(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態1における携帯型受信装置のブロック図である。図1において、30は、テレビ放送受信用のアンテナであり、このアンテナ30ではVHF放送帯域(第1の周波数帯域の一例として用いた)と、UHF放送帯域(第2の周波数帯域の一例として用いた)までの高周波信号が入力される。ここでは、約55.25MHzから801.25MHzの間の周波数となる。31はアンテナの出力が接続された高周波受信装置であり、入力された高周波信号の中から希望するチャンネルの信号を選局し、中間周波信号(45.75MHz)へ変換して出力するものである。
32は、高周波受信装置の出力が接続された復調器であり、この復調器32では、高周波受信装置から出力された中間周波信号を復調する。そして33は、この復調器の出力が接続された復号器であり、この復号器33は、ビタビ訂正とリードソロモン訂正とが行われ、信号処理部34を介してスピーカ35や液晶表示器36へ出力される。
37は携帯電話用アンテナであり、この携帯電話用アンテナ37には約800MHzの携帯電話信号が入力される。38は、この携帯電話用アンテナ37の出力が供給されるデュプレクサであり、このデュプレクサ38の出力は、受信部39(位置データ取得手段の一例として用いた)を介し信号データへ変換し、信号処理部34へ出力される。
一方マイク40に入力された音声信号は、信号処理部34によってデジタル信号へ変換され、送信部41へ送出される。そしてこの音声信号は、送信部41によって携帯電話信号へ変換され、デュプレクサ38を介してアンテナ37から空気中へ放射される。
42は、GPS用のアンテナであり、このGPS用アンテナ42に入力された信号は、GPS受信器43(他の例の位置データ取得手段として用いた)へ供給されて、携帯受信機の現在位置の情報を出力する。
44は、受信部39の出力と、GPS受信器43の出力と、受信チャンネルデータ発生器45の出力とが接続されたイメージ妨害判定器であり、このイメージ妨害判定器44には、位置データに対応して受信可能なチャンネル周波数データのテーブルを予め格納されたメモリ46も接続されている。そして、このイメージ妨害判定器44の出力は、高周波受信装置31に設けられた電源制御器47に接続される。そして電源制御器47は、高周波受信装置31の分周器48や混合器49へ接続され、これらの分周器48や混合器49の電源をオン・オフさせる。このとき、混合器49や分周器48の電源がオンである場合(以降、通常モードという)には、混合器49はイメージ・リジェクション・ミキサ(以降、IRMという)として動作させる。一方、分周器48や混合器49の電源がオフである場合(以降、省電力モードという)には、ダブル・バランス・ミキサ(以降、DBMという)として動作させる。
なお、本実施の形態1においては、受信部39の出力がメモリ46へも接続されており、携帯電話を用いてやれば、インターネットWebなどから現在の位置で受信可能なチャンネルの周波数テーブルなどを取得することができる。これによって、放送局の増設などによる受信可能チャンネルの変化へも対応できる。
ではここで、テレビ放送などのように広帯域な高周波信号を受信する高周波受信装置におけるイメージ妨害の発生について、日本におけるVHF放送の4チャンネル(約173MHz)を受信する場合について例を挙げて説明する。本実施の形態1における中間周波信号は、45.75MHzであるので、イメージ妨害を発生させる周波数は、約219MHz(日本でのVHF12チャンネルの周波数と同じ)となる。つまり、4チャンネルと12チャンネルの双方を受信可能な地域では、4チャンネルを受信する場合に12チャンネルの信号がイメージ妨害となる。逆に、現在位置が12チャンネルを受信できない地域である場合は、4チャンネルを受信してもイメージ妨害は発生しないこととなる。
では次に、この高周波受信装置31の動作を説明する。まずイメージ妨害判定器44は、受信部39あるいはGPS受信器43から現在位置のデータを取得し、メモリ46に記憶されたテーブルからこの現在位置に対応する受信可能なチャンネル周波数のデータを取得する。一方、この携帯型受信装置の操作者が、キーボード(図示せず)などから受信希望チャンネルを入力すると、受信チャンネルデータ発生器46が、受信希望チャンネルに応じた受信希望チャンネルデータを発生させ、後述するPLL回路78とイメージ妨害判定器44とへ供給する。
そしてこのイメージ妨害判定器44では、現在位置における受信可能なチャンネルの中で、受信希望チャンネルにおいてイメージ妨害を生じさせるチャンネルの有無を判定する。
以上のような構成により、イメージ妨害判定器44が希望現在位置における受信可能なテレビ放送の中に受信チャンネルに対するイメージ妨害が発生するチャンネルが存在しないと判定した場合には、省電力モードで受信する。つまり、分周器48や混合器49の電源をオフとし、DBMとして動作するので、高周波受信装置の消費電力を小さくすることができることとなる。
一方、イメージ妨害判定器44が希望現在位置における受信可能なテレビ放送の中に受信チャンネルに対するイメージ妨害が発生するチャンネルが存在すると判定した場合には、通常モードで受信する。
なお、本実施の形態1においては、復号器33の出力と電源制御器47の入力との間には、受信信号のビット・エラー率を判定する信号品質判定器50が挿入される。この信号品質判定器50では、復号器33からのビット・エラー率が0.00002以上になると、電源制御器47に対して分周器48と混合器49の一部をオンする旨の信号を送出する。例えば、省電力モードでの受信において、信号品質判定器50におけるビット・エラー率が0.0002以上となった場合、電源制御器47が分周器48と混合器49をオンとすることで、通常モードでの受信に切り替える。これによって、混合器49はIRMとして動作させられるので、イメージ妨害によるビット・エラー率を改善することができる。
では次に、本実施の形態1における高周波受信装置31について図面を用いて詳細に説明する。図2は実施の形態1における高周波受信装置のブロック図である。図2において、51はアンテナ30が接続された入力端子であり、52は入力端子51に接続されるとともに、1つの可変容量ダイオードを含む単同調フィルタである。この単同調フィルタ52は、UHF放送帯域367.25MHzから801.25MHzまでの間で同調周波数を変化させるものであり、その周波数可変端子52aに供給される同調電圧で同調周波数が変化する。
53は単同調フィルタ52の出力が接続された高周波増幅器であり、このUHF放送帯域の信号を増幅するものである。54は高周波増幅器の出力が接続された複同調フィルタである。この複同調フィルタ54は2つの可変容量ダイオードを含み、周波数可変端子54aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
55は混合器であり、複同調フィルタ54の出力54bの信号がその一方に入力されるとともに、他方の入力には局部発振器56の出力信号が入力される。この混合器55は複同調フィルタ54を通過したUHF放送帯域の信号と、局部発振器56の発振信号とを混合し、45.75MHzの中間周波信号へ変換するものであり、DBM構成としている。79は、混合器55の出力が供給される出力端子であり、58は出力端子79の信号が供給される中間周波フィルタである。なお、本実施の形態1において、中間周波フィルタ58は、占有帯域6MHzで不要信号を減衰させるものである。59は中間周波フィルタ58の出力信号が中間周波増幅器を介して供給される出力端子である。
そしてこれらの単同調フィルタ52、高周波増幅器53、複同調フィルタ54、混合器55及び中間周波フィルタ58によってUHF信号受信部60を構成している。
次に61は、入力端子51の信号が供給されるVHF信号受信部であり、55.25MHzから361.25MHzまでのVHF放送帯域の信号を受信するものである。なお、このVHF信号受信部61は、単同調フィルタ62、高周波増幅器63、複同調フィルタ64及び混合器49とがこの順に接続されている。
62は1つの可変容量ダイオードを含む単同調フィルタであり、周波数可変端子62aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。63は単同調フィルタ62の出力が接続された高周波増幅器であり、VHF放送帯域の信号を増幅するものである。
64は高周波増幅器63の出力が接続された複同調フィルタである。この複同調フィルタ64は2つの可変容量ダイオードを含み、周波数可変端子64aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
49は混合器であり、複同調フィルタ64の出力64bの信号がその一方に入力されるとともに、局部発振器56の出力信号が分周器48を介してその他方に入力されている。ここで、この混合器49は、複同調フィルタ64を通過したVHF放送帯域の信号と局部発振器56の信号とを混合して、中間周波信号(45.75MHz)へ変換するものである。そして、この混合器49の出力は、出力端子79を介して中間周波フィルタ58へ供給される。
ここで分周器48は、VHFロウバンド放送帯域受信時の分周器48aとVHFハイバンド放送帯域受信時の分周器48bとを有している。そして67は、これら局部発振器56の出力や分周器48a、48bの出力を選択的に切り替えて、混合器55、49への供給を切り替えるスイッチ(分周器切替手段の一例として用いた)である。
次に局部発振器56は、インダクタ68と、このインダクタ68と並列に可変容量ダイオード69とキャパシタ70との直列接続体によって構成された同調部と、この直列接続体の両端に接続された発振部71と、同調部と並列に接続されるとともにその出力が発振部71に接続された発振周波数変化手段とによって構成されている。
そしてこの発振周波数変化手段は、可変容量ダイオード69と並列に接続されたキャパシタ72とキャパシタ73、そしてこれらのキャパシタ72、73の夫々に接続された切り替えスイッチ74a、74b、キャパシタ70と並列に接続されたキャパシタ75とキャパシタ76、そしてこれらのキャパシタ75、76の夫々に接続された切り替えスイッチ77b、77aとから構成されている。
本実施の形態1においては、これらの切り替えスイッチ74,77を切り替えることによって、発振用可変容量ダイオード69に直列に挿入される容量値および、発振用可変容量ダイオード69に並列に挿入される容量値を変化させることができるので、同調部の同調周波数を変化させ、局部発振器の発振周波数を微少変化させる。
なお、本実施の形態1では、切り替えスイッチ74、77によって、発振用可変容量ダイオード69に直列、並列に挿入される容量値を変化させているが、これは切り替えスイッチ74,77とキャパシタ72,73,75,76に代えて、可変容量ダイオードを用いても良い。この場合、切り替えスイッチ77b,77aとキャパシタ72,73,75,76に代えて設けた可変容量ダイオード(以降、周波数微少変化ダイオードという)は、電圧に応じて容量を変化させることができるので、局部発振器の発振周波数を精度良く変化させることができる。
ただしこの場合、周波数微少変化ダイオードへの供給電圧を制御する電圧制御回路を設けることが必要である。そしてこの電圧制御回路は、供給される受信チャンネルのデータに応じて、周波数微少変化ダイオードへの供給電圧を変化させ、局部発振器の発振周波数を微少変化させる。
78はPLL回路であり、このPLL回路78の入力には、局部発振器56の発振信号が分周器48で分周されて供給される。そしてこのPLL回路78は、単同調フィルタ52、複同調フィルタ54、単同調フィルタ62及び複同調フィルタ64の可変容量ダイオード82、84、86、89、96、98、102、107(図3、図4)及び発振用可変容量ダイオード69へ同調電圧を供給する。
図3は、本実施の形態1におけるUHF信号受信部60における単同調フィルタ52及び複同調フィルタ54の回路図である。単同調フィルタ52は、2つのインダクタ(81,83)と、2つの可変容量ダイオード82,84より構成される。なお、52aは周波数可変端子であり、抵抗を介して可変容量ダイオード82と84のカソード側に接続される。この単同調フィルタ52では、PLL回路78の出力から供給される同調電圧によって、可変容量ダイオード82と84の容量が変化し、同調周波数が変化する。尚、本実施の形態においては、この単同調フィルタ52ではUHF帯の信号を通過させるようなフィルタの定数としている。
次に、複同調フィルタ54について説明する。複同調フィルタ54は、2つの可変容量ダイオード86,89、2つのインダクタ87,88とから構成されている。なお、54a及び54bは周波数可変端子であり、それぞれ可変容量ダイオード86と可変容量ダイオード89のカソード側に接続し、PLL回路78の出力から同調電圧が供給される。そして、この複同調フィルタ54では、周波数可変端子54a及び54bに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード86及び89の容量を変化させ、同調周波数を変化させることができる。
図4は、本実施の形態1におけるVHF信号受信部61における単同調フィルタ62及び複同調フィルタ64の回路図である。単同調フィルタ62は、5つのインダクタ91,92,93,94,97、スイッチ95と2つの可変容量ダイオード96,98とから構成されている。なお62aは、周波数可変端子であり、可変容量ダイオード98のカソード側に抵抗を介して接続され、PLL回路78の出力から同調電圧が供給される。そして、この単同調フィルタ62では、周波数可変端子62aに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード98及び96の容量が変化し、同調周波数が変化する。尚、本実施の形態においては、この単同調フィルタ62ではVHF帯の信号を通過させるようなフィルタの定数としている。
次に、複同調フィルタ64は、2つの可変容量ダイオード102,107、インダクタ103,104,105,106と、スイッチ108とから構成されている。なお、64aは周波数可変端子であり、それぞれ抵抗を介して可変容量ダイオード102と107のカソード側に接続され、PLL回路78から同調電圧が供給される。そして、この複同調フィルタ64では、周波数可変端子64aに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード102及び107の容量を変化させ、同調周波数を変化させることができる。
次に、本実施の形態1における高周波受信装置で、TV放送を受信する場合について説明する。まず、UHF放送帯域を受信する場合、スイッチ74aと74bおよびスイッチ77aと77bとをOFFとし、スイッチ67は分周器48の出力が接続されるようにスイッチ67aがONされる。
次に、VHFハイバンド放送帯域を受信する場合、スイッチ74a及びスイッチ77aをONとし、スイッチ74b及びスイッチ77bをOFFとする。また、スイッチ67は分周器48aの出力が接続されるようにスイッチ67bをONとし、スイッチ95,108,109(図4に示す)をONとする。
そして、VHFロウバンド放送帯域を受信する場合は、スイッチ74a及び77aをOFFとし、スイッチ74b及び77bをONとする。また、スイッチ67は分周器48bの出力が接続されるように67cをONとし、スイッチ95、108及び109をOFFとする。
なお、高周波増幅器53、63はUHF放送帯域を受信する場合に、高周波増幅器53をONとし、VHF放送帯域を受信する場合に、高周波増幅器63をONとする。これは、受信しない側の高周波増幅器をOFFとすることによって、同調フィルタ52あるいは62を通過した高周波信号が、混合器55あるいは49へ供給されない。これによって、受信したい高周波信号のみの信号が中間周波信号へと変換されることとなる。
尚、本発明の実施の形態1において、局部発振器56のインダクタ68は20nHであり、キャパシタ70は22pFであり、可変容量ダイオード69は2Vから25Vにおいて31pFから2.7pFまで可変させることができる可変容量ダイオードを用いている。
この様に構成された局部発振器56は、UHF放送帯域受信時には、350MHzから850MHzの周波数を発振し、VHFハイバンド放送帯域受信時には、358MHzから814MHzまでの周波数を発振し、VHFロウバンド放送帯域受信時には、404MHzから692MHzまでの周波数を発振することができる。
そしてさらに、UHF放送帯域受信時には、局部発振器56の発振信号はそのまま混合器55に供給することにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。一方VHFハイバンド放送帯域受信時には、局部発振器56の発振信号は分周器48aで1/2に分周されて混合器49に供給されることにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。最後にNTSC方式の放送においてはVHFロウバンド放送帯域受信時に、局部発振器56の発振信号は分周器48bで1/4に分周されて混合器49に供給することにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。そして電源制御器47は、これらの分周器48a,48bと混合器49へ接続されて、電源制御端子47aに入力されるイメージ妨害判定器44の出力に応じて、分周器48a,48bと混合器49をオン・オフする。
ここで、各チャンネルにおける単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64の同調電圧と、局部発振器の同調電圧を、各放送帯域において略同じ値としておくことが重要である。つまり、単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64のチャンネルに対しての同調電圧特性を、全ての放送帯域で近似させておく必要がある。これは、混合器55や49で中間周波数信号を得る為に、局部発振器56と分周器とによって単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64の同調周波数と連動して常に中間周波数だけ高い信号を得ることが必要であるためである。そして、このことは、高周波受信装置において高周波信号を受信するにおいて、最も重要な基本性能である。
そこで、本発明の実施の形態1においては、スイッチ74及び77によってキャパシタ72、73およびキャパシタ75、76を切り替えることで、局部発振器56の構成する同調部の容量を微少変化させて、各受信放送帯域に適した同調電圧に対する局部発振周波数特性を得ている。これにより、例えば米国のテレビ放送においては、VHFロウバンド放送帯域からUHF放送帯域までの(55.25MHzから801.25MHz)連続したチャンネルを全部受信することができる。
なおここで、スイッチ74を切り替えてキャパシタ72、73のいずれかをオンすると、発振用可変容量ダイオード69と並列に容量が挿入される。これによって、発振用可変容量ダイオード69の容量が小さい場合に、局部発振器56の発振周波数に対する発振用可変容量ダイオード69の容量値の寄与度が小さくなる。従って、発振用可変容量ダイオード69の容量が小さくなる局部発振器56の高域での発振周波数を特に変化させることができる。
また、スイッチ77を切り替えて、キャパシタ75、76のいずれかをオンとすると、キャパシタ70に並列に容量が挿入されることとなる。これによって、発振用可変容量ダイオード69と直列に接続される容量が小さくなる方向へ変化するので、この局部発振器56における発振周波数に対し発振用可変容量ダイオード69の寄与度が大きくなり、同調電圧に対する発振周波数の範囲を変化させることができる。
これにより、これらのキャパシタ72、73、75、76の容量値を適宜選択すれば、UHF放送帯域、VHFハイバンド放送帯域、VHFロウバンド放送帯域それぞれの周波数帯域において、夫々に独立してチャンネル(周波数)と同調電圧との特性を決定することができる。従って、各帯域における局部発振器56の受信チャンネル(周波数)に対する同調電圧特性を、単同調フィルタ52、62及び複同調フィルタ54、64の受信チャンネル(周波数)に対する同調電圧特性に近似させる。そしてさらに、スイッチ74、77をオン、オフし、受信する周波数帯域に応じてこれらキャパシタ72、73、75、76を切り替えることによって、VHF放送帯域からUHF放送帯域までの55.25MHzから801.25MHzまでの連続した米国のテレビジョン全チャンネルが受信できることとなる。
なお、実施の形態1における高周波受信装置においては、発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図3)及び可変容量ダイオード98、102、107(図4)の全てについて、略同じ容量変化特性を有したものを使用している。これによって、同調電圧に対する単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64そして局部発振器56における同調部の同調電圧に対する同調周波数特性をそれぞれ近似させ易くしている。
なおここで、これら発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図3)及び可変容量ダイオード98、102、107(図4)には、VHF放送帯域に対応する単同調フィルタ62の同調周波数を変化させるために必要な可変容量ダイオード98と同じ容量変化比を有するものを使用している。
その理由としては、VHFバンド、特にVHFハイバンドに対して最も大きな容量変化比が必要となるためである。これによって発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図3)及び可変容量ダイオード98、102、107(図4)には全て同じ品番のものを使用することが出来るので、部品の管理は容易になる。また、部品装着時の部品間違いなどが生じ難くなる。
では、次に本実施の形態1における分周器48と混合器49とについて図面を用いて詳細に説明する。図5は、分周器48と混合器49の詳細図である。図5において、56は平衡回路によって構成した局部発振器であり、位相が0度と180度との信号を出力する。
201は局部発振器56の出力端子が接続された1/2分周器であり、入力された信号を1/2の周波数へ分周するものであり、これらの分周器201からは、互いに90度位相が異なる4つの信号が出力される。次に、205はスイッチ204の端子204bの出力が接続された1/2分周器であり、この分周器205からの4つの出力の夫々は、スイッチ67の夫々の入力端子67cへ供給される。ここで1/2分周器205は、1/2分周器201から互いに180度の位相差を持った信号が入力され、互いに90度の位相差を有した4つの信号を出力する。
混合器49は、混合器49aと混合器49aの出力に接続された90度移相器49cと、この混合器49aと移相器49cとの直列接続体と並列に接続された混合器49bより構成されている。
そして、この混合器49aの一方の入力には複同調フィルタ64の出力64bが接続されるとともに、他方の入力にはスイッチ67の共通端子が接続されている。一方、混合器49bの一方の入力には複同調フィルタ64の出力64bが接続されるとともに、他方の入力にはスイッチ67の共通端子が接続されている。そしてこれらの混合器49aの出力と90度移相器49cの出力とが出力端子79へ供給される。
ではまず本実施の形態1における通常モードについて説明する。UHFバンド受信時は、分周器201,205、ベクトル合成器202,203、混合器49、移相器49cはオフとしている。
次に、VHFハイバンド受信時には、スイッチ204を出力端子204a側へ接続するとともにスイッチ67を入力端子67b側へ接続する。そして、分周器201はオンとし、分周器205はオフとする。これにより局部発振器56の信号の周波数が1/2へ分周される。
そして最後に、VHFロウバンド受信時には、スイッチ204を出力端子204b側へ接続するとともに、スイッチ67を67c側へ接続することによって、1/2分周器201とベクトル合成器202、203との間に1/2分周器205がさらに挿入されることとなる。そして、分周器205と混合器49、移相器49cをオンとする。これによって局部発振器56の信号は1/4の周波数に分周される。
では次に、省電力モードについて説明する。VHFハイバンド受信時には、通常モードで受信する場合に比べ、さらに、混合器49b、移相器49cもオフとするとともに、スイッチ204は204a側とし、スイッチ67は67b側へ接続される。これにより、局部発振器56からの信号が分周器201で1/2の周波数へ分周されて混合器49aへ供給されることとなる。
次に、VHFロウバンド受信時には、通常モードで受信する場合に比べて、さらに混合器49b、移相器49cもオフとする。さらに、スイッチ204は204b側とし、スイッチ67は67c側とする。これにより局部発振器56からの信号が分周器201と分周器205によって1/4の周波数へ分周されて混合器49aへ供給されることとなる。
そして各周波数帯域受信時における各回路の動作関係と、各スイッチの切替えとの関係を(表1)に示す。
次に本実施の形態における分周器201、205の動作について図面を用いて説明する。図6は、本実施の形態1における信号のタイムチャートである。
図6において、信号1001、1002は局部発振器56の発振信号であり、互いに位相が180度異なっている。そしてこの信号1001、1002が供給された分周器201は、互いに位相が90度異なる出力1003、1004、1005、1006を出力する。一方、分周器205には信号1005、1006とが供給される。これによって、分周器205は、4つの互いに90度位相が異なる信号1007、1008、1009、1010を出力する。
以上の構成により、IRMとDBMとを切替えて使用できるので、イメージ妨害などがない場合には、消費電力の小さなDBMとして動作できる。従って、消費電力の小さな携帯型受信装置を実現できる。
なお、本実施の形態1において1/2分周器201、205はフリップフロップ回路によって構成されている。従って、構成が容易であり、集積回路内へも収納しやすくなる。
さらに、局部発振器56を分周して局部発振信号を得る構成においては、分周器48のみで移相器を構成できるので、IRMの回路構成を小規模に抑えることができる。
さらにまた、本実施の形態1においては、分周器205への入力は信号1005、1006としたが、これは出力1003、1004としても良い。この場合においても互いに位相が90度異なる信号1011、1012、1013、1014を得ることができる。つまり、分周器205は、位相が180度異なる信号が入力されれば、互いに90度異なる4つの信号が出力される。
それに加えて、IRMによってイメージ妨害を低減することができるので、単同調フィルタ62や複同調フィルタ64におけるイメージ妨害を発生する原因の信号に対する減衰量を緩和させることができる。例えば、複同調フィルタ64の替わりに、VHFロウバンド受信時とVHFハイバンド受信時とで夫々のカットオフ周波数を、VHFロウバンド放送帯域上限周波数とVHFハイバンド放送帯域上限周波数とで切り替えるロウパスフィルタを用いることができる。
また、局部発振器56には、受信する受信帯域に応じて発振信号を単同調フィルタ62や複同調フィルタ64の周波数特性に連動するように変化させるので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえUHF放送帯域とVHF放送帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
そして、発振周波数変化手段によって受信する受信帯域に応じて発振信号を単同調フィルタ62や複同調フィルタ64の周波数特性に連動するように変化させるので、受信希望チャンネルにおける単同調フィルタ62や複同調フィルタ64における通過帯域の中心周波数と、受信希望チャンネル信号の周波数とを近づけることができる。従って、単同調フィルタ62や複同調フィルタ64は、不要な妨害信号を減衰させることができ、イメージ妨害を、さらに低減できる。
また、本発明の実施の形態1においては、発振部71、スイッチ74と77、分周器57と48、混合器55と49及びPLL回路78とが1つのパッケージに集積された集積回路となっている。これにより、高周波受信装置を小型化することができる。
(実施の形態2)
以下に実施の形態2における混合器について図面を用いて説明する。図7は、本実施の形態2における混合器のブロック図である。本実施の形態2は、実施の形態1に対し、ベクトル合成器202,203とリミッタ回路206,207およびスイッチ208,209(混合器入力切替え手段の一例として用いた)とが追加されたものであり、実施の形態1と同じものは、同じ番号としその説明は簡略化している。
図7において、分周器201の4つの出力の夫々にスイッチ67が接続される。そしてこのスイッチ67は、その共通端子にベクトル合成器202と203とが接続され、端子67b側にこのとき、分周器201b側の出力もこのベクトル合成器202へ接続され、分周器201の4つの出力が接続される。また、206及び207はリミッタ回路であり、ベクトル合成器202,203の出力が接続されている。これらリミッタ回路は、ベクトル合成器からの入力信号をある一定のレベルに制限して混合器49へ供給するものである。208は、スイッチ(混合器入力切替え手段の一例として用いた)であり、このスイッチ208の一方の入力208aにはリミッタ206の出力が接続されるとともに、他方の入力208bにはスイッチ67の共通端子が接続される。そしてこのスイッチ208の共通端子は、混合器49aへ接続される。
209は、スイッチであり、このスイッチ209の一方の入力209aにはリミッタ207の出力が接続されると共に、他方の入力209bにはスイッチ67の共通端子が接続される。そしてこのスイッチ209の共通端子は、混合器49bへ接続される。
次に本実施の形態2におけるベクトル合成器202,203の動作について説明する。これらのベクトル合成器202,203は、位相0度の信号(信号1003あるいは1007)と位相90度の信号(信号1005あるいは1009)と位相180度の信号(信号1004あるいは1009)と位相270度との信号(信号1006あるいは1010)との信号を合成し、位相が90度ずつ異なった4つの信号を発生させるものである。
具体的には、ベクトル合成器202では、位相0度と90度との信号から位相45度の信号を作成するとともに、位相180度と270度との信号から225度の信号を作成する。一方、ベクトル合成器203では、位相90度と180度との信号から位相135度の信号を作成するとともに、位相0度と270度との信号から位相315度の信号を作成する。これによりベクトル合成器202と203は、お互いに位相が90度異なった信号を得ている。
では、本実施の形態2においてテレビ放送を受信する場合の混合器の動作を詳細に説明する。まず通常モードについて説明する。通常モードでVHFハイバンドを受信する場合、分周器201、ベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、混合器49a,49bと移相器49cとがオンとなり、分周器205のみオフとなる。そして、スイッチ204は204a側とし、スイッチ67は67b側とし、スイッチ208は208a側としさらにスイッチ209は209a側とする。これにより、ベクトル合成器202,203から、互いに位相が90度異なり、局部発振器56から供給される信号を1/2の周波数の信号が出力される。そして、この信号が、混合器49aと49bの夫々へ供給され、IRMとして動作する。一方、VHFロウバンド受信時にはスイッチ204を204b側へ切替え、スイッチ67を67c側へ切替える。これにより、局部発振器56から供給される信号の1/4の周波数であり、かつ互いに90度位相の異なった信号が混合器49a,49bへ供給され、IRMとして動作する。
次に、省電力モードにおける混合器の動作を通常モードと比べて説明する。まず、VHFハイバンドを受信する場合、通常モードと比べてベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、混合器49b、移相器49cをオフとする。さらに、スイッチ208を208b側へ切替える。これにより、分周器201aで1/2の周波数へ分周した信号を混合器49aへ供給するとともに、混合器49aのみを動作させることで、DBMとして動作するので消費電力を小さくできる。
次に、VHFロウバンドを受信する場合、通常モードと比べてベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、混合器49b、移相器49cとをオフにする。さらに、スイッチ208を208b側へ切替える。これにより、分周器201で1/2の周波数へ分周した信号を混合器49aへ供給するとともに、混合器49aのみを動作させることで、DBMとして動作するので、消費電力を小さくできる。
これらの各モードにおける各回路とスイッチの切替えの関係を(表2)に示す。
なお、イメージ妨害信号のレベルが小さい場合には、ベクトル合成を行わなくてもよい。そこで、本実施の形態2においては、さらにリミッタ回路207と混合器49bとの間にスイッチ209を設けている。そしてこのスイッチ209の209a側へリミッタ回路207を接続し、209b側へはスイッチ67の共通端子が接続され、このスイッチ209の共通端子が混合器49bへ接続される。これによって、スイッチ208を208b側へ接続するとともに、スイッチ209を209b側へ接続し、ベクトル合成器202,203とリミッタ回路206,207とをオフとすれば、実施の形態1における通常モードと同じ構成となる。この場合、実施の形態2における通常モードよりもベクトル合成器202,203とリミッタ回路206,207とを動作させない分だけ消費電力を小さくできる。
なお、本実施の形態2では、ベクトル合成器202,203とリミッタ回路206,207を設けているので、分周器201,205により位相誤差が発生した場合でも、90度位相の異なる信号を確実に得ることができる。従って、本発明のような広い帯域の周波数に対し、精度の良い位相を有した信号を得ることができるので、イメージ妨害を発生する信号に対する抑圧量を大きくできる。
(実施の形態3)
以下実施の形態3について図面を用いて説明する。図8は、実施の形態3における高周波受信装置のブロック図である。なお、図8において図2と同じものについては同じ番号を付し、その説明は簡略化している。
図8において、実施の形態3における発振器356は、700MHzから1700MHzの周波数を発振する。つまり、実施の形態1の2倍の周波数を発振する局部発振器である。この場合、インダクタ368と可変容量ダイオード369とによって700MHzから1700MHzの周波数を発振させる。そして、キャパシタ372、373、375、376の値を適宜選定し、各受信バンド帯に対し、局部発振器356の周波数と、単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64の通過周波数との間の差が略中間周波数(45.75MHz)となるように、単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64ならびに局部発振器356の同調電圧に対する変化特性を近似させる。
次に本実施の形態3においては、混合器355もIRMの構成であり、分周器366aの分周比は、1/4であり、分周器366bの分周比を1/8としている。そして、さらに局部発振器356と混合器355との間にも分周器357とスイッチ67aとが挿入されている。そして、これらの混合器355、365の出力は共に出力端子79へ接続され、この出力端子79の信号が中間周波フィルタ58に供給される。そして、この混合器355はUHFバンドを受信する場合に使用され、混合器365は、VHFバンドを受信する場合に使用される。
373は、分周器366と、混合器355及び混合器365に接続された混合器電源制御器である。この電源制御器373の制御端子373aには、イメージ妨害判定器44(図1に示す)から出力される制御信号が供給され、この信号に応じて、分周器366や混合器355あるいは混合器365の一部の回路をオン・オフするものである。
次に、分周器357、366および混合器355、365について図面を用いて詳細に説明する。図9は、本実施の形態3における分周器と混合器部分の詳細ブロック図である。なお、図9において図2や図5、図6と同じものについては、同じ番号を付し、その説明は簡略化している。
図9において、355aはその一方の入力に複同調フィルタ54の出力54bが接続されると共に、他方の入力にはリミッタ回路206の出力が供給される混合器である。355bはその一方の入力に複同調フィルタ54の出力54bが接続されると共に、他方の入力にはリミッタ回路207の出力が供給される混合器であり、この混合器355bの出力には90度移相器355cが設けられている。そしてこの混合器355aは、混合器355bと90度移相器355cとの直列接続体と並列に接続され、これら混合器355aの出力と90度移相器355cの出力とが出力端子79へ供給されることとなる。
一方、365aは、その一方の入力に複同調フィルタ64の出力64bが接続されると共に、他方の入力にはリミッタ回路206の出力が供給される混合器である。また、365bは、その一方の入力に複同調フィルタ64の出力64bが接続されると共に、他方の入力にはリミッタ回路207の出力が供給される混合器であり、この混合器365bの出力には90度移相器365cが設けられている。そしてこの混合器365aは、混合器365bと90度移相器365cとの直列接続体と並列に接続され、これら混合器365aの出力と90度移相器365cの出力とは出力端子79へ供給されている。
次に、本実施の形態3においてスイッチ67は、3つの入力を有する切替スイッチであり、このスイッチ67の共通端子がベクトル合成器202、203の入力に接続されている。さらに、スイッチ67の端子67aと局部発振器356との間には、1/2分周器402を挿入する。そしてこの1/2分周器402は、局部発振器356より入力した信号を1/2の周波数へ分周するとともに、互いに90度位相が異なる4つの信号を出力する。
次に、分周器402の2本の出力402cがスイッチ401の共通端子へ接続され、このスイッチ401の一方の端子401aがスイッチ67の端子67aに接続される。そして、スイッチ401の他方の端子401bが1/2分周器201の入力へ接続されるものである。本実施の形態3において、分周器402からは、位相0度、位相90度、位相180度と、270度との信号が出力されている。なお、分周器201への入力信号は、180度の位相差であればよく、分周器402からの位相90度の信号と位相270度の信号とを用いても構わない。
403は、スイッチ67の共通端子のうちの2つと、混合器355aと混合器365aの夫々の入力との間に挿入されたスイッチである。このスイッチ403は、スイッチ67から供給された信号を、ベクトル合成器202,203へ供給するか、あるいは混合器355a,365aへ供給するかを切替えるものである。
このような構成において、テレビ放送を受信する場合の混合器の動作について説明する。まず通常モードにおける動作を説明する。
UHFバンドを受信する場合には、スイッチ401を端子401a側へ接続するとともに、スイッチ67を端子67a側へ接続し、スイッチ403を403a側へ接続することによって、ベクトル合成器202,203へは局部発振器356の1/2の周波数信号が供給される。ここで、混合器365と移相器365cとは、VHFバンド受信用の混合器であるので、オフとする。そして、分周器201,205とはオフとし、これらの回路以外の回路はオン状態とする。これにより、混合器355a,355bへは、位相が互いに90度異なり、かつ分周器402で1/2の周波数へ分周された局部発振器56の信号が供給されるので、IRMとして動作する。
次に、VHFハイバンド受信時には、スイッチ401を端子401b側へ接続するとともに、スイッチ67を端子67b側に接続し、さらにスイッチ204を端子204a側へ接続し、スイッチ403を403a側へ接続することによって、1/2分周器402と1/2分周器201とが挿入されることとなる。ここで、混合器355、移相器355cとは、UHF受信用混合器であるので、オフとする。さらに、分周器205もオフとする。これにより、混合器365a,365bへは、位相が互いに90度異なり、かつ局部発振器356の1/4の周波数信号が供給されることとなり、混合器はIRMとして動作する。
そして最後にVHFロウバンド受信時には、スイッチ401を端子401b側へ接続するとともに、スイッチ67を端子67c側に接続し、さらにスイッチ204を端子204b側へ接続し、スイッチ403を403a側へ接続する。ここで、混合器355と移相器355cとはUHF受信用混合器であるので、オフとする。これにより、1/2分周器402,201,205の3つの分周器が挿入されることとなる。このようにすることによって、混合器365a,365bへは、位相が互いに90度異なり、かつ局部発振器356の1/8の周波数信号が供給されることとなり、混合器はIRMとして動作する。
次に、省電力モードでテレビ放送を受信する場合について、通常モードからの変更点を説明する。まず、UHFハイバンド受信時には、通常モードに比べベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、混合器355bおよび移相器355cとをさらにオフとする。さらに、スイッチ403を403b側へ接続する。これにより、局部発振器356の発振信号が、分周器402によって1/2の周波数へ分周される。そして、この分周器402から出力される互いに位相が180度異なる信号が、ベクトル合成器202、リミッタ回路206を介さないで混合器355aへ供給されることにより、混合器はDBMとして動作する。
VHFハイバンド受信時には、通常モードに比べて、ベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、混合器365b、移相器365cとをさらにオフとする。さらに、スイッチ403を403b側へ接続する。これにより、局部発振器356の発振信号が、分周器402b,201とによって1/4の周波数へ分周される。そして、この分周器201から出力される互いに位相が180度異なる信号が、ベクトル合成器202、リミッタ回路206を介さないで混合器365aへ供給されることにより、混合器はDBMとして動作する。
最後にVHFロウバンド受信時には、通常モードに比べて、ベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207、そして移相器365cとをオフとし、さらに、スイッチ403を403b側へ接続する。これにより、局部発振器356の発振信号が、分周器402b,201b,205aとによって1/8の周波数へ分周される。そして、この分周器205aから出力される互いに位相が180度異なる信号が、ベクトル合成器202、リミッタ回路206を介さないで混合器365aへ供給されることにより、混合器はDBMとして動作する。そして各モードにおいて各放送バンドを受信する場合の各回路とスイッチとの関係について(表3)を示す。
以上の構成により、省電力モードにおいてDBMとして動作するので、低消費電力な高周波受信装置を実現できる。
さらに、通常モードで受信する場合、ベクトル合成器202,203には受信する帯域に係わらず位相が互いに90度異なる4つの信号が供給されることとなる。そして、UHF放送を受信する場合に、受信希望信号とベクトル合成器202,203の出力信号とを混合器355a,355bと90度移相器355cを用いて混合する。これにより、UHF信号受信部にもIRMが構成されるので、UHF放送を受信する場合においてもイメージ妨害を低減することができる。
そして、IRMによってイメージ妨害を低減することができるので、単同調フィルタ52や複同調フィルタ54におけるイメージ妨害を発生する原因の信号に対する減衰量を緩和させることができる。例えば、複同調フィルタ54の替わりに、UHF放送帯域以上の信号を通過させるハイパスフィルタを用いることができる。
また、ベクトル合成を行うことによって分周器402や、分周器201、分周器205の出力信号に位相誤差が発生しても補正することができるので、広帯域に精度良く90度位相差を得ることができる。従って、UHF放送受信時においても妨害に強い高周波受信装置を実現することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4では、実施の形態1におけるVHF信号受信部61に対して、VHFハイバンドに対してはIRMを用い、VHFロウバンド受信に対してはハーモニック・リジェクション・ミキサ(以降、HRMという)を用いている。
以下実施の形態4について、図面を用いて説明する。図10は、本実施の形態4における高周波受信装置のブロック図である。図10において、図2と同じものについては同じ番号を付しその説明は簡略化している。
図10において、51は入力端子である。この入力端子51には55.25MHzから801.25MHzまでの高周波信号が入力されるものである。
560は、単同調フィルタ52、高周波増幅器53、複同調フィルタ54、混合器55によって構成されるUHF信号受信部である。
次に561は、入力端子51の信号が供給されるVHF信号受信部であり、55.25MHzから361.25MHzまでのVHF放送帯域の信号を受信するものである。なお、このVHF信号受信部561は、単同調フィルタ62、高周波増幅器63、ロウパスフィルタ564及び混合器565とがこの順に接続されている。
564は高周波増幅器63の出力が接続されたロウパスフィルタである。このロウパスフィルタ564は361.25MHz以下のVHF放送帯域の信号を通過させるものである。
565は混合器であり、ロウパスフィルタ564の出力信号564aがその一方に入力されるとともに、局部発振器56の出力信号が分周器566を介してその他方に入力されている。ここで、この混合器565は、ロウパスフィルタ564を通過したVHF放送帯域の信号と局部発振器56の信号とを混合して、中間周波信号(45.75MHz)へ変換するものである。そして、この混合器565の出力は、出力端子79を介して中間周波フィルタ58の入力に接続される。
ここで分周器566は、VHFロウバンド放送帯域受信時の分周器566bとVHFハイバンド放送帯域受信時の分周器566aとを有している。そして67は、これら局部発振器56の出力や分周器566a、566bの出力を選択的に切り替えて、混合器565へ供給する切り替えである。
567は、イメージ妨害判定器44(図1に示す)の出力がその制御端子567aに接続された電源制御回路である。そしてこの電源制御回路567は、イメージ妨害判定器44からの制御信号に応じて、分周器566や混合器565の一部の電源をオン・オフする。
次に、本実施の形態4における高周波受信装置で、テレビ放送を受信する場合について説明する。本実施の形態4においてUHF放送を受信する受信機部は、実施の形態1と同一であるので、ここではVHFハイバンド放送帯域VHFロウバンド放送帯域を受信する場合について説明する。
VHFハイバンド放送帯域受信時において局部発振器56は、358MHzから814MHzまでの周波数を発振し、VHFロウバンド放送帯域受信時には、404MHzから692MHzまでの周波数を発振することができる。
VHFハイバンド放送帯域受信時には、局部発振器56の発振信号は分周器566aで1/2に分周されて混合器565に供給されることにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。最後にNTSC方式の放送においてはVHFロウバンド放送帯域受信時に、局部発振器56の発振信号は分周器566bで1/4に分周されて混合器565に供給することにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。
次に本実施の形態4における分周器566と混合器565とについて図面を用いて詳細に説明する。図11は、分周器566と混合器565の詳細図である。図11において、図5と同じものについては同じ番号を付し、その説明は簡略化している。
図11において、混合器565は、混合器49aと、これと並列に混合器49bとこの混合器49bの出力に接続された90度移相器49cが接続されている。そして、この混合器49aの一方の入力にはロウパスフィルタ564の出力564aが接続されるとともに、他方の入力にはリミッタ回路206の出力が接続されている。一方、混合器49bの一方の入力にはロウパスフィルタ564の出力564aが接続されるとともに、他方の入力にはリミッタ回路207の出力が接続されている。
スイッチ67の共通端子は、1/2分周器201の出力端子201c,201dに接続され、スイッチ67の一方の端子67dがベクトル合成器202,203へ接続される。
次に601と602は、スイッチ67の他方の端子67eが接続された1/2分周器であり、共に1/2分周器201からの信号を1/2の周波数へ分周するものであり、分周器201の夫々からは、互いに位相が90度異なった4つの信号が出力される。そして、1/2分周器601には、1/2分周器201から出力される互いに180度位相が異なる信号がスイッチ67を介して供給される。一方、1/2分周器602には1/2分周器201から出力される互いに180度位相が異なる信号がスイッチ67を介して供給される。
そして603、604は、1/2分周器601の互いに90度異なる4つの出力信号が入力され、これらの信号をベクトル合成するベクトル合成器である。また、605、606は、1/2分周器602の互いに90度異なる4つの出力信号が入力され、これらの信号をベクトル合成するベクトル合成器である。
607、608、609、610はベクトル合成器603、604、605、606の夫々の出力が接続されたリミッタ回路である。そして、混合器565d、565f、565h、565jの一方の入力には、夫々のリミッタ回路607、608、609、610の出力信号が入力されるとともに、他方の入力にはロウパスフィルタ564の出力564aが接続されている。
そして、混合器565dの出力には135度の移相器565eが接続され、混合器565fの出力には45度の移相器565gが接続され、混合器565hの出力には90度の移相器565iが接続され、これら混合器565d、565f、565h、565jの出力が出力端子79へ接続されている。
本実施の形態4において、分周器201の出力をベクトル合成器202やリミッタ回路206を介さずに、混合器49aへ直接入力するためのスイッチ611を設けている。また、分周器602の出力をベクトル合成器606やリミッタ回路610を介さずに、混合器565jへ直接入力するためのスイッチ612を設けている。
ここで、本実施の形態4において、テレビ放送を受信する場合の動作について説明する。通常モードにおいて、VHFハイバンド受信時には、スイッチ67を端子67d側へ接続し、スイッチ611はオフとする。さらに、分周器201とベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207とをオンとし、それ以外の回路はオフとする。これにより、分周器201によって局部発振器56の周波数の1/2の周波数へと分周される。そして、分周器201からは、互いに位相が90度異なった信号が出力され、ベクトル合成器202,203と、リミッタ回路206,207を介して、混合器49a,49bへ供給されるので、混合器はIRMとして動作する。
一方、VHFロウバンド受信時には、スイッチ67を端子67e側へ接続し、スイッチ612をオフとする。さらに、ベクトル合成器202,203やリミッタ回路206,207、混合器49a,49b、移相器49cの回路をオフとする。これにより、1/2分周器201の出力を分周器601,602へ供給し、局部発振器56の周波数の1/4の周波数を得ている。これにより、分周器201と分周器601,602によって局部発振器56の周波数の1/4の周波数へと分周される。そして分周器601,602からは、互いに位相が90度異なった信号が出力され、ベクトル合成器202,203と、リミッタ回路206,207を介して、混合器49a,49bへ供給されるので、混合器はIRMとして動作する。
次に、VHFロウバンドを受信する場合、スイッチ67を端子67e側へ接続し、スイッチ612をオフとする。さらに、分周器201,602、ベクトル合成器605,606、リミッタ回路609,610、混合器565h,565j、ならびに移相器565iとをオンとし、それ以外はオフとする。これにより、局部発振器56の信号は分周器201,602によって1/4の周波数へ分周される。そして、この分周器602へ位相が180度異なった信号が出力され、ベクトル合成器605,606、リミッタ回路609,610を介して、互いに90度異なる信号が混合器565h,565jへ供給されるので、混合器はIRMとして動作する。
次に、省電力モードにおいてテレビ放送を受信する場合の動作について、通常モードの場合と比較して説明する。この省電力モードにおいて、VHFハイバンドを受信する場合、通常モードに比べて、スイッチ67を67d側へ接続し、スイッチ611をオンとし、ベクトル合成器202,203とリミッタ回路206,207及び、混合器49b、移相器49cとをさらにオフとする。これにより、分周器201の出力が、ベクトル合成器202やリミッタ回路206を介さないで、混合器49bへ直接供給されるので、混合器はDBMとして動作する。
一方、VHFロウバンドを受信する場合、通常モードに対し、スイッチ612をオンとし、ベクトル合成器605,606、リミッタ回路609,610及び混合器565h、移相器565iとをさらにオフとする。これにより、分周器602bの出力がベクトル合成器606、リミッタ回路610を介さずに混合器565jへ直接供給されるので、混合器はDBMとして動作する。
そしてさらに、本実施の形態4では、VHFロウバンドを受信する場合に混合器をHRMとして動作させる高品質モードを設けている。この高品質モードでは、スイッチ67を67e側へ接続し、スイッチ612をオフとする。さらに、ベクトル合成器202,203、リミッタ回路206,207及び混合器49a,49bと移相器49cとをオフとし、それ以外の回路をオンとして動作させる。これにより、分周器201と分周器601および分周器201と分周器602とによって、局部発振器56の発振信号は1/4の周波数へ分周される。そしてこの分周器601,602から互いに45度位相が異なった4つの信号が夫々に出力され、ベクトル合成器603,604,605,606やリミッタ回路607,608,609,610を介して混合器565d,565f,565h,565jの夫々へ供給されるので、混合器はHRMとして動作する。
そしてこれらの各回路の動作とスイッチの接続の関係は(表4)に示している。
以上のように、混合器をVHFロウバンドに対してはHRM,IRM,DRMの3つの構成を選択でき、VHFハイバンドに対してはIRM,DBMの2つの構成の選択ができる。これにより、イメージ妨害がないような場合には、DBM構成へ切替えて動作させることができるので、消費電力の小さな携帯受信装置を実現できる。
次に、本実施の形態4における分周器201、601、602ならびにベクトル合成器202、203、603、604、605、606の動作について図面を用いて説明する。図12は、本実施の形態4における分周器601、602の信号タイムチャートである。図12において、図6と同じものについては同じ番号を付しその説明は簡略化している。
図12において、1021、1022、1023、1024は、分周器601からの出力信号であり、分周器201の出力1003、1004の2つの信号を分周して得ている。なお、本実施の形態4においては、信号1021の位相が0度であり、信号1022の位相が90度であり、信号1023の位相が180度であり、信号1024の位相が270度である。
また、1025、1026、1027、1028は、分周器602の出力信号であり、分周器201の出力信号1005、1006の2つの信号を分周し得ている。なお、本実施の形態4において、信号1025の位相が45度であり、信号1026の位相が135度であり、信号1027の位相が225度であり、信号1028の位相が315度である。
これによって、局部発振器56の発振信号は所定の周波数へ分周され、ベクトル合成器603、604、605、606から互いに位相が45度異なった8つの信号1021、1022、1023、1024、1025、1026、1027、1028が出力されることとなる。つまり、ベクトル合成器603は、位相90度の信号1022と位相180度の信号1023とを合成して、位相135度の信号を出力するとともに、位相0度の信号1021と位相270度の信号1024とを合成して、位相315度の信号を出力する。一方、ベクトル合成器604は、位相0度の信号1021と位相90度の信号1022とを合成して、位相45度の信号を出力するとともに、位相180度の信号1023と位相270度の信号1024とを合成して、位相225度の信号を出力する。
さらに、ベクトル合成器605は、位相45度の信号1025と位相135度の信号1026とを合成して、位相90度の信号を出力するとともに、位相225度の信号1027と位相315度の信号1028とを合成して、位相270度の信号を出力する。そして最後にベクトル合成器606は、位相45度の信号1025と位相315度の信号1028とを合成して、位相0度の信号を出力するとともに、位相135度の信号1026と位相225度の信号1027とを合成して、位相180度の信号を出力する。
以上の構成によって、分周器201、601、602によって分周するとともに移相動作も行う。これによって、VHFハイバンド受信時には、混合器49aと49bとでIRMを構成し、VHFロウバンド受信時には、混合器565d、565f、565h、565jとでHRMを構成する。従って、VHFハイバンド放送に対しては、イメージ妨害を低減することができる。また、VHFロウバンド放送に対しては、発明者らが特願2002−342004で記載したように、高次のローカル高調波による妨害を低減させることができる。なお、本実施の形態4におけるHRMは4つの混合器より構成されるので、VHFロウバンド受信時の分周器566bの出力信号の5倍以下の高調波による妨害を低減することができる。
また、このように局部発振器と分周器を備えた受信装置においては、VHFハイバンド用の分周器よりVHFロウバンド用の分周器のほうが分周比を小さく設定するため、VHFハイバンドでIRMを構成し、高次LO高調波の妨害が発生するVHFロウバンドでHRMを構成することができる。
なお、このようにIRM及びHRMによってイメージ妨害及びローカル高調波妨害を低減することができるので、本実施の形態4に示すように、ロウパスフィルタ564にロウパスフィルタを用いることができる。さらに、VHFロウバンドでHRM構成とすることで、ローカル高調波と妨害関係となるVHFハイバンド放送信号の影響を低減できるため、VHFロウバンド用として同調フィルタなどを備える必要がなく、固定のVHFロウパスフィルタ564のみで構成することができる。従って、低価格な高周波受信装置を実現することができる。また、固定フィルタであるので、希望信号自体の通過損失は小さくできる。従って、C/Nの良好な高周波受信装置を実現することができる。
さらに、本実施の形態4において1/2分周器201、601、602はすべてフリップフロップ回路によって構成されている。従って、構成が容易であり、集積回路内へも収納しやすくなる。
さらにまた、ベクトル合成器202、203、603、604、605、606を設けているので、分周器201、601、602からの出力信号に位相誤差が発生しても、精度良く位相の異なる信号を得ることができる。従って、VHF帯域のように広い帯域の周波数に対し、精度の良い位相を有した信号を得ることができ、イメージ妨害及びローカル高調波妨害に対して安定して抑圧することができる。
また、本発明の実施の形態4においては、発振部71、スイッチ74と77、分周器566、混合器55と565及びPLL回路78とが1つのパッケージに集積された集積回路となっている。これにより、高周波受信装置を小型化することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態5における高周波受信装置は、VHFロウバンド放送の受信時にはHRMとし、VHFハイバンド放送の受信時にはHRMの一部を利用することによってIRMとして働かせることができる構成としたものである。従って、混合回路の一部を共有することによって、回路構成規模の小型化と低価格化に寄与するものである。
以下に実施の形態5について図面を用いて詳細に説明する。図13は本実施の形態5における分周器と混合器との詳細ブロック図である。図13において図5、図9、図10と同じものについては同じ番号を付し、その説明は簡略化している。
以下その構成について図13を用いて詳細に説明する。本実施の形態5においては、実施の形態2(図7)に示したIRMに対し、1/2分周器201の出力201cとスイッチ67の端子67bとの間にスイッチ701が挿入される。なおこのスイッチ701は、1/2分周器201の出力がスイッチ701の共通端子へ供給されるとともに、その一方の端子701aがスイッチ67の端子67bへ接続される。
さらに、リミッタ回路206と混合器49aとの間に挿入されたスイッチ208に代えて、スイッチ704を設ける。そして、このスイッチ704は、スイッチ67の共通端子と、混合器49aとの間にスイッチ704を設けることにより、分周器201あるいは、205の出力をベクトル合成器202、203やリミッタ回路206、207を介して混合器49a,49bへ供給する。一方、スイッチ701の他方の端子701bの出力は1/2分周器601へと供給される。
従って、通常モード、省電力モード共に、VHFハイバンドとVHFロウバンドの受信は、実施の形態2と同じとなる。ただし、スイッチ704は、通常モードの場合に704a側へ接続し、省電力モードの場合は、704b側へ切替える。
これにより混合器は、通常モードではIRMとして動作し、省電力モードにおいては、DBMとして動作するので、消費電力の小さな携帯受信装置を実現できる。
さらに、本実施の形態5においても実施の形態4と同様に高品質モードを有している。これは、VHFロウバンド受信時に、スイッチ701を端子701b側へ接続するとともにスイッチ204を端子204b側とし、さらにスイッチ67を端子67c側へ接続し、スイッチ704は704a側へ接続する。これにより、局部発振器56の周波数信号は、分周器201と分周器205そして、分周器201と分周器601とによって1/4の信号へ分周される。そして、これらの分周器205,601から互いに位相が90度異なった信号が出力され、ベクトル合成器603,604とリミッタ回路607,608を介して混合器565d,565fへ夫々に供給されるので、混合器はHRMとして動作するものである。
これらの回路とスイッチとの関係について(表5)に示す。
以上のような構成によって、VHFロウバンド受信時にHRMとして動作させることができ、VHFハイバンド受信時にはIRMとして働くので、混合器49はVHF放送の全体域に対し共用することができる。従って、回路規模を小さくでき、小型な高周波受信装置を実現することができる。