JP2004324314A - 洗面台用ヌメリ取り器 - Google Patents

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JP2004324314A JP2003122979A JP2003122979A JP2004324314A JP 2004324314 A JP2004324314 A JP 2004324314A JP 2003122979 A JP2003122979 A JP 2003122979A JP 2003122979 A JP2003122979 A JP 2003122979A JP 2004324314 A JP2004324314 A JP 2004324314A
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Ko Muto
香 武藤
Eiji Takemura
英二 竹村
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Abstract

【課題】洗面台の排水口に発生するヌメリを安全に防除でき、安全性に優れた固形のヌメリ取り用固形薬剤を適度に排水に溶解させ、その効果を長期間持続でき、溶解液を排水口の目皿や排水管壁面等に過不足なく供給し、適切にヌメリの発生を抑制することができ、環境保護を図ることができる洗面台用ヌメリ取り器を提供すること。
【解決手段】洗面台Sの排水口Pに設置され、抗菌剤を含有する固形薬剤Mが収納され、排水口の上位空間部に配置される収納部1が設けられ、収納部には排水の一部を流入させ、固形薬剤を溶解した排水をヌメリ発生面に流出させる通水孔2が設けられる。収納部の底面と洗面台間に排水流路Rを形成する間隔を保持して収納部を配置する間隔保持部材として突起4が設けられる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面台の排水口に設置され、洗面台の排水口部分に発生するヌメリの付着を排除する洗面台用ヌメリ取り器に関する。
【0002】
【従来の技術】
台所、浴室、洗面台等の排水口に発生するヌメリの主成分は、界面活性剤、石鹸、人の垢等が栄養源となって繁殖する細菌から分泌されるポリサッカライドであることが知られている。家庭用流し台の排水口部のゴミ取りカゴのヌメリ防止方法としては、従来から、さらし粉系酸化剤を単独又は他の成分と配合したものを加圧成形した錠剤を、プラスチック製のネット又はカゴ状収納容器に収納し、ヒモ等によりゴミ取りカゴ内に吊し、ゴミ取りカゴのヌメリを防止する方法はよく知られていた(特許文献1参照)が、強力な酸化力によりゴミ取りカゴ及び周辺の排水口材質を劣化・腐食させる他、塩素ガスや三塩化窒素等の刺激臭のガスを発生する等の安全性に問題を有していた。このため、強い抗菌力を有し、かつ材質腐食やガスの発生はともなわない薬剤として、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが開発されたが、水に易溶であり短期間で消費され短寿命であり、また、皮膚刺激性が激しいため、家庭において使用するには安全上問題があった。本発明者らは、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物を加圧成形してなる非さらし粉系ヌメリ防除剤を提案している(特許文献2参照)。この防除剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをホスト化合物により多分子包接体としているため皮膚刺激性が低下し、かつ水に対する溶解性も低下しており、ヌメリ防除剤として優れたものである。また、本発明者らは、有機ヨード系抗菌剤と固体酸とを加圧成形してなるヌメリ防除剤についても提案しており(特許文献3参照)、このヌメリ防除剤も優れたヌメリ防除効果が確認されている。更に、本発明者らは、これらの防除剤を、ゴミ取りカゴが設けられた台所流し台の排水口用蓋や、排水口に設置するヌメリ取りに適用した排水口用ヌメリ取り器(特許文献4参照)等を提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−128090号公報
【特許文献2】
特開平10−245308号公報
【特許文献3】
特開平10−245306号公報
【特許文献4】
特開2001−65021号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、洗面台の排水口に発生するヌメリを安全に防除し、しかも、長期間効果を持続できるヌメリ取り器を提供することにあり、更に、安全性に優れた固形のヌメリ取り用固形薬剤を適度に排水に溶解させ、溶解液を排水口の目皿や排水管壁面等に過不足なく供給し、適切にヌメリの発生を抑制することができる洗面台用ヌメリ取り器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、既に、排水口の目皿上にヌメリ防除剤を収納した容器を設置して、排水口近傍、配管に発生するヌメリを防除するため、目皿取り付け具を開発した(特願2001−60841号)が、種々な形態を有する洗面台の排水口に適用するには排水口の口径が小さい場合等、不都合な点もあった。固形薬剤を収納した環状の収納部を排水口の開口の周囲に配置し、収納部と洗面台間に排水流路を確保し、この収納部に、ヌメリ発生面の全面に亘って、ヌメリ取り用固形薬剤を溶解した排水を過不足なく供給できるように適切な排水量の流入、流出を可能とした通水口を設けることにより、ヌメリ取り用固形薬剤の使用量を最少限としてヌメリの発生を抑制することができ、種々の形態の洗面台の排水口に適用することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、洗面台の排水口に設置される洗面台用ヌメリ取り器であって、排水口の開口の上位空間部に配置され、抗菌剤を含有する固形薬剤を収納する収納部と、該収納部の底部と洗面台間に排水流路を形成する間隔を保持して前記収納部を支持する間隔保持部材とを有し、前記収納部には排水の一部を流入させ、前記固形薬剤を溶解した排水をヌメリ発生面に流出させる通水孔が設けられたことを特徴とする洗面台用ヌメリ取り器(請求項1)や、前記固型薬剤を収納する前記収納部が、環状であることを特徴とする請求項1記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項2)や、前記固型薬剤を収納する前記収納部が、円柱状、角柱状又は板状であることを特徴とする請求項1記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項3)や、前記通水孔は収納部の底部及び側面に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項4)や、通水孔は0.5〜3mmの範囲の幅を有し、4〜12箇所設けられたことを特徴とする請求項4記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項5)や、前記間隔保持部材が前記収納部の底部に設けられる複数の保持脚を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項6)や、前記間隔保持部材が前記収納部の底面と洗面台間の間隔を5〜20mmに保持するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項7)や、前記収納部を洗面台の排水口に固定する固定部材が設けられ、該固定部材は前記収納部の底部から延出され、洗面台の排水口の開口に挿入される複数の固定脚を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項8)や、前記間隔保持部材が各前記固定脚に設けられ、排水口の開口の周囲に懸架される突起であることを特徴とする請求項8記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項9)や、前記固形薬剤が5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器(請求項10)に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の洗面台用ヌメリ取り器は、洗面台の排水口に設置される洗面台用ヌメリ取り器であって、排水口の開口の上位空間部に配置され、抗菌剤を含有する固形薬剤を収納する収納部と、該収納部の底部と洗面台間に排水流路を形成する間隔を保持して収納部を支持する間隔保持部材とを有し、収納部には排水の一部を流入させ、固形薬剤を溶解した排水をヌメリ発生面に流出させる通水孔が設けられたものであれば、特に限定されるものではないが、固型薬剤を収納する前記収納部が、環状、円柱状、三角柱〜八角柱等の角柱状又は板状であることが好ましく、また、通水孔は、収納部の底部及び側面の下部に亘って設けられるものが好ましく、例えば、幅0.5〜3mm、4〜12箇所に設けられることにより、排水の一部を収納部内に流入させ、固形薬剤を溶解した排水を排水口近傍、配管のヌメリ発生面に過不足なく供給し、ヌメリの発生を防止することができる。間隔保持部材は収納部の底部に設けられる複数の保持脚であっても、また、後述する複数の固定脚のそれぞれに設けられる突起であってもよく、収納部の底面と洗面台表面間に5〜20mmの間隔を保持できるものが好ましい。また、洗面台用ヌメリ取り器には、収納部を排水口に固定する固定部材が設けられたものであってもよく、固定部材としては収納部の底部から延出され洗面台の排水口の開口に挿入される複数の固定脚を有するものであってもよい。このような固定脚を有する洗面台用ヌメリ取り器の場合は、収納部の底部と洗面台間に排水流路を形成する間隔保持部材として、固定脚に設けられ、排水口の開口の周囲に懸架される突起であってもよい。
【0008】
本発明の洗面台用ヌメリ取り器によれば、排水口の開口の上位空間部に配置されたヌメリ取り用の固形薬剤を収納する収納部から、ヌメリ取り用固形薬剤を溶解した排水をヌメリ発生面に供給できるため、排水口近傍、配管表面のヌメリの発生を防止することができる。また、収納部の底部、側面に所定の幅で所定の数の通水孔を設け、排水の一部を流入、流出する通水孔を設けたものは、固形薬剤の使用量の低減を図り、ヌメリの発生を長期に亘って防止することができ、環境保護を図りヌメリ防除効果を長時間継続して得ることができる。
【0009】
本発明の洗面台用ヌメリ取り器の好ましい実施の態様を、図面を参照して説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
図1及び図2に示すように、目皿P2等が装着されたタイプの洗面台Sの排水口Pに配設される本発明の洗面台用ヌメリ取り器は、排水口Pの開口P1の上位空間部に配置され、固形薬剤Mを収納する環状の収納部1を有する。収納部1は、排水口Pの内径dと同程度の内径dを有し、洗面台の機種により排水口Pの内径dが若干異なるものにも、排水機能を確保して適用可能なように、排水口Pの内径dより若干大きい内径dを有するものとしてもよい。収納部1の外径dは、内径dとの関係から、収納部1が一定量の固形薬剤Mを収納できる大きさを確保できるものであれば、いずれであってもよいが、排水口に配置されるため、ヌメリ取り器として小型である方が好ましい。
【0010】
本発明の収納部1には、排水の一部を流入させ、固形薬剤を溶解した排水を流出させる通水孔2が設けられる。通水孔2は、一定間隔で複数箇所、例えば、4〜12箇所等、固形薬剤の排水への溶解度、排水量等により適宜選択されて設けられる。通水孔2は、図2に示すように、排水の流入、流出を確保するため収納部1の上部等いずれの位置に設けられたものであってもよいが、後述する間隔保持部材により、収納部1の底部と洗面台間に形成される排水流路を流通する排水が収納部1の底部に接触して排水口へ流出するため、底部及び側面の下部に設けられたものが好ましく、排水の一部がこの通水孔2から収納部1へ流入し、固形薬剤Mを溶解した排水がこの通水孔2から流出するようになっている。通入孔2は、収納部1内へのゴミの流入を防止するため、また、固形薬剤が過度に溶解されることがないように、排水の一部を取り入れ、ヌメリ発生面に供給できるよう、幅0.5〜3mm、好ましくは、0.5〜2mm、特に、1〜2mmに形成されたものが好ましく、収納部1へのゴミの流入を防止するためには、通水孔2の幅を狭くし複数を設ける他、通水孔の幅を3mm以上に広げ、通水孔に親水性の不織布を貼付したものであってもよい。また、収納部1の上部には、通水孔2における排水の流入、流出を容易にするため、空気孔6が設けられる。空気孔6は通水孔2からの排水を容易にするものであれば、その形状、大きさ、数は特に制限されないが、上部からの水の流入を抑制できる形状、大きさであることが好ましい。空気孔6の開口面積を小さくし、排水は下部の通水孔2から流入し、排水流が弱くなったとき、収納部1外へ薬剤溶解水が流出するため、高濃度の薬剤溶解液が効果的に排水口に流れるようになっている。
【0011】
このような本発明の洗面台用ヌメリ取り器には、収納部1を洗面台Sの排水口Pに固定するため、固定部材が設けられる。固定部材は、収納部1の底部に設けられ、例えば、底部から延出され、排水口Pの開口P1へ挿入される複数の固定脚3を有し、このような固定脚3は複数、例えば、3個設けられたものが好ましく、排水口Pの開口P1の周囲に配置される収納部1が、排水口Pの開口P1へ流入する排水により、排水口Pから移動するのを防止するものである。固定脚3は収納部1の内側の側面壁を延設して設けられるものが、製作等の観点から好ましいが、洗面台Sの排水口の内径dが小さいものにも適用できるように、収納部1の底部から排水口中心方向に向かって僅かに延出され鈎状に屈曲するような形状を有するものであってもよい。
【0012】
上記本発明の洗面台用ヌメリ取り器には、収納部1を洗面台S間との間に所定の間隔を保持して配置できるように間隔保持部材が設けられる。間隔保持部材は、洗面台Sの表面と、収納部1の底部との間に排水流路を確保するために、収納部1をその底面と洗面台S間に間隔dを保持して支持するものであり、各固定脚3に設けられる突起4で構成され、突起4が洗面台Sの排水口Pの開口P1の周囲に懸架されることにより、収納部1の底面と洗面台表面間に排水流路Rが形成される。収納部1と洗面台S間に保持される間隔dは、例えば、5〜20mm程度が好ましい。突起4の突出長は、突起4が排水口Pの開口P1の周囲に懸架されるような長さであればよいが、排水口Pの内径dが大きいものにも適用できるよう、例えば、5mm以上等から、収納部1の幅dに相当する長さを有するものが好ましい。
【0013】
また、図3に示すように、洗面台の上部に設置される操作ボタン等を操作することにより開閉するホップアップ式の固定排水栓P5が設けられたタイプの洗面台S1の排水口P3に配設される本発明の他の実施例の洗面台ヌメリ取り器は、排水口P3の開口P4の周囲に設けられ、抗菌剤を含有する固形薬剤を収納する上記と同様の構成の収納部1を、その底面と、洗面台S1間に排水流路を形成する間隔を保持して支持する間隔保持部材として、収納部1の底部に設けられる複数の保持脚5を有するものであってもよい。保持脚5は、収納部1の底部のいずれの位置に設けられるものであってもよいが、内側の側面壁を延設した形態を有する場合は、排水口P3の開口P4と固定排水栓P5の間隙に保持脚5が誤って挿入され、破損が生じるおそれもあるため、収納部1の外側の側面壁を延長して設けられ、洗面台S1上に載置されるものが、製作上好ましい。保持脚5は収納部1を洗面台上に支持できるよう、複数、例えば、3箇所に設けられる。保持脚5の長さは、収納部1の底部と洗面台Sの表面間に間隔dを保持できるものであればよく、間隔dに該当する長さ、即ち、5〜20mm程度の長さを有するものが好ましい。
【0014】
尚、このようなホップアップ式の固定排水栓P5が設けられたタイプの洗面台S1の場合、本発明の洗面台用ヌメリ取り器の収納部1の内径dが排水口Pの内径dより若干大きいものであれば、単に、固定排水栓P5を環状の収納部1に遊挿させることにより、洗面台用ヌメリ取り器を排水口に固定させることができ、排水口P3の開口P4に流入する排水により洗面台用ヌメリ取り器が移動することを防止できるため、固定部材を備える必要はないものとなる。
【0015】
また、本発明の他の実施例として、図4及び図5に示すような洗面台用ヌメリ取り器においては、排水口Pの開口P1の上位空間部に配置され、固形薬剤Mを収納する収納部10は、円柱状であり、排水口Pの内径dと同程度〜若干大きい外径を有する。収納部10には、排水の一部を流入させ、固形薬剤を溶解した排水を流出させる通水孔20が設けられる。通水孔20は、一定間隔で複数箇所、例えば、4〜12箇所等、固形薬剤の排水への溶解度、排水量等により適宜選択されて設けられる。通水孔20は、排水の流入、流出を確保するため収納部10の上部等いずれの位置に設けられたものであってもよいが、間隔保持部材により、収納部1の底部と洗面台間に形成される排水流路を流通する排水が収納部10の底部に接触して排水口へ流出するため、底部及び側面の下部に設けられたものが好ましく、排水の一部がこの通水孔20から収納部10へ流入し、固形薬剤Mを溶解した排水がこの通水孔20から流出するようになっている。通入孔20は、収納部10内へのゴミの流入を防止するため、また、固形薬剤が過度に溶解されることがないように、排水の一部を取り入れ、ヌメリ発生面に供給できるよう、幅0.5〜3mm、好ましくは、0.5〜2mm、特に、1〜2mmに形成されたものが好ましく、収納部10へのゴミの流入を防止するためには、通水孔20の幅を狭くして複数設ける他、通水孔の幅を3mm以上に広げ、通水孔に親水性の不織布を貼付したものであってもよい。
【0016】
また、収納部10の上面には、通水孔20における排水の流入、流出を容易にするため、空気孔60が設けられる。空気孔60は、通水孔20からの排水を容易にするものであれば、その形状、大きさ、数は特に制限されないが、上部からの水の流入を抑制できる形状、大きさであることが好ましい。空気孔60の開口面積を小さくし、排水は下部の通水孔20から流入し、排水流が弱くなったとき、収納部10外へ薬剤溶解水が流出するため、高濃度の薬剤溶解液が効果的に排水口に流れるようになっている。尚、収納部10を洗面台Sの排水口Pに固定する固定脚3を有する固定部材、各固定脚3に設けられる突起4で構成される間隔保持部材については、上記図1、2に示すものと同様のものである。尚、収納部20は円柱状に限らず、三角柱状〜八角柱状等の多角柱状、あるいは板状のものであってもよい。かかる円柱状、角柱状、板状のものは薬剤の収納量を多くすることができ、洗面台用ヌメリ取り器の寿命を長期間に亘らせることができる。
【0017】
このような本発明の洗面台用ヌメリ取り器の材質は特に制限されるものではなく、ゴム製、プラスチック製等いずれの材質であってもよく、ゴム製、プラスチック製の場合は、一体成型とできるため好適である。また、抗菌処理が施されたものを用いることもでき、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛等の抗菌剤を材質の一部として含有させたり、表面をコーティング処理したものも適用することができる。更に、収納部は親水処理や撥水処理を施すこともできる。親水処理や撥水処理は、例えば、親水性又は撥水性の樹脂材料を用いたり、樹脂に親水性又は撥水性の界面活性剤を練り込んだ材料を用いたり、あるいは表面に親水性又は撥水性のコーティング剤、塗料を塗布することにより行うことができる。
【0018】
本発明の洗面台用ヌメリ取り器に使用されるヌメリ取り用固形薬剤としては、殺菌剤、抗菌剤、防黴剤を含むものであり、殺菌剤、抗菌剤、防黴剤としては、塩素系酸化剤、過酸化物、ヨウ素系殺菌剤、亜硫酸塩抗菌剤等いずれのものであってもよいが、刺激性のガスを発生せず人体に安全であり、殺菌力があり充分なヌメリ取り効果が得られ、皮膚刺激性がなく、水に容易に溶解して薬用効果が持続されるものが好ましい。このような殺菌剤、抗菌剤、防黴剤としては、例えば、塩素系酸化剤としては、ジクロロジメチルヒダントイン、ブロモクロルジメチルヒダントイン、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム及びトリクロルイソシアヌル酸、次亜塩素酸カルシウム等を例示することができ、また、塩素系酸化剤以外の薬剤としては、過炭素ナトリウム、過硫酸カリウム、過ほう酸ナトリウム、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、パラヒドロキシ安息香酸n−ブチル、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルへキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、メチレンビスチオシアネート、2−ピリジンチオール−1−オキシド、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、N,N′−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)、4,4′−(テトラメチレンジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロマイド)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール等を例示することができる。また、2,3,3−トリヨードアリルアルコール類、2,3,3−トリヨードアリルエーテル類等の有機ヨード系抗菌剤も抗菌スペクトルが広く、人体に安全な点で好適である。
【0019】
更に、本発明のヌメリ取り用の固形薬剤として、殺菌剤、抗菌剤、防黴剤等をゲスト化合物とし、ゲスト化合物と共に結晶性錯体を形成する多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物は、殺菌剤、抗菌剤、又は防黴剤を経時に従って放出し、ヌメリ防除作用を持続して得ることができるため、好適に使用することができる。包接化合物のゲスト化合物に適用される殺菌剤、防黴剤又は抗菌剤としては、例えば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニルピリジン、2−チオシアノメチベンゾチアゾール、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)、3,3,4,4−テトラハイドロチオフェン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン−3−オン、N−メチルピロリドン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビニル)スルホン、メチレンビスチオシアネート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−エタノール、2−ブロモ−4′−ヒドロキシアセトフェノン、ジブロモニトリルプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタルニトリル等を、また天然製油類としては、例えば、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テルピネオール、チモール等を例示することができる。多分子系ホスト化合物としては、例えば、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェノ−ル類、1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサン−2,4−ジイン−1,6−ジオール等を例示することができる。
【0020】
本発明の固形薬剤には、これらの抗菌剤、防黴剤、抗菌剤が排水と接触した際必要以上に薬剤が溶解されて流出することを防止し、適度な速度で接触した排水に溶解させるため、配合物と混合して加圧成形、加熱溶融混合、混練り押し出し成形等の公知の方法により適当な大きさに成形することができる。配合物としては、各種公知の賦形剤、溶解調整剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、腐食防止剤等を例示することができる。特に界面活性剤は溶解液がヌメリ発生壁面に拡散され、かつ蓋や容器が油で汚れることを防止するのに有効である。界面活性剤としては、アルキルアルカノールアミド類、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等を例示することができ、これら界面活性剤は全固形薬剤重量に対して0.5〜10重量%の割合で使用することができる。
【0021】
賦形剤、結合剤、溶解調整剤としては、例えば、燐酸水素カルシウム2水和物、燐酸3カルシウム無水物、燐酸水素マグネシウム3水和物、燐酸水素マグネシウム8水和物、クエン酸カルシウム4水和物、硫酸カルシウム0.5水和物、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸−o−トルイダイド、アセト酢酸−p−トルイダイド、アセト酢酸−o−アニシダイド、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴム(粉末)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デキストリン、C14〜C24の飽和脂肪酸類等を例示することができ、これらのものは加圧成形性を向上することができ、また、各種洗剤等が混入しても反応して有毒ガス等が発生することが無いので好ましく、これら賦形剤や結合剤、溶解調整剤は全固形薬剤重量に対して1〜99重量%の割合で添加することができる。
また、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、安息香酸ナトリウム、シリカ、タルク、ワックス類等を例示することができ、これら滑沢剤は全固形薬剤重量に対して0.01〜10重量%の割合で使用することができる。更に、腐食防止剤としては、アルキルチオ尿素系やトリアゾール系化合物を例示することができ、これらを使用すると配管などの金属部分の腐食を抑制することができる。
【0022】
本発明の固形薬剤を製造するには、上記の殺菌剤、抗菌剤、防黴剤、賦形剤、結合剤、溶解調整剤、界面活性剤、滑沢剤、防腐剤等に、適宜配合物を添加して加熱溶融混合や、混練り押し出し成形し、球状、錠剤状、円柱状、直方体状、角錐状、ドーナツ状等、いずれの形態にも形成することができる。
【0023】
このような本発明の洗面台用ヌメリ取り器は、目皿P2等が配置される洗面台Sに適用される場合、固形薬剤Mを収納する収納部1、10の底部に設けられる固定脚3を排水口Pの開口P1に挿入し、収納部1を排水口Pに固定する。このとき、各固定脚3に設けられる突起4が排水口Pの開口P1の周囲に懸架され、収納部1の底面と、洗面台Sの表面間に排水流路Rが保持される。また、ホップアップ式の固定排水栓P5が設けられた洗面台S1に適用される場合、固定排水栓P5に環状の収納部1を遊挿し、洗面台S1に保持脚5を載置して固定する。このとき、収納部1の底面と、洗面台S、S1の表面間に排水流路Rが保持される。洗面台用ヌメリ取り器が装着された状態で洗面台S、S1を使用すると、排水が収納部1の底面と、洗面台S、S1の表面間に保持された排水流路Rを流通し、収納部1の底面及び側面下部等に設けられた通水孔2から排水の一部が収納部1に流入され、固形薬剤Mを溶解し、固形薬剤Mを溶解した排水が、通水孔2、20から排出される。固形薬剤Mを溶解した排水はヌメリ発生面に均等に接触して排出されるため、排水口P、P3近傍に付着するヌメリの発生を顕著に抑制することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の洗面台用ヌメリ取り器によれば、固形薬剤を収納する収納部に、適切量の排水の流入、流出を可能とした通水孔を設けたことにより、収納部1に流入する排水をその一部に制限し、洗面台の排水口近傍のヌメリ発生面に対してヌメリ防除効果を長期に亘って継続して得ることができる。特に、固形薬剤として5−クロロ−2メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物を含有する場合、安全であり、環境保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗面台用ヌメリ取り器の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の洗面台用ヌメリ取り器の図1の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の洗面台用ヌメリ取り器の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の洗面台用ヌメリ取り器の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の洗面台用ヌメリ取り器の図4の他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、10……収納部
2、20……通水孔
3……固定脚(固定部材)
4……突起(間隔保持部材)
5……保持脚(間隔保持部材)
6,60……空気孔
……間隔
M……固形薬剤
P、P3……排水口
P1、P4……開口
S、S1……洗面台

Claims (10)

  1. 洗面台の排水口に設置される洗面台用ヌメリ取り器であって、排水口の開口の上位空間部に配置され、抗菌剤を含有する固形薬剤を収納する収納部と、該収納部の底部と洗面台間に排水流路を形成する間隔を保持して前記収納部を支持する間隔保持部材とを有し、前記収納部には排水の一部を流入させ、前記固形薬剤を溶解した排水をヌメリ発生面に流出させる通水孔が設けられたことを特徴とする洗面台用ヌメリ取り器。
  2. 前記固型薬剤を収納する前記収納部が、環状であることを特徴とする請求項1記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  3. 前記固型薬剤を収納する前記収納部が、円柱状、角柱状又は板状であることを特徴とする請求項1記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  4. 前記通水孔は収納部の底部及び側面に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  5. 通水孔は0.5〜3mmの範囲の幅を有し、4〜12箇所設けられたことを特徴とする請求項4記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  6. 前記間隔保持部材が前記収納部の底部に設けられる複数の保持脚を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  7. 前記間隔保持部材が前記収納部の底面と洗面台間の間隔を5〜20mmに保持するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  8. 前記収納部を洗面台の排水口に固定する固定部材が設けられ、該固定部材は前記収納部の底部から延出され、洗面台の排水口の開口に挿入される複数の固定脚を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  9. 前記間隔保持部材が各前記固定脚に設けられ、排水口の開口の周囲に懸架される突起であることを特徴とする請求項8記載の洗面台用ヌメリ取り器。
  10. 前記固形薬剤が5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の洗面台用ヌメリ取り器。
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