JPS6057900B2

JPS6057900B2 - 穀物選別供給装置

Info

Publication number: JPS6057900B2
Application number: JP15848877A
Authority: JP
Inventors: 豊次郎増本
Original assignee: Iony KK
Current assignee: Iony KK
Priority date: 1977-12-31
Filing date: 1977-12-31
Publication date: 1985-12-17
Also published as: JPS5497253A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、穀物の選別供給装置に係るものである。

現在、玄米中に混入している未熟粒を選別する装置と
しては、円筒または多角筒よりなる回転式の選別装置が
普及している。

しかし、回転式の選別装置は、回転篩に形成されている
ところの、一種類の篩目のみて選別分離するのみである
から、その篩目より大きいものと小さいものに分離する
だけであり、加えて、薄層の状態に流さなくてはならな
いから、その選別能率は低いものであつて、したがつて
、能率確保の意味で、相当に多数台の回転篩を並設して
いる。穀物の選別において、未熟粒とか小米または微
細な粉末を、それぞれに分離するのには、前記回転篩よ
りも、水平回転または水平揺動する篩網式の方がすぐれ
ており、所望の度合の篩目の篩板を、多段型に配置して
おくと、多段により篩われるから、それぞれの穀物を得
ることが出来るが、この場合も、前記した回転篩と同様
に、大量の穀物を流すと選別不良になるので、選別能力
が確保できない。

すなわち、選別した後、これを加工する装置の能力が通
常大きいので、選別作用が間に合わないのである。本
発明はこの点について改良したものであり、次のように
したものである。

すなわち、回転篩の篩目の大きさを相当に大きく形成
し、回転篩は、与えられた穀物中から屑米とか小米、砂
を除去するという目的ではなく、与えられた穀物中から
、穀粒と認められるものを取出すという目的としたもの
である。

たとえば、第２図の如くで、回転篩の篩目Ｄの大きさ
を、穀粒Ｅの大きさの２〜３倍も大きくするものである
。

このように篩目Ｄを大きくした回転筒内に、穀粒Ｅを供
給すると、下層に存在する穀物は、次々に洩れて、落下
するが、穀粒中に混合している右肩Ｆ等は比重が重いか
ら、下層に分布するものであり、したがつて、右肩Ｆは
、それの大小に関係なく、一部穀粒と共に落粒する。ま
た穀粒Ｅより小さい異物Ｇも、比較的下層に分布するの
で、一部穀粒と共に落粒するものである。したがつて、
上層に分布する厚層の穀粒は、精粒のみとなるのである
。そこで、第１図のようにすると、極めて合理的なもの
が得られる。

すなわち、籾摺装置とか精米装置等の加工装置Ｃの近傍
位置に、横軸回転式の回転篩Ａと、水平回動または水平
揺動する穀物揺動篩Ｂの二種類の選別装置を配置し、前
記回転篩Ａは、その篩目の大きさを相当に大きくして、
供給された穀物のうち、８０％位が残留し、２０％位は
洩れるように構成し、回転篩Ａより直接加工装置Ｃに精
粒を供給しうることく連結し、篩い分けた２０％の穀物
を、揺動篩Ｂて分離するように構成し、揺動篩Ｂで処理
されて得られた精粒は再び、加工装置Ｃに合流して供給
できるようにするのである。

上記のように構成すると、横軸回転篩Ａは、供給された
穀粒のうち、上層部に分布する精粒のみを取出すように
するのであるから、厚層に供給できるので、その供給量
は、従来の回転篩の何倍にも相当し、したがつて、一台
でも何台分もの能率を確保できるばかりでなく、穀物揺
動篩Ｂに供給される穀物は、回転篩Ａより篩別された２
０％の量で少ないから、通常の大きさのもので十分間に
合うものである。

以下、具体的実施例について説明すると次のとおりであ
る。

１はアングル等て組立てられた枠体で、該枠体１の下部
寄りの内部の中心部分には、支杆２，２を横設して、こ
れに縦軸の軸受３，３を固定し、該軸受３，３により、
垂直の回転軸４を軸装する。

該回転軸４は短かい長さで、中央部分には受調車５を固
着し、その近傍位置の側方に設けた原．動機６との間に
調帯７を掛け回わす。前記回転軸４の上下両端には、水
平回転腕８，９を、それぞれ反対方向に突出させる。前
記枠体１内には上方揺動箱１０と下方揺動箱１１を上下
の関係位置に配置し、前記上方揺動箱１０の下面に、前
記水平Ｊ揺動腕８の先端部に設けた上向突出する突軸１
２を軸止し、前記下方揺動箱１１の上面には、水平回動
腕９の先端部より下向き突出させた突軸１３を軸止し、
前記原動機６により回転軸４を回転させると、上下の各
揺動箱１０，１１は１８００位相くを異にして水平回動
し、互いの反力を打消すことく構成する。前記上方揺動
箱１０の外観形状は、略密閉状の四角の箱状を呈し、上
面は、蓋３５により閉塞され、その内部には篩網が多段
に取付けられる。上段の篩網１４は穀物中に混入してい
る穀物より大なる異物を篩別するもので、穀物は容易に
通過する大きさの篩目に構成される。図面では上網１５
と下網１６を２枚重ねとし、その内部にボール１７を封
入する構造としてあるが、それは、目詰りを防止するた
めのものである。篩網１４は、僅かな傾斜を付けて取付
けられ、高い側の上方の蓋３５の一部を開口させて供給
口１８を形成し、低い側には大異物排出口１９を開口さ
せノる。篩網１４の下面には、篩網１４を漏下し穀物等
を供給口１８方向に逆送する傾斜流板２０を設け、その
下方に下段の篩網２１を斜設する。篩網２１は、穀物と
穀物より小さい異物を篩別するためのものであり、同様
に傾斜して設けられ、低い．側である前記大異物排出口
１９の下方に、整粒穀物の排出口２２を設ける。しかし
て、上方揺動箱１０の上面に取付けられた蓋３５はその
一部を開口させて、そこに、換気扇３２を取付ける。

該換気扇３２は、上段の篩網１４上を流れる穀物を冷却
するばかりでなく、下段の篩網２１上を流れる穀物も冷
却するものであつて、モーター直結型の小型のものを使
用する。前記各篩網は、目的に応じて、その目を交換す
ると、一層良好な結果が期待でき、かつ、利用範囲も広
くなるから、本発明の実施例では、篩網を装着する揺動
箱１０の供給口１８側の側壁３３にスリット状の挿入口
３４を設け、該挿入口３４より前記篩網１４，２１を抜
差自在に挿入して取付ける。篩網２１の下面には、底板
兼用の流板２３を傾斜状に設け、該流板２３の低い側で
、前記供給口１８の真下位置には小異物排出口２４を開
口させる。前記した上方揺動箱１０の下方に設けられる
下方揺動箱１１も同様に形成される。下方揺動箱１１の
供給口２５は、１８０さ位相を異にして回転しても、前
記小異物排出口２４より排出された小異物は、全べて、
該供給口２５に流入するごとく形状を定める。したがつ
て、フレキシブルチューブを利用してもよい。２６は上
段篩網、２７は下段篩網、２８は大粒排出口、２９は小
粒排出口、３０は粉体排出口、３１は流板である。

前記枠体１の上部には、横軸または斜軸からなる回転篩
Ａが軸装される。回転篩Ａは両端が開口していて、一方
の開口部が供給口３６、他方の開口部は排出口３７とな
り、供給口３６には供給ホツパー３８が連結される。回
転篩Ａの篩目Ｄは、第２図に図示したように穀物Ｅより
も大きく形成し、その度合は、供給口３６より次々に供
給される穀物のうち略２０％位は洩れて落粒し、残る８
０％位の穀物が排出口３７より排出されるように形成す
る。しかして、回転篩Ａの排出口３７は、第１図のよう
に、その近辺の適当な位置に配置してある加工装置Ｃに
連絡路Ｈを介して連結し、回転篩Ａの下部に横設された
移送樋３９の排出端は揺動篩Ｂの供給ホッパー１８上に
開口させ、揺動篩Ｂの精粒取出口２２は、連絡路Ｊを介
して加工装置Ｃに結合する。

本発明の構成は上述の如くであり、供給ホッパー３８よ
り、籾米または玄米あるいは精白米等、目的に応じた原
料を供給するものである。

たとえば、玄米を供給した状態について述べると、玄米
は、通常の供給量よりも何倍も多く供給され、一時に多
量の玄米群が回転篩Ａの供給口３６より流入する。回転
篩Ａの篩目Ｄは、第２図のように大きく形成してあるの
で、玄米の一部は篩目Ｄを潜つて洩れるが、同時に比重
の大なる石屑は、その大小に関係なく、篩目Ｄを潜つて
洩れ、おおよそ２０％位の玄米粒は異物と共に移送樋３
９上に落粒して供給ホッパー１８より上部揺動箱１０内
の上段篩網１４上に供給される。したがつて、前記回転
篩Ａ内に残留した８０％の玄米は、完全なる精粒であつ
て、大量に流れたうえで連絡路Ｈを通り、加工装置Ｃに
供給される。他方、揺動篩Ｂの作用について説明すると
、揺動篩Ｂの構成は上述のごとくであるから、作業の目
的に応じて、各篩網の目を選定したのち、これを挿入口
３４より挿入して止着し、その後、原動機６により回転
軸４を回転させて上下の揺動箱１０，１１を水平回動さ
せるものである。しかるときは、各揺動箱１０，１１は
互いに１８００位相を異にして回動するから、無反力で
作動する。しかして、供給ホッパー１８より流入した玄
米は、上方水平揺動箱１０の上段の篩網１４上を流れて
篩別され、玄米より大きい異物は篩網１４上に残つて大
異物排出口１９より排出され、玄米は上網１５下網１６
を各通過して傾斜流板２０上を流下し、下段の篩網２１
は玄米は通過させず、穀物より小さい異物のみを通過さ
せるから、その低い側に設けられている穀物排出口２２
より整粒のみが排出し、これは、移送路Ｊを介して、前
記加工装置Ｃに供給される。前記篩網２１により篩別さ
れた小異物は、底板流板２３上を流れて小異物排出口２
４より流出する。この間、上段の篩網１４上および、下
段の篩網２１上を流れる穀物は、共に、換気扇３２によ
り吸引される風を受けて、冷却され、蓄熱することなく
処理される。しかして、上方揺動箱１０の下方には下方
揺動箱１１が設けてあり、前記小異物排出口“２４と下
方揺動箱１１の供給口２５は、任意の構造で結合されて
いるから、小異物は全べて供給口２５より上段の篩網２
６上に供給され、小異物の大粒子のみが大粒排出口２８
より排出され、その他の異物は篩われて流板３１上を流
れ、下段の篩網２７上に至り、小粒子と粉体とに分離さ
れ、小粒子は小粒排出口２９より、粉体は排出口３０よ
り取出されるものである。従来、籾摺装置、精米装置等
、その他の調整加工装置に穀物を供給する場合は、その
穀物中に異物が混入していると種々の障得があるため、
事前にこれを選別除去するようにしている。

しかし、選別装置の選別能力と、調整加工設備の加工能
力と合わないので、設備面で困つていたものである。た
とえば、通常の能力のある精米装置に対して未熟粒除去
用回転篩を数台用意するといつた状態であつた。しかも
、該回転篩は、穀物外の異物を数種類に分離するという
性能を有していないから、異物を数種類に分離する装置
を備えるとなれば、その選別装置も数台用意しなくては
ならなかつたものである。しかるに、本件発明は、回転
篩Ａの篩目Ｄの大きさを前記したように大きくして、異
物は穀粒の一部と共に一緒に取出すようにしたので、一
台の回転篩Ａより取出される玄米の量は、従来の数台分
に匹敵するものが得られ、回転篩Ａで大まかに分離した
異物を含む玄米を揺動篩Ｂで分離するようにしたのであ
るから、最小の設備費で最大の効果をあげるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構想を示す図、第２図は本発明の篩目
Ｄの作用図、第３図は具体的実施例縦断側面図である。

Claims

【特許請求の範囲】

１籾摺装置または精米装置等の加工装置の近傍位置に
、水平回動または水平揺動する穀物揺動篩と、横軸回転
式の穀物回転篩とを設け、該穀物回転篩の篩目は、相当
に大きくして穀粒の一部と穀粒中に混入している異物は
篩目を通過して篩別されるごとくし、該穀物回転筒内に
残留した精粒は前記籾摺装置または精米装置等の加工装
置に至るごとく穀物回転篩と加工装置とを連絡路を介し
て結合し、前記穀物回転篩により篩別された混合物は、
前記穀物揺動篩により篩別しうるように、穀物回転篩と
穀物揺動篩を結合し、穀物揺動篩により分離された精粒
は前記穀物回転篩内に残留した精粒と合流して加工装置
に供給しうるごとく構成した穀物選別供給装置。