JP2004148230A - 穀物調製装置 - Google Patents

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Kotaro Kubota
興太郎 久保田
Yasuyuki Hidaka
靖之 日高
Ryuji Sato
隆二 佐藤
Masayuki Domon
正幸 土門
Takeo Ando
武男 安藤
Satoshi Ikeda
智 池田
Ippei Fujiwara
逸平 藤原
Yoshikuni Miyatake
義邦 宮武
Toshiyuki Suzuki
利行 鈴木
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Shizuoka Seiki Co Ltd
National Agriculture and Bio Oriented Research Organization NARO
Kaneko Agricultural Machinery Co Ltd
Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Shizuoka Seiki Co Ltd
National Agriculture and Bio Oriented Research Organization NARO
Kaneko Agricultural Machinery Co Ltd
Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Abstract

【課題】玄米の外観検査を行うことができる穀物調製装置を得る。
【解決手段】穀物調製装置10では、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部56、石抜選別部76、切換部92、精米部102、揚穀機132、砕米選別部146、色彩選別部162及び操作部194が1つの機枠12に設置されると共に、機枠12がカバー14で覆われて一体化されている。ここで、切換ホッパ94へ搬送された玄米Gが切換弁96によって採取樋198側へ搬送される際には、所定量の玄米Gが採取樋198内を自然流下して機枠12外へ試料として採取される。このため、採取樋198から機枠12外へ採取された玄米Gによって、玄米Gの外観検査を行うことができ、米の等級判定を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、籾から精選された玄米または白米を生産する穀物調製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
籾摺精米装置としては、籾摺装置、風選室及び精米装置を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この籾摺精米装置では、籾摺装置で籾を摺って玄米にし、風選室で玄米から籾殻を除去し、精米装置で玄米を精米して白米を生産する。
【0003】
ところで、一般に、生産された米が市場に出荷される際には、米に等級が付けられるようになっている。この米の等級判定(ランク付け)は、主に玄米の外観検査(整粒、屑粒、被害粒等の混入割合についての検査)により行われる。
【0004】
ここで、上記籾摺精米装置において、玄米が籾摺装置から風選室を経て精米装置まで搬送される際に、玄米を装置外へ採取することができれば、米の等級判定を行うことができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−235749号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、玄米の外観検査を行うことができる穀物調製装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の穀物調製装置は、籾を摺って玄米にする籾摺部と、玄米を精米して白米にする精米部と、玄米または白米を精選する選別部と、を1つの機枠に設置すると共に、前記機枠をカバーで覆って一体化した穀物調製装置であって、前記籾摺部から前記精米部へ玄米が搬送される玄米搬送経路から玄米を前記機枠外へ採取可能な玄米採取手段を設けた、ことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の穀物調製装置では、籾摺部で籾を摺って玄米にし、精米部で玄米を精米して白米にし、選別部で玄米または白米を精選して、精選された玄米または白米を生産する。また、籾摺部、精米部及び選別部が1つの機枠に設置されると共に、機枠がカバーで覆われて一体化されている。
【0009】
ここで、籾摺部から精米部へ玄米が搬送される玄米搬送経路から玄米を機枠外へ採取可能な玄米採取手段が設けられている。このため、玄米採取手段により機枠外へ採取された玄米によって、玄米の外観検査を行うことができ、米の等級判定を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の穀物調製装置は、請求項1に記載の穀物調製装置において、前記精米部の直前工程の前記選別部から前記精米部までの前記玄米搬送経路から前記玄米採取手段が玄米を前記機枠外へ採取する、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の穀物調製装置では、精米部の直前工程の選別部から精米部までの玄米搬送経路から玄米採取手段が玄米を機枠外へ採取するため、玄米採取手段により機枠外へ採取された玄米は選別部により精選されたものである。これにより、玄米の外観検査を良好に行うことができて、米の等級判定を良好に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る穀物調製装置10が展開された状態の模式図で示されており、図2には、穀物調製装置10が斜視図にて示されている。
【0013】
本実施の形態に係る穀物調製装置10は機枠12を備えており、機枠12の底部には所定数(本実施の形態では4つ)のキャスタ(図示省略)が設けられると共に、機枠12の全体(少なくとも上面及び全側面)はカバー14によって覆われている。機枠12内には、上下方向中央部分において仕切枠16が架設されており、仕切枠16によって機枠12が上段と下段とに仕切られている。
【0014】
機枠12前面側の下段左部には、遠心脱ぷ式(衝撃式)の籾摺部18が設けられている。籾摺部18は、上面が開口する籾摺ホッパ20を備えており、籾摺ホッパ20には、穀物調製装置10と併設された穀物乾燥機(図示省略)よって乾燥された籾Mが、傾斜された籾搬送樋22を介して自然流下されて搬送される。また、籾摺ホッパ20の上部には籾搬送樋22の下端が挿入されており、このため、籾Mの詰まりや籾Mの過搬送等により籾摺ホッパ20内に籾Mが略満杯になった際でも、籾摺ホッパ20への籾Mの搬送が停止または抑制されて籾摺ホッパ20から籾Mが溢れることが防止される。
【0015】
籾摺ホッパ20の下部には羽根車状の籾摺繰出弁26が設けられると共に、籾摺ホッパ20の下端は外周ケース24の中心部に連結されており、籾摺ホッパ20へ搬送された籾Mが、籾摺繰出弁26の回転によって繰り出されて、外周ケース24内の中心部に流入する。
【0016】
外周ケース24内には、複数の回転翼28(一種のブロア)が放射状に設けられており、複数の回転翼28は、高速で回転することで、外周ケース24内の中心部に流入した籾Mに遠心力を付与して、この籾Mを放射状に放出する。外周ケース24の内周にはライニング板30が設けられており、前記放射状に放出された籾Mがライニング板30に衝突しその際の衝撃力によって脱ぷ処理(所謂、籾摺り)される。また、以下このように脱ぷ処理された籾Mを摺出米Sという。この摺出米Sには、脱ぷされた多量の玄米Gの他、粃T(未熟粒であり、殻ばかりで実の殆どない籾)、籾殻D及び粉塵C等が混在している。なお、遠心脱ぷ式の籾摺部18の脱ぷ率(約98%)は、ロール式の籾摺部の脱ぷ率(約90%)より良好であり、この籾摺部18で脱ぷしきれない籾Mは極僅かである。
【0017】
外周ケース24の外周には、玄米搬送経路を構成する上方へ向かう案内筒32が立設されており、複数の回転翼28の回転により移動する摺出米Sが案内筒32によって上方へ案内される。
【0018】
機枠12前面側の上段左部には、籾摺部18の上方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての唐箕式の風力選別部34が設けられている。風力選別部34は、風選室36を備えており、風選室36の上部には案内筒32の上端部が連結されている。これにより、案内筒32により案内された摺出米Sが風選室36内の上部へ搬送される。
【0019】
風選室36内には、複数の隔壁38によって風選路40、42、44、46が設けられており、風選路40の上端開口は風選路42の上端開口より上位に位置し、風選路42の上端開口は風選路44の上端開口より上位に位置し、風選路44の上端開口は風選路46の上端開口より上位に位置している。
【0020】
風選路40、42の下部は、上記複数の回転翼28と同軸上に併設された下方の籾殻排出ブロワ48に連通しており、籾殻排出ブロワ48は籾殻排出管50を介して機枠12外へ連絡されている。これにより、摺出米S中最も比重が小さい粉塵C及び粉塵Cの次に比重が小さい籾殻Dが籾殻排出ブロワ48によってそれぞれ風選路40、42に吸い上げ流入され、籾殻排出ブロワ48及び籾殻排出管50を経て機枠12外へ排出される。
【0021】
風選路44の下部は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、摺出米S中籾殻Dの次に比重が小さい粃Tが籾殻排出ブロワ48によって風選路44に吸い上げ流入され、パイプを経て機枠12外へ排出される。
【0022】
風選路46の下部は、傾斜された風選搬送樋54に連通しており、摺出米S中最も比重が大きい玄米Gが籾殻排出ブロワ48によって吸い上げられずに風選路46に流入されて、風選搬送樋54内を自然流下して搬送される。
【0023】
機枠12前面側の上段右部には、風力選別部34の側方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての竪型回転式の粒径選別部56が設けられている。粒径選別部56の下部には、上面が開口する粒選ホッパ58が設けられており、風選搬送樋54内を搬送された玄米Gが自然流下して粒選ホッパ58へ搬送される。また、粒選ホッパ58の上部には風選搬送樋54の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により粒選ホッパ58内に玄米Gが略満杯になった際でも、粒選ホッパ58への玄米Gの搬送が停止または抑制されて粒選ホッパ58から玄米Gが溢れることが防止される。
【0024】
粒径選別部56では、筒状の屑受筒60が立設されており、屑受筒60の上面は閉鎖されると共に、屑受筒60内には円筒状の粒選筒62が立設されている。粒選筒62の下部は粒選ホッパ58の下部に連通されており、粒選ホッパ58へ搬送された玄米Gが粒選筒62内の下部に搬送される。
【0025】
粒選筒62内には揚穀ロール64が立設されており、揚穀ロール64の上端以外の外周には螺旋状の揚穀螺旋66が設けられている。このため、揚穀ロール64が回転されることで、粒選筒62内の下部に搬送された玄米Gが揚穀螺旋66の回転によって遠心力を受けつつ粒選筒62内を上昇する。
【0026】
粒選筒62の外周には多数の粒選孔68が形成されると共に、粒選筒62と屑受筒60との間は屑米室70とされている。これにより、上述の如く遠心力を受けつつ粒選筒62内を上昇する玄米Gから屑米K(未熟粒)が多数の粒選孔68を介して屑米室70へ移動することで、玄米Gから粒の大きさにより屑米Kが除去される。
【0027】
屑米室70の下部は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、屑米室70へ除去された屑米Kがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0028】
揚穀ロール64の上端外周には、板状の搬出羽根72が所定数設けられると共に、粒選筒62の上端は、粒選搬送樋74の基端に連通しており、粒選筒62の上端まで搬送されて屑米Kが除去された玄米Gが、搬出羽根72の回転による遠心力によって粒選搬送樋74内を搬送される。
【0029】
機枠12背面側の上段右部には、粒径選別部56の側方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての噴風揺動式の石抜選別部76が設けられている。石抜選別部76は、筒状の石抜選別筒78を備えており、石抜選別筒78内には、傾斜された石抜選別板80が設けられている。石抜選別板80の上方には上記粒選搬送樋74の先端が配置されており、粒選搬送樋74内を搬送された玄米Gが石抜選別板80上へ自然流下して搬送される。
【0030】
石抜選別板80の表面には、石抜選別板80の傾斜上側面が起立し傾斜下側面が緩傾斜した略半三角錐状の多数の突起82が形成されており、突起82の傾斜上側面は開口して通風孔84とされている。
【0031】
石抜選別板80の直下には、容器状の送風器86が設けられており、送風器86の上面は、開口して石抜選別板80の突起82形成部位における裏面を包囲している。送風器86内の下部には複数の翼板88が設けられており、複数の翼板88が回転することで、石抜選別板80の裏面側から通風孔84を介して風が吹き上げられる。
【0032】
ここで、石抜選別板80が略傾斜方向へ揺動されると共に、石抜選別板80上に通風孔84を介して風が吹き上げられることで、石抜選別板80上へ搬送された玄米G内に混入している比重の大きい小石Iは下層へ沈下し、比重の小さい玄米Gは上層へ浮上する。さらに、下層の小石Iは、石抜選別板80の揺動に伴い突起82に当接して傾斜上方へ次第に上昇し、石抜選別板80の傾斜上端から落下する。一方、上層の玄米Gは、突起82に当接せずに(または軽く当接しながら)傾斜下方に滑り降り、石抜選別板80の傾斜下端から落下する。
【0033】
石抜選別筒78内の下部は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、石抜選別板80の傾斜上端から落下した小石Iがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0034】
石抜選別筒78の外周には、石抜選別板80の傾斜下端に対応する位置に、傾斜した石抜搬送樋90が設けられており、小石Iが除去されて石抜選別板80の傾斜下端から落下する玄米Gが、石抜搬送樋90に受け止められて石抜搬送樋90内を自然流下して搬送される。
【0035】
機枠12の上段には、石抜選別部76の玄米G排出側において、切換部92が設けられている。切換部92には、玄米搬送経路を構成する上面が開口した切換ホッパ94が設けられており、切換ホッパ94には石抜搬送樋90内を搬送された玄米Gが搬送される。また、切換ホッパ94の上部には石抜搬送樋90の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により切換ホッパ94内に玄米Gが略満杯になった際でも、切換ホッパ94への玄米Gの搬送が停止または抑制されて切換ホッパ94から玄米Gが溢れることが防止される。
【0036】
切換ホッパ94の下端には、玄米搬送経路及び玄米採取手段を構成する切換弁96が設けられており、切換弁96には、それぞれ傾斜した、玄米搬送経路を構成する玄米樋98と、色選樋100と、玄米採取手段を構成する採取樋198と、が連通されている。切換弁96は、玄米樋98、色選樋100及び採取樋198の何れか1つを解放しかつ他の全てを閉鎖することで、切換ホッパ94へ搬送された玄米Gの自然流下による搬送先を、玄米樋98側と色選樋100側と採取樋198側とに切り換える。
【0037】
採取樋198は、機枠12外まで到達しており、切換弁96により採取樋198内へ搬送された玄米Gは、採取樋198内を自然流下して、機枠12外へ試料として採取(排出)される。
【0038】
機枠12背面側の下段左部には、切換部92の玄米樋98側において、竪一軸研削摩擦式の精米部102が設けられている。精米部102は、玄米搬送経路を構成する上面が開口する玄米タンク104を備えており、玄米タンク104には玄米樋98内を自然流下して搬送された玄米Gが搬送される。また、玄米タンク104の上部には玄米樋98の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により玄米タンク104内に玄米Gが略満杯になった際でも、玄米タンク104への玄米Gの搬送が停止または抑制されて玄米タンク104から玄米Gが溢れることが防止される。
【0039】
精米部102では、筒状の精米ケース106が立設されており、精米ケース106内の上部には、略円筒状の保持筒108が立設されている。精米ケース106の保持筒108直上における上面は玄米タンク104の下端に連結されると共に、玄米タンク104の下部には羽根車状の精米繰出弁110が設けられており、玄米タンク104へ搬送された玄米Gが、精米繰出弁110の回転によって繰り出されて、保持筒108内へ流入する。
【0040】
保持筒108内周の上端部以外には、円筒状の研削精米筒112が保持されており、研削精米筒112の内周面全体には砥粒(図示省略)が設けられている。研削精米筒112内には円柱状の研削精米ロール114が立設されており、研削精米ロール114の外周面には、縦断面球面状の送米螺旋116が螺旋状に形成されている。これにより、研削精米ロール114が回転されることで、保持筒108内へ流入した玄米Gが、研削精米筒112と研削精米ロール114との間で送米螺旋116の回転による遠心力及び下降力を受けつつ、研削精米筒112内周面の砥粒によって研削されて研削精米される。
【0041】
保持筒108の直下には、略6〜8角形筒状の摩擦精米筒118が立設されており、摩擦精米筒118内は研削精米筒112内に連通して研削精米筒112内の米Gが摩擦精米筒118内へ流下する。摩擦精米筒118内には摩擦精米ロール120が立設されており、摩擦精米ロール120は研削精米ロール114と同一軸上に一体に連結されると共に、摩擦精米ロール120の外周面には所定数(本実施の形態では2つ)の平行突条122が軸方向に沿って設けられている。これにより、研削精米ロール114と共に摩擦精米ロール120が回転されることで、摩擦精米筒118内へ流下した玄米Gが、摩擦精米筒118と摩擦精米ロール120との間で平行突条122の回転によって攪拌され、玄米G相互間で摩擦力が作用して摩擦精米される。
【0042】
摩擦精米筒118の外周全体には多数の除糠孔124が形成されており、摩擦精米筒118と精米ケース106との間は除糠室126とされている。このため、玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nが多数の除糠孔124を介して除糠室126へ排出される。また、除糠室126の下部は、パイプ128を介して機枠12外へ連絡されており、除糠室126へ排出された糠Nがパイプ128を経て機枠12外へ排出される。
【0043】
摩擦精米筒118内の下部は、傾斜した精米搬送樋130に連通しており、摩擦精米筒118内の下部まで流下して研削精米及び摩擦精米された玄米Gが白米Hになって、精米搬送樋130内を自然流下して搬送される。
【0044】
また、玄米タンク104へ搬送される玄米G内に籾Mが混入する場合でも、この籾Mは研削精米及び摩擦精米されて籾殻Dが剥離されることで白米Hになって精米搬送樋130内を搬送される一方、剥離された籾殻Dは糠Nになって機枠12外へ排出される。
【0045】
機枠12の左端部には、精米部102の側方において、スクリュー式の揚穀機132が設けられている。揚穀機132は、上面が開口する揚穀ホッパ134を備えており、揚穀ホッパ134には精米搬送樋130内を搬送された白米H(穀物)が搬送される。また、揚穀ホッパ134の上部には精米搬送樋130の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により揚穀ホッパ134内に白米Hが略満杯になった際でも、揚穀ホッパ134への白米Hの搬送が停止または抑制されて揚穀ホッパ134から白米Hが溢れることが防止される。
【0046】
揚穀機132は、筒状の揚穀筒136を備えており、揚穀筒136は機枠12の下端から上端に亘って立設されている。揚穀筒136の下部には揚穀ホッパ134の下部が連通されており、揚穀ホッパ134へ搬送された白米Hが揚穀筒136内の下部へ自然流下して搬送される。
【0047】
揚穀筒136内には、揚穀スクリュー138が設けられており、揚穀スクリュー138の上端以外の外周には、螺旋状の揚穀羽根140が設けられている。このため、揚穀スクリュー138が回転されることで、揚穀筒136内の下部に搬送された白米Hが揚穀羽根140の回転によって揚穀筒136内を上昇される。
【0048】
揚穀スクリュー138の上端外周には、板状の排出羽根142が所定数設けられると共に、揚穀筒136の上端には、揚穀搬送樋144の基端が連通されており、揚穀筒136内を上昇されて揚穀筒136の上端まで搬送された白米Hが、排出羽根142の回転による遠心力によって揚穀搬送樋144内を搬送される。
【0049】
機枠12背面側の上段左部には、揚穀機132の側方において、選別部としての振動式の砕米選別部146が設けられている。砕米選別部146は、筒状の砕米選別筒148を備えており、砕米選別筒148内には、傾斜されると共に多数の砕米孔152が形成された砕米選別網150が設けられている。砕米選別網150の傾斜上側上方には揚穀搬送樋144の先端が配置されており、揚穀搬送樋144内を搬送された白米Hが砕米選別網150上へ自然流下して搬送される。
【0050】
砕米選別網150の下方には上面が開口する箱状の砕米収容ケース154が設けられており、砕米収容ケース154の上面には砕米選別網150が固定されて、砕米収容ケース154は砕米選別網150と共に傾斜されている。また、砕米収容ケース154の底面には、傾斜下部において砕米流下口156が形成されている。
【0051】
ここで、砕米選別網150及び砕米収容ケース154が略傾斜方向へ揺動されることで、砕米選別網150上へ搬送された白米H内の砕米J(精米等による砕米)が砕米孔152を通過して砕米収容ケース154内に落下し、砕米収容ケース154底面を傾斜下方に滑り降りて砕米流下口156から落下する。一方、砕米Jが除去された白米Hは砕米選別網150上を傾斜下方に滑り降りて砕米選別網150の傾斜下端から落下する。
【0052】
砕米選別筒148内の下部は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、砕米収容ケース154の砕米流下口156から落下した砕米Jがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0053】
砕米選別筒148の外周には、砕選搬送樋160の基端が連通されており、砕米Jが除去されて砕米選別網150の傾斜下端から落下する白米Hが、砕選搬送樋160に受け止められて砕選搬送樋160内を自然流下して搬送される。
【0054】
機枠12背面側の下段右部には、砕米選別部146の白米H搬出側において、選別部としてのベルト式の色彩選別部162が設けられている。色彩選別部162は、上面が開口する色選タンク164を備えており、色選タンク164には砕選搬送樋160内を搬送された白米Hが自然流下して搬送される。また、色選タンク164の上部には砕選搬送樋160の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により色選タンク164内に白米Hが略満杯になった際でも、色選タンク164への白米Hの搬送が停止または抑制されて色選タンク164から白米Hが溢れることが防止される。
【0055】
色選タンク164の下部は、箱状の色選ケース168内の上部に挿入されており、色選ケース168内には、ベルトコンベア170が水平に設けられている。ベルトコンベア170には両端において色選ローラ172が設けられており、一対の色選ローラ172には色選ベルト174が巻き掛けられている。色選ベルト174の一端部直上には色選タンク164の下端が配置されると共に、色選タンク164の下部には羽根車状の色選繰出弁176が設けられており、色選タンク164へ搬送された白米Hが、色選繰出弁176の回転によって繰り出されて、上側の色選ベルト174上へ搬送される。また、各色選ローラ172の回転によって色選ベルト174が回動されることで、色選ベルト174上へ搬送された白米Hが、搬送されて色選ベルト174の他端から自由落下する。
【0056】
ベルトコンベア170の下方には、一対のカメラ178(例えばラインセンサカメラ)が米Hの自由落下軌道を挟んで設置されており、一対のカメラ178によって白米Hが表裏二面から撮影される。これにより、撮影された白米Hが良米R(精米)であるか着色米F(精米不良米)であるかが判定される。
【0057】
一対のカメラ178の下方には、白米Hの自由落下軌道の側方においてエジェクタ180が設置されている。エジェクタ180にはL字状の板バネ182及びソレノイド184が設けられており、一対のカメラ178によって撮影された白米Hが着色米Fと判定された際にはソレノイド184が瞬間的に板バネ182を叩いて板バネ182が着色米Fを弾く一方、一対のカメラ178によって撮影された白米Hが良米Rと判定された際にはソレノイド184が作動せずに板バネ182が良米Rを弾かない構成とされている。
【0058】
エジェクタ180の下方には、白米Hの自由落下軌道に対応して良米用通路186が設けられており、良米用通路186内には板バネ182に弾かれなかった良米Rがそのままの軌道で落下する。良米用通路186の側方には着色米用通路188が設けられており、着色米用通路188内には板バネ182に弾かれた着色米Fが落下する。これにより、白米Hが良米Rと着色米Fとに選別される。
【0059】
色選ケース168の下部には、良米用通路186に連通する良米口190が設けられる一方、着色米用通路188の下部はパイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、良米用通路186内に落下した良米Rが自然流下して良米口190から排出される一方、着色米用通路188内に落下した着色米Fがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0060】
さらに、上記切換ホッパ94へ搬送された玄米Gの搬送先が切換弁96によって色選樋100側へ切り換えられた際には、玄米Gが色選樋100内を自然流下して色選タンク164へ搬送される。また、色選タンク164には色選樋100の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により色選タンク164内に玄米Gが略満杯になった際でも、色選タンク164への玄米Gの搬送が停止または抑制されて色選タンク164から玄米Gが溢れることが防止される。
【0061】
このように色選タンク164内へ搬送された玄米Gは、上記と同様に、良米R(玄米)であるか着色米F(玄米G内に僅かに混入する籾Mや籾摺不良玄米G)であるかを判定選別されて、良米Rが良米用通路186を経て良米口190から排出される一方、着色米Fが着色米用通路188及びパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0062】
機枠12前面側の下段右部には、玄米採取手段を構成するタッチパネル式の操作部194が設けられている。操作部194には、液晶のタッチパネル196が設けられており、タッチパネル196が操作されることで、上記籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部56、石抜選別部76、切換部92、精米部102、揚穀機132、砕米選別部146及び色彩選別部162が制御される(始動停止制御や運転制御等の他、切換弁96による玄米Gの搬送先の選択制御を含む)。
【0063】
操作部194は、切換弁96による玄米Gの搬送先を採取樋198にする制御を、タッチパネル196の操作によって、または、予め作成されたプログラムにより自動的(場合によっては定期的)に、行う構成とされている。
【0064】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0065】
以上の構成の穀物調製装置10では、先ず、操作部194のタッチパネル196を操作することで、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部56、石抜選別部76、切換部92、精米部102、揚穀機132、砕米選別部146及び色彩選別部162を始動させると共に、切換弁96による玄米Gの搬送先を選択する。
【0066】
穀物乾燥機によって乾燥された籾Mが、籾搬送樋22を介して籾摺部18の籾摺ホッパ20へ搬送されると、籾摺繰出弁26の回転によって外周ケース24内の中心部に流入して、高速で回転する複数の回転翼28によって放射状に放出されることで、ライニング板30に衝突して脱ぷ処理される。
【0067】
籾Mが脱ぷ処理された後の摺出米Sは、複数の回転翼28の回転により案内筒32を介して風力選別部34の風選室36内の上部へ案内される。風選室36内では、摺出米S内の粉塵C及び籾殻Dが、籾殻排出ブロワ48によってそれぞれ風選路40、42に吸い上げ流入されて籾殻排出ブロワ48及び籾殻排出管50を経て機枠12外へ排出されると共に、摺出米S内の粃Tが、籾殻排出ブロワ48によって風選路44に吸い上げ流入されてパイプを経て機枠12外へ排出される。さらに、摺出米S内の玄米Gは、風選路46に流入されて風選搬送樋54内を自然流下して搬送される。
【0068】
風選搬送樋54内を搬送された玄米Gは、粒径選別部56の粒選ホッパ58へ搬送されて、粒選筒62内の下部へ搬送される。粒選筒62内では、玄米Gが回転する揚穀ロール64の揚穀螺旋66によって遠心力を受けつつ上昇する。これにより、玄米G内の屑米Kが多数の粒選孔68を介して屑米室70へ除去され、パイプを経て機枠12外へ排出される。
【0069】
屑米Kが除去された玄米Gは、揚穀ロール64の搬出羽根72の回転による遠心力によって粒選搬送樋74内を搬送され、石抜選別部76の石抜選別板80上へ自然流下して搬送される。ここで、石抜選別板80が略傾斜方向へ揺動されると共に、石抜選別板80上に通風孔84を介して風が吹き上げられることで、玄米G内の小石Iは下層へ沈下しかつ突起82に当接して石抜選別板80の傾斜上端から落下する一方、玄米Gは上層へ浮上しかつ滑り降りて石抜選別板80の傾斜下端から落下する。その後、小石Iはパイプを経て機枠12外へ排出される一方、小石Iが除去された玄米Gは石抜搬送樋90内を自然流下して切換部92の切換ホッパ94へ搬送される。
【0070】
切換ホッパ94へ搬送された玄米Gの搬送先は、切換弁96によって玄米樋98側と色選樋100側と採取樋198側とに切り換えられる。
【0071】
切換ホッパ94へ搬送された玄米Gが切換弁96によって玄米樋98側へ搬送される際には、玄米樋98からの玄米Gが精米部102の玄米タンク104へ自然流下して搬送される。玄米タンク104へ搬送された玄米Gは、精米繰出弁110の回転によって保持筒108内へ流入されることで、研削精米筒112と回転する研削精米ロール114との間で送米螺旋116によって遠心力及び下降力を受けつつ研削精米筒112内周面の砥粒によって研削されて研削精米された後、摩擦精米筒118と回転する摩擦精米ロール120との間で平行突条122によって攪拌されて摩擦精米される。玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nは、多数の除糠孔124を介して除糠室126へ排出され、パイプ128を経て機枠12外へ排出される。また、研削精米及び摩擦精米された玄米Gは白米Hになって、精米搬送樋130内を自然流下して搬送される。
【0072】
精米搬送樋130内を搬送された白米Hは、揚穀機132の揚穀ホッパ134へ自然流下して揚穀筒136内の下部へ搬送され、揚穀スクリュー138が回転されることで、揚穀羽根140の回転によって揚穀筒136内を上昇される。揚穀筒136内を上昇して揚穀筒136の上端まで搬送された白米Hは、排出羽根142の回転による遠心力によって揚穀搬送樋144内を搬送される。
【0073】
揚穀搬送樋144内を搬送された白米Hは、砕米選別部146の砕米選別網150上へ自然流下して搬送される。ここで、砕米選別網150及び砕米収容ケース154が略傾斜方向へ揺動されることで、白米H内の砕米Jが砕米孔152を通過しかつ砕米収容ケース154底面を傾斜下方に滑り降りて砕米流下口156から落下する一方、砕米Jが除去された白米Hは砕米選別網150上を傾斜下方に滑り降りて砕米選別網150の傾斜下端から落下する。その後、砕米Jはパイプを経て機枠12外へ排出される一方、砕米Jが除去された白米Hは砕選搬送樋160内を自然流下して、色彩選別部162の色選タンク164へ搬送される。
【0074】
色選タンク164内へ搬送された白米Hは、色選繰出弁176の回転によって色選ベルト174の一端部上へ搬送され、色選ベルト174が回動されることで搬送されて色選ベルト174の他端から自由落下する。色選ベルト174の他端から自由落下した白米Hは、一対のカメラ178によって撮影されて良米Rであるか着色米Fであるかが判定された後、良米Rは良米用通路186内にそのままの軌道で落下して良米口190から排出される一方、着色米Fはエジェクタ180の板バネ182によって弾かれることで着色米用通路188内に落下してパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0075】
また、切換ホッパ94へ搬送された玄米Gが切換弁96によって色選樋100側へ搬送される際には、玄米Gが色選樋100内を自然流下して色選タンク164へ搬送され、上記と同様に、良米Rであるか着色米Fであるかが判定選別されて、良米Rが良米用通路186を経て良米口190から排出される一方、着色米Fが着色米用通路188及びパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0076】
このように、穀物調製装置10では、籾摺部18で籾Mを摺って摺出米S(玄米Gを含む)にし、籾摺部18の後工程の風力選別部34で摺出米Sから籾殻D、粉塵C及び粃Tを除去することで玄米Gを取り出して玄米Gを精選し、風力選別部34の後工程の粒径選別部56で玄米Gから屑米Kを除去して玄米Gを精選し、粒径選別部56の後工程の石抜選別部76で玄米Gから小石Iを除去して玄米Gを精選し、石抜選別部76の後工程の精米部102で玄米Gを精米して白米Hにし、精米部102の後工程の砕米選別部146で白米Hから砕米Jを除去して白米Hを精選し、砕米選別部146または石抜選別部76の後工程の色彩選別部162で白米Hまたは玄米Gから着色米Fを除去して白米Hまたは玄米Gを精選することで、精選された白米Hまたは玄米Gを生産する。
【0077】
また、穀物調製装置10では、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部56、石抜選別部76、切換部92、精米部102、揚穀機132、砕米選別部146、色彩選別部162及び操作部194が1つの機枠12に設置されると共に、機枠12がカバー14で覆われて一体化されている。
【0078】
ここで、切換ホッパ94へ搬送された玄米Gが切換弁96によって採取樋198側へ搬送される際には、所定量の玄米Gが採取樋198内を自然流下して機枠12外へ試料として採取される。このため、採取樋198から機枠12外へ採取された玄米Gによって、玄米Gの外観検査(整粒、屑粒、被害粒等の混入割合についての検査)を行うことができ、米の等級判定(ランク付け)を行うことができる。
【0079】
さらに、精米部102とその直前工程の石抜選別部76との間の切換弁96によって玄米Gが機枠12外へ採取されるため、採取された玄米Gは風力選別部34、粒径選別部56及び石抜選別部76により精選されたものである。これにより、玄米Gの外観検査を良好に行うことができて、米の等級判定を良好に行うことができる。
【0080】
[第2の実施の形態]
図3には、本発明の第2の実施の形態に係る穀物調製装置200が展開された状態の模式図で示されており、図4には、穀物調製装置200が斜視図にて示されている。
【0081】
本実施の形態に係る穀物調製装置200は、第1の実施の形態と同様の機枠12、所定数のキャスタ、カバー14及び仕切枠16を備えており、穀物調製装置10には第1の実施の形態と同様の穀物乾燥機が併設されている。
【0082】
機枠12後面側の下段左部上側には、振動式の粗選別部202が設けられている。粗選別部202は、上面が開口する粗選ホッパ204を備えており、粗選ホッパ204には、穀物乾燥機によって乾燥された籾Mが、傾斜された籾搬送樋206を介して自然流下されて搬送される。また、粗選ホッパ204の上部には籾搬送樋206の下端が挿入されており、このため、籾Mの詰まりや籾Mの過搬送等により粗選ホッパ204内に籾Mが略満杯になった際でも、粗選ホッパ204への籾Mの搬送が停止または抑制されて粗選ホッパ204から籾Mが溢れることが防止される。
【0083】
粗選別部202は、箱状の粗選別箱208を備えており、粗選別箱208の底面は傾斜されている。粗選別箱208内には粗選別網210が設けられており、粗選別網210は、傾斜されると共に多数の粗選孔212が形成されている。粗選別箱208内の上部には粗選ホッパ204の下部が挿入されると共に、粗選ホッパ204の下部は粗選別網210の傾斜上側上方に配置されており、粗選ホッパ204内を搬送された籾Mが粗選別網210上へ自然流下して搬送される。
【0084】
ここで、粗選別網210が略傾斜方向へ揺動されることで、粗選別網210上へ搬送された籾M内のわら屑Wが粗選孔212を通過せずに粗選別網210上を傾斜下方に滑り降りて粗選別網210の傾斜下端から落下する。また、籾Mは、粗選孔212を通過することでわら屑Wが除去されて、粗選別箱208の底面を傾斜下方に滑り降りる。
【0085】
粗選別箱208の外周には、傾斜されたわら屑搬送樋214が連通されており、籾Mから除去されて粗選別網210の傾斜下端から落下するわら屑Wが、わら屑搬送樋214に受け止められてわら屑搬送樋214内を自然流下して搬送される。わら屑搬送樋214の下端は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、わら屑搬送樋214内を搬送されたわら屑Wがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0086】
粗選別箱208の底部には、粗選搬送樋216が連通されており、わら屑Wが除去されて粗選別箱208底面を傾斜下方に滑り降りた籾Mが、粗選搬送樋216内を自然流下して搬送される。
【0087】
機枠12後面側の下段左部下側には、粗選別部202の下方において、第1の実施の形態とほぼ同様の籾摺部18が設けられている。籾摺部18の籾摺ホッパ20には、粗選搬送樋216内を搬送された籾Mが自然流下されて搬送される。また、籾摺ホッパ20の上部には粗選搬送樋216の下端が挿入されており、このため、籾Mの詰まりや籾Mの過搬送等により籾摺ホッパ20内に籾Mが略満杯になった際でも、籾摺ホッパ20への籾Mの搬送が停止または抑制されて籾摺ホッパ20から籾Mが溢れることが防止される。
【0088】
籾摺ホッパ20の下部には、振動フィーダ式またはスクリュー式の定量供給装置218が設けられており、定量供給装置218によって、籾摺ホッパ20から外周ケース24内の中心部へ流入する籾Mの量が一定とされる。
【0089】
機枠12背面側の上段左部には、籾摺部18の上方において第1の実施の形態と同様の風力選別部34が設けられている。
【0090】
機枠12背面側の上段左右中央部には、風力選別部34の側方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての横型回転式の粒径選別部220が設けられている。粒径選別部220には、上面が開口する粒選ホッパ222が設けられており、風力選別部34の風選搬送樋54内を搬送された玄米Gが自然流下して粒選ホッパ222へ搬送される。また、粒選ホッパ222の上部には風選搬送樋54の下端が挿入されており、このため、籾Mの詰まりや籾Mの過搬送等により粒選ホッパ222内に籾Mが略満杯になった際でも、粒選ホッパ222への籾Mの搬送が停止または抑制されて粒選ホッパ222から籾Mが溢れることが防止される。
【0091】
粒径選別部220は、箱状の粒選箱224が設けられており、粒選箱224内には円筒状の粒選筒226が傾斜された状態で設けられている。粒選筒226内の傾斜上部には粒選ホッパ222の下端が挿入されており、粒選ホッパ222内を搬送された玄米Gが粒選筒226内の傾斜上部に搬送される。ここで、粒選筒226が回転されることで、粒選筒226内の傾斜上部に搬送された玄米Gが遠心力を受けつつ粒選筒226内を下降する。
【0092】
粒選筒226の外周には多数の粒選孔228が形成されており、上述の如く遠心力を受けつつ粒選筒226内を下降する玄米Gから屑米K(未熟粒)が多数の粒選孔228を介して粒選筒226外へ移動することで、玄米Gから粒の大きさにより屑米Kが除去されると共に、屑米Kが除去された玄米Gが粒選筒226の傾斜下端から落下する。
【0093】
粒選筒226下側部位の下方における粒選箱224の底部は、漏斗状の屑米搬送樋230とされており、粒選筒226外へ移動した屑米Kが、粒選箱224内から屑米搬送樋230内を自然流下して搬送される。屑米搬送樋230の下端は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、屑米搬送樋230内を搬送された屑米Kがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0094】
粒選筒226傾斜下端の下方における粒選箱224の底部は、漏斗状の粒選搬送樋232とされており、屑米Kが除去されて粒選筒226の傾斜下端から落下した玄米Gが、粒選搬送樋232内を自然流下して搬送される。
【0095】
機枠12背面側の下段左右中央部上側には、粒径選別部220の下方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての振動式の籾選別部234が設けられている。籾選別部234は、上面が開口する籾選ホッパ236を備えており、籾選ホッパ236には、粒選搬送樋232内を搬送された玄米Gが搬送される。また、籾選ホッパ236の上部には粒選搬送樋232の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により籾選ホッパ236内に玄米Gが略満杯になった際でも、籾選ホッパ236への玄米Gの搬送が停止または抑制されて籾選ホッパ236から玄米Gが溢れることが防止される。
【0096】
籾選別部234は、箱状の籾選別箱238を備えており、籾選別箱238内には、傾斜されると共に多数の籾選孔240が形成された籾選別網242が設けられている。籾選別箱238内の上部には籾選ホッパ236の下部が挿入されると共に、籾選ホッパ236の下部は籾選別網242の傾斜上側上方に配置されており、籾選ホッパ236内を自然流下して搬送された玄米Gが、籾選別網242上へ自然流下して搬送される。
【0097】
籾選別網242の下方には上面が開口する箱状の玄米収容ケース244が設けられており、玄米収容ケース244の上面には籾選別網242が固定されて、玄米収容ケース244は籾選別網242と共に傾斜されている。また、玄米収容ケース244の底面には、傾斜下側において玄米流下口246が形成されている。
【0098】
ここで、籾選別網242が略傾斜方向へ揺動されることで、籾選別網242上へ搬送された玄米G内の籾Mが籾選孔240を通過せずに籾選別網242上を傾斜下方に滑り降りて籾選別網242の傾斜下端から落下する。また、玄米Gは、籾選孔240を通過することで籾Mが除去されて、玄米収容ケース244の底面を傾斜下方に滑り降り、玄米流下口246から落下する。
【0099】
籾選別箱238の外周には、傾斜された籾搬出樋248が連通されており、玄米Gから除去されて籾選別網242の傾斜下端から落下する籾Mが、籾搬出樋248に受け止められる。籾搬出樋248の下端は、ホース250を介して籾摺部18の外周ケース24中心部に連通されており、籾搬出樋248に受け止められた籾Mが、籾摺部18の複数の回転翼28の回転によって、ホース250を経て外周ケース24内の中心部へ吸引流入されて、再度脱ぷ処理される。
【0100】
玄米流下口246の下方における籾選別箱238の底部には、漏斗状の籾選搬送樋252が連通されており、籾Mが除去されて玄米流下口246から落下した玄米Gが、籾選搬送樋252内を自然流下して搬送される。
【0101】
機枠12背面側の下段左右中央部下側には、籾選別部234の下方において、第1の実施の形態とほぼ同様の石抜選別部76が設けられている。石抜選別部76の石抜選別板80上方には上記籾選搬送樋252の下端が配置されており、籾選搬送樋252内を搬送された玄米Gが石抜選別板80上へ自然流下して搬送される。
【0102】
石抜選別部76の石抜選別筒78外周には、石抜選別板80の傾斜上端に対応する位置に、傾斜した小石搬送樋254が設けられると共に、小石搬送樋254の下端はパイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、石抜選別板80の傾斜上端から落下した小石Iが、小石搬送樋254に受け止められてパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0103】
機枠12の略中央部には、石抜選別部76の側方において、第1の実施の形態とほぼ同様の揚穀機132が設けられている。本実施の形態の揚穀機132は玄米搬送経路を構成しており、揚穀機132の揚穀ホッパ134には、石抜選別部76の石抜搬送樋90内を搬送された玄米Gが搬送される。また、揚穀ホッパ134の上部には石抜搬送樋90の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により揚穀ホッパ134内に玄米Gが略満杯になった際でも、揚穀ホッパ134への玄米Gの搬送が停止または抑制されて揚穀ホッパ134から玄米Gが溢れることが防止される。なお、本実施の形態の揚穀機132には揚穀搬送樋144が設けられていない。
【0104】
揚穀機132の揚穀筒136外周には、玄米採取手段を構成する採取樋316が設けられており、揚穀筒136の採取樋316設置部分には、玄米採取手段を構成する採取口(図示省略)が形成されている。採取口は、玄米採取手段を構成する閉塞蓋(図示省略)により閉塞されており、閉鎖蓋に接続された玄米採取手段を構成するモータまたはソレノイド等の駆動装置(図示省略)により閉鎖蓋が移動されて採取口が開放された際には、揚穀筒136内を上昇される玄米Gが採取口から採取樋316内へ搬送される。
【0105】
採取樋316は、機枠12外まで到達しており、採取口から採取樋316内へ搬送された玄米Gは、採取樋316内を自然流下して、機枠12外へ試料として採取(排出)される。
【0106】
機枠12の上段には、揚穀機132の上端及びその近傍において、切換部256が設けられている。切換部256は精米切換弁258及び玄米切換弁260を備えており、精米切換弁258及び玄米切換弁260は、揚穀機132の揚穀筒136上端に配置されている。
【0107】
精米切換弁258の側方には、後述する研削ケース268が設けられており、精米切換弁258が解放された際には、研削ケース268が揚穀筒136内の上端に連通され、これにより、揚穀筒136内を上昇されて揚穀筒136の上端まで搬送された玄米Gが、揚穀機132の排出羽根142の回転による遠心力によって研削ケース268へ搬送される。
【0108】
玄米切換弁260の側方には、玄米タンク262が設けられており、玄米切換弁260が解放された際には、玄米タンク262は揚穀筒136内の上端に連通され、これにより、揚穀筒136の上端まで搬送された玄米Gが、排出羽根142の回転による遠心力によって玄米タンク262へ搬送される。玄米タンク262の下端には、傾斜した色選樋264が連通されており、玄米タンク262内を自然流下して搬送された玄米Gが、色選樋264内を自然流下して搬送される。
【0109】
機枠12前面側の上段右部には、切換部256の玄米切換弁260側において、精米部266が設けられている。精米部266は、略円筒箱状の研削ケース268を備えており、研削ケース268内には円柱状の研削ロール270が立設されている。研削ロール270の外周全体には金属ブラシ272が植設されており、研削ロール270が回転されることで、上述の如く研削ケース268へ搬送された玄米Gが、研削ケース268と研削ロール270との間で金属ブラシ272の回転によって研削精米されて(表面に軽い傷をつけられて)、研削米Eにされる。
【0110】
研削ケース268の下部には研削搬送樋274の基端が連通されており、研削ケース268内からの研削米Eが、金属ブラシ272の回転による遠心力によって研削搬送樋274内を搬送される。研削ケース268及び研削搬送樋274は研削米タンク276に連通しており、研削米タンク276には、研削搬送樋274内を搬送された研削米Eが自然流下して搬送される。
【0111】
精米部266では、筒状の摩擦ケース278が立設されている。摩擦ケース278の上部は、研削米タンク276の下端に供給スクリュー280を介して連通されており、研削米タンク276の下端から搬出された研削米Eが、供給スクリュー280の駆動により摩擦ケース278内の上部へ搬送される。摩擦ケース278内には摩擦ロール282が立設されると共に、摩擦ロール282の上部外周には下降螺旋284が螺旋状に設けられており、摩擦ロール282が回転されることで、摩擦ケース278内の上部へ搬送された研削米Eが、下降螺旋284の回転により下降される。
【0112】
摩擦ケース278内の上部には、略6〜8角形筒状の摩擦筒286が立設されており、下降螺旋284の回転により下降される研削米Eが摩擦筒286内へ流下されると共に、摩擦筒286内には摩擦ロール282の上部以外の部位が配置されている。摩擦ロール282の上部以外の外周には、所定数(本実施の形態では2つ)の平行突条288が軸方向に沿って設けられており、摩擦ロール282が回転されることで、摩擦筒286内へ流下した研削米Eが、摩擦筒286と摩擦ロール282との間で平行突条288の回転によって攪拌され、研削米E相互間で摩擦力が作用して摩擦精米される。
【0113】
摩擦筒286の外周全体には多数の除糠孔290が形成されており、摩擦筒286と摩擦ケース278との間は除糠室292が形成されている。このため、玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nが多数の除糠孔290を介して除糠室292へ排出される。また、除糠室292の下部は、糠搬送樋294及びパイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、除糠室126へ排出された糠Nが、糠搬送樋294及びパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0114】
摩擦筒286内の下部は、傾斜した精米搬送樋296に連通しており、摩擦筒286内の下部まで流下して研削精米及び摩擦精米が終了した玄米Gが白米Hになって、精米搬送樋296内を自然流下して搬送される。
【0115】
機枠12前面側の上段右部下側には、精米部266の精米搬送樋296側において、選別部としての斜型回転式の砕米選別部298が設けられている。砕米選別部298には、上面が開口する砕選ホッパ300が設けられており、精米搬送樋296内を搬送された白米Hが自然流下して砕選ホッパ300へ搬送される。また、砕選ホッパ300の上部には精米搬送樋296の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により砕選ホッパ300内に白米Hが略満杯になった際でも、砕選ホッパ300への白米Hの搬送が停止または抑制されて砕選ホッパ300から白米Hが溢れることが防止される。
【0116】
砕米選別部298には、箱状の砕選箱302が傾斜されて設けられており、砕選箱302内には円筒状の砕選筒304が傾斜された状態で設けられている。砕選筒304内の傾斜下部には砕選ホッパ300の下端が挿入されており、砕選ホッパ300内を搬送された白米Hが砕選筒304内の傾斜下部に搬送される。
【0117】
砕選筒304内には揚穀ロール306が立設されており、揚穀ロール306の外周には螺旋状の揚穀螺旋308が設けられている。このため、揚穀ロール306が回転されることで、砕選筒304内の傾斜下部に搬送された白米Hが揚穀螺旋308の回転によって遠心力を受けつつ砕選筒304内を上昇する。
【0118】
砕選筒304の外周には多数の砕選孔310が形成されており、上述の如く遠心力を受けつつ砕選筒304内を上昇する白米Hから砕米J(精米等による砕米)が多数の砕選孔310を介して砕選筒304外へ移動することで、白米Hから砕米Jが除去されると共に、砕米Jが除去された白米Hが砕選筒304の傾斜上端から落下する。
【0119】
砕選箱302の最下部には、傾斜した砕米搬送樋312が連通されており、砕選筒304外へ移動した砕米Jが、砕選箱302内から砕米搬送樋312内を自然流下して排出される。砕米搬送樋312の下端は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、砕米搬送樋312内を搬送された砕米Jがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0120】
砕選筒304傾斜上端の下方における砕選箱302の底部は、漏斗状の砕選搬送樋314とされており、砕米Jが除去されて砕選筒304の傾斜上端から落下した白米Hが、砕選箱302内を経て砕選搬送樋314内を自然流下して搬送される。
【0121】
機枠12前面側の下段右部には、砕米選別部298の白米H搬出側において、第1の実施の形態と同様の色彩選別部162が設けられている。色彩選別部162の色選タンク164には砕選搬送樋314内を搬送された白米Hが搬送される。また、色選タンク164の上部には砕選搬送樋314の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により色選タンク164内に白米Hが略満杯になった際でも、色選タンク164への白米Hの搬送が停止または抑制されて色選タンク164から白米Hが溢れることが防止される。
【0122】
さらに、上記玄米切換弁260が解放された際には、玄米タンク262内及び色選樋264内を自然流下して搬送された玄米Gが、色選タンク164へ搬送される。また、色選タンク164には色選樋264の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により色選タンク164内に玄米Gが略満杯になった際でも、色選タンク164への玄米Gの搬送が停止または抑制されて色選タンク164から玄米Gが溢れることが防止される。
【0123】
機枠12前面側の下段左右中央部には、第1の実施の形態とほぼ同様の操作部194が設けられている。操作部194のタッチパネル196が操作されることで、上記粗選別部202、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部220、籾選別部234、石抜選別部76、揚穀機132、切換部256、精米部266、砕米選別部298及び色彩選別部162が制御される(始動停止制御や運転制御等の他、切換部256による玄米Gの搬送先の選択制御を含む)。
【0124】
操作部194は、揚穀筒136の採取口を開放する制御(採取樋316内へ玄米Gを搬送する制御)を、タッチパネル196の操作によって、または、予め作成されたプログラムにより自動的(場合によっては定期的)に、行う構成とされている。
【0125】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0126】
以上の構成の穀物調製装置200では、先ず、操作部194のタッチパネル196を操作することで、粗選別部202、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部220、籾選別部234、石抜選別部76、揚穀機132、切換部256、精米部266、砕米選別部298及び色彩選別部162を始動させると共に、切換部256の精米切換弁258または玄米切換弁260の解放による玄米Gの搬送先を選択する。
【0127】
穀物乾燥機によって乾燥された籾Mが、籾搬送樋206を介して粗選別部202の粗選ホッパ204へ搬送されると、粗選別網210上へ搬送され、粗選別網210が略傾斜方向へ揺動されることで、籾M内のわら屑Wが粗選孔212を通過せずに粗選別網210上を傾斜下方に滑り降りて粗選別網210の傾斜下端から落下する一方、籾Mは、粗選孔212を通過することでわら屑Wが除去されて、粗選別箱208の底面を傾斜下方に滑り降りる。
【0128】
籾Mから除去されて粗選別網210の傾斜下端から落下するわら屑Wは、わら屑搬送樋214内及びパイプを経て機枠12外へ排出される。一方、わら屑Wが除去されて粗選別箱208底面を傾斜下方に滑り降りた籾Mは、粗選搬送樋216内を自然流下して搬送される。
【0129】
粗選搬送樋216内を搬送された籾Mは、第1の実施の形態とほぼ同様の籾摺部18の籾摺ホッパ20へ搬送されて、脱ぷ処理される。
【0130】
籾Mが脱ぷ処理された後の摺出米Sは、第1の実施の形態と同様の風力選別部34へ搬送されて、摺出米S内の粉塵C、籾殻D及び粃Tが機枠12外へ排出されると共に、摺出米S内の玄米Gが風選搬送樋54内を自然流下して搬送される。
【0131】
風選搬送樋54内を搬送された玄米Gは、粒径選別部220の粒選ホッパ222へ搬送されて、粒選筒226内の傾斜上部へ搬送される。ここで、粒選筒226が回転されることで、粒選筒226内の傾斜上部に搬送された玄米Gが遠心力を受けつつ粒選筒226内を下降し、玄米Gから屑米Kが多数の粒選孔228を介して除去されると共に、屑米Kが除去された玄米Gが粒選筒226の傾斜下端から落下する。
【0132】
玄米Gから除去された屑米Kは、粒選箱224内、屑米搬送樋230内及びパイプを経て機枠12外へ排出される。一方、屑米Kが除去されて粒選筒226の傾斜下端から落下した玄米Gは、粒選搬送樋232内を自然流下して搬送される。
【0133】
粒選搬送樋232内を搬送された玄米Gは、籾選別部234の籾選ホッパ236を経て籾選別網242上へ搬送され、籾選別網242が略傾斜方向へ揺動されることで、玄米G内の籾Mが籾選孔240を通過せずに籾選別網242上を傾斜下方に滑り降りて籾選別網242の傾斜下端から落下する一方、玄米Gは、籾選孔240を通過することで籾Mが除去されて、玄米収容ケース244の底面を傾斜下方に滑り降り、玄米流下口246から落下する。
【0134】
玄米Gから除去されて籾選別網242の傾斜下端から落下する籾Mは、籾搬出樋248及びホース250を経て外周ケース24内の中心部へ吸引流入されて、再度脱ぷ処理される。籾Mが除去されて玄米流下口246から落下した玄米Gは、籾選搬送樋252内を自然流下して搬送される。
【0135】
籾選搬送樋252内を搬送された玄米Gは、第1の実施の形態とほぼ同様の石抜選別部76へ搬送されて、小石Iが小石搬送樋254及びパイプを経て機枠12外へ排出される一方、小石Iが除去された玄米Gが石抜搬送樋90内を搬送される。
【0136】
石抜搬送樋90内を搬送された玄米Gは、第1の実施の形態とほぼ同様の揚穀機132へ搬送され、揚穀筒136内を上昇されて揚穀筒136の上端まで搬送される。
【0137】
揚穀筒136の上端まで搬送された玄米Gは、精米切換弁258が解放された際に精米部266の研削ケース268へ搬送される一方、玄米切換弁260が解放された際に玄米タンク262を経て色選樋264内を搬送される。
【0138】
精米部266の研削ケース268へ搬送された玄米Gは、研削ロール270が回転されることで、研削ケース268と研削ロール270との間で金属ブラシ272の回転によって研削精米されて研削米Eにされ、研削搬送樋274内を経て研削米タンク276へ搬送される。
【0139】
研削米タンク276へ搬送された研削米Eは、供給スクリュー280の駆動により摩擦ケース278内の上部へ搬送され、摩擦ロール282が回転されることで、下降螺旋284の回転により摩擦筒286内へ流下されて、摩擦筒286と摩擦ロール282との間で平行突条288の回転によって摩擦精米される。
【0140】
玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nは、多数の除糠孔290、除糠室292、糠搬送樋294及びパイプを経て機枠12外へ排出される。一方、研削精米及び摩擦精米が終了した玄米Gは、白米Hになって、精米搬送樋296内を搬送される。
【0141】
精米搬送樋296内を搬送された白米Hは、砕米選別部298の砕選ホッパ300を経て砕選筒304内の傾斜下部に搬送され、揚穀ロール306が回転されることで、揚穀螺旋308の回転によって遠心力を受けつつ砕選筒304内を上昇する。これにより、白米Hから砕米Jが多数の砕選孔310を介して除去されると共に、砕米Jが除去された白米Hが砕選筒304の傾斜上端から落下する。
【0142】
白米Hから除去された砕米Jは、砕選箱302内、砕米搬送樋312内及びパイプを経て機枠12外へ排出される。一方、砕米Jが除去されて砕選筒304の傾斜上端から落下した白米Hは、砕選箱302内を経て砕選搬送樋314内を搬送される。
【0143】
砕選搬送樋314内を搬送された白米Hは、第1の実施の形態と同様の色彩選別部162へ搬送され、良米Rは良米口190から排出される一方、着色米Fはパイプを経て機枠12外へ排出される。また、上述の如く玄米切換弁260が解放されて玄米Gが色選樋264内を搬送された際でも、良米Rは良米口190から排出される一方、着色米Fはパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0144】
このように、穀物調製装置200では、粗選別部202で籾Mからわら屑Wを除去し、粗選別部202の後工程の籾摺部18で籾Mを摺って摺出米S(玄米Gを含む)にし、籾摺部18の後工程の風力選別部34で摺出米Sから籾殻D、粉塵C及び粃Tを除去することで玄米Gを取り出して玄米Gを精選し、風力選別部34の後工程の粒径選別部220で玄米Gから屑米Kを除去して玄米Gを精選し、粒径選別部220の後工程の籾選別部234で玄米Gから籾Mを除去して玄米Gを精選し、籾選別部234の後工程の石抜選別部76で玄米Gから小石Iを除去して玄米Gを精選し、石抜選別部76の後工程の精米部266で玄米Gを精米して白米Hにし、精米部266の後工程の砕米選別部298で白米Hから砕米Jを除去して白米Hを精選し、砕米選別部298または石抜選別部76の後工程の色彩選別部162で白米Hまたは玄米Gから着色米Fを除去して白米Hまたは玄米Gを精選することで、精選された白米Hまたは玄米Gを生産する。
【0145】
また、穀物調製装置200では、粗選別部202、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部220、籾選別部234、石抜選別部76、揚穀機132、切換部256、精米部266、砕米選別部298、色彩選別部162及び操作部194が1つの機枠12に設置されると共に、機枠12がカバー14で覆われて一体化されている。
【0146】
ここで、揚穀筒136の採取口が開放されて揚穀筒136内の玄米Gが採取口から採取樋316内へ搬送される際には、所定量の玄米Gが採取樋316内を自然流下して機枠12外へ試料として採取される。このため、採取樋316から機枠12外へ採取された玄米Gによって、玄米Gの外観検査(整粒、屑粒、被害粒等の混入割合についての検査)を行うことができ、米の等級判定(ランク付け)を行うことができる。
【0147】
さらに、精米部266とその直前工程の石抜選別部76との間の揚穀筒136から玄米Gが機枠12外へ採取されるため、採取された玄米Gは粗選別部202、風力選別部34、粒径選別部220、籾選別部234及び石抜選別部76により精選されたものである。これにより、玄米Gの外観検査を良好に行うことができて、米の等級判定を良好に行うことができる。
【0148】
なお、本実施の形態において、粗選別部202及び籾選別部234の少なくとも一方を設けない構成としてもよい。また、例えば籾選別部234を設けない場合でも、玄米G内に混入する籾Mは、精米部266で研削精米及び摩擦精米されて籾殻Dが剥離されることで白米Hになって精米搬送樋296内を搬送される一方、剥離された籾殻Dは糠Nになって機枠12外へ排出される。
【0149】
[第3の実施の形態]
図5には、本発明の第3の実施の形態に係る穀物調製装置400が展開された状態の模式図で示されており、図6には、穀物調製装置400が斜視図にて示されている。
【0150】
本実施の形態に係る穀物調製装置400は、第1の実施の形態と同様の機枠12、所定数のキャスタ及びカバー14を備えると共に、第1の実施の形態と同様の穀物乾燥機及び籾搬送樋22が併設されている。
【0151】
機枠12背面側の左部下側には、第1の実施の形態と同様の籾摺部18が設けられている。機枠12背面側の左部上側には、籾摺部18の上方において、第1の実施の形態と同様の風力選別部34が設けられている。
【0152】
機枠12背面側の左右中央部上側には、風力選別部34の側方において、玄米搬送経路を構成する選別部としての横型回転式の粒径選別部402が設けられている。粒径選別部402には、上面が開口する粒選ホッパ404が設けられており、風力選別部34の風選搬送樋54内を搬送された玄米Gが自然流下して粒選ホッパ404へ搬送される。また、粒選ホッパ404の上部には風選搬送樋54の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により粒選ホッパ404内に玄米Gが略満杯になった際でも、粒選ホッパ404への玄米Gの搬送が停止または抑制されて粒選ホッパ404から玄米Gが溢れることが防止される。なお、粒選ホッパ404に搬送される玄米Gには、籾M、屑米K(未熟粒)及びわら屑W等が少し含まれる。
【0153】
粒径選別部402は、箱状の粒選箱406が設けられており、粒選箱406内には円筒状の粒選筒408が傾斜された状態で設けられている。粒選筒408内の傾斜上部には粒選ホッパ404の下端が挿入されており、粒選ホッパ404内を搬送された玄米Gが粒選筒408内の傾斜上部に搬送される。ここで、粒選筒408が回転されることで、粒選筒408内の傾斜上部に搬送された玄米Gが遠心力を受けつつ粒選筒408内を下降する。
【0154】
粒選筒408の外周には多数の粒選孔410が形成されており、粒選孔410は、粒選筒408の傾斜上部で屑米Kは通過できるが玄米G、籾M及びわら屑Wは通過できない大きさとされ、粒選筒408の傾斜中部で玄米Gは通過できるが籾M及びわら屑Wは通過できない大きさとされ、粒選筒408の傾斜下部で籾Mは通過できるがわら屑Wは通過できない大きさとされている。このため、上述の如く遠心力を受けつつ粒選筒408内を玄米Gが下降すると、粒選筒408傾斜上部の粒選孔410を介して屑米Kが粒選筒408外へ移動し、粒選筒408傾斜中部の粒選孔410を介して玄米Gが粒選筒408外へ移動し、粒選筒408傾斜下部の粒選孔410を介して籾Mが粒選筒408外へ移動し、粒選筒408の何れの粒選孔410も通過しないわら屑Wが粒選筒408の傾斜下端から落下する。
【0155】
粒選筒408傾斜上部の下方における粒選箱406の底部は、漏斗状の屑米搬送樋412とされており、粒選筒408外へ移動した屑米Kが、粒選箱406内から屑米搬送樋412内を自然流下して搬送される。屑米搬送樋412の下端は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、屑米搬送樋412内を搬送された屑米Kがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0156】
粒選筒408傾斜中部の下方における粒選箱406の底部は、漏斗状の粒選搬送樋414とされており、粒選筒408外へ移動した玄米Gが、粒選箱406内から粒選搬送樋414内を自然流下して搬送される。粒選搬送樋414の下端は、玄米搬送経路を構成する上面が開口した石抜ホッパ416に連通されており、石抜ホッパ416には屑米搬送樋412内を搬送された玄米Gが自然流下して搬送される。また、石抜ホッパ416の上部には粒選搬送樋414の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により石抜ホッパ416内に玄米Gが略満杯になった際でも、石抜ホッパ416への玄米Gの搬送が停止または抑制されて石抜ホッパ416から玄米Gが溢れることが防止される。
【0157】
粒選筒408傾斜下部の下方における粒選箱406の底部は、漏斗状の籾移送樋418とされており、粒選筒408外へ移動した籾Mが、粒選箱406内から籾移送樋418内を自然流下して搬送される。籾移送樋418の下端は、籾摺部18の籾摺ホッパ20上部に挿入されており、籾移送樋418内を搬送された籾Mが籾摺ホッパ20に搬送されて再度脱ぷ処理される。
【0158】
粒選筒408傾斜下端の下方における粒選箱406の底部は、漏斗状のわら屑搬送樋420とされており、粒選筒408の傾斜下端から落下したわら屑Wが、粒選箱406内からわら屑搬送樋420内を自然流下して搬送される。わら屑搬送樋420の下端は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、わら屑搬送樋420内を搬送されたわら屑Wがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0159】
機枠12背面側の左右中央部下側には、粒径選別部402の下方において、第2の実施の形態と同様の石抜選別部76が設けられている。石抜選別部76の石抜選別板80上方には上記石抜ホッパ416の下端が配置されており、石抜ホッパ416内を搬送された玄米Gが石抜選別板80上へ自然流下して搬送される。
【0160】
機枠12の略中央部には、石抜選別部76の側方において、第1の実施の形態と同様の揚穀機132(以下「第1揚穀機132」という)が設けられている。第1揚穀機132は玄米搬送経路を構成しており、第1揚穀機132の揚穀ホッパ134には、石抜選別部76の石抜搬送樋90内を搬送された玄米Gが搬送される。また、揚穀ホッパ134の上部には石抜搬送樋90の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により揚穀ホッパ134内に玄米Gが略満杯になった際でも、揚穀ホッパ134への玄米Gの搬送が停止または抑制されて揚穀ホッパ134から玄米Gが溢れることが防止される。
【0161】
第1揚穀機132の揚穀搬送樋144には、玄米搬送経路を構成する玄米タンク422が連通されており、玄米タンク422には揚穀搬送樋144内を自然流下して搬送される玄米Gが搬送される。また、玄米タンク422の上部には揚穀搬送樋144の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により玄米タンク422内に玄米Gが略満杯になった際でも、玄米タンク422への玄米Gの搬送が停止または抑制されて玄米タンク422から玄米Gが溢れることが防止される。
【0162】
玄米タンク422の外周には、玄米採取手段を構成する採取樋466が設けられており、玄米タンク422の採取樋466設置部分には、玄米採取手段を構成する採取口(図示省略)が形成されている。採取口は、玄米採取手段を構成する閉塞蓋(図示省略)により閉塞されており、閉鎖蓋に接続された玄米採取手段を構成するモータまたはソレノイド等の駆動装置(図示省略)により閉鎖蓋が移動されて採取口が開放された際には、玄米タンク422内の玄米Gが採取口から採取樋466内へ搬送される。
【0163】
採取樋466は、機枠12外まで到達しており、採取口から採取樋466内へ搬送された玄米Gは、採取樋466内を自然流下して、機枠12外へ試料として採取(排出)される。
【0164】
玄米タンク422の下端には、切換部424が設けられており、切換部424には玄米タンク422内を搬送された玄米Gが自然流下して搬送される。切換部424には、玄米搬送経路を構成する羽根車状の繰出切換弁426が設けられると共に、繰出切換弁426の下方には、玄米搬送経路を構成する精米樋428と、色選樋430と、が連通されている。繰出切換弁426は、玄米タンク422から切換部424へ搬送された玄米Gを回転することで繰り出し、かつ、回転方向を変更することで玄米Gの自然流下による搬送先を精米樋428側と色選樋430側とに切り換える。
【0165】
機枠12前面側の左右中央部には、切換部424の下方において、竪一軸研削摩擦式の精米部432が設けられている。精米部432では、筒状の精米ケース434が立設されており、精米ケース434内には、筒状の精米筒436が立設されている。精米ケース434の精米筒436直上における上面は精米樋428の下端に連結されており、精米樋428内を自然流下して搬送された玄米Gが精米筒436内へ搬送される。
【0166】
精米筒436の上部は円筒状とされており、精米筒436の上部以外の部位は略6〜8角形筒状とされている。
【0167】
精米筒436内には略円柱状の精米ロール438が立設されており、精米ロール438の上部には砥粒(図示省略)が設けられている。これにより、精米ロール438が回転されることで、精米筒436内へ搬送された玄米Gが、精米筒436上部と精米ロール438上部との間で砥粒によって研削されて研削精米される。
【0168】
精米ロール438の上部以外の部位における外周面には、所定数(本実施の形態では2つ)の平行突条440が軸方向に沿って設けられている。これにより、精米ロール438が回転されることで、研削精米が終了した後の玄米Gが、精米筒436の上部以外の部位と精米ロール438の上部以外の部位との間で平行突条440の回転によって攪拌され、玄米G相互間で摩擦力が作用して摩擦精米される。
【0169】
精米筒436の外周全体には多数の除糠孔442が形成されており、精米筒436と精米ケース434との間は除糠室444とされている。このため、玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nが多数の除糠孔442を介して除糠室444へ排出される。また、除糠室444の下部は、パイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、除糠室444へ排出された糠Nがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0170】
精米筒436内の下部は、傾斜した精米搬送樋446に連通しており、精米筒436内の下部まで流下して研削精米及び摩擦精米された玄米Gが白米Hになって、精米搬送樋446内を自然流下して搬送される。精米搬送樋446の下端は、上面が開口した砕選ホッパ448に連通されており、砕選ホッパ448には精米搬送樋446内を搬送された白米Hが自然流下して搬送される。また、砕選ホッパ448の上部には精米搬送樋446の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により砕選ホッパ448内に白米Hが略満杯になった際でも、砕選ホッパ448への白米Hの搬送が停止または抑制されて砕選ホッパ448から白米Hが溢れることが防止される。
【0171】
また、玄米タンク422へ搬送される玄米G内に籾Mが混入する場合でも、この籾Mは研削精米及び摩擦精米されて籾殻Dが剥離されることで白米Hになって精米搬送樋446内を搬送される一方、剥離された籾殻Dは糠Nになって機枠12外へ排出される。
【0172】
機枠12前面側の左右中央部下側には、精米部432の側方において、第1の実施の形態と同様の砕米選別部146が設けられている。砕米選別部146の砕米選別網150傾斜上側の上方には上記砕選ホッパ448の下端が配置されており、砕選ホッパ448内を搬送された白米Hが砕米選別網150上へ自然流下して搬送される。
【0173】
機枠12の略中央部には、砕米選別部146の側方において、第1の実施の形態と同様の揚穀機132(以下「第2揚穀機132」という)が設けられている。第2揚穀機132の揚穀ホッパ134には、砕米選別部146の砕選搬送樋160内を搬送された白米Hが搬送される。また、揚穀ホッパ134の上部には砕選搬送樋160の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により揚穀ホッパ134内に白米Hが略満杯になった際でも、揚穀ホッパ134への白米Hの搬送が停止または抑制されて揚穀ホッパ134から白米Hが溢れることが防止される。
【0174】
機枠12の右部には、第2揚穀機132の側方において、選別部としての流下樋式の色彩選別部450が設けられている。色彩選別部450は、上面が開口する色選タンク452を備えており、色選タンク452には第2揚穀機132の揚穀搬送樋144内を搬送された白米Hが搬送される。また、色選タンク452の上部には揚穀搬送樋144の下端が挿入されており、このため、白米Hの詰まりや白米Hの過搬送等により色選タンク452内に白米Hが略満杯になった際でも、色選タンク452への白米Hの搬送が停止または抑制されて色選タンク452から白米Hが溢れることが防止される。
【0175】
色選タンク452の下端は、箱状の色選ケース454の上面に連通されており、色選ケース454内には、流下樋456が傾斜されて設けられている。流下樋456傾斜上端の直上には色選タンク452の下端が配置されると共に、色選タンク452の下部には羽根車状の色選繰出弁458が設けられており、色選タンク452へ搬送された白米Hが、色選繰出弁458の回転によって繰り出されて、流下樋456の傾斜上部上へ搬送され、流下樋456上を流下した後に自由落下する。
【0176】
流下樋456の下方には、一対のカメラ460(例えばCCDカメラ等のラインセンサカメラ)が米Hの自由落下軌道を挟んで設置されており、一対のカメラ460によって白米Hが表裏二面から撮影される。これにより、撮影された白米Hが良米R(精米)であるか着色米F(精米不良米)であるかが判定される。
【0177】
一対のカメラ460の下方には、白米Hの自由落下軌道の側方においてエアエジェクタ462が設置されており、エアエジェクタ462は、一対のカメラ460によって撮影された白米Hが着色米Fと判定された際には、噴風して着色米Fを吹き飛ばす一方、一対のカメラ460によって撮影された白米Hが良米Rと判定された際には噴風せずに良米Rを吹き飛ばさない構成とされている。
【0178】
色選ケース454の下部には良米口464が設けられており、エアエジェクタ462に吹き飛ばされずにそのままの軌道で自由落下した良米Rが良米口464から排出される。また、色選ケース454内の下部はパイプ(図示省略)を介して機枠12外へ連絡されており、エアエジェクタ462に吹き飛ばされて自由落下しなかった着色米Fがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0179】
さらに、上記切換部424へ搬送された玄米Gの搬送先が繰出切換弁426によって色選樋430側へ切り換えられた際には、玄米Gが、色選樋430内を自然流下して第2揚穀機132の揚穀ホッパ134へ搬送される。また、揚穀ホッパ134の上部には色選樋430の下端が挿入されており、このため、玄米Gの詰まりや玄米Gの過搬送等により揚穀ホッパ134内に玄米Gが略満杯になった際でも、揚穀ホッパ134への玄米Gの搬送が停止または抑制されて揚穀ホッパ134から玄米Gが溢れることが防止される。
【0180】
第2揚穀機132により色選タンク452内へ搬送された玄米Gは、上記と同様に、良米R(玄米)であるか着色米F(玄米G内に僅かに混入する籾Mや籾摺不良玄米G)であるかを判定選別されて、良米Rが良米口464から排出される一方、着色米Fがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0181】
機枠12前面の左右中央部には、第1の実施の形態とほぼ同様の操作部194が設けられている。操作部194のタッチパネル196が操作されることで、上記籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部402、石抜選別部76、第1揚穀機132、切換部424、精米部432、砕米選別部146、第2揚穀機132及び色彩選別部450が制御される(始動停止制御や運転制御等の他、繰出切換弁426による玄米Gの搬送先の選択制御を含む)。
【0182】
操作部194は、玄米タンク422の採取口を開放する制御(採取樋466内へ玄米Gを搬送する制御)を、タッチパネル196の操作によって、または、予め作成されたプログラムにより自動的(場合によっては定期的)に、行う構成とされている。
【0183】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0184】
以上の構成の穀物調製装置400では、先ず、操作部194のタッチパネル196を操作することで、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部402、石抜選別部76、第1揚穀機132、切換部424、精米部432、砕米選別部146、第2揚穀機132及び色彩選別部450を始動させると共に、繰出切換弁426による玄米Gの搬送先を選択する。
【0185】
穀物乾燥機によって乾燥された籾Mが、籾搬送樋22を介して第1の実施の形態と同様の籾摺部18の籾摺ホッパ20へ搬送されると、脱ぷ処理される。
【0186】
籾Mが脱ぷ処理された後の摺出米Sは、第1の実施の形態と同様の風力選別部34へ搬送されて、摺出米S内の粉塵C、籾殻D及び粃Tが機枠12外へ排出されると共に、摺出米S内の玄米Gが風選搬送樋54内を自然流下して搬送される。
【0187】
風選搬送樋54内を搬送された玄米Gは、粒径選別部402の粒選ホッパ404を経て粒選筒408内の傾斜上部に搬送され、粒選筒408が回転されることで、遠心力を受けつつ粒選筒408内を下降する。これにより、粒選筒408傾斜上部の粒選孔410を介して屑米Kが粒選筒408外へ移動し、粒選筒408傾斜中部の粒選孔410を介して玄米Gが粒選筒408外へ移動し、粒選筒408傾斜下部の粒選孔410を介して籾Mが粒選筒408外へ移動し、わら屑Wが粒選筒408の傾斜下端から落下する。
【0188】
粒選筒408外へ移動した屑米Kは、粒選箱406内、屑米搬送樋412内及びパイプを経て機枠12外へ排出される。粒選筒408外へ移動した籾Mは、粒選箱406内及び籾移送樋418内を経て籾摺部18の籾摺ホッパ20に搬送されて再度脱ぷ処理される。粒選筒408の傾斜下端から落下したわら屑Wは、粒選箱406内、わら屑搬送樋420内及びパイプを経て機枠12外へ排出される。粒選筒408外へ移動した玄米Gは、粒選箱406内及び粒選搬送樋414内を経て石抜ホッパ416に搬送される。
【0189】
屑米K、わら屑W、籾Mが除去されて石抜ホッパ416に搬送された玄米Gは、第1の実施の形態とほぼ同様の石抜選別部76へ搬送されて、小石Iが小石搬送樋254及びパイプを経て機枠12外へ排出される一方、小石Iが除去された玄米Gが石抜搬送樋90内を搬送される。
【0190】
石抜搬送樋90内を搬送された玄米Gは、第1の実施の形態の揚穀機132と同様の第1揚穀機132へ搬送され、揚穀筒136内を上昇されて揚穀搬送樋144を経て玄米タンク422へ搬送される。
【0191】
玄米タンク422へ搬送された玄米Gの搬送先は、切換部424の繰出切換弁426によって精米樋428側と色選樋430側とに切り換えられる。
【0192】
玄米タンク422へ搬送された玄米Gが繰出切換弁426によって精米樋428側へ搬送される際には、精米樋428内を搬送された玄米Gが、精米部432の精米筒436内へ搬送され、精米ロール438が回転されることで、精米筒436上部と精米ロール438上部との間で砥粒によって研削されて研削精米されると共に、精米筒436の上部以外の部位と精米ロール438の上部以外の部位との間で平行突条440の回転によって攪拌されて摩擦精米される。
【0193】
玄米Gを研削精米及び摩擦精米して生じる糠Nは、多数の除糠孔442、除糠室444パイプを経て機枠12外へ排出される。一方、玄米Gが研削精米及び摩擦精米された白米Hは、精米搬送樋446内及び砕選ホッパ448内を自然流下して搬送される。
【0194】
砕選ホッパ448内を搬送された白米Hは、第1の実施の形態と同様の砕米選別部146に搬送され、砕米Jはパイプを経て機枠12外へ排出される一方、砕米Jが除去された白米Hは砕選搬送樋160内を自然流下して搬送される。
【0195】
砕選搬送樋160内を搬送された白米Hは、第1の実施の形態の揚穀機132と同様の第2揚穀機132へ搬送され、揚穀筒136内を上昇されて揚穀搬送樋144を経て色彩選別部450の色選タンク452へ搬送される。
【0196】
色選タンク452へ搬送された白米Hは、流下樋456の傾斜上部上へ搬送され、流下樋456上を流下した後に自由落下し、一対のカメラ460によって表裏二面から撮影されて良米Rであるか着色米Fであるかが判定される。白米Hが着色米Fと判定された際には、エアエジェクタ462が噴風して着色米Fを吹き飛ばすことで着色米Fをパイプを経て機枠12外へ排出する一方、白米Hが良米Rと判定された際にはエアエジェクタ462が噴風せずに良米Rを吹き飛ばさないことで良米Rを良米口464から排出する。
【0197】
さらに、上記切換部424へ搬送された玄米Gの搬送先が繰出切換弁426によって色選樋430側へ切り換えられた際には、第2揚穀機132を経て色選タンク452内へ搬送された玄米Gは、上記と同様に、良米R玄米であるか着色米Fであるかを判定選別されて、良米Rが良米口464から排出される一方、着色米Fがパイプを経て機枠12外へ排出される。
【0198】
このように、穀物調製装置400では、籾摺部18で籾Mを摺って摺出米S(玄米Gを含む)にし、籾摺部18の後工程の風力選別部34で摺出米Sから籾殻D、粉塵C及び粃Tを除去することで玄米Gを取り出して玄米Gを精選し、風力選別部34の後工程の粒径選別部402で玄米Gから屑米K、籾M及びわら屑Wを除去して玄米Gを精選し、粒径選別部402の後工程の石抜選別部76で玄米Gから小石Iを除去して玄米Gを精選し、石抜選別部76の後工程の精米部432で玄米Gを精米して白米Hにし、精米部432の後工程の砕米選別部146で白米Hから砕米Jを除去して白米Hを精選し、砕米選別部146または石抜選別部76の後工程の色彩選別部450で白米Hまたは玄米Gから着色米Fを除去することで、精選された白米Hまたは玄米Gを生産する。
【0199】
また、穀物調製装置400では、籾摺部18、風力選別部34、粒径選別部402、石抜選別部76(石抜ホッパ416を含む)、第1揚穀機132、切換部424(玄米タンク422を含む)、精米部432、砕米選別部146、第2揚穀機132、色彩選別部450及び操作部194が1つの機枠12に設置されると共に、機枠12がカバー14で覆われて一体化されている。
【0200】
ここで、玄米タンク422の採取口が開放されて玄米タンク422内の玄米Gが採取口から採取樋466内へ搬送される際には、所定量の玄米Gが採取樋466内を自然流下して機枠12外へ試料として採取される。このため、採取樋466から機枠12外へ採取された玄米Gによって、玄米Gの外観検査(整粒、屑粒、被害粒等の混入割合についての検査)を行うことができ、米の等級判定(ランク付け)を行うことができる。
【0201】
さらに、精米部266とその直前工程の石抜選別部76との間の玄米タンク422から玄米Gが機枠12外へ採取されるため、採取された玄米Gは風力選別部34、粒径選別部402及び石抜選別部76により精選されたものである。これにより、玄米Gの外観検査を良好に行うことができて、米の等級判定を良好に行うことができる。
【0202】
なお、上記第1の実施の形態乃至第3の実施の形態において、色彩選別部162、450の次工程に、例えばオプションとして、良米R(白米H)を揚穀する揚穀機や、良米Rを計量して所定量ずつの良米Rを袋に詰める計量袋詰機を付設した構成としてもよい。
【0203】
【発明の効果】
請求項1に記載の穀物調製装置では、籾摺部から精米部への玄米搬送経路から玄米を機枠外へ採取可能な玄米採取手段が設けられているため、玄米採取手段により機枠外へ採取された玄米によって、玄米の外観検査を行うことができる。
【0204】
請求項2に記載の穀物調製装置では、精米部の直前工程の選別部から精米部までの玄米搬送経路から玄米採取手段が玄米を機枠外へ採取するため、玄米の外観検査を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る穀物調製装置の展開した状態を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る穀物調製装置を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る穀物調製装置の展開した状態を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る穀物調製装置を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る穀物調製装置の展開した状態を示す模式図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る穀物調製装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 穀物調製装置
12 機枠
14 カバー
18 籾摺部
32 案内筒(玄米搬送経路)
34 風力選別部(玄米搬送経路、選別部)
56 粒径選別部(玄米搬送経路、選別部)
76 石抜選別部(玄米搬送経路、選別部)
94 切換ホッパ(玄米搬送経路)
96 切換弁(玄米搬送経路、玄米採取手段)
98 玄米樋(玄米搬送経路)
102 精米部
104 玄米タンク(玄米搬送経路)
132 揚穀機(第2及び第3の実施の形態では玄米搬送経路)
146 砕米選別部(選別部)
162 色彩選別部(選別部)
194 操作部(玄米採取手段)
198 採取樋(玄米採取手段)
200 穀物調製装置
220 粒径選別部(玄米搬送経路、選別部)
234 籾選別部(玄米搬送経路、選別部)
266 精米部
298 砕米選別部(選別部)
316 採取樋(玄米採取手段)
400 穀物調製装置
402 粒径選別部(玄米搬送経路、選別部)
416 石抜ホッパ(玄米搬送経路)
422 玄米タンク(玄米搬送経路)
426 繰出切換弁(玄米搬送経路)
428 精米樋(玄米搬送経路)
432 精米部
450 色彩選別部(選別部)
466 採取樋(玄米採取手段)
M 籾
G 玄米
H 白米

Claims (2)

  1. 籾を摺って玄米にする籾摺部と、玄米を精米して白米にする精米部と、玄米または白米を精選する選別部と、を1つの機枠に設置すると共に、前記機枠をカバーで覆って一体化した穀物調製装置であって、
    前記籾摺部から前記精米部へ玄米が搬送される玄米搬送経路から玄米を前記機枠外へ採取可能な玄米採取手段を設けた、
    ことを特徴とする穀物調製装置。
  2. 前記精米部の直前工程の前記選別部から前記精米部までの前記玄米搬送経路から前記玄米採取手段が玄米を前記機枠外へ採取する、ことを特徴とする請求項1記載の穀物調製装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111569979A (zh) * 2020-05-26 2020-08-25 吉安锅丰米业有限公司 一种采用检测分料装置的大米加工工艺

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