JP2020531850A - 光電子増倍管を用いて光子を計数するための方法 - Google Patents

光電子増倍管を用いて光子を計数するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、光電子増倍管(511)を用いて光子を計数するための方法ならびに計算ユニットもしくは顕微鏡システム(500)に関し、ここで、入射する光子は、光電子増倍管(511)によって生成された生信号においてパルスを生成し、ここで、生信号をノイズ信号および/またはオフセット分だけ補正することによって、生信号から測定信号が得られ、ここで、測定信号は、アナログの積分された測定信号を形成するために、時間に関して積分され、ここで、アナログの積分された測定信号の値を、光電子増倍管に入射した所定の数の光子に対応する積分比例値と比較することによって、光電子増倍管(511)に入射する光子の数が求められる。

Description

本発明は、光電子増倍管を用いて光子を計数するための方法、それを実施するための計算ユニットおよびコンピュータプログラム、ならびにこの方法を実施するための顕微鏡システムに関する。
例えば、共焦点顕微鏡では、サンプルから発せられる蛍光を可及的に良好な信号/雑音比で、定量的にできるだけ正確に検出するために、可及的に高感度の光検出器が使用される。この目的のために、様々なタイプの光電子増倍管が適している。特に、この目的のために、シリコン光電子増倍管(SiPM)のような半導体光電子増倍管(HlPM)を使用することも望ましい。なぜなら、これらは比較的僅かなコストのもとで、感度、時間分解能、および堅牢性において利点を提供するからである。
HlPMの場合、検出された各光子からアナログパルス100が生じ、この場合、典型的な信号経過(経時的強度)は、図1に示されている。パルス形状は、ns〜サブnsの範囲の急速な立上り101、ならびに典型的な20〜100nsの範囲の立下り102に分割される。信号レベルは、実質的に、アバランシェ降伏以上のバイアス電圧および単一セルの容量によって与えられ、もちろん後続の電子機器のゲイン係数によっても与えられる。急速な立上りは、バイアスがかけられたダイオードの容量が降伏電圧以下まで放電される降伏の結果であり、より遅い立下りは、いわゆる「クエンチング」抵抗との組み合わせのRC時定数から生じる。信号曲線の下方の面は、いわば降伏の際に放出された電荷に対応する。共焦点顕微鏡に好適な寸法を有するSiPM(例えば1.3mm×1.3mmの並列に接続された200〜1500個の単一セル)は、より大きな均一性で、光子が衝突した各セルに対して等しい大きさの信号もしくは等しい数の電荷を供給する。
基本的に、光電子増倍管の場合、データ記録は、計数モードまたは積分モード(デジタルモードもしくはアナログモードとも称される)で行うことができる。
入射光子の数に比例する信号を得るための1つの可能なアプローチは、アナログ信号を閾値と比較し、各上回りの際に計数器を増分することにより事象を計数することにある。いずれにせよ、測定された計数率は、パルスが重なるとすぐに実際の事象の数よりも小さくなる。本明細書の光子統計の知識ならびに既知のパルス形状のもとでは、エラーを逆推論することができ、場合によっては修正することができる。パルス励起のケースでは、補正を成功させるために蛍光寿命の知識も必要となる。すなわち、補正は、サンプル依存で行われ、このことはコストの増加に結びついている。
パルスの計数の際のエラーを可及的に少なく抑えるさらなる手段は、パルスを可及的に短い形状にもたらすことにある。このことは、出力信号のハイパスフィルタリングによって、または例えば米国特許出願公開第2013/0099100号明細書に示されているように、ダイオードとクエンチング抵抗との間の容量性タップによって実行することができる。ただし、それに伴い信号レベルは低減する。
前述した方法は、飽和効果が計数の際に発生し、例えば2倍の高さを有するパルスは単一パルスと区別できないという点で共通している。
国際公開第2012/017762号には、閾値を超えて存在する信号値のみが考慮されるように測定信号に閾値処理を施す方法が開示されている。次いで、そこから光子の数を決定するために、パルス下の面領域が求められる。ただし、この閾値処理によって、面領域と光子の数とがいつでも比例するというわけではない。それゆえ、基準値のみならず閾値の計算も行う必要がある。
それゆえ、光子を計数するためのより改善された方法を提供することが望まれている。
本発明によれば、独立請求項の特徴を有する、光電子増倍管、特に半導体またはシリコン光電子増倍管(SiPM)を用いて光子を計数するための方法、ならびにそれを実施するための計算ユニットおよびコンピュータプログラムが提案される。顕微鏡システム、特に共焦点顕微鏡システムまたは走査型共焦点顕微鏡システムも本発明の対象である。好適な実施形態は、従属請求項ならびに以下の説明の対象である。
提示された本発明によれば、光電子増倍管の生信号を、計数検出器の場合のように、重畳などによって情報が失われることなく評価することが可能である。なぜなら本発明の基盤は、任意の長期間にわたる積分測定または合計測定によって形成されるからである。この(アナログの)積分された測定信号は、光子の数を求めるために、光電子増倍管に入射した所定の数の光子に対応する積分比例値を使用して(特に、積分測定もしくは合計測定の後に初めてではなく、すでに測定中に)評価される。本発明による方法は、サンプルに向けられた励起信号自体がパルス化されている場合にも使用することができる利点がある。
光電子増倍管では、入射したもしくは検出された各光子は、測定信号のもとで所定の電荷に、ひいては所定の面領域に対応している。積分された測定信号の値に対応するこの面領域からは、積分比例値に対応する比例係数の知識があれば、光子の数を直接推論することが可能である。このことは、特に有利には、さらなるパルス整形なしで測定信号の評価によって行うことができる。特に、閾値処理は不要であり、結果を改ざんさせないために行われるべきではない。この場合、パルスの分散は、結果にほとんど影響を及ぼさない。なぜなら、これは、パルス下の面領域だけに依存し、パルスの経時的配置、言って見れば重畳または分離には依存しないからである。
本発明は、共焦点顕微鏡での使用に特に適している。なぜなら、そこでは重畳された光子の非常に正確な測定も必要とされるからである。達成可能な結果の精度に対する要件にもかかわらず、ここでは本発明を使用することにより、比較的安価で堅牢な光電子増倍管、特にSiPMでも使用することができるようになる。
本発明による計算ユニット、例えば顕微鏡、特に共焦点顕微鏡の制御機器は、特にプログラム技術的に本発明による方法を実施するように構成されている。
また本方法がコンピュータプログラムの形態で実施されることも有利である。なぜなら、このことは、特に、実装される制御機器がその他のさらなる課題のためにも使用され、それゆえいずれにせよ既存のものである場合には非常に僅かなコストしかかからないからである。コンピュータプログラムを提供するのに適したデータ担体には、特に、磁気的、光学的、および電気的メモリ、例えばハードドライブ、フラッシュメモリ、EEPROM、DVD等々がある。またプログラムを、コンピューターネットワーク(インターネット、イントラネットなど)を介してダウンロードすることも可能である。
本発明のさらなる利点および実施形態は、説明および添付図面から明らかになるであろう。
上述した特徴および以下でさらに説明すべき特徴は、本発明の権利範囲から逸脱することなく、それぞれの提示された組み合わせにおいてだけでなく、その他の組み合わせにおいても、あるいは単独でも使用可能であることを理解されたい。
本発明は、実施例に基づき図面に概略的に示されており、以下ではこれらの図面を参照して本発明を説明する。
シリコン光電子増倍管の生信号において光子の検出の際に発生するパルスを示した図 シリコン光電子増倍管の例示的な生信号の経時的経過を示した図 図2の生信号からノイズを減算した後に得られる測定信号の経時的経過を示した図 図3の測定信号を経時的に積分することにより得られる積分された測定信号の経時的経過を示した図 図4の積分された測定信号から積分比例値を減算することにより得られる積分された測定信号の経時的経過を示した図 図4または図5による信号から得られるように分離されたパルスの経時的経過を示した図 本発明の好ましい実施形態による光電子増倍管と計算ユニットとからなるアセンブリを備えた共焦点顕微鏡の典型的な要素に関する概要を示した概略図
以下では、本発明の好適な実施形態の経過を図2〜図6を参照して説明する。これらの図面では、各信号経過が時間に関して示されている。本発明の好適な実施形態の方法ステップの実施により、より大きい数字の図面の信号経過は、通常、1つ下の数字の図面の信号経過から生じる。
図2には、例えばシリコン光電子増倍管(SiPM)によって構成された光電子増倍管により動作中に生成される例示的な生信号の経時的経過が示されている。示されている区分の長さは約60μsである。SiPMの下流側には、特に、信号をデジタルで処理できるようにするために、アナログ/デジタルコンバーター(ADC)が接続されている。ここでは特に、ADCのサンプリングレートが、典型的な反転パルス幅よりも十分に高くなるように注意すべきである。それにより、パルスは確実にサンプリングされる。
生信号が、SiPMによる光子の検出に対応する複数のパルスを示すことは認識できる。これらのパルスの各々は、実質的に図1によるパルス100に対応する。
第3のパルスは、残りのパルスのほぼ2倍の高さであることが認識でき、そのため、ここでは2つの光子がほぼ同時に検出されたことを想定することができる。
さらに生信号は、ノイズもオフセットも含んでいることが認識できる。
本願では、最初に、SiPMによって生成された生信号をノイズ信号および/またはオフセット分だけ補正することによって、SiPMによって生成された生信号から測定信号が得られる。すなわちノイズ信号および/またはオフセット分は、補正のために生信号から減算される。このようにして、光子事象を表すパルスを伴いゼロ点周りで「ざわつく」連続的な信号が測定信号として得られる(図3も参照)。これに関連して、可及的にいわゆるダークノイズだけを検出するために、SiPMによって暗所で生成された生信号からノイズ信号もしくはオフセット分を得ることが薦められる。
ADCオフセットを求めるために、例えば、照明のない、つまりダークノイズに起因して少ないパルスしか伴わない生信号が検出される。ダークノイズの場合、パルスの発生は重畳がほぼ除外できるほどまれである。残りのパルスは適切なフィルタリングによって抑圧される。そのため、パルスなしのADC信号のレベルが得られる。この目的のために、例えばランク>パルス持続時間の中央値フィルタが適している。
代替的に、ADC値の急速な増加の発生が検査されてもよい。その場合には、n個の先行値とm個の後続値(nおよびmは適宜に選択される)とが平均値形成においてそれぞれ考慮されず、それによって、完全なパルスの経過が平均化から取り出せる。
図3には、中央値フィルタリングによって求められたオフセット分が生信号から減算されることによって得られる測定信号の経過が示されている。
図3による比較的少ないパルスに関して得られた測定信号は、同時に、積分比例値の決定のためにも使用することができる。したがって、図3による測定信号は、同時に較正信号として用いられる。
特に、光電子増倍管に入射した所定の数の光子に対応する積分比例値は、積分された較正信号を得るために、較正信号を時間に関して積分し、この期間の間に光電子増倍管に入射した光子の数を決定することによって決定される。較正信号が積分される積分期間は、選択可能であり、これは利点となる。
図3の例では、事前に選択可能な期間の間に発生するパルスは、例えば予め定められた光子検出閾値との比較によって計数される。同時に、事前に求められたオフセット分だけ補正された測定信号が同じ期間内で積分され、もしくはすべての補正されたADC値の合計が形成される。好適な実施形態によれば、この積分値もしくはこの合計は、計数されたパルスの数によって除算することで積分比例値、すなわち光子あたりの面領域もしくはADC合計となる。したがって、本実施例では、SiPMに入射した光子の所定の数に対応する積分比例値として、SiPMに入射する唯一の光子に対応する積分比例値が決定される。
図4による積分された測定信号は、本来の評価のために、引き続き、積分比例値と連続的に比較され、そこから光子の数が求められる。積分された測定信号の値が積分比例値分だけ増加するたびに、このことは、積分比例値に対応する数の光子(本実施例では正確に1つの光子)がSiPMによって検出されたことを意味する。
1つの計数は、好適には、積分された信号の値が積分比例値分だけ増加するたびに、数(つまり連続的な計数値)が所定の数(ここでは1)だけ増加することによって可能である。
ここに提示されたパルスを計数する方法では、閾値を上回ることは、較正目的のためにだけ用いられることが強調されるべきであろう。動作中の評価は、信号形態の積分を介して行われる。
検出の簡素化のために、特に、計算ユニット内で操作可能な値を維持するために、好適には、図4による積分された測定信号の連続値的な値が、図5による積分された測定信号を得るために、各計数事象のもとで積分比例値分だけ低減される。同時に、積分された測定信号から積分比例値が減算されるたびに光子の数の計数値を増分することにより、光子の数が決定される。
図2〜図5に関連して説明される方法ステップは、好適には、計算ユニットによってハードウェアおよび/またはソフトウェア的に実施され、その場合、この計算ユニットは、例えば、上位の計算ユニットによって駆動制御可能でかつ例えば計数値および/または図2から図5による1つ以上の信号経過を特にデジタル値シーケンスとして提供する検出器として構成されている。
図6によるパルスのみを含む出力信号を、任意選択的に、生成して出力することもできる。この出力信号は、例えば上位の計算ユニット内での計数のために使用することができる。
場合によっては発生する生信号のドリフトやアバランシェ増幅の変動を補償するために、ノイズ/オフセットおよび/または積分比例値を決定するためのステップを、照明中断中に規則的に繰り返すことができる。代替的または付加的に、ADC信号に基づいて、ノイズ/オフセットおよび/または積分比例値の新たな決定を行うことができるくらいに少ない照明がいつかを自動的に識別することができる。
SiPMの場合、生信号内の非線形性は、検出されていないパルスに基づいてのみ生じることはできない。セルが放電されると、このセルは、再充電中に第2の光子が衝突する場合に、相応により小さな1つのパルスのみを供給する。この効果は、強い照明のもとで発生する可能性があり、古典的なケースでは検出されないより小さなパルスとなって現れるであろう。
ここに提示する方法の場合、強度が高いケースだと、パルスあたりの電荷量が少なくなるのに基づき、積分された測定信号と積分比例値との間の比率に偏差が生じる。すなわち、所定の数の光子に関する積分された測定信号の増加は、積分比例値よりも小さくなる。つまり、第1の光子に基づいて放電したセルが再び完全に充電される前に第2の光子によって衝突されると、第2の光子のもとで放出される電荷量は少なくなる。検出器に入射する光子の数/時間が多いほど、複数のセルがそれらの充電時間内に多重に衝突される確率は大きくなる。この作業領域内でも比率を維持するために、例えば積分比例値の所定の割合に対応する信号増加をこれに外挿することにより、ADC信号をさらなる処理の前に修正することができる。このことは、例えば「ルックアップテーブル」(LUT)またはその他の線形化関数を介して達成することができる。
さらに、検出すべき光子は、SiPMの構造形式に基づき、検出器上の複数のセルからなる面領域に分散する。ここで、装置パラメータ(例えば共焦点顕微鏡の場合に使用できるいわゆるピンホールサイズなど)によって、光子が分散する面領域が低減すると、同じADC信号のもとで複数のセルがそれらの充電時間内に多重に衝突される確率は増加する。つまり、線形化のために要する補正は、どのくらい多くのセルに、検出すべき光子が分散するかに依存している。それゆえ、さらに、ADC値の線形化関数は、このパラメータ(例えばピンホールサイズ)に依存して動的に適応化することができる。
図7は、典型的なコンポーネントを備えた共焦点顕微鏡を概略的に示している。符号500はシステム全体を示す。共焦点走査および検出ユニットは符号505で示されている。それに属する照明装置は符号506で示されている。符号508はレーザー光源であり、このレーザー光源508は、照明ファイバ507を介して照明装置506に接続されている。符号504は、顕微鏡スタンド501における共焦点走査および検出ユニット505用の光学アダプタを示す。この顕微鏡スタンド501の内部には、検査すべきサンプル503を有するサンプルステージ502がある。制御ユニット509として構成された本発明によるアセンブリの計算ユニットは、対応する接続線路を介して個々のコンポーネント508,506,505,および501に接続されている。制御プログラムとプレゼンテーションプログラムとを備えた計算機は、符号510で示されている。この計算機510も制御ユニット509と接続されている。
検査すべきサンプル503は、顕微鏡光学系を介して照明され、ならびに同じ顕微鏡光学系を介して、特に本発明によるアセンブリのセンサアセンブリ511上に結像される。このセンサアセンブリ511は、共焦点走査および検出ユニット505の実施形態に応じて、光電子増倍管または光電子増倍管アレイからなる。
共焦点走査および検出ユニット505の内部に、第1の変形形態では、古典的な共焦点ビームパスが配置されており、この共焦点ビームパスは、公知の手法で単一のピンホールおよびビームスキャナ、例えばミラースキャナを用いて構築されている。
第2の変形形態では、共焦点走査および検出ユニット505の内部に、一方向に延びる1つ以上の照明点と同時にサンプルが照明されるビームパスが存在している。それに応じて、検出すべき光子は、例えばピンホール(Pinholes)の幾何学的配置で選択される。したがって、センサアセンブリ511は、光電子増倍管アレイからなる。
センサアレイを備えた顕微鏡を含むシステム全体の第2の変形形態では、複数の単一光電子増倍管、特にSiPMは、直線状または2次元の光電子増倍管マトリックスとして配置されており、それらは本発明の好適な一実施形態に従って評価される。
システム全体の第1の変形形態は、共焦点走査および検出ユニット505の内部に(上述したような)古典的な共焦点ビームパスを有する。このケースでは、結像されたビームは、1つの単一光電子増倍管、特にSiPMに結像され、これは本発明の好ましい実施形態に従って評価される。
図7に示されているシステム500の機能方式は、それ自体十分に公知であり、それゆえ本明細書では説明されない。
500 システム全体
501 顕微鏡光学系を有する顕微鏡スタンド
502 サンプルステージ
503 サンプル
504 光学アダプタ
505 共焦点走査および検出ユニット
506 照明装置
507 照明ファイバ
508 レーザー光源
509 制御ユニット
510 制御プログラムとプレゼンテーションプログラムとを備えた計算機
511 光電子増倍管を有するセンサアセンブリ

Claims (15)

  1. 光電子増倍管(511)を用いて光子を計数するための方法であって、
    入射する光子は、前記光電子増倍管(511)によって生成された生信号においてパルスを生成し、
    前記生信号をノイズ信号および/またはオフセット分だけ補正することによって、前記生信号から測定信号が得られ、
    前記測定信号は、アナログの積分された測定信号を形成するために、時間に関して積分され、
    前記アナログの積分された測定信号の値を、前記光電子増倍管に入射した所定の数の光子に対応する積分比例値と比較することによって、前記光電子増倍管(511)に入射する光子の数が求められる、
    方法。
  2. 前記ノイズ信号もしくは前記オフセットは、前記光電子増倍管(511)によって暗所で生成される生信号から得られる、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記光電子増倍管(511)に入射した所定の数の光子に対応する前記積分比例値は、積分された較正信号を形成するために、前記光電子増倍管(511)によって生成された生信号から得られる較正信号を時間に関して積分し、前記期間の間に前記光電子増倍管(511)に入射した光子の数を決定することによって決定される、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記較正信号は、前記光電子増倍管(511)に入射した光子の数を決定するために、予め定められた光子検出閾値と比較される、
    請求項3記載の方法。
  5. 正規化された積分比例値が決定され、前記積分比例値は、前記光電子増倍管(511)に入射した単一の光子に対応する、
    請求項3または4記載の方法。
  6. 前記較正信号は、前記光電子増倍管(511)が低い光子レートでかつ/または暗所で生成された生信号から得られる、
    請求項3、4または5記載の方法。
  7. 積分された測定信号の値が積分比例値だけ増加するたびに光子の数の計数値を増分することにより、光子の数が決定される、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 積分された測定信号の値が積分比例値に達するかまたは積分比例値を上回るたびに、積分比例値が積分された測定信号から減算される、
    請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 積分された測定信号から積分比例値が減算されるたびに光子の数の計数値を増分することにより、光子の数が決定される、
    請求項8記載の方法。
  10. 前記光電子増倍管は、半導体またはシリコン光電子増倍管である、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 顕微鏡システム、共焦点顕微鏡システム(500)または走査型共焦点顕微鏡システムで使用される、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 光電子増倍管(511)と計算ユニット(509,510)とからなるアセンブリであって、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成された、アセンブリ。
  13. コンピュータプログラムであって、請求項12記載のアセンブリに、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法を実施させる命令を含んでいる、コンピュータプログラム。
  14. 機械可読記憶媒体であって、前記機械可読記憶媒体上に記憶された請求項13記載のコンピュータプログラムを備えている、機械可読記憶媒体。
  15. 顕微鏡システム、共焦点顕微鏡システム(500)または走査型共焦点顕微鏡システムであって、請求項12記載のアセンブリを備えている、顕微鏡システム、共焦点顕微鏡システム(500)または走査型共焦点顕微鏡システム。
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