JP3891148B2 - 高周波受信装置とそれに用いる集積回路 - Google Patents

高周波受信装置とそれに用いる集積回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受信チューナ等に用いられる高周波受信装置とそれに用いる集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の高周波受信装置について図面を用いて説明する。図6は従来の高周波受信装置のブロック図である。
【0003】
図6において1は入力端子である。この入力端子1には55.25MHzから801.25MHzまでの高周波信号が入力される。2は、入力端子1に入力された高周波信号が供給されるとともに、1つの可変容量ダイオードから構成された単同調型のフィルタである。この単同調フィルタ2の同調周波数は、UHF放送帯域(367.25MHzから801.25MHz)の間であり、その周波数可変端子2aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
【0004】
3は単同調フィルタ2の出力が接続された高周波増幅器であり、このUHF放送帯域の信号を増幅させるものである。4は高周波増幅器3の出力が接続された複同調フィルタである。この複同調フィルタ4は2つの可変容量ダイオードから構成され、周波数可変端子4aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
【0005】
5は混合器であり、複同調フィルタ4の出力信号がその一方に入力されるとともに、局部発振器6の出力信号が分周器7を介してその他方に入力される。この混合器5は、複同調フィルタ4を通過したUHF放送帯域の信号と、局部発振器6の発振信号とを混合し、中間周波信号45.75MHzへ変換するものである。8は、混合器5の出力が接続された中間周波フィルタであり、占有帯域6MHzで不要信号を減衰させるものである。9は中間周波フィルタ8の出力信号が、中間周波増幅器を介して供給される出力端子である。
【0006】
そしてこれらの単同調フィルタ2、高周波増幅器3、複同調フィルタ4、混合器5及び中間周波フィルタ8で、UHF信号受信器10を構成している。
【0007】
次に11は、入力端子1の信号が供給されるVHF信号受信器である。そしてこのVHF信号受信部11は55.25MHzから361.25MHzまでのVHF放送帯域の信号を受信するものであり、単同調フィルタ12と高周波増幅器13と複同調フィルタ14と混合器15とで構成されている。
【0008】
まず、12は1つの可変容量ダイオードから構成された単同調フィルタであり、周波数可変端子12aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。13は単同調フィルタ12の出力が接続された高周波増幅器であり、VHF放送帯域の信号を増幅するものである。
【0009】
14は高周波増幅器13の出力が接続された複同調フィルタである。この複同調フィルタ14は2つの可変容量ダイオードから構成され、周波数可変端子14aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。15は混合器であり、複同調フィルタ14の出力信号がその一方に入力されるとともに、局部発振器6の出力信号が分周器16を介してその他方に入力される。この混合器15は複同調フィルタ14を通過したVHF放送帯域の信号と、局部発振器6の発振信号とを混合し、中間周波信号45.75MHzへ変換するものである。そして、この混合器15の出力は、中間周波フィルタ8の入力に接続される。
【0010】
次に、17は発振部であり、この発振部17の入力17a及び17bには同調部18が接続されている。この同調部18は、可変容量ダイオード19とキャパシタ20の直列接続体21と、この直列接続体21と並列に接続したインダクタ22により構成されている。
【0011】
23はPLL回路であり、このPLL回路23の入力には、発振部17の出力が接続されている。そしてこのPLL回路23の出力端子23aから出力される同調電圧は、同調部18の可変容量ダイオード19ならびに単同調フィルタ2、複同調フィルタ4、単同調フィルタ12、及び複同調フィルタ14の可変容量ダイオードに供給されるものである。
【0012】
次に、従来の高周波受信装置における局部発振器6及び分周器7、16の動作について図7を用いて説明する。図7は局部発振器の特性図であり、横軸31は、混合器5又は15に加えられる周波数(MHz)であり、縦軸32はPLL回路23の出力電圧(V)である。
【0013】
図7において、33はUHF信号受信器10の混合器5に供給される局部発振信号の特性である(以降、UHF受信時の混合器入力という)。UHF放送帯域の信号受信時には、PLL回路23の出力同調電圧が1Vにおいて約350MHz、同調電圧が24Vにおいて約850MHzの発振信号が得られるように構成されている。
【0014】
34は局部発振器6の出力をそのまま分周器16で分周する従来の高周波受信装置において、VHFハイバンド放送帯域の信号受信時の混合器15へ供給される局部発振信号の特性であり、35はVHFハイバンド放送帯域の信号受信時に適した局部発振信号の特性である。
【0015】
36は局部発振器6の出力をそのまま分周器16で分周する従来の高周波受信装置において、VHFローバンド放送帯域の信号受信時に混合器15へ供給される局部発振信号の特性であり、37はVHFローバンド放送帯域の信号受信時に適した局部発振信号の特性である。
【0016】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3が知られている。
【0017】
【特許文献1】
特開2000−295539号公報
【特許文献2】
特開2002−118795号公報
【特許文献3】
特開平1−265688号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の高周波受信装置では、同調電圧可変範囲で発振できない周波数範囲が発生し、受信できないという課題があった。すなわち、図7に示されるように本来35で示されるような局部発振信号特性が必要であるが、33で示されるような局部発振信号をそのまま分周器16で分周した場合、混合器15に供給される波形には、34のように同調電圧の可変範囲では発振できない周波数範囲が発生していた。
【0019】
そこで本発明は、この問題を解決したもので、連続したVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域チャンネルを受信可能とした高周波受信装置を提供することを目的としたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明における局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、前記同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記第1の可変容量ダイオードと、前記第2の可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへ同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記第1の周波数帯域を受信する場合には、前記第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、前記第2の周波数帯域を受信する場合には、前記第2の同調フィルタの周波数特性に連動して、予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されるものである。
【0021】
これにより局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を第1の周波数帯域を受信する場合には、第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、第2の周波数帯域を受信する場合には、第2の同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0022】
また、発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されることにより、同調部の同調周波数を変化させることができる。従って、夫々の放送帯域に合った発振周波数特性を得ることが出来るので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができ、特にTV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0023】
さらに、発振用可変容量ダイオードと直列に設けられた第1のキャパシタを変化させるので、第1のキャパシタの値を適宜変化してやることによって同調電圧の変化幅に対する容量変化の幅を制御することができる。
【0024】
さらに、発振用可変容量ダイオードと並列に接続された第2のキャパシタの容量値を変化させるので、局部発振器の高い発振周波数での発振特性を制御することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域よりも低い第2の周波数帯域の高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に供給された信号の中から第1の周波数帯域の高周波信号を通過させるために、第1の可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する第1の同調フィルタと、この第1の同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、その出力が出力端子に供給される第1の混合器とからなる第1の受信器と、前記入力端子に供給された信号の中から前記第2の周波数帯域の高周波信号を通過させるために、第2の可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する第2の同調フィルタと、この第2の同調フィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、その出力が前記出力端子へ供給される第2の混合器とからなる第2の受信器と、前記第1の混合器及び前記第2の混合器それぞれの他方の入力に局部発振信号を供給するために1つの局部発振器と、この局部発振器の出力が前記第1の周波数帯域と前記第2の周波数帯域において選択的に切り替えられる少なくとも1つの分周器とを有し、前記局部発振器の出力が供給されて前記局部発振器と前記第1及び第2の同調フィルタを受信チャンネルに同調制御するPLL回路とを備えた高周波受信装置において、前記局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、前記同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記第1の可変容量ダイオードと、前記第2の可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへ同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記第1の周波数帯域を受信する場合には、前記第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、前記第2の周波数帯域を受信する場合には、前記第2の同調フィルタの周波数特性に連動して、予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入される高周波受信装置である。
【0026】
これにより、局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を第1の周波数帯域を受信する場合には、第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、第2の周波数帯域を受信する場合には、第2の同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0027】
また、発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されることにより、同調部の同調周波数を変化させることができる。従って、夫々の放送帯域に合った発振周波数特性を得ることが出来るので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができ、特にTV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0028】
さらに、発振用可変容量ダイオードと直列に設けられた第1のキャパシタを変化させるので、第1のキャパシタの値を適宜変化してやることによって同調電圧の変化幅に対する容量変化の幅を制御することができる。
【0029】
さらに発振用可変容量ダイオードと並列に接続された第2のキャパシタの容量値を変化させるので、局部発振器の高い発振周波数での発振特性を制御することができる。
【0030】
請求項に記載の発明は、第2と第3のキャパシタの少なくともいずれか一方は、それぞれ複数のキャパシタで構成され、これらのキャパシタのうち少なくともひとつに接続されるとともに、受信する周波数帯域に応じて接続を切り替える切り替え手段を有した請求項に記載の高周波受信装置である。
【0031】
これにより、第2と第3のキャパシタが複数のキャパシタによって構成されるとともに、受信帯域に応じてそれらを選択的に切り替えることにより、受信する放送帯域に応じて同調部を構成する容量値を切り替えることとなり、同調周波数が変化し、夫々の受信帯域に適合した周波数特性とすることができる。従って、受信帯域の周波数がさらに広くても受信することができ、特にTV放送などに対しては、UHF放送帯域、VHFローバンド、VHFハイバンドまでの広帯域なチャンネルが連続していても受信することができる高周波受信装置を実現することができる。
【0032】
請求項に記載の発明は、インダクタと直列に第3の可変容量ダイオードを設けた請求項に記載の高周波受信装置であり、この第3の可変容量ダイオードの容量を可変させることにより、同じ同調電圧可変範囲内で広帯域発振ができる。
【0033】
請求項に記載の発明は、第1の周波数帯域は、UHF放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHF放送帯域とした請求項に記載の高周波受信装置であり、これにより、容量変化手段でキャパシタの値が変化するので、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルであっても受信することができる。
【0034】
請求項に記載の発明は、分周器の分周比を、第1の周波数帯域の信号を受信する場合には1とし、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には1/2以下とした請求項に記載の高周波受信装置であり、これにより第2の周波数帯域の高周波信号受信時には局部発振器では、受信するチャンネルの周波数の2倍近い周波数で発振することとなるので、局部発振器の発振信号やその高調波による妨害が生じにくくなる。
【0035】
また、第1の周波数帯域受信時には分周器を介することなく、第1の周波数帯域の高周波信号を受信することもできる。
【0036】
請求項に記載の発明は、VHFハイバンド受信時には分周比を1/2とするとともに、局部発振器の発振周波数は、約360MHzから約900MHzの範囲とした請求項に記載の高周波受信装置であり、これによりVHFハイバンドの周波数帯域を全て受信することができる。
【0037】
請求項に記載の発明は、VHFローバンド受信時に、分周比を1/4とした請求項に記載の高周波受信装置であり、これによりNTSC方式におけるVHFローバンド放送のチャンネル全てを受信することができる。
【0038】
請求項に記載の発明は、VHFローバンド受信時に、分周比を1/5とした請求項に記載の高周波受信装置であり、これによりPAL方式におけるVHFローバンドの放送チャンネル全てを受信することができる。
【0039】
請求項に記載の発明は、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には、分周器から出力される分周信号をPLL回路へ供給する請求項に記載の高周波受信装置であり、そのため、PLLに入力する選局データは、広く普及している各放送帯域毎に局部発振回路を備えた高周波受信装置と同様の選局データをそのまま活用することができる。
【0040】
請求項10に記載の発明は、第1の可変容量ダイオードと、第2の可変容量ダイオードと、発振用可変容量ダイオードとは、略等しい容量変化特性とした請求項1に記載の高周波受信装置であり、これにより同調フィルタの周波数特性と同調部の発振周波数の周波数特性とを近似させることができるので、同調フィルタの周波数特性と局部発振器の周波数特性とを連動させることができる。従って、幅広い周波数帯域を受信することが出来、例え第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とが連続していたとしても受信することが出来る高周波受信装置を実現することができる。
【0041】
また、略同じ容量変化比の可変容量ダイオードを用いているので、同調フィルタに用いる可変容量ダイオードと発振用可変容量ダイオードとを同じ品番のものを用いればよいのでその管理が容易となる。さらに、高周波受信装置に使われる可変容量ダイオードを統一できるので、実装誤りも低下する。
【0042】
請求項11に記載の発明は、第1の可変容量ダイオードと、第2の可変容量ダイオードと、発振用可変容量ダイオードとの容量変化比の値は、受信する周波数帯域の内でその帯域幅が最も大きな周波数帯域に対し必要な容量変化比の値と略等しくした請求項10に記載の高周波受信装置であり、これにより容量変化範囲は大きくできるので、幅広い周波数帯域の信号を受信することが出来る。
【0043】
請求項12に記載の発明は、高周波信号を、少なくとも第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域より低い周波数帯域の第2の周波数帯域とに分割して受信する高周波受信装置において、前記高周波受信装置は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給されるとともに、可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する同調フィルタと、この同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には局部発振器の出力が供給され、前記第1の周波数帯域内にある第1の信号を中間周波数へ変換する混合器と、この混合器の出力が供給される出力端子と、前記第2の周波数帯域内にある第2の信号を受信する場合に、前記第2の周波数帯域内の信号を前記中間周波数へ変換するべく前記局部発振器と前記混合器の間に設けられた分周器と、この分周器の出力と前記局部発振器の出力のいずれか一方の出力を受信する周波数帯域に応じて選択的に前記混合器へ供給する切り替えスイッチと、前記局部発振器と前記同調フィルタを受信チャンネルに同調制御するPLL回路とを備え、前記局部発振器は、発振部と、この発振部の入力に接続された同調部とから成り、この同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへと同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記同調フィルタの周波数特性に連動して予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに、前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入される高周波受信装置である。
【0044】
これにより、局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0045】
請求項13に記載の発明は、高周波信号を、少なくとも第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域より低い周波数帯域の第2の周波数帯域とに分割して受信する高周波受信装置において、前記高周波受信装置は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給されるとともに、可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する同調フィルタと、この同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には受信する周波数帯域に応じて分周比が変化させられる分周器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力が供給される出力端子と、前記分周器の入力に接続された局部発振器と、前記分周器の出力信号が供給されるPLL回路とを備え、前記局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、この同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記局部発振器の出力が供給されるとともに、前記可変容量ダイオードと前記発振用可変容量ダイオードへと同調電圧を供給し、前記同調部には、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記同調フィルタの周波数特性に連動して予め定められた周波数だけ異なる分周器出力を得る発振周波数変化手段を有するとともに、前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入された高周波受信装置である。
【0046】
これにより局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0047】
また、前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されるので、容量変化手段によってキャパシタの容量を変化させて、同調部の同調周波数を変化させることができる。従って、夫々の放送帯域に合った発振周波数特性を得ることが出来るので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても1つの局部発振器で受信することができる。特にTV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0048】
また、容量変化手段によって、第2あるいは第3のキャパシタを変化させるので、第2あるいは第3のキャパシタの値を適宜変化してやることによって同調電圧の変化幅に対する容量変化の幅を制御することができる。
【0049】
請求項14に記載の発明は、分周器は、複数の分周器より構成され、これら複数の分周器には、混合器へ入力される信号を受信する周波数帯域に応じて選択的に切り替える切り替えスイッチが接続された請求項13に記載の高周波受信装置であり、これにより、周波数帯域及び受信周波数の異なる地域に適した分周比を設定することができ、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域チャンネルを受信することができる。
【0050】
請求項15に記載の発明は、第1の周波数帯域は、UHF放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHF放送帯域とした請求項13に記載の高周波受信装置であり、これにより例え、VHF放送帯域とUHF放送帯域とが連続して放送されていたとしても、その放送全てを受信することができる広帯域な高周波受信装置を実現することができる。
【0051】
請求項16に記載の発明は、分周器の分周比を、第1の周波数帯域の信号を受信する場合には1とし、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には1/2以下とした請求項13に記載の高周波受信装置であり、これにより第2の周波数帯域の高周波信号受信時には局部発振器では、受信するチャンネルの周波数の2倍近い周波数で発振することとなるので、局部発振器の発振信号やその高調波による妨害が生じにくくなる。
【0052】
また、第1の周波数帯域受信時には分周器を介することなく、第1の周波数帯域の高周波信号を受信することもできるので、分周器を特段に設ける必要が無くなる。
【0053】
請求項17に記載の発明は、第1の周波数帯域は、VHFハイバンド放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHFローバンド放送帯域とした請求項13に記載の高周波受信装置であり、これによりVHFハイバンド放送帯域とVHFローバンド放送帯域との連続した広い放送帯域のチャンネルを全て受信することができる。
【0054】
請求項18に記載の発明は、分周器の分周比を、第1の周波数帯域の信号を受信する場合には1/2以下とするとともに、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には前記第1の周波数帯域の信号を受信する場合の分周比よりも大きくした請求項13に記載の高周波受信装置であり、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域を受信する場合、局部発振器はその受信帯域に必要とされる発振周波数よりも2倍以上高い周波数で発振するため、高調波等による妨害を受けない。
【0055】
請求項19に記載の発明は、分周器の分周比は、VHFハイバンド放送帯域の信号受信時に1/2とするとともに、VHFローバンド放送の帯域信号受信時に1/4とする請求項17に記載の高周波受信装置であり、日本及び米国のテレビジョン信号の連続するVHFハイバンド放送帯域とVHFローバンド放送帯域の広帯域チャンネルを受信することができる。また、偶数分周であるので分周器を低価格にすることができる。
【0056】
請求項20に記載の発明は、分周器の分周比をVHFハイバンド放送帯域の信号受信時に1/2とするとともに、VHFローバンド放送帯域の信号受信時に1/5とする請求項17に記載の高周波受信装置であり、ヨーロッパのテレビジョン信号の連続するVHFハイバンド放送帯域とVHFローバンド放送帯域の広帯域チャンネルを受信することができる。
【0057】
請求項21に記載の発明における分周器は、局部発振器の出力周波数を1/2に分周する第1の固定分周器と、この第1の固定分周器の出力がその共通端子に接続されるとともにその一方の出力が混合器の他方の端子へ接続された切り替えスイッチと、この切り替えスイッチの他方の端子と前記混合器の他方の端子との間に挿入されて前記第1の固定分周器の出力信号をさらに1/2に分周する第2の固定分周器とを有した請求項13に記載の高周波受信装置であり、これにより、分周比1/2の固定の分周器2個で1/2と1/4の分周器を構成することができるため、簡素な回路構成で分周器が実現できる。
【0058】
請求項22に記載の発明は、同調フィルタには、第1の周波数帯域内の周波数に同調する第1の同調フィルタと、この第1の同調フィルタと並列に設けられるとともに第2の周波数帯域内の周波数に同調する第2の同調フィルタとからなる請求項に記載の高周波受信装置であり、これにより、2段のフィルタで構成しているため希望信号に対して不要信号の妨害を十分に抑圧することができる。
【0059】
請求項23に記載の発明は、請求項1に記載の高周波受信装置を形成する第1の混合器と第2の混合器とPLL回路と発振部と分周器と発振周波数変化手段とが集積化されたことを特徴とする集積回路であり、これにより、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とが連続した広い周波数帯域であったとしても、受信することができる。さらにこの放送帯域が、VHF放送帯域とUHF放送帯域の放送帯域であったとしても、それらの帯域内の全放送チャンネルを受信することができる。また、高周波受信装置の小型化を図ることができる。
【0060】
請求項24に記載の発明は、請求項に記載の高周波受信装置を形成する第1の混合器と第2の混合器とPLL回路と発振部と分周器と切り替え手段とが集積化された請求項23に記載の集積回路であり、これにより容量変化手段によってキャパシタの容量を変化させて、同調部の同調周波数を変化させることができる。従って、夫々の放送帯域に合った発振周波数特性を得ることが出来るので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができ、特にTV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0061】
また、容量変化手段によって、発振用可変容量ダイオードあるいは第1のキャパシタと並列に設けられたキャパシタを変化させるので同調電圧の変化幅に対する容量変化の幅を制御することができる。
【0062】
さらに、容量変化手段によって、発振用可変容量ダイオードと並列に接続された第2のキャパシタの容量値を変化させるので、局部発振器の高い発振周波数での発振特性を制御することができる。さらになお、高周波受信装置の小型化を図ることができる。また、キャパシタより構成されているので低価格で実現することができる。
【0063】
請求項25に記載の発明は、請求項1に記載の高周波受信装置を形成するPLL回路と発振部と分周器と切り替え手段とが、少なくとも集積化された集積回路において、前記集積回路における前記発振部と同調部を接続する接続端子の配置は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体と並列に接続されたインダクタの両端が接続される接続端子の間に第2及び第3のキャパシタを接続する接続端子を配置した集積回路であり、これにより、同調部を構成している可変容量ダイオード、キャパシタ、インダクタの部品と、集積化されている発振部との接続が最短に配線することができ、不要な容量成分やインダクタ成分を低減して高品質設計ができる。また、最短に配線することができるため、この集積回路を用いた高周波受信装置の小型化が可能である。
【0064】
請求項26に記載の発明は、請求項12に記載の高周波受信装置を形成する混合器とPLL回路と発振部と分周器とが、少なくとも集積化されたことを特徴とする集積回路であり、これにより局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。また、高周波受信装置の小型化を図ることができる。
【0065】
請求項27に記載の発明は、請求項13に記載の高周波受信装置を形成する混合器とPLL回路と発振部と分周器とが、少なくとも集積化されたことを特徴とする集積回路であり、これにより局部発振器には、受信する受信帯域に応じて発振信号を同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。また、高周波受信装置の小型化を図ることができる
【0066】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は実施の形態1における高周波受信装置のブロック図である。
【0067】
図1において、51は入力端子である。この入力端子51には55.25MHzから801.25MHzまでの高周波信号が入力されるものである。52は入力端子51に接続されるとともに、1つの可変容量ダイオードを含む単同調フィルタ(第1の同調フィルタの一例として用いた)である。この単同調フィルタ52の同調周波数はUHF放送帯域367.25MHzから801.25MHzまでの間、周波数可変端子52aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
【0068】
53は単同調フィルタ52の出力が接続された高周波増幅器であり、このUHF放送帯域の信号を増幅するものである。54は高周波増幅器の出力が接続された複同調フィルタ(第2の同調フィルタの一例として用いた)である。この複同調フィルタ54は2つの可変容量ダイオードを含み、周波数可変端子54aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
【0069】
55は混合器であり、複同調フィルタ54の出力信号がその一方に入力されるとともに、局部発振器56の出力信号が分周器57を介してその他方に入力される。この混合器55は複同調フィルタ54を通過したUHF放送帯域の信号と、局部発振器56の発振信号とを混合し、45.75MHzの中間周波信号へ変換するものである。
【0070】
58は、混合器55の出力が接続された中間周波フィルタであり、占有帯域6MHzに不要信号を減衰させるものである。59は中間周波フィルタ58の出力信号が中間周波増幅器を介して供給される出力端子である。
【0071】
そしてこれらの単同調フィルタ52、高周波増幅器53、複同調フィルタ54、混合器55及び中間周波フィルタ58によってUHF信号受信器60を構成している。
【0072】
次に61は、入力端子51の信号が供給されるVHF信号受信器であり、55.25MHzから361.25MHzまでのVHF放送帯域の信号を受信するものである。なお、このVHF信号受信器61は、単同調フィルタ62、高周波増幅器63、複同調フィルタ64及び混合器65とがこの順に接続されている。
【0073】
62は1つの可変容量ダイオードを含む単同調フィルタであり、周波数可変端子62aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。63は単同調フィルタ62の出力が接続された高周波増幅器であり、VHF放送帯域の信号を増幅するものである。
【0074】
64は高周波増幅器63の出力が接続された複同調フィルタである。この複同調フィルタ64は2つの可変容量ダイオードを含み、周波数可変端子64aに供給される同調電圧を利用して同調周波数を変化させるものである。
【0075】
65は混合器であり、複同調フィルタ64の出力信号がその一方に入力されるとともに、局部発振器56の出力信号が分周器66を介してその他方に入力されている。ここで、この混合器65は、複同調フィルタ64を通過したVHF放送帯域の信号と局部発振器56の信号とを混合して、中間周波信号(45.75MHz)へ変換するものである。そして、この混合器65の出力が中間周波フィルタ58の入力に接続されている。
【0076】
ここで分周器66は、VHFローバンド放送帯域受信時の分周器66aとVHFハイバンド放送帯域受信時の分周器66bとを有しており、これらの分周器57、66a、66bを切り替える切り替えスイッチ67(a、b、c)が、これらの分周器57、66と混合器55および65の他方の入力との間に接続されている。
【0077】
次に局部発振器56は、インダクタ68と、このインダクタ68と並列に可変容量ダイオード69とキャパシタ70との直列接続体によって構成された同調部と、この直列接続体の両端に接続された発振部71と、同調部と並列に接続されるとともにその出力が発振部71に接続された発振周波数変化手段とによって構成されている。
【0078】
そしてこの発振周波数変化手段は、可変容量ダイオード69と並列に接続されたキャパシタ72とキャパシタ73、そしてこれらのキャパシタ72、73の夫々に接続された切り替えスイッチ74a、74b(容量可変手段の一例として用いた)、キャパシタ70と並列に接続されたキャパシタ75とキャパシタ76、そしてこれらのキャパシタ75、76の夫々に接続された切り替えスイッチ77b、77a(容量可変手段の一例として用いた)とから構成されている。
【0079】
これによって、切り替えスイッチ74でキャパシタ72とキャパシタ73とを切り替えることができ、また、切り替えスイッチ77によりキャパシタ75と76とを切り替えることができる。
【0080】
従って、本実施の形態1においては、これらの切り替えスイッチ74、77を切り替えることによって、発振用可変容量ダイオード69に直列に挿入される容量値および、発振用可変容量ダイオード69に並列に挿入される容量値を変化させることができるので、同調部の同調周波数が変化し、局部発振器の発振周波数を微小変化させることができる。
【0081】
また、インダクタ68と直列に可変容量ダイオードを接続することにより、広帯域での発振が可能となる。
【0082】
78はPLL回路であり、このPLL回路78の入力には、局部発振器56の発振信号が分周器57及び66で分周されて供給される。そしてこのPLL回路78は、単同調フィルタ52、複同調フィルタ54、単同調フィルタ62及び複同調フィルタ64の可変容量ダイオード82、84、86、89、96、98、102、107(図2、図3)及び発振用可変容量ダイオード69へ同調電圧を供給する。
【0083】
図2は、本実施の形態1におけるUHF信号受信器60における単同調フィルタ52及び複同調フィルタ54の回路図である。以下本実施の形態1における単同調フィルタ52及び複同調フィルタ54について図を用いて説明する。
【0084】
まず単同調フィルタ52について説明する。図2において、81はインダクタであり、このインダクタ81と直列に可変容量ダイオード82が接続され、この可変容量ダイオード82のカソード側にインダクタ83の一方が接続される。このインダクタ83の他方は可変容量ダイオード84のカソード側に接続され、そのアノード側は、キャパシタを介してグランドに接地される。なお、52aは周波数可変端子であり、抵抗を介して可変容量ダイオード82と84のカソード側に接続され、PLL回路78の出力から同調電圧が供給される。
【0085】
そして、これらインダクタ81、可変容量ダイオード82、インダクタ83及び可変容量ダイオード84によって単同調フィルタ52が構成されるものである。この単同調フィルタ52では、周波数可変端子52aに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード82及び84の容量を共に変化させ、同調周波数を変化させることができる。尚、本実施の形態においては、この単同調フィルタ52ではUHF帯の信号を通過させるようなフィルタの定数としている。
【0086】
次に、複同調フィルタ54について説明する。複同調フィルタ54は可変容量ダイオード86と、この可変容量ダイオード86に並列に接続されたインダクタ87と、このインダクタ87と相互誘導結合したインダクタ88と、このインダクタ88と並列に接続された可変容量ダイオード89とから構成されている。なお、54a及び54bは周波数可変端子であり、それぞれ可変容量ダイオード86と可変容量ダイオード89のカソード側に接続し、PLL回路78の出力から同調電圧が供給される。
【0087】
そして、この複同調フィルタ54では、周波数可変端子54a及び54bに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード86及び89の容量を変化させ、同調周波数を変化させることができる。
【0088】
図3は、本実施の形態1におけるVHF信号受信器61における単同調フィルタ62及び複同調フィルタ64の回路図である。以下図3を用いて単同調フィルタ62及び複同調フィルタ64について説明する。
【0089】
図3において、まず単同調フィルタ62は、インダクタ91とインダクタ92とインダクタ93とインダクタ94と、そしてスイッチ95と可変容量ダイオード96とインダクタ97と可変容量ダイオード98とから構成されている。また、インダクタ91とインダクタ92とは直列に接続され、この接続点99とグランドとの間にインダクタ93とインダクタ94が直列に接続されている。そしてこのインダクタ93とインダクタ94の接続点100と、インダクタ92と可変容量ダイオード96のアノード側との接続点101との間にスイッチ95が挿入されている。一方、可変容量ダイオード96のカソード側にはインダクタ97の一方が接続され、このインダクタ97の他方とグランドとの間には、可変容量ダイオード98が接続されている。
【0090】
なお62aは、周波数可変端子であり、可変容量ダイオード98のカソード側に抵抗を介して接続され、PLL回路78の出力から同調電圧が供給される。そして、この単同調フィルタ62では、周波数可変端子62aに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード98及び96の容量が変化し、同調周波数が変化する。尚、本実施の形態においては、この単同調フィルタ62ではVHF帯の信号を通過させるようなフィルタの定数としている。
【0091】
次に、複同調フィルタ64は、入力とグランド間に挿入された可変容量ダイオード102と、この可変容量ダイオード102と並列に接続されたインダクタ103と104との直列接続体と、このインダクタ104と並列にスイッチ108とが接続されている。そして、インダクタ103と104と誘導結合するように、インダクタ105と106が直列に接続され、このインダクタ105と106との直列接続体と並列に可変容量ダイオード107が接続されている。
【0092】
なお、64aは周波数可変端子であり、それぞれ抵抗を介して可変容量ダイオード102と107のカソード側に接続され、PLL回路78から同調電圧が供給される。そして、この複同調フィルタ64では、周波数可変端子64aに供給される同調電圧に応じて可変容量ダイオード102及び107の容量を変化させ、同調周波数を変化させることができる。
【0093】
次に、本実施の形態1における高周波受信装置で、UHF放送帯域(第1の周波数帯域の一例として用いた)とそのUHF放送帯域の下側に連続して配列されているVHF放送帯域(第2の周波数帯域の一例として用いた)から成るTV放送を受信する場合について説明する。
【0094】
(表1)は、それぞれの放送帯域の受信する場合においての各切り替えスイッチの状態を示す表である。
【0095】
【表1】
Figure 0003891148
【0096】
(表1)に示されるように、UHF放送帯域を受信する場合、スイッチ74aと74bおよびスイッチ77aと77bとをOFFとし、スイッチ67は分周器57の出力が接続されるようにスイッチ67aがONされる。
【0097】
次に、VHFハイバンド放送帯域を受信する場合、スイッチ74a及びスイッチ77aをONとし、スイッチ74b及びスイッチ77bをOFFとする。また、スイッチ67は分周器66aの出力が接続されるようにスイッチ67bをONとし、スイッチ95、108及び109をONとする。
【0098】
そして、VHFローバンド放送帯域を受信する場合は、スイッチ74a及び77aをOFFとし、スイッチ74b及び77bをONとする。また、スイッチ67は分周器66bの出力が接続されるように67cをONとし、スイッチ95、108及び109をOFFとする。
【0099】
なお、高周波増幅器53、63はUHF放送帯域を受信する場合に、高周波増幅器53をONとし、VHF放送帯域を受信する場合に、高周波増幅器63をONとする。これは、受信しない側の高周波増幅器をOFFとすることによって、単同調フィルタ52あるいは62を通過した高周波信号が、混合器55あるいは65へ供給されない。これによって、受信したい高周波信号のみの信号が中間周波信号へと変換されることとなる。
【0100】
尚、本発明の実施の形態1において、局部発振器56のインダクタ68は20nHであり、キャパシタ70は22pFであり、可変容量ダイオード69は2Vから25Vにおいて31pFから2.7pFまで可変させることができる可変容量ダイオードを用いている。
【0101】
この様に構成された局部発振器56は、UHF放送帯域受信時には、350MHzから850MHzの周波数を発振し、VHFハイバンド放送帯域受信時には、358MHzから814MHzまでの周波数を発振し、VHFローバンド放送帯域受信時には、404MHzから692MHzまでの周波数を発振することができる。
【0102】
そしてさらに、UHF放送帯域受信時には、局部発振器56の発振信号は分周器57で1/1に分周されて混合器55に供給することにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。一方VHFハイバンド放送帯域受信時には、局部発振器56の発振信号は分周器66aで1/2に分周されて混合器65に供給されることにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。最後にNTSC方式の放送においてはVHFローバンド放送帯域受信時に、局部発振器56の発振信号は分周器66bで1/4に分周されて混合器65に供給することにより45.75MHzの中間周波信号を得ている。
【0103】
本実施の形態1において、全ての分周器57、66a、66bは、プログラムカウンタを含み、PLL回路が受信チャンネルに応じて分周器57、66a、66bのプログラムカウンタへ分周比の値を設定するデータを送出する。これによって例えばNTSC放送やPAL放送などの異なった放送信号を受信するような場合にも、このプログラムカウンタの分周比の値を変更するだけで容易に対応することができる。
【0104】
なお、本実施の形態1のように、分周器57の分周比が1/1である場合は、特段に分周器57を準備する必要はなく、局部発振器56の出力をスイッチ67に直接接続しても良い。この場合、分周器57を設ける必要がないので、低価格な高周波受信装置を実現することができる。さらに混合器55へ入力される信号は、分周器57を介さないので、局部発振器56の信号の損失は小さい。従って、C/Nの良好な高周波受信装置を得ることができる。
【0105】
次に、図4は、本実施の形態1における同調フィルタとして単同調フィルタ52、62及び複同調フィルタ54、64と混合器55あるいは65に入力される局部発振信号の周波数特性を示したものであり、横軸に受信チャンネル、縦軸に同調電圧を示した特性図である。
【0106】
図4において、111はVHFローバンド放送帯域受信時における同調フィルタとしての単同調フィルタ62と複同調フィルタ64との受信チャンネル2チャンネルからBチャンネル(55.25MHzから127.25MHz)に対する同調電圧の特性を示している。同様に112はVHFハイバンド放送帯域受信時における同調フィルタとしての単同調フィルタ62と複同調フィルタ64との受信チャンネルCチャンネルからKKチャンネル(133.25MHzから361.25MHz)に対する同調電圧の特性を示している。そして、113はUHF放送帯域受信時における同調フィルタとしての単同調フィルタ52と複同調フィルタ54との受信チャンネルLLチャンネルから69チャンネル(367.25MHzから801.25MHz)に対する同調電圧の特性を示している。
【0107】
また、114はVHFローバンド放送帯域受信時における局部発振器56の受信チャンネル2チャンネルからBチャンネル(101MHzから173MHz)に対する同調電圧の特性を示している。同様に115はVHFハイバンド放送帯域受信時における局部発振器56の受信チャンネルCチャンネルからKKチャンネル(179MHzから407MHz)に対する同調電圧の特性を示しており、116はUHF放送帯域受信時における局部発振器の受信チャンネルLLチャンネルから69チャンネル(413MHzから847MHz)に対する同調電圧の特性を示している。
【0108】
ここで、各チャンネルにおける単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64の同調電圧と、局部発振器の同調電圧を、各放送帯域において略同じ値としておくことが重要である。つまり、単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64のチャンネルに対しての同調電圧特性を、全ての放送帯域で近似させておく必要がある。これは、混合器55や65で中間周波数信号を得る為に、局部発振器56と分周器とによって単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64の同調周波数と連動して常に中間周波数だけ高い信号を得ることが必要であるためである。そして、このことは、高周波受信装置において高周波信号を受信するにおいて、最も重要な基本性能である。
【0109】
このようにすることによって、VHFローバンド放送帯域からUHF放送帯域までの55.25MHzから801.25MHzまでの連続した米国のテレビジョン全チャンネルが受信できる訳である。
【0110】
そこで、本発明の実施の形態1においては、スイッチ74及び77によってキャパシタ72、73およびキャパシタ75、76を切り替えることで、局部発振器56の構成する同調部の容量を微小変化させて、各受信放送帯域に適した同調電圧に対する局部発振周波数特性を得ている。
【0111】
なおここで、スイッチ74を切り替えてキャパシタ72、73のいずれかをオンすると、発振用可変容量ダイオード69と並列に容量が挿入される。これによって、発振用可変容量ダイオード69の容量が小さい場合に、局部発振器56の発振周波数に対する発振用可変容量ダイオード69の容量値の寄与度が小さくなる。従って、発振用可変容量ダイオード69の容量が小さくなる局部発振器56の高域での発振周波数を特に変化させることができる。
【0112】
また、スイッチ77を切り替えて、キャパシタ75、76のいずれかをオンとすると、キャパシタ70に並列に容量が挿入されることとなる。これによって、発振用可変容量ダイオード69と直列に接続される容量が小さくなる方向へ変化するので、この局部発振器56における発振周波数に対し発振用可変容量ダイオード69の寄与度が大きくなり、同調電圧に対する発振周波数の範囲を変化させることができる。
【0113】
これにより、これらのキャパシタ72、73、75、76の容量値を適宜選択すれば、UHF放送帯域、VHFハイバンド放送帯域、VHFローバンド放送帯域それぞれの周波数帯域において、夫々に独立してチャンネル(周波数)と同調電圧との特性を決定することができる。
【0114】
従って、これらのキャパシタ72、73、75、76の容量値を適宜選定することによって、各帯域における局部発振器56の受信チャンネル(周波数)に対する同調電圧特性を、単同調フィルタ52、62及び複同調フィルタ54、64の受信チャンネル(周波数)に対する同調電圧特性に近似させる。そしてさらに、スイッチ74、77をオン、オフし、受信する周波数帯域に応じてこれらキャパシタ72、73、75、76を切り替えることによって、VHF放送帯域からUHF放送帯域までの55.25MHzから801.25MHzまでの連続した米国のテレビジョン全チャンネルが受信できることとなる。
【0115】
なお、実施の形態1における高周波受信装置においては、発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図2)及び可変容量ダイオード98、102、107(図3)の全てについて、略同じ容量変化特性を有したものを使用している。これによって、同調電圧に対する単同調フィルタ52、62や複同調フィルタ54、64そして局部発振器56における同調部の同調電圧に対する同調周波数特性をそれぞれ近似させ易くできる。
【0116】
ここで、これら発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図2)及び可変容量ダイオード98、102、107(図3)には、VHF放送帯域に対応する単同調フィルタ62の同調周波数を変化させるために必要な可変容量ダイオード98と同じ容量変化比を有するものを使用している。
【0117】
これは、VHFバンド、特にVHFハイバンドに対して最も大きな容量変化比が必要となるためである。これによって発振用可変容量ダイオード69、可変容量ダイオード84、86、89(図2)及び可変容量ダイオード98、102、107(図3)には全て同じ品番のものを使用することが出来るので、部品の管理は容易になる。また、部品装着時の部品間違いなどが生じ難くなる。
【0118】
また、本発明の実施の形態1においては、発振部71、スイッチ74と77、分周器57と66、混合器55と65及びPLL回路78とが1つのパッケージに集積された集積回路となっている。これにより、高周波受信装置を小型化することができる。
【0119】
さらに、この集積回路は、インダクタ68の両端が接続する端子121と122、キャパシタ72が接続する端子123とキャパシタ73が接続する端子124とキャパシタ75が接続する端子125とキャパシタ76が接続する端子126を有している。そして、端子121と122との間に、端子123、124、125及び126を配置している。また、端子123と端子124は端子122に隣接して配置し、端子125と端子126は端子121に隣接して配置している。これにより、同調部を構成している可変容量ダイオード69、インダクタ68、キャパシタ70、キャパシタ72、キャパシタ73、キャパシタ75とキャパシタ76の部品と集積化回路の端子121、端子122、端子123、端子124、端子125、端子126との接続が最短に配線することができ、不要な容量成分やインダクタ成分を低減して高品質設計が可能となる。
【0120】
(実施の形態2)
実施の形態2においてはUHF放送帯域の受信とVHF放送帯域の受信とを一つの混合器131で行っている。従って、小型化・低価格化に寄与するものである。以下、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1と同じものについては、同一符号を付して説明を簡略化している。
【0121】
図5は、実施の形態2における高周波受信装置のブロック図である。図5において、132はUHF放送帯域とVHF放送帯域の放送波が入力される入力端子である。そして、この入力端子132にはUHF放送帯域を通過させる単同調フィルタ52と、高周波増幅器53と、複同調フィルタ54のこの順に接続された第1の直列接続体と、VHF放送帯域を通過させる単同調フィルタ62と、高周波増幅器63と、複同調フィルタ64のこの順に接続された第2の直列接続体とが並列に接続されている。
【0122】
そして、この並列接続体の出力は、集積回路133内に設けられた混合器131の一方の入力に接続されている。この混合器131の出力は中間周波フィルタ58と中間周波増幅器134を介して出力端子135に接続されている。
【0123】
一方、混合器131の他方の入力には、切り替えスイッチ67の出力が接続されている。また、この切り替えスイッチ67の出力はPLL回路78にも接続されている。なお、UHF放送波受信時においては、分周器57を省略することができる。すなわち、分周比を1にすることができる。
【0124】
また、VHF放送帯域を通過させる単同調フィルタ62と、高周波増幅器63と、複同調フィルタ64のこの順に接続された第2の直列接続体のみを使用して、UHF放送帯域を通過させる第1の直列接続体を省略してVHF放送帯域専用の高周波受信装置を実現することもできる。
【0125】
なお、この実施の形態2における高周波受信装置の動作は、UHF放送帯域とVHF放送帯域の混合を混合器131で行うことを除いて実施の形態1と同様である。
【0126】
本実施の形態における集積回路133には,混合器131と、切り替えスイッチ67と、分周器57.66と、局部発振器56の発振部と切り替えスイッチと、中間周波増幅器134が集積化されている。このように集積化されているので、小型・高性能化に寄与することができる。
【0127】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、前記同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記第1の可変容量ダイオードと、前記第2の可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへ同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記第1の周波数帯域を受信する場合には、前記第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、前記第2の周波数帯域を受信する場合には、前記第2の同調フィルタの周波数特性に連動して、予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されるものである。
【0128】
これにより、局部発振器には、受信する受信帯域に応じて、第1の周波数帯域を受信する場合には、第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、第2の周波数帯域を受信する場合には、第2の同調フィルタの周波数特性に連動するように変化させる発振周波数変化手段を有しているので、同調電圧に対する局部発振器の発振周波数の範囲を広くすることができ、たとえ第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができる。従って、TV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0129】
また、発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入されることにより、同調部の同調周波数を変化させることができる。従って、夫々の放送帯域に合った発振周波数特性を得ることが出来るので、たとえ第1の受信帯域と第2の受信帯域との間のチャンネルが連続していたとしても受信することができ、特にTV放送においては、連続するVHF放送帯域とUHF放送帯域の広帯域なチャンネルを受信できる高周波受信装置を実現することができる。
【0130】
さらに、発振用可変容量ダイオードと直列に設けられた第1のキャパシタを変化させるので、第1のキャパシタの値を適宜変化してやることによって同調電圧の変化幅に対する容量変化の幅を制御することができる。
【0131】
さらに、発振用可変容量ダイオードと並列に接続された第2のキャパシタの容量値を変化させるので、局部発振器の高い発振周波数での発振特性を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における高周波受信装置のブロック図
【図2】 同、UHF帯を受信する同調フィルタの回路図
【図3】 同、VHF帯を受信する同調フィルタの回路図
【図4】 同、同調フィルタ及び局部発振器の受信チャンネルに対する同調電圧の特性図
【図5】 同、本発明の実施の形態2における高周波受信装置のブロック図
【図6】 同、従来の高周波受信装置のブロック図
【図7】 同、混合器に供給される局部発振信号に対する同調電圧の特性図
【符号の説明】
51 入力端子
52 単同調フィルタ
54 複同調フィルタ
55 混合器
56 局部発振器
57 分周器
59 出力端子
60 UHF信号受信器
61 VHF信号受信器
62 単同調フィルタ
64 複同調フィルタ
65 混合器
66 分周器
68 インダクタ
69 発振用可変容量ダイオード
70 第1のキャパシタ
71 発振部
78 PLL回路

Claims (27)

  1. 第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域よりも低い第2の周波数帯域の高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に供給された信号の中から第1の周波数帯域の高周波信号を通過させるために、第1の可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する第1の同調フィルタと、この第1の同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、その出力が出力端子に供給される第1の混合器とからなる第1の受信器と、前記入力端子に供給された信号の中から前記第2の周波数帯域の高周波信号を通過させるために、第2の可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する第2の同調フィルタと、この第2の同調フィルタの出力がその一方の入力に接続されるとともに、その出力が前記出力端子へ供給される第2の混合器とからなる第2の受信器と、前記第1の混合器及び前記第2の混合器それぞれの他方の入力に局部発振信号を供給するために1つの局部発振器と、この局部発振器の出力が前記第1の周波数帯域と前記第2の周波数帯域において選択的に切り替えられる少なくとも1つの分周器とを有し、前記局部発振器の出力が供給されて前記局部発振器と前記第1及び第2の同調フィルタを受信チャンネルに同調制御するPLL回路とを備えた高周波受信装置において、前記局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、前記同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記第1の可変容量ダイオードと、前記第2の可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへ同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記第1の周波数帯域を受信する場合には、前記第1の同調フィルタの周波数特性に連動するとともに、前記第2の周波数帯域を受信する場合には、前記第2の同調フィルタの周波数特性に連動して、予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入される高周波受信装置。
  2. 第2と第3のキャパシタの少なくともいずれか一方は、それぞれ複数のキャパシタで構成され、これらのキャパシタのうち少なくともひとつに接続されるとともに、受信する周波数帯域に応じて接続を切り替える切り替え手段を有した請求項に記載の高周波受信装置。
  3. インダクタと直列に第3の可変容量ダイオードを設けた請求項に記載の高周波受信装置。
  4. 第1の周波数帯域は、UHF放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHF放送帯域とした請求項に記載の高周波受信装置。
  5. 分周器の分周比を、UHF放送の信号を受信する場合には1とし、VHF放送帯域の信号を受信する場合には1/2以下とした請求項に記載の高周波受信装置。
  6. VHFハイバンド受信時には分周比を1/2とするとともに、局部発振器の発振周波数は、約360MHzから約900MHzの範囲とした請求項に記載の高周波受信装置。
  7. VHFローバンド受信時に、分周比を1/4とした請求項に記載の高周波受信装置。
  8. VHFローバンド受信時に、分周比を1/5とした請求項に記載の高周波受信装置。
  9. 第2の周波数帯域の信号を受信する場合には、分周器から出力される分周信号をPLL回路へ供給する請求項に記載の高周波受信装置。
  10. 第1の可変容量ダイオードと、第2の可変容量ダイオードと、発振用可変容量ダイオードとは、略等しい容量変化特性とした請求項1に記載の高周波受信装置。
  11. 第1の可変容量ダイオードと、第2の可変容量ダイオードと、発振用可変容量ダイオードとの容量変化比の値は、受信する周波数帯域の内でその帯域幅が最も大きな周波数帯域に対し必要な容量変化比の値と略等しくした請求項10に記載の高周波受信装置。
  12. 高周波信号を、少なくとも第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域より低い周波数帯域の第2の周波数帯域とに分割して受信する高周波受信装置において、前記高周波受信装置は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給されるとともに、可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する同調フィルタと、この同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には局部発振器の出力が供給され、前記第1の周波数帯域内にある第1の信号を中間周波数へ変換する混合器と、この混合器の出力が供給される出力端子と、前記第2の周波数帯域内にある第2の信号を受信する場合に、前記第2の周波数帯域内の信号を前記中間周波数へ変換するべく前記局部発振器と前記混合器の間に設けられた分周器と、この分周器の出力と前記局部発振器の出力のいずれか一方の出力を受信する周波数帯域に応じて選択的に前記混合器へ供給する切り替えスイッチと、前記局部発振器と前記同調フィルタを受信チャンネルに同調制御するPLL回路とを備え、前記局部発振器は、発振部と、この発振部の入力に接続された同調部とから成り、この同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記可変容量ダイオードと、前記発振用可変容量ダイオードへと同調電圧を供給し、前記同調部と前記発振部との間には発振周波数変化手段が挿入され、この発振周波数変化手段は、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記同調フィルタの周波数特性に連動して予め定められた周波数だけ異なる発振信号を得るとともに、前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入される高周波受信装置。
  13. 高周波信号を、少なくとも第1の周波数帯域と、この第1の周波数帯域に連続して設けられるとともに、前記第1の周波数帯域より低い周波数帯域の第2の周波数帯域とに分割して受信する高周波受信装置において、前記高周波受信装置は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給されるとともに、可変容量ダイオードの容量変化によって同調周波数が変化する同調フィルタと、この同調フィルタの出力がその一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には受信する周波数帯域に応じて分周比が変化させられる分周器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力が供給される出力端子と、前記分周器の入力に接続された局部発振器と、前記分周器の出力信号が供給されるPLL回路とを備え、前記局部発振器は、発振部とこの発振部の入力に接続される同調部とから成り、この同調部は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体に並列接続されたインダクタとを有し、前記PLL回路は、前記局部発振器の出力が供給されるとともに、前記可変容量ダイオードと前記発振用可変容量ダイオードへと同調電圧を供給し、前記同調部には、受信するそれぞれの周波数帯域において、前記PLL回路から供給される同調電圧に対する前記局部発振器の発振周波数特性を微小変化させて、前記同調フィルタの周波数特性に連動して予め定められた周波数だけ異なる分周器出力を得る発振周波数変化手段を有するとともに、前記発振周波数変化手段には、前記発振用可変容量ダイオードと前記第1のキャパシタのそれぞれに対し並列接続される第2と第3のキャパシタとを有し、受信する周波数帯域に応じて前記第2と第3のキャパシタが選択的に挿入された高周波受信装置。
  14. 分周器は、複数の分周器より構成され、これら複数の分周器には、混合器へ入力される信号を受信する周波数帯域に応じて選択的に切り替える切り替えスイッチが接続された請求項13に記載の高周波受信装置。
  15. 第1の周波数帯域は、UHF放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHF放送帯域とした請求項13に記載の高周波受信装置。
  16. 分周器の分周比を、第1の周波数帯域の信号を受信する場合には1とし、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には1/2以下とした請求項13に記載の高周波受信装置。
  17. 第1の周波数帯域は、VHFハイバンド放送帯域とし、第2の周波数帯域はVHFローバンド放送帯域とした請求項13に記載の高周波受信装置。
  18. 分周器の分周比を、第1の周波数帯域の信号を受信する場合には1/2以下とするとともに、第2の周波数帯域の信号を受信する場合には前記第1の周波数帯域の信号を受信する場合の分周比よりも大きくした請求項13に記載の高周波受信装置。
  19. 分周器の分周比は、VHFハイバンド放送帯域の信号受信時に1/2とするとともに、VHFローバンド放送の帯域信号受信時に1/4とする請求項17に記載の高周波受信装置。
  20. 分周器の分周比は、VHFハイバンド放送帯域の信号受信時に1/2とするとともに、VHFローバンド放送帯域の信号受信時に1/5とする請求項17に記載の高周波受信装置。
  21. 分周器は、局部発振器の出力周波数を1/2に分周する第1の固定分周器と、この第1の固定分周器の出力がその共通端子に接続されるとともにその一方の出力が混合器の他方の端子へ接続された切り替えスイッチと、この切り替えスイッチの他方の端子と前記混合器の他方の端子との間に挿入されて前記第1の固定分周器の出力信号をさらに1/2に分周する第2の固定分周器とを有した請求項13に記載の高周波受信装置。
  22. 同調フィルタは、第1の周波数帯域内の周波数に同調する第1の同調フィルタと、この第1の同調フィルタと並列に設けられるとともに第2の周波数帯域内の周波数に同調する第2の同調フィルタとからなる請求項に記載の高周波受信装置。
  23. 請求項1に記載の高周波受信装置を形成する第1の混合器と第2の混合器とPLL回路と発振部と分周器とが集積化されたことを特徴とする集積回路。
  24. 請求項に記載の高周波受信装置を形成する第1の混合器と第2の混合器とPLL回路と発振部と分周器と切り替え手段とが集積化された請求項23に記載の集積回路。
  25. 請求項1に記載の高周波受信装置を形成するPLL回路と発振部と分周器と切り替え手段とが、少なくとも集積化された集積回路において、前記集積回路における前記発振部と同調部を接続する接続端子の配置は、発振用可変容量ダイオードと第1のキャパシタとの直列接続体と、この直列接続体と並列に接続されたインダクタの両端が接続される接続端子の間に第2及び第3のキャパシタを接続する接続端子を配置した集積回路。
  26. 請求項12に記載の高周波受信装置を形成する混合器とPLL回路と発振部と分周器とが、少なくとも集積化されたことを特徴とする集積回路。
  27. 請求項13に記載の高周波受信装置を形成する混合器とPLL回路と発振部と分周器とが、少なくとも集積化されたことを特徴とする集積回路。
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