JP2004150107A - 詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器 - Google Patents

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Abstract

【課題】浴室における排水口や排水管内壁に発生するヌメリを効率よく防除することができ、さらに、浴室排水口の目皿部への浴室排水口用ヌメリ取り器の簡便な取り付けや固形薬剤の簡易な補充又は交換使用を実現できる、浴室排水口への使用に適したヌメリ取り器を提供すること。
【解決手段】目皿本体2と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤3と、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記固形薬剤を収納する薬剤収納部4と、該薬剤収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体9とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在の薬剤取替用蓋21を設ける。上記固形薬剤と薬剤取替用蓋に代えて薬剤収容カートリッジと薬剤収容カートリッジ取替用蓋や、目皿本体の中央部に装脱着自在に嵌合保持できる薬剤保持カートリッジを用いることもできる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室排水口用ヌメリ取り器に関し、詳しくは、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤により、浴室の排水口や排水管内壁に発生するヌメリを簡便に防除することができる、浴室排水口への使用に適したヌメリ取り器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に浴室の排水口にあっては髪の毛や湯垢等のゴミを漉すために、メッシュやスリットからなる排水口の蓋(目皿)が設けられているが、目皿の目を透過した毛髪や湯垢等の細かなゴミが排水口や排水管内壁に付着し、これらが細菌の温床となり、異臭の発生やヌメリの原因となっていた。この問題を解決するために、排水の透過・流入を妨げない目の細かいシートやフィルターや網等を排水口の目皿を覆うように取り付けることによって、細かいゴミを補集する様々なゴミ取り具が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。しかし、これらのゴミ取り具では、シートやフィルター等に停留した毛髪、石鹸、人の垢、界面活性剤等が細菌の栄養源となって、それら自体にヌメリが発生するばかりでなく、通水性が悪化するという問題があった。また、台所流し台や浴室の排水口のヌメリの主成分は、食材、界面活性剤、石鹸、人の垢等が細菌の栄養源となり、そのとき細菌から分泌されるポリサッカライドであることが知られている。本発明者らは、このような問題を解決するために、固形薬剤を用いた浴室等の排水口用のヌメリ取り器等を既に数多く開発している。
【0003】
本発明者らは、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤と、排水口の入口部又は上部に設置可能な形状をした、該固形薬剤を収納する容器とからなり、該容器が、容器の上面及び/又は側面上部に設けられたゴミの流入を抑制する構造を有する排水流入孔と、容器の底部もしくは側面下部又はこれに加えて側面に設けられた溶解液流出孔と、排水の多くが固形薬剤と接触することなく排水口へ流下する構造とを有する、固形薬剤の溶解液をヌメリ発生壁面に広がらせることができる排水口用ヌメリ取り器を提案している(特許文献6参照)。
【0004】
本発明者は、微生物の発育抑制物質を含有する固形物と、該固形物を収納する収納容器とからなり、該収納容器が、固形物に排水を接触させるための排水導入開口部と、排水に溶解した薬液の流出開口部と、収納容器を排水口の目皿の表裏いずれかの少なくとも一方の面に固定することができる固定部とを備えた排水口用ヌメリ取り器を提案している(特許文献7参照)。
【0005】
また、本発明者は、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤と、排水の流入と溶解液の流出が可能な前記固形薬剤を収納する薬剤容器と、該薬剤容器を挿着することができ、排水口の入口部又は上部に設置可能な形状をした蓋部とからなるヌメリ取り具において、前記蓋部が上蓋部と下蓋部とから構成され、上蓋部には、前記薬剤容器をその中心付近に挿着するための挿入口と、その上面を利用して排水の一部を前記薬剤容器中の固形薬剤と接触させるための導水部と、排水の多くを前記薬剤容器中の固形薬剤と接触させることなく排水するための陥入切開部とが設けられ、下蓋部には、前記上蓋部の挿入口から挿着された薬剤容器を所定の位置に保持するための当接部と、薬剤容器から流出した固形薬剤の溶解液をヌメリ発生面に広がらせるための外周下部に設けられた複数の溶解液排出孔と、前記上蓋部の陥入切開部からの排水を固形薬剤の溶解液と接触させることなく排水するための切欠きを囲む立設部とが設けられている排水口用ヌメリ取り具を提案している(特許文献8参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−285309号公報
【特許文献2】
特開平9−4009号公報
【特許文献3】
特開平9−225214号公報
【特許文献4】
特開平10−252115号公報
【特許文献5】
特開平11−293736号公報
【特許文献6】
特開2000−144840号公報
【特許文献7】
特開2001−65021号公報
【特許文献8】
特開2001−240503号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、さらに、排水口の目皿の上に目皿を覆うように装着することができ、ゴミが排水管に流入することを阻止することができるシート状の通水性フィルター材と、該フィルター材の上面又は上方に設けられた、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤を収納する収納部と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤とからなり、固形薬剤に排水が接触することにより、排水に溶解した薬液が前記フィルター材により拡散し、該フィルター材並びに排水口の目皿及び排水管壁面に発生するヌメリを防除することができる排水口用ゴミ取り具(特願2001−61083)や、排水口の目皿に容器を着脱自在に装着することができる取付け具であって、一端が容器の底部に固着されており、他端が目皿に設けられたスリットに挿通し易い形状からなり、容器底部側の取付け具胴部の復元力により前記容器を目皿に止着することができる目皿取付け具(特願2001−60841)を開発している。これらの技術はもともと存在していた浴室排水口用目皿を利用するものであるが、本発明者らは、排水口や排水管内壁に発生する異臭やヌメリを簡便に防除しうると共に、毛髪が捕集された浴室排水口用目皿を簡便に処理することができる、使い捨てタイプの目皿一体型浴室排水口用ヌメリ取り器(特願2001−348048、特願2002−88723)も開発している。
【0008】
なお、最近では、浴室の排水口として、排水口が排水溝の底部に設けられ、通常は排水溝が蓋で覆われているタイプの排水口が増加し、排水口や排水管内壁の他、排水溝の内面、特にヌメリが発生しやすい排水口周辺の排水溝底面に発生するヌメリをも防除することも望まれており、本発明らは、このような要望に対処するために、薬液分散樋を有すドーナツ型平板形状の薬液拡散部を設けた浴室排水口用ヌメリ取り器(特願2002−170719)、毛髪通過部を設けたリング状薬液供給体を有す浴室排水口用ヌメリ取り器(特願2002−180579)をも開発している。
【0009】
本発明者らによるこのような排水口用ヌメリ取り器は、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤の利用及び排水流入孔と薬液排出口を設けた薬剤容器の採用等により、浴室排水口周辺に発生するヌメリを効率よく充分に除去できる優れた浴室排水口用ヌメリ取り器であるが、我が国を含め諸外国において種々のタイプが存在する浴室排水口に対応すべく、種々のタイプの浴室排水口用ヌメリ取り器が望まれている。
【0010】
本発明の課題は、浴室排水口への使用に適したヌメリ取り器において、浴室における排水口や排水管内壁に発生するヌメリを効率よく防除することができ、さらに、浴室排水口の目皿部への浴室排水口用ヌメリ取り器の簡便な取り付けや固形薬剤の簡易な補充又は交換使用を実現できる、浴室排水口への使用に適したヌメリ取り器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤を収納した目皿型ヌメリ取り器において、浴室における排水口や排水管内壁に発生するヌメリを効率よく防除することができ、さらに、浴室排水口の目皿部への浴室排水口用ヌメリ取り器の簡便な取り付けや固形薬剤の簡易な補充又は交換を実現できる、浴室排水口への使用に適したヌメリ取り器を提供するためには、目皿本体の下部に微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤を収納する薬剤収納部を一体的に固定し、さらにその下部に薬液拡散体を一体的に設ければよいことを見い出した。また、目皿本体の中央部に装脱着自在の薬剤取替蓋を設けると固形薬剤の交換又は補充が簡易にできるばかりか、ヌメリ取り器本体を再使用でき、環境に配慮した設計となり得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明は、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤と、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記固形薬剤を収納する薬剤収納部と、該薬剤収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在の薬剤取替用蓋が設けられていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項1)や、薬剤収納部が、下部側周面に薬液流出孔を有する側面と、固形薬剤の載置底板とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項2)や、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容された薬剤収容カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤収容カートリッジを収納するカートリッジ収納部と、該カートリッジ収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在のカートリッジ取替用蓋が設けられていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項3)や、薬剤収容カートリッジが、上面に排水流入孔、下面及び/又は下部側周面に薬液流出孔が設けられていることを特徴とする請求項3記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項4)や、薬剤収納部が、目皿本体の下部に連結された棒状突起と、薬剤収容カートリッジの載置板とから構成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項5)や、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容され、上面が目皿の中央部を構成する薬剤保持カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤保持カートリッジを収容する薬剤収容部と、該薬剤収容部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、前記薬剤保持カートリッジが前記目皿本体の中央部に装脱着自在に嵌合保持されていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項6)や、薬剤保持カートリッジが、下面及び/又は下部側周面に薬液流出孔が設けられていることを特徴とする請求項6記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項7)や、薬剤収容部が、目皿本体の下部に連結された棒状突起と、薬液貯留部とから構成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項8)に関する。
【0013】
また、本発明は、薬液拡散体が、適宜間隔で放射状に複数のスリット及び/又は複数の切欠きが設けられたスカート形状体として構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項9)や、薬液拡散体が、放射状に延設された薬液分散樋と、該薬液分散樋の外周縁に設けられた薬液拡散部とから構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器(請求項10)に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器としては、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤と、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記固形薬剤を収納する薬剤収納部と、該薬剤収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在の薬剤取替用蓋が設けられているヌメリ取り器(以下「固形薬剤取替型ヌメリ取り器」という)、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容された薬剤収容カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤収容カートリッジを収納するカートリッジ収納部と、該カートリッジ収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とからなり、目皿本体の中央部に装脱着自在のカートリッジ取替用蓋が設けられているヌメリ取り器(以下「カートリッジ取替型ヌメリ取り器」という)、又は、目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容され、上面が目皿の中央部を構成する薬剤保持カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤保持カートリッジを収容する薬剤収容部と、該薬剤収容部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とからなり、前記薬剤保持カートリッジが前記目皿本体の中央部に装脱着自在に嵌合保持されているヌメリ取り器(以下「薬剤保持カートリッジ取替型ヌメリ取り器」という)であれば特に制限されるものではないが、以下、図面を適宜参照しながら、本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器について説明する。なお、図中、1は本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器、11は本発明の固形薬剤取替型ヌメリ取り器、12は本発明のカートリッジ取替型ヌメリ取り器、13は本発明の薬剤保持カートリッジ取替型ヌメリ取り器、2は目皿本体、21は装脱着自在の薬剤取替用蓋、22は薬剤収容カートリッジ取替用蓋、3は固形薬剤、4は薬剤収納部、41は固形薬剤の載置板、42は下部側周面に薬液流出孔が設けられた側面、43は薬液流出孔、5は薬剤収容カートリッジ、51は薬剤収容カートリッジの上面に設けられた排水流入孔、52は薬剤収容カートリッジの下面及び/又は下部側周面に設けられた薬液流出孔、53は薬剤収容カートリッジの上面に設けられた空気抜き孔、6は薬剤保持カートリッジ、61は薬剤保持カートリッジの上面、62は薬剤保持カートリッジの下面及び/又は下部側周面に設けられた薬液流出孔、7はカートリッジ収納部、71は薬剤収容カートリッジの載置板、72は棒状突起、8は薬剤収容部、81は薬液貯留部、82は棒状突起、9は薬液拡散体、91はスカート形状体、92はスリット、93は凹断面を有する薬液分散樋、94は薬液拡散部を示している。
【0015】
図1には、本発明の固形薬剤取替型ヌメリ取り器11の分解斜視図が示されている。目皿本体2と薬剤収納部4と薬液拡散体9とが一体的に固定され、前記目皿本体2の中央部には、薬剤取替用蓋21が設けられている。薬剤取替用蓋21は装脱着自在であるので、固形薬剤3が使用後1ヶ月ないし数ヶ月たって消費しつくされれば、該薬剤取替用蓋21を取り外して新たな固形薬剤を薬剤収納部4に装填し、薬剤取替用蓋21を装着するだけで、ヌメリの防除を継続的に実施することができる。なお、薬剤取替用蓋21の装脱着をスムーズに行うために、ヒモや突片等により構成される取手部を設けたり、一部を凹ませて指でつかみやすい形状とすることもできる。
【0016】
前記薬剤取替用蓋21は、通常、合成樹脂などにより形成され、固形薬剤3を装填しうるものであればその大きさや形状は特に制限されないが、目皿の中央部を構成することから、通常の目皿と同様に、メッシュやスリットを有する形状であることが好ましい。かかるメッシュやスリットは、通水性を有し、毛髪等の異物を捕集することができるものであればどのような形状のものでもよく、例えば多孔網目状平板構造を好適に挙げることができる。また、前記目皿取替用蓋21は、嵌め落としにより目皿本体2に装着することができるが、周縁に螺子溝あるいは嵌合突起又は嵌合溝等を設けて装着することもできる。
【0017】
本発明の固形薬剤取替型ヌメリ取り器11の薬剤収納部4は、通常、合成樹脂などにより作製され、円筒状、角筒状等その形状は特に制限されないが、上蓋は設けなくてよい。薬剤収納部4としては、径方向の大きさが目皿本体2の径より小さくなるように構成されており、固形薬剤3の載置板41と下部側周面に薬液流出孔43が設けられた側面42から構成されている薬剤収納部を具体的に例示することができる。そして、この薬剤収納部4における薬液流出孔43は、収納されている固形薬剤3の溶解液(薬液)を比較的高濃度で持続的に流出させるための薬液の流出孔であって、通常、複数個設けられ、その形状は特に制限されるものではないが、スリット状の開口とすることが好ましく、その場合のスリットの幅は、0.5〜4mm、さらに0.5〜3mm、特に1〜2mmが好ましい。また、薬液流出孔43の面積の和を、排水が流入する開口部の面積より小さくすることが比較的高濃度の薬剤溶解液を持続的に流出させる上で好ましい。なお、薬剤収納部4に固形薬剤3に加えて、さらに香料や脱臭剤を収納させれば、浴室に芳香を漂わせ悪臭を除去することができる。
【0018】
図2には、本発明のカートリッジ取替型ヌメリ取り器12の分解斜視図が示されている。目皿本体2とカートリッジ収納部7と薬液拡散体9とが一体的に固定され、前記目皿本体2の中央部には、薬剤収容カートリッジ取替用蓋22が設けられている。薬剤収容カートリッジ取替用蓋22は装脱着自在であるので、薬剤収容カートリッジ5内の固形薬剤3が使用後1ヶ月ないし数ヶ月たって消費しつくされれば、該薬剤収容カートリッジ取替用蓋22を取り外して使用済みのカートリッジを取り出し、新たな薬剤収容カートリッジをカートリッジ収納部7に載置して取替用蓋22を装着するだけで、ヌメリの防除を継続的に実施することができる。かかる薬剤収容カートリッジを使用すると、固形薬剤の交換時に直接薬剤に触る必要がないことから便利である。なお、薬剤取替用蓋22の装脱着や薬剤収容カートリッジ5の出し入れをスムーズに行うために、ヒモや突片等により構成される取手部を設けたり、一部を凹ませて指でつかみやすい形状とすることもできる。
【0019】
上記薬剤収容カートリッジ取替用蓋22は、通常、合成樹脂などにより形成され、薬剤収容カートリッジを出し入れできるものであればその大きさや形状は特に制限されないが、目皿の中央部を構成することから、通常の目皿と同様に、メッシュやスリットを有する形状であることが好ましい。かかるメッシュやスリットは、通水性を有し、毛髪等の異物を捕集することができるものであればどのような形状のものでもよく、例えば多孔網目状平板構造を好適に挙げることができる。また、前記薬剤収容カートリッジ取替用蓋22は、嵌め落としにより目皿本体2に装着することができるが、周縁に螺子溝あるいは嵌合突起又は嵌合溝等を設けて装着することもできる。
【0020】
上記薬剤収容カートリッジ5には、上面に排水流入孔51、下面及び又は下部側周面に薬液流出孔52を設けることが好ましい。かかる排水流入孔51は、収容されている固形薬剤3を溶解させるための排水の流入孔であり、薬液流出孔52は、固形薬剤溶解液(薬液)を比較的高濃度で持続的に流出させるための薬液の流出孔であって、通常、それぞれ複数個設けられ、その形状は特に制限されるものではないが、スリット状の開口とすることが好ましく、その場合のスリットの幅は、0.5〜4mm、さらに0.5〜3mm、特に1〜2mmが好ましい。スリット幅が0.5mm以上であると水の表面張力の均衡が破れ、排水や薬液を容易に流出入させることができ、スリット幅が4mm以下好ましくは3mm以下であると毛髪等の異物の流入を極力防止することができる。また、薬液流出孔52の面積の和を、排水流入孔51の面積の和より小さくすることが比較的高濃度の薬剤溶解液を持続的に流出させる上で好ましく、さらに上面に空気抜き孔53を設ければ、排水流入孔51への排水の流入が滑らかになる。なお、薬剤収容カートリッジ5に固形薬剤3に加えて、さらに香料や脱臭剤を収納させれば、浴室に芳香を漂わせ悪臭を除去することができる。
【0021】
本発明のカートリッジ取替型ヌメリ取り器12のカートリッジ収納部7は、通常、合成樹脂などにより作製され、薬剤収容カートリッジ5を収納・保持しうる構造を有するものであれば、円筒状、角筒状等その形状は特に制限されないが、上蓋は設けなくてよい。カートリッジ収納部7としては、径方向の大きさが目皿本体2の径より小さくなるように構成されており、薬剤収容カートリッジの載置板71と棒状突起72から構成されているカートリッジ収納部7を具体的に例示することができる。かかる棒状突起72はカートリッジ保持用であり、複数本立設させ、一端を薬剤収容カートリッジの載置板71に、他端を目皿本体2に埋設固着する構造とすることが好ましい。
【0022】
図3には、本発明の薬剤保持カートリッジ取替型ヌメリ取り器13の分解斜視図が示されている。目皿本体2と薬剤収容部8と薬液拡散体9とが一体的に固定され、前記目皿本体2の中央部は、薬剤保持カートリッジ6が自在に装脱着できる構造となっている。したがって、薬剤保持カートリッジ6内の固形薬剤3が使用後1ヶ月ないし数ヶ月たって消費しつくされれば、該薬剤保持カートリッジ6を取り出し、新たな薬剤保持カートリッジ6を挿着するだけで、ヌメリの防除を継続的に実施することができる。かかる薬剤保持カートリッジ6を使用すると、固形薬剤3の交換時に直接薬剤に触る必要がなく、また、ワンタッチで薬剤を補給しうることから便利である。さらに、このタイプのヌメリ取り器は、目皿中央部を構成する目皿ごと取替えるので、目皿に発生するヌメリの除去作業も必要としない。なお、薬剤保持カートリッジ6は、装脱着をスムーズにするために、ヒモや突片等により構成される取手部を設けたり、一部を凹ませて指で挟持しやすい形状とすることもできる。
【0023】
上記薬剤保持カートリッジ6の上面61は、目皿の中央部を構成しうる形状となっていればその形状は特に制限されないが、通常の目皿と同様に、メッシュやスリットを有する形状であることが好ましく、例えば、通水性を有し、毛髪等の異物を捕集することができる多孔網目状平板構造を好適に挙げることができる。また、薬剤保持カートリッジ6は目皿本体2に嵌合保持されるが、その手段は特に制限されず、嵌め落としや、薬剤保持カートリッジ6の周縁に螺子溝あるいは嵌合突起又は嵌合溝等を設けることによって嵌合保持してもよい。
【0024】
上記薬剤保持カートリッジ6は、下面及び又は下部側周面に薬液流出孔62を設けることが好ましい。かかる薬液流出孔62は、固形薬剤溶解液(薬液)を比較的高濃度で持続的に流出させるための薬液の流出孔であって、通常、複数個設けられ、その形状は特に制限されるものではないが、スリット状の開口とすることが好ましく、その場合のスリットの幅は、0.5〜4mm、さらに0.5〜3mm、特に1〜2mmが好ましい。また、薬液流出孔62の面積の和を、排水が流入する開口部の面積より小さくすることが比較的高濃度の薬剤溶解液を持続的に流出させる上で好ましい。なお、薬剤保持カートリッジ6に固形薬剤3に加えて、さらに香料や脱臭剤を収納させれば、浴室に芳香を漂わせ悪臭を除去することができる。
【0025】
本発明の薬剤保持カートリッジ取替型ヌメリ取り器13の薬剤収容部8は、通常、合成樹脂などにより作製され、薬剤保持カートリッジ6を収容しうる構造を有するものであれば、円筒状、角筒状等その形状は特に制限されず、薬剤収容部8の径方向の大きさが目皿本体2の径より小さくなるように構成されており、薬液貯留部81と棒状突起82から構成されている薬剤収容部8を具体的に例示することができ、薬剤保持カートリッジ6の薬液流出孔62から流出する薬液を薬液貯留部81で一旦保持してから薬液拡散体9へ拡散するように構成されている。かかる薬液貯留部81には、その周囲に樋を設け、薬液をより保持しやすくすることができる。
【0026】
その他、本発明における目皿本体2は、合成樹脂などにより成形され、その大きさや形状は特に制限されないが、通常、我が国を含め諸外国の浴室排水口の規格に合致した大きさが好ましく、通常のメッシュやスリットを有する円形状が好ましい。かかるメッシュやスリットは、通水性を有し、毛髪等の異物を捕集することができるものであればどのような形状のものでもよく、例えば、多孔網目状平板構造を挙げることができる。また、目皿本体2の周縁には、ヌメリ取り器を浴室排水口に固定するための螺子溝あるいは嵌合突起又は嵌合溝を設けておくこともできる。
【0027】
さらに、薬剤収納部4若しくはカートリッジ収納部7、又は薬剤収容部8の下部に一体的に固定される上記薬液拡散体9としては、固形薬剤3の溶解液である薬液を排水口や排水管壁等に分散し、発生するヌメリを効率よく防除することができるものであればどのようなものでもよいが、スカート形状体91に構成され、該スカート形状体91に適宜間隔で放射状に複数のスリット92及び/又は複数の切欠きが設けられている薬液拡散体を例示することができ、複数の切欠きを有する場合は、切欠き後のスカート形状はヒレ状となるが、いずれにしても、複数のスリット部分や複数の切欠き部分は、余剰の排水をスムーズに流下させるため、あるいは、径の異なる排水口や排水管への着脱を容易に行うと同時にその変形を防止するため、設けておくことが好ましい。上記スカート形状部分の直径方向の長さ(幅)は特に制限されないが、通常0.5〜3cm、好ましくは約2cmとすることができ、また、複数のスリット部分や複数の切欠き部分の幅は、通常0.5〜10mm、好ましくは1〜4mmとすることができる。
【0028】
また、別の態様の薬液拡散体9としては、放射状に延設された薬液分散樋93と、該薬液分散樋93の外周縁に設けられた薬液拡散部94とを備え、薬液流出孔から流出する薬液が、薬液分散樋93を経由して薬液拡散部94の外方に拡散するように構成されている薬液拡散体を例示することができるが、かかる放射状に延設された薬液分散樋93は、薬液流出孔と薬液拡散部とを面一に連設することが好ましいことから、本発明の固形薬剤取替型ヌメリ取り器11の態様とすることが好適である。薬液分散樋93は、好ましくは同心円状に点対称的に設置され、また、薬剤収納部4から放射状に遠ざかるにしたがって、緩やかな下り傾斜となるものや、幅が広がり凹断面がより緩やかになるものや、薬剤溶解液を容易に拡散するために樋内面に細かな溝を有するものや、これらを兼ね備えているものなどを好適に例示することができる。上記薬液拡散部94としては、リング状平板や複数の切れ目を有するリング状平板を具体的に例示することができる。
【0029】
次に、本発明で使用する固形薬剤について説明する。本発明において、微生物の発育を抑制する物質としては、各種公知の殺菌剤、抗菌剤が使用可能であり、一般的な防黴剤又は抗細菌剤として知られている化合物や抗菌作用を有する天然精油類等であればどのようなものでも使用することができるが、広い抗菌スペクトルを有するものが好ましく、例えば、塩素系酸化剤としては、ジクロロジメチルヒダントイン、ブロモクロルジメチルヒダントイン、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウムの水和物(2水和物等)、ジクロルイソシアヌル酸カリウムの水和物及びトリクロルイソシアヌル酸、次亜塩素酸カルシウム等を例示することができ、また、塩素系酸化剤以外の薬剤としては、過炭素ナトリウム、過硫酸カリウム、過硼酸ナトリウム、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、パラヒドロキシ安息香酸−n−ブチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、パラヒドロキシ安息香酸メチル、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルへキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、メチレンビスチオシアネート、2−ピリジンチオール−1−オキシド、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、N,N′−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)、4,4′−(テトラメチレンジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロマイド)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール等を例示することができる。
【0030】
また、本発明における微生物の発育を抑制する物質として、防黴剤又は抗細菌剤と多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物を有利に用いることができる。この包接化合物を用いる場合、防黴剤又は抗細菌剤としては、例えば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニルピリジン、2−チオシアノメチベンゾチアゾール、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)、3,3,4,4−テトラハイドロチオフェン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン−3−オン、N−メチルピロリドン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビニル)スルホン、メチレンビスチオシアネート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−エタノール、2−ブロモ−4′−ヒドロキシアセトフェノン、ジブロモニトリルプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタルニトリル等を、また天然精油類としては、例えば、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テルピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、ジメチルオクタノール、チモール等を例示することができる。
【0031】
ここで、多分子系ホスト化合物とは、ゲストとなる抗菌剤とともに結晶性錯体(包接化合物)を形成する化合物をいい、上記の性質を有する化合物であれば特に制限されないが、例えば、テトラキスフェノ−ル類、1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサン−2,4−ジイン−1,6−ジオール、1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−1,4−ジオール、2,5−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ハイドロキノン、1,1−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピン−1−オール、1,1,2,2−テトラフェニルエタン−1,2−ジオール、1,1′−ビス−2−ナフトール、9,10−ジフェニル−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1,1,6,6−テトラ(2,4−ジメチルフェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、9,10−ビス(4−メチルフェニル)−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,N′−テトラキス(シクロヘキシル)−(1,1′−ビフェニル)−2−2′−ジカルボキシアミド、4,4′−スルホニルビスフェノール、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(4−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、デオキシコール酸、コール酸、α,α,α′,α′−テトラフェニル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジメタノール、t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、顆粒状コーンスターチ、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、3,3′−ビスフェニルスルフォニル−4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフォン、トリ−o−チモチドを例示することができる。
【0032】
また、上記のテトラキスフェノ−ル類としては、例えば、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,5,5−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン等テトラキス(ヒドロキシフェニル)アルカン類を具体的に例示することができる。
【0033】
本発明における微生物の発育を抑制する物質として、他の抗菌剤に比較して抗菌スペクトルが広く、人体に安全な有機ヨード系抗菌剤も有利に用いることができる。この場合、有機ヨード系抗菌剤であれば特に制限はないが固体のものが望ましく、例えば、2,3,3−トリヨードアリルアルコール類、2,3,3−トリヨードアリルエーテル類、2,3,3−トリヨードアリルアゾール類、3−ヨード−2−プロパギルブチルカルバミン酸、4−クロロフェニル(3−ヨードプロパギル)ホルマール、ヨードプロパギルアゾール類、ジヨード−パラ−トリスルホン、ポピドンヨード、ベンジルヨード酢酸エステル及びパラニトロベンジルヨード酢酸エステルを例示することができ、これらは単独又は2種以上混合して使用される。
【0034】
また、微生物の発育を抑制する物質として、前記の各種公知の殺菌剤、抗菌剤、防黴剤等やそれらを含有する公知のヌメリ防除剤、あるいは上記包接化合物や有機ヨード系抗菌剤を用いる場合、有効成分が排水と接触した際必要以上に流出することを防止し、適度な速度で接触した排水に溶解させるため、適宜配合物と混合して加圧成形、加熱溶融混合、混練り押し出し成形等の公知の方法により適当な大きさに成形することができる。
【0035】
加圧成形する場合の配合物としては、各種公知の賦形剤、溶解調整剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、腐食防止剤等を例示することができる。特に界面活性剤は溶解液がヌメリ発生壁面に広がりやすくし、かつ蓋や容器が油で汚れることを防止するのに有効である。また、苦味付与成分、辛味付与成分などを添加して、薬剤を誤って乳幼児が口に入れた場合も飲み込まないようにすることもできる。
【0036】
賦形剤、結合剤、溶解調整剤としては、フマル酸、安息香酸、アジピン酸、コハク酸、dl−リンゴ酸、クエン酸、アスコルビン酸、マロン酸、グリコール酸等の各種有機酸、無機酸、乳糖、ブドウ糖等の糖類、コーンスターチ等の各種デンプン、燐酸水素カルシウム2水和物、燐酸3カルシウム無水物、燐酸水素マグネシウム3水和物、燐酸水素マグネシウム8水和物、クエン酸カルシウム4水和物、硫酸カルシウム0.5水和物、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸−o−トルイダイド、アセト酢酸−p−トルイダイド、アセト酢酸−o−アニシダイド、結晶セルロース、粉末セルロース、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、合成珪酸アルミニウム、三珪酸マグネシウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム(粉末)、ショ糖脂肪酸エステル、C14〜C24の飽和脂肪酸類等を挙げることができるが、その中でも特に燐酸水素カルシウム2水和物、燐酸3カルシウム無水物、燐酸水素マグネシウム3水和物、燐酸水素マグネシウム8水和物、クエン酸カルシウム4水和物、硫酸カルシウム0.5水和物、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸−o−トルイダイド、アセト酢酸−p−トルイダイド、アセト酢酸−o−アニシダイド、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴム(粉末)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デキストリン、C14〜C24の飽和脂肪酸類等は加圧成形性を向上することができ、また、各種洗剤等が混入しても反応して有毒ガス等が発生することが無いので好ましく、これら賦形剤や結合剤、溶解調整剤は全固形薬剤重量に対して1〜99重量%の割合で添加することができる。
【0037】
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、安息香酸ナトリウム、シリカ、タルク、ワックス類等を例示することができ、これら滑沢剤は全固形薬剤重量に対して0.01〜10重量%の割合で使用することができる。
【0038】
界面活性剤としては、アルキルアルカノールアミド類、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等を例示することができ、これら界面活性剤は全固形薬剤重量に対して0.5〜10重量%の割合で使用することができる。また、腐食防止剤としては、アルキルチオ尿素系やトリアゾール系化合物を例示することができ、これらを使用すると配管などの金属部分の腐食を抑制することができる。
【0039】
加熱溶融混合の場合や混練り押し出し成形する場合の配合物としては、融点が40〜100℃で固体であるものが好ましく、ポリオキシエチレン等の各種の水溶性高分子類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類等の界面活性剤を例示することができる。
【0040】
また、固形薬剤の形状としては、球状、錠剤状、円柱状、直方体状、角錐状、ドーナツ状等どのような形態でもよく、その大きさも薬剤収納部に収容しうる大きさであればどのようなものでもよい。固形薬剤の使用の形態としては、例えば、円柱状のものを1個用いる場合もあるが、小粒のものを多数使用することもできる。小粒のものを多数使用する場合、同種のものを用いるほか、例えば配合成分の異なる薬剤や溶解度が異なる薬剤等異種の複数の小粒の固形薬剤を用いることもできる。なお、本発明における固形薬剤には、有効成分が排水と接触した際必要以上に流出することを防止することができ、適度な速度で接触した排水に溶解させることができる形態のもの、例えばヌメリ防除剤等が不織布、紙、フィルム等の透水性の袋やチューブ等に収容されているものや、ヌメリ防除剤等がスポンジ、樹脂発泡体等に担持されているものや、液体のヌメリ防除剤等が多孔質鉱物などに含浸されているものも便宜上含まれる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器を用いることにより、浴室の排水口や排水管内面に発生するヌメリを、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤によって簡便に防除することができ、ヌメリ取り器の取り付けや固形薬剤の補充又は交換も簡易に行える。また、本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器は、その本体部分を再使用できるので環境に配慮した設計となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器の分解斜視図である。
【図2】本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器の分解斜視図である。
【図3】本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器の分解斜視図である。
【図4】浴室排水溝の排水口に設置された本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器の断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器
11 本発明の固形薬剤取替型の詰替型浴室排水口用ヌメリ取り器
12 本発明のカートリッジ取替型の詰替型浴室排水口用ヌメリ取り器
13 本発明の薬剤保持カートリッジ取替型の詰替型浴室排水口用ヌメリ取り器
2 目皿本体
21 薬剤取替用蓋
22 薬剤収容カートリッジ取替用蓋
3 固形薬剤
4 薬剤収納部
41 固形薬剤の載置板
42 下部側周面に薬液流出孔が設けられた側面
43 薬液流出孔
5 薬剤収容カートリッジ
51 排水流入孔
52 薬液流出孔
53 空気抜き孔
6 薬剤保持カートリッジ
61 薬剤保持カートリッジの上面
62 薬液流出孔
7 カートリッジ収納部
71 薬剤収容カートリッジの載置板
72 棒状突起
8 薬剤収容部
81 薬液貯留部
82 棒状突起
9 薬液拡散体
91 スカート形状体
92 スリット
93 薬液分散樋
94 薬液拡散部

Claims (10)

  1. 目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤と、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記固形薬剤を収納する薬剤収納部と、該薬剤収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在の薬剤取替用蓋が設けられていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  2. 薬剤収納部が、下部側周面に薬液流出孔を有する側面と、固形薬剤の載置底板とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  3. 目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容された薬剤収容カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤収容カートリッジを収納するカートリッジ収納部と、該カートリッジ収納部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、目皿本体の中央部に装脱着自在のカートリッジ取替用蓋が設けられていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  4. 薬剤収容カートリッジが、上面に排水流入孔、下面及び/又は下部側周面に薬液流出孔が設けられていることを特徴とする請求項3記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  5. 薬剤収納部が、目皿本体の下部に連結された棒状突起と、薬剤収容カートリッジの載置板とから構成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  6. 目皿本体と、微生物の発育抑制物質を含有する固形薬剤が収容され、上面が目皿の中央部を構成する薬剤保持カートリッジと、前記目皿本体の下部に一体的に固定され、前記薬剤保持カートリッジを収容する薬剤収容部と、該薬剤収容部の下部に一体的に固定され、固形薬剤の溶解液である薬液を分散することができる薬液拡散体とを備え、前記薬剤保持カートリッジが前記目皿本体の中央部に装脱着自在に嵌合保持されていることを特徴とする詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  7. 薬剤保持カートリッジが、下面及び/又は下部側周面に薬液流出孔が設けられていることを特徴とする請求項6記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  8. 薬剤収容部が、目皿本体の下部に連結された棒状突起と、薬液貯留部とから構成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  9. 薬液拡散体が、適宜間隔で放射状に複数のスリット及び/又は複数の切欠きが設けられたスカート形状体として構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
  10. 薬液拡散体が、放射状に延設された薬液分散樋と、該薬液分散樋の外周縁に設けられた薬液拡散部とから構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の詰替え型浴室排水口用ヌメリ取り器。
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