JP2004147692A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者にとっては本来生理的に自然発生する、遊技機を叩きたくなるという欲求を積極的に利用することにより、遊技者が感じるストレスや疲労を減少させるとともに、更に積極的に楽しく遊技を続けることができるような遊技機を提供する。更に、遊技機の故障や破壊、そして予期しない動作が起きる原因を低減させる。
【解決手段】遊技機の筐体に殴打検知手段を設けることにより、遊技者の殴打を検知し、また、殴打の回数もしくは強さによって遊技状態の表示を変化させる。そして、遊技者が腕や体をダイナミックに使ってより積極的に遊技を楽しめるようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、識別標識を変動表示及び停止表示する識別標識表示部と、前記識別標識表示部が停止表示を行い得る態様を抽選する抽選手段と、前記識別標識表示部とは別の遊技状態表示部と、を備える遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スロット遊技機は、一般に、識別標識が表示されたリールと、乱数値に基づいて、入賞確率テーブルの中から内部当選役を抽選する抽選手段とを備えており、抽選手段により抽選された内部当選役に基づいて、識別標識表示部を停止表示させている。そして、そのリールに表示された識別標識が停止表示されたときの内容に応じて遊技状況が変化するように構成されている。
【0003】
例えば、スロット遊技機には、遊技機前面から遊技者が視認できるリールが3個内蔵されている。これらのリールには、上述したように識別標識の図柄が描かれており、遊技者は、その識別標識図柄の組合せが自分に有利な遊技状態になるように期待しながら遊技を行っている。そして遊技者は、識別標識表示部により識別標識が停止表示されたときの識別標識図柄の組合せに一喜一憂し興奮しながら、遊技機の変動表示及び停止表示を繰り返させ、遊技を行っている。
【0004】
ここで、遊技者の興奮があまりに高じると、遊技者はゲーム台すなわち遊技機の筐体を叩いてしまう場合が多い。例えば遊技中に、大量のメダルが遊技者に払いだされる大役に入賞したときには、遊技者はうれしさのあまり無意識のうちに自らのひざを叩くだけでなく、目の前にある遊技機を叩いてしまおうとする場合がしばしばある。これは、入賞が決定した場合だけではなく、これから入賞が連続発生し得る状況になったことが判明し、遊技者の期待が頂点に達したような場合も同様である。
【0005】
また、この状態とは逆に、どの役にも入賞しない「外れ」が多数回続いたなどの場合には、遊技者は、気分が苛立ち「ムシャクシャ」することも多いが、やはり無意識のうちに目の前にある遊技機を叩いてしまおうとすることがある。
【0006】
この一方で、スロット遊技機は、その筐体内に、回転リールや電動モータ、そしてこれらを制御する電子回路などの精密部品を内蔵しているため、筐体が強く叩かれると、筐体自身や精密部品そして基板等が衝撃を受けて、動作不良を起こしたり、故障したりしてしまう場合がある。遊技機は、このような事態が生じないように、一定度の機械的耐久性を確保してはいるものの、遊技者である成人が我を忘れて殴打すれば、遊技機は、予期しない動作を起こしたり、故障や破壊に到ったりする場合がある。そして、遊技機を設計・製造する上で、経済性や使用後のリサイクル性を確保しつつも、このような耐久性を確保することは容易ではなかった。
【0007】
このような状況から、遊技場では、遊技機を叩く行為は厳禁とせざるを得なかった。そして、遊技場では、たとえ遊技者が遊技機を軽く叩いても、遊技場の係員がやってきて注意されたり、また、近隣に座っている他の遊技者からは、疎ましさと非難の目で見られたりしてしまっていた。
【0008】
このように、たとえ遊技者を楽しませるべく、遊技機に様々な機能や演出効果の創意工夫を凝らしても、遊技者は上記の理由から、却ってストレスを感じ、遊技を楽しめなくなってしまう場合があった。
【0009】
また、上記のこととは別に、遊技者がストレスや疲れを感じるのは、遊技に集中しているあまり、遊技機の前に同じ姿勢で長時間すわり続けて指先や目しか動かしていないことも一つの理由であるが、これらのストレスや疲れを低減する手段としては、遊技機の各操作部の下にアームレストを設置したり、腕を乗せる台を設置したりしたものがある(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−353272
【特許文献2】
特開2001−79139
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらはいずれも、遊技者のストレスや疲労を癒す手段としては依然消極的なものであった。
【0012】
本発明の目的は、遊技者にとっては本来生理的に自然発生する欲求に着目し、むしろ、これを積極的に利用することにより、遊技者が感じるストレスや疲労を減少させるとともに、更に積極的に楽しく遊技を続けることができるような遊技機を提供することである。更に、遊技機の故障や破壊、そして予期しない動作が起きる原因を低減させることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであり、遊技機の筐体に殴打検知手段を設けることにより、遊技者の殴打を検知し、また、殴打の回数もしくは強さによって遊技状態の表示を変化させる。そして、遊技者が腕や体をダイナミックに使ってより積極的に遊技を楽しめるようにするものである。
【0014】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0015】
(1) 識別標識を変動表示及び停止表示する識別標識表示部と、前記識別標識表示部が停止表示を行い得る態様を抽選する抽選手段と、を備える遊技機であって、当該遊技機の筐体には、遊技機の所定の部分に対する殴打の有無もしくは殴打力を検知する殴打検知手段が備えられており、かつ、この殴打検知手段により検知される殴打を行うための殴打部であって、遊技の進行に有用な情報の入力を殴打という行為により可能とする殴打入力部を備える遊技機。
【0016】
この発明によると、「識別標識を変動表示及び停止表示する識別標識表示部と、前記識別標識表示部が停止表示を行い得る態様を抽選する抽選手段と、を備える遊技機」において、「当該遊技機の筐体には、遊技機の所定の部分に対する殴打の有無もしくは殴打力を検知する殴打検知手段が備えられており、かつ、この殴打検知手段により検知される殴打を行うための殴打部であって、遊技の進行に有用な情報の入力を殴打という行為により可能とする殴打入力部を備える」ように構成することができる。
【0017】
このような遊技機としては、例えばスロット遊技機があるが、スロット遊技機は識別標識表示部による変動表示を行い、その後の停止表示の態様によって、遊技の結果を判明させるようになっている。そして、変動表示と停止表示を一定の時間間隔をおいて行うことにより遊技者の興奮を高めるものであるが、この繰り返しによって、遊技者が遊技機を叩きたくなるような状況が生じ易くなっている。
【0018】
ここで、遊技機を上記の構成とすることにより、標識表示手段と、抽選手段と、遊技状態表示部と、を備える遊技機において、遊技者の殴打という行為により遊技の進行に有用な情報の入力を行わせる。このことによって、遊技者からの殴打入力に基づいて、識別標識の変動表示もしくは停止表示、抽選又は抽選結果表示の態様を変化させ、遊技者に指先だけでなく腕や体を使ってよりダイナミックに遊技機を操作させるようすることができる。そして、本来この種類の遊技機にあっては遊技進行の阻害要因とされていた、遊技者が遊技機を叩きたくなる欲求を積極的に利用し、遊技をより楽しませるようすることができるのである。
ここで「殴打検知手段」とは、例えば、衝撃センサ66である。また、「殴打入力部」とは、遊技者により殴打されたという情報を遊技機に対して入力させるものであり、例えば、衝撃センサ66を含む殴打パッド60及びデータ処理を行うA/Dコンバータを含む装置である。
【0019】
(2) 前記識別標識表示部とは別の遊技状態表示部を備える遊技機であって、当該遊技状態表示部の表示内容は、当該殴打入力部を用いて入力された情報に基づいて変化することを特徴とする(1)記載の遊技機。
【0020】
この発明によると、「(1)記載の遊技機」において、「前記識別標識表示部とは別の遊技状態表示部を備え」、「当該遊技状態表示部の表示内容は、当該殴打入力部を用いて入力された情報に基づいて変化する」ように構成することができる。
【0021】
このように構成することにより、遊技機は、遊技についての状態の表示を、遊技者の殴打により変化させる。このことにより、遊技機は、殴打の有無や頻度、力の強さといった遊技者からの入力条件に基づいて表示を変化させることができるようになり、遊技者が自身の指先だけでなく腕や体を使って積極的に遊技を楽しめるようにすることができる。
【0022】
(3) 前記遊技状態表示部が前記抽選結果を表示するか否かは、前記殴打入力部から入力された情報に基づいて決定されることを特徴とする(1)または(2)記載の遊技機。
【0023】
この発明によると、「(1)または(2)記載の遊技機」において、「前記遊技状態表示部が前記抽選結果を表示するか否かは、前記殴打入力部から入力された情報に基づいて決定される」ように構成することができる。
【0024】
このように構成することにより、遊技機は、遊技者の殴打条件により抽選結果表示の可否を決定する。そして、遊技機は、遊技者が所定の条件で殴打を行った場合にのみ、抽選結果の表示を行うことができるようになる。このことにより、遊技機は、例えば、遊技者が殴打によって有利な抽選結果を獲得したように見せることができる。そして、遊技者に積極的に殴打を行わせ、遊技を楽しませるようにすることができる。
【0025】
(4) 前記遊技機は、遊技者に対して前記殴打入力部を殴打することの誘導表示を備えるものである(1)から(3)いずれか記載の遊技機。
【0026】
この発明によると、「(1)から(3)いずれか記載の遊技機」において、「前記遊技機は、遊技者に対して前記殴打入力部を殴打することの誘導表示を備える」ように構成することができる。
【0027】
このように構成することにより、遊技者は遊技機を叩いても良いことが容易に分かり、また遊技機のどの場所を叩いて良いのかを容易に把握することができる。このため、遊技者は周囲を気にすることなく安心して遊技機を殴打することができるようになる。また、遊技機の誘導によって遊技機を殴打することにより、遊技者はより積極的に遊技を楽しむことができる。
【0028】
なお、誘導表示は、遊技者に対して、遊技機又は遊技機の特定部分を叩いても良いということを認識あるいは推測させるものであれば、筐体への印刷や、電子ディスプレイへの画像による表示はもちろんのこと、スピーカからの音や操作部の振動といった、遊技者の五感を刺激するどのような形式による表示も含まれる。また誘導の表示には、打部そのものや打部の周辺部をランプ等によって構成し、そのランプを点灯させることによって、遊技者に対し叩いても良いことと同時に叩く場所を指示するものであってもよい。
【0029】
(5) 前記殴打入力部は、前記筐体に伝わる殴打の力を減衰する緩衝体を備えることを特徴とする(1)から(4)いずれか記載の遊技機。
【0030】
この発明によると、「(1)から(4)いずれか記載の遊技機」において、「前記殴打入力部は、前記筐体に伝わる殴打の力を減衰する緩衝体を備える」ように構成することができる。
【0031】
このように構成することにより、殴打入力部が遊技者から繰り返し殴打されたり、強く殴打されたりしても、緩衝体がその殴打力を弱めて遊技機筐体等に伝播する。このため、殴打入力部が殴打されても、遊技機の筐体や筐体内にある部品が故障する事態が低減されることとなる。したがって、遊技者は、遊技中に興奮した場合やストレスを感じた場合にも、周囲から注意されたり、非難されたりせずに、安心して遊技機を殴打することができるようになる。またこれと同時に、殴打をする遊技者自身の手も、殴打の衝撃から保護される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は、本発明をスロット遊技機に適用した実施例により説明する。
【0033】
[遊技機の構成]
スロット遊技機10の概略を示す図を図1に示す。
【0034】
このスロット遊技機10の全体を形成している筐体12の正面には、略垂直に形成された縦長矩形の3つの表示窓14L,14C,14Rが設けられている。これらの表示窓14L,14C,14Rには、5本の入賞ライン、即ち、水平に3本(中央L1、上下L2A、L2B)、及び斜めに2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインが設けられている。これらの入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bの左端部と右端部とには、投入されたメダルの枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)と、メダルの賭け枚数と、を表示するための賭け枚数表示部18が、上から順に「3」,「2」,「1」,「2」,「3」の如く設けられている。
【0035】
1−BETスイッチ20を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1を有効化し、2−BETスイッチ22を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化し、最大BETスイッチ24を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。有効化された入賞ラインは、賭け枚数表示部18の背面に設けられている有効ライン表示ランプ44(図7参照)を点灯することにより明示される。
【0036】
筐体12の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄の画像が描かれた3個のリール26L,26C,26Rが回転自在に設けられている。これらのリール26L,26C,26Rの各々は、上述した表示窓14L,14C,14Rを介して視認可能に設けられている。
【0037】
図2は、各リール26L、26C、26Rに表された複数種類の図柄が21個配列された識別標識の列を示している。各識別標識には”00”〜”20”のコードナンバーが付され、データ・テーブルとして後で説明するROM108に格納されている。各リール26L、26C、26R上には、「青7」、「赤7」、「BAR」、ベル、「プラム」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」を示す図柄で構成される識別標識の列が表されている。後述する如く、リール26L,26C,26Rは、表示窓14L,14C,14Rを通じてリール26L,26C,26Rを見た場合に、外周面に描かれた識別標識が上から下に向かって移動するように回転駆動される。
【0038】
また、上述した表示窓14L,14C,14Rの下方には、略水平の台座部28が設けられており、その中央には液晶ディスプレイパネルからなる表示装置30が設けられている。この表示装置30においては、遊技者自身が獲得したメダルの数が表示される。また、表示装置30には、後に説明する、殴打パッド60L、60Rを遊技者が殴打するように誘導表示がされる場合もある。
【0039】
筐体12の内部には、主制御回路100の回路部品が半田接続により配置された主制御回路基板や、サブ制御回路130の回路部品が配置されたサブ制御回路基板がある。これらの基板は、他の部品や装置と同様、スペーサやねじにより、筐体12を構成するフレーム等に固定される。ここで、このスペーサ材料に耐衝撃性、衝撃吸収性を有する材料を用いることにより、仮に遊技機において、衝撃緩衝体を備えていない部分が叩かれたとしても、故障や誤動作が一定度低減される。耐衝撃性を有する材料とは、ゴムなどの弾性体や、エラストマーをマトリックス樹脂に分散させた、ABS樹脂やHIPS樹脂などである。
【0040】
表示装置30の右側には、大量のメダルを一度に挿入できるメダル投入口31が設けられている。
【0041】
また、表示装置30の左側には、1回の押動操作により、既に投入されているメダルのうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするための1−BETスイッチ20と、既に投入されているメダルのうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするための2−BETスイッチ22と、既に投入されているメダルのうち1回の遊技に可能な最大枚数のメダルを遊技の賭けの対象とするための最大BETスイッチ24とが設けられている。これらのBETスイッチ20、22又は24を押動操作することで、押動操作されたBETスイッチに応じて上述した入賞ラインが有効化されることとなる。上述した1−BETスイッチ20、2−BETスイッチ22、又は最大BETスイッチ24が遊技者によって押動操作されることにより、遊技開始可能状態に至ることをなし得るのである。
【0042】
台座部28の前面の左側には、スタートレバー32が傾動可能に設けられている。このスタートレバー32を遊技者が傾動操作することにより、上述した3つのリール26L,26C,26Rの回転が一斉に開始される。3つのリール26L,26C,26Rが回転したときには、リール26L,26C,26Rの各々の外周面に描かれている図柄の画像が、表示窓14L,14C,14Rの各々において変動表示されることとなる。
【0043】
上述した3つのリール26L,26C,26Rの回転速度が一定の速度に達したときには後述する停止ボタン34L,34C,34Rの遊技者による操作が有効となる。
【0044】
台座部28の前面の中央には、3個の停止ボタン34L,34C,34Rが設けられている。停止ボタン34Lはリール26Lに対応し、停止ボタン34Cはリール26Cに対応し、停止ボタン34Rはリール26Rに対応している。停止ボタン34Lを遊技者が押動操作したときには、リール26Lが停止し、停止ボタン34Cを遊技者が押動操作したときには、リール26Cが停止し、停止ボタン34Rを遊技者が押動操作したときには、リール26Rが停止するようになされている。
【0045】
リール26L、リール26C、リール26Rが停止するときには、リール26L、リール26C、リール26Rの各々の外周面に描かれている図柄の画像(図2参照)が上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bに位置付けされて停止表示されるように制御される。
【0046】
スタートレバー32の左側には、払出しボタン36aが設けられている。遊技者が払出しボタン36aを押動操作したときには、投入されているメダルが正面下部のメダル払出し口38から払い出され、この払い出されたメダルはメダル受け部40に溜められる。
【0047】
メダル受け部40の上側には、筐体12の内部に収納されたスピーカ42(図7参照)から発せられた音を筐体12の外部へ出すための透音口が設けられている。
【0048】
台座部28の下には、平板状の腰パネル29が設けられ、腰パネル29上手前には、殴打パッド60L、60Rが左右に分かれて設置されている。殴打パッド60L、60Rは遊技者が、遊技者自身の拳や手のひら、もしくは手の甲などを使って叩くものである。
【0049】
図示はされていないが、殴打パッド60L、60Rの表面には「叩けッ!」の文字など、遊技者が殴打パッドを殴打するよう誘導表示が印刷等によって表示される場合もある。殴打パッドは、遊技の支障とならない場所であれば、図示の位置にかかわらず、筐体12のどの位置に配置されてもかまわないし、配置される個数も遊技ルール上の支障がなければ2個に限らず1個又は3個以上とする場合があってもかまわない。ただし、図示のように殴打パッド60L、60Rが2個、表示窓14L,14C,14Rに対し10cmから50cm下方の位置に配置されることにより、遊技者が遊技機の前に座った状態で、2本の両手のそれぞれの拳を使い、遊技機に対してあたかもパンチを浴びせるように殴打することができ、腕や腕を使ったダイナミックな操作をすることができる。
【0050】
なお、殴打とは、一般に叩き打つこと又はなぐることであるが、本説明においてはより広く、遊技機に設置されたボタンやレバーなどのように、指一本の軽い動作によって押動が検知されるような力よりも、より大きな力を加えることを意味する。例えば、瞬間の最大力が、一般のプッシュボタンスイッチが動作検知することができる作動力である2N程度の5倍、好ましくは10倍、更に好ましくは20倍以上あることで検知されるような力である。
【0051】
[殴打パッド]
図4には、殴打パッド60Lの構造の例を断面図により示す。殴打パッド60Lと60Rは同一構造であるので、以下「L」と「R」の文字を省略する。殴打パッド60は、合成樹脂製、金属製あるいは木製等のパッド台座61と、その上に縁部が接合される、合成樹脂、布、皮等からなるパッド表62と、そして、パッド台座61とパッド表62の中間に詰められた、ゴムやスポンジ、綿、布等の弾性を有するパッド緩衝体63とを有する。
【0052】
また、殴打パッド内には、パッド台座61のパッド緩衝体63に面する部分に設けられた凹部の中に、パッド緩衝体63と接し、パッド緩衝体63への圧力に応じて筐体12の方向への移動が可能な押圧部材64と、上記凹部の更に奥の位置に、押圧部材64との間隙をおいて、衝撃センサ66と、が配置される。更に、押圧部材64周囲にはバネ65が配置され、押圧部材64は、バネ65により衝撃センサ66から間隙をおいて配置されるように付勢される。ここで、衝撃センサ66は、例えば、圧電素子のように素子が振動したり変形したりすると電圧が発生したり、電気抵抗が変化する性質を持った材料であるが、本発明においては、押圧部材の移動に応じて電圧を発生させたり、あるいはインピーダンスを変化させるものであればよく、例えば、加速度センサや、移動する永久磁石とその周囲のコイル等により構成するものであっても良い。この衝撃センサ66は、サブ制御回路130のA/Dコンバータに、電気的に接続される。
【0053】
パッドの形状は、遊技者が手のひらや拳で殴打することができるものであれば良く、遊技機筐体の正面から見た形状は、図1に示すように丸形であっても、多角形であってもかまわない。また図4に示す断面形状のように、パッド表62は中央部で盛り上がるような山形であっても、また平板形であっても良い。緩衝体63は、遊技者の殴打力が筐体12に直接伝播して筐体及びその内部の部品を破壊しないよう、殴打力を弱めるのと同時に、遊技者の手を保護し、心地よい殴打感を与えるためのものである。したがって緩衝体63は、バネ等の弾性体やジェル等で置き換えられる場合もある。
【0054】
この殴打パッド60が遊技者の拳や手のひらなどによって殴打された場合には、その殴打力によって、殴打パッド60表面を覆うパッド表62及びその内側にあるパッド緩衝体63が、パッド台座61の方へと窪むように変形する。そして、変形したパッド緩衝体63は押圧部材64を、バネ65の付勢に反してパッド台座61の凹部奥方向へと押し込み、衝撃センサを押圧する。衝撃センサ66は、押圧により変形すると電圧を発生する。この電圧は、電気信号としてA/Dコンバータ139(図8)に伝わり、A/Dコンバータ139は、電圧信号を所定のサンプル時刻における標本化値としてデジタル信号値に変換する。そして、サブCPU131は、このデジタル信号値によって、殴打パッド60が殴打されたか否か、更に、どの程度の強さで殴打されたかを判断することが可能となる。
【0055】
ここで、殴打パッド60が殴打された際には、殴打力は直接に筐体12に伝播せず、緩衝体63及びバネ65により弱められてから伝わることとなる。したがって、遊技者が殴打パッド60を強い力で殴打しても、筐体12内部の精密部品等には、故障の原因となる強い振動が加わることがなくなり、遊技機としても長寿命化が可能となる。また、殴打した際の音も、筐体を直接叩いたりした場合に比べ小さく抑えられる。更に、遊技者の手等も保護される。
【0056】
[識別標識表示部と入賞]
上述したリール26L,26C,26Rの各々には、外周面に複数種類の図柄の画像が、所定の数、例えば21個ずつ描かれている。これらの図柄の各々には、「0」〜「20」のコード番号が付されており、図柄の画像とコード番号との関係は、データ・テーブルとして後述するROM108に記憶されている。
【0057】
このデータ・テーブルは、後述する如く、リール26L,26C,26Rの各々の回転角度位置と図柄の画像とを対応づける際に用いるものである。例えば、リール26L,26C,26Rが停止した際には、リール26L,26C,26Rの各々の回転角度位置の情報に基づいてデータ・テーブルを参照することにより、表示窓14L,14C,14Rの入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に停止表示されている図柄の画像を特定することができるのである。
【0058】
また、上述したROM108は、当たりとして入賞する図柄の組合せと、その図柄の組合せとなったときに払い出されるメダルの配当枚数と、の関係を示す入賞図柄組合せテーブルも記憶する。なお、図柄の組合せと払い出されるメダルの配当枚数については、図3に基づいて後述することとする。
【0059】
[遊技状態]
以下において、スロットゲームにおける遊技状態に関して説明をする。スロットゲームにおける遊技状態には、通常遊技状態における遊技,レギュラーボーナス状態における遊技(以下、RBゲームと称する)、及びビッグボーナス状態における遊技(以下、BBゲームと称する)の3種類があるが、RBゲームとBBゲームとが「遊技者に有利な状態」における遊技であり、後述する如く、通常遊技状態における遊技から「遊技者に有利な状態」における遊技に移行する。
【0060】
通常遊技状態における遊技においては、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが所定の組合せとなったとき、例えば、「ベル」−「ベル」−「ベル」や「プラム」−「プラム」−「プラム」等の組合せとなったときには、小当たりに入賞したとして、所定枚数のメダル(図3参照)が遊技者に払い出されて1回の遊技が終了となる。
【0061】
また、有効ライン上に別の図柄の組合せとなったとき、例えば、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」の組合せとなったときには、メダルの投入をすることなく再び一度遊技を行うことができる再遊技、いわゆるリプレイとなる。
【0062】
更に、有効ライン上に入賞図柄組合せテーブルのいずれの組合せにも該当しない場合には、「外れ」となる。
【0063】
更にまた、同一色の図柄「7」−「7」−「7」等の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、後述するBBゲームに移行する。
【0064】
また、「BAR」−「BAR」−「BAR」等の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、後述するRBゲームに移行する。
【0065】
上述したRBゲームは、上述した如く、通常遊技状態における遊技中に「BAR」−「BAR」−「BAR」等の図柄の組合せが有効ライン上に並んだときに実行されるゲームである。このRBゲームでは、JACゲームと称されるメダル1枚掛けのゲームを複数回行うことができる。このJACゲームにおいて有効ラインL1上に「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」等の組合せが並ぶとJACゲームに入賞したとして、所定の枚数、例えば15枚のメダルが払い出される。JACゲームには「外れ」も発生するが、JACゲームの入賞は約9/10という高い確率で発生する。RBゲームは、例えばJACゲーム入賞が8回発生するか、又はRBゲーム中に実行された通算のJACゲーム数が例えば12回に達すると終了し、通常遊技状態の遊技に戻る。
【0066】
一方、上述したBBゲームは、RBゲームと一般遊技と称される遊技とが一組になったものが、複数回行われ得る。BBゲームに移行したときには、まず、一般遊技が実行される。このBBゲーム中における一般遊技においては、「外れ」も発生するが、例えば、「ベル」−「ベル」−「ベル」や、「プラム」−「プラム」−「プラム」等の組合せによる小当たりが、上述した通常遊技状態における遊技に比べて高い確率で発生する。更に、このBBゲーム中の一般遊技では、通常遊技状態における遊技には発生しない図柄の組合せによる小当たりも発生し得ることとしてもよい。
【0067】
BBゲーム中における一般遊技において、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」の組合せが並ぶと、所定の枚数のメダル(図3参照)が払い出された後、複数回のボーナスゲームが行えるRBゲームに移行する。BBゲームは、例えばボーナスゲーム入賞が8回発生するか、又はRBゲーム中に実行された通算のボーナスゲーム数が例えば12回に達すると第1セットのBBゲームが終了する。
【0068】
第1回目のRBゲームが終了すると、上述したBBゲーム中における一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」の組合せが発生すると、その後再び上述したRBゲームが行われる。
【0069】
BBゲームは、一般遊技とRBゲームとを一組とした繰り返しのゲームであり、この一組のゲームが所定回数、例えば3回行われるとBBゲームは終了し通常遊技状態の遊技に戻る。ただし、このBBゲーム中に、一般遊技状態における通算ゲーム回数が所定回数、例えば30回を越える場合にも、BBゲームは終了し通常遊技状態の遊技に戻るのである。
【0070】
遊技機が、レギュラーボーナス状態又はビッグボーナス状態となった場合には、遊技機は遊技者に対し、表示装置30に所定の画像を表示させたりすることによりその状態の告知を行う。これは、遊技者が、メダル払い戻しの多い特定の役について、識別標識の停止表示をさせ易い特権を得ていることを判るようにするものである。
【0071】
しかし、遊技機は、レギュラーボーナス状態又はビッグボーナス状態となった場合に常に状態の告知を行うのではなく、更に抽選を行い、告知する旨の当選をした場合にのみ直ちに告知を行う。この一方で、告知する旨当選しなかった場合には、遊技機は、例えば、図5に示す画像を表示装置30に表示させて、遊技者が殴打パッド60L、60Rを殴打するよう誘導する。
【0072】
そして、遊技者が誘導に従って、殴打パッド60L、60Rを所定の強さや頻度で殴打した場合に、遊技機は、初めて図6に示す画像を表示装置30に表示させて、レギュラーボーナス状態又はビッグボーナス状態となったことを告知する。
【0073】
このように、遊技機が、遊技者に殴打パッドを殴打させることを通じて遊技状態を告知することにより、遊技者は、積極的な身体の運動によって、レギュラーボーナス状態又はビッグボーナス状態を獲得したという感覚を抱くことができるのである。そして、遊技者は有利な状態により大きな期待と興奮をもって遊技を行うことができるようになる。
【0074】
[回路の構成]
次に、スロット遊技機10を制御する制御回路と、これに電気的に接続されている周辺装置とを含む主制御回路の構成を示すブロック図を図7に示す。
【0075】
上述したスタートレバー32は、主制御回路100のインターフェイス回路群102に接続され、インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されている。スタートレバー32から発せられた始動開始信号は、インターフェイス回路群102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、メインCPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
【0076】
また、上述したインターフェイス回路群102には、停止ボタン34L,34C,34R、1−BETスイッチ20、2−BETスイッチ22、最大BETスイッチ24及び払出しボタン36aが接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路群102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0077】
更に、インターフェイス回路群102には、メダルカウンタ52及びメダル通過センサ54も接続されている。これらのカウンタやセンサから発せられる信号もインターフェイス回路群102に供給され、所望とする信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0078】
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムを記憶する。更に、ROM108は、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。更に、上述したデータ・テーブルや、入賞図柄組合せテーブルや、後述する入賞態様テーブルも記憶する。
【0079】
また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶する。
【0080】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も設けられている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜16383(2の15乗)に含まれる乱数を発生する。なお、乱数は、メインCPU106の演算処理により発するように構成してもよい。
【0081】
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール26L,26C,26Rの各々を回転駆動するステッピングモータ56L,56C,56Rが接続されている。ステッピングモータ56L,56C,56Rの各々は、3つのリール26L,26C,26Rの内部に設けられ、ステッピングモータ56L,56C,56Rの回転シャフトがリール26L,26C,26Rの回転中心となるように、リール26L,26C,26Rは、ステッピングモータ56L,56C,56Rに設けられている。
【0082】
メインCPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ56L,56C,56Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ56L,56C,56Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
【0083】
メインCPU106が、上述した如き、ステッピングモータ56L,56C,56Rに対する制御をすることにより、リール26L,26C,26Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行うことができるのである。
【0084】
リール26L,26C,26Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール26L,26C,26Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0085】
メインCPU106は、供給された回転角度位置から図柄のコード番号を算出し、上述したデータ・テーブルを参照することにより、表示窓14L,14C,14Rの各々に表示される図柄の画像を特定することができるのである。
【0086】
入出力バス104には、有効ライン表示ランプ44を駆動するためのランプ駆動回路118も接続されており、メインCPU106は、1−BETスイッチ20、2−BETスイッチ22又は最大BETスイッチ24から発せられる信号に応じて駆動指令をランプ駆動回路118に発し、駆動指令に応じて有効ライン表示ランプ44を点灯駆動するのである。
【0087】
更にまた、入出力バス104には、サブ制御回路130も接続されている。サブ制御回路130は、図7に示すように、上述した表示装置30、スピーカ42、及び演出ランプ141を制御し、また衝撃センサ66L、66Rからの信号を判断するための回路である。サブ制御回路130のブロック図を図8に示す。
【0088】
図8に示すように、サブ制御回路130には、サブCPU131、サブRAM132、サブROM133、表示装置30の駆動を行う画像制御回路120、音源IC134、パワーアンプ135、演出ランプ141の制御を行うランプ駆動回路137、衝撃センサ66L、66Rからの電圧レベル信号をデジタルデータに変換するA/Dコンバータが搭載されている。
【0089】
サブCPU131は、画像ROM121に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、画像制御IC122を制御することによって、表示装置30に、所定の表示画像を表示させるのである。また、サブCPU131は、サウンドROM138に記憶されている音声データを読み出し、そのデータを、音源IC1340を介してパワーアンプ135に供給する。このようにすることにより、スピーカ42から所定の音声が発せられるのである。
【0090】
サブ制御回路130はランプ駆動回路137を通じて演出ランプ141の点灯と消灯を行う。
【0091】
[作用]
次に、主制御回路100とメインCPU106の制御動作について図9から図11に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【0092】
まず、メインCPU106は、ゲーム開始に先立ち、初期化処理を行う(ステップS11)。
【0093】
具体的には、メインCPU106は、通信データ等のデータを消去する処理を行うのである。初期化を行う処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS12の処理を実行する。
【0094】
次いで、メインCPU106は、遊技終了時のRAMをクリアする処理を実行する(ステップS12)。
【0095】
具体的には、メインCPU106は、RAM110に記憶されている前回ゲームのステータスや通信データのクリア、ゲームに必要な遊技パラメータの書き込み、シーケンスプログラムの開始アドレスの設定などを行う。遊技終了時のRAMをクリアする処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS13の処理を実行する。
【0096】
次に、メインCPU106は、メダルの自動投入要求があるか否かを判断する(ステップS13)。
【0097】
メダルの自動投入があるか否かを判断するとは、すなわち、前回の遊技でリプレイ入賞したか否かを判断することである。メインCPU106は、RAM110に記録された遊技データを参照し、この判断を行う。この処理において、自動投入があったものと判別した場合には、メインCPU106は、ステップS14に処理を移す。一方、自動投入がなかったものと判別した場合には、メインCPU106は、ステップS15に処理を移す。
【0098】
次いで、メインCPU106は、投入要求分の遊技メダルを自動投入する処理を実行する(ステップS14)。
【0099】
この処理において、メインCPU106は、スロット遊技機10が遊技開始可能な状態になるような処理を行う。すなわち、次の遊技に必要なメダルが投入された状態に変更させる処理を行うのである。投入要求分のメダルを自動投入する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS16に処理を移す。
【0100】
次いで、ステップS15において、メインCPU106は、遊技メダルを投入する処理を実行する。
【0101】
この処理においては、メインCPU106は、新たなメダルの投入があるか、すなわち、遊技者がメダル投入口31にメダルを投入したことによるメダル通過センサ54からの信号の入力があるか否か、各種BETスイッチ20、22、24が操作されたことによる入力があるか否かを判断するのである。遊技メダルを投入する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS16に処理を移す。
【0102】
次いで、メインCPU106は、スタートスイッチがオンであるか否かを判断する処理を実行する(ステップS16)。
【0103】
この処理において、メインCPU106は、スタートレバー32の操作による入力があるか否かを判断するのである。本処理において、メインCPU106が、スタートスイッチがオンであるものと判別した場合には、ステップS17に処理を移す。一方、メインCPU106が、スタートスイッチがオンでないものと判別した場合には、ステップS16の処理を再び行う。
【0104】
次いで、メインCPU106は、前の遊技から4.1秒経過したか否かを判断する処理を行う(ステップS17)。
【0105】
この処理において、メインCPU106に内蔵されたタイマ(図示せず)が前回の遊技終了時から計った時間の結果が4.1秒以上であるか否かを判断する処理を行う。4.1秒以上であるものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS19に処理を移す。一方、4.1秒以上でないものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS18に処理を移す。
【0106】
次いで、メインCPU106は、遊技開始待ち時間を消化する処理を行う(ステップS18)。
【0107】
この処理は、前の遊技が終了してから4.1秒経過していない場合に、残りの待ち時間を消化させる処理である。待ち時間を消化する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS19に処理を移す。
【0108】
次いで、メインCPU106は、1遊技監視用タイマをセットする処理を実行する(ステップS19)。
【0109】
この処理において、メインCPU106は、これに内蔵されたタイマをセットし、1回の遊技を監視するために計時を開始するのである。1遊技監視用タイマをセットする処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS31(図10参照)に処理を移す。
【0110】
次いで、メインCPU106は、確率抽選処理を実行する(ステップS31)。
【0111】
この処理では、まず抽選用の乱数値を、乱数発生器112を用いて抽出した後、抽出した乱数値がどの内部当選役に該当するかを判別し、それによって役を決定するのである。また、この処理において決定された内部当選役に応じて、使用する停止テーブルも決定する。なお、これらの処理はメインCPU106の指示に基づいて行われる。確率抽選処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS32に処理を移す。
【0112】
次いで、メインCPU106は、リールを回転する処理を実行する(ステップS32)。
【0113】
この処理において、メインCPU106は、モータ駆動回路114を制御し、リール26L、26C、26Rを回転させる制御を行う。この制御では、リール26L、26C、26Rが停止している状態から加速処理を行って、一定の速度に達した後、定速回転処理を行う。この定速回転の状態になったことを条件に、停止ボタン34L、34C、34Rが有効化され、リール26L、26C、26Rの停止操作が可能となるのである。リールを回転する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS33に処理を移す。
【0114】
次いで、メインCPU106は、スタートコマンドを送信する処理を実行する(ステップS33)。
【0115】
この処理において、メインCPU106は、遊技開始時の主制御回路100の遊技情報をサブ制御回路130に送信する処理を行う。送信されるコマンドとしては、上記確率抽選処理で決定された当選フラグや、今現在の遊技状態、当選フラグに応じて決定された停止テーブル番号などが送信されることとなる。
【0116】
次いで、メインCPU106は、ストップボタンがオンであるか否かを判断する処理を実行する(ステップS34)。
【0117】
この処理では、メインCPU106は、停止ボタン34L、34C、34Rのいずれかが操作されたか否か、すなわち、遊技者によって停止ボタン34L、34C、34Rが操作されたときに送られてくる停止信号の有無を判別する。この処理においてストップボタンがオンであるものと判別されたときには、メインCPU106は、ステップS36に処理を移す。一方、この処理においてストップボタンがオンでないものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS35に処理を移す。
【0118】
次いで、メインCPU106は、自動停止タイマの値が0であるか否かを判断する処理を実行する(ステップS35)。
【0119】
ここで、「自動停止」とは、リールの回転が開始してから一定期間(例えば40秒)経過した場合に、たとえ停止ボタン34L、34C、34Rが操作されることがなくリール26L、26C、26Rが回転していても、自動的に停止制御を行う処理のことである。この処理において、自動停止タイマの値が0であるないものと判別された場合には、メインCPU106は、再びS34に処理を戻す。一方、この処理において、自動停止タイマの値が0であるものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS36に処理を移す。
【0120】
次いで、メインCPU106は、滑りコマ数を決定する処理を実行する(ステップS36)。
【0121】
この処理では、停止操作された停止ボタンに対応するリールの滑りコマ数を決定することとなる。ここで、「滑りコマ数」とは、停止ボタン34L、34C、34Rが操作されたときに表示窓14L、14C、14Rに表示されている図柄位置(これを「停止操作位置」という)から何図柄分滑らせてリールを停止させるか(実際に停止した位置を「停止位置」という)、その滑る図柄の数(コマ数)のことをいう。この滑りコマ数は先の確率抽選処理(ステップS31)で行われた抽選の結果に基づいて決定されるものである。滑りコマ数を決定する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS37に処理を移す。
【0122】
次いで、メインCPU106は、滑りコマ数分リールを回転させ停止させる処理を行う(ステップS37)。
【0123】
この処理において、メインCPU106は、先のステップS36で決定された滑りコマ数分回転させてから停止するようにモータ駆動回路114を制御するのである。リールを停止させる処理が終了すると、メインCPU106は、リール停止コマンドをサブ制御回路130に送信した後に、ステップS38に処理を移す。
【0124】
次いで、メインCPU106は、全てのリールが停止したか否かを判断する処理を実行する(ステップS38)。
【0125】
この処理において、全てのリールが停止していないものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS34に処理を戻す。一方、この処理において、全てのリールが停止したものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS39に処理を移し、リール停止コマンドをサブ制御回路130に送信する処理を行う。なお、リール停止コマンドをサブ制御回路130に送信する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS41(図11参照)に処理を移す。
【0126】
次いで、メインCPU106は、入賞検索の処理を実行する(ステップS41)。
【0127】
この入賞検索処理では、表示窓14L、14C、14Rに表示された図柄の停止態様が、入賞成立を示すものであるか否かを判断し、入賞成立を示す停止態様であるときは、該当する入賞役の入賞フラグをRAM110に記憶する処理を行う。具体的には、センターラインL1上の図柄のコードナンバーを、ROM108に記憶されている入賞図柄組合せテーブルと照合してすることで判定を行うようにする。入賞検索処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS42に処理を移す。
【0128】
次いで、メインCPU106は、入賞フラグが正常であるか否かを判断する処理を実行する(ステップS42)。
【0129】
この処理において、メインCPU106は、入賞フラグと、当選フラグが整合するかを照合し、今回の入賞が正常であるか否かを判断する。この処理において、入賞が正常であるものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS43に処理を移す。一方、この処理において、入賞が正常でないものと判別された場合には、メインCPU106は、ステップS43に処理を移す。
【0130】
次いで、メインCPU106は、イリーガルエラーの表示をする処理を実行する(ステップS43)。
【0131】
イリーガルエラーの表示とは、先のステップS42において入賞フラグが正常でないものと判別されたときに表示されるものであり、メインCPU106の指示に基づいて行われる処理である。イリーガルエラーが表示された場合には、スロット遊技機10の遊技状態が正常に戻されなければ遊技を開始できない。
【0132】
入賞フラグが正常の場合には、次に、成立した入賞役の種別と遊技状態に応じて遊技メダルの貯留、又は払い出し処理が行われる(ステップS44)。メダルを払い出す処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS45に処理を移す。
【0133】
次いで、メインCPU106は、遊技状態を更新する処理を実行する(ステップS45)。
【0134】
ここで、遊技状態を更新する処理とは、今回の遊技が終了することで遊技状態が変更する場合に、その新たな遊技状態に移行するために行われる処理のことである。このような処理が必要なものとして、例えば、ボーナス遊技の最終入賞だった場合や、今回の遊技でボーナスが内部当選した場合や、有効ライン上に「7−7−7」と図柄が停止して、ボーナス遊技が開始した場合などがある。遊技状態を更新する処理が終了すると、メインCPU106は、ステップS46に処理を移す。
【0135】
次いで、メインCPU106は、1ゲームが終了したことを示すコマンドをサブ制御回路130に送信する処理を行う(ステップS46)。
【0136】
この処理において、メインCPU106は、成立した入賞役の種別や、遊技状態などを、「1ゲーム終了コマンド」としてサブ制御回路130に送信する処理を行う。以上の処理が終了すると、メインCPU106は、再びステップS12に処理を移す。
【0137】
次に、図12から図16に基づいて、サブ制御回路130側で行われる各種コマンド受信処理について説明する。
【0138】
サブ制御回路130における処理を概略すると、サブ制御回路130に搭載されたサブCPU131は、サブRAM132の受信フラグをチェックし、主制御回路100から送信されたコマンドを確認する。ここで、受信フラグに記憶されている主制御回路100に関する遊技情報は、前述したように、スタートレバー32の操作が行われたことで発生するスタートコマンド、回転中のリール26L、26C、26Rを停止させるために停止ボタン34L、34C、34Rが操作されることで発生するリール停止コマンド、全てのリールが停止して入賞だった場合にはメダル払出しが行われた後で発生する1ゲーム終了コマンドなどがあり、それぞれのコマンドによって、種々の演出処理が実行される。
【0139】
最初に、図12に基づいて、サブ制御回路130における処理について説明する。まず、サブCPU131は、スタートコマンドをチェックするためにスタートコマンド受信処理を行う(ステップ51)。次に、ステップ52において、サブCPU131は、リール停止コマンドをチェックするためにリール停止コマンド受信処理を行う。次に、ステップ53において、サブCPU131は、1ゲーム終了コマンドコマンドをチェックするために、1ゲーム終了コマンド受信処理を行う。次にステップ54において、サブCPU131は、殴打パッドが殴打されたかを検出し、殴打された場合には対応する処理を行うため、パッド殴打検出処理を行う。そして、再びステップ51からの処理を繰り返す。
【0140】
次に、図13に基づいて、スタートコマンド受信処理について説明する。まず、サブCPU131は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する処理を行う(ステップS51)。この処理において、サブCPU131は、サブRAM132の受信フラグをチェックし、スタートコマンドを受信したか否かを判断する。本ステップにおいてスタートコマンドを受信していないものと判別された場合には、サブCPU131は、本サブルーチンを直ちに終了する。一方、本ステップにおいてスタートコマンドを受信しているものと判別された場合には、サブCPU131は、ステップS52に処理を移す。
【0141】
次いで、サブCPU131は、スタート時の演出制御処理を実行する(ステップS56)。
【0142】
スタート時の演出制御処理とは、具体的には、ボーナスゲームに突入することが決定している場合にそれに応じた演出制御処理を行うものである。演出の方法としては、サブCPU131は画像制御CPU124への制御指令の転送を通じて、画像制御IC122に対し、画像ROMに蓄えられた、ボーナスゲーム特有の画像データを表示装置30に表示させるようにする。
【0143】
ただし、このボーナスゲーム時の演出処理は、ボーナスゲームに突入することが決定している場合に必ず行うのではなく、予め乱数による抽選を行い、抽選の結果が演出すべきとなる場合にのみ通常の演出処理を行う。その一方で、抽選の結果、ボーナスゲーム時の演出処理をしない場合には、サブCPU131は図5に示すような画像データを表示装置30に表示させるようにする。
【0144】
ここで、図5に示すような「何か知りたきゃワンツーでかかってきな (下のパッドを叩け)」といった、殴打パッドを殴打する誘導の表示がされると、遊技者は遊技機筐体に設置された殴打パッド60を叩こうとするのである。
【0145】
本ステップの処理を行うことにより、遊技者は、現在の遊技状況が自分に有利であることを期待しながら遊技を行い、更に、殴打の誘導表示により、積極的にパッドを叩くことができる。これにより本発明のスロット遊技機は、遊技者に対して開放感と期待感、そして興奮をもたらすことができる。
【0146】
ステップ56の処理の後は、サブRAM132に格納される殴打カウント値を0に初期化する(ステップ57)。
【0147】
次に、図14に基づいて、リール停止コマンド受信処理について説明する。まず、サブCPU131は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する処理を行う(ステップS58)。
【0148】
本ステップにおいて、リール停止コマンドを受信していないものと判別された場合には、サブCPU131は、本サブルーチンを直ちに終了させる。一方、リール停止コマンドを受信したものと判別された場合には、サブCPU131は、ステップS59に処理を移す。
【0149】
次いで、サブCPU131は、リール停止時の演出制御処理を実行する(ステップS59)。
【0150】
この処理は、ボーナスゲーム中における停止順序の報知、及び報知内容と実際の停止操作との整合性に応じた演出を行うものである。この演出は表示装置30やスピーカ42を介して行われるものである。なお、ステップS59の処理が終了すると、サブCPU131は、直ちに本サブルーチンを終了させる。
【0151】
次に、図15に基づいて、1ゲーム終了コマンド受信処理について説明する。まず、サブCPU131は、1ゲーム終了コマンドを受信したか否かの判断を行う処理を実行する(ステップS60)。
【0152】
本ステップにおいて、1ゲーム終了コマンドを受信していないものと判別された場合には、サブCPU131は、直ちに本サブルーチンを終了させる。一方、1ゲーム終了コマンドを受信したものと判別された場合には、サブCPU131は、ステップS61に処理を移す。
【0153】
ステップS61において、サブCPU131は、1ゲーム終了時の演出制御処理を実行する。この処理は、例えばボーナスゲーム中であれば、残りゲーム数やメダルの獲得枚数などの更新を行うものである。以上の処理が終了すると、サブCPU131は、本サブルーチンを直ちに終了させる。
【0154】
ステップS61の1ゲーム終了時の演出制御処理においては、画像制御CPU124への制御指令の転送を通じて、画像制御IC122に対し、表示装置30に表示される画像を初期化させる処理も含まれる。
【0155】
次に、図16に基づいて、パッド殴打検出処理について説明する。
【0156】
まずサブCPU131は、ステップ62において、A/Dコンバータ139から読み出したデジタル値を、INポートを通じて読み込むことにより、殴打パッドに衝撃センサに加わった殴打力レベルを読み出す。次に、サブCPU131は、前述の殴打力レベルが予め設定した殴打基準値を超えるものであるか判断する(ステップ63)。ここで、遊技者が殴打パッドを指で押しただけなどの力が弱い場合には、サブCPU131は殴打パッドが殴打されなかったと判断して本サブルーチンを直ちに終了する。一方、遊技者が殴打パッドを十分力強く殴打した場合には、サブCPU131は、ステップS64に処理を移す。このように、上記殴打基準値の設定値を調節することによって、殴打と認定されるべき殴打力の程度を設定することができる。
【0157】
ここで、上記殴打基準値を上限及び下限の2種類備えて、殴打力をそれぞれの値を比較することにより、殴打レベルが上限と下限の間の範囲にある場合にのみ、殴打パッドへの殴打が有効であったと判断することができる。更に、殴打基準値を殴打パッドが殴打される度に変更することにより、例えば、殴打バッドが「強」−>「弱」−>「中」といった殴打力で順に3回殴打されたといった殴打の力の組合せを検知することも可能となる。
【0158】
ステップ64において、サブCPU131は殴打カウント値を1加算する。殴打カウント値は、リールスタートコマンドを受信してから、現時まで何回、殴打パッド60が殴打基準値範囲内の力で殴打されたかを示す。
【0159】
サブCPU131は、殴打カウント値が、予め定められた殴打基準回数を超えているかを判断する。例えば殴打基準回数が1と定められていた場合には、遊技者が殴打パッド60を2回殴打すると、殴打カウントが2となり、殴打基準回数を超えるので、サブCPU131はステップ66の処理を行う。しかし、殴打がまだ1回のような場合には、サブCPU131は、殴打カウント値が殴打基準回数を超えないと判断して、本サブルーチンを直ちに終了する。
【0160】
ステップ66において、サブCPU131は、上述のステップ56において殴打パッドを殴打する誘導の表示を画像制御IC122に行わせていたか、RAM上のフラグ等により判断する。誘導の表示を行わせていたと判断した場合には、所定基準を満たす殴打を検出したことによる対応をするために、サブCPU131は、ステップ67の処理を行うが、誘導の表示を行わせていないと判断した場合には、サブCPU131は、本サブルーチンを直ちに終了する。
【0161】
ステップ67では、ボーナスゲーム時の強制表示処理を行う。サブCPU131は、図6に示す画像データを表示装置30に表示させるようにする。そして、本サブルーチンを終了する。
【0162】
このステップにおいて、サブCPU131が、図6に示すような「まいった!教えてやるよ。おまえそのうち大当たりするゼ。」といった、ボーナスゲームへの突入が決定したことを表示させることにより、遊技者に、遊技機を殴打して遊技機から情報を引き出すのに成功したと思わせることができる。
【0163】
本ステップの処理を行うことにより、遊技機は、遊技者に対し現在の遊技状況が自分に有利であるという情報を、自らの体を使う殴打動作といった積極的な努力の成果として入手したと感じさせることができる。そして、遊技者に、単にボタンを押したり、レバーを傾動させたりといった指先による作業をさせるだけでなく、より体を使ったダイナミックな行動により、積極的に遊技を楽しませることができる。また、遊技機の一部を堂々と叩くことができる環境が提供され、遊技者は、遊技機を叩いては行けないといった抑圧やストレスから解放され、遊技により集中して楽しむことができるのである。
【0164】
以上説明した本実施形態においては、殴打パッド内の衝撃センサからの出力信号は、電圧レベル信号であるため、A/Dコンバータによってレベルをデジタルコードに変換して、レベル検出を行っている。しかし、殴打パッドが殴打されたか否かのみを検出する場合には、殴打パッドの内部に、衝撃センサとして単純で安価なオン/オフ式の電気スイッチを配置することとしてもよい。この場合にはA/Dコンバータ等は省略可能となり、遊技機の製造コストを低減することができる。また、単純なオン/オフ式のスイッチを用いる場合であっても、殴打パッドに内蔵されるバネの付勢力を適当に調整することにより、指で押しただけでは殴打検出されず、拳等を使って殴打パッドを強く殴打したときのみ殴打検出がされるようすることも可能である。
【0165】
ただし、殴打検出の結果を、殴打の強さとして検出する衝撃センサを用いた場合には、殴打の有無のみならず、殴打力に応じた表示の変化をより複雑に行うことができる。この場合には、例えば、殴打パッドが特定の強さの組み合わせ、例えば、殴打バッドが「強」−>「弱」−>「中」といった殴打力で順に3回殴打された場合にのみ、特定の表示を行わせるといった、より複雑な殴打入力条件を設定することが可能となる。更に、殴打入力条件については殴打の強弱のみならず、特定の時間間隔で叩いたり、複数の殴打パッドを特定の順番で叩いたりといった殴打の条件を組み合わせることにより、更に複雑な殴打入力条件を設定することが可能となる。このようにして遊技機は、多様な殴打入力に応じて異なる表示をすることが可能となり、遊技者に対して遊技機自身が複雑な有機体のような振る舞いをするかのように見せて、遊技者を飽きさせることなく楽しませることができるのである。
【0166】
なお、本実施形態においては、殴打パッドに対する殴打検出の結果を、内部抽選結果を遊技者に対して表示するか否かの判断基準として用いているが、この殴打検出の結果は遊技機の他の情報表示に用いることもできる。例えば、従来の遊技機においては、抽選手段によって抽選される入賞役の中で、いずれの入賞役に当選したのかを遊技者に報知し、遊技者が所持するメダルの数を減少させないようにすることが可能な期間を発生させる機能を備えたもの(「AT機」)が存在するが、ここにおいて、上記の報知の期間となった際に、表示装置上に殴打の誘導表示を行い、それに対する遊技者の殴打の強さや頻度に基づいて、報知を実際に行うか否かを判断することとしてもよい。
【0167】
更に、図17に示す本発明の別の実施形態の回路構成ように、衝撃センサの出力を主制御回路100に対しても入力できるように接続することにより、殴打パッドに対する殴打をスタートレバーの傾動動作又は停止ボタンの押動動作と兼用あるいは代替として動作させることとしてもよい。またこの際に、殴打力のレベルに対応して、停止表示の仕方など遊技機の挙動を変化させることとしても良い。
【0168】
また、本実施形態においては、衝撃センサは殴打パッドの内部に配置されたものとしているが、本来殴打入力部は筐体の一部が殴打されたことについての情報を入力させるためのものであるから、殴打に対する筐体の強度が確保されるのであれば、衝撃センサを直接筐体に設置し、その周辺の筐体を殴打することとしても良い。
【0169】
更に、衝撃センサは、変動表示がされる識別標識の表示窓やスロット遊技機の腰パネルに直接に設置しても良い。この場合には、表示窓自体や腰パネル自体あるいはその一部が殴打入力部として機能することとなる。この場合に、表示窓自体や腰パネル自体が殴打される力が遊技機の筐体や他の部分に直接伝わり、故障や破壊の原因となることを防ぐために、表示窓自体や腰パネル自体の対衝撃耐性を高めるとともに、表示窓や腰パネルが筐体に固定される部分においては、耐衝撃性、衝撃吸収性を有する材料を介入させることが好ましい。耐衝撃性を有する材料とは、ゴムなどの弾性体や、エラストマーをマトリックス樹脂に分散させた、ABS樹脂やHIPS樹脂などである。
【0170】
なお、本実施形態においては、スロット遊技機について説明を行ったが、本実施形態における衝撃センサや殴打パッドはパチンコ遊技機に設置するものとしてよい。特に、変動表示される識別標識を有している識別標識表示部を備えたパチンコ遊技機においては、遊技者が操作できる停止ボタンが存在しないため、識別標識を停止表示させるタイミングを遊技者が決定できないのが普通である。しかし、パチンコ遊技機の正面パネルや、パチンコ玉受け皿付近に設置した衝撃センサや殴打パッドを遊技者に叩かせることにより、途中の演出的な表示をスキップして、強制的に識別標識の停止結果を表示させることとしてもよい。
【0171】
このような、演出的な表示のスキップは、スロット遊技機においても有用となる。遊技機は、遊技者のストップボタン操作によりリールが停止して入賞が確定した際に、表示装置30に特定の画像を表示すること等によって、遊技機の内部状態を告知することがある。このときに、遊技者の期待感を高める目的で、一定の時間が経過した後に内部状態の最終的な告知を行い、それまでの間は内部状態の最終的な告知ではない画像を表示させる場合がある。そして、その最終的な告知ではない画像を見せずに表示動作をスキップする条件としては、メダルの投入や、BETボタンの操作といった、次回遊技の開始操作による告知全体の中止以外になかった。そこで、この場合であっても、殴打パッドが殴打されるとこにより、直ちに内部状態の最終的な告知画像を表示することとすることができる。これによって、遊技機は、次回遊技の開始操作なしに上記の最終的な告知ではない画像の表示をスキップして、遊技者に内部状態の最終的な告知を行うことができる。そして、遊技者は、遊技機の内部状態を早く知りたい場合には、殴打パッドを殴打して、次回の遊技を始める前に内部状態を知ることができるようになるのである。
【0172】
また、上述した実施形態及び効果は、本発明に好適なものを列挙しているものであるが、本発明を実施することによる効果は上述したものに限られるものではない。
【0173】
【発明の効果】
本発明によれば、「識別標識を変動表示及び停止表示する識別標識表示部と、前記識別標識表示部が停止表示を行い得る態様を抽選する抽選手段と、前記識別標識表示部とは別の遊技状態表示部と、を備える遊技機」において、「当該遊技機の筐体には、遊技機の所定の部分に対する殴打の有無もしくは殴打力を検知する殴打検知手段が備えられており、かつ、この殴打検知手段により検知される殴打を行うための殴打部であって、遊技の進行に有用な情報の入力を殴打という行為により可能とする殴打入力部を備える」ように構成することができる。
【0174】
このように、遊技機が殴打入力手段を備え、遊技の進行に有用な情報の入力を遊技者の殴打により行わせることができる構成とすることにより、遊技機は、遊技者の殴打の有無や頻度、力の強さといった条件に基づいて、遊技における挙動や遊技状態の表示内容を変えることができるようになる。
【0175】
また、遊技機は殴打入力部を備えることにより、遊技者が遊技機を殴打した頻度や強さ等の検知をすることが可能となる。このことにより、遊技機は、遊技者の殴打の有無や性質に応じて、遊技状態の表示のさせ方や、遊技そのものの挙動を変化させることができる。そして、遊技者に遊技機を様々な頻度や強さで殴打させるよう誘導することにより、遊技者に対し、指先の動きだけでなく、腕や全身を用いて入賞を勝ち取るといった積極感をもって遊技を楽しませることができるようになる。また、このことによって、遊技者のストレス解消ともなる。
【0176】
更に、従来のボタンのオン/オフといった単純な入力手段だけでなく、殴打の頻度や強さといった、情報量の高いアナログ的な殴打入力結果を、遊技機の挙動に反映させることにより、遊技者に対し「ある強さで叩いたときに入選する」とか、「あるアクセントを伴って叩いたとき大あたりするといった」期待感を持って遊技を行わせることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のスロット遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施形態のスロット遊技機のリールに描かれた識別標識の列を示す説明図である。
【図3】本実施形態のスロット遊技機の入賞識別標識組合せに対応する役及び払出し枚数を示す図である。
【図4】殴打パッドの断面を示す図である。
【図5】表示装置に表示された、遊技者に殴打パッドを殴打させる誘導表示の例を示す図である。
【図6】表示装置に表示された、遊技者に対し内部抽選の結果を知らせる表示の例を示す図である。
【図7】スロット遊技機の主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】スロット遊技機のサブ制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】スロット遊技機における主制御回路のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図9に続くフローチャートである。
【図11】図10に続くフローチャートである。
【図12】スロット遊技機におけるサブ制御回路のサブCPUの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】スロット遊技機におけるサブ制御回路におけるスタートコマンド受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】本実施形態のサブ制御回路におけるリール停止コマンド受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】本実施形態のサブ制御回路における1ゲーム終了コマンド受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】本実施形態のサブ制御回路におけるパッド殴打検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】別の実施形態における、スロット遊技機の主制御回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 スロット遊技機
12 筐体
14L,14C,14R 表示窓
18 枚数表示部
20 1−BET
22 2−BETスイッチ
24 最大BETスイッチ
26L,26C,26R リール
28 台座部
29 腰パネル
30 表示装置
31 メダル投入口
32 スタートレバー
34L,34C,34R 停止ボタン
36a 払出しボタン
38 メダル払出し口
40 メダル受け部
42 スピーカ
44 有効ライン表示ランプ
52 メダルカウンタ
54 メダル通過センサ
56L,56C,56R ステッピングモータ
60 殴打パッド
61 パッド台座
62 パッド表
63 パッド緩衝体
64 押圧部材
65 バネ
66 衝撃センサ
100 主制御回路
102 インターフェイス回路群
104 入出力バス
112 乱数発生器
114 モータ駆動回路
116 リール回転角度位置検出回路
118 ランプ駆動回路
120 画像制御回路
130 サブ制御回路
135 パワーアンプ
137 ランプ駆動回路
139 コンバータ
142 演出ランプ

Claims (5)

  1. 識別標識を変動表示及び停止表示する識別標識表示部と、前記識別標識表示部が停止表示を行い得る態様を抽選する抽選手段と、を備える遊技機であって、
    当該遊技機の筐体には、遊技機の所定の部分に対する殴打の有無もしくは殴打力を検知する殴打検知手段が備えられており、かつ、この殴打検知手段により検知される殴打を行うための殴打部であって、遊技の進行に有用な情報の入力を殴打という行為により可能とする殴打入力部を備える遊技機。
  2. 前記識別標識表示部とは別の遊技状態表示部を備える遊技機であって、
    当該遊技状態表示部の表示内容は、当該殴打入力部を用いて入力された情報に基づいて変化することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記遊技状態表示部が前記抽選結果を表示するか否かは、前記殴打入力部から入力された情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記遊技機は、遊技者に対して前記殴打入力部を殴打することの誘導表示を備えるものである請求項1から3いずれか記載の遊技機。
  5. 前記殴打入力部は、前記筐体に伝わる殴打の力を減衰する緩衝体を備えることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の遊技機。
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