JP2015050637A - ガラスアンテナ及びアンテナシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員の視界に入りにくく、窓ガラスの上辺に近い位置に給電部を配置できるアンテナを提供する。
【解決手段】車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、高周波用エレメントは、高周波用上部線条と、高周波用側部線条とを有し、前記高周波用上部線条は、その一端を高周波用給電部と接続し、他端を前記高周波用側部線条と接続し、前記高周波用側部線条は、ボディフランジの側辺に沿って配置され、低周波用エレメントは、低周波用給電部と接続され、前記ボディフランジの側辺に沿って配置される低周波用側部線条を有し、前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、左右に並んで配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
【選択図】図1
【解決手段】車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、高周波用エレメントは、高周波用上部線条と、高周波用側部線条とを有し、前記高周波用上部線条は、その一端を高周波用給電部と接続し、他端を前記高周波用側部線条と接続し、前記高周波用側部線条は、ボディフランジの側辺に沿って配置され、低周波用エレメントは、低周波用給電部と接続され、前記ボディフランジの側辺に沿って配置される低周波用側部線条を有し、前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、左右に並んで配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
【選択図】図1
Description
本発明は、アンテナに関し、特に、車両の窓ガラスに設け、ラジオ放送を受信するのに好適なガラスアンテナに関する。
車両の窓ガラス(特に、フロントガラス)に設けられるFM/AMアンテナは、乗員の視界を妨げない位置に配置することが必要である。また、給電部と増幅器とを接続する給電線の引き回しがアンテナ感度に大きく影響するため、増幅器を給電部の近くに設置し、給電線を短くすることによって、アンテナの感度が安定して得られるようにすることが望まれる。
また、AM放送波及びFM放送波の両方を高感度で受信するためには、車種ごとにアンテナを調整する必要がある。しかし、AM放送帯とFM放送帯とでは周波数が大きく異なるため、一つのアンテナで両方の放送波を受信する場合、両方の周波数帯で良好な受信感度で得るための調整が困難である。そのため、AM放送波受信用アンテナと、FM放送波受信用アンテナとを別々に設けることが考えられる。
例えば、特許文献1には、フロントガラスの側辺の周縁部にAM、FM用のアンテナ導体を配置したガラスアンテナが記載されている。
また、特許文献2には、リアガラスに設けられるガラスアンテナであって、FM用のアンテナとAM用のアンテナとを別々に設け、それぞれを個別にチューニングすることによって、AM、FMを良好に受信するアンテナが記載されている。
また、特許文献3には、フロントガラスに2本のアンテナを配置して、それぞれ別々の周波数の電波を受信するアンテナが記載されている。
しかし、特許文献1に記載されたアンテナでは、AM放送帯の受信波とFM放送帯の受信波とを一つの給電部から取るため、AM放送帯とFM放送帯の両方でアンテナ感度が良好になるように調整をすることは困難である。
また、特許文献2に記載されたアンテナでは、ガラスの上部がアンテナの領域となり、このアンテナをフロントガラス上に置くと、乗員の視界に入ることがある。
また、特許文献3に記載されたアンテナでは、一つのアンテナは、フロントガラスの側辺に沿って配置されているが、他の一つのアンテナはフロントガラスの中央部に配置されており、乗員の視界に入ってしまう。
本発明は、乗員の視界に入りにくく、窓ガラスの上辺に近い位置に給電部を配置できるアンテナを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、前記車両用ガラスは、その周囲をボディフランジに囲まれるように車体に取り付けられ、前記ガラスアンテナは、前記車両用ガラスの上部に配置される高周波用給電部及び低周波用給電部と、前記高周波用給電部に接続される高周波用エレメントと、前記低周波用給電部に接続される低周波用エレメントとを備え、前記高周波用エレメントは、高周波用上部線条と、高周波用側部線条とを有し、前記高周波用上部線条は、その一端を前記高周波用給電部と接続し、他端を前記高周波用側部線条と接続し、前記高周波用側部線条は、前記ボディフランジの側辺に沿って配置され、前記低周波用エレメントは、前記低周波用給電部と接続され、前記ボディフランジの側辺に沿って配置される低周波用側部線条を有し、前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、左右に並んで配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記低周波用給電部は、前記高周波用給電部より前記車両用ガラスの側部に近い位置に配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記低周波用側部線条と並んで配置される第1補助線条を有し、前記第1補助線条は、少なくとも一部で前記低周波用側部線条と接続することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記第1補助線条は、その両端で前記低周波用側部線条と接続することによってループを形成することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記第1補助線条は、縦方向に延伸する線条又は水平方向に延伸する線条から分岐することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記低周波用エレメントは、さらに、低周波用上部線条を有し、前記低周波用上部線条は、その一端を前記低周波用給電部と接続し、他端を前記低周波用側部線条と接続し、前記高周波用上部線条及び前記低周波用上部線条は、上下に並んで配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記低周波用エレメントは、前記低周波用上部線条と前記低周波用給電部とを接続する引出線条を有することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記低周波用上部線条と並んで配置される第2補助線条を有し、前記第2補助線条は、少なくとも一部で前記低周波用上部線条と接続することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記第2補助線条は、その両端で前記低周波用上部線条と接続することによってループを形成することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記高周波用上部線条は、略水平方向に延伸し、前記高周波用側部線条は、前記ボディフランジの側辺に沿って配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記高周波用上部線条から延伸する第3補助線条を有することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記高周波用給電部及び前記低周波用給電部は、前記車両用ガラスの中心線からみて同じ側に配置され、前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、前記ボディフランジの一つの側辺に沿って配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、平行に配置される線条は、5mm以上の間隔で配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記低周波用側部線条は、前記ボディフランジから5mm以上離れた位置に配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記車両用ガラスを車体に取り付けたときに、前記車両用ガラスの周辺部の中で、受信周波数のノイズが少ない箇所に配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記車両用ガラスの助手席側の上側隅部に配置されることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナの一部と重なるようにテレビ放送受信用アンテナが配置されることを特徴とするアンテナシステムである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナと前記テレビ放送受信用アンテナが重なる箇所において、前記ガラスアンテナの線条と前記テレビ放送受信用アンテナの線条とが直交することを特徴とするアンテナシステムである。
本発明の代表的な実施形態によれば、乗員の視界に入りにくく、窓ガラスの上辺に近い位置に給電部を配置でき、かつ、小型で高感度のアンテナを提供することができる。
本発明は、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けられ、周波数が525kHz〜1710kHzのAMラジオ放送波及び周波数が76〜90MHz(又は、76MHz〜108MHz)のFMラジオ放送波を高性能で受信できるガラスアンテナに関する。
図1から図13及び図15は、自動車のフロントガラス2を車内側から見た図であり、特に、図1から図11は、窓ガラスの左上部の拡大図である。また、本実施形態のアンテナは右ハンドル車の(左側)助手席側に取り付けられるが、左ハンドル車では右側に取り付けるとよい。このため、左ハンドル車用のアンテナでは、以下の説明は左右逆に読まれるべきである。
本発明の実施形態のガラスアンテナは、AMアンテナ部及びFMアンテナ部で構成される。
図1に示すように、AMアンテナ部は、略水平に延伸するAM上部線条11と、AM上部線条11の一端からボディフランジ1の側辺に沿って略下方に延伸するAM側部線条12とを有する。AM上部線条11は引出線条10を介してAM給電部3に接続される。
AM上部線条11と上下に並んで配置した補助線条31でループを形成してもよい。さらに、AM側部線条12と左右に並んで配置した補助線条13、14によって右側の一部が開放したループをAM側部線条12の先端部に形成してもよい。
補助線条31や補助線条13、14で形成されるループは、低い周波数のAM放送帯の感度を向上するために設けられる。すなわち、エレメントで囲まれて形成される四角形の面積が大きくなると受信感度(特に、AM放送帯の感度)が高くなるからである。
また、FMアンテナ部は、FM給電部4から略下方に延伸し、略水平に屈曲して延伸するFM上部線条41と、FM上部線条41の端部からAM側部線条12に沿って延伸するFM側部線条42とを有する。
AM給電部3は、接続線(例えば、AV電線)5Aによって増幅器6Aと接続され(図13参照)、増幅器6AはAMラジオ受信機(図示省略)に接続される。また、FM給電部4は、接続線(例えば、AV電線)5Bによって増幅器6Bと接続され(図13参照)、増幅器6BはFMラジオ受信機(図示省略)に接続される。
FM側部線条42は、AMアンテナ部のループを避けて設けるとよい。これは、AM側部線条12、AMループ及びFM側部線条42を平行して設けると、ボディフランジ1の側部から離れた位置にもエレメントを設けることになり、エレメントが乗員の視界に入りやすくなるからである(例えば、図10、図11参照)。
また、FMアンテナ部をAMアンテナ部より内側に配置した方がよい。これは、高い周波数帯のFMアンテナ部はグランドの影響を受けやすいので、ボディフランジ1から離れた位置に配置することが望ましいからである。
本実施形態のガラスアンテナはAMアンテナ部及びFMアンテナ部を別のエレメントで構成したので、AM放送帯とFM放送帯とで別に調整することができ、AM放送帯及びFM放送帯のそれぞれの感度を向上することができる。
また、図2、図5、図9に示すように、AM上部線条11にループを設けなくてもよい。また、図3に示すように、AM上部線条11と上下に並んで配置した補助線条32によって蛇行部を設けてもよい。また、図4に示すように、左が開放したU字状(コ字状)の補助線条33を設けてもよい。また、図10に示すように、AM側部線条12から略水平に延伸する補助線条35を設けてもよい。また、図5、図7に示すように、AM給電部3からボディフランジ1の側部の方向に略水平に延伸する補助線条34を設けてもよい。
また、図11に示すように、AM上部線条11をAM給電部3から略水平に延伸してもよい。
また、AM側部線条12の先端のループは、図2に示すように閉じたループでもよく、図3に示すように上部が開放してもよく、図4に示すように左上部が開放してもよく、図5に示すように下部が開放してもよく、図6に示すように左側が開放してもよい。また、図7に示すように、AM側部線条12の先端ループの内部に上下に延伸する線条21及び左右に延伸する線条22を有してもよい。また、図8に示すように、AM側部線条12の中程から延伸するT形の補助線条23を設けてもよい。また、図9に示すように、AM側部線条12にループを設けなくてもよい。また、図10に示すように、AM側部線条12に平行な補助線条24、25によって、AM側部線条12の下部にループを設けてもよい。また、図11に示すように、AM側部線条12に接続される補助線条26によって形成されるループは、AM側部線条12の全長にわたって設けてもよい。
また、図3、図4、図6に示すように、AM給電部3はフロントガラス2の左隅部に設けてもよい。
なお、AMアンテナ部の上側及び下側のループや補助線条の有無及び構成は、各実施例で説明するものを任意に組み合わせてもよい。
また、図6に示すように、FM上部線条41からボディフランジ1の側部の方向に略水平に延伸する補助線条43を設けてもよい。また、図9、図10に示すように、FM上部線条41からボディフランジ1の側部と逆方向に略水平に延伸する補助線条44を設けてもよい。また、図11に示すように、FM上部線条41とFM側部線条42との交点から上方向及び右方向に延伸する補助線条46を設けてもよい。
また、図9に示すように、FM側部線条42と左右に並んで配置される補助線条45によって形成されるループを、FM側部線条42の先端に設けてもよい。
前述した各実施形態のアンテナは、そのパターンを窓ガラス板の室内面側の所定位置に、導電性のセラミックペーストによって各線条の幅を約0.7mmで印刷し、乾燥後、加熱炉によって焼付けて形成される。また、光を透過する樹脂フィルム上に形成された導電性のパターンによってアンテナを形成して、ガラス板に貼り付けてもよい。
図12は、本発明の実施形態のアンテナを左上側隅部に設けたフロントガラス2を示す。本実施形態のアンテナは小型であり、ボディフランジ1の上辺及び側辺に沿ってエレメントが配置されるので、運転者の視界を妨げることなく、また、前面窓ガラスに取り付けられる自動車検査標章、定期点検整備済ステッカー、前方監視センサ(例えば、カメラ)などと干渉することがない。
また、図13に示すように、フロントガラス2には、地上デジタルテレビ放送受信用アンテナが、本実施形態のアンテナと重なる領域に配置されることがある(図中、破線で示す)。この地上デジタルテレビ放送受信用アンテナと本実施形態のアンテナとは、例えば、地上デジタルテレビ放送受信用アンテナのパターンが配置されたフィルムをフロントガラス2上に貼付する等の方法によって、両アンテナを直流的に絶縁する。この際、本実施形態のアンテナの線条と地上デジタルテレビ放送受信用アンテナの線条とは直交するように配置されることが望ましい。
また、図13に示す地上デジタルテレビ放送受信用のアンテナはダイバーシティを構成しており、フロントガラス2の上部の左右に一対が設けられている。なお、外側のアンテナの概略の寸法は、横125mm、縦100mmであり、内側のアンテナの概略の寸法は、横160mm、縦50mmである。
本発明のアンテナは、下方向に延伸するAM側部線条12をボディフランジ1の側辺に沿って配置し、フロントガラス2の上部に水平線条(AM上部線条11、補助線条31、FM上部線条41など)を配置したので、他のアンテナとの干渉を避けてアンテナを配置することができる。
また、本発明のアンテナは、フロントガラス2の周辺部の中で受信周波数のノイズが少ない箇所に配置するのがよい。ノイズが少ない箇所を測定するためには、まず、自動車のエンジンを始動して、ライト、ワイパー、エアコンなどの電装機器を使用状態にする。そして車両に取り付けたフロントガラス2の周辺部を、図15に示す矢印のように測定用プローブ(例えば、小型ダイポールアンテナ)で走査して、受信周波数帯域においてノイズレベルを測定し、ノイズが少ない箇所を選択すればよい。なお、ラジオ受信機を用いてノイズを測定してもよい。
以上に、本発明の実施形態について、自動車のフロントガラス2にアンテナを設ける形態を説明したが、本発明の実施形態のアンテナは、他の箇所(例えば、リアガラス)に設けてもよい。
次に、本発明の実施形態のアンテナの作用について説明する。
本実施形態のアンテナは、FM給電部4に接続されるFM放送受信用エレメント(41、42)と、AM給電部3に接続されるAM放送受信用エレメント(11、12)とを有するので、FM放送帯とAM放送帯とでアンテナを別々に調整することができる。また、AM給電部3及びFM給電部4をフロントガラス2の上部に配置することによって、フロントガラス2より上方に取り付けられる増幅器6A、6BとAM給電部3、4との距離を近くし、車両に取り付けた際のアンテナ感度の不安定化を防ぐことができる。
FM放送受信用エレメントはFM上部線条41とFM側部線条42を有し、前記FM上部線条41の一端はFM給電部4と接続し、他端はFM側部線条42と接続し、FM側部線条42はフロントガラス2の側辺に沿って配置される。AM放送受信用エレメントは少なくともAM側部線条12を有し、AM側部線条12は、AM給電部3と直接又は間接に接続し、ボディフランジ1の側辺部に沿って配置される。FM側部線条42及びAM側部線条12はボディフランジ1の一つの側辺に沿って左右に並んで配置されるので、乗員の視界を妨げにくい。また、FM側部線条42及びAM側部線条12は、フロントガラス2の同じ側に配置される。
また、AM放送受信用エレメントは、さらに、AM上部線条11を有し、AM上部線条11の一端はAM給電部3と接続し、他端はAM側部線条12と直接又は間接に接続し、AM側部線条12はボディフランジ1の側辺部に沿って配置される。AM上部線条11及びFM上部線条41はボディフランジ1の上辺に沿って上下に並んで配置されるので、乗員の視界を妨げにくい。
また、AM給電部3は、FM給電部4よりフロントガラス2の側部に近い位置に配置されるので、フロントガラス2の上部では、AM上部線条11はFM上部線条41より上側に配置され、フロントガラス2の側辺部では、AM側部線条12がFM側部線条42より外側(フロントガラス2の側部の近く)に配置される。すなわち、AM放送受信用エレメントがFM放送受信用エレメントより外側に位置するので、FM放送受信用エレメントをボディフランジ1から離すことができ、FM放送帯の感度を向上することができる。
また、AM側部線条12と左右に並んだ補助線条13、14、16、17、18、19、23、24、25によって一部が開放したループを形成するので、低い周波数帯域(例えば、AM放送帯)のアンテナ感度を向上することができる。また、AM側部線条12と左右に並んだ補助線条15、20、26の両端をAM側部線条12と接続することによって閉じたループを形成するので、アンテナエレメントで囲まれる面積を大きくして、低い周波数帯域のアンテナ感度を向上することができる。
また、AM放送受信用エレメントは、AM上部線条11とAM給電部3とを接続する引出線条10を有するので、アンテナエレメントで囲まれる面積を大きくして、低い周波数帯域のアンテナ感度を向上することができる。また、AM給電部3の配置が自由になり、増幅器6A、6Bの取付位置に合わせてAM給電部3を配置することができる。
また、AM上部線条11に並んで補助線条31、32、34、35を設けたので、低い周波数帯域のアンテナ感度を向上することができる。また、補助線条32、33によって一部が開放したループを形成するので、低い周波数帯域のアンテナ感度を向上することができる。また、補助線条31は、その両端でAM上部線条11と接続することによって閉じたループを形成するので、アンテナエレメントで囲まれる面積を大きくして、低い周波数帯域のアンテナ感度を向上することができる。
また、FM上部線条41は略水平方向に延伸し、FM側部線条42はボディフランジ1の側辺に沿って配置されるので、乗員の視界を妨げにくい。
また、FM上部線条41から延伸する補助線条43、45、46を有するので、インピーダンスを容易に調整することができ、高い周波数帯域(例えば、FM放送帯)における感度を向上することができる。
また、FM給電部4及びAM給電部3は、フロントガラス2の中心線からみて同じ側に配置され、各側部線条12、42は各給電部3、4に近いボディフランジ1の側辺に沿って配置されるので、線条がフロントガラス2の中心線を横切らないように配置することができる。また、フロントガラス2の上辺中央部に配置されるミラーベース、レインセンサ、前方監視センサなどの装置や、フロントガラス2に貼付される標章と干渉せずに、アンテナを配置することができる。
また、平行して配置される各線条は、5mm以上の間隔で略平行に配置されるのが望ましい。このように線条を配置すると、フロントガラス2が結露しても、アンテナ特性の変化を小さくすることができる。
また、グランドからの影響を排除し、アンテナ特性を向上させるため、さらに、フロントガラス2が結露してもアンテナ特性の変化を小さくするために、アンテナを構成する線条をボディフランジ1から離して設置することが望ましい。一方、運転者の視界を妨げないため、及び、完成車の見栄えをよくする(例えば、フロントガラス2の黒色印刷の範囲内など、側辺に極めて近い位置に配置された線条はAピラーの内装トリムに隠れる)ためには、線条をボディフランジ1に近づけるとよい。このような、相反する要求を満たす観点から、AM側部線条12は、ボディフランジ1から5mm以上離れた位置に配置されるのが望ましい。
また、フロントガラス2の周辺部の中で受信周波数のノイズが少ない箇所にアンテナを配置するので、低雑音でクリアにラジオを聴くことができる。
また、アンテナを助手席側の上側隅部に取り付けることによって、運転者の視界を妨げにくくなり、安全運転に貢献することができる。
また、本発明のFM/AMアンテナの線条と地上デジタルテレビ放送受信用アンテナの線条とを直交して配置するので、FM/AMアンテナと重なって地上デジタルテレビ放送受信用アンテナが取り付けられても相互の干渉を小さくすることができ、ラジオ放送帯及びテレビ放送帯において所望の感度を得ることができる。
以下、本発明の種々の実施例について説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の第1実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図1は、本発明の第1実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第1実施例のガラスアンテナは、AMアンテナ部及びFMアンテナ部で構成される。
AMアンテナ部は、略水平に延伸するAM上部線条11と、AM上部線条11の左端からボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するAM側部線条12とを有する。AM上部線条11は、その右端部で引出線条10を介してAM給電部3に接続される。
また、AM上部線条11と略平行な補助線条31をAM上部線条11の下に設け、AM上部線条11及び補助線条31を、その両端で接続して(左端はAM側部線条12によって接続する)、AM上部線条11及び補助線条31でループを形成する。
さらに、AM側部線条12と略平行な補助線条13、14をAM側部線条12の先端部に設け、AM側部線条12及び補助線条13をAM側部線条12の先端で接続し、AM側部線条12及び補助線条14をAM側部線条12の途中で接続する。補助線条13の先端及び補助線条14の先端は5mmの間隔で対向している。このように、AM側部線条12及び補助線条13、14によって右辺の一部が開放したループを形成する。
また、FMアンテナ部は、FM給電部4から略下方に延伸し、左方向に屈曲して略水平に延伸するFM上部線条41と、FM上部線条41の端部からAM側部線条12に沿って延伸するFM側部線条42とを有する。FM側部線条42は、AMアンテナ部のループを避けて設けられる。
本実施例のアンテナの各線条の長さは、AM上部線条11の長さが290mm、AM側部線条12の長さが450mm、補助線条31の長さが290mm、AM上部線条11及び補助線条31で形成されるループが290mm×35mmである。また、下側から延伸する補助線条13の水平部分の長さが10mm、補助線条13のAM側部線条12に沿った部分の長さが100mm、上側から延伸する補助線条14の水平部分の長さが10mm、補助線条14のAM側部線条12に沿った部分の長さが210mmである。FM上部線条41の長さが340mm(垂直部分が50mm、水平部分が290mm)、FM側部線条42の長さが120mmである。
本実施例のガラスアンテナは、FM放送帯に合うように調整されている。すなわち、ガラスの波長短縮率αが0.7であると考えると、FMアンテナ部のエレメントの電気長は、FM上部線条41の長さとFM側部線条42の長さの和と接続線5の長さ(200mm)との合計値である857mmとなり、約87.5MHzのλ/4である。このため、FM放送周波数で共振し、良好な感度を有することができる。なお、アンテナの寸法は、受信周波数帯の中で共振周波数を調整して、受信周波数帯全体として良好な感度を得るように決定されるもので、前述した寸法に限定されるものではない。
なお、接続線5Bは、給電部4と増幅器6Bとを接続する電線で、接続線5Bもアンテナエレメントとして機能するので、アンテナエレメントの長さに加えた。
AMアンテナ部のループは、低周波数のAM放送帯の感度を向上するために設けられる。
FM側部線条42の先端とAMアンテナ部のループとは5mm離れている。これは、FM側部線条42を避けて、AMアンテナ部のループを設けたためであり、ボディフランジ1の側辺から離れた位置に設けられたエレメントが、乗員の視界に入ることを避けるためである。また、各線条間を5mm離したのは、フロントガラス2が結露しても、線条間が短絡せず、アンテナ特性を大きく変化させないためである。
第1実施例では、AM側部線条12は、ボディフランジ1から5mm離れて配置される。アンテナ特性の観点からは、ボディフランジ1とAM側部線条12とは離れて配置される方が望ましく、乗員の視界確保の観点からは、ボディフランジ1とAM側部線条12とは近接して配置される方が望ましい。このため、側部線条12がAピラーの内装トリム内に納まり、見栄えを保ちつつ、AM側部線条12とボディフランジ1との容量結合による感度への影響が小さくなる条件として5mmが選択される。
また、第1実施例では、AM給電部3、4は、ボディフランジ1の上辺に近接して(21mm離れて)配置される。これは、AM給電部3、4と増幅器6A、6Bとを接続する接続線5A、5Bを短くするためである。接続線5A、5Bが長いと、接続線5A、5Bがアンテナエレメントとして機能し、所望のアンテナ特性が得られなくなるからである。また、フロントガラス2を車体に取り付けたときの接続線5A、5Bの引き回しが一定の位置にならず、取付時のアンテナ特性の変化が大きくなるからである。
さらに、第1実施例において、AM上部線条11は、ボディフランジ1の上辺と35mm離れて配置される。これは、AM上部線条11とボディフランジ1との容量結合を避けるためであり、AM給電部3から下方に離れた位置にAM上部線条11を配置するために引出線条10を設ける。引出線条10の長さは5mmである。AM上部線条11とAM給電部3とは、5mm以上の間隔で配置するのが望ましい。これは、フロントガラス2が結露しても、導体間が短絡せず、アンテナ特性を大きく変化させないためである。
さらに、第1実施例において、AM上部線条11、補助線条31及びFM上部線条41は、ボディフランジ1の上辺から80mm程度の範囲内に配置される。これは、前面ガラスの上部にシェードバンドが設けられる範囲内にAM上部線条11、補助線条31及びFM上部線条41を配置するためである。
図14に、本実施例のアンテナの性能を示す。図14には、第1実施例のアンテナを、デジタルテレビ放送受信用アンテナ(図13参照)と共に配置した特性を破線で示し、第1実施例のアンテナを単独で配置した特性を実線で示す。図14によると、第1実施例のアンテナは、FMラジオ放送の周波数帯域である76MHz〜90MHzのほぼ全周波数において、良好かつ平坦な特性を有し、デジタルテレビ放送受信用のアンテナを併設しても、特性が大きく変化しないことがわかる。
<実施例2>
図2は、本発明の第2実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図2は、本発明の第2実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第2実施例は、AMアンテナ部の上部にループを有さず、AM側部線条12の先端に閉じたループを設ける点が第1実施例と異なる。
具体的には、第2実施例のアンテナは、補助線条31を有さず、AM上部線条11の下にループが形成されない。また、第2実施例では、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条15をAM側部線条12の先端部に設け、補助線条15の両端でAM側部線条12と補助線条15とを接続する。このように、補助線条15によってAM側部線条12の先端に閉じたループを形成する。
第2実施例の前述以外の構成については、第1実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第2実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例3>
図3は、本発明の第3実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図3は、本発明の第3実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第3実施例は、AMアンテナ部の上部にループに代えて蛇行部を設け、AM側部線条12の先端のループは上部が開放している点が第1実施例と異なる。
具体的には、第3実施例のアンテナでは、AM給電部3をフロントガラス2の左上隅部に設け、FM給電部4をアンテナの右端部に設ける。
AMアンテナ部は、略水平に延伸するAM上部線条11と、AM上部線条11と平行な補助線条32と、補助線条32の左端から延伸し、ボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するAM側部線条12とを有する。AM上部線条11は、その左端部で引出線条10を介してAM給電部3に接続する。
補助線条32の右端は、AM上部線条11と接続し、左端はAM上部線条11と接続されず、AM側部線条12と接続される。このように、AMアンテナ部の上部に、AM上部線条11及び補助線条32によって蛇行部を設ける。この蛇行部によって、AMアンテナのエレメント長を長くすることができ、AM放送帯の感度を向上することができる。
さらに、第2実施例では、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条16をAM側部線条12の先端部に設け、AM側部線条12及び補助線条16を下端で接続する。このように、補助線条16によって、AM側部線条12の先端に上部が開放したループを形成する。
第3実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第3実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例4>
図4は、本発明の第4実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図4は、本発明の第4実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第4実施例は、AMアンテナ部の上部にループに代えて、左が開放したU字状(コ字状)の補助線条33を設け、AM側部線条12の先端のループは左上部が開放している点が第1実施例と異なる。
具体的には、第4実施例のアンテナは、AM給電部3をフロントガラス2の左上隅部に設け、FM給電部4をアンテナの右端部に設ける。
AMアンテナ部は、AM給電部3から延伸するボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するAM側部線条12と、AM側部線条12の右側に設けられる補助線条33とを有する。補助線条33は、AM側部線条12から略水平に右方向に延伸する水平部と、該水平部の右端から上方向に延伸する垂直部と、該垂直部からAM側部線条12の方向に延伸する水平部とを有し、コ字状のエレメント(左上部が開放したループ)を形成する。
さらに、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12の先端から右方向に屈曲して延伸し、さらに下方向(AM側部線条12の延伸方向と平行な方向)に延伸し、さらに、左方向に屈曲して延伸し、さらに、AM側部線条12の延長線上で上方向に延伸する補助線条17を設ける。このように、補助線条17によって、AM側部線条12の先端に左上部が開放したループを形成する。
第4実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第4実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例5>
図5は、本発明の第5実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図5は、本発明の第5実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第5実施例は、AMアンテナ部の上部にループを有さず、AM側部線条12の先端のループの下端部が開放している点が第1実施例と異なる。また、AM給電部3から略水平に延伸する補助線条34を設ける。
具体的には、第5実施例のアンテナは、補助線条31を有さず、AM上部線条11の下部にループが形成されない。なお、第5実施例では、AM上部線条11の位置は、図2に示すように、AM給電部3の近くではなく、AM給電部3から離れて(約40mm)設けた。
また、第5実施例では、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と略平行な補助線条18をAM側部線条12の先端部に設け、AM側部線条12及び補助線条18を補助線条18の上端で接続し、補助線条18の下端は開放する。このように、補助線条18によって、AM側部線条12の先端に下端が開放したループを形成する。
さらに、第5実施例では、AM給電部3からボディフランジ1の側部の方向に略水平に延伸する補助線条34を設ける。補助線条34によって、AMアンテナ部が形成するアンテナの面積が広くなり、AM放送帯の感度を向上することができる。
第5実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第5実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例6>
図6は、本発明の第6実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図6は、本発明の第6実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第6実施例は、AM上部線条11を有さず、AM側部線条12の先端のループは左辺が開放している点が第1実施例と異なる。また、FM上部線条41から略水平に延伸する補助線条43を設ける。
具体的には、第6実施例のアンテナは、AM給電部3をフロントガラス2の左上隅部に設け、FM給電部4は、アンテナの右端部に設ける。
AMアンテナ部は、AM給電部3から延伸するボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するAM側部線条12を有する。さらに、AMアンテナ部は、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条19をAM側部線条12の先端部に設け、補助線条19の上端でAM側部線条12及び補助線条19を接続する。補助線条19の下端は左方向に屈曲して延伸し、さらに上方向に屈曲してAM側部線条12の延長線上で延伸する。そして、補助線条19の先端とAM側部線条12の先端とが約5mmの間隔で対向するように配置する。このように、補助線条19によって、AM側部線条12の先端に左辺の中程が開放しているループを形成する。
さらに、第6実施例のアンテナは、FM上部線条41からボディフランジ1の側部の方向に略水平に延伸する補助線条43を設ける。
第6実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第6実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例7>
図7は、本発明の第7実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図7は、本発明の第7実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第7実施例は、AM側部線条12の先端に閉じたループを設け、その内部に線条を設ける点が第1実施例と異なる。また、AM給電部3から略水平に延伸する補助線条34を設ける。
具体的には、第7実施例のアンテナは、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条20をAM側部線条12の先端部に有する。AM側部線条12及び補助線条20は補助線条20の両端で接続してループを形成する。さらに、補助線条20によって形成されたループの内部に、上下に延伸する線条21及び左右に延伸する線条22を設ける。このように、ループの内部に線条21、22を設けることによって、AM放送帯での感度を向上させることができる。
さらに、第7実施例では、AM給電部3からボディフランジ1の側部の方向に略水平に延伸する補助線条34を設ける。補助線条34によって、AMアンテナ部が形成するアンテナの面積が広くなり、AM放送帯の感度を向上することができる。
第7実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第7実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例8>
図8は、本発明の第8実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図8は、本発明の第8実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第8実施例は、AM側部線条12にT形の補助線条23を設ける点が第1実施例と異なる。補助線条23は、補助線条13、14に代えて設けられるエレメントで、AM側部線条12の途中から左方向に延伸し、さらに上下方向に延伸するT形の線条である。
第8実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第8実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例9>
図9は、本発明の第9実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図9は、本発明の第9実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第9実施例は、FMアンテナ部が外側(ボディフランジ側)、AMアンテナ部が内側(フロントガラスの中心側)に設けられる点が第1実施例と異なる。
FMアンテナ部は、略水平に延伸するFM上部線条41と、FM上部線条41の左端からボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するFM側部線条42とを有する。FM上部線条41は、その右側で引出線条47を介してFM給電部4に接続される。FM側部線条42は、AMアンテナ部のループを避けて設けられる。
AMアンテナ部は、略水平に延伸するAM上部線条11と、AM上部線条11の左端からボディフランジ1の側辺に沿って下方向に延伸するAM側部線条12とを有する。AM上部線条11は、その右端部で引出線条10を介してAM給電部3に接続される。
また、第9実施例では、AM側部線条12と平行な補助線条27をAM側部線条12の先端部に設け、補助線条27の両端でAM側部線条12と補助線条27とを接続する。このように、補助線条27によってAM側部線条12の先端に閉じたループを形成する。
さらに、第9実施例のアンテナは、引出線条10からボディフランジ1の側部の反対方向に略水平に延伸する補助線条28を設ける。補助線条28によって、AMアンテナ部が形成するアンテナの面積が広くなり、AM放送帯の感度を向上することができる。
第9実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第9実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例10>
図10は、本発明の第10実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図10は、本発明の第10実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第10実施例は、AMアンテナ部の上部にループを有さず、AM側部線条12の先端のループが上方まで拡張している点が第1実施例と異なる。また、AM側部線条12から右方向に延伸する補助線条35を設け、FM上部線条41から略水平に延伸する補助線条44を設ける。
具体的には、第10実施例のアンテナは、補助線条31を有さず、AM上部線条11にループが形成されない。一方、第10実施例のアンテナは、AM側部線条12からフロントガラス2の中心方向に略水平に延伸する補助線条35を設ける。
また、第10実施例では、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条24をAM側部線条12の先端部に設け、AM側部線条12及び補助線条24をAM側部線条12の先端で接続する。また、AM側部線条12と略平行な補助線条25を補助線条35のから下方向に延伸する。そして、補助線条24の先端と補助線条25の先端とが約5mmの間隔で対向するように配置する。このように、補助線条24、25によって、補助線条35の下でAM側部線条12にループを形成する。該ループは、補助線条24、25の間、すなわち、右辺の一部が開放している。AMアンテナ部に大きなループを設けることによって、AMアンテナ部が形成するアンテナの面積が広くなり、AM放送帯の感度を向上することができる。
さらに、第10実施例では、FM上部線条41の垂直部分からフロントガラス2の中心方向に略水平に延伸する補助線条44を設ける。補助線条44によって、FMアンテナ部のエレメント長が長くなり、FM放送帯の感度を向上することができる。
第10実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第10実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
<実施例11>
図11は、本発明の第11実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図11は、本発明の第11実施例のアンテナパターンを示し、自動車のフロントガラス2の上側隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第11実施例は、AMアンテナ部の上部にループを有さず、AM側部線条12の先端のループが上方まで拡張している点が第1実施例と異なる。また、FM上部線条41から上方及び略水平に延伸する補助線条46を設ける。
具体的には、第11実施例のアンテナは、補助線条31を有さず、AM上部線条11にループが形成されない。
また、第11実施例では、補助線条13、14に代えて、AM側部線条12と平行な補助線条26を設け、AM側部線条12及び補助線条26をAM側部線条12の先端で接続する。また、補助線条26の上端はAM上部線条11に接続する。このように、補助線条26によって、AM上部線条11の下にAM側部線条12に閉じたループを形成する。AMアンテナ部に大きなループを設けることによって、AMアンテナ部が形成するアンテナの面積が広くなり、AM放送帯の感度を向上することができる。
さらに、第11実施例では、FM上部線条41とFM側部線条42との交点から上方に延伸し、右方向屈曲して延伸する補助線条46を設ける。補助線条46によって、FMアンテナ部のエレメント長が長くなり、FM放送帯の感度を向上することができる。
第11実施例の前述以外の構成については、前述した他の実施例と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第11実施例のアンテナを自動車のフロントガラス2に設けて、周波数76〜90MHzのFM放送波を受信したところ、第1実施例と同様に良好な送受信性能が得られ、十分実用に供し得るものである。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
1 ボディフランジ
2 窓ガラス板
3 AM給電部
4 FM給電部
5A、5B 接続線
6A、6B 増幅器
10 引出線条
11 AM上部線条
12 AM側部線条
13〜26、31〜34 補助線条
41 FM上部線条
42 FM側部線条
43、44、45、46 補助線条
2 窓ガラス板
3 AM給電部
4 FM給電部
5A、5B 接続線
6A、6B 増幅器
10 引出線条
11 AM上部線条
12 AM側部線条
13〜26、31〜34 補助線条
41 FM上部線条
42 FM側部線条
43、44、45、46 補助線条
Claims (18)
- 車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、
前記車両用ガラスは、その周囲をボディフランジに囲まれるように車体に取り付けられ、
前記ガラスアンテナは、前記車両用ガラスの上部に配置される高周波用給電部及び低周波用給電部と、前記高周波用給電部に接続される高周波用エレメントと、前記低周波用給電部に接続される低周波用エレメントとを備え、
前記高周波用エレメントは、高周波用上部線条と、高周波用側部線条とを有し、
前記高周波用上部線条は、その一端を前記高周波用給電部と接続し、他端を前記高周波用側部線条と接続し、
前記高周波用側部線条は、前記ボディフランジの側辺に沿って配置され、
前記低周波用エレメントは、前記低周波用給電部と接続され、前記ボディフランジの側辺に沿って配置される低周波用側部線条を有し、
前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、左右に並んで配置されることを特徴とするガラスアンテナ。 - 前記低周波用給電部は、前記高周波用給電部より前記車両用ガラスの側部に近い位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のガラスアンテナ。
- 前記ガラスアンテナは、前記低周波用側部線条と並んで配置される第1補助線条を有し、
前記第1補助線条は、少なくとも一部で前記低周波用側部線条と接続することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスアンテナ。 - 前記第1補助線条は、その両端で前記低周波用側部線条と接続することによってループを形成することを特徴とする請求項3に記載のガラスアンテナ。
- 前記第1補助線条は、縦方向に延伸する線条又は水平方向に延伸する線条から分岐することを特徴とする請求項3又は4に記載のガラスアンテナ。
- 前記低周波用エレメントは、さらに、低周波用上部線条を有し、
前記低周波用上部線条は、その一端を前記低周波用給電部と接続し、他端を前記低周波用側部線条と接続し、
前記高周波用上部線条及び前記低周波用上部線条は、上下に並んで配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。 - 前記低周波用エレメントは、前記低周波用上部線条と前記低周波用給電部とを接続する引出線条を有することを特徴とする請求項6に記載のガラスアンテナ。
- 前記ガラスアンテナは、前記低周波用上部線条と並んで配置される第2補助線条を有し、
前記第2補助線条は、少なくとも一部で前記低周波用上部線条と接続することを特徴とする請求項6又は7に記載のガラスアンテナ。 - 前記第2補助線条は、その両端で前記低周波用上部線条と接続することによってループを形成することを特徴とする請求項8に記載のガラスアンテナ。
- 前記高周波用上部線条は、略水平方向に延伸し、
前記高周波用側部線条は、前記ボディフランジの側辺に沿って配置されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。 - 前記ガラスアンテナは、前記高周波用上部線条から延伸する第3補助線条を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記高周波用給電部及び前記低周波用給電部は、前記車両用ガラスの中心線からみて同じ側に配置され、
前記高周波用側部線条及び前記低周波用側部線条は、前記ボディフランジの一つの側辺に沿って配置されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。 - 平行に配置される線条は、5mm以上の間隔で配置されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記低周波用側部線条は、前記ボディフランジから5mm以上離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記車両用ガラスを車体に取り付けたときに、前記車両用ガラスの周辺部の中で、受信周波数のノイズが少ない箇所に配置されることを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記車両用ガラスの助手席側の上側隅部に配置されることを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 請求項1から16のいずれか一つに記載のガラスアンテナの一部と重なるようにテレビ放送受信用アンテナが配置されることを特徴とするアンテナシステム。
- 前記ガラスアンテナと前記テレビ放送受信用アンテナが重なる箇所において、前記ガラスアンテナの線条と前記テレビ放送受信用アンテナの線条とが直交することを特徴とする請求項17に記載のアンテナシステム。
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