JP6305115B2 - 走査型レーザ顕微鏡 - Google Patents
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Description
本発明の第1態様は、光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、前記画像生成部が、画素毎に変換した輝度情報を所定のピクセルクロックで積算して画像を生成し、前記情報算出部が、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号を前記画像生成部の前記ピクセルクロックよりも長い周期で積分した積分値を前記光強度情報とする走査型レーザ顕微鏡である。
本発明の第2態様は、光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に所定のピクセルクロックで積算した輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、前記輝度情報を複数ピクセルクロック分加算し、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、前記画像生成部が、所定のピクセルクロックの整数分の1のサンプリング周期で前記輝度情報をデジタル信号に変換するA/D変換部を備え、前記情報算出部が、前記サンプリング周期ごとに前記A/D変換部により変換された前記輝度情報と該A/D変換部によりA/D変換可能な上限値とを比較し、加算すべき輝度情報を決定する管理部と、該管理部により前記輝度情報が前記上限値よりも小さいと判定された場合に該輝度情報とそのサンプリング時刻とを対応付けて記憶する記憶部と、前記管理部により決定された前記加算すべき輝度情報を前記ピクセルクロックよりも長い周期で加算する加算部とを備え、前記管理部が、各前記ピクセルクロックにおける比較の結果、前記輝度情報が前記上限値よりも小さい場合にはその輝度情報を前記加算すべき輝度情報として決定し、前記輝度情報が前記上限値に等しい場合には、前記記憶部に記憶されている前記輝度情報とそのサンプリング時刻とに基づく推定値を前記加算すべき輝度情報として決定する走査型レーザ顕微鏡である。
本発明の第3態様は、光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、前記画像生成部が、画素毎に変換した輝度情報を所定のピクセルクロックで加算して画像を生成し、前記情報算出部が、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号を前記画像生成部の前記ピクセルクロックよりも長い周期で加算した加算値を前記光強度情報とする走査型レーザ顕微鏡である。
したがって、光検出部の劣化を防止しつつ広いダイナミックレンジの輝度情報を取得して観察することができる。
このように構成することで、光検出部の劣化の促進を防止するのに正確な閾値を設定することができる。
このように構成することで、光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量を的確に算出することができる。
このように構成することで、光検出部に印加する駆動電圧を制御部によってOFFするだけで、光検出部に光が入射するのを防ぐことができる。
このように構成することで、光検出部に印加する駆動電圧をOFFすることなくONしたままで、光検出部に光が入射するのを防ぐことができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システム(走査型レーザ顕微鏡)について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム100は、図1に示されるように、レーザ光を発する光源ユニット(光源)10と、光源ユニット10から発せられたレーザ光を標本Sに照射する顕微鏡装置20と、顕微鏡装置20によりレーザ光が照射された標本Sにおいて発生する蛍光を検出する光検出システム40と、光検出システム40により蛍光が検出された標本Sの画像を表示するモニタ49とを備えている。
コンパレータ55には、所定の閾値として、例えば、検出器41の劣化が促進される光の総量の上限値を設定する。
第2積分回路70のスイッチ73は、第1リセットCLKとは異なる所定の制御信号(以下、「第2リセットCLK」という。)によってON/OFFするようになっている。
顕微鏡制御部43Aは、レーザ光源ユニット10によるレーザ光の発生のON/OFFを制御したり、スキャナ21の揺動角度を制御したりするようになっている。顕微鏡制御部43Aは、例えば、スキャナ21の帰線期間中は、レーザ光源ユニット10によるレーザ光の発生をOFFするようになっている。
第1リセット部83は、所定のピクセルクロックで第1リセットCLKを出力し、1ピクセルごとにスイッチ63のON/OFFを切り替えるようになっている。
第2リセット部85は、第1リセットCLKのピクセルクロックよりも長い周期、例えば、10秒〜30秒間隔で第2リセットCLKを出力し、スイッチ63のON/OFFの切り替えタイミングよりも長い時間間隔でスイッチ73のON/OFFを切り替えるようになっている。
本実施形態に係る顕微鏡システム100により標本Sの画像を取得するには、まず、ステージ31に標本Sを載置し、高圧制御部87により高圧電源57をONして検出器41にHVを印加させるとともに、光源ユニット10から所定の波長域で所定の強度のレーザ光を発生させる。
例えば、図3に示すように、検出器41から出力される電流信号、すなわち、増幅器51に入力される入力電流の強度が強く、ADコンバータ53から出力される電圧信号の積分値における画像輝度値が画像の飽和レベルを超えると、PC45により生成される画像が飽和する。同図において、丸(○)、四角(□)および三角(△)は、それぞれピクセルの画像輝度値を示している。
したがって、本実施形態によれば、検出器41の劣化を防止しつつ、広いダイナミックレンジの輝度情報を取得して標本Sを観察することができる。
本実施形態においては、増幅器51により変換した電圧信号を第1積分回路60および第2積分回路70によりそれぞれ積分することとしたが、これに代えて、例えば、図4に示すように、検出器41から出力された電流信号を電圧信号に変換する前に第1積分回路60により積分することとしてもよい。
このようにすることで、検出器41から出力された直後の電流信号を積分するので、S/N比が高い画像を生成することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る顕微鏡システム(走査型レーザ顕微鏡)について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム100は、検出器41から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報として、電圧信号を積分した積分値に代えて電圧信号を加算した加算値を用いる点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る顕微鏡システム100と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
第2加算器175は、第2リセット部85から送られてくる第2リセットCLKにより、加算した電圧信号の加算値をリセットするようになっている。
第2リセット部85は、第1リセットCLKのピクセルクロックよりも長い周期、例えば、10秒〜30秒間隔で第2リセットCLKを出力し、第1加算器165のリセットタイミングよりも長い時間間隔で第2加算器175をリセットするようになっている。
本実施形態に係る顕微鏡システム100により標本Sの画像を取得する場合は、検出器41から出力される電流信号が増幅器51により電圧信号に変換され、その電圧信号がADコンバータ53によりA/D変換されて検出回路制御部143Bに送られる。
本実施形態の一変形例としては、増幅器51とADコンバータ53との間の光路上に、電圧信号からノイズを除去するローパスフィルタ(図示略)を配置することとしてもよい。この場合、検出回路制御部143Bが第1加算器165を備えず、ADコンバータ53から出力された電圧信号を加算せずにデータ変換部181により画像輝度データに変換することとしてもよい。
次に、本発明の第3実施形態に係る顕微鏡システム(走査型レーザ顕微鏡)について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム100は、図6に示すように、光検出回路250が、情報算出部として、第2積分回路70に代えて、ADコンバータ53から出力されたデジタル信号の積分値(第1輝度情報)を処理する信号処理部270と、信号処理部270により処理された積分値を加算して加算値(第2輝度情報)を光強度情報として出力する加算器(加算部)275を備える点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る顕微鏡システム100と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
第1リセット部83は、所定のピクセルクロックで出力した第1リセットCLKを積分回路60および信号処理部270に送るようになっている。
記憶部273も同様に、第1リセットCLKにより、記憶した積分値およびそのサンプリング時刻をリセットするようになっている。
本実施形態に係る顕微鏡システム100により標本Sの画像を取得する場合は、第1積分回路60から出力された電圧信号の積分値がA/Dコンバータ53によりサンプリング周期でデジタル信号に変換されて、演算処理部81と信号処理部270とに送られる。
すなわち、本実施形態においては、増幅器51により変換した電圧信号を第1積分回路60により積分することとしたが、これに代えて、第1実施形態の変形例と同様に、検出器41から出力された電流信号を積分回路60により積分してから増幅器51で電圧信号に変換することしてもよい。
また、本実施形態においては、信号処理部270、加算器275およびコンパレータ55が、検出回路制御部43Bに含まれることとしてもよい。
21 スキャナ(走査部)
41 検出器(光検出部)
45 PC(画像生成部)
55、155 コンパレータ(閾値判定部)
70 第2積分回路(情報算出部)
81 演算処理部(画像生成部)
87 高圧制御部(制御部)
100 顕微鏡システム(走査型レーザ顕微鏡)
175 第2加算器(情報算出部)
181 データ変換部(画像生成部)
271 管理部
273 記憶部
275 加算器(加算部)
Claims (6)
- 光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、
該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、
該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、
前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、
該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、
該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、
前記画像生成部が、画素毎に変換した輝度情報を所定のピクセルクロックで積算して画像を生成し、
前記情報算出部が、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号を前記画像生成部の前記ピクセルクロックよりも長い周期で積分した積分値を前記光強度情報とする走査型レーザ顕微鏡。 - 前記情報算出部が、前記走査部により前記標本上でレーザ光が走査される走査期間と前記光源からのレーザ光の発生を停止してレーザ光の走査線を元の位置へ戻す帰線期間とを通して積分処理を行う請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
- 光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、
該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、
該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に所定のピクセルクロックで積算した輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、
前記輝度情報を複数ピクセルクロック分加算し、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、
該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、
該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、
前記画像生成部が、所定のピクセルクロックの整数分の1のサンプリング周期で前記輝度情報をデジタル信号に変換するA/D変換部を備え、
前記情報算出部が、前記サンプリング周期ごとに前記A/D変換部により変換された前記輝度情報と該A/D変換部によりA/D変換可能な上限値とを比較し、加算すべき輝度情報を決定する管理部と、該管理部により前記輝度情報が前記上限値よりも小さいと判定された場合に該輝度情報とそのサンプリング時刻とを対応付けて記憶する記憶部と、前記管理部により決定された前記加算すべき輝度情報を前記ピクセルクロックよりも長い周期で加算する加算部とを備え、
前記管理部が、各前記ピクセルクロックにおける比較の結果、前記輝度情報が前記上限値よりも小さい場合にはその輝度情報を前記加算すべき輝度情報として決定し、前記輝度情報が前記上限値に等しい場合には、前記記憶部に記憶されている前記輝度情報とそのサンプリング時刻とに基づく推定値を前記加算すべき輝度情報として決定する走査型レーザ顕微鏡。 - 光源から発せられたレーザ光を標本上で2次元的に走査させる走査部と、
該走査部によりレーザ光が走査された前記標本からの光を検出し、検出した光の輝度に相当する光強度信号を出力する光検出部と、
該光検出部から出力された光強度信号を前記走査部の走査位置に対応する画素毎に輝度情報に変換して、前記標本の画像を生成する画像生成部と、
前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号の総量に対応する光強度情報を算出する情報算出部と、
該情報算出部により算出された前記光強度情報が所定の閾値を超えたか否かを判定する閾値判定部と、
該閾値判定部により前記光強度情報が前記所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記光検出部による光の検出を停止させる制御部とを備え、
前記画像生成部が、画素毎に変換した輝度情報を所定のピクセルクロックで加算して画像を生成し、
前記情報算出部が、前記光検出部から一定時間内に出力された光強度信号を前記画像生成部の前記ピクセルクロックよりも長い周期で加算した加算値を前記光強度情報とする走査型レーザ顕微鏡。 - 前記制御部が、前記光検出部に印加する駆動電圧をON/OFFする請求項1、請求項3および請求項4のいずれかに記載の走査型レーザ顕微鏡。
- 前記制御部が、前記光検出部に入射しようとする光を遮断可能な遮断部材を挿脱する請求項1、請求項3および請求項4のいずれかに記載の走査型レーザ顕微鏡。
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