JP2004153320A - 車両用ガラスアンテナ - Google Patents

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Hiromasa Fujii
宏征 藤井
Yasuo Takagi
靖雄 高木
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Abstract

【課題】車両の側部窓ガラスにTV放送全域の電波を好適に受信する。
【解決手段】窓ガラスのコーナー近傍に設けた2給電点より窓枠に沿って同一回りに延ばした第1と第2のアンテナをダイバーシティ受信するもので、第1のアンテナは第1の給電点より窓枠の横辺に容量結合させた第1の水平線条と、該先端より縦側辺に容量結合させた第1の垂直線条と、該先端より対向する横辺に沿った第2の水平線条を少なくとも有し、第2のアンテナは第2の給電点より前記第1の水平線条より内側かつ離間して設けた第3の水平線条と、該先端よりさらに第1の垂直線条に近接させ窓枠の縦側辺の中央付近まで延設した第2の垂直線条と、該先端よりガラス板の略中心付近まで折返した第4の水平線条からなり、さらに該水平線条の先端より第3の水平線条と離れる方向に第3の垂直線条を延設し、該先端に接続した第5の水平線条を窓枠の横辺及び第2の水平線条と容量結合させた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等車両用の側部窓ガラスに設けたガラスアンテナに関し、特にTV放送波帯全域の電波を受信するに好適なガラスアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用のガラスアンテナとしては、後部窓ガラスの加熱用導電線条の上部余白部あるいは下部余白部に設けたアンテナ、前部窓ガラスに線条アンテナを設けたアンテナが知られており、実用化もされているが、前者の後部窓ガラスに設けたアンテナにおいては、防曇用加熱線条等を設けること等により、スペースが少ない上に、視界を妨げる恐れがあるので、アンテナ占有面積が小さくなり、必ずしも充分な受信利得が得られなかった。
【0003】
また、後者の前部窓ガラスに設けたアンテナは、比較的受信利得が高いが、運転者の視界を妨げないように、安全な運転が確保できるように後部窓ガラス以上に取付場所の制約がある。
【0004】
そこで、このような制約がほとんどなく、しかも比較的面積の大きな側部窓ガラスが装着されたRV車などの普及により、側部窓ガラスに設けたアンテナが注目されている。
【0005】
例えば、本出願人による特開2001−44729号公報には、車両用側部窓ガラスに設けたガラスアンテナであって、上部片側コーナー部に設けた給電点よりボディフランジの上辺に沿って他方のコーナー部近傍まで設けた水平線条と、該水平線条の先端よりさらに縦側辺に沿ってその中央付近まで延設した垂直線条と、該垂直線条の先端より水平方向に折返しガラス板の略中心付近まで延設した折返し線条とからなるコ字状エレメントと、前記折返し線条の中心側先端より下方に垂直線条を延設し、該垂直線条の下部側先端よりボディフランジの下辺近傍に沿って両方向に延設した水平線条とからなる逆T字状エレメントとを接続したガラスアンテナであり、AM/FM放送波を受信するのに好適なガラスアンテナである。
【0006】
また、同じく本出願人による例えば、特開平10−303626号公報には、車両用の側部窓ガラスの上部コーナー部に設けた第1の給電部から窓ガラスの上辺に沿って延びる第1の水平線条と給電部とは反対側の窓ガラスの側辺に沿って延びる垂直線条を主たる構成とし、該第1の水平線条と近接、平行に延びる第2の水平線条を少なくとも具備するFMラジオ放送波受信用の第1のアンテナと、第1の給電部に近接配置される第2の給電部から窓ガラスの側辺に沿って延びる垂直線条と該垂直線条に接続され窓ガラスの下辺に沿って延びる第1の水平線条と第2の給電部から第1のアンテナの最下部の水平線条と近接、平行に延びる第2の水平線条とを少なくとも具備するTV放送波受信用の第2のアンテナから構成されるようにした車両用のガラスアンテナであり、FMラジオ放送波とTV放送波など周波数の異なる電波を受信するのに好適なガラスアンテナが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−44729号公開公報
【特許文献2】
特開平10−303626号公開公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載のガラスアンテナは、主としてAM/FMラジオ放送波を受信するのに好適なガラスアンテナであり、車両全方位からくる電波を好適に受信することができる無指向性のアンテナとして有用なアンテナであり、TV放送波用のアンテナとして使用したときは1系統のガラスアンテナで構成されているために、VHF−Low帯域までのTV放送波についは良好に受信可能であるが、VHF−High帯、UHF帯までの広帯域に渡ってTV放送波を良好に受信することは困難であり、VHF−High帯、UHF帯の受信については十分満足する受信利得が得られないという問題点があった。
【0009】
また、前記特許文献2に記載のガラスアンテナは、FMラジオ放送波とTV放送波など、周波数帯域の異なる電波を受信するのに好適なガラスアンテナを備え、FMラジオ放送波とTV放送波のそれぞれの電波を別々のアンテナで受信させるものであり、広範囲の受信帯域について良好な受信性能が得られるものであるが、特にTV放送波の電波の受信についてみてみると、1系統のアンテナのみとなっており、比較的良好な受信利得が得られているものの、さらなる受信利得の向上が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、VHF−Low帯域からUHF帯域までのTV放送波全帯域において、受信利得の高いアンテナを車両用のガラスアンテナとして提供することを目的とする。
【0011】
すなわち、本発明は、車両用側部窓ガラスのコーナー部近傍に設けた2つの給電点より窓枠に沿って同一回りに延ばした第1のアンテナと第2のアンテナからなるTV放送波受信用のガラスアンテナであって、
前記第1のアンテナは、第1の給電点より窓枠の横辺に近接かつ容量結合するように延ばした第1の水平線条と、その先端より縦側辺に近接かつ容量結合するように延ばした第1の垂直線条と、第1の垂直線条の先端より窓枠の給電点側の横辺とは異なる側の横辺に沿って延ばした第2の水平線条を少なくとも有し、
第2のアンテナは、第2の給電点より前記第1のアンテナの第1の水平線条より内部側にあって、かつ第1の水平線条より離間して設けた第3の水平線条と、該第3の水平線条の先端よりさらに第1の垂直線条に近接するように沿って窓枠の縦側辺の中央付近まで延設した第2の垂直線条と、該第2の垂直線条の先端よりガラス板の略中心付近まで水平方向に折返した第4の水平線条とからなり、さらに、第4の水平線条の先端より第3の水平線条とは離れる垂直方向に第3の垂直線条を延設し、その先端に窓枠の横辺に沿って容量結合するように設けた第5の水平線条を接続するとともに前記第1のアンテナの第2の水平線条と窓枠間に延設させ、前記第5の水平線条を前記第2の水平線条と容量結合させるとともに、前記第1のアンテナと、前記第2のアンテナとをダイバーシティ受信するようにしたことを特徴とする車両用ガラスアンテナである。
【0012】
あるいは、本発明は、前記第1のアンテナの第2の水平線条が、水平に延ばした水平線条部と、途中でコ字状に折り返した折返水平線条部からなり、該折返水平線条部と第2のアンテナの第5の水平線条とを容量結合させたことを特徴とする上述の車両用ガラスアンテナである。
【0013】
前記第2のアンテナの水平線条および垂直線条の各線条の合計長さを1400mm〜1800mmの範囲内とすると共に、第1のアンテナの第1の水平線条と第1の垂直線条の合計長さを800〜1200mmの範囲内とし、第1のアンテナの各線条の合計長さを1000〜1500mmの範囲内とすることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、図1乃至図3に示したように、車両の側部窓ガラス1の1枚にTV放送波受信用の2つのガラスアンテナ5、6を設け、該2つのガラスアンテナ5、6によってダイバーシティ受信を行うものである。
【0015】
前記2つのガラスアンテナ5、6は、側部窓ガラス1の1つのコーナー部近傍に第1の給電点3と第2の給電点4を設け、それぞれの給電点3、4より窓枠2の横辺の内側形状に沿って第1のアンテナ5と、第2のアンテナ6を延ばしたものである。
【0016】
前記第1のアンテナ5は、第1の給電点3より窓枠2の横辺の内側形状に近接かつ容量結合するように水平方向に第1の水平線条5aを延ばし、その先端より窓枠2の縦側辺の内側形状に近接かつ容量結合するように第1の垂直線条5bを延ばし、さらに第1の垂直線条5bの先端より窓枠2の給電点側の横辺とは異なる側の横辺の内側形状に沿ってその途中部まで略水平方向に第2の水平線条5cを延ばしたパターンで形成される。
【0017】
該第1のアンテナ5は、TV放送波のVHF−High帯の電波の受信をメインとして設けられたものであるが、UHF帯までのTV放送波全帯域にわたって受信可能とするものである。
【0018】
一方、第2のアンテナ6は、第2の給電点4より前記第1のアンテナ5の第1の水平線条5aよりガラス板1の中心側寄り位置にあって、かつ第1の水平線条5aの影響が小さくなるように離間して設けた第3の水平線条6aと、該第3の水平線条6aの先端よりさらに第1の垂直線条5bに近接するように沿って窓枠2の縦側辺の中央付近まで延設した第2の垂直線条6bと、該第2の垂直線条6bの先端よりガラス板1の略中心付近まで水平方向に折返した第4の水平線条6cとからなり、
さらに、該第4の水平線条6cのガラス板1の中心寄りの先端より前記第3の水平線条6aとは離れる垂直方向に第3の垂直線条6dを延設し、その先端に窓枠2の横辺の内側形状に沿って窓枠と容量結合するように設けた第5の水平線条6eを接続するとともに、前記第1のアンテナ5の第2の水平線条5cと窓枠2との間に延設させ、前記第5の水平線条6eを前記第2の水平線条5cと容量結合させるようにした。
【0019】
また、第2のアンテナ6は、TV放送波のVHF−Low帯の電波の受信をメインとして設けられたものであるが、VHF−High帯、及びUHF帯までTV放送波全帯域にわたって受信可能とするものである。
【0020】
このような同一の側部窓ガラスに構成した前記第1のアンテナ5と、前記第2のアンテナ6の2つのアンテナをダイバーシティ受信させることによって、高利得で優れた受信特性を得られるようにした。
【0021】
また、第1のアンテナ5の第2の水平線条5cと第2のアンテナ6の第5の水平線条6eとを容量結合させるようにしたが、前記第1のアンテナ5の第2の水平線条5cの先端より垂直方向に曲げ、さらにその先端を折り返した折返水平線条部5dを設けて略コ字状とし、該折返水平線条部5dと第2のアンテナ6の第5の水平線条6eとを容量結合させるようにしても良い。
【0022】
さらに、前記第2のアンテナ6の水平線条および垂直線条の各線条の合計長さを1400mm〜1800mmの範囲内とすると共に、第1のアンテナ5の第1の水平線条と第1の垂直線条の合計長さを800〜1200mmの範囲内とし、さらに、第1のアンテナ5の水平線条および垂直線条の各線条の合計長さを1000〜1500mmの範囲内とすると、TV放送波の全帯域にわたって受信特性を好適とすることができる。
【0023】
本発明のガラスアンテナは、自動車用の側部窓ガラス1の1枚のガラス板に前記第1のアンテナ5と第2のアンテナ6を配設したが、自動車の左右一対の側部窓ガラスのそれぞれに第1のアンテナ5と第2のアンテナ6を左右対称形状のパターンとなるように設け、左右の側部窓ガラスのアンテナでダイバーシティ受信するようにすると、指向特性の落ち込みを互いに補い合うことによってより受信性能が向上する。
【0024】
また、前記第1の給電点3、および第2の給電点4は、略矩形状の側部窓ガラスの4つのコーナーのいずれか1つのコーナー近傍にあれば、いずれのコーナーであっても良い。
【0025】
以下、本発明の作用を説明する。
【0026】
第1のアンテナ5の第1の水平線条5aと、第1の垂直線条5bを窓枠2の金属製のボディフランジに近接させ容量結合させるようにしたのは、第2の水平線条5cで受信したTV放送波のVHF−High帯の電波を第1の給電点3に効率よく伝送するためであり、第1のアンテナ5の第1の水平線条と第1の垂直線条の合計長さを、VHF−High帯の約1波長に相当する長さとするのが好ましく、つまり、受信電波の波長をλ、ガラスアンテナの短縮率をαとしたときに、αλの長さ、すなわち、800〜1200mmの範囲の長さとするのが好ましい。
【0027】
また、第1のアンテナ5の第1の水平線条5aはVHF−High帯の約1/4波長の長さが好ましく、第1のアンテナの各線条の合計長さはVHF−High帯の約5/4波長の長さ、すなわち、1000〜1500mmの範囲の長さとするのが好ましい。
【0028】
また、第1のアンテナの第1の垂直線条5bと、第2のアンテナ6の第2の垂直線条6bを近接させ、さらに第1のアンテナ5の第2の水平線条5cと、第2のアンテナ6の第5の水平線条6eを近接させ、互いに容量結合させることによって、第1のアンテナ5で受信したVHF−High帯、およびUHF帯の電波を第2のアンテナ6でピックアップできるので、第2のアンテナ6の受信感度を向上させることができる。
【0029】
さらに、第2のアンテナ6は、第3の水平線条6a、第2の垂直線条6b、第4の水平線条6cからなるコ字形のパターンと、第3の垂直線条6dと第5の水平線条からなるT字状またはL字状のパターンを組み合わせガラス全体を有効に利用したパターンとしたので、窓枠の全周囲にわたり設けたアンテナパターン等に比較して、主としてTV放送のVHF−Low帯域について、より受信利得を高くすることができる。
【0030】
また、VHF−Low帯の受信感度をより向上させるためには、第2のアンテナ6の水平線条および垂直線条の各線条の合計長さを、VHF−Low帯の電波の約3/4波長の長さ、すなわち、1400〜1800mmの範囲の長さとするのが好ましい。
【0031】
さらにまた、前記第2のアンテナ6は、第3の水平線条6aを第1の水平線条5aから離れた位置に設けているため、第2のアンテナ6で受信したVHF−Low帯の電波を第1のアンテナ5に漏洩することなく給電点4に伝送できる。
【0032】
特にTV放送VHF−Low帯の放送波に対する受信利得を向上させるため、T字形状、またはL字形状のガラス板1の中心付近から垂直方向に向けて延設した第3の垂直線条6dが大いに有効となっている。
【0033】
さらに、インピーダンスを調整するために水平線条、垂直線条、あるいはこれらを組み合わせたL字形状、T字形状、コ字形状など各種の補助エレメントを付加するようにしても良い。
【0034】
また、本発明の第1のアンテナ5と第2のアンテナ6の2つからなるアンテナを左右どちらかの側部窓ガラス1に設けて、単独で受信してもよいが、左右の側部窓ガラスに左右対称となるようなパターンとして設けて、ダイバーシティ受信すると好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
【0036】
車両用の側部窓に装着される窓ガラス1の車内側表面に、本発明の実施例1〜3のガラスアンテナを給電部とともに設けた例について説明する。
【0037】
[実施例1]
図1に示すように、車両用の側部窓ガラスの左下方コーナー部近傍に設けた2つの給電点より窓枠の下辺に沿って反時計回りに第1のアンテナと第2のアンテナの2つのアンテナを設けた。
【0038】
前記第1のアンテナ5は、第1の給電点3より窓枠2の横辺と20mmの間隔で近接かつ容量結合するように第1の水平線条5a(5a=500mm)を延ばし、その先端より縦側辺に20mmの間隔で近接かつ容量結合するように第1の垂直線条5b(5b=375mm)を延ばし、さらに第1の垂直線条5bの先端より窓枠2の上部側の横辺の途中部まで第2の水平線条5c(5c=150mm)を延ばした略コ字状からなる。
【0039】
また、第2のアンテナ6は、第2の給電点4より前記第1の水平線条5aより60mm上方側に離間して設けた第3の水平線条6a(6a=570mm)と、その先端よりさらに第1の垂直線条5bと25mmの間隔で近接するように沿って窓枠の縦側辺の中央付近まで延設した第2の垂直線条6b(6b=160mm)と、該第2の垂直線条6bの先端よりガラス板1の略中心付近まで水平方向に折返した第4の水平線条6c(6c=280mm)とからなるコ字状のエレメントとし、さらに、第4の水平線条6cの先端より上部側垂直方向に第3の垂直線条6d(6d=180mm)を延設し、その先端に窓枠2の横辺に沿って、右方向に240mm、左方向に200mmの両方向に延ばした第5の水平線条6e(6e=440mm)を窓枠の横辺と20mmの間隔で容量結合するように配置した。
【0040】
さらに、第2の水平線条5cと窓枠2との隙間に延設させたT字状とし、前記第5の水平線条6eを前記第2の水平線条5cと幅25mmの間隔で容量結合させ、前記第1のアンテナ5と、前記第2のアンテナ6とをダイバーシティ受信するように構成し、これらの各線条および給電点からなるガラスアンテナを曲げ加工前にセラミックペーストによりスクリーン印刷して、曲げ加工と同時に焼成して形成した。
【0041】
このようにして得られた板ガラス1の寸法は、上辺A=620mm、下辺A’=650mm、車外側からみた左縦辺B=440mm、右縦辺B’=440mmであり、該ガラス板を自動車の側部窓に装着した。
【0042】
また、自動車の側部窓ガラスに装着したガラスアンテナを、運転席側と助手席側の左右の側部窓ガラスに線対称となるように設け、左右の側部窓に設けたガラスアンテナによってダイバーシティ受信した。
【0043】
図4、図5、図6の周波数特性図に示すように、本発明のガラスアンテナ6によって、周波数が90MHz〜108MHzのTV放送VHF−Low帯の電波を受信して、標準のダイポールアンテナの受信利得を0dBとしたときの利得差(以下、ダイポール比と略称する)で表すと、平均値で−17.5dBとなり、実用に供しうる受信利得が得られた。
【0044】
また、周波数が170MHz〜222MHzのTV放送VHF−High帯のダイポール比は、アンテナ5の平均値で−13.8dB、アンテナ6の平均値で−16.4dB、周波数が470MHz〜770MHzのTV放送UHF帯のダイポール比は、アンテナ5の平均値で−16.1dB、アンテナ6の平均値で−19.1dBとなり、従来のガラスアンテナの平均値である−20dB程度と比較すると、本発明のアンテナの受信利得が非常に高利得であることがわかる。
【0045】
また、本発明のアンテナを、自動車の左右の側部窓ガラスに左右対称に設けて、ダイバーシティ受信することによって、周波数が90MHz〜108MHzのTV放送VHF−Low帯のダイポール比の平均値は−14.1dB、周波数が170MHz〜222MHzのTV放送VHF−High帯のダイポール比は、平均値で−9.7dBとなり、周波数が470MHz〜770MHzのTV放送UHF帯のダイポール比は、平均値で−11.9dBとなり、従来のガラスアンテナのダイバーシティ平均値である−18dB程度と比較すると、本発明のアンテナの受信利得が非常に高利得であることがわかる。
【0046】
[実施例2]
図2に示す実施例2は、実施例1の第1のアンテナの第2の水平線条5cが、前記第1のアンテナ5の第2の水平線条5cの先端より垂直方向に曲げ、さらにその先端を折り返した折返水平線条部5dを設けた形状とし、該折返水平線条部5dと第2のアンテナ6の第5の水平線条6eとを容量結合させるようにした例である。
【0047】
実施例2の各導電線条の長さは、以下の通りで、実施例1とほぼ同一である。
【0048】
まず、第1のアンテナ5の第1の水平線条5aの長さ=500mm、第1の垂直線条5bの長さ=360mm、第2の水平線条5cの長さ=150mm、折返し線条部5dの長さ=60mm、第2の水平線条5cと折返し線条部5dとの連結長さ=30mmである。
【0049】
また、第2のアンテナ6の第3の水平線条6aの長さ=580mm、第2の垂直線条6bの長さ=140mm、第4の水平線条6cの長さ=280mm、第3の垂直線条6dの長さ=180mm、第5の水平線条6eの長さ=300mm、第5の水平線条6eと第1のアンテナの折返水平線条部5dとの間隔は、10mmである。
【0050】
以上の構成によるガラスアンテナを曲げ加工前に導電性のセラミックペーストによってスクリーン印刷して、曲げ加工と同時に焼成して形成した。
【0051】
このようにして得られた板ガラス1を、自動車の左右の側部窓ガラスに左右対称に設けて、ダイバーシティ受信させた。
【0052】
本発明のガラスアンテナによって、TV放送VHF−Low帯の電波を受信したときの利得差は、平均値で−13.0dBとなり、VHF−High帯の電波の受信時における利得差は、平均値で−8.8dBとなり、UHF帯の電波の受信時における利得差は、平均値で−11.5dBとなり、本発明のアンテナの受信利得が非常に高利得であることがわかる。
【0053】
[実施例3]
図3に示す実施例3は、実施例1の2つの給電点3、4を側部窓ガラスの上部コーナー側に設けた例であり、その他は実施例1と同一である。
【0054】
実施例3の各導電線条の長さは以下の通りである。
【0055】
第1のアンテナ5の第1の水平線条5aの長さ=560mm、第1の垂直線条5bの長さ=370mm、第2の水平線条5cの長さ=160mmである。
【0056】
また、第2のアンテナ6の第3の水平線条6aの長さ=560mm、第2の垂直線条6bの長さ=130mm、第4の水平線条6cの長さ=280mm、第3の垂直線条6dの長さ=190mm、第5の水平線条6eの長さ=390mm(第5の水平線条6eは第3の垂直線条6dの先端部より、右方向に290mm、左方向に100mm)とした。
【0057】
また、第1のアンテナ5の第1の水平線条5a、および第1の垂直線条5bと窓枠との間隔を20mmとし、第5の水平線条6eと第1のアンテナの第2の水平線条5cとの間隔を30mmとして近接させた。
【0058】
また、第1の水平線条5aと第3の水平線条6aとの間隔を50mmと離し、第1の垂直線条5bと第2の垂直線条6bとの間隔を10mmと近接させた結果、実施例1のアンテナとほぼ同性能の受信性能を有することを確認した。
【0059】
[比較例]
図7に示す比較例の、各導電線条の長さは、実施例1とほぼ同一である。
【0060】
まず、第1のアンテナ5が、第1の給電点3より窓枠2の横辺と20mmの間隔で近接かつ容量結合するように第1の水平線条5a(5a=500mm)を延ばし、その先端より窓枠の内側縦側辺と20mmの間隔で該窓枠と近接かつ容量結合するように第1の垂直線条5b(5b=320mm)を設け、さらに、その先端より窓枠の上辺と離れた位置で上辺と略平行に第2の水平線条5c(5c=200mm)を設けた。
【0061】
また、第2のアンテナ6の第3の水平線条6aの長さを535mmとし実施例1と同様に第1の水平線条5aより上方に離間して設け、その先端より窓枠の縦側辺に沿って上方に延ばした第2の垂直線条6b(6b=160mm)は、第1の垂直線条5bとの間隔を60mmと離して設け、その先端より水平に折り返した第4の水平線条6cの長さを245mmとした以外の各線条は、実施例1と同一位置、同一長さである。
【0062】
この結果、前記第1のアンテナ5の第2の水平線条5cと第2のアンテナ6の第5の水平線条6eとの間隔は80mmと離れて容量結合できない状態に設けられている。
【0063】
比較例の第2のアンテナによって、TV放送VHF−Low帯の電波を受信したときの利得差は、平均値で−17.8dBとなり、VHF−High帯の電波の受信時における利得差は、平均値で−23.6dBとなり、UHF帯の電波の受信時における利得差は、平均値で−21.3dBとなり、本発明の各実施例と比較すると、VHF−High帯とUHF帯の電波について、受信利得が大幅に低下している。
【0064】
これにより、比較例の第2のアンテナ6の第5の水平線条6eと第2の垂直線条6bが第1のアンテナと離れており容量結合できないことによって、VHF−High帯とUHF帯の受信利得が大きく低下していることがわかる。
【0065】
【発明の効果】
本発明のガラスアンテナは、以上説明したように、車両用の側部窓ガラスに設けたアンテナであり、VHF−Low帯域からUHF帯域までのTV放送波の電波を高利得に受信することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるアンテナパターンを一方の側部窓ガラスに配設したものを車外から見た正面図。
【図2】実施例2におけるアンテナパターンを一方の側部窓ガラスに配設したものを車外から見た正面図。
【図3】実施例3におけるアンテナパターンを一方の側部窓ガラスに配設したものを車外から見た正面図。
【図4】実施例1のアンテナパターンによりTV放送波VHF−Low帯の電波を受信したときの周波数特性図。
【図5】実施例1アンテナパターンによりTV放送波VHF−High帯の電波を受信したときの周波数特性図。
【図6】実施例1のアンテナパターンによりTV放送波UHF帯の電波を受信したときの周波数特性図。
【図7】比較例におけるアンテナパターンを一方の側部窓ガラスに配設したものを車外から見た正面図。
【符号の説明】
1 ガラス板
2 窓枠
3 第1の給電点
4 第2の給電点
5 第1のアンテナ
5a 第1の水平線条
5b 第1の垂直線条
5c 第2の水平線条
5d 折返し水平線条部
6 第2のアンテナ
6a 第3の水平線条
6b 第2の垂直線条
6c 第4の水平線条
6d 第3の垂直線条
6e 第5の水平線条

Claims (3)

  1. 車両用側部窓ガラスのコーナー部近傍に設けた2つの給電点より窓枠に沿って同一回りに延ばした第1のアンテナと第2のアンテナからなるTV放送波受信用のガラスアンテナであって、
    前記第1のアンテナは、第1の給電点より窓枠の横辺に近接かつ容量結合するように延ばした第1の水平線条と、その先端より縦側辺に近接かつ容量結合するように延ばした第1の垂直線条と、第1の垂直線条の先端より窓枠の給電点側の横辺とは異なる側の横辺に沿って延ばした第2の水平線条を少なくとも有し、
    第2のアンテナは、第2の給電点より前記第1のアンテナの第1の水平線条より内部側にあって、かつ第1の水平線条より離間して設けた第3の水平線条と、該第3の水平線条の先端よりさらに第1の垂直線条に近接するように沿って窓枠の縦側辺の中央付近まで延設した第2の垂直線条と、該第2の垂直線条の先端よりガラス板の略中心付近まで水平方向に折返した第4の水平線条とからなり、さらに、第4の水平線条の先端より第3の水平線条とは離れる垂直方向に第3の垂直線条を延設し、その先端に窓枠の横辺に沿って容量結合するように設けた第5の水平線条を接続するとともに前記第1のアンテナの第2の水平線条と窓枠間に延設させ、前記第5の水平線条を前記第2の水平線条と容量結合させるとともに、前記第1のアンテナと、前記第2のアンテナとをダイバーシティ受信するようにしたことを特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  2. 前記第1のアンテナの第2の水平線条が、水平に延ばした水平線条部と、途中でコ字状に折り返した折返水平線条部からなり、該折返水平線条部と第2のアンテナの第5の水平線条とを容量結合させたことを特徴とする請求項1記載の車両用ガラスアンテナ。
  3. 前記第2のアンテナの水平線条および垂直線条の各線条の合計長さを1400mm〜1800mmの範囲内とすると共に、第1のアンテナの第1の水平線条と第1の垂直線条の合計長さを800〜1200mmの範囲内とすし、第1のアンテナの各線条の合計長さを1000〜1500mmの範囲内とすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ガラスアンテナ。
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