとインピーダンスは変化し、同調周波数よりも高い特定の周波数283において極284が生じる。この極284では、そのインピーダンスは0であるので、図21(a)に見られるように入力フィルタは、周波数283において減衰特性は大きくなる。
【0176】
そこで本実施の形態8においては、その極284の周波数283をVHFローバンドの略中心のチャンネルに対するイメージの周波数となるように、それぞれの定数を決めている。
【0177】
しかしながら、VHFローバンド受信時のイメージの周波数はVHFハイバンドの周波数帯域内にある。つまり、本実施の形態8における固定トラップのトラップ周波数283は、VHFハイバンドの周波数帯域内となる。従って、VHFハイバンド受信時にもこのトラップが作動すると、トラップ周波数283近傍のチャンネルはこの固定トラップによって減衰してしまうので、受信できないこととなる。
【0178】
そのため、本実施の形態8における入力フィルタにおいては、VHFハイバンドを受信する場合は、スイッチ258をオンとすることによって、第2のインダクタンス252とコンデンサ253によるトラップ回路を動作しないようにするものである。
【0179】
以降、本実施の形態8における入力フィルタにおいて、VHFハイバンドを受信する場合の動作を図を用いて説明する。図19(b)は、本実施の形態8における入力フィルタが、VHFハイバンドを受信する場合の等価回路を示している。本実施の形態8においては、第1のインダクタンス251が300nHであり、第4のインダクタンス257が40nHであるので、第4のインダクタンス257側のインピーダンスが支配的となる。その場合、あたかも第1のインダクタンス251や第2のインダクタンス252、コンデンサ253は無視して取り扱うことができる。
【0180】
従って、この入力フィルタは、第5のインダクタンス259と、第4のインダクタンス257と、第3のインダクタンス254と、可変容量ダイオード256の容量とからなる並列共振回路のみを有した構成となる。つまりこの場合には、トラップ回路が働かないので、VHFハイバンド受信時には、図20(b)に示されるように極を持たない。従って図21(b)に示されるように特定周波数に対して減衰するトラップはかからず、VHFハイバンド受信時に、固定トラップによる影響はほとんど生じない。
【0181】
(実施の形態9)
以下、本実施の形態9について図を用いて説明する。本実施の形態9は、本発明の高周波受信装置をシールドケースに収納したものである。ここで、図22は、本実施の形態9における高周波受信装置の断面図であり、図23は、同上面図であり、図24は、本実施の形態9における高周波受信装置のシールドケースの展開図であり、図25は、本実施の形態9における高周波受信装置の要部詳細図である。
【0182】
図22から図25において400は、プリント基板である。このプリント基板400の一方の面400aには電子部品401が搭載され、クリーム半田402でプリント基板400と接続されている。また、プリント基板400の他方の面400bには、インダクタンス403が搭載されている。このインダクタンス403はコイルであり、その脚403aがプリント基板400に設けられた孔に貫入されている。そして半田402によってプリント基板400に接続されている。
【0183】
404は、シールドケースであり、このシールドケース404に、予め電子部品401やインダクタンス403が搭載されて高周波回路が形成されたプリント基板400が嵌合され、この高周波回路のグランドが、プリント基板400の周縁部でシールドケース404の枠部404aと半田付けされて、接続されている。
【0184】
また、シールドケース404には、インダクタンス403が配設された側を覆うように蓋部404bを有し、この蓋部404bはシールドケース400の枠体400aと一体に形成されている。さらにその蓋部404bには、この蓋部404bから切り曲げて形成された脚部404cが設けられている。この脚部404cの先端は、プリント基板400を貫通し、電子部品401搭載面側でプリント基板400へ半田402によって接続される。
【0185】
一方、電子部品401搭載面側には、シールドケース404の開放面を覆うカバー405が装着されている。このカバー405には、弾性接触爪406あるいは当接部407が設けられている。これら弾性接触爪406あるいは当接部407は、脚部404cの先端部に当接されてシールドを行っている。
【0186】
そして、本実施の形態9においては、この脚部404cの幅408はインダクタンス403の幅409と略同じとするとともに、インダクタンス403を脚部404cに近接して配置するものである。特に、このコイル403aで構成する回路のグランドをそのコイル403aに近接して配置された脚部に接続すると良い。
【0187】
また図25(b)に示すように、脚部404cは、特にインダクタンス403の磁束の回る方向に設けてやる方が望ましい。例えばインダクタンス403として空芯コイルを用いる場合、そのコイル403aの開口面410と脚部404cの幅広面411とが対向するように配置してやることが重要である。
【0188】
この構成によって、インダクタンス403が発生する磁束412を脚部404cで遮断することができ、他のインダクタンスとの結合を防止している。
【0189】
実施の形態1で述べたように本発明においては、IRMを用いることによって、フィルタの減衰特性を緩和できる。従って、特に磁束による結合が発生しやすい同調フィルタの数を少なくすることができる。そこで、本発明を本実施の形態9の構成としてやれば、結合しやすい同調フィルタ用のコイル403aは少なくなるので、簡易なシールドでも他のコイルと結合し難くなる。
【0190】
なお、本実施の形態9においてはシールドケース404は、枠体404aと蓋部404bと、脚部404cとが一体に形成されているので、振動等に対しても安定してグランドを維持することができるとともに、コイル403aと蓋部との間隔は変動しないので、インダクタンス値が安定しフィルタの波形変動を小さくすることができる。
【0191】
さらに、枠体404aと蓋部404bと、脚部404cとはプレス加工等によって同時に加工することができるので、低価格なシールドケースを得ることができ、低価格な高周波受信装置を実現することができる。さらにまた、カバーは片側のみであるので、組み立ても容易であり、組み立て工数も少なくすることができる。
【0192】
また、コイル403aは、脚部404cの曲げ外側に配置している。この場合、脚部404cを切り曲げたことによって生じる孔413の下方にコイル403aが配置される。これによって、この孔413を調整用孔としても利用することができる。一方コイル403bは、脚部404cの曲げ内に配置している。この場合、コイル403bの上方には孔がないので、コイル403bの磁束をさらに遮断でき他のコイルとの結合が発生し難くなるとともに、外からの不要信号の飛び込みや、漏洩なども生じ難くなる。
【0193】
さらに、本実施の形態においてインダクタンスは、空芯コイルとしたがチップインダクタやパターンコイルとしても良い。この場合においても他のインダクタンスとの結合を小さくすることができる。
【0194】
さらにまた、一般的にチップインダクタやパターンコイルのQ値は、空芯コイルに比べて低く、近傍の金属板等の影響を受けやすい。しかしながら、本実施の形態9においては、脚部404cの幅408はインダクタンスの幅409と略同じであるので、この脚部404cによるパターンインダクタンスやチップインダクタンスのQ値を落ち難くすることができる。このことはこれらのインダクタンスを用いて同調フィルタ等を構成する場合に、その選択度を維持する為や、フィルタのロスを小さくするために重要であり、本実施の形態9に記載による構成によればこれらのインダクタンスとしてパターンインダクタンスやチップインダクタンスを用いても良好なフィルタを得ることができる。
【0195】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサがイメージを低減する周波数についての減衰特性が緩和されたものである。
【0196】
これにより、イメージリジェクションミキサがイメージを低減するので、その分フィルタではそのイメージの周波数に対する減衰量は小さくてもよい。従って、高性能なフィルタを不要とすることができるので、低価格な高周波受信装置を提供することができるという効果がある。
【0197】
特に、広帯域な周波数の信号を受信するような上側へテロダイン方式のシングルコンバージョン方式の高周波受信装置は、受信帯域内に存在する多くの信号が妨害の原因となるので、これらの多くの信号の組み合わせによって発生するイメージ妨害を抑圧できることが必要となる。そこで本発明では、イメージに対するIRMによる抑圧特性と、イメージ自体あるいはイメージを発生する信号を減衰するフィルタの減衰特性とによって、受信周波数に応じてイメージを抑圧し、イメージ妨害を防止するものである。
【0198】
また、フィルタの減衰量は小さくても構わないので、従来のフィルタのように3つの同調回路を用いた複数な構成のフィルタを用いる必要はなく、固定フィルタ等での代替が可能となり、同調回路を減らすことができる。従って、フィルタを構成する部品を削減することができるので、低価格かつ小型な高周波受信装置を提供することができる。
【0199】
さらに、同調回路を用いると、周波数に対して同調回路のQ値や整合が変化するが、本発明においては、同調回路を減らすことができるので、この変化を小さくできる。従って、チャンネル毎での利得や波形の変動を小さくすることができるので、特にデジタル放送のテレビ放送信号等を受信する場合等に有効となる。
【0200】
さらにまた、同調回路を減らすことによってその調整箇所が減り、高周波受信装置を調整するための時間も短縮することができるので、非常に生産性が向上し、低価格な高周波受信装置を提供することができる。
【0201】
また、同調回路を減らすことによって同調回路を構成するコイル同士が結合することも少なくなるので、シールドケースのシールドを簡素化することができる、低価格な高周波受信装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における高周波受信装置のブロック図
【図2】同、周波数と信号との関係を示す概念図
【図3】同、希望信号とイメージ妨害信号との位相の関係を示した図
【図4】同、フィルタの減衰特性図
【図5】同、フィルタの減衰特性図
【図6】同、3倍高調波によるイメージの説明図
【図7】本実施の形態2における高周波受信装置のブロック図
【図8】同、フィルタと移相器の特性図
【図9】本実施の形態3における高周波受信装置のブロック図
【図10】同、ローパスフィルタの特性図
【図11】本実施の形態4における高周波受信装置のブロック図
【図12】本実施の形態5における高周波受信装置のブロック図
【図13】本実施の形態6における高周波受信装置のブロック図
【図14】本実施の形態7における入力フィルタの回路図
【図15】同、等価回路図
【図16】同、インピーダンス特性図
【図17】同、減衰特性図
【図18】本実施の形態7における入力フィルタの回路図
【図19】同、等価回路図
【図20】同、インピーダンス特性図
【図21】同、減衰特性図
【図22】本実施の形態8における高周波受信装置の断面図
【図23】同、上面図
【図24】同、シールドケースの展開図
【図25】同、要部詳細図
【図26】従来の高周波受信装置のブロック図
【符号の説明】
20 入力端子
21 入力フィルタ
23 第2のフィルタ
25 イメージリジェクションミキサ
30 周波数可変局部発振器
33 出力端子

Claims (32)

  1. 高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサがイメージを低減する周波数についての減衰特性が緩和された高周波受信装置。
  2. フィルタとイメージリジェクションミキサとの間に高周波増幅器が挿入された請求項1に記載の高周波受信装置。
  3. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサは共に平衡回路で形成されるとともに、前記高周波増幅器と前記イメージリジェクションミキサの間は平衡接続された請求項2に記載の高周波受信装置。
  4. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサの間に第2のフィルタが挿入されるとともに、前記第2のフィルタは、単同調回路で形成された請求項2に記載の高周波受信装置。
  5. 入力端子と高周波増幅器との間に入力フィルタが挿入されるとともに、前記入力フィルタは、単同調回路で形成された請求項2に記載の高周波受信装置。
  6. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサ間に段間フィルタが挿入されるとともに、前記段間フィルタは、固定フィルタとした請求項5に記載の高周波受信装置。
  7. 固定フィルタは、ハイパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置。
  8. 固定フィルタは、ローパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置。
  9. 固定フィルタは、バンドパスフィルタとした請求項6に記載の高周波受信装置。
  10. 固定フィルタは、カットオフ周波数の異なる複数個のフィルタからなると共に、これらのフィルタを受信周波数に応じて切り替え可能とした請求項6に記載の高周波受信装置。
  11. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間が直接に接続された請求項2に記載の高周波受信装置。
  12. 高周波増幅器はバイポーラトランジスタによって構成された請求項11に記載の高周波受信装置。
  13. 少なくとも高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとは共に同じプロセスにより形成されるトランジスタで構成され、これらのトランジスタは、ひとつの集積回路内に収納された請求項2に記載の高周波受信装置。
  14. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとの間が直接に接続された請求項13に記載の高周波受信装置。
  15. 高周波増幅器とイメージリジェクションミキサとはバイポーラトランジスタによって構成された請求項14に記載の高周波受信装置。
  16. 受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下の周波数が、イメージリジェクションミキサに供給される請求項1に記載の高周波受信装置。
  17. フィルタは、少なくとも予め定められたカットオフ周波数以下の周波数を通過させるフィルタとし、前記カットオフ周波数は、受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下とした請求項1に記載の高周波受信装置。
  18. 高周波信号としてテレビ放送の高周波信号が入力端子に供給されるとともに、フィルタは受信帯域の周波数を通過させるフィルタが設けられたテレビ放送受信用の高周波受信装置であって、前記高周波受信装置は、前記入力端子と前記フィルタとの間に挿入された高周波増幅器と、この高周波増幅器と前記フィルタとの間にその共通端子が前記高周波増幅器の出力に接続されるとともに、その一方の出力が前記フィルタに接続されたスイッチとを備え、このスイッチの他方の出力はイメージリジェクションミキサの入力に接続されるとともに、前記フィルタのカットオフ以上の周波数を受信する場合は前記スイッチを他方側へ接続する請求項17に記載の高周波受信装置。
  19. 請求項1に記載の高周波受信装置が最も低い周波数のチャンネル受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下の周波数が、入力端子に供給される高周波受信装置。
  20. フィルタの通過特性のうちで減衰量が小さな特定チャンネルに対しては、イメージリジェクションミキサでのイメージの低減量を大きくした請求項1に記載の高周波受信装置。
  21. フィルタには、少なくとも受信チャンネルに応じたイメージ周波数を減衰できる可変トラップが設けられた請求項1に記載の高周波受信装置。
  22. フィルタは、VHFローバンドの周波数を通過させる第1のフィルタと、この第1のフィルタと並列に設けられるとともに、VHFハイバンドの周波数を通過させる第2のフィルタとを備え、前記第1のフィルタには可変トラップが接続され、前記可変トラップは、前記VHFローバンド受信時に受信チャンネルのイメージ周波数を減衰させるとともに、前記VHFハイバンド受信時に前記VHFローバンドの周波数を減衰させる請求項1に記載の高周波受信装置。
  23. 入力端子とフィルタ間に高周波増幅器が挿入された請求項1に記載の高周波受信装置。
  24. 入力端子と高周波増幅器との間は直接に接続された請求項23に記載の高周波受信装置。
  25. フィルタは複同調回路で形成された請求項1に記載の高周波受信装置。
  26. フィルタは固定フィルタで形成された請求項1に記載の高周波受信装置。
  27. テレビ放送の高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子が接続されるとともにUHF信号を受信する前記UHF受信部と、このUHF受信部の出力が接続される出力端子と、UHF受信部と並列に接続されたVHF受信部とを有した高周波受信装置であって、前記UHF受信部は、前記入力端子に接続されるとともにUHF周波数帯域内でその同調周波数を可変できる第1の同調型フィルタと、この第1の同調型フィルタの出力が接続された第1の高周波増幅器と、この第1の高周波増幅器の出力がその一方の入力に接続されるとともに他方の入力には第1の局部発振器の出力が接続された第1のミキサとを備え、前記VHF受信部は前記入力端子が接続されるとともにVHF周波数帯域内でその同調周波数を可変できる第2の同調型フィルタと、この第2の同調型フィルタの出力が接続された第2の高周波増幅器と、この第2の高周波増幅器の出力が接続された段間フィルタと、この段間フィルタと前記出力端子との間には、その一方の入力には前記段間フィルタの出力が接続されると共に、他方の入力には第2の局部発振器の出力が接続された第2のミキサが挿入され、前記第1のミキサと第2のミキサはイメージリジェクションミキサとするとともに、前記段間フィルタは、少なくとも予め定められたカットオフ周波数以下の周波数を通過させるフィルタとし、前記カットオフ周波数は、受信周波数帯域内での最も低い周波数受信時における周波数可変局部発振器の発振周波数の3次高調波から略中間周波数だけ高い周波数以下とした高周波受信装置。
  28. フィルタにはVHFローバンドのイメージ周波数を減衰させる固定トラップが設けられた請求項1に記載の高周波受信装置。
  29. 固定トラップのトラップ周波数は、VHFローバンドの略中心のチャンネルの周波数を受信する場合のイメージ周波数と略等しくした請求項28に記載の高周波受信装置。
  30. 高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子が接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその共通端子の接続されたスイッチと、このスイッチの一方の出力がその一方の入力に接続されるとともに他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたダブルバランスドミキサと、このダブルバランスドミキサの出力が接続された復調器と、この復調器の出力の一方が接続された出力端子と、前記スイッチの他方の出力と前記復調器との間には、その一方の入力に前記スイッチの他方の出力が接続されるとともに他方の入力には前記周波数可変局部発振器の出力が接続されたイメージリジェクションミキサと、前記復調回路の出力が接続されるとともに受信信号のイメージ信号の有無を判定する判定器と、この判定器の判定結果に応じて前記スイッチを制御するように接続された制御器とを備え、この判定器が前記復調信号にイメージ妨害があると判定した場合には、前記制御器は前記スイッチを前記イメージリジェクションミキサ側へ接続する高周波受信装置。
  31. 高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力に接続された出力端子とを備え、前記ミキサはイメージリジェクションミキサで構成されるとともに、前記フィルタは前記イメージリジェクションミキサが低減するイメージ周波数の妨害信号を発生する原因となる入力側の複数の周波数についての減衰特性が緩和された高周波受信装置。
  32. 高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続されたフィルタと、このフィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には周波数可変局部発振器の出力が接続されたミキサと、このミキサの出力が接続された復調器と、この復調器の出力の一方が接続された出力端子と、前記復調回路の出力の他方が接続されるとともに受信信号のイメージ信号の有無を判定する判定器と、この判定器の出力が接続された制御器と、この制御器と前記ミキサとの間に挿入されたスイッチとを備え、前記ミキサは複数個のミキサによって形成されたイメージリジェクションミキサとするとともに、前記制御器は判定器がイメージ信号有りと判定した場合に、前記イメージリジェクションミキサのうちのいずれかひとつのみを動作させるように前記スイッチを制御する高周波受信装置。
JP2002318200A 2002-10-31 2002-10-31 高周波受信装置 Expired - Fee Related JP3675438B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318200A JP3675438B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 高周波受信装置
CNB2003101023695A CN1320773C (zh) 2002-10-31 2003-10-27 高频接收装置
US10/695,825 US7231192B2 (en) 2002-10-31 2003-10-30 High frequency receiver
EP03025040A EP1416642A3 (en) 2002-10-31 2003-10-30 High frequency receiver

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318200A JP3675438B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 高周波受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004153664A true JP2004153664A (ja) 2004-05-27
JP3675438B2 JP3675438B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=32089588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002318200A Expired - Fee Related JP3675438B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 高周波受信装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7231192B2 (ja)
EP (1) EP1416642A3 (ja)
JP (1) JP3675438B2 (ja)
CN (1) CN1320773C (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005311815A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Sony Corp 受信機および受信機用ic
JP6463565B1 (ja) * 2018-03-07 2019-02-06 三菱電機株式会社 イメージリジェクションミクサ及び通信回路
WO2024143104A1 (ja) * 2022-12-27 2024-07-04 株式会社村田製作所 弾性波デバイス、受信装置および通信装置

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4195975B2 (ja) * 2002-10-16 2008-12-17 パナソニック株式会社 高周波装置
JP3922235B2 (ja) * 2003-10-14 2007-05-30 松下電器産業株式会社 高周波受信装置とそれに用いる集積回路
CN1965489A (zh) * 2004-06-08 2007-05-16 汤姆逊许可公司 多频道接收机的信号处理设备和方法
US7251466B2 (en) 2004-08-20 2007-07-31 Xceive Corporation Television receiver including an integrated band selection filter
JP2006067284A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波受信装置とこれを用いた携帯機器
GB2419756A (en) * 2004-10-29 2006-05-03 Zarlink Semiconductor Ltd Tuner suitable for 'Plug and Play' (PnP) applications
JP4214992B2 (ja) * 2004-12-13 2009-01-28 パナソニック株式会社 高周波受信器とこれに用いる集積回路及び、これらを用いた携帯機器、ならびにこれに用いる送信器と、前記高周波受信器および前記携帯機器の製造方法
US7257497B2 (en) * 2005-04-29 2007-08-14 Tektronix, Inc. Sequential frequency band acquisition apparatus for test and measurement instruments
US8902365B2 (en) 2007-03-14 2014-12-02 Lance Greggain Interference avoidance in a television receiver
US8537285B2 (en) 2007-03-14 2013-09-17 Larry Silver Carrier recovery system with phase noise suppression
EP2037591B1 (en) * 2007-09-14 2016-04-13 Semiconductor Components Industries, LLC Low-IF transceiver architecture
FR2934405B1 (fr) * 2008-07-25 2011-12-23 Thales Sa Procede d'extension de la dynamique d'une memoire numerique de radiofrequences
US8145170B2 (en) * 2008-11-25 2012-03-27 Silicon Laboratories Inc. Low-cost receiver using tracking bandpass filter and lowpass filter
US8145172B2 (en) * 2008-11-25 2012-03-27 Silicon Laboratories Inc. Low-cost receiver using tracking filter
US8494470B2 (en) 2008-11-25 2013-07-23 Silicon Laboratories Inc. Integrated receivers and integrated circuit having integrated inductors
CN102111169A (zh) * 2011-03-14 2011-06-29 中兴通讯股份有限公司 双模移动终端
US8725103B2 (en) 2012-01-03 2014-05-13 Silicon Laboratories Inc. Receiver including a tracking filter
US8983417B2 (en) 2012-01-03 2015-03-17 Silicon Laboratories Inc. Low-cost receiver using integrated inductors
US9210535B2 (en) * 2012-10-04 2015-12-08 Qualcomm Incorporated Systems and methods for active interference cancellation to improve coexistence
CN107949988B (zh) * 2015-09-09 2020-11-06 株式会社村田制作所 高频前端电路、通信装置
CN205726109U (zh) * 2016-06-22 2016-11-23 贝思特宽带通讯(烟台)有限公司 一种新型低噪声室内外天线放大器
US11290903B2 (en) * 2019-07-17 2022-03-29 SiTune Corporation Spectrum monitoring
CN117639721A (zh) * 2023-11-27 2024-03-01 北京雷音电子技术开发有限公司 一种超窄带宽vhf频段收发滤波器组

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3134661B2 (ja) 1994-04-22 2001-02-13 松下電器産業株式会社 Uhf段間回路とこの段間回路を用いたuhf電子チューナ
US6177964B1 (en) * 1997-08-01 2001-01-23 Microtune, Inc. Broadband integrated television tuner
US5737035A (en) * 1995-04-21 1998-04-07 Microtune, Inc. Highly integrated television tuner on a single microcircuit
JPH09298477A (ja) * 1995-06-29 1997-11-18 Sony Corp 短波受信機およびローパスフィルタ
JPH09284157A (ja) * 1996-04-17 1997-10-31 Alps Electric Co Ltd テレビジョンチューナの入力回路
US5870670A (en) * 1996-09-23 1999-02-09 Motorola, Inc. Integrated image reject mixer
US5852772A (en) 1997-02-25 1998-12-22 Ericsson Inc. Receiver IF system with active filters
AU2147900A (en) * 1998-11-12 2000-05-29 Broadcom Corporation Fully integrated tuner architecture
JP3358724B2 (ja) * 1999-08-20 2002-12-24 シャープ株式会社 電子チューナ
US6714776B1 (en) * 1999-09-28 2004-03-30 Microtune (Texas), L.P. System and method for an image rejecting single conversion tuner with phase error correction
US6856794B1 (en) * 2000-07-27 2005-02-15 Sirf Technology, Inc. Monolithic GPS RF front end integrated circuit
GB2367700A (en) * 2000-10-06 2002-04-10 Mitel Semiconductor Ltd A single conversion tuner comprising a tracking filter and an image reject mixer
GB0117591D0 (en) * 2001-07-18 2001-09-12 Zarlink Semiconductor Ltd Television tuner
US6892060B2 (en) * 2002-06-28 2005-05-10 Institute Of Microelectronics Fully integrated self-tuned image rejection downconversion system

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005311815A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Sony Corp 受信機および受信機用ic
JP4539157B2 (ja) * 2004-04-23 2010-09-08 ソニー株式会社 受信機および受信機用ic
JP6463565B1 (ja) * 2018-03-07 2019-02-06 三菱電機株式会社 イメージリジェクションミクサ及び通信回路
WO2024143104A1 (ja) * 2022-12-27 2024-07-04 株式会社村田製作所 弾性波デバイス、受信装置および通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3675438B2 (ja) 2005-07-27
CN1499733A (zh) 2004-05-26
US20040130666A1 (en) 2004-07-08
EP1416642A3 (en) 2005-03-23
US7231192B2 (en) 2007-06-12
CN1320773C (zh) 2007-06-06
EP1416642A2 (en) 2004-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3675438B2 (ja) 高周波受信装置
JP3906173B2 (ja) 可変利得増幅回路
US8145172B2 (en) Low-cost receiver using tracking filter
KR100353861B1 (ko) 주파수 매핑 근사 함수를 이용한 광대역 주파수 자동 채널선택 장치 및 그 방법
US20070010229A1 (en) Frequency conversion circuit tuner adopting same and set-top box for receiving CATV
JPH0678227A (ja) 放送信号の受信方法及び装置
US7480496B2 (en) High-frequency receiver and portable device using the same
US8503963B2 (en) Amplifier with on-chip filter
CN102761719B (zh) 电视调谐器
EP1113573A1 (en) Tuner IC and receiving apparatus employing the same
CN1118188C (zh) 用于接收卫星广播的卫星直播调谐器
JP3948466B2 (ja) 高周波信号受信装置
JPH11205172A (ja) 衛星放送受信機用チュ−ナ
US7343142B2 (en) Tuner
KR100355621B1 (ko) 룩업 테이블 및 마이크로 프로세서를 이용한 광대역 주파수 자동 채널 선택용 디지털 텔레비전 튜너
US7486338B1 (en) Fully integrated terrestrial TV tuner architecture
JPH0730456A (ja) テレビジョンチューナ
WO1990008425A1 (en) Mixer
JP2861393B2 (ja) 受信装置
EP1536557B1 (en) Intermediate frequency circuit
KR930007301B1 (ko) 이중콘버션 집적회로 tv튜너
JP3586060B2 (ja) 中間周波回路
JP2004357174A (ja) 電子チューナの入力回路
JPH05284504A (ja) チューナ装置
JPH09181623A (ja) 電子チューナ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050425

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees