JP2004146932A - 画像読取サービス提供システム - Google Patents
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Abstract
【課題】セルフサービスでの画像読取サービスを容易に提供することができる画像読取サービス提供システムおよび方法を提供する。
【解決手段】スキャンサービスの場合、リーダコントローラ106と課金管理装置110の間の信号群が課金管理に使用される。例えば、スキャン開始タイミングで給紙信号がtrueにされ、スキャン完了タイミングで排紙信号がtrueにされる。これにより、課金管理装置110は、コピーサービスと同様に、給紙信号および排紙信号を用いてスキャンサービスに対する課金を行うことができる。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【選択図】 図25
【解決手段】スキャンサービスの場合、リーダコントローラ106と課金管理装置110の間の信号群が課金管理に使用される。例えば、スキャン開始タイミングで給紙信号がtrueにされ、スキャン完了タイミングで排紙信号がtrueにされる。これにより、課金管理装置110は、コピーサービスと同様に、給紙信号および排紙信号を用いてスキャンサービスに対する課金を行うことができる。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【選択図】 図25
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機においては、機能の複合化が図られ、例えば、リーダ部で読み取った画像を、ネットワークなどを介してパーソナルコンピュータ上に送出するネットワークスキャン機能有する複合機が出現している。
【0003】
また、複写機に課金管理装置(コインベンダー)を接続したシステムを用いた、セルフサービスでのコピーサービスが一般に提供されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−96118号公報
【特許文献2】
特開平11−134058号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スキャン機能を用いたサービスすなわち持ち込まれた画像の読取サービスを、上記コピーサービスと同様に、セルフサービスで提供することは行われていない。
【0006】
本発明の目的は、セルフサービスでの画像読取サービスを容易に提供することができる画像読取サービス提供システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施形態に係る画像読取サービス提供システムを構成する画像形成装置のブロック図、図2は図1のプリンタコントローラとホストコンピュータの接続形態例を示すブロック図である。
【0010】
画像読取サービス提供システムは、図1に示すように、コピー機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を有するカラー画像形成装置100と、課金管理装置110と、ホストコンピュータ2104とから構成される。画像形成装置100は、リーダ部101およびプリンタ部2001を備える。リーダ部101は、原稿台102、光源103、光電変換手段104、アナログデジタル変換手段105およびリーダコントローラ106を有する。プリンタ部2001は、紙搬送制御や画像形成制御を行うDCコントローラ2002と、電子写真方式により記録紙上にカラー画像を形成することが可能な画像形成部2003と、プリンタコントローラ2103と、オプションで追加可能な給紙カセットデッキ2004と、オプションで追加可能なソータ2005と、給紙カセットデッキ2004およびソータ2005を制御するオプションコントローラ2006とを有する。
【0011】
ここで、プリンタコントローラ2103は、1対1またはネットワークを介してホストコンピュータ2104に接続される。例えば図2(a)に示すように、プリンタコントローラ2103は、ホストコンピュータ2104と直接接続される。また、図2(b)に示すように、プリンタコントローラ2103は、ネットワーク2105を介してホストコンピュータ2104に接続される。
【0012】
リーダコントローラ106は、アナログデジタル変換手段105から出力されたデジタル画像の処理、原稿の読み取りを行うためのモータなどの駆動手段(図示せず)に対する制御、DCコントローラ2002やプリンタコントローラ2103との通信制御などを行う機能を有する。なお、図1では、リーダコントローラ106がプリンタ部2001内に配置されているように示されているが、実際には、リーダ部101内に配置され、DCコントローラ2002やプリンタコントローラ2103との通信制御を行うための機外ケーブルを有する。また、リーダコントローラ106は、後述するように、実際には、インターフェース部2007(図5を参照)を介して、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002とにそれぞれ接続されている。
【0013】
課金管理装置110は、リーダコントローラ106と信号のやり取りを行い、コピーサービスおよびスキャンサービスに関する課金管理を行う。また、後述するように、コピーサービスおよびスキャンサービスに関する課金管理を、課金管理装置110とホストコンピュータ2104との信号のやり取りを行うことによって実現することも可能である。
【0014】
次に、上記画像形成装置のメカニカル的な構成について図3および図4を参照しながら説明する。図3は図1の画像形成装置のメカニカル的構成を模式的に示す縦断面図、図4は図3の画像形成部の詳細構成を模式的に示す図である。
【0015】
画像形成装置100においては、具体的には、図3に示すように、原稿を光学的に読みとる部分まで搬送するための原稿給送装置801がリーダ部101に搭載されている。原稿給送装置801はリーダ部101の動作と同期して駆動され、原稿を原稿台102上に給送する。原稿が原稿台102上に給送されると、リーダ部101の移動台802が図の左右方向に移動され、原稿上の画像が走査される。この移動台802は、図1に示す光源103および反射ミラーの一部を含む。この走査により、原稿からの反射光が光電変換部803に送られる。ここで、光電変換部803は、図1に示す光電変換手段104およびアナログデジタル変換手段105を含む。
【0016】
プリンタ部2001は、上述したように、画像形成部2003を内蔵する。画像形成部2003は、図4に示すように、スキャナ401を有する。スキャナ401は、プリンタコントローラ2103から転送された画像信号/VDOを受け取り、これをレーザ光に変換した後、感光体402に照射する。これにより、感光体402上には静電潜像が形成される。感光体402は反時計回りに回転し、感光体402上の静電潜像が色現像器403や黒現像器404などの対応する現像器によりトナー像として可視像化される。例えば画像が白黒のときは、黒現像器404のみが動作し、画像がカラーのときは、色現像器403と黒現像器404の両方が使用される。
【0017】
次に、感光体402に形成されたトナー像は、時計回りに回転している中間転写体405に転写される。この中間転写体405は、白黒の場合は1回転、カラーの場合は4回転し、これによりトナー像の中間転写体405上への転写が完了する。
【0018】
一方、上段カセット408または段カセット409からピックアップローラ411または412を介して記録紙が給紙され、この記録紙は給紙ローラ413または414に従って搬送され、搬送ローラ415で更にレジ前まで搬送される。そして、中間転写体405で画像形成が終了するタイミングで記録紙が中間転写体405と転写ベルト406の間に到達するようなタイミングに制御されている。記録紙が中間転写体405と転写ベルト406の間に到達すると、転写ベルト406が中間転写体405に接して、トナー像が記録紙上に転写される。記録紙に転写されたトナー像は、定着ローラ407で熱圧されて記録紙に定着される。
【0019】
画像が定着された記録紙は、プリンタコントローラ2103により排紙先として指定されているフェイスアップ排紙口417かまたはフェイスダウン排紙口418のいずれかに搬送されて排紙される。このようにして、プリンタコントローラ2103から転送された画像データが記録された記録紙を出力することができる。
【0020】
次に、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成について図5を参照しながら説明する。図5はリーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成を示すブロック図である。
【0021】
リーダコントローラ106は、図5に示すように、画像信号処理部902を含むとともに、移動台802を制御する原稿走査光学系制御部903、原稿給送装置801を制御する原稿給送制御部904、操作部905およびリーダ部101を接続する。リーダ部101の光電変換部804にて変換された画像信号は、リーダコントローラ106内の画像信号処理部902に転送される。
【0022】
リーダコントローラ901は、インターフェース部2007を介してプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002と接続され、リーダコントローラ901とプリンタコントローラ2103との間での信号のやり取り、およびリーダコントローラ901とDCコントローラ2002との間での信号のやり取りはインターフェース部2007を介して行われる。また、同様に、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間での信号のやり取りは、インターフェース部2007経由でリーダコントローラ106を介して行われる。
【0023】
ここで、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる代表的な信号について説明する。図5中におけるプリンタコントローラ2103とインターフェース部2007間の信号とDCコントローラ2002とインターフェース部2007間の信号とは物理的に異なるので、前者の信号には表1中の信号の略称に対してCを付け、後者にはPを付けて区別し、それぞれの信号を区別して表しているが、両者の対応する信号は実質的に同じである。例えば、/CPPRDYと/PPPRDYは、実質的に同じ信号であり、それぞれの信号は、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる代表的な信号の名称(略称)およびその方向を示す表1において、/PPRDYの略称で表される。
【0024】
【表1】
【0025】
表1において、/PPRDYはプリンタに電源が供給されたあと、初期設定などの処理が終了した後、プリンタコントローラ2103との通信が可能となったことを示す信号である。
【0026】
/CPRDYは、プリンタコントローラ2103に電源が供給され、初期設定などの処理が終了した後、DCコントローラ2002との通信が可能となったことを示す信号である。
【0027】
/RDYは、DCコントローラ2002がプリンタコントローラ2103からプリント開始指示(後述の信号/PRNT)により、プリント動作可能になったことを示す信号である。この信号が真(“TRUE”)になる条件は、定着器407内の温度が所定温度に達しているか、記録紙がプリンタ部2001内に残留していないか、ポリゴンミラーが所定の速度で回転しているかなどのプリンタ2001の各部分が正常に動作している場合のみである。
【0028】
/PRNTは、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に対して、印字動作の開始または継続を指示する信号である。
【0029】
/TOPは、DCコントローラ2002からプリンタコントローラ2103に対して渡される、画像の垂直走査の基準となる同期信号である。この信号は、/PRNT信号がプリンタコントローラ2103から出力された後、一定時間後に出力される。
【0030】
/LSYNCは、プリンタコントローラ2103が水平走査の基準とする同期信号であり、信号/TOPと同様、信号/PRNTがプリンタコントローラ2103から出力された後、一定時間後にプリンタコントローラ2103に対して出力される。
【0031】
/VCLKは、後述する、信号/VDOENおよび/VDOのための同期クロックであり、プリンタコントローラ2103から画像信号に対応する周波数のクロックを発生する。
【0032】
/VDOENは、プリンタコントローラ2103が出力する画像信号のDCコントローラ2002への取り込みを制御する信号である。DCコントローラ2002は、信号/VCLKに同期してこの信号がTRUEであるかFALSEであるかを検出し、TRUEの場合は画像信号を取り込み、FALSEの場合は取り込みを行わない。
【0033】
/VDOは画像信号である。プリンタコントローラ2103は、垂直方向に対しては信号/TOP、水平方向に対しては信号/LSYNCを基準として、信号/VCLKに同期して信号/VDOを出力する。
【0034】
/CCLKは、プリンタコントローラ2103がシリアルコマンドをDCコントローラ2002に送信するとき、DCコントローラ2002がシリアルステータスをプリンタコントローラ2103に対して返答するときの同期クロックであり、プリンタコントローラ2103から出力される。
【0035】
/CBSYは、プリンタコントローラ2103が、後述する信号/CMDを用いてシリアルコマンドを送信していることをDCコントローラ2002に示す信号である。
【0036】
/CMDは、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002へシリアル情報を送信する場合に使用する信号であり、ここでのシリアル情報をコマンドと呼ぶことにする。
【0037】
/SBSYは、DCコントローラ2002が信号/STSを用いてシリアルステータスを返信していることをプリンタコントローラ2103に示す信号である。
【0038】
/STSは、DCコントローラ2002がプリンタコントローラ2103に対してシリアル情報を返答するときに使用する信号であり、ここでのシリアル情報をステータスと呼ぶことにする。
【0039】
/CCRTは、プリンタ2001内部のステータスが変化したときにその変化をプリンタコントローラ2103に対して報告するための信号である。プリンタコントローラ2103がこの報告信号を受けると、信号/CMDを用いてエンジン側の状態の何が変化したかを問い合わせるコマンドを発行し、それに対してDCコントローラ2002は、信号/STSでその状態を知らせる。
【0040】
次に、インターフェース2007部内の信号の流れについて図6および図7を参照しながら説明する。図6は図5のインターフェース部内の通信信号系のブロック図、図7は図5のインターフェース部内の画像信号系のブロック図である。
【0041】
/PPRDYなどの通信系の信号に関しては、図6に示すように、全てが電気的中間に配置されているリーダコントローラ106を介してやり取りされる。
【0042】
これに対し、画像信号に関しては、図7に示すように、画像信号の流れが、セレクタの役割を果たすゲート3101,3102,3103により決定され、それぞれの信号出力がハード的にぶつからないようにトライステート制御される。これらのゲート3101,3102,3103によって、リーダコントローラ106からの出力またはプリンタコントローラ2103から転送された画像信号のいずれかが選択されてDCコントローラ2002に送られ、また、リーダコントローラ106からの出力をDCコントローラ2002に送るかプリンタコントローラ2103に送るかが選択される。ここで、ゲート3101,3102,3103で切り替える信号系は、画像クロック/VCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDO(8ビット)の3種類を含む。
【0043】
次に、リーダコントローラ106の構成について図8を参照しながら説明する。図8は図5のリーダコントローラ106の構成内のブロック図である。
【0044】
リーダコントローラ106は、図8に示すように、上述した画像信号処理部902と、画像クロック/VCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDOの信号系を切り替えるセレクタ2201と、DCコントローラ2002との通信を行うシリアル通信コントローラ2202と、シリアル通信コントローラ2202での通信を補う信号のやり取りをする入出力ポート2203と、画像先端要求信号/PTOPとプリンタ状態変化信号/PCCRTが入力される割り込みコントローラ2204と、プリンタコントローラ2103との通信を行うシリアル通信コントローラ2205と、通信コントローラ2205での通信を補う信号のやり取りをする入出力ポート2206と、信号/TOPおよび/LSYNCのそれぞれに対するゲート2207と、プリンタ状態変化信号/CCRTに対するゲート機能およびフラグセット機能を有する制御回路2208と、リーダコントローラ106の全体制御を行うCPU2209を有する。
【0045】
制御回路2208は、ゲートの開閉により、DCコントローラ2002が発行したプリンタ状態変化信号/PCCRTをプリンタコントローラ2103に伝えるかどうかを制御し、また、フラグをセットすることにより、リーダコントローラ106から、プリンタ状態変化信号/CCRTをプリンタコントローラ2103に対して発行することができる。
【0046】
次に、プリント時の動作について説明する。このプリント時の動作とは、プリンタコントローラ2103からの画像をプリンタ部2001から出力するときの動作である。
【0047】
コピー動作が終わった段階でリーダコントローラ2103はレディ状態となる。この際、リーダコントローラ106は、プリント時の動作のために、ゲート2207と制御回路2208を開放する。リーダコントローラ106は、入出力ポート2203を用いてDCコントローラ2002に対してプリンタ部2001のレディ状態信号/PRDYをチェックし、OKであれば入出力ポート2206を用いて、プリンタコントローラ2103に対しプリンタのレディ状態信号/CRDYをセットする。
【0048】
次に、プリンタコントローラ2103は各種設定を行うために通信を行い、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2205を用いて上記通信内容を受信する。この受信した通信内容はCPU2209により解釈される。そして、受信した内容に従い、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2202を用いて各種設定を行う。一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスをリーダコントローラ106に返し、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2202を用いてDCコントローラ2002からのステータスを受信する。受信した内容はCPU2209により解釈され、そしてシリアル通信コントローラ2205を用いてプリンタコントローラ2103へ送信される。
【0049】
その後、プリントコントローラ2103はリーダコントローラ106に対し、プリント要求信号/CPRNTを発生し、リーダコントローラ106はそれを受けて、DCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PPRNTを発生する。これに応答する形で所定時間後にDCコントローラ2002から信号/PTOP信号が返される。これはゲート2207で通され、信号/CTOP信号として、リーダコントローラ106に返される。リーダコントローラ106では、画像信号/CVDOを、信号/CTOPに垂直走査方向を同期させ、さらに信号/PLSYNCがゲート2207を通過することによって得られた信号/CLSYNCに水平方向を同期させるとともに、画像クロック/CVCLKに同期させ、リーダコントローラ106へ転送する。リーダコントローラ106においては、ゲート3101をオフ、ゲート3102をオン、ゲート3103をオフにしてプリントコントローラ2103から送られてきた信号をDCコントローラ2002に送るように設定されており、プリンタコントローラ2103から送られた信号が/PVCLK、/PVDOEN、/PVDOとして、DCコントローラ2002へ送出される。
【0050】
このプリント動作時にプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる信号のタイミングについて図9ないし図11を参照しながら説明する。図9はプリント動作時の画像信号のタイミングチャート、図10はプリント動作時のプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002間のシリアル通信のタイミングチャート、図11はプリント動作時のシーケンスを示す図である。
【0051】
プリンタコントローラ2103の画像情報の準備が完了すると、図9に示すように、まず、信号/PRNTがLow(真)にされてDCコントローラ2002に伝えられる。それと同時に、画像信号の転送に用いられる画像同期信号/VCLKが発生される。
【0052】
それに応答してDCコントローラ2002は、プリンタ部2001の様々な設定などを行い、画像の受け入れが可能となった時点で、垂直同期信号/TOPと水平同期信号/LSYNCをプリンタコントローラ2103に対して出力する。この垂直同期信号/TOPと水平同期信号/LSYNCに合わせて、プリンタコントローラ2103は画像信号/VDOと、画像有効信号/VDOENをDCコントローラ2103に対して転送する。
【0053】
次に、信号/CCRTを使わずに、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に対してコマンドを発行する場合、図10に示すように、信号/CBSYがLow(真)にされ、クロック信号/CCLKに同期させて信号/CMDでコマンドデータが送られる。それを受け取ったDCコントローラ2002は、信号/CBSYがHigh(偽)であるのを確認した後、信号/SBSYをLow(真)にし、コマンドに対応したエンジン側のステータスデータをプリンタコントローラ2103から発生された信号/CCLKに同期させて信号/STSで送出する。プリンタコントローラ2103は、上記ステータスデータを受け取り、そのステータスデータが示す状態によりプリント制御を続行し、または中断する。
【0054】
次に、信号/CCRT信号について説明すると、この信号は、予めプリンタコントローラ2103が指定したエンジン側の状態に対して変化が生じた場合に、Low(真)となる信号である。例えば、紙なしが発生した場合に信号/CCRT信号を有効にするようにプリンタコントローラ2103が予め信号/CMDで設定していたとする。そこで残りの記録紙が1枚しかなく、プリンタコントローラ2103が2枚のプリントアウト要求を出したとする。1枚目は問題なくプリントシーケンス動作が正常に処理される。しかし、2枚目の記録紙が存在しないために、2枚目の画像形成が開始された段階で、DCコントローラ2002は状態の変化を検知し、信号/CCRTをHighからLowへ変化させる。この信号は、プリンタコントローラ2103に伝えられる。プリンタコントローラ2103は、信号/CCRTを検知すると、すぐにDCコントローラ2002に対していずれの給紙カセットにおいて紙なしが発生しているかを知るために、給紙部紙有無ステータスを要求するコマンドを発行する。このコマンドに従って、DCコントローラ2103は、紙無しカセットのステータスをプリンタコントローラ2103に返す。信号/CCRTは、ステータスが返される信号/SBSYがLowになったタイミングでHighにクリアされる。
【0055】
さらに、具体的にプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間のコマンド/ステータスのやり取りのシーケンスを示す図11を参照ながら、プリント動作について説明する。ここでは、カラー出力を想定している。
【0056】
プリント開始要求が発生すると、プリンタコントローラ2103は、画像データの変換処理などを行いながら、DCコントローラ2002に対してプリンタのレディ状態をチェックしにいく。そして、記録紙の給紙段を指定するためのコマンドが発行される。さらに、指定したカセットにある記録紙サイズを要求するコマンドが発行される。これらの一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスをプリンタコントローラ2103に返す。
【0057】
次に、プリンタコントローラ2103は、排紙口を指定するコマンドで排紙口を指定し、何ページ分の画像を形成するかを指定するページモード指定コマンドを発行する。そして、最後に、モノクロ/カラーの指定をするコマンドが発行され、これらのコマンドにより、プリンタ部2001側の全ての設定が終了する。
【0058】
その後、プリンタコントローラ2103はDCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PRNTを発行する。DCコントローラ2002はこれに応答して所定時間経過後に信号/TOPをプリンタコントローラ2103に返す。プリンタコントローラ2103は、信号/VDO信号を、垂直方向に対しては信号/TOPに同期させて、さらに水平方向に対しては信号/LSYNCに同期させるとともに、信号/VCLKに合わせてDCコントローラ2002へ転送する。ここでは、カラーモードが設定されているため、信号/TOPが4回発光され、CMYK4色分の画像が形成されることになる。
【0059】
そして、最終の信号/TOPの発生後、信号/PRNTはHigh(偽)に戻される。これにより、DCコントローラ2002はプリント要求が終了したことを検知し、中間転写体405のクリーニング動作などの後処理に移行する。さらにトナー像が転写された記録紙は、定着器407を通過後、指定された排紙口に排出される。最後にプリンタコントローラ2103は、DCコントローラ2002に対して、記録紙搬送状態でない(排紙終了)を確認した後、プリント終了となり、次のプリント要求が発生するまで、レディ状態で待機する。
【0060】
以上のような動作中に記録紙のジャムや、上述した記録紙無しや、ユーザによるドアオープンなどの、イリーガル状態が発生すると、上述した信号/CCRTを用いて即座にDCコントローラ2002からプリンタの異常をプリンタコントローラ2103に伝える。プリンタコントローラ2103は、それに応じた対応処理を行うことになる。
【0061】
以上がプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002の間でリーダコントローラ106を介して行われる処理である。
【0062】
次に、コピー時の動作について説明する。ここでは、フルカラー原稿画像を読み取り、フルカラー画像形成の記録紙をプリンタ部2001から出力する場合を説明する。
【0063】
操作部905上にあるコピー開始キー(図示せず)が押下されると、リーダコントローラ106は、コピーモードのために、ゲート2207および制御回路2208を閉じ、また、ゲート3101をオン、ゲート3102をオフ、ゲート3103をオフにし、画像信号処理部902の出力がDCコントローラ2002に送られるように設定する。次いで、リーダコントローラ106は、入出力ポート2203を用いてDCコントローラ2002に対してプリンタのレディ状態信号/PRDYをチェックしにいく。
【0064】
次に、シリアル通信コントローラ2202を用いた各種設定が行われる。まず、記録紙の給紙段を指定のコマンドが発行される。さらに指定したカセットにある記録紙サイズを要求するコマンドが発行される。これらの一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスを返す。
【0065】
次に、リーダコントローラ106は、排紙口を指定するコマンドで排紙口を指定し、何ページ分の画像を形成するかを指定するページモード指定コマンドを発行する。そして、最後にモノクロ/カラーの指定をするコマンドが発行される。これらのコマンドにより、プリンタ側の全ての設定が終了する。
【0066】
原稿給送装置801で原稿を原稿台102上に給送した後に、リーダコントローラ106はDCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PPRNTを発行する。これに応答する形で所定時間経過後にDCコントローラ2002から信号/PTOP信号が返される。リーダコントローラ106は、信号/PTOPを割り込みコントローラ2204で処理し、信号/PTOPと同期させるようにリーダ部101を動作させる。リーダコントローラ106は、光電変換部804から画像信号処理部902へ入力された信号すなわち信号/PVDOを、垂直走査方向に対しては信号/PTOPに同期させ、さらに水平方向に対しては信号/PLSYNCに同期させるとともに、信号/PVCLKに同期させ、DCコントローラ2002へ転送する。ここでは、カラーモードが設定されているため、プリンタ部2001は4回動作され、4回発生させる信号/PTOPに対してCMYK4色分の画像が形成されることになる。
【0067】
そして、最終の信号/PTOPの発生後、信号/PPRNTはHigh(偽)に戻される。これにより、DCコントローラ2002はプリント要求が終了したことを検知し、中間転写体405のクリーニング動作などの後処理に移行する。さらにトナー像が転写された記録紙は定着器407を通過後、指定された排紙口に排出される。最後にリーダコントローラ106は、DCコントローラ2002に対して、記録紙搬送状態でない(排紙終了)を確認した後、プリント終了となり、次のプリント要求が発生するまで、レディ状態で待機する。
【0068】
上述したプリント時の動作とコピー時の動作の差異について図12を参照しながら説明する。図12はコピー時のリーダ部における移動開始タイミングと読み取り開始タイミングとを示す図である。ここでは、上記差異について画像送出タイミングに関して説明する。
【0069】
プリントコントローラ2103の構成に関して詳細な説明は省略するが、内部に画像メモリを有しており、印字するための画像データはメモリに予め格納されている。従って、DCコントローラ2002から送出された画像先端要求信号/TOPに対して、画像信号/VDOを出力可能になるまでに要する時間は電気的遅延時間だけである。
【0070】
これに対して、コピーモードにおいては、移動台802を移動させながら原稿を読み取り画像データを出力する。図12に示すように、移動台802を、停止状態から、原稿を読み取る所定速度での移動状態にするまでには、加速していくための時間が必要であり、例えば数100mS程度の時間が必要である。従って、DCコントローラ2002は、コピー時の画像先端要求信号/TOPをプリント時の該信号と同じタイミングに送出していては、エンジンに画像信号/VDOが到達するのはコピーモードの方が数100mS遅れてしまうことになる。そのための対応として、実際には、図8に示すように、コピーモード時専用信号として移動台移動開始要求信号/RSTARTが設けられている。すなわち、DCコントローラ2002から送出される画像先端要求信号/PTOPはプリントコントローラ2103がプリントを行う場合にのみ必要な信号であり、この信号/PTOPをリーダコントローラ106の割り込みコントローラ2204に入力する必要はない。また、DCコントローラ2002から送出される信号/RSTARTはコピーモード時のみに必要な信号であり、プリントコントローラ2103に送出する必要はない。
【0071】
次に、ネットワークスキャン時の動作について説明する。このネットワークスキャンとは、フルカラー原稿画像を読み取り、この読み取られた画像を、プリントコントローラ2103を介してホストコンピュータ2104やネットワーク2105上に取り込むことをいう。ホストコンピュータ2104から画像取り込み開始要求コマンドが発行されると、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106の間でコマンドのやりとりが行われ、リーダコントローラ106はスキャンモードのために、ゲート3101をオフ、ゲート3102をオフ、ゲート3103をオンにし、画像信号処理部902の出力がプリンタコントローラ2103に送られるように設定する。
【0072】
このときにはプリンタ部2001は動作しないことため、DCコントローラ2002は信号/PTOPおよび/PLSYNCを発生しない。よって、リーダコントローラ106には、/TOP信号発生回路および/LSYNC信号発生回路(図示せず)が設けられており、ネットワークスキャン時には、このリーダコントローラ106内の各信号発生回路でそれぞれ生成された信号/TOPおよび信号/LSYNCが選択される。そして、読み取られた画像データには、これらの同期信号に基づいて画像信号処理部902で画像処理が施され、画像クロックVCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDOが出力される。
【0073】
本実施形態においては、コピー時と同様に画像信号/VDOを1色ずつ8ビットデータとして送るように構成されているため、3回発生される信号/TOPに対してそれぞれR,G,Bの画像を形成することになる。
【0074】
次に、設定コマンドに対する制御について図13および図14を参照しながら説明する。図13は図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラからのコマンドに対する受信とプリンタコントローラにステータスを返す手順を示すフローチャート、図14は図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラから受けたコマンドをDCコントローラに対して発行可能な状態場合の手順を示すフローチャートである。
【0075】
リーダコントローラ106においては、図13に示すように、プリンタコントローラ2103から図8に示す/CCMD信号ラインを介して送出されるコマンドの受信を待ち(ステップS1301)、シリアル通信コントローラ2205にてコマンドを受信すると、現在受信したコマンドをそのままDCコントローラ2002に発行してよい状態かどうかを判定する(ステップS1302)。例えば、現在、リーダコントローラ106がコピーモードの動作を行うためにDCコントローラ2002に対して実行中の命令が何も無い場合には、受信したコマンドをDCコントローラ2002に発行可能な状態であると判定し、DCコントローラ2002に対して、先にプリンタコントローラ2103から送出されたコマンドと同じコマンドをDCコントローラ2002へシリアル通信コントローラ2202を介して、信号/PCMDとして発行する(ステップS1303)。そして、リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002からのコマンドに対する応答を待つ(ステップS1304)。ここで、DCコントローラ2002からの応答があると、この応答に基づいてコマンド実行が成功したか否かの判定が行われ(ステップS1305)、コマンド実行が成功した場合は、シリアル通信コントローラ2205を用いて、コマンド実行成功をプリンタコントローラ2103に信号/CSTSとして返信する(ステップS1306)。これに対し、コマンド実行が成功しなかった場合、対応するエラー処理が行われる(ステップS1307)。
【0076】
これに対し、例えば、リーダコントローラ106が給紙カセットを指定して複写動作をしているなど、プリンタコントローラ2103から送出された給紙カセット変更コマンドをDCコントローラ2002に対してそのまま発行してしまうと、コピー動作が正常に実行されなくなる状態の場合(ステップS1302のNo)には、DCコントローラ2002に対してコマンドを発行せずに、プリンタコントローラ2103からDCコントローラ2002に対して発行するコマンドを、発行順に格納するエンジンコマンドキューに積む(ステップS1308)。そして、コマンドに対する応答をプリンタコントローラ2103に返さなくてはならないので、擬似的にリーダコントローラ106からコマンド実行が成功したとしてシリアル通信コントローラ2205を用いて、コマンド実行成功をプリンタコントローラ2103に信号/CSTSとして返信する(ステップS1306)。
【0077】
次に、リーダコントローラ106が自身の状態に影響を与えずにプリンタコントローラ2103から受けたコマンドをDCコントローラ2002に対して発行可能な状態になった場合について説明する。
【0078】
リーダコントローラ106は、図14に示すように、プリンタコントローラ2103から受けたコマンドをDCコントローラ2002に対して発行可能な状態になるのを待ち(ステップS1401)、このような状態になると、DCコントローラ2002に対して、シリアル通信コントローラ2202を用いて、上記エンジンコマンドキューに積まれているコマンドを信号/PCMDとして発行し(ステップS1402)、そして、DCコントローラ2002からの応答を待つ(ステップS1403)。なお、リーダコントローラ106自身が発行するコマンドも、この/PCMDとしてDCコントローラ2002に送信する。DCコントローラ2002からは、コマンド実行が完了すると、信号/PSTSとしてリーダコントローラ106に応答が返される。リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002から返された応答に基づいてコマンド実行が成功したか否かを判定する(ステップS1404)。コマンド実行が成功した場合には、エンジンコマンドキューからこのコマンド分が削除される(ステップS1405)。これに対し、コマンド実行が成功しなかった場合、対応するエラー処理が実行される(ステップS1406)。
【0079】
次に、状態変化信号/CCRTに対する制御について図15および図16を参照しながら説明する。図15および図16は図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、エンジン側の状態変化、例えば何らかのエラー発生状態になったことが信号/PCCRTを用いてDCコントローラ2002からリーダコントローラ106に伝達された場合の処理について説明する。
【0080】
リーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103とは、それぞれ知りたい状態の変化が異なる可能性がある。例えば搬送中の紙がジャムするような状態変化が発生する場合である。プリンタ部2001がリーダコントローラ106の制御下で、コピー動作しているときにジャムが発生したとすると、この状態はリーダコントローラ106だけが知りたい状態である。プリンタコントローラ2103としては、上記ジャムは自身が出力している最中のジャムではないので、上記状態を知らされたとしても、適切な後処理を実施することができない。
【0081】
また、リーダコントローラ106と同等な制御系をプリンタコントローラ2103に載るとすると、両コントローラ上に他方が持つべきジャム処理制御のソフトウエアをも持つことになるので重複搭載となり、設計工数上、品質評価上、ソフトウエアの容量上で多くの無駄が発生することになる。
【0082】
従って、基本的には、ジャム発生の状態変化は、プリントモード時には、プリンタコントローラ2103に対して通知し、コピーモード時にはリーダコントローラ106に通知すればよいことになる。ただし、コピーモードにおいても、プリンタコントローラ2103がエンジンの状態変化信号が欲しい場合もある。例えばカセットサイズの変更や紙無しなどの情報はプリンタコントローラ2103にも通知する必要がある。これらは、DCコントローラ2002で状態変化信号が発行されてから各コントローラにて処理が行われるまでの時間を厳しく問うものではない。
【0083】
そこで、以下に説明するような処理が行われる。すなわち、リーダコントローラ106がDCコントローラ2002を制御しているコピーモード時においては、制御回路2208のゲート機能を用いてDCコントローラ2002から通知されてきた状態変化信号/PCCRTをプリンタコントローラ2103に対してはマスクし、リーダコントローラ106のみが割り込みコントローラ2204を通して受信する。
【0084】
上記処理について図15および図16を参照しながら説明すると、リーダコントローラ106は、信号/PCCRTを監視し(ステップS1501)、この信号が真になると、状態変化を取得するコマンドをDCコントローラ2002に対して発行する(ステップS1502)。そして、リーダコントローラ106は、上記コマンドに対するDCコントローラ2002からの返答を待ち(ステップS1503)、DCコントローラ2002からの返答があると、その返答ステータスを見て、エンジンの状態変化の内容を把握する。
【0085】
次いで、リーダコントローラ106は、上記エンジンの状態変化の内容がプリンタコントローラ2103に通知すべき内容であるか否かを判定する(ステップS1505)。例えば、給紙カセットサイズが変更されたような状態変化は、通知すべきものであると判定される。ここで、状態変化の内容を通知すると判定した場合には、制御回路2208を用いて、フラグをセットし、状態変化信号/CCCRTを真にする(図16のステップS1506)。そして、リーダコントローラ106はプリンタコントローラ2103からの状態変化問い合わせを待ち(ステップS1507)、この状態変化問い合わせがあると、制御回路2208のゲート機能を開放してDCコントローラ2002から受けた状態変化を状態変化信号/CCCRTでプリンタコントローラ2103に通知する(ステップS1508)。この通知後、リーダコントローラ106は、状態変化信号/CCCRTを偽にする(ステップS1509)。
【0086】
リーダコントローラ106が上記エンジンの状態変化の内容がプリンタコントローラ2103に通知すべき内容でないと判定した場合(ステップS1505)、リーダコントローラ106は、自身で上記エンジンの状態変化に対する処理を行う(ステップS1510)。
【0087】
次に、実行コマンドに対する制御について図17ないし図19を参照しながら説明する。図17はコピー動作中にプリント要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図、図18はプリント動作中にコピー要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図、図19は割り込みコピー時のタイミングチャートである。
【0088】
まず、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106がDCコントローラ2002に対して同時に使用要求を出した場合におけるリーダコントローラ106の制御について説明する。
【0089】
コピー動作時には、DCコントローラ2002は、リーダコントローラ106から送出された画像信号/PVDOを受け取り、画像形成動作を実行する。この場合においては、プリント動作時(図11を参照)と同様に、給紙カセット指定や排紙口指定、画像形成モードなどを含む設定が既にリーダコントローラ106とDCコントローラ2002の間のシリアル通信により完了している。
【0090】
リーダコントローラ106は、図17に示すように、内部に各種設定用バッファ1601を有し、このバッファ1601には、リーダコントローラ106自身によってDCコントローラ2002に設定された値およびプリンタコントローラ2103によってDCコントローラ2002に設定された値が格納される。バッファ1601に格納されている各種設定値のうち、リーダ用の設定値には、上述した指定値が格納されていることになる。ここで、コピー動作中にプリンタコントローラ2103からプリント要求が発生した場合に、コピー動作に割り込んでプリントアウトが行われることは、ユーザビリティの観点から好ましくなく、このような状況でのプリント要求は、コピー動作が終了するまで延期されることになる。しかし、プリンタコントローラ2103からの信号/CCMDに対しては、信号/CSTSを返す必要があるので、バッファ1601の設定値のうち、PDL用の設定値には、プリンタからの設定値のみを要求に応じて設定するようにする。リーダ用の設定値とPDL用の設定値が異なる場合には、コピー動作が終了し、プリンタ動作を開始する前にリーダコントローラ106からDCコントローラ2002に設定するようにすればよい。
【0091】
例えば、現在はコピー動作中であり、上段のカセットから給紙し、フェイスアップ排出口に排紙する設定となっており、画像形成モードとして原稿がカラーであるという判定結果に基づいてカラーモードと設定されているとする。ここで、プリンタコントローラ2103からプリント要求が発生した場合、プリント実行自体は延期されるが、各種設定を行うことは可能である。例えば、プリント要求は、上段のカセットから給紙し、フェイスダウン排出口に排出、さらに白黒画像を出力する要求であるとする。給紙カセット指定については、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103のいずれもが上段カセットを指定しているとする。従って、コピー動作が終了し、プリント動作に切り替わったときに、DCコントローラ2002に対して給紙段カセット指定コマンドを発行する必要がない。排出口と画像形成モードについては、コピー動作とプリント動作では指定が異なるために、コピー動作が終了した時点でリーダコントローラ106からDCコントローラ2002に対して改めて排紙口指定、画像形成モード指定のコマンドを発行する必要がある。
【0092】
以上のように、リーダコントローラ106は、プリンタコントローラ2103からのコマンドに対して、DCコントローラ2002へのコマンド実行を延期させるだけの判断を行っているのではなく、リーダコントローラ106が既にDCコントローラ2002に対して設定済みのものについては、重複して設定することがないような判断を行う。
【0093】
次に、プリント動作中にコピー要求が発生した場合について図18および図19を参照しながら説明する。この場合は、図17の場合と逆でユーザビリティの観点から、プリント動作中に操作部905のスタートボタンが押下されると、コピー動作を割り込ませるようにしている。
【0094】
プリント動作中、プリンタコントローラ2103から送出された画像信号/CVDOがセレクタ2201で選ばれ、信号/PVDOとしてDCコントローラ2002に出力されている。ここで、図17で説明した場合と全く同じで、プリンタコントローラ2103からの設定が上段カセット、フェイスダウン排出口、白黒画像モードであるとする。DCコントローラ2002は、プリンタコントローラ2103からの信号/PPRNTがHigh(偽)になったときに終了をはじめて検知することができるので、何枚プリントアウトされるかは知らない。ここでは、4枚の画像をプリントアウトするものとする。リーダコントローラ106からコピー動作要求の割り込みがなければ、図9で示す画像タイミングのように、DCコントローラ2002から信号/PTOPが4回発生され、それに応じて画像がプリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106を介して、DCコントローラ2002へ送られる。
【0095】
ここで、2枚目のプリントアウト中に、カラー原稿の1枚コピーという割込みコピー要求がリーダコントローラ106に発生したと仮定する。この場合、図19に示すように、プリンタコントローラ2103からの信号/CPRNTにより、リーダコントローラ106は信号/PPRNTをDCコントローラ2002に対して発行し、DCコントローラ2002から信号/PTOPがリーダコントローラ106を介して信号/CTOPとしてプリントコントローラ2103に供給される。このようにして、1枚目の画像信号/CVDO1801、2枚目の画像信号/CVDO1802に対するプリント動作が実行される。
【0096】
この2枚目のプリントアウト動作中に割込みコピー要求がある場合、リーダコントローラ106はプリンタコントローラ2103に対して、信号/CCCRTを発生する。これは、実際にエンジンの状態が変化したのではなく、リーダコントローラ106がエンジンを獲得するためにプリンタコントローラ2103にエンジンの開放を要求するものである。この信号/CCCRTの発生の際には、上述したように制御回路2208が用いられる。この信号/CCCRTに対してプリンタコントローラ2103はDCコントローラ2002の状態ステータスをチェックするためのコマンドを発行し、リーダコントローラ106はそのコマンドに対して、「コピー動作中」であるというステータスをプリンタコントローラ2103に返す。これにより、プリンタコントローラ2103は、信号/CPRNTをLow(真)にしたままの状態で、エンジンがコピー動作中であることを検知し、信号/CTOPがくるのを待ち続ける。コピー状態でなければ、信号/CPRNTをLow(真)にしたまま信号/CTOPが到来しない場合は一定時間後にタイムアウトエラーとなるが、コピー状態の場合には、プリンタコントローラ2103側でタイムアウトを解除し、永久に信号/CTOPを待ち続けるように設定する。今回DCコントローラ2002から送出される信号/PTOPはコピー動作を行うためのものであり、この信号/PTOPはリーダコントローラ106側で使用される。また、リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002から送出された信号/PTOPを/CTOP(図中の1805)としてプリンタコントローラ2103に送出しないようにマスクする。
【0097】
実際にリーダコントローラ106で生成される画像信号は画像信号/PVDO1506のみである。そして、割込コピーが1枚終了した後、再び信号/PTOPのマスクを外し、/CTOPとしてプリンタコントローラ2103へ送出することにより、プリンタコントローラ2103からの画像信号/CVDO1503と1504はDCコントローラ2002によりプリントアウトされる。このようにして、プリント動作中の割込コピー動作が実現される。
【0098】
このように、リーダコントローラ106により、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103の状態に応じて、いずれがプリンタエンジンを獲得するか、どのタイミングでコマンドを発行するかなどを状況に応じて判断し、制御することによって、1つのエンジンに対して、2つのコントローラからの要求を実現することができる。
【0099】
次に、プリンタコントローラ2103が設定内容確認コマンドを発行した場合の制御について説明する。
【0100】
プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に設定されている状態を確認する場合、プリンタコントローラ2103は設定内容確認コマンドを信号/CCMDとして発行する。それを受信したリーダコントローラ106は、図17の設定値格納バッファ1601をチェックし、プリンタコントローラ2103が確認したい内容がバッファ1601のなかにあるならば、その内容を読み出して信号/CSTSでプリンタコントローラ2103に通知する。また、プリンタコントローラ2103が確認したい内容がバッファ1601になければ、リーダコントローラ106は設定内容確認コマンドを信号/PCMDとして発行する。DCコントローラ2002は、その内容を読み出し、設定内容を信号/PSTSを通してリーダコントローラ106に通知し、リーダコントローラ106はその内容を信号/CSTSを通してプリンタコントローラ2103に通知する。
【0101】
次に、ネットワークスキャンの制御について説明する。
【0102】
ホストコンピュータ2104からの指示でプリンタコントローラ2103に対しスキャン指示が要求されたとき、プリンタコントローラ2103は、リーダコントローラ106との間で、図10に示すと同様のシリアルコマンドステータス通信を行い、原稿走査光学系制御部903を動作させ、原稿上の画像を読み取る。読み取られた画像は、リーダコントローラ106からプリンタコントローラ2103へ送られ、最終的にはホストコンピュータ2104へ取り込まれる。
【0103】
次に、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106の間でシリアル通信を用いてやり取りされるコマンドとステータスについて説明する。
【0104】
まず表2と表3に、ネットワークスキャンで用いるコマンドのリストを示す。
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
これらは、様々な動作モードの設定、あるいはスキャン動作要求や、動作途中での停止要求などに対応可能とするために設けられたコマンド群である。
【0108】
以下に、コマンドの1つ1つについて詳細を説明する。表2は、ステータスリクエストコマンドであり、ネットワークスキャンの様々なステータスをプリンタコントローラ2103が知りたい場合に使用されるコマンドである。プリンタコントローラ2103は表中のAbbr.に示すコマンドをリーダコントローラ106に発行し、その応答してリーダコントローラ106は表中のステータス(ReturnStatus)をプリンタコントローラ2103に返答する。
【0109】
具体的には、コマンドSRB30は、ネットワークスキャンの状態を要求するコマンドである。コマンドSRB30は、詳細には表4に示すように、最上位bitが0で、最下位bitがODDパリティになるような合計8bitでステータスを表し、2nd.bit〜7th.bitの6bitでスキャン状態を表す。
【0110】
【表4】
【0111】
プリンタコントローラ2103は、必要に応じて、本コマンドを発行し、リーダコントローラのネットワークスキャン動作に関する状態を知ることができる。状態の詳細は、表5に示す。
【0112】
【表5】
【0113】
このスキャン状態としては、表5に示すように、リーダコントローラ106に電源が供給され、光学系の光量調整などの初期化処理が行われている状態を示す“光学系初期化中”、リーダ部に接続されたドキュメントフィーダに読み取り原稿が滞留していることを示す“リーダジャム中”、ランプ故障や、光学系読み取り部駆動用ステッピングモータの故障などで光学系のサービスマンコールが発生している状態を示す“リーダサービスコール中”、スキャン動作開始指示がきたときにすぐにスキャン動作に移行可能な状態であることを示す“スタンバイ中”、スキャン動作中を示す“スキャン中”、プリンタコントローラ2103からの次スキャン開始許可を待つ状態を示す“wait解除待ち中”、ドキュメントフィーダのジャムが発生した場合に、ジャム解除後にスキャン動作再開指示が来たときにすぐに読み取り動作が再開可能な状態を示す“再スタンバイ中”、再スタンバイ中からスキャンシーケンスが再開された場合で、既に読み取りが終了している原稿を先送りしている状態を示す“DFリカバリ中”などの状態が存在する。
【0114】
コマンドSRB31は、色モードステータスを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている色モードを知ることができる。詳細は表6に示す。色モードとしては、白黒モード、フルカラーモード、オートカラーセレクトモードのいずれかがセットされる。
【表6】
【0115】
7th.bitの白黒モードがセットされるのは、以下の条件のいずれかが満たされた場合である。
(1) 電源投入時
(2) 色モード白黒指定コマンド(B3EC76)が発行された場合
(3) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された状態で、リーダコントローラのスキャンにより原稿が白黒と判定された場合
6th.bitのフルカラーモードがセットされるのは、以下の条件のいずれかが満たされた場合である。
(1) 色モードフルカラー指定コマンド(B3EC77)が発行された場合
(2) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された状態で、リーダコントローラのスキャンにより原稿がフルカラーと判定された場合
最後に5th.bitのACSモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された場合
また、5th.bitのACSモードは、それ以外のbitとは全く独立にセットされ、6th.bit、7th.bitの白黒あるいはフルカラーモードは同時に両方のbitがセットされることはない(いずれかのbitがセットされる)。
【0116】
コマンドSRB32は、スキャン回数ステータスを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている1画像を読み込むためのスキャン回数を知ることができる。表7の5th.bit〜7th.bitの3bitでその値を示す。詳細は、表8に示す通りであり、白黒モードの場合はスキャン回数1回、フルカラーモードの場合は、輝度データであるRGB画像情報を読み込むモードであるスキャン回数3回、濃度データであるCMYK画像情報を読み込むモードであるスキャン回数4回のいずれかを選択可能である。
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
コマンドSR33は、原稿読み取りサイズを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている画像読み取りサイズを知ることができる。その詳細を表9に示す。ここで、表中の2nd.bit〜7th.bitの6bitは、原稿サイズコードを表す。
【0120】
【表9】
【0121】
本ステータスは、表3に示すB3EC82〜B3EC85内のいずれかの読み取りサイズ指定コマンドがプリンタコントローラから発行された場合、あるいは原稿サイズ自動認識モード指定コマンド(B3EC90)が発行され、後述するStatusB34の5th.bitがセットされている場合で、リーダコントローラ106の圧板原稿サイズ検知で認識されたサイズ、または原稿給送装置801で原稿サイズが確定された時点でステータスが確定する。
【0122】
コマンドSRB34は、スキャンモードを要求するコマンドである。原稿の読み取りには、片面原稿、両面原稿、原稿1枚、原稿複数、原稿台読み取り、DFを使用するモード等などの様々なモードが想定される。本ステータスは、これらのいずれのパターンにも対応できるようにするためのものである。詳細は、表10に示す。
【0123】
【表10】
【0124】
表中の7th.bitのDF対応モードがセットされるのは、以下の条件が満たされた場合である。
(1) DF対応モード指定コマンド(B3EC88)が発行された場合
このモードが指定されて、かつリーダ部101に原稿給送装置801が接続され、さらに原稿給送装置801に原稿がセットされている場合にのみ、リーダコントローラ106は、読み取るべき原稿が原稿給送装置801にある原稿であると判断して、原稿給送装置801から原稿を原稿台102に引き込み、読み取り動作を行うように制御する。それ以外の場合は、原稿台102に原稿があると判断して、原稿給送装置801を使用せずに読み取り動作を行う。
【0125】
次に、6th.bitの両面原稿読み取りモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 両面原稿読み取り指定コマンド(B3EC89)が発行された場合
本モードは、上記DF対応モードが指定されているときのみに有効である。リーダコントローラ106は、原稿給送装置801にある原稿を両面原稿であると判断し、1面目の読み取り動作が終了すると原稿を反転させて、2面目の読み取り動作を連続して行うように制御する。
【0126】
次に、5th.bitの原稿サイズ自動選択モードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 原稿サイズ自動選択モード指定コマンド(B3EC90)が発行された場合
本モードが設定されている場合には、リーダコントローラ106が原稿台102に置かれている、または原稿給送装置801にセットされている原稿サイズを自動認識して読み取りサイズを決定する。プリンタコントローラ2103は、StatusB33の読み取りサイズステータスで、リーダコントローラ106から送出された画像のサイズを確認して処理を行う。
【0127】
最後に4th.bitのwait付きスキャンモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) wait付きスキャンモード指定コマンド(B3EC91)が発行された場合
本モードが指定された場合には、読み取り動作が複数回行われる場合に、スキャン毎に、プリンタコントローラ2103からのwait解除指示を受けてからのみ次スキャン動作を開始するモードである。本モードを有する理由は、リーダコントローラ106から送出された画像データをプリンタコントローラ2103が処理しきれないうちに次の画像データが送出されることを防止するためである。プリンタコントローラ2103では、画像データをソフト的に圧縮したり、内部に有するハードディスクに格納したりする場合に、時間を必要とする場合があるので、リーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103の間で同期取りを行いながらスキャン動作を行う。
【0128】
次に、表2の動作実行コマンドについて説明する。プリンタコントローラ2103から動作実行コマンドが発行された場合には、リーダコントローラ106は上述したStatusB00からStatusB35のいずれかの対応するステータスをプリンタコントローラ2103に返答する。返答ステータスについては上述したので、以降は実行コマンドの説明を行う。
【0129】
まず、コマンドB3EC70について説明すると、このコマンドは、スキャン動作開始を指示するコマンドである。本コマンドはスキャン状態ステータスがスタンバイ中に発行された場合に発行され、このコマンドの発行により、スキャン動作が開始される。
【0130】
コマンドB3EC71は、スキャン動作中に何らかの理由により、途中で中止したい場合に使用するスキャン停止要求コマンドである。プリンタコントローラ2103から本コマンドが発行されると、リーダコントローラ106は、現在読み取っている画像の読み取りが終了した時点でスキャンシーケンスを停止し、次の原稿の読み取りを実行せずに、スタンバイへ戻る。
【0131】
コマンドB3EC72は、一時停止をリーダコントローラに指示する場合に用いるスキャン中断要求コマンドである。前記B3EC71との違いは、一旦停止したスキャンシーケンスを再開することが可能な点のみである。
【0132】
コマンドB3EC73は、スキャンwait待ち解除コマンドである。このコマンドは、コマンドSRB34に関して上述したようにリーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103の間で同期取りを行いながらスキャン動作を行うモード時に、スキャン開始をプリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106へ指示するときに用いるものである。
【0133】
B3EC76〜B3EC78の色モード指定コマンドは、それぞれ、白黒、フルカラー、ACSのいずれかのモードを決めるコマンドである。
【0134】
B3EC79〜B3EC81のスキャン回数指定コマンドは、1画像読み込みのためのスキャン回数スキン回を指定するコマンドである。
【0135】
B3EC82〜B3EC85の読み取りサイズ指定コマンドは、プリンタコントローラがリーダコントローラに対して画像読み取りサイズを指定するときに使用するコマンドである。
【0136】
B3EC88〜B3EC91は、各種読み取りモードを指定するときに使用するコマンドである。
【0137】
次に、ネットワークスキャン動作シーケンスを詳細に説明する。
【0138】
まず、最初に電源投入時のスキャン動作について図20および図21を参照しながら説明する。図20は電源投入時における第1のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図、図21は電源投入時における第2のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。ここで、第1のネットワークスキャン動作シーケンスはスキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合のものである。また、第2のネットワークスキャン動作シーケンスはスキャン要求前にスキャン状態ステータスを事前にチェックする場合のものである。
【0139】
スキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合においては、図20に示すように、電源が投入されると、リーダコントローラ106が初期化動作を開始する。この初期化動作の中には、光学系のランプの光量調整などの処理が含まれる。この調整処理には数分を要する場合がある。リーダコントローラ106は、初期化動作と同時にプリンタコントローラ2103への電源供給を開始する。これにより、プリンタコントローラ2103は初期化動作を開始する。プリンタコントローラ2103が初期化動作をリーダコントローラ106の初期化より早く終了した場合には、プリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106へスキャン要求が発生する場合が想定される。この場合、まずビデオインタフェースの獲得処理が行われるが、これには、リーダコントローラ106がビデオインタフェースを獲得して動作するコピー動作と、プリンタコントローラ2103がビデオインタフェースを獲得して動作するプリント動作またはスキャン動作がある。そのため、スキャン要求が発生した場合には、プリント予約要求コマンドをリーダコントローラ106へ発行し、ビデオインタフェースが獲得可能であるか否かを確認する。獲得ができた場合には、続いてスキャン要求コマンドを発行し、これに応答して返答されるスキャン状態をチェックする。図20に示したタイミングでは、リーダコントローラ106が蛍光灯初期化処理を終了していないため、スキャン状態ステータスはスタンバイではなく、プリンタコントローラ2103は、この時点でスキャンを実行できないと判断して、予約解除コマンドを発行し、ビデオインタフェースを開放する。
【0140】
その後、リーダコントローラ106の蛍光灯初期化処理が終了した後に再度スキャン要求が発生した場合には、プリンタコントローラ2103は、スキャン要求コマンド発行後の返答ステータスから、スキャン要求がリーダコントローラ106に受理されたと判断する。その後、リーダコントローラ106のスキャン状態ステータスを監視して、スキャン動作が終了するのを待つのと同時に、リーダ部101から送出された画像データの処理を行う。スキャン状態ステータスがスタンバイに戻ると、予約解除コマンドを発行し、ビデオインタフェースを開放する。
【0141】
次に、電源投入時において、スキャン要求前にスキャン状態ステータスを事前にチェックする場合について説明する。この場合は、図21に示すように、スキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合(図20に示す)に対し、実行コマンドを発行する前に、ステータスリクエストコマンドでリーダコントローラ106の状態を確認して、スキャン実行可能な場合のみ実行コマンドを発行する点でのみ異なる。この場合は、実行不可能なタイミングで無駄な実行コマンドを発行する必要がない。すなわち、確実に実行できるタイミングでしか動作実行コマンドを発行しないという制御が行われる。
【0142】
次に、基本的なスキャン動作について図22を参照しながら説明する。図22は基本的なスキャン動作シーケンスを示す図である。ここで、基本的なスキャン動作とは、電源投入後、十分時間が経過し、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103が共にスタンバイ状態にある状態での、スキャン要求時の動作をいう。この動作において重要なことは、図20および図21に示した場合の動作でも同様であるが、予約要求コマンドでビデオインタフェース獲得がガードされている点である。すなわち、スキャン動作を開始する前にビデオインタフェースを獲得したら、スキャン動作終了まで決してビデオインタフェースを開放してはならないということである。
【0143】
次に、スキャン動作モードを変更する場合のシーケンスについて図23を参照しながら説明する。図23はスキャン動作モードを変更する場合のシーケンスを示す図である。
【0144】
動作モードを変更する場合には、必ずスキャン状態ステータス要求コマンドを発行し、スキャン動作中でない(スタンバイ中)ことを確認してからモード切替の実行コマンドを発行する必要がある。スキャン状態がスタンバイ中でない場合は、仮にコマンドが発行されても、その設定は有効とならない。ここでいう、モード変更には、以下のものが含まれる。
(1) 色モード設定変更
(2) スキャン回数設定変更
(3) 読み取りサイズ指定変更
(4) DF対応モード指定変更
(5) 両面原稿モード指定変更
(6) 原稿サイズ自動認識モード指定変更
(7) スキャンウェイトモード指定変更
次に、スキャン動作の停止、中断について図24を参照しながら説明する。図24はスキャン動作の停止および中断のシーケンスを示す図である。ここでの停止は、画像単位の停止、あるいは中断であり、1画像を読み取るためのスキャン回数が複数の場合には、その途中で停止、あるいは中断することはない。本図では、スキャン中の状態で、停止要求が発生した場合を示している。
【0145】
スキャン中の状態で停止要求が発生した場合、図24に示すように、プリンタコントローラ2103はまずスキャン状態ステータス要求コマンドを発行し、スキャン状態がスキャン中であることを確認し、スキャン停止要求コマンドを発行する。リーダコントローラ106はこのコマンドを受信すると、画像単位での停止可能なタイミングまで、スキャン動作を継続した後、動作を停止する。図24に示す動作では、1画像を読み取るために3回のスキャンを必要とするモードにおいて、1回目のスキャンあるいは2回目のスキャンでスキャン停止要求コマンドがリーダコントローラで受信されたとしても、3回のスキャン動作まで実行したところで動作を停止し、スタンバイへ移行する。プリンタコントローラ2103は、スキャン状態ステータスを監視し、スタンバイになったことを確認して、スキャン動作を終了する。
【0146】
次に、スキャンウェイトモード時のシーケンス動作について図25を参照しながら説明する。図25はスキャンウェイトモード時のシーケンス動作を示すシーケンス図である。
【0147】
この動作モードは、主に複数回スキャン動作を行なう場合(1画像のためのスキャン回数が複数回の場合や、DF対応モード指定で、原稿が複数ある場合など)に用いられる。この動作モードは、具体的には、1スキャン毎にプリンタコントローラ2103に画像データが転送され、プリンタコントローラ2103がそのデータを処理するための時間を要する場合に、リーダコントローラ106が勝手に次のスキャンを開始するのではなく、プリンタコントローラ2103からの指示で同期をとり、次のスキャンシーケンスに移るための動作モードである。
【0148】
まず、プリンタコントローラ2103は、スキャン状態ステータスを確認し、予約要求コマンドでビデオインタフェースを獲得した後、スキャン要求コマンドを発行して、スキャン動作を開始させる。リーダコントローラ106は、スキャンを実行開始すると光学系が動作し、読み込み動作を行っている間は、スキャン状態ステータスを“スキャン中”として、1回のスキャン動作が完了した時点で、スキャン状態ステータスを“プリンタコントローラからの解除待ち中”へ移行させ、次にプリンタコントローラ2103から解除待ちのコマンドが発行されるまでウェイトする。プリンタコントローラ2103側では、リーダコントローラ106が“スキャン中”の状態の時点からスキャン状態ステータスを監視しており、かつ“プリンタコントローラからの解除待ち中”であり、さらにプリンタコントローラ2103自身の画像圧縮やハードディスクなどの記録媒体への書き込み処理などの画像データの処理が完了したところで、スキャンウェイト解除コマンドを発行する。リーダコントローラ106は、このコマンドを受けて、スキャン状態ステータスを再び“スキャン中”に移行して、次のスキャン動作を開始する。
【0149】
以上のようにプリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106との間でコマンドとステータスのやり取りにより1回1回のスキャン動作のタイミングをはかりながらスキャン動作が行われるため、タイミングを完全にプリンタコントローラ2103が握る形でスキャン動作を実行することが可能となる。
【0150】
リーダコントローラ106は、“プリンタコントローラからの解除待ち中”の状態を継続した状態で、プリンタコントローラ2103からのスキャンウェイト解除コマンドが所定時間以内に発行されない場合には、プリンタコントローラ2103が正常状態にないと判断して、待ち状態をタイムアウトして、次のスキャン動作に移るようにすることも可能である。
【0151】
最終スキャンが終了したことを確認した後、リーダコントローラ106は、予約解除コマンドによりビデオインタフェースを開放する。
【0152】
次に、スキャン動作に対する課金について図26を参照しながら説明する。図26は課金管理装置110とリーダコントローラ106またはホストコンピュータ2104との接続関係を示すブロック図である。
【0153】
課金管理装置110は、コンビニエンスストアやコピーショップで、セルフサービスでコピーサービスを行う場合の課金管理装置であり、通常、コインベンダーと呼ばれている。本実施形態では、コピーサービス、スキャンサービスのそれぞれのサービスに関する課金管理に課金管理装置110を用いる。リーダコントローラ106は、課金管理装置110に対して、給紙信号、排紙信号を出力するとともに、その他の設定などを行うための通信(例えば、コマンド/ステータスシリアル通信)を課金管理装置110との間で行う。
【0154】
リーダコントローラ106は、まず、課金管理装置100との通信により、各種課金に関わる設定を課金管理装置100に対して行う。例えば、紙サイズや単価、モード(カラー/白黒)などが設定される。コピーサービス時には、リーダコントローラ106は、実際にコピー動作が開始されると、紙を給紙するタイミングで給紙信号をtrueにし、排紙が完了すれば、排紙信号をtrueにする。課金管理装置110は、上記trueの給紙信号により設定された内容に応じた課金を行い、trueの排紙信号により次コピーに対する課金待ち状態に移行する。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は途中でジャムなどが発生したとして、先ほど課金した分の減算を行う。
【0155】
スキャンサービスの場合、リーダコントローラ106と課金管理装置110の間の信号群が課金管理に使用される。例えば、スキャン開始タイミングで給紙信号がtrueされ、スキャン完了タイミングで排紙信号がtrueにされる。これにより、課金管理装置110は、コピーサービスと同様に、給紙信号および排紙信号を用いてスキャンサービスに対する課金を行うことができる。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【0156】
これに代えて、スキャンサービスの課金に関して、ホストコンピュータ2104と課金管理装置110との間の信号群を用いるように構成することも可能である。この場合、ホストコンピュータ2104は、データ受信開始信号、データ受信完了信号を課金管理装置110に出力するとともに、その他設定を行う通信(例えば、コマンド/ステータスシリアル通信)を課金管理装置110との間で行う。課金管理装置110は、これらの信号群を用いて課金管理を行う。すなわち、ホストコンピュータ2104は、課金管理装置110との通信により、各種課金に関わる設定を課金管理装置110に対して行う。
【0157】
次に、ホストコンピュータ2104は、実際の動作が始まると、データの受信が始まるタイミングでデータ受信開始信号をtrueにし、データ受信が終了したタイミングで受信終了信号をtrueにする。課金管理総理110は、上記trueのデータ受信開始信号により設定された内容に応じた課金を行い、trueのデータ受信信号により次スキャンに対する課金待ち状態に移行する。ここで、データ受信開始信号がtrueになった時点から所定時間内にデータ受信終了信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【0158】
このように、スキャンサービスの場合の課金メカニズムを、コピーの場合の課金メカニズムと同様にするつまり、スキャン開始もしくはデータ送信/受信開始(給紙相当)タイミングで課金を行い、スキャン終了もしくはデータ送信/受信終了(排紙相当)タイミングまで待って、何かあれば、課金分減算するということで、制御仕様が単純になり、容易にスキャンサービスの課金が行うことができるようになる。
【0159】
なお、本実施形態では、上記給紙信号、排紙信号(データ受信開始信号、データ受信終了信号)のように専用のハード信号線を設けているが、専用のハード信号線を設けることなく、例えば、通信ラインを用いて、上記各信号を課金管理装置110に出力するような構成を用いることも可能である。
【0160】
また、本実施形態では、リーダ部101で読み取った画像を、プリンタコントローラ2103を経由してホストコンピュータ2104またはネットワーク2105に送出するように構成されているが、これに限定されることはなく、例えばリーダコントローラ106から直接ホストコンピュータなどに送出するような構成でもよい。
【0161】
また、本実施形態では、コピーサービスとともに、スキャンサービスを提供する場合を示したが、スキャンサービスを単独に提供してもよい。この場合、少なくとも画像読取装置と課金装置とからなるシステムを構成すればよい。
【0162】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0163】
[実施態様1] 画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供システム。
【0164】
[実施態様2] 前記画像読取装置と前記課金管理装置とは信号線を介して接続され、前記信号は前記信号線を介して前記課金管理装置に入力されることを特徴とする実施態様1記載の画像読取サービス提供システム。
【0165】
[実施態様3] 前記画像読取装置から出力された画像データを受信する受信装置を備え、前記課金管理装置は、前記受信装置を介して、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号を入力することを特徴とする実施態様1記載の画像読取サービス提供システム。
【0166】
[実施態様4] 前記信号は、画像読取動作開始および終了を示す信号を含むことを特徴とする実施態様1ないし3のいずれか1つに記載の画像読取サービス提供システム。
【0167】
[実施態様5] 画像を読み取り、該読み取られた画像を外部へ出力するスキャナ機能を有する画像形成装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像形成装置のスキャナ機能による画像読取動作に同期した信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供システム。
【0168】
[実施態様6] 前記画像形成装置と前記課金管理装置とは信号線を介して接続され、前記信号は前記信号線を介して前記課金管理装置に入力されることを特徴とする実施態様5記載の画像読取サービス提供システム。
【0169】
[実施態様7] 前記画像形成装置から出力された画像データを受信する受信装置を備え、前記課金管理装置は、前記受信装置を介して、前記画像形成装置の画像読取動作に同期した信号を入力することを特徴とする実施態様5記載の画像読取サービス提供システム。
【0170】
[実施態様8] 前記画像形成装置はコピー機能を有し、前記スキャナ機能実行時、前記信号は前記スキャナ機能の画像読取開始および終了を示す信号を含み、前記課金管理装置は、前記信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行い、前記コピー機能実行時、前記信号は前記コピー機能の給紙および排紙を示す信号を含み、前記課金管理装置は、前記信号に応じて、前記コピー機能を用いたコピーに関する課金管理を行うことを特徴とする実施態様5ないし7記載の画像読取サービス提供システム。
【0171】
[実施態様9] 画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置を備えるシステム上で、前記画像読取装置による画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供方法であって、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供方法。
【0172】
[実施態様10] 画像を読み取り、該読み取られた画像を外部へ出力するスキャナ機能を有する画像形成装置を備えるシステム上で、前記画像形成装置のスキャナ機能を用いた画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供方法であって、前記画像形成装置のスキャナ機能による画像読取動作に同期した信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供方法。
【0173】
[実施態様11] 前記画像形成装置はコピー機能を有し、前記スキャナ機能実行時、前記信号は前記スキャナ機能の画像読取開始および終了を示す信号を含み、該信号に応じて前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行い、前記コピー機能実行時、前記信号は前記コピー機能の給紙および排紙を示す信号を含み、該信号に応じて前記コピー機能を用いたコピーに関する課金管理を行うことを特徴とする実施態様10記載の画像読取サービス提供方法。
【0174】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うので、セルフサービスでの画像読取サービスを容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像読取サービス提供システムを構成する画像形成装置のブロック図である。
【図2】図1のプリンタコントローラとホストコンピュータの接続形態例を示すブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置のメカニカル的構成を模式的に示す縦断面図である。
【図4】図3の画像形成部の詳細構成を模式的に示す図である。
【図5】リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成を示すブロック図である。
【図6】図5のインターフェース部内の通信信号系のブロック図である。
【図7】図5のインターフェース部内の画像信号系のブロック図である。
【図8】図5のリーダコントローラ106の構成内のブロック図である。
【図9】プリント動作時の画像信号のタイミングチャートである。
【図10】プリント動作時のプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002間のシリアル通信のタイミングチャートである。
【図11】プリント動作時のシーケンスを示す図である。
【図12】コピー時のリーダ部における移動開始タイミングと読み取り開始タイミングとを示す図である。
【図13】図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラからのコマンドに対する受信とプリンタコントローラにステータスを返す手順を示すフローチャートである。
【図14】図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラから受けたコマンドをDCコントローラに対して発行可能な状態場合の手順を示すフローチャートである。
【図15】図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。
【図16】図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。
【図17】コピー動作中にプリント要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図である。
【図18】プリント動作中にコピー要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図である。
【図19】割り込みコピー時のタイミングチャートである。
【図20】電源投入時における第1のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図21】電源投入時における第2のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図22】基本的なスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図23】スキャン動作モードを変更する場合のシーケンスを示す図である。
【図24】スキャン動作の停止および中断のシーケンスを示す図である。
【図25】スキャンウェイトモード時のシーケンス動作を示すシーケンス図である。
【図26】課金管理装置110とリーダコントローラ106またはホストコンピュータ2104との接続関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 画像形成装置
101 リーダ部
103 光源
102 原稿台
104 光電変換手段
105 アナログデジタル変換手段
106 リーダコントローラ
110 課金管理装置
2001 プリンタ部
2002 DCコントローラ
2103 プリンタコントローラ
2104 ホストコンピュータ
2105 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機においては、機能の複合化が図られ、例えば、リーダ部で読み取った画像を、ネットワークなどを介してパーソナルコンピュータ上に送出するネットワークスキャン機能有する複合機が出現している。
【0003】
また、複写機に課金管理装置(コインベンダー)を接続したシステムを用いた、セルフサービスでのコピーサービスが一般に提供されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−96118号公報
【特許文献2】
特開平11−134058号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スキャン機能を用いたサービスすなわち持ち込まれた画像の読取サービスを、上記コピーサービスと同様に、セルフサービスで提供することは行われていない。
【0006】
本発明の目的は、セルフサービスでの画像読取サービスを容易に提供することができる画像読取サービス提供システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施形態に係る画像読取サービス提供システムを構成する画像形成装置のブロック図、図2は図1のプリンタコントローラとホストコンピュータの接続形態例を示すブロック図である。
【0010】
画像読取サービス提供システムは、図1に示すように、コピー機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を有するカラー画像形成装置100と、課金管理装置110と、ホストコンピュータ2104とから構成される。画像形成装置100は、リーダ部101およびプリンタ部2001を備える。リーダ部101は、原稿台102、光源103、光電変換手段104、アナログデジタル変換手段105およびリーダコントローラ106を有する。プリンタ部2001は、紙搬送制御や画像形成制御を行うDCコントローラ2002と、電子写真方式により記録紙上にカラー画像を形成することが可能な画像形成部2003と、プリンタコントローラ2103と、オプションで追加可能な給紙カセットデッキ2004と、オプションで追加可能なソータ2005と、給紙カセットデッキ2004およびソータ2005を制御するオプションコントローラ2006とを有する。
【0011】
ここで、プリンタコントローラ2103は、1対1またはネットワークを介してホストコンピュータ2104に接続される。例えば図2(a)に示すように、プリンタコントローラ2103は、ホストコンピュータ2104と直接接続される。また、図2(b)に示すように、プリンタコントローラ2103は、ネットワーク2105を介してホストコンピュータ2104に接続される。
【0012】
リーダコントローラ106は、アナログデジタル変換手段105から出力されたデジタル画像の処理、原稿の読み取りを行うためのモータなどの駆動手段(図示せず)に対する制御、DCコントローラ2002やプリンタコントローラ2103との通信制御などを行う機能を有する。なお、図1では、リーダコントローラ106がプリンタ部2001内に配置されているように示されているが、実際には、リーダ部101内に配置され、DCコントローラ2002やプリンタコントローラ2103との通信制御を行うための機外ケーブルを有する。また、リーダコントローラ106は、後述するように、実際には、インターフェース部2007(図5を参照)を介して、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002とにそれぞれ接続されている。
【0013】
課金管理装置110は、リーダコントローラ106と信号のやり取りを行い、コピーサービスおよびスキャンサービスに関する課金管理を行う。また、後述するように、コピーサービスおよびスキャンサービスに関する課金管理を、課金管理装置110とホストコンピュータ2104との信号のやり取りを行うことによって実現することも可能である。
【0014】
次に、上記画像形成装置のメカニカル的な構成について図3および図4を参照しながら説明する。図3は図1の画像形成装置のメカニカル的構成を模式的に示す縦断面図、図4は図3の画像形成部の詳細構成を模式的に示す図である。
【0015】
画像形成装置100においては、具体的には、図3に示すように、原稿を光学的に読みとる部分まで搬送するための原稿給送装置801がリーダ部101に搭載されている。原稿給送装置801はリーダ部101の動作と同期して駆動され、原稿を原稿台102上に給送する。原稿が原稿台102上に給送されると、リーダ部101の移動台802が図の左右方向に移動され、原稿上の画像が走査される。この移動台802は、図1に示す光源103および反射ミラーの一部を含む。この走査により、原稿からの反射光が光電変換部803に送られる。ここで、光電変換部803は、図1に示す光電変換手段104およびアナログデジタル変換手段105を含む。
【0016】
プリンタ部2001は、上述したように、画像形成部2003を内蔵する。画像形成部2003は、図4に示すように、スキャナ401を有する。スキャナ401は、プリンタコントローラ2103から転送された画像信号/VDOを受け取り、これをレーザ光に変換した後、感光体402に照射する。これにより、感光体402上には静電潜像が形成される。感光体402は反時計回りに回転し、感光体402上の静電潜像が色現像器403や黒現像器404などの対応する現像器によりトナー像として可視像化される。例えば画像が白黒のときは、黒現像器404のみが動作し、画像がカラーのときは、色現像器403と黒現像器404の両方が使用される。
【0017】
次に、感光体402に形成されたトナー像は、時計回りに回転している中間転写体405に転写される。この中間転写体405は、白黒の場合は1回転、カラーの場合は4回転し、これによりトナー像の中間転写体405上への転写が完了する。
【0018】
一方、上段カセット408または段カセット409からピックアップローラ411または412を介して記録紙が給紙され、この記録紙は給紙ローラ413または414に従って搬送され、搬送ローラ415で更にレジ前まで搬送される。そして、中間転写体405で画像形成が終了するタイミングで記録紙が中間転写体405と転写ベルト406の間に到達するようなタイミングに制御されている。記録紙が中間転写体405と転写ベルト406の間に到達すると、転写ベルト406が中間転写体405に接して、トナー像が記録紙上に転写される。記録紙に転写されたトナー像は、定着ローラ407で熱圧されて記録紙に定着される。
【0019】
画像が定着された記録紙は、プリンタコントローラ2103により排紙先として指定されているフェイスアップ排紙口417かまたはフェイスダウン排紙口418のいずれかに搬送されて排紙される。このようにして、プリンタコントローラ2103から転送された画像データが記録された記録紙を出力することができる。
【0020】
次に、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成について図5を参照しながら説明する。図5はリーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成を示すブロック図である。
【0021】
リーダコントローラ106は、図5に示すように、画像信号処理部902を含むとともに、移動台802を制御する原稿走査光学系制御部903、原稿給送装置801を制御する原稿給送制御部904、操作部905およびリーダ部101を接続する。リーダ部101の光電変換部804にて変換された画像信号は、リーダコントローラ106内の画像信号処理部902に転送される。
【0022】
リーダコントローラ901は、インターフェース部2007を介してプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002と接続され、リーダコントローラ901とプリンタコントローラ2103との間での信号のやり取り、およびリーダコントローラ901とDCコントローラ2002との間での信号のやり取りはインターフェース部2007を介して行われる。また、同様に、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間での信号のやり取りは、インターフェース部2007経由でリーダコントローラ106を介して行われる。
【0023】
ここで、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる代表的な信号について説明する。図5中におけるプリンタコントローラ2103とインターフェース部2007間の信号とDCコントローラ2002とインターフェース部2007間の信号とは物理的に異なるので、前者の信号には表1中の信号の略称に対してCを付け、後者にはPを付けて区別し、それぞれの信号を区別して表しているが、両者の対応する信号は実質的に同じである。例えば、/CPPRDYと/PPPRDYは、実質的に同じ信号であり、それぞれの信号は、プリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる代表的な信号の名称(略称)およびその方向を示す表1において、/PPRDYの略称で表される。
【0024】
【表1】
【0025】
表1において、/PPRDYはプリンタに電源が供給されたあと、初期設定などの処理が終了した後、プリンタコントローラ2103との通信が可能となったことを示す信号である。
【0026】
/CPRDYは、プリンタコントローラ2103に電源が供給され、初期設定などの処理が終了した後、DCコントローラ2002との通信が可能となったことを示す信号である。
【0027】
/RDYは、DCコントローラ2002がプリンタコントローラ2103からプリント開始指示(後述の信号/PRNT)により、プリント動作可能になったことを示す信号である。この信号が真(“TRUE”)になる条件は、定着器407内の温度が所定温度に達しているか、記録紙がプリンタ部2001内に残留していないか、ポリゴンミラーが所定の速度で回転しているかなどのプリンタ2001の各部分が正常に動作している場合のみである。
【0028】
/PRNTは、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に対して、印字動作の開始または継続を指示する信号である。
【0029】
/TOPは、DCコントローラ2002からプリンタコントローラ2103に対して渡される、画像の垂直走査の基準となる同期信号である。この信号は、/PRNT信号がプリンタコントローラ2103から出力された後、一定時間後に出力される。
【0030】
/LSYNCは、プリンタコントローラ2103が水平走査の基準とする同期信号であり、信号/TOPと同様、信号/PRNTがプリンタコントローラ2103から出力された後、一定時間後にプリンタコントローラ2103に対して出力される。
【0031】
/VCLKは、後述する、信号/VDOENおよび/VDOのための同期クロックであり、プリンタコントローラ2103から画像信号に対応する周波数のクロックを発生する。
【0032】
/VDOENは、プリンタコントローラ2103が出力する画像信号のDCコントローラ2002への取り込みを制御する信号である。DCコントローラ2002は、信号/VCLKに同期してこの信号がTRUEであるかFALSEであるかを検出し、TRUEの場合は画像信号を取り込み、FALSEの場合は取り込みを行わない。
【0033】
/VDOは画像信号である。プリンタコントローラ2103は、垂直方向に対しては信号/TOP、水平方向に対しては信号/LSYNCを基準として、信号/VCLKに同期して信号/VDOを出力する。
【0034】
/CCLKは、プリンタコントローラ2103がシリアルコマンドをDCコントローラ2002に送信するとき、DCコントローラ2002がシリアルステータスをプリンタコントローラ2103に対して返答するときの同期クロックであり、プリンタコントローラ2103から出力される。
【0035】
/CBSYは、プリンタコントローラ2103が、後述する信号/CMDを用いてシリアルコマンドを送信していることをDCコントローラ2002に示す信号である。
【0036】
/CMDは、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002へシリアル情報を送信する場合に使用する信号であり、ここでのシリアル情報をコマンドと呼ぶことにする。
【0037】
/SBSYは、DCコントローラ2002が信号/STSを用いてシリアルステータスを返信していることをプリンタコントローラ2103に示す信号である。
【0038】
/STSは、DCコントローラ2002がプリンタコントローラ2103に対してシリアル情報を返答するときに使用する信号であり、ここでのシリアル情報をステータスと呼ぶことにする。
【0039】
/CCRTは、プリンタ2001内部のステータスが変化したときにその変化をプリンタコントローラ2103に対して報告するための信号である。プリンタコントローラ2103がこの報告信号を受けると、信号/CMDを用いてエンジン側の状態の何が変化したかを問い合わせるコマンドを発行し、それに対してDCコントローラ2002は、信号/STSでその状態を知らせる。
【0040】
次に、インターフェース2007部内の信号の流れについて図6および図7を参照しながら説明する。図6は図5のインターフェース部内の通信信号系のブロック図、図7は図5のインターフェース部内の画像信号系のブロック図である。
【0041】
/PPRDYなどの通信系の信号に関しては、図6に示すように、全てが電気的中間に配置されているリーダコントローラ106を介してやり取りされる。
【0042】
これに対し、画像信号に関しては、図7に示すように、画像信号の流れが、セレクタの役割を果たすゲート3101,3102,3103により決定され、それぞれの信号出力がハード的にぶつからないようにトライステート制御される。これらのゲート3101,3102,3103によって、リーダコントローラ106からの出力またはプリンタコントローラ2103から転送された画像信号のいずれかが選択されてDCコントローラ2002に送られ、また、リーダコントローラ106からの出力をDCコントローラ2002に送るかプリンタコントローラ2103に送るかが選択される。ここで、ゲート3101,3102,3103で切り替える信号系は、画像クロック/VCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDO(8ビット)の3種類を含む。
【0043】
次に、リーダコントローラ106の構成について図8を参照しながら説明する。図8は図5のリーダコントローラ106の構成内のブロック図である。
【0044】
リーダコントローラ106は、図8に示すように、上述した画像信号処理部902と、画像クロック/VCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDOの信号系を切り替えるセレクタ2201と、DCコントローラ2002との通信を行うシリアル通信コントローラ2202と、シリアル通信コントローラ2202での通信を補う信号のやり取りをする入出力ポート2203と、画像先端要求信号/PTOPとプリンタ状態変化信号/PCCRTが入力される割り込みコントローラ2204と、プリンタコントローラ2103との通信を行うシリアル通信コントローラ2205と、通信コントローラ2205での通信を補う信号のやり取りをする入出力ポート2206と、信号/TOPおよび/LSYNCのそれぞれに対するゲート2207と、プリンタ状態変化信号/CCRTに対するゲート機能およびフラグセット機能を有する制御回路2208と、リーダコントローラ106の全体制御を行うCPU2209を有する。
【0045】
制御回路2208は、ゲートの開閉により、DCコントローラ2002が発行したプリンタ状態変化信号/PCCRTをプリンタコントローラ2103に伝えるかどうかを制御し、また、フラグをセットすることにより、リーダコントローラ106から、プリンタ状態変化信号/CCRTをプリンタコントローラ2103に対して発行することができる。
【0046】
次に、プリント時の動作について説明する。このプリント時の動作とは、プリンタコントローラ2103からの画像をプリンタ部2001から出力するときの動作である。
【0047】
コピー動作が終わった段階でリーダコントローラ2103はレディ状態となる。この際、リーダコントローラ106は、プリント時の動作のために、ゲート2207と制御回路2208を開放する。リーダコントローラ106は、入出力ポート2203を用いてDCコントローラ2002に対してプリンタ部2001のレディ状態信号/PRDYをチェックし、OKであれば入出力ポート2206を用いて、プリンタコントローラ2103に対しプリンタのレディ状態信号/CRDYをセットする。
【0048】
次に、プリンタコントローラ2103は各種設定を行うために通信を行い、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2205を用いて上記通信内容を受信する。この受信した通信内容はCPU2209により解釈される。そして、受信した内容に従い、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2202を用いて各種設定を行う。一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスをリーダコントローラ106に返し、リーダコントローラ106はシリアル通信コントローラ2202を用いてDCコントローラ2002からのステータスを受信する。受信した内容はCPU2209により解釈され、そしてシリアル通信コントローラ2205を用いてプリンタコントローラ2103へ送信される。
【0049】
その後、プリントコントローラ2103はリーダコントローラ106に対し、プリント要求信号/CPRNTを発生し、リーダコントローラ106はそれを受けて、DCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PPRNTを発生する。これに応答する形で所定時間後にDCコントローラ2002から信号/PTOP信号が返される。これはゲート2207で通され、信号/CTOP信号として、リーダコントローラ106に返される。リーダコントローラ106では、画像信号/CVDOを、信号/CTOPに垂直走査方向を同期させ、さらに信号/PLSYNCがゲート2207を通過することによって得られた信号/CLSYNCに水平方向を同期させるとともに、画像クロック/CVCLKに同期させ、リーダコントローラ106へ転送する。リーダコントローラ106においては、ゲート3101をオフ、ゲート3102をオン、ゲート3103をオフにしてプリントコントローラ2103から送られてきた信号をDCコントローラ2002に送るように設定されており、プリンタコントローラ2103から送られた信号が/PVCLK、/PVDOEN、/PVDOとして、DCコントローラ2002へ送出される。
【0050】
このプリント動作時にプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間でやり取りされる信号のタイミングについて図9ないし図11を参照しながら説明する。図9はプリント動作時の画像信号のタイミングチャート、図10はプリント動作時のプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002間のシリアル通信のタイミングチャート、図11はプリント動作時のシーケンスを示す図である。
【0051】
プリンタコントローラ2103の画像情報の準備が完了すると、図9に示すように、まず、信号/PRNTがLow(真)にされてDCコントローラ2002に伝えられる。それと同時に、画像信号の転送に用いられる画像同期信号/VCLKが発生される。
【0052】
それに応答してDCコントローラ2002は、プリンタ部2001の様々な設定などを行い、画像の受け入れが可能となった時点で、垂直同期信号/TOPと水平同期信号/LSYNCをプリンタコントローラ2103に対して出力する。この垂直同期信号/TOPと水平同期信号/LSYNCに合わせて、プリンタコントローラ2103は画像信号/VDOと、画像有効信号/VDOENをDCコントローラ2103に対して転送する。
【0053】
次に、信号/CCRTを使わずに、プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に対してコマンドを発行する場合、図10に示すように、信号/CBSYがLow(真)にされ、クロック信号/CCLKに同期させて信号/CMDでコマンドデータが送られる。それを受け取ったDCコントローラ2002は、信号/CBSYがHigh(偽)であるのを確認した後、信号/SBSYをLow(真)にし、コマンドに対応したエンジン側のステータスデータをプリンタコントローラ2103から発生された信号/CCLKに同期させて信号/STSで送出する。プリンタコントローラ2103は、上記ステータスデータを受け取り、そのステータスデータが示す状態によりプリント制御を続行し、または中断する。
【0054】
次に、信号/CCRT信号について説明すると、この信号は、予めプリンタコントローラ2103が指定したエンジン側の状態に対して変化が生じた場合に、Low(真)となる信号である。例えば、紙なしが発生した場合に信号/CCRT信号を有効にするようにプリンタコントローラ2103が予め信号/CMDで設定していたとする。そこで残りの記録紙が1枚しかなく、プリンタコントローラ2103が2枚のプリントアウト要求を出したとする。1枚目は問題なくプリントシーケンス動作が正常に処理される。しかし、2枚目の記録紙が存在しないために、2枚目の画像形成が開始された段階で、DCコントローラ2002は状態の変化を検知し、信号/CCRTをHighからLowへ変化させる。この信号は、プリンタコントローラ2103に伝えられる。プリンタコントローラ2103は、信号/CCRTを検知すると、すぐにDCコントローラ2002に対していずれの給紙カセットにおいて紙なしが発生しているかを知るために、給紙部紙有無ステータスを要求するコマンドを発行する。このコマンドに従って、DCコントローラ2103は、紙無しカセットのステータスをプリンタコントローラ2103に返す。信号/CCRTは、ステータスが返される信号/SBSYがLowになったタイミングでHighにクリアされる。
【0055】
さらに、具体的にプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002との間のコマンド/ステータスのやり取りのシーケンスを示す図11を参照ながら、プリント動作について説明する。ここでは、カラー出力を想定している。
【0056】
プリント開始要求が発生すると、プリンタコントローラ2103は、画像データの変換処理などを行いながら、DCコントローラ2002に対してプリンタのレディ状態をチェックしにいく。そして、記録紙の給紙段を指定するためのコマンドが発行される。さらに、指定したカセットにある記録紙サイズを要求するコマンドが発行される。これらの一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスをプリンタコントローラ2103に返す。
【0057】
次に、プリンタコントローラ2103は、排紙口を指定するコマンドで排紙口を指定し、何ページ分の画像を形成するかを指定するページモード指定コマンドを発行する。そして、最後に、モノクロ/カラーの指定をするコマンドが発行され、これらのコマンドにより、プリンタ部2001側の全ての設定が終了する。
【0058】
その後、プリンタコントローラ2103はDCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PRNTを発行する。DCコントローラ2002はこれに応答して所定時間経過後に信号/TOPをプリンタコントローラ2103に返す。プリンタコントローラ2103は、信号/VDO信号を、垂直方向に対しては信号/TOPに同期させて、さらに水平方向に対しては信号/LSYNCに同期させるとともに、信号/VCLKに合わせてDCコントローラ2002へ転送する。ここでは、カラーモードが設定されているため、信号/TOPが4回発光され、CMYK4色分の画像が形成されることになる。
【0059】
そして、最終の信号/TOPの発生後、信号/PRNTはHigh(偽)に戻される。これにより、DCコントローラ2002はプリント要求が終了したことを検知し、中間転写体405のクリーニング動作などの後処理に移行する。さらにトナー像が転写された記録紙は、定着器407を通過後、指定された排紙口に排出される。最後にプリンタコントローラ2103は、DCコントローラ2002に対して、記録紙搬送状態でない(排紙終了)を確認した後、プリント終了となり、次のプリント要求が発生するまで、レディ状態で待機する。
【0060】
以上のような動作中に記録紙のジャムや、上述した記録紙無しや、ユーザによるドアオープンなどの、イリーガル状態が発生すると、上述した信号/CCRTを用いて即座にDCコントローラ2002からプリンタの異常をプリンタコントローラ2103に伝える。プリンタコントローラ2103は、それに応じた対応処理を行うことになる。
【0061】
以上がプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002の間でリーダコントローラ106を介して行われる処理である。
【0062】
次に、コピー時の動作について説明する。ここでは、フルカラー原稿画像を読み取り、フルカラー画像形成の記録紙をプリンタ部2001から出力する場合を説明する。
【0063】
操作部905上にあるコピー開始キー(図示せず)が押下されると、リーダコントローラ106は、コピーモードのために、ゲート2207および制御回路2208を閉じ、また、ゲート3101をオン、ゲート3102をオフ、ゲート3103をオフにし、画像信号処理部902の出力がDCコントローラ2002に送られるように設定する。次いで、リーダコントローラ106は、入出力ポート2203を用いてDCコントローラ2002に対してプリンタのレディ状態信号/PRDYをチェックしにいく。
【0064】
次に、シリアル通信コントローラ2202を用いた各種設定が行われる。まず、記録紙の給紙段を指定のコマンドが発行される。さらに指定したカセットにある記録紙サイズを要求するコマンドが発行される。これらの一連のコマンドに対して、DCコントローラ2002は対応したステータスを返す。
【0065】
次に、リーダコントローラ106は、排紙口を指定するコマンドで排紙口を指定し、何ページ分の画像を形成するかを指定するページモード指定コマンドを発行する。そして、最後にモノクロ/カラーの指定をするコマンドが発行される。これらのコマンドにより、プリンタ側の全ての設定が終了する。
【0066】
原稿給送装置801で原稿を原稿台102上に給送した後に、リーダコントローラ106はDCコントローラ2002に対して、プリント要求信号/PPRNTを発行する。これに応答する形で所定時間経過後にDCコントローラ2002から信号/PTOP信号が返される。リーダコントローラ106は、信号/PTOPを割り込みコントローラ2204で処理し、信号/PTOPと同期させるようにリーダ部101を動作させる。リーダコントローラ106は、光電変換部804から画像信号処理部902へ入力された信号すなわち信号/PVDOを、垂直走査方向に対しては信号/PTOPに同期させ、さらに水平方向に対しては信号/PLSYNCに同期させるとともに、信号/PVCLKに同期させ、DCコントローラ2002へ転送する。ここでは、カラーモードが設定されているため、プリンタ部2001は4回動作され、4回発生させる信号/PTOPに対してCMYK4色分の画像が形成されることになる。
【0067】
そして、最終の信号/PTOPの発生後、信号/PPRNTはHigh(偽)に戻される。これにより、DCコントローラ2002はプリント要求が終了したことを検知し、中間転写体405のクリーニング動作などの後処理に移行する。さらにトナー像が転写された記録紙は定着器407を通過後、指定された排紙口に排出される。最後にリーダコントローラ106は、DCコントローラ2002に対して、記録紙搬送状態でない(排紙終了)を確認した後、プリント終了となり、次のプリント要求が発生するまで、レディ状態で待機する。
【0068】
上述したプリント時の動作とコピー時の動作の差異について図12を参照しながら説明する。図12はコピー時のリーダ部における移動開始タイミングと読み取り開始タイミングとを示す図である。ここでは、上記差異について画像送出タイミングに関して説明する。
【0069】
プリントコントローラ2103の構成に関して詳細な説明は省略するが、内部に画像メモリを有しており、印字するための画像データはメモリに予め格納されている。従って、DCコントローラ2002から送出された画像先端要求信号/TOPに対して、画像信号/VDOを出力可能になるまでに要する時間は電気的遅延時間だけである。
【0070】
これに対して、コピーモードにおいては、移動台802を移動させながら原稿を読み取り画像データを出力する。図12に示すように、移動台802を、停止状態から、原稿を読み取る所定速度での移動状態にするまでには、加速していくための時間が必要であり、例えば数100mS程度の時間が必要である。従って、DCコントローラ2002は、コピー時の画像先端要求信号/TOPをプリント時の該信号と同じタイミングに送出していては、エンジンに画像信号/VDOが到達するのはコピーモードの方が数100mS遅れてしまうことになる。そのための対応として、実際には、図8に示すように、コピーモード時専用信号として移動台移動開始要求信号/RSTARTが設けられている。すなわち、DCコントローラ2002から送出される画像先端要求信号/PTOPはプリントコントローラ2103がプリントを行う場合にのみ必要な信号であり、この信号/PTOPをリーダコントローラ106の割り込みコントローラ2204に入力する必要はない。また、DCコントローラ2002から送出される信号/RSTARTはコピーモード時のみに必要な信号であり、プリントコントローラ2103に送出する必要はない。
【0071】
次に、ネットワークスキャン時の動作について説明する。このネットワークスキャンとは、フルカラー原稿画像を読み取り、この読み取られた画像を、プリントコントローラ2103を介してホストコンピュータ2104やネットワーク2105上に取り込むことをいう。ホストコンピュータ2104から画像取り込み開始要求コマンドが発行されると、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106の間でコマンドのやりとりが行われ、リーダコントローラ106はスキャンモードのために、ゲート3101をオフ、ゲート3102をオフ、ゲート3103をオンにし、画像信号処理部902の出力がプリンタコントローラ2103に送られるように設定する。
【0072】
このときにはプリンタ部2001は動作しないことため、DCコントローラ2002は信号/PTOPおよび/PLSYNCを発生しない。よって、リーダコントローラ106には、/TOP信号発生回路および/LSYNC信号発生回路(図示せず)が設けられており、ネットワークスキャン時には、このリーダコントローラ106内の各信号発生回路でそれぞれ生成された信号/TOPおよび信号/LSYNCが選択される。そして、読み取られた画像データには、これらの同期信号に基づいて画像信号処理部902で画像処理が施され、画像クロックVCLK、画像イネーブル/VDOEN、画像信号/VDOが出力される。
【0073】
本実施形態においては、コピー時と同様に画像信号/VDOを1色ずつ8ビットデータとして送るように構成されているため、3回発生される信号/TOPに対してそれぞれR,G,Bの画像を形成することになる。
【0074】
次に、設定コマンドに対する制御について図13および図14を参照しながら説明する。図13は図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラからのコマンドに対する受信とプリンタコントローラにステータスを返す手順を示すフローチャート、図14は図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラから受けたコマンドをDCコントローラに対して発行可能な状態場合の手順を示すフローチャートである。
【0075】
リーダコントローラ106においては、図13に示すように、プリンタコントローラ2103から図8に示す/CCMD信号ラインを介して送出されるコマンドの受信を待ち(ステップS1301)、シリアル通信コントローラ2205にてコマンドを受信すると、現在受信したコマンドをそのままDCコントローラ2002に発行してよい状態かどうかを判定する(ステップS1302)。例えば、現在、リーダコントローラ106がコピーモードの動作を行うためにDCコントローラ2002に対して実行中の命令が何も無い場合には、受信したコマンドをDCコントローラ2002に発行可能な状態であると判定し、DCコントローラ2002に対して、先にプリンタコントローラ2103から送出されたコマンドと同じコマンドをDCコントローラ2002へシリアル通信コントローラ2202を介して、信号/PCMDとして発行する(ステップS1303)。そして、リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002からのコマンドに対する応答を待つ(ステップS1304)。ここで、DCコントローラ2002からの応答があると、この応答に基づいてコマンド実行が成功したか否かの判定が行われ(ステップS1305)、コマンド実行が成功した場合は、シリアル通信コントローラ2205を用いて、コマンド実行成功をプリンタコントローラ2103に信号/CSTSとして返信する(ステップS1306)。これに対し、コマンド実行が成功しなかった場合、対応するエラー処理が行われる(ステップS1307)。
【0076】
これに対し、例えば、リーダコントローラ106が給紙カセットを指定して複写動作をしているなど、プリンタコントローラ2103から送出された給紙カセット変更コマンドをDCコントローラ2002に対してそのまま発行してしまうと、コピー動作が正常に実行されなくなる状態の場合(ステップS1302のNo)には、DCコントローラ2002に対してコマンドを発行せずに、プリンタコントローラ2103からDCコントローラ2002に対して発行するコマンドを、発行順に格納するエンジンコマンドキューに積む(ステップS1308)。そして、コマンドに対する応答をプリンタコントローラ2103に返さなくてはならないので、擬似的にリーダコントローラ106からコマンド実行が成功したとしてシリアル通信コントローラ2205を用いて、コマンド実行成功をプリンタコントローラ2103に信号/CSTSとして返信する(ステップS1306)。
【0077】
次に、リーダコントローラ106が自身の状態に影響を与えずにプリンタコントローラ2103から受けたコマンドをDCコントローラ2002に対して発行可能な状態になった場合について説明する。
【0078】
リーダコントローラ106は、図14に示すように、プリンタコントローラ2103から受けたコマンドをDCコントローラ2002に対して発行可能な状態になるのを待ち(ステップS1401)、このような状態になると、DCコントローラ2002に対して、シリアル通信コントローラ2202を用いて、上記エンジンコマンドキューに積まれているコマンドを信号/PCMDとして発行し(ステップS1402)、そして、DCコントローラ2002からの応答を待つ(ステップS1403)。なお、リーダコントローラ106自身が発行するコマンドも、この/PCMDとしてDCコントローラ2002に送信する。DCコントローラ2002からは、コマンド実行が完了すると、信号/PSTSとしてリーダコントローラ106に応答が返される。リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002から返された応答に基づいてコマンド実行が成功したか否かを判定する(ステップS1404)。コマンド実行が成功した場合には、エンジンコマンドキューからこのコマンド分が削除される(ステップS1405)。これに対し、コマンド実行が成功しなかった場合、対応するエラー処理が実行される(ステップS1406)。
【0079】
次に、状態変化信号/CCRTに対する制御について図15および図16を参照しながら説明する。図15および図16は図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、エンジン側の状態変化、例えば何らかのエラー発生状態になったことが信号/PCCRTを用いてDCコントローラ2002からリーダコントローラ106に伝達された場合の処理について説明する。
【0080】
リーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103とは、それぞれ知りたい状態の変化が異なる可能性がある。例えば搬送中の紙がジャムするような状態変化が発生する場合である。プリンタ部2001がリーダコントローラ106の制御下で、コピー動作しているときにジャムが発生したとすると、この状態はリーダコントローラ106だけが知りたい状態である。プリンタコントローラ2103としては、上記ジャムは自身が出力している最中のジャムではないので、上記状態を知らされたとしても、適切な後処理を実施することができない。
【0081】
また、リーダコントローラ106と同等な制御系をプリンタコントローラ2103に載るとすると、両コントローラ上に他方が持つべきジャム処理制御のソフトウエアをも持つことになるので重複搭載となり、設計工数上、品質評価上、ソフトウエアの容量上で多くの無駄が発生することになる。
【0082】
従って、基本的には、ジャム発生の状態変化は、プリントモード時には、プリンタコントローラ2103に対して通知し、コピーモード時にはリーダコントローラ106に通知すればよいことになる。ただし、コピーモードにおいても、プリンタコントローラ2103がエンジンの状態変化信号が欲しい場合もある。例えばカセットサイズの変更や紙無しなどの情報はプリンタコントローラ2103にも通知する必要がある。これらは、DCコントローラ2002で状態変化信号が発行されてから各コントローラにて処理が行われるまでの時間を厳しく問うものではない。
【0083】
そこで、以下に説明するような処理が行われる。すなわち、リーダコントローラ106がDCコントローラ2002を制御しているコピーモード時においては、制御回路2208のゲート機能を用いてDCコントローラ2002から通知されてきた状態変化信号/PCCRTをプリンタコントローラ2103に対してはマスクし、リーダコントローラ106のみが割り込みコントローラ2204を通して受信する。
【0084】
上記処理について図15および図16を参照しながら説明すると、リーダコントローラ106は、信号/PCCRTを監視し(ステップS1501)、この信号が真になると、状態変化を取得するコマンドをDCコントローラ2002に対して発行する(ステップS1502)。そして、リーダコントローラ106は、上記コマンドに対するDCコントローラ2002からの返答を待ち(ステップS1503)、DCコントローラ2002からの返答があると、その返答ステータスを見て、エンジンの状態変化の内容を把握する。
【0085】
次いで、リーダコントローラ106は、上記エンジンの状態変化の内容がプリンタコントローラ2103に通知すべき内容であるか否かを判定する(ステップS1505)。例えば、給紙カセットサイズが変更されたような状態変化は、通知すべきものであると判定される。ここで、状態変化の内容を通知すると判定した場合には、制御回路2208を用いて、フラグをセットし、状態変化信号/CCCRTを真にする(図16のステップS1506)。そして、リーダコントローラ106はプリンタコントローラ2103からの状態変化問い合わせを待ち(ステップS1507)、この状態変化問い合わせがあると、制御回路2208のゲート機能を開放してDCコントローラ2002から受けた状態変化を状態変化信号/CCCRTでプリンタコントローラ2103に通知する(ステップS1508)。この通知後、リーダコントローラ106は、状態変化信号/CCCRTを偽にする(ステップS1509)。
【0086】
リーダコントローラ106が上記エンジンの状態変化の内容がプリンタコントローラ2103に通知すべき内容でないと判定した場合(ステップS1505)、リーダコントローラ106は、自身で上記エンジンの状態変化に対する処理を行う(ステップS1510)。
【0087】
次に、実行コマンドに対する制御について図17ないし図19を参照しながら説明する。図17はコピー動作中にプリント要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図、図18はプリント動作中にコピー要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図、図19は割り込みコピー時のタイミングチャートである。
【0088】
まず、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106がDCコントローラ2002に対して同時に使用要求を出した場合におけるリーダコントローラ106の制御について説明する。
【0089】
コピー動作時には、DCコントローラ2002は、リーダコントローラ106から送出された画像信号/PVDOを受け取り、画像形成動作を実行する。この場合においては、プリント動作時(図11を参照)と同様に、給紙カセット指定や排紙口指定、画像形成モードなどを含む設定が既にリーダコントローラ106とDCコントローラ2002の間のシリアル通信により完了している。
【0090】
リーダコントローラ106は、図17に示すように、内部に各種設定用バッファ1601を有し、このバッファ1601には、リーダコントローラ106自身によってDCコントローラ2002に設定された値およびプリンタコントローラ2103によってDCコントローラ2002に設定された値が格納される。バッファ1601に格納されている各種設定値のうち、リーダ用の設定値には、上述した指定値が格納されていることになる。ここで、コピー動作中にプリンタコントローラ2103からプリント要求が発生した場合に、コピー動作に割り込んでプリントアウトが行われることは、ユーザビリティの観点から好ましくなく、このような状況でのプリント要求は、コピー動作が終了するまで延期されることになる。しかし、プリンタコントローラ2103からの信号/CCMDに対しては、信号/CSTSを返す必要があるので、バッファ1601の設定値のうち、PDL用の設定値には、プリンタからの設定値のみを要求に応じて設定するようにする。リーダ用の設定値とPDL用の設定値が異なる場合には、コピー動作が終了し、プリンタ動作を開始する前にリーダコントローラ106からDCコントローラ2002に設定するようにすればよい。
【0091】
例えば、現在はコピー動作中であり、上段のカセットから給紙し、フェイスアップ排出口に排紙する設定となっており、画像形成モードとして原稿がカラーであるという判定結果に基づいてカラーモードと設定されているとする。ここで、プリンタコントローラ2103からプリント要求が発生した場合、プリント実行自体は延期されるが、各種設定を行うことは可能である。例えば、プリント要求は、上段のカセットから給紙し、フェイスダウン排出口に排出、さらに白黒画像を出力する要求であるとする。給紙カセット指定については、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103のいずれもが上段カセットを指定しているとする。従って、コピー動作が終了し、プリント動作に切り替わったときに、DCコントローラ2002に対して給紙段カセット指定コマンドを発行する必要がない。排出口と画像形成モードについては、コピー動作とプリント動作では指定が異なるために、コピー動作が終了した時点でリーダコントローラ106からDCコントローラ2002に対して改めて排紙口指定、画像形成モード指定のコマンドを発行する必要がある。
【0092】
以上のように、リーダコントローラ106は、プリンタコントローラ2103からのコマンドに対して、DCコントローラ2002へのコマンド実行を延期させるだけの判断を行っているのではなく、リーダコントローラ106が既にDCコントローラ2002に対して設定済みのものについては、重複して設定することがないような判断を行う。
【0093】
次に、プリント動作中にコピー要求が発生した場合について図18および図19を参照しながら説明する。この場合は、図17の場合と逆でユーザビリティの観点から、プリント動作中に操作部905のスタートボタンが押下されると、コピー動作を割り込ませるようにしている。
【0094】
プリント動作中、プリンタコントローラ2103から送出された画像信号/CVDOがセレクタ2201で選ばれ、信号/PVDOとしてDCコントローラ2002に出力されている。ここで、図17で説明した場合と全く同じで、プリンタコントローラ2103からの設定が上段カセット、フェイスダウン排出口、白黒画像モードであるとする。DCコントローラ2002は、プリンタコントローラ2103からの信号/PPRNTがHigh(偽)になったときに終了をはじめて検知することができるので、何枚プリントアウトされるかは知らない。ここでは、4枚の画像をプリントアウトするものとする。リーダコントローラ106からコピー動作要求の割り込みがなければ、図9で示す画像タイミングのように、DCコントローラ2002から信号/PTOPが4回発生され、それに応じて画像がプリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106を介して、DCコントローラ2002へ送られる。
【0095】
ここで、2枚目のプリントアウト中に、カラー原稿の1枚コピーという割込みコピー要求がリーダコントローラ106に発生したと仮定する。この場合、図19に示すように、プリンタコントローラ2103からの信号/CPRNTにより、リーダコントローラ106は信号/PPRNTをDCコントローラ2002に対して発行し、DCコントローラ2002から信号/PTOPがリーダコントローラ106を介して信号/CTOPとしてプリントコントローラ2103に供給される。このようにして、1枚目の画像信号/CVDO1801、2枚目の画像信号/CVDO1802に対するプリント動作が実行される。
【0096】
この2枚目のプリントアウト動作中に割込みコピー要求がある場合、リーダコントローラ106はプリンタコントローラ2103に対して、信号/CCCRTを発生する。これは、実際にエンジンの状態が変化したのではなく、リーダコントローラ106がエンジンを獲得するためにプリンタコントローラ2103にエンジンの開放を要求するものである。この信号/CCCRTの発生の際には、上述したように制御回路2208が用いられる。この信号/CCCRTに対してプリンタコントローラ2103はDCコントローラ2002の状態ステータスをチェックするためのコマンドを発行し、リーダコントローラ106はそのコマンドに対して、「コピー動作中」であるというステータスをプリンタコントローラ2103に返す。これにより、プリンタコントローラ2103は、信号/CPRNTをLow(真)にしたままの状態で、エンジンがコピー動作中であることを検知し、信号/CTOPがくるのを待ち続ける。コピー状態でなければ、信号/CPRNTをLow(真)にしたまま信号/CTOPが到来しない場合は一定時間後にタイムアウトエラーとなるが、コピー状態の場合には、プリンタコントローラ2103側でタイムアウトを解除し、永久に信号/CTOPを待ち続けるように設定する。今回DCコントローラ2002から送出される信号/PTOPはコピー動作を行うためのものであり、この信号/PTOPはリーダコントローラ106側で使用される。また、リーダコントローラ106は、DCコントローラ2002から送出された信号/PTOPを/CTOP(図中の1805)としてプリンタコントローラ2103に送出しないようにマスクする。
【0097】
実際にリーダコントローラ106で生成される画像信号は画像信号/PVDO1506のみである。そして、割込コピーが1枚終了した後、再び信号/PTOPのマスクを外し、/CTOPとしてプリンタコントローラ2103へ送出することにより、プリンタコントローラ2103からの画像信号/CVDO1503と1504はDCコントローラ2002によりプリントアウトされる。このようにして、プリント動作中の割込コピー動作が実現される。
【0098】
このように、リーダコントローラ106により、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103の状態に応じて、いずれがプリンタエンジンを獲得するか、どのタイミングでコマンドを発行するかなどを状況に応じて判断し、制御することによって、1つのエンジンに対して、2つのコントローラからの要求を実現することができる。
【0099】
次に、プリンタコントローラ2103が設定内容確認コマンドを発行した場合の制御について説明する。
【0100】
プリンタコントローラ2103がDCコントローラ2002に設定されている状態を確認する場合、プリンタコントローラ2103は設定内容確認コマンドを信号/CCMDとして発行する。それを受信したリーダコントローラ106は、図17の設定値格納バッファ1601をチェックし、プリンタコントローラ2103が確認したい内容がバッファ1601のなかにあるならば、その内容を読み出して信号/CSTSでプリンタコントローラ2103に通知する。また、プリンタコントローラ2103が確認したい内容がバッファ1601になければ、リーダコントローラ106は設定内容確認コマンドを信号/PCMDとして発行する。DCコントローラ2002は、その内容を読み出し、設定内容を信号/PSTSを通してリーダコントローラ106に通知し、リーダコントローラ106はその内容を信号/CSTSを通してプリンタコントローラ2103に通知する。
【0101】
次に、ネットワークスキャンの制御について説明する。
【0102】
ホストコンピュータ2104からの指示でプリンタコントローラ2103に対しスキャン指示が要求されたとき、プリンタコントローラ2103は、リーダコントローラ106との間で、図10に示すと同様のシリアルコマンドステータス通信を行い、原稿走査光学系制御部903を動作させ、原稿上の画像を読み取る。読み取られた画像は、リーダコントローラ106からプリンタコントローラ2103へ送られ、最終的にはホストコンピュータ2104へ取り込まれる。
【0103】
次に、プリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106の間でシリアル通信を用いてやり取りされるコマンドとステータスについて説明する。
【0104】
まず表2と表3に、ネットワークスキャンで用いるコマンドのリストを示す。
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
これらは、様々な動作モードの設定、あるいはスキャン動作要求や、動作途中での停止要求などに対応可能とするために設けられたコマンド群である。
【0108】
以下に、コマンドの1つ1つについて詳細を説明する。表2は、ステータスリクエストコマンドであり、ネットワークスキャンの様々なステータスをプリンタコントローラ2103が知りたい場合に使用されるコマンドである。プリンタコントローラ2103は表中のAbbr.に示すコマンドをリーダコントローラ106に発行し、その応答してリーダコントローラ106は表中のステータス(ReturnStatus)をプリンタコントローラ2103に返答する。
【0109】
具体的には、コマンドSRB30は、ネットワークスキャンの状態を要求するコマンドである。コマンドSRB30は、詳細には表4に示すように、最上位bitが0で、最下位bitがODDパリティになるような合計8bitでステータスを表し、2nd.bit〜7th.bitの6bitでスキャン状態を表す。
【0110】
【表4】
【0111】
プリンタコントローラ2103は、必要に応じて、本コマンドを発行し、リーダコントローラのネットワークスキャン動作に関する状態を知ることができる。状態の詳細は、表5に示す。
【0112】
【表5】
【0113】
このスキャン状態としては、表5に示すように、リーダコントローラ106に電源が供給され、光学系の光量調整などの初期化処理が行われている状態を示す“光学系初期化中”、リーダ部に接続されたドキュメントフィーダに読み取り原稿が滞留していることを示す“リーダジャム中”、ランプ故障や、光学系読み取り部駆動用ステッピングモータの故障などで光学系のサービスマンコールが発生している状態を示す“リーダサービスコール中”、スキャン動作開始指示がきたときにすぐにスキャン動作に移行可能な状態であることを示す“スタンバイ中”、スキャン動作中を示す“スキャン中”、プリンタコントローラ2103からの次スキャン開始許可を待つ状態を示す“wait解除待ち中”、ドキュメントフィーダのジャムが発生した場合に、ジャム解除後にスキャン動作再開指示が来たときにすぐに読み取り動作が再開可能な状態を示す“再スタンバイ中”、再スタンバイ中からスキャンシーケンスが再開された場合で、既に読み取りが終了している原稿を先送りしている状態を示す“DFリカバリ中”などの状態が存在する。
【0114】
コマンドSRB31は、色モードステータスを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている色モードを知ることができる。詳細は表6に示す。色モードとしては、白黒モード、フルカラーモード、オートカラーセレクトモードのいずれかがセットされる。
【表6】
【0115】
7th.bitの白黒モードがセットされるのは、以下の条件のいずれかが満たされた場合である。
(1) 電源投入時
(2) 色モード白黒指定コマンド(B3EC76)が発行された場合
(3) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された状態で、リーダコントローラのスキャンにより原稿が白黒と判定された場合
6th.bitのフルカラーモードがセットされるのは、以下の条件のいずれかが満たされた場合である。
(1) 色モードフルカラー指定コマンド(B3EC77)が発行された場合
(2) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された状態で、リーダコントローラのスキャンにより原稿がフルカラーと判定された場合
最後に5th.bitのACSモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 色モードACS指定コマンド(B3EC78)が発行された場合
また、5th.bitのACSモードは、それ以外のbitとは全く独立にセットされ、6th.bit、7th.bitの白黒あるいはフルカラーモードは同時に両方のbitがセットされることはない(いずれかのbitがセットされる)。
【0116】
コマンドSRB32は、スキャン回数ステータスを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている1画像を読み込むためのスキャン回数を知ることができる。表7の5th.bit〜7th.bitの3bitでその値を示す。詳細は、表8に示す通りであり、白黒モードの場合はスキャン回数1回、フルカラーモードの場合は、輝度データであるRGB画像情報を読み込むモードであるスキャン回数3回、濃度データであるCMYK画像情報を読み込むモードであるスキャン回数4回のいずれかを選択可能である。
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
コマンドSR33は、原稿読み取りサイズを要求するコマンドである。プリンタコントローラ2103は、本コマンドを発行することにより、現在リーダコントローラ106で設定されている画像読み取りサイズを知ることができる。その詳細を表9に示す。ここで、表中の2nd.bit〜7th.bitの6bitは、原稿サイズコードを表す。
【0120】
【表9】
【0121】
本ステータスは、表3に示すB3EC82〜B3EC85内のいずれかの読み取りサイズ指定コマンドがプリンタコントローラから発行された場合、あるいは原稿サイズ自動認識モード指定コマンド(B3EC90)が発行され、後述するStatusB34の5th.bitがセットされている場合で、リーダコントローラ106の圧板原稿サイズ検知で認識されたサイズ、または原稿給送装置801で原稿サイズが確定された時点でステータスが確定する。
【0122】
コマンドSRB34は、スキャンモードを要求するコマンドである。原稿の読み取りには、片面原稿、両面原稿、原稿1枚、原稿複数、原稿台読み取り、DFを使用するモード等などの様々なモードが想定される。本ステータスは、これらのいずれのパターンにも対応できるようにするためのものである。詳細は、表10に示す。
【0123】
【表10】
【0124】
表中の7th.bitのDF対応モードがセットされるのは、以下の条件が満たされた場合である。
(1) DF対応モード指定コマンド(B3EC88)が発行された場合
このモードが指定されて、かつリーダ部101に原稿給送装置801が接続され、さらに原稿給送装置801に原稿がセットされている場合にのみ、リーダコントローラ106は、読み取るべき原稿が原稿給送装置801にある原稿であると判断して、原稿給送装置801から原稿を原稿台102に引き込み、読み取り動作を行うように制御する。それ以外の場合は、原稿台102に原稿があると判断して、原稿給送装置801を使用せずに読み取り動作を行う。
【0125】
次に、6th.bitの両面原稿読み取りモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 両面原稿読み取り指定コマンド(B3EC89)が発行された場合
本モードは、上記DF対応モードが指定されているときのみに有効である。リーダコントローラ106は、原稿給送装置801にある原稿を両面原稿であると判断し、1面目の読み取り動作が終了すると原稿を反転させて、2面目の読み取り動作を連続して行うように制御する。
【0126】
次に、5th.bitの原稿サイズ自動選択モードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) 原稿サイズ自動選択モード指定コマンド(B3EC90)が発行された場合
本モードが設定されている場合には、リーダコントローラ106が原稿台102に置かれている、または原稿給送装置801にセットされている原稿サイズを自動認識して読み取りサイズを決定する。プリンタコントローラ2103は、StatusB33の読み取りサイズステータスで、リーダコントローラ106から送出された画像のサイズを確認して処理を行う。
【0127】
最後に4th.bitのwait付きスキャンモードがセットされるのは、以下の条件が満たされる場合である。
(1) wait付きスキャンモード指定コマンド(B3EC91)が発行された場合
本モードが指定された場合には、読み取り動作が複数回行われる場合に、スキャン毎に、プリンタコントローラ2103からのwait解除指示を受けてからのみ次スキャン動作を開始するモードである。本モードを有する理由は、リーダコントローラ106から送出された画像データをプリンタコントローラ2103が処理しきれないうちに次の画像データが送出されることを防止するためである。プリンタコントローラ2103では、画像データをソフト的に圧縮したり、内部に有するハードディスクに格納したりする場合に、時間を必要とする場合があるので、リーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103の間で同期取りを行いながらスキャン動作を行う。
【0128】
次に、表2の動作実行コマンドについて説明する。プリンタコントローラ2103から動作実行コマンドが発行された場合には、リーダコントローラ106は上述したStatusB00からStatusB35のいずれかの対応するステータスをプリンタコントローラ2103に返答する。返答ステータスについては上述したので、以降は実行コマンドの説明を行う。
【0129】
まず、コマンドB3EC70について説明すると、このコマンドは、スキャン動作開始を指示するコマンドである。本コマンドはスキャン状態ステータスがスタンバイ中に発行された場合に発行され、このコマンドの発行により、スキャン動作が開始される。
【0130】
コマンドB3EC71は、スキャン動作中に何らかの理由により、途中で中止したい場合に使用するスキャン停止要求コマンドである。プリンタコントローラ2103から本コマンドが発行されると、リーダコントローラ106は、現在読み取っている画像の読み取りが終了した時点でスキャンシーケンスを停止し、次の原稿の読み取りを実行せずに、スタンバイへ戻る。
【0131】
コマンドB3EC72は、一時停止をリーダコントローラに指示する場合に用いるスキャン中断要求コマンドである。前記B3EC71との違いは、一旦停止したスキャンシーケンスを再開することが可能な点のみである。
【0132】
コマンドB3EC73は、スキャンwait待ち解除コマンドである。このコマンドは、コマンドSRB34に関して上述したようにリーダコントローラ106とプリンタコントローラ2103の間で同期取りを行いながらスキャン動作を行うモード時に、スキャン開始をプリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106へ指示するときに用いるものである。
【0133】
B3EC76〜B3EC78の色モード指定コマンドは、それぞれ、白黒、フルカラー、ACSのいずれかのモードを決めるコマンドである。
【0134】
B3EC79〜B3EC81のスキャン回数指定コマンドは、1画像読み込みのためのスキャン回数スキン回を指定するコマンドである。
【0135】
B3EC82〜B3EC85の読み取りサイズ指定コマンドは、プリンタコントローラがリーダコントローラに対して画像読み取りサイズを指定するときに使用するコマンドである。
【0136】
B3EC88〜B3EC91は、各種読み取りモードを指定するときに使用するコマンドである。
【0137】
次に、ネットワークスキャン動作シーケンスを詳細に説明する。
【0138】
まず、最初に電源投入時のスキャン動作について図20および図21を参照しながら説明する。図20は電源投入時における第1のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図、図21は電源投入時における第2のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。ここで、第1のネットワークスキャン動作シーケンスはスキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合のものである。また、第2のネットワークスキャン動作シーケンスはスキャン要求前にスキャン状態ステータスを事前にチェックする場合のものである。
【0139】
スキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合においては、図20に示すように、電源が投入されると、リーダコントローラ106が初期化動作を開始する。この初期化動作の中には、光学系のランプの光量調整などの処理が含まれる。この調整処理には数分を要する場合がある。リーダコントローラ106は、初期化動作と同時にプリンタコントローラ2103への電源供給を開始する。これにより、プリンタコントローラ2103は初期化動作を開始する。プリンタコントローラ2103が初期化動作をリーダコントローラ106の初期化より早く終了した場合には、プリンタコントローラ2103からリーダコントローラ106へスキャン要求が発生する場合が想定される。この場合、まずビデオインタフェースの獲得処理が行われるが、これには、リーダコントローラ106がビデオインタフェースを獲得して動作するコピー動作と、プリンタコントローラ2103がビデオインタフェースを獲得して動作するプリント動作またはスキャン動作がある。そのため、スキャン要求が発生した場合には、プリント予約要求コマンドをリーダコントローラ106へ発行し、ビデオインタフェースが獲得可能であるか否かを確認する。獲得ができた場合には、続いてスキャン要求コマンドを発行し、これに応答して返答されるスキャン状態をチェックする。図20に示したタイミングでは、リーダコントローラ106が蛍光灯初期化処理を終了していないため、スキャン状態ステータスはスタンバイではなく、プリンタコントローラ2103は、この時点でスキャンを実行できないと判断して、予約解除コマンドを発行し、ビデオインタフェースを開放する。
【0140】
その後、リーダコントローラ106の蛍光灯初期化処理が終了した後に再度スキャン要求が発生した場合には、プリンタコントローラ2103は、スキャン要求コマンド発行後の返答ステータスから、スキャン要求がリーダコントローラ106に受理されたと判断する。その後、リーダコントローラ106のスキャン状態ステータスを監視して、スキャン動作が終了するのを待つのと同時に、リーダ部101から送出された画像データの処理を行う。スキャン状態ステータスがスタンバイに戻ると、予約解除コマンドを発行し、ビデオインタフェースを開放する。
【0141】
次に、電源投入時において、スキャン要求前にスキャン状態ステータスを事前にチェックする場合について説明する。この場合は、図21に示すように、スキャン状態ステータスを事前にチェックせずに、スキャン要求を出す場合(図20に示す)に対し、実行コマンドを発行する前に、ステータスリクエストコマンドでリーダコントローラ106の状態を確認して、スキャン実行可能な場合のみ実行コマンドを発行する点でのみ異なる。この場合は、実行不可能なタイミングで無駄な実行コマンドを発行する必要がない。すなわち、確実に実行できるタイミングでしか動作実行コマンドを発行しないという制御が行われる。
【0142】
次に、基本的なスキャン動作について図22を参照しながら説明する。図22は基本的なスキャン動作シーケンスを示す図である。ここで、基本的なスキャン動作とは、電源投入後、十分時間が経過し、リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103が共にスタンバイ状態にある状態での、スキャン要求時の動作をいう。この動作において重要なことは、図20および図21に示した場合の動作でも同様であるが、予約要求コマンドでビデオインタフェース獲得がガードされている点である。すなわち、スキャン動作を開始する前にビデオインタフェースを獲得したら、スキャン動作終了まで決してビデオインタフェースを開放してはならないということである。
【0143】
次に、スキャン動作モードを変更する場合のシーケンスについて図23を参照しながら説明する。図23はスキャン動作モードを変更する場合のシーケンスを示す図である。
【0144】
動作モードを変更する場合には、必ずスキャン状態ステータス要求コマンドを発行し、スキャン動作中でない(スタンバイ中)ことを確認してからモード切替の実行コマンドを発行する必要がある。スキャン状態がスタンバイ中でない場合は、仮にコマンドが発行されても、その設定は有効とならない。ここでいう、モード変更には、以下のものが含まれる。
(1) 色モード設定変更
(2) スキャン回数設定変更
(3) 読み取りサイズ指定変更
(4) DF対応モード指定変更
(5) 両面原稿モード指定変更
(6) 原稿サイズ自動認識モード指定変更
(7) スキャンウェイトモード指定変更
次に、スキャン動作の停止、中断について図24を参照しながら説明する。図24はスキャン動作の停止および中断のシーケンスを示す図である。ここでの停止は、画像単位の停止、あるいは中断であり、1画像を読み取るためのスキャン回数が複数の場合には、その途中で停止、あるいは中断することはない。本図では、スキャン中の状態で、停止要求が発生した場合を示している。
【0145】
スキャン中の状態で停止要求が発生した場合、図24に示すように、プリンタコントローラ2103はまずスキャン状態ステータス要求コマンドを発行し、スキャン状態がスキャン中であることを確認し、スキャン停止要求コマンドを発行する。リーダコントローラ106はこのコマンドを受信すると、画像単位での停止可能なタイミングまで、スキャン動作を継続した後、動作を停止する。図24に示す動作では、1画像を読み取るために3回のスキャンを必要とするモードにおいて、1回目のスキャンあるいは2回目のスキャンでスキャン停止要求コマンドがリーダコントローラで受信されたとしても、3回のスキャン動作まで実行したところで動作を停止し、スタンバイへ移行する。プリンタコントローラ2103は、スキャン状態ステータスを監視し、スタンバイになったことを確認して、スキャン動作を終了する。
【0146】
次に、スキャンウェイトモード時のシーケンス動作について図25を参照しながら説明する。図25はスキャンウェイトモード時のシーケンス動作を示すシーケンス図である。
【0147】
この動作モードは、主に複数回スキャン動作を行なう場合(1画像のためのスキャン回数が複数回の場合や、DF対応モード指定で、原稿が複数ある場合など)に用いられる。この動作モードは、具体的には、1スキャン毎にプリンタコントローラ2103に画像データが転送され、プリンタコントローラ2103がそのデータを処理するための時間を要する場合に、リーダコントローラ106が勝手に次のスキャンを開始するのではなく、プリンタコントローラ2103からの指示で同期をとり、次のスキャンシーケンスに移るための動作モードである。
【0148】
まず、プリンタコントローラ2103は、スキャン状態ステータスを確認し、予約要求コマンドでビデオインタフェースを獲得した後、スキャン要求コマンドを発行して、スキャン動作を開始させる。リーダコントローラ106は、スキャンを実行開始すると光学系が動作し、読み込み動作を行っている間は、スキャン状態ステータスを“スキャン中”として、1回のスキャン動作が完了した時点で、スキャン状態ステータスを“プリンタコントローラからの解除待ち中”へ移行させ、次にプリンタコントローラ2103から解除待ちのコマンドが発行されるまでウェイトする。プリンタコントローラ2103側では、リーダコントローラ106が“スキャン中”の状態の時点からスキャン状態ステータスを監視しており、かつ“プリンタコントローラからの解除待ち中”であり、さらにプリンタコントローラ2103自身の画像圧縮やハードディスクなどの記録媒体への書き込み処理などの画像データの処理が完了したところで、スキャンウェイト解除コマンドを発行する。リーダコントローラ106は、このコマンドを受けて、スキャン状態ステータスを再び“スキャン中”に移行して、次のスキャン動作を開始する。
【0149】
以上のようにプリンタコントローラ2103とリーダコントローラ106との間でコマンドとステータスのやり取りにより1回1回のスキャン動作のタイミングをはかりながらスキャン動作が行われるため、タイミングを完全にプリンタコントローラ2103が握る形でスキャン動作を実行することが可能となる。
【0150】
リーダコントローラ106は、“プリンタコントローラからの解除待ち中”の状態を継続した状態で、プリンタコントローラ2103からのスキャンウェイト解除コマンドが所定時間以内に発行されない場合には、プリンタコントローラ2103が正常状態にないと判断して、待ち状態をタイムアウトして、次のスキャン動作に移るようにすることも可能である。
【0151】
最終スキャンが終了したことを確認した後、リーダコントローラ106は、予約解除コマンドによりビデオインタフェースを開放する。
【0152】
次に、スキャン動作に対する課金について図26を参照しながら説明する。図26は課金管理装置110とリーダコントローラ106またはホストコンピュータ2104との接続関係を示すブロック図である。
【0153】
課金管理装置110は、コンビニエンスストアやコピーショップで、セルフサービスでコピーサービスを行う場合の課金管理装置であり、通常、コインベンダーと呼ばれている。本実施形態では、コピーサービス、スキャンサービスのそれぞれのサービスに関する課金管理に課金管理装置110を用いる。リーダコントローラ106は、課金管理装置110に対して、給紙信号、排紙信号を出力するとともに、その他の設定などを行うための通信(例えば、コマンド/ステータスシリアル通信)を課金管理装置110との間で行う。
【0154】
リーダコントローラ106は、まず、課金管理装置100との通信により、各種課金に関わる設定を課金管理装置100に対して行う。例えば、紙サイズや単価、モード(カラー/白黒)などが設定される。コピーサービス時には、リーダコントローラ106は、実際にコピー動作が開始されると、紙を給紙するタイミングで給紙信号をtrueにし、排紙が完了すれば、排紙信号をtrueにする。課金管理装置110は、上記trueの給紙信号により設定された内容に応じた課金を行い、trueの排紙信号により次コピーに対する課金待ち状態に移行する。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は途中でジャムなどが発生したとして、先ほど課金した分の減算を行う。
【0155】
スキャンサービスの場合、リーダコントローラ106と課金管理装置110の間の信号群が課金管理に使用される。例えば、スキャン開始タイミングで給紙信号がtrueされ、スキャン完了タイミングで排紙信号がtrueにされる。これにより、課金管理装置110は、コピーサービスと同様に、給紙信号および排紙信号を用いてスキャンサービスに対する課金を行うことができる。ここで、給紙信号がtrueになった時点から所定時間内に排紙信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【0156】
これに代えて、スキャンサービスの課金に関して、ホストコンピュータ2104と課金管理装置110との間の信号群を用いるように構成することも可能である。この場合、ホストコンピュータ2104は、データ受信開始信号、データ受信完了信号を課金管理装置110に出力するとともに、その他設定を行う通信(例えば、コマンド/ステータスシリアル通信)を課金管理装置110との間で行う。課金管理装置110は、これらの信号群を用いて課金管理を行う。すなわち、ホストコンピュータ2104は、課金管理装置110との通信により、各種課金に関わる設定を課金管理装置110に対して行う。
【0157】
次に、ホストコンピュータ2104は、実際の動作が始まると、データの受信が始まるタイミングでデータ受信開始信号をtrueにし、データ受信が終了したタイミングで受信終了信号をtrueにする。課金管理総理110は、上記trueのデータ受信開始信号により設定された内容に応じた課金を行い、trueのデータ受信信号により次スキャンに対する課金待ち状態に移行する。ここで、データ受信開始信号がtrueになった時点から所定時間内にデータ受信終了信号がtrueにならない場合は、課金管理装置110は今回のスキャンは無効であると判断して先ほど課金した分の減算を行う。
【0158】
このように、スキャンサービスの場合の課金メカニズムを、コピーの場合の課金メカニズムと同様にするつまり、スキャン開始もしくはデータ送信/受信開始(給紙相当)タイミングで課金を行い、スキャン終了もしくはデータ送信/受信終了(排紙相当)タイミングまで待って、何かあれば、課金分減算するということで、制御仕様が単純になり、容易にスキャンサービスの課金が行うことができるようになる。
【0159】
なお、本実施形態では、上記給紙信号、排紙信号(データ受信開始信号、データ受信終了信号)のように専用のハード信号線を設けているが、専用のハード信号線を設けることなく、例えば、通信ラインを用いて、上記各信号を課金管理装置110に出力するような構成を用いることも可能である。
【0160】
また、本実施形態では、リーダ部101で読み取った画像を、プリンタコントローラ2103を経由してホストコンピュータ2104またはネットワーク2105に送出するように構成されているが、これに限定されることはなく、例えばリーダコントローラ106から直接ホストコンピュータなどに送出するような構成でもよい。
【0161】
また、本実施形態では、コピーサービスとともに、スキャンサービスを提供する場合を示したが、スキャンサービスを単独に提供してもよい。この場合、少なくとも画像読取装置と課金装置とからなるシステムを構成すればよい。
【0162】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0163】
[実施態様1] 画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供システム。
【0164】
[実施態様2] 前記画像読取装置と前記課金管理装置とは信号線を介して接続され、前記信号は前記信号線を介して前記課金管理装置に入力されることを特徴とする実施態様1記載の画像読取サービス提供システム。
【0165】
[実施態様3] 前記画像読取装置から出力された画像データを受信する受信装置を備え、前記課金管理装置は、前記受信装置を介して、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号を入力することを特徴とする実施態様1記載の画像読取サービス提供システム。
【0166】
[実施態様4] 前記信号は、画像読取動作開始および終了を示す信号を含むことを特徴とする実施態様1ないし3のいずれか1つに記載の画像読取サービス提供システム。
【0167】
[実施態様5] 画像を読み取り、該読み取られた画像を外部へ出力するスキャナ機能を有する画像形成装置と、課金管理を行う課金管理装置とを備え、前記課金管理装置は、前記画像形成装置のスキャナ機能による画像読取動作に同期した信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供システム。
【0168】
[実施態様6] 前記画像形成装置と前記課金管理装置とは信号線を介して接続され、前記信号は前記信号線を介して前記課金管理装置に入力されることを特徴とする実施態様5記載の画像読取サービス提供システム。
【0169】
[実施態様7] 前記画像形成装置から出力された画像データを受信する受信装置を備え、前記課金管理装置は、前記受信装置を介して、前記画像形成装置の画像読取動作に同期した信号を入力することを特徴とする実施態様5記載の画像読取サービス提供システム。
【0170】
[実施態様8] 前記画像形成装置はコピー機能を有し、前記スキャナ機能実行時、前記信号は前記スキャナ機能の画像読取開始および終了を示す信号を含み、前記課金管理装置は、前記信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行い、前記コピー機能実行時、前記信号は前記コピー機能の給紙および排紙を示す信号を含み、前記課金管理装置は、前記信号に応じて、前記コピー機能を用いたコピーに関する課金管理を行うことを特徴とする実施態様5ないし7記載の画像読取サービス提供システム。
【0171】
[実施態様9] 画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置を備えるシステム上で、前記画像読取装置による画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供方法であって、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供方法。
【0172】
[実施態様10] 画像を読み取り、該読み取られた画像を外部へ出力するスキャナ機能を有する画像形成装置を備えるシステム上で、前記画像形成装置のスキャナ機能を用いた画像読取サービスを提供する画像読取サービス提供方法であって、前記画像形成装置のスキャナ機能による画像読取動作に同期した信号に応じて、前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供方法。
【0173】
[実施態様11] 前記画像形成装置はコピー機能を有し、前記スキャナ機能実行時、前記信号は前記スキャナ機能の画像読取開始および終了を示す信号を含み、該信号に応じて前記スキャナ機能を用いた画像読取に関する課金管理を行い、前記コピー機能実行時、前記信号は前記コピー機能の給紙および排紙を示す信号を含み、該信号に応じて前記コピー機能を用いたコピーに関する課金管理を行うことを特徴とする実施態様10記載の画像読取サービス提供方法。
【0174】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うので、セルフサービスでの画像読取サービスを容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像読取サービス提供システムを構成する画像形成装置のブロック図である。
【図2】図1のプリンタコントローラとホストコンピュータの接続形態例を示すブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置のメカニカル的構成を模式的に示す縦断面図である。
【図4】図3の画像形成部の詳細構成を模式的に示す図である。
【図5】リーダコントローラ106、プリンタコントローラ2103、DCコントローラ2002のそれぞれの間の接続構成を示すブロック図である。
【図6】図5のインターフェース部内の通信信号系のブロック図である。
【図7】図5のインターフェース部内の画像信号系のブロック図である。
【図8】図5のリーダコントローラ106の構成内のブロック図である。
【図9】プリント動作時の画像信号のタイミングチャートである。
【図10】プリント動作時のプリンタコントローラ2103とDCコントローラ2002間のシリアル通信のタイミングチャートである。
【図11】プリント動作時のシーケンスを示す図である。
【図12】コピー時のリーダ部における移動開始タイミングと読み取り開始タイミングとを示す図である。
【図13】図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラからのコマンドに対する受信とプリンタコントローラにステータスを返す手順を示すフローチャートである。
【図14】図8のリーダコントローラによるプリンタコントローラから受けたコマンドをDCコントローラに対して発行可能な状態場合の手順を示すフローチャートである。
【図15】図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。
【図16】図8のリーダコントローラによる状態変化信号/CCRTに対する制御の手順を示すフローチャートである。
【図17】コピー動作中にプリント要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図である。
【図18】プリント動作中にコピー要求が発生した場合のデータの所在とそのやり取りを模式的に示す図である。
【図19】割り込みコピー時のタイミングチャートである。
【図20】電源投入時における第1のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図21】電源投入時における第2のネットワークスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図22】基本的なスキャン動作シーケンスを示す図である。
【図23】スキャン動作モードを変更する場合のシーケンスを示す図である。
【図24】スキャン動作の停止および中断のシーケンスを示す図である。
【図25】スキャンウェイトモード時のシーケンス動作を示すシーケンス図である。
【図26】課金管理装置110とリーダコントローラ106またはホストコンピュータ2104との接続関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 画像形成装置
101 リーダ部
103 光源
102 原稿台
104 光電変換手段
105 アナログデジタル変換手段
106 リーダコントローラ
110 課金管理装置
2001 プリンタ部
2002 DCコントローラ
2103 プリンタコントローラ
2104 ホストコンピュータ
2105 ネットワーク
Claims (1)
- 画像を読み取り、該読み取られた画像データを外部へ出力する画像読取装置と、
課金管理を行う課金管理装置とを備え、
前記課金管理装置は、前記画像読取装置の画像読取動作に同期した信号に応じて、前記画像読取装置の画像読取に関する課金管理を行うことを特徴とする画像読取サービス提供システム。
Priority Applications (1)
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JP2002307132A JP2004146932A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 画像読取サービス提供システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002307132A JP2004146932A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 画像読取サービス提供システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004146932A true JP2004146932A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32453680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002307132A Pending JP2004146932A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 画像読取サービス提供システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004146932A (ja) |
-
2002
- 2002-10-22 JP JP2002307132A patent/JP2004146932A/ja active Pending
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