JP2004144734A - 光走査型顕微鏡及び顕微鏡用測光装置 - Google Patents

光走査型顕微鏡及び顕微鏡用測光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度の強弱に拘わり無く実際の輝度に応じた広い範囲の光量情報を得ることができる光走査型顕微鏡及びその測光装置を提供する。
【解決手段】走査型レーザ顕微鏡装置のシステムコントローラ8はA/D変換クロックaを測光装置7のA/D変換器12に出力し、画素クロックpを同じく測光装置7の演算装置13に出力する。光検出器11はダイクロイックミラー6を介して入力される標本5より発せられた光をアナログ電気信号に変換する。A/D変換器12はA/D変換クロックaに同期してアナログ電気信号をからデジタルデータに変換する。演算装置13は画素クロックpに同期してデジタルデータを演算し1画素毎の輝度データを出力する。記憶装置14は1画素毎の輝度データを記憶する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査型顕微鏡及びその測光装置に関わり、更に詳しくは蛍光色素や蛍光タンパクで標識された試料を励起光を用いて励起して、試料から発せられる微弱な蛍光を検出する光走査型顕微鏡及び顕微鏡用測光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、微弱光の検出方法として、フォトンカウントによるものと、アナログ積算によるものがある。
フォトンカウントによる微弱光の検出方法(フォトンカウント法)は、光検出器からの検出信号をアナログ信号のまま比較器を通して加算して、その加算値を輝度値としている。(例えば、特許文献1参照。)
また、アナログ積算による微弱光の検出方法(アナログ積算法)は、光検出器からの検出信号をコンデンサに蓄えて、コンデンサの電圧をAD変換して、そのAD変換した値を輝度値とする。(例えば、特許文献2参照。)
ところで、従来は、例えばレーザ顕微鏡等の測定分野において、測定作業としては、明るい部分のみを測定するだけで足りていたが、近年では、より暗い部分も見えるようにしたいという要望が強まってきた。
【0003】
一般に、共焦点走査型レーザ顕微鏡では、レーザを標本に照射して、標本から発せられる蛍光を測光して画像とするが、ある一点にレーザが照射される時間は短く、従って、そこから発せられる蛍光光量も少ない。従って、蛍光光量が少ない状況では上記のフォトンカウントが良いとされる。
【0004】
しかし、フォトンカウントは本来は天体観測などの暗い宇宙から飛び込んでくる光子を捉えて宇宙の輝度を観測するのに適した測光方法であるため、これをレーザ顕微鏡の測光に用いると、レーザ顕微鏡の測光対象物である標本の中には強い蛍光を発するものもあり、このような標本の場合、フォトンカウントでは蛍光光量が多いと光検出器の出力パルスの重複のため、このように明るい部分の輝度を正確に測定できないという問題が発生する。
【0005】
図17(a),(b) は、上述した従来のフォトンカウント測光方法をレーザ顕微鏡の測光に用いた場合の不具合を説明する図である。図17(a),(b) は、横軸に時間を示し、縦軸に光検出信号を示している。図17(a) の場合は、横軸の時間の流れに沿って光検出信号が単発のパルスで現れており、検出された輝度が低いことを表している。この光検出信号を比較値である閾値dを用いてカウンタで計数すると「5」という積算輝度値が得られる。
【0006】
他方、図17(b) の場合は、横軸の時間の流れに沿って、光検出信号は、最初にシングルフォトイベントと称される単発のパルスが2回出現し、次にマルチフォトンイベントと称される複数(図17(b) の例では5個)のパルスが連続して重畳した幅広(この場合の幅は振幅の意味ではなく零クロスから零クロスまでの時間方向の幅の意味、以下「時間幅」ということにする)のパルスが出現している。これは、最初の測光部分では輝度が弱く、続く測光部分では強い輝度の部分が比較的広い範囲で現れていることになる。ところが、これらの光検出信号を同じく閾値dを用いてカウンタで計数すると「3」という積算輝度値しか得られない。
【0007】
すなわち、従来のフォトンカウントは、光検出器からの光検出信号をアナログの比較器で比較するため、入射光量が多い場合に問題が生じる。つまり図17(b) のように、入射光量が多い場合は、光検出器の出力パルスは連なって重畳し、大きな一つのパルスとなる。アナログの比較器ではパルスの時間幅は無視され、閾値dを越える光検出信号の立ち上がりで「1」と計数するから、本来の輝度値は過小評価されるという問題が起こる。
【0008】
したがって、そのようなフォトンカウントでは正確に計測できない比較的発光輝度の強い標本を測光する場合には、光検出器の出力パルスを所定の時間全て蓄積して、その電荷量を輝度値とするアナログ積算の方が正確な測光ができる。
このように、従来のフォトンカウント法による測光をレーザ顕微鏡の測光に応用しても、強弱に大きな差のある輝度分布の広い範囲にわたって最適な測光が出来ないという問題があって使用範囲が限られる。
【0009】
他方、アナログ積算法による測光は、特には図示しないが、光検出器からの信号をすべてコンデンサに蓄え、その電圧をAD変換する。そのため、信号とは関係のない電気ノイズも積算する傾向があり、輝度の比較的強い標本の測光には適するが、輝度の弱い標本の測光にはS/N比(信号/雑音比)が悪くて信頼性が低く、これも同様に強弱に大きな差のある輝度分布の広い範囲にわたって最適な測光が出来ないという問題があって使用範囲が限られた。
【0010】
このように、従来、微弱光の輝度の弱いものと強いものの両方を一つの検出方法で検出することが出来なかったため、一つの装置内に相互に独立したフォトカウント回路とアナログ積算回路を併設し、標本の輝度に応じてスイッチで回路を切り替えて検出方法を変更するようにし、一つの装置で微弱光の輝度の弱いものと強いものの両方を検出できるようにした技術も提案されている。(例えば、特許文献3、4参照。)
しかしながら、上記の特許文献3又は4のように、並列に設けられたフォトカウント回路とアナログ積算回路の2つの測光処理回路を切り替えて使う方式は、入射光量の測定実効領域を広くすることはできるが、フォトンカウントの場合は測定単位が光子数であり、アナログ積算の場合は測定単位が電圧値であって測光単位が双方で異なるため、上記のように測光処理回路を切り替えた時点での輝度値を連続的に取り扱うことが出来ないという問題を有している。
【0011】
この測光処理回路の切り替え時点における輝度測定値の不連続性の問題を多少なりとも改善するために、アナログ積算値を出力するA/D変換部とアナログパルスをデジタル変化して出力するパルス計数部の2つの出力回路を並列に実装し、いずれの出力であるかをユーザに報知して、測光方式切り替え時点での測光値の相関性をユーザの判断に委ねる技術も提案されている。(例えば、特許文献5参照。)
【0012】
【特許文献1】
特開平10−227695号公報(要約、段落[0026]〜[0028]。図3)
【特許文献2】
特開平09−196752号公報(要約、段落[0022]。図1)
【特許文献3】
特開平03−181825号公報(第3頁左欄第27行目〜同右欄第50行目。第1図)
【特許文献4】
特開2002−55050号公報(要約。段落[0045]。図1)
【特許文献5】
特開平09−072784号公報(要約。図2)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、レーザ顕微鏡では蛍光の波長帯域に応じた複数の光検出器を備え、それぞれについて測光回路を持たなければならないから、波長帯域ごとの測光装置の規模を最小限に抑える必要がある。ところが上記の特許文献3又は4のように測光装置としてフォトンカウント回路とアナログ積算器の2つの受光処理機構を並列に実装しなければならないのでは、装置が大型化してしまうという新たな問題が発生する。
【0014】
また、特許文献5のように、A/D変換部とパルス計数部の2つの出力回路を並列に実装していずれの出力かを報知してユーザに相関性を判断させるのは、切り替えた時点での輝度値をそのまま連続的に取り扱うことが出来るということとは程遠く、問題の根本的な解決にはならないという不満が残るものであった。
【0015】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、アナログパルス/デジタル変換機能とアナログ積分機能を単一の構成として備え、2つの機能を切り替えても測光結果を同一の測光単位で出力でき、輝度の強弱に拘わり無く実際の輝度に応じた信頼性の高い且つ広い範囲の光量情報を得ることができる光走査型顕微鏡及びその測光装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以下に、本発明に係わる光走査型顕微鏡及び顕微鏡用測光装置の構成を述べる。
先ず、請求項1記載の発明の光学顕微鏡用測光装置は、光源からの照明光を観察試料に照射して得られる光の光量をクロック毎に検出して光量情報を得る光検出器と、該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の演算を行う演算手段と、を備えて構成される。
【0017】
上記演算手段は、例えば請求項2記載のように、上記デジタルデータが所定の閾値以上であるかの比較演算を行うように構成され、また、例えば請求項3記載のように、上記デジタルデータを全て加算するように構成される。
次に、請求項4記載の発明の光走査型顕微鏡は、光源からの照明光を観察試料に対し走査照射して得られる光を、対物レンズを含む光学系を介して結像し、その結像の光量により上記観察試料の光量情報を得る光走査型顕微鏡であって、上記結像の光量をクロック毎に検出する光検出器と、該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の演算を行う演算手段と、を備え、上記演算手段は、1画素分の光量検出期間の間に入力された上記デジタルデータを演算してその演算結果を上記1画素分の輝度値とするように構成される。
【0018】
上記演算手段は、例えば請求項5記載のように、上記デジタルデータが所定の閾値以上であるかの比較演算を行うように構成され、また、例えば請求項6記載のように、上記デジタルデータを全て加算するように構成される。
更に、請求項7記載の発明の光学顕微鏡用測光装置は、光源からの照明光を観察試料に照射して観察試料から得られる光量を検出して光量情報を得る光学顕微鏡用測光装置において、上記光量を検出する光検出器と、該光検出器により検出された光量を示すアナログ電気信号の帯域を可変する可変帯域手段と、該可変帯域手段により可変された帯域に基づいて上記光検出器により検出された光量を示すアナログ電気信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換手段と、閾値設定手段とカウンタとを内蔵する制御部と、を備え、上記制御部は、一方では上記観察試料から得られる光量が弱いとき上記可変帯域手段の帯域を広くすることにより上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得し、他方では上記観察試料から得られる光量が強いとき上記可変帯域手段の帯域を狭くすることにより上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得し、これら取得した光量情報をデジタルデータに変換して出力するように構成される。
【0019】
上記制御部は、例えば請求項8記載のように、上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記閾値設定手段により設定された閾値と、アナログ/デジタル変換手段による出力との比較演算を行い、この比較演算の結果を上記カウンタによりカウントして光子数を取得し、この取得した光子数を光量情報とするように構成される。
【0020】
また、この顕微鏡用測光装置は、例えば請求項9記載のように、記憶手段を更に有し、上記制御部は、上記アナログ積算器によるり単一光子入射時毎のアナログ出力を上記A/D変換手段によりデジタルデータに変換し、該デジタルデータに基づき上記輝度値演算手段により演算して単一光子入射時のA/D変換値の平均値を求め、該平均値を上記記憶手段により予め記憶し、上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記アナログ積算法により出力される電圧値を上記記憶手段に記憶された上記平均値により除算することにより上記アナログ積算器から出力される電圧値の単位を光子数に変換して、この変換された光子数を光量情報とするように構成される。
【0021】
この場合、上記記憶手段は、例えば請求項10記載のように、上記平均値と上記光検出器の感度との相関を予め記憶し、上記制御部は、上記記憶手段に記憶されている上記平均値と上記光検出器の感度との相関に基づいて、上記光量情報を上記光検出器の基準感度における光量情報に変換するように構成するのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の構成を模式的に示す図である。尚、同図には光学系の光路を破線で示し、制御系の信号経路を実線矢印で示している。
【0023】
同図に示すように、走査型レーザ顕微鏡装置1は、光学系においては、レーザ光を発振するレーザ光発信部2と、このレーザ光発信部2から射出されるレーザ光を走査させるためのガルバノミラー3と、このガルバノミラー3によって走査されるレーザ光を収束させるための対物レンズ4と、この対物レンズ4によって収束されたレーザ光を受けて光を発する標本5と、この標本5が発した光を測光の経路に送るためのダイクロイツクミラー6と、このダイクロイツクミラー6から送られてくる光の強度を検出する測光装置7とから構成される。
【0024】
そして、これらの光学系から画像を得るための制御系においては、先ず、システムコントローラ8は、ガルバノミラー3にレーザ光の標本5上での位置情報を与えて、ガルバノミラー3による走査のための振り動作を制御している。
更に、システムコントローラ8は、A/D変換クロックと画素クロックを測光装置7に送っており、測光装置7は、そのA/D変換クロックと画素クロックとに同期して、1画素クロック毎に、その1画素クロック期間中の輝度データをシステムコントローラ8に送っている。
【0025】
システムコントローラ8は、ガルバノミラー3の位置情報と、その位置での輝度情報を得ることとにより、3次元画像を作成して、その生成した3次元画像をディスプレイ9に表示させることができる。
図2は、上記測光装置7の構成を示すブロック図である。測光装置7は、図1のダイクロイックミラー6を介して反射して入力されてくる標本5より発せられた光をアナログ電気信号に変換する例えばフォトマルからなる光検出器11と、この光検出器11により変換されたアナログ電気信号をシステムコントローラ8から入力されるA/D変換クロックaに同期してデジタルデータに変換するA/D変換器12と、このA/D変換器12により変換されたデジタルデータをシステムコントローラ8から入力される画素クロックpに同期して演算して1画素毎の輝度データを出力する演算装置13と、この演算装置13から出力される輝度データを記憶する記憶装置14とから構成される。
【0026】
図3は、測光装置7による処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理は、測光装置7の演算装置13の制御の下に、各部により演算装置13を中心として行われる処理である。
図4は、上記の処理で行われる信号の処理を分かりやすく図解して示す図である。同図(a),(b),(c),(d) は、いずれも横軸に時間を示している。
【0027】
図4(a) に示すA/D変換クロックaは、例えば周期が10nsecのパルスであり、パルスの立ち上がりと立ち下りのエッジが共に検出信号をA/D変換するタイミング示している。また、画素クロックpは、例えば周期が1μsecのパルスであり、1画素の測光期間を指定するものであるが、この場合もこの画素クロックpのパルス1周期で1画素の測光期間を指定するのではなく、パルスの立ち上がりのエッジから立ち下りのエッジまで、及びその立ち下りのエッジから次の立ち上がりのエッジまでが、共に隣接の1画素の測光期間の区切りを示している。つまりパルスの1周期で2画素分の測光期間を指定している。
【0028】
また、図4(b) は、縦軸に光検出器11から出力される検出信号(アナログ電気信号)の大きさを示しており、同図(b) に時間軸に沿って示される3つのアナログパルス15(15−1、15−2、15−3、ただし3番目のパルス15−3は複数の検出信号が重畳して連続する1つの変形パルスになっている)は、検出信号の一例を示している。
【0029】
これらの図3及び図4を用いて、測光装置7による処理を説明する。尚、この処理では、特には図示しないが、演算装置13に内蔵される輝度値レジスタ及び閾値レジスタが使用される。閾値レジスタには予め所定の閾値が設定されている。図3において、先ず、輝度値レジスタの内容がゼロクリアされて、輝度値レジスタが初期設定される(ST1)。
【0030】
次に、A/D変換クロックaがA/D変換器12に入力しているか否かが判別される(ST2)。そして、A/D変換クロックaが入力していなければ入力されるまで待機する(ST2がNO)。
そして、A/D変換クロックaがA/D変換器12に入力すると(ST2がYES)、A/D変換器12は、A/D変換クロックaのエッジに同期して、検出信号をA/D変換する(ST3)。
【0031】
この処理では、図4(a) に示すA/D変換クロックaのパルスの立ち上がり及び立ち下りに同期して、例えば、図4(c) に示すように、検出信号のパルス15−1がデジタルデータ16−1に変換され、検出信号のパルス15−2がデジタルデータ16−2に変換され、そして、検出信号のパルス15−3が5個のデジタルデータ16−3〜16−7に変換される。この変換されたデジタルデータ16−1〜16−7は演算装置13に入力する。
【0032】
ここでAD変換クロックaのエッジからエッジまでの時間間隔は検出信号の単一パルスの時間幅よりも小さく、つまり少なくとも単一パルスを検出できる程度の間隔以下であることが望ましい。本例ではA/D変換クロックaのパルス周期を、前述したように例えば10nsecとしている。
【0033】
続いて、図3において、演算装置13は、上記入力される各デジタルデータ16(16−1〜16−7)が、それぞれ所定の閾値よりも大きいか否かを判別する(ST4)。
この処理では、図4(d) に示すように、演算装置13には所定の閾値hが予め設定されている。また、この閾値hは、通常想定されるノイズレベルよりも大きな値を設定されている。この閾値hと上記入力されてくる各デジタルデータ16(16−1〜16−7)とが順次比較される。
【0034】
そして、デジタルデータ16のほうが閾値hよりも大きい場合は、輝度値レジスタに「1」が加算される(ST5)。図4(d) の例では最初のデジタルデータ16−1は閾値hよりも大きいので、輝度値レジスタに「1」が加算される。
続いて、演算装置13は、次の画素クロックの期間に変化したか否かを判別する(ST6)。この判別処理では、図4(a) に示す画素クロックpのパルスが立ち下がっている(“L”)のであれば、立ち上がり(“H”)に変化したかを判別し、又は画素クロックpのパルスが立ち上がっている(“H”)のであれば、立ち下がり(“L”)に変化したかを判別する。
【0035】
そして、画素クロックpのパルスに変化がなければ(ST6がNO)、処理ST2の処理に戻って、処理ST2〜ST6を繰り返す。これにより、上記のデジタルデータ16−1に続いて図4(d) に示すデジタルデータ16−2から16−4までの各値が、順次閾値hと比較され、いずれも値が閾値hよりも大きいことにより輝度値レジスタに「1」が加算されていく。
【0036】
そして、上記ST6の判別処理で、画素クロックpのパルスが変化して(図4(a) の例では“L”から“H”に変化して)、次の画素クロックになったとき、すなわち図4(d) に示すそれまでの画素測光期間p1から次の画素の測光期間p2になったときは(ST6がYES)、輝度値レジスタに加算されていた値を記憶装置14の所定の記憶領域に出力して(ST7)、ST1の処理に戻る。
【0037】
これにより、1画素ごとに、A/D変換クロックaに同期して閾値hと比較演算された検出信号のデジタルデータが加算されて、その加算された輝度値レジスタ内の演算結果が、1画素ごとに、記憶装置14の所定の記憶領域に記憶されていく。
【0038】
次の画素の測光では、図4(d) に示すように、デジタルデータ16−5及び16−6の値は閾値hよりも大きいので、輝度値レジスタに加算されるが、次のデジタルデータ16−7の値は閾値h以下であるので無視されて(図3のST4がNO)、輝度値レジスタには加算されない。
<第1の実施形態の作用・効果>
このように、本例では、単一パルスを検出できる程度の時間間隔以下のA/D変換クロックaを発生させ、このA/D変換クロックaで指定されるタイミングで、検出信号をデジタルデータ化しているので、例えばフォトンカウンタと同様にフォトマル光検出器を用いた場合でも、図17(a),(b) に示した従来の検出方法では、同図(b) に示したパルスが重畳してパルス時間幅が広く強い輝度を示す検出信号に対しても、1個のデジタルデータとしてしか検出できなかったものが、本例の検出方法では、図4(d) に示すように4個のデジタルデータ16−3〜16−6として検出することができる。
【0039】
すなわち、測定した標本の輝度が強く、そのアナログ検出信号の単一パルスが重畳して1パルスの時間幅が広がった場合でも、そのパルスの時間幅に応じた数のデジタル輝度データが得られる。つまり標本に対するより忠実度の高い輝度データを得ることができる。
【0040】
また、光検出器から出力された直後に、つまりアナログ信号にノイズが入りにくい段階で、そのアナログ信号をA/D変換するので、ノイズを拾う虞がなく、この点でも標本に対するより忠実度の高い輝度データを得ることができる。
また、たとえ、アナログ信号にノイズが入るようなことがあったとしても、アナログ信号からA/D変換したデジタルデータを、通常想定されるノイズレベルよりも大きな閾値hを設けて取捨選択しているので、この点でもノイズを拾うことがなく、標本に対するより忠実度の高い輝度データを得ことができる。
<第2の実施形態>
図5は、第2の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。尚、本例の走査型レーザ顕微鏡装置は、測光装置の構成が異なるだけで全体としての構成は図1の場合と同様である。また、図5に示す測光装置7′には、図2に示した測光装置7と同一の構成部分には図2と同一の番号を付与して示している。
【0041】
図5に示すように、例の測光装置7′は、図2に示した測光装置7と同様の構成に更にA/D変換クロック計数器17が追加されている。このA/D変換クロック計数器17には、図1に示したシステムコントローラ8からA/D変換クロックaと画素クロックpを入力される。この画素クロックpは演算装置13にも入力される。
【0042】
上記のA/D変換クロック計数器17は、上記入力された画素クロックpの1画素期間内のA/D変換クロックaの数を計数して、その計数結果を演算装置13に出力する。
また、特には図示しないが、本例では図1と同様の構成でガルバノミラー3からシステムコントローラ8に対しガルバノミラ−3の位置情報信号が送信される。システムコントローラ8は、そのガルバノミラ−3の位置情報信号に基づいて上記の画素クロックp(後述する画素クロックp′(pe 、pc ))を生成して、その生成した画素クロックpを演算装置13及びA/D変換クロック計数器17に対して出力する。
【0043】
ここで、図1に示したガルバノミラー3の動作特性について説明する。ガルバノミラー3は、レーザ光発信部2からのレーザ光を標本5上に走査させるために、一種の首振り運動を行っている。走査の動作が遅いときは大きな影響は現れないが、レーザ走査型顕微鏡では、レーザ光を高速に標本上に走査させるためにガルバノミラー3を高速で振らなければならない。
【0044】
走査の動作を速くさせると、首振り運動の両終端部では、方向転換に伴う反動によって動作がやや遅くなり、その遅くなった反動で今度は首振り運動の中央部では、動作がやや速くなる。このように、最も高速に振るとき、ガルバノミラー3の角速度は一定ではなくなる。したがって、各画素の測光時間が変化し、測光時間が長いところは明るく、短いところでは暗くなって、測光された輝度と標本の実際の輝度とにずれが生じてくる。
【0045】
図6(a),(b) は、そのように走査の動作を速くした場合に生じる輝度のずれを説明する図であり、同図(c) は、その輝度のずれを解消するために、第2の実施の形態においてシステムコントローラ8で生成される画素クロックp′を示す図である。
【0046】
同図(a) は、測光装置7′に入力される標本5に対応する検出信号の輝度を示しており、主走査方向(図の左右方向)の両端は、ガルバノミラー3の首振り運動の両終端部に対応しており、走査の動作がやや遅い分、測光時間が長くなり、本来の標本5の輝度よりも明るくなっている。そして、主走査方向の中央部では、走査の動作がやや速い分、測光時間が短くなり、本来の標本5の輝度よりも暗くなっている。
【0047】
ただし、実際には、同図(a) に示すように明暗がはっきり分かれているわけではなく、同図(b) 示すように輝度のずれは、ほぼ連続的に変化する。同図(b) は横軸に時間、縦軸に輝度を示している。
このような輝度の実際とのずれを補正するために、本例では、ガルバノミラー3の位置信号に基づいてシステムコントローラ8で生成された不等時間間隔の後述する画素クロックp′(pe 、pc )で測光する。すなわち、同図(c) に示すように、ガルバノミラー3の首振り運動の、両端部と中央部の動作の遅速に合わせて、1画素当りの画素クロックp′を生成する。すなわち、主走査の両端部になるほど画素クロックpe のように徐々に周期が長くなり、主走査の中央部になるほど画素クロックpc のように徐々に周期が短くなる。
【0048】
これに対して、検出信号の検出周期を示すA/D変換クロックaは一定であるので、画素クロックp′(pe 、pc )で示される1画素当たりの期間(以下、画素期間という)内のA/D変換クロックaを計数すれば、周期が変化している画素クロックp′で示される個々の1画素ごとの画素期間内の時間が正確にわかる。この計数された1画素ごとの画素期間内のA/D変換クロック計数値で、その画素期間内に検出されて加算されている輝度値を除算すれば、ガルバノミラー3の首振り運動の遅速に関係なく、各画素ごとに同一時間内の計測輝度が得られる。
【0049】
ただし、10μsec前後の画素クロックp´の周期に対してA/D変換クロックaの周期は10nsecであるので、そのまま上記の除算を行ったのでは求まる値が小さくなりすぎるから、適宜の係数を除算前の輝度値に掛けるようにする。この係数は、例えば一番周期の短い画素クロックpc の画素期間内のA/D変換クロック計数値とすれば、もっとも簡明である。
【0050】
図7は、測光装置7′による処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理も、測光装置7′の演算装置13の制御の下に、各部により演算装置13を中心として行われる処理である。
図8(a) 〜(d) は、上記の処理で行われる信号の処理を分かりやすく図解して示す図である。図8(a) は、図4(a) の場合と同様に、横軸に時間を示しておりA/D変換クロックaは、例えば周期が10nsecのパルスであり、画素クロックpは、例えば周期が1μsecのパルスである。そして、いずれも、パルスの立ち上がりと立ち下りのエッジで、A/D変換クロックaの場合は検出信号をA/D変換するタイミングを示し、画素クロックpの場合は1画素の測光期間の区切りを示している。
【0051】
また、図8(b),(c) は、図4(b),(c) と同一の例を示している。そして、図8(d) も、図(d) の場合と同様に、アナログパルスから変換されたデジタルデータ16(16−1〜16−7)を示しているが、本例で場合は、設定されてる閾値が図4のように閾値hの1つでなく、図8(d) に示すように閾値h1、h2、及びh3の3つの閾値が設定されている。
【0052】
そして、本例では、デジタルデータ16が閾値h1よりも大きく閾値h2以下であるときは輝度値「1」と判定する。また、デジタルデータ16が閾値h2よりも大きく閾値h3以下であるときは輝度値「2」と判定する。そして、デジタルデータ16が閾値h3よりも大きいときは(同図(d) の例では示されていない)輝度値「3」と判定する。このようにすれば、単に重畳するパルスの時間幅に対応する輝度値(パルスの数に対応した輝度値)だけでなく重畳しているパルスの振幅にも対応した輝度値(各パルスの強さに対応した輝度値)が得られる。
【0053】
これらの図6、図7、及び図8を用いて、測光装置7′による処理を説明する。尚、この処理においては、特には図示しないが、演算装置13に内蔵される輝度値レジスタ及びが3個の閾値レジスタが使用される。3個の閾値レジスタには予め、図8(d) に示す3種類の閾値h1、h2及びh3がそれぞれ設定されている。
【0054】
図7において、先ず、A/D変換クロック計数器17のA/D変換クロック計数値がゼロクリアされて、A/D変換クロック計数器17が初期化され(ST101)、次に、輝度値レジスタの内容がゼロクリアされて、輝度値レジスタが初期設定される(ST102)。
【0055】
続いて、A/D変換クロックaが測光装置7′に(つまりA/D変換器12及びA/D変換クロック計数器17に)入力しているか否かが判別される(ST103)。そして、A/D変換クロックaが入力していなければ入力されるまで待機する(ST103がNO)。
【0056】
そして、A/D変換クロックaが入力すると(ST103がYES)、A/D変換クロックaのエッジに同期して、一方では、A/D変換クロック計数器17の値に「1」が加算され(ST104)、他方では、A/D変換器12が検出信号をA/D変換する(ST105)。
【0057】
これにより、例えば、図8(b) に示す波形のアナログ検出信号が、図4(d) の場合と同様に、図8(c) に示すように、デジタルデータ16−1〜16−7に変換される。この変換されたデジタルデータ16−1〜16−7は演算装置13に入力する。
【0058】
続いて、図7において、演算装置13は、上記入力される各デジタルデータ16(16−1〜16−7)が、それぞれ所定のn個の閾値(本例では3個の閾値h1、h2、h3)よりも大きいか否かを判別する(ST106)。
この処理では、図8(d) に示すように、演算装置13の3個の閾値レジスタに設定されている3個の閾値h1、h2、及びh3と上記入力されてくる各デジタルデータ16(16−1〜16−7)とが、それぞれ順次比較される。
【0059】
そして、デジタルデータ16が閾値h1よりも大きく閾値h2以下であるときは輝度値として「1」、閾値h2よりも大きく閾値h3以下であるときは輝度値として「2」、そして、閾値h3よりも大きいときは輝度値として「3」が、輝度値レジスタに加算される。つまりn個の閾値に対応する輝度値がそれぞれ加算される(ST107)。
【0060】
続いて、演算装置13は、画素クロックの期間が次の画素クロックの期間に変化したか否かを判別する(ST108)。この判別処理では、前述したように、画素クロックpのパルスに、立ち下がり又は立ち上がりのエッジが発生したかが判別される。
【0061】
そして、未だ次の画素クロックpの期間に変っていなければ(ST108がNO)、処理ST103の処理に戻って、処理ST103〜ST108を繰り返えす。
これにより、上述した処理ST107の加算処理では、図8(d) の例では、最初のA/D変換の処理周期でデジタルデータ16−1は閾値h1よりも大きく閾値h2以下であるので、輝度値レジスタには「1」が加算される。次のA/D変換の処理周期では変換値が「0」であるので、輝度値レジスタには「0」が加算される。次のA/D変換の処理周期でも同様に変換値が「0」であるので、輝度値レジスタには「0」が加算される。そして、次のA/D変換の処理周期では変換値のデジタルデータ16−2があり、この値は閾値h1よりも大きく閾値h2以下であるので、輝度値レジスタには「1」が加算される。
【0062】
同様に、次のA/D変換の処理周期では変換値が「0」で輝度値レジスタには「0」が加算され、次も同様であるので輝度値レジスタに「0」が加算され、そして、次のA/D変換の処理周期では変換値のデジタルデータ16−3があり、この値は閾値h2よりも大きく閾値h3以下であるので、輝度値レジスタには「2」が加算される。更に、次のA/D変換の処理周期では変換値のデジタルデータ16−4があり、この値は閾値h2よりも大きく閾値h3以下であるので、輝度値レジスタには「2」が加算される。
【0063】
続いて、図7において、上記ST108の判別処理で画素クロックpのエッジが検出され、図8(d) に示す画素の測光期間p1から測光期間p2になったときは(ST108がYES)、上記のように輝度値レジスタに加算されていた値をA/D変換クロック計数器17で計数していたA/D変換クロック計数値で除算して、この除算結果の値を輝度値レジスタの値とし(ST109)、この輝度値レジスタの値が記憶装置14の所定の記憶領域に格納される(ST110)。
【0064】
上記の図8(d) に示す例であれば、画素クロックpのエッジが切り替わるまでの間の画素期間p1で得られる1、0、0、1、0、0、2、2の値を加算した6の値に、所定の係数αを掛けて、この画素期間p1中に計数されたA/D変換クロック数で割った値が記憶装置14に格納される。
<第2の実施形態の作用・効果>
このように、本例では複数の閾値を設定することにより、第1の実施の形態における輝度の強さに応じて広がったパルス時間幅に対してもそのパルス時間幅に応じた輝度データを得ることができる効果に加えて、本例によれば、標本の輝度の強さに応じて大きくなったアナログ検出信号のパルス振幅に対してもその振幅の大きさに応じた輝度データを得ることができる。更にガルバノミラーの不等速度の振り運動に対しても、各画素ごとに一定時間当りの輝度値を得るようにしている。これにより、より一層標本に対する忠実度の高い輝度データを得ることができると共に高速な走査による測光時間の短縮を実現することができる。
【0065】
上述した第1及び第2の実施の形態においては、いずれもA/D変換されたデジタル輝度データに対して閾値を設けているが、これに限ることなく、閾値を設けずに単純に1画素期間内のデジタル輝度データを加算して、これを1画素の輝度データとしてもよい。これを第3の実施の形態として以下に説明する。
<第3の実施形態>
図9は、第3の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置による処理の流れを示すフローチャートである。尚、本例における走査型レーザ顕微鏡装置及びその測光装置の構成は、図1及び図2の構成と同一であり、ただし、本例では、測光装置7の演算装置17には、閾値レジスタは内蔵されておらず、演算装置17の処理方法は加算のみとなる。また、第2の実施形態の測光装置7′のようにA/D変換クロック計数器17などの構成も無いので、全体としての構成は簡単であり、したがって廉価な装置として提供することができる。
【0066】
図9において、処理ST201〜ST203の処理は、図3に示した処理ST1〜ST3の処理と同一である。図9において、上記の処理ST203に続いて演算装置17は、上記A/D変換されたデジタルデータを、輝度値レジスタに加算して(ST204)、次の画素クロックになったか否かを判別し(ST205)、まだ、次の画素クロックになっていなければ(ST205がNO)、処理ST202に戻って、処理ST202〜ST205を繰り返す。これにより、1画素クロックの期間の間において検出され、A/D変換されたデジたるデータが全て輝度値レジスタに加算される。
【0067】
そして、次の画素クロックになったときは(ST205がYES)、輝度値レジスタに加算されている輝度値を記憶装置14に出力して記憶させ(ST206)、処理ST201に戻る。
<第3の実施形態の作用・効果>
本例のようにしても、標本の輝度の強さに応じたアナログ検出信号パルスの時間幅や振幅の大きさに応じたデジタル輝度データが得られるので、閾値が設定されていないために輝度データにノイズが含まれる不具合を考慮してもなお利点の方が大きい。
【0068】
なお、上述した、第1〜第3の実施の形態においては、1画素当りの測光時間がアナログ積算方式の場合の放電時間に近づいても、いずれも電荷蓄積時間を必要とする構成ではないので、その面での測光時間に制約を受けることがなく高速化が実現できる。
【0069】
とこで、上記第1〜第3の実施形態では、フォトンカウント方式とは異なる方式で、アナログデータをすべてデジタルデータに変換して扱うようにし、アナログ検出信号パルスから信頼性の高いデジタル輝度データの測光値を得るようにしている。
【0070】
ところが、上記のように単にアナログ/デジタル変換によるアナログサンプリングだけでなく、上記のアナログサンプリングのほかに、デジタル変換前のアナログ測定にフォトンカウント方式やこのフォトンカウント方式よりも大きな輝度値の検出が可能なアナログ積算方式を併用し、しかも、これらフォトンカウント方式によるアナログパルス/デジタル変換機能と、アナログ積算機能とを、単一の構成として備え、2つの機能を切り替えてもそれらの測光結果をデジタル化して同一の測光単位で出力して、同じデータとして統一して見れるように構成することもできる。
【0071】
これにより、輝度の強弱に拘わり無く実際の輝度に応じた信頼性の高い且つ広い範囲の光量情報を得ることができるようになる。以下、これを第4〜第6の実施の形態として説明する。
<第4の実施形態>
図10は、第4の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。尚、本例の走査型レーザ顕微鏡装置は、測光装置の構成が異なるだけで全体としての構成は図1の場合と同様である。
【0072】
図10において、測光装置7aは、標本より発せられた光を受光してその光量をアナログ電気信号qに変換する光電子増倍管(PMT)20と、上記アナログ電気信号qの帯域を変化させる帯域可変部21と、この帯域可変部21のコンデンサ22を放電させるための放電スイッチ23と、上記アナログ電気信号qを増幅するための増幅器24と、A/D変換クロックに同期して上記増幅されたアナログ電気信号qxをデジタルデータqdに変換するA/D変換器25と、そのデジタルデータqdを演算して、所望のデータ(輝度値qb)に加工したり、A/D変換クロックの生成や上記帯域可変部21の帯域の制御や放電スイッチ23の制御を行う制御・演算部26により構成される。
【0073】
尚、帯域可変部21は、上記のコンデンサ22の他に、上記アナログ電気信号qの出力線26と接地回路間に上記のコンデンサ22と並列に接続された可変抵抗27を備えている。また、放電スイッチ23は、常時開スイッチで構成されている。
【0074】
この測光装置7aは、フォトンカウント機能、アナログ積算機能、及びアナログサンプリング機能の3つの測光機能を備えており、制御・演算部26による制御により、上記3つの測光機能を任意に使い分けることができる。
まず、フォトンカウントとしての機能について述べる。この測光装置7aをフォトンカウントとして使用するには、帯域可変部21の帯域をできる限り広くする。図10に示す例では、帯域可変部21はコンデンサ22と可変抵抗27で構成されているが、ここで、コンデンサ22の蓄電容量をC、可変抵抗27の抵抗値をRとすると、帯域可変部21の帯域は1/(2πCR)と表されるので、帯域を広くするには可変抵抗27の抵抗値Rを小さくする。
【0075】
ただし、抵抗値Rを0としてしまってはPMT20の出力電流が電圧に変換されないので、PMT20の出力が持つ帯域以下の帯域とすることが望ましい。
図11は、フォトンカウントの動作概念を模式的に説明する図である。上記のように制御・演算部26により帯域可変部21の帯域を広くなるように制御をすることによって、PMT20から出力される図10に示した電流(電気信号q)は、パルス状の電圧となって増幅器24に入力する。
【0076】
増幅器24では。図11に示すように、パルスの大きさを増幅して、増幅パルスqxとし、この増幅パルスqxをA/D変換器25に入力する。このときA/D変換器25のA/D変換クロックの間隔は、上記PMT20から出力され増幅器24で増幅されたパルス電圧(増幅パルスqx)のパルス幅w1、w2、・・・に比べて十分小さな時間となるように予め設定し、このA/D変換クロックに同期して、常に増幅パルスqxをA/D変換するようにする。
【0077】
このA/D変換された増幅パルスqxのデジタルデータqd(図10も参照)は、制御・演算部26に入力する。制御・演算部26は、入力されたデジタルデータqdを、所定の閾値kと比較演算する。入力されたデジタルデータqdが閾値kよりも大きいデータの場合には「1」をカウントする。
【0078】
但し、A/D変換クロックの時間的な間隔は、上述したようにPMT20が出力する電流パルスのパルス幅よりも狭いので、一つの出力電流パルスqx(図11参照)を複数回計数してしまう虞がある。そこで、「1」をカウントしたあとは、次に閾値kよりも大きいデータがあっても計数しないようにする。
【0079】
図11の例では、カウント値「1」は最初の「1」み計数され、次に破線丸印eで囲まれた2個のカウント値「1」は計数されない。カウント値が「2」となる2番目の出力電流パルスqxについても同様である。こうすることにより、一つの出力電流パルスを数回カウントしてしまうことを避けることができ、単一光子ごとの計数を確実に行うことができる。
【0080】
このような比較演算により、図1のシステムコントローラ8から送られてくるサンプリングクロックの1クロックの間のカウント数を輝度値とすることで、フォトンカウントによる輝度値計測を実現することができる。
次に、図10の測光装置7aのアナログ積算器としての機能について説明する。この測光装置7aをアナログ積算器として使用するには、帯域可変部21の帯域を最小にする。すなわち、図10の可変抵抗27の抵抗値Rを最大にして、可変抵抗27に電流が流れないようにする。
【0081】
これにより、PMT20から出力される電流パルスの電荷はコンデンサ22にのみ流れ込んでコンデンサ22に蓄えられる。この電荷の充放電は放電スイッチ23で行う。放電スイッチ23は、A/D変換クロックと同期しており、A/D変換器25にクロックが入り、A/D変換された直後に、可能な限り短時間の間隔で放電スイッチ23をONにして放電をする。これによってアナログ積算器が構成される。
【0082】
尚、本例では、放電スイッチ23で充放電をしているが、放電スイッチ23を除去して、帯域可変部21の可変抵抗17の抵抗値Rを切り替えることによっても充放電をすることができる。すなわち、充電時には抵抗値Rを大きくし、放電時には抵抗値Rを最小にすることによって、アナログ積算器を構成するようにしてもよい。
【0083】
続いて、更に、図10の測光装置7aのアナログサンプリング回路としての機能について説明する。この測光装置7aをアナログサンプリング回路として使用するには、PMT20の出力信号の帯域が広いので、アナログサンプリングをするには帯域を落とす必要がある。帯域の制限は図10の可変帯域部21で行うことができ、これにより可変帯域部21をローパスフイルタとして用いることでアナログサンプリングが可能となる。尚、サンプリングの方法、つまりサンプリング周期の設定は、測光装置の使用目的に応じて適宜に設定してよい。
【0084】
尚、図10において、光検出器としてPMT20を用いているが、これに限ることなく、電流出力型の光検出器、フォトダイオード、アバランシュ・フォトダイオードなどを使用するようにしてもよい。
また、図10において、帯域可変部21の可変部分は、可変抵抗27となっているが、これに限ることなく、抵抗を固定抵抗とし、コンデンサ22を可変コンデンサとして構成してもよい。また、帯域可変部21を帯域可変フイルタ、又は可変ゲインアンプなどで構成するようにしてもよい。
【0085】
また、A/D変換器の変換クロック(図11のカウント間隔)は、A/D変換器の性能が許す範囲で可能な限り高速なものを使用するのが好ましい。また、閾値は、一つと限ることなく、例えばパルスが重なってしまった場合にも対応できるように、複数のレベルの閾値をもち、それぞれについて、閾値の重み付けをして輝度値の演算をするようにしてもよい。
【0086】
その場合は、例えば、第1〜3までの閾値を持ち、第1閾値<第2閾値<第3閾値と設定し、これらと比較されるA/D変換値が第1閾値以上、第2閾値末満の場合はカウント値に+1をする。第2閾値以上、第3閾値末満の場合はカウント値に+2をするなどとすればよい。
<第4の実施形態の作用・効果>
いずれにしても、本例の測光装置7aによれば、フォトンカウントとアナログ積算器とアナログサンプリングの3つの受光方式を、並列の構成部分がない小型な回路構成の中で実現できるので、光走査型顕微鏡において広い範囲の輝度条件の中での測光装置として好適に使用することができる。
【0087】
そして、A/D変換クロックの間隔をPMTから出力される電流パルスのパルス幅に比べて十分小さな時間となるように設定するので、フォトンカウントとして用いる場合は、閾値以上の電流パルス信号を検出し損じることなく確実に検出することができる。
<第5の実施形態>
図12は、第5の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。尚、本例の走査型レーザ顕微鏡装置も、測光装置の構成が異なるだけで全体としての構成は図1の場合と同様である。また、図12には、図10の構成と同一構成部分には図10と同一の番号を付与してい示している。
【0088】
図12に示すように、本例の測光装置7bは、図10の測光装置7aの制御・演算部26に、記憶装置28が接続されて構成される。この記憶装置28には後述するアナログ積算の平均値が記憶される。また、本例の測光装置7bにおけるアナログ積算機能への切り替えは、極めて微弱な光しか発しないような標本を測光する場合に有効である。以下、これについて説明する。
【0089】
図13は、アナログ積算において光子数が極めて少ない時におけるA/D変換器25の入力部分の電圧波形を示す図ある。この電圧波形qΣは、光子がPMT20に入射したときはPMT20から出力電流が流れて、コンデンサ22に充電され、次にPMT20からの出力電流がくるまでは、充電も放電もせずにそのままの電圧を保つため、図13に示すような段階形の波形となる。
【0090】
尚、PMT20の出力電流q(q1、q2、q3、・・・)の大きさは、確率によって支配されているため、同じように光子1つがPMT20に入射した場合でも出力電流qの大きさは異なる。しかし、不図示の電源からPMT20に印加する電圧が一定のもとでは、PMT20の出力電流qの大きさは平均的な値を持つことができる。
【0091】
このことに着目して、本例では、図13の段階の高さq(PMT20の出力電流q)を複数測定することによって、光子1つがPMT20に入射したときの図13の段階の高さq(q1、q2、q3、・・・)の平均値を求め、この平均値を記憶装置28に記憶して、この記憶した平均値に基づいて、以後測定するアナログ積算値qΣを、光子数をあらわすデジタルデータqdに変換する。
【0092】
先ず、標本から入射する光量が微弱な状態で、図11に示したフォトンカウントを実行する。このフォトンカウントの実行により、PMT20に入射している光量が微弱であることを確認する。尚、1秒間にカウントする光子の数が100万個程度ならば微弱と考えて良い。
【0093】
また、PMT20に入射している光量が大きすぎたり、小さすぎる場合は、図1のレーザ光発信部2のレーザの光量を変化させて、上記の程度の光量がPMT20に入射するように調整する。
次に測光装置7bを、アナログ積算器として動作させる。このとき帯域可変部21および放電スイッチ23の動作とそのタイミングについては、第1の実施例におけるフォトンカウントの場合のA/D変換クロックと同様に、高速な周波数で動作させる。
【0094】
図14は、上記のアナログ積算器としての動作においてアナログ積算値を順次測定するときの測定波形を模式的に示す図であり、増幅器24から入力されたアナログ積算値をA/D変換機24によりデジタルデータに変換した波形と、記憶装置28に予め記憶されている閾値kとの関係を示している。
【0095】
図15は、上記のアナログ積算値を順次測定する動作のフローチャートである。上記の図13〜図15を用いて、アナログ積算値のデジタルデータ化後の平均値を求める処理動作を説明する。尚、この処理は、図1に示すシステムコントローラ8による制御に基づいて、図12に示す測光装置7bの制御・演算部26により行われる処理である。
【0096】
図15において、先ず、制御・演算部26は電圧値と閾値とを比較する(S1)。この処理は、図12に示す増幅器24からA/D変換機24に入力されるアナログ積算値qΣの最初のサンプリング値である電圧をA/D変換機24によりA/D変換されてデジタルデータ化した図14の電圧波形のデジタル値qd1と、図12の記憶装置28に予め記憶されている図14に示す閾値kとを比較する処理である。
【0097】
尚、記憶装置28に予め設定する閾値の大きさは、雑音を拾わない範囲で最も低い大きさに設定することが望ましい。
そして、上記の比較判別で、制御・演算部26は、A/D変換機24からA/D変換されて入力した電圧波形のデジタル値が閾値k以下であるときは(S1がN)、上記入力した電圧波形は雑音であると判別して次の電圧の入力を待機する、ということを繰り返す。
【0098】
そして、上記A/D変換機24から入力した電圧波形のデジタル値が閾値kよりも大きいときは(S1がY)、制御・演算部26は、その電圧値を記憶装置28の所定の記憶領域に格納して記憶する(S2)。
この処理では、上記最初のサンプリング値である電圧波形のデジタル値は、図14に示す電圧波形のデジタル値qd1であり、これは例えば図13のアナログ積算値qΣの最初の段階の電圧値q1に相当している。
【0099】
続いて、制御・演算部26は、放電スイッチをONにする(S3)。この処理では、図13に示す放電スイッチ23が閉じられて、コンデンサ22に蓄電されていた上記の電圧値q1の電荷が可及的速やかに接地回路に放電され、コンデンサ22の蓄電量が0に設定される。
【0100】
更に続いて、制御・演算部26は、放電スイッチをOFFにして(S4)、最初のS1の処理に戻り、上述したS1〜S4の処理を繰り返す。
このように、上述したS1〜S4の処理が繰り返されることにより、図14に示すA/D変換された電圧波形のデジタル値qd2、qd3、・・・が記憶装置28の所定の記憶領域に順次記憶されていく。
【0101】
そして、制御・演算部26は、上記測定したA/D変換後の電圧波形のデジタル値qd1、qd2、qd3、・・・が、その平均値をとるのに十分なだけ記憶装置28に記憶されたと判断したときは、図15に示す処理を終わって、記憶装置28に記憶されたデジタル値qd1、qd2、qd3、・・・の平均値を求め、この平均値を、光子1個がPMT20に入射したときの図13に示す段階の高さの平均値として記憶装置28の所定の記憶領域に記憶する。また、そのときの電源からPMT20への印加電圧も上記の平均値に関連付けて記憶する。
【0102】
その後、図1に示す標本5を、通常の生物標本など観察したい標本に切り替えて観察を行う。この観察の中で、アナログ積算をする場合は、その輝度値として通常にアナログ積算を行ってA/D変換された電圧値を、上記の平均値で割り算して輝度値とする。これにより、アナログ積算で得られた輝度値の単位を光子数で表すことができる。
<第5の実施形態の作用・効果>
このように、本例によれば、フォトンカウントでは勿論のこと、アナログ積算においても輝度値の単位を光子数で表すことが可能となる。したがって、標本の光量が非常に微弱な場合にはフォトンカウントを用い、通常の光量においてはアナログ積算に切り換えて測光して、それぞれ得られる輝度値を共通の単位で表すことができ、これにより、入射光量の強弱に拘わりなく広い範囲にわたって光子数を計数することができる測定実効領域の広い測光装置を提供することが可能となる。
<第6の実施形態>
ところで、上述までの実施の形態では、標本の光量が非常に微弱な場合と、標本の光量が通常の光量である場合の測光について説明したが、標本の輝度が非常に高く、光量が多い場合は、たとえアナログ積算を用いたとしても通常の用い方ではPMT20からの出力電圧は増幅器24及びA/D変換器25の入力許容範囲を越えるようになる。したがって、そのような場合は、PMT20への印加電圧を下げなければならない。
【0103】
上述した第5の実施の形態では、アナログ積算によって光子数を計測したが、この測光方法はPMT20のゲインが一定の時に限るものであり、PMT20のゲインを変化させると、図13に示した電圧値の段階の高さの平均値も変化してくる。
【0104】
上記の段階の高さの平均値は、PMT20のゲインの関数であるが、PMT20のゲインはその印加電圧の関数である。従って、段階の高さの平均値は、PMT20への印加電圧から推定することができる。この場合、PMT20への印加電圧が基準印加電圧であるときの段階の高さの平均値を予め求めておくようにする。
【0105】
これによって、標本の輝度が非常に高く光量が多い場合でも、アナログ積算を用いて、光子数を単位とする適正な測光を行うことができる。以下、これについて第6の実施形態として説明する。
図16は、第6の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。尚、本例の走査型レーザ顕微鏡装置も、測光装置の構成が異なるだけで全体としての構成は図1の場合と同様である。また、図16には、図12の構成と同一構成部分には図12と同一の番号を付与してい示している。
【0106】
図16に示すように、本例の測光装置7cでは、PMT20に接続する図10及び図12では図示を省略していたPMT電源29を示している。そして、このPMT電源29には印加電圧・ゲイン相関部31が接続されている。印加電圧・ゲイン相関部31には、予め測光により又は後述する式(1)によって得られる印加電圧・ゲイン相関テーブルが格納されている。
【0107】
上記の構成において、制御・演算部26は、PMT電源29のPMT印加電圧Bを、標本の光量に応じて変化させたとき、そのPMT電源29の印加電圧Bと、段階の高さの平均値を取得したときの基準となる印加電圧Aが異なる場合は、印加電圧Aと印加電圧Bのゲインの比を、印加電圧・ゲイン相関部31に設定されている印加電圧・ゲイン相関テーブルによって求める。
【0108】
この求められたゲインの比から、PMT電源29の印加電圧Bでの段階の高さの平均値を計算する。このようにして得られた現行の印加電圧Bでの段階の高さの平均値で、A/D変換器25からの出力データを除算し、その商を輝度値とする。上記のようにして得られた輝度値は、その単位は光子数である。
【0109】
一般に、上記の印加電圧・ゲインの相関は、印加電圧をV、ゲインをμとすると、
μ=K・V^αn(K、αは定数) ・・・・・(1)
で表わされる。ここでnはPMT20のダイノード段数なので既知であり、2つの印加電圧値についてゲインを求めることにより、K及びαを求めることができる。
【0110】
尚、本例における測光装置7cを用いて、第4又は第5の実施形態で説明した微弱光の標本に対するフォトンカウントによる測光、通常光量の標本に対するアナログ積算による測光ができることは勿論である。
<第6の実施形態の作用・効果>
このように、本例によれば、標本5の輝度が高く、したがってPMT印加電圧を小さくし、ゲインを低く設定しなければならない状況においても、実際の輝度値を光子数として表すことができる。
【0111】
つまり、通常の光量よりも強い光量の標本に対しても、アナログ積算方式を用い、PMTのゲインを低く設定して測光して、光子数の計数を推定することができる。
これにより、微弱光、通常光量、強い輝度の光量のいずれに対しても、その測光値を光子数で表すことができ、したがって、入射光量の強弱に拘わりなく広い範囲にわたって光子数を計数することができる測定実効領域の広い測光装置を提供することが可能となる。
(付記1)光学顕微鏡用測光装置であって、
光源からの照明光を観察試料に照射して得られる光の光量をクロック毎に検出して光量情報を得る光検出器と、
該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、
該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の閾値以上であるかの比較演算を行う演算手段と、
を備え
前記比較演算に用いられる前記所定の閾値は、値の異なる複数の閾値であることを特徴とする顕微鏡用測光装置。
(付記2)前記比較演算に用いられる前記所定の閾値は、任意の値に設定されることを特徴とする付記1記載の顕微鏡用測光装置。
(付記3)前記演算手段は、入力された前記デジタルデータと前記所定の閾値との比較演算の結果を加算することを特徴とする付記1記載の顕微鏡用測光装置。
(付記4)光源からの照明光を観察試料に対し走査照射して得られる光を、対物レンズを含む光学系を介して結像し、その結像の光量により前記観察試料の光量情報を得る光走査型顕微鏡であって、
前記結像の光量をクロック毎に検出する光検出器と、
該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、
該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の閾値以上であるかの比較演算を行う演算手段と、
を備え、
前記演算手段は、1画素分の光量検出期間の間に入力された前記デジタルデータを演算してその演算結果を前記1画素分の輝度値とし、
前記比較演算に用いられる前記所定の閾値は、値の異なる複数の閾値であることを特徴とする光走査型顕微鏡。
(付記5)前記比較演算に用いられる前記所定の閾値は、任意の値に設定されることを特徴とする付記4記載の光走査型顕微鏡。
(付記6)前記演算手段は、入力された前記デジタルデータと前記所定の閾値との比較演算の結果を加算することを特徴とする付記4記載の光走査型顕微鏡。
(付記7)光源からの照明光を観察試料に照射して観察試料から得られる光量を検出して光量情報を得る光学顕微鏡用測光装置において、
上記光量を検出する光検出器と、
該光検出器により検出された光量を示すアナログ電圧の積算量帯域を可変する可変帯域手段と、
該可変帯域手段により可変された積算量帯域に基づいて上記光検出器により検出された光量を示すアナログ電圧をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
しきい値設定手段とカウンタとを内蔵する制御部と、
を備え、
上記制御部は、一方では上記観察試料から得られる光量が弱いとき上記可変帯域手段の可変帯域を広くして上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得し、他方では上記観察試料から得られる光量が強いとき上記可変帯域手段の可変帯域を狭くして上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得し、これら取得した光量情報をデジタルデータに変換して出力することを特徴とする顕微鏡用測光装置。
(付記8)上記制御部は、
上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記しきい値設定手段により設定されたしきい値と、アナログ/デジタル変換手段による出力との比較演算を行い、この比較演算の結果を上記カウンタによりカウントして光子数を取得し、この取得した光子数を光量情報とすることを特徴とする付記7記載の顕微鏡用測光装置。
(付記9)記憶手段を更に有し、上記制御部は、
上記アナログ積算器によるり単一光子入射時毎のアナログ出力を上記A/D変換手段によりデジタルデータに変換し、該デジタルデータに基づき上記輝度値演算手段により演算して単一光子入射時のA/D変換値の平均値を求め、該平均値を上記記憶手段により予め記憶し、
上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記アナログ積算法により出力される電圧値を上記記憶手段に記憶された上記平均値により除算することにより上記アナログ積算器から出力される電圧値の単位を光子数に変換して、この変換された光子数を光量情報とすることを特徴とする付記7記載の顕微鏡用測光装置。
(付記10)上記記憶手段は、上記平均値と上記光検出器の感度との相関を予め記憶し、
上記制御部は、上記記憶手段に記憶されている上記平均値と上記光検出器の感度との相関に基づいて、上記光量情報を上記光検出器の基準感度における光量情報に変換する、
ことを特徴とする付記7記載の顕微鏡用測光装置。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、輝度の強弱に拘わり無く実際の輝度に応じた光量情報を得ることができる光走査型顕微鏡及びその測光装置を提供することでが可能となる。
【0113】
また、一つの直列回路で構成されたフォトンカウントとアナログ積算器とアナログサンプリングの3つの受光機能を一つの直列回路で構成し、これら3つの受光機能を切り替えて、いずれの最終出力も輝度値の単位を光検出器で検出された光子数として出力するので、受光方式の切り替えによっても測光値に連続性が得られ、これにより輝度の強弱において広い範囲にある標本の測光を連続性のある測光値で実現する光走査型顕微鏡及びその測光装置を提供することでが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】第1の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置による処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】(a) 〜(d) は第1の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置により行われる信号の処理を分かりやすく図解して示す図である。
【図5】第2の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。
【図6】(a),(b) はガルバノミラーの動作を速くした場合に生じる不具合を説明する図、(c) はその不具合を解消するために第2の実施形態のシステムコントローラで生成される画素クロックを示す図である。
【図7】第2の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置による処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】(a) 〜(d) は第2の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置による行われる信号の処理を分かりやすく図解して示す図である。
【図9】第3の実施の形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置による処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】第4の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。
【図11】フォトンカウントの動作概念を模式的に説明する図である。
【図12】第5の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。
【図13】アナログ積算において光子数が極めて少ない時におけるA/D変換器の入力部分の電圧波形を示す図である。
【図14】アナログ積算器としての動作においてアナログ積算値を順次測定するときの測定波形を模式的に示す図である。
【図15】アナログ積算値を順次測定する動作のフローチャートである。
【図16】第6の実施形態における走査型レーザ顕微鏡装置の測光装置の構成を示すブロック図である。
【図17】(a),(b) は従来のフォトンカウント測光方法をレーザ顕微鏡の測光に用いた場合の不具合を説明する図である。
【符号の説明】
1  走査型レーザ顕微鏡装置
2  レーザ光発信部
3  ガルバノミラー
4  対物レンズ
5  標本
6  ダイクロイツクミラー
7、7a、7b、7c 測光装置
8  システムコントローラ
9  ディスプレイ
11 光検出器
12 A/D変換器
13 演算装置
14 記憶装置
15(15−1、15−2、15−3) アナログパルス
16(16−1〜16−7) デジタルデータ
17 A/D変換クロック計数器
a  A/D変換クロック
d  閾値
h、h1、h2、h3 閾値
p、p′、pe 、pc  画素クロック
20 PMT(光電子増倍管)
21 帯域可変部
22 コンデンサ
23 放電スイッチ
24 増幅器
25 A/D変換器
26 制御・演算部
27 可変抵抗
p  アナログ電気信号
px 増幅されたアナログ電気信号
pd デジタルデータ
pb 輝度値
28 記憶装置
29 PMT電源
31 印加電圧・ゲイン相関部

Claims (10)

  1. 光学顕微鏡用測光装置において、
    光源からの照明光を観察試料に照射して得られる光の光量をクロック毎に検出して光量情報を得る光検出器と、
    該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、
    該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の演算を行う演算手段と、
    を備えたことを特徴とする顕微鏡用測光装置。
  2. 上記演算手段は、上記デジタルデータが所定の閾値以上であるかの比較演算を行うことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用測光装置。
  3. 上記演算手段は、上記デジタルデータを全て加算することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用測光装置
  4. 光源からの照明光を観察試料に対し走査照射して得られる光を、対物レンズを含む光学系を介して結像し、その結像の光量により上記観察試料の光量情報を得る光走査型顕微鏡において、
    上記結像の光量をクロック毎に検出する光検出器と、
    該光検出器からのアナログ検出信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換手段と、
    該A/D変換手段によりA/D変換されたデジタルデータに対し所定の演算を行う演算手段と、
    を備え、
    上記演算手段は、1画素分の光量検出期間の間に入力された上記デジタルデータを演算してその演算結果を上記1画素分の輝度値とすることを特徴とする光走査型顕微鏡。
  5. 上記演算手段は、上記デジタルデータが所定の閾値以上であるかの比較演算を行うことを特徴とする請求項4記載の光走査型顕微鏡。
  6. 上記演算手段は、上記デジタルデータを全て加算することを特徴とする請求項4記載の光走査型顕微鏡。
  7. 光源からの照明光を観察試料に照射して観察試料から得られる光量を検出して光量情報を得る光学顕微鏡用測光装置において、
    上記光量を検出する光検出器と、
    該光検出器により検出された光量を示すアナログ電圧信号の帯域を可変する可変帯域手段と、
    該可変帯域手段により可変された帯域に基づいて上記光検出器により検出された光量を示すアナログ電気信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
    閾値設定手段とカウンタとを内蔵する制御部と、
    を備え、
    上記制御部は、一方では上記観察試料から得られる光量が弱いとき上記可変帯域手段の帯域を広くすることにより上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得し、他方では上記観察試料から得られる光量が強いとき上記可変帯域手段の帯域を狭くすることにより上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得し、これら取得した光量情報をデジタルデータに変換して出力することを特徴とする顕微鏡用測光装置。
  8. 上記制御部は、
    上記光量の検出をフォトカウント法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記閾値設定手段により設定された閾値と、アナログ/デジタル変換手段による出力との比較演算を行い、この比較演算の結果を上記カウンタによりカウントして光子数を取得し、この取得した光子数を光量情報とすることを特徴とする請求項7記載の顕微鏡用測光装置。
  9. 記憶手段を更に有し、上記制御部は、
    上記アナログ積算器により単一光子入射時毎のアナログ出力を上記A/D変換手段によりデジタルデータに変換し、該デジタルデータに基づき上記輝度値演算手段により演算して単一光子入射時のA/D変換値の平均値を求め、該平均値を上記記憶手段により予め記憶し、
    上記光量の検出をアナログ積算法に切り替えて光量情報を取得するときは、上記アナログ積算法により出力される電圧値を上記記憶手段に記憶された上記平均値により除算することにより上記アナログ積算器から出力される電圧値の単位を光子数に変換して、この変換された光子数を光量情報とすることを特徴とする請求項7記載の顕微鏡用測光装置。
  10. 上記記憶手段は、上記平均値と上記光検出器の感度との相関を予め記憶し、
    上記制御部は、上記記憶手段に記憶されている上記平均値と上記光検出器の感度との相関に基づいて、上記光量情報を上記光検出器の基準感度における光量情報に変換する、
    ことを特徴とする請求項9記載の顕微鏡用測光装置。
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