JP2004144862A - カラーフィルターの製造方法及びカラーフィルターの製造装置 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法及びカラーフィルターの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シートに張力をかけずに露光を行なった後、長さ方向に裁断するか、もしくはシートの耳を取り除いたり、波打ちが生じて、製品の平面性が損なわれる恐れがあった点を解消することを課題とするものである。
【解決手段】露光装置21の入口側、出口側のニップローラ対22a、22bの回転を停止して、シート状原反3を固定し、ニップローラ対どうしを接近させてシート状原反3の張力を解放した後、露光台23の上面の吸引機構24により吸引して無張力状態で吸着させ、露光するよう構成した。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続シート状基材上にカラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物の層を積層した積層原反を用いて行なう、カラーフィルターの製造方法、およびカラーフィルターの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ、特に携帯可能なパーソナルコンピュータの発達に伴ない、液晶ディスプレイ、とりわけ、カラー液晶ディスプレイの需要が増加しており、一層の軽量化や耐衝撃性の向上が望まれている。このため、カラーフィルターも従来のガラス板を基材とするものから、プラスチックフィルムを基材とするものが望まれるようになってきている。
【0003】
プラスチックシートを基材とするカラーフィルターの製造は、ブラックマトリックスやカラーフィルター層を構成する赤色、緑色、および青色の三色のカラーフィルター層を、着色された感光性樹脂組成物の層の積層、パターン状の露光、および現像により行なうのが効率的である。
【0004】
カラーフィルターの製造に際し、従来のガラス板を基材とするカラーフィルターにおいては、ガラス板自身が剛性を有し、平面性が高いため、ガラス板を一枚ずつ取り扱う煩雑さはあるものの、ガラス板の取扱い中の伸縮の問題や、カラーフィルターの製作精度上の問題は比較的少なかった。これに対し、プラスチックシートを基材とするカラーフィルターの製造に際しては、連続したシートを取り扱えるので、原反や加工中の半製品のハンドリングが楽になる利点はあるものの、反りやうねり等の問題に加え、プラスチックシートを走向させる際に張力(テンション)が加わると、プラスチックフィルムが伸びるため、カラーフィルターを構成する各層どうしのズレや、寸法誤差の問題が新たに生じ、特に、各層を形成するための感光性樹脂組成物に露光する際に、張力をかけずに、平面性を維持することが重要なポイントとなっている。
【0005】
連続したシートに張力をかけずに露光を行なう方法を行なうため、シートの両サイドをくわえて、流れ方向に引張って搬送するグリップフィード方式を用い、シートの停止後に、露光装置の上流と下流でシートを固定部でくわえて固定し、上流側の固定部を下流側に送ってテンションがかからないようにする露光装置が知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−264999号公報(請求項1)
【0007】
しかし、シートの両サイドの耳をくわえる方式では、シートをくわえて引張ったときに、シートの耳に変形が生じやすく、巻き上げの際の支障となるので、露光後に、長さ方向に裁断するか、もしくは耳の部分を取り除く必要があるし、また、両サイドのみ引張られるため、シートの中央部と両サイドとで伸びが異なる結果となり、シートの両サイドの波打ちが生じやすく、得られる製品の平面性が損なわれる恐れがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、上記の従来技術におけるように、シートに張力をかけずに露光を行なった後、長さ方向に裁断するか、もしくはシートの耳を取り除いたり、波打ちが生じて、製品の平面性が損なわれる恐れがあった点を解消することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決する手段】
発明者の検討により、プラスチックシートを基材としてカラーフィルターを製造する際に、プラスチックシートの移動を張力をかけた状態で行なうこと、露光台の上流と下流とにおいてプラスチックシートにかかる張力を全幅にわたって遮断し、露光台上のプラスチックシートにかかっている張力を解放して露光を行ない、その後、再び、プラスチックシートの移動を張力をかけた状態で行なうことにより、課題を解決することができた。
【0010】
第1の発明は、透明な連続シート状基材上にカラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物の層を積層した積層原反を準備し、前記積層原反の前記感光性樹脂組成物の層に対してパターン状の露光を行ない、前記露光後、現像することからなり、前記パターン状の露光を行なうに際して、前記積層原反をその全幅にわたって張力をかけて露光台上に移動させ、移動後の前記積層原反にかかる張力を、前記露光台上とそれ以外の部分との間で前記積層原反の全幅にわたって遮断し、前記露光台上における前記積層原反にかかる張力を解放し、解放後、前記露光台が上面に有する吸引機構により吸引して、前記露光台上に沿って無張力状態の前記積層原反を吸着させ、吸着後に前記パターン状の露光を行ない、露光後、露光部の前記積層原反を前記露光台上での吸着状態から解放し、その後、前記積層原反に張力をかけて、前記積層原反の露光部を前記露光台上より排出すると共に、前記積層原反の未露光部を前記露光台上に移動させることを特徴とするカラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記積層原反にかかる張力を解放することを、前記露光台の入口側および出口側において、前記積層原反の全幅を表裏からはさむニップローラ対で固定し、前記露光台の入口側および出口側の前記ニップローラ対を接近させることにより行なうことを特徴とするカラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0012】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記積層原反を準備することを、前記透明な連続シート状基材上に、前記カラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物からなる層を転写により積層することにより行なうことを特徴とするカラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0013】
第4の発明は、上面に吸引機構を有する露光台および前記露光台上に設置され、前記露光台上のシート状原反にパターン状の露光を行なうための露光機からなる露光装置、前記露光台の入口側および出口側に設置され、前記露光台上を走行する前記シート状原反を全幅にわたって表裏よりはさむニップローラ対、および前記ニップローラ対どうしを相互に接近もしくは離間可能とするニップローラ対移動装置とからなり、前記露光台上の前記シート状原反を入口側および出口側の前記ニップローラ対の回転を停止して前記シート状原反を固定したまま、前記両ニップローラ対どうしを前記ニップローラ対移動装置により接近させて前記シート状原反の張力を解放した後、前記吸引機構により吸引して前記シート状原反を前記露光台上に無張力状態で吸着させるよう構成されていることを特徴とするカラーフィルターの製造装置に関するものである。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、前記露光装置の入口側の前記ニップローラ対より上流側に前記シート状原反の巻き出し装置を有し、出口側の前記前記ニップローラ対より下流側に前記シート状原反の巻き上げ装置を有することを特徴とするカラーフィルターの製造装置に関するものである。
【0015】
第6の発明は、第4または第5の発明において、前記吸引機構が多孔質板を用いて構成されていることを特徴とするカラーフィルターの製造装置に関するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のカラーフィルターの製造方法は、露光時に連続シート状基材にかかる張力を解放する、即ち、張力の無い状態にするための手段を用いた点に特徴を有するものであるが、カラーフィルターを構成する各層は、次のようにして順次積層されることにより製造される。
【0017】
まず、図1(a)に示すように、連続シート状基材1上に、ブラックマトリックス形成用の黒色に着色された感光性樹脂組成物の層2を積層して積層原反3を準備する。
【0018】
連続シート状基材2としては、可撓性(フレキシブル)で、透明性を有する、適宜な幅と、幅に対して十分長い長尺のものを準備する。長尺のものを使用すると、通常、巻取り(ロール)の形態で、巻き出し装置に取付けて、巻取りの外側の端から、順次、加工機の加工部分に送り、加工後、引っ張り出すことにより、加工機の加工部分への供給および加工後の排出が容易になる利点があり、その意味では、出来るだけ長いものを巻取りとすることが好ましい。巻取りの重量や巻取りの直径が増加すると取扱いにくいので、長さは、適宜に決められるが、例えば、幅に対して、100倍〜10000倍程度である。
【0019】
具体的な連続シート状基材2の素材としては、ポリエチレンテレフタレート(略称;PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミド、もしくは芳香族ポリアミド等の合成樹脂を挙げることができ、中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、もしくはポリエーテルスルホンが好適に用いられる。合成樹脂以外にも、金属箔やごく薄いシート状のガラスも素材として使用できる。連続シート状基材1の厚みは、用途にもよるが、5μm〜400μmが好ましく、さらには、10μm〜200μmがより好ましい。
【0020】
連続シート状基材1上に積層される、ブラックマトリックス形成用の黒色に着色された感光性樹脂組成物の層2は、黒色等の遮光性物質が感光性樹脂、およびその他の成分中に溶解もしくは分散した組成物からなるものである。
【0021】
遮光性物質は、染料、無機顔料、有機顔料、カーボン微粒子、もしくは金属酸化物等から選択されて使用される。
【0022】
上記の遮光性物質が溶解もしくは分散される樹脂成分は、例えば、バインダ樹脂、および光重合性のモノマーであり、さらに、感光性樹脂組成物は、光重合開始剤、溶剤、もしくはその他の添加剤を含み得る。
【0023】
バインダ樹脂としては、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン6、ナイロン66、もしくはナイロン12等)、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ゼラチン、カゼイン、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、もしくはユリア樹脂を挙げることができる。
【0024】
光重合性のモノマーとしては、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、もしくはジエチレングリコールジアクリレート等のアクリレートモノマーを挙げることができ、これらのアクリレートモノマーのアクリレート基をメタクリレート基に置換したものでもよい。
【0025】
また、光重合性のモノマーとしては、アクリレート基もしくはメタクリレート基を有する各種のオリゴマーもしくはポリマーも含み得る。
【0026】
アクリレート基もしくはメタクリレート基を有する各種のオリゴマーとしては、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、もしくはポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー等を、また、アクリレート基もしくはメタクリレート基を有する各種のポリマーとしては、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、もしくはアクリレート基を有するポリエステルアクリレート等を挙げることができる。
【0027】
感光性樹脂組成物中に配合されるバインダ樹脂は、感光性樹脂組成物の総固形分中、30〜50%(質量基準)であることが好ましく、また、感光性樹脂組成物中に配合されるモノマーは、感光性樹脂組成物の総固形分中、15〜25%(質量基準)であることが好ましい。なお、総固形分とは、バインダ樹脂、モノマー、光重合開始剤、および遮光性物質を合計したものである。
【0028】
光重合開始剤としては、アセトフェノン類、α−アルキルアミノフェノン類、ベンゾフェノン類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、チウラム化合物、もしくはフルオロアミン化合物等を用いることができる。
【0029】
上記の各成分からなる黒色に着色された感光性樹脂組成物の層2を、連続シート状基材1上に積層するには、上記の各成分、並びに溶剤、および適宜な添加剤を配合して、塗布用の感光性樹脂組成物を調製し、連続シート状基材1上に、公知の塗布方法により適用するとよい。
【0030】
塗布用の感光性樹脂組成物が含有し得る溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、もしくはエチレングリコール等のアルコール類、アセトン、もしくはメチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、もしくはキシレン等の芳香族炭化水素、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、もしくはプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル等を挙げることができる。
【0031】
上記の塗布用の感光性樹脂組成物は、連続シート状基材1上に直接に塗布して積層する以外に、連続シート状基材1とは別の、剥離性面を有する剥離性シートの剥離性面に塗布して、感光性樹脂組成物の層を転写し得る転写シートを作成した上で、得られた転写シートを用いて、連続シート状基材1上に転写する転写法によって、積層を行なってもよく、このように、予め準備した転写シートを用いる転写法によって、感光性樹脂組成物の層を積層すると、塗布して積層するのにくらべ、積層をドライプロセスで行なうことができるので、積層がより効率的であり、塗布後の乾燥時間を取るための設備の増加、もしくは単位時間あたりの処理量の低下を伴なわないで、積層を行なえる利点が生じる。なお、転写に際し、感光性樹脂組成物の層自体の接着性(特に熱接着性)を利用するか、予め感熱接着剤層を、感光性樹脂組成物の層上に積層しておくことが好ましい。
【0032】
準備された積層原反3の感光性樹脂組成物の層2に対して、図1(b)に示すように、ブラックマトリックスを形成するためのパターン4を介してパターン状の露光を行なう。図では、感光性樹脂組成物の層2がポジ型であることを想定して描いてあるが、感光性樹脂組成物の層2はネガ型であってもよい。以降についても同様である。
【0033】
パターン状の露光を行った後、現像することにより、感光性樹脂組成物の層2が、パターン状に残留したブラックマトリックス(図1(c)中、「BM」の略称をもって示す。)5を得ることができる。ブラックマトリックス5は、カラーフィルター層を構成する赤色、青色、および緑色の各色の微細カラーフィルター層の境界部を構成し、観察側における外光の反射を防止して、画像もしくは映像のコントラストを向上させることができるが、省略することもできる。
【0034】
カラーフィルター層を構成する各色の微細カラーフィルター層は、ブラックマトリックス5を形成したときには、ブラックマトリックス5の開孔部に、また、ブラックマトリックスを形成しないときには、各色の微細カラーフィルター層が所定の配列になるよう配置して、連続シート状基材1上に積層する。
【0035】
図2は、予めブラックマトリックス5が形成された連続シート状基材1上に、各微細カラーフィルター層を形成する工程を示す図であり、ブラックマトリックス5上を含む、連続シート状基材1上の全面に、例えば、赤色のカラーフィルター層を形成するための感光性樹脂組成物の層6を積層する。
【0036】
赤色のカラーフィルター層を形成するための感光性樹脂組成物の層6を積層する方法、カラーフィルター層を構成する感光性樹脂組成物、および層形成のための塗布用の感光性樹脂組成物に関しては、ブラックマトリックス5に関するものと同じで、ただし、感光性樹脂組成物の遮光性物質を、染料、または無機顔料もしくは有機顔料等の着色剤に変更すればよい。着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド168を用いるが、青色のカラーフィルター層を形成するのであれば、着色剤として例えば、C.I.ピグメントブルー60を、緑色のカラーフィルター層を形成するのであれば、着色剤として例えば、C.I.ピグメントグリーンG−7(塩素化フタロシアニン、例えば、商品名;「リオノールグリーン2Y−301」)を用いることができる。
【0037】
赤色の感光性樹脂組成物の層6に対して、図2(b)に示すように、赤色のカラーフィルター層を形成するためのパターン7を介してパターン状の露光を行なう。図2においても、赤色の感光性樹脂組成物の層6がポジ型であることを想定して描いてあり、図2(b)においては、パターン7は、赤色の感光性樹脂組成物の層6のうち、ブラックマトリックス5の開孔部の2つおきの部分が残るように、描かれている。
【0038】
パターン状の露光を行った後、現像することにより、感光性樹脂組成物の層6が、パターン状に残留した赤色の微細カラーフィルターの集まりからなる赤色カラーフィルター(図2(c)中、カラーフィルターをCFと表示する。)層8を得ることができる。
【0039】
この後、青色の感光性樹脂組成物の層を、赤色カラーフィルター層8が形成された連続シート状基材1上の全面に積層し、パターンを変更するか、もしくは、図示の例であれば、赤色カラーフィルター層を形成する際のパターン7を1/3ピッチ分、水平方向に移動させて使用し、パターン状の露光および現像を行なうことにより、赤色カラーフィルター層8を構成する各微細カラーフィルター層に隣接する(図では向かって右隣の位置に隣接する)青色の微細カラーフィルター層の集まりからなる青色カラーフィルター層9を得ることができる。
【0040】
同様にして、赤色および青色の微細カラーフィルター層が形成された面に、これら赤色および青色の微細カラーフィルター層と並べて、緑色の微細カラーフィルター層の集まりからなる緑色カラーフィルター層10を形成することができ、図2(d)に示すようなカラーフィルター11を得ることができる。
【0041】
上記したように、連続シート状基材上に、ブラックマトリックスおよび/または各カラーフィルター層を形成するための着色された感光性樹脂組成物の層を積層し、パターン状に露光し、その後、現像することを、必要回数繰り返すことにによりカラーフィルター11を作成することができる。
【0042】
ところで、精度のよいカラーフィルターを製造するには、上記のような各色の微細カラーフィルター層どうしの位置合わせ、あるいは、ほとんどの場合にそれらが伴なうブラックマトリックスも含めた相互の位置合わせを厳密に制御する必要があるが、本発明においては、連続シート状基材1に感光性樹脂組成物の層が積層された積層原反3の移動の際には張力をかけ、移動後、部分的に張力を解放して、露光時に、少なくとも露光部分における積層原反3にかかる張力を解放することにより、ブラックマトリックスや各カラーフィルター層どうしの位置合わせを精度よく行なえ、得られる製品の寸法精度が優れたものを得ることができる。
【0043】
具体的には、積層原反3の移動は、その両サイドをくわえて搬送するのに替えて、図3〜図5に示すように、露光機の前後でニップローラ対22aおよび22bをそれぞれ用いて積層原反3を搬送することにより、積層原反3の全幅に渡って、同一の張力をかけて、移動させる。図4もしくは図5に示すように、露光装置21を構成する、上面に吸引機構24を有する露光台23と、下面に露光用のパターン4をセットした紫外線光源等の光源25の間を、露光装置21の部分に積層原反3の未露光部が位置するよう、積層原反3を向かって左側から右側の方向(矢印方向)に移動させる。
【0044】
なお、露光装置21は、プロキシミティー露光方式のものを用いることが、精度の点、および感光性樹脂組成物の層の厚みの増減に対処できる点で好ましい。また、吸引機構24は、露光台23の表面が有する、焼結金属板もしくは焼結セラミック板等の多孔質板で構成されている。例えば、市販品の吸着プレート(SMC株式会社製、吸着プレート「SPシリーズ」)を用いることができる。多孔質板を用いると、その微細な孔から吸引することができるので、平らな板にドリル加工による孔を設けた吸引板にくらべ、板全面に渡り、より均一な吸引を行なうことができ、積層原反3に、孔の痕跡を残すことが無く、好ましい。多孔質板には吸引用のポンプが接続されて、吸引機構24に積層原反3を吸着することができる。積層原反3を吸着しないときは、吸引機構による吸引を止めるか、もしくは多孔質板から逆に、外に向かって空気を吹く。また、積層原反3が吸引機構24に触れないよう、積層原反3の搬送時には、吸引機構24が下方に逃げられるようにすることが好ましい。
【0045】
露光装置21の入口側および出口側の各々には、積層原反3を全幅で固定する固定具を設けておく。図示の例では、積層原反3の全幅よりも面長の大きいローラを上下に配置したニップローラ対22aおよび22bが設置されており、両ニップローラ対の回転により、積層原反3が移動する。
【0046】
各ニップローラ対22aおよび22bは、図6に細部を例示するように、側板221に下ローラ222が軸受223により回転可能に固定され、また、上ローラ224が軸受225に回転可能に固定され、軸受225は、側板221に対して、上下方向にスライド可能に取付けられており、かつ、軸受225は、側板221に固定されたエアシリンダ226との間をロッド227により連結され、エアシリンダ226を作動させることにより、上ローラ224が下方に移動して、下ローラ222との間に積層原反3等のシート状物を圧着し、もしくは上方に離れることが可能となっている。また、ニップローラ対の側板221の下部は、上側に溝229を備えたガイドレール228の溝229内を図6中、左右方向にスライド可能に固定されており、ねじの回転等による適宜な移動機構を備え、左右方向に移動させることができる。なお、各ニップローラ対22aおよび22bは、ローラ対をなすローラどうしの圧着が可能で、かつ、ローラ対どうしが接近、もしくは離間可能であれば、このほかの構造を有するものであってもよい。
【0047】
なお、各ニップローラ対22aおよび22bは、図に表われない奥側においても上記と同様な構造を有しており、両側板どうしの間は、適宜な複数の位置(図6では、上下の4箇所の位置)において間隔を固定するための棒230で固定されている。
【0048】
図示しないが、露光装置21の上流側には巻き出し装置、下流側には巻き上げ装置を備えていることが好ましく、さらに、巻き出し装置と入口側のニップローラ対22aとの間、または/およびニップローラ対22bと巻き上げ装置との間には、余剰の積層原反を吸収するためのダンサーローラを備えていることが好ましい。
【0049】
図4(a)に示すように、両ニップローラ対22aおよび22bがニップしたまま回転することにより、積層原反3の未露光部を露光装置21の部分に搬送し、両ニップローラ対22aおよび22bが停止することにより、積層原反3が両ニップローラ対22aおよび22bの間で停止し、固定される。この後、両ニップローラ対22aおよび22bの少なくとも、いずれか一方を、他方に向けて移動させることにより、積層原反3にかかる張力を解放して、いわゆるフリーテンションの状態にする(図4(b))。図では、下流側のニップローラ対22bが上流側に向かって移動するよう描いてある。
【0050】
なお、露光装置21の部分で、単に積層原反3を停止させ、張力を解放するには、積層原反3の上下を積層原反3の全幅より長い棒状の固定具ではさんで固定することによってもよいが、積層原反3を再度移動させる際には、固定具を解放せざるを得ないので、積層原反3上に、棒状の固定具で固定された箇所が、間隔をおいて生成し、積層原反3の平面性を損なう恐れがあり、ニップローラ対22aおよび22bを用いる方が、積層原反3の平面性を維持し得る点で好ましい。また、ニップローラ対22aおよび22bを駆動させることにより、露光機21の部分における積層原反3の移動、特に一定量の移動を確実に行なえる利点も生じる。駆動の際に適宜なブレーキ機構を用いることにより、ニップローラ対22aおよび22b間の積層原反3に一定な張力をかけることができる。
【0051】
続いて、好ましくは、露光装置21の露光台23を上昇させ、露光台23の上面を積層原反3の下面に接触させ、露光台23の上面に設置された吸引機構24により吸引して、露光台23上に沿って無張力状態の積層原反3を吸着させる(図5)。なお露光台23およびパターン4は昇降可能に設置されている。
【0052】
吸着後、パターン4を介して光源25により露光することにより、パターン状の露光を行ない、露光後、吸引機構24に大気もしくは風を導入して吸着状態を解放し、その後、下流側のニップローラ対22bを元の位置に戻すことにより、露光された部分の積層原反3に再びテンションをかけ、その後、ニップローラ対22aおよび22bを再び回転させることにより、露光された部分の積層原反3を露光台23上から排出すると共に、新たに、積層原反3の次の未露光部を露光台23上に移動させる。
【0053】
また、露光後は、露光台23および/またはパターン4を昇降させることにより、積層原反3とパターン4との距離をあけることが好ましい。
【0054】
パターン4と積層原反3との間には、位置合わせのための微調整(アライメント)が、水平方向のみならず、垂直方向にも必要である。
【0055】
垂直方向の微調整は、露光の対象である積層原反3の表面と、パターン4(フォトマスクとも言う。)との間隔の微調整である。例えば、レーザ変位計により積層原反3とパターン4との距離(ギャップ)を測定し、距離が設定値通りになるよう、露光台23の垂直方向の位置を露光台23の昇降装置の昇降により、自動調整する。
【0056】
水平方向の微調整は、アライメントマークが無いときは、積層原反3の一定量移動と、端面位置補正とにより、例えば、前者は、前露光位置からの積層原反3の送り長さを検出して行ない、後者は、積層原反3の端面からの距離を検出して行なう。ブラックマトリックス5を形成する際には、通常、ブラックマトリックス5は、各カラーフィルター層の形成に先駆けて形成するので、ブラックマトリックス5を形成する際には、アライメントマークの無い状態であることが普通であるからである。
【0057】
アライメントマークがあるときは、水平方向の微調整は、上記と同様にして、前露光位置からの積層原反3の送り長さと、積層原反3の端面からの距離から、アライメントマークをCCDカメラの視野内にとらえさせ、その後、パターン4のアライメントマークとのズレ量を画像処理により求め、求めたズレ量を基に露光台23もしくはパターン4を微動させることにより行なうとよい。
【0058】
露光装置21の部分で、両ニップローラ対22aおよび22bの少なくとも、いずれか一方を、他方に向けて移動させることにより、積層原反3にかかる張力を解放する際のニップローラ対の移動量は、積層原反3の種類毎に予め決まり、積層原反3に対してかかる圧力(もしくは張力)P、積層原反3の体積V、および温度Tの関数として求めることができる。
【0059】
また、プロキシミティー露光における、パターン4と積層原反3との垂直方向の距離(ギャップ)は、積層原反3の表面からの空間的距離d、およびそこに満たされた媒体の屈折率n等によって規定されるので、それらの関数として求めることができる。
【0060】
以上の説明では、カラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物の層を一層形成し、露光、および現像することを想定したが、上記の方法を繰り返して適用することにより、ブラックマトリックスおよび三色のカラーフィルター層を有するカラーフィルターを製造することができる。また、上記の装置を複数つなげた上、各露光装置の上流側に感光性樹脂組成物の層を適用する塗布機、もしくは転写機を設置し、かつ、下流側に現像機を設置して、感光性樹脂組成物の層の積層、露光、および現像を繰り返して行なうことにより、透明な連続シート状基材を巻き出し装置側から供給し、完成したカラーフィルターを巻き上げ装置により巻き取る装置を構成することもできる。感光性樹脂組成物の層の積層、および現像機に送られた露光済の積層原反の現像は、シートが連続的に搬送される状態で行なうことが好ましいので、間欠送りとなる露光機の入口側および出口側には、ダンサーローラを設置しておくことが好ましい。
【0061】
【実施例】(積層原反の準備)
透明な連続シート状基材1として、厚み;100μm、幅;300mmのPETフィルムを準備し、その上にドライフィルムを用いて、ブラックマトリックス形成用の感光性樹脂組成物の層を、ローラ圧;5kg/cm、ローラ表面温度;120℃、および速度;300mm/minの条件にて、連続的に転写し、積層原反3を作成した。ドライフィルムは、厚み;75μmのPETフィルム上に、下記の組成のブラックマトリックス形成用塗料組成物を、ウェット状態で厚み;10μmになるようダイコーターを用いて塗布し、乾燥後、温度;90℃の条件で10分間プリベークして得たものである。なお、部数はいずれも質量基準である。
【0062】
(ブラックマトリックス形成用塗料組成物)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体       150部
(モル比=73/27)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート          80部
・カーボンブラック分散液                  150部
・重合開始剤                        2.5部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製、イルガキュア369)
【0063】(積層原反の吸着)
図3〜図6を用いて説明したのと同様、上流側に巻き出し装置、下流側に巻き上げ装置を備えた露光装置21に、上記で得られた積層原反を通し、露光装置21の入口側および出口側に設置されたニップローラ対22aおよび22bを駆動し回転させて、連続状の積層原反3を搬送した。この搬送状態において、積層原反3にかかるテンションは、5kg/300mm幅であった。
【0064】
搬送は、積層原反3の1ピッチあたりの入口側のニップローラ対22aの送りを300mmとして間欠的に行なった。また、幅方向については、積層原反3の端面を基準としたが、端面検出用のセンサの検出域から外れたので、入口側および出口側のニップローラ対を積層原反の幅方向に微動させ、積層原反3の幅方向におけるずれが±100μmに収まるようにした。
【0065】
積層原反3の未露光部を露光装置21の部分に搬送させて、入口側および出口側のニップローラ対22aおよび22bの回転を停止させ、両ニップローラ対の間に積層原反3を固定し、固定後、露光台23を上昇させ、露光台23上面と積層原反の下面との距離が1mmになるまで接近させた。その後、出口側のニップローラ対22bを入口側方向に微動させて、両ニップローラ対の間隔を5mmになるまで縮めることにより、フリーテンション状態で、積層原反3を露光台23上に載せることができた。露光台23の表面に設置された吸引機構24を用い、真空度;500mmHg、吸着力;4N/mの条件で吸引を行ない、積層原反3を露光台23上に、積層原反の平面性を維持しつつ、フリーテンションで、しわの発生や気泡の抱き込みもなく、高精度に吸着し固定することができた。なお、露光装置の使用状態における露光台23および露光装置21本体の温度は23℃±0.1℃になるよう、また、相対湿度は60%±1%になるよう、それぞれ調整した。
【0066】(アライメント)
積層原反3を露光台23上に固定した後、積層原反3とパターン(フォトマスク)4との間隔(ギャップ)を100μmになるよう自動調整した。ギャップ量の測定は、パターン4の四隅で行ない、レーザー変位計によりパターン4と積層原反3とのギャップを測定したところ、80μm〜130μmとバラついたため、四隅におけるギャップを95μm〜105μmの範囲になるよう、露光台23側でギャップ補正を行なった。なお、パターン4としては、大きさ;350mm×200m、厚み;0.5mmのものを使用し、四隅から20mm内側の箇所に10mm×10mmの透過部を設け、そこにレーザ変位計を設置してギャップ量を測定した。
【0067】(露光)
上記のようにしてアライメントした状態で、パターン4上より光源24を用いて露光を行った。光源24としては、高圧水銀ランプを用いて、露光エリアを200mm×200mmとして、I線(波長;365nm)を用い、15mw/cmの照度で20秒間露光し、300mJ/cmの露光量とした。露光方式はプロキシミティー一括露光行ない、照射光のデクリネーション角は0.4°、照度分布は露光エリア内で、±4%であった。
【0068】(積層原反の搬送)
露光後、露光台23を加工させ、パターン4と積層原反3との間隔を20mmに広げ、その後、露光台23の吸着を解放し、露光台の入口側および出口側のニップローラ対22aおよび22bの間隔を5mm広げてテンションを加えることにより、積層原反3を水平に張ることができた。このとき、積層原反3にかかるテンションは、5kg/300mm幅であった。なお、ニップローラ対22aおよび22bの外側には、ダンサーローラを設置し、積層原反3の停止中も、それそれのニップローラ対の上流側および下流側においては、積層原反3に一定なテンションをかけて、連続的な搬送ができるようにした。以上の工程の1サイクルは、60秒間で行った。
【0069】(現像)
現像は、露光機21の下流側に現像装置を設置して行ない、露光後の積層原反3を、300mm/minの一定速度で搬送しながら行ない、PETフィルム上に所定のパターンのブラックマトリックスが積層された複合フィルムを得た。得られたブラックマトリックスを、温度;23℃±0.1℃、相対湿度;60%±1%の条件で測定したところ、設計寸法に対し、200mmあたり、±2μmの範囲に収まっていた。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、従来技術における両サイドをくわえて搬送するのに変えて、積層原反をその全幅にわたって張力をかけて移動させるので、耳の部分に変形が生じたり、中央部と両サイドとで伸びが異なる等による支障が生じることがなく、従って、得られる製品の平面性が損なわれず、しかも、積層原反の伸びに伴なう製作精度上の問題が生じないカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
【0071】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、積層原反の平面性の維持がより確実で、また、ニップローラを駆動させることにより、積層原反の移動を確実に行なえることが可能なカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
【0072】
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、感光性樹脂組成物の層の積層を効率的に行なうことが可能なカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
【0073】
請求項4の発明によれば、供給されたシート状原反の全幅を、露光機の入口側および出口側においてはさむニップローラ対の回転を停止して固定し、かつニップローラ対移動装置により接近させて、ニップローラ対間における張力を解放するので、シート状原反の耳の部分に変形が生じたり、中央部と両サイドとで伸びが異なる等による支障が生じることがなく、従って、露光後のシート状原反の平面性を損なわず、しかも、積層原反の伸びに伴なう製作精度上の問題を生じさせることのないカラーフィルターの製造装置を提供することができる。
【0074】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明の効果に加え、巻取り状の連続したシート状原反を供給し、露光後、巻き上げることが可能なカラーフィルターの製造装置を提供することができる。
【0075】
請求項6の発明によれば、請求項4または請求項5の発明の効果に加え、吸引機構を多孔質板を用いて構成したので、シート状原反の吸引を、痕跡を残さずに均一に行なうことが可能なカラーフィルターの製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラックマトリックスを形成する過程を示す図である。
【図2】図1の過程に引続き、カラーフィルター層を形成する過程を示す図である。
【図3】積層原反の搬送を示す図である。
【図4】ニップローラ対の動きを示す図である。
【図5】露光機の動きを示す図である。
【図6】ニップローラ対を示す図である。
【符号の説明】
1  連続シート状基材
2  感光性樹脂組成物の層
3  積層原反
4  パターン
5  BM(=ブラックマトリックス)
11  カラーフィルター
21  露光装置
22  ニップローラ対
23  露光台
24  吸引機構

Claims (6)

  1. 透明な連続シート状基材上にカラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物の層を積層した積層原反を準備し、前記積層原反の前記感光性樹脂組成物の層に対してパターン状の露光を行ない、前記露光後、現像することからなり、前記パターン状の露光を行なうに際して、前記積層原反をその全幅にわたって張力をかけて露光台上に移動させ、移動後の前記積層原反にかかる張力を、前記露光台上とそれ以外の部分との間で前記積層原反の全幅にわたって遮断し、前記露光台上における前記積層原反にかかる張力を解放し、解放後、前記露光台が上面に有する吸引機構により吸引して、前記露光台上に沿って無張力状態の前記積層原反を吸着させ、吸着後に前記パターン状の露光を行ない、露光後、露光部の前記積層原反を前記露光台上での吸着状態から解放し、その後、前記積層原反に張力をかけて、前記積層原反の露光部を前記露光台上より排出すると共に、前記積層原反の未露光部を前記露光台上に移動させることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 前記積層原反にかかる張力を解放することを、前記露光台の入口側および出口側において、前記積層原反の全幅を表裏からはさむニップローラ対で固定し、前記露光台の入口側および出口側の前記ニップローラ対を接近させることにより行なうことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルターの製造方法。
  3. 前記積層原反を準備することを、前記透明な連続シート状基材上に、前記カラーフィルター形成用の着色された感光性樹脂組成物からなる層を転写により積層することにより行なうことを特徴とする請求項1または請求項2記載のカラーフィルターの製造方法。
  4. 上面に吸引機構を有する露光台および前記露光台上に設置され、前記露光台上のシート状原反にパターン状の露光を行なうための露光機からなる露光装置、前記露光台の入口側および出口側に設置され、前記露光台上を走行する前記シート状原反を全幅にわたって表裏よりはさむニップローラ対、および前記ニップローラ対どうしを相互に接近もしくは離間可能とするニップローラ対移動装置とからなり、前記露光台上の前記シート状原反を入口側および出口側の前記ニップローラ対の回転を停止して前記シート状原反を固定したまま、前記両ニップローラ対どうしを前記ニップローラ対移動装置により接近させて前記シート状原反の張力を解放した後、前記吸引機構により吸引して前記シート状原反を前記露光台上に無張力状態で吸着させるよう構成されていることを特徴とするカラーフィルターの製造装置。
  5. 前記露光装置の入口側の前記ニップローラ対より上流側に前記シート状原反の巻き出し装置を有し、出口側の前記前記ニップローラ対より下流側に前記シート状原反の巻き上げ装置を有することを特徴とする請求項4記載のカラーフィルターの製造装置。
  6. 前記吸引機構が多孔質板を用いて構成されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載のカラーフィルターの製造装置。
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