JP2004142862A - 給送装置及びこれを具備する画像形成装置 - Google Patents

給送装置及びこれを具備する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動作状態の影響を受けない安定した加圧を行うことができ、低コストでシンプルな給送機構でありながら、より高い給送性能を実現し得る給送装置を提供する。
【解決手段】給送ローラ51と、分離ローラ52と、加圧バネ56と、給送方向とは逆向きの所定の分離力を供給し、シートSの重送を防止する分離力付与手段と、駆動伝達ギア80とを有し、分離力付与手段は、分離ローラを一端で支持し、駆動伝達ギアからの駆動伝達を受けて、分離ローラが給送方向とは逆向きに回る方向へ回転する分離ローラ軸54と、分離ローラ軸の回転駆動を所定の分離力で伝達するトルクリミッタ55とから成り、分離ローラ軸は、回転軸方向の移動を規制する第一支持部60と、加圧バネによる加圧方向へのみ移動可能に規制支持する第二支持部61との2点で支持され、駆動伝達ギアから分離ローラ軸への駆動伝達部62は第一支持部と重なる位置にあることを特徴とする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート材上に画像を形成する画像形成装置に用いられ、シートを給送する給送装置及びこれを具備する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給送装置について、図8〜図10を用いて説明する。図10は、従来のリタード給送機構を用いた給送装置の概略断面である。ピックアップローラ50は、昇降可能になっており、シート収納手段である給送トレイ30内に積載収納されたシートSをピックアップする。給送ローラ51は、ピックアップローラ50がピックアップしたシートを下流へと給送する。
【0003】
一方、給送ローラ51に加圧当接する分離ローラ52は、所定のトルクを発生するトルクリミッタ55(図8、図9参照)を介して、給送方向とは逆方向へ回転駆動されている。トルクリミッタ55の発生トルクは、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ部にシートが1枚だけ狭持されている時には分離ローラ52が給送ローラ51と同じ方向へ連れ回り、2枚以上狭持されている時には逆方向へ回転するような値に設定されている。
【0004】
分離ローラ52の支持加圧構成を、図8、図9に示す。古くから一般的に用いられてきた加圧構成は、図8に示す水平加圧方式である。この構成では、離ローラ支持軸70には、分離ローラ52およびトルクリミッタ55が取り付けられている。また、分離ローラ支持軸70は、給送ローラ51に対して常に平行を保ち、かつ加圧方向へ移動可能なように、加圧アーム72によって支持されている。加圧アーム72は、分離ローラ52を加圧バネ56によって給送ローラ51に加圧当接させる。駆動モータの駆動力は、軸方向(空間的)に固定された分離駆動軸71から、カップリング73を介して分離ローラ支持軸70へ伝達される。
【0005】
この水平加圧方式では、加圧構成が複雑であることから部品点数が多くなり、給送装置のコストが高くなってしまう。また、カップリング73を介して駆動伝達を行う為、駆動源から分離ローラ52までの駆動列において、大きな駆動ガタが生じる。分離ローラ52は、給送されるシートに対してトルクリミッタ55で設定した所定の分離力を与えて重送を防止する役割を持つが、この駆動ガタがあると、そのガタ分だけトルクリミッタ55が作用せずに空転し得るため、重送が発生し易くなる。これを防止するには、駆動ガタを常に駆動方向へ詰めておく為の機構(例えば、当接する相手である給送ローラ51の逆転をワンウェイクラッチで防止するなど)を、更に設けなくてはならなかった。
【0006】
水平加圧方式の問題点を解決するシンプルな加圧構成が、図9に示す揺動加圧方式である。この方式では、一本の分離ローラ軸54が、図8に示す水平加圧方式の分離ローラ支持軸70と分離駆動軸71の役割を兼ねる。分離ローラ軸54は、回転軸方向の移動を規制する(空間的に固定する)第一支持部60と、給送ローラ51に対する分離ローラ52の加圧方向にのみ移動可能に規制支持する第二支持部61の2点で支持されており、全体としては第一支持部60を中心として揺動可能になっている。この構成により、非常に少ない部品点数で、分離ローラ52の加圧が実現された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の揺動加圧方式には、水平加圧方式に劣る問題点が存在する。分離ローラ軸54へ駆動を入力する際、駆動伝達に伴って発生する駆動伝達力が、第一支持部60を支点として分離ローラ52に影響を与える為、駆動が切断されている時は給送ローラ51に対する分離ローラ52の加圧が安定する。しかし、駆動が入力されると、分離ローラ52の動作状況に依存して加圧が不安定になる。
【0008】
分離ローラ軸54への駆動伝達機構の構成が悪い場合、加圧力が要求される通常搬送時に加圧力が減少して給送ローラ51のスリップが発生したり、重送されたシートを収納庫へ押し戻したい分離動作時に加圧力が高くなって紙間摩擦力が増加し、分離動作が阻害されたりするという弊害が引き起こされる。
【0009】
本発明は、動作状態の影響を受けない安定した加圧を行うことができ、低コストでシンプルな給送機構でありながら、より高い給送性能を実現し得る給送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る給送装置、画像形成装置の代表的な構成は、シートを積載収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に積載収納されたシートを給送する給送手段と、前記給送手段の搬送作用面に加圧当接し、シートの分離を行う分離ローラと、前記分離ローラを前記給送手段の搬送作用面へ加圧当接させる分離ローラ加圧手段と、前記分離ローラに給送方向とは逆向きの所定の分離力を供給し、シートの重送を防止する分離力付与手段と、前記給送手段および分離ローラを駆動する給送駆動手段と、を有する給送装置において、前記分離力付与手段は、前記分離ローラを一端で支持し、前記給送駆動手段からの駆動伝達を受けて、前記分離ローラが給送方向とは逆向きに回る方向へ回転する分離ローラ軸と、前記分離ローラ軸の回転駆動を所定の分離力として分離ローラへと伝達する分離力発生手段とから成り、前記分離ローラ軸は、回転軸方向の移動を規制する第一支持部と、前記分離ローラ加圧手段による加圧方向へのみ移動可能に規制支持する第二支持部との2点で支持され、前記給送駆動手段から前記分離ローラ軸への駆動伝達部は、前記分離ローラ軸の軸方向について、前記第一支持部とオーバーラップする位置に配置されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
[第一実施形態]
本発明に係る給送装置、画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態にかかる給送装置の加圧駆動機構概略図、図6はリタード給送機構を用いた給送装置の概略構成図、図7は画像形成装置の断面図である。図7に示すように、プリンタ本体1は、その上部に、感光ドラム12へと画像を書き込むためのレーザースキャナ11が設けている。パソコン等の外部機器から送信されてきた印刷データは、プリンタ本体1を制御するコントローラ40で受信され、書き込み画像データとしてレーザースキャナ11へ出力される。
【0012】
給送部は、シート搬送方向の最上流に位置し、本実施形態のプリンタでは、装置下部に4段設けられている。給送部は、シートSを積載収納するシート収納手段である給送トレイ30a〜dと、給送トレイ30a〜d内に収納されているシートSを分離して給送する給送装置31a〜dとから構成される。給送装置31によって給送トレイ30から給送されたシートSは、搬送ローラ36a〜dにより、縦搬送パス35をシート搬送方向下流へと搬送される。縦搬送パス35の最下流位置には、レジストローラ対18が設けられており、レジストローラ対18により最終的なシートSの斜行補正と、画像形成部での画像書き込みとシート搬送のタイミング合わせを行う。
【0013】
画像形成部は、感光ドラム12、帯電器13、現像器14、転写ローラ19、クリーナ26を備えている。帯電器13は、感光ドラム12の表面を均一に帯電する。現像器14は、帯電器13により帯電された感光ドラム12の表面にレーザースキャナ11が光像を描くことで形成された静電潜像をトナー像へと現像する。転写ローラ19は、感光ドラム12の表面に現像されたトナー像をシートSに転写する。クリーナ26は、トナー像を転写した後、感光ドラム12に残留したトナーを除去する。
【0014】
画像形成部の下流側には、搬送部21、定着器22、排出ローラ24が設けられており、プリンタ本体1の上部外側には、排出シート積載トレイ25が構成されている。
【0015】
搬送部21は、トナー像が転写されたシートSを搬送する。定着器22は、搬送部21により搬送されるシートS上の像を永久画像として定着する。排出ローラ24は、定着器22で像が定着されたシートSをプリンタ本体1から排出する。排出シート積載トレイ25は、排出ローラ24で排出されたシートSを受け取る。
【0016】
(給送装置)
次に、本発明に基づく分離ローラ52の加圧駆動機構を備えた給送装置31について詳細に説明する。図6に示すように、ピックアップローラ50は、給送ローラ軸53を中心に回動可能なピックアップ支板57に回転可能に支持されており、給送手段である給送ローラ51と駆動連結されている。ピックアップローラ50は、昇降ソレノイドによって、給送トレイ30に積載収納されたシート表面への接離を切り替えることができる。給送時は、シート表面に設置したピックアップローラ50が、収納庫内のシートSをピックアップして給送ローラ51まで搬送する。そして、シートSが給送ローラ51に受け渡されると、ピックアップローラ50は重送を防止する為、シート表面から離間する。
【0017】
図1に示すように、給送ローラ51は、給送ローラ軸53に固定されている。給送ローラ軸53は、回転自在に前側板58a及び後側板58bに軸支されている。給送ローラ軸53の奥側端部には、電磁クラッチCLと給送駆動手段である駆動伝達ギア80が設けられている。電磁クラッチCLは、そのON/OFFによって、給送モータから供給される駆動の連結/切断を選択できる。
【0018】
一方、駆動伝達ギア80は、駆動中継ギア81を介して、分離ローラ軸54の分離駆動ギア82に連結されている。このため、分離ローラ軸54は、給送ローラ軸53と同期して、給送ローラ軸53とは逆方向に回転する。分離ローラ軸54には、所定のトルクを発生する分離力発生手段であるトルクリミッタ55と、分離ローラ52が回転可能に設けられている。
【0019】
また、分離ローラ軸54は、一端を後側板58bによって第一支持部60にて回転軸方向の移動を規制するように支持され(空間的に固定支持され)、他端を第二支持部61にて加圧スライダ59により、給送ローラ51への加圧方向にのみ移動可能に支持される。これにより、全体としては第一支持部60を中心として揺動可能になっている。
【0020】
分離ローラ52は、給送ローラ51に対向して配置されており、分離ローラ加圧手段である加圧バネ56の作用で、給送ローラ51に所定の圧で加圧当接する。なお、先に述べた通り、分離ローラ軸54の回転は給送ローラ51に同期しており、分離ローラ軸54は給送ローラ51のシート搬送方向とは逆方向へ分離ローラ52を回すように駆動される。
【0021】
トルクリミッタ55のトルク値および加圧バネ55の加圧力は、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ内にシートが1枚のみ存在する状態や、シートが存在しない状態では、分離ローラ52が摩擦力で給送ローラ51に追従し(給送ローラ51が停止している時は停止)、ニップ内にシートが2枚以上存在する場合は、分離ローラ52が逆転して重送されたシートを押し戻すことができるように設定されている。
【0022】
次に、本発明の本質である分離ローラ52の加圧駆動機構について、その配置構成の特徴を説明する。通常、ギア同士の駆動伝達部62では、お互いのギアに対して、その歯の圧力角方向(一般ギアでは20°)に駆動伝達力が作用する。この時の伝達力は、分離ローラ52が給送方向へ連れ回っている場合にはトルクリミッタ55の発生する分離力に依存し、分離ローラ52が逆転して重送されたシートを分離している場合には、紙間の摩擦力に依存する。
【0023】
一般的に、回転体の外周に作用する力は、その中心にシフトして考える事ができる。また、分離ローラ軸54全体が、第一支持部60を支点とした梃子になっている。このため、仮に駆動中継ギア81と分離駆動ギア82の駆動伝達位置62から第一支持部60までの距離をL1、第一支持部60から分離ローラ52までの距離をL2とすると、先の駆動伝達力のL1/L2が分離ローラ52の加圧力に影響を与える。
【0024】
駆動伝達力が、分離ローラ52の加圧状態に影響を与えることを防止し、加圧力の安定化を図る為、本実施形態ではL1=0となるよう、分離駆動ギア82と第一支持部60が、分離ローラ軸54の回転軸方向について重なるように配置している。これにより、分離ローラ52の動作状態によらず、常に一定の加圧力が維持され、給送性能が安定する。
【0025】
上述のごとく、駆動伝達ギア80から分離ローラ軸54への駆動伝達部62は、分離ローラ軸54の軸方向について、第一支持部60とオーバーラップする(重なる)位置に配置した。これにより、給送ローラ51に対する分離ローラ52の加圧力が不安定になるという揺動加圧方式の弱点を改善し、動作状態の影響を受けない安定した加圧が実現できる。これのため、低コストでシンプルな給送機構でありながら、以前の水平加圧方式と同等の給送性能を実現することができる。
【0026】
なお、本実施形態では分離ローラ軸54への駆動入力にギアを用いたが、この発明は、ベルトやチェーン等の他の伝達手段に対しても同様に有効である。
【0027】
[第二実施形態]
次に本発明に係る給送装置、画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図2は本実施形態にかかる給送装置の加圧駆動機構概略図、図3は給送装置の駆動配置図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】
上記第一実施形態の中で、「駆動中継ギア81と分離駆動ギア82の駆動伝達部62から第一支持部60までの距離をL1、第一支持部60から分離ローラ52までの距離をL2とすると、駆動中継ギア81と分離駆動ギア82の間で作用する駆動伝達力のL1/L2が分離ローラ52の加圧に影響を与える」と述べたが、本実施形態にかかる給送装置31は、この性質を積極的に利用して給送性能を高めるものである。
【0029】
図2に示すように、本実施形態における給送装置31は、上記第一実施形態で駆動伝達部62から第一支持部60までの距離L1=0としたのに対し、L1≠0として、駆動伝達部62から第一支持部60まで所定の距離を設けた配置とした。そして、図3に示すような駆動配置にすることで、分離ローラ52の加圧力をコントロールすることとしたものである。
【0030】
図3に示すように、本実施形態で使用しているギアの圧力角は20°である為、駆動中継ギア81を、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ線に対して分離駆動ギア82の給送方向上流側斜め20°上方に配置すると、分離駆動ギア82が受ける駆動伝達力は、ニップ垂線の方向(矢印A1方向)となる。回転体の外周に作用する力は、その回転中心にオフセットして考える事ができる為、分離駆動ギア82が受ける駆動伝達力は、分離駆動ギア82の中心から矢印A2方向に働くものと考えられる。そして、この分離駆動ギア82が受ける駆動伝達力の大きさFとすると、分離ローラ52の加圧力は(L1/L2)*Fだけ影響を受ける。
【0031】
分離ローラ52がシートに連れ回って順回転している時、分離ローラ軸54はトルクリミッタ55の設定トルクTを受ける為、駆動伝達に伴う力Fは、分離駆動ギア82の半径をrとすると、F=(T/r)/cos20°で示される定常値となる。
【0032】
更に、上記給送状態において、加圧バネ56の作用で分離ローラ52が受ける加圧力をNs、分離ローラ52に作用させたい目標加圧力をNtとすると、各パラメータ間には、Nt=Ns+(L1/L2)*(T/r)/cos20°の関係が成り立つ。
【0033】
一方、分離ローラ52が逆転して重送されたシートを分離している時には、紙間で発生する摩擦力によってFが決定される。加圧バネ56の作用で分離ローラ52が受ける加圧力をNs、シート間の摩擦係数をμとし、実際の分離動作状態において分離ローラ52に作用する加圧力をNrと仮定すると、Nr=Ns+(L1/L2)*Fと、F=(μ*Nr)/(r*cos20°)と、で表される連立方程式が立つ。
【0034】
これを解くと、Nr=(Ns*L2*r*cos20°)/(L2*r*cos20°−μ*L1)のように、分離時の加圧力が求まる(一般的に紙間摩擦係数はμ=0.7程度)。
【0035】
以上の計算式により、Nt、Nrが算出可能である。本実施形態の機構配置であれば、必ずNt>Nrとなるが、両者にどの程度の差を設けるかは、設計方針次第で、如何様にも調整することができる。
【0036】
以上により、給送ローラ51と分離ローラ52のニップにシートが1枚だけ存在する時には、安定的にシートを搬送する目的で分離ローラ52の加圧力を高く設定し、シートが2枚以上存在して分離動作が始まると、分離ローラ52の圧を下げることで紙間摩擦力を減らし、確実に重送されたシートを押し戻すという、加圧力の最適コントロールが実現される。
【0037】
上述のごとく、駆動伝達ギア80から分離ローラ軸54への駆動伝達部62は、分離ローラ軸54の軸方向について、第一支持部60及び第二支持部61とは異なる位置に設け、給送ローラ51に対する分離ローラ52の加圧力を、分離ローラ52の動作状態に応じて適切かつ積極的にコントロールする。これにより、例えば、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ部にシートが1枚だけ狭持されている時(分離ローラがシートに連れ回っている時)には、所定の高い加圧力が作用するが、2枚以上のシートが狭持されて分離動作に入った時(分離ローラ52が搬送方向と逆向きに回転する時)には、加圧力を小さくしてシートを分離し易くするといった事が、従来と変わらないシンプルな構成で実現できる。このため、上記第一実施形態の給送装置を超える高い給送性能が実現される。
【0038】
なお、本実施形態では、分離駆動ギア82に作用する駆動伝達力が、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ垂線と同じ方向(矢印A1方向)を向くような配置としたが、必ずしも力のベクトルを同じ方向にする必要はない。例えば、設計上の制約によりL2、L1等の値が固定され、調整用のパラメータとして使用できないケースでは、駆動伝達力が分離ローラ52の加圧力へ寄与する割合を調整する目的で、あえて駆動伝達力の作用方向をニップ垂線からずらすこともできる。ただし、駆動伝達力の作用方向をあまり大きくずらしすぎると、部品精度のバラつき等の外乱を受け易くなり、系の安定性が損なわれることから、ニップ垂線に対して±45°の範囲で設定する事が望ましい。
【0039】
また、本実施形態ではギアによる駆動伝達を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動伝達力の方向さえ合わせれば、ベルトやチェーンなど、他の駆動伝達方法に対しても適用することができる。
【0040】
[他の実施形態]
また、駆動機構の配置についても、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、駆動伝達部62が第一支持部60よりも分離ローラ52側に存在する場合、上記第二実施形態とは駆動伝達力の作用方向が逆になる。この為、それに応じて、図5に示すように、上記第二実施形態とは対称的な配置にする必要がある。
【0041】
すなわち、駆動中継ギア81を、給送ローラ51と分離ローラ52のニップ線に対して分離駆動ギア82の給送方向下流側斜め20°下方に配置すると、分離駆動ギア82が受ける駆動伝達力は、ニップ垂線の方向(矢印A3方向)となる。そして、この分離駆動ギア82が受ける駆動伝達力の大きさFとすると、分離ローラ52の加圧力は(L1/L2)*Fだけ影響を受ける。
【0042】
以下、上記第二実施形態と同様の計算式により、Nt、Nrが算出可能であり、本実施形態の機構配置においても、Nt>Nrとなるが、両者にどの程度の差を設けるかは、設計方針次第で、如何様にも調整することができる。
【0043】
以上により、上記第二実施形態と同様に、給送ローラ51と分離ローラ52のニップにシートが1枚だけ存在する時には、安定的にシートを搬送する目的で分離ローラ52の加圧力を高く設定し、シートが2枚以上存在して分離動作が始まると、分離ローラ52の圧を下げることで紙間摩擦力を減らし、確実に重送されたシートを押し戻すという、加圧力の最適コントロールが実現される。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、給送駆動手段から分離ローラ軸への駆動伝達部を、分離ローラ軸の軸方向に対し、第一支持部とオーバーラップする位置に配置した。これにより、給送ローラに対する分離ローラの加圧力が不安定になるという揺動加圧方式の弱点を改善し、動作状態の影響を受けない安定した加圧が実現できる。このため、低コストでシンプルな給送機構でありながら、以前の水平加圧方式と同等の給送性能を実現することができる。
【0045】
また、給送駆動手段から分離ローラ軸への駆動伝達部は、分離ローラ軸の軸方向について、第一支持部及び第二支持部とは異なる位置に設け、分離ローラ軸への駆動伝達に伴って発生する駆動伝達力が、分離ローラ軸に取り付けられた分離ローラの位置において、分離ローラを加圧する方向に作用し、給送ローラに対する分離ローラの加圧力を、分離ローラの動作状態に応じて適切かつ積極的にコントロールする。これにより、例えば、給送ローラと分離ローラのニップ部にシートが1枚だけ狭持されている時(分離ローラがシートに連れ回っている時)には、所定の高い加圧力が作用するが、2枚以上のシートが狭持されて分離動作に入った時(分離ローラが搬送方向と逆向きに回転する時)には、加圧力を小さくしてシートを分離し易くするといった事が、従来と変わらないシンプルな構成で実現できる。このため、さらに高い給送性能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態にかかる給送装置の加圧駆動機構概略図である。
【図2】第二実施形態にかかる給送装置の加圧駆動機構概略図である。
【図3】第二実施形態にかかる給送装置の駆動配置図である。
【図4】他の実施形態にかかる加圧駆動機構概略図である。
【図5】他の実施形態にかかる給送装置の駆動配置図である。
【図6】第一実施形態にかかるリタード給送機構を用いた給送装置の概略構成図である。
【図7】第一実施形態にかかる給送装置を備えた画像形成装置の概略断面図である。
【図8】従来の給送装置の加圧駆動機構概略図である。
【図9】従来の給送装置の加圧駆動機構概略図である。
【図10】従来のリタード給送機構を用いた給送装置の概略構成図である。
【符号の説明】
CL  …電磁クラッチ
S    …シート
1    …プリンタ本体
11    …レーザースキャナ
12    …感光ドラム
13    …帯電器
14    …現像器
18    …レジストローラ対
19    …転写ローラ
21    …搬送部
22    …定着器
24    …排出ローラ
25    …排出シート積載トレイ
26    …クリーナ
30    …給送トレイ
31    …給送装置
35    …縦搬送パス
36    …搬送ローラ
40    …コントローラ
50    …ピックアップローラ
51    …給送ローラ
52    …分離ローラ
53    …給送ローラ軸
54    …分離ローラ軸
55    …トルクリミッタ
56    …加圧バネ
57    …ピックアップ支板
58a  …前側板
58b  …後側板
59    …加圧スライダ
60    …第一支持部
61    …第二支持部
70    …分離ローラ支持軸
71    …分離駆動軸
72    …加圧アーム
73    …カップリング
80    …駆動伝達ギア
81    …駆動中継ギア
82    …分離駆動ギア

Claims (3)

  1. シートを積載収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に積載収納されたシートを給送する給送手段と、
    前記給送手段の搬送作用面に加圧当接し、シートの分離を行う分離ローラと、
    前記分離ローラを前記給送手段の搬送作用面へ加圧当接させる分離ローラ加圧手段と、
    前記分離ローラに給送方向とは逆向きの所定の分離力を供給し、シートの重送を防止する分離力付与手段と、
    前記給送手段および分離ローラを駆動する給送駆動手段と、を有する給送装置において、
    前記分離力付与手段は、前記分離ローラを一端で支持し、前記給送駆動手段からの駆動伝達を受けて、前記分離ローラが給送方向とは逆向きに回る方向へ回転する分離ローラ軸と、前記分離ローラ軸の回転駆動を所定の分離力として分離ローラへと伝達する分離力発生手段と、を有し、
    前記分離ローラ軸は、回転軸方向の移動を規制する第一支持部と、前記分離ローラ加圧手段による加圧方向へのみ移動可能に規制支持する第二支持部との2点で支持され、
    前記給送駆動手段から前記分離ローラ軸への駆動伝達部は、前記分離ローラ軸の軸方向について、前記第一支持部とオーバーラップする位置に配置されていることを特徴とする給送装置。
  2. シートを積載収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に積載収納されたシートを給送する給送手段と、
    前記給送手段の搬送作用面に加圧当接し、シートの分離を行う分離ローラと、
    前記分離ローラを前記給送手段の搬送作用面へ加圧当接させる分離ローラ加圧手段と、
    前記分離ローラに給送方向とは逆向きの所定の分離力を供給し、シートの重送を防止する分離力付与手段と、
    前記給送手段および分離ローラを駆動する給送駆動手段と、を有する給送装置において、
    前記分離力付与手段は、前記分離ローラを一端で支持し、前記給送駆動手段からの駆動伝達を受けて、前記分離ローラが給送方向とは逆向きに回る方向へ回転する分離ローラ軸と、前記分離ローラ軸の回転駆動を所定の分離力として前記分離ローラへと伝達する分離力発生手段と、を有し、
    前記分離ローラ軸は、回転軸方向の移動を規制する第一支持部と、前記分離ローラ加圧手段による加圧方向へのみ移動可能に規制支持する第二支持部との2点で支持され、
    前記給送駆動手段から前記分離ローラ軸への駆動伝達部は、前記分離ローラ軸の軸方向について、前記第一支持部および前記第二支持部とは異なる位置に設けられており、前記分離ローラ軸への駆動伝達に伴って発生する駆動伝達力が、前記分離ローラ軸に取り付けられた前記分離ローラの位置において、前記分離ローラを加圧する方向に作用し、前記分離ローラの加圧力をコントロールすることを特徴とする給送装置。
  3. 請求項1又は請求項2の給送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014114112A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Canon Inc シート給送装置及び画像形成装置
US9388004B2 (en) 2014-01-30 2016-07-12 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sheet feeder and image reader having the same
JP2017119554A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 キヤノンファインテック株式会社 シート搬送装置

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