JP2004143838A - 屋根架構 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造的に合理的であり、施工や解体が容易で部材のリユースも可能な有効な屋根架構を実現する。
【解決手段】上弦材2と下弦材3とを交差状態に配して、それら上弦材と下弦材の交差部に束材4を介装し、上弦材の下側に添うように配して緊張させた上弦緊張材5をその上弦材の両端部および束材に定着して上弦材にプレストレスを導入し、下弦材の上側に添うように配して緊張させた下弦緊張材6をその下弦材の両端部および束材に定着して下弦材にプレストレスを導入する。束材と上弦材および下弦材との接合を実質的にピン接合とする。屋根仕上げ材を取り付けるための屋根パネルを採用し、その屋根パネルのフレームを上弦材を兼用するものとして束材の上端部に接合する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の構造に係わり、特にたとえば競技施設やイベント施設等における比較的大スパンの屋根に適用して好適な屋根架構に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、この種の屋根架構としては、トラス構造、シェル構造、吊り構造、折板構造、膜構造等、様々な形式のものが提案され、またそれらを組み合わせた複合的な構造のものも提案されている。たとえば特許文献1には、ケーブル構造とトラス構造とを組み合わせた一種の張弦トラス構造であるテンセグリッド構造の屋根架構が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−47730号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
いずれにしても、この種の屋根架構は構造的に安定、安全であることは言うに及ばず、短工期で安価に施工できることが望まれるが、それに加えて最近においては解体も容易に行うことが可能であり、しかも解体物を高度にリユースできることも望まれており、そのようなニーズに応え得る有効適切な屋根架構の構造が模索されているのが実情である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の屋根架構は、上弦材と下弦材とを交差状態に配して、それら上弦材と下弦材の交差部に束材を介装し、上弦材の下側に添うように配して緊張させた上弦緊張材をその上弦材の両端部および束材に定着して上弦材にプレストレスを導入し、下弦材の上側に添うように配して緊張させた下弦緊張材をその下弦材の両端部および束材に定着して下弦材にプレストレスを導入したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明の屋根架構において、束材と上弦材および下弦材との接合を実質的にピン接合としたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の屋根架構において、屋根仕上げ材を取り付けるための屋根パネルを採用し、その屋根パネルのフレームを上弦材を兼用するものとして束材の上端部に接合したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図2は本発明の一実施形態である屋根架構を示すものである。この屋根架構はほぼ正方形状をなしてその4隅が柱1により支持されて架設されたもので、それぞれ並設された複数の上弦材2と複数の下弦材3とが互いに直交するように交差状態に配されて、各上弦材2と各下弦材3の交差部にはそれぞれ束材4が介装され、各上弦材2は上弦緊張材5により上方に湾曲するようなプレストレスが導入され、各下弦材3は下弦緊張材6により下方に湾曲するようなプレストレスが導入されたものとなっている。なお、図1における符号7はこの屋根架構の外周部に設けられたキール梁(境界梁)であり、その両端部が柱1に対してピン支承ないしローラ支承により支持されている。
【0009】
上記の屋根架構の基本的な構造と特性を図3〜図4に示すモデル図により説明する。まず図3(a)は最も基本的なモデルであって、1本の上弦材2と1本の下弦材3とを直交するように交差状態に配して、それら上弦材2と下弦材3の交差部に束材4を介装し、上弦材2の下側に添うように上弦緊張材5を配してそれを緊張させて上弦材2の両端部と束材4の下端部に定着することで上弦材2を上方に湾曲させるようなプレストレスを導入し、同時に、下弦材3の上側に添うように下弦緊張材6を配してそれを緊張させて下弦材3の両端部および束材4の上端部に定着することで下弦材3を下方に湾曲させるようなプレストレスを導入したものである。
【0010】
このような構造では、各部材に作用する荷重は軸力が支配的となる。すなわち、自重や積雪荷重に対しては上弦面側の部材である上弦材2および下弦緊張材6が圧縮材、下弦面側の部材である下弦材3および上弦緊張材5が引張材となり、風による吹き上げ荷重に対しては逆に上弦材2および下弦緊張材6が引張材、下弦材3および上弦緊張材5が圧縮材として機能する。束材4はいずれの場合も圧縮材として機能する。そして、上記のように各部材には軸力が作用するのみで曲げ耐力を必要としないことから、上記の構造では各部材の断面を節約できるばかりでなく、接合部の構造も簡略化でき、図3(b)に示すように束材4と上弦材2および下弦材3との接合は実質的に曲げ荷重を伝達しないピン接合とすることで充分である。
【0011】
図4は、図3の基本モデルを水平的に拡張した場合のモデルを分解して示すものである。このモデルでは、上弦材2および下弦材3それぞれ複数並設して直交状態に交差させ、各交差部にそれぞれ束材4を介装し、各上弦材2に上弦緊張材5によってそれぞれプレストレスを導入し、各下弦材3に下弦緊張材6によりそれぞれプレストレスを導入したものとしている。
【0012】
図1〜図2に示した実施形態の屋根架構は、図4に示したモデルをさらに拡張したものであって、このような構造の屋根架構は、両方向で上下に反転した形態の異方性架構を組み合わせたことにより、自重や風等の荷重に対し効率的に抵抗し得る安定で安全な屋根架構が得られることはもとより、次のような優れた特性を有するものである。
【0013】
すなわち、既に述べたように上記構造では各部材には軸力が作用するのみであるから、各部材としては軸材(引張材および圧縮材)を採用すれば良く、したがって曲げ耐力を必要とする曲げ材を採用する場合に比較して軽量で経済的な架構を実現し得る。つまり、上弦材2、下弦材3、束材4としては小断面の鋼材や鋼管を用いることで充分であり、あるいはアルミニウム等の軽量金属材料や木材も採用可能である。上弦緊張材5および下弦緊張材6としてはPC鋼材等のケーブルないし鋼棒を採用すれば良い。また、同様の理由から各部材の接合部も曲げ荷重を伝達する必要はなく、したがって部材どうしの接合は複雑な溶接や剛接合によることなく簡易なボルト締結によることで充分であり、接合部の構造も充分に簡略化することができる。そのため、本構造の屋根架構は組み立て作業を容易に行い得て極めて施工性に優れるものであるし、解体も容易に行うことができ、各部材をそのまま繰り返しリユースすることも可能である。
【0014】
なお、各部材を軸材とし、それらを実質的にピン接合することでは通常のトラス架構と同様であるが、本構造ではトラス架構のように斜材を必要としないことからトラス架構に較べて部材数が少なくて済み、より一層の軽量化、組立作業の省力化、工期短縮を図ることができる。
【0015】
本発明の具体的な実施形態として図2に示したものでは、束材4として小断面の鋼管を採用するとともに、上弦材2および下弦材3として小断面のチャンネル鋼材を2本1組として採用し、束材4の上下両端部に予め設けた接合プレート8に対してそれらチャンネル鋼材を背中合わせにした状態で一体にボルト締結することで上弦材2と下弦材3と束材4とを組み立て、かつ束材4の上端部および下端部に予め取り付けたブラケット9に下弦緊張材6および上弦緊張材5としてのケーブルをボルト締結して緊張する構成としている。
【0016】
なお、束材4の長さや、束材4に対する上弦緊張材5および下弦緊張材6の接合位置は、屋根面の形状に応じて適宜設定すれば良い。また、屋根仕上げ材としては膜材をはじめとして適宜の素材が採用可能であるが、いずれにしても屋根仕上げ材は上弦面に対して取り付ければ良く、必要に応じて適宜の屋根下地材を上弦面に取り付ければ良い。
【0017】
さらに、上記の屋根架構は、上弦緊張材5を上弦材2の両端部に定着し、下弦緊張材6を下弦材3の両端部に定着することで、その全体が自己釣り合い型(自碇式)の架構となるので、屋根架構を支持する下部構造に水平反力が生じることもない。したがってその施工に際しては、たとえば図5に示すように屋根架構を地組して吊り上げるリフトアップ工法や、仮設構台上で部分的に組み立てては前方に送り出していくスライディング工法も好適に採用可能である。
【0018】
図6は本発明の屋根架構の他の実施形態を示すものであり、図7はそのモデル図である。これは上記実施形態における上弦材2に代えて屋根パネル10を用いるようにしたものである。屋根パネル10は、上弦材として機能する主材11と、主材11間に取り付けられて屋根下地材として機能する副材12により矩形のフレーム13を形成し、その上面に屋根仕上げ材14を予め取り付けたものである。そして、フレーム13の主材11として上記実施形態における上弦材2と同様のチャンネル鋼材を採用し、これを束材4の接合プレート8に対してボルト締結することのみで上弦面が形成されるようになっている。すなわち、屋根パネル10を取り付けるのみで、上弦材2として機能する主材11と、屋根下地材として機能する副材12、ならびに屋根仕上げ材14の全てを一括して取り付けることができ、先の実施形態に較べて施工性をより一層改善することができる。なお、屋根パネル10をフレーム13のみにより構成し、屋根仕上げ材14はフレーム13に対して後付けするようにしても差し支えない。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明は、束材を介して交差状態に配した上弦材と下弦材の双方に対して上弦緊張材および下弦緊張材によりプレストレスを導入した構造であり、両方向で上下に反転した形態の異方性架構を組み合わせたことにより自重や風等の荷重に対し効率的に抵抗し得る安定で安全な屋根架構が得られることはもとより、各部材には軸力が作用するのみであるので各部材としては小断面の軸材を採用すれば良く、また接合部の構造も充分に簡略化することができ、したがって軽量で経済的な架構を実現し得るし、組み立て作業を容易に行い得て極めて施工性に優れ、解体も容易に行うことができ、各部材を高度にリユースすることも可能である。
【0020】
請求項2の発明は、束材と上弦材および下弦材との接合を実質的にピン接合としたので、複雑な溶接や剛接合によることなく簡易なボルト締結により組み立てることが可能であり、組み立て作業や解体を容易に行うことができる。
【0021】
請求項3の発明は、屋根パネルを採用してそのフレームが上弦材を兼用するものとしたので、上弦材の組立と同時に屋根下地材や屋根仕上げ材を取り付けることが可能であり、より施工性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である屋根架構を示す図である。
【図2】同、要部詳細を示す図である。
【図3】同、基本構成を示すモデル図である。
【図4】同、他のモデル図である。
【図5】同、施工手順を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態である屋根架構の要部詳細を示す図である。
【図7】同、モデル図である。
【符号の説明】
1 柱
2 上弦材
3 下弦材
4 束材
5 上弦緊張材
6 下弦緊張材
7 キール梁
8 接合プレート
9 ブラケット
10 屋根パネル
11 主材
12 副材
13 フレーム
14 屋根仕上げ材

Claims (3)

  1. 上弦材と下弦材とを交差状態に配して、それら上弦材と下弦材の交差部に束材を介装し、上弦材の下側に添うように配して緊張させた上弦緊張材をその上弦材の両端部および束材に定着して上弦材にプレストレスを導入し、下弦材の上側に添うように配して緊張させた下弦緊張材をその下弦材の両端部および束材に定着して下弦材にプレストレスを導入したことを特徴とする屋根架構。
  2. 束材と上弦材および下弦材との接合を実質的にピン接合としたことを特徴とする請求項1記載の屋根架構。
  3. 屋根仕上げ材を取り付けるための屋根パネルを採用し、その屋根パネルのフレームを上弦材を兼用するものとして束材の上端部に接合したことを特徴とする請求項1または2記載の屋根架構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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