JP3817460B2 - 光検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象物へ投光して前記測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
測定対象物へ投光して前記測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置として、三角測量の原理を利用して測定対象物までの距離を測定する距離測定装置や、光切断法の原理を利用して測定対象物の形状を測定する形状測定装置が挙げられる。このような光検出装置においては、測定対象物に向けて投光部より光が投光され、この測定対象物に投光された光の反射光が結像光学系により結像され、この結像された像における光の強度分布が求められ、この光の強度分布に基づいて距離または形状が測定される。
【0003】
ところで、結像光学系により結像される像には、測定対象物に投光された光の反射光(以下「信号光」という。)だけでなく、背景光も含まれる。このように、結像光学系により結像される像は、信号光と背景光とが重畳されたものである。測定対象物が暗い空間内に置かれている場合には、結像光学系により結像される像における背景光成分は小さく、距離または形状は精度よく測定され得る。しかし、測定対象物が明るい空間内に置かれている場合には、結像光学系により結像される像における背景光成分は無視し得ないほど大きくなることがあり、距離または形状の測定は不正確なものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景光に起因する問題を解消すべく、測定対象物に向けて投光部より光が投光されているときに結像光学系により結像された第1の像(信号光成分と背景光成分とを含む)と、測定対象物に向けて投光部より光が投光されていないときに結像光学系により結像された第2の像(背景光成分のみを含む)とを求め、第1の像から第2の像を差し引くことで背景光成分を除去して、信号光成分のみの像に基づいて正確な距離または形状を測定する技術が知られている。
【0005】
しかしながら、この技術では、第1の像および第2の像それぞれを記憶するメモリが必要であり、また、第1の像から第2の像を差し引くための演算回路が必要であって、装置が大型のものとなる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、簡易な構成で背景光成分を除去して正確な測定を行うことができる光検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る光検出装置は、測定対象物へ投光して測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置であって、(1) 入射光強度に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードで発生した電荷を蓄積する容量値Cdのセル容量部と、を各々有して配列された複数の光検出セルと、(2) 容量値Cdの積分容量部とアンプとを入力端子と出力端子との間に互いに並列的に有し、入力端子に入力した電荷を積分容量部に蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた積分値を出力端子より出力する積分回路と、(3) 光検出セルと積分回路の入力端子との間に設けられた第1のスイッチと、(4) 積分回路の出力端子と光検出セルとの間に設けられた第2のスイッチと、(5) 積分回路の出力端子から出力された積分値を入力し、この積分値をA/D変換して、この積分値に応じたデジタル値を出力するA/D変換回路と、(6) 測定対象物へ向けて投光する投光部と、(7) 投光部により測定対象物に投光された光の反射光を複数の光検出セルの配列面に結像させる結像光学系と、(8) A/D変換回路から出力されたデジタル値を入力し、このデジタル値に基づいて、結像光学系により結像された光の像の重心位置を求めるデジタル演算を行って、その演算結果を出力するデジタル演算回路と、(9) 積分回路、第1のスイッチ、第2のスイッチ、A/D変換回路、デジタル演算回路および投光部それぞれの動作を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
第1の発明に係る光検出装置では、制御部は、(1) 第1の期間に、投光部より投光させることなく、第2のスイッチを開き、第1のスイッチを閉じて、光検出セルのセル容量部に蓄積されている電荷を積分回路の積分容量部に移動させ、(2) 第1の期間の後の第2の期間に、第1のスイッチを開き、第2のスイッチを閉じて、積分回路の積分容量部に蓄積されている電荷を光検出セルのセル容量部に移動させ、(3) 第2の期間の後の第3の期間に、投光部より投光させ、第2のスイッチを開き、第1のスイッチを閉じて、光検出セルのセル容量部に蓄積されている電荷を積分回路の積分容量部に移動させ、(4) 第3の期間の後の第4の期間に、A/D変換回路にA/D変換を行わせるのが好適である。
【0009】
この第1の発明に係る光検出装置によれば、或る一定期間に、投光部より測定対象物に向けて光が投光されることなく、光検出セルのフォトダイオードが入射光強度に応じて発生した電荷はセル容量部に蓄積されていく。この一定期間が経過した時点で第1のスイッチが閉じると、この第1のスイッチが閉じている第1の期間に、それまでセル容量部に蓄積されていた電荷は、積分回路の積分容量部に移動する。その結果、フォトダイオードの一方の端子の電位は、ΔVだけ変化してリセットレベルとなり、積分回路から出力される積分値は、積分容量部に蓄積された電荷に応じたレベルとなる。第1のスイッチが開いた後に第2のスイッチが閉じると、この第2のスイッチが閉じている第2の期間に、積分回路から出力される積分値に応じた電圧がセル容量部に設定される。積分容量部の容量値はセル容量部の容量値と等しいので、この結果、フォトダイオードの一方の端子の電位は、リセットレベルからΔVだけ変化する。
【0010】
その後の一定期間に、投光部より測定対象物に向けて光が投光され、フォトダイオードが入射光強度に応じて発生した電荷はセル容量部に蓄積されていく。この一定期間が経過した時点でセル容量部に蓄積されている電荷は、以前に第2のスイッチが閉じたときに積分値に応じて設定された電圧に比例した電荷と、この一定期間に入射光によってフォトダイオードが発生した電荷とが、重畳されたものである。ただし、重畳される電荷の符号は互いに異なる。したがって、この一定期間が経過した時点で第1のスイッチが閉じると、この第1のスイッチが閉じている第3の期間の後に、積分回路から出力される積分値は、フォトダイオードへ入射する光強度の増減に応じたものである。
【0011】
以上のような第1のスイッチおよび第2のスイッチの開閉動作は、複数の光検出セルそれぞれについて行われる。したがって、積分回路から出力される積分値は、複数の光検出セルそれぞれに含まれるフォトダイオードに入射した光のうち背景光成分が除去されて信号光成分のみに応じた時系列信号となる。その後の第4の期間に、この積分値はA/D変換回路によりA/D変換され、この積分値に応じたデジタル値がA/D変換回路より出力される。そして、デジタル演算回路により、このデジタル値に基づいて重心位置を求めるデジタル演算が行われて、その演算結果が出力される。
【0012】
第2の発明に係る光検出装置は、測定対象物へ投光して測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置であって、(1) 入射光強度に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードで発生した電荷を蓄積する容量値Cdのセル容量部と、を各々有して配列された複数の光検出セルと、(2) 容量値が容量値Cdおよびこれより小さい値の何れかに切り替え可能な積分容量部とアンプとを入力端子と出力端子との間に互いに並列的に有し、入力端子に入力した電荷を積分容量部に蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた積分値を出力端子より出力する積分回路と、(3) 光検出セルと積分回路の入力端子との間に設けられた第1のスイッチと、(4) 積分回路の出力端子と光検出セルとの間に設けられた第2のスイッチと、(5) 積分回路の出力端子から出力された積分値を入力し、この積分値をA/D変換して、この積分値に応じたデジタル値を出力するA/D変換回路と、(6) 測定対象物へ向けて投光する投光部と、(7) 投光部により測定対象物に投光された光の反射光を複数の光検出セルの配列面に結像させる結像光学系と、(8) A/D変換回路から出力されたデジタル値を入力し、このデジタル値に基づいて、結像光学系により結像された光の像の重心位置を求めるデジタル演算を行って、その演算結果を出力するデジタル演算回路と、(9) 積分回路、第1のスイッチ、第2のスイッチ、A/D変換回路、デジタル演算回路および投光部それぞれの動作を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
第2の発明に係る光検出装置では、制御部は、(1) 第1の期間に、投光部より投光させることなく、積分回路の積分容量部の容量値をCdに切り替え、第2のスイッチを開き、第1のスイッチを閉じて、光検出セルのセル容量部に蓄積されている電荷を積分回路の積分容量部に移動させ、(2) 第1の期間の後の第2の期間に、第1のスイッチを開き、第2のスイッチを閉じて、積分回路の積分容量部に蓄積されている電荷を光検出セルのセル容量部に移動させ、(3) 第2の期間の後の第3の期間に、投光部より投光させ、積分回路の積分容量部の容量値をCdより小さい値に切り替え、第2のスイッチを開き、第1のスイッチを閉じて、光検出セルのセル容量部に蓄積されている電荷を積分回路の積分容量部に移動させ、(4) 第3の期間の後の第4の期間に、A/D変換回路にA/D変換を行わせるのが好適である。
【0014】
この第2の発明に係る光検出装置によれば、或る一定期間に、投光部より測定対象物に向けて光が投光されることなく、光検出セルのフォトダイオードが入射光強度に応じて発生した電荷はセル容量部に蓄積されていく。この一定期間が経過した時点で第1のスイッチが閉じると、この第1のスイッチが閉じている第1の期間に、それまでセル容量部に蓄積されていた電荷は、積分回路の積分容量部に移動する。その結果、フォトダイオードの一方の端子の電位は、ΔVだけ変化してリセットレベルとなり、積分回路から出力される積分値は、積分容量部に蓄積された電荷に応じたレベルとなる。第1のスイッチが開いた後に第2のスイッチが閉じると、この第2のスイッチが閉じている第2の期間に、積分回路から出力される積分値に応じた電圧がセル容量部に設定される。このとき、積分容量部の容量値はセル容量部の容量値と等しくされており、この結果、フォトダイオードの一方の端子の電位は、リセットレベルからΔVだけ変化する。
【0015】
その後の一定期間に、投光部より測定対象物に向けて光が投光され、フォトダイオードが入射光強度に応じて発生した電荷はセル容量部に蓄積されていく。この一定期間が経過した時点でセル容量部に蓄積されている電荷は、以前に第2のスイッチが閉じたときに積分値に応じて設定された電圧に比例した電荷と、この一定期間に入射光によってフォトダイオードが発生した電荷とが、重畳されたものである。ただし、重畳される電荷の符号は互いに異なる。このとき、積分容量部の容量値はセル容量部の容量値より小さい値とされている。したがって、この一定期間が経過した時点で第1のスイッチが閉じると、この第1のスイッチが閉じている第3の期間の後に、積分回路から出力される積分値は、フォトダイオードへ入射する光強度の増減に応じたものであり、しかも、光強度変化を高感度に検出するものである。
【0016】
以上のような第1のスイッチおよび第2のスイッチの開閉動作は、複数の光検出セルそれぞれについて行われる。したがって、積分回路から出力される積分値は、複数の光検出セルそれぞれに含まれるフォトダイオードに入射した光のうち背景光成分が除去されて信号光成分のみに応じた時系列信号となる。その後の第4の期間に、この積分値はA/D変換回路によりA/D変換され、この積分値に応じたデジタル値がA/D変換回路より出力される。そして、デジタル演算回路により、このデジタル値に基づいて重心位置を求めるデジタル演算が行われて、その演算結果が出力される。
【0017】
第1または第2の発明に係る光検出装置では、複数の光検出セルは互いに直交する第1方位および第2方位の双方に平行な面上に2次元配列されており、投光部は第1方位に延びるスリット光を投光し、デジタル演算回路は第2方位に関して重心位置を求めるデジタル演算を行うのが好適である。この場合には、測定対象物の形状が測定される。
【0018】
第1または第2の発明に係る光検出装置では、複数の光検出セルは2次元配列され、積分回路、第1のスイッチ、第2のスイッチおよびA/D変換回路それぞれは複数の光検出セルの列毎に設けられているのが好適である。積分回路、第1のスイッチ、第2のスイッチおよびA/D変換回路それぞれは、光検出セル毎に設けられていてもよいが、光検出セルの列毎に設けられていることにより、光検出装置の回路規模は更に小さくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下で、MおよびNそれぞれは2以上の整数であり、mは1以上M以下の任意の整数であり、nは1以上N以下の任意の整数である。
【0020】
図1は、本実施形態に係る光検出装置1の構成図である。この光検出装置1は、検出部2、結像光学系3、駆動部4、発光素子5、投光光学系6および制御部7を備える。
【0021】
駆動部4は、制御部7から出力された制御信号に基づいて、発光素子5に駆動電流を供給して、この発光素子5を発光させる。発光素子5は、例えば発光ダイオードまたはレーザダイオードであり、駆動部4により駆動されて発光する。投光光学系6は、発光素子5から出力された光をコリメートし、そのコリメートした光を測定対象物9へ向けて投光する。駆動部4、発光素子5および投光光学系6は、測定対象物9へ向けて投光する投光部として作用する。
【0022】
結像光学系3は、投光部により測定対象物9に投光された光の拡散反射光を検出部2の光入射面2aに結像させる。検出部2は、光入射面2aに複数の光検出セルが配列されており、結像光学系3により結像された光を検出する。制御部7は、駆動部4が発光素子5へ駆動電流を供給するタイミング(すなわち、発光素子5が発光するタイミング)を制御するとともに、検出部2の動作を制御する。
【0023】
光検出装置1が距離測定に用いられるものである場合には、投光部より測定対象物9へ向けてスポット光が投光され、測定対象物9に投光されたスポット光の拡散反射光が結像光学系3により検出部2の光入射面2aに結像され、この結像された光の重心位置Pが求められる。そして、この重心位置Pに基づいて、光検出装置1から測定対象物9までの距離が測定される。
【0024】
また、光検出装置1が形状測定に用いられるものである場合には、図2に示されるように、例えば、発光素子5としてのレーザダイオードから出力されたレーザ光は、投光光学系6としてのシリンドリカルレンズによりスリット光とされて、このスリット光が測定対象物9へ向けて投光される。測定対象物9に投光されたスリット光の拡散反射光は、結像光学系3により検出部2の光入射面2aに結像され、この結像された光の重心位置が求められる。そして、この重心位置に基づいて、測定対象物9の形状が測定される。なお、投光光学系6としてのシリンドリカルレンズより出力されるスリット光はx軸方向に延びるものであり、検出部2による重心位置の算出に際してはy軸方向に関して求められる。
【0025】
次に、本実施形態に係る光検出装置1の検出部2の回路構成について図3〜図6を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る光検出装置1の検出部2の概略構成図である。この検出部2は、N個のユニット1001〜100Nおよびデジタル演算回路40を備える。各ユニット100nは、互いに同様の構成であって、M個の光検出セル101,n〜10M,n、積分回路20n、A/D変換回路30n、スイッチSWn01、スイッチSWn02およびスイッチSWn03を備える。M×N個の光検出セル101,1〜10M,Nは検出部2の光入射面2aにM行N列に2次元配列されており、光検出セル10m,nは第m行第n列に位置している。
【0026】
各ユニット100nにおいて、M個の光検出セル101,n〜10M,nそれぞれは、スイッチSWn01を介して積分回路20nの入力端子と接続され、スイッチSWn02を介して積分回路20nの出力端子と接続されている。積分回路20nの出力端子は、A/D変換回路30nの入力端子と接続されている。A/D変換回路30nの出力端子は、スイッチSWn03を介してデジタル演算回路40の入力端子と接続されている。ユニット1001〜100NそれぞれのスイッチSWn03が順次に閉じて、ユニット1001〜100NそれぞれのA/D変換回路30nの出力端子はデジタル演算回路40の入力端子と接続される。デジタル演算回路40は、各ユニット100nのA/D変換回路30nからスイッチSWn03を介して順次に出力されたデジタル値を入力し、このデジタル値に基づいて重心位置を求めるデジタル演算を行って、その演算結果を出力する。
【0027】
図4は、本実施形態に係る光検出装置1の各光検出セル10m,nの回路図である。各光検出セル10m,nは、フォトダイオードPD、セル容量部CdおよびスイッチSW0を有する。フォトダイオードPDのアノード端子は接地されている。フォトダイオードPDのカソード端子は、セル容量部Cdを介して接地され、また、スイッチSW0を介して、スイッチSWn01およびスイッチSWn02と接続されている。各ユニット100nにおいて、M個の光検出セル101,n〜10M,nそれぞれのスイッチSW0が順次に閉じて、光検出セル101,n〜10M,nそれぞれのフォトダイオードPDのカソード端子は、順次にスイッチSWn01およびスイッチSWn02と接続される。光検出セル101,1〜10M,Nそれぞれのセル容量部Cdの容量値は互いに等しい。なお、セル容量部Cdは、フォトダイオードPDの接合容量であってもよいし、これとは別に設けたものであってもよい。
【0028】
図5は、本実施形態に係る光検出装置1の各積分回路20nの回路図である。各積分回路20nは、入力端子と出力端子との間に互いに並列にアンプA2、積分容量部Cf2およびスイッチSW21が接続されている。アンプA2は、その反転入力端子がスイッチSWn01と接続され、非反転入力端子が基準電圧値Vinp1とされ、出力端子がスイッチSWn02と接続されている。積分容量部Cf2およびスイッチSW21は、アンプA2の反転入力端子と出力端子との間に設けられている。積分容量部Cf2の容量値は、各光検出セル10m,nのセル容量部Cdの容量値と等しい。積分回路20nは、スイッチSW21が閉じているときには、積分容量部Cf2を放電して初期化する。一方、積分回路20nは、スイッチSW21が開いているときには、入力端子に入力した電荷を積分容量部Cf2に蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた値の電圧信号(これを積分値と呼ぶ。)を出力端子から出力する。
【0029】
図6は、本実施形態に係る光検出装置1の各A/D変換回路30nの回路図である。各A/D変換回路30nは、積分回路20nの出力端子から出力された積分値(アナログ信号)を入力してA/D変換し、この積分値に応じた値のデジタル値を、スイッチSWn03を介してデジタル演算回路40へ出力する。この図に示されたA/D変換回路30nは、結合容量素子C301、帰還容量素子C302、スイッチSW302、アンプ301、比較部302、容量制御部303、可変容量部310,320および330を含む。
【0030】
アンプ301は、積分回路20nから出力された積分値(アナログ値)を、結合容量素子C301を介して反転入力端子に入力し、基準電圧値Vcomを非反転入力端子に入力する。帰還容量素子C302は、アンプ301の反転入力端子と出力端子との間に設けられ、入力した電圧値に応じて電荷を蓄える。スイッチSW302は、アンプ301の反転入力端子と出力端子との間に設けられ、開いているときには帰還容量素子C302に電荷の蓄積を行わせ、閉じているときには帰還容量素子C302における電荷蓄積をリセットする。そして、アンプ301は、帰還容量素子C302に蓄積された電荷量に応じた電圧値を、出力端子より比較部302へ出力する。比較回路302は、アンプ301から出力された電圧値を反転入力端子に入力し、基準電圧値Vcomを非反転入力端子に入力し、これら2つの入力信号の値を大小比較して、この比較結果を示す信号を容量制御部303へ出力する。
【0031】
可変容量部310は、4つの容量素子C311〜C314および4つのスイッチSW311〜SW314を含む。容量素子C311は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW311を介して参照電圧値Vref1および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C312は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW312を介して参照電圧値Vref1および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C313は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW313を介して参照電圧値Vref1および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。また、容量素子C314は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW314を介して参照電圧値Vref1および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。
【0032】
可変容量部320は、4つの容量素子C321〜C324および4つのスイッチSW321〜SW324を含む。容量素子C321は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW321を介して参照電圧値Vref2および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C322は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW322を介して参照電圧値Vref2および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C323は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW323を介して参照電圧値Vref2および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。また、容量素子C324は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW324を介して参照電圧値Vref2および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。
【0033】
可変容量部330は、4つの容量素子C331〜C334および4つのスイッチSW331〜SW334を含む。容量素子C331は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW331を介して参照電圧値Vref3および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C332は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW332を介して参照電圧値Vref3および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。容量素子C333は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW333を介して参照電圧値Vref3および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。また、容量素子C334は、一端がアンプ301の反転入力端子と接続され、他端がスイッチSW334を介して参照電圧値Vref3および基準電圧値Vcomの何れかと接続される。
【0034】
可変容量部310,320および330それぞれに含まれる各容量素子、結合容量素子C301、帰還容量素子C302それぞれの容量値は、
【数1】
なる関係式を満たす。ここで、Cは或る一定容量値である。また、可変容量部310に供給される参照電圧値Vref1、可変容量部320に供給される参照電圧値Vref2、可変容量部330に供給される参照電圧値Vref3、および、基準電圧値Vcomそれぞれは、
【数2】
なる関係式を満たす。なお、基準電圧値Vcomは一般には接地電位とされるので、以降ではVcom=0とする。このとき、上記(2)式は、
【数3】
なる式で表される。また、これら参照電圧値Vref1,Vref2およびVref3それぞれは、図示しない参照電圧供給回路より供給される。この参照電圧供給回路は、例えば、抵抗器が縦続接続された抵抗分割回路である。
【0035】
容量制御部303は、スイッチSW311〜SW314、SW321〜SW324およびSW331〜SW334それぞれにおける切替動作を制御する。また、容量制御部303は、これらの12個のスイッチそれぞれにおける切替状況を記憶しており、この切替状況および比較部302からの出力に基づいて、12ビットのデジタル値(D11〜D0)を出力する。すなわち、容量制御部303より出力されるデジタル値の最上位ビットD11はスイッチSW311の切替状況に応じたものであり、ビットD10はスイッチSW312の切替状況に応じたものであり、ビットD9はスイッチSW313の切替状況に応じたものであり、ビットD8はスイッチSW314の切替状況に応じたものである。ビットD7はスイッチSW321の切替状況に応じたものであり、ビットD6はスイッチSW322の切替状況に応じたものであり、ビットD5はスイッチSW323の切替状況に応じたものであり、ビットD4はスイッチSW324の切替状況に応じたものである。また、ビットD3はスイッチSW331の切替状況に応じたものであり、ビットD2はスイッチSW332の切替状況に応じたものであり、ビットD1はスイッチSW333の切替状況に応じたものであり、最下位ビットD0はスイッチSW334の切替状況に応じたものである。
【0036】
次に、本実施形態に係る光検出装置1の動作について図7〜図10を用いて説明する。なお、駆動部4による発光素子5への駆動電流の供給を制御する制御信号、各スイッチの開閉を制御する制御信号、デジタル演算回路40の動作を制御する制御信号およびアドレス信号は、制御部7から所定のタイミングで出力される。以下に説明する光検出装置1の動作は、この制御部7による制御の下に行われる。
【0037】
図7は、本実施形態に係る光検出装置1の各ユニット100nの動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図(a)は、各スイッチの開閉タイミングおよび発光素子5の発光タイミングを示す。同図(b)は、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が等しい場合の各信号レベルを示す。また、同図(c)は、第1フレームより第2フレームで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が大きい場合の各信号レベルを示す。同図(a)に示されるように、時刻t0から時刻t4までの第1フレームでは発光素子5は発光せず、続く時刻t4から時刻t8までの第2フレームでは発光素子5は発光している。このような第1フレームと第2フレームとが交互に繰り返される。
【0038】
初めに、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が等しい場合(すなわち、第2フレームにおいても入射光が信号光成分を含まない場合)における動作を、図7(a)および(b)を参照して説明する。
【0039】
第1フレームにおける時刻t0に、光検出セル10m,nのスイッチSW0は開く。時刻t0では、光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されている電荷は無く、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はリセットレベルである。時刻t0以降、スイッチSW0が閉じる時刻t2まで、光検出セル10m,nでは、自己のフォトダイオードPDが入射光により発生した電荷は、自己のセル容量部Cdに蓄積されていく。時刻t0と時刻t2との間の時刻t1に、積分回路20nのスイッチSW21が一旦閉じた後に開くことで、積分回路20nは、積分容量部Cf2の電荷が放電されて初期化され、出力される積分値はリセットレベルとなる。
【0040】
第1フレームにおける時刻t2から時刻t4までの期間、光検出セル10m,nのスイッチSW0は閉じる。この期間中に、先ず時刻t2にスイッチSWn01が一旦閉じた後に開き、続いて時刻t3にスイッチSWn02が一旦閉じた後に開く。スイッチSWn01が閉じている第1の期間に、それまで光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されていた電荷は、積分回路20nの積分容量部Cf2に移動する。その結果、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位は、ΔVだけ変化してリセットレベルとなり、また、積分回路20nから出力される積分値は、積分容量部Cf2に蓄積された電荷に応じたレベルとなる。その後のスイッチSWn02が閉じている第2の期間に、光検出セル10m,nのセル容量部Cdに、積分回路20nから出力される積分値に応じた電荷が蓄積される。積分容量部Cf2の容量値は光検出セル10m,nのセル容量部Cdの容量値と等しいので、この結果、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位は、リセットレベルからΔVだけ変化する。
【0041】
時刻t4に光検出セル10m,nのスイッチSW0は開く。時刻t4では、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はΔVである。時刻t4以降、スイッチSW0が閉じる時刻t6まで、光検出セル10m,nでは、自己のフォトダイオードPDが入射光により発生した電荷は、自己のセル容量部Cdに蓄積されていく。時刻t4と時刻t6との間の時刻t5に、積分回路20nのスイッチSW21が一旦閉じた後に開くことで、積分回路20nは、積分容量部Cf2の電荷が放電されて初期化され、出力される積分値はリセットレベルとなる。
【0042】
時刻t0〜t2までの時間と時刻t4〜t6までの時間とが等しく、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が等しければ、時刻t6において光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されている電荷は、時刻t3に積分回路20nから出力される積分値に応じて蓄積された電荷と、時刻t4から時刻t6までの期間にフォトダイオードPDが入射光により発生した電荷とが相殺されている。したがって、時刻t6では、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はリセットレベルとなる。
【0043】
第2フレームにおける時刻t6から時刻t8までの期間、光検出セル10m,nのスイッチSW0は閉じる。この期間中の時刻t6にスイッチSWn01が一旦閉じた後に開く。スイッチSWn01が閉じる時刻t6においては、光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されていた電荷は無く、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はリセットレベルであるので、積分回路20nから出力される積分値はリセットレベルのままである。すなわち、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が等しければ、第2フレームの時刻t6以降において、積分回路20nから出力される積分値はリセットレベルとなる。
【0044】
次に、第1フレームより第2フレームで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が大きい場合(すなわち、第2フレームにおいて入射光が信号光成分を含む場合)における動作を、図7(a)および(c)を参照して説明する。具体的には、第2フレームの時刻t4〜t6の期間に投光部から光を照射する。各スイッチの開閉動作は、既に説明したものと同様である。時刻t0〜t2までの時間と時刻t4〜t6までの時間とが等しく、第1フレームより第2フレームで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が大きければ、時刻t6において光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されている電荷は、時刻t3に積分回路20nから出力される積分値に応じて蓄積された電荷と、時刻t4から時刻t6までの期間にフォトダイオードPDが入射光により発生した電荷とが相殺されることはない。したがって、時刻t6では、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はリセットレベルより小さいレベルとなる。
【0045】
第2フレームにおける時刻t6から時刻t8までの期間、光検出セル10m,nのスイッチSW0は閉じる。この期間中の時刻t6にスイッチSWn01が一旦閉じた後に開く。このスイッチSWn01が閉じている第3の期間に、それまで光検出セル10m,nのセル容量部Cdに蓄積されていた電荷は、積分回路20nの積分容量部Cf2に移動する。スイッチSWn01が閉じる時刻t6においては、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDのカソード端子の電位はリセットレベルより小さいので、積分回路20nから出力される積分値はリセットレベルより大きくなる。すなわち、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が異なれば、第2フレームの時刻t6以降において、積分回路20nから出力される積分値は、リセットレベルとは異なるレベルとなる。そして、時刻t6以降の積分値が読み出された後、時刻t7に積分回路20nのスイッチSW21は一旦閉じた後に開き、積分回路20nはリセットされる。
【0046】
積分回路20nから時刻t6以降に出力される積分値は、光検出セル10m,nのフォトダイオードPDが或るフレームおよび次のフレームそれぞれで入射光強度の差に応じたものである。すなわち、この積分値は、入射光から背景光成分が除去されて得られた信号光成分のみを表すものである。そして、時刻t8以降の第4の期間に、A/D変換回路30nによるA/D変換処理が行われる。
【0047】
この積分回路20nから出力された積分値は、A/D変換回路30nによりA/D変換されて、12ビットのデジタル値が出力される。各ユニット100nのA/D変換回路30nは以下のように動作する。
【0048】
A/D変換処理の第1段階においては、スイッチSW302は閉じていて、帰還容量素子C302は放電されている。また、スイッチSW311〜SW314、SW321〜SW324およびSW331〜SW334それぞれは、基準電圧値Vcomの方に切り替えられている。そして、スイッチSW302が開いて、積分回路20から出力された電圧値Vinに応じた電荷量Qが帰還容量素子C302に蓄積される。ここで、電荷量Qは、
【数4】
なる式で表される。その後、実際のA/D変換処理が開始される。
【0049】
A/D変換処理の第2段階では、可変容量部310に含まれる4つのスイッチSW311〜SW314それぞれの切替動作が行われる。先ず、4つの容量素子C311〜C314のうち最も容量値が大きい容量素子C311に対応するスイッチSW311が参照電圧値Vref1の方に切り替わる。これにより、帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q(上記(4)式)のうち、
【数5】
なる式で表される電荷量Q311が容量素子C311に移動し、
【数6】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0050】
そして、アンプ301より電圧値(Vin−Vref1/2)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(Vin−Vref1/2)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(Vin−Vref1/2)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべき最上位ビットD11の値として記憶される。すなわち、電圧値(Vin−Vref1/2)が正であればD11=1とされ、そうでなければD11=0とされる。
【0051】
もし、電圧値(Vin−Vref1/2)が正であれば、次に容量値が大きい容量素子C312に対応するスイッチSW312が参照電圧値Vref1の方に切り替わる。これにより、これまで帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q302(上記(6)式)のうち、
【数7】
なる式で表される電荷量Q312が容量素子C312に移動し、
【数8】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0052】
そして、アンプ301より電圧値(Vin−3Vref1/4)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(Vin−3Vref1/4)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(Vin−3Vref1/4)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべきビットD10の値として記憶される。すなわち、電圧値(Vin−3Vref1/4)が正であればD10=1とされ、そうでなければD10=0とされる。
【0053】
さらに、電圧値(Vin−3Vref1/4)が正であれば、その次に容量値が大きい容量素子C313に対応するスイッチSW313が参照電圧値Vref1の方に切り替わる。これにより、これまで帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q302(上記(8)式)のうち、
【数9】
なる式で表される電荷量Q313が容量素子C313に移動し、
【数10】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0054】
そして、アンプ301より電圧値(Vin−7Vref1/8)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(Vin−7Vref1/8)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(Vin−7Vref1/8)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべきビットD9の値として記憶される。すなわち、電圧値(Vin−7Vref1/8)が正であればD9=1とされ、そうでなければD9=0とされる。
【0055】
逆に、最上位ビットD11の値の決定の際に電圧値(Vin−Vref1/2)が負であれば、スイッチSW311が基準電圧値Vcomの方に戻って、電荷量Q(上記(4)式)の全てが帰還容量素子C302に戻る。その後、次に容量値が大きい容量素子C312に対応するスイッチSW312が参照電圧値Vref1の方に切り替わる。これにより、帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q(上記(4)式)のうち、
【数11】
なる式で表される電荷量Q312が容量素子C312に移動し、
【数12】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0056】
そして、アンプ301より電圧値(Vin−Vref1/4)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(Vin−Vref1/4)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(Vin−Vref1/4)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべきビットD10の値として記憶される。すなわち、電圧値(Vin−Vref1/4)が正であればD10=1とされ、そうでなければD10=0とされる。
【0057】
このようにして、可変容量部330に含まれる4つのスイッチSW311〜SW314それぞれの切替状況が順次に決定され、ビットD11〜D8それぞれの値が順次に決定される。図8は、A/D変換回路30nに入力する電圧値Vinと4つのビットD11〜D8それぞれの値との関係を示す図表である。これら4つのビットD11〜D8それぞれの値が決定された時点では、帰還容量素子C302に残っている電荷量Q1はC・Vref1以下であり、アンプ301から出力される電圧値V1は、Vref1/24以下であって、以上の第2段階においてA/D変換し切れなかった残差である。
【0058】
以上のA/D変換処理の第2段階に続く第3段階では、第2段階終了時に帰還容量素子C302に残っている電荷量Q1について、可変容量部320に含まれる4つのスイッチSW321〜SW324それぞれの切替動作が、第2段階の処理と同様に行われる。すなわち、先ず、4つの容量素子C321〜C324のうち最も容量値が大きい容量素子C321に対応するスイッチSW321が参照電圧値Vref2の方に切り替わる。これにより、帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q1のうち、
【数13】
なる式で表される電荷量Q321が容量素子C321に移動し、
【数14】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0059】
そして、アンプ301より電圧値(V1−Vref2/2)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(V1−Vref2/2)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(V1−Vref2/2)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべきビットD7の値として記憶される。電圧値(V1−Vref2/2)が正であればD7=1とされ、そうでなければD7=0とされる。すなわち、電圧値(V1−Vref1/32)が正であればD7=1とされ、そうでなければD7=0とされる。
【0060】
以降も同様にして、可変容量部320に含まれる4つのスイッチSW321〜SW324それぞれの切替状況が順次に決定され、ビットD7〜D4それぞれの値が順次に決定される。図9は、電圧値V1と4つのビットD7〜D4それぞれの値との関係を示す図表である。これら4つのビットD7〜D4それぞれの値が決定された時点では、帰還容量素子C302に残っている電荷量Q2はC・Vref2以下(C・Vref1/24以下)であり、アンプ301から出力される電圧値V2は、Vref2/24以下(Vref1/28以下)であって、以上の第3段階においてもA/D変換し切れなかった残差である。
【0061】
以上のA/D変換処理の第3段階に続く第4段階では、第3段階終了時に帰還容量素子C302に残っている電荷量Q2について、可変容量部330に含まれる4つのスイッチSW331〜SW334それぞれの切替動作が、第2段階の処理と同様に行われる。すなわち、先ず、4つの容量素子C331〜C334のうち最も容量値が大きい容量素子C331に対応するスイッチSW331が参照電圧値Vref3の方に切り替わる。これにより、帰還容量素子C302に蓄積されていた電荷Q1のうち、
【数15】
なる式で表される電荷量Q331が容量素子C331に移動し、
【数16】
なる式で表される電荷量Q302が帰還容量素子C302に残る。
【0062】
そして、アンプ301より電圧値(V2−Vref3/2)が出力される。比較部302により、アンプ301より反転入力端子に入力する電圧値(V2−Vref3/2)と、非反転入力端子に入力する基準電圧値Vcom(=0)とが、大小比較されて、電圧値(V2−Vref3/2)の符号が判定される。この結果は、容量制御部303に入力され、出力すべきビットD3の値として記憶される。電圧値(V2−Vref3/2)が正であればD3=1とされ、そうでなければD3=0とされる。すなわち、電圧値(V2−Vref1/512)が正であればD3=1とされ、そうでなければD3=0とされる。
【0063】
以降も同様にして、可変容量部330に含まれる4つのスイッチSW331〜SW334それぞれの切替状況が順次に決定され、ビットD3〜D0それぞれの値が順次に決定される。図10は、電圧値V2と4つのビットD3〜D0それぞれの値との関係を示す図表である。これら4つのビットD3〜D0それぞれの値が決定された時点では、帰還容量素子C302に残っている電荷量Q3はC・Vref3以下(C・Vref1/28以下)であり、アンプ301から出力される電圧値V3は、Vref3/24以下(Vref1/212以下)であって、以上の第4段階においてもA/D変換し切れなかった残差である。
【0064】
以上のA/D変換処理の第4段階が終了した時点では、12個のスイッチSW311〜SW314、SW321〜SW324およびSW331〜SW334それぞれにおける切替状況に応じた12ビットのデジタル値D11〜D0が容量制御部303に記憶されている。そして、第4段階が終了した後、この12ビットのデジタル値D11〜D0が容量制御部303より出力される。
【0065】
このA/D変換回路30nでは、可変容量部310,320および330それぞれに含まれる容量素子ならびに帰還容量部C302の全体がチップ上で占有する面積は、容量値61C(=3(8C+4C+2C+C)+16C)の容量素子1つ分の占有面積に相当する。一方、従来の12ビットデジタル値を出力するA/D変換回路では、12個の容量素子が占有する面積は、容量値212Cの容量素子1つ分の占有面積に相当する。このように、本実施形態に係るA/D変換回路30nは、従来のものと比較して、容量素子の占有面積が1/67である。
【0066】
したがって、このような占有面積が小さいA/D変換回路30nを含む光検出装置1は、積分回路20毎にA/D変換回路30を設けることにより高速化を図ることができ、A/D変換回路30nから出力されるデジタル値のビット数を多くすることにより高精度化を図ることもでき、また、フォトダイオードPDの個数を多くすることにより高解像度化を図ることもできる。また、従来のA/D変換回路における最大容量値が211Cであるのに対して、本実施形態に係るA/D変換回路30nにおける最大容量値は16Cであるので、本実施形態に係るA/D変換回路30nでは、寄生容量が小さく、この点でもA/D変換処理を高速に行うことができる。
【0067】
以上のようにして、各ユニット100nのA/D変換回路30nより、M個の光検出セル101,n〜10M,nそれぞれに対応するM個のデジタル値D1,n〜DM,nが時系列に並んだデジタル値として出力される。また、N個のユニット1001〜100nそれぞれは並列動作する。したがって、各ユニット100nのスイッチSWn03が順次に閉じると、第1行のデジタル値D1,1〜D1,N,第2行のデジタル値D2,1〜D2,N,……,第m行のデジタル値Dm,1〜Dm,N,……,第M行のデジタル値DM,1〜DM,Nは、この順にデジタル演算回路40に入力し、デジタル演算回路40内のレジスタに記憶される。
【0068】
そして、デジタル演算回路40において、このデジタル値に基づいてデジタル演算が行われて、その演算結果が出力される。例えば、入力したデジタル値に基づいて各行の重心位置Pmを求めるには、
【数17】
なる式に基づいてデジタル演算が行われる。このようにすることで、第2フレームにおける光像(信号光成分+背景光成分)から第1フレームにおける光像(背景光成分)が差し引かれて、信号光成分のみからなる光像における各行の重心位置がデジタル値として得られる。したがって、この光検出装置1は、測定対象物9が明るい空間に置かれていても、測定対象物9までの距離または測定対象物9の形状を、正確に簡易な構成で測定することができる。
【0069】
また、本実施形態に係る光検出装置1の検出部は、1画素当たりに必要な素子がフォトダイオードPD、セル容量部CdおよびスイッチSW0のみであり、従来技術のものと比べて回路規模が格段に小さい。特に、セル容量部CdとしてフォトダイオードPDの接合容量を利用する場合には、更に回路規模が小さい。したがって、この光検出装置1は、1画素当たりに占める回路部占有面積が小さく、各画素の開口率が高く、光応答特性が優れたものとなる。
【0070】
次に、他の実施形態に係る光検出装置について説明する。他の実施形態に係る光検出装置は、上記の実施形態に係る光検出装置1と比べて積分回路21の構成が異なる。図11は、他の実施形態に係る光検出装置の各積分回路21の回路図である。積分回路21は、入力端子と出力端子との間に互いに並列に、アンプA2、積分容量部Cf21、スイッチSW21、ならびに、互いに直列的に接続されたスイッチSW22および積分容量部Cf22が接続されている。アンプA2は、その反転入力端子がスイッチSWn01と接続され、非反転入力端子が基準電圧値Vinp1とされている。積分容量部Cf21、スイッチSW21、ならびに、互いに直列的に接続されたスイッチSW22および積分容量部Cf22は、アンプA2の反転入力端子と出力端子との間に設けられている。積分容量部Cf21および積分容量部Cf22それぞれの容量値の和は、各光検出セル10m,nそれぞれのセル容量部Cdの容量値と等しい。
【0071】
図11に示された積分回路21の動作について説明する。図12は、他の実施形態に係る光検出装置の各ユニット100nの動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図(a)は、各スイッチの開閉タイミングおよび発光素子5の発光タイミングを示す。同図(b)は、第1フレームと第2フレームとで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が等しい場合の各信号レベルを示す。また、同図(c)は、第1フレームより第2フレームで光検出セル10m,nへ入射する光の強度が大きい場合の各信号レベルを示す。同図(a)に示されるように、時刻t0から時刻t4までの第1フレームでは発光素子5は発光せず、続く時刻t4から時刻t8までの第2フレームでは発光素子5は発光している。このような第1フレームと第2フレームとが交互に繰り返される。
【0072】
他の実施形態に係る光検出装置の動作は、上記の実施形態に係る光検出装置1の動作と略同様である。ただし、積分回路21のスイッチSW22は、第1フレームでは閉じていて、第2フレームでは開いている。
【0073】
積分回路21のスイッチSW22が閉じている第1フレームでは、積分回路21において電荷を蓄積するものは、互いに並列的に設けられた積分容量部Cf21および積分容量部Cf22の双方である。また、積分容量部Cf21および積分容量部Cf22それぞれの容量値の和は、光検出セル10m,nのセル容量部Cdの容量値と等しい。したがって、この第1フレームでは、光検出装置の動作は、上記の実施形態の光検出装置1の動作と同様である。
【0074】
一方、積分回路21のスイッチSW22が開いている第2フレームでは、積分回路21において電荷を蓄積するものは、積分容量部Cf21のみであって、その容量値が小さくなる。したがって、上記実施形態の光検出装置1の場合と同様の入射光強度変化があるとすると、他の実施形態に係る光検出装置では、時刻t6以降に積分回路21から出力される積分値は、上記実施形態の光検出装置1と比較して、((Cf21+Cf22)/Cf21)倍だけ大きくなり、感度が高くなる。
【0075】
以上のように、この光検出装置は、上記の実施形態に係る光検出装置1が奏する効果と同様の効果を奏する他、第1フレームよりも第2フレームにおいて積分回路21の積分容量部の容量値を小さくすることにより、背景光成分が除去された後の信号光成分を高感度に検出することができ、これにより距離または形状を高感度に測定することができる。
【0076】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、一般に、光検出装置1の各A/D変換回路30nに含まれる可変容量部の個数Mは1以上であり、M個の可変容量部のうち第m(1≦m≦M)の可変容量部に含まれる容量素子の個数Nmは1以上であり、第mの可変容量部に含まれるNm個の容量素子それぞれの他端(アンプの入力端子に接続される一端とは逆の側)に入力する参照電圧値のレベル数Qmは1以上としてよい。第mの可変容量部に含まれるNm個の容量素子それぞれの容量値をCm,1〜Cm,Nmとし、第mの可変容量部に供給される参照電圧値をVref,m,1〜Vref,m,Qmとすると、各m値、各n値(1≦n≦Nm)および各q値(1≦q≦Qm)について、Cm,n・Vref,m,q の各値が互いに異なるように設定される。また、Cm,n・Vref,m,q の各値は、昇順に並べたときに公比が2である等比数列であるのが好適である。A/D変換回路から出力されるデジタル値のビット数は、
【数18】
なる式で表される。
【0077】
上記の実施形態では、A/D変換回路から出力されるデジタル値のビット数は12であったが、他の任意の数であってもよい。上記実施形態では M=3、各Nm=4、各Qm=1 であったが、一般にはMが2以上の任意の数であって、各Nmも2以上の任意の数であってよい。また、M=1、N1が2以上の任意の数であって、Q1も2以上の任意の数であってよく、この場合には、N1個の容量素子がチップ上で占有する面積が更に小さい。また、M=1、N1=1、Q1が2以上の任意の数であってよく、この場合には、1個の容量素子がチップ上で占有する面積が更に小さい。また、Mが2以上の任意の整数であって、各Nm=1、各Qm=1 であってもよい。Mが2以上の整数であって、各Nmが異なっていてもよいし、各Qmが異なっていてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、或る一定期間における光像(信号光成分+背景光成分)から他の一定期間における光像(背景光成分)が差し引かれて、信号光成分のみからなる光像における重心位置がデジタル値として得られる。したがって、測定対象物が明るい空間に置かれていても、測定対象物までの距離または測定対象物の形状が正確に簡易な構成で測定され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光検出装置1の構成図である。
【図2】本実施形態に係る光検出装置1の投光部の説明図である。
【図3】本実施形態に係る光検出装置1の検出部2の概略構成図である。
【図4】本実施形態に係る光検出装置1の各光検出セル10m,nの回路図である。
【図5】本実施形態に係る光検出装置1の各積分回路20nの回路図である。
【図6】本実施形態に係る光検出装置1の各A/D変換回路30nの回路図である。
【図7】本実施形態に係る光検出装置1の各ユニット100nの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図8】A/D変換回路30nに入力する電圧値Vinと4つのビットD11〜D8それぞれの値との関係を示す図表である。
【図9】電圧値V1と4つのビットD7〜D4それぞれの値との関係を示す図表である。
【図10】電圧値V2と4つのビットD3〜D0それぞれの値との関係を示す図表である。
【図11】他の実施形態に係る光検出装置の各積分回路21の回路図である。
【図12】他の実施形態に係る光検出装置の各ユニット100nの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…光検出装置、2…検出部、3…結像光学系、4…駆動部、5…発光素子、6…投光光学系、7…制御部、9…測定対象物、101,1〜10M,N…光検出セル、201〜20M…積分回路、301〜30M…A/D変換回路、40…デジタル演算回路、301…アンプ、302…比較部、303…容量制御部、310,320,330…可変容量部。
Claims (6)
- 測定対象物へ投光して前記測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置であって、
入射光強度に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードで発生した電荷を蓄積する容量値Cdのセル容量部と、を各々有して配列された複数の光検出セルと、
容量値Cdの積分容量部とアンプとを入力端子と出力端子との間に互いに並列的に有し、前記入力端子に入力した電荷を前記積分容量部に蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた積分値を前記出力端子より出力する積分回路と、
前記光検出セルと前記積分回路の前記入力端子との間に設けられた第1のスイッチと、
前記積分回路の前記出力端子と前記光検出セルとの間に設けられた第2のスイッチと、
前記積分回路の前記出力端子から出力された積分値を入力し、この積分値をA/D変換して、この積分値に応じたデジタル値を出力するA/D変換回路と、
前記測定対象物へ向けて投光する投光部と、
前記投光部により前記測定対象物に投光された光の反射光を前記複数の光検出セルの配列面に結像させる結像光学系と、
前記A/D変換回路から出力されたデジタル値を入力し、このデジタル値に基づいて、前記結像光学系により結像された光の像の重心位置を求めるデジタル演算を行って、その演算結果を出力するデジタル演算回路と、
前記積分回路、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記A/D変換回路、前記デジタル演算回路および前記投光部それぞれの動作を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光検出装置。 - 前記制御部は、
第1の期間に、前記投光部より投光させることなく、前記第2のスイッチを開き、前記第1のスイッチを閉じて、前記光検出セルの前記セル容量部に蓄積されている電荷を前記積分回路の前記積分容量部に移動させ、
前記第1の期間の後の第2の期間に、前記第1のスイッチを開き、前記第2のスイッチを閉じて、前記積分回路の前記積分容量部に蓄積されている電荷を前記光検出セルの前記セル容量部に移動させ、
前記第2の期間の後の第3の期間に、前記投光部より投光させ、前記第2のスイッチを開き、前記第1のスイッチを閉じて、前記光検出セルの前記セル容量部に蓄積されている電荷を前記積分回路の前記積分容量部に移動させ、
前記第3の期間の後の第4の期間に、前記A/D変換回路にA/D変換を行わせる、
ことを特徴とする請求項1記載の光検出装置。 - 測定対象物へ投光して前記測定対象物上の投光位置を検出する光検出装置であって、
入射光強度に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードで発生した電荷を蓄積する容量値Cdのセル容量部と、を各々有して配列された複数の光検出セルと、
容量値が容量値Cdおよびこれより小さい値の何れかに切り替え可能な積分容量部とアンプとを入力端子と出力端子との間に互いに並列的に有し、前記入力端子に入力した電荷を前記積分容量部に蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた積分値を前記出力端子より出力する積分回路と、
前記光検出セルと前記積分回路の前記入力端子との間に設けられた第1のスイッチと、
前記積分回路の前記出力端子と前記光検出セルとの間に設けられた第2のスイッチと、
前記積分回路の前記出力端子から出力された積分値を入力し、この積分値をA/D変換して、この積分値に応じたデジタル値を出力するA/D変換回路と、
前記測定対象物へ向けて投光する投光部と、
前記投光部により前記測定対象物に投光された光の反射光を前記複数の光検出セルの配列面に結像させる結像光学系と、
前記A/D変換回路から出力されたデジタル値を入力し、このデジタル値に基づいて、前記結像光学系により結像された光の像の重心位置を求めるデジタル演算を行って、その演算結果を出力するデジタル演算回路と、
前記積分回路、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記A/D変換回路、前記デジタル演算回路および前記投光部それぞれの動作を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光検出装置。 - 前記制御部は、
第1の期間に、前記投光部より投光させることなく、前記積分回路の前記積分容量部の容量値をCdに切り替え、前記第2のスイッチを開き、前記第1のスイッチを閉じて、前記光検出セルの前記セル容量部に蓄積されている電荷を前記積分回路の前記積分容量部に移動させ、
前記第1の期間の後の第2の期間に、前記第1のスイッチを開き、前記第2のスイッチを閉じて、前記積分回路の前記積分容量部に蓄積されている電荷を前記光検出セルの前記セル容量部に移動させ、
前記第2の期間の後の第3の期間に、前記投光部より投光させ、前記積分回路の前記積分容量部の容量値をCdより小さい値に切り替え、前記第2のスイッチを開き、前記第1のスイッチを閉じて、前記光検出セルの前記セル容量部に蓄積されている電荷を前記積分回路の前記積分容量部に移動させ、
前記第3の期間の後の第4の期間に、前記A/D変換回路にA/D変換を行わせる、
ことを特徴とする請求項3記載の光検出装置。 - 前記複数の光検出セルは互いに直交する第1方位および第2方位の双方に平行な面上に2次元配列されており、
前記投光部は前記第1方位に延びるスリット光を投光し、
前記デジタル演算回路は前記第2方位に関して重心位置を求めるデジタル演算を行う、
ことを特徴とする請求項1または3に記載の光検出装置。 - 前記複数の光検出セルは2次元配列され、
前記積分回路、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチおよび前記A/D変換回路それぞれは前記複数の光検出セルの列毎に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または3に記載の光検出装置。
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