JP2004141041A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】機台上に、オイルタンク及びバッテリを効率良く配置する。また、大容量のオイルタンクを搭載可能にすると共に、バッテリのメンテナンス性を向上させる。
【解決手段】茎稈を刈り取る前処理部2を機台15の前端部に連結すると共に、該機台15上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部3を搭載した連結したコンバイン1であって、前記機台15上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンク37と、電気機器に電源供給を行うバッテリ38とを搭載するにあたり、脱穀部3の前方に、所定間隔を存してオイルタンク37を配置すると共に、該オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38を配置する。
【選択図】 図3
【解決手段】茎稈を刈り取る前処理部2を機台15の前端部に連結すると共に、該機台15上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部3を搭載した連結したコンバイン1であって、前記機台15上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンク37と、電気機器に電源供給を行うバッテリ38とを搭載するにあたり、脱穀部3の前方に、所定間隔を存してオイルタンク37を配置すると共に、該オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38を配置する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機台上にオイルタンク及びバッテリを搭載したコンバインの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンバインは、脱穀部が搭載される機台の前端部に前処理部を連結し、該前処理部が刈り取った茎稈を脱穀部で脱穀処理するように構成されている。
この種のコンバインでは、機台上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンクや、電気機器に電源供給を行うバッテリが搭載されるが、これらの配置が適切でない場合は、機台の大型化を招く許りでなく、オイルタンクの容量が制限されたり、バッテリのメンテナンス性が低下するなどの不都合が生じる。
そこで、機台の脱穀部前方空間を利用し、オイルタンクやバッテリを配置することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平5−2054号公報(第1図)
【特許文献2】
実開平4−35729号公報(第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1、2に示されるものは、機台の脱穀部前方空間に、オイルタンク又はバッテリの何れか一方を配置しているため、バッテリの配置スペースや、オイルタンクの配置スペースを別途確保しなければならない。そのため、機台上における配置効率を十分に向上させることが難しい許りでなく、依然としてオイルタンクの容量が制限されたり、バッテリのメンテナンス性が低下する可能性がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、茎稈を刈り取る前処理部を機台の前端部に連結すると共に、該機台上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部を搭載した連結したコンバインにおいて、前記機台上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンクと、電気機器に電源供給を行うバッテリとを搭載するにあたり、前記脱穀部の前方に、所定間隔を存して前記オイルタンクを配置すると共に、該オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリを配置したことを特徴とする。つまり、機台上の脱穀部前方空間に、オイルタンク及びバッテリを配置することにより、機台上の配置効率を向上させることができるだけでなく、オイルタンクの容量を十分に確保することが可能になり、しかも、オイルタンクの後方にバッテリを配置したので、前処理部に邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことができる。
また、前記機台の前端部に、前処理部を支持する正面視冂字状の前処理支持フレームを立設し、該前処理支持フレームに入り込むように前記オイルタンクを配置すると共に、前記バッテリを、側面視で前処理支持フレームの後方に位置させたことを特徴とする。この場合においては、オイルタンクを前処理支持フレームに入り込ませることによって、機体長を短くすることが可能になり、しかも、バッテリを、側面視で前処理支持フレームの後方に位置させたため、前処理支持フレームに邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことが可能になる。
また、前記前処理部を駆動させる前処理用無段変速装置を備えると共に、前記オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリ及び前処理用無段変速装置を左右に並ぶように配置したことを特徴とする。この場合においては、機台上の脱穀部前方空間に、オイルタンク、バッテリ及び前処理用無段変速装置を効率良く配置することができる。また、バッテリを機体外側に配置すれば、前処理用無段変速装置に邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことが可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈り取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀し、この穀粒を選別する脱穀部3と、選別済みの穀粒を貯溜する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を処理する後処理部5と、各種の操作具が配置される操作部6と、クローラ式の走行部7とを備えて構成される。
【0007】
前処理部2は、未刈茎稈を分草するデバイダ8と、分草された茎稈を引き起す引起し装置9と、茎稈の株元位置を切断する刈刃装置(図示せず)と、刈り取った茎稈を脱穀部3に向けて搬送する前処理搬送装置10とを備えて構成され、コンバイン1の前部に昇降自在に連結される。
【0008】
脱穀部3は、扱胴11を内装する扱室12と、脱穀された穀粒を選別する選別室13と、扱室12に沿って茎稈を搬送する脱穀フィードチェン14と、脱穀済みの排稈を後処理部5まで搬送する排稈搬送装置(図示せず)とを備えて予めユニット状に構成され、機体組立工程において機台(機体フレーム)15上の左側オフセット位置に搭載される。脱穀フィードチェン14は、複数の従動スプロケット16および単一の駆動スプロケット17に対して懸回されており、駆動スプロケット17の回転に応じて搬送動作される。
【0009】
操作部6の下方には、脱穀部3、穀粒タンク4、走行部7などに動力を供給するエンジン18が搭載される。穀粒タンク4は、ベルト伝動機構19を介して入力したエンジン動力でタンク内の螺旋搬送体(図示せず)を駆動し、穀粒の排出を行う。走行部7は、ベルト伝動機構20を介して入力したエンジン動力を、走行用無段変速装置(HST)21及びトランスミッション22で変速し、この変速動力で駆動輪23の駆動を行う。脱穀部3は、作業機クラッチ24を構成するベルト伝動機構25を介して、エンジン動力を入力する。エンジン動力を入力する唐箕軸26は、その右端部から扱胴11にエンジン動力を伝動すると共に、左端部から選別室13にエンジン動力を伝動している。
【0010】
また、エンジン動力は、前処理部2及び脱穀フィードチェン14を駆動させる前処理ギヤケース27にも伝動される。前処理ギヤケース27は、ベルト伝動機構25から取り出したエンジン動力を、車速に応じて無段変速する前処理用無段変速装置(HST)28と、該前処理用無段変速装置28の出力を前処理部2及び脱穀フィードチェン14に分配するギヤ機構29とを備えて構成される。これにより、前処理部2および脱穀フィードチェン14の茎稈搬送速度が同期され、引継ぎ部における搬送乱れが防止される。
【0011】
前処理ギヤケース27の右側面部には、前処理出力軸30が突設される一方、左側面部には、フィードチェン出力軸31が突設される。前処理出力軸30には、前処理出力プーリ32が一体的に設けられており、該前処理出力プーリ32に懸回される伝動ベルト33を介して前処理入力プーリ34に前処理動力が伝動されると共に、その動力伝動が前処理クラッチ(テンションプーリ)35によって断続される。また、フィードチェン出力軸31には、フィードチェン駆動軸36が一体的に連結されており、該フィードチェン駆動軸36を介して脱穀フィードチェン14の駆動スプロケット17にフィードチェン動力が伝動される。フィードチェン駆動軸36は、左右方向を向く直線状の軸部材であり、脱穀部3の前側を通るように配置される。これにより、フィードチェン出力軸31と駆動スプロケット17との連結が容易になり、組立性の向上が図られる。
【0012】
機台15上には、上記各部材の他に、油圧機器(HSTなど)の作動オイルを貯溜するオイルタンク37や、電気機器(スタータモータなど)に電源供給を行うバッテリ38が搭載されており、本発明は、オイルタンク37及びバッテリ38の配置構成に特徴がある。以下、機台15の構成と、オイルタンク37及びバッテリ38の配置について、詳細に説明する。
【0013】
機台15は、平面視長方形に枠組みされた枠フレームを構成しており、その前端部左側には、前処理部2を支持する正面視冂字状の前処理支持フレーム39が立設されている。前処理支持フレーム39は、左右一対の支柱フレーム40と、その上端部同士を連結する梁フレーム41と、支柱フレーム40の倒れを防ぐ左右一対の補強フレーム42とを備えて構成される。
【0014】
前処理部2の後部には、左右方向を向く横伝動筒43が設けられ、その右端部に、前述の前処理入力プーリ34を備える。前処理入力プーリ34に入力された動力は、横伝動筒43及び縦伝動筒44の内部に構成される動力伝動経路を介して前処理部2の各部に伝動される。横伝動筒43の左右両端部は、前処理支持フレーム39の上端部に設けられる左右一対の支持部材45、46によって回動自在に支持されている。これにより、前処理部2に動力伝動を行いつつ、横伝動筒43を回動支点とする前処理部2の昇降動作が許容される。尚、機台15と縦伝動筒44との間には、図示しないリフトシリンダが介設されており、このリフトシリンダを油圧伸縮動作させることによって、前処理部2の強制的な昇降動作が行われる。
【0015】
オイルタンク37は、正面視幅広で、かつ側面視幅狭な直方体に形成され、その前面部には、供給配管47及び戻り配管48が接続される一方、後面部の上側には、給油口49が突設されている。このオイルタンク37を機台15上に搭載するにあたり、本発明では、脱穀部3の前方に所定間隔を存してオイルタンク37を配置している。これにより、脱穀部3に邪魔されることなく、大容量のオイルタンク37を機台15上に搭載することが可能になる。また、オイルタンク37は、前処理支持フレーム39の内側空間に入り込むように配置される。そのため、オイルタンク37を前処理支持フレーム39の前後に並ぶように配置する場合に比べ、機台15の前後長さを可及的に縮小し、コンバイン1の機体長を短くすることが可能になる。
【0016】
バッテリ38は、オイルタンク37と脱穀部3との間に配置される。これにより、オイルタンク37を脱穀部3の前方に所定間隔を存して配置するものでありながら、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間を利用してバッテリ38を配置することにより、オイルタンク37及びバッテリ38を機台15上に効率良く配置することが可能になる。しかも、バッテリ38は、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間において左側にオフセットされると共に、側面視で前処理支持フレーム39の後方に位置するように配置される。そのため、前処理部2や前処理支持フレーム39に邪魔されることなく、機体左側部からバッテリ38のメンテナンスを行うことが可能になる。また、本実施形態では、フィードチェン出力軸31の下方空間にバッテリ38を配置しているので、機台15上における配置効率を更に向上させることが可能になる。
【0017】
また、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間には、前述した前処理用無段変速装置28(前処理ギヤケース27)も配置されている。前処理用無段変速装置28は、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間ににおいて右側にオフセットされ、バッテリ38と左右に並ぶように配置される。これにより、オイルタンク37を脱穀部3の前方に所定間隔を存して配置するものでありながら、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間を利用してバッテリ38及び前処理用無段変速装置28を配置することにより、オイルタンク37、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を機台15上に効率良く配置することが可能になる。しかも、上記のように前処理用無段変速装置28を右側にオフセット配置することにより、前処理用無段変速装置28がエンジン18に近づくので、前処理用無段変速装置28に対するエンジン動力の供給が容易になり、また、前処理用無段変速装置28から前処理部2への動力伝動も簡単に行うことが可能になる。
【0018】
叙述の如く構成されたものにおいて、茎稈を刈り取る前処理部2を機台15の前端部に連結すると共に、該機台15上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部3を搭載した連結したコンバイン1であって、前記機台15上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンク37と、電気機器に電源供給を行うバッテリ38とを搭載するにあたり、脱穀部3の前方に、所定間隔を存してオイルタンク37を配置すると共に、該オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38を配置したので、機台15上の配置効率を向上させることができるだけでなく、オイルタンク37の容量を十分に確保することが可能になる。しかも、オイルタンク37の後方にバッテリ38を配置したので、前処理部2に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことができる。
【0019】
また、前記機台15の前端部に、前処理部2を支持する正面視冂字状の前処理支持フレーム39を立設し、該前処理支持フレーム39に入り込むようにオイルタンク37を配置したので、機体長を短くすることが可能になり、しかも、バッテリ38を、側面視で前処理支持フレーム39の後方に位置させたため、前処理支持フレーム39に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことが可能になる。
【0020】
また、前処理部2を駆動させる前処理用無段変速装置28(前処理ギヤケース27)を備えると共に、オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を左右に並ぶように配置したので、機台15上における脱穀部3の前方空間に、オイルタンク37、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を効率良く配置することができる。また、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を左右に並設するにあたり、バッテリ38を機体外側に配置したため、前処理用無段変速装置28に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことができるだけでなく、前処理用無段変速装置28をエンジン18に近づけ、該エンジン18から前処理用無段変速装置28への動力伝動を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの一部切欠き左側面図である。
【図2】コンバインの一部切欠き平面図である。
【図3】機台の前端部を示す斜視図である。
【図4】コンバインの伝動構造を示す伝動回路図である。
【符号の説明】
1 コンバイン
2 前処理部
3 脱穀部
14 脱穀フィードチェン
15 機台
27 前処理ギヤケース
28 前処理用無段変速装置
36 フィードチェン駆動軸
37 オイルタンク
38 バッテリ
39 前処理支持フレーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、機台上にオイルタンク及びバッテリを搭載したコンバインの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンバインは、脱穀部が搭載される機台の前端部に前処理部を連結し、該前処理部が刈り取った茎稈を脱穀部で脱穀処理するように構成されている。
この種のコンバインでは、機台上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンクや、電気機器に電源供給を行うバッテリが搭載されるが、これらの配置が適切でない場合は、機台の大型化を招く許りでなく、オイルタンクの容量が制限されたり、バッテリのメンテナンス性が低下するなどの不都合が生じる。
そこで、機台の脱穀部前方空間を利用し、オイルタンクやバッテリを配置することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平5−2054号公報(第1図)
【特許文献2】
実開平4−35729号公報(第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1、2に示されるものは、機台の脱穀部前方空間に、オイルタンク又はバッテリの何れか一方を配置しているため、バッテリの配置スペースや、オイルタンクの配置スペースを別途確保しなければならない。そのため、機台上における配置効率を十分に向上させることが難しい許りでなく、依然としてオイルタンクの容量が制限されたり、バッテリのメンテナンス性が低下する可能性がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、茎稈を刈り取る前処理部を機台の前端部に連結すると共に、該機台上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部を搭載した連結したコンバインにおいて、前記機台上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンクと、電気機器に電源供給を行うバッテリとを搭載するにあたり、前記脱穀部の前方に、所定間隔を存して前記オイルタンクを配置すると共に、該オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリを配置したことを特徴とする。つまり、機台上の脱穀部前方空間に、オイルタンク及びバッテリを配置することにより、機台上の配置効率を向上させることができるだけでなく、オイルタンクの容量を十分に確保することが可能になり、しかも、オイルタンクの後方にバッテリを配置したので、前処理部に邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことができる。
また、前記機台の前端部に、前処理部を支持する正面視冂字状の前処理支持フレームを立設し、該前処理支持フレームに入り込むように前記オイルタンクを配置すると共に、前記バッテリを、側面視で前処理支持フレームの後方に位置させたことを特徴とする。この場合においては、オイルタンクを前処理支持フレームに入り込ませることによって、機体長を短くすることが可能になり、しかも、バッテリを、側面視で前処理支持フレームの後方に位置させたため、前処理支持フレームに邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことが可能になる。
また、前記前処理部を駆動させる前処理用無段変速装置を備えると共に、前記オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリ及び前処理用無段変速装置を左右に並ぶように配置したことを特徴とする。この場合においては、機台上の脱穀部前方空間に、オイルタンク、バッテリ及び前処理用無段変速装置を効率良く配置することができる。また、バッテリを機体外側に配置すれば、前処理用無段変速装置に邪魔されることなく、バッテリのメンテナンスを行うことが可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈り取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀し、この穀粒を選別する脱穀部3と、選別済みの穀粒を貯溜する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を処理する後処理部5と、各種の操作具が配置される操作部6と、クローラ式の走行部7とを備えて構成される。
【0007】
前処理部2は、未刈茎稈を分草するデバイダ8と、分草された茎稈を引き起す引起し装置9と、茎稈の株元位置を切断する刈刃装置(図示せず)と、刈り取った茎稈を脱穀部3に向けて搬送する前処理搬送装置10とを備えて構成され、コンバイン1の前部に昇降自在に連結される。
【0008】
脱穀部3は、扱胴11を内装する扱室12と、脱穀された穀粒を選別する選別室13と、扱室12に沿って茎稈を搬送する脱穀フィードチェン14と、脱穀済みの排稈を後処理部5まで搬送する排稈搬送装置(図示せず)とを備えて予めユニット状に構成され、機体組立工程において機台(機体フレーム)15上の左側オフセット位置に搭載される。脱穀フィードチェン14は、複数の従動スプロケット16および単一の駆動スプロケット17に対して懸回されており、駆動スプロケット17の回転に応じて搬送動作される。
【0009】
操作部6の下方には、脱穀部3、穀粒タンク4、走行部7などに動力を供給するエンジン18が搭載される。穀粒タンク4は、ベルト伝動機構19を介して入力したエンジン動力でタンク内の螺旋搬送体(図示せず)を駆動し、穀粒の排出を行う。走行部7は、ベルト伝動機構20を介して入力したエンジン動力を、走行用無段変速装置(HST)21及びトランスミッション22で変速し、この変速動力で駆動輪23の駆動を行う。脱穀部3は、作業機クラッチ24を構成するベルト伝動機構25を介して、エンジン動力を入力する。エンジン動力を入力する唐箕軸26は、その右端部から扱胴11にエンジン動力を伝動すると共に、左端部から選別室13にエンジン動力を伝動している。
【0010】
また、エンジン動力は、前処理部2及び脱穀フィードチェン14を駆動させる前処理ギヤケース27にも伝動される。前処理ギヤケース27は、ベルト伝動機構25から取り出したエンジン動力を、車速に応じて無段変速する前処理用無段変速装置(HST)28と、該前処理用無段変速装置28の出力を前処理部2及び脱穀フィードチェン14に分配するギヤ機構29とを備えて構成される。これにより、前処理部2および脱穀フィードチェン14の茎稈搬送速度が同期され、引継ぎ部における搬送乱れが防止される。
【0011】
前処理ギヤケース27の右側面部には、前処理出力軸30が突設される一方、左側面部には、フィードチェン出力軸31が突設される。前処理出力軸30には、前処理出力プーリ32が一体的に設けられており、該前処理出力プーリ32に懸回される伝動ベルト33を介して前処理入力プーリ34に前処理動力が伝動されると共に、その動力伝動が前処理クラッチ(テンションプーリ)35によって断続される。また、フィードチェン出力軸31には、フィードチェン駆動軸36が一体的に連結されており、該フィードチェン駆動軸36を介して脱穀フィードチェン14の駆動スプロケット17にフィードチェン動力が伝動される。フィードチェン駆動軸36は、左右方向を向く直線状の軸部材であり、脱穀部3の前側を通るように配置される。これにより、フィードチェン出力軸31と駆動スプロケット17との連結が容易になり、組立性の向上が図られる。
【0012】
機台15上には、上記各部材の他に、油圧機器(HSTなど)の作動オイルを貯溜するオイルタンク37や、電気機器(スタータモータなど)に電源供給を行うバッテリ38が搭載されており、本発明は、オイルタンク37及びバッテリ38の配置構成に特徴がある。以下、機台15の構成と、オイルタンク37及びバッテリ38の配置について、詳細に説明する。
【0013】
機台15は、平面視長方形に枠組みされた枠フレームを構成しており、その前端部左側には、前処理部2を支持する正面視冂字状の前処理支持フレーム39が立設されている。前処理支持フレーム39は、左右一対の支柱フレーム40と、その上端部同士を連結する梁フレーム41と、支柱フレーム40の倒れを防ぐ左右一対の補強フレーム42とを備えて構成される。
【0014】
前処理部2の後部には、左右方向を向く横伝動筒43が設けられ、その右端部に、前述の前処理入力プーリ34を備える。前処理入力プーリ34に入力された動力は、横伝動筒43及び縦伝動筒44の内部に構成される動力伝動経路を介して前処理部2の各部に伝動される。横伝動筒43の左右両端部は、前処理支持フレーム39の上端部に設けられる左右一対の支持部材45、46によって回動自在に支持されている。これにより、前処理部2に動力伝動を行いつつ、横伝動筒43を回動支点とする前処理部2の昇降動作が許容される。尚、機台15と縦伝動筒44との間には、図示しないリフトシリンダが介設されており、このリフトシリンダを油圧伸縮動作させることによって、前処理部2の強制的な昇降動作が行われる。
【0015】
オイルタンク37は、正面視幅広で、かつ側面視幅狭な直方体に形成され、その前面部には、供給配管47及び戻り配管48が接続される一方、後面部の上側には、給油口49が突設されている。このオイルタンク37を機台15上に搭載するにあたり、本発明では、脱穀部3の前方に所定間隔を存してオイルタンク37を配置している。これにより、脱穀部3に邪魔されることなく、大容量のオイルタンク37を機台15上に搭載することが可能になる。また、オイルタンク37は、前処理支持フレーム39の内側空間に入り込むように配置される。そのため、オイルタンク37を前処理支持フレーム39の前後に並ぶように配置する場合に比べ、機台15の前後長さを可及的に縮小し、コンバイン1の機体長を短くすることが可能になる。
【0016】
バッテリ38は、オイルタンク37と脱穀部3との間に配置される。これにより、オイルタンク37を脱穀部3の前方に所定間隔を存して配置するものでありながら、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間を利用してバッテリ38を配置することにより、オイルタンク37及びバッテリ38を機台15上に効率良く配置することが可能になる。しかも、バッテリ38は、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間において左側にオフセットされると共に、側面視で前処理支持フレーム39の後方に位置するように配置される。そのため、前処理部2や前処理支持フレーム39に邪魔されることなく、機体左側部からバッテリ38のメンテナンスを行うことが可能になる。また、本実施形態では、フィードチェン出力軸31の下方空間にバッテリ38を配置しているので、機台15上における配置効率を更に向上させることが可能になる。
【0017】
また、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間には、前述した前処理用無段変速装置28(前処理ギヤケース27)も配置されている。前処理用無段変速装置28は、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間ににおいて右側にオフセットされ、バッテリ38と左右に並ぶように配置される。これにより、オイルタンク37を脱穀部3の前方に所定間隔を存して配置するものでありながら、オイルタンク37と脱穀部3との間の空間を利用してバッテリ38及び前処理用無段変速装置28を配置することにより、オイルタンク37、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を機台15上に効率良く配置することが可能になる。しかも、上記のように前処理用無段変速装置28を右側にオフセット配置することにより、前処理用無段変速装置28がエンジン18に近づくので、前処理用無段変速装置28に対するエンジン動力の供給が容易になり、また、前処理用無段変速装置28から前処理部2への動力伝動も簡単に行うことが可能になる。
【0018】
叙述の如く構成されたものにおいて、茎稈を刈り取る前処理部2を機台15の前端部に連結すると共に、該機台15上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部3を搭載した連結したコンバイン1であって、前記機台15上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンク37と、電気機器に電源供給を行うバッテリ38とを搭載するにあたり、脱穀部3の前方に、所定間隔を存してオイルタンク37を配置すると共に、該オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38を配置したので、機台15上の配置効率を向上させることができるだけでなく、オイルタンク37の容量を十分に確保することが可能になる。しかも、オイルタンク37の後方にバッテリ38を配置したので、前処理部2に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことができる。
【0019】
また、前記機台15の前端部に、前処理部2を支持する正面視冂字状の前処理支持フレーム39を立設し、該前処理支持フレーム39に入り込むようにオイルタンク37を配置したので、機体長を短くすることが可能になり、しかも、バッテリ38を、側面視で前処理支持フレーム39の後方に位置させたため、前処理支持フレーム39に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことが可能になる。
【0020】
また、前処理部2を駆動させる前処理用無段変速装置28(前処理ギヤケース27)を備えると共に、オイルタンク37と脱穀部3の前面との間に、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を左右に並ぶように配置したので、機台15上における脱穀部3の前方空間に、オイルタンク37、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を効率良く配置することができる。また、バッテリ38及び前処理用無段変速装置28を左右に並設するにあたり、バッテリ38を機体外側に配置したため、前処理用無段変速装置28に邪魔されることなく、バッテリ38のメンテナンスを行うことができるだけでなく、前処理用無段変速装置28をエンジン18に近づけ、該エンジン18から前処理用無段変速装置28への動力伝動を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの一部切欠き左側面図である。
【図2】コンバインの一部切欠き平面図である。
【図3】機台の前端部を示す斜視図である。
【図4】コンバインの伝動構造を示す伝動回路図である。
【符号の説明】
1 コンバイン
2 前処理部
3 脱穀部
14 脱穀フィードチェン
15 機台
27 前処理ギヤケース
28 前処理用無段変速装置
36 フィードチェン駆動軸
37 オイルタンク
38 バッテリ
39 前処理支持フレーム
Claims (3)
- 茎稈を刈り取る前処理部を機台の前端部に連結すると共に、該機台上に、刈り取った茎稈を脱穀処理する脱穀部を搭載した連結したコンバインにおいて、前記機台上に、油圧機器の作動オイルを貯溜するオイルタンクと、電気機器に電源供給を行うバッテリとを搭載するにあたり、前記脱穀部の前方に、所定間隔を存して前記オイルタンクを配置すると共に、該オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリを配置したことを特徴とするコンバイン。
- 請求項1において、前記機台の前端部に、前処理部を支持する正面視冂字状の前処理支持フレームを立設し、該前処理支持フレームに入り込むように前記オイルタンクを配置すると共に、前記バッテリを、側面視で前処理支持フレームの後方に位置させたことを特徴とするコンバイン。
- 請求項1又は2において、前記前処理部を駆動させる前処理用無段変速装置を備えると共に、前記オイルタンクと脱穀部前面との間に、前記バッテリ及び前処理用無段変速装置を左右に並ぶように配置したことを特徴とするコンバイン。
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