JP2004149429A - インドール化合物およびその用途 - Google Patents

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Hiroyuki Watanabe
浩之 渡邊
Osamu Kurasawa
修 倉澤
Naoki Tarui
直樹 樽井
Takashi Yosemoto
貴 寄元
Keisuke Hirai
圭介 平井
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Abstract

【課題】優れたβセクレターゼ阻害作用、Aβ産生・分泌・凝集阻害作用を有する新規化合物を提供する。
【解決手段】式(I)
【化1】
Figure 2004149429

〔式中、Rはハロゲン原子または置換基を有していてもよい環状基を、Rは置換基を有していてもよい環状基を、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、Wは2価の低級炭化水素基を、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される化合物またはその塩。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れたアミロイドβ蛋白産生・分泌・凝集阻害作用を有する置換アミノ化合物およびアミロイドβ蛋白に起因する疾患、例えば神経変性疾患(例、アルツハイマー病、老年性痴呆症、ダウン症、パーキンソン病など)、アミロイドアンジオパシー、脳血管障害時の神経細胞障害などの予防・治療に有効な剤等に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルツハイマー病は、神経細胞変性・脱落と共に、老人斑の形成および神経原線維変化を特徴とする神経変性疾患である。アルツハイマー病に最も特徴的な老人斑は、アミロイドβ蛋白(以下、Aβと略記することもある)を主成分として(例えば、下記の非特許文献1参照。)、生体成分が脳内に沈着したものである。アミノ酸40または42個からなるAβ(以下、それぞれAβ1−40およびAβ1−42と略記する。)は、神経細胞に対して毒性を示し、神経原線維変化を惹起することが知られている。
また、家族性アルツハイマー病患者の中にはAPP(Amyloid Precursor Protein)遺伝子に変異が認められる場合もあり、この変異遺伝子を導入した細胞では、Aβの産生・分泌量の増加が指摘されている(例えば、下記の非特許文献2〜4参照。)。
このため、Aβの産生・分泌を阻害する薬剤はAβに起因する疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症など)の予防・治療に有効である。
一方、分泌型APPは、神経栄養因子様作用を有することが報告されている(例えば、下記の非特許文献5参照。)。かかる神経栄養因子様作用としては、(1)神経細胞の生存・維持作用、(2)シナプスの形成促進作用、(3)神経細胞死保護作用、(4)海馬での長期増強作用などが挙げられる。このため、分泌型APPの分泌を促進する薬剤には、上記作用を介して、(1)神経変性疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症、老年期痴呆、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性脊髄側索硬化症、糖尿病性ニューロパシー、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症など)、(2)脳血管障害(例、脳梗塞、脳出血など)、による、頭部外傷による、または脊髄損傷による神経障害の予防・治療に有用である。
また、下記の特許文献1には、プロテアーゼ阻害作用を有し、細胞レベルでAβ産生阻害作用を有するペプチド誘導体が開示されている。
このAβの産生は、その前駆体蛋白であるAPP(Amyloid Precursor Protein)より、βセクレターゼとγセクレターゼにより切り出される。最近、いくつかの研究所より、βセクレターゼのcDNAの単離が報告され、実体が明らかとなった(例えば、下記の非特許文献6〜8参照。)。家族性アルツハイマー病患者の中にはAPP遺伝子に変異が認められる場合もあり、この変異遺伝子を導入した細胞では、Aβの産生・分泌量の増加が指摘されている(例えば、下記の非特許文献2〜4参照。)。したがって、特に家族性アルツハイマー病などの遺伝的にAβに起因する疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症など)に罹患する可能性が高い患者、外傷などにより脳内でAβ蛋白の増加を起こす患者等、脳内でAβ蛋白の増加している患者に対して、βセクレターゼを阻害する薬剤はAβの産生・分泌・凝集を阻害し、該疾患の予防・治療薬として有用であると考えられる。
【0003】
一方、ピペラジン環を有するインドール化合物は、Xa因子阻害剤として下記の特許文献2に、神経弛緩薬として下記の非特許文献9に、心室の原線維形成閾値を増加させる化合物として下記の非特許文献10に、および抗菌・抗真菌として下記の非特許文献11に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第652009号明細書
【特許文献2】
国際公開第01/07436号パンフレット
【非特許文献1】
Biochem.Biophys.Res.Commun,1984年,122巻,p.1131
【非特許文献2】
Nature,1992年,360巻,p.672
【非特許文献3】
Science,1993年,259巻,p.514
【非特許文献4】
Science,1994年,264巻,p.1336
【非特許文献5】
ニューロン(Neuron),1993年,10巻,p.243−254
【非特許文献6】
Science,1999年,286巻,p.735
【非特許文献7】
Nature,1999年,402巻,p.533
【非特許文献8】
Nature,1999年,402巻,p.537
【非特許文献9】
Khim.−Farm.Zh.,1983年,17(9),p.1066−72
【非特許文献10】
Khim.−Farm.Zh.,1983年,17(8),p.940−6
【非特許文献11】
Khim.−Farm.Zh.,1979年,13(2),p.32−5
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れたβセクレターゼ阻害作用またはAβ産生・分泌・凝集阻害作用を有する新たな化合物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、βセクレターゼ阻害作用、Aβ産生・分泌・凝集阻害作用を有する化合物につき、種々検討した結果、以下の式(I)で表されるインドール化合物が、優れたβセクレターゼ阻害作用、Aβ産生・分泌・凝集阻害作用を有することを見出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は
(1) 式(I)
【化2】
Figure 2004149429
〔式中、Rはハロゲン原子または置換基を有していてもよい環状基を、Rは置換基を有していてもよい環状基を、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、Wは2価の低級炭化水素基を、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される化合物またはその塩、
(2) RおよびRが独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基またはヘテロアリール基である上記(1)記載の化合物、
(3) Rが水素原子である上記(1)記載の化合物、
(4) Wがメチレン基である上記(1)記載の化合物、
(5) RおよびRが独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基またはヘテロアリール基であり、Rが水素原子であり、かつWがメチレン基である上記(1)記載の化合物、
(6) Rがそれぞれ置換基を有していてもよいC6−14アリール基またはヘテロアリール基である上記(1)記載の化合物、
(7) Rが置換基を有していてもよい、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種のヘテロ原子を1〜4個含む5〜14員のヘテロアリール基である上記(1)記載の化合物、
(8) 上記(1)記載の化合物のプロドラッグ、
(9) 上記(1)記載の化合物またはそのプロドラッグを含有する医薬、
(10) アスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤である上記(9)記載の医薬、
(11) βセクレターゼ阻害剤である上記(9)記載の医薬、
(12) (i)神経変性疾患、(ii)神経障害、(iii)記憶障害、(iv)精神疾患または(v)ミオパシーの予防・治療剤である上記(9)記載の医薬、
(13) アミロイドβ蛋白(1−40)またはアミロイドβ蛋白(1−42)の産生・分泌・凝集の阻害剤である上記(9)記載の医薬、
(14) アルツハイマー病またはパーキンソン病の予防・治療剤である上記(9)記載の医薬。
(15) 配列番号:9のアミノ酸配列を有し、1番目のセリン残基が最大発光波長約562nmの蛍光ドナーで標識され、かつ9番目のリジン残基が最大吸光波長約644nmの蛍光クエンチャーで標識されているペプチド。
(16) (i)上記(15)記載のペプチド、βセクレターゼ、被験化合物および含DMF溶媒を混合すること、および(ii)前記(i)で得られる混合液の蛍光強度を、510〜560nmの範囲内の励起波長および540〜630nmの範囲内の測定波長において測定することを含む、被験化合物のβセクレターゼ阻害活性測定方法等を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本明細書中、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。
【0009】
前記式(I)において、RおよびRで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、例えば、アリール基、ヘテロアリール基、非芳香族環状炭化水素基、および非芳香族複素環基が挙げられる。当該「環状基」として好ましくは、アリール基、またはヘテロアリール基である。
当該「アリール基」としては、例えば、C6−14アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、2−アンスリル)等が挙げられる。好ましくは、フェニルなどである。
前記「ヘテロアリール基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種のヘテロ原子を、1〜4個含む単環、2環または3環式の5〜14員(好ましくは5〜10員)芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基等が挙げられる。当該「5〜14員(好ましくは5〜10員)の芳香族複素環」としては、例えば、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フラン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン、フタルイミドなどの芳香族複素環、またはこれらの環(好ましくは単環)が1ないし複数個(好ましくは1または2個)の芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環などが挙げられる。当該「ヘテロアリール基」として好ましくは、例えば2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−または3−フリル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、4−イソキノリル、ピラジニル、2−または4−ピリミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、および2−または3−インドリル等である。
前記「非芳香族環状炭化水素基」としては、例えば、炭素数3〜10の非芳香族環状炭化水素基等が挙げられる。当該「炭素数3〜10の非芳香族環状炭化水素基」としては、例えば、C3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニル、C4−10シクロアルカジエニル等が挙げられる。C3−10シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[3.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[4.3.1]デシル、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシルを包含する。C3−10シクロアルケニルの例は、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル(例、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル)、シクロヘキセニル(例、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル)、シクロヘプテニル、シクロオクテニルを包含する。C4−10シクロアルカジエニルの例は、シクロヘプタジエニル、シクロペンタジエニル(例、2,4−シクロペンタジエン−1−イル)、シクロヘキサジエニル(例、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル)を包含する。
前記「非芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する5〜7員の非芳香族単環式複素環基または非芳香族縮合複素環基が挙げられる。ここで、非芳香族縮合複素環基としては、例えばこれら5〜7員の非芳香族単環式複素環基と、1ないし2個の窒素原子を含む6員環、ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員環とが縮合した基等が挙げられる。当該「非芳香族複素環基」の例は、1−ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオホルホリノ、1−ピペラジニル、ヘキサメチレンイミン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、チアゾリジン−3−イル、イミダゾリジン−3−イル、2−オキソイミダゾリジン−1−イル、2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキソオキサゾリジン−3−イル、2,4−ジオキソオキサゾリジン−3−イル、および2,4−ジオキソチアゾリジン−3−イルを包含する。
【0010】
これらの中で、Rで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としては置換基を有していてもよいC6−14アリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基が好ましい。一方、Rで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としては、置換基を有していてもよい、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種のヘテロ原子を1〜4個含む5〜14員のヘテロアリール基が好ましい。
【0011】
およびRで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、アシル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアミノ基および式B−、B−L−B−または式B−L−B−L−B−(式中、Bは置換基を有していてもよい環状基を、BおよびBは独立して2価の環状基を、LおよびLは独立してスペーサーまたは結合手を示す。)で示される基等が挙げられる。当該「環状基」は、このような置換基を1〜3個(好ましくは1個)有していてもよい。
およびRで示される置換基を有していてもよい環状基の置換基としての「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「鎖状炭化水素基」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル)、C2−6アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル)、およびC2−6アルキニル(例、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル)等が挙げられる。当該「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、アシル基、置換基を有していてもよいアミノ基等が挙げられる。当該「鎖状炭化水素基」は、このような置換基を1〜5個(好ましくは1〜3個)有していてもよい。
当該「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ」としては、例えば1〜5個(好ましくは1〜3個)のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)等が挙げられる。その具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
前記「アシル基」としては、例えば、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル)、C1−4アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、C1−6アルキル−スルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル)、C1−4アルコキシ−スルホニル基(例、メトキシスルホニル、エトキシスルホニル)、ベンジルオキシカルボニル基、カルバモイル基、およびモノ−またはジ−C1−4アルキルカルバモイル基等が挙げられる。
前記「置換基を有していてもよいアミノ基」における「置換基」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル)、C2−6アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル)、C2−6アルキニル(例、エチニル、プロパルギル、2−ブチニル)、アミノ−C1−3アルキル基、およびモノ−またはジ−C1−3アルキルアミノ−C1−3アルキル基(例、ジメチルアミノ−メチル、ジメチルアミノ−エチル)等が挙げられる。当該「アミノ基」は、このような置換基を1または2個有していてもよい。
【0012】
およびRで示される置換基を有していてもよい環状基の置換基としての「アシル基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「置換基」としてのアシル基と同様の基が挙げられる。
およびRで示される置換基を有していてもよい環状基の置換基としての「置換基を有していてもよいアルコキシ基」における「アルコキシ基」としては、例えば、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)等が挙げられる。当該「置換基を有していてもよいアルコキシ基」における「置換基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「置換基」と同様の基が挙げられる。当該「アルコキシ基」は、このような置換基を1〜5個(好ましくは1〜3個)有していてもよい。
およびRで示される置換基を有していてもよい環状基の置換基としての「置換基を有していてもよいアルキルチオ基」における「アルキルチオ基」としては、例えば、C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ)等が挙げられる。当該「置換基を有していてもよいアルキルチオ基」における「置換基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「置換基」と同様の基が挙げられる。当該「アルキルチオ基」は、このような置換基を1〜5個(好ましくは1〜3個)有していてもよい。
およびRで示される置換基を有していてもよい環状基の置換基としての「置換基を有していてもよいアミノ基」における「置換基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」と同様の基が挙げられる。当該「アミノ基」は、このような置換基を1または2個有していてもよい。
【0013】
で示される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、例えば、飽和もしくは不飽和の脂環式単環式炭化水素、芳香族単環式炭化水素、芳香族単環式複素環、および飽和もしくは不飽和の非芳香族単環式複素環(脂肪族複素環)から水素原子1個を除いて形成される基、ならびにこれらの単環から選ばれる2〜3個(好ましくは、2個)の同一または異なった環が縮合して形成する縮合環から水素原子1個を除いて形成される基が挙げられる。
当該「飽和もしくは不飽和の脂環式単環式炭化水素」としては、例えば、5〜8員(好ましくは5〜6員)の飽和又は不飽和の脂環式単環式炭化水素が挙げられる。その例は、C5−8シクロアルカン(例、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等)、C5−8シクロアルケン(例、1−シクロペンテン、2−シクロペンテン、3−シクロペンテン、2−シクロヘキセン、3−シクロヘキセン等)、C5−8シクロアルカジエン(例、2,4−シクロペンタジエン、2,4−シクロヘキサジエン、2,5−シクロヘキサジエン等)等を包含する。
前記「芳香族単環式炭化水素」としては、例えば、6員の芳香族単環式炭化水素(例、ベンゼン)が挙げられる。
前記「芳香族単環式複素環」としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む5〜8員の芳香族単環式複素環が挙げられる。その例は、5〜8員(好ましくは5〜6員)の芳香族単環式複素環(例えばフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等)を包含する。
前記「飽和もしくは不飽和の非芳香族単環式複素環(脂肪族複素環)」としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む5〜8員の飽和もしくは不飽和の非芳香族単環式複素環(脂肪族複素環)が挙げられる。その例は、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、チオラン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピラン、ピペラジン、ピラン、オキセピン、チエピン、アゼピン等の5〜8員(好ましくは5〜6員)の飽和もしくは不飽和の単環式非芳香族複素環(脂肪族複素環)、ならびに前記した芳香族単環式複素環の一部又は全部の二重結合が飽和した5〜8員の非芳香族複素環を包含する。
前記「これらの単環から選ばれる2〜3個(好ましくは、2個)の同一または異なった環が縮合して形成する縮合環」としては、飽和の縮合環、部分的に不飽和結合を有する縮合環、芳香縮合環の何れであってもよい。かかる縮合環の好ましい例としては、同一または異なった2個の複素環(好ましくは、1個の複素環と1個の芳香族複素環、さらに好ましくは、同一または異なった2個の芳香族複素環)が縮合した環;1個の複素環と1個の同素環(好ましくは、1個の複素環と1個のベンゼン環、さらに好ましくは、1個の芳香族複素環と1個のベンゼン環)が縮合した環;等が挙げられ、このような縮合環の具体例としては、例えば、インドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、イミダゾ[1,2−a]ピリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン等が挙げられる。
【0014】
で示される「置換基を有していてもよい環状基」おける「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、アシル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアミノ基等が挙げられる。当該「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」、「アシル基」、「置換基を有していてもよいアルコキシ基」、「置換基を有していてもよいアルキルチオ基」、および「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、RおよびRで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」として例示したものと同様の基が挙げられる。当該「環状基」はこのような置換基を1〜3個(好ましくは1個)有していてもよい。
およびBで示される「2価の環状基」としては、例えば、Bで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」について例示した単環または縮合環から水素原子2個を除いて形成される基が挙げられる。
およびLで示されるスペーサーとしては、例えば、直鎖部分の原子数が1〜4である2価の鎖状基が挙げられる。当該鎖状基としては、例えば、C1−4アルキレン(例、メチレン、エチレン)、C2−4アルケニレン(例、ビニレン)、−CO−、−O−、−SO−、−SO−、および−NR−(式中、Rは水素またはC1−2アルキル基を示す)、ならびにこれらの2価の基から選択される1〜4個の同一または異なった2価の基が連結して形成される、直鎖部分の原子数が1〜4である2価の基が挙げられる。このような2価の基の例は、−N(CH)−CH−、−CH−N(CH)−CH−、−C−N(CH)−CH−、−CH−N(C)−CH−、および−CH−O−を包含する(方向は任意である)。
【0015】
前記式(I)において、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。当該「置換基を有していてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」としては、例えば脂肪族鎖式(非環式)炭化水素基、非芳香族環状炭化水素基およびアリール基などが挙げられるが、なかでも脂肪族鎖式炭化水素基が好ましい。
当該「脂肪族鎖式炭化水素基」としては、直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。なかでも直鎖状または分枝状アルキル基が好ましい。当該アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2、2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、n−ヘプチルなどのC1−7アルキルが挙げられ、なかでも、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチルなどのC1−5アルキルが好ましく、特にイソブチル、ネオペンチルなどが好ましい。当該アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニルが挙げられ、なかでもビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−メチル−2−ブテニル等が特に好ましい。当該アルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2−6アルキニルが挙げられ、中でもエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル等が特に好ましい。
前記「非芳香族環状炭化水素基」および「アリール基」としては、RおよびRで示される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としての「非芳香族環状炭化水素基」および「アリール基」と同様の基が挙げられる。
【0016】
で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、およびオキソ基が挙げられる。当該「炭化水素基」はこのような置換基を1〜3個有していてもよい。
【0017】
前記式(I)において、Wは2価の低級炭化水素基を示す。当該「2価の低級炭化水素基」としては、直鎖状または分枝鎖状の、2価の炭素数1〜4の飽和または非飽和炭化水素基が挙げられる。当該「2価の低級炭化水素基」の例は、メチレン、エチレン、エチリデン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン、およびエチルエチレン等の2価の飽和炭化水素基、ならびにビニレン、およびプロピニレン等の2価の不飽和炭化水素基を包含する。なかでも、メチレンが好ましい。
【0018】
前記式(I)において、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。当該「置換基を有していてもよいベンゼン環」における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、アシル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアミノ基等が挙げられる。当該「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」、「アシル基」、「置換基を有していてもよいアルコキシ基」、「置換基を有していてもよいアルキルチオ基」、および「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、RおよびRで示される「置換基を有していてもよい環状基」における置換基として例示したものと同様の基が挙げられる。なかでも好ましくは、ハロゲン原子である。当該「ベンゼン環」はこのような置換基を1〜4個(好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個)有していてもよい。
【0019】
本発明で用いられる式(I)で表される化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
本発明で用いられる式(I)で表される化合物は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。また、本発明で用いられる式(I)で表される化合物が、コンフィグレーショナル・アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマーなどとして存在する場合には、所望により、自体公知の分離・精製手段でそれぞれを単離することができる。また、本発明で用いられる式(I)で表される化合物がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段により、(S)体、(R)体に分離することができ、各々の光学活性体ならびにラセミ体のいずれについても、本発明に包含される。
【0020】
本発明で用いられる式(I)で表される化合物またはその塩[以下、まとめて単に化合物(I)と称することがある。]はプロドラッグとして用いてもよく、かかるプロドラッグとしては、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
また、化合物(I)は同位元素(例、H,14C,35S,125Iなど)などで標識されていてもよい。
【0021】
式(I)で表される化合物またはその塩の製造法を以下に示す。なお、以下の製造法で示す原料物質および中間体は、上述した式(I)で表される化合物の塩と同様な塩を形成していてもよい。
本発明の化合物(I)は、例えば、スキーム1に示す方法によって製造することができる。
スキーム1
【化3】
Figure 2004149429
[式中、Xはハロゲン原子を示し、W’は結合手あるいは2価の低級炭化水素基を示し、W’’は水素または2価の低級炭化水素基を示す。ここで、W、W’およびW’’は、Wが−W’−CHW’’−である関係を有する。その他の記号は上記と同意義を示す。]
式(II)であらわされる化合物またはその塩は、たとえばChem. Pharm. Bull. 1988年、36巻、2248〜2252頁等の公知文献に記載の方法に準じて製造することができる。
式(III)で表される化合物またはその塩は、式(II)で表される化合物またはその塩を、Rのボロン酸またはそのエステル体もしくは無水物と、溶媒中塩基性条件下において遷移金属触媒の存在下で反応させて製造することができる。用いる溶媒としては例えば水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。これらの溶媒は単独または必要に応じて二種またはそれ以上多種類を適当割合混合して用いてもよい。用いる塩基としては例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、4−メチルモルホリン等が挙げられる。用いる遷移金属触媒としては例えばパラジウム触媒[例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等]などが挙げられる。このとき式(II)で表される化合物またはその塩1モルに対して、Rのボロン酸またはそのエステル体もしくは無水物は0.5ないし10モル当量、好ましくは1ないし5モル当量用いられ、遷移金属触媒はは0.01ないし1モル当量、好ましくは0.05ないし0.2モル当量用いられる。このとき反応温度は、0ないし200℃、好ましくは50ないし100℃であり、反応時間は0.5ないし48時間好ましくは1ないし24時間である。
式(I)で表される化合物またはその塩は、式(III)で表される化合物またはその塩と、式(IV)で表されるピペラジン誘導体またはその塩とを用いて、還元的アミノ化反応の条件により製造することができる。還元的アミノ化反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等)アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸等の溶媒中またはこれらの混合溶媒中、式(III)で表される化合物またはその塩と、式(IV)で表されるピペラジン誘導体またはその塩とを、金属水素錯化合物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等)の存在下反応することにより製造することができる。このとき式(VII)で表される化合物またはその塩1モルに対して、式(IV)で表されるピペラジン誘導体またはその塩を0.5ないし10モル当量、好ましくは1ないし5モル当量用いられ、金属水素錯化合物は0.5ないし10モル当量、好ましくは1ないし5モル当量用いられる。このとき反応温度は、0ないし200℃、好ましくは20ないし100℃であり、反応時間は0.5ないし96時間好ましくは1ないし24時間である。
【0022】
本発明の化合物(I)は、例えば、スキーム2に示す方法によっても製造することができる。
スキーム2
【化4】
Figure 2004149429
[式中、各記号は上記と同意義を示す。]
式(V)で表される化合物またはその塩は、式(II)で表される化合物またはその塩と、式(IV)で表されるピペラジン誘導体またはその塩とを用いて、還元的アミノ化反応の条件により製造することができる。この反応は前記スキーム1の式(III)で表される化合物またはその塩から式(I)で表される化合物またはその塩への反応について例示したものと同様の条件等を用いる。
式(I)で表される化合物またはその塩は、式(V)で表される化合物またはその塩を、Rのボロン酸またはそのエステル体もしくは無水物と、溶媒中塩基性条件下において遷移金属触媒の存在下で反応させて製造することができる。この反応は前記スキーム1の式(II)で表される化合物またはその塩から式(III)で表される化合物またはその塩への反応について例示したものと同様の条件等を用いる。
【0023】
本発明の化合物(I)は、例えば、スキーム3に示す方法によっても製造することができる。
スキーム3
【化5】
Figure 2004149429
[式中、R1’はRで示される置換基を有していてもよい環状基における置換基を示す。その他の記号は上記と同意義を示す。]
式(VI)であらわされる化合物またはその塩は、たとえばジャーナルオブケミカルソサイエティー、ケミカルコミュニュケイションズ 1993年、891〜821頁等の公知文献に記載の方法に準じて製造することができる。
式(VII)で表される化合物またはその塩は、式(VI)で表される化合物またはその塩と、式(IV)で表されるピペラジン誘導体またはその塩とを用いて、還元的アミノ化反応の条件により製造することができる。この反応は前記スキーム1の式(III)で表される化合物またはその塩から式(I)で表される化合物またはその塩への反応について例示したものと同様の条件等を用いる。
式(I’)で表される化合物またはその塩は、式(VII)で表される化合物またはその塩を、R’のボロン酸またはそのエステル体もしくは無水物と、溶媒中塩基性条件下において遷移金属触媒の存在下で反応させて製造することができる。この反応は前記スキーム1の式(II)で表される化合物またはその塩から式(III)で表される化合物またはその塩への反応について例示したものと同様の条件等を用いる。
式(I’)で表される化合物またはその塩は、前記スキーム1に示す反応の順序を入れ替えたスキーム2を用いても製造できることと同様に、スキーム3に示す反応の順序を入れ替えて製造することもできる。
上記いずれかにより得られた化合物(I)のR、R、Rはさらに自体公知の方法によりそれぞれに置換基を導入あるいは変換することができる。
【0024】
上記いずれかにより得られた化合物(I)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0025】
化合物(I)は、アスパラギン酸プロテアーゼ阻害作用、とりわけ優れたβ−セクレターゼ阻害作用を有し、さらにアミロイドβ蛋白産生・分泌・凝集阻害作用を有し、かつ毒性が低いので医薬として有用である。したがって、化合物(I)は、(1)神経変性疾患(例、老年期痴呆、アルツハイマー病、ダウン症、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性脊髄側索硬化症、糖尿病性ニューロパシー、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症等)、(2)脳血管障害(例、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化に伴う脳循環不全等)時、頭部外傷・脊髄損傷時、脳炎後遺症時または脳性麻痺時の神経障害、(3)記憶障害(例、老年期痴呆、健忘症等)または(4)精神疾患(例、うつ病、恐慌性障害、精神分裂症等)(5)ミオパシー(筋疾患、筋症)等の予防・治療に有用である。
また、化合物(I)は軽度認識障害(軽症記憶障害)やアミロイドアンジオパシーの予防・治療にも有用である。
化合物(I)は上記の治療・予防に他の医薬と併用してもよい。このような併用薬としては、例えばアルツハイマー病治療薬(例えばドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ザナペジル等のコリンエステラーゼ阻害剤やイデベノン、メマンチン、ビンポセチン等の脳機能賦活薬)、抗パーキンソン薬(例えばL−ドーパ、デプレニル、カルビドパ+レボドパ、ペルゴライド、ロピニロール、カベルゴリン、プラミペキソール、エンタカプロン、ラザベミド等)、筋萎縮性脊髄側索硬化症治療薬(例えばリルゾール、メカセルミン、ガバペンチン等)、神経栄養因子、抗うつ薬(例えばフルオキセチン、サートラリン、パロキセチン、ベンラファキシン、ネファゾドン、レボキセチン、塩酸イミプラミン、デュロキセチン等)、精神分裂病治療薬(例えばオランザピン、リスペリドン、クエチアピン、イロペリドン等)、抗不安薬(例えばアルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、エチゾラム、フルトプラゼパム、ロラゼパム等)、睡眠薬(例えばブロチゾラム、エスタゾラム、フルラゼパム、ニトラゼパム、トリアゾラム等)、抗高脂血症薬(例えばシンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、アトロバスタチン等)、血圧降下薬(例えばカプトプリル、デラプリル、エナラプリル、ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピン、アルプレノロール、プロプラノロール、メトプロロール、ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン等)、抗血小板薬(例えばチクロピジン、ヘパリン、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、チソキナーゼ、ナサルプラーゼ、シロスタゾール等)、抗酸化薬(例えばリノレン酸、アスコルビン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、トコフェロール等)、ビタミン類(例えばトコフェロール、アスコルビン酸等)、性ホルモン(例えばエストロゲン、エストロン、エストラジオール等)、抗炎症薬(例えばプレドニゾロン、ベタメタゾン、デキサメタゾン等)、非ステロイド性抗炎症薬(例えばインドメタシン、イブプロフェン、アセチルサリチル酸、ジクロフェナク、ナプロキセン、ピロキシカム等)、COX−2阻害薬(例えばセレコキシブ、ロフェコキシブ等)、脳循環代謝改善薬(例えばニセルゴリン、イブジラスト、イフェンプロジル等)、抗痙攣薬(例えばカルバマゼピン、バルプロ酸、クロナゼパム、ビガバトリン、ラモトリジン、ガバペンチン等)およびこれらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
【0026】
化合物(I)は、自体公知の手段に従って製剤化することができ、化合物(I)そのまま、あるいは薬理学的に許容される担体を製剤化工程において適宜、適量混合することにより医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとして、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
本発明の医薬組成物中、化合物(I)の含有量は、剤全体の0.1〜100重量%である。投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などにより異なるが、例えばアルツハイマー病治療薬として、成人(約60kg)に対し、経口剤として、1回当たり、有効成分(化合物(I))として約0.1〜500mg、好ましくは約1〜100mg、さらに好ましくは5〜100mgであり、1日1〜数回に分けて投与することができる。
本発明の組成物の製造に用いられる薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などがあげられる。また、必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤などの添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。
結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。
溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤としては、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
無痛化剤としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例、製剤例および実験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらは単なる例であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0028】
下記実施例においてLC−MSスペクトルは以下の条件により測定した。
測定機器:ZMD(Micromass社)
カラム:CAPCELL PAK UG−120 ODS(資生堂)
溶媒:A液;0.05%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.05%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエントサイクル:0.00分(A液 / B液 = 90 / 10)、 2.00分(A液 / B液 = 5 / 95)、 2.75分(A液 / B液 = 5 / 95)、2.76分(A液 / B液 = 90 / 10)、3.45分(A液 / B液 = 90 / 10)
注入量:2 μl、流速:0.5 ml / 分、検出法:UV 220nm
【0029】
下記実施例においてH NMRスペクトルは以下の条件により測定した。
測定機器:Gemini−200 (Varian社、200MHz)もしくはMercury−300(Varian社、300MHz)
内部標準:テトラメチルシラン
【0030】
下記実施例において分取HPLCによる精製は以下の条件により行った。
カラム:CombiPrep ODS−A(YMC社、20 mm i.d. x 50 mm)
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエントサイクルは下記のサイクル1〜3のいずれかを用いた。
サイクル1:0.00分(A液 / B液 = 98 / 2)、 4.00分(A液 / B液 = 5 / 95)、7.95分(A液 / B液 = 5 / 95)、8.00分(A液 / B液 = 98 / 2)、9.00分(A液/ B液 = 98 / 2)
サイクル2:0.00分(A液 / B液 = 90 / 10)、 4.00分(A液 / B液 = 5 / 95)、 7.95分(A液 / B液 = 5 / 95)、8.00分(A液 / B液 = 90 / 10)、9.00分(A液 / B液 = 90 / 10)
サイクル3:0.00分(A液 / B液 = 70 / 30)、 4.00分(A液 / B液 = 0 / 100)、 7.95分(A液 / B液 = 0 / 100)、8.00分(A液 / B液 = 70 / 30)、9.00分(A液 / B液 = 70 / 30)
注入量:1000 μl、流速:25 ml / 分、検出法:UV 220nm
【0031】
実施例1
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
1) 3−(4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
2−ホルミル−3−ヨードインドール (8.2 g, 30 mmol)と1,4−ベンゼン−ジホウ酸 (2g, 12 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.75 g, 1.5 mmol)とジメトキシエタン (60 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液 (60 ml)の混合物を80℃で24 時間攪拌した。反応混合物を水(60 ml)に注ぎ込み、酢酸エチル(50 ml)を加え、析出物を濾取した。濾取物に対し、テトラヒドロフラン(20 ml)とジエチルエーテル(40 ml)を加え、超音波を20分間あてた。析出物を濾取し、水、テトラヒドロフラン−ジエチルエーテル(1 : 2, v / v)を用いて順に洗浄し、標記化合物(3.57g, 81%)を得た。
H−NMR (200 MHz, DMSO−d) δ 7.21 (2H, t, J=7.4Hz), 7.39−7.58 (4H, m),7.85−7.90 (6H, m), 9.95 (2H, s), 12.19 (2H, br.).
2) 2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
3−(4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド (36 mg, 100 μmol)と4−ピペラジンインドール 2塩酸塩 (82 mg, 300 μmol)とトリエチルアミン(82 ml, 600 μmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (85 mg, 400 μmol)とジクロロメタン(3 ml)とN,N’−ジメチルホルムアミド(3 ml)の混合物を室温下、24時間攪拌した。反応系に1N 水酸化ナトリウム溶液 (6 ml)とジクロロメタン(3 ml)を加え、10分間攪拌し、有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製し、標記化合物(25
mg, 21%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 735 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0032】
実施例2
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩(25 mg, 2.1 μmol)を酢酸エチルおよび飽和重曹水に分配した。有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、標記化合物(12 mg, 76%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.80−2.84 (8H, m), 3.30−3.34(8H, m), 3.94 (4H, s), 6.50−6.52 (2H, M), 6.59 (2H, d, J=7.2Hz), 7.02−7.24 (10H, m), 7.42(2H, d, J=7.8Hz), 7.61 (4H, s), 7.81 (2H, d, J=7.5Hz), 8.13 (2H, br), 8.81 (2H, br).
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 735 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0033】
実施例3
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
1) 2−(4−ブロモベンジル)−3−オキソブタン酸メチル
アセト酢酸メチルエステル (23.2 g, 200 mmol)と塩化トリメチルシリル (126 ml, 1 mol)とヨウ化ナトリウム (150 g, 1 mol)をアセトニトリル (1 l)に懸濁させ、氷冷下、4−ブロモベンズアルデヒド (37 g, 200 mmol)を加えた。反応系を室温下、6時間攪拌し、その後、60℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却させた後、チオ硫酸ナトリウム水溶液(2000 ml)に注ぎ込み、酢酸エチル(2000 ml)で抽出した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、オイル状の残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 300 g, 1−20% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(38.3 g, 67%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.20 (3H, s), 3.11(2H, d, J=7.6Hz), 3.71−3.79 (4H, m), 7.05 (2H, d, J=8.6Hz), 7.39 (2 H, dd, J=1.8 Hz, 6.6 Hz).
2) 3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
アニリン(12.3 ml, 134 mmol)と濃塩酸(70 ml) の混合物に、2.45 M NaNO水溶液(147 mmol, 60 ml)を氷冷下、滴下した。氷冷下、1時間攪拌した後、化合物5 (38.3 g, 134 mmol)と水酸化カリウム (26.5 g, 473 mmol)と氷(250 g)のエタノール(150 ml)−水(60 ml)懸濁液に注ぎ込んだ。反応系を室温下、2時間攪拌し、ジエチルエーテル(400 ml)で二回抽出した。有機層を集め、水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣に、メタノール(400 ml)と濃硫酸(18 ml)を加え、加温し、16時間還流させた。反応系を室温まで冷却した後、析出物を濾取し、少量のメタノールで洗浄することにより標記化合物(17.6 g, 40%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.13−7.18 (1H, m), 7.34−7.46 (4H, m), 7.57−7.60 (3H, m). 8.98 (1H, br).
3) 3−[4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(8.25 g, 25 mmol)とビスピナコレートジボロン (7.19 g, 28.3 mmol)と酢酸カリウム (7.36 g, 75 mmol)とPdCl(dppf) (915 mg, 1.25 mmol)とN,N’−ジメチルホルムアミド (75 ml: 反応に用いる前、窒素で置換する)の混合物を、窒素雰囲気下80℃に加温し、3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaCl水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、ボロン体を得た。得られたボロン体に対し、2−ホルミル−3−ヨードインドール (13.6 g, 50 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (2.88 g, 2.5 mmol)とジメトキシエタン (150 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(150 ml)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を50℃まで冷却した後、有機層を集めた。集めた有機層を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 250 g, 50% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(8.53 g, 86%)を粗生成物として得た。(ピナコール由来の物質が混入していた。)次の反応には、さらなる精製をせずに用いた。
LC−MS(ESI−)分析:純度79%、m/z 395 (M+1) (保持時間:2.16min)
4) 3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
3−[4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(8.53 g, 21.6 mmolと4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (5.92 g, 21.6 mmol)とトリエチルアミン (7.3 ml, 51.8 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (9.16 g, 43.2 mmol)とテトラヒドロフラン(250 ml)の混合物を室温下16時間攪拌し、飽和重曹水に注ぎ込んだ。酢酸エチルを用いて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 300 g, 25−75% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(6.1 g, 48%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.78−2.83 (4H, m), 3.30−3.35 (4H, m), 3.88 (3H, s), 3.99 (2H, s), 6.53 (1H, t, J=2.2Hz), 6.60 (1H, dd, J=1.4Hz, 6.6Hz), 7.08−7.26 (6H, m), 7.35−7.49 (3H, m), 7.60−7.72 (4H, m), 7.78−7.84 (2H, m), 8.16 (1H, br), 8.83 (1H, br), 8.99 (1H, br).
【0034】
実施例4
(3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メタノール
80% LiAlH (448 mg, 9.44 mmol)のテトラヒドロフラン (70 ml)懸濁液に対し、3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(3.7 g, 6.38 mmol)のテトラヒドロフラン (180 ml)溶液を緩やかに還流がおこる程度の速度で、攪拌しながら、滴下した。 反応系を50℃に加温した後、1N 水酸化ナトリウム 水溶液(10 ml)をゆっくりと滴下し、生じた粘性物を濾過して除去した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、標記化合物(3.50 g, 100%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.76−2.80 (4H, m), 3.25−3.30 (4H, m), 3.96 (2H, s), 5.04 (2H, s), 6.51−6.53 (1H, m), 6..59 (1H, dd, J=0.9Hz, 7.2 Hz),7.05−7.26 (7H, m), 7.41−7.45 (2H, m), 7.56−7.60 (4H, m), 7.77−7.86 (2H,m), 8.16 (1H, br), 8.54 (1H, br), 8.86 (1H, br).
【0035】
実施例5
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
(3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メタノール(2.0 g, 3.62 mmol)と85%MnO (4.0 g)をジクロロメタン(100 ml)に懸濁させ、室温下24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、減圧下溶媒を除去することにより標記化合物(1.38 g, 69%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.75−2.81 (4H, m), 3.28−3.32 (4H, m), 3.97 (2H, s), 6.58−6.60 (1H, m), 7.03−7.26 (6H, m), 7.41−7.49 (3H, m), 7.65−7.79 (5H, m), 7.94 (1H, d, J=7.8Hz), 8.24 (1H, br), 8.90 (1H, br), 9.35 (1H, br), 9.99 (1H, s).
【0036】
実施例6
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(1.0 g, 1.73 mmol)とテトラヒドロフラン (10 ml)と1N 水酸化ナトリウム 水溶液(10 ml) の混合物を70℃に加温し、36時間攪拌した。反応系を1N HCl を用いてpH5にした後、飽和食塩水で希釈し、酢酸エチル/テトラヒドロフラン (3 : 1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、標記化合物(822 mg, 84%)を得た。
H−NMR (200 MHz, DMSO−d) δ 2.62−2.68 (4H, m), 3.10−3.18 (4H, m), 3.86 (2H, s), 6.32−6.46 (2H, m), 6.90−7.21 (6H, m), 7.47−7.80 (9H, m), 11.00 (1H, br), 11.52 (1H, br), 11.66 (1H, br).
【0037】
実施例7
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−メチル−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(55 mg, 100 μmol)とテトラヒドロフラン (3 ml)とN−メチルピペラジン (20 mg, 200 μmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (84 mg, 400 μmol)の混合物を室温下48時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水 (6 ml)とジクロロメタン (6 ml)を加え、10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(45 mg, 41%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 634 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0038】
実施例7と同様にして以下の化合物を合成した。
【0039】
実施例8
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミン 酸トリフルオロ酢酸塩
収量32 mg, 35%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 579 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0040】
実施例9
N,N−ジエチル−N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)アミン 三トリフルオロ酢酸塩
収量40 mg, 42%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 607 (M+1) (保持時間:1.71min)
【0041】
実施例10
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−フェニル−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
収量40 mg, 35%
LC−MS(ESI−)分析:純度96%、m/z 696 (M+1) (保持時間:1.80min)
【0042】
実施例11
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 六トリフルオロ酢酸塩
収量45 mg, 33%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 698 (M+1) (保持時間:1.73min)
【0043】
実施例12
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(2−ピリジニル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 五トリフルオロ酢酸塩
収量49 mg, 39%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 697 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0044】
実施例13
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−(4−モルホリニルメチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量41 mg, 43%
LC−MS(ESI−)分析:純度93%、m/z 621 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0045】
実施例14
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−(1−ピペリジニルメチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量43 mg, 45%
LC−MS(ESI−)分析:純度96%、m/z 619 (M+1) (保持時間:1.72min)
【0046】
実施例15
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N−メチルシクロヘキサンアミン 三トリフルオロ酢酸塩
収量39 mg, 39%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 647 (M+1) (保持時間:1.77min)
【0047】
実施例16
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−(((2S)−2−(メトキシメチル)−1−ピロリジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量41 mg, 41%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 649 (M+1) (保持時間:1.72min)
【0048】
実施例17
N−ベンジル−N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N−メチルアミン 三トリフルオロ酢酸塩
収量28 mg, 28%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 655 (M+1) (保持時間:1.77min)
【0049】
実施例18
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N−メチル−N−(2−フェニルエチル)アミン 三トリフルオロ酢酸塩
収量39 mg, 39%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 669 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0050】
実施例19
1−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−4−ピペリジンカルボキサミド三トリフルオロ酢酸塩
収量42 mg, 42%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 662 (M+1) (保持時間:1.66min)
【0051】
実施例20
1−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−3−ピペリジンカルボキサミド 三トリフルオロ酢酸塩
収量43 mg, 43%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 662 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0052】
実施例21
2−((4−アセチル−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量47 mg, 47%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 662 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0053】
実施例22
N−(1−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−3−ピロリジニル)アセトアミド 三トリフルオロ酢酸塩
収量50 mg, 50%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 662 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0054】
実施例23
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N−(4−ピリジニルメチル)エタンアミン 四トリフルオロ酢酸塩
収量45 mg, 40%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 670 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0055】
実施例24
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N,1−ジメチル−4−ピペリジンアミン 四トリフルオロ酢酸塩
収量27 mg, 24%
LC−MS(ESI−)分析:純度88%、m/z 662 (M+1) (保持時間:1.56min)
【0056】
実施例25
1−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン 四トリフルオロ酢酸塩
収量26 mg, 24%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 648 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0057】
実施例26
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N,1−ジメチル−3−ピロリジンアミン 四トリフルオロ酢酸塩
収量26 mg, 24%
LC−MS(ESI−)分析:純度82%、m/z 648 (M+1) (保持時間:1.61min)
【0058】
実施例27
N−((3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−イル)メチル)−N,N’,N’−トリメチル−1,2−エタンジアミン 四トリフルオロ酢酸塩
収量49 mg, 45%
LC−MS(ESI−)分析:純度86%、m/z 636 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0059】
実施例28
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)カルボニル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸(57 mg, 100 μmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩(55 mg, 200 μmol)とトリエチルアミン (56 μl, 400 μmol)と1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩 (38 mg, 200 μmol)とN‐ヒドロキシベンズトリアゾール(HOBt) (27 mg, 200 μmol)とジクロロメタン (3 ml)とN,N’−ジメチルホルムアミド (3 ml)の混合物を室温下16時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水(6 ml)とジクロロメタン(6 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(49 mg, 45%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度86%、m/z 749 (M+1) (保持時間:1.89min)
【0060】
実施例29
3−(4−ブロモフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
1) 3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
80% LiAlH (445 mg, 9.38 mmol)のEtO (50 ml)懸濁液に、3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(3.0 g, 8.93 mmol)のEtO− テトラヒドロフラン (30 ml−30ml)溶液を、ゆるやかに還流する程度の速さで滴下し、30分間還流させた後、室温まで冷却した。水(10 ml)を注意深くゆっくりと加えた後、粘性物を濾過して除去した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣に、85% 二酸化マンガン (5.0 g)とジエチルエーテル (100 ml)を加え、室温下24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下溶媒を除去することにより標記化合物(1.78 g, 66%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.19−7.25 (1H, m), 7.41−7.49 (4H, m), 7.64−7.69 (2H, m), 7.76 (1H, dd, J=0.9Hz, 8.4Hz), 9.13 (1H, br), 9.83 (1H, s).
2) 3−(4−ブロモフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(1.5 g, 5.0 mmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩(1.37 g, 5.0 mmol)とトリエチルアミン(1.7 ml, 12 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (2.1 g, 10 mmol)とテトラヒドロフラン (50 ml)の混合物を室温下16時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、3−(4−ブロモフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドールを粗精製物として得た(2.32 g, 96%)。次の反応にはさらなる精製をせずに用いた。また、少量(50 mg)を分取 HPLCを用いて精製し、標記化合物(44 mg, 58%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度86%、m/z 486 (M+1) (保持時間:1.87min)
【0061】
実施例30
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−フェニル−1H−インドール
水素雰囲気下、 3−(4−ブロモフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール(243 mg, 0.5 mmol)と10% パラジウム炭素 (24 mg)のメタノール懸濁液(10 ml)を室温下64時間激しく攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、メタノール −トリエチルアミン (10 : 1, v / v)で洗浄し、濾液を減圧下除去する。残渣を分取 HPLCを用いて精製し、標記化合物(166 mg, 52%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 407 (M+1) (保持時間:1.78min)
【0062】
実施例31
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
1) 3−(2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル (4.95 g, 15 mmol)とビスピナコレートジボロン (4.3 g, 17 mmol)と酢酸カリウム (4.42 g, 45 mmol)とPdCl(dppf) (549 mg, 0.75 mmol)とN,N’−ジメチルホルムアミド (45 ml)の混合物を、窒素雰囲気下80℃に加温し、3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和食塩水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、ボロン体を得た。得られたボロン体に対し、2−ブロモベンズアルデヒド(5.55 g, 30 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (867 mg, 0.75 mmol)とジメトキシエタン (90 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(90 ml)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を50℃まで冷却した後、有機層を集めた。集めた有機層を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 200 g, 10−50% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(4.55 g, 85%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.87 (3H, s), 7.17−7.24 (1H, m), 7.37−7.58 (6H, m), 7.65−7.72 (4H, m), 8.06 (1H, dd, J=0.9Hz, 7.8Hz), 9.02 (1H, br), 10.13 (1H, s).
2) 3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル
3−(2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(3.55 g, 10 mmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (2.74g, 10 mmol)とトリエチルアミン (3.5 ml, 25 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (4.2 g, 20 mmol)とテトラヒドロフラン (120 ml)の混合物を室温下16時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(200 g, 25−50% 酢酸エチル‐ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(4.10 g, 76%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.66−2.70 (4H, m), 3.20−3.44 (4H, m), 3.62 (2H, s), 3.86 (3H, s), 6.50−6.53 (1H, m), 6.56 (1H, dd, J=0.9Hz, 7.2Hz), 7.00−7.20 (4H, m), 7.35−7.47 (5H, m), 7.53−7.60 (5H, m), 7.73 (1H, dd, J=0.9Hz, 7.2Hz), 8.13 (1H, br), 8.98 (1H, br).
3) (3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−イル)メタノール
80% 水素化リチウムアルミニウム (978 mg, 20.6 mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(60 ml)に、3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチル(4.0 g, 7.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(140 ml)をゆるやかに還流が起こる程度の速度で滴下し、1時間還流させた後、50℃まで冷却した。1N 水酸化ナトリウム水溶液(30 ml)を注意深くゆっくりと加え、粘性物を濾過して除去した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、標記化合物(3.78 g, 99%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.64−2.71 (4H, m), 3.19−3.24 (4H, m), 3.61 (2H, s), 4.99 (2H, s), 6.51−6.53 (1H, m), 6.56 (1H, dd, J=1.2Hz, 7.0Hz), 7.02−7.28 (5H, m), 7.36−7.64 (9H, m), 7.80 (1H, d, J=7.8Hz), 8.17 (1H, br), 8.54 (1H, br).
MS (ESI+): m/z 513 [M+1].
4) 3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
(3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−イル)メタノール(3.8 g, 7.41 mmol)と85% 二酸化マンガン (8.0 g)のジクロロメタン懸濁液(200 ml)を室温下24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、酢酸エチル −ジクロロメタン (1 : 1, v / v)で洗浄し、濾液を減圧化濃縮し、標記化合物(2.97 g, 78%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.66−2.71 (4H, m), 3.21−3.26 (4H, m), 3.61 (2H, s), 6.51−6.60 (2H, m), 7.06−7.27 (4H, m), 7.37−7.49 (4H, m), 7.59−7.66 (5H, m), 7.91 (1H, d, J=8.4Hz), 8.20 (1H, br), 9.29 (1H, br), 9.98 (1H, s).
5) 2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
3−(2’−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(52 mg, 100 μmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (55 mg, 200 μmol)とトリエチルアミン (84 μl, 600 μmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (84 mg, 400 μmol)とテトラヒドロフラン (3 ml)の混合物を室温下、16時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水(6 ml)とジクロロメタン(6 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(41 mg, 36%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDOD) δ 2.95−3.48 (8H, m), 4.60 (2H, s), 4.73 (2H, s), 6.22 (1H, d, J=7.2Hz), 6.28−6.30 (2H, m), 6.33 (1H, d, J=7.2Hz), 6.81−6.92 (2H, m), 7.05−7.17 (5H, m), 7.27−7.33 (1H, m), 7.50−7.79 (10H, m).
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 696 (M+1) (保持時間:1.71min)
【0063】
実施例32
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−チエニル)フェニル)−1H−インドール2−ブロモベンズアルデヒドのかわりに3−ブロモチオフェン‐2−カルボキシアルデヒドを原料に用い、実施例31と同様にして標記化合物を合成した。
収量 38 mg, 33%
H−NMR (300 MHz, CDOD) δ 3.01−3.58 (8H, m), 4.69 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.26−6.36 (4H, m), 6.87−6.92 (2H, m), 7.05−7.16 (4H, m), 7.26−7.32 (2H, m), 7.52−7.76 (8H, m).
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 702 (M+1) (保持時間:1.71min)
【0064】
実施例33
4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸エチル
1) 4’−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸エチル
3−(4−ブロモフェニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(4.5 g, 15 mmol)とビスピナコレートジボロン (4.3 g, 17 mmol)と酢酸カリウム (4.42 g, 45 mmol)とPdCl(dppf) (549 mg, 0.75 mmol)とN,N’−ジメチルホルムアミド (45 ml : 反応に用いる前、窒素で置換する)の混合物を、窒素雰囲気下80℃に加温し、36時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和食塩水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、ボロン体を得た。得られたボロン体に対し、2−ヨード安息香酸エチルエステル (8.28 g, 30 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (867 mg, 0.75 mmol)とジメトキシエタン (90 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(90 ml)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を50℃まで冷却した後、有機層を集める。集めた有機層を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 200 g, 10−20% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(2.01 g, 36%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.05 (3H, t, J=7.2Hz), 4.14 (2H, dd, J=7.2Hz,14.4Hz), 7.19−7.25 (2H, m), 7.42−7.65 (8H, m), 7.83−7.90 (2H, m), 9.06 (1H, br), 9.92 (1H, br).
2) 4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸エチル
4’−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸エチル(1.98 g, 5.36 mmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (1.47 g, 5.36 mol)とトリエチルアミン (1.88 ml, 13.4 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (2.27 g, 10.7 mol)とテトラヒドロフラン (60 ml)の混合物を室温下、16時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60,200 g, 25−50% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(2.11 g, 71%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.02 (3H, t, J=6.9Hz), 2.73−2.78 (4H, m), 3.26−3.30 (4H, m), 3.92 (2H, s), 4.08−4.17 (2H, m), 6.50−6.51 (1H, m), 6.59(1H, dd, J=1.2Hz, 7.2Hz), 7.04−7.24 (5H, m), 7.39−7.58 (8H, m), 7.70 (1H, d, J=7.8Hz), 7.82−7.85 (1H, m), 8.15 (1H, br), 8.77 (1H, br).
【0065】
実施例34
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボン酸エチル
1) 3−(4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボン酸エチル
2−ヨード安息香酸エチルエステルのかわりに、3−ブロモチオフェン−2−カルボン酸エチルエステルを用い、実施例33の1)と同様の方法で、標記化合物(1.7 g, 30%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.23−1.32 (3H, m), 4.28 (2H, dd, J=7.9Hz, 14.4Hz), 7.16−7.64 (9H, m), 7.87 (1H, dd, J=0.9Hz, 8.1Hz), 9.10 (1H, br), 9.92 (1H, s).
2) 3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボン酸エチル
3−(4−(2−ホルミル−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボン酸エチルを用い、実施例33の2)と同様の方法で、標記化合物(1.04 g, 42%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.27 (3H, t, J=7.2Hz), 2.72−2.79 (4H, m), 3.28−3.33 (4H, m), 3.95 (2H, s), 4.28 (2H, dd, J=7.2Hz, 14.4Hz), 6.48−6.52 (1H, m), 6.59 (1H, dd, J=1.2Hz, 6.9Hz), 7.06−7.23 (7H, m), 7.43 (1H, d, J=8.1Hz), 7.54−7.59 (4H, m), 7.75 (1H, d, J=7.8Hz), 8.17 (1H, br), 8.82 (1H, br).
【0066】
実施例35
(4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−イル)メタノール
80% 水素化リチウムアルミニウム (474 mg, 10 mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(30 ml)に、4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸エチル(2.0 g, 3.61 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(70 ml)をゆるやかに還流が起こる程度の速度で滴下し、1時間還流させた後、50℃まで冷却した。1N 水酸化ナトリウム水溶液(30 ml)を注意深くゆっくりと加え、粘性物を濾過して除去した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去し、標記化合物(1.83 g, 99%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.60−2.71 (4H, m), 3.19−3.24 (4H, m), 3.61 (2H, s), 4.99 (2H, s), 6.51−6.53 (1H, m), 6.56 (1H, dd, J=1.2Hz, 8.0Hz), 7.02−7.29 (5H, m), 7.36−7.64 (9H, m), 7.81 (1H, d, J=7.8Hz), 8.17 (1H, br), 8.54 (1H, br).
【0067】
実施例36
(3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チエニル)メタノール
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボン酸エチルを用い、実施例52と同様の方法で、標記化合物(858 mg, 95%)を合成した。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.76−2.85 (4H, m), 3.20−3.31 (4H, m), 3.94 (2H, s), 4.95 (2H, s), 6.50−6.53 (1H, m), 6.59 (1H, dd, J=1.8Hz, 6.6Hz), 7.09−7.26 (6H, m), 7.34−7.46 (2H, m), 7.57 (4H, s), 7.75 (1H, d, J=7.2Hz), 8.18 (1H, br), 8.88 (1H, br).
【0068】
実施例37
4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−カルボアルデヒド
(4’−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−2−イル)メタノール(1.83 g, 3.58 mmol)と85% 二酸化マンガン (9.0 g)のジクロロメタン懸濁液(100 ml)を室温下48時間攪拌する。反応混合物をセライト濾過し、酢酸エチル −ジクロロメタン (1 : 1, v / v)で洗浄し、濾液を減圧化濃縮し、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 50 g, 25−50% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(197 mg, 11%)を得た。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.78−2.80 (4H, m), 3.25−3.35 (4H, m), 3.95 (2H, s), 6.51 (1H, t, J=2.2Hz), 6.59 (1H, dd, J=1.4Hz, 7.0Hz), 7.04−7.29 (6H, m), 7.39−7.78 (9H, m), 8.07 (1H, dd, J=1.0Hz, 7.8Hz), 8.25 (1H, br),8.93 (1H, br), 10.15 (1H, s).
MS (ESI+): m/z 511 [M+1].
【0069】
実施例38
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チオフェンカルボアルデヒド)
(3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−2−チエニル)メタノールを用い、実施例54と同様の方法で、標記化合物(372 mg, 47%)を合成した。
H−NMR (200 MHz, CDCl) δ 2.76−2.81 (4H, m), 3.29−3.34 (4H, m), 3.95 (2H, s), 6.52−6.54 (1H, m), 6.62 (1H, dd, J=1.8Hz, 6.6Hz), 7.06−7.80 (13H,m), 8.19 (1H, br), 8.88 (1H, br), 10.03 (1H, s).
【0070】
実施例39
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボキサミド 二トリフルオロ酢酸塩
3−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸(57 mg, 100 μmol)と塩化アンモニウム(11 mg, 200 μmol)とトリエチルアミン (28 μl, 200 μmol)と1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩 (38 mg, 200 μmol)とN‐ヒドロキシベンズトリアゾール(HOBt) (27 mg, 200 μmol)とジクロロメタン (3 ml)とN,N’−ジメチルホルムアミド (3 ml)の混合物を室温下16時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水(6 ml)とジクロロメタン(6 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(29 mg, 37%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDOD) δ 3.00−3.66 (8H, m), 4.75 (2H, s), 6.37 (1H, dd, J=0.6Hz, 3.0Hz), 6.49 (1H, d, J=7.5Hz), 6.97 (1H, t, J=7.8Hz), 7.05−7.18 (4H, m), 7.25−7.32 (2H, m), 7.49−7.57 (3H, m), 7.64−7.72 (5H, m).
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 565 (M+1) (保持時間:1.83min)
【0071】
実施例40
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール
2−formyl−3−iodoindole (2.71 g, 10 mmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (2.74 g, 10 mol)とトリエチルアミン (5.62 ml, 40 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (4.23 g, 20 mol)とテトラヒドロフラン (200 ml)の混合物を室温下、16時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣に酢酸エチル(20 ml)とヘキサン(40 ml)を加え、スパーテルでよくほぐし超音波に10分間あてた。固形物を濾取し、少量の溶媒(酢酸エチル−ヘキサン, 2 : 1, v / v)で洗浄し、標記化合物(3.37 g, 74%)を得た。
【0072】
実施例41
3−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)アニリン 三トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール(46 mg, 100 μmol)と3−アミノベンゼンボロン酸 (28 mg, 200 μmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (5.8 mg, 5 μmol)とジメトキシエタン (600 μl)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(600 μl)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(3 ml)とジクロロメタン(3 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(2.8 mg, 4%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度81%、m/z 422 (M+1) (保持時間:1.45min)
【0073】
実施例41と同様にして以下の化合物を合成した。
【0074】
実施例42
N−(3−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)アセトアミド 二トリフルオロ酢酸塩
収量4.3 mg, 6%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 464 (M+1) (保持時間:1.66min)
【0075】
実施例43
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量10.1 mg, 14%
LC−MS(ESI−)分析:純度80%、m/z 475 (M+1) (保持時間:1.95min)
【0076】
実施例44
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量7.8 mg, 11%
LC−MS(ESI−)分析:純度87%、m/z 491 (M+1) (保持時間:1.96min)
【0077】
実施例45
3−(4−(エチルチオ)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量12.7 mg, 19%
LC−MS(ESI−)分析:純度86%、m/z 467 (M+1) (保持時間:1.95min)
【0078】
実施例46
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(メチルスルフォニル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量7.4 mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度91%、m/z 485 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0079】
実施例47
3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量10.3 mg, 14%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 483 (M+1) (保持時間:2.00min)
【0080】
実施例48
N−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)−N,N−ジメチルアミン 三トリフルオロ酢酸塩
収量6.0mg, 8%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 450 (M+1) (保持時間:1.54min)
【0081】
実施例49
3−(4−エチルフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量10.2mg, 15%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 435 (M+1) (保持時間:1.93min)
【0082】
実施例50
3−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量21mg, 27%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 543 (M+1) (保持時間:2.03min)
【0083】
実施例51
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量17.8mg, 26%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 475 (M+1) (保持時間:1.96min)
【0084】
実施例52
3−(3,5−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量19.7mg, 28%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 475 (M+1) (保持時間:1.96min)
【0085】
実施例53
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2−ナフチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量10.3mg, 15%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 457 (M+1) (保持時間:1.93min)
【0086】
実施例54
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−チエニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量12.4mg, 19%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 413 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0087】
実施例55
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2−チエニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量13.5mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 413 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0088】
実施例56
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(6−メトキシ−3−ピリジニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量13.6mg, 18%
LC−MS(ESI−)分析:純度91%、m/z 438 (M+1) (保持時間:1.71min)
【0089】
実施例57
3−(2,4−ジメトキシ−5−ピリミジニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
収量25.1mg, 27%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 469 (M+1) (保持時間:1.68min)
【0090】
実施例58
3−(2,4−ビス(ベンジロキシ)−5−ピリミジニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 四トリフルオロ酢酸塩
収量17.4mg, 16%
LC−MS(ESI−)分析:純度80%、m/z 621 (M+1) (保持時間:2.01min)
【0091】
実施例59
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量12.2mg, 16%
LC−MS(ESI−)分析:純度96%、m/z 513 (M+1) (保持時間:1.99min)
【0092】
実施例60
3−(3−クロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量13.7mg, 21%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 441 (M+1) (保持時間:1.88min)
【0093】
実施例61
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量13.4mg, 18%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 475 (M+1) (保持時間:1.92min)
【0094】
実施例62
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量11.3mg, 15%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 490 (M+1) (保持時間:1.94min)
【0095】
実施例63
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2−メチルフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール(46 mg, 100 μmol)と2−メチルベンゼンボロン酸(27 mg, 200 μmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (5.8 mg, 5 μmol)とジメトキシエタン (600 μl)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(600 μl)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(3 ml)とジクロロメタン(3 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 6 g, 10−100% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、さらに、分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(6.5 mg, 10%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 421 (M+1) (保持時間:1.84min)
【0096】
実施例63と同様にして以下の化合物を合成した。
【0097】
実施例64
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(2−メトキシフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量15.4mg, 23%
LC−MS(ESI−)分析:純度91%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0098】
実施例65
1−(2−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)エタンオン 二トリフルオロ酢酸塩
収量3.7mg, 5%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 449 (M+1) (保持時間:1.74min)
【0099】
実施例66
(2E)−3−(2−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)アクリル酸メチル 二トリフルオロ酢酸塩
収量2.4mg, 3%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 491 (M+1) (保持時間:1.84min)
【0100】
実施例67
2−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)ベンゼンカルボン酸エチル 二トリフルオロ酢酸塩
収量2.1mg, 3%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 479 (M+1) (保持時間:1.82min)
【0101】
実施例68
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−ニトロフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量7.5mg, 11%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 452 (M+1) (保持時間:1.81min)
【0102】
実施例69
(2E)−3−(3−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)アクリル酸メチル 二トリフルオロ酢酸塩
収量5.1mg, 9%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 491 (M+1) (保持時間:1.85min)
【0103】
実施例70
3−(4−フルオロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量16.9mg, 26%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 425 (M+1) (保持時間:1.82min)
【0104】
実施例71
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−メチルフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.3mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 421 (M+1) (保持時間:1.87min)
【0105】
実施例72
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(メチルチオ)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.9mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 453 (M+1) (保持時間:1.81min)
【0106】
実施例73
3−(4−エトキシフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.8mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 451 (M+1) (保持時間:1.87min)
【0107】
実施例74
1−(4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)フェニル)エタンオン 二トリフルオロ酢酸塩
収量9.1mg, 13%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 449 (M+1) (保持時間:1.74min)
【0108】
実施例75
3−(4−クロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量6.5mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 441 (M+1) (保持時間:1.89min)
【0109】
実施例76
4−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)ベンゾニトリル 二トリフルオロ酢酸塩
収量9.5mg, 14%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 432 (M+1) (保持時間:1.77min)
【0110】
実施例77
3−(1−ベンゾチエン−3−イル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量6.9mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 463 (M+1) (保持時間:1.84min)
【0111】
実施例78
3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−yl)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量8.0mg, 98%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 451 (M+1) (保持時間:1.79min)
【0112】
実施例79
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量17.7mg, 27%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 446 (M+1) (保持時間:1.88min)
【0113】
実施例80
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H,1’H−3,5’−ビインドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量12.3mg, 18%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 446 (M+1) (保持時間:1.73min)
【0114】
実施例81
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−ピリジニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量2.7mg, 4%
LC−MS(ESI−)分析:純度80%、m/z 408 (M+1) (保持時間:1.32min)
【0115】
実施例82
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−ピリジニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
収量7.6mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度91%、m/z 408 (M+1) (保持時間:1.34min)
【0116】
実施例83
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−イソブチルフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量20.6mg, 30%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 463 (M+1) (保持時間:2.04min)
【0117】
実施例84
3−(1−ベンゾチエン−2−イル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量6.8mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度81%、m/z 463 (M+1) (保持時間:1.92min)
【0118】
実施例85
3−(4−シクロヘキシルフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量31.5mg, 44%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 489 (M+1) (保持時間:2.12min)
【0119】
実施例86
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(3−メトキシフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.4mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.80min)
【0120】
実施例87
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量26.6mg, 40%
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.80min)
【0121】
実施例88
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(3−ピリジニル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
3−(4−ブロモフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩(49 mg, 100 μmol)と3−ピリジンボロン酸 (50 mg, 400 μmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (5.8 mg, 5 μmol)とジメトキシエタン (600 μl)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(600 μl)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し120時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(3 ml)とジクロロメタン(3 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(5.0 mg, 6%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度85%、m/z 484 (M+1) (保持時間:1.50min)
【0122】
実施例89
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(6−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル)−1H−インドール 三トリフルオロ酢酸塩
3−ピリジンボロン酸のかわりに4−メトキシ−3−ピリジンボロン酸を用いて実施例88と同様にして標記化合物(25.8 mg, 30%)を合成した。
LC−MS(ESI−)分析:純度81%、m/z 514 (M+1) (保持時間:1.87min)
【0123】
実施例90
3−(2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール−3−イル)ベンゼンカルボン酸 二トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール(92 mg, 200 μmol)と3−カルボキシエチルベンゼンボロン酸 (76 mg, 400 μmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (12 mg, 10 μmol)とジメトキシエタン (2 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(2 ml)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し72時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(6 ml)とジクロロメタン(6 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 6 g, 10−100% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、さらに、分取 HPLCを用いて精製し、カップリング化合物を得た。これに、テトラヒドロフラン (2 ml)と1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)を加え、70℃に加温し72時間攪拌した後、減圧下溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製し、標記化合物(10.7 mg, 16%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 451 (M+1) (保持時間:1.69min)
【0124】
実施例91
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−6−メトキシ−1H−インドール
1) 6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
80% 水素化リチウムアルミニウム (749 mg, 15.8 mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(80 ml)に、6−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステル (3.0 g, 14.6 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(80 ml)をゆるやかに還流が起こる程度の速度で滴下し、30分間還流させた後、50℃まで冷却した。水 (160 ml)を注意深くゆっくりと加え、粘性物を濾過して除去した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣に85% 二酸化マンガン (9.0 g)とジエチルエーテル (180 ml)を加え、室温下24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、濾液を減圧化濃縮し、溶媒を除去し、標記化合物(1.77 g, 69%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.89 (3H, s), 6.82−6.88 (2H, m), 7.21−7.27 (1H, m), 7.58−7.62 (1H, m), 9.73 (1H, br), 9.74 (1H, s).
2) 3−ヨード−6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(1.5 g, 8.56 mmol)と水酸化カリウム(1.73 g, 30.8 mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド懸濁液(16 ml)に、ヨウ素(2.17g, 8.56 mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド溶液(2 ml)を氷冷下、30分間かけて加える。混合物を室温下2時間攪拌し、硫酸水素ナトリウム (2 g)と25%アンモニア水(25 ml)を含む水(280 ml)に注ぎ込んだ。析出物を濾取して水で洗浄し、標記化合物(2.38 g, 93%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.89 (3H, s), 6.79 (1H, d, J=2.1Hz), 6.89 (1H, dd, J=2.1Hz, 9.0Hz), 7.46 (1H, d, J=9.0Hz), 9.20 (1H, br), 9.71 (1H, s).
3) 2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−6−メトキシ−1H−インドール
3−ヨード−6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(903 mg, 3 mmol)と4‐ピペラジン‐1‐イル‐1H‐インドール 二塩酸塩 (823 mg, 3 mmol)とトリエチルアミン (1 ml, 7.2 mmol)とトリアセトキシボロン酸ナトリウム (1.27 g, 6mmol)とテトラヒドロフラン (30 ml)の混合物を室温下、16時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、真空下、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si60, 30 g, 25−100% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製し、標記化合物(848 mg, 58%)を得た。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.76−2.80 (4H, m), 3.26−3.29 (4H, m), 3.85 (2H, s), 3.88 (3H, s), 6.55 (1H, t, J=2.4Hz), 6.59 (1H, dd, J=1.5Hz, 6.9Hz), 6.79−6.86 (2H, m), 7.07−7.17 (3H, m), 7.26−7.31 (1H, m), 8.18 (1H, br), 8.73 (1H, br).
【0125】
実施例92
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−4−メトキシ−1H−インドール
1) 4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
6−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルのかわりに4−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルを原料に用い、実施例91‐1)と同様の方法で、標記化合物(1.37 g, 80%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.97 (3H, s), 6.52 (1H, d, J=7.5Hz), 7.03−7.07 (1H, m), 7.26−7.34 (1H, m), 7.39−7.40 (1H, m), 9.35 (1H, br), 9.79 (1H, s).
2) 3−ヨード−4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91‐2)と同様の方法で、標記化合物(1.6 g, 85%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.97 (3H, s), 6.52 (1H, d, J=7.8Hz), 7.03 (1H, dd, J=0.6Hz, 8.4Hz), 7.26−7.33 (1H, m), 9.38 (1H, br), 9.77 (1H, s).
3) 2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−4−メトキシ−1H−インドール
3−ヨード−4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91‐3)と同様の方法で、標記化合物(634 mg, 43%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.76−2.80 (4H, m), 3.26−3.29 (4H, m), 3.80 (2H, s), 3.95 (3H, s), 6.52−6.60 (3H, m), 6.98−7.16 (5H, m), 8.18 (1H, br), 8.85 (1H, br).
【0126】
実施例93
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−5−メトキシ−1H−インドール
1) 5−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
6−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルのかわりに5−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルを原料に用い、実施例91‐1)と同様の方法で、標記化合物(3.56 g, 78%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.85 (3H, s), 7.06−7.12 (2H, m), 7.20 (1H, dd, J=0.9Hz, 2.1Hz), 7.36−7.39 (1H, m), 9.32 (1H, br), 9.81 (1H, s).
2) 3−ヨード−5−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
5−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91−2)と同様の方法で、標記化合物(2.36 g, 91%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 3.91 (3H, s), 6.92 (1H, d, J=2.4Hz), 7.00 (1H, dd, J=2.4Hz, 9.0Hz), 7.26−7.37 (1H, m), 9.28 (1H, br), 9.79 (1H, s).
3) 2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−5−メトキシ−1H−インドール
3−ヨード−5−メトキシ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91‐3)と同様の方法で、標記化合物(804 mg, 55%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.77−2.80 (4H, m), 3.26−3.30 (4H, m), 3.81 (2H, s), 3.90 (3H, s), 6.54−6.56 (1H, m), 6.58−6.61 (1H, dd, J=1.5Hz, 6.9Hz), 6.85−6.89 (1H, m), 7.06−7.26 (5H, m), 8.19 (1H, br), 8.76 (1H, br).
【0127】
実施例94
5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール
1) 5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
6−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルのかわりに5−フルオロインドール−2−カルボン酸メチルエステルを原料に用い、実施例91‐1)と同様の方法で、標記化合物(3.68 g, 81%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 6.91−7.28 (2H, m), 7.37−7.52 (2H, m), 9.38 (1H, br), 9.85 (1H, s).
2) 5−フルオロ−3−ヨード−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91−2)と同様の方法で、標記化合物(2.53 g, 93%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.18−7.42 (3H, m), 9.30 (1H, br), 9.83 (1H, s).
3) 5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール
5−フルオロ−3−ヨード−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91‐3)と同様の方法で、標記化合物(844 mg, 59%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.77−2.81 (4H, m), 3.28−3.31 (4H, m), 3.82 (2H, s), 6.55 (1H, d, J=2.4Hz), 6.59 (1H, dd, J=1.5Hz, 6.9Hz), 6.92−6.99 (1H, m), 7.07−7.26 (5H, m), 8.19 (1H, br), 8.87 (1H, br).
【0128】
実施例95
5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール
1) 5−クロロ−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
6−メトキシインドール−2−カルボン酸メチルエステルのかわりに5−クロロインドール−2−カルボン酸メチルエステルを原料に用い、実施例91‐1)と同様の方法で、標記化合物(2.72 g, 68%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.14−7.39 (4H, m), 7.74 (1H, dd, J=0.9Hz, 1.8Hz), 9.10 (1H, br), 9.86 (1H, s).
2) 5−クロロ−3−ヨード−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
5−クロロ−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを用い、実施例91−2)と同様の方法で、標記化合物(2.24 g, 88%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.34−7.39 (2H, m), 7.61 (1H, s), 9.23 (1H, br), 9.83 (1H, s).
3) 5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドール
5−クロロ−3−ヨード−1H−インドール−2−カルボアルデヒドを原料に用い、実施例91‐3)と同様の方法で、標記化合物(968 mg, 66%)を合成した。
H−NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.77−2.82 (4H, m), 3.45−3.52 (4H, m), 3.81 (2H, s), 6.53−6.55 (1H, m), 6.58−6.61 (1H, m), 7.05−7.39 (5H, m), 7.40−7.42 (1H, m), 8.18 (1H, br), 8.92 (1H, br).
【0129】
実施例96
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−6−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−6−メトキシ−1H−インドール(49 mg, 100 μmol)と3,4−ジクロロベンゼンボロン酸 (38 mg, 200 μmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (5.8 mg, 5 μmol)とジメトキシエタン (1.2 ml)と2M 炭酸ナトリウム水溶液(1.2 ml)を順に加え、窒素雰囲気下、70℃に加温し24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(3 ml)とジクロロメタン(3 ml)を加え、室温下10分間攪拌し有機層のみを得た後、真空下、溶媒を除去した。残渣を分取 HPLCを用いて精製することにより、標記化合物(13.5 mg, 18%)を得た。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 505 (M+1) (保持時間:2.00min)
【0130】
実施例96と同様にして以下の化合物を合成した。
【0131】
実施例97
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−6−メトキシ−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量7.2mg, 10%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 505 (M+1) (保持時間:1.97min)
【0132】
実施例98
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−6−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量1.9mg, 2%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 543 (M+1) (保持時間:2.01min)
【0133】
実施例99
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−6−メトキシ−3−(4−(メチルスルフォニル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量9.4mg, 13%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 515 (M+1) (保持時間:1.67min)
【0134】
実施例100
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量8.7mg, 13%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.82min)
【0135】
実施例101
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−4−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−4−メトキシ−1H−インドールを用いて実施例96と同様の方法で標記化合物(13.8 mg, 19%)を合成した。
LC−MS(ESI−)分析:純度98%、m/z 505 (M+1) (保持時間:1.97min)
【0136】
実施例101と同様にして以下の化合物を合成した。
【0137】
実施例102
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−4−メトキシ−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量11.2mg, 15%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 505 (M+1) (保持時間:1.95min)
【0138】
実施例103
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−4−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量2.3mg, 3%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 543 (M+1) (保持時間:1.99min)
【0139】
実施例104
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−4−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量18.8mg, 25%
LC−MS(ESI−)分析:純度94%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.81min)
【0140】
実施例105
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−5−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−5−メトキシ−1H−インドールを用いて実施例96と同様の方法で標記化合物(13.9 mg, 19%)を合成した。
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 505 (M+1) (保持時間:1.97min)
【0141】
実施例105と同様にして以下の化合物を合成した。
【0142】
実施例106
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−5−メトキシ−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量9.7mg, 13%
LC−MS(ESI−)分析:純度92%、m/z 505 (M+1) (保持時間:1.92min)
【0143】
実施例107
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−5−メトキシ−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量12.1mg, 16%
LC−MS(ESI−)分析:純度96%、m/z 543 (M+1) (保持時間:1.99min)
【0144】
実施例108
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−5−メトキシ−3−(4−(メチルスルフォニル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.7mg, 20%
LC−MS(ESI−)分析:純度93%、m/z 515 (M+1) (保持時間:1.66min)
【0145】
実施例109
2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−5−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量11.9mg, 18%
LC−MS(ESI−)分析:純度100%、m/z 437 (M+1) (保持時間:1.82min)
【0146】
実施例110
3−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドールを用いて実施例96と同様の方法で標記化合物(15.3 mg, 21%)を合成した。
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 493 (M+1) (保持時間:2.02min)
【0147】
実施例110と同様にして以下の化合物を合成した。
【0148】
実施例111
5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14mg, 19%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 493 (M+1) (保持時間:2.00min)
【0149】
実施例112
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量18.5mg, 24%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 531 (M+1) (保持時間:2.05min)
【0150】
実施例113
5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(メチルスルフォニル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量10.2mg, 14%
LC−MS(ESI−)分析:純度90%、m/z 503 (M+1) (保持時間:1.70min)
【0151】
実施例114
5−フルオロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−フェニル−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量14.4mg, 22%
LC−MS(ESI−)分析:純度95%、m/z 425 (M+1) (保持時間:1.85min)
【0152】
実施例115
5−クロロ−3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−ヨード−1H−インドールを用いて実施例96と同様の方法で標記化合物(13.2 mg, 18%)を合成した。
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 509 (M+1) (保持時間:2.12min)
【0153】
実施例115と同様にして以下の化合物を合成した。
【0154】
実施例116
5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量11.4mg, 15%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 509 (M+1) (保持時間:2.08min)
【0155】
実施例117
3−(4−(ベンジロキシ)フェニル)−5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量24.7mg, 32%
LC−MS(ESI−)分析:純度93%、m/z 547 (M+1) (保持時間:2.10min)
【0156】
実施例118
5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−(4−(メチルスルフォニル)フェニル)−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量13.6mg, 18%
LC−MS(ESI−)分析:純度99%、m/z 519 (M+1) (保持時間:1.70min)
【0157】
実施例119
5−クロロ−2−((4−(1H−インドール−4−イル)−1−ピペラジニル)メチル)−3−フェニル−1H−インドール 二トリフルオロ酢酸塩
収量15.5mg, 23%
LC−MS(ESI−)分析:純度97%、m/z 441 (M+1) (保持時間:1.92min)
【0158】
実施例1〜119の化合物の構造式を次表に示す。
【表1】
Figure 2004149429
【表2】
Figure 2004149429
【表3】
Figure 2004149429
【表4】
Figure 2004149429
【表5】
Figure 2004149429
【表6】
Figure 2004149429
【表7】
Figure 2004149429
【表8】
Figure 2004149429
【表9】
Figure 2004149429
【0159】
Figure 2004149429
常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、錠剤機により打錠し、錠剤を得た。
【0160】
実験例1(βセクレターゼ阻害作用の測定)
大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキュラー・クローニング(Molecularcloning)に記載されている方法に従った。
(1)ヒトβセクレターゼ発現用プラスミドの構築
βセクレターゼをコードする遺伝子の塩基配列において、Bennettらの報告(Science 286,735−741(1999))している塩基配列と比較して、クローン番号FG04087(GenBank Accession No.AB032975、かずさDNA研究所)の塩基配列に1塩基の挿入(第102番目)があったため、変換を行い、さらに精製が容易なようにC末端側にFlagペプチド(Asp−Tyr−Lys−Asp−Asp−Asp−Asp−Lys(配列番号:8))をコードする塩基配列(5’−GATTACAAGGATGACGACGATAAG−3’(配列番号:1))を付加した。まず、クローン番号FG04087の遺伝子を鋳型に、Bennettらが報告しているβ−セクレターゼ遺伝子塩基配列を参考に作製したプライマーセット:5’−GGCACCACCAACCTTCGT−3’(配列番号:2)とFlagペプチドをコードする塩基配列を含む5’−GGTACCTACTTATCGTCGTCATCCTTGTAATCCTTCAGCAGGGAGATGTCATCAG−3’(配列番号:3)とを各20pmol ずつ添加し、KOD(東洋紡)を使用してPCR反応をMiniCyclerTM(MJ RESERCH社)にて行った(反応条件:94℃で2分間を1サイクル、98℃で15秒間、72℃で2秒間、74℃で10秒間を3サイクル、98℃で15秒間、68℃で2秒間、74℃で10秒間を3サイクル、98℃で15秒間、64℃で2秒間、74℃で10秒間を3サイクル、98℃で15秒間、60℃で2秒間、74℃で10秒間を28サイクル)。そのPCR産物をアガロースゲル電気泳動し、約700b のDNA断片を回収した。その断片をZero Blunt TOPO PCR Cloning Kit(Invitrogen社)を用いて、クローニングした。得られたプラスミドを制限酵素ApaI(宝酒造)とKpnI(宝酒造)で消化した後、アガロースゲル電気泳動し、約250bのDNA断片を回収した。クローン番号FG04087を含むプラスミドをApaIで消化した後、アガロースゲル電気泳動し、約1.2kb のDNA断片を回収した。これらDNA断片とApaIとKpnI で消化した動物細胞用発現プラスミド pcDNA3.1(−)(フナコシ)を混合し、 Ligation High(東洋紡)を用いて連結し、大腸菌JM109のコンピテントセル(宝酒造)を形質転換することでプラスミド pBACE1を得た。次に1塩基挿入の変換を行うために、クローン番号FG04087の遺伝子を鋳型に、Bennettらが報告しているβ−セクレターゼ遺伝子塩基配列を参考に作製したプライマーセット:5’−TAATACGACTCACTATAGGG−3’(配列番号:4)と5’−GGCGCCCCCCAGACCACTTCTCAG−3’(配列番号:5)を各20pmol ずつ添加し、KOD(東洋紡)を使用して、PCR反応をMiniCyclerTM(MJ RESERCH社)にて行った(反応条件:94℃で2分間を1サイクル、98℃で15秒間、72℃で2秒間、74℃で10秒間を3サイクル、98℃で15秒間、68℃で2秒間、74℃で5秒間を3サイクル、98℃で15秒間、64℃で2秒間、74℃で5秒間を3サイクル、98℃で15秒間、60℃で2秒間、74℃で5秒間を28サイクル)。そのPCR産物をアガロースゲル電気泳動し、約170b のDNA断片を回収した。その断片をZero Blunt TOPOPCR Cloning Kit(Invitrogen社)を用いて、クローニングした。得られたプラスミドを制限酵素ApaI(宝酒造)とBbeI(宝酒造)で消化した後、アガロースゲル電気泳動し、約120b のDNA断片を回収した。pBACE1を同様の制限酵素で消化した後、アガロースゲル電気泳動し、約1.1kb のDNA断片を回収した。さらにpBACE1をApaIで消化した後、アガロースゲル電気泳動し、約5.7kbのDNA断片を回収した。これらの3つの断片をLigation High(東洋紡)を用いて連結し、大腸菌JM109のコンピテントセル(宝酒造)を形質転換することでプラスミド pBACE2を得た。得られたcDNA断片は、配列番号:6で表わされる塩基配列を有しており、その塩基配列の第1番目〜第1527番目に配列番号:7で表わされるアミノ酸配列がコードされていた。
【0161】
(2)組換え型ヒトβセクレターゼのCOS7細胞での発現と精製
10%ウシ胎児血清(ライフテックオリエンタル)を含むD−MEM培地(日研生物医学研究所)を用いてテイッシュカルチャーフラスコ150ml(ベクトンディキンソン)で生育させたCOS7細胞に15μgのヒトβ−セクレターゼ発現用プラスミドpBACE2と45μlのFugene6(ロッシュ・ダイアグノスティックス)、1.5mlのD−MEM培地を15分間、室温で放置したものを添加した。2日間培養後、細胞を回収し、5mlの縣濁用緩衝液(0.01M Tris−HCl(pH8)、0.15M NaCl、1mM EDTA、0.5mM PMSF)を添加後、超音波破砕機(トミー精工UR−200P)(破砕条件:アウトプット5、5秒間)を用いて破砕した。その破砕液を遠心分離(500g、10分間)し、その上清をさらに超遠心分離(100,000g、45分間)し、その沈殿物を0.5mlの可溶化用緩衝液(0.01M Tris−HCl(pH8)、0.05M オクチル−β−グルコシド1mM EDTA、0.5mM PMSF)で可溶化(4℃、2.5時間)した後、超遠心分離(100,000g、45分間)した。その上清を100μlの抗Flag抗体(シグマ)を用いて精製した。その結果、目的の約70kDaの組換え型ヒトβセクレターゼを4μg取得できた。
【0162】
(3)βセクレターゼ阻害作用の測定
96穴プレート(黒色プレート、コーニング社)に25μlの0.05M 酢酸緩衝液(pH5.5)、10μlの125nM 基質ペプチド、上記(2)で得られた10μlの組換え型βセクレターゼ(0.005mg/ml)、5μlの被験化合物 5%N,N’−ジメチルホルムアミド溶液を添加し、対照には5μlの5%N,N’−ジメチルホルムアミドをそれぞれ添加し、37℃にて5時間反応した。反応終了後、蛍光強度(励起波長535nM、測定波長595nM)をファーサイト(アマシャム バイオサイエンス社)を用いて測定した。基質ペプチドは、Ser−Glu−Val−Asn−Leu−Asp−Ala−Glu−Lys−Arg−Arg−NH(配列番号:9)のアミノ酸配列を有し、1番目のSerが蛍光ドナー(Cy3、最大発光波長約562nm)で、9番目のLysが蛍光クエンチャー(Cy5Q、最大吸光波長約644nm)でそれぞれ標識されている。当該基質ペプチドの合成はアマシャム社に依頼した。このようにデザインした基質を用いることで、初めて化合物(I)がβセクレターゼ阻害作用を有することを確認できた。
試験結果を次表に示す。
Figure 2004149429
【0163】
実験例2
ヒト・ニューロブラストーマIMR−32細胞におけるAβ(1−40)産生・分泌抑制作用、Aβ(1−42)産生・分泌抑制作用を調べた。参考文献:サイエンス(Science)264巻,1336頁(1994)、バイオケミストリー(Biochemistry)34巻,10272頁(1995)等)。
(方法)
a)実験材料
ヒト・ニューロブラストーマIMR−32細胞:(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)製)
ダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s modified Eagle’s medium, DMEMと略記):日研生物医学研究所社製
牛胎児血清(Fetal calf serum, FCSと略記)およびペニシリン(5000 U/mL)/ストレプトマイシン(5mg/mL)混液:バイオホワイタッカー社製
リン酸/生理食塩水緩衝液(phosphate buffered saline, PBSと略記):フローラボラトリーズ社製
ブロックエース(Block Ace)(商品名):大日本製薬社製
牛血清アルブミン(bovine serum albumin;BSAと略記):シグマ社製
培養用フラスコ:ファルコン社製
48ウェルプレート:住友ベークライト社製
96ウェルプレート:グライナー社製
Aβ(1−40)標準品およびAβ(1−42)標準品:バッケム社製
他の試薬:市販の特級品を使用。
【0164】
b)実験方法
(1)IMR−32細胞の培養
IMR−32細胞を、10% FCS/DMEM培養液含有フラスコ(Falcon,750mL)中、10% 二酸化炭素/90% 空気中、37℃でコンフルエント状態(満杯状態)になるまで培養した。培養後、IMR−32細胞を、1.2×10細胞/ウェルとなるように、48ウェルプレートに播種し、さらに3日間、同条件で培養後、培養液を吸引除去した。
被験物含有N,N’−ジメチルホルムアミド溶液を0.2% BSA/DMEM 0.75 mLに溶解し、上記プレートに添加し、さらに24時間培養した。コントロールとしては、被験物を含まないN,N’−ジメチルホルムアミド溶液を0.2% BSA/DMEM 0.75 mLに溶解したものを用いた。上清を採取し、Aβ(1−40)、Aβ(1−42)の測定サンプルとした。
(2)Aβの酵素免疫測定(EIA)
一次抗体として、BNT−77抗体を用いた。Aβ(1−40)を測定する場合、二次抗体としてBA−27抗体を用いた。Aβ(1−42)を測定する場合、二次抗体としてBC−05抗体を用いた。
0.1M炭酸緩衝液(pH 9.6)に5μg/mLの濃度で溶解したBNT−77抗体を、96ウェルプレートに、75μLずつそれぞれ添加し、4℃で一晩放置した。PBSでプレート表面を3回洗浄後、ブロック液(25% ブロックエース/0.25% スラオフCA/PBS)125μLを添加した。この状態で上記(1)の上清添加時まで、4℃で保存した。
上清添加直前に、プレート表面をPBSで3回洗浄後、一次反応用緩衝液(20 mMリン酸緩衝液,pH 7.0;400 mM NaCl;2 mM EDTA;10% ブロックエース;0.2% BSA;0.25% スラオフCA)25μLを添加した。さらに、100μLの上清および一次反応用緩衝液に希釈したAβ(1−40)またはAβ(1−42)標準品(濃度が、それぞれ1000, 200,40, 8および1.6 pg/mLとなるよう希釈)100μLを添加し、4℃で一晩放置した。
プレートをPBSにて3回洗浄し、二次反応用緩衝液(20 mM リン酸緩衝液,pH 7.0;400 mM NaCl:2 mM EDTA;1% BSA)に溶解したHRP標識二次抗体(BA−27抗体またはBC−05抗体,HRP:西洋ワサビペルオキシダーゼ(horseradish peroxidase))100μLを添加した。Aβ(1−40)は6時間室温にて放置した後、PBSで6回洗浄し、着色反応液(TMB Peroxidase Substrate(商品名),Kirkegaard & Perry Lab.製)75μLを加えた。室温で、5〜10分放置し、1M リン酸溶液75μLをプレートに添加し反応を止め、プレートリーダー([Wallac 1420 multilabel counter (Amershambiotech社)]にて比色定量(測定波長:450nm)した。Aβ(1−42)は6時間室温にて放置した後、PBSで6回洗浄し、蛍光基質液(QuantaBle Fluorogenic Peroxidase Substrate,Pierce社)75μLを添加し室温にて15〜20時間放置後、キット停止液75μLをプレートに添加し反応を止め、同機器を用いて励起波長320nm、蛍光波長460nmで定量した。
【0165】
(3)結果
薬物1濃度につき、4 wellを用いた。実施例43で得られた化合物(3μM)のAβ(1−40)、Aβ(1−42)産生・分泌に対する阻害作用を対照群に対する割合(%)で表した。結果を表3に示す。
【0166】
Figure 2004149429
【0167】
この結果より、本発明化合物(I)は、優れたβセクレターゼ阻害作用及びアミロイドβ蛋白(1−40)産生・分泌・凝集抑制作用、アミロイドβ蛋白(1−42)産生・分泌・凝集抑制作用を有することが確認された。
【0168】
【発明の効果】
化合物(I)は、優れたβセクレターゼ阻害作用を有し、さらにアミロイドβ蛋白(1−40)産生・分泌・凝集抑制作用、アミロイドβ蛋白(1−42)産生・分泌・凝集抑制作用を有するので、(1)神経変性疾患(例、老年期痴呆、アルツハイマー病、ダウン症、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性脊髄側索硬化症、糖尿病性ニューロパシー等)、(2)脳血管障害(例、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化に伴う脳循環不全等)時、頭部外傷・脊髄損傷時、脳炎後遺症時または脳性麻痺時の神経障害、(3)記憶障害(例、老年期痴呆、健忘症等)、(4)精神疾患(例、うつ病、恐慌性障害、精神分裂症等)および(5)ミオパシー等の予防・治療に有用である。
【0169】
【配列表フリーテキスト】
配列番号:1 Designed oligonucleotide encoding FLAG peptide
配列番号:2 Primer
配列番号:3 Primer comprising DNA sequence encoding Flag peptide
配列番号:4 Primer
配列番号:5 Primer
配列番号:8 FLAG peptide
配列番号:9 Designed substrate forβsecretase
【0170】
【配列表】
Figure 2004149429
Figure 2004149429
Figure 2004149429
Figure 2004149429
Figure 2004149429
Figure 2004149429
Figure 2004149429

Claims (16)

  1. 式(I)
    Figure 2004149429
    〔式中、Rはハロゲン原子または置換基を有していてもよい環状基を、Rは置換基を有していてもよい環状基を、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、Wは2価の低級炭化水素基を、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される化合物またはその塩。
  2. およびRが独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基またはヘテロアリール基である請求項1記載の化合物。
  3. が水素原子である請求項1記載の化合物。
  4. Wがメチレン基である請求項1記載の化合物。
  5. およびRが独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基またはヘテロアリール基であり、Rが水素原子であり、かつWがメチレン基である請求項1記載の化合物。
  6. がそれぞれ置換基を有していてもよいC6−14アリール基またはヘテロアリール基である請求項1記載の化合物。
  7. が置換基を有していてもよい、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種のヘテロ原子を1〜4個含む5〜14員のヘテロアリール基である請求項1記載の化合物。
  8. 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  9. 請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグを含有する医薬。
  10. アスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤である請求項9記載の医薬。
  11. βセクレターゼ阻害剤である請求項9記載の医薬。
  12. (i)神経変性疾患、(ii)神経障害、(iii)記憶障害、(iv)精神疾患または(v)ミオパシーの予防・治療剤である請求項9記載の医薬。
  13. アミロイドβ蛋白(1−40)またはアミロイドβ蛋白(1−42)の産生・分泌・凝集の阻害剤である請求項9記載の医薬。
  14. アルツハイマー病またはパーキンソン病の予防・治療剤である請求項9記載の医薬。
  15. 配列番号:9のアミノ酸配列を有し、1番目のセリン残基が最大発光波長約562nmの蛍光ドナーで標識され、かつ9番目のリジン残基が最大吸光波長約644nmの蛍光クエンチャーで標識されているペプチド。
  16. (i)請求項15記載のペプチド、βセクレターゼ、被験化合物および含DMF溶媒を混合すること、および(ii)前記(i)で得られる混合液の蛍光強度を、510〜560nmの範囲内の励起波長および540〜630nmの範囲内の測定波長において測定することを含む、被験化合物のβセクレターゼ阻害活性測定方法。
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