JP2004143532A - 絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板であって、圧延方向の直流最大比透磁率が35000以上、かつ圧延方向と直角方向の10mm径曲げ密着試験において絶縁被膜が剥離しない被膜密着性を付与する。
【選択図】 なし
Description
この発明は、圧延方向と直角方向での絶縁被膜の曲げ密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板に関し、特にダイレクトイグニッションを構成する電磁シールドに適した、方向性電磁鋼板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーの観点から、各種電機機器の効率向上が求められている。特に、自動車用電装品については、二酸化炭素削減の要求から、各種取り組みがなされている。その中の1つの方策として、内燃機関の点火装置において、その高圧電流発生部をプラグに近接させて設置する、いわゆるダイレクトイグニッションがある。
【0003】
従来、イグニッションはエンジンシャフトに付随して設置された発電機を利用し、高圧電流発生装置で昇圧した後、各プラグまで高圧電流を通電していた。これに対して、ダイレクトイグニッションでは、高圧電流発生部をプラグ直前に設置し通電距離を短くして電力損失を減少させている。この高圧電流発生部は、従来と比較して極めて小型であることが要求される上、電圧変換時の電力損失や発熱の防止も必要であることから、その鉄心材料には方向性電磁鋼板が適している。また、高圧電流発生部は瞬間的に発生される高電圧による電磁的なノイズの発生を防止する必要があり、この磁気シールド材としても、透磁率の高い方向性電磁鋼板が適している。
【0004】
ダイレクトイグニッションの形状に関しては、エンジン内部のスペース効率の観点から、開放磁路型のいわゆるペンシル型イグニッションが使用されている。そして、方向性電磁鋼板を磁気シールド材として使用するには、圧延方向と直角な方向に20mm径以下の円筒状に加工するという、特殊な加工がなされる。
【0005】
従来の方向性電磁鋼板の表面には、1次被膜と呼ばれるフォルステライト層と、2次被膜と呼ばれるリン酸塩やクロム酸塩およびシリカを主成分とする混合層と、が形成されている。これらの被膜層には、鋼板を積層した際の漏洩電流を防止して鉄芯の磁気特性を向上させるための絶縁性のほか、耐蝕性、すべり性および密着性などの各種被膜特性が求められている。
【0006】
フォルステライト層は、最終仕上焼鈍工程において、焼鈍分離剤として適用したMgOと、湿潤雰囲気で行う脱炭焼鈍時に形成されるシリカを主体とするサブスケールとが反応して形成される。通常の方向性電磁鋼板の場合、フォルステライト層は絶縁性の付与の他、リン酸塩およびコロイダルシリカからなる、鋼板表面に張力を及ぼす2次被膜を付与して鉄損を低減する場合に、この2次被膜の下地としての役割を果たしている。
【0007】
方向性電磁鋼板の1次被膜であるフォルステライト層は、硬質セラミックであるため、その曲げ密着性は本質的に良好ではない。さらに、2次被膜による鋼板への張力付与は、高温での成膜に起因した、鉄との熱膨張差により生じるのであるが、そのような張力(内部応力)は必然的に被膜自体にも及ぶため、鋼板の密着性の観点からは極めて不利である。
【0008】
ここに、フォルステライト層を有する方向性電磁鋼板の被膜密着性を向上させて、ダイレクトイグニッションに適用しようとする技術が、特許文献1および特許文献2に提案されている。すなわち、特許文献1には、鋼板表面粗さと脱炭焼鈍とを特定条件下に設定し、かつ焼鈍分離剤としてMgOに対してTiO2を所定量添加することが記載されている。また、特許文献2には、圧延方向と直角方向の降伏応力の値が特定範囲の方向性電磁鋼板を用いることが記載されている。
【0009】
しかし、これらの方法で実現されている被膜密着性は15mm径の曲げ試験で評価される程度のレベルであり、さらなる小型化を要求するユーザーニーズを満足させることは難しい。
【0010】
上述のように、方向性電磁鋼板の表面には、通常フォルステライト(Mg2SiO4)を主体とした下地被膜(グラス被膜)が施されているが、無方向性電磁鋼板に施されている有機樹脂系の被膜に比べて、フォルステライト被膜は著しく硬質であるために、曲げ加工性は劣ったものになる。したがって、加工性の観点からは、このフォルステライト層を除去することが有利である。このフォルステライト層を酸洗や研削などの方法で除去することは可能であるが、酸洗や研削などの方法はコスト高になる上、表面性状が悪化し磁気特性も劣化するという、大きな問題をまねくことになる。
【0011】
一方、特許文献3および特許文献4には、最終仕上焼鈍時に適用するMgOを主体とする焼鈍分離剤中に薬剤を配合し、フォルステライト被膜の形成を抑制する技術が、また、特許文献5には、Mnを含有する素材にシリカ、アルミナを主体とする焼鈍分離剤を適用する技術が、それぞれ提案されている。しかし、これらの方法では、コイルの層間における最終仕上焼鈍雰囲気の変動によりフォルステライトが部分的に形成されることが多く、完全にフォルステライト被膜の形成を抑制した製品板を得ることは極めて困難であった。
【0012】
そこで、発明者らは、既にインヒビター成分を含有しない高純度素材において、固溶窒素の粒界移動抑制効果を利用して二次再結晶を発現させる技術を、特許文献6にて提案し、さらに、Cを低減した成分を用い、再結晶焼鈍における雰囲気を低酸化性として、酸化被膜生成を抑制する技術を、特許文献7にて提案した。これら技術により、フォルステライトを形成しない方向性電磁鋼板を製造することができ、このような方向性電磁鋼板は、被膜密着性を重視するダイレクトイグニッションにおける磁気シールド材に有利に適合する。
【0013】
しかしながら、インヒビターを使用しない技術で得られる電磁鋼板は、磁束密度、あるいは磁気シールド材に求められる透磁率に関して、インヒビターを使用する技術に比較すると、低い値となるところに問題を残していた。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−20817号公報
【特許文献2】
特開2002−20846号公報
【特許文献3】
特公平6−49948号公報
【特許文献4】
特公平6−49949号公報
【特許文献5】
特開平8−134542号公報
【特許文献6】
特開2000−129356号公報
【特許文献7】
特開2001−32021号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この発明では、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板において、絶縁被膜の密着性を改善して、特にダイレクトイグニッションに適用するのに極めて有利な加工性を有する、方向性電磁鋼板を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、前述のインヒビター形成成分を含有しない素材を用いた、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の製造方法において、平坦化焼鈍温度を高めることにより透磁率が向上すること、平坦化焼鈍雰囲気中に水素を含有させることにより被膜密着性が向上する、という新規な知見を得て、この発明を完成させたものである。
以下、この発明を成功に至らしめた実験について説明する。
【0017】
発明者らは、C:0.0020mass%,Si:3.5mass%およびMn:0.10mass%を含み、A1:24ppmおよびN:8ppm並びにその他の成分を30ppm以下に低減した、インヒビター形成成分を含まない鋼スラブを、連続鋳造にて製造した。次いで、スラブを1180℃に加熱した後、熱間圧延により2.0mmの板厚に仕上げた。熱延板を850℃の窒素雰囲気中で1分均熱した後急冷した。その後、冷間圧延を行って0.23mmの最終板厚とした。次に、水素50vol%および窒素50vol%で露点−30℃の雰囲気にて、930℃で均熱20秒の再結晶焼鈍を行った。引き続いて、露点−20℃の窒素雰囲気にて常温から、保定温度:875℃まで50℃/hにて昇温し50時間保定してから、Ar雰囲気へ切り替えて25時間保持する、最終仕上焼鈍を施した。この最終仕上焼鈍後に、種々の温度での平坦化焼鈍を施した。
【0018】
以上の実験にて得られた製品板から、エプスタイン試験片(圧延方向に300mm長および圧延直角方向に30mm長)を採取し、圧延方向の直流透磁率を測定した。ここで、透磁率は、透磁率μと真空中の透磁率μ0 {=4π×10−7(H/m)}との比μ/μ0で表される、比透磁率μrにて示している。
【0019】
図1に、平坦化焼鈍温度と圧延方向の直流比透磁率μrとの関係を示す。図1によると、平坦化焼鈍温度を高温化することにより、最大比透磁率が向上することが判明した。ちなみに、市販の無方向性電磁鋼板の最大比透磁率は5000〜10000、磁気シールド専用に開発された特開平9−125201号公報に記載の鋼板における最大比透磁率は2000〜25000程度、そしてフォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板の最大比透磁率は約40000〜80000程度の範囲である。
【0020】
すなわち、図1に示すように、平坦化焼鈍温度を850℃以上とすることにより、インヒビター形成成分を含有せずにフォルステライト被膜を形成しない製造法によっても、フォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板並みの高い比透磁率が得られることが明らかとなった。
【0021】
方向性電磁鋼板の平坦化焼鈍は、鋼板表面に張力を付与するためにりん酸塩とコロイダルシリカとを混合した無機系コーティング液を塗布してから施すのが通例であり、形状矯正と共に、この張力コーティングの焼き付けを兼ねて行われるものである。この平坦化焼鈍温度は、りん酸塩系のコーティング液が結晶化して剥離する、850℃未満で行われている。よって、850℃以上の高温平坦化焼鈍により透磁率を向上させる技術は、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の製造に特有の、新規知見であると言える。
【0022】
次に、平坦化焼鈍温度を950℃に固定し、雰囲気の水素分圧を変更する実験を行った。なお、平坦化焼鈍後は、重クロム酸マグネシウム、アクリル樹脂エマルジョンおよびほう酸よりなる、膜厚1μmの半有機系コーティングを施した。得られた製品板から、圧延方向に30mm長および圧延直角方向に300mm長の試験片を採取し、この試験片を10mm径の丸棒に押し付けながら丸棒に沿って180度折り曲げ、その折り曲げ部分の被膜の剥離状況を調査し、被膜密着性を評価した。
【0023】
表1に、平坦化焼鈍雰囲気における水素分圧と被膜密着性との関係を示すように、水素分圧が5vol%以上になると、10mm径の曲げ密着試験により被膜が剥離しない、良好な被膜密着性が得られることがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】
ここで、上記のように平坦化焼鈍を高温化することにより、圧延方向の透磁率が向上する理由については必ずしも明らかではないが、発明者らは以下のように考えている。
すなわち、最終仕上焼鈍ではコイル状に巻かれた状態で焼鈍されるため、鋼板が湾曲した状態で二次再結晶が完了し、二次再結晶粒界の移動により歪が除去された状態となる。その後、平坦化焼鈍では高温での張力付加により形状が矯正されるが、その際、必然的に、最終仕上焼鈍での湾曲方向である圧延方向において、結晶方位が変化する。結晶方位の変化は、微視的には方位差を担う幾何学的転位によって担われていると推定される。つまり、連続的に変化しているのではなく、幾何学的転位が適当な間隔で配列することにより、主として幾何学的転位の位置で断続的に結晶方位が変化しているものと考えられる。そのような幾何学的転位は合体して亜粒界を形成したほうが、転位間の相互作用エネルギーを減少させる。幾何学的転位の運動に関しては、比較的活性化エネルギーの大きい転位の上昇運動が必要なため、再配列を促進するには高温が必要と考えられる。転位が再配列し亜粒界に局在すると、その他の部分の磁化が容易となり、透磁率が向上するものと考えられる。すなわち、平坦化焼鈍を高温化することにより、亜粒界が生成して透磁率が向上するものと推定される。
【0026】
次に、平坦化焼鈍時に転位の再配列を促進して透磁率を向上させるためには、高温焼鈍が有利であるが、その際、平坦化焼鈍雰囲気に水素を導入して、雰囲気を還元性にして高温酸化を抑制することによって、被膜密着性の向上が可能になる。さらに、平坦化焼鈍雰囲気に水素を導入することは、窒化を抑制して透磁率の減少を防止することにも寄与するものである。
【0027】
上記した実験にて得られた、平坦化焼鈍条件に関する二条件を組み合わせることにより、従来のフォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板並みの高透磁率を有し、かつ極めて良好な絶縁被膜の曲げ密着性を具備する、ダイレクトイグニッション用磁気シールド材に適した、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の発明を導くに到った。
【0028】
すなわち、この発明の要旨構成は、次の通りである。
(1)表面に絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板であって、圧延方向の直流最大比透磁率が35000以上、かつ圧延方向と直角方向の10mm径曲げ密着試験において絶縁被膜が剥離しない被膜密着性をそなえることを特徴とする絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板。
【0029】
(2)Si:1.5〜4.0mass%を含む成分組成を有することを特徴とする上記(1)に記載の絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板。
【0030】
(3)C:0.08mass%以下、Si:1.5〜4.0mass%およびMn:0.005〜3.0mass%を含み、Alを100ppm以下およびNを50ppm以下に低減した溶鋼から製造したスラブに、熱間圧延を施し、次に必要に応じて熱延板焼鈍を施してから、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施し、次いで再結晶焼鈍を行い、その後必要に応じて鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上焼鈍、そして平坦化焼鈍を行う、方向性電磁鋼板の製造方法において、
平坦化焼鈍は、5vol%以上の水素を含有する雰囲気にて、均熱温度を850℃以上として行うことを特徴とする、絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の製造方法。
【0031】
(4)Ni:0.005〜1.50mass%、Sn:0.01〜0.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%、P:0.005〜0.50mass%およびCr:0.01〜1.50mass%のいずれか少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項3に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
【0032】
【発明の実施の形態】
この発明の方向性電磁鋼板は、まず磁気シールド材として使用するために、フォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板並みの35000以上の圧延方向の直流最大比透磁率を有することが肝要である。すなわち、最大比透磁率が35000未満では、イグニッションから発生する電磁ノイズの除去が不十分になる。
【0033】
さらに、ダイレクトイグニッションの作製に必要とされる、圧延直角方向における被膜の密着性として、同方向の10mm径曲げ密着試験において絶縁被膜が剥離しないことも重要である。そのためには、フォルステライト被膜を有していないことが有利である。ここに、曲げ密着試験における曲げ径を10mmとしたのは、エンジン内部のスペース上の問題から、ダイレクトイグニッションの最小径を10〜15mm程度とする必要があるためである。
【0034】
また、成分組成としては、Siを1.5〜4.0mass%の範囲で含むことが好ましい。すなわち、Siが1.5mass%以下では、磁気異方性定数が減少して最大透磁率が劣化し、一方4.0mass%を超えると、曲げ加工性が劣化することになる。
【0035】
なお、その他の成分組成は、製造に支障がない範囲で低減することが、透磁率を高めるために有効である。
【0036】
次に、この発明の方向性電磁鋼板を製造するための方法について説明する。まず、この発明の電磁鋼板を製造する際の出発材となる、溶鋼の成分組成の限定理由を以下に説明する。
C:0.08mass%以下
Cは0.08mass%を超えると、製品板におけるC量を磁気時効の起こらない50ppm以下に低減することが困難になるため、0.08mass%以下に限定する。なお、スラブなどの素材段階でC量を50ppm以下に低減しておくことが、再結晶焼鈍を乾燥雰囲気で行い脱炭を省略して平滑な製品表面を得る上で特に望ましいが、再結晶焼鈍または平坦化焼鈍を湿潤水素雰囲気で行い50ppm以下に脱炭することもできる。
【0037】
Si:1.5〜4.0mass%
Siの含有量については、上記した鋼板における場合と同様の理由から、1.5〜4.0mass%の範囲とする。
【0038】
Mn:0.005〜3.0mass%
Mnは、熱間加工性を良好にするために必要な元素であるが、0.005mass%未満であると効果がなく3.0mass%を超えると磁束密度が低下するため、0.005〜3.0mass%の範囲とする。
【0039】
Al:100ppm以下およびN:50ppm以下
AlおよびNは、二次再結晶を良好に発現させるために、それぞれ100ppm以下および50ppm以下に抑制する。特に、両成分共に30ppm以下に低減することが好ましい。
【0040】
さらに、インヒビター形成元素である、SおよびSeについても、それぞれ50ppm以下、好ましくは30ppm以下に低減することが有利である。
【0041】
その他、窒化物形成元素である、Ti,Nb,B,TaおよびV等は、それぞれ50ppm以下に低減することが、透磁率の劣化を防ぎ、かつ加工性を確保する上で有効である。
【0042】
Ni:0.005〜1.50mass%、Sn:0.01〜0.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%、P:0.005〜0.50mass%およびCr:0.01〜1.50mass%のいずれか少なくとも1種
まず、熱延板組織を改善して磁気特性を向上させるためにNiを添加することができる。その添加量が0.005mass%未満であると磁気特性の向上量が小さく、一方1.50mass%を超えると二次再結晶が不安定になり磁気特性が劣化するため、添加量は0.005〜1.50mass%の範囲とする。
【0043】
また、鉄損を向上させることを目的として、Sn:0.01〜1.50mass%,Sb:0.005〜0.50,Cu:0.01〜1.50mass%,P:0.005〜0.50mass%およびCr:0.04〜1.5mass%のいずれか一種を単独またはいずれか二種以上を複合して添加できる。それぞれ、添加量が下限より少ない場合には透磁率の向上がなく、一方上限を超えると二次再結晶粒の発達が抑制される。
【0044】
上記成分組成に調整された溶鋼から、通常の造塊法や連続鋳造法にてスラブを製造してもよいし、100mm以下の厚さの薄鋳片を直接鋳造法にて製造してもよい。その後、スラブは通常の方法で加熱して熱間圧延するが、鋳造後加熱せずに直ちに熱間圧延に供してもよい。薄鋳片の場合には、熱間圧延しても良いし、熱間圧延を省略してそのまま以後の工程に進んでもよい。
【0045】
次いで、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。ゴス組織を製品板において高度に発達させるためには、熱延板焼鈍温度は800℃以上1050℃以下が好適である。すなわち、熱延板焼鈍温度が800℃未満であると、熱間圧延でのバンド組織が残留し、一方1050℃を超えると熱延板焼鈍後の粒径が粗大化しすぎて、それぞれ製品板のゴス組織の発達が低下して磁束密度が低下するため、熱延板焼鈍温度は800〜1050℃の範囲が適当である。
【0046】
熱延板焼鈍後は、必要に応じて中間焼鈍を挟む1回以上の冷間圧延を施したのち再結晶焼鈍を行い、Cを磁気時効の起こらない50ppm以下、好ましくは30ppm以下に低減する。冷間圧延の温度を100℃〜250℃に上昇させて行うこと、および冷間圧延途中で100〜250℃の範囲での時効処理を1回または複数回行うことが、ゴス組織を発達させる点で有効である。
【0047】
最終冷間圧延後の再結晶焼鈍は800〜1000℃の範囲で行うことが好適である。再結晶焼鈍の雰囲気は露点0℃以下の雰囲気を使用して、表面酸化物の生成を極力抑制することが、平滑な表面を保って良好な鉄損を得る上で有利である。
【0048】
その後、必要に応じて焼鈍分離剤を適用するが、その際にはフォルステライトを形成するMgOは使用せずにシリカやアルミナ等を用いる。また、塗布の際も水分を持ち込まず酸化物生成を抑制する目的から、静電塗布を行うことなどが有効である。
【0049】
次に、最終仕上焼鈍を施すことにより、二次再結晶組織を発達させる。その際、酸化物生成を抑制するために、露点0℃以下の雰囲気を用いることが推奨される。すなわち、露点が0℃を超えると、表面酸化物の生成量が多すぎて透磁率が劣化するだけでなく、被膜の曲げ密着性も劣化することがある。最終仕上焼鈍は二次再結晶発現のために800℃以上で行う必要があるが、そこでの加熱速度は、磁気特性に大きな影響を与えないことから任意の条件でよい。最高到達温度は、1000℃以下とすることが、表面酸化物生成を抑制するために有効である。
【0050】
この最終仕上焼鈍後に、平坦化焼鈍を施す。平坦化焼鈍における均熱温度は850℃以上とすることが、フォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板並みの35000以上の直流最大比透磁率を確保するために必要である。なお、透磁率の向上効果は、ほぼ1100℃で飽和するため、1100℃を超える温度は経済的にも不利である他、通板性も困難になる。さらに、平坦化焼鈍雰囲気には水素を5vol%以上含有させることが、酸化を抑制して密着性の良好な絶縁被膜を確保するために必要である。
【0051】
最後に、鋼板表面に付与する絶縁コーティングとしては、打抜き性を重視する場合樹脂を含有する有機系コーティングが望ましいが、溶接性を重視する場合は無機系コーティングを適用するとよい。
【0052】
【実施例】
実施例1
C:0.002mass%、Si:3.4mass%、Mn:0.07mass%およびSb:0.03mass%を含み、Alを20ppmおよびNを10ppmに低減すると共に、その他の成分もすべて50ppm以下に低減した、成分組成に成るスラブを、連続鋳造にて製造した。このスラブを1180℃で60分加熱してから、熱間圧延にて2.5mm厚に仕上げた。そして、熱延板焼鈍を1000℃で60秒均熱する条件で行った。その後、150℃の温度の冷間圧延にて0.26mmの最終板厚に仕上げた。
【0053】
次いで、水素:75vol%、窒素:25vol%および露点−25℃の雰囲気にて930℃均熱10秒の再結晶焼鈍を行った。その後、窒素:50vol%およびAr:50vol%の混合雰囲気中で800℃までを50℃/hで加熱し、800℃以上を10℃/hで900℃まで加熱して30時間保持する、最終仕上焼鈍を行った。この最終仕上焼鈍後に、表2に示される条件で平坦化焼鈍を5Mpaの張力を付加して行ったあと、重クロム酸アルミニウム、エマルジョン樹脂、エチレングリコールを混合したコーティング液を塗布して300℃で焼き付けて製品とした。製品板について、エプスタインサイズの試験片(圧延方向300mm長および圧延直角方向30mm長)を採取し、圧延方向の直流最大比透磁率を測定した。また、製品の被膜密着性を圧延方向に30mm圧延直角方向に300mmの長さを有する試験片を採取し、10mm径の丸棒に試験片を押し付けながら180度折り曲げ、折り曲げ部分の被膜の剥離状況を調査した。これらの調査結果を、表2に併記する。
【0054】
【表2】
【0055】
表2によれば、平坦化焼鈍の均熱温度を850℃以上かつ雰囲気の水素分圧を5vol%以上とすることで、圧延直角方向の曲げ加工に村する被膜密着性に優れ、しかも高透磁率の製品が得られていることがわかる。
【0056】
実施例2
表3の成分組成からなるスラブを、1200℃に加熱し熱間圧延にて1.8mm厚に仕上げた。表3に示されていない成分に関しては、全て50ppm以下に低減した。次いで、熱延板焼鈍を1000℃で均熱60秒の条件で行った。その後、冷間圧延で0.23mmの最終板厚に仕上げた。その後、水素25vol%、窒素75vol%、露点35℃の雰囲気で850℃で均熱60秒の再結晶焼鈍を行った。次いで、850℃まで10℃/hで昇温し75時間保持する、最終仕上焼鈍を、露点−40℃の窒素雰囲気で行った。その後、平坦化焼鈍を水素:75vol%、Ar:25vol%および露点−50℃の雰囲気にて1000℃で30秒間均熱する条件で行った後、重クロム酸アルミニウム、アクリル樹脂エマルジョンおよびほう酸を混合したコーティング液を塗布して300℃で焼き付けて製品とした。
【0057】
かくして得られた製品板について、エプスタインサイズの試験片(圧延方向300mmおよび圧延直角方向30mm)を採取し、圧延方向の直流最大比透磁率を測定した。また、製品の被膜密着性については、圧延直角方向に300mmの長さを有する試験片を採取し、この試験片を10mm径の丸棒に押し付けながら180度に折り曲げ、この折り曲げ部分の被膜の剥離状況を調査した。その調査結果を、表3に併記する。
【0058】
【表3】
【0059】
表3から、C:0.003〜0.081mass%およびSi:2.0mass%〜4.0mass%を含み、Alを100ppm以下およびNを50ppm以下に低減した成分系のスラブを用いて、平坦化焼鈍の均熱温度を850℃以上かつ雰囲気の水素分を5vol%以上とすることによって、圧延方向の透磁率が高くかつ圧延直角方向の曲げ加工に対する被膜密着性の優れた製品が得られることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
この発明によれば、インヒビターを含有しない素材を用い、平坦化焼鈍の均熱温度を850℃以上かつ雰囲気の水素分圧を5vol%以上とすることによって、圧延方向の透磁率が高く、圧延直角方向の曲げ加工に対する被膜密着性の優れた、特にダイレクトイグニッション用磁気シールド材に適した、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平坦化焼鈍温度と比透磁率との関係を示す図である。
Claims (4)
- 表面に絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板であって、圧延方向の直流最大比透磁率が35000以上、かつ圧延方向と直角方向の10mm径曲げ密着試験において絶縁被膜が剥離しない被膜密着性をそなえることを特徴とする絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板。
- Si:1.5〜4.0mass%を含む成分組成を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板。
- C:0.08mass%以下、Si:1.5〜4.0mass%およびMn:0.005〜3.0mass%を含み、Alを100ppm以下およびNを50ppm以下に低減した溶鋼から製造したスラブに、熱間圧延を施し、次に必要に応じて熱延板焼鈍を施してから、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施し、次いで再結晶焼鈍を行い、その後必要に応じて鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上焼鈍、そして平坦化焼鈍を行う、方向性電磁鋼板の製造方法において、
平坦化焼鈍は、5vol%以上の水素を含有する雰囲気にて、均熱温度を850℃以上として行うことを特徴とする、絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の製造方法。 - Ni:0.005〜1.50mass%、Sn:0.01〜0.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%、P:0.005〜0.50mass%およびCr:0.01〜1.50mass%のいずれか少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項3に記載の絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板の製造方法。
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