JP4508609B2 - ベーク装置、及びベーク方法 - Google Patents

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Description

本発明は、連続シート状基材上にカラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物の層を積層した積層原反を用いて行う、カラーフィルタ製造のベーク工程に関するものである。
近年、コンピュータのディスプレイとして、省スペース・低消費電力を特徴とする液晶カラーディスプレイの需要が高まっている。また、液晶カラーディスプレイは、液晶テレビ用途、携帯端末用途としても需要が高まっており、一層の軽量化や耐衝撃性の向上が望まれている。
液晶パネルを構成するカラーフィルタの基材としては、従来、ガラス板を用いている。ガラス基材上に、ブラックマトリクスや、カラーフィルタを構成する赤色、緑色及び青色の三色のカラーフィルタ層を生成する。こうして生成されるカラーフィルタ基板と、別工程で生成されるTFT基板とを貼り合わせ、基板間に液晶を注入し偏向フィルムを貼り付けることで液晶パネルが完成する。
尚、カラーフィルタ層は、ガラス基材上に着色された感光性樹脂組成物の層の積層、パターンの露光、及び現像処理を、ブラックマトリクス、赤、緑、及び青のカラーフィルタ層について一層ごとに行って生成する。感光性樹脂組成物の層ごとに露光現像処理の後、ベーク処理(加熱処理)を行うが、ベーク処理のオーブン装置として、例えば特許文献1がある。カラーフィルタ用感光性樹脂組成物をベークする理由は、カラーフィルタの耐光性、耐熱性、耐薬品性を向上させ、さらには液晶に対する表示不良の原因を除去するためである。
カラーフィルタの製造に際し、従来のガラス板を基材とするカラーフィルタにおいては、ガラス板自身は剛性を有し、平面性が高い。従ってガラス板をカラーフィルタの基材として使用する場合には、上記の処理に対してガラス板を一枚ずつ取り扱う煩雑さはあるものの、ガラス板の取り扱い中の伸縮の問題や、カラーフィルタの製作精度上の問題は比較的少なかった。
これに対し、プラスチックシートを基材とするカラーフィルタの製造に際しては、連続したシートを取り扱うので、原反や加工中の半製品の取り扱いが楽になるという利点がある。その反面、プラスチックを基材として使用した場合には、上記カラーフィルタの性能向上のための熱処理に対して、基材の熱膨張が問題になってくる。なぜならば、カラーフィルタ層の厚みが1μm程度に対して、基材の厚みは少なくとも数十倍はあるために、熱膨張は主にプラスチック基材に依存するからである。このようなプラスチックシートを基材とするカラーフィルタの露光装置として、例えば特許文献2がある。
特開平9−297406号公報 特開2001−264999号公報
プラスチック連続シート状の基材を用いてカラーフィルタを製造する製造装置では、ベーク工程(加熱処理)で連続シート状基材に搬送による張力がかかる場合がある。その際、基材がその弾性領域を超え塑性変形した場合延伸され、カラーフィルタパターンの寸法の精度が低下するという問題があった。
本発明で、解決しようとする問題点は、上記述べた理由で、カラーフィルタ製造時のベーク工程で起こりうる連続シート状基材の寸法精度の低下である。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、カラーフィルタ製造のベーク工程での、フィルム基材搬送のための張力が原因となる寸法精度の低下を防止し、カラーフィルタを高精度で製造するベーク装置を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク装置であって、前記シート状基材を加熱するオーブンと、前記オーブン内で、前記シート状基材をベルト上に載せてベルト搬送させるベルト搬送手段と、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置され、前記シート状基材を搬送するニップローラ対と、を具備し、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみが形成されることを特徴とするベーク装置である。
ベーク装置は、前記シート状基材が前記オーブンを通過後、前記シート状基材を水洗処理、続いて乾燥処理する手段を具備する。
前記シート状基材は、ブラックマトリクス、又はブラックマトリクスと他の少なくとも1層の露光現像されたカラーフィルタ層を有する。
オーブンは、遠赤外線ヒータで100〜300度程度に加熱される加熱領域と、それに続く空冷による冷却領域を有する。
ベルト搬送手段は、オーブン内のシート基材の搬送に用いられ、テフロン(登録商標)メッシュベルト等からなるベルトと、ベルトをかける複数のローラからなる。ベルトの材質に関しては、金属(クロムメッキ処理)、ガラス繊維、テフロン(登録商標)メッシュ等がある。金属ベルトは表面の平滑性、熱伝導率特性に優れているが、搬送するプラスチック基材が加熱されると金属ベルトに対して粘着する問題があった。また、ガラス繊維ベルトは、ガラス繊維の織り目が加熱されたプラスチック基材に転写される問題があった。これらの問題に対して、テフロン(登録商標)メッシュベルトはプラスチック基材に対して、粘着性や織り目の転写性が無く、かつ加熱されることによって熱膨張するプラスチック基材を、搬送方向の前後に適度に滑らす機能を発現することを発見し、本発明としたのである。複数のローラが同じ方向に回転することで、ベルトは一定方向に移動する。ベルト搬送手段は、シート材基材をオーブンの加熱領域に搬入して一定速度で搬送し、続いて冷却領域を一定速度で搬送した後、オーブンから外に搬出する。
第1の発明によるベーク装置は、オーブン内でシート状基材に張力が加わらないようにシート基材をベルト搬送する。
第1の発明によるベーク装置は、シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、ベルト搬送手段の前および後に、シート状基材を挟んで搬送するニップローラ対を備え、シート状基材に張力が加わらないように、ニップローラ対又はオーブン内のベルト搬送手段で、前記シート状基材を搬送させる。
第2の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク装置であって、前記シート状基材を加熱するオーブンと、前記オーブン内で、前記シート状基材をベルト上に載せてベルト搬送させるベルト搬送手段と、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置され、前記シート状基材を搬送するニップローラ対と、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段との間に配置され、前記シート状基材のたるみ量を検出するセンサとを具備し、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみが形成され、前記センサで検出するたるみ量が定められた範囲になるように、前記ニップローラ対又は前記ベルト搬送手段で前記シート状基材を搬送させることを特徴とするベーク装置である。
第1、第2の発明によるベーク装置は、シート状基材を意図的にたるませるので、オーブン内部を搬送されるシート状基材には張力がかからない。シート状基材のたるみ量はセンサで検出し、ニップローラ対又はベルト搬送手段の搬送速度を調整して、シート状基材のたるみ量を定められた範囲になるようにする。
第3の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク方法において、前記シート状基材を加熱するオーブン内では、前記シート状基材をベルト上に載せて搬送させるとともに、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置されるニップローラ対で、前記シート状基材を挟んで搬送させ、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみを形成することを特徴とするベーク方法である。
第4の発明は、感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク方法において、前記シート状基材を加熱するオーブン内では、前記シート状基材をベルト上に載せて搬送させるとともに、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置されるニップローラ対で、前記シート状基材を挟んで搬送し、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみを形成し、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段との間に生じる、前記シート状基材のたるみ量をセンサで検出し、前記センサで検出するたるみ量が定められた範囲になるように、前記ニップローラ対又は前記ベルトの搬送速度で前記シート状基材を搬送させることを特徴とするベーク方法である。
本発明によれば、カラーフィルタ製造のベーク工程での、フィルム基材搬送のための張力が原因となる寸法精度の低下を防止し、カラーフィルタを高精度で製造するベーク装置を提供することができる。
以下に、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(1.構成)
図1は、本実施の形態の係るベーク装置1の構成を示す図である。
(1−1.ベーク装置1の構成)
ベーク装置1は、巻出しローラ19、第1ニップローラ対23、カバーフィルム巻取りローラ21、センサ15、コントローラ17、オーブン5、第2ニップローラ対25、水洗槽11、乾燥槽13、第3ニップローラ対27、カバーフィルム巻出しローラ31、巻取りローラ33等から構成される。
積層原反3は、カラーフィルタを作成するための基となる連続シート状の原反である。積層原反3については、後に詳しく説明する。
第1ニップローラ対23と第2ニップローラ対25は、それぞれオーブン5の前後に設置され、積層原反3を上下のローラで挟んで図中のA方向に移動させる。尚、第1ニップローラ対23と第2ニップローラ対25のうち、いずれかを省略し、例えば第2ニップローラ対25で積層原反3を移動させてもよい。また、ニップローラ対の構造は上下2つのローラに限らず、他の構造(例えばローラの数が3つ以上)であってもよい。
巻出しローラ19は、積層原反3を巻き出してベーク装置1に搬送する。
カバーフィルム巻取りローラ21は、積層原反3からカバーフィルム35を巻き取るものである。
センサ15は、オーブン5通過前の積層原反3に生じるたるみ39の量を検出する装置である。たるみ量39が、定められた範囲になるようにコントローラ17が、第1ニップローラ対23の搬送速度を調整する。尚、図1ではコントローラ17が第1ニップローラ対23の搬送速度を調整する図になっているが、オーブン5内部の搬送用のベルト45速度を調整してたるみ39の量を調整するようにしてもよい。また、第1ニップローラ対23と、ベルト45の両者の搬送速度を調整するようにしてもよい。
オーブン5は、加熱ゾーン7と冷却ゾーン9とが、隔壁43で隔たれた構成を有する。図2は、図1の方向X−Xからオーブン5を見た図である。2つのローラ29−1、29−2にベルト45をはめ、2つのローラ29−1、29−2を回転させてベルト45を方向Bに移動させることにより、積層原反3を、A方向に搬送する。
オーブン5の加熱ゾーン7は、上部からの遠赤外線ヒータにより、100〜300度程度に加熱される。この工程で、感光性樹脂組成物層が露光現像された積層原反3の、加熱処理を行う。例えば、ガラス転移温度240度のプラスチック基材の場合、230度で30分間の加熱処理を行う。
加熱処理された積層原反3は、ベルト45で搬送されオーブン5の冷却ゾーン9に入る。冷却ゾーン9は、外部から外気47を取り込み、積層原反3を空冷する。第2ニップローラ対25の直前で、積層原反3は常温となる。
水洗槽11は、積層原反3に付着したゴミ等を洗い流す装置である。また、乾燥槽13は、水洗槽11で洗われた積層原反3を乾燥させる装置である。
カバーフィルム巻出しローラ31は、カバーフィルム37を巻き出して、第3ニップローラ対27で積層原反3にカバーフィルム37を貼り合わせる。巻取りローラ33は、カバーフィルム37を貼り合わされた積層原反3を巻き取る装置である。積層原反3は、ローラ状(巻き取られた状態)になり、ベーク処理は完了する。
(1−2.積層原反3について)
次に、積層原反3について説明する。図3は、図1の巻出しローラ19から巻き出す、位置Y1における積層原反3を示す図である。また、図4は、位置Y2における積層原反3を示す図である。
積層原反3は、連続シート状基材51上に、少なくとも1層の感光性樹脂組成物層を積層してなるものである。図3は、ブラックマトリクス形成用の黒色に着色された感光性樹脂組成物層を、露光・現像しブラックマトリクス53を形成し、その上にカバーフィルム35を貼り合わせたものを示す。
カラーフィルタは、連続シート状基材51の上に構築され、光遮断及び混色防止用のブラックマトリクス(BM)、赤層、緑層、青層の三原色画素のカラーフィルタ層、カバーフィルム等からなる。
カラーフィルタの製造の手順は、BM層の形成に続き、各カラーフィルタ層の形成を行う。BM層の形成は、通常、連続したシート状基材51上に、連続してBM用に着色された感光性樹脂組成物層を形成し、フォトマスクをかけて露光し、現像する。さらに、ベーク処理(加熱工程)を行う。
各カラーフィルタ層の形成は、上記BM層が形成された連続したシート状基材51上に位置あわせを行いつつ、着色された感光性樹脂組成物層の形成・露光・現像・ベーク処理を繰り返す。
本実施の形態は、この感光性樹脂組成物層の形成・露光・現像後のベーク処理の工程に係る。本実施の形態は、BM層形成時のベーク処理工程だけでなく、いずれのカラーフィルタ層形成のベーク処理工程にも適用される。
図3に示す積層原反3の連続シート状基材51は、可撓性(フレキシブル)で、透明性を有する、適宜な幅と、幅に対して十分長い長尺の形状を持つ。長尺の積層原反3は、巻取り(ロール)の形態であり、巻き出し装置に取り付けて、巻取りの外側の端から、順次加工機の加工部分に送り、加工終了後に再び巻取り処理を行う。
図1のベーク装置1では、感光性樹脂組成物層の形成・露光・現像後に、巻き取られたロール状の積層原反3を供給し、ベーク処理を行うものである。
(1−3.センサ15について)
図5は、センサ15の構成を示す図である。本実施の形態のベーク装置1では、積層原反3がオーブン5に入る前に、意図的にたるみ39ができるように、第1ニップローラ対23の搬送速度を調整する。センサ15は、たるみ39の量dxを検出して、コントローラ17に送る機能を有する。尚、コントローラ17はたるみ39の量dxにより、第1ニップローラ対23の搬送速度を制御する。ここでは、積層原反3がオーブン5に入る前のたるみ39の量を検出するようにしたが、オーブン5から出た後のたるみ41の量を検出するようにしてもよい。
センサ15は、上部光電管57−1と、下部光電管57−2とを備える。光電管は、発光部から投射された赤外光が受光部に当っていて、これを遮ることで通過を検知する。従って、たるみ39の量dxが、上部光電管57−1の位置(即ち、たるみ量d1)、下部光電管57−2の位置(即ち、たるみ量d2)に達しているかどうかを検出することができる。本実施の形態では、たるみ39の量dxが、d1≦dx≦d2 となるように、積層原反3の搬送速度を調整するものである。
尚、センサ15としては、光電管に限らず、CCD(Charge Coupled Device)等を用いて、たるみ量を検出してもよい。
(2.処理手順)
次に、図6により、本実施の形態のベーク装置1におけるベーク処理手順を説明する。連続シート状基材51にブラックマトリクス53が形成・露光・現像され、カバーフィルム35でコーティングされた積層原反3(図3に示す)を、ベーク装置1にロール状で供給する。まず、巻出しローラ19が回転して、積層原反3を方向Aに巻き出す(ステップ1001)。
さらに第1ニップローラ対23は、2つのローラで積層原反3を挟んで方向Aに搬送し、第1ニップローラ対23を通過後にカバーフィルム巻取りローラ21が、積層原反3のカバーフィルム35を巻き取っていく(ステップ1002)。
続いて、積層原反3は、オーブン5に入る前に、たるみ39が生じるような速度で搬送される。たるみ39部分は、オーブン5の前段階に生じ、たるみ39の量dxはセンサ15で検出する(ステップ1003)。
図5において、たるみ39の量dxが、センサ15の上部光電管57−1に達しない場合、即ち dx<d1 の場合には、コントローラ17が第1ニップローラ対23の回転速度を調整し、積層原反3の搬送速度を加速する(ステップ1004からステップ1003にもどる)。
たるみ39の量dxが、センサ15の下部光電管57−2よりも大きい場合、即ち d2<dx の場合には、コントローラ17が第1ニップローラ対23の回転速度を調整し、積層原反3の搬送速度を減速する(ステップ1005からステップ1003にもどる)。
即ち、たるみ39の量dxが、常に上部光電管57−1と下部光電管57−2の間にあるように、即ちd1≦dx≦d2 となるように、第1ニップローラ対23の回転速度を調整し、積層原反3の搬送速度を調整する。
積層原反3は、オーブン5には図4に示す形状(カバーフィルム35が巻き取られた形状)で搬入される。オーブン5内は、2つのローラ29−1、29−2の回転によりベルト45が方向Bに移動し、積層原反3は加熱ゾーン7に続き冷却ゾーン9を移動する(ステップ1006)。
積層原反3は、加熱ゾーン7では上部からの遠赤外線ヒータにより100〜300度程度で加熱される。特に好ましくは、プラスチック基材のガラス転移温度以下で加熱されることが望ましい。例えば、ガラス転移温度が240度のプラスチック基材の場合、加熱時間は230度で30分以上である。冷却ゾーン9では、積層原反3は外気47により冷却されて、オーブン5の出口では常温となる。
オーブン5内部を搬送される積層原反3は、オーブン5の前にたるみ39を生じさせることにより、張力(テンション)がかからない状態にある。従って、オーブン5の内部で、熱膨張を除く張力が原因となる積層原反3の伸びを防止することができる。即ち、オーブン5内搬送時に張力をカットオフすることで、寸法精度の低下を防ぐことができる。
オーブン5の前に、たるみ39を意図的につくることで、オーブン5を出た後の積層原反3には、副次的なたるみ41が生じる。ここでは、このたるみ41の量には、制御はかけない。尚、逆に、オーブン5の前のたるみ39ではなく、オーブン5を出た後の積層原反3のたるみ41の量をセンサで検出して、積層原反3の搬送速度を調整してもよい。
オーブン5の後のたるみ41の後に、第2ニップローラ対25の2つのローラで積層原反3を挟み、一定速度で水洗槽11、乾燥槽13へと搬送する(ステップ1007)。水洗槽11では、積層原反3に付着したゴミ等を洗い流し、乾燥槽13で積層原反3を乾燥させる(ステップ1008)。
更に、カバーフィルム巻出しローラ31から、カバーフィルム37を巻き出し、第3ニップローラ対27で積層原反3に貼り合わせる(ステップ1009)。位置Y4では、積層原反3は、図3のように再びカバーフィルムでコーティングされる。
積層原反3を巻取りローラ33で巻き取り(ステップ1010)、ローラ状にして次の工程へ移る。
尚、ここで説明したのは、BM層を作成する工程(図3、図4)の積層原反3であるが、本発明のベーク装置は、図7、図8に示す他のカラーフィルタ層を作成するベーク工程に適用してもよい。図7は、ブラックマトリクス53層作成の後、赤色CF59層のベーク処理前の積層原反3である。図8は、ブラックマトリクス53層の後、カラーフィルタ層を作成していき、最後の色の層のベーク処理前の積層原反3である。例えばブラックマトリクス53、赤色CF59層、青色CF61層が作成され、最後に緑色CF63をベーク処理する前の積層原反3である。
(3.効果)
このように、本実施の形態では、オーブン5に入る前に意図的に積層原反3に一定範囲のたるみ39を生じさせて、オーブン5内を搬送する積層原反3の張力をカットオフするので、張力が原因となる積層原反3の寸法精度の低下を防止する効果がある。
(4.その他の実施例)
別の実施例として、積層原反3に意図的にたるみ39、41を生じさせなくても、第1ニップローラ対23、第2ニップローラ対25、及びベルト45の搬送速度を調整することによって、オーブン5内を搬送される積層原反3に張力がかからないように調整してもよい。
この場合、たるみ39、41の量に関わらず(たるみ量が殆どゼロであってもよい)、オーブン5内を搬送される積層原反3に張力がかからないように、第1ニップローラ対23、第2ニップローラ対25、及びベルト45の搬送速度を調整する。例えば、ベルト45の搬送速度を、第1ニップローラ対23による搬送速度よりも遅く設定する。また、第1ニップローラ対23、第2ニップローラ対25のローラに生じる張力を検出して、第1ニップローラ対23、第2ニップローラ対25、及びベルト45の搬送速度を調整する、等の方法がある。
この実施例では、たるみ39、41の有無にかかわらず、たるみ量のセンサ15やコントローラ17は必要としないので、ベーク装置1の構成を簡単にする効果がある。また、オーブン5内を搬送される積層原反3に張力がかからないので、図1のベーク装置と同様に、張力が原因となる積層原反3の寸法精度の低下を防止する効果がある。
また、別の実施例として、オーブン5内のベルト搬送手段(ベルト45及びローラ29−1、29−2)が、張力が加わらないように積層原反3をベルト搬送する機能を備えるものとする。例えば、積層原反3をベルト45に載せる時点で、張力を生じさせないよう設置する機能を有する。或いは、ベルト45と積層原反3との接触部分が吸着する機能を備え、搬送時の積層原反3に張力を生じさせないようにする。
この実施例では、オーブン5前後の積層原反3に、意図的にたるみ39、41を生じさせる必要はない。また、センサ15、コントローラ17、更に積層原反3の搬送速度調整手段である第1ニップローラ対23、第2ニップローラ対25も必須ではないので、ベーク装置1の構成を簡単にする効果がある。オーブン5内を搬送される積層原反3に張力がかからないので、図1のベーク装置と同様に、張力が原因となる積層原反3の寸法精度の低下を防止する効果がある。
また、別の実施例として、第1ニップローラ対23と第2ニップローラ対25のうち、いずれかを省いた構成としてもよい。
また、ニップローラ対の構造は、上下の2つのローラ対という構成に限らず、3つ以上のローラで構成されるものであってもよい。
尚、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に限られるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本実施の形態におけるベーク装置1の構成を示す図 図1のX−X方向からオーブン5をみた図 図1のY1点における積層原反3の構造を示す図 図1のY2点における積層原反3の構造を示す図 たるみ39の検出を説明するための図 ベーク装置1の工程を示す図 赤色CFを積層した積層原反3を示す図 赤色CF、青色CF、緑色CFを積層した積層原反3を示す図
符号の説明
1………ベーク装置
3………積層原反
5………オーブン
7………加熱ゾーン
9………冷却ゾーン
11………水洗槽
13………乾燥槽
15………センサ
17………コントローラ
19………巻出しローラ
21………カバーフィルム巻取りローラ
23………第1ニップローラ対
25………第2ニップローラ対
27………第3ニップローラ対
29−1、29−2………ローラ
31………カバーフィルム巻出しローラ
33………巻取りローラ
35、37………カバーフィルム
39、41………たるみ
43………隔壁
45………ベルト
47………外気
51………連続シート状基材
53………ブラックマトリクス
57−1、57−2………光電管
59………赤色CF
61………青色CF
63………緑色CF

Claims (9)

  1. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク装置であって、
    前記シート状基材を加熱するオーブンと、
    前記オーブン内で、前記シート状基材をベルト上に載せてベルト搬送させるベルト搬送手段と、
    前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置され、前記シート状基材を搬送するニップローラ対と、
    を具備し、
    前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみが形成されることを特徴とするベーク装置。
  2. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク装置であって、
    前記シート状基材を加熱するオーブンと、
    前記オーブン内で、前記シート状基材をベルト上に載せてベルト搬送させるベルト搬送手段と、
    前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置され、前記シート状基材を搬送するニップローラ対と、
    前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段との間に配置され、前記シート状基材のたるみ量を検出するセンサと、
    を具備し、
    前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみが形成され、
    前記センサで検出するたるみ量が定められた範囲になるように、前記ニップローラ対又は前記ベルト搬送手段で前記シート状基材を搬送させることを特徴とするベーク装置。
  3. 前記オーブンは、加熱領域と冷却領域を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベーク装置。
  4. 前記シート状基材が、前記オーブンを通過後、前記シート状基材を水洗処理、続いて乾燥処理する手段を更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベーク装置。
  5. 前記シート状基材は、ブラックマトリクス、又はブラックマトリクスと他の少なくとも1層の露光現像されたカラーフィルタ層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベーク装置。
  6. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク方法において、
    前記シート状基材を加熱するオーブン内では、前記シート状基材をベルト上に載せて搬送させるとともに、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置されるニップローラ対で、前記シート状基材を挟んで搬送させ、前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみを形成することを特徴とするベーク方法。
  7. 感光性樹脂組成物層を積層したシート状基材を搬送し、前記シート状基材を用いてカラーフィルタを製造するベーク方法において、
    前記シート状基材を加熱するオーブン内では、前記シート状基材をベルト上に載せて搬送させるとともに、前記シート状基材の搬送方向において、前記オーブンの前および後であって、前記ベルト搬送手段の前および後に配置されるニップローラ対で、前記シート状基材を挟んで搬送し、
    前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段の間には、前記シート状基材のたるみを形成し、
    前記ニップローラ対と前記ベルト搬送手段との間に生じる、前記シート状基材のたるみ量をセンサで検出し、
    前記センサで検出するたるみ量が定められた範囲になるように、前記ニップローラ対又は前記ベルトの搬送速度で前記シート状基材を搬送させることを特徴とするベーク方法。
  8. 前記シート状基材が、前記オーブンを通過後、前記シート状基材を水洗処理、続いて乾燥処理することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のベーク方法。
  9. 前記シート状基材は、ブラックマトリクス、又はブラックマトリクスと他の少なくとも1層の露光現像されたカラーフィルタ層を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のベーク方法。
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